JP2012140341A - 経皮吸収型貼付剤 - Google Patents

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Abstract

【課題】 高温・高湿の保管においても剥離性が優れた経皮吸収型貼付剤を提供する。
【解決手段】 支持体の片面に経皮吸収剤成分を含有する粘着剤層を有し、当該粘着剤層上に離型フィルムを有する経皮吸収型貼付剤であり、前記離型フィルムが、ケイ素−水素結合(SiH)が1平方メートル当たり20ミリモル(mmol/m)以下である熱硬化シリコーンからなる離型層を片面に有するポリエステルフィルムからなることを特徴とする経皮吸収型貼付剤。
【選択図】 なし

Description

本発明は、経皮吸収型貼付剤に関するものであり、詳しくは、保管時の安定性が極めて良好な経皮吸収型貼付剤に関するものである。
近年、薬物を含有する粘着層を設け、当該粘着剤層を被着体(生体の皮膚や粘膜)に貼付することで、薬物を皮膚や粘膜を通して生体内に連続的に投与する経皮吸収型貼付製剤が種々開発されている。
経皮吸収型貼付剤は、経皮吸収薬物を含有する粘着層の片面に支持体を反対面に離型フィルムを積層した構成で製造される。支持体および離型フィルムの基材としてポリエチレンテレフタレートやポリエチレンナフタレートに代表されるポリエステルフィルムが使用される。ポリエステルフィルムは、機械的強度、寸法安定性、平坦性、耐熱性、耐薬品性、光学特性等に優れた特性を有し、特に薬剤成分の不透過性に優れるため、当該用途に使用される。
経皮吸収型貼付剤は、製造後の保管安定性が要求されるが、経過時間や保管環境によって薬剤成分が離型フィルムのシリコーンコート層に影響して剥離が重くなる不具合が発生する。特に高温・高湿の環境では剥離が重くなることが知られている。
離型フィルムの重剥離化の対策として離型フィルム及び支持材の剛性を高くする必要がある。しかし、支持体は、被着体(生体の皮膚や粘膜)が曲面の場合にも密着するように軟質化や薄膜化が望まれている。したがって、離型フィルムには、保管環境の影響を受けない安定し剥離力が必要とされる。
特開1992−208229号公報 特開1999−49670号公報
本発明は、このような問題点を解決しようとするものであり、その解決課題は、高温・高湿の保管においても剥離性が優れた経皮吸収型貼付剤を提供することにある。
本発明者らは、上記課題に鑑み鋭意検討した結果、特定のシリコーン層を有するポリエステルフィルムからなる離型フィルムによれば、離型特性の安定化が図れることを見いだし、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明の要旨は、支持体の片面に経皮吸収剤成分を含有する粘着剤層を有し、当該粘着剤層上に離型フィルムを有する経皮吸収型貼付剤であり、前記離型フィルムが、ケイ素−水素結合(SiH)が1平方メートル当たり20ミリモル(mmol/m)以下である熱硬化シリコーンからなる離型層を片面に有するポリエステルフィルムからなることを特徴とする離型フィルムに存する。
本発明によれば、支持体の薄膜化や軟質化が可能となり、被着体の曲部等へと使用範囲を広くでき、さらに使用期限の延長が可能となり、本発明の工業的価値は高い。
本発明における離型フィルムの基体および支持体であるポリエステルフィルムとは、押出口金から溶融押出される、いわゆる押出法により押出した溶融ポリエステルシートを冷却した後、必要に応じ、延伸、熱処理を施したフィルムである。
