JP2012142897A - 画像処理装置、画像処理方法および画像処理プログラム - Google Patents

画像処理装置、画像処理方法および画像処理プログラム Download PDF

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Abstract

【課題】未知の用紙を画像の出力媒体として使用する場合の補正処理を高精度に行うことができる画像処理装置、画像処理方法および画像処理プログラムを提供する。
【解決手段】標準用紙の特性データを保持するデータ格納部30と、ユーザ用紙の特性データを取得する特性データ取得部22と、ユーザ用紙と標準用紙の特性データの差分に基づきユーザ用紙と標準用紙との類似度を算出する類似度算出部23と、ユーザ用紙に対して類似度が最も大きい標準用紙を類似用紙として特定する類似用紙特定部24と、ユーザ用紙と類似用紙との類似度の大きさを評価する類似度評価部25と、その評価結果に基づき用紙対応補正部15における補正方法を複数の方法から選択する補正方法選択部26と、ユーザ用紙を出力媒体として使用する場合に補正方法選択部26により選択された方法に従って補正処理を行う用紙対応補正部15と、を備える。
【選択図】図2

Description

本発明は、画像の出力媒体として使用する用紙の種類に応じた補正処理を行う画像処理装置、画像処理方法および画像処理プログラムに関する。
カラープリンタやカラー複写機などにおいては、入力される画像データに対して再現色の統一を図るためのカラーマネジメントと呼ばれる画像処理が実施される。このようなカラーマネジメントでは、画像の出力媒体としてどのような用紙を使用する場合であっても、理想的には常に同じ色が再現されることが求められる。このため、色再現特性が既知の用紙である複数の標準用紙について、各標準用紙で色を再現するための補正処理に用いる補正プロファイルを事前に作成して保持しておき、これら複数の補正プロファイルの中から、実際に画像の出力媒体として使用される用紙に対応する補正プロファイルを選択して、選択した補正プロファイルを用いて色変換などの補正処理を行うことが知られている。
また、実際に画像の出力媒体として使用される用紙が、補正プロファイルが予め用意されている複数の標準用紙のいずれとも異なる用紙、つまり、色再現特性が未知の用紙(以下、未知用紙という。)の場合には、複数の標準用紙のうち、画像の出力媒体として使用される未知用紙に近い色再現特性を持つ標準用紙に対応する補正プロファイルを流用して、色変換などの補正処理を行うことも知られている(例えば、特許文献1参照。)。
特許文献1には、画像の出力媒体として使用される未知用紙の紙白部分を分光測光機で測定して分光特性データを取得し、取得した紙白部分の分光特性データを、予め補正プロファイルが用意されている標準用紙の紙白部分の分光特性データと比較して、画像の出力媒体として使用される未知用紙に近い色再現特性を持つ標準用紙を特定し、特定した標準用紙に対応する補正プロファイルを流用する構成が開示されている。
しかしながら、特許文献1に記載の技術では、未知用紙と標準用紙とで色再現特性が極めて似ている場合にはある程度の補正精度が確保できるものの、未知用紙と標準用紙の色再現特性の違いが大きければ、十分な補正精度が得られないという問題がある。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、未知用紙を画像の出力媒体として使用する場合の補正処理を高精度に行うことができる画像処理装置、画像処理方法および画像処理プログラムを提供することを目的としている。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明にかかる画像処理装置は、画像の出力媒体として使用する用紙の種類に応じた補正処理を行う画像処理装置であって、色再現特性が既知の用紙である複数の標準用紙それぞれについて、各標準用紙の色再現特性を表す複数の特性データを保持する特性データ保持手段と、色再現特性が未知の用紙である未知用紙の色再現特性を表す特性データを取得する特性データ取得手段と、前記未知用紙の特性データと、前記複数の標準用紙それぞれの特性データとの差分に基づいて、前記未知用紙と前記複数の標準用紙それぞれとの間の類似度を算出する類似度算出手段と、前記複数の標準用紙のうち、前記未知用紙に対する前記類似度が最も大きい標準用紙を類似用紙として特定する類似用紙特定手段と、前記未知用紙と前記類似用紙との間の前記類似度の大きさに基づき、予め定めた複数の補正方法から、前記未知用紙を前記出力媒体として使用する場合の補正方法を選択する選択手段と、前記未知用紙を前記出力媒体として使用する場合に、前記選択手段により選択された方法に従って画像データを補正する補正手段と、を備えることを特徴とする。
また、本発明にかかる画像処理方法は、画像の出力媒体として使用する用紙の種類に応じた補正処理を行う画像処理装置であって、色再現特性が既知の用紙である複数の標準用紙それぞれについて、各標準用紙の色再現特性を表す複数の特性データを保持する特性データ保持手段を備えた画像処理装置により実行される画像処理方法であって、色再現特性が未知の用紙である未知用紙の色再現特性を表す特性データを取得するステップと、前記未知用紙の特性データと、前記特性データ保持手段が保持する前記複数の標準用紙それぞれの特性データとの差分に基づいて、前記未知用紙と前記複数の標準用紙それぞれとの間の類似度を算出するステップと、前記複数の標準用紙のうち、前記未知用紙に対する前記類似度が最も大きい標準用紙を類似用紙として特定するステップと、前記未知用紙と前記類似用紙との間の前記類似度の大きさに基づき、予め定めた複数の補正方法から、前記未知用紙を前記出力媒体として使用する場合の補正方法を選択するステップと、前記未知用紙を前記出力媒体として使用する場合に、前記選択した方法に従って画像データを補正するステップと、を含むことを特徴とする。
また、本発明にかかる画像処理プログラムは、画像の出力媒体として使用する用紙の種類に応じた補正処理を行う画像処理装置であって、色再現特性が既知の用紙である複数の標準用紙それぞれについて、各標準用紙の色再現特性を表す複数の特性データを保持する特性データ保持手段を備えた画像処理装置に、色再現特性が未知の用紙である未知用紙の色再現特性を表す特性データを取得する機能と、前記未知用紙の特性データと、前記特性データ保持手段が保持する前記複数の標準用紙それぞれの特性データとの差分に基づいて、前記未知用紙と前記複数の標準用紙それぞれとの間の類似度を算出する機能と、前記複数の標準用紙のうち、前記未知用紙に対する前記類似度が最も大きい標準用紙を類似用紙として特定する機能と、前記未知用紙と前記類似用紙との間の前記類似度の大きさに基づき、予め定めた複数の補正方法から、前記未知用紙を前記出力媒体として使用する場合の補正方法を選択する機能と、前記未知用紙を前記出力媒体として使用する場合に、前記選択した方法に従って画像データを補正する機能と、を実現させることを特徴とする。
本発明によれば、未知用紙と類似用紙との類似度の大きさに基づいて、未知用紙を画像の出力媒体として使用する際の補正処理の方法を選択するので、未知用紙と類似用紙との類似度が小さい場合は類似度が大きい場合よりもきめ細かな補正処理を行うことが可能となり、未知用紙を画像の出力媒体として使用する場合の補正処理を高精度に行うことができるという効果を奏する。
