JP2012172658A - Valve gear of internal combustion engine - Google Patents
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Abstract
Description
本発明は、自動二輪車あるいは自動車等における内燃機関において、アクセル開度に応じてバルブのリフト量及び作用角を無段に可変制御する動弁装置に関するものである。 The present invention relates to a valve operating apparatus that variably controls a lift amount and a working angle of a valve in accordance with an accelerator opening in an internal combustion engine in a motorcycle or an automobile.
この種の内燃機関において、以前より燃焼効率の向上を図るべく、種々の工夫あるいは提案等がなされてきている。バルブの開閉タイミングをずらして行なう可変位相方式に始まり、カム切換によるバルブリフトの可変制御やバルブ休止等が採用されてきた。なお、このカム切換方式は、低速用と高速用の2つのカムを用意し、エンジン出力に応じてバルブ作用角の小さいものから大きなものに切り換えるというものである。 In this type of internal combustion engine, various ideas or proposals have been made in order to improve the combustion efficiency. Beginning with a variable phase system in which the valve opening and closing timing is shifted, variable control of the valve lift by switching the cam, valve suspension, and the like have been adopted. In this cam switching system, two cams for low speed and high speed are prepared, and the cam is switched from a small valve operating angle to a large one according to the engine output.
更に最近では可変位相とカム切換の組合せが出始め、その後バルブ作用角及びリフト量を連続可変する3次元カムを使用する方式が提案されている。例えば、直打式円筒タペットの頂部に接触角変化に対する追従機構を設け、3次元カムを軸方向にスライドさせることにより、バルブリフト量を無段階に可変するものがある。 More recently, a combination of variable phase and cam switching has started, and after that, a system using a three-dimensional cam in which the valve operating angle and the lift amount are continuously variable has been proposed. For example, there is a type in which a follow-up mechanism for a change in contact angle is provided at the top of a direct hitting cylindrical tappet, and a valve lift is steplessly varied by sliding a three-dimensional cam in the axial direction.
従来の動弁装置の具体的構成において例えば特許文献1に開示されるものでは、3次元カム用のタペットでは、カムと当接するタペットローラの内周面は球状面として形成されており、この内周面と支持アームとの間にボールベアリングが介在する。そして、このボールベアリングを介してタペットローラが回転可能に支持される。
In a specific configuration of a conventional valve operating apparatus disclosed in, for example,
しかしながら、上述の従来の動弁装置ではタペットローラはボールベアリングを介して支持されるため、3次元カムがスライドした際にボールベアリングに対して、カム軸方向の大きなスラスト荷重がかかる。また、ボールベアリングはタペットローラの内周面と点接触するため個々のボールベアリングにおいて1点に荷重が集中し、強度的に不利であった。 However, since the tappet roller is supported via the ball bearing in the conventional valve gear described above, a large thrust load in the cam shaft direction is applied to the ball bearing when the three-dimensional cam slides. Further, since the ball bearing is in point contact with the inner peripheral surface of the tappet roller, the load is concentrated at one point in each ball bearing, which is disadvantageous in strength.
本発明はかかる実情に鑑み、剛性強度に優れ、円滑作動を保証する内燃機関の動弁装置を提供することを目的とする。 In view of such circumstances, an object of the present invention is to provide a valve operating apparatus for an internal combustion engine that has excellent rigidity and ensures smooth operation.
本発明の内燃機関の動弁装置は、シリンダヘッドに回転自在に軸支されたカムシャフトと、前記カムシャフトに回転一体で設けたカムと、前記カムに摺接して転動するタペットローラを介して、前記カムのプロフィルに追従してバルブを開閉動作させるようにバルブ軸端を押圧するタペットと、前記タペットを所定動作するようにガイドするタペットガイドと、を備えた内燃機関の動弁装置であって、前記タペットローラの内周面に沿って配置した複数の針状ころ軸受を備えたことを特徴とする。 A valve operating apparatus for an internal combustion engine according to the present invention includes a camshaft rotatably supported on a cylinder head, a cam provided integrally with the camshaft, and a tappet roller that slides in contact with the cam and rolls. And a tappet that presses the valve shaft end so as to open and close the valve following the profile of the cam, and a tappet guide that guides the tappet to perform a predetermined operation. A plurality of needle roller bearings arranged along the inner peripheral surface of the tappet roller are provided.
