JP2012108498A - 光拡散板及び光拡散板の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】モアレをより確実に抑制可能である光拡散板、光拡散板の製造方法、光拡散板を含む面光源装置及び光拡散板を含む液晶表示装置を提供する。
【解決手段】光拡散板50は、液晶表示装置の液晶パネルの背面に配置される光拡散板であり、液晶パネル側の面50bにおいて、複数の第1の方向に延在する光学要素部53が第1の方向に直交する第2の方向にピッチPで並列配置されており、液晶パネルの画素11の第2の方向のピッチをPとし、光学要素部及び画素の第2の方向における周期構造に基づくモアレのピッチをP1及びP2とし、P1及びP2をP1=P・P/|P−P|及びP2=0.5P・P/|0.5P−P|で表したとき、Pは、P1及びP2がいずれも1500μm未満を満たす値である
【選択図】図3

Description

本発明は、光拡散板及び光拡散板の製造方法に関するものである。
液晶ディスプレイ等といった透過型ディスプレイ(透過型画像表示装置)のバックライトユニットにはCCFL等の線状光源、LED等の点状光源が使用され、光拡散板で光を拡散することで面状の光に転換している。拡散剤粒子の光散乱を利用する方式の光拡散板が従来使用されてきたが、近年、ランプ本数削減による低コスト化・低消費電力化や薄型化の要求に応えるため、レンズやプリズム等の光学要素部を表面賦形した光拡散板が使用されるようになってきた。このような賦形拡散板には複数の光学要素部が互いに略平行に並置されるので、周期的構造を持つ。一方、液晶パネルも複数の画素が一定間隔で配列されているので、周期的構造を持つ。周期的構造をもつ賦形拡散板を、周期的構造を持つ液晶パネルに対して併用すると、両者の幅(ピッチ)の関係でモアレが発生する場合がある。数mm周期のモアレが発生すると人間の目に認識されやすいため、ディスプレイの表示品位が著しく低下する問題がある。
このようなモアレを防止する技術として、例えば、特許文献1に記載されている技術が知られている。特許文献1に記載の技術では、光拡散板と共に、拡散フィルムを併用し、光拡散板に形成されている光学要素部(凸部)のピッチを、画素ピッチ、拡散フィルムのヘイズ及び全光線透過率に基づいて最適化することで、モアレ発生の抑制を図っている。
特開2007−11292号公報
しかしながら、例えば、特許文献1に記載の技術では、特許文献1で定式化された式に従わずにモアレが発生する場合があった。
そこで、本発明は、モアレをより確実に抑制可能である光拡散板、光拡散板の製造方法、光拡散板を含む面光源装置及び光拡散板を含む液晶表示装置を提供することを目的とする。
本発明に係る光拡散板は 液晶パネルの入射面側に設けられる光拡散板であって、液晶パネル側の第1の面及び第1の面と対向する第2の面の少なくとも一方に形成される複数の光学要素部を備える。各光学要素部は第1の方向に延在しており、複数の光学要素部は第1の方向に略直交する第2の方向に並列配置されている。そして、複数の光学要素部の前記第2の方向のピッチをP[μm]とし、液晶パネルが有する複数の画素の第2の方向の画素ピッチをP[μm](ただし、P≠Pかつ0.5P≠P)とし、複数の光学要素部及び複数の画素の第2の方向における周期構造に基づくモアレのモアレピッチをP1[μm]及びP2[μm]とし、P1及びP2をそれぞれ式(1)及び式(2)で表したとき、上記Pは、P1がP1<1500μmを満たし、かつ、P2がP2<1500μmを満たす値である。

上記光拡散板を、第2の方向のピッチがPで配置された画素を含む液晶パネルに対して使用した場合、上記P1が1500μm未満となる。そのため、ピッチPの周期構造とピッチPの周期構造とで生じるモアレが視認しにくくなっている。また、本発明者らは、液晶パネルが有する画素のピッチPを周期とした周期構造と光学要素部のピッチPを周期とした周期構造とによるモアレ以外に、画素のピッチPの1/2を周期とするモアレが発生する場合があることを見いだした。このモアレのピッチは式(2)であらわされる。そして、本発明に係る上記光拡散板では、Pは、P2も1500μm未満とする値であるので、ピッチPの1/2を周期とするモアレも視認しにくい。従って、上記光拡散板を使用することで、より確実にモアレが見えにくくなっている。
本発明に係る光拡散板では、上記Pは、P1がP1≦1000μmを満たし、かつ、P2がP2≦1000μmを満たす値である、とすることができる。この場合は、モアレが更に視認されにくくなる。
本発明に係る光拡散板では、上記Pが440μm以上535μm以下であり、上記Pが325μm以上335μm以下である、とすることができる。この場合、Pが325μm以上335μm以下の何れかの値のPで光学要素部が形成された一枚の光拡散板を、Pが440μm以上535μm以下である液晶パネルに組み合わせた際、いずれの液晶パネルと組み合わせてもモアレの視認を低減できる。
本発明に係る光拡散板では、第2の方向における液晶パネルの幅をL[μm]とし、第2の方向における画素の数をN(Nは、1以上の整数)としたとき、Pは、L/Nで表される、としてもよい。また、本発明に係る光拡散板における上記光学要素部の一例は凸部である。
本発明に係る面光源装置は、液晶パネルへ光を供給する面光源装置であって、液晶パネルへの照明光を出力する光源部と、光源部と液晶パネルとの間に設けられる本発明に係る光拡散板と、を備える。
この面光源装置では、光源部から出力された光は、光拡散板を通過して液晶パネル側に出力される。光拡散板の液晶パネル側の面には、複数の光学要素部が形成されているので、光拡散板の出射時に種々の方向に出射されやすい。これにより、光源部からの光が面状の光として液晶パネルに照射されることになる。また、面光源装置が有する光拡散板が、上述した本発明に係る光拡散板であるので、上記液晶パネルと組み合わせた場合、より確実にモアレが見えにくくなっている。
本発明に係る液晶表示装置は、液晶パネルと、液晶パネルへの照明光を出力する光源部と、光源部と液晶パネルとの間に設けられる本発明に係る光拡散板と、を備える。
この液晶表示装置では、光源部から出力された光は、光拡散板を通過して液晶パネル側に出力される。光拡散板の液晶パネル側の面には、複数の光学要素部が形成されているので、光拡散板の出射時に種々の方向に出射されやすい。これにより、光源部からの光が面状の光として液晶パネルに照射されることになる。また、液晶表示装置が有する光拡散板が、上述した本発明に係る光拡散板であるので、より確実にモアレが見えにくくなっている。
本発明に係る上記液晶表示装置は、液晶パネルと光拡散板との間に、少なくとも一枚の光学フィルムを含む光学フィルム部を更に備えることができる。この光学フィルム部のヘイズ値H(%)は、95≦H≦99.9を満たす。
この場合、ヘイズ値Hが上記条件を満たす光学フィルムが液晶パネルと光拡散板との間に設けられているので、モアレが更に視認されにくくなる。