図1は、画像処理装置を備えた画像形成システムの構成図である。 図2は、画像処理装置における画像処理プロセスを実現するための機能構成を示す機能ブロック図である。 図3は、3種類の標準用紙A〜Cと9種類のユーザ用紙U1〜U9の分光反射率データを対比して示す図である。 図4は、3種類の標準用紙A〜Cそれぞれについて、9種類のユーザ用紙U1〜U9との間の類似度を算出した結果を纏めた図である。 図5は、用紙差補正カーブ生成部により実行される一連の処理を示すフローチャートである。 図6は、図5のステップS104、ステップS105、ステップS106およびステップS108におけるCMYK各色ごとの補正カーブ最適化処理の詳細を示すフローチャートである。 図7は、補正カーブ最適化における入力値に対応する出力値の更新の例を説明する図である。 図8は、3つの出力値候補a,b,cそれぞれに対して平均色差を算出した結果を場合分けして示した図である。 図9は、色変換パラメータ生成部が類似用紙に対応する色変換パラメータを用いてユーザ用紙に対応する色変換パラメータを生成する処理を示すフローチャートである。 図10は、図9のステップS302の「差分予測による補間」の処理を説明する図である。
以下に添付図面を参照して、この発明にかかる画像処理装置、画像処理方法および画像処理プログラムの最良な実施の形態を詳細に説明する。
(システム構成)
図1は、本実施の形態にかかる画像処理装置を備えた画像形成システムの構成図である。本実施の形態にかかる画像処理装置1は、例えば、制御PCおよび該制御PCに搭載された拡張ハードウエアと制御ソフトウエアにより実現されている。
画像処理装置1には、該画像処理装置1によって処理された画像データに基づいて、物理的な画像の出力媒体である用紙上に画像を形成する画像形成装置2が接続されている。画像形成装置2は、例えば、シアン(C),マゼンタ(M),イエロー(Y),ブラック(K)の4色を基本色材とし、これらの混色でフルカラー画像を用紙上に形成する。
一方で、画像処理装置1は、ネットワーク3に接続されており、同じネットワーク3に接続されたユーザPC4から送付される画像データを受け取って、後述する画像処理プロセスを施した後、画像形成装置2に転送する。
また、画像処理装置1には、画像形成装置2により用紙に形成された補正用パッチ画像を測色する測色手段5が接続されている。測色手段5としては、例えば、分光測色機が使用されるが、用紙の分光反射率データが得られるものであればよく、カラースキャナで代用することも可能である。
(機能構成)
図2は、画像処理装置1における画像処理プロセスを実現するための機能構成を示す機能ブロック図である。画像処理装置1は、画像処理プロセスを実現するための機能構成として、図2に示すように、画像データ取得部11と、第1色変換部12と、用紙対応補正部15と、補正制御部20と、データ格納部30とを備える。
画像データ取得部11は、ネットワーク3を介してユーザPC4から送付される画像データを取得する。なお、画像データ取得部11が取得する画像データは、ユーザPC4からネットワーク3を介して送付される画像データに限られるものではない。例えば、画像形成装置2がスキャナを備える場合、このスキャナで読み取った画像データを、画像データ取得部11が取得するようにしてもよい。
第1色変換部12は、画像データ取得部11が取得した画像データに対して、RGB,CMYK等デバイス依存の色空間の表色値から、デバイス非依存の色空間であるPCS(Profile Connection Space)の表色値に変換する色変換を行う。
用紙対応補正部15は、画像形成装置2で画像の出力媒体として使用する用紙に対応した補正を行う機能ブロックであり、第2色変換部13と、階調補正部14とを含む。
第2色変換部13は、例えば3次元LUT(Look Up Table)で構成される色変換パラメータを用いて、第1色変換部12での色変換により得られたPCSの表色値を、画像形成装置2が扱うCMYKの色空間の表色値に変換する色変換を行う。
階調補正部14は、例えばCMYKの各色ごとに設定された1次元LUTである用紙差補正カーブを用いて、第2色変換部13での色変換により得られたCMYKの色空間の表色値に対して、CMYKの各色ごとの階調補正を行う。
補正制御部20は、用紙対応補正部15による補正を制御する機能ブロックであり、補正用パッチ画像データ転送部21、特性データ取得部22、類似度算出部23、類似用紙特定部24、類似度評価部25、補正方法選択部26、用紙差補正カーブ生成部27および色変換パラメータ生成部28を含む。
また、データ格納部30は、画像処理装置1における画像処理プロセスに必要な各種データを保持するデータ保持手段であり、補正用パッチ画像データ31、複数の標準用紙に対応する複数の色変換パラメータのデータ集合32、複数の標準用紙に対応する複数の特性データのデータ集合33を保持している。なお、補正用パッチ画像データ31は、複数の単色パッチ画像および混色パッチ画像を用紙上に形成するためのデータである。また、標準用紙とは、色再現特性が既知の用紙であり、対応する色変換パラメータが事前に生成されてデータ格納部30に保持された用紙である。また、特性データとは、用紙の色再現特性を表すデータであり、例えば、分光反射率データである。
補正用パッチ画像データ転送部21は、例えば、画像形成装置2に設けられたオペレーションパネルを利用したユーザの操作に応じて、データ格納部30に格納されている補正用パッチ画像データ31を読み出して、画像形成装置2に転送する。画像形成装置2は、この補正用パッチ画像データ31の転送を受けて、ユーザによりセットされた用紙に補正用パッチ画像を形成して出力する。ここでは、ユーザにより画像形成装置2にセットされる用紙が、色再現特性が未知であり、対応する色変換パラメータがデータ格納部30に保持されていない未知用紙(以下、ユーザ用紙と呼ぶ。)であるものとする。
特性データ取得部22は、画像形成装置2によって補正用パッチ画像が形成されたユーザ用紙Xを測色した測色手段5から、ユーザ用紙の色再現特性を表す特性データ(例えば、紙白部分およびパッチ画像の分光反射率のデータ)を含む測色値を取得する。なお、ここでは、画像形成装置2によりユーザ用紙に補正用パッチ画像を形成し、この補正用パッチ画像が形成されたユーザ用紙Xを測色手段5で測色して、この測色手段5から特性データ取得部22がユーザ用紙の特性データを取得する構成を説明するが、特性データ取得部22がユーザ用紙の特性データを取得する方法は、これに限られるものではなく、例えば、ネットワーク3に接続されている他の端末が保持するユーザ用紙の特性データを、ネットワーク3経由で取得する構成としてもよい。
類似度算出部23は、特性データ取得部22により取得されたユーザ用紙の特性データと、データ格納部30が保持するデータ集合33に含まれる複数の標準用紙に対応する複数の特性データとの差分に基づいて、ユーザ用紙と複数の標準用紙それぞれとの間の類似度を算出する。特性データとして分光反射率データを用いる場合、類似度算出部23は、ユーザ用紙の分光反射率データと、複数の標準用紙それぞれの分光反射率データとの波長ごとの差分に基づいて、ユーザ用紙と複数の標準用紙それぞれとの間の類似度を算出する。なお、類似度算出部23による類似度の算出方法の具体例については、詳細を後述する。