また、本発明の内燃機関の動弁装置において、前記タペットローラの側面が前記タペットガイドのガイド部に接触し、そのカム軸方向の移動が規制されるようにしたことを特徴とする。 Further, in the valve operating apparatus for an internal combustion engine according to the present invention, a side surface of the tappet roller is in contact with a guide portion of the tappet guide, and movement in the cam shaft direction is restricted.
また、本発明の内燃機関の動弁装置において、前記タペットガイドは、前記シリンダヘッドの所定部位に配置固定されることを特徴とする。 In the valve operating apparatus for an internal combustion engine according to the present invention, the tappet guide is arranged and fixed at a predetermined portion of the cylinder head.
また、本発明の内燃機関の動弁装置において、前記タペットガイドのガイド部が、前記シリンダヘッドの所定部位に形成されることを特徴とする。 In the valve operating apparatus for an internal combustion engine according to the present invention, the guide portion of the tappet guide is formed at a predetermined portion of the cylinder head.
また、本発明の内燃機関の動弁装置において、前記カムはそのカム軸方向に移動可能であり、該カム軸方向に傾斜面を持つ立体カムであることを特徴とする。 In the valve operating apparatus for an internal combustion engine according to the present invention, the cam is a three-dimensional cam that is movable in the cam shaft direction and has an inclined surface in the cam shaft direction.
本発明によれば、この種のタペットにおいて、負荷荷重に対する許容荷重が大きいニードルベアリングを使用することで、例えばボールベアリング等を使用した場合に比べて、ローラの幅をかなり小さくすることができる。この場合、タペットローラのカム軸方向の移動時にそれ自体でスラスト方向荷重を受け、ニードルベアリングの長寿命化を図ることができる。 According to the present invention, in this type of tappet, by using a needle bearing having a large allowable load with respect to the load, for example, the width of the roller can be made considerably smaller than when a ball bearing or the like is used. In this case, when the tappet roller moves in the camshaft direction, it receives a thrust load by itself, and the life of the needle bearing can be extended.
以下、図面に基づき、本発明における内燃機関の動弁装置の好適な実施の形態を説明する。
先ず図1は、本発明の適用例としての自動二輪車の側面図である。図1を用いて、この自動二輪車100の全体構成について説明する。なお、図1を含め、以下の説明で用いる図においては、必要に応じて車両の前方を矢印Frにより、車両の後方を矢印Rrにより示し、また、車両の側方右側を矢印Rにより、車両の側方左側を矢印Lにより示す。
A preferred embodiment of a valve operating apparatus for an internal combustion engine according to the present invention will be described below with reference to the drawings.
First, FIG. 1 is a side view of a motorcycle as an application example of the present invention. The overall configuration of the
