JP2012178469A - 電波吸収体の製造方法、電波吸収体 - Google Patents

電波吸収体の製造方法、電波吸収体 Download PDF

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橋本  修
Shigenori Takagi
茂倫 高野
Koji Moriuchi
幸司 森内
Kosuke Tayama
紘介 田山
Satoshi Sakata
聡史 坂田
Takeshi Ozaki
毅志 尾崎
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Abstract

【課題】本発明の課題は、従来の多層型電波吸収体の製造方法よりも、積層作業および各層の厚みの制御が容易であり、かつ、電波吸収体の製造リスクを低減することができる電波吸収体の製造方法を提供することである。
【解決手段】本発明に係る電波吸収体の製造方法は、積層工程および加熱工程を備える。積層工程では、導電性フィラーの濃度が異なる複数の導電性フィラー含有加熱自己結着性多孔質樹脂シートが、導電性フィラーの濃度が低いものから順に又は高いものから順に積層される。加熱工程では、積層工程において積層された導電性フィラー含有加熱自己結着性多孔質樹脂シートが加熱されて、複数の導電性フィラー含有加熱自己結着性多孔質樹脂シートが一体化されて電波吸収体が製造される。
【選択図】図4

Description

本発明は、電波吸収体の製造方法および電波吸収体に関する。
近年、電子機器の普及や通信技術の多様化により電磁波障害問題が多数発生している。このような電磁波障害問題に対して、不要電波の吸収を目的とした電波吸収体が種々開発されている。
電波吸収体には単層型の電波吸収体、多層型の電波吸収体が存在するが、広帯域性が要求される電波暗室等の用途には多層型の電波吸収体が必要とされる。
そして、このような多層型の電波吸収体の製造方法として、過去に「バインダーとカーボンブラックおよび/又はグラファイトと予備発泡体ビーズとを混合することにより誘電率の互いに異なる複数個の混合物を作製し、これらの混合物を誘電率が連続的に変化するように積層させ、ついで得られる積層体を熱風乾燥させて一体化する方法」が提案されている(例えば、特開平4−18798号公報等参照)。
特開平4−18798号公報 特開2000−223883号公報
しかし、上述の多層型電波吸収体の製造方法では、形状が安定していない混合物を積層することになるため、積層作業に緻密さが要求されるものと想像される。また、この多層型電波吸収体の製造方法では、混合物を積層した後にその積層体を一体化させるため、各層の厚みの制御が容易でなく、また、いずれかの混合物に欠陥が存在すると完成品を廃棄処理する必要があり、製造コストが非常に高くなってしまうおそれがある。
本発明の課題は、従来の多層型電波吸収体の製造方法よりも、積層作業および各層の厚みの制御が容易であり、かつ、電波吸収体の製造リスクを低減することができる電波吸収体の製造方法を提供することである。
(1)
本発明の第1局面に係る電波吸収体の製造方法は、積層工程および加熱工程を備える。積層工程では、導電性フィラー(誘電損失材料)の濃度が異なる複数の導電性フィラー含有加熱自己結着性多孔質樹脂シートが、導電性フィラーの濃度が低いものから順に又は高いものから順に積層される。なお、ここにいう「導電性フィラー含有加熱自己結着性多孔質樹脂シート」とは、導電性フィラーを含有し、加熱によって自己結着性を示す多孔質の樹脂製シートである。また、この「導電性フィラー含有加熱自己結着性多孔質樹脂シート」は、加熱自己結着性を有する単層の電波吸収体であるとも言える。また、ここにいう「自己結着性」とは、複数の同一物同士が互いに結着することができる性質を意味する。なお、このような導電性フィラー含有加熱自己結着性多孔質樹脂シートは、例えば、樹脂に反応性官能基を導入することによって作製することができる。そのような手法としては、特に限定されないが、例えば、樹脂そのものの骨格に反応性官能基を導入する手法や、熱硬化性樹脂の前駆体(熱硬化前の液状体)に対して「硬化反応に関与する反応性官能基」と「硬化反応に関与せず自己結着反応に関与する反応性官能基」とを有する化合物を添加する手法等が挙げられる。そして、この「自己結着性」は、導電性フィラー含有加熱自己結着性多孔質樹脂シートの表面に露出する官能基により発現するものと考えられる。加熱工程では、積層工程において積層された導電性フィラー含有加熱自己結着性多孔質樹脂シートが加熱されて、複数の導電性フィラー含有加熱自己結着性多孔質樹脂シートが一体化されて電波吸収体が製造される。なお、本発明において、複数の導電性フィラー含有加熱自己結着性多孔質樹脂シートの一体化は通常、200度C以上の高温下で行われる。また、電波吸収体の最終形状は、平板状(シート状)またはブロック体状となる。
この電波吸収体の製造方法では、積層工程において、形状が安定している複数の導電性フィラー含有加熱自己結着性多孔質樹脂シートが積層される。つまり、この電波吸収体の製造方法では、導電性フィラー含有加熱自己結着性多孔質樹脂シートの積層作業を容易に行うことができる。また、この電波吸収体の製造方法では、導電性フィラー含有加熱自己結着性多孔質樹脂シートが前もって一定の厚みに成形されており、ほぼこの厚みを保った状態で複数の導電性フィラー含有加熱自己結着性多孔質樹脂シートが一体化されることになる。このため、この電波吸収体の製造方法では、電波吸収体の各層の厚みの制御が容易となる。また、この電波吸収体の製造方法では、導電性フィラー含有加熱自己結着性多孔質樹脂シートが前もって作製される。このため、この電波吸収体の製造方法では、欠陥を有する導電性フィラー含有加熱自己結着性多孔質樹脂シートを事前に排除することができる。したがって、この電波吸収体の製造方法では、電波吸収体の製造リスクを低減することができる。
よって、この電波吸収体の製造方法は、従来の多層型電波吸収体の製造方法よりも、積層作業および各層の厚みの制御が容易であり、かつ、電波吸収体の製造リスクを低減することができる。
なお、導電性フィラー含有加熱自己結着性多孔質樹脂シートを構成する樹脂としては、特に限定されないが、例えば、ポリエチレン、架橋ポリエチレン、クロロスルホン化ポリエチレン、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリプロピレン、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−プロピレン−ジエンターポリマー、ポリスチレン、天然ゴム、ブタジエン−スチレン共重合体、ポリブタジエン、ポリイソプレン、ポリクロロプレン、アクリロニトリル−ブタジエン共重合体、ブチルゴム、シリコーンゴム、フッ素ゴム、エピクロルヒドリンゴム、アクリルゴム、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−アクリル共重合体、ポリウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、フェノール樹脂(レゾール型フェノール樹脂、ノボラック型フェノール樹脂および変性フェノール樹脂を含む)、エポキシ樹脂、メラミン樹脂、ユリア樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、ポリイミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、フラン樹脂等が挙げられる。これらの樹脂は、単独で用いられてもよいし、併用されてもよい。また、これらの樹脂は、導電性フィラー含有加熱自己結着性多孔質樹脂シートの製造時において、予備発泡体ビーズの形態で利用されてもよいし、溶液の形態で利用されてもよいし、水性分散液の形態で利用されてもよいし、有機液体分散液の形態で利用されてもよい。
なお、上述の樹脂には、必要に応じて、結着剤(バインダー)(本願にいう「第2粉体(後述)」を含む)、軟化剤、硬化剤、充填剤、強化剤、加硫剤(粉末硫黄等)、加硫促進剤、加硫促進助剤、酸化防止剤、オゾン劣化防止剤(老化防止剤)、発泡剤または発泡助剤、整泡剤等の添加剤が添加されていてもかまわない。これらの添加剤は、単独で用いられてもよいし、併用されてもよい。なお、発泡剤としては、特に限定されないが、例えば、n−ヘキサン,塩化メチレン,トリクロロフロロメタン,アルコールなどの低沸点脂肪族炭化水素またはそのハロゲン化物、ジニトロペンタメチレンテトラミン,ベンゼンスルホニルヒドラジドのような加熱分解型の発泡剤が挙げられる。また、整泡剤としては、特に限定されないが、例えば、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル,ポリオキシエチレンアルキルフェノールエーテルホルマリン縮合物などのエチレンオキサイド付加物で代表されるノニオン界面活性剤、メチルポリシロキサンポリアルキレンオキサイドなどのシリコーン系ノニオン界面活性剤等が挙げられる。また、難燃剤としては、特に限定されないが、例えば、ポリリン酸アンモニウムのようなリン化合物、トリス(β−クロロエチル)ホスフェート(TCEP)等のハロゲン化物等が挙げられる。なお、本発明において、明示の記載がない限り、上記添加剤の質量は樹脂の質量には含まれない。
導電性フィラーとしては、特に限定されないが、例えば、カーボンブラック(オイルファーネスブラック、チャンネルブラック、ランプブラック、サーマルブラック、ケッチェンブラック、アセチレンブラック等)、カーボンナノチューブ、カーボンナノファイバー、フラーレン、カーボンマイクロコイル、グラファイト(天然グラファイト、人造グラファイト等)、導電性チタン酸カリウムウィスカー、フィラメント状ニッケル、カーボンファイバー短繊維(PAN系カーボン短繊維、ピッチ系カーボン短繊維等)、ウィスカー繊維、金属粒子(銅粒子、錫粒子、ニッケル粒子、銀粒子等)、金属酸化物(二酸化チタン、二酸化錫、二酸化亜鉛、酸化ニッケル、酸化銅等)、金属炭化物(チタンカーバイド、シリコンカーバイド等)等が挙げられる。これらの導電性フィラーは、単独で用いられてもよいし、併用されてもよい。
(2)
本発明の第2局面に係る電波吸収体の製造方法は、第1局面に係る電波吸収体の製造方法であって、第1圧縮成形工程をさらに備える。第1圧縮成形工程では、多孔質構造を有する第1粉体と、付加型官能基を有する第2粉体と、導電性フィラーとを含む第1混合粉体が圧縮成形されて導電性フィラー含有加熱自己結着性多孔質樹脂シートが作製される。なお、ここにいう「付加型官能基」とは、例えば、アルケニル基や、アルキニル基、アルケニレン基、アルキニレン基などである。
このため、この電波吸収体の製造方法を利用すれば、導電性フィラー含有加熱自己結着性多孔質樹脂シートの表面に付加型官能基を残すことができ、導電性フィラー含有多孔質樹脂シートに自己結着性を付与することができる。
(3)
本発明の第3局面に係る電波吸収体の製造方法は、第2局面に係る電波吸収体の製造方法であって、第1圧縮成形工程では、自己結着したときにISO 1926 2009(硬質発泡プラスチック−引張特性の測定)により測定される引張剥離強度が0.02MPa以上となるように第1混合粉体が加熱されながら圧縮成形される。なお、自己結着したときの引張剥離強度は、0.08MPa以上であるのが好ましく、0.2MPa以上であるのがより好ましい。
このため、この電波吸収体の製造方法では、第2粉体をバインダーとして機能させて第1粉体を結着させると共に、第2粉体により導電性フィラー含有多孔質樹脂シートに自己結着性を付与することができる。
(4)
本発明の第4局面に係る電波吸収体の製造方法は、第2局面または第3局面に係る電波吸収体の製造方法であって、第1多孔質体形成工程、第1多孔質体粉砕工程および第1混合粉体作製工程をさらに備える。第1多孔質体形成工程では、第1多孔質体が形成される。第1多孔質体粉砕工程では、第1多孔質体が粉砕されて第1粉体が作製される。第1混合粉体作製工程では、少なくとも第1粉体、第2粉体および導電性フィラーが混合されて第1混合粉体が作製される。なお、この第1混合粉体作製工程では、必要に応じて結着剤(バインダー)が混合されてもかまわない。
このため、この電波吸収体の製造方法では、浸漬法(樹脂製の多孔質体を導電性フィラーの水性分散液に浸漬させた後に引き上げて乾燥させる方法)とは異なり、導電性フィラーの添加量を質量のみで管理することができる(浸漬法では、多孔質体に対する導電性フィラーの塗布量を一定にするには、水性分散液中の導電性フィラーの濃度や多孔質体の引き上げ速度を精密に管理する必要がある。)。したがって、この電波吸収体の製造方法を利用すれば、浸漬法よりも容易に導電性フィラーの添加量を管理することができる。
(5)
本発明の第5局面に係る電波吸収体の製造方法は、第2局面から第4局面のいずれかに係る電波吸収体の製造方法であって、導電性フィラー含有加熱自己結着性多孔質樹脂シートは、1GHz以上100GHz以下の周波数帯域の電波を減衰する単層の電波吸収体である。そして、導電性フィラーは、第1粉体と第2粉体との合計質量を100質量部としたとき、1質量部以上20質量部未満添加される。なお、導電性フィラーは、第1粉体と第2粉体との合計体積を100体積部としたとき、0.6体積部以上11.9体積部未満添加されるのが好ましい。