類似用紙特定部24は、類似度算出部23により算出された類似度に基づいて、複数の標準用紙のうち、ユーザ用紙に対する類似度が最も大きい標準用紙、つまり、ユーザ用紙に対して最も特性の近い標準用紙を、ユーザ用紙に類似する類似用紙として特定する。
類似度評価部25は、ユーザ用紙と、類似用紙特定部24により類似用紙と特定された標準用紙との間の類似度の大きさを評価する。例えば、類似度評価部25は、ユーザ用紙と類似用紙との間の類似度T_xを、第1の閾値Sh1および第2の閾値Sh2(Sh1>Sh2)と比較し、Sh1≦T_xの関係にあるか、または、Sh2≦T_x<Sh1の関係にあるか、または、T_x<Sh2の関係にあるかを判定することで、ユーザ用紙と類似用紙との間の類似度T_xを、類似度:大きい(Sh1≦T_x)、類似度:中程度(Sh2≦T_x<Sh1)、類似度:小さい(T_x<Sh2)の3段階で評価する。
補正方法選択部26は、類似度評価部25によるユーザ用紙と類似用紙との間の類似度の評価結果に基づいて、画像形成装置2においてユーザ用紙を画像の出力媒体として使用する場合の用紙対応補正部15における補正方法を、予め定めた複数の方法から選択する。
具体的には、例えば、類似度評価部25がユーザ用紙と類似用紙との間の類似度を上記のように3段階で評価する場合、補正方法選択部26は、ユーザ用紙と類似用紙との間の類似度が大きい(Sh1≦T_x)と評価されると、データ格納部30が保持するデータ集合32に含まれる複数の色変換パラメータのうち、類似用紙に対応する色変換パラメータを用いた第2色変換部13による色変換を、用紙対応補正部15における補正方法として選択する。この場合、階調補正部14に対しては、入力値=出力値となる用紙差補正カーブを適用して、階調補正部14による補正を実質無効にする。
また、補正方法選択部26は、ユーザ用紙と類似用紙との間の類似度が中程度(Sh2≦T_x<Sh1)と評価されると、データ格納部30が保持するデータ集合32に含まれる複数の色変換パラメータのうち、類似用紙に対応する色変換パラメータを用いた第2色変換部13による色変換と、用紙差補正カーブ生成部27により生成される用紙差補正カーブを用いた階調補正部14による階調補正との組み合わせを、用紙対応補正部15における補正方法として選択する。
また、補正方法選択部26は、ユーザ用紙と類似用紙との間の類似度が小さい(T_x<Sh2)と評価されると、色変換パラメータ生成部28により生成されるユーザ用紙に対応する色変換パラメータを用いた第2色変換部13による色変換を、用紙対応補正部15における補正方法として選択する。この場合、階調補正部14に対しては、入力値=出力値となる用紙差補正カーブを適用して、階調補正部14による補正を実質無効にする。
用紙差補正カーブ生成部27は、ユーザ用紙と類似用紙との差を補正するための、階調補正部14での階調補正に用いる用紙差補正カーブを生成する。なお、用紙差補正カーブ生成部27が用紙差補正カーブを生成する方法の具体例については、詳細を後述する。
色変換パラメータ生成部28は、データ格納部30が保持するデータ集合32に含まれる類似用紙に対応する色変換パラメータを用いて、ユーザ用紙に対応する色変換パラメータを生成する。なお、色変換パラメータ生成部28がユーザ用紙に対応する色変換パラメータを生成する方法の具体例については、詳細を後述する。
(動作概要)
次に、本実施の形態にかかる画像処理装置1の動作の概要について説明する。
ユーザが画像形成装置2の用紙カセットにユーザ用紙をセットして、例えば、画像形成装置2のオペレーションパネルに表示されている「用紙対応補正」のボタンを押圧操作すると、画像形成装置2から画像処理装置1に対して、補正用パッチ画像データの転送を要求する要求信号が送られる。
画像形成装置2から画像処理装置1に対して上記要求信号が送られると、補正制御部20の補正用パッチ画像データ転送部21が、データ格納部30から補正用パッチ画像データ31を読み出し、この補正用パッチ画像データ31を画像形成装置2へと転送する。画像形成装置2は、この補正用パッチ画像データ31の転送を受けて、ユーザ用紙に補正用パッチ画像を形成して出力する。
補正用パッチ画像が形成されたユーザ用紙Xが画像形成装置2から出力され、ユーザがこの補正用パッチ画像が形成されたユーザ用紙Xを測色手段5にセットすると、測色手段5によって補正用パッチ画像が形成されたユーザ用紙Xに対する測色が行われ、ユーザ用紙の特性データを含む測色値が画像処理装置1に送られて、補正制御部20の特性データ取得部22により取得される。
補正制御部20の特性データ取得部22によりユーザ用紙の特性データを含む測色値が取得されると、補正制御部20の類似度算出部23が、ユーザ用紙の特性データと、データ格納部30が保持するデータ集合33に含まれる複数の標準用紙に対応する複数の特性データとの差分に基づいて、ユーザ用紙と複数の標準用紙それぞれとの間の類似度を算出する。
補正制御部20の類似度算出部23によりユーザ用紙と複数の標準用紙それぞれとの間の類似度が算出されると、補正制御部20の類似用紙特定部24が、ユーザ用紙に対して類似度が最も大きい標準用紙を、ユーザ用紙に類似する類似用紙として特定する。
補正制御部20の類似用紙特定部24により類似用紙が特定されると、補正制御部20の類似度評価部25が、ユーザ用紙と類似用紙との間の類似度を、例えば大中小の3段階で評価する。そして、補正制御部20の補正方法選択部26が、類似度評価部25の評価結果に基づいて、用紙対応補正部15における補正方法を、予め定めた複数の方法から選択する。
例えば、ユーザ用紙と類似用紙との間の類似度が大きいと評価された場合、補正方法選択部26は、類似用紙に対応する色変換パラメータを用いた第2色変換部13による色変換を、用紙対応補正部15における補正方法として選択する。そして、補正方法選択部26は、データ格納部30から類似用紙に対応する色変換パラメータを読み出して、用紙対応補正部15の第2色変換部13にセットするとともに、用紙対応補正部15の階調補正部14に対しては、入力値=出力値となる用紙差補正カーブをセットする。
また、ユーザ用紙と類似用紙との間の類似度が中程度と評価された場合、補正方法選択部26は、類似用紙に対応する色変換パラメータを用いた第2色変換部13による色変換と、補正制御部20の用紙差補正カーブ生成部27により生成される用紙差補正カーブを用いた階調補正部14による階調補正との組み合わせを、用紙対応補正部15における補正方法として選択する。そして、補正方法選択部26は、データ格納部30から類似用紙に対応する色変換パラメータを読み出して、用紙対応補正部15の第2色変換部13にセットするとともに、用紙差補正カーブ生成部27に対してアクティブ信号を送る。
用紙差補正カーブ生成部27は、補正方法選択部26からのアクティブ信号を受けて、ユーザ用紙と類似用紙との差を補正するための、階調補正部14での階調補正に用いる用紙差補正カーブを生成する。そして、用紙差補正カーブ生成部27は、生成した用紙差補正カーブを、用紙対応補正部15の階調補正部14にセットする。
また、ユーザ用紙と類似用紙との間の類似度が小さいと評価された場合、補正方法選択部26は、補正制御部20の色変換パラメータ生成部28により生成されるユーザ用紙に対応する色変換パラメータを用いた第2色変換部13による色変換を、用紙対応補正部15における補正方法として選択する。そして、補正方法選択部26は、色変換パラメータ生成部28に対してアクティブ信号を送るとともに、データ格納部30から類似用紙に対応する色変換パラメータを読み出して、色変換パラメータ生成部28に送る。また、補正方法選択部26は、用紙対応補正部15の階調補正部14に対して、入力値=出力値となる用紙差補正カーブをセットする。
