JP2012114375A - 太陽電池評価装置および評価方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】任意の太陽光スペクトル下での積層構造の太陽電池の出力特性を従来に比して容易に求めることができる太陽電池評価装置を得ること。
【解決手段】バンドギャップの異なるセルが複数直列に積層された太陽電池の各セルのバイアス電圧を変化させたときの分光感度特性を取得する分光感度特性情報取得部14と、地球上の異なる地点の太陽光スペクトルを格納する太陽光スペクトル情報格納部15と、分光感度特性情報取得部14で取得した分光感度特性と太陽光スペクトル情報格納部15からユーザによって入力部11を介して選択される太陽光スペクトルとを用いて、各セルの電流電圧特性を算出し、各電流値に対応する各セルの電圧値を足し合わせて太陽電池全体の電流電圧特性を算出する電流電圧特性算出部16と、を備える。
【選択図】図2

Description

この発明は、太陽電池評価装置および評価方法に関するものである。
近年では、分光感度特性の異なる光電変換層を含む複数のセルを積層させて、入射した太陽光を効率よく電気に変換することが可能な多接合太陽電池モジュールが提案されている。このような多接合太陽電池モジュールの出力特性は、25℃、エアマス(以下、AMという)1.5G基準太陽光下(Standard Test Condition:以下、STCという)の条件下で評価されている。
しかし、多接合太陽電池モジュールでは、セルの積層数が多くなればなるほど、各セルの受け持つ波長範囲が狭くなり、より太陽光スペクトルの変化に敏感な特性となる。また、温度によっても太陽電池の出力は大きく変化する。さらに、上記のような出力特性の評価方法では、多接合太陽電池モジュールとしてのトータルの出力しか測定することができない。
そこで、従来では、多接合太陽電池モジュールの電流電圧特性の測定方法について提案されている(たとえば、非特許文献1、特許文献1,2参照)。たとえば、非特許文献1の測定方法では、多接合太陽電池モジュールの各セルと分光感度特性が一致する基準セルを積層セル数分用意して、ソーラシミュレータの分光放射照度を変化させ、各基準セルの出力が校正値と一致するように調整した後、測定対象である多接合太陽電池モジュールの電流電圧特性曲線および温度の測定を行う。
特開2004−273870号公報 特開2005−011958号公報
JISC8943、「多接合太陽電池セル・モジュール屋内出力測定方法(基準要素セル法)」、retrieved from the Internet: <URL: http://www.jisc.go.jp/app/pager?id=81016>
しかしながら、たとえば非特許文献1に記載の技術では、上記したように測定を行う前処理に時間を要してしまうという問題点があった。また、非特許文献1に記載のソーラシュミレータでは、測定対象の多接合太陽電池モジュールのセルの積層数分の光源またはフィルタセットを用意する必要があり、装置構成が複雑になってしまうという問題点もあった。
さらに、上記したように、各セルに対応する基準セルの校正値はAM1.5GのSTCに対して値付けされているため、それ以外のスペクトル下での測定を行うことができない。その結果、多接合太陽電池モジュールの任意の設置位置での出力特性を予測することは困難であった。
この発明は、上記に鑑みてなされたもので、任意の太陽光スペクトル下での積層構造の太陽電池の出力特性を従来に比して容易に求めることができる太陽電池評価装置および評価方法を得ることを目的とする。
上記目的を達成するため、この発明にかかる太陽電池評価装置は、バンドギャップの異なるセルが複数直列に積層された太陽電池の前記各セルのバイアス電圧を変化させたときの分光感度特性を取得する分光感度特性情報取得手段と、地球上の異なる地点の太陽光スペクトルを格納する太陽光スペクトル格納手段と、前記分光感度特性情報取得手段で取得した前記分光感度特性と前記太陽光スペクトル格納手段からユーザによって入力手段を介して選択される太陽光スペクトルとを用いて、前記各セルの電流電圧特性を算出し、各電流値に対応する前記各セルの電圧値を足し合わせて前記太陽電池全体の電流電圧特性を算出する電流電圧特性算出手段と、を備えることを特徴とする。
