JP2012084613A - 半導体レーザ素子およびその製造方法、電子情報機器 - Google Patents

半導体レーザ素子およびその製造方法、電子情報機器 Download PDF

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Abstract

【課題】内側金属電極層を酸化から保護することにより、素子の抵抗値の上昇を防止して、動作電流などの素子特性の悪化を防止する。
【解決手段】内側金属電極層135と空気が接触する端面を含む部分を誘電体膜140,141でカバーすることにより、大気と内側金属電極層135との接触を完全に遮断することができる。したがって、従来のように内側金属電極層135の空気接触による酸化を防ぐことができるため、内側金属電極層135の酸化による劣化の発生を抑制できて、信頼性に優れた半導体レーザ素子200を得ることができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、同一基板上に形成された複数のレーザ部を持つモノリシック多波長の半導体レーザ素子およびその製造方法、この半導体レーザ素子を情報記録再生部に用いたピックアップ装置が内蔵された電子情報機器に関する。
近年、DVD用の発光波長650nm帯の半導体レーザ素子と、CD用の発光波長780nm帯の半導体レーザ素子とを組合せた2波長の半導体レーザ素子を持つ光ピックアップを用いて、CDとDVDのどちらからも再生可能な光ディスク装置が開発されている。
図7は、特許文献1に開示されている従来のモノリシック2波長レーザ素子の一例を模式的に示す縦断面図である。
図7に示すように、従来の非気密パッケージ仕様のモノリシック2波長レーザ素子100は、基板101上に、リッジ部を持つ第1波長のレーザ発振部102と、リッジ部を持つ第2波長のレーザ発振部103とを備えたモノリシック多波長レーザ素子であって、この第1波長のレーザ発振部102およびこの第2波長のレーザ発振部103は、このリッジ部に接触する半導体薄膜からなる電流阻止層131と、この電流阻止層131のp側電極側に接触し、この電流阻止層131の材質の屈折率よりも低屈折率の材質の絶縁性誘電体薄膜からなる絶縁層132と、この絶縁層132のp側電極側に接触する内側金属電極層135と、この内側金属電極層135のp側電極側に接触する外側金属電極層137とを備えている。なお、134はp型オーミック電極である。
このように、モノリシック2波長レーザ素子100は、例えば、単一のGaAs基板面上に形成された、第1波長のレーザ発振部102と第2波長のレーザ発振部103とを含むモノリシック2波長レーザ素子100であって、第1波長のレーザ発振部102および第2波長のレーザ発振部103はそれぞれリアルガイド構造を有している。このため、第1波長が780nm帯で第2波長が650nm帯である場合にも、従来に比べて導波ロスが低減できて動作電流が低減され得るという利点がある。
基板101は、GaAsを含む材質からなることが好ましい。このような材質を含む基板101を用いることにより、所望の材料からなる結晶を平坦かつ結晶性が良好な状態で成長させることができるという利点がある。
また、基板101は、(001)面から[110]方向に5〜25度の範囲内のオフ角度を有することが好ましい。これは、第2波長のレーザ発振部103の波長の調整、および第1波長と第2波長との両レーザ発振部102,103の結晶性を向上させてレーザ素子特性を改善させるためである。そのオフ角は10〜20度であることがより好ましく、13〜18度であることがさらに好ましい。
電流阻止層131の膜厚は、0.05μm以上であることが好ましく、特に0.1μm以上であることがより好ましい。また、この膜厚は、0.2μm以下であることが好ましく、特に0.17μm以下であることがより好ましい。この膜厚が0.05μm未満の場合には、リッジ横方向の光閉込めが不安定となり、光学的特性のばらつきが大きくなる傾向があり、この膜厚が0.2μmを超えると、導波ロスが大きくなり、動作電流が大きくなる傾向がある。
