JP2012143464A - ホワイトバランス調整システムおよび内視鏡プロセッサ - Google Patents

ホワイトバランス調整システムおよび内視鏡プロセッサ Download PDF

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Abstract

【課題】適切なホワイトバランス調整係数を算出する。
【解決手段】内視鏡プロセッサ20はメモリ23および演算回路27を有する。第1のホワイトバランス初期化処理の実行時に演算回路27はメモリ23から画像信号を読出す。演算回路27は画像信号に基づいて輝度範囲および色差範囲を決定する。メモリ23は輝度範囲および色差範囲を記憶する。第2のホワイトバランス初期化処理の実行時に演算回路27はメモリ23から画像信号、輝度範囲、および色差範囲を読出す。演算回路27は画像信号に基づく輝度および色差が輝度範囲および色差範囲に含まれるか否かを判別する。輝度および色差がそれぞれ輝度範囲および色差範囲内に含まれるときに、演算回路27はR、Bゲインを算出する。
【選択図】図1

Description

本発明は、電子内視鏡により撮像された画像のホワイトバランス調整処理に用いるホワイトバランス調整係数を適切に算出させるホワイトバランス調整システムに関する。
光が照射されない体内を観察するために、電子内視鏡を有する内視鏡ユニットが用いられている。内視鏡ユニットでは、挿入管が体内に挿入され、照明された体内の生体組織などが撮像され、撮像された被写体像がモニタで観察可能である。
被写体像はカラー撮像素子によって撮像され、電気信号である画像信号が生成される。カラー撮像素子では受光する光の帯域によって受光感度が異なるため、被写体の実際の色と異なる色で被写体がモニタに表示される。モニタに表示される被写体の色を実際の被写体の色に近付けるために、ホワイトバランス調整処理が画像信号に対して施すことが知られている(特許文献1参照)。
ホワイトバランス調整処理は、予め算出されたホワイトバランス調整係数をR信号成分およびB信号成分などの特定の色信号成分に対して乗じることにより実行される。適切なホワイトバランス調整処理を実行するためには、適切なホワイトバランス調整係数を算出することが必要である。
白色の被写体の撮像により生成された画像信号に相当する画像が白色となるように、ホワイトバランス調整係数が算出される。それゆえ、適切なホワイトバランス調整係数を算出するためには、適切な白色の被写体を撮像する必要がある。
適切な白色の被写体の撮像のために、専用のホワイトバランス調整筒が用いられている。ホワイトバランス調整筒は挿入管の先端に装着可能で、内面が白色に色付けられている。このようなホワイトバランス調整筒を装着した状態で、白色に色づけられたキャップ内面を撮影することにより適切なホワイトバランス調整係数を算出することが可能である。
しかし、白色の紙やガーゼなどの白色の被写体が専用の調整キャップの代わりに用いられることがある。しかし、紙やガーゼなどはホワイトバランス調整係数の算出に適した色温度と異なることや、全面が白色でないことが一般的である。このような代用の被写体の撮像により得られた画像信号では適切なホワイトバランス調整係数の算出が困難であった。
特開2005−027872号公報
したがって、本発明では、専用のホワイトバランス調整筒を用いるときにホワイトバランス調整係数の算出を行うホワイトバランス調整システムの提供を目的とする。
本発明のホワイトバランス調整システムは、電子内視鏡に設けられる撮像素子が生成する画像信号に相当する画像のホワイトバランスの調整に用いるホワイトバランス調整係数を算出するホワイトバランス調整システムであって、ホワイトバランス調整係数の初期算出を実行するか否かを判別する第1判別部と、ホワイトバランス調整係数の初期算出時に撮像素子から受信する画像信号に基づく初期信号を格納するメモリと、ホワイトバランス調整係数の検査算出を実行する操作を検知する検査スイッチと、検査スイッチにより検査算出を実行する操作入力が検知されたときに撮像素子から受信する画像信号である検査画像信号と初期信号とに基づいてホワイトバランス調整係数の検査算出を実行するか否かを判別する第2判別部と、第2判別部が検査算出を実行すると判別するときにホワイトバランス調整係数の検査算出を実行する算出部とを備えることを特徴としている。
なお、第2判別部は、初期画像信号を構成する各画素に対応する輝度信号成分および色差信号成分それぞれに基づいて輝度範囲および色差範囲を初期信号に相当する範囲として定め、検査画像信号を構成する各画素に対応する輝度信号成分および色差信号成分それぞれが輝度範囲および色差範囲に含まれるときに検査算出を実行すると判別することが好ましい。
または、画像の特定の波長毎の画像信号成分である分光画像信号を取得する取得部を備え、第2判別部は検査画像信号として取得される分光画像信号である検査分光信号と初期信号として取得される分光画像信号である初期分光信号とを比較することにより判別値を算出し、判別値が所定の許容範囲に含まれるときに検査算出を実行すると判別することが好ましい。
さらに、判別値は同じ前記特定の波長同士で初期分光信号と検査分光信号との差分の絶対値を算出し複数の特定の波長に対して算出される差分の絶対値を合計することにより算出され、第2判別部は判別値が分光閾値未満であるときに判別値が所定の許容範囲内であると判別することが好ましい。
または、特定の波長は演色評価数の算出に用いる試験色の波長と同じであり、判別値は初期分光信号生成時にライトガイドから被写体に照射される照明光を演色評価数の基準光とし検査分光信号生成時にライトガイドから被写体に照射される照明光を演色評価数の試料光として算出される演色評価数であり、第2判別部は判別値が評価数閾値を超える場合に判別値が所定の許容範囲内であると判別することが好ましい。
さらに、判別値は試験色毎に算出され、算出される複数の判別値のすべてが評価数閾値を超える場合に判別値が所定の許容範囲内であると判別されることが好ましい。
