JP2012177192A - 引張強さ(TS)が780MPa以上の大入熱溶接熱影響部の靭性と小入熱溶接熱影響部の耐硬化特性に優れた高強度厚鋼板およびその製造方法 - Google Patents

引張強さ(TS)が780MPa以上の大入熱溶接熱影響部の靭性と小入熱溶接熱影響部の耐硬化特性に優れた高強度厚鋼板およびその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】引張強さが780MPa以上の母材性能と、溶接入熱量が400kJ/cmを超える1層大入熱溶接熱影響部で安定した高靭性および小入熱溶接熱影響部の耐硬化特性に優れた高強度厚鋼板およびその製造方法を提供する。
【解決手段】質量%で、C:0.03〜0.075%、Si:0.01〜0.40%、Mn:0.1〜1.3%、Cr:2.0〜5.0%、P、S、Al:0.01〜0.05%、Ti:0.005〜0.03%、N:0.002〜0.007%、必要に応じてCu、Ni、Mo、Nb、V、REM、Ca、Mgの1種または2種以上を含有し、実質的にBを含まない残部がFeおよび不可避的不純物からなる鋼板。上記鋼組成からなる鋳片または鋼片を、1000〜1250℃に再加熱後、圧延終了温度が750℃以上となる熱間圧延を行い、または熱間圧延後、Ac変態点以上に再加熱し、保持後、室温まで冷却し、更に、400〜650℃で焼戻す。
【選択図】なし

Description

本発明は、建築、橋梁、造船、海洋構造物、ラインパイプ等に供して好適な引張強さが780MPa以上で板厚12mm以上の高強度厚鋼板に係り、特に、溶接入熱400kJ/cmを超える1層の大入熱溶接で溶接熱影響部の靭性に優れ、かつ小入熱溶接熱影響部の耐硬化特性にも優れる鋼板およびその製造方法に関する。
建築、土木および橋梁等の各分野で使用される鋼構造物は、一般に溶接接合によって所望形状に仕上げられている。このような構造物においては、安全性の観点から、使用される鋼材の母材の機械的特性は勿論のこと、溶接部の性能に優れることが要求される。
一般的な溶接接合方法として、被覆アーク溶接法やMIG、MAGといったガスシールドアーク溶接法などの小入熱溶接法が広く用いられている。これらの溶接方法を鋼材に適用した場合には、溶接熱影響部では溶融点直下の高温オーステナイト域まで加熱された後、ただちにAr点以下の低温域にまで急速に冷却されるため、溶接熱影響部が硬化し、低温割れ性が低下することが問題となる。特に、鋼材の強度を確保するために、CやBなど鋼板の焼入れ性を高めるための合金元素を多量に添加した引張強さが780MPaを超える高張力鋼板においては、小入熱溶接熱影響部の耐硬化特性の低下が顕著となる。
一方で、近年、建築構造物の大型化に伴い、溶接施工の能率向上と施工コストの低減の観点から、1層大入熱溶接の適用範囲が拡大し、例えば、建築構造の柱−梁溶接では、2電極サブマージアーク溶接などの溶接入熱が400kJ/cmを超えるような大入熱溶接が適用されている。
また、大地震が頻発することから建築構造物の耐震性向上も重要な課題で、溶接継手部で、高い靭性を有することが要求されるようになっている。例えば、柱−梁接合部については、試験温度0℃におけるシャルピー吸収エネルギーが70Jを超えることが要求されている。
鋼材に大入熱溶接を適用した場合、最も靭性が劣化する領域は溶接熱影響部のボンド部で、溶接時に溶融点直下の高温に曝されるため、オーステナイトの結晶粒が最も粗大化し易く、また引き続き、非常に遅い冷却速度(例えば、板厚50mmを2電極サブマージア−ク溶接の1層溶接で入熱約500kJ/cmで冷却した場合は800℃〜500℃の冷却速度が0.4℃/sec程度)となるため、島状マルテンサイトを含む脆弱な上部ベイナイト組織に変態し易いことが靭性低下の原因となっている。特に、ベイナイトラス間に生成した、針状に伸長した島状マルテンサイトは、脆性破壊の伝播経路となり、靭性に対して非常に有害な組織である。
