JP2012183825A - 紙製食品容器用積層体、およびそれを用いた紙製食品容器 - Google Patents
紙製食品容器用積層体、およびそれを用いた紙製食品容器 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2012183825A JP2012183825A JP2012025939A JP2012025939A JP2012183825A JP 2012183825 A JP2012183825 A JP 2012183825A JP 2012025939 A JP2012025939 A JP 2012025939A JP 2012025939 A JP2012025939 A JP 2012025939A JP 2012183825 A JP2012183825 A JP 2012183825A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- paper
- food container
- resin layer
- cmc
- laminate
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Images
Landscapes
- Containers Having Bodies Formed In One Piece (AREA)
- Laminated Bodies (AREA)
- Paper (AREA)
Abstract
【解決手段】 紙支持体の片面に少なくとも1層以上の樹脂層を設けた紙製食品容器用積層体において、紙支持体の樹脂層を設けていない面に、カルボキシメチルセルロースが塗工されていることを特徴とする紙製食品容器用積層体、およびそれを用いた紙製食品容器。
【選択図】 図1
Description
さらに、近年の美食化傾向の高まりによって、例えば、紙製食品容器にグラタンを充填した後に、グラタン表面に焦げ目を付け、その後に冷蔵及び冷凍され流通・販売されるようになってきている。この場合、グラタン表面に焦げ目を付けるため、紙製食品容器上面(グラタン表面)を加熱する工程が付加されるため、耐熱性を有する紙製食品容器が求められるようになってきている。
紙支持体の非樹脂層面にCMCが塗工されることにより、CMCが紙支持体を構成するパルプ同士の接着性を向上させると共に、紙支持体の表面部分のパルプ繊維とパルプ繊維の空隙を埋めることで紙支持体の表面強度が増加し、割れを防止しているものと推測される。なお、この効果はCMC特有のものであり、他の水溶性高分子であるデンプン等ではこの効果は見られない。
本発明において、CMCの乾燥塗工量は、割れの防止効果および成形・加工性の点から0.02〜0.40g/m2であることが好ましく、より好ましくは0.05〜0.30g/m2である。CMCの乾燥塗工量が0.30g/m2を超えると割れの防止効果は飽和するため、コストアップにつながる。また、成形・加工性が低下する可能性がある。
本発明において使用する樹脂の例としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリメチルペンテン等のポリオレフィン系樹脂、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリシクロへキシレンジメチレンテレフタレート等の飽和ポリエステル系樹脂、ナイロン等のポリアミド樹脂、エチレン・ビニルアルコール共重合体、ポリスチレン樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリアクリロニトリル樹脂等を例示することができ、これらを単独あるいは2種類以上を組み合わせて使用することができるが、これらに限定されるものではない。
また、樹脂層の厚さは特に限定されないが、耐熱性、耐油性、耐熱性、成形・加工性等が良好であるため、通常15〜40μm程度である。
紙支持体上に樹脂層を設ける方法は、押出しラミネーション、ウェットラミネーション、ドライラミネーション、ホットメルトラミネーション、サーマールラミネーション等の各種方法が使用可能であり、特に限定されない。
[実施例1]
坪量300g/m2の紙支持体(伸び率(縦/横)=2.3%/5.1%、水分量=6.8%)の一方の面に印刷を施し、その印刷面上にポリブチレンテレフタレート(商品名:500FP、ウィンテックポリマー社製)を厚さ25μmとなるように押し出しラミネートし、ロール状に巻き取った。
次に、紙支持体の非樹脂層面に、グラビア輪転印刷・打ち抜き機(機名・型番:グラビア輪転8色機 L950 ボブストチャンブレン社製)を用いてCMC(商品名:サンローズF10LC、エーテル化度:0.60mol/C6、日本製紙ケミカル社製)を乾燥塗工量が0.02g/m2となるように塗工した。
次に、CMCを塗工した面上に印刷を施し、放射状の凹凸となるように容器成形用の罫線を設け、抜き加工をして、ポリブチレンテレフタレート層/印刷/紙支持体/CMC層/印刷からなる紙製食品用積層体を得た。
次に、得られた紙製食品用積層体を、非樹脂層面が紙製食品容器の外面に、樹脂層面が内面になるようにプレス成形機(機名・型番:SDE−6016C/B0、アマダ社製)で縁巻きトレー形状(図1、図2)に成形し、紙製食品容器を得た。
CMCの乾燥塗工量が0.30g/m2となるように塗工した以外は実施例1と同様にして紙製食品容器を得た。
[実施例3]
紙支持体を坪量300g/m2の紙支持体(伸び率(縦/横)=2.8%/5.8%、水分量=6.8%)に変更し、CMCをCMC(商品名:サンローズF01MC、エーテル化度:0.70mol/C6、日本製紙ケミカル社製)に変更した以外は実施例1と同様にして紙製食品容器を得た。
[実施例4]
紙支持体を坪量300g/m2の紙支持体(伸び率(縦/横)=2.8%/5.8%、水分量=6.8%)に変更し、CMCをCMC(商品名:サンローズF01MC、エーテル化度:0.70mol/C6、日本製紙ケミカル社製)に変更し、CMCの乾燥塗工量が0.30g/m2となるように塗工した以外は実施例1と同様にして紙製食品容器を得た。
