JP2012117209A - 潜函工法及び潜函工法用設備 - Google Patents

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Abstract

【課題】地上で地下建築物を構築でき、地階部分と並行して地上部分を施工可能な潜函工法及び潜函工法用設備を提供する。
【解決手段】現場打ち杭2上に、軸方向に複数の構真柱節を取脱自在に連結してなる構真柱3をそれぞれ立設する工程と、地階部分51を地上で建造する工程と、各構真柱3の上端と建築物5との間にジャッキ4を設置し、ジャッキ4を伸長して建築物5を支持する工程と、地階部分51の下部地盤を掘削する掘削工程と、各ジャッキ4を同時に収縮して前記建築物5を沈下させる沈下工程と、各構真柱3の最上位の構真柱節のうちの予め順序が定められた構真柱節を、その構真柱節とは非対応の各ジャッキ4により建築物を支持しながら順に取脱する構真柱節取脱工程とを有し、掘削工程と並行して、前記沈下工程と、構真柱節取脱工程とを建築物5の地階部分51が沈設されるまで交互に繰り返す。
【選択図】図2

Description

この発明は、地盤を掘り下げて設けた掘削空間に建築物の地階部分を沈設するための潜函工法及びその潜函工法用の設備に関する。
従来、地下建築物の施工のために地盤を掘削する場合、外部の土砂や地下水の流入を防止するため、掘削する領域の外周に土留め壁が設けられている。土留め壁の内側には、外部の土圧に抗して土留め壁を支えるために、腹起こしや切梁等の支保工を設ける必要がある。しかし、支保工の設置、解体に工期、工費が必要となるばかりでなく、地下建築物を施工する際に、支保工自体が障害となることも多い。
そこで、支保工を省略して、各階の床構造により土留め壁を支持する逆打ち工法が施工されている(例えば、特開2002−061213号公報参照)。
この逆打ち工法では、図10に示すように、まず、土留め壁A1で囲まれた地中に現場打ち杭A2を打設するとともに、現場打ち杭A2上に構真柱A3を立設する。次に、土留め壁A1で囲まれた地盤を掘削して設けた空間内に、構真柱A3を支柱として地上1階部分の床構造A4を構築する。この床構造A4が土留め壁A1を支える支保工の働きをする。そして、さらに地盤の掘削を行って、地下1階部分の床構造A5、外壁A51及び地下柱A52を構築する。こうして、地盤の掘削と各階躯体の構築を繰り返し、最下層に地下耐圧版A6を設けて地階部分の構築を完了する。
この逆打ち工法においては、構真柱A3に地上部分の柱を接続することができるため、地階部分の構築と並行して、地上部分(図示は省略)の構築を進めることができ、工期を短縮できるというメリットも大きい。
しかし、逆打ち工法においては、地階部分の施工を地下で進めるために生じる不都合が有る。例えば、既設のコンクリート部材の下面側に新設のコンクリート部材を打ち継ぐため、打ち継ぎ部に空隙が生じ易く、漏水防止のためエポキシ樹脂等を充填して空隙を塞ぐ必要がある。また、地下では外防水が困難であり、地下外壁の内面に防水層を設けるため、この防水層と耐圧版下の防水層との連結が困難である。
そこで、地上で地下建築物を構築したのち地下へ沈下させることが考えられる。このような工法としては、オープンケーソン工法や、ニューマチックケーソン工法等の潜函工法が提案されている(特開2002−004296号公報、特開2010−150818号公報参照)。
特開2002−061213号公報 特開2002−004296号公報 特開2010−150818号公報
しかし、前記提案の潜函工法では、建築物の沈下が建築物の自重や圧入により行われるため、地盤の過掘削等で建築物が傾く等、建築物の姿勢が安定せず、建築物の地階部分を施工しながら上の階の施工を行うことは困難であり、建設工期に日数を要してしまう。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、地上において地階部分を建造することで、地階部分を地下で建造することによる不都合を解消できるとともに、地上部分を地階部分の沈設と並行して施工可能にして建設工期を短縮可能な潜函工法及び潜函工法用設備の提供を目的とする。