また、電流阻止層131は、GaAs、α−SiおよびGeからなる群より選ばれる1種以上の材質を含む半導体薄膜からなる電流阻止層であることが好ましい。このような材質を含む電流阻止層131を用いることにより、絶縁性誘電体薄膜とリッジ部側面およびエッチストップ層との密着性を改善し、かつ薄層の電流阻止層131による弱い光吸収により水平方向の放射角の形状を安定化させる利点があるからである。
絶縁層132は、電流阻止層131のp側電極側に接触し、この電流阻止層131の材質の屈折率よりも低屈折率の材質の絶縁性誘電体薄膜からなる絶縁層であることが好ましい。この絶縁層132の屈折率がこの電流阻止層131の屈折率より低いことにより、リッジ横方向の光閉込めが安定にでき、かつ導波ロスを下げることができるという利点がある。
低屈折率の絶縁性誘電体薄膜からなる絶縁層132の屈折率は1.0〜2.0の範囲内であることが望まれる。即ち、第1波長レーザ部のリッジ部材料の屈折率は一般的に3.2〜3.4の範囲内にあるので、レーザ発振部に光を閉込めるために、絶縁性誘電体薄膜からなる絶縁層132の屈折率はリッジ部材料および上記の電流阻止層131に比べて小さいことが望まれる。そのような絶縁性誘電体薄膜からなる絶縁層132としては、シリコン窒化膜またはシリコン酸化膜およびそれらの混合物が選定され得る。
また、絶縁性誘電体薄膜からなる絶縁層132の表面は、O組成および/またはN組成(NおよびO の組成の合計値を含む)が0以上であることが好ましく、特に0.00001 以上であることがより好ましい。また、このO組成および/またはN組成は0.001以下であることが好ましく、特に0.0005以下であることがより好ましい。こうすることにより、絶縁層とMo/Auを材質として含む内側金属電極層との密着性が向上し、Auを材質として含む外側金属電極層の形成が確実に行える利点がある。
さらに、低屈折率の絶縁性誘電体薄膜からなる下地用絶縁層の膜厚は、膜厚による凹凸影響を軽減するため、160nm〜260nmであることが好ましく、180nm〜240nmであることがさらに好ましい。また、カバー用絶縁層の膜厚は、端面部分の被覆性及び、内側金属電極層135との密着性を考慮した結果、250nm〜350nmであることが好ましく、280nm〜330nmであることがさらに好ましい。
内側金属電極層135は、絶縁層132のレーザ射出方向側の全面を被覆することが好ましい。このような構造を採用することにより、外側金属電極層137が内側金属電極層135上の全面に形成され、レーザ発振部からの放熱が改善され、温度特性および信頼性が向上するという利点がある。
内側金属電極層135は、Mo/Au合金および/またはTi/Al合金を材質に含む内側金属電極層であることが好ましい。このような材質を含む内側金属電極層135を用いることにより、熱伝導率が低いので、より放熱が改善できるという利点がある。
外側金属電極層137は、Auを材質に含む外側金属電極層であることが好ましい。このような材質を含む外側金属電極層137を用いることにより、電解めっき法により容易に厚い外側金属電極層137を形成でき、かつ、素子をステムに実装する際にろう材とのなじみがよいという利点がある。外側金属電極層137の厚さは、リッジ部の保護および放熱性の点から、2.5〜3μmの範囲内であることが望ましい。
特開2005−109089号公報
上記従来の非気密パッケージ仕様のモノシリック2波長レーザ素子100では、上記内側金属電極層135はMo/Au合金などを含んでいる。この場合、内側金属電極層135の端面が大気と直接接触するため、大気中の酸素や水分と内側金属電極層135の端面が接触することにより容易に酸化反応を起こしてしまう。特に、高温高湿下の過酷な条件下に素子が晒された場合には、急激に内側金属電極層135の端面から酸化が進行して、素子の抵抗値が上昇させ、動作電流などの素子特性を悪化させてしまい、素子出力が低下しえいまうという問題があった。