このため、この電波吸収体の製造方法を利用すれば、発泡硬化法(導電性フィラーを分散させた樹脂含有液を発泡させると共にその樹脂を硬化させる方法(例えば、特開2004−172200号公報、特開2000−223883号公報、特開平6−314894号公報等参照))で必要とされる導電性フィラーの量よりも少量の導電性フィラーで、1GHz以上100GHz以下の周波数帯域の電波を減衰する樹脂製の電波吸収体を作製することができる。
(6)
本発明の第6局面に係る電波吸収体の製造方法は、第2局面または第3局面に係る電波吸収体の製造方法であって、第2多孔質体形成工程、第2多孔質体粉砕工程および第2混合粉体作製工程をさらに備える。第2多孔質体形成工程では、導電性フィラーが分散される第1樹脂含有液から第2多孔質体が形成される。第2多孔質体粉砕工程では、第2多孔質体が粉砕されて第3粉体が作製される。第2混合粉体作製工程では、少なくとも第3粉体および第2粉体が混合されて第1混合粉体が作製される。
このため、この電波吸収体の製造方法では、導電性フィラーを樹脂中に均一に混ぜることができる。したがって、この電波吸収体の製造方法を利用すれば、品質の安定した電波吸収体を作製することができる。
(7)
本発明の第7局面に係る電波吸収体の製造方法は、第6局面に係る電波吸収体の製造方法であって、導電性フィラー含有加熱自己結着性多孔質樹脂シートは、1GHz以上100GHz以下の周波数帯域の電波を減衰する単層の電波吸収体である。そして、導電性フィラーは、第3粉体中の樹脂分と第2粉体との合計質量を100質量部としたとき、1質量部以上20質量部未満添加される。なお、導電性フィラーは、第3粉体中の樹脂分と第2粉体との合計体積を100体積部としたとき、0.6体積部以上11.9体積部未満添加されるのが好ましい。
このため、この電波吸収体の製造方法を利用すれば、発泡硬化法(導電性フィラーを分散させた樹脂含有液を発泡させると共にその樹脂を硬化させる方法(例えば、特開2004−172200号公報、特開2000−223883号公報、特開平6−314894号公報等参照))で必要とされる導電性フィラーの量よりも少量の導電性フィラーで、1GHz以上100GHz以下の周波数帯域の電波を減衰する樹脂製の電波吸収体を作製することができる。
(8)
本発明の第8局面に係る電波吸収体の製造方法は、第1局面に係る電波吸収体の製造方法であって、表面塗布工程、粉体投入工程および第2圧縮成形工程をさらに備える。表面塗布工程では、付加型官能基を有する第2粉体が金型の表面に塗布される。粉体投入工程では、多孔質構造を有する第1粉体と、導電性フィラーとを含む第2混合粉体が金型に投入される。なお、第2混合粉体には、必要に応じて結着剤(バインダー)(第2粉体を含む)が添加されてもかまわない。第2圧縮成形工程では、第2混合粉体および第2粉体が圧縮成形されて導電性フィラー含有加熱自己結着性多孔質樹脂シートが作製される。
このため、この電波吸収体の製造方法では、少量の第2粉体により導電性フィラー含有多孔質樹脂シートに自己結着性を付与することができる。したがって、第2粉体が高価な原料から構成されている場合には、導電性フィラー含有加熱自己結着性多孔質樹脂シートの製造原価を抑えることができる。
(9)
本発明の第9局面に係る電波吸収体の製造方法は、第8局面に係る電波吸収体の製造方法であって、第2圧縮成形工程では、自己結着したときにISO 1926 2009(硬質発泡プラスチック−引張特性の測定)により測定される引張剥離強度が0.02MPa以上となるように第2混合粉体および第2粉体が加熱されながら圧縮成形される。なお、自己結着したときの引張剥離強度は、0.08MPa以上であるのが好ましく、0.2MPa以上であるのがより好ましい。
このため、この電波吸収体の製造方法では、導電性フィラー含有多孔質樹脂シートに自己結着性を付与することができると共に、第2粉体をより強固に導電性フィラー含有多孔質樹脂シートに固着させることができる。
(10)
本発明の第10局面に係る電波吸収体の製造方法は、第8局面または第9局面に係る電波吸収体の製造方法であって、第1多孔質体形成工程、第1多孔質体粉砕工程および第3混合粉体作製工程をさらに備える。第1多孔質体形成工程では、第1多孔質体が形成される。第1多孔質体粉砕工程では、第1多孔質体が粉砕されて第1粉体が作製される。第3混合粉体作製工程では、少なくとも第1粉体および導電性フィラーが混合されて第2混合粉体が作製される。なお、この第3混合粉体作製工程では、必要に応じて結着剤(バインダー)が混合されてもかまわない。また、導電性フィラーは、第1粉体の質量を100質量部としたとき、または、第1粉体と結着剤との合計質量を100質量部としたとき、1質量部以上20質量部未満添加されるのが好ましい。また、導電性フィラーは、第1粉体の体積を100体積部としたとき、または、第1粉体と結着剤との合計体積を100体積部としたとき、0.6体積部以上11.9体積部未満添加されるのが好ましい。
このため、この電波吸収体の製造方法では、浸漬法(樹脂製の多孔質体を導電性フィラーの水性分散液に浸漬させた後に引き上げて乾燥させる方法)とは異なり、導電性フィラーの添加量を質量のみで管理することができる(浸漬法では、多孔質体に対する導電性フィラーの塗布量を一定にするには、水性分散液中の導電性フィラーの濃度や多孔質体の引き上げ速度を精密に管理する必要がある。)。したがって、この電波吸収体の製造方法を利用すれば、浸漬法よりも容易に導電性フィラーの添加量を管理することができる。
(11)
本発明の第11局面に係る電波吸収体の製造方法は、第8局面または第9局面に係る電波吸収体の製造方法であって、第2多孔質体形成工程および第3多孔質体粉砕工程をさらに備える。第2多孔質体形成工程では、導電性フィラーが分散される第1樹脂含有液から第2多孔質体が形成される。第3多孔質体粉砕工程では、第2多孔質体が粉砕されて第2混合粉体が作製される。なお、第3混合粉体には、必要に応じて結着剤(バインダー)が混合されてもかまわない。また、導電性フィラーは、第2混合粉体中の樹脂分の質量を100質量部としたとき、または、第2混合粉体中の樹脂分と結着剤との合計質量を100質量部としたとき、1質量部以上20質量部未満添加されるのが好ましい。また、導電性フィラーは、第2混合粉体中の樹脂分の体積を100体積部としたとき、または、第2混合粉体中の樹脂分と結着剤との合計体積を100体積部としたとき、0.6体積部以上11.9体積部未満添加されるのが好ましい。
このため、この電波吸収体の製造方法では、導電性フィラーを樹脂中に均一に混ぜることができる。したがって、この電波吸収体の製造方法を利用すれば、品質の安定した電波吸収体を作製することができる。
(12)
本発明の第12局面に係る電波吸収体の製造方法は、第2局面から第11局面のいずれかに係る電波吸収体の製造方法であって、第1粉体は、熱硬化性ポリイミド樹脂または非熱可塑性ポリイミド樹脂から形成されている。また、第2粉体は、ポリイミド樹脂を主骨格とする。
このため、この電波吸収体の製造方法では、導電性フィラー含有加熱自己結着性多孔質樹脂シートに優れた耐熱性を付与することができ、延いては耐熱性に優れる電波吸収体を製造することができる。
なお、熱硬化性ポリイミド樹脂は、縮合型熱硬化性ポリイミド樹脂、付加型熱硬化性ポリイミド樹脂等であることが好ましい。また、第1混合粉体または第2混合粉体には、本発明の趣旨を損ねない範囲で熱可塑性ポリイミド樹脂や添加剤(上述参照)が含有されてもかまわない。また、熱硬化性ポリイミド樹脂または非熱可塑性ポリイミド樹脂のガラス転移点は、220度C以上であることがより好ましく、240度C以上であることがさらに好ましく、260度C以上であることがさらに好ましい。
なお、縮合型熱硬化性ポリイミド樹脂は、例えば、テトラカルボン酸エステルとジアミンとを加熱することにより得られる。なお、テトラカルボン酸エステルは、対応するテトラカルボン酸二無水物をアルコールでエステル化することにより極めて簡単に得られる。なお、テトラカルボン酸二無水物のエステル化は50〜150度Cの温度で行うのが好ましい。
また、テトラカルボン酸エステルを誘導形成するためのテトラカルボン酸二無水物としては、ピロメリット酸二無水物(PMDA)、1,2,5,6−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、1,4,5,8−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、2,3,6,7−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、2,2’,3,3’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、2,3,3’4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物(BPDA)、2,2’,3,3’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、2,3,3’,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物(BTDA)、ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)スルホン二無水物、ビス(2,3−ジカルボキシフェニル)メタン二無水物、ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)メタン二無水物、1,1−ビス(2,3−ジカルボキシフェニル)エタン二無水物、1,1−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)エタン二無水物、2,2−ビス[3,4−(ジカルボキシフェノキシ)フェニル]プロパン二無水物(BPADA)、4,4’−(ヘキサフルオロイソプロピリデン)ジフタル酸無水物、オキシジフタル酸無水物(ODPA)、ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)スルホン二無水物、ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)スルホキシド二無水物、チオジフタル酸二無水物、3,4,9,10−ペリレンテトラカルボン酸二無水物、2,3,6,7−アントラセンテトラカルボン酸二無水物、1,2,7,8−フェナントレンテトラカルボン酸二無水物、9,9−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)フルオレン二無水物や9,9−ビス[4−(3,4’−ジカルボキシフェノキシ)フェニル]フルオレン二無水物等の芳香族テトラカルボン酸二無水物、シクロブタンテトラカルボン酸二無水物、1,2,3,4−シクロペンタンテトラカルボン酸二無水物、2,3,4,5−テトラヒドロフランテトラカルボン酸二無水物、1,2,4,5−シクロヘキサンテトラカルボン酸二無水物、3,4−ジカルボキシ−1−シクロヘキシルコハク酸二無水物、3,4−ジカルボキシ−1,2,3,4−テトラヒドロ−1−ナフタレンコハク酸二無水物などが挙げられる。なお、これらのテトラカルボン酸二無水物は、単独で用いられてもよいし、混合されて用いられてもよい。
また、テトラカルボン酸エステルを誘導形成するためのアルコールとしては、メタノール、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール、1−ブタノール、2−ブタノール、2−メチル−1−プロパノール、2−メチル−2−プロパノール、1−ペンタノール、2−ペンタノール、3−ペンタノール、2−メチル−1−ブタノール、3−メチル−1−ブタノール、2−メチル−2−ブタノール、3−メチル−2−ブタノール、2,2−ジメチル−1−プロパノール、1−ヘキサノール、2−メチル−1−ペンタノール、4−メチル−2−ペンタノール、2−エチル−1−ブタノール、シクロヘキサノール、2−メトキシエタノール、2−エトキシエタノール、2−(メトキシメトキシ)エタノール、2−イソプロポキシエタノール、2−ブトキシエタノール、フェノール、1−ヒドロキシ−2−プロパノン、4−ヒドロキシ−2−ブタノン、3−ヒドロキシ−2−ブタノン、1−ヒドロキシ−2−ブタノン、2−フェニルエタノール、1−フェニル−1−ヒドロキシエタン、2−フェノキシエタノールなどが挙げられ、さらに1,2−エタンジオール、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、2,3−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、2−メチル−2,4−ペンタンジオール、グリセロール、2−エチル−2−(ヒドロキシメチル)−1,3−プロパンジオール、1,2,6−ヘキサントリオール、2,2’−ジヒドロキシジエチルエーテル、2−(2−メトキシエトキシ)エタノール、2−(2−エトキシエトキシ)エタノール、3,6−ジオキサオクタン−1,8−ジオール、1−メトキシ−2−プロパノール、1−エトキシ−2−プロパノール、ジプロピレングリコールなどの多価アルコールも挙げられる。なお、これらのアルコールは、単独で用いられてもよいし、混合されて用いられてもよい。
なお、テトラカルボン酸エステルは、他の方法、例えばテトラカルボン酸の直接エステル化によっても製造することができる。
