JP2012101154A - 汚水浄化装置及び汚水浄化方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】活性汚泥法とは異なる生物処理法を採用する場合に、濾過膜の閉塞を招くことなく、長期にわたり安定稼動可能な汚水処理装置及び汚水処理方法を提供する。
【解決手段】汚水に含まれる汚物を分解する微生物が担持された基材11に汚水を接触させ前記汚物を分解することによって、汚水から生物処理水を得る生物処理装置10と、生物処理水を濾過膜に透過させて、生物処理水に含まれる汚物を含む濃縮処理水と濾過水とに物理的に分離する膜濾過装置20と、濾過対象となる生物処理水に含まれる粘性物質などの汚物を吸着粒子50に吸着して肥大化させ、分離膜の詰まりを回避する肥大化機構と、吸着粒子を含む生物処理水を固形分と分離水とに分離する脱水機40を備え、脱水機で固液分離された分離水を生物処理装置10に循環させる循環装置6,7を備えている。
【選択図】図1

Description

本発明は、汚水浄化装置及び汚水浄化方法に関し、特に、汚水に含まれる汚物を分解する微生物が担持された基材に汚水を接触させることによって、汚水に含まれる汚物を分解する生物膜方式の生物処理装置を備えた汚水浄化装置、及び、前記生物処理装置を用いた汚水浄化方法に関する。
従来から、生活排水や工場排水などの汚水を微生物によって生物処理し、処理後の汚水を濾過膜に透過させて浄化する膜分離活性汚泥法(MBR)が知られている。
活性汚泥法とは、汚水中の汚物を微生物及びその代謝物、分泌物、死骸などが一体となった懸濁物と接触させることにより、汚物を生化学的に分解する生物処理法であり、懸濁物が汚泥状に見られることから、微生物が活動している汚泥を用いる方法として命名されたものである。
膜濾過装置を備えた汚水浄化装置では、生物処理法として主に活性汚泥法が採用されているが、これは、懸濁物(汚泥)が汚水中の微小物や粘性物質なども含めて一体化し、その粒径が膜の細孔径と比較して十分に大きいため、膜の細孔が閉塞する可能性が低いこと、また、一般に生物処理の結果生じる微小物や粘性物質が懸濁物に取り込まれて、汚水の粘性が低くなる傾向があるため、膜表面への懸濁物の付着が起きづらいことなどの特徴により、装置を構築する上で好適と判断されているからである。
一方、特許文献1には、大きな設置スペースと長い処理時間が必要となるという活性汚泥法の問題に対して、小スペース化を図ると共に、処理時間を短縮可能な生物処理法を採用した浄水装置が開示されている。
詳述すると、微生物を付着させた接触材に汚水を接触させる生物膜法を採用した生物処理装置と、生物処理された汚水を濾過膜に透過させて固液分離を行い、固体分離後の処理水を系外に取り出す膜濾過装置とを、単一の処理槽内に配設した浄水装置である。
また、特許文献2には、活性炭を添加して原水中の汚染物質を除去する水処理装置であって、原水に活性炭を添加するための活性炭注入手段と、活性炭が添加された処理水をろ過して、活性炭を捕捉し、ろ過水を得るろ過手段と、ろ過手段により捕捉された活性炭を回収する回収手段と、回収された活性炭のうち少なくとも一部を原水に添加するための循環手段を備えた水処理装置が開示されている。
特開平7−323295号公報 特開2006−102620号公報
しかし、膜分離活性汚泥法では、上述した特徴を備える懸濁物を得る為に、懸濁物の濃度を所定の高い値に維持する必要があり、その結果、膜濾過を行う際に懸濁物自体が水の透過を阻害する原因となり、単位膜面積当たりの透過水量が低い状態で運転せざるを得ず、処理能力を高めるために膜面積を増大させると大幅なコストの上昇を招くという問題があった。
また、特許文献1に開示された生物膜法を採用する場合には、設置スペースを小さくできるのであるが、活性汚泥のような懸濁物が発生しないことから、生物処理の結果発生する汚水中の微小物や粘性物質の濃度が次第に高くなり、これら微小物や粘性物質によって膜の細孔が閉塞され、処理能力が低下してしまうという特有の問題があることが判明した。
