JP2012180903A - 折り曲げ断熱パネルとそれを使用した断熱容器 - Google Patents

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Abstract

【課題】 断熱容器を手軽に製作できる折り曲げ断熱材と、それを使用した断熱容器を提供する。
【解決手段】 二枚以上のパネル状の断熱材が連結され、その連結部分に折り曲げ部が設けられ、折り曲げ部は断熱パネルに二以上の貫通穴が間隔をあけて、又は、断熱パネルを肉薄にして、又は、断熱パネルの肉厚方向に切り込みを入れて形成され、それら断熱パネルをその折り曲げ部から折り曲げて断熱容器を製作可能とした。前記折り曲げ断熱パネルを心材とし、その心材の外周をフィルム状又はシート状又は板状又はそれらを組み合わせた外被材で被覆し、心材及び外被材を折り曲げ部から折り曲げて断熱容器を製作可能とした。外被材の内部にバッテリ、温度センサ、通信部、記憶部等を内蔵した。心材及び外被材の内部を真空にした。
【選択図】 図1

Description

本願発明は折り曲げて箱状に組み立てて断熱容器を製作するのに適する折り曲げ断熱パネルと、温度管理、真空管理、外部との通信等が可能なセンサ付きの折り曲げ断熱パネルと、内部を真空にした真空式の折り曲げ断熱パネルと、それらパネルを使用した断熱容器に関するものである。
近年、断熱材として発泡スチロール、ガラス繊維、ロックウール、発泡ウレタンといった各種材質製のものがある。それら断熱材よりも断熱性能が高い真空断熱材もある。真空断熱材は断熱材(心材)の外周をガスバリア性のある外被材(フィルム、シート)で被覆して、心材及び外被材の内部を減圧して真空状態(真空度の高い状態)とすることで断熱性能を高めた断熱材である。
断熱材や真空断熱材は、保冷容器、冷蔵庫、冷凍室等(以下これらをまとめて「断熱容器」という。)の壁材や、家屋の壁材等として各種分野で利用されている。
断熱材や真空断熱材を使用して断熱容器を作るには、複数枚の板状の断熱材や真空断熱材を箱状に組み立てるか、断熱材で箱型に成型する必要があった。しかし、前者は組み立て作業が面倒であり、後者の断熱容器は立体形状であり、サイズが定形であるため嵩張り、不使用時の収容、保管、運搬等に不便であった。
従来は、折り曲げ可能な断熱パネル及びそれを用いた断熱箱もある(特許文献1)。この断熱パネルを使用すれば断熱容器の製作が容易であるが、断熱パネルが波状であるため壁面として使用することはできない。
断熱容器内に食材や食品、化粧品や薬品、生体などの保冷を必要とする物品を収容して、自動車や列車等で搬送する場合、それら物品の鮮度や品質を保持するためには断熱空間内・外の温度管理が重要であることから、それら温度を遠隔地でも管理できるようにしたいという需要がある。しかしながら、従来は、断熱材や真空断熱材の断熱性能を高める技術について提案されることはあったが(特許文献2)、温度管理に対応できる断熱材の提案は見られなかった。
特開2007−263186号公報 特許第3885742号公報
本願発明の課題は、断熱性に優れ、断熱容器を手軽に組み立てて製作することができる折り曲げ断熱パネルと、温度や湿度等の管理もできる折り曲げ断熱パネルと、それら断熱パネルの内部を真空にして断熱効果を高めた折り曲げ断熱パネルと、それら折り曲げ断熱パネルで製作された断熱容器を提供することにある。
本願発明の折り曲げ断熱パネルは、断熱パネルが二枚以上連結され、その連結部分に折り曲げ可能な折り曲げ部が形成され、それら断熱パネルを前記折り曲げ部から折り曲げて断熱容器を製作可能としたものである。
本願発明の折り曲げ断熱パネルは、前記折り曲げ断熱パネルを心材とし、その心材の外周が外被材で被覆され、心材及び外被材を心材の折り曲げ部から折り曲げて断熱容器を製作可能としたものである。
本願発明の折り曲げ断熱パネルは、前記折り曲げ断熱パネルにおいて、心材と外被材の双方またはいずれか一方の内側に、センサ類とバッテリとを備えたセンサ付きの断熱パネルとすることができる。
本願発明の折り曲げ断熱パネルは、前記折り曲げ断熱パネルにおいて、心材と外被材の双方又はいずれか一方に、前記センサ類による検知データを記憶可能な記憶部(記憶素子)と、前記検知データを外部と通信可能な通信部との双方又はいずれか一方をも設けたセンサ付きの折り曲げ断熱パネルとすることができる。
本願発明の折り曲げ断熱パネルは、前記曲げ断熱パネルにおいて、バッテリ、センサ類、記憶部、通信部を個別に、又は、それらのいずれか二以上を一つにまとめてユニット化して収容することができる。
本願発明の折り曲げ断熱パネルは、前記バッテリが充電式の場合は、外部電源を接続可能な充電用コンセントを外被材に設けることができる。バッテリは非接触充電式(例えば、電磁波充電式)とすることもできる。
本願発明の折り曲げ断熱パネルは、前記折り曲げ断熱パネルにおいて、外被材をガスバリア性のあるものにし、心材及び外被材の内部を真空状態(略真空状態を含む)にした真空式の折り曲げ断熱パネルとすることができる。
