JP2012135521A - パンツタイプ使い捨ておむつ - Google Patents

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Abstract

【課題】***物が脚部開口より手指や他の物品を汚染しにくい、後処理手段を有するパンツタイプ使い捨ておむつを提供する。
【解決手段】パンツタイプの使い捨ておむつの前身頃または後身頃の胴回り伸縮部に、両側部の接合部近傍から幅方向中央近傍に向かって幅方向に延在する左右一組の帯状の切り開き部を形成する。前記切り開き部は、接合部側端部及び中央部側端部のどちらか一方を残して切り開かれて幅方向外側に向かって延出する。前記切り開き部の部材を後処理手段として、廃棄時に丸められたおむつの形状を保持するために使用する。
【選択図】図12

Description

本発明は、廃棄時に丸めた状態で固定する手段に特徴を有するパンツタイプ使い捨ておむつに関するものである。
一般に、パンツタイプ使い捨ておむつは、使用後に***物の付着面が内側となるように丸め若しくは折り畳み(以下、廃棄状態ともいう)、おむつ保管容器等の密閉性の高い保管容器に入れて一時保管し、容器内の貯留量がある程度に達したらゴミ袋に入れて廃棄するといった使用形態がとられている。
図17に、従来のパンツタイプ使い捨ておむつの廃棄状態の参考写真を示す。パンツタイプ使い捨ておむつを丸めた状態で固定する後処理手段としては、例えば、後側部分のウエスト側端部近傍の外面の幅方向中央に別部材の粘着テープを設けることが一般的となっている。
特許文献1及び特許文献2に開示されるパンツタイプ使い捨ておむつにおいては、使用後に外装シートの一部を剥離することで、当該剥離部分を後処理手段として使用することができる。このように外装シートの一部を後処理手段とすることで、別部材を後処理手段として設けるのに比して、原料コストや製造工程を減じることができる、別部材を貼付することにより外装シート表面の風合いを損なうことがない、等の利点を有するものであった。
特開平11−104171号公報 特開2003−169824号公報
しかしながら、特許文献1及び特許文献2に開示されるパンツタイプ使い捨ておむつの後処理手段は、いずれもおむつの幅方向中央部に位置し、おむつの長手方向に延在して、丸めたおむつを固定するものである。このような従来の手段では、***物がレッグ開口部の外側にまではみ出ている場合、丸める際もしくは後処理後に、レッグ開口部の***物により、処理者の手指もしくは他の物品が汚染されるおそれがあった。
そこで、本発明の主たる課題は、***物が脚部開口より手指や他の物品を汚染しにくい、後処理手段を有するパンツタイプ使い捨ておむつを提供することである。
上記課題を解決した本発明は次記のとおりである。
<請求項1記載の発明>
前身頃及び後身頃を有する外装シートと、この外装シートの内面に固定された、吸収体を含む内装体とを備え、前記外装シートの前身頃と後身頃とが両側部において接合されることにより、ウエスト開口部及び左右一対のレッグ開口部が形成された、パンツタイプ使い捨ておむつにおいて、
前記前身頃及び後身頃のウエスト開口部に伸縮性を有するウエスト伸縮部を有し、
前記前身頃及び後身頃の少なくとも一方に、前後方向に前記ウエスト伸縮部からレッグ開口部にかけて幅方向に伸縮可能な胴回り伸縮部を有し、
前記前身頃または後身頃の胴回り伸縮部に、両側部の接合部近傍から幅方向中央近傍に向かって幅方向に延在する左右一組の帯状の切り開き部を有し、
前記切り開き部は、接合部側端部及び中央部側端部のどちらか一方を残して切り開かれて幅方向外側に向かって延出させられるように構成された、
ことを特徴とするパンツタイプ使い捨ておむつ。
(作用効果)
本発明に係るパンツタイプ使い捨ておむつは、前側部分と後側部分とを合わせた二つ折り状態で前後方向中央部側から前後端側に巻いて丸めて廃棄状態にする際に、前身頃または後身頃の胴回り伸縮部の両側部周辺を含む部材の一部を帯状に切り開き、左右両側の当該帯状の部材を、丸めた廃棄状態のおむつの両側端より包み込むように中央部付近で近接させ、係合、結束等により結合させることができる。帯状の切り開き部を後身頃に設ける場合は、前後方向中央部を前端側に向かって丸め、前身頃に設ける場合は、後端部に向かって丸める構成とするのが好ましい。
このように、後処理手段を前後方向ではなく、幅方向に延在させることにより、廃棄状態で、おむつの脚回り開口を、後処理手段自体、または、後処理手段に追従する前後身頃の側端部材が覆う形態となる。そのため、脚回り開口が塞がれ、当該開口からの***物の漏れが軽減される。
また、身頃の一部を切り開いて後処理手段とすることで、帯状の別部材を設けることなく後処理が可能である。そのため、別部材を設けることによるコストの低減を図ることができる、別部材を設けることにより着用感が損なわれることを防ぐことができる、等の地点を有する。
さらに、前後身頃のうち、幅方向に弾性部材が配された胴回り伸縮部に後処理手段形成用の切り開き部を設けることにより、切り開かれた後の後処理手段が幅方向に伸縮性を有する構成とした。後処理手段が伸縮性を有することで、後処理をより容易とした。
なお、胴回り伸縮部の弾性部材が配されていない部分に切り開き部を設けたとしても、切り開き部は幅方向外側に延出可能であり、後処理手段として充分に利用可能である。
<請求項2記載の発明>