尚、特許文献1に記載された浄水装置では、処理槽底部に沈殿物などの固形物を分離濃縮する濃縮装置が設けられているが、このような濃縮装置を設けた場合でも汚水中の微小物や粘性物質を分離することは困難であり、生物処理装置と単一の処理槽に備えた膜濾過装置で長期に安定して高い透過水量を維持することは困難である。
つまり、生物膜法を採用した生物処理装置で浄化された生物処理水を生物処理装置とは異なる処理槽に備えた膜濾過装置に送水し、膜濾過装置の濾過膜に透過させて生物処理水に含まれる汚物を物理的に分離することにより、さらに上質の被処理水を得ることができるようになるのであるが、生物処理水を膜濾過装置内に滞留させる場合には、膜濾過装置内の生物処理水に含まれる微小物や粘性物質の濃度が上昇して、これら微小物や粘性物質膜によって濾過膜の細孔が閉塞されて処理能力が低下してしまうのである。
さらに、特許文献2には、回転円盤の一部を水に浸漬した回転円盤型ろ過装置により水中の活性炭という固形物を捕捉し、水中の活性炭濃度を一定に保つ構成が開示されているに過ぎず、回転円盤が微生物を担持する接触材となり得ない為に、生物処理機構を併せ持つことができず、また被処理液に含まれる微小物や粘性物質により膜濾過装置で発生する課題も開示されるものではない。
本発明の目的は、上述した問題に鑑み、活性汚泥法とは異なる生物処理法を採用する場合に、濾過膜の閉塞を招くことなく、長期にわたり安定稼動可能な汚水処理装置及び汚水処理方法を提供することを目的とする。
上述の目的を達成するため、本発明による汚水処理装置の第一の特徴構成は、汚水に含まれる汚物を分解する微生物が担持された基材に前記汚水を接触させ前記汚物を分解することによって、前記汚水から生物処理水を得る生物処理装置と、前記生物処理水を濾過膜に透過させて、前記生物処理水に含まれる汚物を含む濃縮処理水と濾過水とに物理的に分離する膜濾過装置と、濾過対象となる生物処理水に含まれる汚物を吸着して肥大化させる肥大化機構を備えている点にある。
これまで、濃縮処理水に含まれる微小物や粘性物質などの汚物が膜濾過を阻害する原因と考えられていたが、発明者は鋭意研究を重ねた結果、微小物や粘性物質などの汚物が活性汚泥程度の粒径に肥大すると、活性汚泥と同様に膜の細孔が閉塞することがなく、膜濾過が促進されるという新知見を得るに到った。
そこで、生物処理装置によって汚水中の有機物が分解された生物処理水が膜濾過装置に導かれて濃縮処理水と濾過水とに分離され、濾過に伴って濃縮処理水に含まれる汚物の濃度が上昇する場合であっても、肥大化機構によって生物処理水に含まれる微小物や粘性物質などの汚物のサイズを活性汚泥程度に肥大化させることによって、濾過膜の閉塞を招くような事態が回避され、汚水処理装置を長期にわたり安定稼動させることができるようになった。
同第二の特徴構成は、上述した第一の特徴構成に加えて、前記肥大化機構は、前記汚物を吸着する吸着粒子と、前記生物処理水に前記吸着粒子を浮遊させる浮遊機構を備えている点にある。
浮遊機構によって生物処理水中で分散して浮遊する吸着粒子に、生物処理水に含まれる微小物や粘性物質などの汚物が効率的に吸着され塊状に肥大化する結果、濾過膜に形成された微小な細孔が微小物や粘性物質などの微小な汚物で閉塞されるような事態が回避されるのである。
例えば、浮遊機構として曝気装置を採用する場合には、膜濾過装置の濃縮処理水に曝気された気泡によって濾過膜表面がクリーニングされるとともに、濃縮処理水中で沈殿することなく浮遊する吸着粒子によって微小な汚物が効率的に吸着されるようになる。
例えば、浮遊機構として攪拌羽根等の機械的な攪拌装置を採用する場合には、攪拌羽根で攪拌されて作り出される濃縮処理水の流れによって、濃縮処理水中に沈殿することなく浮遊する吸着粒子によって微小な汚物が効率的に吸着されるようになる。
同第三の特徴構成は、上述した第二の特徴構成に加えて、前記吸着粒子が活性炭である点にある。