本願発明の前記いずれの折り曲げ断熱パネルの場合も、折り曲げ部は、断熱パネルに二以上の貫通孔を間隔をあけて設けて、又は、断熱材を肉薄にして、又は、断熱材の肉厚方向に溝(V溝、U溝等)や切り込みを入れて形成することができる。
本願発明の断熱容器は、底板及び側壁(周壁)を備えた断熱容器において、その底板及び側壁(周壁)が、又は周壁が、前記折り曲げ断熱パネルを折り曲げ部から折り曲げて形成されたものである。
本願発明の断熱容器は、底板及び側壁(周壁)を備えた断熱容器において、前記折り曲げ断熱パネルを折り曲げて製作された底板及び側壁(周壁)が、又は周壁が、折り曲げ断熱パネルと別体に成形された断熱材製の外容器内に収容配置して二重容器とすることができる。
本願発明の折り曲げ断熱パネルは次のような効果がある。
(1)断熱パネルが折り曲げ部を備えているので、折り曲げ部から折り曲げて、断熱性に優れた断熱容器の底板及び周壁、または周壁を手軽に製作することができる。
(2)バッテリの他に、温度センサ、真空センサ、加速度センサ、湿度センサ等(センサ類)のいずれか一又は二以上を備えているので、断熱パネル内の温度、湿度、真空状態等を検知でき、この折り曲げ断熱パネルで容器本体又は断熱容器を製作すれば、断熱容器内の温度、湿度、断熱容器の振動状況等をも検知することができる。
(3)通信部を備えているので、各種センサで検知したデータを外部に送信して、折り曲げ断熱パネル又はそれで製作された断熱容器内の温度、温度を把握して、断熱容器内の物品の品質管理を行うこともできる。この場合、通信部が無線通信式であれば移動中の断熱容器の遠隔管理や遠隔制御もできる。
(4)センサ類で検知したデータを記憶する記憶部を備えているので、各種センサでの検知データを記憶して、外部の管理システムでそのデータを読み取って、折り曲げ断熱パネル又はそれで製作された断熱容器内の温度、湿度等を把握して、断熱容器内の物品の品質管理を行うこともできる。
(5)温度センサやバッテリが断熱材製の心材内に設けられているので損傷し難く、結露が生ずるような高湿度環境下で使用してもバッテリが低温に曝されないためバッテリの劣化が進行しにくい。
(6)真空断熱式の場合は断熱効果が一層優れたものとなる。
(7)心材の外周が外被材で被覆されているため、洗浄しても心材が損傷したり、断熱性能が劣化したりしにくい。
(8)バッテリを充電式にし、断熱パネルに充電電源を接続可能な充電用接続具を設ければ、バッテリへの充電が容易になる。バッテリを非接触の充電式にすれば充電も容易になり、商用電源のない場所での充電も可能になり、電池切れの心配がない。
(9)バッテリ、センサ類、通信部、記憶部は、二以上の部品を一つにまとめてユニット化して、心材と外被材の双方または一方の内部に収容すれば、収容が容易になる。それらを個別に収容すれば折り曲げ断熱パネルを薄型にすることができる。
(10)外被材の全部又は一部を熱伝導材製とすれば、温度検知が容易且つ確実にできる。外被材の全部又は一部を電波透過材製とすれば、通信部と外部との通信が確実にできる。
(11)断熱パネルに、外被材の内側の通信部と有線接続可能な接続具を設ければ、通信部と外部機器とで有線通信ができるので、電波障害があるような場所でも通信が確実にできる。
(1)本願発明の断熱容器は、本願発明の折り曲げ断熱パネルを折り曲げて組み立てた底及び周壁、又は周壁を備えているので、折り曲げ断熱パネルが備えている効果を備えたものとなる。
(2)本願発明の断熱容器は、断熱性の外容器内に、本願発明の折り曲げ断熱パネルを折り曲げて組み立てた底及び周壁、又は周壁を備えているので、断熱容器が二重の断熱構造となり、断熱効果が向上する。また、本願発明の折り曲げ断熱パネルが備えている効果を備えたものとなる。
(a)は本願発明の折り曲げ断熱パネルの一例であって、一枚の断熱材の数カ所に貫通孔をあけて折り曲げ部を設けた場合の縦断面図、(b)は(a)の平面図、(c)は(a)の折り曲げ断熱パネルを折り曲げて製作した断熱容器の周壁の上面図。 (a)は本願発明の断熱パネルの他例であって、図1(a)の折り曲げ断熱パネルを心材とし、その外周を外被材で被覆した断熱パネルの縦断面図、(b)は(a)の折り曲げ断熱パネルを折り曲げて製作した断熱容器の周壁の上面図。 (a)は本願発明の断熱パネルの他例であって、断熱パネルにV字状の折り曲げ部を設けたけ場合の断面図、(b)は(a)の折り曲げ断熱パネルを折り曲げて製作した断熱容器の周壁の上面図。 (a)は本願発明の折り曲げ断熱パネルの他例であって、断熱パネルの底面を外被材で連結し、上面にV字状の折り曲げ部を設けた場合の断面図、(b)は(a)の折り曲げ断熱パネルを折り曲げた断熱容器の周壁の上面図。 (a)は本願発明の折り曲げ断熱パネルの他例であって、一枚の底板用パネルの四周に周壁用パネルを連結した場合の平面図、(b)は(a)の折り曲げ断熱パネルの折り曲げ説明図。 (a)は図5の折り曲げ断熱パネルを折り曲げた場合の平面図、(b)は図5の折り曲げ断熱パネルを折り曲げた場合の側面図。 