色変換パラメータ生成部28は、補正方法選択部26からのアクティブ信号を受けて、データ格納部30から読み出された類似用紙に対応する色変換パラメータを用いて、ユーザ用紙に対応する色変換パラメータを生成する。そして、色変換パラメータ生成部28は、生成したユーザ用紙に対応する色変換パラメータを、用紙対応補正部15の第2色変換部13にセットする。
その後、ユーザが画像形成装置2のオペレーションパネルに表示されている「印刷実行」のボタンを押圧操作すると、画像データ取得部11により画像データの取得が行われる。そして、第1色変換部12が、画像データ取得部11が取得した画像データを、デバイス非依存の色空間であるPCSの表色値に変換する。
第1色変換部12で色変換が行われた画像データは、用紙対応補正部15の第2色変換部13に入力される。第2色変換部13は、補正制御部20の補正方法選択部26により選択された方法に従って、データ格納部30から読み出された類似用紙に対応する色変換パラメータ、または補正制御部20の色変換パラメータ生成部28により生成されたユーザ用紙に対応する色変換パラメータを用いて、第1色変換部12での色変換により得られたPCSの表色値を、画像形成装置2が扱うCMYKの色空間の表色値に変換する。
第2色変換部13で色変換が行われた画像データは、用紙対応補正部15の階調補正部14に入力される。階調補正部14は、補正制御部20の補正方法選択部26により選択された方法に従って、補正制御部20の用紙差補正カーブ生成部27により生成された用紙差補正カーブ、または入力値=出力値となる用紙差補正カーブを用いて、第2色変換部13での色変換により得られたCMYKの色空間の表色値に対して、CMYKの各色ごとの階調補正を行う。
階調補正部14でCMYKの各色ごとの階調補正が行われた画像データは、画像形成装置2に送られる。そして、画像形成装置2は、この画像データに基づいてユーザ用紙に画像を形成し、印刷物として出力する。以上の一連の動作により、画像形成装置2での画像の出力媒体として特性が未知のユーザ用紙を用いる場合であっても、画像処理装置1でユーザ用紙に対応する高精度な補正を実施して、画像の再現性を高めることができる。
(類似度算出の具体例)
次に、特性データとして分光反射率データを用いる場合を例に挙げて、補正制御部20の類似度算出部23による類似度算出の具体例について説明する。
ユーザ用紙の分光反射率データの波形と標準用紙の分光反射率データの波形が似通っている場合、ユーザ用紙と標準用紙は類似していると言える。したがって、下記式(1)を用いて、ユーザ用紙の分光反射率データと標準用紙の分光反射率データとの偏差σを求め、下記式(2)のように、その偏差σの逆数を類似度Tとして求めることができる。なお、下記式(1)において、波長λは離散値であり、λ=380,390,・・・,730とする。また、Nは離散値λのデータ数であり、N=36となる。
Figure 2012142897
ユーザ用紙と標準用紙とで分光反射率データの波形が似通っているということは、各波長における差分のばらつきが小さいということであり、偏差σが小さい値になる。逆に、各波長における差分のばらつきが大きければ、偏差σが大きい値になる。類似度の大小と分光反射率データの偏差σの大小が逆の関係にあるため、偏差σの逆数を類似度Tとした。このように、ユーザ用紙と標準用紙との間の類似度Tは、分光反射率データの各波長における差分に基づく値で定義できる。
(類似用紙特定の具体例)
次に、補正制御部20の類似用紙特定部24による類似用紙の特定の具体例について説明する。ここでは、3種類の標準用紙A〜Cそれぞれについて、対応する色変換パラメータと分光反射率データ(特性データ)がデータ格納部30に保持されており、9種類のユーザ用紙U1〜U9について、3種類の標準用紙A〜Cの中から類似用紙を特定する場合を例に挙げて説明する。
図3は、3種類の標準用紙A〜Cと9種類のユーザ用紙U1〜U9の分光反射率データを対比して示したものである。図3(a)は、3種類の標準用紙A〜Cの分光反射率データを示し、図3(b)は、標準用紙Aの分光反射率データおよびこの標準用紙Aの分光反射率データに波形が近いユーザ用紙U1,U2,U7,U8の分光反射率データを示し、図3(c)は、標準用紙Bの分光反射率データおよびこの標準用紙Bの分光反射率データに波形が近いユーザ用紙U4,U5,U6,U9の分光反射率データを示し、図3(d)は、標準用紙Cの分光反射率データおよびこの標準用紙Cの分光反射率データに波形が近いユーザ用紙U3の分光反射率データを示している。
9種類のユーザ用紙U1〜U9は、3種類の標準用紙A〜Cとの間の分光反射率データの波形の近さから、図3(b)に示すように、分光反射率データの波形が標準用紙Aに近いA群のユーザ用紙U1,U2,U7,U8と、図3(c)に示すように、分光反射率データの波形が標準用紙Bに近いB群のユーザ用紙U4,U5,U6,U9と、図3(d)に示すように、分光反射率データの波形が標準用紙Cに近いC群のユーザ用紙U3とに分類することができる。
ユーザ用紙と標準用紙との間の類似度は、上述したように、分光反射率データの波形の近さを反映している。したがって、ユーザ用紙U1〜U9それぞれについて、標準用紙A〜Cの中から類似用紙を特定することは、ユーザ用紙U1〜U9をA群、B群、C群に分類することと同じである。つまり、A群のユーザ用紙U1,U2,U7,U8については、標準用紙Aを類似用紙として特定することができ、B群のユーザ用紙U4,U5,U6,U9については、標準用紙Bを類似用紙として特定することができ、C群のユーザ用紙U3については、標準用紙Cを類似用紙として特定することができる。
(類似度評価の具体例)
次に、補正制御部20の類似度評価部25によるユーザ用紙と類似用紙との間の類似度評価の具体例について説明する。
図4は、上述した3種類の標準用紙A〜Cそれぞれについて、9種類のユーザ用紙U1〜U9との間の類似度Tを算出した結果を纏めたものである。なお、図中の○は、各ユーザ用紙に対してどの標準用紙が類似用紙として特定されたかを示している。上述したA群、B群、C群は、この図4に示す結果をもとに、9種類のユーザ用紙U1〜U9を分類したものである。
ユーザ用紙と類似用紙との間の類似度は、例えば、図4に示す表の中で○が付いている欄の類似度Tの数値を、第1の閾値Sh1および第2の閾値Sh2と比較することにより、大中小の3段階で評価する。ここで、第1の閾値Sh1を0.5、第2の閾値Sh2を0.2とすると、ユーザ用紙U1と類似用紙である標準用紙Aとの間の類似度(0.17)は、小さいと評価される。また、ユーザ用紙U2と類似用紙である標準用紙Aとの間の類似度(0.62)は、大きいと評価される。また、ユーザ用紙U3と類似用紙である標準用紙Cとの間の類似度(0.83)は、大きいと評価される。また、ユーザ用紙U4と類似用紙である標準用紙Bとの間の類似度(0.36)は、中程度と評価される。また、ユーザ用紙U5と類似用紙である標準用紙Bとの間の類似度(0.23)は、中程度と評価される。また、ユーザ用紙U6と類似用紙である標準用紙Bとの間の類似度(0.21)は、中程度と評価される。また、ユーザ用紙U7と類似用紙である標準用紙Aとの間の類似度(0.48)は、中程度と評価される。また、ユーザ用紙U8と類似用紙である標準用紙Aとの間の類似度(0.62)は、大きいと評価される。また、ユーザ用紙U9と類似用紙である標準用紙Bとの間の類似度(0.25)は、中程度と評価される。