図1において鋼製或いはアルミニウム合金材でなるメインフレーム101の前部には、ステアリングヘッドパイプ102によって左右に回動可能に支持された左右2本のフロントフォーク103が設けられる。フロントフォーク103の上端にはハンドルバー104が固定され、ハンドルバー104の両端にグリップ105を有する。フロントフォーク103の下部には前輪106が回転可能に支持されると共に、前輪106上部を覆うようにフロントフェンダ107が固定される。前輪106は、前輪106と一体回転するブレーキディスク108を有している。
In FIG. 1, two
メインフレーム101はステアリングヘッドパイプ102の後部に接続され、更に後方に向けて左右一対が二又状に分岐し、それぞれが後下がりに傾斜して延出する。メインフレーム101の後部付近から、後上りに適度に傾斜してシートレール101Aが延出し、後述するシートを支持する。なお、メインフレーム101やシートレール101Aにより車体フレームが構成される。また、メインフレーム101の後部にはスイングアーム109が揺動可能に結合すると共に、両者間にリヤショックアブソーバ110が装架される。スイングアーム109の後端には後輪111が回転可能に支持される。後輪111は、後述するエンジンの動力を伝達するチェーン112が巻回されたドリブンスプロケット113を介して、回転駆動されるようになっている。後輪111の直近周囲にはその前上部付近を覆うインナフェンダ114が設けられると共に、そのインナフェンダ114の上方にはリヤフェンダ115が配置される。
The
メインフレーム101に搭載されたエンジンユニット116(点線部)には、図示しない燃料供給装置から混合気が供給されると共に、エンジン内での燃焼後の排気ガスがエキゾーストパイプ117を通って排気される。本実施形態において、エンジンは例えば4サイクル多気筒、典型的には4気筒エンジンであってよい。それぞれの気筒のエキゾーストパイプ117はエンジンユニット116の下側にて結合し、その後排気チャンバを経て車両後端付近で排気装置118から排気される。
The engine unit 116 (dotted line portion) mounted on the
また、エンジンユニット116の上方には燃料タンク119が搭載され、燃料タンク119の後方にシート120が連設される。このシート120は、ライダシート120Aとタンデムシート120Bとを含む。ライダシート120A及びタンデムシート120Bに対応して、フートレスト121及びフートレストもしくはピリオンステップ122が配置される。なお、この例では車両左側において、前後方向略中央下部に図示しないプロップスタンドを有している。
A
更に図1において、123はヘッドランプ、124はスピードメータ、タコメータ或いは各種インジケータランプ等を含むメータユニット、125はステー126を介してハンドルバー104に支持されるバックミラーである。
Further, in FIG. 1, 123 is a headlamp, 124 is a meter unit including a speedometer, tachometer or various indicator lamps, and 125 is a rearview mirror supported by the
車両外装において、フェアリング127及びサイドカウル128によって車両の主に前部及び側部が覆われ、車両後部にはサイドカバーあるいはシートカウル129が被着し、これらの外装部材により所謂、流線型を有する車両の外観フォルムが形成される。
In the vehicle exterior, the front and side portions of the vehicle are mainly covered by the
ここで、この実施形態におけるエンジンユニット116は、ピストンを往復動可能に収容するシリンダもしくはシリンダブロック116Aと、このシリンダブロック116Aの下方に配置されたクランクケース116Bとを含み、これらが一体的に結合する。また、エンジンユニット116は複数のエンジンマウントを介してメインフレーム101に懸架されることでメインフレーム101に一体的に結合支持され、それ自体でメインフレーム101の剛性部材として作用する。
Here, the
なお、図1に示されるようにドーム状もしくは甲羅状を呈する燃料タンク119は、メインフレーム101の上側全体を上部から蓋うようにメインフレーム101上に搭載支持される。更に、シリンダブロック116Aのシリンダヘッドカバーの上側には、吸気装置に清浄空気を供給するためのエアクリーナ130が配置される。エアクリーナ130によって清浄化された空気は吸気装置によって吸気され、その後図1のようにインテークパイプ131内にて燃料が混合され、混合気としてエンジンユニット116に供給される。
As shown in FIG. 1, a
図2〜図6は、エンジンユニット116のシリンダブロック116A、特にシリンダヘッド10の構成例を示している。シリンダブロック116Aにおいてシリンダヘッド10はシリンダ本体11の上部に固定され、その内部に動弁装置を収容する。これらの図にも示されるように、この実施形態では並列4気筒エンジンであってよく、各気筒ごとに吸気側(IN)及び排気側(EX)にそれぞれ2つのバルブ、つまり4バルブを有している。なお、この実施形態では吸気側に3次元カムを適用した例とするが、吸気側及び排気側の双方に適用することもできる。また、シリンダ本体11内ではピストンが略上下に往復動するようになっている。
2 to 6 show configuration examples of the
