JP2012110959A - コイルの調芯確認装置及びコイルの調芯確認方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】コイル1の高さ方向の調芯後、リール挿入前のコイル1の端面を軸方向からカメラ14で撮像し、撮像画像に基づいてコイル1の内径中心C1とリール2の中心C2との距離(中心間距離)Lを算出する。そして、その中心間距離Lが許容値LTHを越えている場合は、中心間距離Lが許容範囲外でありコイル1の調芯が正常に行われていないと判断し、作業者にこれを報知する。
【選択図】 図3
Description
通常、コイル台車のリフタ上に載置したコイルの端面側水平方向の中心位置は、コイル台車の幅方向の中心位置に一致するものとして取り扱われるため、コイルの調芯は高さ方向のみが行われ、コイルの端面側水平方向の調芯は行われないのが一般的である。したがって、最終的な調芯確認についても高さ方向のみの位置ずれを確認するのが一般的となっている。
そこで、本発明は、スペース効率を悪化させることなく、鋼板コイルの調芯が正しく行われているか否かを適切に確認することができるコイルの調芯確認装置及びコイルの調芯確認方法を提供することを課題としている。
これにより、調芯異常が発生している場合には、作業者はこれを容易に認識することができる。そのため、その後のコイル中心位置の調整作業を迅速に行うことができる。
これにより、調芯異常が発生しているにもかかわらずコイル挿入動作を継続してしまうのを防止することができる。したがって、挿入時にリールが鋼板コイルと干渉して鋼板コイルがコイル台車上から転落してしまうといった事態を確実に回避することができる。
これにより、コイル台車を用いて鋼板コイルをリール側へ搬送する場合には、コイル幅に応じて撮像時のコイル台車の位置を変化させることになる。そのため、コイル幅にかかわらず、撮像手段から見た鋼板コイルの内径の大きさを常に一定とすることができる。したがって、撮像画像に対してエッジ処理やパターン認識処理等を施して鋼板コイルの内径を検出する場合などにおいて、内径検出を容易かつ適切に行うことができる。そのため、調芯確認における誤判定を抑制することができる。
このように、画像処理を用いて中心間距離を算出するので、鋼板コイルの内径中心がリールの中心に対してどの方向にずれている場合であっても、確実にこれを検出し、鋼板コイルの調芯確認を適切に行うことができるコイルの調芯確認方法とすることができる。
(構成)
図1は、本発明に係るコイルの調芯確認装置を搭載したコイル搬送設備の概略構成を示す図である。
図中符号10は、コイル搬送設備である。このコイル搬送設備10は、コイル状に巻かれた鋼板に対して酸洗処理や圧延処理、メッキ処理等を行うにあたって、鋼板コイル1(以下、単にコイル1と称す)を巻き戻して各種処理ラインに鋼板を払い出すために、当該ラインの入側に設けられた払い出しリール2(以下、単にリール2と称す)にコイル1を自動装入する自動コイル装入装置である。
さらに、コイル搬送設備10は、警報装置16を備える。この警報装置16は、コントローラ13からの指令信号を受けて警報を発するものである。
コイル1の調芯は、例えば以下の手順で行われる。
先ず、所定のコイル置き場からコイル1をクレーンやフォークリフト等にて移送し、当該コイル1をコイル台車11上のスキッド12に載置する。次に、公知の手法によりコイル1の外形を検出し、コイル1の外形に基づいてコイル1の内径中心を予測してコイル台車11を昇降し、コイル1の内径中心の高さ位置がリール2の中心の高さ位置と合致するように制御する。
画像処理装置15は、図1に示すように、A/D変換部15aと、メモリ15bと、中心間距離算出部15cとを備える。A/D変換部15aは、カメラ14で撮像した画像データをA/D変換し、メモリ15bに記憶する。メモリ15bは、A/D変換部15aから出力される画像データの他に、予め画像データ上におけるリール2の中心位置座標C2(Xr,Yr)を記憶しておく。リール2の中心位置座標C2(Xr,Yr)は、コイル1をコイル台車11に載置する前にカメラ14にてリール2の外形を撮像することで、事前に検出し記憶しておく。
コントローラ13は、画像処理装置15で算出した中心間距離Lを取得し、中心間距離Lが予め設定した許容範囲内であるか否かに基づいて、コイル1の調芯確認を行う。すなわち、コントローラ13、カメラ14及び画像処理装置15で、コイル1の調芯確認を行う調芯確認装置を構成している。
図2は、調芯確認処理手順を示すフローチャートである。この処理は、上述したように、コイル1の高さ方向の調芯が終了した後に実行開始する。
先ずステップS1で、コントローラ13は、コイル台車11が上述した撮像位置に達しているか否かを判定し、撮像位置に達していない場合にはステップS2に移行する。ステップS2では、コントローラ13は、コイル台車11に対して、コイル台車11をコイル挿入方向に走行させるための指令信号を出力し、前記ステップS1に移行する。
ステップS4では、コントローラ13は、カメラ14を制御してコイル1の端面をコイル1の軸方向から撮像し、ステップS5に移行する。