また、ジアミンとしては、パラフェニレンジアミン(PPD)、メタフェニレンジアミン(MPDA)、2,5−ジアミノトルエン、2,6−ジアミノトルエン、4,4’−ジアミノビフェニル、3,3’−ジメチル−4,4’−ビフェニル、3,3’−ジメトキシ−4,4’−ビフェニル、2,2−ビス(トリフルオロメチル)−4、4’−ジアミノビフェニル、3,3’−ジアミノジフェニルメタン、4,4’−ジアミノジフェニルメタン(MDA)、2,2−ビス−(4−アミノフェニル)プロパン、3,3’−ジアミノジフェニルスルホン(33DDS)、4,4’−ジアミノジフェニルスルホン(44DDS)、3,3’−ジアミノジフェニルスルフィド、4,4’−ジアミノジフェニルスルフィド、3,3’−ジアミノジフェニルエーテル、3,4’−ジアミノジフェニルエーテル(34ODA)、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル(ODA)、1,5−ジアミノナフタレン、4,4’−ジアミノジフェニルジエチルシラン、4,4’−ジアミノジフェニルシラン、4,4’−ジアミノジフェニルエチルホスフィンオキシド、1,3−ビス(3−アミノフェノキシ)ベンゼン(133APB)、1,3−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン(134APB)、1,4−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、ビス[4−(3−アミノフェノキシ)フェニル]スルホン(BAPSM)、ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]スルホン(BAPS)、2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]プロパン(BAPP)、2,2−ビス(3−アミノフェニル)1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス(4−アミノフェニル)1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロパン、9,9−ビス(4−アミノフェニル)フルオレンなどが挙げられる。これらのジアミンは、単独で用いられてもよいし、混合されて用いられてもよい。
また、付加型熱硬化性ポリイミド樹脂は、例えば、極性溶媒中にテトラカルボン酸二無水物、ジアミンおよび付加型官能基を有するジカルボン酸無水物を既知の方法で投入することにより得られる。
なお、テトラカルボン酸二無水物としては、例えば、前述のテトラカルボン酸二無水物などが挙げられる。なお、これらのテトラカルボン酸二無水物は、単独で用いられてもよいし、混合されて用いられてもよい。
また、ジアミンとしては、例えば、前述のジアミンなどが挙げられる。なお、これらのジアミンは、単独で用いられてもよいし、混合されて用いられてもよい。
また、付加型官能基を有するジカルボン酸無水物としては、例えば、ナジック酸無水物(5−ノルボルネン−2,3−ジカルボン酸無水物)、マレイン酸無水物のアルキル誘導体(例えば、メチルマレイン酸無水物(シトラコン酸無水物))、イタコン酸無水物、ジメチルマレイン酸無水物、2−オクテン−1−イルコハク酸無水物、4−フェニルエチニル無水フタル酸などが挙げられる。
また、このような付加型熱硬化性ポリイミド樹脂としては、例えば、特開2000−219741号公報や特開2005−76032号公報等に記載されるものが挙げられる。
また、非熱可塑性ポリイミド樹脂とは、ガラス転移温度以上で加熱しても軟化せずに弾性率が緩やかに低下するポリイミド樹脂をいう。なお、このような非熱可塑性ポリイミド樹脂は、例えば、上述の特定のテトラカルボン酸二無水物と上述の特定のジアミンとを極性溶媒中で重合させてポリアミック酸を得た後、そのポリアミック酸を加熱イミド化または化学イミド化させることにより得られる。なお、代表的な非熱可塑性ポリイミド樹脂としては、ピロメリット酸二無水物(PMDA)と4,4’−ジアミノジフェニルエーテル(ODA)とから得られるもの、3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物(BPDA)とパラフェニレンジアミン(PPD)とから得られるもの等が挙げられる。

また、第2粉体は、例えば、次のようにして製造することができる。先ず、上述のテトラカルボン酸エステルと上述のジアミンとの混合溶液中に上述の付加型官能基を有するジカルボン酸無水物を添加して、付加型官能基を末端に有するポリアミック酸オリゴマーを生成する。次いで、そのポリアミック酸オリゴマーを加熱イミド化または化学イミド化させてポリイミドオリゴマーを生成させる。そして、そのポリイミドオリゴマーを既知の方法で粉末化する。また、ここで、必要に応じて、第1粉体には、ポリアミック酸粉体等の耐熱性バインダー樹脂が混入されてもかまわない。
(13)
本発明の第13局面に係る電波吸収体の製造方法は、第1局面に係る電波吸収体の製造方法であって、第3圧縮成形工程をさらに備える。第3圧縮成形工程では、多孔質構造を有すると共に付加型官能基を有する第4粉体と、導電性フィラーとを含む第3混合粉体が圧縮成形されて導電性フィラー含有加熱自己結着性多孔質樹脂シートが作製される。なお、第3混合粉体には、必要に応じて結着剤(バインダー)が添加されてもかまわない。
このため、この電波吸収体の製造方法では、第4粉体同士が互いに結着すると共に、導電性フィラー含有加熱自己結着性多孔質樹脂シートに自己結着性を付与することができる。
(14)
本発明の第14局面に係る電波吸収体の製造方法は、第13局面に係る電波吸収体の製造方法であって、第3圧縮成形工程では、自己結着したときにISO 1926 2009(硬質発泡プラスチック−引張特性の測定)により測定される引張剥離強度が0.02MPa以上となるように第3混合粉体が加熱されながら圧縮成形される。なお、自己結着したときの引張剥離強度は、0.08MPa以上であるのが好ましく、0.2MPa以上であるのがより好ましい。
このため、この電波吸収体の製造方法では、第4粉体を結着させると共に、導電性フィラー含有多孔質樹脂シートに自己結着性を付与することができる。
(15)
本発明の第15局面に係る電波吸収体の製造方法は、第13局面または第14局面に係る電波吸収体の製造方法であって、第3多孔質体形成工程、第4多孔質体粉砕工程および第4混合粉体作製工程をさらに備える。第3多孔質体形成工程では、付加型官能基を有する第3多孔質体が形成される。第4多孔質体粉砕工程では、第3多孔質体が粉砕されて第4粉体が作製される。第4混合粉体作製工程では、少なくとも第4粉体および導電性フィラーが混合されて第3混合粉体が作製される。
このため、この電波吸収体の製造方法では、浸漬法(樹脂製の多孔質体を導電性フィラーの水性分散液に浸漬させた後に引き上げて乾燥させる方法)とは異なり、導電性フィラーの添加量を質量のみで管理することができる(浸漬法では、多孔質体に対する導電性フィラーの塗布量を一定にするには、水性分散液中の導電性フィラーの濃度や多孔質体の引き上げ速度を精密に管理する必要がある。)。したがって、この電波吸収体の製造方法を利用すれば、浸漬法よりも容易に導電性フィラーの添加量を管理することができる。
(16)
本発明の第16局面に係る電波吸収体の製造方法は、第15局面に係る電波吸収体の製造方法であって、導電性フィラー含有加熱自己結着性多孔質樹脂シートは、1GHz以上100GHz以下の周波数帯域の電波を減衰する単層の電波吸収体である。そして、導電性フィラーは、第4粉体の質量を100質量部としたとき、1質量部以上20質量部未満添加される。また、導電性フィラーは、第4粉体の体積を100体積部としたとき、0.6体積部以上11.9体積部未満添加されるのが好ましい。
このため、この電波吸収体の製造方法を利用すれば、発泡硬化法(導電性フィラーを分散させた樹脂含有液を発泡させると共にその樹脂を硬化させる方法(例えば、特開2004−172200号公報、特開2000−223883号公報、特開平6−314894号公報等参照))で必要とされる導電性フィラーの量よりも少量の導電性フィラーで、1GHz以上100GHz以下の周波数帯域の電波を減衰する樹脂製の電波吸収体を作製することができる。
(17)
本発明の第17局面に係る電波吸収体の製造方法は、第13局面または第14局面に係る電波吸収体の製造方法であって、第4多孔質体形成工程および第5多孔質体粉砕工程をさらに備える。第4多孔質体形成工程では、付加型官能基を有する化合物を含み且つ導電性フィラーが分散される第2樹脂含有液から第4多孔質体が形成される。第5多孔質体粉砕工程では、第4多孔質体が粉砕されて第3混合粉体が作製される。
このため、この電波吸収体の製造方法では、導電性フィラーを樹脂中に均一に混ぜることができる。したがって、この電波吸収体の製造方法を利用すれば、品質の安定した電波吸収体を作製することができる。
(18)
本発明の第18局面に係る電波吸収体の製造方法は、第17局面に係る電波吸収体の製造方法であって、導電性フィラー含有加熱自己結着性多孔質樹脂シートは、1GHz以上100GHz以下の周波数帯域の電波を減衰する単層の電波吸収体である。そして、導電性フィラーは、第3混合粉体中の樹脂分の質量を100質量部としたとき、1質量部以上20質量部未満添加される。なお、導電性フィラーは、第3混合粉体中の樹脂分の体積を100体積部としたとき、0.6体積部以上11.9体積部未満添加されるのが好ましい。
このため、この電波吸収体の製造方法を利用すれば、発泡硬化法(導電性フィラーを分散させた樹脂含有液を発泡させると共にその樹脂を硬化させる方法(例えば、特開2004−172200号公報、特開2000−223883号公報、特開平6−314894号公報等参照))で必要とされる導電性フィラーの量よりも少量の導電性フィラーで、1GHz以上100GHz以下の周波数帯域の電波を減衰する樹脂製の電波吸収体を作製することができる。
(19)
本発明の第19局面に係る電波吸収体の製造方法は、第13局面から第18局面のいずれかに係る電波吸収体の製造方法であって、第4粉体は、主に熱硬化性ポリイミド樹脂または非熱可塑性ポリイミド樹脂から形成されている。なお、熱硬化性ポリイミド樹脂および非熱可塑性ポリイミド樹脂は、第12局面に係る電波吸収体の製造方法において説明した通りである。
このため、この電波吸収体の製造方法では、導電性フィラー含有加熱自己結着性多孔質樹脂シートに優れた耐熱性を付与することができ、延いては耐熱性に優れる電波吸収体を製造することができる。
(20)
本発明の第20局面に係る電波吸収体の製造方法は、第1局面から第19局面のいずれかに係る電波吸収体の製造方法であって、導電性フィラー含有加熱自己結着性多孔質樹脂シートは、主に、熱硬化性ポリイミド樹脂または非熱可塑性ポリイミド樹脂と、導電性フィラーとから形成されている。なお、熱硬化性ポリイミド樹脂および非熱可塑性ポリイミド樹脂は、第12局面に係る電波吸収体の製造方法において説明した通りである。
このため、この電波吸収体の製造方法では、導電性フィラー含有加熱自己結着性多孔質樹脂シートに優れた耐熱性を付与することができ、延いては耐熱性に優れる電波吸収体を製造することができる。
(21)
本発明の第21局面に係る電波吸収体は、第1局面から第20局面のいずれかに係る電波吸収体の製造方法により製造される。
このため、この電波吸収体は、各層の厚みの精度に優れており、設計通りの電波吸収性能を発揮しやすい。
(22)
本発明の第22局面に係る電波吸収体は、多孔質構造を有する電波吸収体であって、第1樹脂およびカーボンブラックを備える。第1樹脂は、ポリイミド樹脂を主成分とする。なお、第1樹脂は、ポリイミド樹脂のみから構成されていてもかまわない。導電性フィラーは、第1樹脂中に存在し、厚さ方向の第1端から前記第1端の反対側の端(以下「第2端」という)に向かうに従って段階的に濃度が高くなる。なお、このような電波吸収体は、上述の電波吸収体の製造方法により製造することができる。
ポリイミド樹脂は、一般に、250度C以上の温度環境下に曝されてもその物理的物性、化学的物性を良好に保持する。このため、この電波吸収体は、電波吸収より発生する熱にほとんど影響を受けることなくその電波吸収特性を安定して維持することができる。
(23)
本発明の第23局面に係る電波吸収体は、第22局面に係る電波吸収体であって、導電性フィラーは、カーボンナノ材料である。カーボンナノ材料としては、特に限定されないが、例えば、カーボンブラック(オイルファーネスブラック、チャンネルブラック、ランプブラック、サーマルブラック、ケッチェンブラック、アセチレンブラック等)、カーボンナノチューブ、カーボンナノファイバー、フラーレン、カーボンマイクロコイル、グラファイト(天然グラファイト、人造グラファイト等)等が挙げられる。
このため、この電波吸収体では、導電性フィラーとして比較的安価なカーボンナノ材料が使用される。したがって、この電波吸収体は、原料コストを低く抑えたまま製造することができる。
(24)
本発明の第24局面に係る電波吸収体は、第23局面に係る電波吸収体であって、カーボンナノ材料は、カーボンブラックである。そして、カーボンブラックは、DBP吸油量が360cm/100g以上495cm/100g以下であり、BET比表面積が800m/g以上1270m/g以下である。
本願発明者の鋭意検討の結果、この電波吸収体の導電性フィラー(誘電損失材料)として上記特性を有するカーボンブラックを利用すると、電波吸収体がより良好な電波吸収特性を示すことが明らかとなった。
このため、この電波吸収体は、より良好な電波吸収特性を示すことができる。
(25)
本発明の第25局面に係る電波吸収体は、第22局面から第24局面のいずれかに係る電波吸収体であって、連続気泡構造を有する。