シリンダヘッド10は、この例では♯1〜♯4気筒の配列方向に沿って延設され、上部に被着するシリンダヘッドカバー12により動弁装置の収容空間が密閉構造とされる。シリンダヘッド10の底部には各気筒に対応する燃焼室13が形成され、それぞれの燃焼室13にはインテークポート14とエキゾーストポート15が連通形成される。燃焼室13及びインテークポート14間は、互いに隣接配置された一対の吸気バルブ16によって開閉され、また、燃焼室13及びエキゾーストポート15間は互いに隣接配置された一対の排気バルブ17によって開閉される。これら吸気バルブ16及び排気バルブ17を所定のタイミングで駆動制御することで、各気筒のシリンダに対する吸気及び排気を適正に制御することができる。
In this example, the
吸気バルブ16の軸方向、即ちそのバルブステム16a上方には気筒の配列方向に沿って、カムシャフト18が複数のベアリング19を介して、シリンダヘッド10に回転自在に支持される。カムシャフト18には後述するカム20がその軸方向にスライド可能に装着されるが、カム20はカムシャフト18に対して回転方向には固定される。なお、カムシャフト18は中空構造とし、その中空内部に潤滑油路を形成してカム20等に注油することができる。各気筒に対応する計4つのカム20を有し、各カム20は3次元カムとして形成される。カム20と吸気バルブ16(のバルブステム16a)の間には、タペットガイド22によりガイドされてバルブステム16aの軸方向に往復動可能なローラ式のタペット21が配置される。これらについての詳細は、後述するものとする。
A
排気バルブ17の軸方向、即ちそのバルブステム17a上方には気筒の配列方向に沿って、カムシャフト23が複数のベアリング24を介して、シリンダヘッド10に回転自在に支持される。カムシャフト23にはその軸方向所定位置にカム25が装着固定される。各気筒に対応する計4つのカム25を有し、排気側については各カム25は平板状の所謂平面カムとして形成される。カム25と排気バルブ17のバルブステム17aとの間には、バルブステム17aの軸方向に往復動可能な、この例では直打式のタペット26が配置される。
A
吸気側のカムシャフト18及び排気側のカムシャフト23のそれぞれ一端にはスプロケット27,28が固着している(図6、図9等参照)。これらのスプロケット27,28と図示を省略するが、クランクシャフトの一端に固着するドライブスプロケットとの間にカムチェーンが巻回装架される。なお、カムチェーンは、付属のチェーンガイド、チェーンテンショナ及びチェーンアジャスタ等により適正走行するようになっている。これによりクランクシャフトの回転でカムシャフト18及びカムシャフト23が同期回転する。
更に具体的に説明すると、吸気バルブ16はそのバルブステム16aがバルブガイド29によってガイドされることで、バルブステム16aの軸方向に往復動する。バルブステム16aの端部に取り付けられたスプリングリテーナ30とスプリングシート31の間にバルブスプリング32が装着され、このバルブスプリング32の弾力によりバルブステム16aは常時上方へ付勢される。また、このときバルブステム16aの上端には、後述するシムを介してタペット21が当接する。カム20がバルブスプリング32の弾力に抗してタペット21を押し下げることで、バルブステム16aが下方へ付勢され、即ち吸気バルブ16が開くようになっている。
More specifically, the
排気バルブ17についても吸気バルブ16と同様に、バルブステム17aの端部に取り付けられたスプリングリテーナ30とスプリングシート31の間にバルブスプリング32が装着される。この場合もカム25によりタペット21を押し下げて、排気バルブ17を作動させるが、そのリフトタイミングやバルブリフト量は吸気バルブ16とは異なる設定になっている。
As with the
ここで、吸気側のカム20は前述のように「3次元カム」として構成され、また各気筒に1つのカム20が設けられる。カム20は、カムシャフト18の軸方向であるその長手方向に緩やかに傾斜するプロフィルを持つカムロブを有し、バルブリフト量を連続的に変化させる形状に成形されている。この場合、カム高さと同時にカム作用角及びリフトタイミングも変化し、即ちバルブリフト量が大きくなるのに従ってカム作用角も大きくなり、更にはバルブのリフトタイミングも変化させ得るように設定されている。このようなカム20をカムシャフト18に沿って移動させることにより、吸気バルブのリフト量、作用角及びリフトタイミングを無段階に可変制御することができる。なお、カム20の移動機構等については後述するものとする。
Here, the intake-
カム20をカムシャフト18に沿って移動させるためのカムスライド機構を有し、その駆動源として図2及び図3等に示すようにシリンダヘッドカバー12上にアクセルモータ33が搭載支持される。アクセルモータ33は、この例ではシリンダ10の右後側の角部に配置され、そのフランジ33aを介してボールスクリューハウジング34(図7をも参照)に結合する。このボールスクリューハウジング34内部には、後述するボールスクリュー等の部材が収容される。
A cam slide mechanism for moving the