この発明によれば、多接合太陽電池の各セルの分光感度特性と任意の位置での太陽光スペクトルとを用いて、各セルの任意の太陽光スペクトル下での電流電圧特性を算出し、さらに多接合太陽電池全体の電流電圧特性を計算で求めることができる。その結果、製造した多接合太陽電池について、地球上の任意の場所での出力を精度よく求めることができ、製造した多接合太陽電池に適した場所を選定したり、または所定の場所に適した多接合太陽電池を選定したりすることができるという効果を有する。
図1は、多接合太陽電池の一例を模式的に示す断面図である。 図2は、この実施の形態による太陽電池評価装置の構成の一例を模式的に示すブロック図である。 図3は、分光感度特性情報の一例を示す図である。 図4は、太陽光スペクトルの一例を示す図である。 図5は、この実施の形態による太陽電池の評価処理の手順の一例を示すフローチャートである。 図6は、多接合太陽電池用の分光感度特性測定装置の構成の一例を模式的に示す図である。 図7は、各セルについて求められた電流電圧特性の一例を示す図である。 図8は、多接合太陽電池の全体としての電流電圧特性の算出方法の概要を示す図である。
以下に添付図面を参照して、この発明の実施の形態にかかる太陽電池評価装置および評価方法を詳細に説明する。なお、この実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。また、以下の実施の形態で用いられる太陽電池の断面図は模式的なものであり、層の厚みと幅との関係や各層の厚みの比率などは現実のものとは異なる場合がある。
この実施の形態で評価対象とする太陽電池は、複数のセルが積層された多接合太陽電池である。図1は、多接合太陽電池の一例を模式的に示す断面図である。多接合太陽電池100は、基板101上に、第1の電極層102、第1のセル103、第2のセル104、第3のセル105および第2の電極層106が順に積層された構造を有する。第1〜第3のセル103〜105は、たとえばpin構造を有する半導体膜からなる光電変換層である。多接合太陽電池では、一般的に光入射側に大きなバンドギャップを有する光電変換層を含むセルが配置され、その後方に順に小さなバンドギャップを有する光電変換層を含むセルが配置される。基板101が透光性の材料によって構成され、基板101側から太陽光が入射される構造の場合には、第1のセル103、第2のセル104、第3のセル105の順にバンドギャップが小さくなるように、半導体材料が選定される。たとえば、第1のセル103にアモルファスシリコンからなる光電変換層を用い、第2のセル104にアモルファスシリコンゲルマニウムからなる光電変換層を用い、第3のセル105に微結晶シリコンからなる光電変換層を用いることができる。なお、以下の説明では、図1に示されるように3層のセルを直列に接続した多接合太陽電池100を例に挙げて説明するが、複数層のセルが直列に接続された多接合太陽電池であれば、この発明を適用することができる。
図2は、この実施の形態による太陽電池評価装置の構成の一例を模式的に示すブロック図である。太陽電池評価装置10は、入力部11と、表示処理部12と、表示部13と、分光感度特性情報取得部14と、太陽光スペクトル情報格納部15と、電流電圧特性算出部16と、これらの各処理部を制御する制御部18と、を備える。
入力部11は、キーボードや、マウスなどのポインティングデバイスなどの入力装置であり、ユーザによる太陽電池の評価を行う際の入力インタフェースとなる。たとえば、太陽光スペクトル情報格納部15に格納される太陽光スペクトルを選択するコマンドなどがユーザによって入力部11から入力される。
表示処理部12は、表示部13に太陽電池の評価処理に関する情報を表示する処理を行う。たとえば太陽光スペクトル情報格納部15に格納されている複数の太陽光スペクトルの中から一つの太陽光スペクトルを選択させる処理や、電流電圧特性算出部16による算出結果を、表示部13に表示する処理を行う。また、表示部13は、液晶表示装置などの表示手段からなり、表示処理部12によって、算出結果を表示したり、ユーザに対して必要な情報を提示したりする。