本願発明の折り曲げ断熱パネルの打ち抜きの一例であって、一枚の底板用パネルと四枚の収容パネルを連結した断熱パネルと、蓋用断熱パネルを同時に打ち抜く場合の説明図。 本願発明の折り曲げ断熱パネルの打ち抜きの一例であって、一枚の底板用パネルと四枚の収容パネルを連結した断熱パネルを千鳥配列にして、蓋用断熱パネルと同時に打ち抜く場合の説明図。 (a)は本願発明の折り曲げ断熱パネルの一例であって、一枚の底板用パネルと四枚の周壁用パネルを横長L字状に連結した断熱パネルを対向配置した状態の平面図、(b)は(a)の折り曲げ断熱パネルの打ち抜き説明図、(c)は(a)の折り曲げ断熱パネルを折り曲げた状態の斜視図。 (a)は本願発明の折り曲げ断熱パネルの一例であって、一枚の底板用パネルと三枚の周壁用パネルをT字状に連結した断熱パネルを対向配置した状態の平面図、(b)は(a)の折り曲げ断熱パネルの打ち抜き説明図。 (a)は本願発明の折り曲げ断熱パネルの一例であって、一枚の底板用パネルと二枚の周壁用パネルをL字状に連結した断熱パネルを対向配置した状態の平面図、(b)は(a)の折り曲げ断熱パネルの打ち抜き説明図。 本願発明の折り曲げ断熱パネルに使用されるセンサ類の一例を示す平面図。 (a)は本願発明の折り曲げ断熱パネルに使用されるセンサ類の一例を示す平面図、(b)は(a)の正面図。 本願発明の真空式の折り曲げ断熱パネルを真空にする場合の一例を示す説明図。 (a)は本願発明の折り曲げ断熱パネルの一例であって、センサ類ユニットを断熱材の収容凹部内に配置した場合の部分断面図、(b)はセンサ類ユニットを断熱材の表面に配置した場合の部分断面図、(c)はセンサ類ユニットの回路基板を断熱材の表面に配置し検知素子等の部分を断熱材内に収容した場合の部分断面図。 (a)は本願発明の折り曲げ断熱パネルの一例であって、ユニットの一部を断熱材の一面に配置し、温度センサを断熱材の他面に配置した場合の部分断面図、(b)はユニットの一部を断熱材内に収容し温度センサを断熱材の他面に配置した場合の部分断面図。
[実施形態]
(折り曲げ断熱パネル)
本願発明の折り曲げ断熱パネルの一例を以下に説明する。本願発明の折り曲げ断熱パネルは、折り曲げ部1を備えたものであれば断熱パネル2が外被材3(図2)材で被覆されたものでも、被覆されていないもの(図1)でもよい。外被材3で被覆した場合、その内部にバッテリ25及びセンサ類4を収納(内蔵)したものでも(図2)、内蔵されていないものでもよい。外被材3で被覆した場合、その内部を真空にしたものでも、真空にしないものでもよい。
本願発明の折り曲げ断熱パネルの一例として図1(a)、(b)に示すものは、断熱パネル2が外被材で被覆されていないものであり、シート状(板状を含む)の一枚の断熱パネル2が四枚の周壁用パネル5を備えたものである。四枚の周壁用パネル5の境界部分には二以上の貫通孔6が間隔をあけて一例に開口されて折り曲げ部1が形成されている。四枚の周壁用パネル5を折り曲げ部1から折り曲げて図1(c)のように容器本体(断熱容器7)と蓋を備えた容器の断熱容器7の周壁を形成することができる。
本願発明の折り曲げ断熱パネルの一例として図2(a)に示すものは、図1(a)に示す折り曲げ断熱パネルを心材8とし、その外周をシート状の外被材3で被覆したものである。外被材3にはガスバリア性に優れたものを使用するのがよい。外被材3はフィルム状或いは板状(薄板、厚板)であってもよい。四枚の周壁用パネル5を二以上の貫通孔6で形成される折り曲げ部1から折り曲げて図2(b)のように容器本体(断熱容器)7の周壁を形成することができる。
折り曲げ部1は、図3(a)、(b)に示すように断熱パネル1の上面にV字状の溝9を入れるとか、断熱パネル1の上面にV字状の溝9を入れ、底面に線状の切り込み10を入れるといったように、折り曲げ易い他の形状、構造、例えば溝9をU字状にすることもできる。線状の切り込み10は曲げ易くするのに必要であれば数本入れることもできる。図3(a)に示す断熱パネル2は,それを心材として、その外周(表裏面及び外周面)を外被材3で密封被覆することができる。
図4(a)に示す断熱パネル2は、その裏面に外被材3を設けて、四枚の周壁用パネル5を連結したものである。この断熱パネル2は図4(b)のように、外被材3を外側にして折り曲げて、容器本体の周壁7を組み立てることができる。
(センサ付きの折り曲げ断熱パネル)
本願発明の折り曲げ断熱パネルは、図1〜図4に示すように、心材8に収容凹部11を形成し、その収容凹部11内にセンサ類4を収容配置(内蔵)して、センサ付きの折り曲げ断熱パネルとすることができる。
(真空式の折り曲げ断熱パネル)
本願発明の折り曲げ断熱パネルは、図2(a)に示す折り曲げ断熱パネルの心材8及び外被材3の内部を真空にして、真空式の折り曲げ断熱パネルとすることもできる。
(断熱パネル)