本発明に係る光拡散板の製造方法は、液晶パネルの入射面側に設けられる光拡散板であり複数の第1の方向に延在する光学要素部が第1の方向に直交する第2の方向に並列配置された面を有する光拡散板を製造する方法であって、複数の光学要素部の第2の方向に対するピッチP[μm]を設計する設計工程と、設計工程に基づいて設計された上記Pに基づいて、複数の光学要素部を、透過性を有しており光拡散板となる板状体の一面に形成して光拡散板を製造する製造工程とを備える。そして、上記設計工程では、液晶表示装置において液晶パネルに対して光拡散板を配置する場合に、液晶パネルが有する複数の画素の第2の方向の画素ピッチをP[μm](ただし、P≠Pかつ0.5P≠P)とし複数の光学要素部及び複数の画素の第2の方向における周期構造に基づくモアレのモアレピッチをP1[μm]及びP2[μm]とし、P1及びP2をそれぞれ式(3)及び式(4)で表したとき、上記Pを、P1がP1<1500μmを満たし、かつ、P2がP2<1500μmを満たす値として決定する。

上記製造方法では、使用する液晶パネルの画素ピッチPに対して式(3)及び式(4)を利用してピッチPを設計する。そして、その設計値に基づいて、光拡散板を製造する。そのため、製造された光拡散板を、第2の方向のピッチがPで配置された画素を含む液晶パネルに対して使用した場合、上記P1が1500μm未満となる。そのため、ピッチPとピッチPの周期構造とで生じるモアレが視認しにくくなっている。また、上記製造方法で製造された光拡散板では、Pは、P2も1500μm未満とする値であるので、ピッチPの1/2を周期とするモアレも視認しにくい。従って、上記方法により、液晶パネルと組み合わせても、より確実にモアレが見えにくい光拡散板を製造できる。
本発明に係る光拡散板の製造方法では、上記設計工程では、Pを、P1がP1≦1000μmを満たし、かつ、P2がP2≦1000μmを満たす値として決定する、とすることができる。この場合は、製造された光拡散板を液晶パネルと組み合わせた場合、モアレが更に視認されにくくなる。
本発明に係る光拡散板の製造方法では、上記Pが440μm以上535μm以下であり、上記Pが325μm以上335μm以下である、とすることができる。この場合、Pが325μm以上335μm以下の何れかの値のPで光学要素部が形成された一枚の光拡散板を、Pが440μm以上535μm以下である液晶パネルに組み合わせた際、いずれの液晶パネルと組み合わせてもモアレの視認を低減できる。その結果、製造された光拡散板を含む例えば液晶表示装置などの生産コストの低減を図ることができる。
本発明に係る光拡散板の製造方法では、第2の方向における液晶パネルの幅をL[μm]とし、第2の方向における画素の数をN(Nは、1以上の整数)としたとき、Pは、L/Nで表される、としてもよい。
本発明に係る光拡散板の製造方法が備える上記製造工程は、押出成形により上記板状体としての樹脂シートを作製するシート作製工程と、樹脂シートの一面に、設計工程で設計されたピッチPで配置される複数の光学要素部と反対の型を転写型として有するロールを押圧してその転写型を一面に転写する転写工程と、転写型が転写され複数の光学要素部が一面に形成された樹脂シートの所定領域を切り出して光拡散板とする光拡散形成工程と、
を有する、ことができる。
この方法では、樹脂シートを形成した後に、設計したピッチP1で配列される複数の光学要素部に対応した転写型を有するロールを樹脂シートの一面に押圧することで、樹脂シートの一面に、複数に光学要素部を形成する。そして、複数の光学要素部が形成された板状体としての樹脂シートの所定領域を切り出すことで、光拡散板を得ることになる。
本発明によれば、所定の方向に延在する複数の光学要素が互いに平行に形成された光拡散板であってモアレをより確実に抑制可能な光拡散板、光拡散板の製造方法、光拡散板を含む面光源装置及び光拡散板を含む液晶表示装置を提供することができる。
本発明に係る液晶表示装置の一実施形態の構成を模式的に示す斜視図である。 図1に示した液晶表示装置のII-II線における断面構成の模式図である。 本発明に係る光拡散板の一実施形態の構成を模式的に示す斜視図である。 図3のIV−IV線に沿った断面図である。 (a)は、図1に示した液晶表示装置の模式図である。(b)は、光拡散板及び液晶パネルの周期構造により生じるモアレの周期構造の模式図である。(c)は液晶パネルの透過率プロファイルの模式図である。(d)は、光拡散板の透過率プロファイルの模式図である。 32インチのFHDの液晶パネルをVAモードで駆動した際の画素イメージの一例を示す図面である。 (a)は、ピッチPの周期を有する周期構造体と、32インチFHDの液晶パネルとを組み合わせた際に生じるモアレのピッチとピッチPとの関係を示す図面である。(b)は、ピッチPの周期を有する周期構造体と、40インチFHDの液晶パネルとを組み合わせた際に生じるモアレのピッチとピッチPとの関係を示す図面である。 光学フィルム部を含む場合の液晶表示装置の断面構成の模式図である。 本発明に係る光拡散板の製造方法の一実施形態を示すフローチャートである。 (a)は光拡散板の製造装置の一例の模式図である。(b)は(a)の領域αの一部拡大図である。 実施例1〜14及び比較例1〜5における実施条件及び評価結果を示す図表である。 実施例11,13,15,16及び比較例6,7における実施条件及び評価結果を示す図表である。
以下、図面を参照して本発明の実施形態について説明する。図面の説明においては同一要素には同一符号を付し、重複する説明を省略する。また、図面の寸法比率は、説明のものと必ずしも一致していない。
図1は、本発明に係る液晶表示装置の一実施形態の構成を模式的に示す斜視図である。図2は、図1に示した液晶表示装置のII−II線における断面構成の模式図である。
液晶表示装置1は、いわゆる直下型の液晶ディスプレイである。液晶表示装置1は、液晶パネル10と、液晶パネル10に照明光を供給するバックライトシステム(面光源装置)20とを備えている。以下の説明では、液晶表示装置1において、液晶パネル10側を前側とも称し、バックライトシステム20側を後側又は背面側とも称す。また、説明の便宜のため、バックライトシステム20から液晶パネル10側に向かう方向(液晶パネル10の厚さ方向)をz方向と称し、z方向に直交する方向を図1に示すようにx方向及びy方向と称す。
液晶パネル10は、複数の画素11(図2参照)を含む液晶セル12と、液晶セル12の厚さ方向において液晶セル12を両側から挟む一対の偏光板13,14とを有する。液晶セル12としては、例えば、アクティブ・マトリクス駆動によるTFT型液晶セルなどの公知の液晶セルと用いることができる。液晶パネル10の駆動方式としては、VA方式、IPS方式、及びTN方式など、公知の方式を利用することが可能である。図1及び図2に示した構成では、偏光板13がバックライトシステム20側に位置するため、偏光板13の表面13aが液晶パネル10への照明光の入射面になる。
バックライトシステム20は、前面側が開放された樹脂製のランプボックス30と、ランプボックス30内に設けられた光源部としての複数の光源40と、ランプボックス30上に設けられておりランプボックス30の開口部を塞ぐ光拡散板50とを備えている。ここでは、複数の光源40を光源部として説明したが、ランプボックス30も光源部の一部とすることもできる。
