JP2012127838A - 絶対位置測定装置及び絶対位置測定方法 - Google Patents

絶対位置測定装置及び絶対位置測定方法 Download PDF

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Abstract

【課題】移動体の絶対位置を高い精度で求めること。
【解決手段】絶対位置測定装置は、移動体2に形成された2つの減圧空間部3,23に個々に収容されて、中心波長が単一の光源を用いて移動体に光を照射して干渉信号を得る2つの干渉計6,25と、2つの減圧空間部の少なくとも一方を減圧して、2つの減圧空間部を互いに異なる圧力にする真空ポンプ4及び真空排気流路5,24と、2つの干渉計より得られる干渉信号の位相を検出する2つの位相検出器17,35と、2つの位相検出器で検出される位相を比較する位相比較器19と、位相比較器19における位相比較結果に応じて原点を設定する原点信号発生器21と、原点信号発生器21で設定される原点を基準として移動体の絶対位置を求める絶対位置算出器22,37とを備えている。
【選択図】図1

Description

本発明は、移動体の絶対位置を測定する絶対位置測定装置と、移動体の絶対位置を測定する絶対位置測定方法とに関する。
従来、レーザ干渉測長方法に、移動体の移動にともなって移動する移動反射鏡によって反射された測定光と固定反射鏡によって反射された参照光との干渉光を得るレーザ干渉計を使用している。通常のレーザ干渉測長方法は、移動反射鏡の移動に伴って生じる干渉光の位相変化を積算することにより、移動反射鏡の移動量すなわち移動体の移動量を測定するようになっている。位相変化の積算により求められる移動量は、移動反射鏡の相対移動量である。このため、従来のレーザ干渉測長方法では、移動反射鏡の絶対位置を求めることができない問題があった。
しかし、精密測長手段としてレーザ干渉測長装置が使用される直線移動する移動体の位置を決める位置決め装置は、初期化される際に、位置決め装置上での移動体の位置を確定するため、移動体の絶対位置を測定(絶対位置測定)することが要請されている。このため、通常、レーザ干渉測長装置とは、別の近接センサやリニアエンコーダなどの手段で、原点復帰を行うことで、移動体の絶対位置測定を行っている。
上記の問題を解決するために、原点検出手段を備えたレーザ干渉計が提案されている(特許文献1参照)。このレーザ干渉計は、位置を測定する第1の光源と、第1の光源と波長の異なる第2の光源とから得られる周期の異なる2つの干渉信号の位相に基づいて、原点を検出している。そして、このレーザ干渉計は、2つの干渉信号の位相が一致する点は原点として設定可能であるが、この点を原点とした場合の原点測定精度は、第1の光源を用いた干渉計の相対変位測定精度に比べて劣るという問題があった。
特開2009−128148号公報
しかし、従来のレーザ干渉計は、位置を測定する第1の光源と、原点検出のために第1の光源と波長の異なる第2の光源とを用いているので、構成が複雑でコスト高であるという問題があった。
本発明の目的は、中心波長が単一の光源を用いたレーザ干渉計によって、移動体の原点検出と相対移動量測定とをそれぞれ高い精度で行うことで、移動体の絶対位置を高い精度で求めることが可能な絶対位置測定装置及び絶対位置測定方法を提供することである。
本発明の絶対位置測定装置は、干渉計により移動体の絶対位置を測定するようになっており、前記移動体に形成された2つの減圧空間部に個々に収容されて、中心波長が単一の光源を用いて前記移動体に光を照射して干渉信号を得る2つの干渉計と、前記2つの減圧空間部の少なくとも一方を減圧して、前記2つの減圧空間部を互いに異なる圧力にする減圧手段と、前記2つの干渉計より得られる干渉信号の位相を検出する2つの位相検出部と、前記2つの位相検出部で検出される位相を比較する位相比較部と、前記位相比較部における位相比較結果に応じて、原点を設定する原点設定部と、前記原点設定部で設定される原点を基準として前記移動体の絶対位置を求める絶対位置算出部と、を備えた、ことを特徴としている。