前記胴回り伸縮部は、幅方向に沿って延在する細長状の腰回り弾性部材が縦方向に間隔を空けて3本以上接着されて形成されてなり、前記切り開き部は少なくとも1本の腰回り弾性部材を有する、請求項1記載のパンツタイプ使い捨ておむつ。
(作用効果)
胴回り伸縮部は、それ自体が伸縮性を有する素材を外装シート用部材として使用してもよいが、それ自体に伸縮性のない素材であっても、細長状の弾性部材を複数接着することで、全体的に伸縮性を有し、胴回り伸縮部を構成することができる。これにより、肌触り、風合いのよい不織布等を外装シートの素材として選択することが可能である。
この場合、後処理手段に伸縮性を持たせるためには、細長状の弾性部材のうち、少なくとも一本は、前記切り開き部に配される必要がある。
<請求項3記載の発明>
前記外装シートの前記切り開き部該当部分は3層以上の不織布よりなり、前記切り開き部は外側2層よりなり、前記切り開き部とこれに当接する内側の層とは接合されていない、請求項1または2に記載のパンツタイプ使い捨ておむつ。
(作用効果)
外装シートの3層構造以上の部分に切り開き部分を設け、外側2層を切り開き、後処理手段とすると、切り開いた後に外装シートに穴があき、この部分から***物が漏れる、という事態を防ぐことができる。また、後処理部分を2層とすることで、その強度を増すことができる。また、細長状の弾性部材を有する場合は、切り開き部の2層の不織布の間に弾性部材をホットメルト接着剤等により固定することもでき、後処理手段として使用する際に弾性部材が露出することによる、当該部分の手触り、美粧性の低下を防ぐことができる。
<請求項4記載の発明>
前記切り開き部が、ミシン目により外装シートより切り開かれ、前記ミシン目を切り開くのに要する力が0.1〜10kgf/25mmである、請求項1〜3のいずれか1項に記載の使い捨て吸収性物品。
(作用効果)
後処理手段をミシン目により外装シート上に形成し、ミシン目の切り開き強度を規定することにより、着用時に誤ってミシン目が切れたり、使用後に後処理手段として切り開くのが困難であったりするリスクを軽減することができる。
<請求項5記載の発明>
前記切り開き部が、側端部側を残し、幅方向中央部から側端部に向かって切り開かれる、請求項1〜4のいずれか1項に記載の使い捨て吸収性物品。
(作用効果)
帯状の切り開き部を、中央部から側端部に向かって切り開く形状とし、切り開いた帯状部材を幅方向外側に折り返すことにより、帯状の後処理部材を幅方向に長く延出させることができ、両後処理部材の結合をより容易に行うことができる。
<請求項6記載の発明>
前記切り開き部が、幅方向中央部側を残し、側端部から幅方向中央部に向かって切り開かれる、請求項1〜4のいずれか1項に記載の使い捨て吸収性物品。
(作用効果)
切り開き部を側端部から幅方向中央部に向かって切り開く形状とすることで、使用後の使い捨ておむつの接合部を剥離する際に切り開き部の側端部側が切られ、切り開き部が完全に外装シートから脱落するリスクを軽減することができる。
以上のとおり、本発明によれば、長手方向中央部が内側となるように巻いて丸める際に、両側部から後処理手段を側端部を包み込むように結合させることができ、これにより、レッグ開口部に付着した***物による手指等の汚染を軽減することができる。
第1の実施形態に係るパンツタイプ使い捨ておむつの内面を示す、おむつを展開した状態における平面図である。 第1の実施形態に係るパンツタイプ使い捨ておむつの外面を示す、おむつを展開した状態における平面図である。 図1の3−3断面図である。 図1の4−4断面図である。 図1の5−5断面図である。 図1の6−6断面図である。 パンツタイプ使い捨ておむつの要部のみを示す、断面図である。 製品状態の正面図である。 製品状態の背面図である。 後処理手段を切り開いた状態の背面図である。 後処理方法を示す概略斜視図である。 後処理後の状態を示す概略斜視図である。 第2の実施形態に係るパンツタイプ使い捨ておむつの製品状態の背面図及び一部拡大図である。 第3の実施形態に係るパンツタイプ使い捨ておむつの製品状態の背面図である。 第4の実施形態に係るパンツタイプ使い捨ておむつの後処理手段を切り開いた状態の背面図である。 第5の実施形態に係るパンツタイプ使い捨ておむつの外面を示す、おむつを展開した状態における平面図である。 従来のパンツタイプ使い捨ておむつの後処理手段の例を示す写真である。
以下、本発明の実施形態について、添付図面を参照しつつ詳説する。
<第1の実施形態>
図1〜図12は、パンツタイプ使い捨ておむつ(以降、「おむつ」とも表記する)の第1の実施形態を示している。このパンツタイプ使い捨ておむつは、製品外面(裏面)をなす外装シート12と、外装シートの内面に貼り付けられた内装体200とから構成されているものである。内装体200は、尿等の***物等を吸収保持する部分であり、外装シート12は着用者に装着するための部分である。
本形態における接着部分とは、具体的には、ホットメルト接着剤などのベタ、ビード、カーテン、サミットまたはスパイラル塗布などにより形成されるものである。また、「前後方向」とは腹側(前側)と背側(後側)を結ぶ方向を意味し、「幅方向」とは前後方向と直交する方向(左右方向)を意味し、「上下方向」とはおむつの装着状態、すなわちおむつの前身頃両側部と後身頃両側部を重ね合わせるようにおむつを股間部で2つに折った際に胴回り方向と直交する方向、換言すればウエスト開口部WO側と股間部側とを結ぶ方向を意味する。