ランプボックス30は、板状の底壁部31の周縁部に、四角枠状の側壁部32が一体的に立設されて構成されており、薄型箱状を呈している。ランプボックス30内に設けられる複数の光源40の例は、図1に示すように、線状光源である。本実施形態では、特に断らない限り、光源40は線状光源として説明する。光源40として使用される線状光源の例は、蛍光管(冷陰極管)、ハロゲンランプ、タングステンランプといった円筒状ランプである。このような線状光源の直径の例は約2mm〜4mmである。ここでは、光源40は線状光源として説明するが、光源40は線状光源に限らず、点状光源でもよい。点状光源の例は発光ダイオード(LED)である。この場合も、図2に示したように直下型として使用できる。
次に、バックライトシステム20が有する光拡散板50の構成について説明する。図3は、本発明に係る光拡散板の一実施形態の構成を模式的に示す斜視図である。図4は、図3のIV−IV線に沿った断面構成の模式図である。説明の便宜のため、図1に示したx方向、y方向及びz方向を用いて、図1のように光拡散板50が配置された状態に基づいて光拡散板50の構成について説明する。
光拡散板50は、平面視形状が略四角形の光透過性を有する板状体である。光拡散板50は、図3及び図4に示すように、基材層51と背面層52とが、背面側から背面層52及び基材層51の順に厚さ方向に積層された2層光拡散板である。
基材層51の厚さt1と背面層52の厚さt2とを足し合わせた光拡散板50の総厚さTの例は0.1mm〜10mmである。また、基材層51の厚さt1の例は0.05mm〜9mmであり、背面層52の厚さt2の例は0.03mm〜1mmである。光拡散板50の原料としては、特に限定されず、公知の透光性樹脂を用いることができる。
透光性樹脂の屈折率の例は1.46〜1.62であり、透光性樹脂の例は、アクリル系樹脂、スチレン系樹脂、ポリカーボネート、ポリエチレン、ポリプロピレン、環状ポリオレフィン、環状オレフィン共重合体、ポリエチレンテレフタレート、MS樹脂(メタクリル酸メチル−スチレン共重合体樹脂)、ポリスチレン樹脂、AS樹脂(アクリロニトリル−スチレン共重合体樹脂)などである。
基材層51の原料としての樹脂Aと、背面層52の原料としての樹脂Bとは、同じであってもよいし、異なっていてもよい。また、樹脂A及び樹脂Bの各々は、上記例示した透光性樹脂を単独で使用したものでもよいし、2種以上を組み合わせたものでもよい。樹脂Aと樹脂Bとの組み合わせとしては、好ましくは、同種の透光性材料が挙げられる。更に、好ましくは、樹脂A,Bのいずれにもスチレン系樹脂が含有される。さらには、樹脂A及び樹脂Bのいずれもスチレン系樹脂のみから構成されていることが好ましい。
光拡散板50は、光拡散粒子といった光拡散剤を含んでいてもよい。光拡散剤としては、光拡散板50を構成する透光性樹脂と屈折率が異なり、光拡散板50を透過する光を拡散可能な粒子であれば特に限定されない。無機系の光拡散剤の例は、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、酸化チタン、水酸化アルミニウム、シリカ、硝子、タルク、マイカ、ホワイトカーボン、酸化マグネシウム、酸化亜鉛などである。光拡散剤として、例示したものを脂肪酸などで表面処理を施したものを使用することもできる。また、有機系の光拡散剤の例は、スチレン系重合体粒子、アクリル系重合体粒子、シロキサン系重合体粒子などである。有機系の光拡散剤としては、重量平均分子量が50万〜500万の高分子重合体粒子や、アセトンに溶解されたときのゲル分率が10質量%以上である架橋重合体粒子がより好ましい。
光拡散板50が光拡散剤を含有している場合、光拡散剤の配合割合は、透光性樹脂100重量部に対して、光拡散剤が、0.01〜1重量部であり、0.001〜0.01重量部であることがより好ましい。光拡散剤は、光拡散板50を主に構成する原料である透光性樹脂と組み合わせてマスターバッチとして用いることができる。また、光拡散板50の主原料の透光性樹脂の屈折率と光拡散剤の屈折率との差の絶対値は、光拡散性の観点から、0.01〜0.20であり、0.02〜0.15がより好ましい。
光拡散板50には、紫外線吸収剤、熱安定剤、酸化防止剤、耐候剤、光安定剤、蛍光増白剤、加工安定剤などの添加剤を更に添加することもできる。
紫外線吸収剤の例は、サリチル酸フェニルエステル系紫外線吸収剤、ベンゾフェノン系紫外線吸収剤、トリアジン系紫外線吸収剤、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤である。紫外線吸収剤を添加する場合の紫外線吸収剤の添加量の例は、光拡散板50の主原料である透光性樹脂100重量部に対して、紫外線吸収剤を0.1〜3重量部である。この範囲であれば、紫外線吸収剤の表面へのブリードを抑制でき、光拡散板50の外観を良好に維持することができる。
熱安定剤の例は、マンガン化合物、銅化合物などである。熱安定剤の添加方法の例は、紫外線吸収剤と共に添加し、透光性樹脂中の紫外線吸収剤1重量部に対して、熱安定剤を2重量部以下、より好ましくは、0.01〜1重量部の割合で添加することである。
酸化防止剤の例は、ヒンダードフェノール化合物、ヒンダードアミン化合物である。酸化防止剤の添加量の例は、透光性樹脂100重量部に対して酸化防止剤が0.1から3重量部である。
光拡散板50が有する背面層52の基材層51と反対側の面(第2の面)50aは、微細な凹部または凸部(以下、凹凸部と称す)が面全体にわたってほぼ均一に分布されており、面50aは、いわゆるマット面となっている。面50aに形成された複数の微細な凹凸部は、例えばエンボス加工により形成することができる。面50aの表面形状は、面50aの算術平均粗さRa及び十点平均粗さRzを用いた表面粗さで表すことができる。面50aの算術平均粗さRaの一例は、例えばISO−1997に準拠して測定された値で、0.5μm〜25μmであり、好ましくは1μm〜20μmである。また、面50aの十点平均粗さRzの例は、例えばISO−1997に準拠して測定された値で5μm〜110μmであり、好ましくは、10μm〜100μmである。そして、面50aは、Ra及びRzとして例示した上記値を同時に満たす面とすることができる。
基材層51の背面層52と反対側の面(第1の面)50bには、複数の凸部53が形成されている。各凸部53は、y方向(第1の方向)に延在しており、複数の凸部53は、x方向(延在方向に直交する方向、第2の方向)に配列されている。換言すれば、基材層51の表面には複数の凸部53が多数筋状に形成されている。各凸部53のy方向(延在方向)に直交する断面形状の例は半円状であり、この場合、各凸部53はシリンドリカルレンズ形状を呈する。
複数の凸部53は、図4に示すように隣り合う凸部53間に間隔d[μm]を有することができる。隣り合う凸部53の中心同士の距離(以下、ピッチと称す)をP[μm]とすると、ピッチPに対する凸部53の高さha[μm]の比率(ha/P)の例は0.2〜0.8である。ここでは、隣接する凸部53の間には一定の間隔dを有するとしたが、d=0であってもよい。この場合、Pは凸部53の幅に対応する。
凸部53のピッチPは、光拡散板50を液晶表示装置1(図1参照)に組み込んだ場合に、モアレが視認されにくいように決定された値である。以下、ピッチPが満たす条件について説明する。
まず、モアレの発生について、図5(a)、 図5(b)、図5(c)及び図5(d)を利用して説明する。図5(a)は、図1に示した液晶表示装置1の模式図である。図5(a)では、光拡散板50の光源40側の面50aを模式的に平坦面として示している。図5(b)は、光拡散板50及び液晶パネル10の周期構造により生じるモアレの周期構造の模式図である。図5(c)は液晶パネル10の透過率プロファイルの模式図である。図5(d)は、光拡散板の透過率プロファイルの模式図である。