前記断熱パネル2は、断熱容器7の周壁や底板として使用可能な断熱性、板厚、強度等を備え、折り曲げ可能な可撓性を備えた材質が適する。例えば、ガラスウール、セラミックファイバ、ロックウールなどの繊維素材、粉末シリカなどの粉体、有機又は無機の発泡体、紙(厚紙、積層紙)等を用いることができる。発泡スチロールやFRP等を使用することもできるが、真空式の折り曲げ断熱パネルとする場合は、断熱パネル2は多くの空気を排出できる方が減圧され、高い真空状態にすることができるため、内部に多くの空隙や孔等(以下「空隙」という。)をもついわゆる多孔質のものが望ましい。スタイロホームも利用できるが、割れやすいという面があるので使用状況によっては注意を要する。ガラスウールは割れ難いという特性を有する。断熱材の材質、形状、サイズ、厚さ等はセンサ付き真空断熱パネルの用途に合わせて設計される。断熱パネル2はここで例示したものに限らず、従来から断熱材として使用されている他の材質の素材を使用することもできる。
(連結形状)
前記断熱パネル2は、図1(a)、図2(a)のように四枚の周壁用パネル5を横一列に連結するのではなく、他の連続形状とすることができる。例えば、図5〜図11の形状にすることもできる。
図5(a)の断熱パネル2は、一枚の底板用パネル12の四方に四枚の周壁用パネル5が連結された十字状であり、底板用パネル12、周壁用パネル5の境界部分に貫通孔6を開口して折り曲げ部1を設けた断熱パネル2の表裏両面及び外周縁(外周)を、方形のシート状の外被材3で被覆し、外被材3のうち周壁用パネル5の外周縁より外側部分(グレー部分)14を熱シールしたものである。前記断熱パネル2は図7、図8のようにロール状に巻かれている断熱材(例えば、ガラスウール)を十字状に打ち抜いて成形することができる。この打ち抜きと同時に、前記貫通孔6も打ち抜いて貫通させることができる。
図5(a)の折り曲げ断熱パネルは、図5(b)のように、四枚の周壁用パネル5を底板用パネル12の四方に立ち上げて、底と周壁を備えた断熱容器7を形成することができる。この場合、四枚の周壁用パネル5の間(四隅)に形成される外被材3の余剰部15(図5(a))を図5(b)に示すように折り畳んで、周壁用パネル5の外側に折り返して(図6(a)、(b))、断熱材で別途成形された外容器16(図6(a)、(b))の内部に収容し易くするのが良い。図6(b)の17は断熱材製の蓋であり、18はその内面に貼り付けられた断熱材製の蓋用断熱パネルである。蓋用断熱パネル18も断熱性の面から真空式のものが好ましい。
図5に示すような十字形の断熱パネル2を打ち抜く方法は、各種考えられるが、例えば、図7のように、ロール状の原反20の幅方向中央部分を十字状に打ち抜き、その打ち抜きと同時に底板用パネル12、周壁用パネル5の境界部分に貫通孔6を開口して折り曲げ部1を形成し、その打ち抜き及び孔開けと同時に、蓋用断熱パネル18を原反20の幅方向両端から打ち抜いて、原反20の無駄を少なくして、断熱パネル2を成形することができる。
十字形の断熱パネル2は、図8のように原反20の幅方向両側に寄せて千鳥配列に二列にして打ち抜き、その打ち抜きと同時に底板用パネル12と周壁用パネル5の境界部分に貫通孔6を開口して折り曲げ部1を形成する。この打ち抜き及び孔開けと同時に、蓋用断熱パネル18を原反20の幅方向両端から打ち抜いて、原反20の無駄を少なくすることもできる。
図7、図8のように十字形に打ち抜いた断熱パネル2の表裏面には、その十字形よりも多少広いサイズの十字形のシート状の外被材3を宛がい、それら外被材3の外周縁部を熱シールすることもできる。その場合は、外被材3で被覆された周壁用パネル5を外被材3で被覆された底板用パネル12の上方に立ち上げることにより断熱容器7を組み立てることができる。この場合、四枚の周壁用パネル5の両端の接合部に隙間ができるため、それら隙間を任意の手段で密閉して断熱性を確保するのがよい。例えば、前記接合部分に断熱材を宛がい、その断熱材を四枚の周壁用パネル5、底板用パネル12に接着するなどして、前記接合部の隙間を閉塞して連結し、断熱するとことができる。
(横長L字状連結パターン)
図9(a)の断熱パネル2は、四枚の周壁用パネル5と一枚の底板用パネル12を横長L字状に一連にし、それら周壁用パネル5と一枚の底板用パネル12の境界部分に貫通孔6を開口して折り曲げ部1を設けたものである。この折り曲げ断熱パネルで断熱容器を製作する場合は、四枚の周壁用パネル5を折り曲げ部1から折り曲げて、一枚の底板用パネル12の周囲に立ち上げて図9(c)のように断熱容器7を形成することができる。
図9(a)の断熱パネル2は、図9(b)のように5枚一組の断熱パネル2を対向させて断熱材の原反20から打ち抜き、その打ち抜きと同時に、四枚の周壁用パネル5と一枚の底板用パネル12の境界部分に貫通孔6を開口することにより、折り曲げ部1を備えた断熱パネル2を成形することができ、原反20の無駄を少なくすることができる。
(T字状連結パターン)
図10(a)の断熱パネル2は、三枚の周壁用パネル5と一枚の底板用パネル12をT字状に連結し、それら周壁用パネル5と底板用パネル12の境界部分に貫通孔6を開口して折り曲げ部1を設けたものである。この断熱パネル2で断熱容器を製作する場合は、三枚の周壁用パネル5を折り曲げ部1から折り曲げて、一枚の底板用パネル12の周囲に立ち上げて周壁を形成することができる。この場合、四周の周壁のうちうち、不足する周壁部分には、別途成形された一枚の断熱パネル2を配置し、それを先の三方の周壁に連結して四周の周壁を形成することができる。