分光感度特性情報取得部14は、評価対象である太陽電池を構成する各セルについて、太陽電池に印加するバイアス電圧を変化させたときの分光感度特性を含む分光感度特性情報を取得する。図3は、分光感度特性情報の一例を示す図である。この図において、横軸は波長を示し、縦軸は分光感度を示している。太陽電池を構成するセルごとに感度を有する波長範囲が異なっており、ここでは、曲線201が図1の第1のセル103のものに対応し、曲線202が図1の第2のセル104のものに対応し、曲線203が図1の第3のセル105のものに対応している。また、第1のセル103の曲線201に示されるように、1つのセルについて、多接合太陽電池100へのバイアス電圧を変化させたときの複数の曲線201−1,201−2,・・・が含まれる。なお、曲線202,203は1本の曲線しか示されていないが、実際にはバイアス電圧を変化させて得られる複数の曲線が含まれている。
太陽光スペクトル情報格納部15は、地球上のある地点でのある時間における波長に対する分光放射照度の変化の様子を示す太陽光スペクトルを、任意の地点と任意の時間に関して格納する。一般的に地球上の緯度と経度で指定される地点が異なれば、太陽光スペクトルも異なってくる。また、同じ地点であっても、季節などの時間によって太陽光スペクトルは異なる。そのため、太陽光スペクトル情報格納部15には、地球上の任意の地点における時間ごとの太陽光スペクトルが格納される。なお、時間ごとのデータとして、たとえば四季ごとのデータであってもよいし、月ごとのデータであってもよい。図4は、太陽光スペクトルの一例を示す図である。この図において、横軸は波長を示し、縦軸は分光放射照度を示している。この太陽光スペクトル211は、地球上のある地点のある時間におけるものである。そして、このような太陽光スペクトル211が地球上の任意の地点について、またその地点に対して所定の時間ごとに、太陽光スペクトル情報格納部15に複数格納されている。
電流電圧特性算出部16は、分光感度特性情報取得部14で取得された分光感度特性情報と、太陽光スペクトル情報格納部15から選択された一つの太陽光スペクトルとを用いて、各セルについての光電流を算出し、セルについての電流電圧特性を求める処理を行う。具体的には、各バイアス電圧の分光感度特性について、選択された太陽光スペクトルとの積を、そのセルが感度を有する波長範囲で積分することで、光電流を算出する。これによって、各バイアス電圧に対する光電流、すなわちバイアス電圧と光電流との組み合わせが得られるので、そのセルの電流電圧特性が得られる。
また、電流電圧特性算出部16は、算出されたセルごとの電流電圧特性を用いて、多接合太陽電池全体としての電流電圧特性を算出する。具体的には各電流値に対応して発生した各セルの電圧を足し合わせることで、多接合太陽電池全体としての電流電圧特性を求める。このようにして求められる電流電圧特性は、ユーザが指定した地球上の所定の地点の所定の時間における多接合太陽電池の出力となる。
つぎに、このような構造の太陽電池評価装置10を用いた太陽電池の評価方法について説明する。図5は、この実施の形態による太陽電池の評価処理の手順の一例を示すフローチャートである。まず、太陽電池の評価の実行を指示するコマンドが入力部11を介してユーザによって入力されると、分光感度特性情報取得部14は多接合太陽電池の分光感度特性情報を取得する(ステップS11)。分光感度特性情報は、たとえばJIS C8944(多接合太陽電池分光感度特性測定方法)に記載されている方法によって求めることができる。
図6は、多接合太陽電池用の分光感度特性測定装置の構成の一例を模式的に示す図である。分光感度特性測定装置50は、キセノンランプやハロゲンランプなどからなる放射光源51と、放射光源51からの光を、多接合太陽電池100を構成するセルのうち分光感度特性を測りたいセルに対して照射する所定の波長のチョッピングされた単色光にするモノクロメータ52と、モノクロメータ52から出力された測定光を測定対象の多接合太陽電池100に照射する照射光学系53と、を備える。