複数の凸部53はx方向にピッチPで並列されているので、x方向に周期Pの周期構造を有する。この周期構造に基づく透過率プロファイルS1は、S1=Ecos(2π(x/P))で表される。式中の「E」は透過率プロファイルS1の振幅を示すものである。
また、液晶パネル10は複数の画素11を含み、複数の画素11はx方向及びy方向に規則的に配列されている。従って、液晶パネル10は、x方向及びy方向に一定の周期構造を有する。液晶パネル10のx方向(複数の凸部53の配列方向、凸部53の延在方向に直交する方向)の画素11のピッチをP[μm](ただし、P≠P且つ0.5P≠P)としたとき、液晶パネル10におけるx方向の周期構造に基づく透過率プロファイルS2は、S2=Ecos(2π(x/P))で表される。式中の「E」は透過率プロファイルS2の振幅を示すものである。ピッチPは、液晶パネル10のx方向の画面サイズをL(μm)、x方向の画素数をN(Nは1以上の整数)としたとき、P(μm)=L/Nで表すことができる。
液晶表示装置1では、ピッチPの周期構造と、ピッチPの周期構造とが上下方向に重ねられている。従って、光拡散板50及び液晶パネル10を透過して得られる光の上記周期構造に基づくコントラストSは、S=S1・S2で表される。ここで、S1・S2は、式(5)のとおりである。

式(5)及び図5(b)に示すようにコントラストSは、高周波成分と低周波成分とを含む。高周波成分は、周波数が高いため視認されず、低周波成分がいわゆるモアレとして視認される。よって、式(5)に示されるように、ピッチPの周期構造とピッチPの周期構造とに基づくモアレのピッチP1[μm]は、式(6)で表される。

本発明者らは、鋭意研究を重ねた結果、液晶パネル10では、(1/2)画素ピッチ、すなわち、0.5Pで透過率が変化する場合もあることを見いだした。図6に0.5Pで透過率が変化している場合の一例を示す。図6は、32インチのFHD(Full High Definition)の液晶パネル10をVAモードで駆動した際の画素イメージを200倍で示したものである。図6中のx方向及びy方向は、図1〜図3等のx方向及びy方向に対応する。
この0.5Pの周期は、広視野角化のため、一つの画素11においてx方向の中央付近で液晶分子の配向方向が異なっていることによるものと考えられる。図6は、VAモードの場合であるが、IPSモードの場合も同様である。IPSモードの場合は、櫛形電極により、一つの画素11におけるx方向の中央付近で液晶分子の配向方向が異なっていることに起因するものと考えられる。
上記のように、液晶パネル10が更に周期0.5Pの周期構造を含む場合、この周期構造に伴うモアレのピッチP2[μm]は、式(7)で表される。
図7(a)及び図7(b)は、ピッチPの周期を有する透明な周期構造体と、液晶パネルとを組み合わせた際に生じるモアレのピッチと、ピッチPとの関係を示す図面である。図7(a)及び図7(b)には実測値を示している。実測値の取得は次のようにした。32インチFHD及び40インチFHDの液晶パネルを有する液晶表示装置(液晶テレビ)において、光源部と液晶パネルとの間に上記周期構造体を配置し、白表示した状態で、暗室にてモアレを観察し、モアレのピッチを計測した。図7(a)の場合には、32インチの液晶パネルを使用し、図7(b)の場合には、40インチの液晶パネルを使用した。
図7(a)及び図7(b)において、「□」は、上記周期構造体として、透光性樹脂で実際に作製した光拡散板を採用した場合の結果である。一方、「○」は、上記周期構造体として、シリコンで作製した光拡散板モデル(レプリカ)を採用した場合の結果である。周期構造体の原料は上記のように異なるが、周期構造体の形状は、図3に示した光拡散板と同様のものとした。また、図7(a)及び図7(b)には、式(6)で表されるP1のPに対する変化を実線で示し、式(7)で表されるP2のPに対する変化を破線で示している。
図7(a)及び図7(b)に示すように、液晶パネル10の大きさによらず式(6)及び式(7)で示される曲線上に実測値がマッピングされている。すなわち、液晶パネル10のピッチPの周期構造とピッチPの周期構造とに基づくモアレとは別のモアレが生じていることがわかる。また、図7(a)及び図7(b)より、式(6)及び式(7)で算出されるP1及びP2は、ピッチPの周期構造を有する光拡散板50を、液晶パネル10に組み合わせた際に生じるモアレのピッチに対応することがわかる。
そして、光拡散板50では、ピッチPは、
1が、
1<1500μm
を満たし、かつ、
2が、
2<1500μm
を満たす値となっている。
1及びP2は、光拡散板50を、図1に示すように液晶表示装置1に搭載した場合に現れ得るモアレのピッチである。光拡散板50では、ピッチP1及びピッチP2がいずれも1500μmより小さくなるようにPが設定されている。そのため、液晶表示装置1を駆動させた際に、モアレが視認されにくい。このようなピッチPの例は、30μm以上700μm以下である。ピッチPとしては、例示した範囲のうち、50μm以上500μm以下が好ましく、150μm以上400μm以下がより好ましい。
モアレが視認されることを更に抑制する観点から、図8に示したように、光拡散板50と液晶パネル10との間に光学フィルム部60を備えることもできる。図8は、光学フィルム部を含む場合の液晶表示装置1の断面構成の模式図である。図8では、光学フィルム部60は3枚の光学フィルム61を有する場合を例示している。光学フィルム部60を構成する光学フィルム61の種類及び枚数は、光学フィルム部60のヘイズ値H(%)が、95≦H≦99.9を満たすように選択されていればよい。ヘイズ値Hは、光学フィルム部60を構成する全光学フィルム61のトータルヘイズである。ヘイズ値Hは、JIS−K7136(ISO 14782)に準拠して測定した値である。
光学フィルム61の例は、拡散フィルム、プリズムフィルム、反射型偏光分離フィルム、位相差フィルム及び偏光フィルム等である。光学フィルム部60は、同じ種類の光学フィルムを一枚以上重ね合わせたものでもよいし、複数の異なる種類の光学フィルムを一枚以上重ね合わせたものでもよい。ここで、光学フィルム61の例として挙げた各フィルムについて説明する。
拡散フィルムは、入射した光を拡散照射するためのものである。拡散フィルムの一例は、透明樹脂フィルムの一方の面にビーズをバインダーで固定したものである。具体的には、株式会社ツジデン社製「D121Uシリーズ」や、株式会社きもと社製「ライトアップTM」などである。
プリズムフィルムの例は、液晶パネル10に配置される側の面に、複数の集光性レンズが形成されたものである。各集光性レンズは一方向に延在しており、複数の集光性レンズは、集光性レンズの延在方向に直交する方向に並列配置されている。微細な集光性レンズの例は、外側に凸である凸レンズ及びレンチキュラーレンズ等であり、断面が三角形状のプリズムレンズでもよい。