(補正方法選択の具体例)
次に、補正制御部20の補正方法選択部26による補正方法選択の具体例について説明する。
上述したように、ユーザ用紙に類似する類似用紙として特定される標準用紙は、色変換パラメータおよび分光反射率データ(特性データ)がデータ格納部30に保持されている複数の標準用紙のうち、ユーザ用紙との間の類似度が最も大きい標準用紙である。ただし、このように特定された類似用紙は、他の標準用紙との関係においてユーザ用紙との類似度が相対的に大きいものであり、ユーザ用紙との間の類似度が必ずしも十分に大きいものであるとは限らない。例えば、図3(b)に示したように、ユーザ用紙U1の類似用紙としては標準用紙Aが特定されるが、このユーザ用紙U1と標準用紙Aとでは、分光反射率データの波形に比較的大きな差が見られ、これらの間の類似度は、同じA群に分類される他のユーザ用紙U2,U7,U8と比較して小さい値となる。一方、図3(d)に示したように、ユーザ用紙U3とこのユーザ用紙U3の類似用紙として特定される標準用紙Cとでは、分光反射率データの波形が極めて近く、これらの間の類似度は比較的大きな値となる。
画像形成装置2において画像の出力媒体としてユーザ用紙を使用する場合、このユーザ用紙と類似用紙との間の類似度が十分に大きければ、類似用紙に対応する色変換パラメータを流用して第2色変換部13による色変換を行うことで、用紙対応補正部15での補正処理に十分な精度が得られると考えられる。しかしながら、ユーザ用紙と類似用紙との間の類似度が小さい場合は、類似用紙に対応する色変換パラメータを流用した第2色変換部13による色変換だけでは、ユーザ用紙に対応した補正を高精度に行うことができない。
ユーザ用紙に対応した補正を高精度に行うには、ユーザ用紙に対応した色変換パラメータを生成して、このユーザ用紙に対応した色変換パラメータを用いて第2色変換部13による色変換を行うことが有効である。また、類似用紙に対応する色変換パラメータを用いて第2色変換部13による色変換を行うとともに、ユーザ用紙と類似用紙との差を補正する用紙差補正カーブを用いて階調補正部14による階調補正を行う方法も、ユーザ用紙に対応した色変換パラメータを用いて色変換を行う方法と比較すると精度に限界はあるものの、簡易的な方法として有効である。ただし、これらの方法は、類似用紙に対応する色変換パラメータを流用して色変換を行う方法と比べ、処理負荷が増加する。
そこで、本実施の形態にかかる画像処理装置1では、ユーザ用紙と類似用紙との間の類似度を評価し、その評価結果に基づいて用紙対応補正部15における補正方法を選択することで、類似用紙に対応する色変換パラメータの流用ではユーザ用紙に対応した補正を高精度に行うことができない場合のみ、必要に応じて、用紙差補正カーブによる階調補正や、ユーザ用紙に対応する色変換パラメータを用いた色変換を行うようにしている。具体的には、ユーザ用紙と類似用紙との間の類似度が大きければ、類似用紙に対応する色変換パラメータを用いた第2色変換部13での色変換を行う。また、ユーザ用紙と類似用紙との間の類似度が中程度であれば、類似用紙に対応する色変換パラメータを用いた第2色変換部13での色変換を行うとともに、ユーザ用紙と類似用紙との差を補正する用紙差補正カーブを生成して、この用紙差補正カーブを用いた階調補正部14での階調補正を行う。また、ユーザ用紙と類似用紙との間の類似度が小さければ、類似用紙に対応する色変換パラメータを用いてユーザ用紙に対応する色変換パラメータを生成し、このユーザ用紙に対応する色変換パラメータを用いて、第2色変換部13での色変換を行う。
図4に示した例で説明すると、ユーザ用紙U1が画像の出力媒体として使用される場合、ユーザ用紙U1と類似用紙である標準用紙Aとの間の類似度は小さいと評価されるため、標準用紙Aに対応する色変換パラメータを補正することでユーザ用紙U1に対応する色変換パラメータが生成され、このユーザ用紙U1に対応する色変換パラメータを用いて、第2色変換部13での色変換が行われる。
また、ユーザ用紙U2が画像の出力媒体として使用される場合、ユーザ用紙U2と類似用紙である標準用紙Aとの間の類似度は大きいと評価されるため、標準用紙Aに対応する色変換パラメータを流用して、第2色変換部13での色変換が行われる。
また、ユーザ用紙U3が画像の出力媒体として使用される場合、ユーザ用紙U3と類似用紙である標準用紙Cとの間の類似度は大きいと評価されるため、標準用紙Cに対応する色変換パラメータを流用して、第2色変換部13での色変換が行われる。
また、ユーザ用紙U4が画像の出力媒体として使用される場合、ユーザ用紙U4と類似用紙である標準用紙Bとの間の類似度は中程度と評価されるため、標準用紙Bに対応する色変換パラメータを流用して、第2色変換部13での色変換が行われるとともに、ユーザ用紙U4と標準用紙Bとの差を補正するための用紙差補正カーブが生成され、この用紙差補正カーブを用いて、階調補正部14での階調補正が行われる。
また、ユーザ用紙U5が画像の出力媒体として使用される場合、ユーザ用紙U5と類似用紙である標準用紙Bとの間の類似度は中程度と評価されるため、標準用紙Bに対応する色変換パラメータを流用して、第2色変換部13での色変換が行われるとともに、ユーザ用紙U5と標準用紙Bとの差を補正するための用紙差補正カーブが生成され、この用紙差補正カーブを用いて、階調補正部14での階調補正が行われる。
また、ユーザ用紙U6が画像の出力媒体として使用される場合、ユーザ用紙U6と類似用紙である標準用紙Bとの間の類似度は中程度と評価されるため、標準用紙Bに対応する色変換パラメータを流用して、第2色変換部13での色変換が行われるとともに、ユーザ用紙U6と標準用紙Bとの差を補正するための用紙差補正カーブが生成され、この用紙差補正カーブを用いて、階調補正部14での階調補正が行われる。
また、ユーザ用紙U7が画像の出力媒体として使用される場合、ユーザ用紙U7と類似用紙である標準用紙Aとの間の類似度は中程度と評価されるため、標準用紙Aに対応する色変換パラメータを流用して、第2色変換部13での色変換が行われるとともに、ユーザ用紙U7と標準用紙Aとの差を補正するための用紙差補正カーブが生成され、この用紙差補正カーブを用いて、階調補正部14での階調補正が行われる。
また、ユーザ用紙U8が画像の出力媒体として使用される場合、ユーザ用紙U8と類似用紙である標準用紙Aとの間の類似度は大きいと評価されるため、標準用紙Aに対応する色変換パラメータを流用して、第2色変換部13での色変換が行われる。
また、ユーザ用紙U9が画像の出力媒体として使用される場合、ユーザ用紙U9と類似用紙である標準用紙Bとの間の類似度は中程度と評価されるため、標準用紙Bに対応する色変換パラメータを流用して、第2色変換部13での色変換が行われるとともに、ユーザ用紙U9と標準用紙Bとの差を補正するための用紙差補正カーブが生成され、この用紙差補正カーブを用いて、階調補正部14での階調補正が行われる。
(用紙差補正カーブの生成)
次に、補正制御部20の用紙差補正カーブ生成部27による用紙差補正カーブの生成方法について詳細に説明する。
