JP2012085922A - ヘアーアイロン装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】より安全に仕舞うことのできるヘアーアイロン装置を得る。
【解決手段】ヘアーアイロン装置100は、把持部2a,3aと、当該把持部2a、3aの一端に連設されて毛髪を挟み込む挟持部2b,3bと、当該挟持部2b,3bに設けられ挟んだ毛髪に熱を加える発熱部23,33と、を有するヘアーアイロン1を備えている。そして、ヘアーアイロン1を仕舞うときには、一端が開口したキャップ10を、挟持部2b,3bに、発熱部23,33が形成された部位の外周全周を覆うように装着させるようにした。
【選択図】図3
【解決手段】ヘアーアイロン装置100は、把持部2a,3aと、当該把持部2a、3aの一端に連設されて毛髪を挟み込む挟持部2b,3bと、当該挟持部2b,3bに設けられ挟んだ毛髪に熱を加える発熱部23,33と、を有するヘアーアイロン1を備えている。そして、ヘアーアイロン1を仕舞うときには、一端が開口したキャップ10を、挟持部2b,3bに、発熱部23,33が形成された部位の外周全周を覆うように装着させるようにした。
【選択図】図3
Description
本発明は、ヘアーアイロン装置に関する。
従来、ヘアーアイロンとして、基端を回動自在に連結して開閉自在に設けた一対のグリップと、各グリップの先端側に対向して設けられ、裏面側にカール部が設けられた平面状の発熱部(挟持部)と、を備えるものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
この特許文献1では、発熱部のカール部の曲率とは異なる曲率の湾曲面を有する補助ケースを発熱部(挟持部)に着脱自在に装着できるようにすることで、毛髪をカールさせるときの曲げ度合いを変えることができるようにしている。
しかしながら、上記特許文献1では、補助ケースが脱着自在に設られるようになっているが、この補助ケースはあくまでも毛髪をカールするためのものであり、発熱部を覆う機能については開示されていない。そのため、上記従来の技術では、ヘアーアイロンの使用後に、残熱がある発熱部に使用者が触れてしまうおそれがある。
そこで、本発明は、より安全に仕舞うことのできるヘアーアイロン装置を得ることを目的とする。
本発明にあっては、ヘアーアイロン装置であって、把持部と、当該把持部の一端に連設されて毛髪を挟み込む挟持部と、当該挟持部に設けられ挟んだ毛髪に熱を加える発熱部と、を有するヘアーアイロンと、一端が開口し、前記挟持部の前記発熱部が形成された部位の外周全周を覆うように装着されるキャップと、を備えることを主要な特徴とする。
本発明によれば、ヘアーアイロンに、挟持部の発熱部が形成された部位の外周全周を覆うようにキャップを装着できるようにした。そのため、使用者がヘアーアイロン使用後に残熱がある発熱部に触れてしまうのを抑制することができ、より安全にヘアーアイロンを仕舞うことができるようになる。
このように、本発明によれば、より安全に仕舞うことのできるヘアーアイロン装置を得ることができる。
以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら詳細に説明する。なお、以下では、第1の毛髪挟持面と第2の毛髪挟持面とを当接させるとともに第2の毛髪挟持面が上を向いた状態におけるヘアーアイロンを基準として上下方向を規定する。また、ヘアーアイロンの挟持部側を前方、把持部側を後方として説明する。
本実施形態にかかるヘアーアイロン装置100は、図1および図2に示すように、ヘアーアイロン1を備えている。そして、本実施形態では、ヘアーアイロン装置100は、ヘアーアイロン1に着脱自在に装着されるキャップ10を備えている(図3参照)。
本実施形態では、ヘアーアイロン1は、図1に示すように、回動連結部4を介して略V字状に拡開可能に連結された上側アーム部2および下側アーム部3を備えている。そして、上側アーム部2と下側アーム部3とを回動連結部4を介して相対回動させることで、上側アーム部2および下側アーム部3の先端同士を接離できるようにしている。すなわち、本実施形態では、上側アーム部2と下側アーム部3との相対回動に伴って、後述する上側毛髪挟持面22aと下側毛髪挟持面32aとが接離されるようにしている。
また、本実施形態では、図5に示すように、下側アーム部3の回動連結部4近傍に、上方に開口した筒部3cが設けられているとともに、上側アーム部2の回動連結部4近傍に、下方に開口して、筒部3c内に挿入可能な筒部2cが設けられている。そして、この筒部2cと筒部3cとで形成された空間部には、コイルスプリング5が収容されており、このコイルスプリング5によって、上側アーム部2と下側アーム部3とを互いに拡開するように付勢している。また、筒部2cを筒部3c内に挿入させることで、ヘアーアイロン1を閉じる際に、上側アーム部2と下側アーム部3とが幅方向にずれてしまうのを抑制している。なお、本実施形態では、図示せぬストッパによって、上側アーム部2と下側アーム部3の拡開方向への回動が規制されている。