このため、この電波吸収体は柔軟性に優れるのみならず、その広い内表面積により優れた放熱性と電波吸収性を備えることができる。
(26)
本発明の第26局面に係る電波吸収体は、第22局面から第25局面のいずれかに係る電波吸収体であって、ポリイミド樹脂は、非熱可塑性ポリイミド樹脂または熱硬化性ポリイミド樹脂である。
ポリイミド樹脂には熱可塑性ポリイミド樹脂、非熱可塑性ポリイミド樹脂および熱硬化性ポリイミド樹脂が存在するが、非熱可塑性ポリイミド樹脂および熱硬化性ポリイミド樹脂は、熱可塑性ポリイミド樹脂に比べて軟化点が高い。このため、この電波吸収体は、電波吸収より発生する熱量が比較的多い場合であってもその熱にほとんど影響を受けることなくその電波吸収特性を安定して維持することができる。
(27)
本発明の第27局面に係る電波吸収体は、第22局面から第26局面のいずれかに係る電波吸収体であって、ポリイミド樹脂は、主として、下記化学構造式(I)に示される構成単位を有する。

化学構造式(I)に示される構成単位を主成分とするポリイミド樹脂は、300度C以上加熱することにより架橋構造を形成し、優れた剛性や強度を示すことが知られている。
このため、この電波吸収体は、優れた剛性や強度を示すことができる。
(28)
本発明の第28局面に係る電波吸収体は、第22局面から第27局面のいずれかに係る電波吸収体であって、見かけ密度が0.625g/cm以下である。
このため、この電波吸収体は比較的軽量である。したがって、この電波吸収体は、建造物等への設置に際し、その設置作業性を良好なものとすることができる。
実施例1で得られた第1単層電波吸収体の断面の走査型電子顕微鏡写真(倍率:100倍)である。 実施例1で得られた第1単層電波吸収体の断面の走査型電子顕微鏡写真(倍率:200倍)である。 実施例1で得られた第1単層電波吸収体の断面の走査型電子顕微鏡写真(倍率:500倍)である。 実施例1で得られた多層型電波吸収体の電波吸収特性を示すグラフである。 実施例2で得られた多層型電波吸収体の電波吸収特性を示すグラフである。 実施例3で得られた多層型電波吸収体の電波吸収特性を示すグラフである。 実施例4で得られた多層型電波吸収体の電波吸収特性を示すグラフである。 実施例5で得られた多層型電波吸収体の電波吸収特性を示すグラフである。 実施例6で得られた多層型電波吸収体の電波吸収特性を示すグラフである。 実施例7で得られた多層型電波吸収体の電波吸収特性を示すグラフである。 実施例8で得られた多層型電波吸収体の電波吸収特性を示すグラフである。 実施例9で得られた多層型電波吸収体の電波吸収特性を示すグラフである。 実施例10で得られた多層型電波吸収体の電波吸収特性を示すグラフである。 実施例11で得られた多層型電波吸収体の電波吸収特性を示すグラフである。 実施例12で得られた多層型電波吸収体の電波吸収特性を示すグラフである。 実施例13で得られた多層型電波吸収体の電波吸収特性を示すグラフである。 実施例14で得られた多層型電波吸収体の電波吸収特性を示すグラフである。 実施例15で得られた多層型電波吸収体の電波吸収特性を示すグラフである。 実施例16で得られた多層型電波吸収体の電波吸収特性を示すグラフである。 実施例17で得られた多層型電波吸収体の電波吸収特性を示すグラフである。 実施例18で得られた多層型電波吸収体の電波吸収特性を示すグラフである。 実施例19で得られた多層型電波吸収体の電波吸収特性を示すグラフである。 自由空間法の簡易説明図である。
以下、実施例を示して本発明をより詳細に説明する。なお、以下に示される実施例は、例示に過ぎず、本発明を限定するものではない。
1.第1単層電波吸収体の作製および物性測定
(1)原料
主な樹脂原料として株式会社I.S.T製の発泡ポリイミド前駆体粉体SKYBOND(登録商標)7271と、付加型官能基を有するポリイミド粉体(以下「付加型ポリイミド粉体」と略する)とを用意した。また、誘電損失材料としてライオン(株)製のケッチェンブラックECP−600JD(DBP吸油量495cm/100g,BET比表面積1270m/g)を用意した。
なお、SKYBOND(登録商標)7271は、3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸エステルとメタフェニレンジアミンとのエタノール溶液を加熱発泡させた後に粉砕して得られる。なお、ここで、3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸エステルとメタフェニレンジアミンとのモル比は、およそ1:1である。
また、付加型ポリイミド粉体は、極性溶媒中に3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、4,4’−オキシジアニリン、2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]プロパンおよびメチルマレイン酸無水物(シトラコン酸無水物)を投入して反応させた後、極性溶媒を除去すると共にイミド化し、粉末化することにより得られる。なお、ここで、3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、4,4’−オキシジアニリン、2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]プロパン、メチルマレイン酸無水物(シトラコン酸無水物)のモル比はおよそ1:1:1:2である。
(2)発泡ポリイミド粉体の調製
40gのSKYBOND(登録商標)7271を圧縮して直径16cmの円盤状のペレットを作製した後、内部温度を200度Cに設定した炉の中にこのペレットを投入して発泡体を得た。そして、この発泡体を360度Cで35分間加熱処理した後に炉から取り出してミルで粉砕し、発泡ポリイミド粉体を得た。
(3)第1単層電波吸収体の作製
先ず、発泡ポリイミド粉体100質量部に対して25質量部の付加型ポリイミド粉体を加えて混合粉体Aを調製した。そして、この混合粉体A100質量部に対して18.8質量部のケッチェンブラックECP−600JDを加えて乾式にて混合し、混合粉体Bを調製した。なお、このとき、ケッチェンブラックECP−600JDは、混合粉体A100体積部としたとき、11.19体積部添加されることなる。なお、この計算は、ポリイミド樹脂の真比重を1.25とし、ケッチェンブラックECP−600JDの真比重を2.1として行っている。
94mmx94mmx20mmの内部寸法を有するアルミ枠体内に6.94gの混合粉体Bを投入した後、混合粉体Bの厚みが2.94±0.10mmになるまで混合粉体Bを圧縮した。そして、混合粉体Bを先の通り圧縮したまま、その混合粉体Bを炉に投入して280度Cで1時間加熱して第1単層電波吸収体を得た。なお、この第1単層電波吸収体中のケッチェンブラックECP−600JD(誘電損失材料)の濃度は16質量%である。
(4)第1単層電波吸収体の物性測定
(a)ガラス転移温度の測定
94mmx94mmx20mmの内部寸法を有するアルミ枠体内に上述の混合粉体Aを5.20g投入した後、混合粉体Aの厚みが2.0±0.1mmになるまで混合粉体Aを圧縮した。そして、混合粉体Aを先の通り圧縮したまま、その混合粉体Aを炉に投入して335度Cで4時間加熱して測定サンプルを得た。
そして、セイコーインスツルメンツ製動的弾性測定装置DMS6100を用いて先の測定サンプルの動的粘弾性測定を行ったところ、この第1単層電波吸収体中のポリイミド樹脂のガラス転移温度が301度Cであることが明らかとなった。なお、測定条件は、以下の通りである。
・測定モード:曲げ測定モード
・周波数 :1Hz
・昇温温度 :2度C/分
(b)発泡倍率
0.2gの発泡ポリイミド粉体と0.05gの付加型ポリイミド粉体とを乾式にて混合して混合粉体Cを調製した。なお、発泡倍率の測定では、ケッチェンブラックECP−600JDは添加されなかった。
10mmx10mmx20mmの内部寸法を有するアルミ枠体内に混合粉体Cを投入した後、混合粉体Cの厚みが10mmになるまで混合粉体Cを圧縮した。そして、混合粉体Cを先の通り圧縮したまま、その混合粉体Cを炉に投入して335度Cで4時間加熱して10mmx10mmx10mmのサンプル体を得た。
そして、そのサンプル体の質量を測定したところ0.250gであった。したがって、このサンプル体の見かけ密度は、0.250g/cmとなる。そして、ポリイミド樹脂の真密度(1.25g/cm)を、このサンプル体の見かけ密度で割ることにより発泡倍率を求めた。このサンプル体の発泡倍率は5.0であった。
(c)構造観察
第1単層電波吸収体を刃物で切断した後、走査型電子顕微鏡(株式会社日立製作所製S−3000N)を用いてその切断面の写真を撮影した。なお、100倍の倍率で撮影した写真を図1に示した。また、200倍の倍率で撮影した写真を図2に示した。また、500倍の倍率で撮影した写真を図3に示した。これらの走査型電子顕微鏡から第1単層電波吸収体は連続気泡構造を有することが明らかとなった。
2.第2単層電波吸収体の作製および物性測定
「94mmx94mmx20mmの内部寸法を有するアルミ枠体内に3.10gの混合粉体Bを投入した後、混合粉体Bの厚みが1.38±0.10mmになるまで混合粉体Bを圧縮したこと」以外は、第1単層電波吸収体と同様にして第2単層電波吸収体を作製し、第1単層電波吸収体と同様にしてその第2単層電波吸収体の発泡倍率を測定した。なお、この第2単層電波吸収体中のケッチェンブラックECP−600JD(誘電損失材料)の濃度は4質量%である。また、このとき、ケッチェンブラックECP−600JDは、混合粉体Aを100体積部としたとき、2.80体積部添加されることなる。なお、この計算は、ポリイミド樹脂の真比重を1.25とし、ケッチェンブラックの真比重を2.1として行っている。
この第2単層電波吸収体の発泡倍率は5.00であった。
3.多層型電波吸収体の作製および物性測定
(1)多層型電波吸収体の作製
第1単層電波吸収体および第2単層電波吸収体を積み重ね、積み重ね方向に約120g/cmの荷重をかけながら335度Cで4時間加熱処理して、多層型電波吸収体を得た。そして、この多層型電波吸収体を観察したところ、各単層電波吸収体が互いに強固に接着しており、各層の厚みは、各単層電波吸収体の厚みと同じであった。
(2)多層型電波吸収体の物性測定
(a)見かけ密度の測定
多層型電波吸収体から10mm×10mm×4.32mmのサンプル体を切り出し、そのサンプル体の質量を測定したところ、0.12gであった。したがって、このサンプル体の見かけ密度は、0.28g/cm3であった。
(b)引張剥離強度の測定
同サイズの四角柱状の第1単層電波吸収体と第2単層電波吸収体の軸方向の端面同士を突き合わせた後、その二つの単層電波吸収体に軸方向に沿って約120g/cmの荷重をかけながら335度Cで4時間加熱処理して、ISO 1926 2009(Rigid cellular plastics−Determination of tensile properties,硬質発泡プラスチック−引張特性の測定)に準拠する形状の試験片を作製した。そして、ISO 1926 2009に準拠してこの試験片の引張剥離強度を測定した。その結果、この多層型電波吸収体の引張剥離強度は0.40MPaであった。
(c)電波吸収量の測定
JIS R 1679/IEC62431に準じて18GHzから50GHzまでの範囲における多層型電波吸収体の電波吸収量を測定したところ、図4に示される通りであった。なお、この多層型電波吸収体の31GHzにおける電波吸収量は30dBであり、44GHzにおける電波吸収量は60dBであった(図4参照)。
「混合粉体A100質量部に対して11.8質量部のケッチェンブラックECP−600JDを加え、乾式にて混合して混合粉体Bを調製したこと」および「94mmx94mmx20mmの内部寸法を有するアルミ枠体内に12.57gの混合粉体Bを投入した後、混合粉体Bの厚みが5.45±0.10mmになるまで混合粉体Bを圧縮したこと」以外は、実施例1と同様にして第1単層電波吸収体を作製し、実施例1と同様にしてその第1単層電波吸収体の見かけ密度および発泡倍率を測定した。なお、この第1単層電波吸収体中のケッチェンブラックECP−600JD(誘電損失材料)の濃度は10質量%である。また、このとき、ケッチェンブラックECP−600JDは、混合粉体Aを100体積部としたとき、6.99体積部添加されることなる。なお、この計算は、ポリイミド樹脂の真比重を1.25とし、ケッチェンブラックECP−600JDの真比重を2.1として行っている。そして、この第1単層電波吸収体の見かけ密度は0.279g/cm3であり、発泡倍率は5.00であった。
また、「混合粉体A100質量部に対して2.35質量部のケッチェンブラックECP−600JDを加え、乾式にて混合して混合粉体Bを調製したこと」および「94mmx94mmx20mmの内部寸法を有するアルミ枠体内に5.28gの混合粉体Bを投入した後、混合粉体Bの厚みが2.37±0.10mmになるまで混合粉体Bを圧縮したこと」以外は、実施例1と同様にして第2単層電波吸収体を作製し、実施例1と同様にしてその第2単層電波吸収体の見かけ密度および発泡倍率を測定した。なお、この第2単層電波吸収体中のケッチェンブラックECP−600JD(誘電損失材料)の濃度は2質量%である。また、このとき、ケッチェンブラックECP−600JDは、混合粉体Aを100体積部としたとき、1.40体積部添加されることなる。なお、この計算は、ポリイミド樹脂の真比重を1.25とし、ケッチェンブラックECP−600JDの真比重を2.1として行っている。そして、この第2単層電波吸収体の見かけ密度は0.256g/cm3であり、発泡倍率は5.00であった。