図5は、用紙差補正カーブ生成部27により実行される一連の処理(メインルーチン)を示すフローチャートである。用紙差補正カーブ生成部27は、類似度評価部25によりユーザ用紙と類似用紙との間の類似度が中程度と評価され、補正方法選択部26により用紙差補正カーブ生成部27に対してアクティブ信号が送られると、図5のフローチャートで示す一連の処理を実行し、ユーザ用紙と類似用紙との差を補正するための用紙差補正カーブを生成する。なお、本実施の形態においては、予め複数の標準用紙それぞれについて、補正用パッチ画像が形成された標準用紙を測色手段5で測色することで得られる測色値(Lab値)が、色変換パラメータや特性データとともに、データ格納部30に保持されているものとする。
図5のメインルーチンが開始されると、用紙差補正カーブ生成部27は、まずステップS101の「ターゲット設定」において、データ格納部30に格納された複数の標準用紙に対応する測色値のうち、類似用紙特定部24により特定された類似用紙に対応する測色値を読み出し、この類似用紙に対応する測色値をターゲットとして設定する。
次に、用紙差補正カーブ生成部27は、ステップS102の「プリンタシミュレータ算出」において、特性データ取得部22により測色手段5から取得されたユーザ用紙の測色値に基づき、CMYKから画像形成装置2によりプリンタ出力されるLab値を推定するプリンタシミュレータを算出する。このプリンタシミュレータ算出の既存技術としては、例えば、CMYKと測色値であるLab値との組み合わせからなる各パッチ画像のデータをニューラルネットに学習させてシミュレータを構築する方法などがあり、本実施の形態においてもこの方法を用いることができる。
次に、用紙差補正カーブ生成部27は、ステップS103の「初期値設定」において、用紙差補正カーブの初期値として入力値=出力値である用紙差補正カーブを設定する。
次に、用紙差補正カーブ生成部27は、ステップS104の「Cの補正カーブ最適化」において、C以外の色の補正カーブを固定してCの補正カーブを最適化する。また、用紙差補正カーブ生成部27は、ステップS105の「Mの補正カーブ最適化」およびステップS106の「Yの補正カーブ最適化」においても同様に、他の色の補正カーブを固定して該当色の補正カーブを最適化する。
次に、用紙差補正カーブ生成部27は、ステップS107において、その時点での補正カーブを適用した場合に推定されるLab値とターゲットとの平均色差が収束したか否かを判定する。この収束判定は、1回前の収束判定時の平均色差と今回の平均色差との差分を閾値判定し、例えば、差分が0.05未満ならば収束したと判定し、差分が0.05以上ならば収束していないと判定する。1回目の収束判定時は、補正カーブを適用しない場合のターゲットとの平均色差と今回の平均色差との差分を評価する。
用紙差補正カーブ生成部27は、ステップS107において収束していないと判定された場合は(ステップS107:No)、ステップS104に戻って以降の処理を繰り返す。そして、ステップS107において収束したと判定されると(ステップS107:Yes)、次のステップS108に処理を移行する。
次に、用紙差補正カーブ生成部27は、ステップS108の「Kの補正カーブ最適化」において、CMYの補正カーブを固定してKの補正カーブを最適化する。そして、用紙差補正カーブ生成部27は、ステップS109において、ステップS107と同様の収束判定を行い、収束していないと判定された場合は(ステップS109:No)、ステップS107の処理を繰り返し、収束したと判定されると(ステップS109:Yes)、次のステップS110に処理を移行する。
次に、用紙差補正カーブ生成部27は、ステップS110の「補正カーブのスムージング」において、最適化されたCMYK各色の補正カーブの形状が滑らかになるように、多項式近似等により各色の補正カーブの形状を整える。以上で、用紙差補正カーブ生成部27による用紙差補正カーブの生成が終了する。
図6は、図5のステップS104、ステップS105、ステップS106およびステップS108におけるCMYK各色ごとの補正カーブ最適化処理の詳細(サブルーチン)を示すフローチャートである。この補正カーブ最適化処理は、補正カーブを最適化する対象の入力階調値I(n)を順次変更しながら、入力値ごとに出力値を最適化していく処理となる。
図6のサブルーチンが開始されると、用紙差補正カーブ生成部27は、まずステップS201において、I(n)のnを1に設定し、入力値の初期化を行う。なお、ここでの入力値は、補正用パッチ画像データにてパッチの構成に使用した階調値である。
次に、用紙差補正カーブ生成部27は、ステップS202の「入力値I(n)の評価データ準備」において、CMYKのうち該当色の階調値がI(n)であるパッチのCMYK値と測色値(Lab値)のセットを、評価データとして抽出する。
次に、用紙差補正カーブ生成部27は、ステップS203の「出力値O(I(n))更新」において、I(n)に対する補正カーブの出力値を更新し、ステップS204の「プリンタ出力値推定」において、プリンタシミュレータを使って更新された補正カーブを適用した場合の評価データ(CMYK値)に対するLab値を推定する。
次に、用紙差補正カーブ生成部27は、ステップS205の「ターゲットとの平均色差算出」において、ステップS204で推定したLab値とターゲットとの平均色差を算出する。そして、用紙差補正カーブ生成部27は、ステップS206において、ステップS205で算出した平均色差が極小値となっているか否かを判定し、平均色差が極小値でないと判定された場合は(ステップS206:No)、ステップS203に戻って補正カーブの出力値をまた別の値に更新し、以降の処理を繰り返す。
一方、平均色差が極小値であると判定されると(ステップS206:Yes)、用紙差補正カーブ生成部27は、次のステップS207において、nの値をインクリメント(+1)し、ステップS208において、nの値が最大値を超えたか否かを判定する。そして、nの値が最大値を超えていなければ(ステップS208:No)、ステップS202に戻って、新たな入力値に対する出力値の最適化を行い、nの値が最大値を超えたら(ステップS208:Yes)、補正カーブ最適化の処理を終了する。
図7は、n=2に設定された場合の入力値I(2)に対応する出力値O(I(2))の更新の例を示した図である。この図7に示す例において、第1の出力値候補が図中のcであり、第2の出力値候補が図中のa、第3の出力値候補が図中のbである。第2の出力候補aや第3の出力候補bは、第1の出力候補cの値を微小値eだけ増減させた値である。図6のステップS203の「出力値O(I(n))更新」では、このように、3つの出力値の候補を設定する。そして、図6のステップS206では、これら3つの出力値候補a,b,cそれぞれに対して平均色差を算出し、各平均色差の大小関係に応じて極小値であるか否か判定する。そして、極小値でないと判定された場合は、さらに図6のステップS203の「出力値O(I(n))更新」にて、次に第1の出力値候補とする値の設定、あるいは、第2の出力値候補および第3の出力候補の設定に使用する微小値eの更新を行う。
図8は、3つの出力値候補a,b,cそれぞれに対して平均色差を算出した結果を場合分けして示した図である。3つの出力値候補a,b,cそれぞれに対して平均色差を算出した結果が図8(a)のようになるケースでは、第1の出力値候補cが極小値でないと判定され、極小値となっている第3の出力値候補bが、次の第1の出力値候補に設定される。また、3つの出力値候補a,b,cそれぞれに対して平均色差を算出した結果が図8(b)のようになるケースでは、第1の出力値候補cが極小値でないと判定され、極小値となっている第2の出力値候補aが、次の第1の出力値候補に設定される。