吸着粒子として無数の細孔をもつ無定形炭素である活性炭粒子が好適に活用できる。活性炭は、表面が非極性の性質を持つため、水のような分子量の小さい極性分子は吸着しにくく、粒状の有機物等を選択的に吸着しやすい特性があり、微小物や粘性物質などの汚物を効果的に吸着する。その結果、分離膜の閉塞原因となる汚物が活性炭粒子に吸着され、活性炭粒子のサイズ相当に肥大化される。
同第四の特徴構成は、上述した第二の特徴構成に加えて、前記吸着粒子が無機クレイである点にある。
また、吸着粒子として無機クレイが好適に利用できる。生物処理水に含まれる微小物質や粘性物質などの汚物が無機クレイに吸着され、無機クレイのサイズ相当に凝集されて肥大化するため、分離膜に形成された微小な孔を閉塞するような現象が効果的に回避されるようになる。
同第五の特徴構成は、上述した第二から第四の何れかの特徴構成に加えて、前記吸着粒子を含む生物処理水を固形分と分離水とに分離する脱水機を備え、前記脱水機で固液分離された分離水を前記生物処理装置に循環させる循環装置を備えている点にある。
汚物が吸着された吸着粒子を含む生物処理水が脱水機に導かれて、吸着粒子とそれに吸着された汚物を含む固形分と分離水とに分離される。生物処理水に凝集剤を注入して沈殿処理等を行なわなくとも、脱水機によって生物処理水から微小物や粘性物質などの微小な汚物を直接的に除去することができ、安価に生物処理水から汚物を分離除去できるようになる。そして、汚物を分離した生物処理水が循環装置を介して生物処理装置に循環され、再度生物処理されるので、生物処理水に含まれる汚物の濃度の上昇を抑制しながら効率的に汚水を浄化処理できるようになる。
同第六の特徴構成は、上述した第一から第五の何れかの特徴構成に加えて、前記肥大化機構は、前記膜濾過装置に組み込まれている点にある。
上述の構成によれば、膜濾過の過程で濃縮される生物処理水に含まれる微小物や粘性物質などの汚物が、膜濾過装置内で吸着粒子に効率的に吸着されて塊状に肥大化するので、濾過膜の閉塞を招くことなく安定して濾過処理を継続することができる。
本発明による汚水処理方法の特徴構成は、汚水に含まれる汚物を分解する微生物が担持された基材に前記汚水を接触させ前記汚物を分解することによって、前記汚水から生物処理水を得る生物処理工程と、前記生物処理水を濾過膜に透過させて、前記生物処理水に含まれる汚物を含む濃縮処理水と濾過水とに物理的に分離する膜濾過工程とを備えている汚水浄化方法であって、濾過対象となる生物処理水に含まれる汚物を吸着して肥大化させる肥大化工程を備えている点にある。
以上説明した通り、本発明によれば、活性汚泥法とは異なる生物処理法を採用する場合に、濾過膜の閉塞を招くことなく、長期にわたり安定稼動可能な汚水処理装置及び汚水処理方法を提供することができるようになった。
本発明の第1実施形態による汚水処理装置のブロック構成図 生物処理装置の一例である回転円板式浄水装置の斜視図 本発明の第2実施形態による汚水処理装置のブロック構成図
以下に本発明の第1実施形態による汚水処理装置及び汚水処理方法を説明する。
図1に示すように、汚水処理装置1は、生活排水や工場排水などの汚水(原水)に含まれる汚物を分解処理して、汚水を生物処理水とする生物処理装置10と、生物処理装置10で汚物が分解処理された生物処理水を濾過膜に透過させて、この生物処理水を汚物を含む濃縮処理水と濾過水とに分離する膜濾過装置20と、この濃縮処理水を固液分離する脱水機40と、脱水機40により固液分離された分離水を生物処理装置10に循環させる循環装置6,7を備えている。
生物処理装置10は、微生物が担持された基材に汚水を接触させて、汚水に含まれる汚物を生化学的に分解して浄化する生物膜法を採用した装置である。
図2には、生物膜法を採用した生物処理装置の一例である回転円板式の生物処理装置10が示されている。当該生物処理装置10は、コンクリート製または金属製の処理槽本体13と、処理槽本体13内部に装備された基材としての複数枚の回転円板体11と、処理槽本体13の上部を覆うように処理槽本体13に着脱可能に設けられた樹脂製または金属製の蓋体14を備えている。