上記課題を解決するためになされた発明は、地盤を掘り下げながら建築物の地階部分を沈下させる潜函工法であって、地中に設けられる複数の現場打ち杭上に、軸方向に複数の構真柱節を取脱自在に連結してなる構真柱をそれぞれ立設する構真柱立設工程と、前記各構真柱の最上位に位置する構真柱節の上端と前記地階部分を地上で建造した建築物との間に、前記各構真柱節の軸方向長さ以上のストローク長を備えたジャッキを設置し、前記ジャッキを伸長して前記建築物を支持するジャッキ設置工程と、前記地階部分の下部地盤を掘削する掘削工程と、前記各ジャッキを同時に収縮して前記建築物を沈下させる沈下工程と、前記各構真柱の最上位の構真柱節のうちの予め順序が定められた構真柱節を、その構真柱節とは非対応の各ジャッキにより前記建築物を支持しながら、その順序に従って、順に取脱する構真柱節取脱工程とを有し、前記掘削工程と並行して、前記沈下工程と、前記構真柱節取脱工程とを前記建築物の地階部分が沈設されるまで交互に繰り返すことを特徴とする。
本発明に係る潜函工法においては、地中に設けられる複数の現場打ち杭上に構真柱を立設するため、構真柱の沈下や傾倒を抑制でき、建築物を潜函する各工程において建築物の姿勢を安定させることができる。
また、構真柱が軸方向に複数の構真柱節を取脱自在に連結してなり、構真柱節の軸方向長さ以上のストローク長を備えるジャッキを構真柱上端と建築物の間に設置することにより、構真柱節を取脱した後、取脱した構真柱節に代わって、このジャッキを伸長することで建築物の支持を行うことができる。各構真柱の最上位の構真柱節のうちの予め順序が定められた構真柱節を、その構真柱節とは非対応の各ジャッキにより構造建築物を支持しながら、その順序に従って、順に取脱するため、構真柱節の取脱を行う間も建築物の姿勢を安定させることができる。全ジャッキを同時に収縮して建築物の沈下を行うため、建築物の姿勢を実質的に傾けることなく建築物を沈下させることができる。掘削工程と並行して、沈下工程及び構真柱節取脱工程を繰り返すことにより、建築物の沈下を少しずつ行うことができるため、建築物に加える振動を抑制し、建築物の姿勢を安定させた状態で建築物の沈下を行うことができる。
このように、各工程において建築物の姿勢を安定させることができるため、地階部分の施工と並行して地上部分の施工を行うことができる。
また、本発明に係る潜函工法においては、地上において地階部分を建造することにより、各階躯体(最下層の柱を除く)の打設において、従来の逆打ち工法とは違いコンクリートを上から流し込むことができ、地階部分の各階の躯体を一体的に打設することができるため、柱と梁の間等に空隙が生じることを抑制でき、また、地下外壁に外防水を施すことができる。
本発明の潜函工法は、前記建築物の地階部分の外壁の下端に、地盤に貫入する刃口を備えているとともに、前記外壁の外面に防水板を備えていることが好ましい。外壁の下端に地盤に貫入する刃口を備えることにより、周囲から土砂や地下水が、外壁下端をくぐって室内側へ流入することを抑制できる。また、外壁の外面に防水板を設けることにより、地階部分の防水性を格段に向上することができる。そして、地階部分がこのような刃口と防水板とを備えることにより、この外壁を土留め壁として用いることができる。
従って、土留め壁を省略できるため、土留め壁を構築、解体する工期、工費を節約できる。また、土留め壁のスペースだけ建築物の床面積を拡充することができ、建築物の外壁を隣接する構造物や道路との境界に近接して建築物の地階部分を建造することができる。
本発明は、地盤を掘り下げながら建築物の地階部分を沈下させる際に用いられる潜函工法用設備であって、地中に設けられる複数の現場打ち杭と、前記複数の現場打ち杭上にそれぞれ立設され、軸方向に複数の構真柱節を取脱自在に連結してなる構真柱と、前記構真柱節の軸方向長さ以上のストローク長を有し、前記各構真柱の最上位に位置する構真柱節の上端と前記地階部分を地上で建築した建築物との間にそれぞれ設置されて、前記最上位に位置する構真柱節を予め定められた順序に従って取脱する際には前記建築物を支持するように、前記建築物を沈下させる際には同時に収縮するように構成されたジャッキとを備えることを特徴とする潜函工法用設備を含む。
本発明に係る潜函工法用設備は、地中に設けられる現場打ち杭と、その上に立設される構真柱を備えることにより、建築物を沈下させる間も、建築物を安定に支持することができる。また、軸方向に複数の構真柱節を取脱自在に連結してなる構真柱と、前記構真柱節の軸方向長さ以上のストローク長を有し、前記各構真柱の最上位に位置する構真柱節の上端と前記地階部分を地上で建築した建築物との間にそれぞれ設置されて、前記最上位に位置する構真柱節を予め定められた順序に従って取脱する際には前記建築物を支持するように、前記建築物を沈下させる際には、同時に収縮するように構成されたジャッキとを備えることにより、ジャッキで支持しながら構真柱を1段ずつ取脱しては、ジャッキを収縮して建築物を沈下させることができるため、建築物の姿勢を徐々に安定して沈下させることができる。従って、本発明の潜函工法用設備は、建築物の地階部分を地下へ沈下させる潜函工法に円滑に用いることができる。