また、分光感度特性測定装置50は、測定光の照射によって特定のセルを測定中に他のセルを動作状態とするために測定光に重畳して照射するカラーバイアス光を出力するカラーバイアス光光源54を有する。カラーバイアス光は、測定中のセルでない他のセルの感度波長領域に分光分布を有する光が使用される。
さらに、分光感度特性測定装置50は、モノクロメータ52から出力される測定光が所定の強度で照射されているかを検知し、測定光が一定の強度で当たるように放射光源51を制御する基準検知部55と、分光感度特性の測定中に多接合太陽電池100にバイアス電圧を印加しながら、測定中の特定のセルが発生した電流を測定する電流測定部56と、電流測定部56で測定した図3に示される多接合太陽電池を構成する各セルについての分光感度特性情報を取得するデータ取得部57と、をさらに備える。
このような構造の分光感度特性測定装置50を用いた分光感度特性の測定は以下のようにして行われる。なお、ここでは図1に示される構造の多接合太陽電池100を測定するものとする。まず、分光感度特性測定装置50の所定の位置に測定対象の多接合太陽電池100を設置する。最初に第1のセル103について測定を行うものとすると、電流測定部56は、多接合太陽電池100にバイアス電圧を印加する。このとき印加するバイアス電圧は、測定対象の第1のセル103以外の第2と第3のセル104,105の開放電圧の和を印加する。また、測定光として第1のセル103の測定用の波長範囲の測定光が出力されるようにモノクロメータ52を調整し、さらに、第1のセル103を測定中に、第1のセル103以外の第2と第3のセル104,105を動作状態とするように、第2と第3のセル104,105の感度波長領域に分光分布を有するカラーバイアス光をカラーバイアス光光源54から出力させる。
その後、モノクロメータ52から出力されるチョッピングされた測定光が照射光学系53を介して多接合太陽電池100と基準検知部55に照射される。また、カラーバイアス光も同時に多接合太陽電池100に照射される。そして、電流測定部56は、この状態で多接合太陽電池100の測定対象の第1のセル103が発電した電流を測定する。測定光はチョッピングされているので交流の光であり、カラーバイアス光は一定の強度で照射されるので直流の光である。そのため、測定した電流から交流成分を検出することによって、測定対象の第1のセル103で出力される電流を測定することができる。
ついで、バイアス電圧を変化させて、第1のセル103について分光感度特性の測定を行う。このとき、バイアス電圧は前回印加したバイアス電圧に比して、プラス側に変化させる。バイアス電圧を順方向に印加していくと感度が落ちていくので、図3の曲線201に示されるように、得られる曲線201−1,201−2,・・・の山は小さくなっていく。そして、このような測定を、多接合太陽電池100を構成するすべてのセル103〜105について行うことで、図3に示される分光感度特性情報が得られる。この分光感度特性情報が、たとえば記憶媒体や通信回線などを介して分光感度特性情報取得部14によって取得される。
図5のフローチャートに戻って、つぎに評価に使用する太陽光スペクトルを選択する(ステップS12)。たとえば、表示処理部12が太陽光スペクトルを選択する表示画面を表示部13に表示し、その表示画面でユーザによって入力部11を介して入力された太陽光スペクトルが太陽光スペクトル情報格納部15から選択される。表示画面として、太陽光スペクトル情報格納部15に格納されている太陽光スペクトルを一覧形式にして、その中から選択させるものであってもよいし、欲しい地点の緯度、経度および時間を入力するものであってもよい。
ついで、電流電圧特性算出部16は、多接合太陽電池100を構成する各セル103〜105の光電流を算出し、各セル103〜105の電流電圧特性を取得する(ステップS13)。具体的には、最初にステップS11で取得した分光感度特性情報から1つのセルの1つのバイアス電圧で測定したときの分光感度特性を選択し、この分光感度特性とステップS12で選択した太陽光スペクトルとの積を、そのセルが感度を有する波長範囲で積分し、光電流を算出する。この処理を、同じセルの各バイアス電圧で測定した分光感度特性について行う。これによって、同じセルについてバイアス電圧に対する光電流、すなわち電流電圧特性が求まる。この処理を分光感度特性情報に含まれるすべてのセルのデータに対して行う。