[実施例5]
紙支持体を坪量300g/m2の紙支持体(伸び率(縦/横)=2.6%/5.6%、水分量=7.4%)に変更し、CMCをCMC(商品名:サンローズFT−1、エーテル化度:0.90mol/C6、日本製紙ケミカル社製)に変更した以外は実施例1と同様にして紙製食品容器を得た。
[実施例6]
紙支持体を坪量300g/m2の紙支持体(伸び率(縦/横)=2.7%/5.4%、水分量=7.4%)に変更し、CMCをCMC(商品名:サンローズFT−1、エーテル化度:0.90mol/C6、日本製紙ケミカル社製)に変更し、CMCの乾燥塗工量が0.30g/m2となるように塗工した以外は実施例1と同様にして紙製食品容器を得た。
CMCをCMC(商品名:サンローズB1B、エーテル化度:0.50mol/C6、日本製紙ケミカル社製)に変更した以外は実施例2と同様にして紙製食品容器を得た。
[実施例8]
CMCをCMC(商品名:サンローズA04SH、エーテル化度:1.45mol/C6、日本製紙ケミカル社製)に変更した以外は実施例2と同様にして紙製食品容器を得た。
[実施例9]
CMCの乾燥塗工量が0.01g/m2となるように塗工した以外は実施例1と同様にして紙製食品容器を得た。
[実施例10]
CMCの乾燥塗工量が0.05g/m2となるように塗工した以外は実施例1と同様にして紙製食品容器を得た。
[実施例11]
CMCの乾燥塗工量が0.40g/m2となるように塗工した以外は実施例1と同様にして紙製食品容器を得た。
紙支持体を坪量300g/m2の紙支持体(伸び率(縦/横)=2.3%/5.1%、水分量=6.2%)に変更し、CMCをデンプン(SK−20、日本コーンスターチ社製)をに変更した以外は実施例2と同様にして紙製食品容器を得た。
[比較例2]
CMCを塗工しなかった以外は実施例1と同様にして紙製食品容器を得た。
[比較例3]
坪量300g/m2の紙支持体(伸び率(縦/横)=2.3%/5.1%、水分量=6.8%)の一方の面に印刷を施し、その印刷面上にポリブチレンテレフタレート(商品名:500FP、ウィンテックポリマー社製)を厚さ25μmとなるように押し出しラミネートし(これを、「ポリブチレンテレフタレート層A」とする。)、ロール状に巻き取った。
次に、紙支持体の他方の面(樹脂層面と反対の面)に、グラビア輪転印刷・打ち抜き機(機名・型番:グラビア輪転8色機 L950 ボブストチャンブレン社製)を用いてCMC(商品名:サンローズF10LC、エーテル化度:0.55mol/C6、日本製紙ケミカル社製)を乾燥塗工量が0.30g/m2となるように塗工した。
次に、CMCを塗工した面上に印刷を施し、その印刷面上にポリブチレンテレフタレート(商品名:500FP、ウィンテックポリマー社製)を厚さ25μmとなるように押し出しラミネートし(これを、「ポリブチレンテレフタレート層B」とする。)、ロール状に巻き取った。
次に、放射状の凹凸となるように容器成形用の罫線を設け、抜き加工をして、ポリブチレンテレフタレート層A/印刷/紙支持体/CMC層/印刷/ポリブチレンテレフタレート層Bからなる紙製食品用積層体を得た。
次に、得られた紙製食品用積層体を、ポリブチレンテレフタレート層B面が紙製食品容器の外面に、ポリブチレンテレフタレート層A面が内面になるようにプレス成形機(機名・型番:SDE−6016C/B0、アマダ社製)で縁巻きトレー形状(図1、図2)に成形し、紙製食品容器を得た。
<割れ>
比較例3で得た紙製食品容器以外の紙製食品容器については非樹脂層面の割れの状態を、比較例3で得た紙製食品容器についてはポリブチレンテレフタレート層B面の割れの状態を、それぞれ目視で観察して評価した。
○:割れがない。
△:微細な割れがあるが実用上支障がない。
×:割れがある。
<デラミネーション>
得られた紙製食品容器を200℃で5分間加熱した後、比較例3で得た紙製食品容器以外の紙製食品容器については非樹脂層面のデラミネーション(紙支持体と樹脂層の剥離)の状態を、比較例3で得た紙製食品容器についてはポリブチレンテレフタレート層B面のデラミネーションの状態を、それぞれ目視で観察して評価した。
○:デラミネーションがない。
△:僅かにデラミネーションがあるが実用上支障がない。
×:デラミネーションがある。
Claims (3)
- 紙支持体の片面に少なくとも1層以上の樹脂層を設けた紙製食品容器用積層体において、紙支持体の樹脂層を設けていない面に、カルボキシメチルセルロースが塗工されていることを特徴とする紙製食品容器用積層体。
- カルボキシメチルセルロースの乾燥塗工量が0.02〜0.40g/m2であることを特徴とする請求項1に記載の紙製食品容器用積層体。
- 請求項1または2に記載の紙製食品容器用積層体を用いた紙製食品容器。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2012025939A JP2012183825A (ja) | 2011-02-18 | 2012-02-09 | 紙製食品容器用積層体、およびそれを用いた紙製食品容器 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2011032795 | 2011-02-18 | ||
JP2011032795 | 2011-02-18 | ||
JP2012025939A JP2012183825A (ja) | 2011-02-18 | 2012-02-09 | 紙製食品容器用積層体、およびそれを用いた紙製食品容器 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2012183825A true JP2012183825A (ja) | 2012-09-27 |
Family
ID=47014321