本発明は、上記従来の問題を解決するもので、内側金属電極層を酸化から保護することにより、素子の抵抗値の上昇を防止して、動作電流などの素子特性の悪化を防止することができる半導体レーザ素子およびその製造方法、この半導体レーザ素子を情報記録再生部に用いたピックアップ装置が内蔵された電子情報機器を提供することを目的とする。
本発明の半導体レーザ素子は、半導体基板上に形成された異なる波長でレーザ発振する一または複数のダブルヘテロ構造と、該一または複数のダブルヘテロ構造のそれぞれの上に形成された電極構造を有し、該電極構造を構成する内側金属電極の端面部が誘電体膜により覆われて保護されているものであり、そのことにより上記目的が達成される。
また、好ましくは、本発明の半導体レーザ素子における電極構造は、前記一または複数のダブルヘテロ構造のそれぞれ上に、該ダブルヘテロ構造のリッジ部に接触する半導体薄膜からなる電流阻止層と、該電流阻止層上および前記ダブルヘテロ構造の一導電型オーミック領域上に形成された内側金属電極と、該内側金属電極上に形成された外側金属電極とを有し、該内側金属電極の端面部を含む部分が前記誘電体膜により上下に挟み込まれて該端面部が保護されている。
さらに、好ましくは、本発明の半導体レーザ素子における外側金属電極はAu層であり、前記内側金属電極はMo/Au層である。
さらに、好ましくは、本発明の半導体レーザ素子における内側金属電極は、上層のAu層と下層のMo層との2層構造のMo/Au電極である。
さらに、好ましくは、本発明の半導体レーザ素子における電極構造は前記半導体基板の表面電極であり、上からAu/SiO/MoAu/SiO/AuZnにより積層されている。
さらに、好ましくは、本発明の半導体レーザ素子における誘電体膜は、下地用の誘電体膜とカバー用の誘電体膜とを有しており、前記電極構造を構成する内側金属電極の端面部が該下地用の誘電体膜と該カバー用の誘電体膜とで上下から挟み込まれている。
さらに、好ましくは、本発明の半導体レーザ素子における下地用の誘電体膜の厚みは160nm〜260nmである。
さらに、好ましくは、本発明の半導体レーザ素子におけるカバー用の誘電体膜の厚みは250nm〜350nmである。
さらに、好ましくは、本発明の半導体レーザ素子における誘電体膜は、パッシベーション膜であり、SiO膜、SiO膜、SiN膜およびSiON膜のいずれかである。
さらに、好ましくは、本発明の半導体レーザ素子における半導体基板の裏面電極は、下からAu/Pt/Ti/Ni/AuGeにより積層されて構成されている。
さらに、好ましくは、本発明の半導体レーザ素子において、非気密パッケージ構造である。
さらに、好ましくは、本発明の半導体レーザ素子における複数のダブルヘテロ構造は、第1波長でレーザ発振する第1ダブルヘテロ構造を持つ第1レーザ発振部と、第2波長でレーザ発振する第2ダブルヘテロ構造を持つ第2レーザ発振部とを有する。
さらに、好ましくは、本発明の半導体レーザ素子において、前記第1レーザ発振部はCD用レーザ発振部であり、前記第2レーザ発振部はDVD用レーザ発振部である。
本発明の半導体レーザ素子の製造方法は、半導体基板上に形成された異なる波長でレーザ発振する一または複数のダブルヘテロ構造のそれぞれ上に一導電型オーミック領域を介して形成された電極構造を有する半導体レーザ素子の製造方法において、該一または複数のダブルヘテロ構造のそれぞれの上に、該ダブルヘテロ構造のリッジ部に接触する半導体薄膜からなる電流阻止層を形成するステップと、該電流阻止層の一部上に第1誘電体膜を形成するステップと、該電流阻止層、該一導電型オーミック領域および第1誘電体膜上に内側金属電極層を形成するステップと、該内側金属電極層の一部上に外側金属電極層を形成するステップと、端面部を含む内側金属電極層上に第2誘電体膜を形成するステップとを有し、該内側金属電極の端面部が上下から挟み込まれて該端面部を保護するように該第1誘電体膜および該第2誘電体膜を形成するものであり、そのことにより上記目的が達成される。