次に図8〜図10は、シリンダヘッド10からシリンダヘッドカバー12を取り外した状態を示している。動弁装置の主要構成要素であるカム・カムシャフトユニットは、シリンダヘッド10に取付固定されたカムハウジング35内に収容されるが、この場合、排気側のカムシャフト23及びカム25は略全体がカムハウジング35内にすっぽりと収容される。一方、吸気側のカムシャフト18及びカム20は、カムハウジング35の実質的に外部に配置されるカムスライド機構と連結もしくはリンクするため、そのような連結構造を配設可能とすべく開放構造とし、即ちその一部がカムハウジング35から露呈する。ここで、図11は、本実施形態におけるカムハウジング35を示している。カムハウジング35全体としてはカムシャフト18及びカムシャフト23の上方を覆うカバー構造となっているが、吸気側についてはカムスライド機構を搭載するために必要なフレーム部35a等を除き、開放構造となっている。
Next, FIGS. 8 to 10 show a state in which the
前述したようにタペット21は、タペットガイド22によりガイドされる。タペットユニットについて更に説明すると、図12及び図13に示すようにその内側にベアリング37を収容する収容部を有する概略ドーナッツ状に形成されたタペットローラ36と、ベアリング37を介してタペットローラ36を支持する芯部38と、芯部38の両外側方へ延設するアーム39とを有する。タペットローラ36は、バルブスプリング32の弾力に基づきカム20のカムロブに当接する。ベアリング37はこの例では芯部38の外周に沿って配列された複数のニードルベアリングとする。アーム39はバルブステム16aの上端まで延出し、シム40を介してバルブステム16aの上端と間接的に当接する。なお、芯部38の両外側からタペットローラ36側へ延出する突片38Aが付設され、タペットローラ36組付時のベアリング37の脱落防止を図っている。
As described above, the
シリンダヘッド10適所にはタペットガイド22が配置固定されており、タペット21は図14及び図15のようにタペットガイド22内側に収容されるかたちで浮動保持される。タペット21は、そのタペットローラ36がカム20のカム面に押されることで、アーム39がバルブスプリング32の弾力に抗してバルブステム16aを押動させ、これにより吸気バルブ16を開かせるバルブリフタとして機能する。
A
図16及び図17は、動弁装置の吸気側におけるカムスライド機構の駆動力発生部まわりの構成例を示している。前述したようにシリンダヘッドカバー12上にアクセルモータ33が搭載され、ボールスクリューハウジング34内に配置構成されたカムスライド機構を作動させる。先ず、シリンダヘッドカバー12内には、カムシャフト18の上方にて所定間隔おいてその軸方向に沿って、カムフォークシャフト41が平行配置されている。このカムフォークシャフト41はカムハウジング35に設けた複数、この例では5つの軸受部35b(図8等参照)により、その軸方向にスライド可能に支持される。ボールスクリューハウジング34内部において、カムフォークシャフト41と平行且つ略同一高さ位置にボールスクリュー42が配置される。このボールスクリュー42はその両軸端付近にて、シリンダヘッドカバー12及びボールスクリューハウジング34の合せ面で一対のベアリング43により回転可能に支持される。ボールスクリュー42のアクセルモータ33側の端部にはギア44が取り付けられると共に、該アクセルモータ33の出力軸にはピニオンギア45が取り付けられ、これらのギア44及びピニオンギア45が噛合し、即ちアクセルモータ33の作動によりボールスクリュー42が回転駆動される。
16 and 17 show a configuration example around the driving force generating portion of the cam slide mechanism on the intake side of the valve gear. As described above, the
ボールスクリュー42には、回転方向に固定されたスライドナット46が噛合する。このスライドナット46はナットフォーク47を介してカムフォークシャフト41と連結する。ナットフォーク47はボールスクリュー42の軸方向に配置されたベースプレート47aを有し、このベースプレート47aがカムフォークシャフト41と結合する。より具体的にはカムフォークシャフト41には各気筒に対応して4つのカムフォーク48が固定され、このうち♯2及び♯3気筒に対するカムフォーク48とベースプレート47aとが相互に結合される。各カムフォーク48は、カム20の端部に装着されたベアリング49を介して、そのカム20と回転自在に係合する。
A
上記構成のカムスライド機構において、アクセルモータ33によりボールスクリュー42が回転すると、スライドナット46及びナットフォーク47を介してカムフォークシャフト41がその軸方向にスライドする。そして、このようにカムフォークシャフト41がスライドするのに連動もしくは同期して、各カム20が同時にカムシャフト18の軸方向に沿ってスライドする。
In the cam slide mechanism configured as described above, when the
ここで、上記のように構成された動弁装置における基本動作について概略説明する。エンジン運転時、自動二輪車100のアクセルグリップを操作するとアクセルモータ33が作動し、ボールスクリュー42が回転することでスライドナット46及びナットフォーク47を介してカムフォークシャフト41がスライドする。このカムフォークシャフト41のスライドにより各カム20が同時にカムシャフト18の軸方向に沿ってスライドする。例えば、エンジン低速時にはタペット21はカム20に対して、カム高さの低い部位に当接している。この状態で加速、即ちアクセルを開くと、アクセルモータ33の作動によりカム20のスライドに伴いタペット21は次第に、カム高さの高い部位に当接し、これによりカム20が持つリフト特性に従ってバルブリフト量が増大する。一方、減速時にはアクセルを戻すことで、上記とは逆の動作でバルブリフト量を減少させる。