特に、強度を高めるためにBを添加した鋼板では、大入熱溶接の冷却過程で固溶Nと固溶Bが結合してBNとして析出し、固溶Bによる焼入れ性を高める効果が消失する。このため、Bを添加した引張強さが780MPa級の鋼材では、溶接熱影響部での島状マルテンサイト生成が助長され、一層靭性の低下が問題となる。
特許文献1は700MPa超級非調質厚鋼板およびその製造方法に関し、鋼組成を極低炭素でかつ高合金元素とし、鋼板のミクロ組織をベイニティックフェライト相とすることにより、高強度と熱影響部で高靭性を達成することが記載されている。
特許文献2は溶接性に優れた低降伏比高張力鋼板に関し、鋼中に焼入れ性元素であるMn、CrおよびMoを添加するとともに、介在物制御の観点からN、Ti、ZrおよびHfを厳格に制御することにより、溶接割れ性、溶接部高靭性と、鋼板の高強度低降伏比を達成することが記載されている。
特許文献3は溶接性に優れた高張力鋼の製造方法に関し、Cuの析出硬化を活用して炭素当量を低下させて、高強度化と高溶接性および大入熱溶接部の高靭性を達成することが記載されている。
特許文献4は大入熱溶接部の熱影響部靭性が優れた低降伏比高張力鋼板およびその製造方法に関し、鋼板のミクロ組織を粒界析出フェライトとベイナイトとすることにより、鋼板の高強度、低降伏比と、大入熱溶接部の高靭性を達成することが記載されている。
特開2004−232056号公報 特開2001−226740号公報 特開平5−163527号公報 特開平9−202936号公報
しかしながら、特許文献1および特許文献2に記載された製造方法では、溶接入熱量が400kJ/cmを超える1層大入熱溶接の溶接熱影響部での高靭性を安定して達成することが困難である。また、Bを添加しているために、大入熱溶接部ではBN生成により、焼入れ性が低下し、島状マルテンサイトの生成が助長され、大入熱溶接熱影響部の靭性が不十分である。一方、小入熱溶接熱影響部では、極微量の添加で焼入れ性を大きく上昇する効果を有する固溶Bが焼入れ性上昇に有効なため、耐硬化特性に劣る。
特許文献3に記載された技術では、Cuの多量添加が不可欠であり、圧延中の鋼板表面割れ等、表面性状が劣化するだけでなく、Bを添加しているために、大入熱溶接部ではBN生成により、焼入れ性が低下し、島状マルテンサイトの生成が助長され、大入熱溶接熱影響部の靭性が不十分である。一方、小入熱溶接熱影響部では、極微量の添加で焼入れ性を大きく上昇する効果を有する固溶Bが焼入れ性上昇に有効なため、耐硬化特性に劣る。
特許文献4に記載された技術では、鋼板および大入熱溶接継手において780MPa以上の高強度を満足することが困難である。
そこで、本発明は、溶接入熱量が400kJ/cmを超える大入熱溶接の溶接熱影響部での高靭性を安定して達成するとともに、溶接入熱量が30kJ/cm未満の小入熱溶接熱影響部での耐硬化特性に優れた引張強さが780MPa以上の高強度厚鋼板およびその製造方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記課題を達成するため、厚鋼板を対象に母材強度、1層大入熱熱影響部の靭性、および小入熱溶接熱影響部の耐硬化特性を決定する各種要因に関して鋭意研究を行い、以下の知見を得た。
1.母材が780MPa以上の引張強さで、溶接入熱量が400kJ/cmを超える1層大入熱溶接部での、試験温度0℃のシャルピー衝撃エネルギーが70J以上を安定して達成するためには、鋼組成を適切に選定して、大入熱溶接熱影響部の上部ベイナイト組織中に、生成する脆化組織である針状の島状マルテンサイトの形態を制御することが重要である。