また、上側アーム部2および下側アーム部3の回動連結部4側(ヘアーアイロン1の後側)には、上側把持部(把持部)2aおよび下側把持部(把持部)3aがそれぞれ設けられている。そして、先端側には、上側挟持部(第1の挟持部:挟持部)2bおよび下側挟持部(第2の挟持部:挟持部)3bがそれぞれ設けられている。
そして、上側挟持部2bおよび下側挟持部3bは、それぞれ、上側アーム部2および下側アーム部3を閉じるように回動させた際に当接可能な上側毛髪挟持面(第1の毛髪挟持面)22aおよび下側毛髪挟持面(第2の毛髪挟持面)32aを有している。
また、挟持部の外表面(本実施形態では、上側挟持部2bおよび下側挟持部3bのそれぞれの外表面)には、図1に示すように、毛髪をカールさせるためのカール部2d,3dが設けられている。なお、本実施形態では、上側挟持部2bおよび下側挟持部3bの外表面とは、上側挟持部2bおよび下側挟持部3bの外面のうち、上側毛髪挟持面22aおよび下側毛髪挟持面32aとは反対側の面のことをいう。
さらに、本実施形態では、上側挟持部2bおよび下側挟持部3bには、図5に示すように、発熱部としてのヒータ23およびヒータ33が設けられている。
そして、上側アーム部2および下側アーム部3の先端側に形成された上側毛髪挟持面22aと下側毛髪挟持面32aとで毛髪を挟み込み、ヒータ23およびヒータ33で発生させた熱を上側毛髪挟持面22aおよび下側毛髪挟持面32aを介して毛髪に加えることで、毛髪にカール状やストレート状の癖付けを施している。
例えば、毛髪へのカール状の癖付けは、以下のようにして行われる。まず、加熱した上側挟持部2bおよび下側挟持部3bを互いに対向させ、上側挟持部2bと下側挟持部3bとの間に、上側挟持部2bおよび下側挟持部3bの幅方向に延在するように毛髪を配置した状態で、上側毛髪挟持面22aと下側毛髪挟持面32aとで毛髪を挟み込む。次に、毛髪を挟み込んだ状態でヘアーアイロン1を回転させて、上側毛髪挟持面22aと下側毛髪挟持面32aとで挟み込まれていない根元側の毛髪をカール部3dに押し当てる。そして、毛髪をカール部3dに押し当てた状態で、ヘアーアイロン1を、毛髪に沿って滑らせながら毛先に向けて引き下ろすことで、毛髪にカール状の癖付けが施される。なお、毛髪へのストレート状の癖付けは、上側毛髪挟持面22aと下側毛髪挟持面32aとで毛髪を挟み込んだヘアーアイロン1を回転させずに、毛髪に沿って滑らせながら毛先に向けて引き下ろすことで行われる。
このように、本実施形態にかかるヘアーアイロン1は、毛髪に熱による癖付けを施すことで整髪を行うものである。
上述した上側アーム部2および下側アーム部3は、外壁をなすケース20およびケース30を備えており、これらケース20およびケース30は、複数の分割体を継ぎ合わせて構成されている。また、ケース20およびケース30の内部には空洞が形成されており、この空洞内に、例えば、制御装置50等の各種電気部品が収容されている。
本実施形態では、上部ケース20aと下部ケース20bとをネジ42によりネジ止めすることで内部に空洞が形成されたケース20を形成している(図5および図10参照)。
また、下部ケース30bと上部ケース30aとをネジ42によりネジ止めすることで、内部に空洞が形成されたケース30を形成している(図5および図10参照)。
そして、ケース20およびケース30の幅方向両側部には、当該ケース20およびケース30の上下方向に延在する突条20dおよび突条30dが長手方向に並設されている。
この突条20dおよび突条30dは、ケース20およびケース30の上側挟持部2bおよび下側挟持部3b側に設けられており、側面視で、上下の毛髪挟持面22a、32aの前側短辺から後側短辺にかけて並設されている。
このように、ケース20およびケース30に、上下方向に延在する突条20dおよび突条30dを設けることで、ヘアーアイロン1の使用時に、ケース20およびケース30と使用者等の頭皮や肌との接触面積を少なくすることができる。また、上下方向に延在する突条20dおよび突条30dを長手方向に並設することで、ケース20およびケース30の表面積の増加により効率的に放熱を行うことができるようになる上、この突条20dおよび突条30dによって毛髪を整流させることができる。