Here, the basic operation of the valve gear configured as described above will be schematically described. When the accelerator grip of the
更に、タペット21まわりについて説明する。タペットガイド22は図14(a)に示されるようにタペットローラ36がバルブステム軸方向、実車では上下方向のみ作動可能なように、上面視で略十字状にガイド溝50が形成される。具体的にはタペットローラ36の径方向、即ちカムシャフト18の軸方向と直交方向に沿って、タペットガイド22を上下に貫通形成された一方のガイド溝50Aと、このガイド溝50Aと交差するようにアーム39の長手方向、即ちカムシャフト18の軸方向に沿って貫通形成された他方のガイド溝50Bとを有する。そして、これらのガイド溝50A,50Bにタペット21が収容される。アーム39の端部周辺に開口51が開設され、この開口51を下側から臨むようにスプリングリテーナ30が配置されるようになっている。
Further, the area around the
タペットガイド22の上面は実質的に平坦に形成されるが、下面側には図15に示されるようにガイド溝50A,50Bでなる十字状ガイド溝50(図18のハッチング部をも参照)を上下方向に延設するように4つの脚部52が突設される。タペット21は吸気バルブ16の開閉時のバルブシフト量に対応して上下動するが、十字状ガイド溝は少なくとも、タペット21の上下動の際にタペットローラ36及びアーム39をそれぞれ両側面からガイドし得るに十分な上下方向長さを有している。
The upper surface of the
タペット21のタペットローラ36は図18等にも示されるように、隣接する2つのバルブスプリング32間に挟まれるように配置される。このような狭小スペースにおいて、カム20がカムシャフト18の軸方向に移動しながら回転運動したりしても、タペットローラ36は十字状ガイド溝により上下方向にのみ作動するようにガイドされる。これによりタペットローラ36及びアーム39自体の円滑且つ適正作動を確保すると共に、周辺部品もしくは部材との干渉等を回避し、動弁装置の安全作動が保証される。
The
また、タペット21のアーム39の端部と吸気バルブ16の軸端、即ちバルブステム16aのステムエンドとの間には、図13(a)に示されるようにバルブクリアランス調整用の円板状シム40が挿着される。この場合シム40は、スプリングリテーナ30と高さ方向で重なるように配置される。なお、アーム39の端部下面におけるシム40と当接する部位は図13(a)に示されるように、シム40側へ凸状となるように適度な湾曲面として形成される。これによりアーム39とシム40との円滑な当接状態を確保することができる。
Further, as shown in FIG. 13A, a disc-shaped shim for adjusting the valve clearance is provided between the end of the
次に、本発明の特徴的な構成及びその作用効果等について説明すると先ず、本発明において、前述のようにタペットローラ36を支持するためのベアリング37として複数のニードルベアリング即ち、針状ころ軸受を用いる。図12及び図13等に示されるように、これらのベアリング37は、タペットローラ36の内周面に沿って配置される。
なお、この場合、図13に示されるようにタペットローラ36の内周面には、ベアリング37を収容するための収容部36aが形成される。この収容部36aは概略コ字状の断面形状を有し、そのコ字の内側にベアリング37を収容して、各ベアリング37の両端面を挟み込むように保持する。
Next, the characteristic configuration of the present invention and the operation and effect thereof will be described. First, in the present invention, a plurality of needle bearings, that is, needle roller bearings, are used as the bearing 37 for supporting the
In this case, as shown in FIG. 13, a
本発明ではこの種のタペットにおいて、ニードルベアリングを使用する。ニードルベアリングであるベアリング37は、タペットローラ36の内周面と芯部38の外周面の間に介置され、それらの面と線接触する。ニードルベアリングは負荷荷重に対してその許容荷重が大きく、例えばボールベアリング等を使用した場合に比べて、ローラの幅をかなり小さくすることができる。
