JP2012147551A - プロテクタ及びその製造方法 - Google Patents

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Masato Kawamura
誠人 河村
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Abstract

【課題】スライド型を用いることなく、プロテクタ本体における側壁の強度を確保しつつ、プロテクタ本体における側壁の軽量化を行う。
【解決手段】ワイヤハーネスが載置される底壁11の両側縁部から一対の側壁12が上方に立ち上がってなる合成樹脂製のプロテクタ本体10と、プロテクタ本体10の上端開口を塞ぐ合成樹脂製の蓋体30とを備えたプロテクタであって、側壁12は、肉厚が薄い上方薄肉部18を有し上方に開口する上方部分と、肉厚が薄い下方薄肉部20を有し下方に開口する下方部分とを備え、隣り合う上方薄肉部18の間には上方リブ19が設けられ、隣り合う下方薄肉部20の間には下方リブ21が設けられており、上方薄肉部18と下方薄肉部20との間には、隣り合う上方リブ19同士及び隣り合う下方リブ21同士をそれぞれ連結する繋ぎ部22が形成されている。
【選択図】図3

Description

本発明は、プロテクタ及びその製造方法に関する。
従来、自動車などの車両に配索されるワイヤハーネスを保護すると共に、車体の所定の位置にワイヤハーネスを配索するものとして、特許文献1に記載のプロテクタが知られている。このプロテクタは、ワイヤハーネスが載置される底壁の両側縁部から一対の側壁が立ち上がってなるプロテクタ本体と、プロテクタ本体の上方開口部を塞ぐ蓋体とから構成され、ワイヤハーネスの四方を囲むことで、他の部材などがワイヤハーネスと干渉することを規制している。また、このプロテクタは、車両の軽量化の観点から、プロテクタ本体の側壁の外面及び蓋体の上面に、溝状の肉抜き部を複数形成し、プロテクタ全体の強度を確保しつつ、軽量化を図っている。
特開2006−25515号公報
ところが、このプロテクタのプロテクタ本体は、金型成形の際、上下方向に型開きすることでプロテクタ本体の底壁と両側壁を成形する成形金型に加え、側壁の肉抜き部を形成するスライド金型が必要となる。そのため、金型の生産コストが高くなると共に、プロテクタ本体の成形サイクルが遅くなり、生産性が低下してしまう。なお、スライド型を用いることなく、上下方向に型開きする金型のみで側壁の肉抜き部を形成しようとする場合には、側壁全体の強度低下を防ぐ措置を講じる必要がある。
本発明は上記のような事情に基づいて完成されたものであって、スライド型を用いることなく、プロテクタ本体の強度を確保しつつ、プロテクタ本体の軽量化を行うことを目的とする。
上記の目的を達成するための手段として本発明は、ワイヤハーネスが載置される底壁の両側縁部から一対の側壁が上方に立ち上がってなる合成樹脂製のプロテクタ本体と、前記プロテクタ本体における前記底壁とは反対側の上端開口を塞ぐ合成樹脂製の蓋体とを備えたプロテクタであって、前記側壁は、肉厚が薄い上方薄肉部を有し、上方に開口する上方部分と、肉厚が薄い下方薄肉部を有し、下方に開口する下方部分とを備え、隣り合う前記上方薄肉部の間には、前記上方薄肉部よりも肉厚が厚い上方リブが形成されており、隣り合う前記下方薄肉部の間には、前記下方薄肉部よりも肉厚が厚い下方リブが形成されており、前記上方部分と前記下方部分との間には、隣り合う前記上方リブ同士及び隣り合う前記下方リブ同士をそれぞれ連結する繋ぎ部が形成されているところに特徴を有する。