本発明の絶対位置測定方法は、干渉計により移動体の絶対位置を測定するようになっており、前記移動体に形成された2つの減圧空間部の少なくとも一方を減圧して、前記2つの減圧空間部を互いに異なる圧力にする減圧工程と、前記2つの減圧空間部に個々に収容されて、中心波長が単一の光源を用いて前記移動体に光を照射して干渉信号を得る2つの干渉計によって前記移動体に光を照射し干渉信号を得る工程と、前記2つの干渉計より得られる干渉信号の位相を2つの位相検出部において検出する位相検出工程と、前記位相検出工程で検出される2つの位相を比較する位相比較工程と、前記位相比較工程における位相比較結果に応じて、原点を設定する原点設定工程と、前記原点設定工程で設定された原点を基準として、前記2つの干渉計によって得られる干渉信号の少なくとも一つを用いて前記移動体の絶対位置を求める工程と、を備えた、ことを特徴としている。
本発明によれば、移動体の位置を測定する2つのレーザ干渉計が、圧力の異なる2つの減圧空間部にそれぞれ収容されているため、2つのレーザ干渉計で測定光路の屈折率が異なっている。よって、光源の波長は単一であっても、測定に用いられる2つのレーザ干渉計の波長は異なるので、移動体の変位に対し周期の異なる2つの干渉信号を得ることができる。この2つの干渉信号の位相を比較することにより、高い精度で原点の検出を行うことができる。
したがって、本発明は、波長の異なる2つの光源を要する従来技術と比較して、光源が1つで済むので、構成を簡単にしてコストを下げることができる。
また、本発明は、レーザ干渉計が減圧空間部に収容され、最大の測定外乱である光路の屈折率変動が抑制されるので、高い精度で移動体の相対移動量の測定を行うことができる。
したがって、本発明は、移動体の原点の検出と、相対移動量の測定とをそれぞれ高い精度で行うことができて、移動体の絶対位置を高い精度で求めることができる。
第1の実施形態における絶対位置の測定装置及び位置決め装置の図である。 第1の実施形態における配管直径と減圧空間部圧力の関係を示す図である。 第1の実施形態における干渉計の詳細図である。 第2の実施形態における絶対位置の測定装置及び位置決め装置の図である。
以下、本発明の実施形態の絶対位置測定装置及び絶対位置測定方法を図に基づいて説明する。図1は、本発明の実施形態の絶対位置測定装置101の図である。
絶対位置測定装置101は、中心波長が単一のレーザ光源1より出射されるレーザビームを使用する2つの干渉計6,25により移動装置103の移動体2の絶対位置を測定するようになっている。そして、絶対位置測定装置101は、測定結果に基づき不図示の制御部により、第1のリニアモータ61と第2のリニアモータ62とに制御信号を発して、移動体2の位置決めをするようになっている。
移動体2は、移動装置103の一部分を構成している。移動装置103は、移動体2がピッチガイド面53をアクチェータとしての第1のリニアモータ61及び第2のリニアモータ62によって移動するようになっている。移動体2は、固定部としてのヨーガイド面51,52に対し、空気静圧軸受9,10,28,29によって支持されて、ピッチガイド面53に対し不図示の空気静圧軸受によって支持されることにより、摩擦の影響を受けることなく移動できるようになっている。第1のリニアモータ61は、可動子11と固定子12とで構成されている。第2のリニアモータ62も、可動子30と固定子31とで構成されている。第1のリニアモータ61と第2のリニアモータ62は、移動体2を図1において左右方向に移動させるようになっている。
移動体2には、第1の干渉計6を収容する凹空間部としての第1の減圧空間部3と、第2の干渉計25を収容する凹空間部としての第2の減圧空間部23とが形成されている。第1の干渉計6と第2の干渉計25は、不図示の固定部材に固定されている。このように、2つの干渉計は、減圧空間部に個々に収納されている。
次に、第1の干渉計6を収容する第1の減圧空間部3と、第2の干渉計25を収容する第2の減圧空間部23とを説明する。
第1の減圧空間部3は、ヨーガイド面51の側が開口部63によって開口されているが、ヨーガイド面によって開口部が塞がれて、真空排気流路としての第1の真空排気流路5を通じて減圧排気装置としての真空ポンプ4によって減圧されるようになっている。第1の減圧空間部3の外周部の移動体2とヨーガイド面51との間には、ヨーガイド面51と空気静圧軸受9,10と間の浮上隙間と略同一の厚みを有するシール部としての非接触シール8が配置されている。非接触シール8の隙間のコンダクタンスを十分に小さくすることで、外部から第1の減圧空間部3内への空気の流入を抑制し、第1のレーザ干渉計6の測定外乱を十分に抑制できる水準にまで、第1の減圧空間部3内の圧力を下げることができる。