また、好ましくは、本発明の半導体レーザ素子の製造方法において、前記第1誘電体膜および前記第2誘電体膜は同一材料膜である。
さらに、好ましくは、本発明の半導体レーザ素子の製造方法において、第1波長でレーザ発振する第1ダブルヘテロ構造を持つ第1レーザ発振部と、第2波長でレーザ発振する第2ダブルヘテロ構造を持つ第2レーザ発振部とを形成するモノリシック2波長の半導体レーザ素子を製造する。
本発明の電子情報機器は、本発明の上記半導体レーザ素子を情報記録再生部に用いたピックアップ装置が内蔵されたものであり、そのことにより上記目的が達成される。
上記構成により、以下、本発明の作用を説明する。
本発明においては、半導体基板上に形成された異なる波長でレーザ発振する複数のダブルヘテロ構造と、複数のダブルヘテロ構造のそれぞれの上に形成された電極構造を有し、電極構造の端面部が誘電体膜により覆われて保護されている。
このように、電極構造を構成する内側金属電極層の端面部が誘電体膜により覆われて保護されている。即ち、空気が接触する内側金属電極層の端面(下層のMo層が外部に露出)を誘電体膜で上下に挟み込んでカバーしている。これによって、大気と内側金属電極層のMo層との接触を完全に遮断することが可能となる。したがって、従来のように内側金属電極層の空気接触による酸化を防ぐことが可能となる。このため、内側金属電極層のMo層の酸化による劣化の発生を抑制できて、信頼性に優れた半導体レーザ素子を得ることが可能となる。このように、内側金属電極層の端面部を酸化から保護することにより、素子の抵抗値の上昇を防止して、動作電流などの素子特性の悪化を防止することが可能となる。
以上により、本発明によれば、電極構造を構成する内側金属電極層の端面部における下層のMo層が外部に露出しても、誘電体膜により上下に挟み込んで保護するため、電極構造を構成する内側金属電極層の端面部を酸化から保護することができ、したがって、素子の抵抗値の上昇を防止し、動作電流などの素子特性の悪化を防止することができる。
本発明の実施形態におけるモノリシック2波長の半導体レーザ素子の要部構成例を模式的に示す縦断面図である。 (a)〜(d)はそれぞれ、図1のモノリシック2波長の半導体レーザ素子の製造方法における各工程(その1)を示す要部縦断面図である。 (e)〜(h)はそれぞれ、図1のモノリシック2波長の半導体レーザ素子の製造方法における各工程(その2)を示す要部縦断面図である。 (i)〜(l)はそれぞれ、図1のモノリシック2波長の半導体レーザ素子の製造方法における各工程(その3)を示す要部縦断面図である。 (m)〜(p)はそれぞれ、図1のモノリシック2波長の半導体レーザ素子の製造方法における各工程(その4)を示す要部縦断面図である。 (a)および(b)は、本発明の実施形態の半導体レーザ素子の変形例を模式的に示す縦断面図である。 特許文献1に開示されている従来のモノリシック多波長レーザ素子の一例を模式的に示す縦断面図である。
以下に、本発明の半導体レーザ素子およびその製造方法の実施形態について図面を参照しながら詳細に説明し、この半導体レーザ素子を情報記録再生部に用いたピックアップ装置が内蔵された電子情報機器についも説明する。なお、各図における構成部材のそれぞれの厚みや長さなどは図面作成上の観点から、図示する構成に限定されるものではない。
図1は、本発明の実施形態におけるモノリシック2波長の半導体レーザ素子の要部構成例を模式的に示す縦断面図である。なお、図1では、図7の従来の構成と同一の構成には同一の符号を付してその説明を省略する。
