JP2012143118A - モータ制御装置及び電動パワーステアリング装置 - Google Patents

モータ制御装置及び電動パワーステアリング装置 Download PDF

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Abstract

【課題】駆動回路を構成する各スイッチング素子に生じた短絡異常と区別して、精度良くセンサ異常の発生を検出することのできるモータ制御装置を提供すること。
【解決手段】異常検出部は、検出される山読み電流値Ix_hpの絶対値及び各谷読み電流値Ix_lpの絶対値の少なくとも何れかが、その電流検出の限界値に対応して設定された第1の閾値I1を超えるか否かを判定する。また、異常検出部は、その検出される相電流値Ixの絶対値が「0(ゼロ)」に対応して設定された第2の閾値I2よりも小さいか否かを判定する。そして、これら二つの判定条件を共に満たす相がある場合には、当該相にセンサ異常(張り付き異常)が発生したものと判定する。
【選択図】図6

Description

本発明は、モータ制御装置及び電動パワーステアリング装置に関するものである。
近年、モータを駆動源とする電動パワーステアリング装置(EPS)においては、システムに何らかの異常が生じた場合であっても、その安全性が担保される限り、モータ駆動を継続可能であることが求められている。即ち、異常発生時においても、操舵力の増大を抑えて運転者の負担を軽減することによって、より安全に車両を退避させる、或いはその発生した異常を解消するための施設(例えば、ディーラーや修理工場等)まで走行することができるようになる。
そこで、従来、電力供給線の断線や駆動回路における接点故障(各スイッチング素子のオープン異常)等により生ずる通電不良の有無をモータの各相(U,V,W)について判定する。そして、その通電不良発生相が一相のみである場合には、当該通電不良発生相以外の二相を通電相としてモータ駆動を継続することが提案されている(例えば、特許文献1及び特許文献2参照)。
即ち、何れかの相に通電不良が生じた場合であっても、その通電不良発生相以外の相については、正常時と同様、安全に通電することが可能である。従って、上記構成によれば、その安全性を担保しつつ、モータ駆動を継続して、引き続き操舵系にアシスト力を付与することができる。
国際公開第2005/91488号パンフレット 特開2008−211909号公報
また、このような通電不良以外にも、二相駆動による継続制御の実行が可能な異常モードとして、電流センサの異常(センサ異常)を挙げることができる。即ち、各相に対応して設けられた電流センサに何らかの異常(例えば、アンプの故障等)が生ずることで、その出力レベルが異常値となることがある(例えば、電流検出の限界値(上限値又は下限値)近傍に固着する(所謂Hi/Lo張り付き)等)。この場合、実際の電力供給経路は全て正常であり、その発生した異常が当該センサ異常のみであるならば、少なくとも、異常発生相以外の二相のみを通電相とする限りにおいては、安全に、そのモータ駆動を継続することができる。
しかしながら、こうした過電流の発生を示すセンサ信号に基づき検出される異常モードには、上記のセンサ異常以外にも、駆動回路を構成する各スイッチングの短絡異常(ショート)がある。そして、当該短絡異常の発生時には、その異常発生相に貫通電流が発生するのみならず、駆動回路を正常に動作させることができなくなる。このため、従来、そのセンサ信号が過電流の発生を示すものである場合には、上記のような二相駆動による継続制御は行われていないのが実情であり、この点において、なお改善の余地を残すものとなっていた。
本発明は、上記問題点を解決するためになされたものであって、その目的は、駆動回路を構成する各スイッチング素子に生じた短絡異常と区別して、精度良くセンサ異常の発生を検出することのできるモータ制御装置及び電動パワーステアリング装置を提供することにある。
上記問題点を解決するために、請求項1に記載の発明は、モータに通電される三相の相電流値を検出する電流検出手段と、前記各相電流値に基づいて三角波をPWMキャリアとした電流制御を実行することによりモータ制御信号を出力するモータ制御信号出力手段と、前記モータ制御信号に基づいて前記モータに駆動電力を出力する駆動回路とを備え、前記駆動回路は、前記モータ制御信号に基づきオン/オフする一対のスイッチング素子を直列に接続してなるスイッチングアームを各相に対応して並列に接続することにより形成されるとともに、前記各スイッチングアームの低電位側には電流センサが設けられ、前記電流検出手段は、前記三角波が山となるタイミング及び谷となるタイミングで前記各電流センサの出力信号を取得することにより各相の山読み電流値及び谷読み電流値を検出するとともに、該各山読み電流値及び各谷読み電流値の差分に基づいて各相の相電流値を検出するモータ制御装置において、前記山読み電流値、前記谷読み電流値、及び前記相電流に基づいて、各相の電力供給経路に生じた異常を検出する異常検出手段を備え、前記異常検出手段は、何れかの相において、前記山読み電流値の絶対値又は前記谷読み電流値の絶対値の少なくとも何れかが電流検出の限界値に対応する第1の閾値を超え、且つ前記相電流値の絶対値がゼロに対応する第2の閾値よりも小さい場合には、当該相について前記電流センサの異常があると判定すること、を要旨とする。