また、本実施形態では、ケース(挟持部本体)20に上側毛髪挟持面22aを有する毛髪挟持部材21を支持させることで、上側挟持部(第1の挟持部)2bを形成している。また、ケース(挟持部本体)30に、下側毛髪挟持面32aを有する毛髪挟持部材31を支持させることで、下側挟持部(第2の挟持部)3bを形成している。
具体的には、毛髪挟持部材21および毛髪挟持部材31は、略板状のプレート部22およびプレート部32を備えており、このプレート部22およびプレート部32の表面に、略平坦状の上側毛髪挟持面22aおよび下側毛髪挟持面32aが形成されている。本実施形態では、上側毛髪挟持面22aおよび下側毛髪挟持面32aは、図1に示すように、平面視で、ケース20の長手方向に細長い略長方形状に形成されている。
さらに、上側毛髪挟持面22aおよび下側毛髪挟持面32aの幅方向両端には、図10に示すように、幅方向断面視で、斜め外側に向けて凸となる湾曲面22dおよび湾曲面32dがそれぞれ形成されている。
そして、上部ケース20aの上側挟持部2b側にはカール部2dが形成されており、このカール部2dの幅方向両端(下端)には、比較的曲率半径の大きな湾曲面2eが形成されている。この湾曲面2eは、幅方向断面視で、下方かつ外側に向けて凸となるように湾曲している。さらに、本実施形態では、湾曲面2eが湾曲面22dよりも外側かつ上側に位置するように形成されており、毛髪を上側毛髪挟持面22aと下側毛髪挟持面32aとの間に挟み込んでカール部2dに押し当てた際に、湾曲面2eおよび湾曲面22dに接触する毛髪の接触面積が大きくなるようにしている。
また、下部ケース30bの下側挟持部3b側にはカール部3dが形成されており、このカール部3dの幅方向両端(上端)には、比較的曲率半径の大きな湾曲面3eが形成されている。この湾曲面3eは、幅方向断面視で、上方かつ外側に向けて凸となるように湾曲している。さらに、本実施形態では、湾曲面3eが湾曲面32dよりも外側かつ下側に位置するように形成されており、毛髪を上側毛髪挟持面22aと下側毛髪挟持面32aとの間に挟み込んでカール部3dに押し当てた際に、湾曲面3eおよび湾曲面32dに接触する毛髪の接触面積が大きくなるようにしている。
このように、湾曲面2eおよび湾曲面22d、もしくは、湾曲面3eおよび湾曲面32dに接触する毛髪の接触面積が大きくなるようにすることで、毛髪にカール状の癖付けを施す際に、毛髪にテンションがかかりすぎてしまうのを抑制できるようにしている。
そして、プレート部22およびプレート部32のケース20およびケース30の内側には、ヒータ23およびヒータ33を収容する収容部24および収容部34が形成されており、収容部24および収容部34に収容したヒータ23およびヒータ33が、それぞれプレート部22およびプレート部32の裏面に当接するようにしている。
このプレート部22およびプレート部32は、例えば、銅やアルミニウムなど導電性の高い材料で形成し、毛髪に熱を伝えやすくするのが好ましい。
また、本実施形態では、ヒータ23およびヒータ33としてPTCヒータ(Positive Temperature Coefficient ヒータ)を用いており、これにより連続的な温度制御が可能となる。なお、ヒータ23およびヒータ33は、PTCヒータに限らず、ニクロム線ヒータやその他の加熱手段を用いるようにしてもよい。また、ヒータ(発熱部)は、上側挟持部(第1の挟持部)2bおよび下側挟持部(第2の挟持部)3bのいずれか一方のみに設けられるようにしてもよい。
また、ヘアーアイロン1の後端部1aからは、図示せぬ電源コードが引き出されている。
そして、ケース30には、操作スイッチ(スイッチ)6が前後方向にスライド可能に設けられており、この操作スイッチ6を操作することで、ヒータ23およびヒータ33に対する通電のオン・オフ状態を切り換えることができるようになっている。本実施形態では、操作スイッチ6は、図1および図11(a)に示すように、下側把持部3aの前端部の左右片側上部に前後方向にスライド可能に設けられている。そして、操作スイッチ6を前方にスライドさせると通電オン状態となり、後方にスライドさせると通電オフ状態となるようにしている。
操作スイッチ6は、図11(a)に示すように、スライド部6aを有しており、このスライド部6aは、ケース30に形成された凹部30iに前後方向に摺動可能に設けられている。そして、スライド部6aの外側中央部には突部6bが設けられており、この突部6bはケース30の外表面よりも外方に突出している。操作スイッチ6を手動操作によってオン・オフさせる場合には、突部6bを指で押すようにして操作スイッチ6を前後移動させることになる。
そして、この操作スイッチ6の操作によってヒータ23およびヒータ33を通電させると当該ヒータ23およびヒータ33が発熱し、発熱したヒータ23およびヒータ33からプレート部22およびプレート部32に熱が伝達されることで、プレート部22およびプレート部32が加熱される。