ここで、「同時に」とは、実質的に同時であることをいい、建築物の姿勢を制御するために、各ジャッキにおいて、収縮を開始、停止若しくは終了するタイミング又は収縮するスピードが多少異なる場合も含む概念とする。また、「最上位の構真柱節」とは、繰り返し行われる構真柱節取脱工程の各回において最上位に位置する構真柱節をいい、n回目の構真柱節取脱工程においては、工事開始当初の構真柱の上からn段目の構真柱節を指すものとする。
本発明の潜函工法及び潜函工法用設備によれば、地上において建築物の地階部分を施工することで、建築物の地階部分を地下で建造することによる不都合を解消できるとともに、建築物の姿勢を安定に保ちながら建築物の地階部分を潜函できるため、地階部分の施工と並行して地上部分の施工を行うことができ、建築工期を短縮することができる。
本発明の第1実施形態に係る潜函工法の流れ図である。 図1に示した潜函工法の各工程を示す説明図である。 (a)は、図1の潜函工法に用いる構真柱の側面図である。(b)は(a)の構真柱を形成する第1の構真柱節の正面図である。(c)は(b)の構真柱節の側面図である。(d)は(a)の構真柱を形成する第2の構真柱節の正面図である。(e)は(d)の構真柱節の側面図である。(f)は(a)の構真柱を形成する第3の構真柱節の正面図である。(g)は(f)の構真柱節の側面図である。 図1の潜函工法において建造される地階部分の外壁下部の断面図である。 図4の外壁下部の接合部を示す模式的断面図である。 図1の潜函工法において建造される建築物の地階部分の模式的断面図である。 図1の潜函工法において、構真柱節の取脱順序の一例を示した説明図である。 本発明の第2実施形態に係る潜函工法の流れ図である。 図2の潜函工法の施工の様子を示す説明図である。 従来の逆打ち工法の手順を示した説明図である。
(第1実施形態)
以下、適宜図面を参照しながら本発明の第1実施形態である潜函工法及び潜函工法用設備について詳述する。本実施形態に係る潜函工法用設備1は、現場打ち杭2、構真柱3、ジャッキ4を備える。
現場打ち杭2は、アースドリル工法又はオールケーシング工法により形成する。アースドリル工法では、予めドリルで掘削したボーリング孔21の底部に円筒状の鉄筋籠を挿入し、これにコンクリートを打設して現場打ち杭2を形成する。オールケーシング工法では地中にケーシングパイプを圧入して内部の土を掘削し、ケーシングパイプ内部に鉄筋籠を挿入し、コンクリートを打設した後、ケーシングパイプを抜いて、現場打ち杭2を形成する。また他の公知の方法により、現場打ち杭2を形成してもよい。
構真柱3は、図3(a)に示すように建築物5を沈下させながら順に取脱する第1の構真柱節31(以下単に「構真柱節31」ともいう)と、耐圧版6に埋設する第2の構真柱節32(以下単に「構真柱節32」ともいう)と、現場打ち杭2中に埋設する第3の構真柱節33(以下単に「構真柱節33」ともいう)とを備える。上から構真柱節31を複数本、その下に連続して構真柱節32を1本、さらにその下に連続して構真柱節33を1本連結して、構真柱3を形成する。構真柱節31を連結する本数は、構真柱節31の軸方向の長さaや地階部分の階高等を勘案して適宜決定する。
図3の(b)から(g)に示すように、各構真柱節31、32、33は円筒部分31a、32a、33aの両端又は一端にボルト孔31c、32c、33c付きのフランジ31b、32b、33bを備え、各構真柱節31、32、33は、このフランジを介してボルト・ナットにより連結される。フランジ31b、32b、33bの背面と円筒部分31a、32a、33a外周面との間には、略直角二等辺三角形の鋼板製リブ31d、32d、33dが等角度間隔で溶接されている。構真柱節33は、現場打ち杭2との間で十分な結合強度を確保するため、外周部にスタッドジベル33eが多数溶接されている。各構真柱節31、32、33の各部の寸法、リブ31d、32d、33d及びスタッドジベル33eの数は必要とされる強度に応じて適宜決定される。各構真柱節31、32、33の各部の材料としては、鋼材を好適に用いることができる他、必要とされる強度や耐久性を備えるものであれば、公知のものを適宜用いることができる。
ジャッキ4は、建造物5から各構真柱3に伝達される荷重を考慮して構真柱ごとに十分な強度を有するものが用いられる。ジャッキ4としては、ピストン式やラム式の油圧式ジャッキを用いることができる他、建築物5を支えること可能なだけの揚力及び耐荷重性を備えるものであれば、他の公知のジャッキを用いてもよい。