本発明で使用する離型フィルムを構成するポリエステルとは、芳香族ジカルボン酸と脂肪族グリコールとを重縮合させて得られるものである。芳香族ジカルボン酸としては、テレフタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸などが挙げられ、脂肪族グリコールとしては、エチレングリコール、ジエチレングリコール、1,4−シクロヘキサンジメタノール等が挙げられる。代表的なポリエステルとしては、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレン−2,6−ナフタレンジカルボキシレート(PEN)等が例示される。また、用いるポリエステルは、ホモポリエステルであっても共重合ポリエステルであってもよい。共重合ポリエステルの場合は、30モル%以下の第三成分を含有した共重合体であればよい。
かかる共重合ポリエステルのジカルボン酸成分としては、イソフタル酸、フタル酸、テレフタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、アジピン酸、セバシン酸およびオキシカルボン酸(例えば、P−オキシ安息香酸など)等から選ばれる一種または二種以上が挙げられ、グリコール成分としては、エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、ブタンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、ネオペンチルグリコール等から選ばれる一種または二種以上が挙げられる。
本発明で使用するポリエステルには、本発明の要旨を損なわない範囲で、耐候剤、耐光剤、帯電防止剤、潤滑剤、遮光剤、抗酸化剤、蛍光増白剤、マット化剤、熱安定剤、および染料、顔料などの着色剤などを配合してもよい。
フィルム中に配合する粒子としては、酸化ケイ素、アルミナ、炭酸カルシウム、カオリン、酸化チタンおよび特公昭59−5216号公報に記載されているような架橋高分子微粉体等を挙げることができる。これらの粒子は、単独あるいは2成分以上を同時に使用してもよい。これら粒子を添加するフィルム層の含有量は、通常1重量%以下、好ましくは0.01〜1重量%、さらに好ましくは0.02〜0.6重量%の範囲である。粒子の含有量が少ない場合には、フィルム表面に十分な粗度を与えることができず、フィルム製造工程において、表面のキズが発生しやすかったり、巻き特性が劣ったりする傾向がある。
また、粒子の含有量が1重量%を超える場合には、フィルム表面の粗面化の度合いが大きくなりすぎて透明性が損なわれることがある。
ポリエステルフィルム中に含有される粒子の平均粒径は、通常0.02〜5μmであり、好ましくは0.1〜3μm、さらに好ましくは0.2〜1.8μmの範囲である。粒径が0.02μm未満の場合には、フィルム表面に十分な粗度を与えることができず、フィルム製造工程における巻き特性が劣る傾向がある。粒径が5μmを超える場合には、偏光板離型用フィルムとして用いられた場合、輝点となり欠陥検査に支障を来す恐れがある。
一方、フィルムの透明性を向上させるため、2層以上の積層フィルムとした場合、表層のみに粒子を配合する方法も好ましく採用される。この場合の表層とは、少なくとも表裏どちらか1層であり、もちろん表裏両層に粒子を配合することもできる。
本発明において、ポリエステルに粒子を配合する方法としては、特に限定されるものではなく、公知の方法を採用し得る。例えば、ポリエステルを製造する任意の段階において添加することができるが、好ましくはエステル化の段階、もしくはエステル交換反応終了後重縮合反応開始前の段階でエチレングリコール等に分散させたスラリーとして添加し重縮合反応を進めてもよい。またベント付き混練押出機を用い、エチレングリコールまたは水などに分散させた粒子のスラリーとポリエステル原料とをブレンドする方法、または、混練押出機を用い、乾燥させた粒子とポリエステル原料とをブレンドする方法などによって行われる。
なお、ポリエステルは、溶融重合後これをチップ化し、加熱減圧下または窒素等不活性気流中に必要に応じてさらに固相重合を施してもよい。得られるポリエステルの固有粘度は0.40dl/g以上であることが好ましく、0.40〜0.90dl/gであることが好ましい。