同様に、第2の減圧空間部23も、ヨーガイド面52の側が開口部64によって開口されているが、ヨーガイド面によって開口部が塞がれて、真空排気流路としての第2の真空排気流路24を通じて真空ポンプ4によって減圧されるようになっている。第2の減圧空間部23の外周部の移動体2とヨーガイド面52との間には、ヨーガイド面52と空気静圧軸受29,28と間の浮上隙間と略同一の厚みを有するシール部としての非接触シール27が配置されている。非接触シール27の隙間のコンダクタンスを十分に小さくすることで、外部から第2の減圧空間部23内への空気の流入を抑制し、第2のレーザ干渉計25の測定外乱を十分に抑制できる水準にまで、第2の減圧空間部23内の圧力を下げることができる。
第1の減圧空間部3と第2の減圧空間部23とを異なる圧力に減圧するため、第1の真空排気流路5と第2の真空排気流路24とのコンダクタンスは異なっている(空気の流れ易さが異なっている)。真空排気流路5,24が円管である場合、真空排気流路5,24のコンダクタンスは直径もしくは長さを変えることによって任意に設定することができる。
図1においては、第1の真空排気流路5の直径と第2の真空排気流路24の直径が異なっており、(第1の真空排気流路5のコンダクタンス)>(第2の真空排気流路24のコンダクタンス)となっている。したがって、(第1の減圧空間部3の圧力)<(第2の減圧空間部23の圧力)となっている。
配管長さを各々3mとした場合の、第1の真空排気流路5の直径及び第2の真空排気流路24の直径と、第1の減圧空間部3及び第2の減圧空間部23との関係を図2に示す。図2に示すように、第1の真空排気流路5の直径及び第2の真空排気流路24の直径を変えることによって、第1の減圧空間部3及び第2の減圧空間部23の内部力を任意に変えて、設定することができる。
以上の構成において、互いに接続された真空ポンプ4、第1の真空排気流路5及び第2の真空排気流路24は、減圧手段を構成している。
なお、本発明を実施するため、互いに独立した第1の減圧空間部3と第2の減圧空間部23とを異なる圧力に減圧するには、上記の方法に限定されるものではない。例えば、第1の減圧空間部3を減圧する第1の真空ポンプと、第2の減圧空間部23を減圧する第2の真空ポンプとを設け、第1の真空ポンプと第2の真空ポンプの排気速度に差異が生じるようにして、両方の減圧空間部の内部圧が異なるようにしてもよい。
次に、絶対位置測定装置101の動作を説明する。図3は、第1の干渉計6及び第2の干渉計25の構造の示す図である。(A)は、第1の干渉計6の図である。(B)は、第2の干渉計25の図である。
図1において、レーザ光源1は、中心波長λで、互いに直交する偏光方位を有し、波長が僅かに異なるレーザビームを出射する。レーザ光源1から出射されたレーザビームは、無偏光ビームスプリッタ38で2光束に分離されて、第1の干渉計6及び第2の干渉計25に入射される。
第1の干渉計6に入射したレーザビームLは、偏光ビームスプリッタ40において、測定光L1と参照光L2とに分離される。第1の干渉計6において、偏光ビームスプリッタ40で反射された測定光L1は、移動体2に設置された測定ミラー7に照射されて反射されるとともに、(1/4)波長板41を往復都合2回透過し、偏光方位が90°回転する。偏光方位が90°回転することにより測定光L1は偏光ビームスプリッタ40を透過し、直角プリズム44に入射する。また,偏光ビームスプリッタ40を透過した参照光L2は、参照ミラー43で反射されるとともに、(1/4)波長板42を往復都合2回透過して、偏光方位が90°回転することにより偏光ビームスプリッタ40で反射され、直角プリズム44に入射する。直角プリズム44に入射した測定光L1と参照光L2は、干渉光L3となって図1に示す集光器14を経て第1の光電変換器15に入射する。
同様に、第2の干渉計25に入射したレーザビームLは、偏光ビームスプリッタ45において、測定光L11と参照光L12とに分離される。第2の干渉計25において、偏光ビームスプリッタ45で反射された測定光L11は、移動体2に設置された測定ミラー26に照射されて反射されるとともに、(1/4)波長板46を往復都合2回透過し、偏光方位が90°回転する。偏光方位が90°回転することにより測定光L11は偏光ビームスプリッタ45を透過し、直角プリズム49に入射する。また,偏光ビームスプリッタ45を透過した参照光L12は、参照ミラー48で反射されるとともに、(1/4)波長板47を往復都合2回透過して、偏光方位が90°回転することにより偏光ビームスプリッタ45で反射され、直角プリズム49に入射する。直角プリズム49に入射した測定光L11と参照光L12は、干渉光L13となって図1に示す集光器33を経て第2の光電変換器34に入射する。