このような構成のプロテクタによると、側壁に上方及び下方薄肉部を形成することで、側壁を軽量化することができる。また、隣り合う上方リブ同士及び下方リブ同士をそれぞれ繋ぎ部によって連結することで、上方及び下方薄肉部が形成された側壁全体の強度を確保することができる。さらに、側壁の上方部分が上方に開口しているため、スライド型を用いることなく、上下方向に型開きする金型によって成形することができる。同じく、側壁の下方部分が下方に開口しているため、スライド型を用いることなく、上下方向に型開きする金型によって成形することができる。したがって、金型の生産コストを低減させると共に、プロテクタ本体の生産性を向上させることができる。
本発明の実施の態様として、以下の構成が好ましい。
前記上方部分は前記側壁の内側に開口して形成され、前記下方部分は前記側壁の外側に開口して形成されている構成としてもよい。
一般に凹状をなす合成樹脂製のプロテクタ本体は、側壁を内側にのみ開口して形成すると、側壁の内側にのみリブが形成されることになる。そのため、側壁の内側は外側に比べてリブの分だけ樹脂量が多くなり、溶融樹脂が硬化する際に、溶融樹脂の硬化収縮の影響で、側壁が内側に倒れ込みながら硬化する虞がある。その点、上記の構成によると、薄肉部が側壁の内側と外側とにそれぞれ形成されているため、プロテクタ本体の硬化収縮の際に、側壁が内側に倒れ込むことを抑制することができる。
前記上方リブ及び前記下方リブは、上下方向に延びて形成され、前記繋ぎ部は、前記上方及び下方リブに対して傾斜して形成されている構成としてもよい。
このような構成によると、上下方向に延びる上方及び下方リブに対して直交するように繋ぎ部を成形するよりも、繋ぎ部が上下方向の広い範囲に亘って側壁を補強することができるので、側壁全体の強度を更に向上させることができる。
前記上方リブと前記下方リブとは、前記側壁が延びる方向に千鳥状をなして一個おきに配されている構成としてもよい。このような構成によると、上方及び下方リブの数を極力減らすことができ、より軽量化することができる。
前記側壁は、前記上方薄肉部の下端部と前記下方薄肉部の上端部を前記繋ぎ部で前記側壁の板厚方向に連結することで、断面クランク形状に形成されている構成としてもよい。
このような構成によると、上方及び下方薄肉部の板厚を極力薄くすることができ、側壁を更に軽量化することができる。
また、本発明は、ワイヤハーネスが載置される底壁の両側縁部から一対の側壁が上方に立ち上がってなる合成樹脂製のプロテクタ本体と、前記プロテクタ本体における前記底壁とは反対側の上端開口を塞ぐ合成樹脂製の蓋体とを備え、前記側壁は、上方に開口する上方部分と、下方に開口する下方部分とからなるプロテクタの製造方法であって、前記プロテクタ本体は、前記上方部分を成形する上方肉抜き部を有する第一金型と、前記下方部分を成形する下方肉抜き部を有する第二金型とを上下方向に型開きすることで成形されており、型締め状態における前記上方肉抜き部と前記下方肉抜き部との間に、前記上方部分と前記下方部分とを連結する前記繋ぎ部を成形する繋ぎ部成形空間が形成されるようにしたところに特徴を有する。これにより、上下に型開きする第一及び第二金型のみによって、側壁の強度を確保しつつ、側壁が軽量化されたプロテクタ本体を成形することができる。
本発明によれば、スライド型を用いることなく、プロテクタ本体における側壁の強度を確保しつつ、プロテクタ本体における側壁の軽量化を行うことができる。
プロテクタ本体と蓋体とを組み付けた状態を示す斜視図 プロテクタ本体と蓋体とを組み付ける前の状態を示す斜視図 プロテクタ本体と蓋体とを組み付ける前の状態を示す側面図 蓋体の平面図 プロテクタ本体の平面図 プロテクタ本体の底面図 図4のA−A位置と図5のB−B位置における断面に相当する断面図 プロテクタ本体を第一及び第二金型によって成形した状態を示す断面図 変形例1における側壁の一部を外側方から見た状態を示す側面図 変形例2における側壁の一部を外側方から見た状態を示す側面図 変形例3における側壁の一部を外側方から見た状態を示す側面図 変形例4における側壁の一部を外側方から見た状態を示す側面図