反射型偏光分離フィルムは、所定の偏光光を透過させ、その所定の偏光光と逆の性質を有する偏光光を反射するものである。反射型偏光分離フィルムの例は、特定振動方向の直線偏光光を透過させ、その特定振動方向と直交する振動方向の直線偏光光を反射する反射型直線偏光分離フィルム、所定の回転方向の円偏光を透過させ、所定の回転方向と逆方向に回転する円偏光を反射する反射型円偏光分離フィルムなどが挙げられる。反射型直線偏光分離フィルムの例は、住友スリーエム株式会社製「DBEF(Dual Brightness Enhancement Film)」、日東電工株式会社製「NIPOX」である。
位相差フィルムは、樹脂フィルムの延伸によって位相差(レターデーション)を持たせたものである。位相差フィルムの例は、ポリカーボネート系樹脂フィルム、ポリサルフォン系樹脂フィルム、ポリエーテルサルフォン系樹脂フィルム、ポリアリレート系樹脂フィルム、ノルボルネン系樹脂フィルムである。具体的には、株式会社カネカ製「エルメック」や、住友化学株式会社製「スミカライト」である。
偏光フィルムは、一定方向に振動する光を透過させるフィルムである。偏光フィルムの具体例は、日東電工株式会社製「NPF]や、住友化学株式会社製「スミカラン」である。
[光拡散板の製造方法]
次に、本実施形態における光拡散板の製造方法の一例について説明する。光拡散板50は、樹脂シートの一面に複数の凸部53を付形し、凸部53が付形された樹脂シートを所定の大きさに切り出して製造する。光拡散板50の製造方法は、図9に示すように、付形すべき複数の凸部53を設計する設計工程S10と、樹脂シートに設計した凸部53を付形して光拡散板50を得る製造工程S20とを有する。図9は、光拡散板の製造方法を示すフローチャートである。以下、各工程について説明する。
<設計工程>
設計工程S10では、光拡散板50と組み合わせる液晶パネル10の画素ピッチPと、式(6)及び式(7)とに基づいて凸部53のピッチPを決定し、光拡散板50に付形すべき複数の凸部53からなる凹凸パターンを決定する。ここでは、各凸部53の断面形状は、設計済み(例えば、半円状)であるとするが、この設計工程S10において、凸部53の断面形状を設計してもよい。
<製造工程>
製造工程S20では、図10(a)に示した光拡散板の製造装置80を利用して、樹脂シート70を製造すると共に、その樹脂シート70の一面70aに、設計した凸部53を付形する。図10に示した光拡散板50の製造装置80について説明する。
製造装置80は、原料である樹脂をシート状に押し出して成形するシート成形機90と、押し出された樹脂シート70を押圧により更に成形する一組の押圧ロール群100と、樹脂シート70を引き取るための引取用ロール群110とを備えている。
シート成形機90は、基材層51の原料である樹脂Aを加熱溶融するための第1押出機91と、背面層52の原料である樹脂Bを加熱溶融するための第2押出機92と、第1押出機91と第2押出機92で溶融された樹脂が供給されるフィードブロック93と、フィードブロック93内の樹脂をシート状態で押し出すためのダイ94とを備える。第1及び第2押出機91,92には、押出機のシリンダ内に樹脂を投入するためのホッパ95,96が取り付けられている。
押圧ロール群100は、3つの押圧ロール101,102,103を有する。3つの押圧ロール101〜103はそれぞれ円柱状の金属製ロールである。各押圧ロール101〜103の回転軸線は互いに平行である。図10(a)に示した実施形態では、3つの押圧ロール101〜103は、鉛直方向に連続して配置されており回転軸線は水平である。ここでは、図10(a)に示した実施形態に基づいて説明するが、3つの押圧ロール101〜103の配置関係は、図10(a)に示した形態に限定されない。例えば、押圧ロール101〜103は、水平方向に連続されていてもよい。3つの押圧ロール101〜103の回転軸にはそれぞれモータ(不図示)といった駆動手段に接続されている。
押圧ロール101の周面101aは平滑面である。一方、押圧ロール101と押圧ロール103との間に位置する中間ロールとしての押圧ロール102の周面102aには、図3に示した微細な凹凸部を含む面50aを形成するためのマット転写型104が設けられている。マット転写型104の表面は、面50aに形成すべき凹凸パターンとは反対の凹凸パターンからなるエンボス形状が全体にわたってほぼ均一に分布したマット面である。このマット面の算術平均粗Raの例は、ISO−1997に準拠して測定された値で、6μm〜30μmであり、十点平均粗さRzの例は、ISO−1997に準拠して測定された値で、45μm〜150μmである。図10(a)において、押圧ロール102の下側に位置する下ロールとしての押圧ロール103の周面103aには、凸部53を形成するための凹版転写型105が設けられている。凹版転写型105には、凸部53と反対型の凹溝が押圧ロール103の周方向に沿って多数筋状に形成されている。すなわち、凹溝は、その長手方向(周方向)に直交する切断面が略半円弧状の輪郭を有しており、隣り合う凹溝の中心間の距離(ピッチ)は、設計工程S10で設計したピッチPに対応する。
なお、マット転写型104が押圧ロール103に設けられていてもよく、凹版転写型105が中間の押圧ロール102に設けられていてもよい。また、押圧ロール102の周面102aは平滑面でもよい。この場合、光拡散板50の背面側の面50aは平滑面となる。
上記マット転写型104及び凹版転写型105の原料としては、有機材料を採用することができる。マット転写型104及び凹版転写型105の原料としての有機材料は、加熱溶融状態でダイ94から押し出された直後の樹脂シート70に繰り返し押し当てても、転写型の形状を維持可能な耐熱性を有するものであればよい。有機材料の例は、熱硬化性樹脂や、熱可塑性樹脂などである。
押圧ロール群100は、駆動手段により、押圧ロール101及び押圧ロール103を反時計周りに回転させ、押圧ロール102を時計回りに回転させることでシート成形機90から押し出された樹脂シート70の両面に加工を施しながら樹脂シート70を成形できる。
引取用ロール群110は、一対の引取用ロール111,112を有する。引取用ロール111,112は、樹脂シート70の厚さ方向両側から樹脂シート70を挟み込む。引取用ロール111,112の各々は、円柱状の金属製ロールである。一対の引取用ロール111,112は、図10(a)に示すように、樹脂シート70を、押圧ロール103からの送出直後の高さを維持したまま水平搬送できるように設置されている。
次に、光拡散板50の製造装置80を用いた光拡散板50の製造工程S20について、図9及び図10を利用して説明する。製造工程S20は、図9に示すように、シート製造工程S21、転写工程S22及び光拡散板形成工程S23を含む。
(1)シート製造工程S21
第1押出機91のホッパ95に基材層51の原料である樹脂Aを投入する。第1押出機91は樹脂Aを溶融混練した後、溶融混練した樹脂Aをフィードブロック93に供給する。第2押出機92のホッパ96に背面層52の原料である樹脂Bを投入する。第2押出機92は、樹脂Bを溶融混練した後、溶融混練した樹脂Bをフィードブロック93に供給する。第1押出機91及び第2押出機92のシリンダ温度の例は約190°〜250°である。次いで、ダイ94が、フィードブロック93内の樹脂を共押出しする。これにより、ダイ94から図10(b)に示すように、2層の樹脂シート70が押し出される。図10(b)は(a)の領域αの一部拡大図である。図10(a)に示した実施形態では、押し出された樹脂シート70のうち下側の層71が背面層52となるべき層で、上側の層72が基材層51となる層である。