次に、絶対位置測定装置101による原点設定方法を、図1に基づいて説明する。
第1の干渉計6と第2の干渉計25とをそれぞれ収容する2つの空間部である第1の減圧空間部3の圧力と第2の減圧空間部23の圧力は、真空ポンプ4によって異なる圧力に減圧されている(減圧工程)。ただし本実施形態においては、空気ゆらぎによる測定外乱抑制のため、第1の減圧空間部3と第2の減圧空間部23との両方を減圧する構成としているが、本発明の実施は、第1の減圧空間部3と第2の減圧空間部23との少なくとも一方を減圧すれば可能である。
集光器14に入射した干渉光L3は、光ファイバーケーブルを通じて第1の光電変換器15に入射し、電気信号に変換されて第1の干渉信号に生成される(干渉信号を得る工程)。同様にして、集光器33に入射した干渉光L13は、光ファイバーケーブルを通じて第2の光電変換器34に入射し、第2の干渉信号が生成される(干渉信号を得る工程)。
すなわち、干渉信号を得る工程は、第1の減圧空間部と第2の減圧空間部とに個々に収容されて、中心波長が単一のレーザ光源1を用いて移動体に光を照射して干渉信号を得る第1の干渉計と第2の干渉計とによって移動体に光を照射し干渉信号を得る工程である。
また、レーザ光源1の内部において、中心波長λで波長が僅かに異なるレーザビームを直接干渉させ、得られた干渉光を基準光電変換器16において電気信号に変換して、基準信号を生成する。
第1の光電変換器15で生成される第1の干渉信号と基準光電変換器16で生成される基準信号は、位相検出部としての第1の位相検出器17に入力されて、基準信号に対する第1の干渉信号の位相が検出される(位相検出工程)。同様に、第2の光電変換器34で生成される第2の干渉信号と基準光電変換器16で生成される基準信号は、位相検出部としての第2の位相検出器35に入力され、基準信号に対する第2の干渉信号の位相が検出される(位相検出工程)。
すなわち、位相検出工程は、第1の干渉計6から得られる第1の干渉信号の位相を第1の位相検出器17において検出し、かつ第2の干渉計25から得られる第2の干渉信号の位相を第2の位相検出器35において検出する工程である。
第1の干渉信号と第2の干渉信号の位相情報は、位相比較部としての位相比較器19に入力され、第1の干渉信号と第2の干渉信号の位相差が算出される。第1の干渉信号と第2の干渉信号の位相差(位相比較結果)はパルス信号発生器20に入力されて、第1の干渉信号と第2の干渉信号の位相差が、あらかじめ設定された特定の値となった時に、パルス信号発生器20はパルス信号を発生する。
ここで、第1の干渉信号と第2の干渉信号の位相差を用いる絶対位置測定の分解能について述べる。ここでは、第1の減圧空間部3の圧力P[Pa]を第2の減圧空間部23の圧力P[Pa]に対しΔP[Pa]低く設定した場合を考える。レーザ光源1から出射されるレーザの真空中での波長をλ、第1の減圧空間部3内部の屈折率をn、第2の減圧空間部23内部の屈折率をn、大気圧での空気の屈折率をnatmとする。第1の減圧空間部3内部でのレーザ波長をλ、第2の減圧空間部23内部でのレーザ波長をλとすると、減圧環境化においてレーザ波長は圧力に比例することから、λとλは次の式1、式2から求められる。
Figure 2012127838
また、第1の干渉計6と第2の干渉計25のパルス数をN、移動体の変位量をxとする。第1の干渉計6から得られる第1の干渉信号の位相をθ、第2の干渉計25から得られる第2の干渉信号の位相をθとすると、θ、θは、次の式3、式4から求められる。
Figure 2012127838
ここで、第1の干渉信号と第2の干渉信号の位相差をΔθとすると、Δθは、式3、式4に基づいて、次の式5から求められる。
Figure 2012127838
Δθが1周期分(2π)変化する場合の移動体の変位量Xは、Δθ=2πを式5に代入することにより、次の式6から求められる。
Figure 2012127838
第1の位相検出器17と第2の位相検出器35の位相電気分割数をNとすると、Δθを用いる絶対位置測定の分解能Xは、次の式7から求められる。