2.まず、鋼材に大入熱溶接を適用した場合に、結晶粒の粗大化を抑制することが重要で、これにより、上部ベイナイト組織および島状マルテンサイト組織の粗大化を抑制する効果も有する。このためには、TiとNを適量添加して、鋼中にTiNを分散することにより、結晶粒の成長を抑制することができる。
3.ただし、大入熱溶接時の溶融境界線の極近傍では、一部のTiNが溶解し、固溶Nが生成するため、鋼板の高強度化のために固溶Bを利用していると、固溶Nと結合してBNが析出し、溶融境界線の極近傍で焼入れ性が極端に低下するため、島状マルテンサイトの生成が促進し、靭性が顕著に劣化する。このため、鋼板には実質的にBを添加しないことが重要である。
4.さらに、島状マルテンサイトの生成量を支配するC添加量の上限を厳格に管理するだけでなく、Crを積極的に添加することにより、島状マルテンサイトの形態を制御することができる。
具体的には、Crを2.0%以上添加することにより、島状マルテンサイト中のC濃度が低下し、島状マルテンサイト自体の硬さが低下するとともに、ベイナイトラスが湾曲し、島状マルテンサイトの形状が針状から粒状に変化するため、靭性に対する有害性が顕著に低下する。
図1は、再現大入熱溶接熱影響部(入熱量400kJ/cm相当)のミクロ組織を示し、(a)は1.02Cr系(鋼No.A)の場合、(b)は3.05Cr系(鋼No.B)の場合を示す。1.02Cr系鋼(鋼No.A)では、上部ベイナイト組織中に生成する島状マルテンサイトが脆性破壊の伝播を助長する針状に伸長した形態となり、一方、3.05Cr系鋼(鋼No.B)では、生成する島状マルテンサイトが粒状となり、脆性破壊の伝播を抑制する効果を有する。
表3に、1.02Cr系鋼(鋼No.A)と3.05Cr系鋼(鋼No.B)の島状マルテンサイト形態の定量評価と再現熱サイクル試験後のシャルピー衝撃試験結果(0℃における吸収エネルギー(vEo)の3本の個値と平均値)を示す。1.02Cr系鋼(鋼No.A)では、島状マルテンサイトの面積分率が10.9%、平均サイズが3.3μm、アスペクト比が9.3であった。一方、3.05Cr系鋼(鋼No.B)では、島状マルテンサイトの面積分率が11.3%、平均サイズが2.6μm、アスペクト比が2.1であった。3.05Cr系鋼(鋼No.B)は平均値131Jが得られたが、1.02Cr系鋼(鋼No.A)は平均値24Jであった。
表1に供試鋼の化学成分を、表2に、試験片に付与した再現熱サイクルパターンを示す。再現熱サイクルパターンは後述する2電極サブマージアーク溶接の1層溶接の熱サイクルパターン(板厚50mm、溶接入熱450kJ/cm)に相当し、室温から1400℃まで30sで等速加熱後、1400℃で1s保持した後、冷却を開始し、1400℃から800℃まで300s、800℃から500℃まで550s、500℃から200℃まで950sで等速冷却した後、室温まで放冷した。
尚、島状マルテンサイトは、試料にレペラ腐食(JOURNAL OF METALS、March、1980、p.38−39)を実施して倍率1000倍の光学顕微鏡で観察して同定し、平均面積分率、平均サイズ、平均アスペクト比は、倍率1000倍の光学顕微鏡で撮影した画像を画像解析装置を用いて求めた。平均サイズは平均円相当径で評価した。
3.小入熱溶接熱影響部で優れた耐硬化特性を達成するためには、C、Mn、Cr等の焼入れ性向上元素の添加量を厳格に管理するだけでなく、極微量の添加で焼入れ性を大きく上昇し、ひいては小入熱溶接熱影響部の耐硬化特性を顕著に低下させる効果を有するBを実質的に無添加とすることが重要である。
本発明は、得られた知見に、さらに検討を加えてなされたもので、すなわち、本発明は、
1.鋼組成が、質量%で、
C:0.03〜0.075%、
Si:0.01〜0.40%、
Mn:0.1〜1.3%、
P:0.015%以下、
S:0.003%以下、
Al:0.01〜0.05%、
Cr:2.0〜5.0%、
Ti:0.005〜0.03%、