処理槽本体13の一側面に汚水(原水)の注水管15と接続されるインレットが設けられ、他側面に処理によって得られる生物処理水を排水するアウトレットが設けられている。アウトレットは排水管4に接続されている。処理槽本体13内には、汚水が半分程度満たされている。供給される汚水は、汚物を含んでいる。汚物には、例えば、屎尿や洗剤由来の界面活性剤などが挙げられる。
回転円板体11は、高密度ポリエチレン、ポリスチレンなどからなる、板材を円板に成形したものや繊維がスチールウール状に絡み合って円板状に成形されたものである。各回転円板体11は、その中心部が角柱状の回転軸12に嵌入固定され、処理槽本体13の長手方向に沿って配置されている。回転軸12は処理槽本体13の両端部で軸支され、一端側が電磁モータ16の出力軸と連結されている。
処理槽本体13内では、回転円板体11は40%から70%ほど汚水に浸漬されている。また回転円板体11の表面や内部には汚物、苔、藻または泥が付着するとともに、そこに複数種類の微生物が繁殖し生息している。これによって回転円板体11は微生物を担持している。もちろん、処理槽本体13内に貯められた汚水中にも微生物は生息している。微生物としては、細菌、菌類、微細藻類、原生動物および微小後生動物などが挙げられる。また、原生動物としては、鞭毛虫類、肉質虫類および繊毛虫類などが挙げられ。微小後生動物としては、輪虫類、線虫類、貧毛類などが挙げられる。
回転円板体11が、電磁モータ16により低速度で回転駆動されると、回転円板体11に付着繁殖した微生物が汚水と接触して、汚水に含まれる有機物などの汚物が生化学的に分解される。これらの微生物は、回転円板体11の回転に伴って、処理槽内上部の空気中から酸素を吸収するとともに、汚水中から汚物などの汚濁物質を吸収して好気性分解する。これによって、ある程度汚物が分解処理され、汚水よりもきれいになった生物処理水が生成される。活性が衰えた微生物は回転円板体11の回転によるせん断力で泥や藻などと一緒に回転円板体11から脱落して、生物処理水とともに排水管4から排出される。
図1に戻り、送水ポンプ3により汚水発生源からの汚水が送水管2を介して処理槽本体13に送水されると、上述した回転円板体11に担持された微生物により汚水に含まれる有機物などが生物処理され、処理後の生物処理水が排水管4から膜濾過装置20に送水される。尚、汚水発生源からの汚水量が変動する場合には、送水管2の上流側に原水を貯留する汚水貯留槽を備え、送水ポンプ3により汚水貯留槽に貯留された汚水を処理槽本体13に定量送水するように構成してもよい。
膜濾過装置20は、膜外面から膜内面に対して濾過を行う、いわゆる外圧濾過方式の中空糸膜21と、濾過水を吸引する吸引ポンプ23と、中空糸膜21の外表面をクリーニングするための曝気装置25と、曝気装置25にエアーを供給するブロワー24と、中空糸膜21および曝気装置25を収める筐体とを備えている。
筐体は容器状であり、一側面に排水管4と接続するインレットが設けられ、他側面に送水管5に接続するアウトレットが設けられている。汚物を含む生物処理水は、排水管4を経て筐体内に送られる。生物処理水に含まれる汚物には、生物処理装置10で分解しきれなかった汚物や回転円板11から剥がれ落ちた泥や微生物、さらには、微生物による代謝作用などにより生成された微小な固形物やアルギン酸塩などの粘性物質などが含まれる。
中空糸膜21は、公知である膜モジュールの構成部材である。中空糸膜21は、ポリフッ化ビニリデン製の筒体(外径1mm、内径0.6mm)で、側壁にはおよそ口径0.02〜0.4μmの細孔が多数開口している。膜モジュールは、多数の中空糸膜を束ねるヘッダとスカートをさらに備える。スカートは中空糸膜の一端を封止している。ヘッダはろ過水を取り出すアウトレットが設けられており、アウトレットは各中空糸膜の内部空間に連通している。膜モジュールは、生物処理水が満たされた膜濾過装置20の筐体内に納められ、生物処理水が各中空糸膜の外面に接触している。