図10(a)の断熱パネル2は、図10(b)のように対向させて断熱材の原反20から打ち抜き、その打ち抜きと同時に貫通孔6を開口することにより折り曲げ部1を形成して、原反20の無駄を少なくして成形することができる。
(三面連結パターン)
図11(a)の断熱パネル2は、二枚の周壁用パネル5と一枚の底板用パネル12を連結し、それらパネルの境界部分に貫通孔6を開口して折り曲げ部1を形成したものである。この断熱パネル2で断熱容器7を製作する場合は、底板用パネル12の周囲に二枚の周壁用パネル5を、折り曲げ部1から折り曲げて底板用パネル12の外周に立ち上げて断熱容器7の周壁とすることができる。
図11(a)の折り曲げ断熱パネルは、図11(b)のように3枚一組の断熱パネル2を横にずらして断熱材の原反20から打ち抜き、その打ち抜きと同時に貫通孔6を開口することにより折り曲げ部1を形成して、原反20の無駄を少なくして成形することができる。
(折り曲げ部)
本願発明の折り曲げ断熱パネルの貫通孔6は真円以外であってもよく、例えば、細長であってもよい。いずれの孔形状であっても、それらのサイズ、大きさ、間隔等は断熱パネル2を折り曲げ易く、折り曲げても切断しない厚さ、強度にする。連結される断熱パネルの枚数、縦と横の寸法等は製作予定の断熱容器7の形状やサイズに合わせて設計する。
(センサ類、ユニット化)
断熱パネル2には収容凹部11が形成され、その収容凹部11内にセンサ類4を収容配置してある。センサ類4は、例えば、図12、図13に示すようにユニット化してある。センサ類4のユニット化の一例として図13に示すものは、温度センサ26、真空センサ27、それらセンサで検知された検知データを外部に無線通信又は有線通信可能な通信部28、通信用のアンテナ29、前記センサ類で検知されたデータを記憶可能なデータロガー(記憶素子)30を一枚の回路基板31の片面(表面)に搭載し、回路基板31の反対面(裏面)にバッテリホルダ32を設け、そのバッテリホルダ32にバッテリ25を装備してある。回路基板31にはガラスエポキシ製の硬質のものを使用することができる。センサ類2としては、前記センサの他に湿度センサ、加速度センサ、その必要な任意の戦を設けることができる。回路基板31には樹脂フィルム製のフレキシブルなもの等を使用することができ、その場合は図12に示すように、フレキシブルな回路基板31に温度センサ26、通信用の回路を表示した通信部28を設け、それからアンテナ29を引き出し、裏面にバッテリ25を備えることができる。
バッテリ25、温度センサ26等はユニット化せずに、断熱パネル2に複数の収容凹部を設け、それら収容凹部に個別に収容することもできる。このようにすると、真空式の折り曲げ断熱パネルを薄くすることができる。前記温度センサ26は断熱パネル2又は外被材3の内側の温度を、湿度センサは外被材3の内側の湿度を感知するものある。湿度センサで検知される湿度は、外被材3のガスバリア性が劣化或いは棄損して外部から外被材3の内側に侵入した湿気である。加速度センサは本願発明の断熱センサ類を貼り付けた断熱容器の振動を感知できるものであるため、断熱容器内に要保冷品を収容して搬送する際に、断熱容器内の要保冷品の振動状況を把握でき、要保冷品の品質管理に利用することができる。
センサ類4は収容凹部11内に収容して接着剤で固定したり、センサ類4の収容後に収容凹部11の開口部をテープ等(図示しない)で封止したりして、センサ類4が収容凹部11から脱落しないようにしてある。収容凹部11及びセンサ類4のユニットは底板用パネル12と周壁用パネル5のいずれか一又は二以上に設けることができる。バッテリ25、温度センサ26等はユニット化せずに、断熱パネル2に複数の収容凹部11を設け、それら収容凹部11に個別に収容することもできる。このようにすると、真空式の折り曲げ断熱パネルを薄くすることができる。
温度センサ26は折り曲げ断熱パネルやそれで製作した断熱容器7の外被材3の内側の温度を、湿度センサは折り曲げ断熱パネルやそれで製作した断熱容器7の外被材3の内側の湿度を感知するものであり、加速度センサは折り曲げ断熱パネルやそれで製作した断熱容器7の振動を感知できるものである。
加速度センサを設けることにより、本願発明の折り曲げ断熱パネルで断熱容器7を製作し、断熱容器7内に要保冷品を収容して搬送する際に、断熱容器7内の要保冷品の振動状況を把握することができるので、振動状況を要保冷品の品質管理に利用することができる。
(バッテリ)