即ち、各相の電流センサに何らかの異常が生ずることで、その異常発生相の山読み電流値及び谷読み電流値が、共に電流検出の限界値近傍の値で一定となることがある。そして、この場合、両者の差分である相電流値もまた、「0」近傍の値で一定となる。従って、上記構成によれば、各相毎に、精度よくセンサ異常の発生を検出することができる。
請求項2に記載の発明は、前記モータ制御信号出力手段は、前記電流センサの異常発生時には、その異常発生相以外の二相を通電相として前記モータ制御信号の出力を実行すること、を要旨とする。上記構成によれば、安全性を担保しつつ、二相駆動による継続制御の実行領域を拡大することができる。
請求項3に記載の発明は、前記異常検出手段は、前記相電流値の絶対値が前記限界値に対応する第3の閾値を超え、且つ前記山読み電流値又は前記谷読み電流値が前記電流検出の下限値に対応する第4の閾値よりも低い場合に、当該相について前記スイッチング素子の短絡異常があると判定すること、を要旨とする。
即ち、駆動回路を構成する各スイッチングアームの低電位側に各電流センサが設けられている場合には、その何れかのスイッチング素子に短絡異常が発生することにより、山読み電流値(上段短絡時)又は谷読み電流値(上段短絡時)の何れか一方が、その電流検出の下限値近傍の値を示すようになる。
従って、上記構成によれば、各相毎に、精度よく短絡異常の発生を検出することができる。そして、その検出結果に基づいて、モータ制御を停止し、速やかにフェールセーフを図ることができる。その結果、その安全性を更に向上させることができる。
請求項4に記載の発明は、請求項1〜請求項3の何れか一項に記載のモータ制御装置を備えた電動パワーステアリング装置であること、を要旨とする。
上記構成によれば、精度よくセンサ異常の発生を検出することができる。その結果、安全性を担保しつつ、その二相駆動による継続制御の実行領域を拡大することが可能になる。そして、そのセンサ異常発生時においても引き続き操舵系にアシスト力を付与することにより、その操舵力の増大を抑えて運転者の負荷を軽減することができる。
本発明によれば、駆動回路を構成する各スイッチング素子に生じた短絡異常と区別して、精度良くセンサ異常の発生を検出することが可能なモータ制御装置及び電動パワーステアリング装置を提供することができる。
電動パワーステアリング装置(EPS)の概略構成図。 EPSの電気的構成を示すブロック図。 三角波をPWMキャリヤとした電流制御の態様を示す説明図。 電流検出の処理手順を示すフローチャート。 電流センサ異常発生時の各相電流値、各山読み電流値及び各谷読み電流値を示す説明図。 センサ異常検出の処理手順を示すフローチャート。 (a)(b)短絡異常発生時の各相電流値、各山読み電流値及び各谷読み電流値を示す説明図。 短絡異常検出の処理手順を示すフローチャート。 各異常検出、及びその異常モードに応じたモータ制御の態様を示すフローチャート。
以下、本発明を具体化した一実施形態を図面に従って説明する。
図1に示すように、本実施形態の電動パワーステアリング装置(EPS)1において、ステアリング2が固定されたステアリングシャフト3は、ラックアンドピニオン機構4を介してラック軸5と連結されており、ステアリング操作に伴うステアリングシャフト3の回転は、ラックアンドピニオン機構4によりラック軸5の往復直線運動に変換される。尚、本実施形態のステアリングシャフト3は、コラムシャフト3a、インターミディエイトシャフト3b、及びピニオンシャフト3cを連結してなる。そして、このステアリングシャフト3の回転に伴うラック軸5の往復直線運動が、同ラック軸5の両端に連結されたタイロッド6を介して図示しないナックルに伝達されることにより、転舵輪7の舵角、即ち車両の進行方向が変更される。
また、EPS1は、操舵系にステアリング操作を補助するためのアシスト力を付与する操舵力補助装置としてのEPSアクチュエータ10と、該EPSアクチュエータ10の作動を制御する制御手段としてのECU11とを備えている。
本実施形態のEPSアクチュエータ10は、駆動源であるモータ12が減速機構13を介してコラムシャフト3aと駆動連結された所謂コラム型のEPSアクチュエータとして構成されている。尚、本実施形態のモータ12には、ブラシレスモータが採用されており、同モータ12は、ECU11から三相(U,V,W)の駆動電力の供給を受けることにより回転する。そして、EPSアクチュエータ10は、同モータ12の回転を減速してコラムシャフト3aに伝達することにより、そのモータトルクをアシスト力として操舵系に付与する構成となっている。