図1において、本実施形態における非気密パッケージ仕様の半導体レーザ素子200は、基板101上に、第1波長でレーザ発振するリッジ部(ダブルヘテロ構造)を持つレーザ発振部102Aと、第2波長でレーザ発振するリッジ部(ダブルヘテロ構造)を持つレーザ発振部103Aとを備えたモノリシック2波長レーザ素子であって、この第1波長のレーザ発振部102Aおよびこの第2波長のレーザ発振部103Aのそれぞれの上に、このリッジ部に接触する半導体薄膜からなる電流阻止層131と、電流阻止層131上および、リッジ部上の一導電型オーミック領域としてのp型オーミック電極134上に形成されたp側電極側の内側金属電極135Aと、この内側金属電極135A上に形成されたp側電極側の外側金属電極137Aとを有する電極構造が設けられ、この電極構造の内側金属電極135Aの端面部が誘電体膜140,141により上下に挟まれて保護されている。
第1波長のレーザ発振部102Aおよび第2波長のレーザ発振部103Aは、リアルガイド構造を有しており、第1波長がCD用の780nm帯で第2波長がDVD用の650nm帯である。この場合にも、導波ロスが低減できて動作電流を低減することができる利点がある。
この電極構造は、P電極構造であり、上からAu/SiO/MoAu/SiO/AuZnにより積層されて構成されている。即ち、この電極構造は、上から、外側金属電極137AのAu層、カバー用の誘電体膜141のSiO膜、内側金属電極135AのMo/Au層、下地用の誘電体膜140のSiO膜および電流阻止層131のAuZn膜で績奏されている。下地用の誘電体膜140の厚みは160nm〜260nmで構成され、カバー用の誘電体膜141の厚みは250nm〜350nmで構成されている。誘電体膜140,141はSiO膜で構成したが、SiO膜、SiN膜およびSiON膜のいずれかでもよい。一方、基板101の裏面上のN電極構造はn型オーミック電極138であって、下からAu/Pt/Ti/Ni/AuGeにより積層されて構成されている。
内側金属電極135AのMo/Au層は、上層のAu層と下層のMo層との2層構造のMo/Au電極としている。
これによって、内側金属電極層135と空気が接触する端面を含む部分を誘電体膜140,141でカバーすることにより、大気と内側金属電極層135との接触を完全に遮断することができる。したがって、従来のように内側金属電極層135の空気接触による酸化を防ぐことができるため、内側金属電極層135の酸化による劣化の発生を抑制できて、信頼性に優れた半導体レーザ素子200を得ることができる。
以下に、上記構成の本実施形態の半導体レーザ素子200の製造方法について詳細に説明する。
まず、図2(a)に示すように、(001)面から[110]方向に15度のオフ角度で傾斜させられた主面を有する傾斜n型GaAs基板101上に、MOCVD法(有機金属気相エピタキシャル成長法)にて、CD用レーザ発振部のための半導体積層構造を形成する。
即ち、傾斜n型GaAs基板101上に、n型GaAsバッファ層106、n型Al0.5Ga0.5Asクラッド層107、n型Al0.3Ga0.7Asガイド層108、MQW(多重量子井戸構造)からなる活性層109、p型Al0.3Ga0.7Asガイド層110、p型Al0.5Ga0.5As第1クラッド層111、p型GaAsエッチングストップ層112、p型Al0.5Ga0.5As第2クラッド層113、およびp型GaAsキャップ層114をこの順で順次形成する。
次に、DVD用レーザ発振部のための半導体積層構造を形成するために、図2(b)に示すように、フォトリソグラフィーによりCD用レーザ構造上に所定の幅のライン状のレジストパターン(図示せず)を形成する。このレジストパターンをマスクとして、p型GaAsキャップ層114、p型Al0.5Ga0.5As第2クラッド層113、p型GaAsエッチングストップ層112、p型Al0.5Ga0.5As第1クラッド層111、Al0.3Ga0.7Asガイド層110、活性層109、アンドープAl0.3G a0.7Asガイド層108、n型Al0.5Ga0.5Asクラッド層107、およびn型GaAsバッファ層106をウェットエッチングし、所定幅の基板表面115を露出させる。