(内装体)
内装体200は任意の形状を採ることができるが、図示の形態では長方形である。内装体200は、図3〜図5に示されるように、身体側となる表面シート30と、液不透過性シート11と、これらの間に介在された吸収要素50とを備えているものであり、本発明の本体部に相当するものである。符号40は、表面シート30を透過した液を速やかに吸収要素50へ移行させるために、表面シート30と吸収要素50との間に設けられた中間シート(セカンドシート)を示しており、符号60は、内装体200の両脇に***物が漏れるのを防止するために、内装体200の両側に設けられた、身体側に起立するバリヤーカフス60を示している。
(表面シート)
表面シート30は、液を透過する性質を有するものであり、例えば、有孔又は無孔の不織布や、多孔性プラスチックシートなどを例示することができる。また、このうち不織布は、その原料繊維が何であるかは、特に限定されない。例えば、ポリエチレンやポリプロピレン等のオレフィン系、ポリエステル系、ポリアミド系等の合成繊維、レーヨンやキュプラ等の再生繊維、綿等の天然繊維などや、これらから二種以上が使用された混合繊維、複合繊維などを例示することができる。さらに、不織布は、どのような加工によって製造されたものであってもよい。加工方法としては、公知の方法、例えば、スパンレース法、スパンボンド法、サーマルボンド法、メルトブローン法、ニードルパンチ法、エアスルー法、ポイントボンド法等を例示することができる。例えば、柔軟性、ドレープ性を求めるのであれば、スパンボンド法、スパンレース法が、嵩高性、ソフト性を求めるのであれば、エアスルー法、ポイントボンド法、サーマルボンド法が、好ましい加工方法となる。
また、表面シート30は、1枚のシートからなるものであっても、2枚以上のシートを貼り合せて得た積層シートからなるものであってもよい。同様に、表面シート30は、平面方向に関して、1枚のシートからなるものであっても、2枚以上のシートからなるものであってもよい。
バリヤーカフス60を設ける場合、表面シート30の両側部は、液不透過性シート11とバリヤーカフス60との間を通して、吸収要素50の裏側まで回りこませ、液の浸透を防止するために、液不透過性シート11及びバリヤーカフス60に対してホットメルト接着剤等により接着するのが好ましい。
(中間シート)
表面シート30を透過した液を速やかに吸収体へ移行させるために、表面シート30より液の透過速度が速い、中間シート(「セカンドシート」とも呼ばれている)40を設けることができる。この中間シート40は、液を速やかに吸収体へ移行させて吸収体による吸収性能を高めるばかりでなく、吸収した液の吸収体からの「逆戻り」現象を防止し、表面シート30上を常に乾燥した状態とすることができる。中間シート40は省略することもできる。
中間シート40としては、表面シート30と同様の素材や、スパンレース、スパンボンド、SMS、パルプ不織布、パルプとレーヨンとの混合シート、ポイントボンド又はクレープ紙を例示できる。特にエアスルー不織布が嵩高であるため好ましい。エアスルー不織布には芯鞘構造の複合繊維を用いるのが好ましく、この場合芯に用いる樹脂はポリプロピレン(PP)でも良いが剛性の高いポリエステル(PET)が好ましい。目付けは20〜80g/m2が好ましく、25〜60g/m2がより好ましい。不織布の原料繊維の太さは2.2〜10dtexであるのが好ましい。不織布を嵩高にするために、原料繊維の全部又は一部の混合繊維として、芯が中央にない偏芯の繊維や中空の繊維、偏芯且つ中空の繊維を用いるのも好ましい。
図示の形態の中間シート40は、吸収体56の幅より短く中央に配置されているが、全幅にわたって設けてもよい。中間シート40の長手方向長さは、吸収体56の長さと同一でもよいし、液を受け入れる領域を中心にした短い長さ範囲内であってもよい。
(液不透過性シート)
液不透過性シート11の素材は、特に限定されるものではないが、例えば、ポリエチレンやポリプロピレン等のオレフィン系樹脂等からなるプラスチックフィルムや、不織布の表面にプラスチックフィルムを設けたラミネート不織布、プラスチックフィルムに不織布等を重ねて接合した積層シートなどを例示することができる。液不透過性シート11には、近年、ムレ防止の観点から好まれて使用されている液不透過性かつ透湿性を有する素材を用いることが好ましい。透湿性を有するプラスチックフィルムとしては、ポリエチレンやポリプロピレン等のオレフィン系樹脂中に無機充填剤を混練して、シートを成形した後、一軸又は二軸方向に延伸して得られた微多孔性プラスチックフィルムが広く用いられている。このほかにも、マイクロデニール繊維を用いた不織布、熱や圧力をかけることで繊維の空隙を小さくすることによる防漏性強化、高吸水性樹脂または疎水性樹脂や撥水剤の塗工といった方法により、プラスチックフィルムを用いずに液不透過性としたシートも、液不透過性シート11として用いることができる。
液不透過性シート11は、防漏性を高めるために、吸収要素50の両側を回りこませて吸収要素50の表面シート30側面の両側部まで延在させるのが好ましい。この延在部の幅は、左右それぞれ5〜20mm程度が適当である。
また、液不透過性シート11の内側、特に吸収体56との間に、液分との接触により色が変化する***インジケータを設けることができる。***インジケータはおむつの長手方向に沿って設けるのが好ましいが、後述するバンド90と重ならないように、バンド90に沿って設けるのが望ましい。