一方、ECU11には、トルクセンサ14及び車速センサ15が接続されており、同ECU11は、これら各センサの出力信号に基づいて操舵トルクτ及び車速Vを検出する。そして、ECU11は、これら操舵トルクτ及び車速Vに基づいて目標アシスト力を演算し、当該目標アシスト力をEPSアクチュエータ10に発生させるべく、その駆動源であるモータ12への駆動電力の供給を通じて、該EPSアクチュエータ10の作動、即ち操舵系に付与するアシスト力を制御する(パワーアシスト制御)。
次に、本実施形態のEPSの電気的構成について説明する。
図2は、本実施形態のEPSの制御ブロック図である。同図に示すように、ECU11は、モータ制御信号を出力するマイコン17と、同マイコン17の出力するモータ制御信号に基づいてモータ12に三相の駆動電力を供給する駆動回路18とを備えている。
本実施形態の駆動回路18は、FET18a,18d、FET18b,18e、及びFET18c,18fの各組の直列回路を並列に接続することにより形成されている。そして、FET18a,18d、FET18b,18e、FET18c,18fの各接続点19u,19v,19wはそれぞれモータ12の各相のモータコイル12u,12v,12wに接続されている。
即ち、本実施形態の駆動回路18は、直列に接続された一対のスイッチング素子を基本単位(スイッチングアーム)として、各相に対応する3つのスイッチングアーム18u,18v,18wを並列に接続してなる周知のPWMインバータとして構成されている。そして、マイコン17の出力するモータ制御信号は、駆動回路18を構成する各FET18a〜18fのスイッチング状態(オン/オフ作動)を規定するゲートオン/オフ信号となっている。
つまり、駆動回路18を構成する上記各FET18a〜18fは、そのゲート端子に対して、上記モータ制御信号に基づく制御電圧が印加されることによりオン/オフする。そして、各相のモータコイル12u,12v,12wに対する通電パターンが切り替わることにより、三相の駆動電力がモータ12に供給されるようになっている。
詳述すると、本実施形態のマイコン17は、図3に示すように、各相のモータコイル12u,12v,12wに印加すべき相電圧に対応する各DUTY指示値Du,Dv,DwとPWMキャリア(搬送波)である三角波との比較に基づいて、その駆動回路18に出力するモータ制御信号を生成する。そして、本実施形態では、上下にシフトされた位相の等しい二つの三角波δ1,δ2を用いることにより(δ1>δ2)、所謂アーム短絡による貫通電流の発生を回避すべく、デッドタイムが設定されている。
即ち、マイコン17は、同図中、上側に位置する三角波δ1との比較において、当該三角波δ1の値よりも各DUTY指示値Du,Dv,Dwの方が高い場合には、当該相に対応する高電位側(上段)の各FET18a,18b,18cをオンし、低い場合には、これらの各FET18a,18b,18cをオフするようなモータ制御信号を生成する。そして、同図中、下側の三角波δ2との比較において、当該三角波δ2の値よりもDUTY指示値Du,Dv,Dwの方が低い場合には、当該相に対応する低電位側(下段)の各FET18d,18e,18fをオンし、高い場合には、これらの各FET18d,18e,18fをオフとするようなモータ制御信号を生成する構成になっている。
また、図2に示すように、本実施形態では、駆動回路18を構成する各スイッチングアーム18u,18v,18wの低電位側(接地側、図2中下側)には、それぞれ、各相に対応する電流センサ20u,20v,20wが設けられている。尚、これらの各電流センサ20u,20v,20wは、各スイッチングアーム18u,18v,18wに対して直列に接続されたシャント抵抗の端子間電圧を増幅して出力する周知の構成を有している。そして、本実施形態のマイコン17は、これら各電流センサ20u,20v,20wの出力信号Si_u,Si_v,Si_wに基づいて、モータ12に通電される各相電流値Iu,Iv,Iwを検出する。
詳述すると、マイコン17に設けられた電流検出部21は、所定のサンプリングタイミングで、各電流センサ20u,20v,20wの出力信号Si_u,Si_v,Si_wを取得する。具体的には、図3に示すように、そのPWMキャリアとしての三角波(δ1,δ2)が、「谷」となるタイミング(同図中、T1)及び「山」となるタイミング(同図中、T2)で、各電流センサ20u,20v,20wの出力信号Si_u,Si_v,Si_wを取得する。尚、この場合において、「山となるタイミング」「谷となるタイミング」とは、言うまでもなく、それぞれ、三角波(δ1,δ2)の値が「最大」「最小」となるピークタイミングである。そして、電流検出部21は、これら二つのタイミングで取得した出力信号Si_u,Si_v,Si_wに基づいて、モータ12の各相電流値Iu,Iv,Iwを検出する。