本実施形態の潜函工法は、図1に示すように、構真柱立設工程S1、地階部分建造工程S2、ジャッキ設置工程S3、掘削工程S4、沈下工程S5、地階部分の沈設が完了したかどうかを判断する工程S6、構真柱節取脱工程S7及び最下層躯体完成工程S8を有する。
(構真柱立設工程S1)
まず、本発明の潜函工法では、構真柱立設工程S1において、現場打ち杭2及び構真柱3を設ける。図2に示すように、現場打ち杭2及び構真柱3は、地階部分51の最下層の柱8を打設する位置に設ける。
構真柱3の立設方法には、現場打ち杭のコンクリートを打設する前に構真柱を立設する「先建て工法」、現場打ち杭のコンクリートを打設した後に構真柱を立設する「後建て工法」の他、公知の立設方法を適宜用いることができる。このうち、打設するコンクリートで構真柱3が汚れたり、構真柱3の位置ずれや変形を起こすことが少ない「後達て工法」が好ましい。「後達て工法」により現場打ち杭2を設ける場合は、コンクリートを打設した後に、クレーン等で吊り下げてボーリング孔21へ挿入し、吊り下げたままの状態で高さ及び傾きを調整しながら立設する。この際、構真柱3は、垂直精度が1/500以上1/300以下となるように立設されることが好ましい。構真柱3の垂直精度がこの範囲であれば、建築物5の姿勢をより安定して沈下させることができる。構真柱3の垂直精度の測定には、トランシットや傾斜計など公知の方法を用いることができる。構真柱節3を立設した後、ボーリング孔21は、周壁の崩落を防止するため、土砂で埋め戻される。
このように、本発明の潜函工法では、現場打ち杭2を設置して、その上に構真柱3を立設するため、構真柱3の沈下や傾倒を防止して構真柱3の姿勢を安定させ、ひいては、建築物5の姿勢を安定して沈設することができる。
(地階部分建造工程S2)
構真柱3を立設した後、地上において建築物5の地階部分51を建造する。本発明の潜函工法では、地上において地階部分51を建造できるため、地下で建造する場合に比べて制約が少なく、各種の工法を適宜用いることができ、工費、工期を大幅に収縮することができる。また、地階部分を地下で施工することによる不都合を解消することができる。
図4に示すように、本実施形態では、地階部分51の外壁52の外側部分には、ハーフPC版53を用いる。ハーフPC版53の外面には、予め工場にて防水板54が貼設される。詳細には、防水版54は、内面にスタッド54aを備えており、防水版54を仮枠としてコンクリートを打設することにより、ハーフPC版53外面に防水版54を貼設する。図5に示すように、ハーフPC版53の端面53aには、傾斜が設けられており、ハーフPC版53どうしを連結すると、接合部の内面側がV字溝となるように構成されている。防水版54は、周辺部が折り曲げられて、ハーフPC版53の端面53aまでを被覆している。このV字溝には、内側からシール材が圧入され、接合部の水密性が確保される。
外壁52の室内側部分52aは、現場において配筋された後、コンクリートを打設して形成される。防水板54としては、亜鉛引き鉄板やステンレス鋼薄板等の摩擦に強いものを用いる。また、充分な耐摩擦性を有するものであれば、塩ビ鋼板やフッ素樹脂鋼板等の公知の防水板を適宜用いることができる。尚、防水版54のスタッド54aの代わりに、防水版54を折り曲げ加工して設けたリブ等を代用してもよい。
このように、本発明の潜函工法では、地上で地階部分を建造するため、外壁に防水板を設けることが容易である。また。摩擦に強い防水板を用いることにより、地階部分を沈下させる際に、掘削した地盤の側壁との摩擦により防水板が損傷して防水機能を損なうことを抑制できる。
図4に示すように、外壁52下部は、室内側においてテーパー状の段差部52bが設けられ、この段差部の上側より下側の壁厚が薄くなるよう形成される。外壁52下端には、刃口55が設けられる。刃口55は、断面内側角部にテーパー部分55aが設けられ下端が尖るように形成される。刃口55がこのような断面形状に形成されることにより、外壁下部の地盤を室内側から掘削することが容易となる。また、外周から外壁下端をくぐって地下水混じりの土砂等が室内側へ侵入するような場合には、この土砂中に刃口を貫入させて、土砂や地下水が侵入することを抑制することができる。ここで、段差部52bの上端から刃口55下端までの長さLは、事前のボーリング調査により得られた建設地周辺の地質データーに応じて適宜定められる。長さLが地質に応じた充分な長さを備えることにより、外部から土砂や地下水が侵入するヒービングをより適切に防ぐことができる。