(バリヤーカフス)
バリヤーカフス60は、内装体200の両側部に沿って前後方向全体にわたり延在する帯状部材であり、表面シート30上を伝わって横方向に移動する尿や軟便を遮断し、横漏れを防止するために設けられているものである。本実施の形態のバリヤーカフス60は、内装体200の側部から起立するように設けられ、付け根側の部分は幅方向中央側に向かって斜めに起立し、中間部より先端側の部分は幅方向外側に向かって斜めに起立するものである。
より詳細には、バリヤーカフス60は、内装体200の前後方向長さに等しい長さを有する帯状のバリヤーシート62を幅方向に折り返して二つに折り重ねるとともに、折り返し部分及びその近傍のシート間に、細長状弾性伸縮部材63を長手方向に沿って伸張状態で、幅方向に間隔をあけて複数本固定してなるものである。バリヤーカフス60のうち幅方向において折り返し部分と反対側の端部は内装体200の側縁部の裏面に固定された取付部分65とされ、この取付部分65以外の部分は取付部分65から突出する突出部分66(折り返し部分側の部分)とされている。また、突出部分66のうち前後方向両端部は、取付部分65から内装体200の側部を通り表面シート30の側部表面まで延在し且つこの表面シート30の側部表面に対してホットメルト接着剤やヒートシールによる前後固定部67固定された付け根側部分と、この付け根側部分の先端から幅方向外側に折り返され且つ付け根側部分に固定された先端側部分とからなる。突出部分のうち前後方向中間部は非固定の自由部分(内側自由部分)とされ、この自由部分に前後方向に沿う細長状弾性部材63が伸張状態で固定されている。
バリヤーシート62としてはスパンボンド不織布(SS、SSS等)やSMS不織布(SMS、SSMMS等)、メルトブロー不織布等の柔軟で均一性・隠蔽性に優れた不織布に、必要に応じてシリコンなどにより撥水処理を施したものを好適に用いることができ、繊維目付けは10〜30g/m2程度とするのが好ましい。細長状弾性伸縮部材63としては糸ゴム等を用いることができる。スパンデックス糸ゴムを用いる場合は、太さは470〜1240dtexが好ましく、620〜940dtexがより好ましい。固定時の伸長率は、150〜350%が好ましく、200〜300%がより好ましい。なお、用語「伸長率」とは、自然長を100%としたときの値を意味する。また、図示のように、二つに折り重ねたバリヤーシートの間に防水フィルムを介在させることもできる。
バリヤーカフス60の自由部分に設けられる細長状弾性伸縮部材63の本数は2〜6本が好ましく、3〜5本がより好ましい。配置間隔60dは3〜10mmが適当である。このように構成すると、細長状弾性伸縮部材63を配置した範囲で肌に対して面で当たりやすくなる。先端側だけでなく付け根側にも細長状弾性伸縮部材63を配置しても良い。
バリヤーカフス60の取付部分65の固定対象は、内装体200における表面シート30、液不透過性シート11、吸収要素50等適宜の部材とすることができる。
かくして構成されたバリヤーカフス60では、細長状弾性伸縮部材63の収縮力が前後方向両端部を近づけるように作用するが、突出部分66のうち前後方向両端部が起立しないように固定されるのに対して、それらの間は非固定の自由部分とされているため、自由部分のみが図3に示すように身体側に当接するように起立する。特に、取付部分65が内装体200の裏面側に位置していると、股間部及びその近傍においてバリヤーカフス60が幅方向外側に開くように起立するため、バリヤーカフス60が脚回りに面で当接するようになり、フィット性が向上するようになる。
バリヤーカフス60の寸法は適宜定めることができるが、乳幼児用紙おむつの場合は、例えば図7に示すように、バリヤーカフス60の起立高さ(展開状態における突出部分66の幅方向長さ)W6は15〜60mm、特に20〜40mmであるのが好ましい。また、バリヤーカフス60を表面シート30表面と平行になるように、平坦に折り畳んだ状態において最も内側に位置する折り目間の離間距離W3は60〜190mm、特に70〜140mmであるのが好ましい。
なお、図示形態と異なり、内装体200の左右各側においてバリヤーカフスを二重に(二列)設けることもできる。
(吸収要素)
吸収要素50は、吸収体56と、この吸収体56の全体を包む包装シート58とを有する。包装シート58は省略することもできる。
(吸収体)
吸収体56は、繊維の集合体により形成することができる。この繊維集合体としては、綿状パルプや合成繊維等の短繊維を積繊したものの他、セルロースアセテート等の合成繊維のトウ(繊維束)を必要に応じて開繊して得られるフィラメント集合体も使用できる。繊維目付けとしては、綿状パルプや短繊維を積繊する場合は、例えば100〜300g/m2程度とすることができ、フィラメント集合体の場合は、例えば30〜120g/m2程度とすることができる。合成繊維の場合の繊度は、例えば、1〜16dtex、好ましくは1〜10dtex、さらに好ましくは1〜5dtexである。フィラメント集合体の場合、フィラメントは、非捲縮繊維であってもよいが、捲縮繊維であるのが好ましい。捲縮繊維の捲縮度は、例えば、1インチ当たり5〜75個、好ましくは10〜50個、さらに好ましくは15〜50個程度とすることができる。また、均一に捲縮した捲縮繊維を用いる場合が多い。吸収体56中には高吸収性ポリマー粒子を分散保持させるのが好ましい。