さらに詳述すると、図4のフローチャートに示すように、電流検出手段としての電流検出部21は、上記の各サンプリングタイミングで各電流センサ20u,20v,20wの出力信号Si_u,Si_v,Si_wを取得すると(ステップ101)、続いて、当該各出力信号Si_u,Si_v,Si_wをA/D変換する(ステップ102)。そして、そのA/D変換値Di_u,Di_v,Di_wに基づいて、その各サンプリングタイミングに対応した山読み電流値Iu_hp,Iv_hp,Iw_hp及び谷読み電流値Iu_lp,Iv_lp,Iw_lpを検出する(ステップ103)。
次に、電流検出部21は、上記連続する二つのサンプリングタイミング(図2参照、T1,T2)で検出された各相の山読み電流値Iu_hp,Iv_hp,Iw_hpから各谷読み電流値Iu_lp,Iv_lp,Iw_lpを減算する。そして、これにより得られた値を各相の相電流値Iu,Iv,Iwとして検出する(Iu=Iu_hp−Iu_lp、Iv=Iv_hp−Iv_lp、Iw=Iw_hp−Iw_lp、ステップ104)。
図2に示すように、本実施形態のマイコン17において、上記電流検出部21により検出された各相電流値Iu,Iv,Iwは、上記操舵トルクτ及び車速Vとともに、モータ制御信号出力手段としてのモータ制御部22に入力される。また、同モータ制御部22には、モータレゾルバ23により検出されたモータ回転角θが入力される。そして、マイコン17は、このモータ制御部22において、これらの各状態量に基づく電流制御を実行することにより、上記駆動回路18に出力するモータ制御信号を生成する。
詳述すると、モータ制御部22は、上記操舵トルクτ及び車速Vに基づいて、操舵系に付与すべきアシスト力(目標アシスト力)に対応した電流指令値を演算する。詳しくは、検出される操舵トルクτが大きいほど、また車速Vが低いほど、より大きなアシスト力が発生するような電流指令値を演算する。そして、同モータ制御部22は、その電流指令値に実電流値を追従させるべく、電流フィードバック制御を実行することにより、モータ制御信号を生成する。
具体的には、本実施形態のモータ制御部22は、上記モータ回転角θに基づいて、その実電流値として検出される上記各相電流値Iu,Iv,Iwをd/q座標系のd軸電流値及びq軸電流値に変換する。また、同モータ制御部22は、上記電流指令値としてq軸電流指令値を演算する(d軸電流指令値はゼロ)。そして、d/q座標系において各軸電流指令値に各軸電流値を追従させるべく電流フィードバック制御演算を実行し、その演算結果として得られるd/q座標系の電圧指令値を逆変換(二相/三相変換)することにより、三相座標系(U,V,W)の各相電圧指令値を演算する。
更に、モータ制御部22は、このようにして演算された各相電圧指令値に基づく各DUTY指示値Du,Dv,Dwを、上記のようにPWMキャリアである三角波(δ1,δ2)と比較することにより、モータ制御信号を生成する。そして、本実施形態では、このモータ制御信号をマイコン17が駆動回路18に出力することにより、EPSアクチュエータ10の駆動源であるモータ12に対し、その目標アシスト力を発生するための駆動電力が供給されるようになっている。
また、図2に示すように、本実施形態のマイコン17には、上記駆動回路18及びモータ12間の電力供給経路に生じた異常を検出する異常検出部25が設けられている。具体的には、異常検出手段としての異常検出部25には、電流検出部21により検出された各相の相電流値Iu,Iv,Iw、上記モータ制御部22において演算された各DUTY指示値Du,Dv,Dw、及びモータ回転角速度ωが入力される。そして、異常検出部25は、これらの各状態量に基づいて、各相の電流供給経路における通電不良の発生を検出する。
本実施形態では、異常検出部25による検出結果は、異常検出信号Strとして上記モータ制御部22に入力される。そして、モータ制御部22は、その異常検出信号Strが通電不良の発生を示し、且つ、その通電不良発生相が一相のみである場合には、当該通電不良発生相以外の二相を通電相としてモータ12に対する駆動電力の供給を継続すべく、そのモータ制御信号の生成を実行する。
尚、このような通電不良の発生要因としては、駆動回路18を構成する各FET18a〜18fのオープン(開固定)異常、及び同駆動回路18と各相のモータコイル12u,12v,12wとの間を接続する電力供給線26u,26v,26wの断線等が挙げられる。そして、上記の各状態量(相電流値、DUTY指示値、及びモータ回転角速度)に基づく通電不良検出、及び通電不良発生相以外の二相を通電相とする継続制御(二相駆動)の詳細については、例えば、特許文献1や特許文献2等の記載を参照されたい。
また、本実施形態の異常検出部25には、上記各状態量とともに、電流検出部21において検出された各相の山読み電流値Iu_hp,Iv_hp,Iw_hp及び各谷読み電流値Iu_lp,Iv_lp,Iw_lpが入力される。そして、異常検出部25は、これら各相の山読み電流値Iu_hp,Iv_hp,Iw_hp及び各谷読み電流値Iu_lp,Iv_lp,Iw_lp、並びに各相の相電流値Iu,Iv,Iwに基づいて、上記各電流センサ20u,20v,20wの異常(センサ異常)、及び駆動回路18を構成する各FET18a〜18fに生じた短絡(ショート)異常を検出する。