刃口55表面を包むようにして、断面略「J」の字状の刃口用防水板56が冠着される。詳細には、刃口防水版56を仮枠の一部として、外壁52の室内側部分52aが打設される。刃口防水板56の下端部は、刃口55の室内側から下端を包むように外側かつ上側に折り返されて、防水板54の下端部と水密に連結される。刃口防水板56の内側上端部は、外壁52内面に垂直に立ち上げられた鍔部57を備えている。鍔部57は直角三角形状のリブ58にて補強される。刃口防水板56は、鍔部57により、後述する耐圧版6内部の防水層61と水密に連結される。このように、外壁52外面の防水板54、刃口防水板56、耐圧版6内部の防水層61が水密に連結されることにより、地階部分51の防水性を格段に向上させることができる。刃口防水版56は、鉄板を加工した後、亜鉛メッキ処理を施して形成する他、充分な強度を有するものであれば、上述した防水板54に用いる材料を適宜用いて形成することができる。
上述したように、地下外壁52の防水板54が十分な耐摩擦性を備え、外壁52が外壁下部からの土砂や地下水の侵入を防ぐ刃口55を備え、外壁52及び刃口55が十分な防水性を備えることにより、外壁52を土留め壁として用いることができる。
また、外壁52は、図4に示すように、内側部分52aに高圧洗浄用給水配管59を備えることが好ましい。高圧洗浄用給水配管59は、内側部分52aを現場で打設する際に埋設される。高圧洗浄用給水配管59の先端は、刃口55のテーパー部分55aから突出するよう設けられており、高圧噴射ノズル59aを備えている。この高圧噴射ノズル59aから高圧水を噴射することにより、地盤が固くて掘削困難な場合であっても、地盤の掘削を容易に行うことができる。
尚、地階部分建造工程S2は、地上で施工する必要のある工程が終了し地階部分51を沈下させる準備が整うまでの工程をいい、内装の仕上げ等、地階部分51を完成するために必要な全ての工程を含むものではない。
(ジャッキ設置工程S3)
地階部分建造工程S2の完了後、ジャッキ設置工程S3では、構真柱3の最上位に位置する構真柱節31と建築物5の間にジャッキ4を設置する。詳細には、最下層の梁9の下面において柱8が打ち継がれる位置に設けられる被支持部9aとこの最上位の構真柱節31の上端との間に、ピストン41の伸縮方向を鉛直にしてジャッキ4を設置する。ジャッキ4はピストン41側を下にして設置され、被支持部9aに固定される。ジャッキ4を設置した後、ピストン41の先端が最上位の構真柱節31の上端面に当接するまでジャッキを伸長する。ジャッキ4を最大まで伸長してもピストン41の先端が最上位の構真柱節31に当接しない場合は、ジャッキ4と被支持部9aとの間に調整アジャスター42を挟みこんでもよい。このとき、最上位の構真柱節31と、ピストン41とはボルト・ナットにより仮固定してもよい。ジャッキ4(及び調整アジャスター42)を設置した後、全ジャッキ4を伸長し、全ジャッキ4に建築物5の荷重を均等に伝達して、建築物5を正しい姿勢に保つよう支持する。
(掘削工程S4)
掘削工程S4は、ジャッキ4で建築物5を支持した状態で行われる。刃口55の直下の地盤を、少なくとも構真柱節31の軸方向長さaだけ掘削する。ただし、土質により、建築物5が自重で自沈する場合は、刃口55の直下の地盤の掘削は省略することができる。また、外壁で囲まれた部分の地盤の掘削は、他の工程と並行して適宜行うことができる。外壁で囲まれた部分の地盤の掘削は、ヒービングを回避するために、できるだけ掘削する時期を遅くして室内側の土圧を確保しながら行うことが好ましい。
地盤の掘削は重機や自動掘削機による方法の他、公知の方法を適宜用いることができる。
(沈下工程S5)
本実施形態においては、沈下工程S5は、掘削工程S4完了後に行われる。沈下工程S5では、全ジャッキ4のピストン41を構真柱節31の軸方向長さaだけ同時に収縮して、建築物5を沈下させる。ここで、建築物5の姿勢はコンピュータにより制御される。即ち、本実施形態に係る潜函工法用設備1は感知手段43と、コンピュータによる制御手段44とを備えており(感知手段43及び制御手段44は図示せず)、感知手段43によりジャッキ4の鉛直方向の変位を感知し、この感知された変位の情報を制御手段43に伝達する。この情報により制御手段43は、建築物5の姿勢を把握し、各ジャッキ4にピストン41の伸長又は収縮を指示して建築物5の姿勢を制御する。このように、建築物5の姿勢をコンピュータ制御することで、建築物5の姿勢を安定して沈下させることができる。
尚、地階部分51の建造は、沈下工程S5と一部並行して行うこともできる。例えば、地階部分51が多層階有る場合、最下階のみを建造したのち、その上の地階部分は最下階の沈下と並行して建造することができる。こうすることで、地階部分を建造する工期、工費を縮小することができる。
(沈設の完了を判断する工程S6)