吸収体56は長方形形状でも良いが、図1にも示すように、前端部、後端部及びこれらの間に位置し、前端部及び後端部と比べて幅が狭い括れ部とを有する砂時計形状を成していると、吸収体56自体とバリヤーカフス60の、脚回りへのフィット性が向上するため好ましい。
また、吸収体の寸法は適宜定めることができるが、前後方向及び幅方向において、内装体の周縁部又はその近傍まで延在しているのが好ましい。
(高吸収性ポリマー粒子)
吸収体56には、その一部又は全部に高吸収性ポリマー粒子を含有させることができる。高吸収性ポリマー粒子とは、「粒子」以外に「粉体」も含む。高吸収性ポリマー粒子の粒径は、この種の吸収性物品に使用されるものをそのまま使用でき、1000μm以下、特に150〜400μmのものが望ましい。高吸収性ポリマー粒子の材料としては、特に限定無く用いることができるが、吸水量が40g/g以上のものが好適である。高吸収性ポリマー粒子としては、でんぷん系、セルロース系や合成ポリマー系などのものがあり、でんぷん−アクリル酸(塩)グラフト共重合体、でんぷん−アクリロニトリル共重合体のケン化物、ナトリウムカルボキシメチルセルロースの架橋物やアクリル酸(塩)重合体などのものを用いることができる。高吸収性ポリマー粒子の形状としては、通常用いられる粉粒体状のものが好適であるが、他の形状のものも用いることができる。
高吸収性ポリマー粒子としては、吸水速度が40秒以下のものが好適に用いられる。吸水速度が40秒を超えると、吸収体56内に供給された液が吸収体56外に戻り出てしまう所謂逆戻りを発生し易くなる。
また、高吸収性ポリマー粒子としては、ゲル強度が1000Pa以上のものが好適に用いられる。これにより、嵩高な吸収体56とした場合であっても、液吸収後のべとつき感を効果的に抑制できる。
高吸収性ポリマー粒子の目付け量は、当該吸収体56の用途で要求される吸収量に応じて適宜定めることができる。したがって一概には言えないが、50〜350g/m2とすることができる。ポリマーの目付け量が50g/m2未満では、吸収量を確保し難くなる。350g/m2を超えると、効果が飽和する。
必要であれば、高吸収性ポリマー粒子は、吸収体56の平面方向で散布密度あるいは散布量を調整できる。たとえば、液の***部位を他の部位より散布量を多くすることができる。男女差を考慮する場合、男用は前側の散布密度(量)を高め、女用は中央部の散布密度(量)を高めることができる。また、吸収体56の平面方向において局所的(例えばスポット状)にポリマーが存在しない部分を設けることもできる。
(包装シート)
包装シート58を用いる場合、その素材としては、ティッシュペーパ、特にクレープ紙、不織布、ポリラミ不織布、小孔が開いたシート等を用いることができる。ただし、高吸収性ポリマー粒子が抜け出ないシートであるのが望ましい。クレープ紙に換えて不織布を使用する場合、親水性のSMS不織布(SMS、SSMMS等)が特に好適であり、その材質はポリプロピレン、ポリエチレン/ポリプロピレン複合材などを使用できる。目付けは、5〜40g/m2、特に10〜30g/m2のものが望ましい。
包装シート58の包装形態は適宜定めることができるが、製造容易性や前後端縁からの高吸収性ポリマー粒子の漏れ防止等の観点から、吸収体56の表裏面及び両側面を取り囲むように筒状に巻き付け、且つその前後縁部を吸収体56の前後から食み出させ、この食み出し部分を表裏方向に潰してホットメルト接着剤等の接合手段により接合する形態が好ましい。
(外装シート)
外装シート12は、股間部から腹側に延在する腹側部分Fと、股間部から背側に延在する背側部分Bとを有し、これら腹側部分Fの両側部と背側部分Bの両側部とが接合されて、図8及び図9に示すように、装着者の胴を通すための胴開口部WO及び脚を通すための左右一対の脚開口部LOが形成されているものである。符号12Aは接合部分を示している(以下、この部分をサイドシール部ともいう)。なお、股間部とは、展開状態における腹側部分のウエスト端縁から背側部分のウエスト端縁までの前後方向中央を意味し、それよりも前側の部分及び後側の部分が腹側部分F及び背側部分Bをそれぞれ意味する。
外装シート12は、胴開口部WOから脚開口部LOの上端に至る前後方向範囲として定まる胴回り部Tと、脚開口部LOを形成する部分の前後方向範囲として定まる中間部Lとを有する。胴回り部Tは、概念的に「ウエスト側端部」Wと「胴回り下部」Uとに分けることができる。これらの前後方向の長さは、製品のサイズによって異なり、適宜定めることができるが、一例を挙げると、ウエスト側端部Wは15〜40mm、胴回り下部Uは65〜120mmとすることができる。一方、中間部Lの両側縁は被着者の脚回りに沿うように括れており、ここが着用者の脚を入れる部位となる。この結果、外装シート12は、全体としては略砂時計形状をなしている。外装シート12の括れの程度は適宜定めることができ、図1〜図10に示す形態のように、すっきりとした外観とするために最も幅が狭い部分では内装体200の幅より狭くすることもできるが、最も幅が狭い部分でも内装体200の幅以上となるように定めることもできる。