続いて、図2(c)に示すように、露出させた基板表面115上に、MOCVD法により、DVD用レーザ発振部のための半導体積層構造を形成する。
即ち、基板表面115上に、n型GaAsバッファ層116、n型GaInPバッファ層117、n型(Al0.7Ga0.3)0.5In0.5Pクラッド層118、アンドープ(Al0.5Ga0.5)0.5In0.5Pガイド層119、MQW(多重量子井戸構造)からなる活性層120、アンドープ(Al0.5Ga0.5)0.5In0.5 Pガイド層121、p型(Al0.7Ga0.3)0.5In0.5P第1クラッド層1 22、p型GaInPエッチングストップ層123、p型(Al0.7Ga0.3)0.5In0.5P第2クラッド層124、p型GaInP中間層125およびp型GaAs キャップ層126をこの順に順次形成する。
その後、図2(d)に示すように、DVD用レーザ発振部103のための半導体積層構造のうちでCD用レーザ発振部積層構造102A上に形成された不要積層部分をフォトリソグラフィーとウェットエッチングにより除去する。これと同時に、CD用レーザ発振部積層構造102AとDVD用レーザ発振部積層構造103Aを互いに電気的に分離するように基板101に到達するレーザ発振部分離溝127が形成されると共に、チップ分割溝128も形成される。
次に、図3(e)に示すように、CD用レーザ発振部積層構造102AとDVD用レーザ発振部積層構造103Aの両p型GaAsキャップ層114、126上に3〜4μm幅のライン状のSiOマスク(図示せず)を形成する。CD用レーザ発振部のp型第2クラッド層113とp型キャップ層114、およびDVD用レーザ発振部のp型第2クラッド層124とp型GaInP中間層125とp型GaAsキャップ層126をドライエッチングで所定のリッジ幅に加工し、さらにウェットエッチングによりそれらのリッジ形状が整えられる。これによって、CD用レーザ発振部102のリッジ部129と、DVD用レーザ発振部103のリッジ部130が形成される。
さらに、図3(f)に示すように、CD用レーザ発振部のリッジ部129の側面とDVD用レーザ発振部のリッジ部130の側面を埋め込むように、層厚が1.6μmのn型GaAs電流阻止層131AをMOCVD法により成膜する。
さらに、図3(g)に示すように、CD用レーザ発振部102とDVD用レーザ発振部103を電気的に分離する溝127の上方と、チップ分割用の溝128の上方とでライン状の窓が開いたレジストパターン(図示せず)が、CD用レーザ発振部102上およびDVD用レーザ発振部103上にフォトリソグラフィーにより形成される。このレジストパターンをマスクとして、これらの溝部127、128上に形成されたn型GaAs電流阻止層131Aのみを、ウェットエッチングにより除去する。
さらに、図3(h)に示すように、CD用レーザ発振部102およびDVD用レーザ発振部103のリッジ部直上に、ライン状に開口したレジストパターン133を形成する。硫酸系エッチャントによりレジストパターン133の開口部のn型GaAs電流阻止層131aをそれぞれ除去して各n型GaAs電流阻止層131を形成する。
次に、図4(i)に示すように、Au/AuZnを電子ビーム蒸着法で蒸着する。その後、レジストパターン133を、有機溶剤で剥離する。続いて、リフトオフにより、CD用レーザ発振部102およびDVD用レーザ発振部103の両Pキャップ層であるp型GaAsキャップ層114、126を形成し、その上にp型オーミック電極134(P型アロイ電極)を形成する。