膜濾過装置20に送水された生物処理水は、吸引ポンプ23により中空糸膜21を介して吸引濾過されて引き抜かれ、ヘッダのアウトレットから高品質に浄化された濾過水すなわち処理水が取り出される。
膜濾過装置20を構成する容器状の筐体には、吸着粒子50と、吸着粒子50を濃縮処理水に浮遊させる浮遊機構としての曝気装置25とを備えた肥大化機構が設けられている。
膜濾過装置20に送水された生物処理水に含まれる微小物や粘性物質などの汚物の濃度は、濾過が進むに連れて次第に上昇するが、濃縮処理水に高密度に分散している微小物や粘性物質などの汚物が吸着粒子50に吸着される結果、これら汚物が中空糸膜21に形成された細孔に影響しない大きさまで肥大化して、濾過膜の閉塞を招くような事態が回避され、汚水処理装置を長期にわたり安定稼動させることができるようになる。
図1で示されている白丸は、曝気装置25から供給された気泡であり、気泡の上昇に伴なって吸着粒子50が濃縮処理水中で上昇し、その後下降するといった流動状態が繰り返され、その間に濃縮処理水中の微小物や粘性物質などの汚物が吸着粒子50に吸着される。
吸着粒子50は、活性汚泥とは異なり微生物による有機物の分解を目的とするものではなく、生物処理水中の微小物質や粘性物質を吸着することが目的であることから、膜洗浄や吸着粒子50の浮遊のための曝気量は、同じ濃縮処理水の量に対して活性汚泥による有機物の分解に必要な曝気量よりも少ない量に抑えることができる。
吸着粒子50として、活性炭や無機クレイを好適に用いることができる。活性炭を用いる場合には、濃縮処理水に含まれる微小物質や粘性物質などの汚物が活性炭に吸着され、活性炭のサイズ相当に凝集されて肥大化するため、分離膜に形成された微小な孔を閉塞するような現象が効果的に回避される。活性炭の粒径は150μm〜400μmが好ましい。
無機クレイを用いる場合には、濃縮処理水に含まれる微小物質や粘性物質などの汚物が無機クレイに吸着され、無機クレイのサイズ相当に凝集されて肥大化するため、分離膜に形成された微小な孔を閉塞するような現象が効果的に回避されるようになる。無機クレイとして、粒径が4μm程度のカオリン等が例示できる。
吸着粒子50によってサイズが肥大化した汚物が含まれる濃縮処理水は、所定時間毎或は所定の処理水量毎に膜濾過装置20から引き抜かれて脱水機40で脱水処理される。そして、脱水機40で脱水された分離水は、配管6及びポンプ7でなる循環装置6,7を介して生物処理装置10に循環供給される。
膜濾過装置20から濃縮処理水とともに脱水機40に引き抜かれた吸着粒子50の数を所定範囲に維持するため、濃縮処理水が引き抜かれた後に膜濾過装置20の筐体内に吸着粒子を追加供給する吸着粒子供給機構51を備えている。
サイズが肥大化した汚物は、凝集剤を添加して沈殿させるような凝集処理を行なわなくても容易に固液分離することができるため、膜濾過装置20と脱水機40とを直接配管5で接続して濃縮処理水を脱水処理することができる。その結果、膜詰りを防止するために濃縮処理水に含まれる微小物や粘性物質などの汚物の濃度を管理する必要がなく、シンプルな装置構成を実現できるようになる。
脱水機40として、遠心脱水機、ベルトプレス式脱水機、フィルタプレス式脱水機などを用いることができる。
また、曝気装置25に替えて濃縮処理水を攪拌する攪拌羽根を備えた攪拌機構を膜濾過装置20の筐体内に備え、電磁モータ等により攪拌羽根を回転させることにより、濃縮処理水に所定の流れを生成して中空糸膜21の外表面をクリーニングするとともに吸着粒子50を浮遊させるように構成してもよい。
すなわち、本発明による汚水浄化方法は、汚水に含まれる汚物を分解する微生物が担持された基材に汚水を接触させ汚物を分解することによって、汚水から生物処理水を得る生物処理工程と、生物処理水を濾過膜に透過させて、生物処理水に含まれる汚物を含む濃縮処理水と濾過水とに物理的に分離する膜濾過工程と、濾過対象となる生物処理水に吸着粒子を浮遊させて、生物処理水に含まれる汚物を前記吸着粒子に吸着させて肥大化させる肥大化工程を備えている。