また、電子内視鏡との接続時に電子内視鏡の識別情報を電子内視鏡から取得して格納する識別メモリを備え、第1判別部は電子内視鏡から取得した識別情報が識別メモリに格納された識別情報と不一致である場合にホワイトバランス調整係数の第1次算出を実行すると判別することが好ましい。
または、ホワイトバランス調整係数の初期算出を実行する初期化スイッチを備え、第1判別部は初期化スイッチにより初期算出を実行する操作入力が検知されるときにホワイトバランス調整係数の初期算出を実行すると判別することが好ましい。
また、判別値が所定の許容範囲外である場合に、警告を発する警告部を備えることが好ましい。
本発明の内視鏡プロセッサは、電子内視鏡に設けられる撮像素子が生成する画像信号を受信する受信部と、画像信号に相当する画像のホワイトバランスの調整に用いるホワイトバランス調整係数の初期算出を実行するか否かを判別する第1判別部と、ホワイトバランス調整係数の初期算出時に撮像素子から受信する画像信号を初期画像信号として格納するメモリと、ホワイトバランス調整係数の検査算出を実行する操作を検知する検査スイッチと、検査スイッチにより検査算出を実行する操作入力が検知されたときに撮像素子から受信する画像信号である検査画像信号と初期画像信号とに基づいてホワイトバランス調整係数の検査算出を実行するか否かを判別する第2判別部と、第2判別部が検査算出を実行すると判別するときにホワイトバランス調整係数の検査算出を実行する算出部とを備えることを特徴としている。
本発明によれば、専用のホワイトバランス調整具を用いてホワイトバランス調整係数の初期算出を行えば、専用のホワイトバランス調整部を用いたときにホワイトバランス調整係数の検査算出を行うことが可能である。したがって、検査算出時に専用のホワイトバランス調整具を用いていない場合に算出を停止することが可能である。
本発明の第1の実施形態を適用したホワイトバランス調整システムを有する内視鏡プロセッサを含む内視鏡ユニットの内部構成を概略的に示すブロック図である。 第1の実施形態において、システムコントローラおよび演算回路により実行される第1のホワイトバランス初期化処理を示すフローチャートである。 第1の実施形態において、システムコントローラおよび演算回路により実行される第2のホワイトバランス初期化処理を示すフローチャートである。 本発明の第2の実施形態を適用したホワイトバランス調整システムを有する内視鏡プロセッサを含む内視鏡ユニットの内部構成を概略的に示すブロック図である。 第2、第3の実施形態において、システムコントローラおよび演算回路により実行される第1のホワイトバランス初期化処理を示すフローチャートである。 第2の実施形態において、システムコントローラおよび演算回路により実行される第2のホワイトバランス初期化処理を示すフローチャートである。 本発明の第3の実施形態を適用したホワイトバランス調整システムを有する内視鏡プロセッサを含む内視鏡ユニットの内部構成を概略的に示すブロック図である。 第3の実施形態において、システムコントローラおよび演算回路により実行される第2のホワイトバランス初期化処理を示すフローチャートである。
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。
図1は、本発明の第1の実施形態を適用したホワイトバランス調整システムを有する内視鏡プロセッサによって構成される内視鏡ユニットの内部構成を概略的に示すブロック図である。
内視鏡ユニット10は、内視鏡プロセッサ20、電子内視鏡30、およびモニタ11によって構成される。内視鏡プロセッサ20は、電子内視鏡30、およびモニタ11に接続される。
内視鏡プロセッサ20から被写体を照明するための照明光が電子内視鏡30に供給される。照明光を照射された被写体が電子内視鏡30により撮像される。電子内視鏡30の撮像により生成する画像信号が内視鏡プロセッサ20に送られる。
内視鏡プロセッサ20では、電子内視鏡30から得られた画像信号に対して所定の信号処理が施される。所定の信号処理を施した画像信号はモニタ11に送信され、送信された画像信号に相当する画像がモニタ11に表示される。
次に、電子内視鏡30の構成について説明する。電子内視鏡30には、ライトガイド31および撮像素子32などが設けられる。
ライトガイド31は、内視鏡プロセッサ20と接続されるコネクタ33から挿入管34の先端まで延設される。内視鏡プロセッサ20から供給される照明光がライトガイド31の入射端に入射される。入射端に入射した照明光は出射端まで伝達される。出射端に伝達された照明光が、挿入管34の先端方向の被写体に照射される。
照明光が照射された被写体の反射光による光学像が、挿入管34の先端に設けられた撮像素子32の受光面に到達する。撮像素子32は、一定の周期、例えば、1/60秒毎に1フレームの画像信号(カラー画像信号)を生成するように制御される。なお、撮像素子32の受光面にはRGBカラーフィルタによって覆われており、画像信号はR信号成分、G信号成分、およびB信号成分によって構成される。
次に、内視鏡プロセッサ20の構成について説明する。内視鏡プロセッサ20には光源システム21、第1、第2の映像信号処理回路22a、22b、メモリ23、システムコントローラ24、タイミングコントローラ25、入力部26、および演算回路27などが設けられる。
光源システム21からは照明光が出射される。電子内視鏡30を内視鏡プロセッサ20に接続すると、光源システム21はライトガイド31と光学的に接続される。光源システム21が出射する照明光はライトガイド31の入射端に入射される。
電子内視鏡30を内視鏡プロセッサ20に接続すると、撮像素子32は第1の映像信号処理回路22aに電気的に接続される。撮像素子が生成し送信した画像信号は第1の映像信号処理回路22aに受信される。
また、電子内視鏡30を内視鏡プロセッサ20に接続すると、電子内視鏡30に設けられるROM(図示せず)がシステムコントローラ24に電気的に接続される。ROMに格納された電子内視鏡30の識別情報などがシステムコントローラ24に送信される。
第1の映像信号処理回路22aでは、ホワイトバランス調整処理や色補間処理などの所定の信号処理が施される。第1の映像信号処理回路22aはメモリ23に接続される。所定の信号処理が施された画像信号はメモリ23に格納される。なお、ホワイトバランス調整処理について、簡単に説明する。