そして、実施例1と同様にして多層型電波吸収体を作製し、実施例1と同様にしてその多層型電波吸収体の見かけ密度、引張剥離強度および電波吸収量を測定した。そして、この多層型電波吸収体の見かけ密度は0.27g/cmであり、引張剥離強度は0.35MPaであり、電波吸収量は図5に示される通りであった。なお、この多層型電波吸収体の20GHzにおける電波吸収量は60dBであり、26GHzにおける電波吸収量は24dBであった(図5参照)。
「混合粉体A100質量部に対して14.1質量部のケッチェンブラックECP−600JDを加え、乾式にて混合して混合粉体Bを調製したこと」および「94mmx94mmx20mmの内部寸法を有するアルミ枠体内に11.65gの混合粉体Bを投入した後、混合粉体Bの厚みが5.01±0.10mmになるまで混合粉体Bを圧縮したこと」以外は、実施例1と同様にして第1単層電波吸収体を作製し、実施例1と同様にしてその第1単層電波吸収体の見かけ密度および発泡倍率を測定した。なお、この第1単層電波吸収体中のケッチェンブラックECP−600JD(誘電損失材料)の濃度は12質量%である。また、このとき、ケッチェンブラックECP−600JDは、混合粉体Aを100体積部としたとき、8.39体積部添加されることなる。なお、この計算は、ポリイミド樹脂の真比重を1.25とし、ケッチェンブラックECP−600JDの真比重を2.1として行っている。そして、この第1単層電波吸収体の見かけ密度は0.285g/cm3であり、発泡倍率は5.00であった。
また、「混合粉体A100質量部に対して3.53質量部のケッチェンブラックECP−600JDを加え、乾式にて混合して混合粉体Bを調製したこと」および「94mmx94mmx20mmの内部寸法を有するアルミ枠体内に5.11gの混合粉体Bを投入した後、混合粉体Bの厚みが2.28±0.10mmになるまで混合粉体Bを圧縮したこと」以外は、実施例1と同様にして第2単層電波吸収体を作製し、実施例1と同様にしてその第2単層電波吸収体の見かけ密度および発泡倍率を測定した。なお、この第2単層電波吸収体中のケッチェンブラックECP−600JD(誘電損失材料)の濃度は3質量%である。また、このとき、ケッチェンブラックECP−600JDは、混合粉体Aを100体積部としたとき、2.10体積部添加されることなる。なお、この計算は、ポリイミド樹脂の真比重を1.25とし、ケッチェンブラックECP−600JDの真比重を2.1として行っている。そして、この第2単層電波吸収体の見かけ密度は0.259g/cm3であり、発泡倍率は5.00であった。
そして、実施例1と同様にして多層型電波吸収体を作製し、実施例1と同様にしてその多層型電波吸収体の見かけ密度、引張剥離強度および電波吸収量を測定した。そして、この多層型電波吸収体の見かけ密度は0.27g/cmであり、引張剥離強度は0.25MPaであり、電波吸収量は図6に示される通りであった。なお、この多層型電波吸収体の19GHzにおける電波吸収量は29dBであり、27GHzにおける電波吸収量は45dBであった(図6参照)。
「混合粉体A100質量部に対して12.9質量部のケッチェンブラックECP−600JDを加え、乾式にて混合して混合粉体Bを調製したこと」および「94mmx94mmx20mmの内部寸法を有するアルミ枠体内に12.69gの混合粉体Bを投入した後、混合粉体Bの厚みが5.48±0.10mmになるまで混合粉体Bを圧縮したこと」以外は、実施例1と同様にして第1単層電波吸収体を作製し、実施例1と同様にしてその第1単層電波吸収体の見かけ密度および発泡倍率を測定した。なお、この第1単層電波吸収体中のケッチェンブラックECP−600JD(誘電損失材料)の濃度は11質量%である。また、このとき、ケッチェンブラックECP−600JDは、混合粉体Aを100体積部としたとき、7.69体積部添加されることなる。なお、この計算は、ポリイミド樹脂の真比重を1.25とし、ケッチェンブラックECP−600JDの真比重を2.1として行っている。そして、この第1単層電波吸収体の見かけ密度は0.282g/cm3であり、発泡倍率は5.00であった。
また、「混合粉体A100質量部に対して3.53質量部のケッチェンブラックECP−600JDを加え、乾式にて混合して混合粉体Bを調製したこと」および「94mmx94mmx20mmの内部寸法を有するアルミ枠体内に5.33gの混合粉体Bを投入した後、混合粉体Bの厚みが2.38±0.10mmになるまで混合粉体Bを圧縮したこと」以外は、実施例1と同様にして第2単層電波吸収体を作製し、実施例1と同様にしてその第2単層電波吸収体の見かけ密度および発泡倍率を測定した。なお、この第2単層電波吸収体中のケッチェンブラックECP−600JD(誘電損失材料)の濃度は3質量%である。また、このとき、ケッチェンブラックECP−600JDは、混合粉体Aを100体積部としたとき、2.10体積部添加されることなる。なお、この計算は、ポリイミド樹脂の真比重を1.25とし、ケッチェンブラックECP−600JDの真比重を2.1として行っている。そして、この第2単層電波吸収体の見かけ密度は0.259g/cm3であり、発泡倍率は5.00であった。
そして、実施例1と同様にして多層型電波吸収体を作製し、実施例1と同様にしてその多層型電波吸収体の見かけ密度、引張剥離強度および電波吸収量を測定した。そして、この多層型電波吸収体の見かけ密度は0.27g/cmであり、引張剥離強度は0.30MPaであり、電波吸収量は図7に示される通りであった。なお、この多層型電波吸収体の18GHzにおける電波吸収量は28dBであり、26GHzにおける電波吸収量は40dBであった(図7参照)。
「混合粉体A100質量部に対して15.3質量部のケッチェンブラックECP−600JDを加え、乾式にて混合して混合粉体Bを調製したこと」および「94mmx94mmx20mmの内部寸法を有するアルミ枠体内に9.52gの混合粉体Bを投入した後、混合粉体Bの厚みが4.08±0.10mmになるまで混合粉体Bを圧縮したこと」以外は、実施例1と同様にして第1単層電波吸収体を作製し、実施例1と同様にしてその第1単層電波吸収体の見かけ密度および発泡倍率を測定した。なお、この第1単層電波吸収体中のケッチェンブラックECP−600JD(誘電損失材料)の濃度は13質量%である。また、このとき、ケッチェンブラックECP−600JDは、混合粉体Aを100体積部としたとき、9.09体積部添加されることなる。なお、この計算は、ポリイミド樹脂の真比重を1.25とし、ケッチェンブラックECP−600JDの真比重を2.1として行っている。そして、この第1単層電波吸収体の見かけ密度は0.288g/cm3であり、発泡倍率は5.00であった。
また、「混合粉体A100質量部に対して3.53質量部のケッチェンブラックECP−600JDを加え、乾式にて混合して混合粉体Bを調製したこと」および「94mmx94mmx20mmの内部寸法を有するアルミ枠体内に4.39gの混合粉体Bを投入した後、混合粉体Bの厚みが1.96±0.10mmになるまで混合粉体Bを圧縮したこと」以外は、実施例1と同様にして第2単層電波吸収体を作製し、実施例1と同様にしてその第2単層電波吸収体の見かけ密度および発泡倍率を測定した。なお、この第2単層電波吸収体中のケッチェンブラックECP−600JD(誘電損失材料)の濃度は3質量%である。また、このとき、ケッチェンブラックECP−600JDは、混合粉体Aを100体積部としたとき、2.10体積部添加されることなる。なお、この計算は、ポリイミド樹脂の真比重を1.25とし、ケッチェンブラックECP−600JDの真比重を2.1として行っている。そして、この第2単層電波吸収体の見かけ密度は0.259g/cm3であり、発泡倍率は5.00であった。
そして、実施例1と同様にして多層型電波吸収体を作製し、実施例1と同様にしてその多層型電波吸収体の見かけ密度、引張剥離強度および電波吸収量を測定した。そして、この多層型電波吸収体の見かけ密度は0.27g/cmであり、引張剥離強度は0.35MPaであり、電波吸収量は図8に示される通りであった。なお、この多層型電波吸収体の24GHzにおける電波吸収量は43dBであり、32GHzにおける電波吸収量は60dBであった(図8参照)。
「混合粉体A100質量部に対して15.3質量部のケッチェンブラックECP−600JDを加え、乾式にて混合して混合粉体Bを調製したこと」および「94mmx94mmx20mmの内部寸法を有するアルミ枠体内に10.08gの混合粉体Bを投入した後、混合粉体Bの厚みが4.32±0.10mmになるまで混合粉体Bを圧縮したこと」以外は、実施例1と同様にして第1単層電波吸収体を作製し、実施例1と同様にしてその第1単層電波吸収体の見かけ密度および発泡倍率を測定した。なお、この第1単層電波吸収体中のケッチェンブラックECP−600JD(誘電損失材料)の濃度は13質量%である。また、このとき、ケッチェンブラックECP−600JDは、混合粉体Aを100体積部としたとき、9.09体積部添加されることなる。なお、この計算は、ポリイミド樹脂の真比重を1.25とし、ケッチェンブラックECP−600JDの真比重を2.1として行っている。そして、この第1単層電波吸収体の見かけ密度は0.288g/cm3であり、発泡倍率は5.00であった。
また、「混合粉体A100質量部に対して3.53質量部のケッチェンブラックECP−600JDを加え、乾式にて混合して混合粉体Bを調製したこと」および「94mmx94mmx20mmの内部寸法を有するアルミ枠体内に4.64gの混合粉体Bを投入した後、混合粉体Bの厚みが2.07±0.10mmになるまで混合粉体Bを圧縮したこと」以外は、実施例1と同様にして第2単層電波吸収体を作製し、実施例1と同様にしてその第2単層電波吸収体の見かけ密度および発泡倍率を測定した。なお、この第2単層電波吸収体中のケッチェンブラックECP−600JD(誘電損失材料)の濃度は3質量%である。また、このとき、ケッチェンブラックECP−600JDは、混合粉体Aを100体積部としたとき、2.10体積部添加されることなる。なお、この計算は、ポリイミド樹脂の真比重を1.25とし、ケッチェンブラックECP−600JDの真比重を2.1として行っている。そして、この第2単層電波吸収体の見かけ密度は0.259g/cm3であり、発泡倍率は5.00であった。
そして、実施例1と同様にして多層型電波吸収体を作製し、実施例1と同様にしてその多層型電波吸収体の見かけ密度、引張剥離強度および電波吸収量を測定した。そして、この多層型電波吸収体の見かけ密度は0.27g/cmであり、引張剥離強度は0.30MPaであり、電波吸収量は図9に示される通りであった。なお、この多層型電波吸収体の22GHzにおける電波吸収量は35dBであり、30GHzにおける電波吸収量は60dBであった(図9参照)。
「混合粉体A100質量部に対して12.9質量部のケッチェンブラックECP−600JDを加え、乾式にて混合して混合粉体Bを調製したこと」および「94mmx94mmx20mmの内部寸法を有するアルミ枠体内に11.33gの混合粉体Bを投入した後、混合粉体Bの厚みが4.89±0.10mmになるまで混合粉体Bを圧縮したこと」以外は、実施例1と同様にして第1単層電波吸収体を作製し、実施例1と同様にしてその第1単層電波吸収体の見かけ密度および発泡倍率を測定した。なお、この第1単層電波吸収体中のケッチェンブラックECP−600JD(誘電損失材料)の濃度は11質量%である。また、このとき、ケッチェンブラックECP−600JDは、混合粉体Aを100体積部としたとき、7.69体積部添加されることなる。なお、この計算は、ポリイミド樹脂の真比重を1.25とし、ケッチェンブラックECP−600JDの真比重を2.1として行っている。そして、この第1単層電波吸収体の見かけ密度は0.282g/cm3であり、発泡倍率は5.00であった。
また、「混合粉体A100質量部に対して3.53質量部のケッチェンブラックECP−600JDを加え、乾式にて混合して混合粉体Bを調製したこと」および「94mmx94mmx20mmの内部寸法を有するアルミ枠体内に4.61gの混合粉体Bを投入した後、混合粉体Bの厚みが2.06±0.10mmになるまで混合粉体Bを圧縮したこと」以外は、実施例1と同様にして第2単層電波吸収体を作製し、実施例1と同様にしてその第2単層電波吸収体の見かけ密度および発泡倍率を測定した。なお、この第2単層電波吸収体中のケッチェンブラックECP−600JD(誘電損失材料)の濃度は3質量%である。また、このとき、ケッチェンブラックECP−600JDは、混合粉体Aを100体積部としたとき、2.10体積部添加されることなる。なお、この計算は、ポリイミド樹脂の真比重を1.25とし、ケッチェンブラックECP−600JDの真比重を2.1として行っている。そして、この第2単層電波吸収体の見かけ密度は0.259g/cm3であり、発泡倍率は5.00であった。
そして、実施例1と同様にして多層型電波吸収体を作製し、実施例1と同様にしてその多層型電波吸収体の見かけ密度、引張剥離強度および電波吸収量を測定した。そして、この多層型電波吸収体の見かけ密度は0.27g/cmであり、引張剥離強度は0.30MPaであり、電波吸収量は図10に示される通りであった。なお、この多層型電波吸収体の21GHzにおける電波吸収量は30dBであり、30GHzにおける電波吸収量は48dBであった(図10参照)。