In the present invention, this type of tappet uses a needle bearing. The bearing 37 which is a needle bearing is interposed between the inner peripheral surface of the
次に、タペットローラ36の側面がタペットガイド22のガイド部に接触し、そのカム軸方向の移動が規制されるようになっている。図13(a)に示すようにタペットローラ36はカム20と摺接する外周面36Aを有し、カム20が矢印Xのようにカムシャフト18の軸方向にスライド移動するのに対応して、カム20のカムロブによってタペットローラ36は矢印X方向に押圧される。なお、このようにカム20が矢印Xのように移動することで、タペットローラ36はカム20に対して、そのカム高さのより高い部位に当接していく、つまりタペットローラ6がカム20に乗り上げる。このように矢印X方向に押圧されるタペットローラ36はその側面36bが、ガイド溝50A(図14参照)のガイド面に当接し、これによりタペットローラ36の移動が規制される。
Next, the side surface of the
このようにタペットローラ36のカム軸方向の移動時にタペットローラ36自体でスラスト方向荷重を受け、タペットローラ36内のベアリング37が実質的にスラスト方向に荷重を受けないようにすることで、ベアリング37の長寿命化を実現することができる。なお、ニードルベアリングにあってはその設計上、スラスト方向に荷重を受けると寿命は短縮されてしまう。タペットローラ36の側面36bもタペットガイド22と接触するが、スラスト荷重の大部分はタペットローラ36が受けるのでタペットローラ36側面の接触部の面積をそれ程大きくしないで済むため、タペットローラ36の小型化が可能になる。
In this way, when the
ここで、本発明ではタペットローラ36のように回転部材の側面、即ちその回転軸との直交面に対して軸方向位置を規制する。この場合、タペットローラ36に作用する力として主に、1)カム20の摺動による回転方向、2)カム20の乗り上げによるスラスト方向、3)カム20のバルブリフトによる上下方向の3種類を含んでいる。このような荷重作用の状況下で1)に関係する機能的構成として、ベアリング37がタペットローラの内周面に沿って配置される。2)に関係する機能的構成として、吸気バルブ16がリフトする範囲に亘ってタペットガイド22のガイド溝50Aがタペットローラ37を保持する。3)に関係する機能的構成として、タペットローラ36が上下動可能となるように脚部52によってガイドされる。
Here, in the present invention, like the
また、タペットガイド22は図4に示されるように、ボルト53によってシリンダヘッド10の所定部位に配置固定される。この場合、図4のようにインテークポート14の上方であって、カムシャフト18の下方にタペットガイド22を配置するための座を設け、ボルト53によりタペットガイド22を締着固定する。なお、図14あるいは図15に示すようにタペットガイド22にはボルト53を通すための挿通孔54が形成される。
Further, as shown in FIG. 4, the
このようにタペットローラ36の作動をバルブ開閉方向にガイドする形状を有するタペットガイド22を、シリンダヘッド10に別部品として固定することで、その加工性を改善することができる。
By fixing the
また、タペットガイド22に対するガイド部が、シリンダヘッド10の所定部位に形成されることも可能である。即ち、タペットガイド22のように別部品としてガイド部を設ける場合の他、シリンダヘッド10と一体的に形成することもできる。
Further, a guide portion for the
このようにタペットローラ36の作動をバルブ開閉方向にガイドする形状を、シリンダヘッド10自体に形成することで、部品点数の削減を図ることができる。
Thus, by forming the shape that guides the operation of the
また、本実施形態におけるカム20はカムシャフト18の軸方向に移動可能であって、そのカムロブは軸方向傾斜面を有した立体形状カムである。
本実施形態のようにタペットローラ36を3次元カムのような回転しながら同時に軸方向にも移動する部品と摺接させて使用する場合、ニードルベアリングであるベアリング37が実質的にスラスト方向荷重を受けない構造とすることは有効である。
Further, the
When the
以上、本発明を種々の実施形態と共に説明したが、本発明はこれらの実施形態にのみ限定されるものではなく、本発明の範囲内で変更等が可能である。
例えば上記実施形態において、4気筒エンジンの場合の例を説明したが、本発明は1気筒又は3気筒エンジン、更にその他の多気筒エンジンに対しても有効に適用可能である。
また、本発明は自動二輪車の場合の他に、例えば乗用車等の4輪車や船外機に適用可能であり、上記実施形態と同様な効果が得られる。
As mentioned above, although this invention was demonstrated with various embodiment, this invention is not limited only to these embodiment, A change etc. are possible within the scope of the present invention.