前述のように、画像信号は、赤色光、緑色光、および青色光の受光量に応じたR画素信号成分、G画素信号成分、およびB画素信号成分によって構成される。ホワイトバランス調整処理では、R画素信号成分およびB画素信号成分にそれぞれ、RゲインおよびBゲインがホワイトバランス調整係数として乗じられる。
後述するように、RゲインおよびBゲインはホワイトバランス初期化時に算出される。算出されたRゲインおよびBゲインはメモリ23に格納される。被写体の観察時に、RゲインおよびBゲインは第1の映像信号処理回路22aに伝達され、ホワイトバランス調整処理に用いられる。
メモリ23は第2の映像信号処理回路22bおよび演算回路27に接続される。通常の画像観察時には、メモリ23に格納された画像信号は第2の映像信号処理回路22bに送信される。後述するホワイトバランス調整係数の初期化時には、メモリ23に格納された画像信号は演算回路27に送信される。
第2の映像信号処理回路22bでは、受信した画像信号に対して、所定の信号処理が施される。所定の信号処理が施された画像信号が、映像信号としてモニタ11に送信される。前述のように、1/60秒毎に画像信号は生成され、モニタ11に送信される。モニタ11に表示する画像を1/60秒毎に切替えることにより、モニタ11にはリアルタイムの動画像が表示される。
後述するように、演算回路27では画素毎のRGB信号成分によって構成される画像信号から、画素毎の輝度信号成分および色差信号成分が生成される。また、演算回路27では、ホワイトバランス調整係数の算出の可否の判別およびホワイトバランス調整係数の算出が行われる。ホワイトバランス調整係数が算出された場合、メモリ23に格納される。
第1、第2の映像信号処理回路22a、22b、およびメモリ23は、バス28を介してシステムコントローラ24およびタイミングコントローラ25に接続される。システムコントローラ24により、第1、第2の映像信号処理回路22a、22b、およびメモリ23の動作が制御される。また、タイミングコントローラ25により、第1、第2の映像信号処理回路22a、22b、およびメモリ23の動作の時期が制御される。
また、バス28は入力部26にも接続される。入力部26には使用者による様々な入力操作が可能で、入力操作に応じてシステムコントローラ24は各部位を制御する。
次に、ホワイトバランス調整係数の初期化時に実行されるホワイトバランス調整係数の算出について、以下に説明する。ホワイトバランス初期化は、接続される電子内視鏡30が新規の電子内視鏡である場合およびホワイトバランス初期化の入力操作が入力部26に行われたときに実行される。
前述のように、電子内視鏡30と内視鏡プロセッサ20とを接続すると、電子内視鏡30の識別情報がシステムコントローラ24に伝達される。システムコントローラ24では、メモリ23にすでに格納されている識別情報と、受信した識別情報が一致するか否かが判別される。なお、判別結果によらず、受信した識別情報はメモリ23に格納される。
受信した識別情報と一致する識別情報がメモリ23に格納されていない場合には、新規の電子内視鏡30が接続されたと判別され、第1のホワイトバランス初期化が実行される。
第1のホワイトバランス初期化では、前述のようにメモリ23から演算回路27に画素毎のRGB信号成分が読出される。また、前述のように、演算回路27では、RGB信号成分に基づいて画素毎の輝度信号成分Y(初期信号)および色差信号成分Cr、Cb(初期信号)が生成される。
生成された輝度信号成分Yおよび色差信号成分Cr、Cbそれぞれの最小値および最大値が検出される。輝度信号成分Yの最小値から最大値の範囲が輝度範囲に定められる。また、色差信号成分Cr、Cbそれぞれの最小値から最大値の範囲が色差範囲として別々に定められる。輝度範囲および色差範囲はメモリ23に格納される。
また、演算回路27では、R、G、B信号成分の信号強度の平均値が算出される。G信号成分の平均値をR信号成分の平均値で除すことにより、Rゲインが算出される。同様に、G信号成分の平均値をB信号成分の平均値で除すことにより、Bゲインが算出される(初期算出)。算出されたR、Bゲインがメモリ23に格納される。
輝度範囲および色差範囲と、R、Bゲインとのメモリ23への格納を終了すると、第1のホワイトバランス初期化を終了する。
入力部26にホワイトバランス初期化の入力操作が行われると、第2のホワイトバランス初期化が実行される。
第2のホワイトバランス初期化においても、第1のホワイトバランス初期化と同様に、メモリ23から演算回路27に画素毎のRGB信号成分が読出される。また、演算回路27ではRGB信号成分に基づいて画素毎の輝度信号成分Y1および色差信号成分Cr1、Cb1が検査画像信号として生成される。
第1のホワイトバランス初期化と異なり、検査画像信号が生成されると、メモリ23から演算回路27に輝度範囲および色差範囲が読出される。演算回路27では、画素毎に検査画像信号の輝度信号成分および色差信号成分それぞれが輝度範囲および色差範囲に含まれるか否かが判別される。
1画素においてでも、検査画像信号の輝度信号成分および色差信号成分それぞれが輝度範囲外および色差範囲外であるときには、演算回路27はR、Bゲインの算出を行うこと無く、第2のホワイトバランス初期化を終了する。
R、Bゲインの算出をせずにホワイトバランス初期化を終了した場合には、演算回路27から第2の映像信号処理回路22bに初期化中止が伝達される。第2の映像信号処理回路22bでは、警告メッセージに相当する画像信号が内視鏡プロセッサ20のROM(図示せず)から読出される。第2の映像信号処理回路22bから警告メッセージの画像信号がモニタ11に送信されることにより、モニタ11には“正規のホワイトバランス調整具を使用して下さい。”などの警告メッセージが表示される。
なお、検査画像信号の全画素における輝度信号成分および色差信号成分それぞれが輝度範囲および色差範囲に含まれるときには、第1のホワイトバランス初期化と同様に、R、Bゲインが算出される。
新たに算出したR、Bゲインによってメモリ23にすでに格納されているR、Bゲインが更新される。したがって、以後のホワイトバランス調整においては新たに算出されたR、Bゲインが用いられる。メモリ23に格納されるR、Bゲインを更新すると、第2のホワイトバランス初期化を終了する。