即ち、各相の電流センサ20u,20v,20wに異常(例えば、アンプの故障等)が生ずることにより、その出力信号Si_u,Si_v,Si_wの値が出力限界付近で一定(所謂Hi/Lo張り付き)となることがある。そして、このような場合、図5に示すように、その電流検出部21が検出する当該異常発生相の上記山読み電流値Ix_hp及び谷読み電流値Ix_lp(x=u,v,w)は、共に電流検出の限界値(±Ilim)近傍(同図中、領域α1)の値で一定となる。その結果、両者の差分である相電流値Ixもまた、「0」近傍(同図中、領域α2)の値で一定となる。
この点に着目し、本実施形態の異常検出部25は、電流検出部21により検出される山読み電流値Iu_hp,Iv_hp,Iw_hpの絶対値及び各谷読み電流値Iu_lp,Iv_lp,Iw_lpの絶対値の少なくとも何れかが、上記電流検出の限界値(±Ilim)に対応して設定された第1の閾値I1を超えるか否かを判定する。また、異常検出部25は、その検出される各相電流値Iu,Iv,Iwの絶対値が「0(ゼロ)」に対応して設定された第2の閾値I2よりも小さいか否かを判定する。そして、これら二つの判定条件を共に満たす相がある場合には、当該相に、上記のようなセンサ異常(張り付き異常)が発生したものと判定する。
具体的には、図6のフローチャートに示すように、本実施形態の異常検出部25は、先ず、判定対象とするX相(X=U,V,W)の山読み電流値Ix_hpの絶対値(|Ix_hp|)が上記第1の閾値I1を超えるか否かを判定する(ステップ201)。そして、その山読み電流値Ix_hpの絶対値が、上記第1の閾値I1以下である場合(|Ix_hp|≦I1、ステップ201:NO)には、続いて、当該X相の谷読み電流値Ix_lpの絶対値(|Ix_lp|)が上記第1の閾値I1を超えるか否かを判定する(ステップ202)。
次に、異常検出部25は、上記ステップ201において、その山読み電流値Ix_hpの絶対値が第1の閾値I1を超えると判定した場合(|Ix_hp|>I1,ステップ201:YES)には、当該X相の相電流値Ixの絶対値が第2の閾値I2よりも小さいか否かを判定する(ステップ203)。また、上記ステップ202において、その谷読み電流値Ix_lpの絶対値が第1の閾値I1を超えると判定した場合(|Ix_lp|>I1,ステップ202:YES)にも、同様に、当該ステップ203において、当該X相の相電流値Ixの絶対値が第2の閾値I2よりも小さいか否かを判定する。そして、その相電流値Ixの絶対値が第2の閾値I2よりも小さい場合(|Ix|<I2,ステップ203:YES)には、当該X相にセンサ異常(張り付き異常)が発生したものと判定する(ステップ204)。
尚、本実施形態の異常検出部25は、上記ステップ202において、谷読み電流値Ix_lpの絶対値が、上記第1の閾値I1以下である場合(|Ix_lp|≦I1、ステップ202:NO)には、ステップ203及びステップ204の処理を実行しない。そして、上記ステップ203において、相電流値Ixの絶対値が第2の閾値I2以上である場合(|Ix|≧I2,ステップ203:NO)には、ステップ204の処理を実行しない。
一方、図7(a)(b)に示すように、駆動回路18を構成する各FET18a〜18fの何れかが短絡(ショート)故障した場合には、所謂アーム短絡による貫通電流の発生によって、当該短絡異常発生相の相電流値Ixは、その電流検出の限界値(±Ilim)近傍(同図中、領域α3)の値を示すようになる。
具体的には、図7(a)に示すように、駆動回路18における高電位側(電源側、上段)の各FET18a,18b,18cの何れかに短絡異常が発生した場合には、電流検出部21が検出する当該異常発生相の山読み電流値Ix_hpとして、電流検出の下限値(−Ilim)近傍(同図中、領域α4)の値を有した上記貫通電流が検出される。そして、谷読み電流値Ix_lpについては、正常時と同様に略「0(ゼロ)」である。従って、この場合、両者の差分である相電流値Ixは、電流検出の上限値(+Ilim)近傍(同図中、領域α3)において、その山読み電流値Ix_hpと略等しい値を示すことになる。
また、図7(b)に示すように、駆動回路18における低電位側(接地側、上段)の各FET18d,18e,18fの何れかに短絡異常が発生した場合には、電流検出部21が検出する当該異常発生相の谷読み電流値Ix_lpとして、電流検出の下限値(−Ilim)近傍(同図中、領域α4)の値を有した上記貫通電流が検出される。そして、このとき、その下段FETが接地短絡されることで、山読み電流値Ix_hpは理論上、略「0(ゼロ)」となる。従って、この場合、両者の差分である相電流値Ixは、電流検出の限界値(上限:+Ilim)近傍(同図中、領域α3)の値を示すことになる。