「混合粉体A100質量部に対して17.6質量部のケッチェンブラックECP−600JDを加え、乾式にて混合して混合粉体Bを調製したこと」および「94mmx94mmx20mmの内部寸法を有するアルミ枠体内に7.74gの混合粉体Bを投入した後、混合粉体Bの厚みが3.29±0.10mmになるまで混合粉体Bを圧縮したこと」以外は、実施例1と同様にして第1単層電波吸収体を作製し、実施例1と同様にしてその第1単層電波吸収体の見かけ密度および発泡倍率を測定した。なお、この第1単層電波吸収体中のケッチェンブラックECP−600JD(誘電損失材料)の濃度は15質量%である。また、このとき、ケッチェンブラックECP−600JDは、混合粉体Aを100体積部としたとき、10.49体積部添加されることなる。なお、この計算は、ポリイミド樹脂の真比重を1.25とし、ケッチェンブラックECP−600JDの真比重を2.1として行っている。そして、この第1単層電波吸収体の見かけ密度は0.294g/cm3であり、発泡倍率は5.00であった。
また、「混合粉体A100質量部に対して3.53質量部のケッチェンブラックECP−600JDを加え、乾式にて混合して混合粉体Bを調製したこと」および「94mmx94mmx20mmの内部寸法を有するアルミ枠体内に3.14gの混合粉体Bを投入した後、混合粉体Bの厚みが1.40±0.10mmになるまで混合粉体Bを圧縮したこと」以外は、実施例1と同様にして第2単層電波吸収体を作製し、実施例1と同様にしてその第2単層電波吸収体の見かけ密度および発泡倍率を測定した。なお、この第2単層電波吸収体中のケッチェンブラックECP−600JD(誘電損失材料)の濃度は3質量%である。また、このとき、ケッチェンブラックECP−600JDは、混合粉体Aを100体積部としたとき、2.10体積部添加されることなる。なお、この計算は、ポリイミド樹脂の真比重を1.25とし、ケッチェンブラックECP−600JDの真比重を2.1として行っている。そして、この第2単層電波吸収体の見かけ密度は0.259g/cm3であり、発泡倍率は5.00であった。
そして、実施例1と同様にして多層型電波吸収体を作製し、実施例1と同様にしてその多層型電波吸収体の見かけ密度、引張剥離強度および電波吸収量を測定した。そして、この多層型電波吸収体の見かけ密度は0.28g/cmであり、引張剥離強度は0.25MPaであり、電波吸収量は図11に示される通りであった。なお、この多層型電波吸収体の29GHzにおける電波吸収量は24dBであり、42GHzにおける電波吸収量は23dBであった(図11参照)。
「94mmx94mmx20mmの内部寸法を有するアルミ枠体内に7.36gの混合粉体Bを投入した後、混合粉体Bの厚みが3.12±0.10mmになるまで混合粉体Bを圧縮したこと」以外は、実施例1と同様にして第1単層電波吸収体を作製し、実施例1と同様にしてその第1単層電波吸収体の見かけ密度および発泡倍率を測定した。なお、この第1単層電波吸収体中のケッチェンブラックECP−600JD(誘電損失材料)の濃度は16質量%である。また、このとき、ケッチェンブラックECP−600JDは、混合粉体Aを100体積部としたとき、11.19体積部添加されることなる。なお、この計算は、ポリイミド樹脂の真比重を1.25とし、ケッチェンブラックECP−600JDの真比重を2.1として行っている。そして、この第1単層電波吸収体の見かけ密度は0.297g/cm3であり、発泡倍率は5.00であった。
また、「混合粉体A100質量部に対して3.53質量部のケッチェンブラックECP−600JDを加え、乾式にて混合して混合粉体Bを調製したこと」および「94mmx94mmx20mmの内部寸法を有するアルミ枠体内に3.07gの混合粉体Bを投入した後、混合粉体Bの厚みが1.37±0.10mmになるまで混合粉体Bを圧縮したこと」以外は、実施例1と同様にして第2単層電波吸収体を作製し、実施例1と同様にしてその第2単層電波吸収体の見かけ密度および発泡倍率を測定した。なお、この第2単層電波吸収体中のケッチェンブラックECP−600JD(誘電損失材料)の濃度は3質量%である。また、このとき、ケッチェンブラックECP−600JDは、混合粉体Aを100体積部としたとき、2.10体積部添加されることなる。なお、この計算は、ポリイミド樹脂の真比重を1.25とし、ケッチェンブラックECP−600JDの真比重を2.1として行っている。そして、この第2単層電波吸収体の見かけ密度は0.259g/cm3であり、発泡倍率は5.00であった。
そして、実施例1と同様にして多層型電波吸収体を作製し、実施例1と同様にしてその多層型電波吸収体の見かけ密度、引張剥離強度および電波吸収量を測定した。そして、この多層型電波吸収体の見かけ密度は0.28g/cmであり、引張剥離強度は0.35MPaであり、電波吸収量は図12に示される通りであった。なお、この多層型電波吸収体の31GHzにおける電波吸収量は24dBであり、43GHzにおける電波吸収量は23dBであった(図12参照)。
「混合粉体A100質量部に対して15.3質量部のケッチェンブラックECP−600JDを加え、乾式にて混合して混合粉体Bを調製したこと」および「94mmx94mmx20mmの内部寸法を有するアルミ枠体内に9.34gの混合粉体Bを投入した後、混合粉体Bの厚みが4.00±0.10mmになるまで混合粉体Bを圧縮したこと」以外は、実施例1と同様にして第1単層電波吸収体を作製し、実施例1と同様にしてその第1単層電波吸収体の見かけ密度および発泡倍率を測定した。なお、この第1単層電波吸収体中のケッチェンブラックECP−600JD(誘電損失材料)の濃度は13質量%である。また、このとき、ケッチェンブラックECP−600JDは、混合粉体Aを100体積部としたとき、9.09体積部添加されることなる。なお、この計算は、ポリイミド樹脂の真比重を1.25とし、ケッチェンブラックECP−600JDの真比重を2.1として行っている。そして、この第1単層電波吸収体の見かけ密度は0.288g/cm3であり、発泡倍率は5.00であった。
また、「混合粉体A100質量部に対して3.53質量部のケッチェンブラックECP−600JDを加え、乾式にて混合して混合粉体Bを調製したこと」および「94mmx94mmx20mmの内部寸法を有するアルミ枠体内に4.26gの混合粉体Bを投入した後、混合粉体Bの厚みが1.90±0.10mmになるまで混合粉体Bを圧縮したこと」以外は、実施例1と同様にして第2単層電波吸収体を作製し、実施例1と同様にしてその第2単層電波吸収体の見かけ密度および発泡倍率を測定した。なお、この第2単層電波吸収体中のケッチェンブラックECP−600JD(誘電損失材料)の濃度は3質量%である。また、このとき、ケッチェンブラックECP−600JDは、混合粉体Aを100体積部としたとき、2.10体積部添加されることなる。なお、この計算は、ポリイミド樹脂の真比重を1.25とし、ケッチェンブラックECP−600JDの真比重を2.1として行っている。そして、この第2単層電波吸収体の見かけ密度は0.259g/cm3であり、発泡倍率は5.00であった。
そして、実施例1と同様にして多層型電波吸収体を作製し、実施例1と同様にしてその多層型電波吸収体の見かけ密度、引張剥離強度および電波吸収量を測定した。そして、この多層型電波吸収体の見かけ密度は0.27g/cmであり、引張剥離強度は0.35MPaであり、電波吸収量は図13に示される通りであった。なお、この多層型電波吸収体の24GHzにおける電波吸収量は45dBであり、33GHzにおける電波吸収量は48dBであった(図13参照)。
「混合粉体A100質量部に対して16.5質量部のケッチェンブラックECP−600JDを加え、乾式にて混合して混合粉体Bを調製したこと」および「94mmx94mmx20mmの内部寸法を有するアルミ枠体内に9.61gの混合粉体Bを投入した後、混合粉体Bの厚みが4.10±0.10mmになるまで混合粉体Bを圧縮したこと」以外は、実施例1と同様にして第1単層電波吸収体を作製し、実施例1と同様にしてその第1単層電波吸収体の見かけ密度および発泡倍率を測定した。なお、この第1単層電波吸収体中のケッチェンブラックECP−600JD(誘電損失材料)の濃度は14質量%である。また、このとき、ケッチェンブラックECP−600JDは、混合粉体Aを100体積部としたとき、9.79体積部添加されることなる。なお、この計算は、ポリイミド樹脂の真比重を1.25とし、ケッチェンブラックECP−600JDの真比重を2.1として行っている。そして、この第1単層電波吸収体の見かけ密度は0.291g/cm3であり、発泡倍率は5.00であった。
また、「混合粉体A100質量部に対して3.53質量部のケッチェンブラックECP−600JDを加え、乾式にて混合して混合粉体Bを調製したこと」および「94mmx94mmx20mmの内部寸法を有するアルミ枠体内に4.03gの混合粉体Bを投入した後、混合粉体Bの厚みが1.80±0.10mmになるまで混合粉体Bを圧縮したこと」以外は、実施例1と同様にして第2単層電波吸収体を作製し、実施例1と同様にしてその第2単層電波吸収体の見かけ密度および発泡倍率を測定した。なお、この第2単層電波吸収体中のケッチェンブラックECP−600JD(誘電損失材料)の濃度は3質量%である。また、このとき、ケッチェンブラックECP−600JDは、混合粉体Aを100体積部としたとき、2.10体積部添加されることなる。なお、この計算は、ポリイミド樹脂の真比重を1.25とし、ケッチェンブラックECP−600JDの真比重を2.1として行っている。そして、この第2単層電波吸収体の見かけ密度は0.259g/cm3であり、発泡倍率は5.00であった。
そして、実施例1と同様にして多層型電波吸収体を作製し、実施例1と同様にしてその多層型電波吸収体の見かけ密度、引張剥離強度および電波吸収量を測定した。そして、この多層型電波吸収体の見かけ密度は0.27g/cmであり、引張剥離強度は0.40MPaであり、電波吸収量は図14に示される通りであった。なお、この多層型電波吸収体の24GHzにおける電波吸収量は24dBであり、33GHzにおける電波吸収量は27dBであった(図14参照)。
「94mmx94mmx20mmの内部寸法を有するアルミ枠体内に8.26gの混合粉体Bを投入した後、混合粉体Bの厚みが3.50±0.10mmになるまで混合粉体Bを圧縮したこと」以外は、実施例1と同様にして第1単層電波吸収体を作製し、実施例1と同様にしてその第1単層電波吸収体の見かけ密度および発泡倍率を測定した。なお、この第1単層電波吸収体中のケッチェンブラックECP−600JD(誘電損失材料)の濃度は16質量%である。また、このとき、ケッチェンブラックECP−600JDは、混合粉体Aを100体積部としたとき、11.19体積部添加されることなる。なお、この計算は、ポリイミド樹脂の真比重を1.25とし、ケッチェンブラックECP−600JDの真比重を2.1として行っている。そして、この第1単層電波吸収体の見かけ密度は0.297g/cm3であり、発泡倍率は5.00であった。
また、「94mmx94mmx20mmの内部寸法を有するアルミ枠体内に4.27gの混合粉体Bを投入した後、混合粉体Bの厚みが1.90±0.10mmになるまで混合粉体Bを圧縮したこと」以外は、実施例1と同様にして第2単層電波吸収体を作製し、実施例1と同様にしてその第2単層電波吸収体の見かけ密度および発泡倍率を測定した。なお、この第2単層電波吸収体中のケッチェンブラックECP−600JD(誘電損失材料)の濃度は4質量%である。また、このとき、ケッチェンブラックECP−600JDは、混合粉体Aを100体積部としたとき、2.80体積部添加されることなる。なお、この計算は、ポリイミド樹脂の真比重を1.25とし、ケッチェンブラックECP−600JDの真比重を2.1として行っている。そして、この第2単層電波吸収体の見かけ密度は0.262g/cm3であり、発泡倍率は5.00であった。
そして、実施例1と同様にして多層型電波吸収体を作製し、実施例1と同様にしてその多層型電波吸収体の見かけ密度、引張剥離強度および電波吸収量を測定した。そして、この多層型電波吸収体の見かけ密度は0.28g/cmであり、引張剥離強度は0.30MPaであり、電波吸収量は図15に示される通りであった。なお、この多層型電波吸収体の24GHzにおける電波吸収量は36dBであり、34GHzにおける電波吸収量は25dBであった(図15参照)。
「混合粉体A100質量部に対して19.9質量部のケッチェンブラックECP−600JDを加え、乾式にて混合して混合粉体Bを調製したこと」および「94mmx94mmx20mmの内部寸法を有するアルミ枠体内に8.29gの混合粉体Bを投入した後、混合粉体Bの厚みが3.50±0.10mmになるまで混合粉体Bを圧縮したこと」以外は、実施例1と同様にして第1単層電波吸収体を作製し、実施例1と同様にしてその第1単層電波吸収体の見かけ密度および発泡倍率を測定した。なお、この第1単層電波吸収体中のケッチェンブラックECP−600JD(誘電損失材料)の濃度は16.9質量%である。また、このとき、ケッチェンブラックECP−600JDは、混合粉体Aを100体積部としたとき、11.82体積部添加されることなる。なお、この計算は、ポリイミド樹脂の真比重を1.25とし、ケッチェンブラックECP−600JDの真比重を2.1として行っている。そして、この第1単層電波吸収体の見かけ密度は0.300g/cm3であり、発泡倍率は5.00であった。