ステップS6では、コントローラ13は、前記ステップS5で取得した中心間距離Lが予め設定した許容値LTHを超えているか(許容範囲外であるか)否かを判定する。ここで、許容値LTHは、コイル1をリール2に挿入する際に、コイル1とリール2とが干渉せずにリール2がコイル1の内径1aを貫通可能な中心位置ずれ量に設定する。
なお、カメラ14が撮像手段に対応し、画像処理装置15の中心間距離算出部15cが中心間距離算出手段に対応し、図2のステップS6が判断手段に対応し、ステップS7が装入禁止指令出力手段に対応し、警報装置16が報知手段に対応している。
次に、本実施形態の動作について説明する。
所定のコイル置き場からコイル台車11のスキッド12上にコイル1が載置されると、コントローラ13は走行レール上の所定の調芯位置までコイル台車11を移動する。次に、コントローラ13は、コイル1の外形を検出し、コイル1の外形検出結果に基づいて、コイル1の内径中心の高さ位置がリール2の中心の高さ位置と合致するようコイル台車11を昇降制御する。
図3は、調芯異常時の状態を示す図である。この図3において(a)は側面図、(b)は正面図である。高さ方向の調芯を行うと、コイル1の内径中心C1とリール2の中心C2との高さ方向の差Δhが許容範囲内となる。そのため、高さ方向のみの調芯の合否判定を行った場合、図3(b)に示すように挿入時にコイル1とリール2とが干渉するような中心位置ずれが生じている調芯異常時であっても、正しく調芯が行われていると誤判定してしまう。このように、コイル挿入前の最終確認において誤判定が行われた状態でコイル挿入動作を継続すると、挿入時にリール2がコイル1と干渉し、リール2がコイル1を押してコイル1がコイル台車11上から転落するおそれがある。
このように、上記実施形態では、画像処理を用いてコイルの内径中心とリールの中心との距離を検出し、中心間距離が許容範囲内であるか否かを判定するので、コイルの中心位置とリールの中心位置との差を2次元方向で比較することができる。そのため、コイルの高さ方向以外のどの方向に中心位置ずれが発生している場合であっても、適切に中心位置ずれを検出することができ、調芯確認において正しい合否判定を行うことができる。
さらに、調芯確認において正しく調芯が行われていないと判定した場合には、これを作業者に報知するので、作業者はこれを受けてコイルの中心位置の微調整を迅速に行うことができる。
以上のとおり、スペース効率を悪化させることなく、鋼板コイルの調芯が正常に行われているか否かを適切に判定することができる。
なお、上記実施形態においては、中心間距離Lが許容値LTHを超えているとき、中心位置ずれ情報をディスプレイに表示するようにしてもよい。これにより、作業者は中心位置ずれがどの方向にどの程度発生しているかを認識することができる。そのため、その後の中心位置の調整作業を円滑に行うことができる。
さらに、上記実施形態においては、高さ方向のみの調芯を行った後の確認に本発明に係る調芯確認装置を用いる場合について説明したが、高さ方向に加えて端面側水平方向の調芯を行った後の最終確認に本発明に係る調芯確認装置を用いることもできる。
Claims (5)
- リールに挿入される鋼板コイルの調芯確認を行うコイルの調芯確認装置であって、
リール挿入前の所定の撮像位置での前記鋼板コイルの端面を撮像面とし、当該撮像面を前記鋼板コイルの軸方向から撮像する撮像手段と、
前記撮像手段で撮像した画像に基づいて、当該画像上における前記鋼板コイルの内径中心と前記リールの中心との距離である中心間距離を算出する中心間距離算出手段と、
前記中心間距離算出手段で算出した前記中心間距離が許容範囲外であるとき、前記鋼板コイルの調芯異常であると判断する判断手段と、を備えることを特徴とするコイルの調芯確認装置。 - 前記判断手段で前記鋼板コイルの調芯異常であると判断したとき、作業者にこれを報知する報知手段を備えることを特徴とする請求項1に記載のコイルの調芯確認装置。
- 前記判断手段で前記鋼板コイルの調芯異常であると判断したとき、前記鋼板コイルを前記リールへ自動装入する自動コイル装入装置に対して、当該自動装入を禁止する指令信号を出力する装入禁止指令出力手段を備えることを特徴とする請求項1又は2に記載のコイルの調芯確認装置。
- 前記撮像位置は、前記撮像手段と前記鋼板コイルの撮像面との距離が常に一定となるように設定することを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載のコイルの調芯確認装置。
- リールに挿入される鋼板コイルの調芯確認を行うコイルの調芯確認方法であって、
リール挿入前の所定の撮像位置での前記鋼板コイルの端面を撮像面とし、当該撮像面を前記鋼板コイルの軸方向から撮像するステップと、
撮像した画像に基づいて、当該画像上における前記鋼板コイルの内径中心と前記リールの中心との距離である中心間距離を算出するステップと、
算出した前記中心間距離が許容範囲外であるとき、前記鋼板コイルの調芯異常であると判断するステップと、を備えることを特徴とするコイルの調芯確認方法。
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