また、本実施形態では、ヘアーアイロン1は、上側挟持部2bの下側挟持部3b側への相対移動を規制する規制部材を備えている。
具体的には、ケース20の上側把持部2a側下部に、下方に向けて突出するストッパ突起40を設けるとともに、ケース30の上部ケース30aにストッパ溝部41を設け、ストッパ突起40の先端をストッパ溝部41の底面に当接させることで、上側アーム部2と下側アーム部3との閉じる方向への回動を規制している。
さらに、本実施形態では、毛髪挟持部材21は、ケース(挟持部本体)20に対して上下方向(第1の毛髪挟持面の法線方向)に相対的に往復移動可能に支持されている。
具体的には、毛髪挟持部材21の4隅を、ケース20内に配置された4個のフロートばね9にて支持することで、毛髪挟持部材21をケース20に対して上下移動できるようにしている。
このように、毛髪挟持部材21をケース20に上下動可能に支持することで、上側毛髪挟持面(第1の毛髪挟持面)22aと下側毛髪挟持面(第2の毛髪挟持面)32aとの間に挟み込まれた毛髪に過度の負荷がかかってしまうのを抑制し、毛髪へのダメージを抑制することができるようにしている。
また、上側挟持部2bにおける上側毛髪挟持面22aの先端側(前方)と根元側(後方)には、上側毛髪挟持面22aと下側毛髪挟持面32aとで挟持した毛髪が前後方向にばらけてしまうのを抑制する突起部20cが設けられている。
本実施形態では、突起部20cは、上側毛髪挟持面22aの前部と後部の幅方向両端にそれぞれ2つずつ設けられている。
なお、毛髪を整流するための突起部は、上側毛髪挟持面22aおよび下側毛髪挟持面32aのいずれかの前方に設けられるとともに、上側毛髪挟持面22aおよび下側毛髪挟持面32aのいずれかの後方に設けられていればよい。
ここで、本実施形態では、図3に示すように、ヘアーアイロン1を使い終えて仕舞う際に、挟持部にキャップ10を被せるようになっている。
キャップ10は、図7および図8に示すように、前端側が閉止部11となっており、後端側が挿入口12となっている。すなわち、キャップ10は、一端(本実施形態では後端側)が開口した有底筒状に形成されている。そして、ヘアーアイロン1を閉じた状態、すなわち、上側毛髪挟持面22aと下側毛髪挟持面32aとを近接させた状態で、挟持部(上側挟持部2bおよび下側挟持部3b)を前端側からキャップ10の挿入口12に挿入するようにしている。本実施形態では、キャップ10をヘアーアイロン1の挟持部に装着した際に、挟持部のほぼ全体がキャップ10で覆われるようにしている。
すなわち、キャップ10は、挟持部(上側挟持部2bおよび下側挟持部3b)の発熱部(ヒータ23およびヒータ33)が形成された部位の外周全周を覆うようにヘアーアイロン1に装着されるものである。
さらに、本実施形態では、挟持部(上側挟持部2bおよび下側挟持部3b)およびキャップ10に、互いに係合する係合部が設けられている。
具体的には、上側挟持部2bおよび下側挟持部3bの外表面、すなわち、上部ケース20aおよび下部ケース30bの外表面に周方向に沿って突設された挟持部側突部20e、30eと、キャップ10の内周に形成された凹部16とで、互いに係合する係合部を構成している。そして、キャップ10をヘアーアイロン1に装着した際に、凹部16と挟持部側突部20e、30e(図5では、挟持部側突部30e)とが係合することで、キャップ10がヘアーアイロン1から抜け落ちてしまうのを抑制している。
また、本実施形態では、ヘアーアイロン1は、上述したように、上側アーム部2と下側アーム部3とが互いに拡開する方向に付勢されているため、ヘアーアイロン1を閉じた状態で挟持部をキャップ10に挿入すると、凹部16と挟持部側突部20e、30e(図5では、挟持部側突部30e)には係合方向の付勢力が常時作用することとなり、両者の係合状態が維持されることになる。
なお、コイルスプリング5による拡開方向への付勢力は、上側アーム部2および下側アーム部3をキャップ10の内周側に押し付ける力としても作用するため、上述した係合部(凹部16と挟持部側突部20e、30e)を設けなくても、ヘアーアイロン1へのキャップ10の装着状態を維持することが可能である。
また、キャップ10の開口端12aは、図3および図8に示すように、側面視で、ヘアーアイロン1への装着時に上側となる部位(上側挟持部2bと対応する部分)が前方かつ上方に向けて傾斜している。このように、キャップ10の形状(開口端12aの形状)を上下で非対称となるようにすることで、目視によって誤挿入を防止できるようにしている。なお、本実施形態では、上下逆にした状態でも、キャップ10をヘアーアイロン1に装着することができるようになっている。この場合には、凹部16と挟持部側突部20eとが係合することになる。