また、「94mmx94mmx20mmの内部寸法を有するアルミ枠体内に4.27gの混合粉体Bを投入した後、混合粉体Bの厚みが1.90±0.10mmになるまで混合粉体Bを圧縮したこと」以外は、実施例1と同様にして第2単層電波吸収体を作製し、実施例1と同様にしてその第2単層電波吸収体の見かけ密度および発泡倍率を測定した。なお、この第2単層電波吸収体中のケッチェンブラックECP−600JD(誘電損失材料)の濃度は4質量%である。また、このとき、ケッチェンブラックECP−600JDは、混合粉体Aを100体積部としたとき、2.80体積部添加されることなる。なお、この計算は、ポリイミド樹脂の真比重を1.25とし、ケッチェンブラックECP−600JDの真比重を2.1として行っている。そして、この第2単層電波吸収体の見かけ密度は0.262g/cm3であり、発泡倍率は5.00であった。
そして、実施例1と同様にして多層型電波吸収体を作製し、実施例1と同様にしてその多層型電波吸収体の見かけ密度、引張剥離強度および電波吸収量を測定した。そして、この多層型電波吸収体の見かけ密度は0.28g/cmであり、引張剥離強度は0.35MPaであり、電波吸収量は図16に示される通りであった。なお、この多層型電波吸収体の24GHzにおける電波吸収量は31dBであり、33GHzにおける電波吸収量は27dBであった(図16参照)。
「混合粉体A100質量部に対して15.3質量部のケッチェンブラックECP−600JDを加え、乾式にて混合して混合粉体Bを調製したこと」および「94mmx94mmx20mmの内部寸法を有するアルミ枠体内に10.27gの混合粉体Bを投入した後、混合粉体Bの厚みが4.40±0.10mmになるまで混合粉体Bを圧縮したこと」以外は、実施例1と同様にして第1単層電波吸収体を作製し、実施例1と同様にしてその第1単層電波吸収体の見かけ密度および発泡倍率を測定した。なお、この第1単層電波吸収体中のケッチェンブラックECP−600JD(誘電損失材料)の濃度は13質量%である。また、このとき、ケッチェンブラックECP−600JDは、混合粉体Aを100体積部としたとき、9.09体積部添加されることなる。なお、この計算は、ポリイミド樹脂の真比重を1.25とし、ケッチェンブラックECP−600JDの真比重を2.1として行っている。そして、この第1単層電波吸収体の見かけ密度は0.288g/cm3であり、発泡倍率は5.00であった。
また、「混合粉体A100質量部に対して3.53質量部のケッチェンブラックECP−600JDを加え、乾式にて混合して混合粉体Bを調製したこと」および「94mmx94mmx20mmの内部寸法を有するアルミ枠体内に5.38gの混合粉体Bを投入した後、混合粉体Bの厚みが2.40±0.10mmになるまで混合粉体Bを圧縮したこと」以外は、実施例1と同様にして第2単層電波吸収体を作製し、実施例1と同様にしてその第2単層電波吸収体の見かけ密度および発泡倍率を測定した。なお、この第2単層電波吸収体中のケッチェンブラックECP−600JD(誘電損失材料)の濃度は3質量%である。また、このとき、ケッチェンブラックECP−600JDは、混合粉体Aを100体積部としたとき、2.10体積部添加されることなる。なお、この計算は、ポリイミド樹脂の真比重を1.25とし、ケッチェンブラックECP−600JDの真比重を2.1として行っている。そして、この第2単層電波吸収体の見かけ密度は0.259g/cm3であり、発泡倍率は5.00であった。
そして、実施例1と同様にして多層型電波吸収体を作製し、実施例1と同様にしてその多層型電波吸収体の見かけ密度、引張剥離強度および電波吸収量を測定した。そして、この多層型電波吸収体の見かけ密度は0.27g/cmであり、引張剥離強度は0.30MPaであり、電波吸収量は図17に示される通りであった。なお、この多層型電波吸収体の21GHzにおける電波吸収量は32dBであり、28GHzにおける電波吸収量は26dBであった(図17参照)。
「混合粉体A100質量部に対して16.5質量部のケッチェンブラックECP−600JDを加え、乾式にて混合して混合粉体Bを調製したこと」および「94mmx94mmx20mmの内部寸法を有するアルミ枠体内に9.84gの混合粉体Bを投入した後、混合粉体Bの厚みが4.20±0.10mmになるまで混合粉体Bを圧縮したこと」以外は、実施例1と同様にして第1単層電波吸収体を作製し、実施例1と同様にしてその第1単層電波吸収体の見かけ密度および発泡倍率を測定した。なお、この第1単層電波吸収体中のケッチェンブラックECP−600JD(誘電損失材料)の濃度は14質量%である。また、このとき、ケッチェンブラックECP−600JDは、混合粉体Aを100体積部としたとき、9.79体積部添加されることなる。なお、この計算は、ポリイミド樹脂の真比重を1.25とし、ケッチェンブラックECP−600JDの真比重を2.1として行っている。そして、この第1単層電波吸収体の見かけ密度は0.291g/cm3であり、発泡倍率は5.00であった。
また、「混合粉体A100質量部に対して3.53質量部のケッチェンブラックECP−600JDを加え、乾式にて混合して混合粉体Bを調製したこと」および「94mmx94mmx20mmの内部寸法を有するアルミ枠体内に4.93gの混合粉体Bを投入した後、混合粉体Bの厚みが2.20±0.10mmになるまで混合粉体Bを圧縮したこと」以外は、実施例1と同様にして第2単層電波吸収体を作製し、実施例1と同様にしてその第2単層電波吸収体の見かけ密度および発泡倍率を測定した。なお、この第2単層電波吸収体中のケッチェンブラックECP−600JD(誘電損失材料)の濃度は3質量%である。また、このとき、ケッチェンブラックECP−600JDは、混合粉体Aを100体積部としたとき、2.10体積部添加されることなる。なお、この計算は、ポリイミド樹脂の真比重を1.25とし、ケッチェンブラックECP−600JDの真比重を2.1として行っている。そして、この第2単層電波吸収体の見かけ密度は0.259g/cm3であり、発泡倍率は5.00であった。
そして、実施例1と同様にして多層型電波吸収体を作製し、実施例1と同様にしてその多層型電波吸収体の見かけ密度、引張剥離強度および電波吸収量を測定した。そして、この多層型電波吸収体の見かけ密度は0.27g/cmであり、引張剥離強度は0.35MPaであり、電波吸収量は図18に示される通りであった。なお、この多層型電波吸収体の22GHzにおける電波吸収量は50dBであり、29GHzにおける電波吸収量は35dBであった(図18参照)。
「混合粉体A100質量部に対して17.6質量部のケッチェンブラックECP−600JDを加え、乾式にて混合して混合粉体Bを調製したこと」および「94mmx94mmx20mmの内部寸法を有するアルミ枠体内に9.64gの混合粉体Bを投入した後、混合粉体Bの厚みが4.10±0.10mmになるまで混合粉体Bを圧縮したこと」以外は、実施例1と同様にして第1単層電波吸収体を作製し、実施例1と同様にしてその第1単層電波吸収体の見かけ密度および発泡倍率を測定した。なお、この第1単層電波吸収体中のケッチェンブラックECP−600JD(誘電損失材料)の濃度は15質量%である。また、このとき、ケッチェンブラックECP−600JDは、混合粉体Aを100体積部としたとき、10.49体積部添加されることなる。なお、この計算は、ポリイミド樹脂の真比重を1.25とし、ケッチェンブラックECP−600JDの真比重を2.1として行っている。そして、この第1単層電波吸収体の見かけ密度は0.294g/cm3であり、発泡倍率は5.00であった。
また、「混合粉体A100質量部に対して3.53質量部のケッチェンブラックECP−600JDを加え、乾式にて混合して混合粉体Bを調製したこと」および「94mmx94mmx20mmの内部寸法を有するアルミ枠体内に4.70gの混合粉体Bを投入した後、混合粉体Bの厚みが2.10±0.10mmになるまで混合粉体Bを圧縮したこと」以外は、実施例1と同様にして第2単層電波吸収体を作製し、実施例1と同様にしてその第2単層電波吸収体の見かけ密度および発泡倍率を測定した。なお、この第2単層電波吸収体中のケッチェンブラックECP−600JD(誘電損失材料)の濃度は3質量%である。また、このとき、ケッチェンブラックECP−600JDは、混合粉体Aを100体積部としたとき、2.10体積部添加されることなる。なお、この計算は、ポリイミド樹脂の真比重を1.25とし、ケッチェンブラックECP−600JDの真比重を2.1として行っている。そして、この第2単層電波吸収体の見かけ密度は0.259g/cm3であり、発泡倍率は5.00であった。
そして、実施例1と同様にして多層型電波吸収体を作製し、実施例1と同様にしてその多層型電波吸収体の見かけ密度、引張剥離強度および電波吸収量を測定した。そして、この多層型電波吸収体の見かけ密度は0.28g/cmであり、引張剥離強度は0.40MPaであり、電波吸収量は図19に示される通りであった。なお、この多層型電波吸収体の23GHzにおける電波吸収量は32dBであり、29GHzにおける電波吸収量は42dBであった(図19参照)。
「混合粉体A100質量部に対して15.3質量部のケッチェンブラックECP−600JDを加え、乾式にて混合して混合粉体Bを調製したこと」および「94mmx94mmx20mmの内部寸法を有するアルミ枠体内に8.64gの混合粉体Bを投入した後、混合粉体Bの厚みが3.70±0.10mmになるまで混合粉体Bを圧縮したこと」以外は、実施例1と同様にして第1単層電波吸収体を作製し、実施例1と同様にしてその第1単層電波吸収体の見かけ密度および発泡倍率を測定した。なお、この第1単層電波吸収体中のケッチェンブラックECP−600JD(誘電損失材料)の濃度は13質量%である。また、このとき、ケッチェンブラックECP−600JDは、混合粉体Aを100体積部としたとき、9.09体積部添加されることなる。なお、この計算は、ポリイミド樹脂の真比重を1.25とし、ケッチェンブラックECP−600JDの真比重を2.1として行っている。そして、この第1単層電波吸収体の見かけ密度は0.288g/cm3であり、発泡倍率は5.00であった。
また、「混合粉体A100質量部に対して3.53質量部のケッチェンブラックECP−600JDを加え、乾式にて混合して混合粉体Bを調製したこと」および「94mmx94mmx20mmの内部寸法を有するアルミ枠体内に3.58gの混合粉体Bを投入した後、混合粉体Bの厚みが1.60±0.10mmになるまで混合粉体Bを圧縮したこと」以外は、実施例1と同様にして第2単層電波吸収体を作製し、実施例1と同様にしてその第2単層電波吸収体の見かけ密度および発泡倍率を測定した。なお、この第2単層電波吸収体中のケッチェンブラックECP−600JD(誘電損失材料)の濃度は3質量%である。また、このとき、ケッチェンブラックECP−600JDは、混合粉体Aを100体積部としたとき、2.10体積部添加されることなる。なお、この計算は、ポリイミド樹脂の真比重を1.25とし、ケッチェンブラックECP−600JDの真比重を2.1として行っている。そして、この第2単層電波吸収体の見かけ密度は0.259g/cm3であり、発泡倍率は5.00であった。
そして、実施例1と同様にして多層型電波吸収体を作製し、実施例1と同様にしてその多層型電波吸収体の見かけ密度、引張剥離強度および電波吸収量を測定した。そして、この多層型電波吸収体の見かけ密度は0.27g/cmであり、引張剥離強度は0.35MPaであり、電波吸収量は図20に示される通りであった。なお、この多層型電波吸収体の27GHzにおける電波吸収量は32dBであり、38GHzにおける電波吸収量は29dBであった(図20参照)。
「混合粉体A100質量部に対して16.9質量部のケッチェンブラックECP−600JDを加え、乾式にて混合して混合粉体Bを調製したこと」および「94mmx94mmx20mmの内部寸法を有するアルミ枠体内に3.91gの混合粉体Bを投入した後、混合粉体Bの厚みが1.65±0.10mmになるまで混合粉体Bを圧縮したこと」以外は、実施例1と同様にして第1単層電波吸収体を作製し、実施例1と同様にしてその第1単層電波吸収体の見かけ密度および発泡倍率を測定した。なお、この第1単層電波吸収体中のケッチェンブラックECP−600JD(誘電損失材料)の濃度は17質量%である。また、このとき、ケッチェンブラックECP−600JDは、混合粉体Aを100体積部としたとき、11.82体積部添加されることなる。なお、この計算は、ポリイミド樹脂の真比重を1.25とし、ケッチェンブラックECP−600JDの真比重を2.1として行っている。そして、この第1単層電波吸収体の見かけ密度は0.30g/cm3であり、発泡倍率は5.00であった。
また、「混合粉体A100質量部に対して2.4質量部のケッチェンブラックECP−600JDを加え、乾式にて混合して混合粉体Bを調製したこと」および「94mmx94mmx20mmの内部寸法を有するアルミ枠体内に5.66gの混合粉体Bを投入した後、混合粉体Bの厚みが2.54±0.10mmになるまで混合粉体Bを圧縮したこと」以外は、実施例1と同様にして第2単層電波吸収体を作製し、実施例1と同様にしてその第2単層電波吸収体の見かけ密度および発泡倍率を測定した。なお、この第2単層電波吸収体中のケッチェンブラックECP−600JD(誘電損失材料)の濃度は2質量%である。また、このとき、ケッチェンブラックECP−600JDは、混合粉体Aを100体積部としたとき、1.40体積部添加されることなる。なお、この計算は、ポリイミド樹脂の真比重を1.25とし、ケッチェンブラックECP−600JDの真比重を2.1として行っている。そして、この第2単層電波吸収体の見かけ密度は0.26g/cm3であり、発泡倍率は5.00であった。