<実施形態>
本発明の一実施形態について図1乃至図8を参照しながら説明する。
本実施形態のプロテクタは、図1及び図2に示すように、図示しないワイヤハーネスを挿通可能な合成樹脂製のプロテクタ本体10と、プロテクタ本体10に被せる合成樹脂製の蓋体30とを備えて構成されている。尚、以下の説明において、上下方向とは図3における上下方向を基準とし、前後方向とは図3における左右方向を基準とする。
プロテクタ本体10は、図7に示すように、断面形状が凹状をなし、図示しないワイヤハーネスが載置される平板状の底壁11と、その底壁11の両側縁部から上方に立ち上がる一対の側壁12とを備えて構成されている。また、プロテクタ本体10は、図1及び図2に示すように、前後方向及び上方に開口した形態をなしている。
底壁11は、図5及び図6に示すように、前後方向に延びて途中位置で僅かに屈曲した略矩形状をなしている。底壁11の上面11Aは平坦な形態をなし、ワイヤハーネスを載置可能に形成されている。底壁11の下面11Bは、図7に示すように、底壁11の上面11Aと平行な形態をなしている。また、底壁11の下面11Bには、図6に示すように、底面視三角状をなす複数の下面肉抜き部13が形成されている。
この下面肉抜き部13は、図7に示すように、下方から上方に向かって凹んだ形状をなしている。また、下面肉抜き部13は、底壁11の両側縁部にて前後方向に延びる縦梁部14と、縦梁部14と直交するように底壁11の両側縁部を幅方向に繋ぐ横梁部15と、縦梁部14と横梁部15と交差するように底壁11の両側縁を斜め方向に繋ぐ斜め梁部16との間に形成されている。すなわち、下面肉抜き部13は、底壁11のうち、縦梁部14と横梁部15と斜め梁部16とを除く薄肉部分とされている。これにより、底壁11は、縦梁部14と横梁部15と斜め梁部16とによって底壁11全体の強度を確保しつつ、下面肉抜き部13によって底壁11の軽量化を図っている。
両側壁12は、図7に示すように、底壁11に対して鉛直方向に立ち上がった形態をなし、底壁11に載置されるワイヤハーネスを幅方向両側から覆うように設けられている。すなわち、図7に示すように、両側壁12と底壁11とに囲まれた内部空間Aにワイヤハーネスが挿通されるようになっている。また、両側壁12は、底壁11の前後方向に延びる両側縁部に沿って設けられ、底壁11の長さ方向における全域に亘って形成されている。したがって、両側壁12は、底壁11が屈曲した位置において、底壁11に対応して幅方向に僅かに屈曲した形態をなしている。
両側壁12の上端部における外面には、図2及び図5に示すように、プロテクタ本体10の前後方向両端部と、その途中位置とに、矩形状の外形をなす係止枠17が複数(本実施形態では8つ)設けられている。この係止枠17には、図5及び図6に示すように、上下方向に貫通する係止孔17Aが形成されている。
蓋体30は、図4に示すように、前後方向に延びて途中位置で僅かに屈曲した略矩形平板状をなし、プロテクタ本体10の底壁11とほぼ同じ形態をなしている。また、蓋体30の幅寸法及び前後方向の長さ寸法は、底壁11の幅寸法及び前後方向の長さ寸法とほぼ同じに設定されている。また、蓋体30の上面30Aには、平面視三角状をなす複数の上面肉抜き部31が形成されている。
この上面肉抜き部31は、図7に示すように、上方から下方に向かって凹んだ形状をなしている。また、上面肉抜き部31は、下面肉抜き部13と同様に、蓋体30の両側縁部にて前後方向に延びる縦梁部32と、縦梁部32と直交するように蓋体30の両側縁部を幅方向に繋ぐ横梁部33と、縦梁部32と横梁部33と交差するように両側縁を斜め方向に繋ぐ斜め梁部34との間に形成されている。これにより、蓋体30は、底壁11と同様、縦梁部32と横梁部33と斜め梁部34とによって蓋体30全体の強度を確保しつつ、上面肉抜き部31によって蓋体30の軽量化を図っている。