次に、システムコントローラ24および演算回路27において実行される第1のホワイトバランス初期化処理について図2のフローチャートを用いて説明する。第1のホワイトバランス調整処理は、電子内視鏡30を内視鏡プロセッサ20に接続した状態で、内視鏡プロセッサ20の電源をONにするときに開始する。
ステップS100では、システムコントローラ24は電子内視鏡30のROMから電子内視鏡30の識別情報を受信する。識別情報を読出すと、ステップS101に進む。
ステップS101では、システムコントローラ24はROMに格納されたすべての識別情報を読出し、ステップS100で受信した識別情報と一致する識別情報があるか否かを判別することにより、電子内視鏡30が新規に接続された電子内視鏡30であるか否かを判別する。
ステップS100で受信した識別情報に一致する識別情報がROMに格納されていない場合、すなわち新規な電子内視鏡30である場合には、ステップS102に進む。一方、ステップS100で受信した識別情報と一致する識別情報がROMに格納されていた場合、すなわち新規な電子内視鏡30で無い場合には、ステップS102〜ステップS106をスキップして、ステップS107に進む。
ステップS102では、システムコントローラ24は、1/60秒毎に1フィールドの画像信号を生成開始させる。また、生成された画像信号に所定の信号処理を施して、モニタ11に送信させ、モニタ11にリアルタイム動画像を表示させる。画像信号の生成開始後、ステップS103に進む。
ステップS103では、システムコントローラ24は測定用の撮影実行の入力があるか否かを判別する。撮影実行入力が検出されない場合にはステップS103に戻り、以後、撮影実行入力が検出されるまで待機状態となる。撮影実行入力が検出された場合には、ステップS104に進む。
ステップS104では、演算回路27は測定用の撮影実行により生成された画像信号のRGB信号成分に基づいて、全画素の輝度信号成分および色差信号成分を生成する。輝度信号成分および色差信号成分の生成後、ステップS105に進む。
ステップS105では、演算回路27はステップS104において生成した輝度信号成分および色差信号成分に基づいて、輝度範囲および色差範囲を決定する。前述のように、ステップS104で算出された輝度信号成分の最小値から最大値までが輝度範囲に定められ、ステップS104で算出された色差信号成分の最小値から最大値までが色差範囲に定められる。輝度範囲および色差範囲をメモリ23へ格納後、ステップS106に進む。
ステップS106では、演算回路27は測定用の撮影実行により生成された画像信号に基づいてR、Bゲインを算出する。算出したR、Bゲインをメモリ23に格納する。メモリ23への格納後、ステップS107に進む。
ステップS107では、システムコントローラ24はステップS100で受信した識別情報をメモリ23に格納する。メモリ23への識別情報の格納後、第1のホワイトバランス初期化処理を終了する。
次に、システムコントローラ24および演算回路27において実行される第2のホワイトバランス初期化処理について図3のフローチャートを用いて説明する。第2のホワイトバランス調整処理は、ホワイトバランス初期化の入力操作が入力部26に行われたときに開始する。
ステップS200では、システムコントローラ24は、1/60秒毎に1フィールドの画像信号を生成開始させる。また、生成された画像信号に所定の信号処理を施して、モニタ11に送信させ、モニタ11にリアルタイム動画像を表示させる。画像信号の生成開始後、ステップS201に進む。
ステップS201では、システムコントローラ24は測定用の撮影実行の入力があるか否かを判別する。撮影実行入力が検出されない場合にはステップS201に戻り、以後、撮影実行入力が検出されるまで待機状態となる。撮影実行入力が検出された場合には、ステップS202に進む。
ステップS202では、演算回路27は測定用の撮影実行により生成された画像信号のRGB信号成分に基づいて、全画素の輝度信号成分および色差信号成分を生成する。輝度信号成分および色差信号成分の生成後、ステップS203に進む。
ステップS203では、演算回路27はステップS105においてメモリ23に格納された輝度範囲を読出す。さらに、演算回路27は全画素の輝度信号成分に相当する輝度値が輝度範囲内であるか否かを判別する。全画素の輝度値が輝度範囲内である場合には、ステップS204に進む。一画素でも輝度値が輝度範囲外にある場合には、ステップS205に進む。
ステップS204では、演算回路27はステップS105においてメモリ23に格納された色差範囲を読出す。さらに、演算回路27は全画素の色差信号成分に相当する色差が色差範囲内であるか否かを判別する。一画素でも色差が色差範囲外にある場合には、ステップS205に進む。全画素の色差が色差範囲内である場合には、ステップS206に進む。
ステップS205では、演算回路27は第2の映像信号処理回路22bに初期化中止を伝達し、警告メッセージの画像信号をモニタ11に送信させる。警告メッセージの表示後、第2のホワイトバランス初期化処理を終了する。
一方、ステップS206では、演算回路27は測定用の撮影実行により生成された画像信号に基づいてR、Bゲインを算出する。算出したR、Bゲインによって、メモリ23に格納されているR、Bゲインを更新する。R、Bゲインの更新後、第2のホワイトバランス初期化処理を終了する。
以上のように、第1の実施形態のホワイトバランス調整システムによれば、専用のホワイトバランス調整具を用いて第1のホワイトバランス初期化処理を実行することにより、以後に使用者がホワイトバランス調整具以外の物を用いてホワイトバランス調整係数を算出することを防ぐことが可能である。
専用のホワイトバランス調整具は撮影される面が一様な白色に色付けられるが、紙やガーゼなどの一般的な白色の物品は撮影される部位全体が一様な白であることは少ない。それゆえ、紙やガーゼの一部の部位の輝度や色差は白色の輝度や色差と異なることが一般的である。