S6においては、地階部分51の沈設が完了したかどうかを判断する。地階部分51の沈設が最終深度まで完了していない場合には、後述する構真柱節取脱工程S7に進む。地階部分51の沈設が完了している場合には、後述する最下層躯体完成工程S8に進む。
(構真柱節取脱工程S7)
構真柱節取脱工程S7では、全構真柱3の最上位の構真柱節31を順に取脱する。図2に示すように、最上位の構真柱節31を取脱した後、この構真柱3上のジャッキ4を、このジャッキ4のピストン41の先端面がその下の構真柱節31に当接するまで伸長し、建築物5の荷重をこのジャッキ4に伝達させる。
ここで、ジャッキ4としては、ストローク長が、構真柱節31の軸方向長さa以上ものが用いられる。この長さのジャッキ4を用いることにより、構真柱節取脱工程S7において構真柱節31を取脱した後、伸長したジャッキ4により構真柱節31に代わって建築物5を支持することができる。また、構真柱節31の軸方向長さaとジャッキ4のストローク長とはできるだけ差の小さいことが好ましい。この差を少なくすることで、構真柱節31の本数を少なくできるため、掘削工程S4、沈下工程S5、構真柱節取脱工程S7を繰り返す回数を減らして工期を短縮することができる。
構真柱節31の取脱は、予め定められた順序に基づいて行われる。この順序は、建築物5から各構真柱3に伝達される荷重を勘案して定められる。図7は、16本の構真柱が、平面視で略正方形の外周及び内部に4行×4列にて配置されている場合に、構真柱節31を取脱する順序を示している。図中同じ記号を付した構真柱3は、実質的に同時に最上位の構真柱節31を取脱する。図中各行を下からA行、B行、C行、D行とし、各列を左から1列,2列,3列,4列とすると、まず、四隅に位置するA行1列(以下「A−1」のようにいう)、D−1、A−4及びD−4の構真柱3から最上位の構真柱節31を取脱する。ここで、例えば、D−1の構真柱節31取脱する作業の間は、他の15本の構真柱3上のジャッキにより建築物5を支持する。次に、A−2及びD−2に位置する構真柱3の最上位構真柱節31を取脱した後、前記4本のジャッキ4と同様に、この2本の構真柱3上のジャッキ4を伸長する。以下、A−3及びD−3、C−1及びC−4、B−1及びB−4、C−2、C−3、B−2、B−3の順に前記同様に構真柱節31を取脱しては、ジャッキ4を伸長する作業を繰り返す。
こうして、16本全ての構真柱3について、最上位の構真柱節31の取脱が完了することにより、構真柱節取脱工程S7が1回分完了する。
尚、構真柱3(及び現場打ち杭2)の配置は前記の4行×4行の配置に限られず、地階部分51の最下層の柱8の配置に一致するよう配置したものであればいかなる配置であってもよく、構真柱節取脱工程S7において構真柱節31を取脱する順序は、その配置に応じて適宜定めることができる。
図1に示すように、構真柱立設工程S1から構真柱節取脱工程S7までを1回施工した後、地階部分51が最終の深度に沈設されるまで、掘削工程S4、沈下工程S5、沈設の完了を判断する工程S6、構真柱節取脱工程S7を繰り返す。ただし、最終回は、構真柱節取脱工程S7は行われず、沈下工程S5からS6を経て、最下層躯体完成工程S8に移行する。
このように、構真柱節31を最上位から1本ずつ取脱しながら掘削工程S4、沈下工程S5及び構真柱節取脱工程S7を繰り返すことで、建築物5を構真柱節31の軸方向長さaずつ、徐々に沈下させることができるため、建築物5に加える振動を抑制して、建築物5の姿勢を安定させた状態で建築物5の沈下を行うことができる。従って、地階部分51の施工に並行して、地上部分(図示せず)の施工を行うことができる。また、徐々に、地盤の掘削を行うことができ、その後すぐに、外壁52を沈下させて土留めを行うことができるため、周辺の土砂の崩壊を抑制することができる。
(最下層躯体完成工程S8)
最下層躯体完成工程S8は、地階部分51が最終の深度に沈設された後施工される。最下層躯体完成工程S8においては、耐圧版6及び最下層階の柱8が打設される。
詳細には、まず、外壁52で囲まれた地盤表面に栗割石と目つぶし砂利を敷設して栗割石層62を形成する。栗割石層62の上には、捨てコンクリート層63を打設する。捨てコンクリート層63の上に防水層61を敷設する。防水層61としては、アスファルトや樹脂等を固化して設けるものの他、耐圧版下に設けられる公知の防水板を適宜用いることができる。防水層61の端部は、刃口防水板56の鍔部57の上面にまで敷設されるため、刃口防水板56と防水層61とを水密に連結することができる。次に、防水層61の上から防水板押えモルタル64を塗工する。そして、その上に配筋を行って耐圧版6を打設する。このとき、第2の構真柱節32が、頭部分を残して耐圧版6に埋設される。