また、図4に示すように、上側把持部2aの前方部分には複数個のダイヤ状のストーン7が配置されており、装飾効果が得られるようになっている。ダイヤ状のストーン7は、図5および図6に示すように、透明または半透明の合成樹脂材料によって1つの基板71から複数のダイヤ状のストーン7が突出するように一体成形されている。また、基板71の裏面にアルミテープを貼ることで光の反射効果が得られるようにし、より安価に意匠性の向上を図ることができるようにしている。そして、複数のダイヤ状のストーン7は、上部ケース20aの裏側から上部ケース20aに形成された複数の透孔20fに挿入することで外部に露出するようになっている。
さらに、上部ケース20aのダイヤ状のストーン7が配置される部分には、ダイヤ状のストーン7を挟むようにして複数の凸条20gが突設されており、下部ケース30bのダイヤ状のストーン7が配置される部分に対応した箇所には複数の凸条30gが突設されている。これらダイヤ状のストーン7、凸条20gおよび凸条30gは、把持部の滑り止めとしての機能も有している。
また、本実施形態では、キャップ10は、図3、図4および図8に示すように、外表面が複数の面の集合体で形成されている。
具体的には、キャップ10の外表面にはダイヤモンドカット面13が形成されており、使用者がキャップ10を掴んだ際に凹凸感が得られるようにし、キャップ10のヘアーアイロン1への着脱を容易に行うことができるようにしている。
また、図1および図4に示すように、上側挟持部2bおよび下側挟持部3bの前方側の外表面には、挟持部の周方向に沿って複数の突部20h,30hが突設されている。この突部20h,30hおよび上述した挟持部側突部20e、30eは、ヘアーアイロン1の使用時に、カール部2dもしくはカール部3dに押し当てた毛髪が前後方向にばらけてしまうのを抑制する機能も有している。
また、キャップ10をヘアーアイロン1(ヘアーアイロン1の挟持部)に装着した際に、挟持部とキャップ10との間に空隙Sが形成されるようにしている。
本実施形態では、後方からみたときに、キャップ10の内周面の曲率半径が、挟持部の外周(上側挟持部2bと下側挟持部3bを閉じた状態における外周)の曲率半径よりも大きくなるようにキャップ10を形成することで、挟持部とキャップ10との間に所定幅(例えば、0.5mm以上)の空隙Sが形成されるようにしている。この空隙Sを形成することで、キャップ10を装着した状態でも、挟持部の熱を外方に効率的に逃がすことができる。すなわち、空隙Sに溜められた熱を、挟持部の外周とキャップ10の開口端12aとの間に形成される隙間S1(図9参照)を通って外方に放出することができるようになっている。
さらに、図7および図9に示すように、キャップ10の内側先端部には、キャップ10の挿入方向である前後方向に沿って延在するガイド突部14が設けられている。そして、挟持部にはガイド突部14に挿入されるガイド溝43が設けられている。本実施形態では、2枚の板状部材14a,14bを所定間隔をもって平行配置することでガイド突部14を形成している。2枚の板状部材14a、14bは、閉止部11の内側の略中央に幅方向に延在するように設けられているとともに、その両端部が側面に沿って前後方向に延設されている。すなわち、ガイド突部14は、図8に示すように、全体的に略U字状に形成されている。また、ガイド溝43は、ガイド突部14に沿うように挟持部の前端面から側面に亘って形成されている。なお、本実施形態では、毛髪挟持部材21,31をケース20,30に、上側毛髪挟持面22aおよび下側毛髪挟持面32aが突出するように取り付けている。そして、上側挟持部2bと下側挟持部3bを閉じた際(上側毛髪挟持面22aと下側毛髪挟持面32aとを当接させた際)に、上側挟持部2bの端縁部と下側挟持部3bの端縁部との間に隙間が形成されるようにし、その隙間をガイド溝43としている。
また、2枚の板状部材14a、14bは、板状部材14a、14b間の距離が、上側毛髪挟持面22aと下側毛髪挟持面32aとを当接させた状態における上側挟持部2bの端縁部と下側挟持部3bの端縁部との間の隙間よりも大きくなるように配置されている。
したがって、キャップ10を挟持部に装着した状態でヘアーアイロン1の把持部(上側把持部2aおよび下側把持部3a)を強く握ると、上側挟持部2bと下側挟持部3bとでガイド突部14が挟持される。そのため、ヘアーアイロン1の把持部を強く握れば、挟持部の外周面とキャップ10の内周面との当接は解除されるが、上側挟持部2bと下側挟持部3bによってガイド突部14が挟持され、キャップ10がヘアーアイロン1から抜け落ちてしまうのが抑制される。