本実施形態では、第1のホワイトバランス初期設定において理想的な白色の輝度および色差の範囲が輝度範囲および色差範囲として検知される。以後の第2のホワイトバランス初期設定において撮影した画像の輝度および色差が輝度範囲および色差範囲から外れる場合に紙やガーゼなどが用いられていると推定され、ホワイトバランス調整係数の算出が停止される。それゆえ、紙やガーゼなどを用いてホワイトバランス調整係数を算出することが防がれる。
次に、本発明の第2の実施形態を適用したホワイトバランス調整システムについて説明する。第2の実施形態のホワイトバランス調整システムは、分光画像信号が用いられる点において第1の実施形態と異なる。以下、第1の実施形態と異なる点を中心に説明する。なお、第1の実施形態と同じ機能を有する部位には、同じ符号を付す。
第2の実施形態では、図4に示すように、分光内視鏡300が用いられる。分光内視鏡300に設けられる撮像素子320によって、第1〜第nの波長λ1〜λnの光成分に応じた第1〜第nの波長の分光画像信号φim(λ1)〜φim(λn)が生成される。第1の実施形態と同様に、撮像素子が生成し送信した分光画像信号は第1の映像信号処理回路220aに受信される。
第1の映像信号処理回路220aでは、ホワイトバランス調整処理などの所定の信号処理が施される。第1の映像信号処理回路220aはメモリ230に接続される。所定の信号処理が施された分光画像信号はメモリ230に格納される。
メモリ230は第2の映像信号処理回路220bおよび演算回路270に接続される。通常の画像観察時には、メモリ230に格納された分光画像信号は第2の映像信号処理回路220bに送信される。後述する第1、第2のホワイトバランス初期化時には、メモリ230に格納された分光画像信号は演算回路270に送信される。
第2の映像信号処理回路220bでは、受信した分光画像信号に対して、所定の信号処理が施される。所定の信号処理が施された分光画像信号が、映像信号としてモニタ11に送信される。前述のように、1/60秒毎に分光画像信号は生成され、モニタ11に送信される。モニタ11に表示する画像を1/60秒毎に切替えることにより、モニタ11にはリアルタイムの動画像が表示される。
後述するように、演算回路270では、第1のホワイトバランス初期化時にメモリ230に格納された分光画像信号である初期分光信号と、第2のホワイトバランス初期化時にメモリ230に格納された分光画像信号である検査分光信号に基づいて、判別値Φimが算出される。
また、演算回路270では判別値Φimに基づいてホワイトバランス調整係数の算出の可否が判別される。また演算回路270ではホワイトバランス調整係数の算出が行われる。第1の実施形態と同様に、ホワイトバランス調整係数が算出された場合、メモリ230に格納される。
第1の実施形態と同様に、ホワイトバランス初期化は、接続される分光内視鏡300が新規の分光内視鏡である場合およびホワイトバランス初期化の入力操作が入力部26に行われたときに実行される。
第1のホワイトバランス初期化では、初期分光信号がメモリ230に格納される。なお、通常観察時においても分光画像信号はメモリ230に一旦格納されるが、次のフレームまたはフィールドの分光画像信号によって常に更新される。一方で、初期分光信号は入力部26への入力によりリセットされるまでメモリ23に保持される。
また、第1のホワイトバランス初期化では、第1の実施形態と同様にメモリ230から演算回路270に各波長域にに相当する波長の分光画像信号φim0(λ1)〜φim0(λn)が読出される。各分光画像信号が等しくなるように、λ1ゲイン〜λnゲインが算出される。算出した各波長によるゲインがメモリ230に格納される。メモリ230への格納を終了すると、第1のホワイトバランス初期化を終了する。
第1の実施形態と同様に、入力部26にホワイトバランス初期化の入力操作が行われると、第2のホワイトバランス初期化が実行される。
第2の実施形態では、第2のホワイトバランス初期化の実行時に、メモリ230に格納された第1〜第nの波長の分光画像信号φim0(λ1)〜φim0(λn)が初期分光信号として、撮像素子32により生成された最新のフレームの第1〜第nの波長の分光画像信号φim1(λ1)〜φim1(λn)が検査分光信号として演算回路270に読出される。演算回路270では、(1)式によって表される判別値Φimが算出される。
Figure 2012143464
演算回路270では、算出された判別値Φimと閾値とが比較される。なお、閾値は内視鏡プロセッサ200のROM(図示せず)に格納され、必要に応じて演算回路270に読出される。演算回路270では、算出された判別値Φimが閾値を超える場合には、λ1ゲイン〜λnゲインの算出を行うこと無く、ホワイトバランス初期化が終了する。
第1の実施形態と同様に、λ1ゲイン〜λnゲインの算出をせずにホワイトバランス初期化を終了した場合には、演算回路270から第2の映像信号処理回路22bに初期化中止が伝達される。また、第1の実施形態と同様に、初期化中止が伝達されることにより、モニタ11には“正規のホワイトバランス調整具を使用して下さい。”などの警告メッセージが表示される。
一方、算出された判別値Φimが閾値以下である場合には、第1の実施形態と同様に、λ1ゲイン〜λnゲインが算出される。第1の実施形態と同様に、算出されたλ1ゲイン〜λnゲインによりメモリ230に格納されているλ1ゲイン〜λnゲインが更新される。更新後、第2のホワイトバランス初期化が終了する。
次に、システムコントローラ24および演算回路270において実行される第1のホワイトバランス初期化処理について図5のフローチャートを用いて説明する。第1のホワイトバランス調整処理は、分光内視鏡300を内視鏡プロセッサ200に接続した状態で、内視鏡プロセッサ200の電源をONにするときに開始する。
ステップS300〜ステップS303では、第1の実施形態における第1のホワイトバランス初期化処理におけるステップS100〜ステップS103と同じ処理を実行して、ステップS304に進む。なお、ステップS301において新規な分光内視鏡300でないと判別した場合には、ステップS306に進む。