バッテリ25は、温度センサ26、真空センサ27、データロガー30、通信部28を作動させるためのものである。バッテリ25にはリチウム電池とか他の長寿命の電池を使用することができる。電池は充電式のものでも非充電式のものでも使用可能である。充電式の場合は外被材3の外に充電用電源接続器(例えば、コンセント)を設けておき、それに電源を接続することにより充電することができる。近年は、非接触式の充電、例えば、電磁波を充電に利用する充電方法も研究され、実用化の目途が立っているので、非接触式で充電が可能な電池を使用することもできる。リチウム電池をはじめとする各種電池は、一般に、低温環境や高湿環境では劣化が進みやすく、極端に寿命が短くなることが知られているが、本願発明は断熱パネル2を外被材3で被覆してあるため、バッテリ25を断熱パネル2や外被材3の内部に設けることにより低温環境や高湿環境から隔離することができる。
センサ類4の配置位置、配置構造は種々考えられる。その主な例を図15(a)〜(c)、図16(a)(b)に示す。
図15(a)は、センサ類4を断熱パネル2に設けた収容凹部11内に収容し、断熱パネル2の外周を外被材3で被覆した場合である。この場合、断熱パネル2の表面側に、センサ類4の回路基板31を上にして配置して、真空センサ27、データロガー30、通信部28、バッテリ25を収容凹部11内に収容してそれらを破損しにくくし、温度センサ26を断熱パネル2の表面に出して温度センサ26で外部温度を検知し易くしてある。
図15(b)は、センサ類4を断熱パネル2の上に配置し、断熱パネル2をセンサ類4の外から外被材3で被覆してある。
図15(c)は、断熱パネル2の上に回路基板31を上にして配置して、真空センサ27、データロガー30、通信部28、バッテリ25を断熱パネル2の収容凹部11内に収容して、それらを衝撃等から保護できるようにしてある。
図16(a)は、センサ類4の回路基板31を断熱パネル2の上面(表面)に配置し、その回路基板31を断熱パネル2に設けたガイド孔やガイド溝の中を通して断熱パネル2の肉厚方向反対側(下面:裏面)に導出し、その導出部33に取付けてある温度センサ26を断熱パネル2の裏面側に配置したものである。
図16(b)は、センサ類4の回路基板31を断熱パネル2の上面(表面)に配置し、センサ類4の真空センサ27、データロガー30、通信部28、バッテリ25を断熱パネル2に設けた収容凹部11内に収容し、回路基板31を断熱パネル2に設けたガイド孔やガイド溝の中を通して断熱パネル2の肉厚方向反対側(下面:裏面)に導出し、その導出部33に取付けてある温度センサ26を断熱パネル2の裏面側に配置したものである。
前記収容凹部11は断熱パネル2の上面(断熱容器の内側になる面)と下面のいずれに設けることもできる。
(外被材)
外被材3には、フィルム状、シート状、板状のものを使用することができる。外被材3の内側を真空状態に保持するためには、外被材3をガスバリア性に優れた材質にする必要がある。ガスバリア性に優れた材質としては、ステンレススチール、アルミニウム、鉄といった金属板、プラスチック(樹脂)、金属箔とプラスチックフィルムとをラミネートした複合材、プラスチックに金属を蒸着した複合材、金属シートと樹脂シートを貼り合わせた積層構造の複合材、樹脂繊維製或いは天然繊維製の織布や不織布等の布とガスバリア性のある樹脂製、金属箔製等のフィルムやシート等とを積層した複合材等がある。これら外被材3の材質、厚さ、形状、サイズ、複合構造等は使用目的に応じて設計することができる。
前記外被材3はフィルム状又はシート状のものを単独で使用することもできるが、断熱パネル2の片面(下面)を板状の外被材3で被覆し、反対側面(上面)をシート状或いはフィルム状の外被材3で被覆するとか、断熱パネル2の両面(下面と上面)に板状の外被材3を配置し、上下の外被材の外周部分をフィルム状或いはシート状の外被材3で被覆するといったように、フィルム状、シート状、板状のものを組み合わせて断熱パネル2を被覆することもできる。外被材3の材質、形状、サイズ、厚さ、強度等も折り曲げ断熱パネルの用途に合わせて設計する。外被材3は同じ或いは異なる材質、構造のもの(いずれもガスバリア性のあるもの)を二重にして断熱パネル2を被覆することもでき、二重被覆することにより、万が一いずれか一方の外被材3が損傷しても外被材3の内側の真空状態は確保される。
アルミニウムをはじめとする金属製の外被材3は、ガスバリア性、熱伝導性に優れるという特性があるため、外被材3の内側に設けた温度センサ26で温度検知するのには適するが、シールド特性(電波遮蔽性)があるため、各種センサで検知した外被材3内のデータを、外被材3の内部に収容した通信部28により外部に送信するのには適さない。その場合は、通信部28の外側部分だけをガスバリア性はあるが電波シールド性のない材質(電波透過材)の外被材3で被覆するのが望ましい。
外被材3には樹脂製のものを用いることもできる。樹脂はガスバリア性があるだけでなく、電波シールド性がないという特性があるため、金属とは逆に、通信面では適しているが、熱伝導性が低いため、外被材3内に設けた温度センサ26での周辺温度の計測には適さない。これら全ての特性を生かすべく、金属製と樹脂製の外被材3を組み合わせて使用することもできる。一例として、温度センサ26に近接する(温度センサを覆う)範囲には熱伝導性の高い金属、例えばアルミニウムを使用し、通信部28に近接する(通信部を覆う)範囲には電波シールド性のない樹脂を用いるのが望ましい。