外装シート12は、図3〜図7に示されるように、二枚のシート基材12S,12Hをホットメルト接着剤等の接着剤により張り合わせて形成されるものであり、内側に位置する内側シート基材12Hはウエスト開口部WOの縁までしか延在していないが、外側シート基材12Sは内側シート基材12Hのウエスト側の縁を回り込んでその内側に折り返されており、この折り返し部分12rは内装体200のウエスト側端部上までを被覆するように延在されている。そのため、折り返し部分12rにおいて、外装シートは三層構造となっている(図中TLと表記)。なお、外装シート12は、おむつの通気性やシートとしての柔軟性を損なわなければ、二層または三層に限定させるものではなく、四層以上を有する構造としてもよい。
シート基材12S,12Hとしては、シート基材であれば特に限定無く使用できるが、不織布であるのが好ましい。不織布は、その原料繊維が何であるかは特に限定されない。例えば、ポリエチレンやポリプロピレン等のオレフィン系、ポリエステル系、ポリアミド系等の合成繊維、レーヨンやキュプラ等の再生繊維、綿等の天然繊維などや、これらから二種以上が使用された混合繊維、複合繊維などを例示することができる。さらに、不織布は、どのような加工によって製造されたものであってもよい。加工方法としては、公知の方法、例えば、スパンレース法、スパンボンド法、サーマルボンド法、メルトブローン法、ニードルパンチ法、エアスルー法、ポイントボンド法等を例示することができる。不織布を用いる場合、その坪量は10〜30g/m2程度とするのが好ましい。
そして、図示例において、外装シート12には、胴回りに対するフィット性を高めるために、両シート基材12S,12H間に糸ゴム等の細長状弾性伸縮部材15〜19が所定の伸張率で設けられている。なお、外装シートに伸縮性のシート、好適には伸縮性不織布を配し、細長状弾性伸縮部材15〜19を配しない構造としてもよい。または、伸縮性不織布と細長状弾性伸縮部材の両方を用いてもよい(図示せず)。
細長状弾性伸縮部材15〜19としては、合成ゴムを用いても、天然ゴムを用いても良い。外装シート12の両シート基材12S,12Hの貼り合せや、その間に挟まれる細長状弾性伸縮部材15〜19の固定には種々の塗布方法によるホットメルト接着またはヒートシールや超音波接着を用いることができる。外装シート12全面を強固に固定するとシートの風合いを損ねるため好ましくない。これらを組合せ、細長状弾性伸縮部材15〜19の接着は強固にし、それ以外の部分は接着しないか弱く接着するのが好ましい。
具体的には、背側部分B及び腹側部分Fのウエスト端部(上端部)Wにおける内側シート基材12Hの内側面と外側シート基材12Sの折り返し部分12rの外側面との間には、幅方向全体にわたり連続するように、複数のウエスト部弾性伸縮部材17,18が上下方向に間隔を空けて、かつ所定の伸張率で幅方向に沿って伸張された状態で固定されている。また、ウエスト部弾性伸縮部材17,18のうち、胴回り下部Uに隣接する領域に配設される1本または複数本については、内装体200と重なっていてもよいし、内装体200と重なる幅方向中央部を除いてその幅方向両側にそれぞれ設けてもよい。このウエスト弾性伸縮部材17,18としては、太さ155〜1880dtex、特に470〜1240dtex程度(合成ゴムの場合。天然ゴムの場合には断面積0.05〜1.5mm2、特に0.1〜1.0mm2程度)の糸ゴムを、4〜12mmの間隔で3〜22本程度、それぞれ伸張率150〜400%、特に220〜320%程度で固定するのが好ましい。また、ウエスト部弾性伸縮部材17,18は、その全てが同じ太さと伸張率にする必要はなく、例えばウエスト側端部Wの上部と下部で弾性伸縮部材の太さと伸張率が異なるようにしてもよい。
また、腹側部分F及び背側部分Bの胴回り下部Uにおける内側シート基材12Hの外側面と外側シート基材12Sの内側面との間には、内装体200と重なる幅方向中央部を除いて、その上側および幅方向両側の各部位に、幅方向全体にわたり連続するように、複数の細長状弾性伸縮部材15,19が上下方向に間隔を空けて、かつ所定の伸張率で幅方向に沿って伸張された状態で固定されている。
胴回り下部Uの細長状弾性伸縮部材15,19としては、太さ155〜1880dtex、特に470〜1240dtex程度(合成ゴムの場合。天然ゴムの場合には断面積0.05〜1.5mm2、特に0.1〜1.0mm2程度)の糸ゴムを、1〜15mm、特に3〜8mmの間隔で5〜30本程度、それぞれ伸張率200〜350%、特に240〜300%程度で固定するのが好ましい。
また、腹側部分F及び背側部分Bの中間部Lにおける内側シート基材12Hの外側面と外側シート基材12Sの内側面との間には、内装体200と重なる幅方向中央部を除いて、その幅方向両側の各部位に、幅方向全体にわたり連続するように、複数の細長状弾性伸縮部材16が上下方向に間隔を空けて、かつ所定の伸張率で幅方向に沿って伸張された状態で固定されている。
中間部Lの細長状弾性伸縮部材16,18としては、太さ155〜1880dtex、特に470〜1240dtex程度(合成ゴムの場合。天然ゴムの場合には断面積0.05〜1.5mm2、特に0.1〜1.0mm2程度)の糸ゴムを、5〜40mm、特に5〜20mmの間隔で2〜10本程度、それぞれ伸張率150〜300%、特に180〜260%で固定するのが好ましい。