このように、本発明の潜函工法によれば、建築物5の地階部分51に十分な防水施工を施すことができるため、図10(c)に示すような、従来、地下外壁の室内側に設けられていた漏水用の排水溝A7を省略することができ、排水溝A7を隠すために設けられていた内壁A8を省略して外壁を一重にすることができるため、地階部分の床面積を拡充することができる。また、耐圧版6に通常設けられる漏水用の集水ピットA9を省略して、図6に示すように雑排水ピット65、汚水ピット66を耐圧版6の中央に配置すれば、耐圧版6の周囲部分は、集水ピットA9のスペースだけ耐圧版6を底上げして、地盤の掘削量を削減することができる。
耐圧版6を打設した後、ジャッキ4と残っている構真柱節31を取脱する。このように、第1の構真柱節31は、最下層躯体完成工程S8が完了するまでに、全て取脱して回収することができ、次回以降の工事で再利用することが可能である。構真柱節31を取脱した箇所には、配筋を行って最下層の柱8を打設する。このとき、柱8に耐圧版6から突出している構真柱節32の頭部分を埋殺する。
本発明の潜函工法においては、上述した地階部分の建造や沈設と並行して、地上部分の建造を行うことができる。地上部分の建造は、少なくとも最下層の沈設を開始した後、始めることが好ましい。こうすることで地階部分51の周囲の地盤により、地階部分51の躯体が拘束されるため、建築物5の横揺れを抑制することができる。
以上説明したように、本実施形態の潜函工法では、土留め壁を必要としないため、土留め壁のスペースだけ隣接する構造物や道路に近接して建築物の地階部分を建造することができ、地階部分の床面積を拡充することができる。また、土留め壁を構築、解体するための工期、工費を節約することができる。さらに、建築物の姿勢を安定して沈下させることができるため、地階部分の施工と並行して地上部分の施工を行うことができ、建築工期を短縮することができる。
本発明の潜函工法及び潜函工法用設備は、地下建築物の構築において、土留め壁を設ける場合にも好適に用いることができる。以下、これを第2実施形態として説明する。ここで、第1実施形態と共通する部材や工程については、同じ符号を付して説明を省略する。
(第2実施形態)
第2実施形態の潜函工法用設備10は、第1実施形態の潜函工法用設備1の構成の他、土留め壁11を備える。また、第2実施形態の潜函工法では、図8に示すように、第1実施形態の各工程の他に、土留め壁設置工程S0を有する。
土留め壁設置工程S0は、全工程に先立ち、構真柱節設置工程S1の前に行われる。土留め壁11の構築は、地中連続壁工法や柱列式工法の他、公知の工法を適宜用いることができる。第2実施形態においては、建築物5の地階部分51の躯体により直接的又は間接的に土留め壁11を支えることができるため、支保工の一部又は全部を省略することができる。従って、支保工を構築、解体するための工費、工期を縮小することができる。土留め壁11は、工事完了後撤去してもよいし、そのまま地中に残すこともできる。
尚、本発明の潜函工法及び潜函工法用設備は、上記2つの実施形態に限定されるものではなく、地上部分のない地階部分のみの建築物を潜函する場合にも好適に用いることができる。地階部分は、図2に示したような2階のものに限られず、1階のみでも3階以上であってもよい。また、掘削工程S4は、他の工程と適宜並行して行ってもよい。
本発明の潜函工法及び潜函工法用設備は、地上において建築物の地階部分を構築することができるため、建築物の地階部分を地下で建築することの不都合を解消することができ、地階部分と同時に地上部分を施工することにより建築工期を短縮することが可能であるため、建築物の地階部分を地下に沈設する方法として好適に用いることができる。
1 潜函工法用設備
10 潜函工法用設備
2 現場打ち杭
3 構真柱
31 第1の構真柱節
32 第2の構真柱節
33 第3の構真柱節
4 ジャッキ
5 建築物
51 地階部分
52 外壁
54 防水板
55 刃口
9a 被支持部
上記課題を解決するためになされた発明は、地盤を掘り下げながら建築物の地階部分を沈下させる潜函工法であって、地中に設けられる複数の現場打ち杭上に、軸方向に複数の構真柱節を取脱自在に連結してなる構真柱をそれぞれ立設する構真柱立設工程と、地上にて、前記地階部分の最下層階の耐圧版及び柱を除く部分のうち少なくとも外壁を含む一部を建造する地階部分建造工程と、前記各構真柱の最上位に位置する構真柱節の上端と前記地階部分建造工程で地階部分の一部を建造した建築物との間に、前記各構真柱の最上位に位置する構真柱節の軸方向長さ以上のストローク長を備えたジャッキを設置し、前記ジャッキを伸長して前記建築物を支持するジャッキ設置工程と、前記地階部分の下部地盤を掘削する掘削工程と、前記各ジャッキを同時に収縮して前記建築物を沈下させる沈下工程と、前記各構真柱の最上位の構真柱節のうちの予め順序が定められた構真柱節を、その構真