即ち、本実施形態のように各スイッチングアーム18u,18v,18wの低電位側に各電流センサ20u,20v,20wが設けられている場合には、上記短絡異常の発生により、山読み電流値Ix_hp(上段短絡時)又は谷読み電流値Ix_lp(上段短絡時)の何れか一方が、その電流検出の下限値(−Ilim)近傍の値を示すことになる。
この点に着目し、本実施形態の異常検出部25は、電流検出部21により検出される各相電流値Iu,Iv,Iwの絶対値が、上記電流検出の限界値(±Ilim)に対応して設定された第3の閾値I3を超えるか否かを判定する。また、異常検出部25は、山読み電流値Iu_hp,Iv_hp,Iw_hpの絶対値又は各谷読み電流値Iu_lp,Iv_lp,Iw_lpの何れかが、その電流検出の下限値(−Ilim)に対応して設定された第4の閾値I4より低いか否かを判定する。尚、本実施形態では、この第4の閾値I4は、上記下限値と同じく負の符号を有するとともに、その絶対値が上記第3の閾値I3よりも小さくなるように設定されている。そして、これら二つの判定条件を共に満たす相がある場合には、当該相に、上記のような短絡異常が発生したものと判定する。
具体的には、図8のフローチャートに示すように、本実施形態の異常検出部25は、先ず、判定対象とするX相(X=U,V,W)の相電流値Ixの絶対値(|Ix|)が上記第3の閾値I3を超えるか否かを判定する(ステップ301)。
次に、異常検出部25は、このステップ301において、当該相電流値Ixの絶対値(|Ix|)が上記第3の閾値I3を超えると判定した場合(|Ix|>I3、ステップ301:YES)、その山読み電流値Ix_hpが、上記第4の閾値I4よりも低いか否かを判定する(ステップ302)。更に、異常検出部25は、このステップ301において、X相の山読み電流値Ix_hpが、上記第4の閾値I4以上であると判定した場合(Ix_hp≧I4:ステップ302:NO)には、続いて、当該X相の谷読み電流値Ix_lpが上記第4の閾値I4よりも低いか否かを判定する(ステップ303)。そして、これら二つのステップにおいて、山読み電流値Ix_hpが上記第4の閾値I4よりも低いと判定した場合(Ix_hp<I4:ステップ302:YES)、又は谷読み電流値Ix_lpが上記第4の閾値I4よりも低いと判定した場合(Ix_lp<I4:ステップ302:YES)には、当該X相に上記短絡異常が発生したものと判定する(ステップ304)。
尚、本実施形態の異常検出部25は、上記ステップ301において、相電流値Ixの絶対値(|Ix|)が上記第3の閾値I3以下であると判定した場合(|Ix|≦I3、ステップ301:NO)には、ステップ302以降の処理を実行しない。そして、上記ステップ303において、谷読み電流値Ix_lpが上記第4の閾値I4以上であると判定した場合(Ix_lp≧I4:ステップ303:NO)には、上記ステップ304の処理を実行しない。
このように、本実施形態の異常検出部25は、U,V,Wの各相毎に、上記センサ異常判定処理(図6参照、ステップ201〜ステップ204)、及び上記短絡異常検出処理(図8参照、ステップ301〜ステップ304)を実行する。そして、これらのセンサ異常検出及び短絡異常検出の結果を含む異常検出信号Strをモータ制御部22に出力する。
また、本実施形態では、モータ制御部22は、異常検出部25から入力された異常検出信号Strが上記センサ異常の発生を示すものであるか否かを判定し、当該センサ異常がある場合には、そのセンサ異常発生相が一相のみであるか否か、即ち正常な相が二相残存するか否かを判定する。そして、異常検出信号Strがセンサ異常の発生を示し、且つ、そのセンサ異常発生相が一相のみである場合には、上記通電不良発生時と同様、当該センサ異常発生相以外の二相を通電相としてモータ12に対する駆動電力の供給を継続すべく、そのモータ制御信号の生成を実行する(継続制御)。
更に、本実施形態のモータ制御部22は、異常検出部25から入力された異常検出信号Strが上記短絡異常の発生を示すものであるか否かを判定する。そして、その異常検出信号Strが当該短絡異常の発生を示す場合には、そのモータ制御を停止して、速やかにフェールセーフを図る構成となっている。
次に、本実施形態のマイコン17が実行する各異常検出、及び異常モードに応じたモータ制御の態様について説明する。
図9のフローチャートに示すように、本実施形態のマイコン17は、先ず通電不良検出を実行し(ステップ401)、通電不良が発生していないと判定した場合(ステップ402:NO)には、続いて上記センサ異常検出を実行する(ステップ403、図6参照)。更に、マイコン17は、そのセンサ異常検出の結果に基づき、当該センサ異常が発生していないと判定した場合(ステップ404:NO)には、続いて上記短絡異常検出を実行する(ステップ405、図8参照)。そして、その短絡異常検出の結果に基づき、当該短絡異常が発生していないと判定した場合(ステップ406:NO)には、モータ12に対し三相の駆動電力を供給すべく、モータ制御信号を生成する(通常制御、ステップ407)。