ステップS304では、システムコントローラ24は撮影実行により生成された第1〜第nの波長の分光画像信号φim0(λ1)〜φim0(λn)を初期分光信号としてメモリ230に格納する。メモリ230への格納後、ステップS305に進む。
ステップS305では、演算回路270は測定用の撮影実行により生成された分光画像信号に基づいてλ1ゲイン〜λnゲインを算出する。算出したλ1ゲイン〜λnゲインをメモリ230に格納する。メモリ230への格納後、ステップS306に進む。
ステップS306では、システムコントローラ24はステップS300で受信した識別情報をメモリ230に格納する。メモリ230への識別情報の格納後、第1のホワイトバランス初期化処理を終了する。
次に、システムコントローラ24および演算回路270において実行される第2のホワイトバランス初期化処理について図6のフローチャートを用いて説明する。第2のホワイトバランス調整処理は、ホワイトバランス初期化の入力操作が入力部26に行われたときに開始する。
ステップS400、ステップS401では、第1の実施形態における第2のホワイトバランス初期化処理におけるステップS200、ステップS201と同じ処理を実行して、ステップS402に進む。
ステップS402では、演算回路270は撮影実行により生成されメモリ230に格納された第1〜第nの波長の分光画像信号φim1(λ1)〜φim1(λn)である検査分光信号と、初期分光信号φim0(λ1)〜φim0(λn)をメモリ230から読出す。分光画像信号の読出し後、ステップS403に進む。
ステップS403では、演算回路270はステップS402においてメモリ230から読出した初期分光信号および検査分光信号を用いて、判別値Φimを算出する。判別値Φimの算出後、ステップS404に進む。
ステップS404では、演算回路270はステップS403において算出した判別値Φimが閾値を超えるか否かを判別する。判別値Φimが閾値を超える場合には、ステップS405に進む。判別値Φimが閾値以下である場合には、ステップS406に進む。
ステップS405では、演算回路270は第2の映像信号処理回路22bに初期化中止を伝達し、警告メッセージの画像信号をモニタ11に送信させる。警告メッセージの表示後、第2のホワイトバランス初期化処理を終了する。
一方、ステップS406では、演算回路270は測定用の撮影実行により生成された分光画像信号に基づいてλ1ゲイン〜λnゲインを算出する。算出したλ1ゲイン〜λnゲインによって、メモリ230に格納されているλ1ゲイン〜λnゲインを更新する。λ1ゲイン〜λnゲインの更新後、第2のホワイトバランス初期化処理を終了する。
以上のように、第2の実施形態のホワイトバランス調整システムによれば、専用のホワイトバランス調整具を用いて第1のホワイトバランス初期化処理を実行することにより、以後に使用者がホワイトバランス調整具以外の物を用いてホワイトバランス調整係数を算出することを防ぐことが可能である。
専用のホワイトバランス調整具の撮影面と、紙やガーゼなどの一般的に白色の物品との分光反射率は異なっていることが一般的である。そこで、本実施形態では、第1のホワイトバランス初期設定において理想的な白色の分光画像信号を記録し、以後の第2のホワイトバランス初期設定において撮影した分光画像信号が異なっている場合に紙やガーゼなどが用いられていると推定し、ホワイトバランス調整係数の算出が停止される。それゆえ、紙やガーゼなどを用いてホワイトバランス調整係数を算出することが防がれる。
次に、本発明の第3の実施形態を適用したホワイトバランス調整システムについて説明する。第3の実施形態のホワイトバランス調整システムは、分光画像信号が用いられる点において第1の実施形態と異なり、分光画像信号を用いた判別方法において第2の実施形態と異なる。以下、第1、第2の実施形態と異なる点を中心に説明する。なお、第1の実施形態と同じ機能を有する部位には、同じ符号を付す。
第3の実施形態では、第2の実施形態と同じく、分光内視鏡300が用いられる(図7参照)。第2の実施形態と同様に、撮像素子320が生成し送信した分光画像信号は第1の映像信号処理回路220aに受信される。
演算回路271以外の内視鏡プロセッサ200の各部位の構成および機能は第2の実施形態と同じである。それゆえ、通常の観察時には、第1の映像信号処理回路220aが受信した分光画像信号に、第1の信号処理回路220aによる所定の信号処理の実施、メモリ230への格納、第2の映像信号処理回路220bによる所定の信号処理、モニタ11への送信が実行される。
後述するように、演算回路271では、第1、第2のホワイトバランス初期化時にメモリ230に格納された分光画像信号である初期分光信号および検査分光信号に基づいて、演色評価数が算出される。
また、演算回路271では演色評価数に基づいてホワイトバランス調整係数の算出可否が判別される。また、演算回路271では、ホワイトバランス調整係数の算出が行われる。第1、第2の実施形態と同様に、算出されたホワイトバランス調整はメモリ230に格納される。
第1、第2の実施形態と同じく、ホワイトバランス初期化は、接続される分光内視鏡300が新規の分光内視鏡である場合およびホワイトバランス初期化の入力操作が入力部26に行われたときに実行される。
第2の実施形態と同じく、第1のホワイトバランス初期化では、メモリ230から演算回路271に各波長域に相当する波長の分光画像信号φim0(λ1)〜φim0(λn)が読出される。各分光画像信号が等しくなるように、λ1ゲイン〜λnゲインが算出される。算出した各波長によるゲインがメモリ230に格納される。メモリ230への格納を終了すると、第1のホワイトバランス初期化を終了する。
第1、第2の実施形態と同様に、入力部26にホワイトバランス初期化の入力操作が行われると、第2のホワイトバランス初期化が実行される。
第3の実施形態では、第2のホワイトバランス初期化の実行時に、メモリ230に格納された初期分光信号と、撮像素子320により生成された最新のフレームの分光画像信号である検査分光信号の一部が演算回路271に読出される。
なお、読出される分光画像信号の波長は、JIS Z 8726またはCIE、1974によって定められた演色評価数の算出において用いられる15色の試験色の波長である。