For example, in the above embodiment, an example in the case of a four-cylinder engine has been described, but the present invention can be effectively applied to a one-cylinder or three-cylinder engine, and other multi-cylinder engines.
Further, the present invention can be applied to, for example, a four-wheeled vehicle such as a passenger car or an outboard motor in addition to the case of a motorcycle, and the same effect as the above-described embodiment can be obtained.
10 シリンダヘッド、11 シリンダ本体、12 シリンダヘッドカバー、13 燃焼室、14 インテークポート、15 エキゾーストポート、16 吸気バルブ、16a バルブステム、17 排気バルブ、18 カムシャフト、19 ベアリング、20 カム、21 タペット、22 タペットガイド、23 カムシャフト、25 カム、26 タペット、27,28 スプロケット、29 バルブガイド、30 スプリングリテーナ、31 スプリングシート、32 バルブスプリング、33 アクセルモータ、34 ボールスクリューハウジング、35 カムハウジング、36 タペットローラ、37 ベアリング、38 芯部、39 アーム、40 シム、41 カムフォークシャフト、42 ボールスクリュー、43 ベアリング、44 ギア、45 ピニオンギア、46 スライドナット、47 ナットフォーク、48 カムフォーク、50,50A,50B ガイド溝、51 開口、52 脚部、53 ボルト、100 自動二輪車、116 エンジンユニット、116A シリンダブロック。
10 Cylinder Head, 11 Cylinder Body, 12 Cylinder Head Cover, 13 Combustion Chamber, 14 Intake Port, 15 Exhaust Port, 16 Intake Valve, 16a Valve Stem, 17 Exhaust Valve, 18 Camshaft, 19 Bearing, 20 Cam, 21 Tappet, 22 Tappet guide, 23 Camshaft, 25 Cam, 26 Tappet, 27, 28 Sprocket, 29 Valve guide, 30 Spring retainer, 31 Spring seat, 32 Valve spring, 33 Accelerator motor, 34 Ball screw housing, 35 Cam housing, 36 Tappet roller , 37 Bearing, 38 Core, 39 Arm, 40 Shim, 41 Cam fork shaft, 42 Ball screw, 43 Bearing, 44 Gear, 4 Pinion gears, 46 sliding
Claims (5)
前記カムシャフトに回転一体で設けたカムと、
前記カムに摺接して転動するタペットローラを介して、前記カムのプロフィルに追従してバルブを開閉動作させるようにバルブ軸端を押圧するタペットと、
前記タペットを所定動作するようにガイドするタペットガイドと、を備えた内燃機関の動弁装置であって、
前記タペットローラの内周面に沿って配置した複数の針状ころ軸受を備えたことを特徴とする内燃機関の動弁装置。 A camshaft rotatably supported on the cylinder head;
A cam provided integrally with the camshaft;
A tappet that presses the valve shaft end so as to open and close the valve following the profile of the cam via a tappet roller that slides in contact with the cam; and
A tappet guide for guiding the tappet to perform a predetermined operation, and a valve operating apparatus for an internal combustion engine comprising:
A valve operating apparatus for an internal combustion engine, comprising a plurality of needle roller bearings arranged along an inner peripheral surface of the tappet roller.
Priority Applications (1)
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JP2011038715A JP2012172658A (en) | 2011-02-24 | 2011-02-24 | Valve gear of internal combustion engine |
Applications Claiming Priority (1)
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Family Applications (1)
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Country Status (1)
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- 2011-02-24 JP JP2011038715A patent/JP2012172658A/en not_active Withdrawn
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