そして、実施例1と同様にして多層型電波吸収体を作製し、実施例1と同様にしてその多層型電波吸収体の見かけ密度、引張剥離強度および電波吸収量を測定した。そして、この多層型電波吸収体の見かけ密度は0.28g/cmであり、引張剥離強度は0.2MPaであり、電波吸収量は図21に示される通りであった。なお、この多層型電波吸収体の65GHzにおける電波吸収量は35dBであり、75GHzにおける電波吸収量は50dBであった(図21参照)。
1.第1単層電波吸収体の作製および物性測定
(1)原料
実施例1に示される原料と同一の原料を用意した。
(2)発泡ポリイミド粉体の調製
実施例1と同様にして発泡ポリイミド粉体を得た。
(3)第1単層電波吸収体の作製
先ず、発泡ポリイミド粉体100質量部に対して25質量部の付加型ポリイミド粉体を加えて混合粉体Aを調製した。そして、この混合粉体A100質量部に対して19.9質量部のケッチェンブラックECP−600JDを加えて乾式にて混合し、混合粉体Bを調製した。なお、このとき、ケッチェンブラックECP−600JDは、混合粉体A100体積部としたとき、11.82体積部添加されることなる。なお、この計算は、ポリイミド樹脂の真比重を1.25とし、ケッチェンブラックECP−600JDの真比重を2.1として行っている。
94mmx94mmx20mmの内部寸法を有するアルミ枠体内に11.63gの混合粉体Bを投入した後、混合粉体Bの厚みが4.91±0.10mmになるまで混合粉体Bを圧縮した。そして、混合粉体Bを先の通り圧縮したまま、その混合粉体Bを炉に投入して280度Cで1時間加熱して第1単層電波吸収体を得た。なお、この第1単層電波吸収体中のケッチェンブラックECP−600JD(誘電損失材料)の濃度は16.9質量%である。
(4)第1単層電波吸収体の物性測定
(a)ガラス転移温度の測定
実施例1と同様にして測定サンプルを得た後、実施例1と同様にしてその測定サンプルのガラス転移温度を測定した。その結果、第1単層電波吸収体中のポリイミド樹脂のガラス転移温度が301度Cであることが明らかとなった。
(b)発泡倍率
実施例1と同様にしてサンプル体を得た後、実施例1と同様にしてそのサンプル体の発泡倍率を測定した。その結果、そのサンプル体の発泡倍率は、5.00であった。
2.第2単層電波吸収体の作製および物性測定
「94mmx94mmx20mmの内部寸法を有するアルミ枠体内に2.98gの混合粉体Bを投入した後、混合粉体Bの厚みが1.30±0.10mmになるまで混合粉体Bを圧縮したこと」以外は、第1単層電波吸収体と同様にして第2単層電波吸収体を作製し、第1単層電波吸収体と同様にしてその第2単層電波吸収体の発泡倍率を測定した。なお、この第2単層電波吸収体中のケッチェンブラックECP−600JD(誘電損失材料)の濃度は8質量%である。また、このとき、ケッチェンブラックECP−600JDは、混合粉体Aを100体積部としたとき、5.60体積部添加されることなる。なお、この計算は、ポリイミド樹脂の真比重を1.25とし、ケッチェンブラックの真比重を2.1として行っている。
この第2単層電波吸収体の発泡倍率は5.00であった。
3.第3単層電波吸収体の作製および物性測定
「94mmx94mmx20mmの内部寸法を有するアルミ枠体内に3.42gの混合粉体Bを投入した後、混合粉体Bの厚みが1.54±0.10mmになるまで混合粉体Bを圧縮したこと」以外は、第1単層電波吸収体と同様にして第3単層電波吸収体を作製し、第1単層電波吸収体と同様にしてその第3単層電波吸収体の発泡倍率を測定した。なお、この第3単層電波吸収体中のケッチェンブラックECP−600JD(誘電損失材料)の濃度は1質量%である。また、このとき、ケッチェンブラックECP−600JDは、混合粉体Aを100体積部としたとき、0.70体積部添加されることなる。なお、この計算は、ポリイミド樹脂の真比重を1.25とし、ケッチェンブラックの真比重を2.1として行っている。
この第3単層電波吸収体の発泡倍率は5.00であった。
4.多層型電波吸収体の作製および物性測定
(1)多層型電波吸収体の作製
第1単層電波吸収体、第2単層電波吸収体および第3単層電波吸収体をこの順序で積み重ね、積み重ね方向に約120g/cmの荷重をかけながら335度Cで4時間加熱処理して、多層型電波吸収体を得た。そして、この多層型電波吸収体を観察したところ、各単層電波吸収体が互いに強固に接着しており、各層の厚みは、各単層電波吸収体の厚みと同じであった。
(2)多層型電波吸収体の物性測定
(a)見かけ密度の測定
多層型電波吸収体から10mm×10mm×7.75mmのサンプル体を切り出し、そのサンプル体の質量を測定したところ、0.22gであった。したがって、このサンプル体の見かけ密度は、0.28g/cm3であった。
(b)引張剥離強度の測定
同サイズの四角柱状の第1単層電波吸収体と第2単層電波吸収体の軸方向の端面同士を突き合わせた後、その二つの単層電波吸収体に軸方向に沿って約120g/cmの荷重をかけながら335度Cで4時間加熱処理して、ISO 1926 2009(Rigid cellular plastics−Determination of tensile properties,硬質発泡プラスチック−引張特性の測定)に準拠する形状の試験片を作製した。そして、ISO 1926 2009に準拠してこの試験片の引張剥離強度を測定した。その結果、この第1単層電波吸収体と第2単層電波吸収体との引張剥離強度は0.2MPaであった。
また、上記と同様にして第2単層電波吸収体と第3単層電波吸収体との引張剥離強度を測定したところ、その引張剥離強度は0.2MPaであった。
(c)電波吸収量の測定
自由空間法により18GHzから50GHzまでの範囲における多層型電波吸収体の電波吸収量を測定したところ、図22に示される通りであった。
なお、自由空間法とは、図23に示されるように自由空間100に測定試料SPを置き、その測定試料SPに送信アンテナ110で電波Wsを照射してその測定試料SPから反射される反射波Wrを受信アンテナ120で受信し、その反射波Wrの大きさから電波吸収特性を測定する方法である。自由空間法における電波吸収体の反射量は、電波吸収体と同一寸法の金属板MPを完全反射体として考え、電波吸収体及び金属板MPからの反射波Wrの比で評価される。
そして、この多層型電波吸収体の28GHzにおける電波吸収量は31dBであり、36GHzにおける電波吸収量は60dBであり、42GHzにおける電波吸収量は65dBであった(図22参照)。

Claims (24)

  1. 導電性フィラーの濃度が異なる複数の導電性フィラー含有加熱自己結着性多孔質樹脂シートを、前記導電性フィラーの濃度が低いものから順に又は高いものから順に積層する積層工程と、
    前記積層工程において積層された前記導電性フィラー含有加熱自己結着性多孔質樹脂シートを加熱して、複数の前記導電性フィラー含有加熱自己結着性多孔質樹脂シートを一体化させて電波吸収体を製造する加熱工程と
    を備える、電波吸収体の製造方法。
  2. 多孔質構造を有する第1粉体と、付加型官能基を有する第2粉体と、前記導電性フィラーとを含む第1混合粉体を圧縮成形して前記導電性フィラー含有加熱自己結着性多孔質樹脂シートを作製する第1圧縮成形工程をさらに備える
    請求項1に記載の電波吸収体の製造方法。
  3. 前記第1圧縮成形工程では、自己結着したときにISO 1926 2009(硬質発泡プラスチック−引張特性の測定)により測定される引張剥離強度が0.02MPa以上となるように前記第1混合粉体が加熱されながら圧縮成形される
    請求項2に記載の電波吸収体の製造方法。
  4. 第1多孔質体を形成する第1多孔質体形成工程と、
    前記第1多孔質体を粉砕して前記第1粉体を作製する第1多孔質体粉砕工程と、
    少なくとも前記第1粉体と、前記第2粉体と、前記導電性フィラーとを混合して前記第1混合粉体を作製する第1混合粉体作製工程と
    をさらに備える
    請求項2または3に記載の電波吸収体の製造方法。
  5. 前記導電性フィラーが分散される第1樹脂含有液から第2多孔質体を形成する第2多孔質体形成工程と、
    前記第2多孔質体を粉砕して第3粉体を作製する第2多孔質体粉砕工程と、
    少なくとも前記第3粉体と、前記第2粉体とを混合して前記第1混合粉体を作製する第2混合粉体作製工程と
    をさらに備える
    請求項2または3に記載の電波吸収体の製造方法。
  6. 付加型官能基を有する第2粉体を金型の表面に塗布する表面塗布工程と、
    多孔質構造を有する第1粉体と、前記導電性フィラーとを含む第2混合粉体を前記金型に投入する粉体投入工程と、
    前記第2混合粉体および前記第2粉体を圧縮成形して前記導電性フィラー含有加熱自己結着性多孔質樹脂シートを作製する第2圧縮成形工程と
    をさらに備える
    請求項1に記載の電波吸収体の製造方法。
  7. 前記第2圧縮成形工程では、自己結着したときにISO 1926 2009(硬質発泡プラスチック−引張特性の測定)により測定される引張剥離強度が0.02MPa以上となるように前記第2混合粉体および前記第2粉体が加熱されながら圧縮成形される
    請求項6に記載の電波吸収体の製造方法。
  8. 第1多孔質体を形成する第1多孔質体形成工程と、
    前記第1多孔質体を粉砕して前記第1粉体を作製する第1多孔質体粉砕工程と、
    少なくとも前記第1粉体と、前記導電性フィラーとを混合して前記第2混合粉体を作製する第3混合粉体作製工程と
    をさらに備える
    請求項6または7に記載の電波吸収体の製造方法。
  9. 前記導電性フィラーが分散される第1樹脂含有液から第2多孔質体を形成する第2多孔質体形成工程と、
    前記第2多孔質体を粉砕して前記第2混合粉体を作製する第3多孔質体粉砕工程と
    をさらに備える
    請求項6または7に記載の電波吸収体の製造方法。
  10. 前記第1粉体は、熱硬化性ポリイミド樹脂または非熱可塑性ポリイミド樹脂から形成されており、
    前記第2粉体は、ポリイミド樹脂を主骨格とする
    請求項2から9のいずれかに記載の電波吸収体の製造方法。
  11. 多孔質構造を有すると共に付加型官能基を有する第4粉体と、前記導電性フィラーとを含む第3混合粉体を圧縮成形して前記導電性フィラー含有加熱自己結着性多孔質樹脂シートを作製する第3圧縮成形工程をさらに備える
    請求項1に記載の電波吸収体の製造方法。
  12. 前記第3圧縮成形工程では、自己結着したときにISO 1926 2009(硬質発泡プラスチック−引張特性の測定)により測定される引張剥離強度が0.02MPa以上となるように前記第3混合粉体が加熱されながら圧縮成形される
    請求項11に記載の電波吸収体の製造方法。
  13. 付加型官能基を有する第3多孔質体を形成する第3多孔質体形成工程と、
    前記第3多孔質体を粉砕して前記第4粉体を作製する第4多孔質体粉砕工程と、
    少なくとも前記第4粉体と、前記導電性フィラーとを混合して前記第3混合粉体を作製する第4混合粉体作製工程と
    をさらに備える
    請求項11または12に記載の電波吸収体の製造方法。
  14. 前記付加型官能基を有する化合物を含み且つ前記導電性フィラーが分散される第2樹脂含有液から第4多孔質体を形成する第4多孔質体形成工程と、
    前記第4多孔質体を粉砕して前記第3混合粉体を作製する第5多孔質体粉砕工程と
    をさらに備える
    請求項11または12に記載の電波吸収体の製造方法。
  15. 前記第4粉体は、主に熱硬化性ポリイミド樹脂または非熱可塑性ポリイミド樹脂から形成されている
    請求項11から14のいずれかに記載の電波吸収体の製造方法。
  16. 前記導電性フィラー含有加熱自己結着性多孔質樹脂シートは、主に、熱硬化性ポリイミド樹脂または非熱可塑性ポリイミド樹脂と、前記導電性フィラーとから形成されている
    請求項1から15のいずれかに記載の電波吸収体の製造方法。
  17. 請求項1から16のいずれかに記載の電波吸収体の製造方法により製造される、電波吸収体。
  18. 多孔質構造を有する電波吸収体であって、
    ポリイミド樹脂を主成分とする第1樹脂と、
    前記第1樹脂中に存在し、厚さ方向の第1端から前記第1端の反対側の端(以下「第2端」という)に向かうに従って段階的に濃度が高くなる導電性フィラーと
    を備える、電波吸収体。
  19. 前記導電性フィラーは、カーボンナノ材料である
    請求項18に記載の電波吸収体。
  20. 前記カーボンナノ材料は、カーボンブラックであり、
    前記カーボンブラックは、DBP吸油量が360cm/100g以上495cm/100g以下であり、BET比表面積が800m/g以上1270m/g以下である
    請求項19に記載の電波吸収体。
  21. 連続気泡構造を有する
    請求項18から20のいずれかに記載の電波吸収体。
  22. 前記ポリイミド樹脂は、非熱可塑性ポリイミド樹脂または熱硬化性ポリイミド樹脂である
    請求項18から21のいずれかに記載の電波吸収体。
  23. 前記ポリイミド樹脂は、主として、下記化学構造式(I)に示される構成単位を有する
    請求項18から22のいずれかに記載の電波吸収体。
  24. 見かけ密度が0.625g/cm以下である
    請求項18から23のいずれかに記載の電波吸収体。
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