演算回路271では、試験No.1の試験色に対応する波長の初期分光信号φim0および検査分光信号φim1に基づいて、試験No.1の演色評価数R1が判別値として算出される。
演算回路271では、算出された試験No.1の演色評価数R1が閾値と比較される。なお、第3の実施形態において用いられる閾値もROMに格納され、必要に応じて演算回路271に読出される。
算出された試験No.1の演色評価数R1が閾値未満である場合には、λ1ゲイン〜λnゲインの算出を行うこと無く、ホワイトバランス初期化が終了する。第1、第2の実施形態と同様に、λ1ゲイン〜λnゲインの算出をせずにホワイトバランス初期化を終了した場合には、演算回路271から第2の映像信号処理回路22bに初期化中止が伝達される。また、第1、第2の実施形態と同様に、初期化中止が伝達されることにより、モニタ11には“正規のホワイトバランス調整具を使用して下さい。”などの警告メッセージが表示される。
算出された試験No.1の演色評価数R1が閾値以上である場合には、演算回路271では、試験No.2の演色評価数R2が算出され、閾値と比較される。以後、同様に演色評価数が閾値以上になるまで、試験No.3〜試験No.15の演色評価数R3〜R15の算出および閾値との比較が繰返される。
試験No.15の演色評価数R15が閾値以上である場合には、第1、第2の実施形態と同様に、λ1ゲイン〜λnゲインが算出される。第1、第2の実施形態と同様に、算出されたλ1ゲイン〜λnゲインによりメモリ230に格納されているλ1ゲイン〜λnゲインが更新される。更新後、第2のホワイトバランス初期化が終了する。
次に、システムコントローラ24および演算回路271において実行される第2のホワイトバランス初期化処理について図8のフローチャートを用いて説明する。なお、第1のホワイトバランス調整処理は第2の実施形態と同じである(図5参照)。第2のホワイトバランス調整処理は、ホワイトバランス初期化の入力操作が入力部26に行われたときに開始する。
ステップS500、ステップS501では、第2の実施形態における第2のホワイトバランス初期化処理におけるステップS400、ステップS401と同じ処理を実行して、ステップS502に進む。
ステップS502では、撮影実行により生成された第1〜第nの波長の分光画像信号φim1(λ1)〜φim1(λn)である検査分光信号の中から、演色評価数の試験色の波長と同じ波長の分光画像信号を、演算回路271は読出す。また、メモリ230に格納された初期分光画像信号φim0(λ1)〜φim0(λn)と、演色評価数の試験色No.1〜15の分光画像信号を、演算回路271は読出す。分光画像信号の読出し後、ステップS503に進む。
ステップS503では、システムコントローラ24は試験No.iを1にリセットする。試験No.のリセット後、ステップS504に進む。
ステップS504では、演算回路271は、試験No.iの演色評価数Riを算出する。演色評価数Riの算出後、ステップS505に進む。
ステップS505では、演算回路271は、ステップS504において算出した演色評価数Riが閾値未満であるか否かを判別する。演色評価数Riが閾値未満である場合には、ステップS506に進む。演色評価数Riが閾値以上である場合には、ステップS507に進む。
ステップS506では、演算回路271は第2の映像信号処理回路22bに初期化中止を伝達し、警告メッセージの画像信号をモニタ11に送信させる。警告メッセージの表示後、第2のホワイトバランス初期化処理を終了する。
ステップS507では、システムコントローラ24は、試験No.iが15であるか否かを判別する。試験No.iが15で無い場合には、ステップS508に進む。試験No.iが15である場合には、ステップS509に進む。
ステップS508では、システムコントローラ24は、試験No.iに+1をインクリメントする。インクリメント後、ステップS504に戻る。
ステップS509では、演算回路271は測定用の撮影実行により生成された分光画像信号に基づいてλ1ゲイン〜λnゲインを算出する。算出したλ1ゲイン〜λnゲインによって、メモリ230に格納されているλ1ゲイン〜λnゲインを更新する。λ1ゲイン〜λnゲインの更新後、第2のホワイトバランス初期化処理を終了する。
以上のように、第3の実施形態のホワイトバランス調整システムによれば、専用のホワイトバランス調整具を用いて第1のホワイトバランス初期化処理を実行することにより、以後に使用者がホワイトバランス調整具以外の物を用いてホワイトバランス調整係数を算出することを防ぐことが可能である。
第3の実施形態では、第2の実施形態と同様に、ホワイトバランス調整具と他の白色の物品との分光反射率の違いを判別することにより、第2のホワイトバランス初期化処理においてホワイトバランス調整具を用いていない場合にホワイトバランス調整係数の算出を防止することが可能である。
なお、第1〜第3の実施形態において、第1のホワイトバランス初期化処理は新規な電子内視鏡30または分光内視鏡300を内視鏡プロセッサ20、200に接続したときに自動的に実行される構成であるが、光源システム21の交換時、内視鏡プロセッサ20、200および内視鏡30、300の修理後に自動的に実行される構成であってもよい。さらには、入力部26への手動入力により実行される構成であってもよい。
また、第1〜第3の実施形態において、ホワイトバランス調整具を装着せずに第2のホワイトバランス初期化処理を実行した場合に、警告メッセージが発せられる構成である。しかし、警告メッセージを発しなくても、ホワイトバランス調整具が装着されていない場合に、ホワイトバランス調整係数の算出を停止することが可能である。
また、第1〜第3の実施形態では、メッセージをモニタ11に表示することにより、ホワイトバランス調整具を用いていないことを警告する構成であるが、他の方法により警告する構成であってもよい。例えば、アラーム音を発せさせたり、内視鏡プロセッサ200に警告ランプを設け警告ランプを点灯させることにより、警告することも可能である。