N:0.002〜0.007%を含有し、
実質的にBを含まず、残部がFeおよび不可避的不純物からなり、引張強さ(TS)が780MPa以上の大入熱溶接熱影響部の靭性と小入熱溶接熱影響部の耐硬化特性に優れた高強度厚鋼板。
2.鋼組成に、質量%でさらに、
Cu:0.05〜0.9%、
Ni:0.05〜1.0%、
Mo:0.05〜1.0%、
Nb:0.005〜0.05%、
V:0.01〜0.1%、
を含有する、1に記載の、引張強さ(TS)が780MPa以上の大入熱溶接熱影響部の靭性と小入熱溶接熱影響部の耐硬化特性に優れた高強度厚鋼板。
3.鋼組成に、質量%でさらに、
REM:0.02%以下、
Ca:0.005%以下、
Mg:0.005%以下、
を含有する、1または2に記載の、引張強さ(TS)が780MPa以上の大入熱溶接熱影響部の靭性と小入熱溶接熱影響部の耐硬化特性に優れた高強度厚鋼板。
4.1乃至3のいずれか一つに記載した鋼組成からなる鋳片または鋼片を、1000〜1250℃に再加熱後、圧延終了温度が750℃以上となる熱間圧延を行うことを特徴とする、引張強さ(TS)が780MPa以上の大入熱溶接熱影響部の靭性と小入熱溶接熱影響部の耐硬化特性に優れた高強度厚鋼板の製造方法。
5.熱間圧延後、Ac変態点以上に再加熱し、保持後、室温まで冷却することを特徴とする、4記載の引張強さ(TS)が780MPa以上の大入熱溶接熱影響部の靭性と小入熱溶接熱影響部の耐硬化特性に優れた高強度厚鋼板の製造方法。
6.更に、400〜650℃で焼戻すことを特徴とする4または5に記載の引張強さ(TS)が780MPa以上の大入熱溶接熱影響部の靭性と小入熱溶接熱影響部の耐硬化特性に優れた高強度厚鋼板の製造方法。
本発明によれば、引張強さ780MPa以上を有し、溶接入熱量が400kJ/cmを超える1層大入熱溶接部の靭性と小入熱溶接熱影響部の耐硬化特性に優れた、板厚12mm以上の厚鋼板が得られ、鋼構造物の大型化、鋼構造物の耐震性、安全性、溶接施工能率向上に大きく寄与し、産業上格段の効果を奏する。
再現大入熱溶接熱影響部(入熱量400kJ/cm相当)のミクロ組織を示す図で、(a)は1.98Mn−1.02Cr系の場合、(b)は0.32Mn−3.05Cr系の場合を示す図。
本発明では成分組成を規定する。説明において%は質量%とする。
[成分組成]
C:0.03〜0.075%
Cは、鋼の強度を増加させ、構造用鋼材として必要な強度を確保するために必要な元素でその効果を得るため、0.03%以上の含有を必要とする。
一方、0.075%を超える含有は、大入熱溶接熱影響部におけるミクロ組織中の島状マルテンサイトの面積分率が増大し、靭性を顕著に劣化させる。また、小入熱溶接熱影響部の耐硬化特性を劣化させるとともに、母材の低温靭性も劣化させるため、0.03〜0.075%の範囲に限定する。好ましくは、0.035〜0.07%である。
Si:0.01〜0.40%
Siは、脱酸材として作用し、製鋼上、少なくとも0.01%必要であるが、0.40%を超えて含有すると、母材の靭性、小入熱溶接熱影響部の耐硬化特性が劣化するだけでなく、大入熱溶接熱影響部のミクロ組織中の島状マルテンサイトが増大し、熱影響部靭性が顕著に劣化するため、0.01〜0.40%の範囲に限定する。好ましくは、0.05〜0.35%である。
Mn:0.1〜1.3%
Mnは、鋼の焼入れ性を増加させる効果を有し、母材の強度を確保するために0.1%以上は必要である。一方、1.3%を超えて含有すると、母材の靭性および溶接性が著しく劣化するだけでなく、溶接熱影響部では粗大で針状の島状マルテンサイトの生成を促進し靭性を顕著に劣化させるため、0.1〜1.3%の範囲に限定する。好ましくは、0.2〜1.25%である。
P:0.015%以下