蓋体30はプロテクタ本体10に対して上方から組み付け可能に形成されており、図1に示すように、蓋体30をプロテクタ本体10における両側壁12の上端部に当接させることでプロテクタ本体10の内部空間Aに収容されたワイヤハーネスを上方から覆うように形成さている。これにより、プロテクタ内に挿通されるワイヤハーネスは、蓋体30と底壁11と両側壁12とによって四方から囲まれ、他の部材と干渉しないように保護されるようになっている。
蓋体30の幅方向両端部には、その端部から下方に延びる係止片35が設けられている。この係止片35は、弾性的に撓み変形可能に形成されており、係止片35の先端には係止突起35Aが設けられている。この係止片35は、プロテクタ本体10の両側壁12における係止枠17の係止孔17Aに挿通可能に設けられており、蓋体30がプロテクタ本体10に組み付けられた際に、係止突起35Aと係止枠17とが係止することで、蓋体30をプロテクタ本体10に対して組み付けた状態に保持するようになっている。
さて、プロテクタ本体10の両側壁12における上方部分には、図2及び図3に示すように、上方薄肉部18と上方リブ19とが前後方向に交互に並んで複数形成され、同側壁12の下方部分には、下方薄肉部20と下方リブ21とが前後方向に交互に並んで複数形成されている。また、両側壁12の上方部分は、図7に示すように、側壁12の内面12Aから外側に向かって凹んで、且つ、上方に開口した凹形状に形成されており、両側壁12の下方部分は、側壁12の外面12Bから内側に向かって凹んで、且つ、下方に開口した凹形状に形成されている。
上方薄肉部18は、図2及び図3に示すように、内側方から見た形状が、下端に角部18Aを有する正六角形をほぼ半分にした五角形状をなしている。また、上方薄肉部18の前後方向両側における上下方向に延びる両側縁部には、上方リブ19がその両側縁に沿って設けられている。また、上方リブ19は、隣り合う上方薄肉部18の間に形成されている。すなわち、上方リブ19は、図2及び図3に示すように、隣り合う上方薄肉部18同士を仕切るように形成され、その前後方向の幅寸法が板厚寸法とほぼ同じに設定された平面視矩形状をなしている(図5参照)。
一方、下方薄肉部20は、図2及び図3に示すように、外側方から見た形状が、上端に角部10Aを有する正六角形をほぼ半分にした五角形状をなしている。また、下方薄肉部20の前後方向両側に位置する上下方向に延びる両側縁部には、下方リブ21がその両側縁に沿って設けられている。また、下方リブ21は、隣り合う下方薄肉部20の間に形成されている。すなわち、下方リブ21は、隣り合う下方薄肉部20同士を仕切るように形成され、その前後方向の幅寸法が板厚寸法とほぼ同じに設定された平面視矩形状をなしている(図6参照)。
また、上方リブ19と、下方リブ21とは、図3に示すように、側壁12の内外において、前後方向に交互に一個おきに形成され、いわゆる千鳥状をなして配置されている。したがって、上方薄肉部18と下方薄肉部20とは、上方及び下方リブ19,21と同様に、側壁12の内外において、前後方向に千鳥状に形成されている。
また、上方薄肉部18と下方薄肉部20とは、図5及び図6に示すように、ほぼ同じ板厚寸法に形成されており、上方リブ19と下方リブ21とは、ほぼ同じ板厚寸法に形成されている。また、上方及び下方薄肉部18,20は、図7に示すように、上方及び下方リブ19,21の板厚寸法の約1/3の板厚寸法に設定されている。