なお、図示のように、胴回り下部U及び中間部Lの細長状弾性伸縮部材15,19,16,18が、内装体200と重なる幅方向中央部を除いてその幅方向両側にそれぞれ設けられていると、内装体200が幅方向に必要以上に収縮することがなく、モコモコと見た目が悪かったり吸収性が低下したりすることがないため好ましい。この形態には、幅方向両側にのみ弾性伸縮部材が存在する形態の他、内装体200を横切ってその幅方向一方側から他方側まで弾性伸縮部材が存在しているが、内装体200と重なる幅方向中央部では弾性伸縮部材が切断され、伸縮力が作用しない(実質的には、弾性伸縮部材を設けないことに等しい)ように構成されている形態も含まれる。もちろん細長状弾性伸縮部材15,19,16,18の配設形態は上記例に限るものではなく、胴回り下部Uの幅方向全体にわたり伸縮力が作用するように、胴回り下部Uの細長状弾性伸縮部材15,19,16,18の一部または全部を、内装体200を横切ってその幅方向一方側から他方側まで設けることもできる。
(外装シート分割構造)
図示例では、腹側部分Fから背側部分Bまでを一体的な外装シート12により連続的に覆っているが、外装シートが、装着者の胴回りのうち腹側を覆う腹側外装シートと背側を覆う背側外装シートとに分割されており、腹側外装シートの幅方向中央部内面に内装体の前端部がホットメルト接着剤等により連結されるとともに、背側外装シートの幅方向中央部内面に内装体の後端部がホットメルト接着剤等により連結されており、腹側外装シートと背側外装シートとが股間側で連続しておらず、離間されている形態も採用することができる。この離間距離は150〜250mm程度とすることができる。この場合、内装体における液不透過性シートの裏面には、内装体の裏面全体を覆うように、あるいは腹側外装シートと背側外装シートとの間に露出する部分全体を覆うように、股間部外装シートを固定することもできる。股間部外装シートとしては、前述した外装シートに用いられるものと同様の資材を用いることができる。
(後処理手段)
図2,5,6および9に示すように、本実施形態のパンツタイプ使い捨ておむつの背側の外装シートの三層部分TLには、後処理手段として使用するための左右一対の帯状の切り開き部101を設ける。切り開き部101は、図示例においては、接合部12Aより中央寄りを起端として内装体当接部まで延在し、幅方向中央近傍を末端としている。本形態においては、切り開き部101の幅方向の長さを確保するため、切り開き部101の中央側末端は近接させることが好ましい。両末端の距離は0〜140mm、各切り開き部の幅方向の長さは40mm以上とすることが好ましい。一方、切り開き部101の起端部を接合部12Aに近接させすぎると、後処理時に接合部12Aを剥がす際に幅方向に裂け目が生じた場合、切り開き部101が外装シートから脱落・分離する可能性がある。そのため、切り開き部101の起端部は、それぞれ接合部12Aから0.5〜20mmとすることが好ましい。切り開き部101の前後方向の長さは、三層部分TLの領域からはみ出さない程度に、5〜40mm、特に10〜25mmとすることが好ましい。
図示例のように胴回り下部にウエスト部弾性伸縮部材17を配する場合は、切り開き部101に少なくとも1本の弾性伸縮部材17が位置するように配することが好ましい。
切り開き部を形成する切り離し線CLは、ミシン目線として形成することが好ましい。図6に示すように、切り離し線CLは、三層部分TLにおける外側から二層にのみ配し、内側の一層には設けない構造とすることで、切り開き部101L,101Rを二層構造とする。切り離し線CLは、使用者が切り離すときに係る力が0.1〜10kgf/25mm以下、望ましくは0.5〜3.0kgf/25mmとなるように形成するのが好ましい。
図5,6におけるドット部分は、接着剤等により接合された部分を示している。図示例のように、切り開き部101を形成する二層のうち内側の層は、当接する内側の層に接合しない構造とする。
切り離し線CLを切り離した状態を図10に示す。切り開き部101は、起端部において幅方向外側に折り返すことで、両末端をおむつの幅方向外側に延出させることができる。切り開き部101を折り返すことで、外装シート生じた開口102からは、図示例においては、当該開口より、液不透過性シート11、バリヤーシート62及び外装シートの折り返し部分12rが露出している。このように、開口102は、内側になんら部材を有しない完全な開口とならないように形成することが好ましい。
図11,12に、後処理の手順を概略的に示す。使用後、切り開き部101は、切り離し線により後身頃Bの外装シートから切り開かれ、おむつの左右側端より延出させられる。使用後のおむつは2つ折りにした状態で前後方向中央部分から前端側に向かって丸められる。丸められたおむつは、2本の帯状の切り開き部101が、おむつの側端に係るように前身頃側に伸ばされ、幅方向中央付近で互いに結束させられることにより、丸められた状態で固定される。
<第2の実施形態>
図13に第2の実施形態の背面図(図13(A))及び接合部12Aの拡大図(図13(B))を示す。第2の実施形態に係るおむつは、切り開き部101の起端部を幅方向中央側に、その末端を幅方向側端に有する。本形態の場合、切り開き部101の起端部を伸縮性を有しない部分にまで延在させても、後処理手段としての性能に変わりはなく、かえって切り開き部101が外装シートから脱落しやすくなるというリスクの方が高くなる。したがって、弾性伸縮部材17が配された伸縮部分にのみ設けることが好ましい。
パンツタイプ使い捨ておむつは、使用後に接合部12Aを剥離して処理するのが一般的である。本実施形態の場合、接合部12Aを剥離した後、切り離し線CLを切り離すことで、切り開き部101を切り開くことが可能である。