Pは、鋼の強度を増加させ靭性を劣化させる元素で、特に大入熱溶接熱影響部では島状マルテンサイトの生成を助長する効果を有し、靭性を劣化させるので、0.015%を上限とし、可能なかぎり低減することが望ましい。尚、過度のP低減は精錬コストを高騰させ経済的に不利となるため、0.002%以上とすることが望ましい。
S:0.003%以下
Sは母材の低温靭性や延性を劣化させるため、0.003%を上限として可能なかぎり低減することが望ましい。
Al:0.01〜0.05%
Alは、脱酸剤として作用し、高張力鋼の溶鋼脱酸プロセスに於いて、もっとも汎用的に使われる。また、鋼中のNをAlNとして固定し、母材および大入熱溶接熱影響部の靭性向上に寄与する。このような効果を得るため、0.01%以上を含有する。
一方、0.05%を超えて含有すると、母材の靭性が低下するとともに、溶接時に溶接金属部に混入して、溶接金属の靭性を劣化させるため、0.05%以下に限定する。好ましくは、0.015〜0.045%である。
Cr:2.0〜5.0%
Crは、本発明では、Bを実質的に含まず母材の引張強さ780MPa以上を確保する上で強度向上のために添加が必要であるだけでなく、Crを含有させることにより母材および溶接部の島状マルテンサイトの靭性に対する有害性を顕著に低下させる重要な元素である。まず、大入熱溶接熱影響部において、ベイナイトラスを湾曲化させる効果を介して島状マルテンサイトの形態を針状から塊状へと変化させる。また、高温域での炭素の拡散速度を顕著に低下させる効果を有することから島状マルテンサイトの硬さを低下させる。これらの効果を得るため、2.0%以上を含有する。一方、5.0%を超えて含有すると、母材の靭性および溶接性が著しく劣化するため、2.0〜5.0%の範囲に限定する。好ましくは、2.1〜4.8%である。
Ti:0.005〜0.03%
Tiは、Nとの親和力が強く凝固時にTiNとして析出し、大入熱溶接熱影響部でのオーステナイト粒の粗大化を抑制して高靭化に寄与する。このような効果を確保するため、0.005%以上を添加する。
一方、0.03%を超えて添加するとTiN粒子が粗大化して、オーステナイト粒の粗大化抑制効果が飽和するため、0.005〜0.03%とする。好ましくは、0.008〜0.025%である。
N:0.002〜0.007%
NはTiNを形成するため必要で、大入熱溶接熱影響部でのオーステナイト粒の粗大化抑制に必要なTiN量を確保するため、0.002%以上とする。
一方、0.007%を超えて含有すると、固溶N量の増加により、母材および溶接部靭性が著しく低下するため、0.007%以下に限定する。好ましくは、0.0025〜0.0065%である。
以上が本発明の基本成分組成で、残部Feおよび不可避的不純物とする。なお、Bは不可避的不純物として混入する場合でも、大入熱溶接熱影響部靭性の靭性を劣化させたり、小入熱溶接熱影響部を硬化させるので、本発明では不可避的不純物としてBを3ppm以下とする、実質的にBを含まない成分組成とする。更に特性を向上させる場合、Cu、Ni、Mo、Nb、V、REM、Ca、Mg:の1種または2種以上を含有することができる。
Cu:0.05〜0.9%、Ni:0.05〜1.0%、Mo:0.05〜1.0%、Nb:0.005〜0.05%、V:0.01〜0.1%の1種または2種以上
CuおよびNiは、高靭性を保ちつつ強度を増加させることが可能な元素で、大入熱溶接熱影響部靭性や耐低温割れ性への影響も小さい。Cuを添加する場合は、そのような効果を得るため、0.05%以上とし、0.9%を超えると熱間脆性を生じて鋼板の表面性状を劣化させるため、添加する場合は、0.05〜0.9%とする。尚、好ましくは0.1〜0.7%である。
Niを添加する場合は、そのような効果を得るため、0.05%以上とし、1.0%を超えると、効果が飽和し、経済的に不利になるため、添加する場合は、0.05〜1.0%とする。尚、好ましくは0.1〜0.9%である。