また、上方薄肉部18と下方薄肉部20は、図7に示すように、側壁12の上下方向略中央部に形成された繋ぎ部22によって、上下方向に連結されている。この繋ぎ部22は、側壁12の上方部分おける下端に位置する角部18Aの前後方向両側に位置する一対の下縁18B,18Bと、側壁12の下方部分における上端に位置する角部20Aの前後方向両側に位置する一対の上縁20B,20Bとに沿って配され、上方薄肉部18と下方薄肉部20との間を前後方向に一続きに形成されている。換言すると、繋ぎ部22は、上方及び下方リブ19,21に対して傾斜して、且つ、一続きに形成されている。
また、繋ぎ部22は、図7に示すように、側壁12の上方部分の下縁18Bと、側壁12の下方部分の上縁20Bとの間に位置し、且つ、上方薄肉部18の下端部と、下方薄肉部20の上端部とを側壁12の板厚方向に連結したクランク状をなしている。
また、繋ぎ部22は、上方及び下方リブ19,21とほぼ同じ幅寸法で、且つ、ほぼ同じ板厚寸法に設定され、上方及び下方リブ19,21と一体に連結して形成されている。したがって、上方薄肉部18は、その上端以外の外縁を上方薄肉部18よりも肉厚が厚い一対の上方リブ19と一対の繋ぎ部22とからなる四辺によって囲まれた形態をなしている。一方、下方薄肉部20は、その下端以外の外縁を下方薄肉部20よりも肉厚が厚い一対の下方リブ21と一対の繋ぎ部22とからなる四辺によって囲まれた形態をなしている。すなわち、側壁12は、同側壁12の内外に配した上方及び下方リブ19,21と繋ぎ部22とによって上方及び下方に開口したハニカム状の補強リブを設けることで、上方薄肉部18及び下方薄肉部20を形成したことによる側壁12の強度低下を補う構成とされている。
また、側壁12における上方及び下方リブ19,21と繋ぎ部22以外の板厚寸法(すなわち、上方及び下方薄肉部18,20の板厚寸法)は、上方及び下方リブ19,21や繋ぎ部22の板厚寸法の約1/3の板厚寸法に形成されている。これにより、両側壁12は、その内外面に上方及び下方薄肉部18,20を形成することで、側壁12の重量を大幅に軽量化することができる。このように、上方及び下方リブ19,21や繋ぎ部22を形成することで、側壁12における上下前後方向の強度を確保しつつ、プロテクタ全体の軽量化を図っている。
本実施形態のプロテクタは上記のような構造であって、続いてプロテクタ本体10の製造方法について説明する。
プロテクタ本体10は、図8に示すように、プロテクタ本体10の上面及び内面側を成形する第一金型50と、プロテクタ本体10の下面及び外面側を成形する第二金型51とを上下方向に型開きすることによって成形されている。
第一金型50には、プロテクタ本体10の底壁11の上面11Aと側壁12の内面12Aとを成形する内面成形突部52が下方に突出して設けられており、内面成形突部52の基端部には、内面成形突部52の幅方向両側に張り出す上方肉抜き部53が形成されている。また、上方肉抜き部53は、内面成形突部52において、前後方向に僅かな間隔をあけて複数形成されている。
一方、第二金型51には、プロテクタ本体10の底壁11の下面11Aと側壁12の外面12Bとを成形する外面成形凹部54が凹状に設けられており、外面成形凹部54の幅方向両側の内面には、内側に向かって張り出す下方肉抜き部55が形成されている。また、下方肉抜き部55は、外面成形凹部54内において前後方向に僅かな間隔をあけて複数形成されている。そして、この第一及び第二金型50,51を上下方向に組み合わせて形締めし、その内部に形成されたキャビティ内に成形用の溶融樹脂を流し込むことでプロテクタ本体10を成形する。ここで、上方リブ19は、隣り合う上方肉抜き部53の間に形成された上下方向に延びる図示しない隙間によって成形され、下方リブ21は、隣り合う下方肉抜き部55の間に形成された上下方向に延びる図示しない隙間によって成形される。
この後、第一及び第二金型50,51を上下方向に型開きすることでプロテクタ本体10を完成させる。このとき、側壁12の上方部分は、内面成形突部52の上方肉抜き部53を上方に型抜きすることで成形され、側壁12の下方部分は、外面成形凹部54の下方肉抜き部55を下方に型抜きすることで成形される。