Figure 2012127838
ここで、P=80Pa、ΔP=20Pa、λ=633nm、N=1の場合、式1、式2、式6よりX=5275mmである。またN=1024の場合、X=5.151mmである。したがって、Δθを用いる絶対位置測定の分解能は干渉計の相対移動量測定分解能に比べて低い。そのため、Δθの変化が検出され、パルス信号発生器20からパルス信号が出力された時に、第1の干渉信号もしくは第2の干渉信号のいずれか一方を選択し、選択した干渉信号の位相があらかじめ設定された特定の値となった時に原点設定を行う(原点設定工程)。すなわち、原点設定工程は、位相比較工程における位相比較結果に応じて、原点を設定する工程である。この原点設定方法により、原点の検出分解能を干渉計の相対変位測定分解能と同等に高めることができる。
図1においては、パルス信号発生時に原点設定部としての原点信号発生器21にて第1の干渉信号の位相を参照し、原点信号を出力する構成を示している。なお、パルス信号発生器20がパルス信号を発生する時のΔθの値をあらかじめ設定するために、移動体2の絶対位置を不図示のストロークリミットセンサなどの手段によってμmオーダーで検出し、絶対位置とΔθの関係を粗く把握しておくのが好ましい。
次に、本実施形態における絶対位置の測定方法について説明する(移動体2の絶対位置を求める工程)。第1の相対移動量算出器18では、第1の光電変換器15から入力される第1の干渉信号と、基準光電変換器16から入力される基準信号を用い、基準信号に対する第1の干渉信号の位相変化量を積算することによって第1の測定ミラー7の相対移動量が算出される。
同様にして、第2の相対移動量算出器36では、第2の光電変換器34から入力される第2の干渉信号と、基準光電変換器16から入力される基準信号を用いて、基準信号に対する第2の干渉信号の位相変化量を積算する。この算出によって、第2の測定ミラー26の相対移動量が得られる。
絶対位置算出部としての第1の絶対位置算出器22においては、原点信号発生器21から入力される原点信号により原点が設定された後、第1の相対移動量算出器18から入力される第1の測定ミラー7の相対移動量を加算する。この加算によって、第1の絶対位置測定値が得られる。
同様にして、絶対位置算出部としての第2の絶対位置算出器37においては、原点信号発生器21から入力される原点信号により原点が設定された後、第2の相対移動量算出器36から入力される第2の測定ミラー26の相対移動量を加算する。この加算によって、第2の絶対位置測定値が得られる。
すなわち、移動体2の絶対位置を求める工程は、原点設定工程で設定された原点を基準として、第1の干渉計6と第2の干渉計25との少なくとも1つから得られる相対移動量を用いて、移動体の絶対位置を求める工程である。
ここで、絶対位置測定装置101を用いた移動体2の位置決め方法について述べる。第1の絶対位置算出器22で算出される第1の絶対位置測定値と、第2の絶対位置算出器37で算出される第2の絶対位置測定値に基づき、第1のリニアモータ及び第2のリニアモータがPID制御等の手法により駆動され、移動体2が位置決めされる。制御方法の詳細に関しては公知であるため省略する。
(第2の実施形態)
図4に基づいて本発明の第2実施形態の絶対位置測定装置201を説明する。本実施形態の絶対位置測定装置201は、設けられる移動装置203が第1実施形態の絶対位置測定装置101が設けられた移動装置103と構造が異なっている。このため、第1実施形態とは、第1の干渉計6と第2の干渉計25と、この2つの干渉計を収容する第1の減圧空間部3と第2の減圧空間部23との配置関係が異なっているが、その他の点に関しては同じである。したがって、第1実施形態と重複する部分に関しては同一符号を付して、説明を省略する。
レーザ干渉計を用いる絶対位置の測定装置によって測定される位置に基づいて、ステージの位置決めを行う位置決め装置を示している。
移動装置203の移動体202は、第1の干渉計6を収容する第1の減圧空間部3と、第2の干渉計25を収容する第2の減圧空間部23を備えている。移動体202はピッチガイド面53に対し、空気静圧軸受9,10によって支持されることにより、摩擦の影響を受けることが少ない状態で移動することができる。可動子11、固定子12から構成されるリニアモータ61は、移動体202を駆動するアクチュエータである。中心波長が単一のレーザ光源1より出射されるレーザビームを用いる2つの干渉計6,25により移動体202の絶対位置を測定し、その測定結果に基づきリニアモータ61の制御信号を発生し、移動体202の位置決めを行う。