また、マイコン17は、上記ステップ402において通電不良が発生していると判定された場合(ステップ402:YES)、又は上記ステップ404においてセンサ異常が発生していると判定された場合(ステップ404:YES)には、その異常発生相が一相のみ、即ち通電可能な二相が残存するか否かを判定する(ステップ408)。そして、その異常発生相が一相のみである場合(ステップ408:YES)には、当該異常発生相以外の二相を通電相としてモータ12に対する駆動電力の供給を継続すべく、そのモータ制御信号の生成を実行する(継続制御、ステップ409)。
そして、マイコン17は、上記ステップ406において短絡異常が発生していると判定された場合(ステップ406:YES)、又は上記ステップ408において通電可能な二相が残存しないと判定した場合(ステップ408:YES)には、そのモータ制御を停止する(ステップ410)。
以上、本実施形態によれば、以下のような作用・効果を得ることができる。
(1)異常検出部25は、検出される山読み電流値Ix_hpの絶対値及び各谷読み電流値Ix_lpの絶対値の少なくとも何れかが、その電流検出の限界値(±Ilim)に対応して設定された第1の閾値I1を超えるか否かを判定する。また、異常検出部25は、その検出される各相電流値Ixの絶対値が「0(ゼロ)」に対応して設定された第2の閾値I2よりも小さいか否かを判定する。そして、これら二つの判定条件を共に満たす相がある場合には、当該相にセンサ異常(張り付き異常)が発生したものと判定する。
即ち、各相の電流センサ20u,20v,20wに何らかの異常が生ずることで、その異常発生相の上記山読み電流値Ix_hp及び谷読み電流値Ix_lpが、共に電流検出の限界値(±Ilim)近傍の値で一定となることがある。そして、この場合、両者の差分である相電流値Ixもまた、「0」近傍の値で一定となる。
従って、上記構成によれば、各相毎に、精度よくセンサ異常の発生を検出することができる。そして、その検出結果に基づいて、二相駆動による継続制御を実行することにより、安全性を担保しつつ、引き続き操舵系にアシスト力を付与することができる。その結果、異常発生後における操舵力の増大を抑えて運転者の負荷を軽減することができる。
(2)異常検出部25は、検出される相電流値Ixの絶対値が、その電流検出の限界値(±Ilim)に対応して設定された第3の閾値I3を超えるか否かを判定する。また、異常検出部25は、検出される各山読み電流値Ix_hp又は各谷読み電流値Ix_lpが、その電流検出の下限値(−Ilim)に対応して設定された第4の閾値I4より低いか否かを判定する。そして、これら二つの判定条件を共に満たす相がある場合には、当該相に、短絡異常が発生したものと判定する。
即ち、駆動回路18を構成する各スイッチングアーム18u,18v,18wの低電位側に各電流センサ20u,20v,20wが設けられている場合、短絡異常の発生により、山読み電流値Ix_hp(上段短絡時)又は谷読み電流値Ix_lp(上段短絡時)の何れか一方が、その電流検出の下限値(−Ilim)近傍の値を示すようになる。
従って、上記構成によれば、各相毎に、精度よく短絡異常の発生を検出することができる。そして、その検出結果に基づいて、モータ制御を停止し、速やかにフェールセーフを図ることにより、その安全性を更に向上させることができる。
なお、上記実施形態は以下のように変更してもよい。
・上記実施形態では、本発明をEPSアクチュエータ10の駆動源であるモータ12の作動を制御するモータ制御装置としてのECU11に具体化した。しかし、これに限らず、EPS以外の用途に適用してもよい。
・また、EPSの形式についても所謂コラム型に限らず、所謂ピニオン型やラックアシスト型であってもよい。
・上記実施形態では、図8に示される短絡異常検出により短絡異常の発生が確定した場合に、そのモータ制御を停止することとした。しかし、これに限らず、相電流値Ixの絶対値が、過電流の発生を示す閾値を超えた場合に、モータ制御を停止する構成としてもよい。尚、この場合における閾値については、第1及び第3の閾値と同様、その電流検出の限界値(±Ilim)に対応して設定するとよい。
・また、センサ異常検出については、駆動回路18を構成する各FET18a〜18fを全てオフとした状態において、各電流センサ20u,20v,20wの出力信号Si_u,Si_v,Si_wの何れかが通電状態を示す場合に、当該相にセンサ異常が発生したものと判定してもよい。
具体的には、例えば、先ず、図8に示される短絡異常検出を実行する。そして、その検出結果に基づいて、モータ制御を停止した状態、即ち各FET18a〜18fが全てオフとなった状態において、上記各電流センサ20u,20v,20wの出力信号Si_u,Si_v,Si_wに基づくセンサ異常検出を行うとよい。