また、3つの出力値候補a,b,cそれぞれに対して平均色差を算出した結果が図8(c)のようになるケースでは、微小値eが予め設定した閾値th未満である場合のみ、第1の出力値候補cが極小値であると判定される。微小値eが閾値th以上であれば、第1の出力値候補cは極小値でないと判定され、微小値eの更新が行われる。例えば、微小値eは初期値を2とし、更新するたびにその値が1,0.5,0.25,・・・と小さな値にあるものとする。また、閾値thを0.01とする。この場合、微小値eの更新によりe<0.01となった上で図8(c)のようなケースとなれば、第1の出力値候補cが微小値であると判定される。
以上のように極小値の判定および出力値候補a,b,cや微小値eの更新を繰り返すことにより、平均色差が極小になる出力値O(I(n))を見つけることができる。
(色変換パラメータの生成)
次に、補正制御部20の色変換パラメータ生成部28による色変換パラメータの生成方法について詳細に説明する。
図9は、色変換パラメータ生成部28が類似用紙に対応する色変換パラメータを用いてユーザ用紙に対応する色変換パラメータを生成する処理を示すフローチャートである。色変換パラメータ生成部28は、類似度評価部25によりユーザ用紙と類似用紙との間の類似度が小さいと評価され、補正方法選択部26により色変換パラメータ生成部28に対してアクティブ信号が送られると、図9のフローチャートで示す処理を実行して、ユーザ用紙に対応する色変換パラメータを生成する。
図9のフローチャートで示す処理が開始されると、色変換パラメータ生成部28は、まずステップS301の「色変換パラメータ生成」において、ユーザ用紙に対応する色変換パラメータのベースとなる3次元LUTを、特性データ取得部22により測色手段5から取得されたユーザ用紙の測色値に基づき、粗い分割数で作成する。なお、色変換パラメータとなる3次元LUTの生成自体は周知技術であるため、詳細な説明は省略する。ここでは、データ格納部30に保存された標準用紙に対応する色変換パラメータである3次元LUTが8×8×8分割であるものとし、ステップS301の「色変換パラメータ生成」では、それよりも分割数の粗い4×4×4分割の3次元LUTを生成するものとする。ステップS301の「色変換パラメータ生成」で生成する3次元LUTは、分割数が粗いため、色変換パラメータである8×8×8分割の3次元LUTを生成するよりも少ない計算量で生成することが可能である。
次に、色変換パラメータ生成部28は、ステップS302の「差分予測による補間」において、ステップS301で生成した3次元LUTと、データ格納部30から読み出された類似用紙に対応する色変換パラメータである3次元LUTとの差分値に基づき補間演算を行い、ユーザ用紙に対応する色変換パラメータである8×8×8分割の3次元LUTを生成する。
図10は、図9のステップS302の「差分予測による補間」を説明する図である。図10(a)が類似用紙に対応する色変換パラメータである8×8×8分割の3次元LUTを模式化して示したものであり、図10(b)がユーザ用紙に対応する色変換パラメータのベースとなる4×4×4分割の3次元LUTを模式化して示したものである。また、図10(c)は、これら2つの3次元LUTの差分予測に基づく補間の様子を示している。図10(c)における黒丸が、2つの3次元LUTの格子点が重なる部分であり、図10(c)における白丸が、類似用紙に対応する色変換パラメータである8×8×8分割の3次元LUTのみに存在する格子点である。
まず、図10(c)のp1の格子点位置について、この格子点位置に設定されている類似用紙に対応する色変換パラメータである3次元LUTの出力値s1と、ユーザ用紙に対応する色変換パラメータのベースとなる3次元LUTの出力値u1との差分r1=u1−s1を求める。同様に、図10(c)のp2,p3,p4の各格子点位置について、それぞれ2つのLUTの出力値の差分r2,r3,r4を求める。
次に、以上のように求めた差分r1〜r4に基づいて、図10(c)の格子点位置p5〜p9における差分r5〜r9を予測し、予測した差分r5〜r9を、類似用紙に対応する色変換パラメータである3次元LUTの出力値s5〜s9に加算して、ユーザ用紙に対応する色変換パラメータである8×8×8分割の3次元LUTにおける出力値u5〜u9とする。差分値r5〜r9の予測は、例えば、r5=(r1+r2)/2、r6=(r2+r3)/2、r7=(r3+r4)/2、r8=(r1+r4)/2、r9=(r1+r2+r3+r4)/4といった線形演算で行うことができる。また、非線形演算により差分値の予測を行うようにしてもよい。
以上のように、ユーザ用紙に対応する色変換パラメータのベースとなる4×4×4分割の粗い3次元LUTに対して、類似用紙に対応する色変換パラメータである8×8×8分割の3次元LUTとの差分に基づく補間演算を行うことによって、ユーザ用紙に対応する色変換パラメータである8×8×8分割の3次元LUTを生成することができる。
以上、具体的な例を挙げながら詳細に説明したように、本実施の形態にかかる画像処理装置1は、ユーザ用紙と類似用紙との間の類似度を評価し、その評価結果に基づいて用紙対応補正部15における補正方法を選択することで、類似用紙に対応する色変換パラメータの流用ではユーザ用紙に対応した補正を高精度に行うことができない場合のみ、必要に応じて、用紙差補正カーブによる階調補正や、ユーザ用紙に対応する色変換パラメータを用いた色変換を行うようにしている。したがって、画像形成装置2での画像の出力媒体として特性が未知のユーザ用紙を用いる場合であっても、用紙対応補正部15においてユーザ用紙に対応する補正を高精度に行って画像の再現性を高められるとともに、不要な処理を追加することによる処理負荷の増大を有効に抑制することができる。
なお、上述した本実施の形態にかかる画像処理装置1による画像処理プロセスは、例えば、上述した制御PCに拡張ソフトウエアとして実装された画像処理プログラムが制御PCのCPUにより実行されることによって実現される。制御PCのCPUにより実行される画像処理プログラムは、例えば、制御PCのROM等に予め組み込まれて提供される。また、制御PCのCPUにより実行される画像処理プログラムは、インストール可能な形式又は実行可能な形式のファイルでCD−ROM、フレキシブルディスク(FD)、CD−R、DVD(Digital Versatile Disk)等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録して提供するように構成してもよい。さらに、制御部PCのCPUにより実行される画像処理プログラムを、インターネット等のネットワークに接続されたコンピュータ上に格納し、ネットワーク経由でダウンロードさせることにより提供するように構成してもよい。また、制御部PCのCPUにより実行される出力制御プログラムを、インターネット等のネットワーク経由で提供または配布するように構成してもよい。
制御部PCのCPUにより実行される画像処理プログラムは、図2に機能ブロック図で示した各処理機能を含むモジュール構成となっており、実際のハードウエアとしてはCPU(プロセッサ)が例えばROMから画像処理プログラムを読み出して実行することにより各処理機能が主記憶装置(RAM)上にロードされ、各処理機能が主記憶装置上に生成されるようになっている。