(2)転写工程S22
ダイ94から押し出された樹脂シート70は、押圧ロール101と押圧ロール102とで挟み込まれて押圧され、押圧ロール102の回転に応じて搬送される。この際、樹脂シート70は冷却される。押圧ロール102にはマット転写型104が設けられているので、押圧ロール101と押圧ロール102とが樹脂シート70を押圧する際、樹脂シート70の面70bにマット転写型104の形状が転写されて微細な凹凸部が多数形成されることになる。押圧ロール101及び押圧ロール102の表面温度は、樹脂シート70の押出温度より低いことが好ましく、押圧ロール101及び押圧ロール102の表面温度の例は約50℃〜120℃である。
押圧ロール101及び押圧ロール102によって押圧され搬送された後、樹脂シート70は、押圧ロール102と押圧ロール103とで挟み込まれて押圧される。これにより、凹版転写型105の表面形状が樹脂シート70の面70aに転写される。その結果、樹脂シート70の流れ方向(送出方向)に平行な凸部が面70aに多数筋状に形成される。押圧ロール103の表面温度の例は約50℃〜120℃である。
樹脂シート70は、上記のように押圧ロール102及び押圧ロール103により挟み込まれて押圧された後、押圧ロール103の周面に密着した状態で搬送され、押圧ロール103の下端から水平方向に送出される。
(3)光拡散板形成工程S23
一対の引取用ロール111,112により樹脂シート70が引き取られて、上下両面に所定の形状が付形された樹脂シート70が製造される。樹脂シート70を更に冷却した後、所望の大きさ(所定領域)で切り出すことによって、光拡散板50を得る。なお、通常、光拡散板50の切り出しサイズは、搭載時に4辺を樹脂、若しくは金属のフレームにて押さえて組み立てられるため、搭載される液晶表示装置1の画面サイズよりひと回り大きい。
上記製造方法で、図3及び図4に例示した光拡散板50を製造することができる。このように製造した光拡散板50をバックライトシステム20及び液晶表示装置1に搭載する際には、図1に示したように、ランプボックス30の底壁部31と対向しており開口部を塞ぐように、光拡散板50をランプボックス30上に設ける。この際、光拡散板50と液晶パネル10とは、設計工程S10で採用した設計条件、特に、ピッチPでの凸部53の配列方向と、ピッチPで画素11が配列されている方向とが一致するように、配置する。また、光源40が、線状光源である場合には、光源(線状光源)40の延在方向と、凸部53の延在方向とが略一致(図1では、いずれもy方向)するようにそれらを配置する。
バックライトシステム20の光源40を点灯すると、光源40から出力された光は、直接に又はランプボックス30の底壁部31の表面で反射して、光拡散板50に入射する。光拡散板50の液晶パネル10側の面50bには複数の凸部53が筋状に形成されているので、透光性の光拡散板50から光が出射される際、光は出射位置に応じて種々の方向に出射される。これにより、光源40からの光が拡散され、面状の光として出射される。そして、この面状の光で液晶パネル10を照射するので、液晶パネル10を駆動して画像を表示可能となっている。
光拡散板50の凸部53のピッチPは、式(6)及び式(7)で示されるピッチP1及びP2に対して、P1が、P1<1500μmを満たし、かつ、P2が、P2<1500μmを満たす値である。従って、光拡散板50を液晶表示装置1に搭載した場合に生じる可能性のあるモアレのピッチが1500μmより小さくなる。その結果、モアレが視認されにくく、液晶パネル10による表示画像の画質の向上を図ることができる。
より詳細に説明する。本実施形態では、凸部53のピッチPを式(6)及び式(7)で示されるモアレピッチP1及びP2が1500μm未満となるように決定している。従って、ピッチPを周期とする周期構造とピッチPを周期とする周期構造とによって生じ得るモアレだけではなく、本発明者らが着目した0.5Pのピッチ((1/2画素ピッチ)による周期構造に伴うモアレをも抑制するように、ピッチPを決定している。そのため、画素ピッチPの液晶パネル10に対して光拡散板50を用いることで、液晶パネル10の液晶分子の配向方向分割による透過率変化に起因した1/2画素ピッチによるモアレの視認も抑制できる。
更に、図7(a)及び図7(b)に示したように、式(6)及び式(7)は、実際に生じるモアレのピッチに対応している。その結果、式(6)及び式(7)で規定されるP1及びP2に基づいて、Pを決定することで、より確実にモアレが認識されにくくなる。
また、図8に例示したように、光拡散板50と液晶パネル10との間に、ヘイズ値H(%)が、
95≦H≦99.9
を満たす光学フィルム部60を設けた場合には、モアレを更に隠蔽できる。このように光学フィルム部60を設ける場合には、例えば、液晶パネル10と観察位置との距離に依存せずに(例えば、液晶パネル10に近づいたとしても)モアレが視認されにくくなっている。
また、モアレを更に視認されにくい状態にするために、P1及びP2がそれぞれ1000μm以下となるように、Pを設計することが好ましい。この場合、前述した光学フィルム部60を設けなくても、或いは、光学フィルム部60のヘイズ値H(%)が上記条件を満たさなくても、生じるモアレのピッチが1000μm以下となるので、モアレが見えにくくなる。
凸部53の配列方向(図1のx方向)の画素11のピッチPが440μm以上535μm以下の範囲内である液晶パネル10に対しては、ピッチPは325μm以上335μm以下の範囲のものを使用することが好ましい。325μm以上335μm以下の何れかの値のPで凸部53が形成された一枚の光拡散板50を、Pが440μm以上535μm以下である液晶パネル10に組み合わせた際、いずれの液晶パネル10と組み合わせてもモアレの視認を低減できるからである。この場合、製造装置80において、凹版転写型が形成されている押圧ロール103を、異なる大きさの液晶パネル10毎に変える必要性が低減するので、液晶表示装置1の生産コストを低減することが可能である。
次に実施例及び比較例に基づいて光拡散板の作用効果について説明する。以下では、説明の便宜のため、実施例1〜16と共に、比較例1〜7においても、上記実施形態と対応する要素には同じ符号を付すものとする。
実施例1〜16及び比較例1〜7では、所定の大きさの液晶パネル10を有する液晶表示装置1を準備し、その液晶表示装置1に、ピッチPの異なる光拡散板50を搭載して、白表示にてモアレの有無を暗室で視認評価した。
各実施例1〜16及び比較例1〜7で使用した液晶パネル10及びそれぞれの液晶パネル10の画素11のピッチPは図11及び図12にそれぞれ示した図表の通りである。図11は、実施例1〜14及び比較例1〜5における実施条件及び評価結果を示す図表である。図12は、実施例11,13,15,16及び比較例6,7における実施条件及び評価結果を示す図表である。図11及び図12中のFHDは前述のように、Full High Definitionの略である。また、WXGAは、Wide eXtendedGraphics Arrayの略である。また、図11及び図12の図表中、「32インチ」などは「32”」と略して示している。