Mo、Nb、Vは、いずれも鋼の強度向上に寄与する元素である。Moを添加する場合、0.05%以上含有することが好ましいが、1.0%を超えると、母材靭性および溶接性に悪影響を及ぼすため、添加する場合は、0.05〜1.0%とする。
Nbを添加する場合、0.005%以上含有することが好ましいが、0.05%を超えると、大入熱溶接熱影響部では島状マルテンサイトの生成を助長して、靭性を劣化させるため、添加する場合は、0.005%以上、0.05%以下とする。
Vを添加する場合、0.01%以上含有することが好ましいが、0.1%を超えると、母材靭性および大入熱熱影響部靭性を劣化させるため、添加する場合は、0.01%以上、0.1%以下とする。
REM:0.02%以下、Ca:0.005%以下およびMg:0.005%以下の1種または2種以上
REM、CaおよびMgは、いずれも靭性向上に寄与し、所望する特性に応じて選択して添加する。
REM:0.02%以下
REMを、添加する場合、0.002%以上とすることが好ましいが、0.02%を超えても効果が飽和するため、添加する場合は0.02%を上限とする。
Ca:0.005%以下
Caは、酸硫化物の形態制御に有効であり、靭性に悪影響を及ぼす粗大なMnS等の生成を抑制して、微細なCa酸硫化物を形成するとともに、大入熱溶接熱影響部のオーステナイト結晶粒を微細化して、靭性を向上させる有用な元素である。このような効果を得るためには0.0005%以上を添加する。一方、0.005%を超えると、Ca酸硫化物が粗大化し靭性に悪影響を及ぼすため、添加する場合は、0.0005〜0.005%に限定する。好ましくは、0.0008〜0.0045%である。
Mg:0.005%以下
Mgは、大入熱溶接熱影響部のオーステナイト結晶粒を微細化して靭性を向上させる有用な元素で、添加する場合は、0.001%以上とすることが好ましい。一方、0.005%を超えても効果が飽和するため、0.005%を上限とする。上記した成分以外の残部は、Feおよび不可避的不純物である。
[製造条件]
説明において、温度「℃」は、板厚の1/2における温度を意味するものとする。
鋼素材加熱温度:1000℃〜1250℃
上述した組成の鋳片または鋼片を転炉、電気炉、真空溶解炉等、通常公知の方法による溶鋼から製造し、1000℃〜1250℃に再加熱する。
再加熱温度が1000℃未満では、熱間圧延での変形抵抗が高く、1パス当たりの圧下量が大きく取れず、圧延パス数が増加し、圧延能率が低下する。また、鋼素材(スラブ)中の鋳造欠陥を圧着することができない場合が生じる。一方、再加熱温度が1250℃を超えると、加熱時のスケールによって表面疵が生じやすく、圧延後の手入れ負荷が増大するため、1000〜1250℃の範囲とする。
熱間圧延:圧延終了温度750℃以上
圧延終了温度が750℃未満の場合、変形抵抗が高くなるため、圧延荷重が増大し、圧延機への負担が大きくなる。また、厚肉材を750℃未満の圧延温度まで低下させるためには、圧延途中で待機する必要があり、生産性を大きく阻害する。このため、圧延終了温度を750℃以上とした。
なお、板厚が70mmを超える極厚鋼板の場合には、熱間圧延においてザク圧着のために1パスあたりの圧下率が15%以上となる圧延パスを少なくとも1パス以上確保することが望ましい。
熱間圧延後の冷却方法および熱処理方法は、引張強さ(TS)として780MPa以上が得られるように、板厚に応じて、1.熱間圧延後、空冷、2.熱間圧延後、加速冷却、3.熱間圧延後、直接焼入れ、4.熱間圧延後、再加熱後の焼きならし、5.熱間圧延後、再加熱焼入れ、6.2、3、4、5については、更に焼戻し処理のいずれかを適宜選定する。
熱間圧延後、加速冷却する場合、冷却速度が60℃/sを超えると、鋼板位置毎の冷却速度制御が困難となり、材質ばらつきが生じるため、60℃/s未満とすることが望ましい。冷却速度は板厚方向の各位置における冷却速度を平均した平均冷却速度とする。