以上、本発明の一適用例としての実施の形態を具体的に説明したが、本発明は、上記の実施の形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で様々な変形や変更を加えて具体化することができる。例えば、上記の実施の形態では、画像処理装置1を画像形成装置2とは別の装置として実現する構成を説明したが、画像処理装置1の一部または全部の機能を、画像形成装置2に内蔵させた構成を採用するようにしてもよい。
1 画像処理装置
2 画像形成装置
5 測色手段
13 第2色変換部
14 階調補正部
15 用紙対応補正部
20 補正制御部
21 補正用パッチ画像データ転送部
22 特性データ取得部
23 類似度算出部
24 類似用紙特定部
25 類似度評価部
26 補正方法選択部
27 用紙差補正カーブ生成部
28 色変換パラメータ生成部
30 データ格納部
31 補正用パッチ画像データ
32 色変換パラメータのデータ集合
33 特性データのデータ集合
特開2008−278152号公報

Claims (9)

  1. 画像の出力媒体として使用する用紙の種類に応じた補正処理を行う画像処理装置であって、
    色再現特性が既知の用紙である複数の標準用紙それぞれについて、各標準用紙の色再現特性を表す複数の特性データを保持する特性データ保持手段と、
    色再現特性が未知の用紙である未知用紙の色再現特性を表す特性データを取得する特性データ取得手段と、
    前記未知用紙の特性データと、前記複数の標準用紙それぞれの特性データとの差分に基づいて、前記未知用紙と前記複数の標準用紙それぞれとの間の類似度を算出する類似度算出手段と、
    前記複数の標準用紙のうち、前記未知用紙に対する前記類似度が最も大きい標準用紙を類似用紙として特定する類似用紙特定手段と、
    前記未知用紙と前記類似用紙との間の前記類似度の大きさに基づき、予め定めた複数の補正方法から、前記未知用紙を前記出力媒体として使用する場合の補正方法を選択する選択手段と、
    前記未知用紙を前記出力媒体として使用する場合に、前記選択手段により選択された方法に従って画像データを補正する補正手段と、を備えることを特徴とする画像処理装置。
  2. 前記特性データは、分光反射率データであることを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
  3. 前記類似度算出手段は、前記未知用紙の分光反射率データと、前記複数の標準用紙それぞれの分光反射率データとの波長ごとの差分に基づいて、前記類似度を算出することを特徴とする請求項2に記載の画像処理装置。
  4. 前記未知用紙と前記類似用紙との間の前記類似度の大きさを、該類似度が第1の閾値以上であるか、または、前記第1の閾値未満且つ前記第1の閾値よりも小さい第2の閾値以上であるか、または、前記第2の閾値未満であるか、の3段階で評価する評価手段をさらに備えることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の画像処理装置。
  5. 前記複数の標準用紙それぞれについて、各標準用紙の色再現特性に対応させて画像の色変換を行うための複数の色変換パラメータを保持する色変換パラメータ保持手段をさらに備え、
    前記選択手段は、前記未知用紙と前記類似用紙との間の前記類似度の大きさが前記第1の閾値以上である場合に、前記類似用紙に対応する色変換パラメータを用いた色変換を、前記未知用紙を前記出力媒体として使用する場合の補正方法として選択することを特徴とする請求項4に記載の画像処理装置。
  6. 前記複数の標準用紙それぞれについて、各標準用紙の色再現特性に対応させて画像の色変換を行うための複数の色変換パラメータを保持する色変換パラメータ保持手段と、
    前記未知用紙と前記類似用紙との色再現特性の差を補正する補正カーブを生成する補正カーブ生成手段と、をさらに備え、
    前記選択手段は、前記未知用紙と前記類似用紙との間の前記類似度の大きさが前記第1の閾値未満且つ前記第2の閾値以上である場合に、前記類似用紙に対応する色変換パラメータを用いた色変換および前記補正カーブを用いた階調補正を、前記未知用紙を前記出力媒体として使用する場合の補正方法として選択することを特徴とする請求項4に記載の画像処理装置。
  7. 前記複数の標準用紙それぞれについて、各標準用紙の特性に対応させて画像の色変換を行うための複数の色変換パラメータを保持する色変換パラメータ保持手段と、
    前記類似用紙に対応する色変換パラメータを用いて、前記未知用紙に対応する色変換パラメータを生成する色変換パラメータ生成手段と、をさらに備え、
    前記選択手段は、前記未知用紙と前記類似用紙との間の前記類似度の大きさが前記第2の閾値未満である場合に、前記未知用紙の特性に対応した色変換パラメータを用いた色変換を、前記未知用紙を前記出力媒体として使用する場合の補正方法として選択することを特徴とする請求項4に記載の画像処理装置。
  8. 画像の出力媒体として使用する用紙の種類に応じた補正処理を行う画像処理装置であって、色再現特性が既知の用紙である複数の標準用紙それぞれについて、各標準用紙の色再現特性を表す複数の特性データを保持する特性データ保持手段を備えた画像処理装置により実行される画像処理方法であって、
    色再現特性が未知の用紙である未知用紙の色再現特性を表す特性データを取得するステップと、
    前記未知用紙の特性データと、前記特性データ保持手段が保持する前記複数の標準用紙それぞれの特性データとの差分に基づいて、前記未知用紙と前記複数の標準用紙それぞれとの間の類似度を算出するステップと、
    前記複数の標準用紙のうち、前記未知用紙に対する前記類似度が最も大きい標準用紙を類似用紙として特定するステップと、
    前記未知用紙と前記類似用紙との間の前記類似度の大きさに基づき、予め定めた複数の補正方法から、前記未知用紙を前記出力媒体として使用する場合の補正方法を選択するステップと、
    前記未知用紙を前記出力媒体として使用する場合に、前記選択した方法に従って画像データを補正するステップと、を含むことを特徴とする画像処理方法。
  9. 画像の出力媒体として使用する用紙の種類に応じた補正処理を行う画像処理装置であって、色再現特性が既知の用紙である複数の標準用紙それぞれについて、各標準用紙の色再現特性を表す複数の特性データを保持する特性データ保持手段を備えた画像処理装置に、
    色再現特性が未知の用紙である未知用紙の色再現特性を表す特性データを取得する機能と、
    前記未知用紙の特性データと、前記特性データ保持手段が保持する前記複数の標準用紙それぞれの特性データとの差分に基づいて、前記未知用紙と前記複数の標準用紙それぞれとの間の類似度を算出する機能と、
    前記複数の標準用紙のうち、前記未知用紙に対する前記類似度が最も大きい標準用紙を類似用紙として特定する機能と、
    前記未知用紙と前記類似用紙との間の前記類似度の大きさに基づき、予め定めた複数の補正方法から、前記未知用紙を前記出力媒体として使用する場合の補正方法を選択する機能と、
    前記未知用紙を前記出力媒体として使用する場合に、前記選択した方法に従って画像データを補正する機能と、を実現させることを特徴とする画像処理プログラム。
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