本実施形態の特徴は、第1の干渉計6と第2の干渉計25が同一直線状に配置されていることである。それに伴い第1の減圧空間部3と第2の減圧空間部23も同一直線状に配置されている。第1の干渉計6と第2の干渉計25を同一直線状に配置することにより、移動体202の姿勢変化による原点検出精度の低下を抑制することができる。
本実施形態における第1の減圧空間部3と第2の減圧空間部23を異なる圧力に減圧する方法は、第1の実施形態と同様であるため説明は省略する。また本実施形態における絶対位置測定装置201による原点設定方法、絶対位置測定方法、移動体202の位置決め方法は、第1の実施形態と同様であるため説明は省略する。
1:レーザ光源、2,202:移動体、3:第1の減圧空間部(凹空間部)、4:真空ポンプ(減圧手段、減圧排気装置)、5:第1の真空排気流路(減圧手段、真空排気流路)、
6:第1の干渉計、8,27:非接触シール(シール部)、17:第1の位相検出器(位相検出部)、19:位相比較器(位相比較部)、21:原点信号発生器(原点設定部)、22:第1の絶対位置算出器(絶対位置算出部)、23:第2の減圧空間部(凹空間部)、24:第2の真空排気流路(減圧手段、真空排気流路)、25:第2の干渉計、35:第2の位相検出器(位相検出部)、37:第2の絶対位置算出器(絶対位置算出部)、51,52:ヨーガイド面(固定部)、63,64:開口部、101:絶対位置測定装置、103:移動装置、201:絶対位置測定装置、202:移動体、203:移動装置、

Claims (4)

  1. 干渉計により移動体の絶対位置を測定する絶対位置測定装置において、
    前記移動体に形成された2つの減圧空間部に個々に収容されて、中心波長が単一の光源を用いて前記移動体に光を照射して干渉信号を得る2つの干渉計と、
    前記2つの減圧空間部の少なくとも一方を減圧して、前記2つの減圧空間部を互いに異なる圧力にする減圧手段と、
    前記2つの干渉計より得られる干渉信号の位相を検出する2つの位相検出部と、
    前記2つの位相検出部で検出される位相を比較する位相比較部と、
    前記位相比較部における位相比較結果に応じて、原点を設定する原点設定部と、
    前記原点設定部で設定される原点を基準として前記移動体の絶対位置を求める絶対位置算出部と、を備えた、
    ことを特徴とする絶対位置測定装置。
  2. 前記減圧空間部は、
    前記移動体を支持するガイド面を形成する固定部と、
    前記移動体に形成されて前記ガイド面の側が開口部によって開口された凹空間部と、
    前記凹空間部の外周部に配置されるシール部と、を有する、
    ことを特徴とする請求項1に記載の絶対位置測定装置。
  3. 前記減圧手段は、
    前記2つの減圧空間部に接続される真空排気流路と、
    前記真空排気流路に接続される真空排気装置と、を有し、
    前記真空排気流路のコンダクタンスの差異と前記真空排気装置の排気速度の差異との少なくとも一方の差異によって、前記2つの減圧空間部を異なる圧力に減圧する、
    ことを特徴とする請求項1または2に記載の絶対位置測定装置。
  4. 干渉計により移動体の絶対位置を測定する絶対位置測定方法において、
    前記移動体に形成された2つの減圧空間部の少なくとも一方を減圧して、前記2つの減圧空間部を互いに異なる圧力にする減圧工程と、
    前記2つの減圧空間部に個々に収容されて、中心波長が単一の光源を用いて前記移動体に光を照射して干渉信号を得る2つの干渉計によって前記移動体に光を照射し干渉信号を得る工程と、
    前記2つの干渉計より得られる干渉信号の位相を2つの位相検出部において検出する位相検出工程と、
    前記位相検出工程で検出される2つの位相を比較する位相比較工程と、
    前記位相比較工程における位相比較結果に応じて、原点を設定する原点設定工程と、
    前記原点設定工程で設定された原点を基準として、前記2つの干渉計によって得られる干渉信号の少なくとも一つを用いて前記移動体の絶対位置を求める工程と、を備えた、
    ことを特徴とする絶対位置測定方法。
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