図7は、各セルについて求められた電流電圧特性の一例を示す図である。ここでは、図1に示される多接合太陽電池100を構成する第1〜第3のセル103〜105について電流電圧特性が求められたものとする。図7(a)は、第1のセル103の電流電圧特性221の一例を示す図であり、(b)は、第2のセル104の電流電圧特性222の一例を示す図であり、(c)は、第3のセル105の電流電圧特性223の一例を示す図である。これらの図に示されるように、各セル103〜105によって、短絡電流や開放電圧の値が異なっている。
ついで、電流電圧特性算出部16は、ステップS13で算出された各セルの電流電圧特性221〜223を用いて、多接合太陽電池100の全体としての電流電圧特性を算出する(ステップS14)。図8は、多接合太陽電池の全体としての電流電圧特性の算出方法の概要を示す図である。多接合太陽電池は積層構造であるので、各電流値に対応して発生した各セルの電圧を足し合わせることによって多接合太陽電池全体の電流電圧特性を計算によって求めることができる。ただし、この際、直列に接続された積層構造セルの電流値は最も発生電流の少ないセルの電流で制限される。たとえば図8の例の場合には、短絡電流値が最も小さい第2のセル104の短絡電流値ISC2で制限されることになる。そのため、第1と第3のセル103,105の電流電圧特性でISC2よりも大きい電流値を有する領域については無視され、0とされる。このようにして、第1〜第3のセル103〜105の電流電圧特性221〜223に関して、各電流値について電圧値を足すと、多接合太陽電池100全体としての電流電圧特性231が得られる。以上によって、太陽電池の評価処理が終了する。
なお、ステップS12で選択した太陽光スペクトルをいわゆる基準太陽光AM1.5G 1kW/m2(IEC60904−3 ed.2に記載されている)とすると、基準状態での出力となり、また基準太陽光以外の任意の太陽光スペクトル、たとえば地球上のある地点での太陽光スペクトルとすると、その地点での多接合太陽電池の出力特性が求まることになる。
また、上述した太陽電池評価方法は、その処理手順を書込んだプログラムを、CPU(Central Processing Unit)を有するパーソナルコンピュータやワークステーションなどのコンピュータ(情報処理装置)で実行することにより実現することができる。この場合、コンピュータのCPU(制御手段)が、プログラムにしたがって、上述した太陽電池評価方法の各処理工程を実行することになる。これらのプログラムは、ハードディスク、フロッピー(登録商標)ディスク、CD(Compact Disc)−ROM(Read Only Memory)、MO(Magneto-Optical disk)、DVD(Digital Versatile DiscまたはDigital Video Disc)などのコンピュータで読取可能な記録媒体に記録され、コンピュータによって記録媒体から読み出されることによって実行される。また、これらのプログラムは、インタネットなどのネットワーク(通信回線)を介して配布することもできる。
この実施の形態では、バイアス電圧を変化させたときの分光感度特性を多接合太陽電池の各セルについて有する分光感度特性情報と、地球上の任意の地点での任意の時間における太陽光スペクトルと、を用いて、計算によって各セルの電流電圧特性を求め、さらに多接合太陽電池全体としての電流電圧特性を求めた。これによって、どのような太陽光スペクトルでも、言い換えればどのような場所・時間でも太陽光スペクトルが得られる限り、多接合太陽電池の出力を求めることができる。このように、地球上の任意の場所と時間における多接合太陽電池の出力特性を簡便に求めることができるので、たとえば複数の種類の多接合太陽電池について、所定の地点での発電量を季節ごとまたは月ごとなどの細かい単位で得ることができる。そして、その結果に基づいて年間の総発電量について各種構造の太陽電池で比較することで、最もその場所に適した太陽電池モジュールを設置することができるという効果を有する。また、逆に、製造した多接合太陽電池に適した場所を選定することができるという効果を有する。