また、型締め状態における上方肉抜き部53と下方肉抜き部55との間には、上方肉抜き部53と下方肉抜き部55とによって上下方向から挟まれた略矩形状の繋ぎ部成形空間56が形成され、この繋ぎ部成形空間56に溶融樹脂を流し込むことで、図8に示すように、繋ぎ部22が成形されるようになっている。このように、本実施形態では、第一及び第二金型50,51を上下方向に型開きすることで、上方及び下方薄肉部18,20と上方及び下方リブ19,21と繋ぎ部22とを成形することができるので、スライド金型を用いることなく、プロテクタ本体10における側壁12を薄肉に成形し、プロテクタ本体10の重量を軽量化することができる。
以上のように、本実施形態のプロテクタは、プロテクタ本体10の側壁12の内面12Aにおける上方部に上方薄肉部18を形成すると共に、上方薄肉部18における上端以外の外縁を上方リブ19及び繋ぎ部22で囲むことで当該上方薄肉部18を補強したから、側壁12の上方部における上下前後方向の強度を確保しつつ、側壁12の上方部における重量を軽量化することができる。また、側壁12の外面12Bにおける下方部においても、下方薄肉部20を形成すると共に、下方薄肉部20における下端以外の外縁を下方リブ21及び繋ぎ部22で囲むことで当該下方薄肉部20を補強したから、側壁12の下方部における上下前後方向の強度を確保しつつ、側壁12の下方部における重量を軽量化することができる。
また、上方及び下方リブ19,21と繋ぎ部22とによって、側壁12の内外面12A,12Bに亘るハニカム形状の補強リブを構成しているので、上下方向に延びるリブ同士の間に水平方向(前後方向)に直線状に延びる一本の繋ぎ部を設ける場合に比べて、側壁12の上下前後方向の強度をより広範囲に亘って補強することができる。
また、繋ぎ部22は、側壁12の中央部において、上方及び下方リブ19,21に対して傾斜した状態で、側壁12の前後方向における全領域に亘って一続きに形成されているので、繋ぎ部が前後方向に途切れた形状に形成される場合に比べて、繋ぎ部22の一体感が増すことにより繋ぎ部22の強度をより向上させることができる。
また、一般に凹状をなす合成樹脂製のプロテクタ本体は、その両側壁の内面にのみ上下方向に延びるリブを形成すると、成形後の溶融樹脂が硬化する際に、溶融樹脂の硬化収縮の影響で、両側壁が内側(底壁側)に倒れ込みながら硬化する虞がある。しかしながら、本実施形態によると、側壁12の内外面12A,12Bに上方及び下方リブ19,21が千鳥状をなして交互に配置されているので、溶融樹脂が硬化する際に、両側壁12が内側に向かって倒れ込むことを抑制することができる。
<変形例1>
次に、上記実施形態における側壁12の変形例1について、図9を参照して説明する。
変形例1は、上記実施形態における側壁12の内外面12A,12Bの形状を変更したものであって、上記実施形態と共通する構成、作用、および効果については重複するため、その説明を省略する。また、上記実施形態と同じ構成については同一の符号を用いるものとする。
変形例1における側壁60は、側壁60の上方及び下方薄肉部61,62の前後方向中央部に更に上方及び下方リブ63,64を追加して強度の向上を図ったものである。また、上方リブ63と下方リブ64とが、上下方向に連続した形態をなしている。したがって、上方薄肉部61は、下辺が傾斜した四角形をなし、下方薄肉部62は、上辺が傾斜した四角形をなし、上記実施形態の上方及び下方薄肉部18,20の約半分の大きさに形成されている。これにより、上方及び下方薄肉部61,62は、上方及び下方リブ63,64が増えた分だけ側壁60の上下方向に対する強度を向上させることができる。
<変形例2>