温度センサ26による温度検知、通信部28による通信を考えた場合、温度センサ26や通信部28付近に用いられる外被材3の素材の選択が重要になる。前記したように金属材は熱伝導性が高いという特性がある半面、電波を吸収しやすいという特性があり、樹脂は熱伝導性が低く、電波を透過しやすいという特性があるため、図15(a)〜(c)に示す折り曲げ断熱パネルの場合、アンテナ29が配置された部分は電波透過性の良好な樹脂を用い、温度センサ26が配置された部分は熱伝導性の高い金属材を用いるのが望ましい。
センサ付きの折り曲げ断熱パネルの場合、外被材3の全体を熱伝導性の高い金属製とし、アンテナ29(図15)を覆う範囲だけを部分的に電波透過性の良好な樹脂材とすることもできる。或いは、全体を樹脂材とし、温度センサ26を覆う範囲だけを部分的に金属材とすることもできる。
(真空式の折り曲げ断熱パネル)
断熱パネル2の外側を外被材3で被覆した本願発明の折り曲げ断熱パネルは、心材8及び外被材3の内側を真空にして真空折り曲げ断熱パネルとすることができる。この場合は、外被材3の内側を真空ポンプP(図14)で減圧して所定の真空度(基準圧力)Paの真空状態にしてから、真空ポンプPを外被材3から取り外し、その取外しあとの開口部をシール(密閉)することで、断熱パネル2(心材8)及び外被材3の内側を所定圧の真空度に保持することができる。真空ポンプPを取り外したあとの開口部の密閉は接着剤での密封、熱溶着といった各種手段で行うことができる。例えば、外被材3がアルミニウムをはじめとする金属製の板、フィルム、シート等の場合は熱シールが難しいため、それらに熱シールし易いPET素材を組み合わせた(貼り合わせ、蒸着等した)ものを用いることができる。
センサ類4が収容された収容凹部11内の空間は外被材3を被せる前に熱伝導性の高い充填剤で注入しておくことも、そのまま空隙として残しておくこともできる。バッテリ25は断熱パネル2の肉厚方向略中心部に配置して、外部の低温・高湿度環境の影響を受けにくくするのがよい。
断熱パネル2には、内部に多くの空隙があり、吸引機による抜気等により空隙内の空気を排出することができるものもある。このような断熱パネル2は外被材3の内部を真空装置で減圧して真空状態にすることにより断熱材の内部も減圧される。断熱パネル2が湿気を帯びているとその後の真空状態が保持され難いので、外被材3の内側を真空にするには、抜気作業(減圧作業)は乾燥空気を送りながら行うなど乾燥環境下で実施するのが望ましい。
(真空センサ)
外被材3の内側を真空状態にした折り曲げ断熱パネルの場合、その真空状態を維持するためには真空状態を真空センサ22で検知する必要がある。真空センサ22にはピラニ真空計、隔膜真空計、静電容量型真空センサ、マイクロメカニカル真空センサ等々各種のものがある。本願発明の真空式の折り曲げ断熱パネルで使用できる真空センサは外被材3の内側の真空状態を検知できるものであれば各種真空センサを使用可能である。真空センサ27は断熱パネル2又は外被材3の内側に収容するためにはできるだけ小型、薄型のものが望ましい。真空状態は減圧状態を意味するので、真空センサには例えば圧力センサを使用することができる。
図14では、バッテリ25(図13(b))から供給される電源Bで真空センサ27を作動させ、真空センサ27で外被材3の内側の圧力を検知し、検知した電流(電圧)を増幅器Aで増幅し、増幅器Aの出力電圧を、比較器Cにおいて本願発明の折り曲げ断熱パネルが必要とする適正な真空状態(外被材3内の適正圧力:基準圧力)Paと比較することにより、外被材3の内側が適正な真空状態に維持されているか否かを判別することができる。図14では検知した圧力をデジタルメータMに表示して、外被材3の内部の真空状態を確認できるようにしてある。比較器Cの出力が前記基準圧力Paよりも高い場合は、リレーRにより真空ポンプPの電磁弁を開いて、真空ポンプPで外被材3内を減圧することもできる。真空センサ27は全部を外被材3内に設けてもよいが、部分的に外被材3の外部に突出させて取付けてもよい。いずれの場合も外被材3内の真空状態が損なわれないように取付ける。
図14の真空センサ27で検知した真空データは外被材3の内側に設けた通信部28(図13)から、例えば外部の管理センタや他の設備に無線送信し、管理センタや他の設備でデータ処理して真空状態の異常を確認し、管理することもできる。前記通信は有線で行うこともできる。無線式の場合は通信部28にアンテナ29を内蔵或いは外付けすることができる。有線式の場合は外被材3の外に外部機器と電気的に接続可能なコネクタとか他の接続機器(接続具)を設けておき、それに接続された外部機器との間で有線通信することができる。
本願発明では、真空センサ27で検知した真空データ(例えば、圧力データ)を、外被材3の内側に設けたデータロガーに記憶させておき、記憶されたデータを例えば外部の管理センタやその他の箇所で処理して真空状態の異常を確認して真空状態を管理することもできる。