各実施例1〜16及び比較例1〜7で使用した光拡散板の原料及び光拡散板の製造方法は同じとした。実施例1〜16及び比較例1〜7に使用する光拡散板50となる樹脂シートの原料及び光拡散板の製造装置並びに適宜使用した光学フィルム部について説明する。
<樹脂シートの原料>
樹脂シート70の原料として、以下の(1)及び(2)の原料を準備した。
(1)透光性樹脂A
スチレン樹脂(東洋スチレン株式会社製「HRM40」 屈折率1.59)
(2)透光性樹脂B
スチレン樹脂(東洋スチレン株式会社製「HRM40」 屈折率1.59)
<光拡散板の製造装置>
図10(a)に示した製造装置80を用いて実施例1〜16及び比較例1〜7の光拡散板50を製造した。製造装置80の押圧ロール群100を構成する押圧ロール101〜103には次のものを使用した。
・押圧ロール101には、周面101aが鏡面加工された直径450mmである金属製ロールを使用した。
・押圧ロール102には直径450mmの金属製ロールを使用した。押圧ロール102の周面102aにはマット転写型104を設けた。
・押圧ロール103には直径450mmの金属製ロールを使用した。押圧ロール103の周面103aには凹版転写型105を設けた。
<光学フィルム部>
光学フィルム部60は、3枚の光学フィルム61から構成した。使用した光学フィルム61はいずれも拡散フィルムである。具体的には、光拡散板50側の光学フィルム61から順に株式会社ツジデン社製D121UY/D121UY/D121UZを使用した。この3枚の拡散フィルムのトータルヘイズ、すなわち、光学フィルム部60のヘイズ値Hは、99.2%であった。なお、ヘイズ値Hの測定は、株式会社村上色彩技術研究所製HM−150を用いて、JIS−K7136(ISO 14782)に準拠して行った。
図9及び図10(a)を利用して説明した製造方法と同様にして実施例1〜16及び比較例1〜7に対して光拡散板50を製造した。すなわち、樹脂A及び樹脂Bをそれぞれシリンダ内の温度が190℃〜250℃の第1押出機91及び第2押出機92で溶融混練した後、2層分配型のフィードブロック93に供給した。第1押出機91及び第2押出機92にそれぞれ投入した透光性樹脂A及び透光性樹脂Bの量はいずれも100重量部とした。
次いで、フィードブロック93内の樹脂を、押出樹脂温度250℃でダイ94から共押出しして2層の樹脂シート70とした。この際、第1押出機91からフィードブロック93に供給された樹脂が基材層51となり、第2押出機92からフィードブロック93に供給された樹脂が背面層52となるように調整した。その後、押圧ロール群100を前述したように通過させた。これにより、幅1300mm、総厚さTが2.0mm(基材層51の厚さt1が1.95mm、背面層52の厚さt2が0.05mm)であって、面70aに複数の凸部53が形成され、面70bに微細な凹凸が形成された樹脂シート70を作製した。この際、押圧ロール101の表面温度は65℃、押圧ロール102の表面温度は77℃、押圧ロール103の表面温度は98℃とした。樹脂シート70の生産速度は、4.7m/分であった。このようにして製造した樹脂シート70を所定の大きさに切断して光拡散板50を得た。
上記製造方法において、凹版転写型105、換言すれば、押圧ロール103を、図10及び図11に示した各実施例1〜16及び比較例1〜7のピッチPに応じたものを適宜使用することによって、各実施例1〜16及び比較例1〜7に対する光拡散板50を得た。また、各実施例1〜16及び比較例1〜7の光拡散板50の大きさは、各実施例1〜16及び比較例1〜7において、モアレ評価に使用する液晶パネル10の大きさに応じたものとした。従って、同じ大きさの液晶パネル10を使用してモアレを評価する場合、光拡散板50の大きさも同じである。
<モアレ評価方法>
各実施例1〜16及び比較例1〜7に対して準備した光拡散板50を、図11及び図12に示した液晶パネル10と組み合わせて液晶表示装置1(図2又は図8参照)を構成した。各液晶表示装置1における光源40は線状光源とした。そして、白表示にして暗室でモアレの有無を正面及び斜め方向から目視で確認した。液晶パネル10の駆動方法は、図11及び図12に示した通りである。なお、同じ大きさの液晶パネル10に対しては光拡散板50を取り替える点以外は、同じ条件でモアレを評価した。
(実施例1〜14及び比較例1〜5の評価方法)
実施例1〜14及び比較例1〜5に対しては、図1に示した液晶表示装置1の構成として、光学フィルム部60は搭載していない状態でモアレを確認した。その結果、モアレが一部でも視認されるような場合には、図8に示したように光学フィルム部60を搭載して、再度モアレの有無を確認した。
(実施例15,16及び比較例6,7の評価方法)
実施例15,16及び比較例6,7に対しては、実施例11,13と比較して光拡散板50の汎用性を評価するため、はじめから光学フィルム部60を搭載した状態で、モアレの有無を確認した。
<モアレ評価結果>
図11及び図12に示した場合に分けてモアレ評価結果を説明する。図11及び図12において、P1及びP2は、各実施例1〜16及び比較例1〜7のP及びPを式(6)及び式(7)に代入して得られた計算値である。図11及び図12では、P1及びP2は下2桁を四捨五入した数値を示している。また、「モアレ評価」の欄では、モアレが視認できたら「×」とし、モアレが視認できない場合には「○」としている。
(図11に示したモアレ評価結果)
1及びP2が1000μm以下となるように、Pが設計されている実施例1〜3,5〜7,9,10,14では、光学フィルム部60を設けない状態でもモアレが視認されていないことがわかる。また、光学フィルム部60を備えた場合も含めて検討すると、実施例1〜14の光拡散板50を使用した場合、ピッチP及びPから導かれるP1及びP2は1500μm未満である。換言すれば、実施例1〜14の光拡散板50では、P1及びP2は1500μm未満となるように、ピッチPが設定されている。この場合、図11に示すように、モアレが視認されないことがわかる。その結果、均一性に優れた表示性能が得られることが確認できた。
一方、比較例1〜5の光拡散板50では、P1及びP2の何れかが1500μm未満という条件を満たしていない。この場合、図11に示すように、光学フィルム部60を含めていたとしても、モアレが視認されることがわかる。この点を考慮すれば、実施例4,8,11〜13では、光学フィルム部60を備えることでモアレを隠蔽できる程度まで、モアレを抑制できていることがわかる。
(図12に示したモアレ評価結果)
実施例15,16においても、P1及びP2が1500μm未満である。換言すれば、実施例15,16の光拡散板50では、P1及びP2は1500μm未満となるように、ピッチPが設定されている。この場合、図12に示すように、モアレが視認されない。その結果、均一性に優れた表示性能が得られることが確認できた。また、図12に示すように、実施例11,13,15,16のピッチPは、440μm以上535μm以下の範囲内であり、実施例11,13,15,16のピッチPは、325μm以上335μm以下である。このような条件を満たす実施例11,13,15,16の場合には、画素11のピッチPの違いにかかわらず、一つのピッチP(実施例11,13,15,16ではP=330μm)によって、モアレの視認されにくさを実現できている。一方、比較例6,7では、Pが364μmであり、440μm以上535μm以下の範囲から外れている。この場合、ピッチPが実施例11等と同じピッチであっても、モアレが視認された。