本発明の離型フィルムの厚みは、フィルムとして製膜可能な範囲で、かつ、離型フィルムとしての加工が可能であれば特に限定されるものではないが、通常25〜125μm、好ましくは50〜100μmの範囲である。フィルム厚みが25μm未満では、フィルムの腰が不十分となり、離型フィルムを剥がす工程でトラブルを生じやくなる傾向がある。フィルム厚みが125μmを超える場合は、製造コストが上がるため低価格化の要求に反することになる。
次に本発明の離型フィルムの製造方法に関して具体的に説明するが、本発明の要旨を満足する限り、本発明は以下の例示に特に限定されるものではない。
まず、本発明で使用するポリエステルの製造方法の好ましい例について説明する。ここではポリエステルとしてポリエチレンテレフタレートを用いた例を示すが、使用するポリエステルにより製造条件は異なる。常法にしたがって、テレフタル酸とエチレングリコールからエステル化し、または、テレフタル酸ジメチルとエチレングリコールを、エステル交換反応させ、その生成物を重合槽に移送し、減圧しながら温度を上昇させ、最終的に真空下で280℃に加熱して重合反応を進め、ポリエステルを得る。
次に例えば上記のようにして得、公知の手法により乾燥したポリエステルチップを溶融押出装置に供給し、それぞれのポリマーの融点以上である温度に加熱し溶融する。次いで、溶融したポリマーをダイから押出し、回転冷却ドラム上でガラス転移温度以下の温度になるように急冷固化し、実質的に非晶状態の未配向シートを得る。この場合、シートの平面性を向上させるため、シートと回転冷却ドラムとの密着性を高めることが好ましく、本発明においては静電印加密着法および/または液体塗布密着法が好ましく採用される。本発明においては、このようにして得られたシートを2軸方向に延伸してフィルム化する。
延伸条件について具体的に述べると、前記未延伸シートを好ましくは縦方向に70〜145℃で2〜6倍に延伸し、縦1軸延伸フィルムとした後、横方向に90〜160℃で2〜6倍延伸を行い、150〜240℃で1〜600秒間熱処理を行うことが好ましい。さらにこの際、熱処理の最高温度ゾーンおよび/または熱処理出口のクーリングゾーンにおいて、縦方向および/または横方向に0.1〜20%弛緩する方法が好ましい。また、必要に応じて再縦延伸、再横延伸を付加することも可能である。さらに、前記の未延伸シートを面積倍率が10〜40倍になるように同時二軸延伸を行うことも可能である。
本発明のポリエステルフィルムは、本発明の効果を損なわない範囲であれば、延伸工程中にフィルム表面を処理する、いわゆるインラインコーティングを施すこともできる。それは以下に限定するものではないが、例えば、1段目の延伸が終了して、2段目の延伸前に、帯電防止性、滑り性、接着性等の改良、2次加工性改良、耐候性および表面硬度の向上等の目的で、水溶液、水系エマルジョン、水系スラリー等によるコーティング処理を施すことができる。また、フィルム製造後にオフラインコートで各種のコートを行ってもよい。このようなコートは片面、両面のいずれでもよい。コーティングの材料としてはオフラインコーティングの場合は水系および/または溶媒系のいずれでもよいが、インラインコーティングの場合は水系または水分散系が好ましい。
次に本発明の離型フィルムの離型層の形成について説明する。すなわち、本発明における離型フィルムを構成する離型層は上述の塗布延伸法(インラインコーティング)等のフィルム製造工程内において、ポリエステルフィルム上に設けられてもよく、一旦製造したフィルム上に系外で塗布する、いわゆるオフラインコーティングを採用してもよく、何れの手法を採用してもよい。塗布延伸法(インラインコーティング)については以下に限定するものではないが、例えば、逐次二軸延伸においては特に1段目の延伸が終了して、2段目の延伸前にコーティング処理を施すことができる。塗布延伸法によりポリエステルフィルム上に離型層が設けられる場合には、延伸と同時に塗布が可能になると共に離型層の厚みを延伸倍率に応じて薄くすることができ、ポリエステルフィルムとして好適なフィルムを製造できる。