次に、上記実施形態における側壁12の変形例2について、図10を参照して説明する。
変形例2は、上記実施形態における側壁12の内外面12A,12Bの形状を変更したものであって、上記実施形態と共通する構成、作用、および効果については重複するため、その説明を省略する。また、上記実施形態と同じ構成については同一の符号を用いるものとする。
変形例2における側壁65は、上方リブ68と下方リブ69とを上下方向に連続した形態にすると共に、繋ぎ部70を前後方向に直線状に延びる一続きにした形態に形成したものである。したがって、側壁65における上方及び下方薄肉部66,67は、上下方向に長い矩形状をなし、側壁65における上方及び下方リブ68,69及び繋ぎ部70によって、上方及び下方薄肉部66,67は格子状に並んだ形態に形成されている。これにより、側壁65の上下方向中央部における前後方向の強度を向上させることができる。
<変形例3>
次に、上記実施形態における側壁12の変形例3について、図11を参照して説明する。
変形例3は、上記実施形態における側壁12の内外面12A,12Bの形状を変更したものであって、上記実施形態と共通する構成、作用、および効果については重複するため、その説明を省略する。また、上記実施形態と同じ構成については同一の符号を用いるものとする。
変形例3における側壁71は、上方リブ74と下方リブ75とを上下方向に連続した形態にすると共に、前後方向に隣り合う繋ぎ部76の高さを互いに異なるように配置したものである。すなわち、繋ぎ部76は、上方に位置する上方繋ぎ部76Aと、下方に位置する下方繋ぎ部76Bと、上方繋ぎ部76と下方繋ぎ部76とを上下方向に繋ぐ縦型繋ぎ部76Cとからなり、上方繋ぎ部76と下方繋ぎ部76とが交互に配置された千鳥状に配置されている。したがって、繋ぎ部76は、上下方向にジグザグ状に連続して配置され、上方及び下方薄肉部72,73の上縁及び下縁が前後方向に凹凸した形状に形成されている。これにより、側壁71は、上下前後方向の強度をほぼ均一に向上させることができる。
<変形例4>
次に、上記実施形態における側壁12の変形例4について、図12を参照して説明する。
変形例4は、上記実施形態における側壁12の内外面12A,12Bの形状を変更したものであって、上記実施形態と共通する構成、作用、および効果については重複するため、その説明を省略する。また、上記実施形態と同じ構成については同一の符号を用いるものとする。
変形例4における側壁77は、上方及び下方リブ80,81が前後方向に交互に形成されており、上方及び下方リブ80,81の何れも、側壁77の全高に亘って形成されている。また、繋ぎ部82は、上方リブ80の下端部と下方リブ81の上端部を交互に連結することで傾斜した形態をなしている。また、繋ぎ部82は、V字が前後方向に連続したジグザグ状に形成されている。したがって、上方及び下方薄肉部78,79は何れも直角三角形状をなし、上方薄肉部78は、上方リブ80と繋ぎ部82との間に形成され、下方薄肉部79は、下方リブ81と繋ぎ部82との間に形成されている。また、上方薄肉部78は、上方リブ80の前後方向両側に上方薄肉部78の上下方向に延びる側縁が配されるように形成され、下方薄肉部79は、下方リブ81の前後方向両側に下方薄肉部79の上下方向に延びる側縁が配されるように形成されている。すなわち、変形例4における繋ぎ部82は、傾斜した状態で側壁77の全高に亘って形成されているので、側壁77全体の上下方向に対する強度を向上させることができる。
<他の実施形態>
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれる。
(1)上記実施形態では、側壁12の上方部分を内側及び上方に開口して形成し、上方リブ19を側壁12の内側に形成した構成としたが、本発明はこのような態様に限定されるものではなく、例えば、側壁12の上方部分を外側及び上方に開口して形成し、上方リブを側壁12の外側に形成してもよい。