また、図6に示されるように、分光感度特性測定装置50は放射光源51とモノクロメータ52を用いて所望の波長の単色光を出力するようにしているので、従来の電流電圧特性を求める際に使用されるソーラシミュレータのように光源のスペクトル調整が不要である。そのため、分光感度特性情報を取得する装置構成がソーラシミュレータに比して簡易となり、電流電圧特性の算出にかかるコストを従来に比して下げることができるという効果も有する。
以上のように、この発明にかかる太陽電池評価装置は、多接合太陽電池の場所・時間における特性の確認に有用である。
10 太陽電池評価装置
11 入力部
12 表示処理部
13 表示部
14 分光感度特性情報取得部
15 太陽光スペクトル情報格納部
16 電流電圧特性算出部
18 制御部
50 分光感度特性測定装置
51 放射光源
52 モノクロメータ
53 照射光学系
54 カラーバイアス光光源
55 基準検知部
56 電流測定部
57 データ取得部
100 多接合太陽電池
101 基板
102,106 電極層
103〜105 セル

Claims (5)

  1. バンドギャップの異なるセルが複数直列に積層された太陽電池の前記各セルのバイアス電圧を変化させたときの分光感度特性を取得する分光感度特性情報取得手段と、
    地球上の異なる地点の太陽光スペクトルを格納する太陽光スペクトル格納手段と、
    前記分光感度特性情報取得手段で取得した前記分光感度特性と前記太陽光スペクトル格納手段からユーザによって入力手段を介して選択される太陽光スペクトルとを用いて、前記各セルの電流電圧特性を算出し、各電流値に対応する前記各セルの電圧値を足し合わせて前記太陽電池全体の電流電圧特性を算出する電流電圧特性算出手段と、
    を備えることを特徴とする太陽電池評価装置。
  2. 前記電流電圧特性算出手段は、前記分光感度特性と前記太陽光スペクトルとの積を、前記分光感度特性を測定した前記セルが感度を有する波長範囲で積分して光電流を求める処理を、前記セルについて変化させた前記バイアス電圧ごとに行って前記セルの電流電圧特性を算出することを特徴とする請求項1に記載の太陽電池評価装置。
  3. 前記電流電圧特性算出手段は、前記太陽電池を構成する前記セルの電流電圧特性のうち短絡電流が最も小さい電流値以下の各電流値について、前記各セルの電圧値の和を求めて前記太陽電池全体の電流電圧特性を算出することを特徴とする請求項1または2に記載の太陽電池評価装置。
  4. 前記太陽光スペクトル格納手段は、前記各地点での異なる時間における太陽光スペクトルをさらに格納することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1つに記載の太陽電池評価装置。
  5. バンドギャップの異なるセルが複数直列に積層された太陽電池の前記各セルのバイアス電圧を変化させたときの分光感度特性を取得する工程と、
    地球上の所定の地点での所定の時間における太陽光スペクトルを取得する工程と、
    取得した前記分光感度特性と前記太陽光スペクトルとを用いて、前記セルの前記バイアス電圧ごとの光電流を求めて前記各セルの電流電圧特性を算出する工程と、
    前記各セルの電流電圧特性から各電流値に対応する前記各セルの電圧値を足し合わせて前記太陽電池全体の電流電圧特性を算出する工程と、
    を含むことを特徴とする太陽電池評価方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2015228784A (ja) * 2014-05-09 2015-12-17 国立大学法人京都大学 光電池の評価方法、光電池の評価装置、プログラム、および光電池の製造方法

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