また、本発明における離型フィルムを構成する離型層は離型性を良好とするために硬化型シリコーン樹脂を含有するのが好ましい。硬化型シリコーン樹脂を主成分とするタイプでもよいし、ウレタン樹脂、エポキシ樹脂、アルキッド樹脂等の有機樹脂とのグラフト重合等による変性シリコーンタイプ等を使用してもよい。
硬化型シリコーン樹脂の種類としては付加型・縮合型・紫外線硬化型・電子線硬化型・無溶剤型等、何れの硬化反応タイプでも用いることができる。具体例を挙げると、信越化学工業(株)製KS−774、KS−775、KS−778、KS−779H、KS−847H、KS−856、X−62−2422、X−62−2461、X−62−1387、KNS−3051、X−62−1496、KNS320A、KNS316、X−62−1574A/B、X−62−7052、X−62−7028A/B、X−62−7619、X−62−7213、GE東芝シリコーン(株)製YSR−3022、TPR−6700、TPR−6720、TPR−6721、TPR6500、TPR6501、UV9300、UV9425、XS56−A2775、XS56−A2982、UV9430、TPR6600、TPR6604、TPR6605、SM3200、SM3030、東レ・ダウコーニング(株)製DKQ3−3061、DKQ3−202、DKQ3−203、DKQ3−204、DKQ3−205、DKQ3−210、SRX357、SRX211、SD7220、LTC303E、LTC750A、LTC760A、SP7259、BY24−468C、SP7248S、BY24−452、SP7268S、SP7265S、LTC1000M、LTC1050L、SYLOFF7900、SYLOFF7198、SYLOFF22A等が例示される。さらに離型層の剥離性等を調整するために剥離コントロール剤を併用してもよい。
本発明においては、硬化反応後のシリコーン層中にケイ素−水素結合(SiH)の残存量が1平方メートル当たり20ミリモル以下とする必要がある。
本発明において、ポリエステルフィルムに離型層を設ける方法として、リバースグラビアコート、ダイレクトグラビアコート、ロールコート、ダイコート、バーコート、カーテンコート等、従来公知の塗工方式を用いることができる。塗工方式に関しては「コーティング方式」槇書店 原崎勇次著 1979年発行に記載例がある。
本発明において、ポリエステルフィルム上に離型層を形成する際の硬化条件に関しては特に限定されるわけではなく、例えば、塗布延伸法(インラインコーティング)により離型層を設ける場合、通常、170〜280℃で3〜40秒間、好ましくは200〜280℃で3〜40秒間を目安として熱処理を行うのがよい。一方、オフラインコーティングにより離型層を設ける場合、通常、80〜200℃で3〜40秒間、好ましくは100〜180℃で3〜40秒間を目安として熱処理を行うのがよい。また、塗布延伸法(インラインコーティング)あるいはオフラインコーティングに係わらず、必要に応じて熱処理と紫外線照射等の活性エネルギー線照射とを併用してもよい。なお、活性エネルギー線照射による硬化のためのエネルギー源としては、従来から公知の装置,エネルギー源を用いることができる。離型層の塗工量は塗工性の面から、通常0.01〜0.5g/m、好ましくは0.05〜0.2g/mの範囲である。塗工量が0.01g/m未満の場合、塗工性の面より安定性に欠け、均一な剥離特性を得るのが困難になる場合がある。一方、0.5g/mを超えて厚塗りにする場合には離型層自体の塗膜密着性、硬化性等が低下する場合がある。
本発明において塗布層上に離型層を設ける場合、塗布層を設けた後にフィルムを一旦巻き取り、あらためて離型層を設けてもよく、また、塗布層を設けた後、連続して、離型層を塗布層上に設けてもよく、何れの方法を採用してもよい。
本発明における離型フィルムに関して、離型層が設けられていない面には本発明の主旨を損なわない範囲において、接着層、帯電防止層、オリゴマー析出防止層等の塗布層を設けてもよい。