図12では、液晶パネル10との組み合わせで実施例を分類しているため、実施例11,13,15,16と分けている。しかしながら、ピッチPが同じであるため、光拡散板50自体の構成は実施例11,13,15,16で同じである。従って、液晶パネル10のサイズの違いにかかわらず一つの光拡散板50でモアレの低減を図ることが可能であることがわかる。
以上、本発明の実施形態及び実施例について説明したが、本発明は上記実施形態及び実施例に限定されるものではなく、発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
光拡散板50が有する光学要素部の例を凸部53として説明したが、光学要素部は凹部とすることもできる。更に、凸部53といった光学要素部は、液晶パネル10側の面50bに形成されているとしたが、面50aに形成されていてもよく、また、面50a及び面50bのいずれにも形成されていてもよい。また、光拡散板を2層構造の光拡散板として説明したが、光拡散板は1層構造でもよく、更に3層以上の層構造を有することもできる。更に、凸部53の断面形状は半円形を例示したが、凸部53は、光拡散板50の拡散作用を生じせしめる形状であれば特に限定されない。
また、光源40は、線状光源を例示したが、発光ダイオードといった点状光源を使用することもできる。また、光学フィルム部60を使用する場合、光学フィルム部60のヘイズ値Hは、95%以上99.9%以下を例示した。しかしながら、光学フィルム部60のヘイズ値Hは、90%以上99.9%以下であればよく、さらは、80%以上99.9%以下であればよい。なお、下限値が高いほど、モアレの視認を抑制する観点からは好ましい。
1…液晶表示装置、10…液晶パネル、11…画素、13a…表面(液晶パネルの入射面)、20…バックライトシステム(面光源装置)、30…ランプボックス(光源部)、40…光源(光源部)、50…光拡散板、50a…面(第2の面)、50b…面(第1の面)、53…凸部(光学要素部)、60…光学フィルム部、61…光学フィルム、70…樹脂シート(板状体)、70a…樹脂シートの一面、103…押圧ロール(ロール)。

Claims (13)

  1. 液晶パネルの入射面側に設けられる光拡散板であって、
    前記液晶パネル側の第1の面及び前記第1の面と対向する第2の面の少なくとも一方に形成される複数の光学要素部を備え、
    各前記光学要素部は第1の方向に延在しており、
    複数の前記光学要素部は前記第1の方向に略直交する第2の方向に並列配置されており、
    複数の前記光学要素部の前記第2の方向のピッチをP[μm]とし、前記液晶パネルが有する複数の画素の前記第2の方向の画素ピッチをP[μm](ただし、P≠Pかつ0.5P≠P)とし、複数の前記光学要素部及び複数の前記画素の前記第2の方向における周期構造に基づくモアレのモアレピッチをP1[μm]及びP2[μm]とし、P1及びP2をそれぞれ式(1)及び式(2)で表したとき、
    前記Pは、前記P1がP1<1500μmを満たし、かつ、前記P2がP2<1500μmを満たす値である、
    光拡散板。

  2. 前記Pは、前記P1がP1≦1000μmを満たし、かつ、前記P2がP2≦1000μmを満たす値である、請求項1記載の光拡散板。
  3. 前記Pが440μm以上535μm以下であり、
    前記Pが325μm以上335μm以下である、
    請求項1又は2記載の光拡散板。
  4. 前記第2の方向における前記液晶パネルの幅をL[μm]とし、前記第2の方向における前記画素の数をN(Nは、1以上の整数)としたとき、
    前記Pは、L/Nで表される、
    請求項1〜3の何れか一項に記載の光拡散板。
  5. 前記光学要素部は凸部である、請求項1〜4の何れか一項に記載の光拡散板。
  6. 液晶パネルへ光を供給する面光源装置であって、
    前記液晶パネルへの照明光を出力する光源部と、
    前記光源部と前記液晶パネルとの間に設けられる請求項1〜5の何れか一項に記載の光拡散板と、
    を備える面光源装置。
  7. 液晶パネルと、
    前記液晶パネルへの照明光を出力する光源部と
    前記光源部と前記液晶パネルとの間に設けられる請求項1〜5の何れか一項に記載の光拡散板と、
    を備える液晶表示装置。
  8. 前記液晶パネルと前記光拡散板との間に、少なくとも一枚の光学フィルムを含む光学フィルム部を更に備え、
    前記光学フィルム部のヘイズ値H(%)が、95≦H≦99.9を満たす、請求項7記載の液晶表示装置。
  9. 液晶パネルの入射面側に設けられる光拡散板であり第1の方向に延在する複数の光学要素部が前記第1の方向に直交する第2の方向に並列配置された面を有する前記光拡散板を製造する方法であって、
    複数の前記光学要素部の前記第2の方向に対するピッチP[μm]を設計する設計工程と、
    前記設計工程に基づいて設計された前記Pに基づいて、複数の前記光学要素部を、透過性を有しており前記光拡散板となる板状体の一面に形成して前記光拡散板を製造する製造工程と、
    を備え、
    前記設計工程では、前記液晶表示装置において前記液晶パネルに対して前記光拡散板を配置する場合に、前記液晶パネルが有する複数の画素の前記第2の方向の画素ピッチをP[μm](ただし、P≠Pかつ0.5P≠P)とし複数の前記光学要素部及び複数の前記画素の前記第2の方向における周期構造に基づくモアレのモアレピッチをP1[μm]及びP2[μm]とし、P1及びP2をそれぞれ式(3)及び式(4)で表したとき、
    前記Pを、前記P1がP1<1500μmを満たし、かつ、前記P2がP2<1500μmを満たす値として決定する、
    光拡散板の製造方法。

  10. 前記設計工程では、
    前記Pを、前記P1がP1≦1000μmを満たし、かつ、前記P2がP2≦1000μmを満たす値として決定する、
    請求項9記載の光拡散板の製造方法。
  11. 前記Pが440μm以上535μm以下であり、
    前記Pが325μm以上335μm以下である、
    請求項9又は10記載の光拡散板の製造方法。
  12. 前記第2の方向における前記液晶パネルの幅をL[μm]とし、前記第2の方向における前記画素の数をN(Nは、1以上の整数)としたとき、
    前記Pは、L/Nで表される、
    請求項9〜11の何れか一項に記載の光拡散板の製造方法。
  13. 前記製造工程は、
    押出成形により前記板状体としての樹脂シートを作製するシート作製工程と、
    前記樹脂シートの一面に、前記設計工程で設計された前記ピッチPで配置される複数の前記光学要素部と反対の型を転写型として有するロールを押圧して前記転写型を前記一面に転写する転写工程と、
    前記転写型が転写され複数の前記光学要素部が前記一面に形成された前記樹脂シートの所定領域を切り出して前記光拡散板とする光拡散板形成工程と、
    を有する、
    請求項9〜12の何れか一項に記載の光拡散板の製造方法。
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