再加熱、焼きならし、もしくは焼入れ処理のいずれかを施す場合、再加熱温度はAc変態点以上とするが1100℃以上になると鋼板表面性状が劣化するために、好ましくは1100℃未満とする。また、保持時間は、1hr以上になるとオーステナイト粒の粗大化により、母材の靭性が劣化するので1hr未満が望ましく、熱処理炉内の均熱が良ければ、短時間の保持でも良い。
熱間圧延後、直接焼入れまたは熱間圧延後、再加熱焼入れ後を施す場合の平均冷却速度は条切り歪を低減するという観点から80℃/s以下とすることが望ましい。なお、Ac点は化学組成との相関が概ね次(2)式で整理できる。
Ac=854−180C+44Si−14Mn−17.8Ni−1.7Cr (2)
(ただし、C、Si、Mn、Ni、Cr:各合金元素の含有量(質量%))
焼もどし処理を施す場合は引張り強さ780MPa以上が確保されるように焼戻し温度と保持時間を選定する。母材の靭性および延性を向上させるため、焼もどし温度を400℃以上とするが、650℃を超えると母材強度が大幅に低下し、引張り強さ780MPa以上が確保されなくなるため、400℃以上、650℃以下とする。
保持時間は、1hr以上になると、母材強度が大幅に低下するので、1hr以内が望ましく、熱処理炉内の均熱が良ければ、短時間の保持でもかまわない。
上述した製造方法のいずれかにより得られる鋼板のミクロ組織はベイニティックフェライトあるいはベイニティックフェライトとマルテンサイトの混合組織である。パーライトおよびセメンタイト等の組織が混在すると強度が低下するが、面積率で15%以下であり、影響は無視できる。また、ベイニティックフェライト中に、硬質第2相として混在する島状マルテンサイトは面積分率で5%以下であって靭性の低下は生じていない。
転炉-取鍋精錬-連続鋳造法で、表4に示す種々の成分組成に調製した鋼スラブを、表5に示す種々の熱間圧延条件により板厚50mmの鋼板とし、一部の鋼板には、熱処理を施した。
各鋼板の板厚(t)の1/4位置(板厚1/4位置、板厚方向1/4・tと言う場合がある)から、JIS4号引張試験片を採取し、JIS Z 2241(1998年)の既定に準拠して引張試験を実施し、引張特性を調査した。
また、同じく各鋼板の板厚1/4位置から、JIS Z 2202(1998年)の規定に準拠してVノッチ試験片を採取し、JIS Z 2242(1998年)の規定に準拠してシャルピー衝撃試験を実施し、0℃における吸収エネルギー(vE)(3本平均値)を求め、母材靭性を評価した。
また、各鋼板の板厚1/4位置から再現熱サイクル試験片を採取し、表2に示した再現熱サイクルを付与した。再現熱サイクル試験後のサンプルより、ミクロ観察用のサンプルおよびJIS Z 2202(1998年)の規定に準拠してVノッチ試験片を採取し、JIS Z 2242(1998年)の規定に準拠してシャルピー衝撃試験を実施し、0℃における吸収エネルギー(vE)(3本平均値)を求めた。ミクロ組織の観察は、試料にレペラ腐食(JOURNAL OF METALS、March、1980、p.38−39)を実施して倍率1000倍の光学顕微鏡で観察して、島状マルテンサイトを同定し、平均面積分率、平均サイズ、平均アスペクト比は、倍率1000倍の光学顕微鏡で撮影した画像を画像解析装置を用いて求めた。平均サイズは平均円相当径で評価した。
また、各鋼板から採取した継手用試験板に、V開先を施し、2電極サブマージアーク溶接(溶接入熱量:450kJ/cm)の1層溶接により、溶接継手を作製し、シャルピー衝撃試験と硬さ試験を行った。
シャルピー衝撃試験は切欠き位置を板厚方向1/4・tのボンド部とするJIS4号衝撃試験片を採取し、試験温度:0℃で実施し、継手ボンド部の0℃における吸収エネルギー(vE)(3本平均値)を求めた。