また、ヘアーアイロン1の把持部を軽く握ると、挟持部の外周面がキャップ10の内周面から離間するとともに上側挟持部2bと下側挟持部3bとがガイド突部14を挟持しない状態となる。そのため、ヘアーアイロン1の把持部を軽く握れば、キャップ10をヘアーアイロン1から引き抜くことができる。すなわち、本実施形態では、ヘアーアイロン1の把持部を軽く握ったときに、キャップ10のヘアーアイロン1への装着が解除されるようになっている。
さらに、本実施形態では、キャップ10の内側に、挿入口12からガイド突部14にかけて前後方向に延在する一対の補助ガイド突部15a、15bが設けられている。
本実施形態では、補助ガイド突部15aが、キャップ10の幅方向一方側(図7の右側)の側壁に、板状部材14aとほぼ同一の高さ位置で前後方向に延在するように設けられている。また、補助ガイド突部15bが、キャップ10の幅方向他方側(図7の左側)の側壁に、板状部材14bとほぼ同一の高さ位置で前後方向に延在するように設けられている。
このように、ガイド突部14および補助ガイド突部15a,15bを形成することで、キャップ10を挟持部に装着する際に、ヘアーアイロン1をキャップ10に対して適正位置から若干回転した状態で挿入したとしても、ガイド突部14がガイド溝43に挿入され、最終的には、キャップ10がヘアーアイロン1に適正位置で装着されることとなる。
このとき、上述したように、ガイド溝43を挟持部の側部に設け、ガイド溝43の幅をガイド突部14の外側面間の幅よりも若干狭くなるようにしているため、ガイド突部14がガイド溝43に挿入された際に、ガイド突部14によって上側毛髪挟持面22aと下側毛髪挟持面32aとの間に隙間δが形成されるようになっている。このように、上側毛髪挟持面22aと下側毛髪挟持面32aとの間に隙間δを形成することで、キャップ10を装着した状態でも、この隙間δを介して挟持部、特に挟持部の上側毛髪挟持面22a側と下側毛髪挟持面32a側の残熱を上述した空隙Sに放出できるようにしている。
さらに、本実施形態では、使用者が誤って操作スイッチ6が通電オン状態のまま、キャップ10を挟持部に挿入した場合であっても、補助ガイド突部15aもしくは補助ガイド突部15bによって、操作スイッチ6を通電オフ状態となるようにスライドさせることができるようにしている。
すなわち、本実施形態では、補助ガイド突部15a,15bが、キャップ10を挟持部に挿入する際に操作スイッチ6を通電オフ状態となるようにスライドさせるリブに相当している。
以下、図11(a)〜(c)および図12(a)〜(c)に基づいて、操作スイッチ6が通電オン状態のときにキャップ10を装着した際の操作スイッチ6の動作を説明する。
まず、操作スイッチ6が前方にスライドして通電オン状態にあるときに、キャップ10を挟持部に挿入していくと、途中までは、図11(a)および図12(a)に示すように、補助ガイド突部15bと突部6bとが離間した状態にある。そして、この図11(a)および図12(a)の状態からさらにキャップ10を挿入すると、図11(b)および図12(b)に示すように、補助ガイド突部15bと突部6bとが当接する。そして、キャップ10をさらに挿入すると、図11(c)および図12(c)に示すように、補助ガイド突部15bによって突部6bが後方に押され、操作スイッチ6が後方にスライドして操作スイッチ6が通電オフ状態となる。
なお、キャップ10を上下逆にした状態でヘアーアイロン1に装着した場合には、補助ガイド突部15aによって、突部6bが後方に押されるようになっている。
以上説明したように、本実施形態では、ヘアーアイロン1に、挟持部(上側挟持部2bおよび下側挟持部3b)の発熱部(ヒータ23およびヒータ33)が形成された部位の外周全周を覆うようにキャップ10を装着できるようにしている。そのため、使用者がヘアーアイロン1を使用した後に残熱がある発熱部(上側挟持部2bおよび下側挟持部3b)に触れてしまうのを抑制することができる。このように、本実施形態によれば、より安全に仕舞うことのできるヘアーアイロン装置100を得ることができる。このとき、キャップ10を熱伝導性の低い材料で形成すれば、使用後に残熱がある状態でキャップ10を装着した場合にキャップ10が高温になってしまうことを抑制することができる。
また、本実施形態では、挟持部(上側挟持部2bおよび下側挟持部3b)およびキャップ10に、互いに係合する係合部を設けている。そのため、キャップ10が容易に脱落してしまうのをより確実に抑制することができ、ヘアーアイロン装置100を仕舞う際の安全性をより一層高めることができる。また、有底筒状のキャップ10を装着することで、当該キャップ10によってヘアーアイロン1の拡開方向への移動が拘束されるため、使用していないときに不意にヘアーアイロン1が開いてしまうのを抑制することができ、収納し易くなるという利点もある。