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2012025939A Pending JP2012183825A (ja) | 2011-02-18 | 2012-02-09 | 紙製食品容器用積層体、およびそれを用いた紙製食品容器 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2012183825A (ja) |
Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH06101190A (ja) * | 1992-09-16 | 1994-04-12 | Nippon Paper Ind Co Ltd | 紙カップ用原紙の製造方法 |
JP2004106369A (ja) * | 2002-09-19 | 2004-04-08 | Toppan Printing Co Ltd | 紙製積層体およびその積層体からなる紙製容器 |
-
2012
- 2012-02-09 JP JP2012025939A patent/JP2012183825A/ja active Pending
Patent Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH06101190A (ja) * | 1992-09-16 | 1994-04-12 | Nippon Paper Ind Co Ltd | 紙カップ用原紙の製造方法 |
JP2004106369A (ja) * | 2002-09-19 | 2004-04-08 | Toppan Printing Co Ltd | 紙製積層体およびその積層体からなる紙製容器 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP7315589B2 (ja) | 再パルプ化可能な包装材料 | |
US8652598B2 (en) | Packaging materials with enhanced thermal-insulating performance | |
JP6702496B1 (ja) | ラミネート紙、ラミネート紙用紙基材、紙容器およびラミネート紙の製造方法 | |
JP2008087765A (ja) | 断熱性紙製容器および断熱性紙製容器に用いる原材料シート | |
JP2009243015A (ja) | 断熱性紙製容器に用いる原材料シート、及び断熱性紙製容器 | |
JP5848476B1 (ja) | ファイブラスケーシング用紙素材、その製造方法、ファイブラスケーシング及びその製造方法 | |
JP6846136B2 (ja) | 耐水耐油紙、耐水耐油紙の製造方法及び紙製容器 | |
JP5884574B2 (ja) | 紙製食品容器用積層体、およびそれを用いた紙製食品容器 | |
JP6344886B2 (ja) | 成形容器用原紙 | |
JP2012183825A (ja) | 紙製食品容器用積層体、およびそれを用いた紙製食品容器 | |
JP2020079461A (ja) | 発泡断熱紙容器 | |
JP7215189B2 (ja) | 発泡断熱紙容器用紙基材、発泡断熱紙容器用シートおよび発泡断熱紙容器 | |
JP2002266294A (ja) | 成形容器用原紙及びそれを用いた成形容器 | |
JP2019052409A (ja) | 発泡断熱紙容器用紙基材、発泡断熱紙容器用シートおよび発泡断熱紙容器 | |
JP7172818B2 (ja) | カップ用基材、液体用カップ容器およびその製造方法 | |
EP2800707A1 (en) | Packaging sheet, packaging and associated manufacturing method | |
JP2019163578A (ja) | 発泡断熱紙容器用紙基材、発泡断熱紙容器用シートおよび発泡断熱紙容器 | |
EP3475483B1 (en) | Pigment coated board | |
JP6810571B2 (ja) | 断熱容器用シートの製造方法 | |
US20230294381A1 (en) | Composite Thermoformed Tableware and Preparation Method Thereof | |
JP7114905B2 (ja) | 発泡断熱紙容器用紙基材、発泡断熱紙容器用シートおよび発泡断熱紙容器 | |
JP2019090130A (ja) | 発泡断熱紙容器用紙基材の製造方法、発泡断熱紙容器用シートの製造方法、発泡断熱紙容器の製造方法および発泡断熱紙容器用紙基材 | |
JP2009241544A (ja) | 断熱性紙製容器に用いる原材料シートおよび断熱性紙製容器 | |
WO2016006493A1 (ja) | ファイブラスケーシング用紙素材、その製造方法、及びファイブラスケーシング | |
JP2009083202A (ja) | 断熱性紙製容器および断熱性紙製容器に用いる原材料シート |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A711 | Notification of change in applicant |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A712 Effective date: 20121016 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20121031 |
|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20141006 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20150623 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20150630 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20151110 |