柱節とは非対応の各ジャッキにより前記建築物を支持しながら、その順序に従って、順に
取脱する構真柱節取脱工程と、前記掘削工程と並行して、前記沈下工程と、前記構真柱節取脱工程とを交互に繰り返して、前記建築物の地階部分を最終深度まで沈設させたのち、前記地階部分の最下層階の耐圧版及び柱を打設する最下層躯体完成工程とを有することを特徴とする。
本発明の潜函工法は、前記地階部分建造工程において、前記外壁の下端に地盤に貫入する刃口を設けるとともに、前記外壁の外面及び前記刃口を防水板で覆い、前記最下層躯体完成工程において、前記外壁で囲まれた地盤上に防水層を前記防水板と水密に連結するよう敷設したのち前記防水層の上に耐圧版を打設することが好ましい。外壁の下端に地盤に貫入する刃口を備えることにより、周囲から土砂や地下水が、外壁下端をくぐって室内側へ流入することを抑制できる。また、外壁の外面に防水板を設けることにより、地階部分の防水性を格段に向上することができる。そして、地階部分がこのような刃口と防水板とを備えることにより、この外壁を土留め壁として用いることができる。 従って、土留め壁を省略できるため、土留め壁を構築、解体する工期、工費を節約できる。また、土留め壁のスペースだけ建築物の床面積を拡充することができ、建築物の外壁を隣接する構造物や道路との境界に近接して建築物の地階部分を建造することができる。
本発明は、地盤を掘り下げながら建築物の地階部分を沈下させる際に用いられる潜函工法用設備であって、地中に設けられる複数の現場打ち杭と、前記複数の現場打ち杭上にそれぞれ立設され、建築物の地階部分を沈下させる際に順次取脱される第1の構真柱節、前記建築物の耐圧版に上端を残して埋設されるよう構成された第2の構真柱節、及び外周面にスタッドボルトが設けられ前記現場打ち杭に埋設される第3の構真柱節を有する複数の構真柱節を軸方向に取脱自在に連結してなる構真柱と、前記第1の構真柱節の軸方向長さ以上のストローク長を有し、前記各構真柱の最上位に位置する構真柱節の上端と前記地階部分を地上で建築した建築物との間にそれぞれ設置されて、前記各構真柱節のうち最上位に位置する構真柱節を予め定められた順序に従って取脱する際には前記建築物を支持するように、前記建築物を沈下させる際には同時に収縮するように構成されたジャッキとを備えることを特徴とする潜函工法用設備を含む。

Claims (3)

  1. 地盤を掘り下げながら建築物の地階部分を沈下させる潜函工法であって、
    地中に設けられる複数の現場打ち杭上に、軸方向に複数の構真柱節を取脱自在に連結してなる構真柱をそれぞれ立設する構真柱立設工程と、
    前記各構真柱の最上位に位置する構真柱節の上端と前記地階部分を地上で建造した建築物との間に、前記各構真柱節の軸方向長さ以上のストローク長を備えたジャッキを設置し、前記ジャッキを伸長して前記建築物を支持するジャッキ設置工程と、
    前記地階部分の下部地盤を掘削する掘削工程と、
    前記各ジャッキを同時に収縮して前記建築物を沈下させる沈下工程と、
    前記各構真柱の最上位の構真柱節のうちの予め順序が定められた構真柱節を、その構真柱節とは非対応の各ジャッキにより前記建築物を支持しながら、その順序に従って、順に取脱する構真柱節取脱工程と
    を有し、
    前記掘削工程と並行して、前記沈下工程と、前記構真柱節取脱工程とを前記建築物の地階部分が沈設されるまで交互に繰り返すことを特徴とする潜函工法。
  2. 前記建築物の地階部分の外壁の下端に、地盤に貫入する刃口を備えているとともに、前記外壁の外面に防水板を備えている請求項1に記載の潜函工法。
  3. 地盤を掘り下げながら建築物の地階部分を沈下させる際に用いられる潜函工法用設備であって、
    地中に設けられる複数の現場打ち杭と、
    前記複数の現場打ち杭上にそれぞれ立設され、軸方向に複数の構真柱節を取脱自在に連結してなる構真柱と、
    前記構真柱節の軸方向長さ以上のストローク長を有し、前記各構真柱の最上位に位置する構真柱節の上端と前記地階部分を地上で建築した建築物との間にそれぞれ設置されて、前記最上位に位置する構真柱節を予め定められた順序に従って取脱する際には前記建築物を支持するように、前記建築物を沈下させる際には同時に収縮するように構成されたジャッキと
    を備えることを特徴とする潜函工法用設備。
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