接合部12Aは、図13(A)に示すように幅方向に平行な多数の線状のヒートエンボス12Eが配されることにより形成される。接合部12Aを剥がす際、外装シートは、このヒートエンボス12Eの部分から幅方向に沿って切れやすい、という特徴がある。この特徴を利用し、切り離し線CLをヒートエンボス12Eと重なるように配することで、切り離し線CLの切り離しをより容易にすることができる。
また、接合部12Aはヒートエンボスによる接合以外に、超音波による接合等、公知の接合方法をいずれも使用できる。
<第3の実施形態>
図14に第3の実施形態の背面図を示す。第3の実施形態に係るおむつは、切り開き部101を長方形に囲むように切り離し線が配されており、その末端を幅方向中央側にすることも、側端側にすることもできる構成を有する。切り開き部101の末端を幅方向中央側に設ける形態の方が、切り開き部101をより長くおむつの幅方向外側へ延出させることができるので好ましいものの、接合部12Aを剥がす際に、接合部近傍の切り開き部101の起端が切れてしまい、切り開き部101が外装シートから脱落する可能性もある。この場合、本実施形態は、選択的に切り開き部101の幅方向中央側を起端部とすることができる。
切り離し線がすべて容易に切り離されてしまうと、切り開き部が外装シートから脱落しやすくなるため、前後方向に延びる切り離し線CL1を幅方向に延びる切り離し線CL2より切り離しにくくすることが好ましい。具体的には、使用者が切り離し線CL1を切り離すために要する力を0.5〜10kgf/25mm以下、望ましくは1.0〜5.0kgf/25mmとすることが好ましい。
<第4の実施形態>
図15に第4の実施形態を示す。第4の実施形態は、いずれか一方の切り開き部101の内側面に係止手段103を有する。係止手段としては、外装シートが不織布よりなる場合は面ファスナーのフックテープを好適に使用できる。また、これに替えて、粘着テープ及び剥離シートを配してもよい(図示せず)。図示例においては係止手段103の内側の当接面は液不透過性シート11である。液不透過性シート11がポリエチレン等のプラスチックフィルムである場合は、フックテープとシート11とが不要な係止を生じ、切り開き部101の切り開きが困難になる可能性は低い。
図示例の場合、後処理時に、係止手段を有する切り開き部101の外側にもう一方の切り開き部を重ねることにより容易に廃棄状態(丸められた状態)を固定することが可能である。
<第5の実施形態>
図16に第5の実施形態を示す。第5の実施形態は、前身頃Fと後身頃Bの両方に切り開き部101を有する。後処理において、二つ折りにしたおむつを前後方向中央部より前端側に向かって丸めるのが好ましいが、使用者が後端側に向かって丸める可能性もある。この場合であっても、前身頃Fにも切り開き部101を設けることで、適切におむつの廃棄状態を保持することが可能である。
本発明は、上記例のようなパンツタイプ使い捨ておむつに適用できるものである。
11…液不透過性シート、12…外装シート、12r…折り返し部分、200…内装体、30…表面シート、40…中間シート、50…吸収要素、56…吸収体、58…包装シート、60…側部バリヤーカフス、62…バリヤーシート、101…切り開き部。

Claims (6)

  1. 前身頃及び後身頃を有する外装シートと、この外装シートの内面に固定された、吸収体を含む内装体とを備え、前記外装シートの前身頃と後身頃とが両側部において接合されることにより、ウエスト開口部及び左右一対のレッグ開口部が形成された、パンツタイプ使い捨ておむつにおいて、
    前記前身頃及び後身頃のウエスト開口部に伸縮性を有するウエスト伸縮部を有し、
    前記前身頃及び後身頃の少なくとも一方に、前後方向に前記ウエスト伸縮部からレッグ開口部にかけて幅方向に伸縮可能な胴回り伸縮部を有し、
    前記前身頃または後身頃の胴回り伸縮部に、両側部の接合部近傍から幅方向中央近傍に向かって幅方向に延在する左右一組の帯状の切り開き部を有し、
    前記切り開き部は、接合部側端部及び中央部側端部のどちらか一方を残して切り開かれて幅方向外側に向かって延出させられるように構成された、
    ことを特徴とするパンツタイプ使い捨ておむつ。
  2. 前記胴回り伸縮部は、幅方向に沿って延在する細長状の腰回り弾性部材が縦方向に間隔を空けて3本以上接着されて形成されてなり、前記切り開き部は少なくとも1本の腰回り弾性部材を有する、請求項1記載のパンツタイプ使い捨ておむつ。
  3. 前記外装シートの前記切り開き部該当部分は3層以上の不織布よりなり、前記切り開き部は外側2層よりなり、前記切り開き部とこれに当接する内側の層とは接合されていない、請求項1または2に記載のパンツタイプ使い捨ておむつ。
  4. 前記切り開き部が、ミシン目により外装シートより切り開かれ、前記ミシン目を切り開くのに要する力が0.1〜10kgf/25mmである、請求項1〜3のいずれか1項に記載の使い捨て吸収性物品。
  5. 前記切り開き部が、側端部側を残し、幅方向中央部から側端部に向かって切り開かれる、請求項1〜4のいずれか1項に記載の使い捨て吸収性物品。
  6. 前記切り開き部が、幅方向中央部側を残し、側端部から幅方向中央部に向かって切り開かれる、請求項1〜4のいずれか1項に記載の使い捨て吸収性物品。
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