また、離型フィルムを構成するポリエステルフィルムにはあらかじめ、コロナ処理、プラズマ処理等の表面処理を施してもよい。
本発明における離型フィルムの剥離力は、通常10〜100mN/cm、好ましくは10〜30mN/cmの範囲である。剥離力が10mN/cm未満の場合、剥離力が軽くなりすぎて本来剥離する必要がない場面においても容易に剥離する不具合を生じる場合があり、一方、100mN/cmを超える場合には、剥離力が重くなりすぎ、剥離する際に貼付剤に変形が生じたり、粘着剤が離型フィルム側に付着したりすることがある。
さらに、本発明の離型フィルムは、被着体への粘着力を維持するために、残留接着率を70%以上の範囲とすることが好ましい。残留接着率が70%未満では、フィルムが滑りすぎるため、製造工程でニップロールが滑る等の問題が生じたり、貼付剤の粘着力が低下したりすることがある。
以下、本発明を実施例によりさらに詳細に説明するが、本発明はその要旨を越えない限り、以下の実施例に限定されるものではない。また、本発明で用いた測定法は次のとおりである。
(1)離型層の塗布量測定
蛍光X線測定装置((株)島津製作所(製)型式「XRF−1500」)を用いてFP(Fundamental Parameter Method)法により、下記測定条件下、離型フィルムの離型層が設けられた面および離型層がない面の珪素元素量を測定し、その差をもって、離型層中の珪素元素量とした。次に得られた珪素元素量を用いて、−SiO(CHのユニットとしての塗布量(Si)(g/m)を算出した。
《測定条件》
分光結晶:PET(ペンタエリスリトール)
2θ:108.88°
管電流:95mA
管電圧:40kv
(2)離型フィルムの剥離力(F)の評価
試料フィルムの離型層表面に両面粘着テープ(日東電工製「No.502」)の片面を貼り付けた後、50mm×300mmのサイズにカットした後、室温にて1時間放置後の剥離力を測定する。剥離力は、引張試験機((株)インテスコ製「インテスコモデル2001型」)を使用し、引張速度300mm/分の条件下、180°剥離を行った。
(3)離型フィルムの残留接着率の評価
《残留接着力》
試料フィルムの離型層表面に日東電工(製)No.31B粘着テープを2kgゴムローラーにて1往復圧着し、100℃で1時間加熱処理する。次いで、圧着したサンプルから試料フィルムを剥がし、No.31B粘着テープをJIS−C−2107(ステンレス板に対する粘着力、180°引き剥がし法)の方法に準じて接着力を測定する。これを残留接着力とする。
《基礎接着力》
残留接着力の場合と同じテープ(No.31B)を用いてJIS−C−2107に準じてステンレス板に粘着テープを圧着して、同様の要領にて測定を行う。この時の値を基礎接着力とする。これらの測定値を用いて、下記式に基づいて残留接着率を求める。
残留接着率(%)=(残留接着力/基礎接着力)×100
なお、測定は23±2℃、50±5%RHにて行う。
(4)離型フィルムの残存SiH量の評価
試料フィルム40cmを数mm角に刻んで、20mLのヘッドスペースボトルに入れ、水酸化カリウム飽和ブタノール溶液3mLを添加して密栓する。次に乾燥機を用い50℃で2時間の加熱を行い、室温まで冷却した後、ボトル内の気相部分1mLをガスタイトシリンジでGCに注入して測定を行なった。
《定量方法》
標準水素ガス(純度99.9%)をガスタイトシリンジで1mL採取し、真空瓶(1000mL)に注入して1μL/mL(1000nL/mL)の標準ガスを調整した。これを空気で希釈した一定濃度の標準水素1mLをGCに注入して検量線を作成し、試料ガス1mL当たりの水素量を求めた。ボトル容量20mLから添加した水酸化カリウム飽和ブタノール溶液の容量3mLを引いた気相部分17mL中の水素量を求めて、試料フィルムの面積当たりの水素発生量を算出し、1平方メートル当たりのモル数を算出した。
《測定条件》