(2)上記実施形態では、上方薄肉部18の下端部と下方薄肉部20の上端部を繋ぎ部22で側壁12の板厚方向に連結することで側壁12の断面をクランク形状に構成したが、本発明はこのような態様に限定されるものではなく、例えば、一枚板状をなす薄肉部の内面下方部に下方リブを形成し、薄肉部の外面上方部に上方リブを形成し、側方から見た際に、下方リブの上端部と上方リブの下端部とが側壁の板厚方向に重なるように配置することで、この重なり部分を繋ぎ部としてもよい。
10:プロテクタ本体
11:底壁
12:側壁
18:上方薄肉部
19:上方リブ
20:下方薄肉部
21:下方リブ
22:繋ぎ部
30:蓋体
50:第一金型
51:第二金型
53:上方肉抜き部
55:下方肉抜き部
56:繋ぎ部成形空間

Claims (6)

  1. ワイヤハーネスが載置される底壁の両側縁部から一対の側壁が上方に立ち上がってなる合成樹脂製のプロテクタ本体と、前記プロテクタ本体における前記底壁とは反対側の上端開口を塞ぐ合成樹脂製の蓋体とを備えたプロテクタであって、
    前記側壁は、肉厚が薄い上方薄肉部を有し、上方に開口する上方部分と、
    肉厚が薄い下方薄肉部を有し、下方に開口する下方部分とを備え、
    隣り合う前記上方薄肉部の間には前記上方薄肉部よりも肉厚が厚い上方リブが形成されており、
    隣り合う前記下方薄肉部の間には、前記下方薄肉部よりも肉厚が厚い下方リブが形成されており、
    前記上方薄肉部と前記下方薄肉部との間には、隣り合う前記上方リブ同士及び隣り合う前記下方リブ同士をそれぞれ連結する繋ぎ部が形成されていることを特徴とするプロテクタ。
  2. 前記上方部分は前記側壁の内側に開口して形成され、前記下方部分は前記側壁の外側に開口して形成されていることを特徴とする請求項1記載のプロテクタ。
  3. 前記上方リブ及び前記下方リブは、上下方向に延びて形成され、
    前記繋ぎ部は、前記上方及び下方リブに対して傾斜して形成されていることを特徴とする請求項1または請求項2記載のプロテクタ。
  4. 前記上方リブと前記下方リブとは、前記側壁が延びる方向に千鳥状をなして一個おきに配されていることを特徴とする請求項1乃至請求項3の何れか一項に記載のプロテクタ。
  5. 前記側壁は、前記上方薄肉部の下端部と前記下方薄肉部の上端部を前記繋ぎ部で前記側壁の板厚方向に連結することで、断面クランク形状に形成されていることを特徴とする請求項2乃至請求候4の何れか一項に記載のプロテクタ。
  6. ワイヤハーネスが載置される底壁の両側縁部から一対の側壁が上方に立ち上がってなる合成樹脂製のプロテクタ本体と、前記プロテクタ本体における前記底壁とは反対側の上端開口を塞ぐ合成樹脂製の蓋体とを備え、前記側壁は、上方に開口する上方部分と、下方に開口する下方部分とからなるプロテクタの製造方法であって、
    前記プロテクタ本体は、前記上方部分を成形する上方肉抜き部を有する第一金型と、
    前記下方部分を成形する下方肉抜き部を有する第二金型とを上下方向に型開きすることで成形されており、
    型締め状態における前記上方肉抜き部と前記下方肉抜き部との間に、前記上方部分と前記下方部分とを連結する繋ぎ部を成形する繋ぎ部成形空間が形成されることを特徴とするプロテクタの製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2021184670A (ja) * 2020-05-22 2021-12-02 トヨタ車体株式会社 ワイヤーハーネスの経路規制部材

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