さらに、得られた各厚鋼板から、JIS Z 3101(1990年)に準拠して、被覆アーク溶接による溶接熱影響部の最高硬さ試験を実施した。なお、試験片形状は1号試験材を用い、室温(25℃)にて試験を実施した。また、供給ワイヤは、JIS Z 3212相当を使用した。
本発明範囲は、母材の引張り強さ(TS):780MPa以上、母材靭性(0℃における吸収エネルギー(vE)(3本平均値)):70J以上、再現熱サイクル試験後の0℃における吸収エネルギー(vE)(3本平均値):70J以上、サブマージアーク溶接継手ボンド部の0℃における吸収エネルギー(vE)(3本平均値):70J以上、溶接熱影響部の最高硬さ試験結果:HV(98N)≦350とした。
得られた結果を、表6に示す。鋼No.1〜8−1は発明例でいずれも、引張強さ780MPa以上、且つ高強度、且つ高靭性の母材特性を有する。
また、溶接入熱:450kJ/cmの1層大入熱溶接施工を施した場合であっても、ボンド部でのvEが70J以上と優れた溶接熱影響部靭性が得られる。
さらに、被覆アーク溶接熱影響部の最高硬さがHV350以下と、優れた小入熱溶接熱影響部の耐硬化特性が得られることが認められる。
一方、本発明の範囲を外れる比較例(鋼No.8−2、9〜18)は、母材強度、母材靭性、再現熱サイクル靭性、大入熱溶接部靭性、小入熱溶接熱影響部の耐硬化特性の、いずれか、あるいは複数の特性が目標値を満足しない。

Claims (6)

  1. 鋼組成が、質量%で、
    C:0.03〜0.075%、
    Si:0.01〜0.40%、
    Mn:0.1〜1.3%、
    P:0.015%以下、
    S:0.003%以下、
    Al:0.01〜0.05%、
    Cr:2.0〜5.0%、
    Ti:0.005〜0.03%、
    N:0.002〜0.007%を含有し、
    実質的にBを含まず、残部がFeおよび不可避的不純物からなり、引張強さ(TS)が780MPa以上の大入熱溶接熱影響部の靭性と小入熱溶接熱影響部の耐硬化特性に優れた高強度厚鋼板。
  2. 鋼組成に、質量%でさらに、
    Cu:0.05〜0.9%、
    Ni:0.05〜1.0%、
    Mo:0.05〜1.0%、
    Nb:0.005〜0.05%、
    V:0.01〜0.1%、
    を含有する、請求項1に記載の、引張強さ(TS)が780MPa以上の大入熱溶接熱影響部の靭性と小入熱溶接熱影響部の耐硬化特性に優れた高強度厚鋼板。
  3. 鋼組成に、質量%でさらに、
    REM:0.02%以下、
    Ca:0.005%以下、
    Mg:0.005%以下、
    を含有する、請求項1または2に記載の、引張強さ(TS)が780MPa以上の大入熱溶接熱影響部の靭性と小入熱溶接熱影響部の耐硬化特性に優れた高強度厚鋼板。
  4. 請求項1乃至3のいずれか一つに記載した鋼組成からなる鋳片または鋼片を、1000〜1250℃に再加熱後、圧延終了温度が750℃以上となる熱間圧延を行うことを特徴とする、引張強さ(TS)が780MPa以上の大入熱溶接熱影響部の靭性と小入熱溶接熱影響部の耐硬化特性に優れた高強度厚鋼板の製造方法。
  5. 熱間圧延後、Ac変態点以上に再加熱し、保持後、室温まで冷却することを特徴とする、請求項4記載の引張強さ(TS)が780MPa以上の大入熱溶接熱影響部の靭性と小入熱溶接熱影響部の耐硬化特性に優れた高強度厚鋼板の製造方法。
  6. 更に、400〜650℃で焼戻すことを特徴とする請求項4または5に記載の引張強さ(TS)が780MPa以上の大入熱溶接熱影響部の靭性と小入熱溶接熱影響部の耐硬化特性に優れた高強度厚鋼板の製造方法。
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