GC:AgilentTechnologies製 6890N
カラム:Molsieve5APLOT(0.53mmφ×25m、df=50μm)
カラム温度:40℃(3min)
カラム圧力:定流量モード(40kPa)
カラム流量:5mL/min(N
注入口温度:150℃
注入量:1mL
検出器:TCD
検出温度:150℃
(5)製品外観
離型フィルムの離型面に薬効成分を含有する粘着層を設け、支持体を貼り合わせた貼付剤において、その外観を目視観察し形状を評価した。
(外観良好) ○>△>× (外観不良)
(6)貼付剤の安定性の評価
離型フィルムの離型面に薬効成分を含有する粘着層を設け、支持体を貼り合わせた貼付剤において、製造後直ぐに粘着層と離型フィルムとの剥離力を測定し剥離力(初期)とする。貼付剤を40℃、80%RHの恒温恒湿槽に1ヵ月間入れ、常温に冷却後、粘着層と離型フィルムとの剥離力を測定し剥離力(処理後)とする。剥離力が目標範囲内にあるかを○×評価した。
<離型フィルムの製造>
基材フィルムとしてポリエチレンテレフタレートフィルム(三菱樹脂株式会社製ダイアホイルT100−75)用い、下記に示す離型剤組成からなる離型剤を塗布量(乾燥後)が0.06〜0.1g/mになるようにメイヤバーコート方式により塗布し、ドライヤー温度120℃、ライン速度30m/分の条件で離型フィルムを得た。
(離型フィルムA)
硬化型シリコーン樹脂(DKQ3−3061:東レ・ダウコーニング製)100部
硬化剤(SRX67:東レ・ダウコーニング製)0.5部
MEK/トルエン混合溶媒(混合比率は1:1) 500部
(離型フィルムB)
硬化型シリコーン樹脂(DKQ3−3061:東レ・ダウコーニング製)100部
硬化剤(SRX67:東レ・ダウコーニング製)0.5部
MEK/トルエン混合溶媒(混合比率は1:1) 750部
(離型フィルムC)
硬化型シリコーン樹脂(LTC−303E:東レ・ダウコーニング製)100部
硬化剤(SRX212:東レ・ダウコーニング製) 1部
MEK/トルエン混合溶媒(混合比率は1:1) 1500部
(離型フィルムD)
硬化型シリコーン樹脂(LTC−303E:東レ・ダウコーニング製)100部
硬化剤(SRX212:東レ・ダウコーニング製) 1部
MEK/トルエン混合溶媒(混合比率は1:1) 2300部
(離型フィルムE)
硬化型シリコーン樹脂(KS−847H:信越化学製) 100部
硬化剤(PL−50T: 信越化学製) 1部
MEK/トルエン混合溶媒(混合比率は1:1) 1500部
(離型フィルムF)
硬化型シリコーン樹脂(KS−778:信越化学製) 100部
硬化剤(PL−50T:信越化学製) 1部
MEK/トルエン混合溶媒(混合比率は1:1) 1500部
(離型フィルムG)
硬化型シリコーン樹脂(KS−774:信越化学製) 100部
硬化剤(PL−50T:信越化学製) 1部
MEK/トルエン混合溶媒(混合比率は1:1) 1500部
(経皮吸収型貼付剤の製造)
離型フィルムAからGまでの離型層表面に、リドカインを30重量%含有するクリル系粘着剤を乾燥後の厚みが20μmとなるように塗布し、100℃で5分間乾燥させた後、厚さ12μmの支持材用ポリエステルフィルムを貼り合せて経皮吸収型貼付剤を作成した。以上、得られた結果をまとめて下記表1にまとめて示す。
Figure 2012140341
本発明の経皮吸収型貼付剤は、各種の経皮吸収型貼付剤として好適に利用することができる。

Claims (1)

  1. 支持体の片面に経皮吸収剤成分を含有する粘着剤層を有し、当該粘着剤層上に離型フィルムを有する経皮吸収型貼付剤であり、前記離型フィルムが、ケイ素−水素結合(SiH)が1平方メートル当たり20ミリモル(mmol/m)以下である熱硬化シリコーンからなる離型層を片面に有するポリエステルフィルムからなることを特徴とする経皮吸収型貼付剤。
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