また、本実施形態では、キャップ10をヘアーアイロン1(ヘアーアイロン1の挟持部)に装着した際に、挟持部とキャップ10との間に空隙Sが形成されるようにしている。したがって、キャップ10を装着した状態でも、空隙Sを介して挟持部の熱を外方に効率的に逃がすことができるため、放熱が促進されてキャップ10が高温になってしまうのを抑制することができる。
また、本実施形態では、キャップ10の内側先端部に、キャップ10の挿入方向である前後方向に沿って延在するガイド突部14を設けている。そして、挟持部にはガイド突部14に挿入されるガイド溝43を設けている。したがって、ヘアーアイロン1がキャップ10に斜めの状態で挿入された場合であっても、ガイド突部14がガイド溝43に案内され、キャップ10とヘアーアイロン1との相対位置が適正となるように矯正することができる。すなわち、キャップ10とヘアーアイロン1とを常に適正な状態で装着させることができる。
また、本実施形態では、ガイド突部14を平行に配置される2枚の板状部材14a,14bで形成したため、ガイド突部14全体の肉厚を減少させることができる。その結果、キャップ10の成形時にヒケ等の発生を抑制することができ、キャップ10の表面を綺麗に仕上げることができる。
また、本実施形態では、ガイド突部14がガイド溝43に挿入された際に、ガイド突部14によって上側毛髪挟持面22aと下側毛髪挟持面32aとの間に隙間δが形成されるようにしている。このように、上側毛髪挟持面22aと下側毛髪挟持面32aとの間に隙間δを形成することで、キャップ10を装着した状態でも、この隙間δを介して挟持部、特に上側毛髪挟持面22a側の挟持部と下側毛髪挟持面32a側の挟持部の残熱を放出できるようになる。その結果、放熱がより一層促進されてキャップ10が高温になってしまうのを抑制することができ、ヘアーアイロン1をより一層安全に仕舞うことができるようになる。
また、本実施形態では、キャップ10を挟持部に挿入する際に操作スイッチ6を通電オフ状態となるようにスライドさせる補助ガイド突部(リブ)15a,15bを設けている。そのため、使用者が誤って操作スイッチ6が通電オン状態のまま、キャップ10を挟持部に挿入したとしても、補助ガイド突部15aもしくは補助ガイド突部15bによって、操作スイッチ6を通電オフ状態となるようにスライドさせることができる。その結果、ヘアーアイロン1を仕舞う際にスイッチを切り忘れてしまうことを抑制することができ、より安全性を高めることができるようになる。
また、本実施形態では、キャップ10の外表面をダイヤモンドカット面(複数の面の集合体)13となるように形成した。そのため、ダイヤモンドカット面13がキャップ10の着脱時の指掛かりとなって着脱が容易になる。また、キャップ10の外表面をダイヤモンドカット面13とすることで、キャップ10の装飾性を向上させることができる上、キャップ10の表面積が増加してキャップ10の放熱性をより高めることができる。
以上、本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態には限定されず、種々の変形が可能である。
例えば、ミスト生成部や金属微粒子生成部等のイオン生成部を設けたヘアーアイロン装置に本発明を適用することも可能である。
また、毛髪挟持面や把持部、その他細部のスペック(形状、大きさ、レイアウト等)も適宜に変更可能である。
1 ヘアーアイロン
2a 上側把持部(把持部)
2b 上側挟持部(第1の挟持部)
3a 下側把持部(把持部)
3b 下側挟持部(第2の挟持部)
6 操作スイッチ(スイッチ)
10 キャップ
13 ダイヤモンドカット面(複数の面の集合体)
14 ガイド突部
15a,15b 補助ガイド突部(リブ)
16 凹部(係合部)
20e 挟持部側突部(係合部)
22a 上側毛髪挟持面(第1の毛髪挟持面)
23 ヒータ(発熱部)
30e 挟持部側突部(係合部)
32a 下側毛髪挟持面(第2の毛髪挟持面)
33 ヒータ(発熱部)
43 ガイド溝
S 空隙
δ 隙間
2a 上側把持部(把持部)
2b 上側挟持部(第1の挟持部)
3a 下側把持部(把持部)
3b 下側挟持部(第2の挟持部)
6 操作スイッチ(スイッチ)
10 キャップ
13 ダイヤモンドカット面(複数の面の集合体)
14 ガイド突部
15a,15b 補助ガイド突部(リブ)
16 凹部(係合部)
20e 挟持部側突部(係合部)
22a 上側毛髪挟持面(第1の毛髪挟持面)
23 ヒータ(発熱部)
30e 挟持部側突部(係合部)
32a 下側毛髪挟持面(第2の毛髪挟持面)