尚、上述した肥大化工程では、濾過膜の閉塞を招くような事態の発生を回避するために、生物処理水に含まれる汚物を吸着粒子に吸着させて肥大化させる例を説明したが、本発明は、必ずしも上述したような吸着粒子を用いるものに限るものではなく、濾過対象となる生物処理水に含まれる汚物を吸着して肥大化させる肥大化工程が実現されればよい。
図3には、本発明の第2実施形態による汚水処理装置が示されている。
本実施形態では、肥大化機構が膜濾過装置20の外部に設けられている。具体的に肥大化機構は、生物処理装置10と膜濾過装置20の間に設置され、貯水槽30と貯水槽30に収容された攪拌機構31と貯水槽30に吸着粒子50を供給する吸着粒子供給機構51を備えている。
生物処理装置10で生物処理された生物処理水が貯水槽30に導かれて、攪拌機構31によって槽内で攪拌される吸着粒子50により微小物質や粘性物質などの汚物が吸着されて肥大化する。
予め、吸着粒子50により微小物質や粘性物質などの汚物が吸着された生物処理水が膜濾過装置20に供給されて、濃縮処理水と濾過水に分離される。膜濾過装置20から所定時間毎或は所定の処理水量毎に濃縮処理水が引き抜かれて、貯水槽30に循環される。従って、濾過膜の閉塞を招くような事態が回避され、汚水処理装置を長期にわたり安定稼動させることができるようになる。
吸着粒子50によって微小物質や粘性物質などの汚物が吸着された生物処理水の一部が所定時間毎或は所定の処理水量毎に脱水機40で脱水処理され、分離水が循環装置6,7を介して生物処理装置10に循環される。
上述した各実施形態は本発明の一例に過ぎず、本発明による作用効果を奏する範囲において生物処理装置、膜濾過装置、肥大化機構の構造、部材の材質、配置など具体的構成は適宜変更設計できることは言うまでもない。
1:汚水浄化装置
6:循環装置(循環用送水管)
7:循環装置(送水ポンプ)
10:生物処理装置
11:回転円板体
12:回転軸
13:処理槽本体
14:蓋体
15:注水管
16:電磁モータ
20:膜濾過装置
25:攪拌機構(曝気装置)
30:貯水槽
40:脱水機
50:吸着粒子
51:吸着粒子供給機構

Claims (7)

  1. 汚水に含まれる汚物を分解する微生物が担持された基材に前記汚水を接触させ前記汚物を分解することによって、前記汚水から生物処理水を得る生物処理装置と、
    前記生物処理水を濾過膜に透過させて、前記生物処理水に含まれる汚物を含む濃縮処理水と濾過水とに物理的に分離する膜濾過装置と、
    濾過対象となる生物処理水に含まれる汚物を吸着して肥大化させる肥大化機構を備えている汚水浄化装置。
  2. 前記肥大化機構は、前記汚物を吸着する吸着粒子と、前記生物処理水に前記吸着粒子を浮遊させる浮遊機構を備えている請求項1記載の汚水浄化装置。
  3. 前記吸着粒子が活性炭である請求項2記載の汚水浄化装置。
  4. 前記吸着粒子が無機クレイである請求項2記載の汚水浄化装置。
  5. 前記吸着粒子を含む生物処理水を固形分と分離水とに分離する脱水機を備え、前記脱水機で固液分離された分離水を前記生物処理装置に循環させる循環装置を備えている請求項2から4の何れかに記載の汚水浄化装置。
  6. 前記肥大化機構は、前記膜濾過装置に組み込まれている請求項1から5の何れかに記載の汚水浄化装置。
  7. 汚水に含まれる汚物を分解する微生物が担持された基材に前記汚水を接触させ前記汚物を分解することによって、前記汚水から生物処理水を得る生物処理工程と、前記生物処理水を濾過膜に透過させて、前記生物処理水に含まれる汚物を含む濃縮処理水と濾過水とに物理的に分離する膜濾過工程とを備えている汚水浄化方法であって、
    濾過対象となる生物処理水に含まれる汚物を吸着して肥大化させる肥大化工程を備えている汚水浄化方法。
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