また、第1の実施形態において、撮像素子32によりRGB画素信号成分が生成される構成だが、他の色信号成分が生成されてもよい。他の色信号成分が生成される場合には、R、Bゲインの代わりに生成される色信号成分に適したホワイトバランス調整係数がホワイトバランス初期化処理によって算出され、ホワイトバランス処理に用いられる。
また、第2、第3の実施形態では、分光画像信号を生成する分光内視鏡が用いられる構成であるが、通常の電子内視鏡が生成するカラー画像信号から分光画像信号成分を生成する構成であってもよい。
10 内視鏡ユニット
20、200 内視鏡プロセッサ
23、230 メモリ
24 システムコントローラ
26 入力部
27、270、271 演算回路
30、300 電子内視鏡、分光内視鏡
31 ライトガイド
32、320 撮像素子

Claims (10)

  1. 電子内視鏡に設けられる撮像素子が生成する画像信号に相当する画像のホワイトバランスの調整に用いるホワイトバランス調整係数を算出するホワイトバランス調整システムであって、
    前記ホワイトバランス調整係数の初期算出を実行するか否かを判別する第1判別部と、
    前記ホワイトバランス調整係数の前記初期算出時に前記撮像素子から受信する前記画像信号に基づく初期信号を格納するメモリと、
    前記ホワイトバランス調整係数の検査算出を実行する操作を検知する検査スイッチと、
    前記検査スイッチにより前記検査算出を実行する操作入力が検知されたときに前記撮像素子から受信する前記画像信号である検査画像信号と前記初期信号とに基づいて前記ホワイトバランス調整係数の前記検査算出を実行するか否かを判別する第2判別部と、
    前記第2判別部が前記検査算出を実行すると判別するときに、前記ホワイトバランス調整係数の前記検査算出を実行する算出部とを備える
    ことを特徴とするホワイトバランス調整システム。
  2. 前記第2判別部は、前記初期画像信号を構成する各画素に対応する輝度信号成分および色差信号成分それぞれに基づいて輝度範囲および色差範囲を前記初期信号に相当する範囲として定め、前記検査画像信号を構成する各画素に対応する輝度信号成分および色差信号成分それぞれが前記輝度範囲および前記色差範囲に含まれるときに前記検査算出を実行すると判別することを特徴とする請求項1に記載のホワイトバランス調整システム。
  3. 前記画像の特定の波長毎の前記画像信号成分である分光画像信号を取得する取得部を備え、
    前記第2判別部は、前記検査画像信号として取得される前記分光画像信号である検査分光信号と前記初期信号として取得される前記分光画像信号である初期分光信号とを比較することにより判別値を算出し、前記判別値が所定の許容範囲に含まれるときに前記検査算出を実行すると判別する
    ことを特徴とする請求項1に記載のホワイトバランス調整システム。
  4. 前記判別値は、同じ前記特定の波長同士で前記初期分光信号と前記検査分光信号との差分の絶対値を算出し、複数の前記特定の波長に対して算出される前記差分の絶対値を合計することにより算出され、
    前記第2判別部は、前記判別値が分光閾値未満であるときに、前記判別値が前記所定の許容範囲内であると判別する
    ことを特徴とする請求項3に記載のホワイトバランス調整システム。
  5. 前記特定の波長は、演色評価数の算出に用いる試験色の波長と同じであり、
    前記判別値は、前記初期分光信号生成時に前記ライトガイドから前記被写体に照射される前記照明光を前記演色評価数の基準光とし、前記検査分光信号生成時に前記ライトガイドから前記被写体に照射される前記照明光を前記演色評価数の試料光として算出される前記演色評価数であり、
    前記第2判別部は、前記判別値が評価数閾値を超える場合に、前記判別値が前記所定の許容範囲内であると判別する
    ことを特徴とする請求項4に記載のホワイトバランス調整システム。
  6. 前記判別値は前記試験色毎に算出され、算出される複数の前記判別値のすべてが前記評価数閾値を超える場合に前記判別値が前記所定の許容範囲内であると判別されることを特徴とする請求項5に記載のホワイトバランス調整システム。
  7. 前記電子内視鏡との接続時に、前記電子内視鏡の識別情報を前記電子内視鏡から取得して格納する識別メモリを備え、
    前記第1判別部は、前記電子内視鏡から取得した前記識別情報が前記識別メモリに格納された前記識別情報と不一致である場合に、前記ホワイトバランス調整係数の前記第1次算出を実行すると判別する
    ことを特徴とする請求項1〜請求項6のいずれか1項に記載のホワイトバランス調整システム。
  8. 前記ホワイトバランス調整係数の前記初期算出を実行する初期化スイッチを備え、
    前記第1判別部は、前記初期化スイッチにより前記初期算出を実行する操作入力が検知されるときに前記ホワイトバランス調整係数の前記初期算出を実行すると判別する
    ことを特徴とする請求項1〜請求項6のいずれか1項に記載のホワイトバランス調整システム。
  9. 前記判別値が前記所定の許容範囲外である場合に、警告を発する警告部を備えることを特徴とする請求項1〜請求項8のいずれか1項に記載のホワイトバランス調整システム。
  10. 電子内視鏡に設けられる撮像素子が生成する画像信号を受信する受信部と、
    前記画像信号に相当する画像のホワイトバランスの調整に用いるホワイトバランス調整係数の初期算出を実行するか否かを判別する第1判別部と、
    前記ホワイトバランス調整係数の前記初期算出時に前記撮像素子から受信する前記画像信号を初期画像信号として格納するメモリと、
    前記ホワイトバランス調整係数の検査算出を実行する操作を検知する検査スイッチと、
    前記検査スイッチにより前記検査算出を実行する操作入力が検知されたときに前記撮像素子から受信する前記画像信号である検査画像信号と前記初期画像信号とに基づいて前記ホワイトバランス調整係数の前記検査算出を実行するか否かを判別する第2判別部と、
    前記第2判別部が前記検査算出を実行すると判別するときに、前記ホワイトバランス調整係数の前記検査算出を実行する算出部とを備える
    ことを特徴とする内視鏡プロセッサ。
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