33 ヒータ(発熱部)
43 ガイド溝
S 空隙
δ 隙間
Claims (7)
- 把持部と、当該把持部の一端に連設されて毛髪を挟み込む挟持部と、当該挟持部に設けられ挟んだ毛髪に熱を加える発熱部と、を有するヘアーアイロンと、
一端が開口し、前記挟持部の前記発熱部が形成された部位の外周全周を覆うように装着されるキャップと、を備えることを特徴とするヘアーアイロン装置。 - 前記挟持部および前記キャップに、互いに係合する係合部が設けられていることを特徴とする請求項1に記載のヘアーアイロン装置。
- 前記キャップを前記挟持部に装着した際に、当該挟持部とキャップとの間に空隙が形成されることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のヘアーアイロン装置。
- 前記キャップの内側に、当該キャップを前記挟持部に挿入する際に前記挟持部に形成されたガイド溝に挿入されるガイド突部が設けられていることを特徴とする請求項1〜3のうちいずれか1項に記載のヘアーアイロン装置。
- 前記挟持部は、第1の毛髪挟持面を有する第1の挟持部と第2の毛髪挟持面を有する第2の挟持部とを有しており、
前記ガイド突部を前記ガイド溝に挿入した際に、前記第1の毛髪挟持面と第2の毛髪挟持面との間に隙間が形成されるようにしたことを特徴とする請求項4に記載のヘアーアイロン装置。 - 前記ヘアーアイロンには、前記発熱部への通電のオン・オフ状態を切り換えるスイッチがスライド可能に設けられており、
前記キャップには、当該キャップを前記挟持部に挿入する際に前記スイッチを通電オフ状態となるようにスライドさせるリブが形成されていることを特徴とする請求項1〜5のうちいずれか1項に記載のヘアーアイロン装置。 - 前記キャップの外表面が複数の面の集合体で形成されていることを特徴とする請求項1〜6のうちいずれか1項に記載のヘアーアイロン装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2010236790A JP2012085922A (ja) | 2010-10-21 | 2010-10-21 | ヘアーアイロン装置 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2010236790A JP2012085922A (ja) | 2010-10-21 | 2010-10-21 | ヘアーアイロン装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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Family Applications (1)
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Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2012085922A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US9149101B2 (en) | 2013-09-17 | 2015-10-06 | Trade Box, Llc | Hair styling device with grip-tip |
JP2019126703A (ja) * | 2018-05-15 | 2019-08-01 | マクセルホールディングス株式会社 | 整髪機器 |
JP2022001305A (ja) * | 2018-01-23 | 2022-01-06 | マクセル株式会社 | 整髪機器 |
-
2010
- 2010-10-21 JP JP2010236790A patent/JP2012085922A/ja active Pending
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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US9149101B2 (en) | 2013-09-17 | 2015-10-06 | Trade Box, Llc | Hair styling device with grip-tip |
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JP7291757B2 (ja) | 2018-01-23 | 2023-06-15 | マクセル株式会社 | 整髪機器 |
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