・電流検出の限界値(±Ilim)に対応する第1の閾値I1及び第3の閾値I3については、必ずしも限界値と同値でなくともよく、検出誤差等を考慮した任意の値に設定してもよい。また、電流検出の下限値(−Ilim)に対応する第4の閾値I4も同様であり、「0(ゼロ)」に対応する第2の閾値I2もまた、必ずしも「0」でなくともよい。
・また、図6に示されるセンサ異常検出後、更に、駆動回路18を構成する各FET18a〜18fを全てオフとした状態において、当該異常相の端子電圧に基づく短絡異常判定を実行してもよい。即ち、電力供給線26u,26v,26wにプルアップ抵抗を接続することで、短絡異常時には、各FET18a〜18fが全てオフであっても、当該相に電源電圧に基づく端子電圧が検出される。従って、センサ異常の検出後、この短絡異常判定において当該相における各FETの短絡が否定されることをもって、そのセンサ異常検出の信頼性を高めることができる。そして、これら一連の判定を複数回繰り返すことによって、より精度よく、センサ異常の発生を検出することができる。
次に、以上の実施形態から把握することのできる技術的思想を記載する。
(イ)前記モータ制御信号出力手段は、前記短絡異常の発生時には、その異常発生相以外の二相を通電相とした前記モータ制御信号の出力を実行しないこと、を特徴とするモータ制御装置。これにより、速やかにフェールセーフを図り、その安全性を更に向上させることができる。
(ロ)前記第4の閾値は、その絶対値が前記第3の閾値の絶対値よりも小さな値となるように設定されること、を特徴とするモータ制御装置。即ち、第4の閾値と山読み電流値及び谷読み電流値との比較は、貫通電流の発生の有無を判定するためであり、別途、相電流値に基づく過電流検出を行うことから、その位置づけは、通電方向の確定に重きをおくものである。従って、上記構成によれば、検出誤差の影響を排除して、その短絡異常検出の精度を高めることができる。
1…電動パワーステアリング装置(EPS)、10…EPSアクチュエータ、11…ECU、12…モータ、12u,12v,12w…モータコイル、17…マイコン、18…駆動回路、18a〜18f…FET、18u,18v,18w…スイッチングアーム、20u,20v,20w…電流センサ、21…電流検出部、22…モータ制御部、25…異常検出部、26u,26v,26w…電力供給線、Si_u,Si_v,Si_w…出力信号、Iu_hp,Iv_hp,Iw_hp,Ix_hp…山読み電流値、Iu_lp,Iv_lp,Iw_lp,Ix_lp…谷読み電流値、Iu,Iv,Iw,Ix…相電流値、I1,I2,I3,I4…閾値、Ilim…限界値(上限及び下限)、Str…異常検出信号、δ1,δ2…三角波。

Claims (4)

  1. モータに通電される三相の相電流値を検出する電流検出手段と、前記各相電流値に基づいて三角波をPWMキャリアとした電流制御を実行することによりモータ制御信号を出力するモータ制御信号出力手段と、前記モータ制御信号に基づいて前記モータに駆動電力を出力する駆動回路とを備え、前記駆動回路は、前記モータ制御信号に基づきオン/オフする一対のスイッチング素子を直列に接続してなるスイッチングアームを各相に対応して並列に接続することにより形成されるとともに、前記各スイッチングアームの低電位側には電流センサが設けられ、前記電流検出手段は、前記三角波が山となるタイミング及び谷となるタイミングで前記各電流センサの出力信号を取得することにより各相の山読み電流値及び谷読み電流値を検出するとともに、該各山読み電流値及び各谷読み電流値の差分に基づいて各相の相電流値を検出するモータ制御装置において、
    前記山読み電流値、前記谷読み電流値、及び前記相電流に基づいて、各相の電力供給経路に生じた異常を検出する異常検出手段を備え、
    前記異常検出手段は、何れかの相において、前記山読み電流値の絶対値又は前記谷読み電流値の絶対値の少なくとも何れかが電流検出の限界値に対応する第1の閾値を超え、且つ前記相電流値の絶対値がゼロに対応する第2の閾値よりも小さい場合には、当該相について前記電流センサの異常があると判定すること、を特徴とするモータ制御装置。
  2. 請求項1に記載のモータ制御装置において、
    前記モータ制御信号出力手段は、前記電流センサの異常発生時には、その異常発生相以外の二相を通電相として前記モータ制御信号の出力を実行すること、
    を特徴とするモータ制御装置。
  3. 請求項1又は請求項2に記載のモータ制御装置において、
    前記異常検出手段は、前記相電流値の絶対値が前記限界値に対応する第3の閾値を超え、且つ前記山読み電流値又は前記谷読み電流値が前記電流検出の下限値に対応する第4の閾値よりも低い場合に、当該相について前記スイッチング素子の短絡異常があると判定すること、を特徴とするモータ制御装置。
  4. 請求項1〜請求項3の何れか一項に記載のモータ制御装置を備えた電動パワーステアリング装置。
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