(断熱容器)
本願発明の断熱容器は要保冷品を収容して配送する配送用の断熱容器として使用するのに適する。本願発明の折り曲げ断熱パネルを組み立てて製作した容器はそのまま断熱容器7(底と周壁を備え、蓋は別)として使用可能であるが、必要であれば、その断熱容器7を、それとは別に成型されている断熱材製の外容器16(図6)の内側に収納配置して(内容器として使用して)二重構造の断熱容器を作ることもできる。場合によっては、別途成型されている外容器16の外側に配置して(外容器として使用して)二重構造の断熱容器とすることもできる。断熱容器7を内容器として配置する場合は、温度センサ26(図15、図16)が断熱容器7の内側面になるようにすると、断熱容器7内の温度を計測する上で好適であり、バッテリ25を断熱容器7の外側に配置すると、バッテリ25が断熱容器7内の低温・高湿環境から守られることにおいて好適である。
断熱容器はその収容空間内を外部から断熱し、温度センサ26で検知した温度データを利用して収容空間内の温度を管理することができる。この場合も、真空センサ27(図13)によって外被材3の内側の真空度を検知して真空式の折り曲げ断熱パネルの真空度を監視し、真空センサ27で得られた真空データを使用して真空管理することができる。バッテリ25は外部から断熱されているため、低温環境・高湿環境に伴う劣化(短寿命化)の問題を解消できる。また、各種センサで得られた温度データ、真空データ、湿度データ、加速度データ等の各種データを通信部28によって外部に送信できるので、断熱容器7の収容空間内の温度、湿度等はじめとして、断熱容器7の移動状態等を監視し、管理することができる。
(センサ類の取付け)
前記説明では、センサ類4やバッテリ25を断熱パネル2の外被材3内に内蔵してあるが、それらは断熱パネル2の外被材3の表面に貼り付けても良い。
外容器16(図6)に被せる蓋17(図6)の内面には、真空式又は非真空式の蓋用断熱パネル18を貼り付けて、外容器16内の断熱効率を高めるのが望ましい。
本願発明の折り曲げ断熱パネルは、床材や外壁材といった建材としても利用することができる。
1 折り曲げ部
2 断熱パネル
3 外被材
4 センサ類
5 周壁用パネル
6 貫通孔
7 容器本体(断熱容器)
8 心材
9 溝
10 (線状の)切り込み
11 収容凹部
12 底板用パネル
14 外側部分
15 (外被材の)余剰部
16 外容器
17 蓋
18 蓋用断熱パネル
20 原反
25 バッテリ
26 温度センサ
27 真空センサ
28 通信部
29 アンテナ
30 データロガー
31 回路基板
32 バッテリホルダ
33 導出部
A 増幅器
B 電源
C 比較器
M デジタルメータ
R リレー
P 真空ポンプ
Pa 基準圧力

Claims (8)

  1. パネル状の断熱材に折り曲げ部が設けられ、折り曲げ部は断熱材に二以上の貫通孔が間隔をあけて開口されて、又は、断熱パネルを肉薄にして、又は、断熱パネルの肉厚方向に切り込みを入れて形成され、それら断熱パネルをその折り曲げ部から折り曲げて断熱容器を製作可能であることを特徴とする折り曲げ断熱パネル。
  2. 請求項1記載の折り曲げ断熱パネルを心材として使用し、その心材の外周が外被材で被覆され、外被材がフィルム状又はシート状又は板状又はそれらの組み合わせであり、前記心材及び外被材を折り曲げ部から折り曲げて断熱容器を製作可能であることを特徴とする折り曲げ断熱パネル。
  3. 請求項2記載の折り曲げ断熱パネルにおいて、心材又は/及び外被材の内側に、センサ類と電池(バッテリ)が個別に、又は、一つに纏めてユニット化されて設けられたことを特徴とする折り曲げ断熱パネル。
  4. 請求項3記載の折り曲げ断熱パネルにおいて、心材又は/及び外被材の内側に、センサ類の他にそれらセンサ類による検知データを記憶可能な記憶部とそれら検知データを外部と通信可能な通信部との双方又はいずれか一方が個別に、又は一つに纏めてユニット化されて設けられたことを特徴とする折り曲げ断熱パネル。
  5. 請求項3又は請求項4記載の折り曲げ断熱パネルにおいて、バッテリが接触式又は非接触式の充電式であり、接触式のバッテリの場合は、充電用コンセントが外部の電源と接続可能な充電用コンセントが、外被材の外側に露出して設けられたことを特徴とする折り曲げ断熱パネル。
  6. 請求項3乃至請求項5のいずれか1項記載の折り曲げ断熱パネルにおいて、外被材がガスバリア性を備え、心材及び外被材の内部が真空状態(略真空状態を含む)であることを特徴とする折り曲げ断熱パネル。
  7. 底板と側壁(周壁)を備えた容器本体と蓋を備えた断熱容器において、容器本体又は容器本体の周壁が、前記折り曲げ断熱パネルを折り曲げて組み立てられたことを特徴とする断熱容器。
  8. 請求項7記載の断熱容器において、容器本体又は容器本体の周壁が、容器本体と別に成形された断熱外容器の内側に収容配置されたことを特徴とする断熱容器。
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