その後、図4(j)に示すように、n型GaAs電流阻止層131上に、摂氏150〜400度の範囲内の成膜温度で、絶縁性誘電体薄膜材料としてプラズマCVD法により2酸化珪素膜(SiO膜)を成膜する。SiO膜などの絶縁性誘電体薄膜の膜厚は160〜260nmであることが好ましく、180〜240nmであることがさらに好ましい。絶縁性誘電体薄膜としてSiO膜の他に、SiO膜、SiN膜またはSiON膜であってもよい。
続いて、フォトリソグラフィーにより絶縁性誘電体薄膜上にレジストパターンの形成を行う。このレジストパターンをマスクとして、バッファードフッ酸溶解液にて開口部の絶縁性誘電体薄膜を除去して、誘電体膜としての所定形状の絶縁性誘電体薄膜140を形成する。その後、レジストパターンは有機溶剤により剥離する。
低屈折率の絶縁性誘電体薄膜140からなる、水分を通過させにくいパッシペーション膜としての絶縁層(SiO膜)を形成する際の成膜温度は、摂氏150以上であることが好ましく、特に、摂氏200度以上であることがより好ましい。また、この成膜温度は、摂氏400度以下であることが好ましく、特に、摂氏250度以下であることがより好ましい。この成膜温度が摂氏150未満の場合には、絶縁性誘電体薄膜140に内在する歪みが増加し、電流阻止層131との熱膨張係数の差の影響で、アロイ工程での熱履歴など温度の変化で電流阻止層131との密着性が弱まり、絶縁性誘電体薄膜140の剥がれが生じやすくなる傾向があり、この成膜温度が摂氏400度を超えると、絶縁性誘電体薄膜140の密度が大きくなり、硬度が増すため、電流阻止層131との熱膨張係数の差の影響でやはり電流阻止層131との密着性が弱まり、絶縁性誘電体薄膜140の剥がれが生じやすくなる傾向がある。
さらに、図4(k)に示すように、p型オーミック電極134上および絶縁性誘電体薄膜140上の全面に内側金属電極層135aを成膜する。ここでは、スパッタ法により内側金属電極層135aを、上層のAu層と下層のMo層との2層構造のMo/Au電極としている。
さらに、図4(l)に示すように、内側金属電極層135a上に、CD側レーザ発振部102およびDVD側レーザ発振部103上を長方形の開口部を有する所定形状のレジストパターン136を形成する。
さらに、図5(m)に示すように、レジストパターン136をマスクとして、レジストパターン136の開口部上のみにAu外側金属電極層137Aを形成する。Au外側金属電極層137Aは、1μm未満の薄層の場合には、実装した際に、実験的な検討から放熱性が不十部であり、2〜3μmの膜厚に形成する必要がある。メッキ法には、無電解メッキ法と電解メッキ法でがあるが、下地が金属でなくても形成できる。無電解メッキ法では、1μm以上の厚さの金属を膜メッキすることが困難なので、電解メッキ法にて形成する。電解メッキ法では、電流が通電される領域にのみ形成されるため、下地は、一様な厚さでかつ完全に金属膜で被覆されていなければならない。
この外側金属電極層137Aを形成するステップは、外側金属電極層137Aを電解メッキ法により形成するステップを含むことが好ましい。このように電解メッキ法により外側金属電極層137Aを形成することにより、所定の厚さの外側金属電極層137Aを容易に形成でき、かつ、所定の内側金属電極層135A上全面に形成できる利点があるからである。
その後、図5(n)に示すように、フォトリソグラフィーによりレジストパターン(図示せず)の形成を行い、このレジストパターンをマスクとしてウェットエッチングにより、チップ分割溝部127や分離溝部128などのAu外側金属電極層137A直下以外の周辺部分を除去して内側金属電極層135Aを形成する。その後、レジストパターンを有機溶剤にて剥離する。
さらに、Au外側金属電極層137A、内側金属電極層135Aおよび絶縁性誘電体薄膜140上に、絶縁性誘電体薄膜141となる膜としてプラズマCVD法にて2酸化珪素膜(SiO膜)を成膜する。絶縁性誘電体薄膜141の膜厚は250〜350nmであることが好ましく、280〜330nmであることがさらに好ましい。
さらに、図5(o)に示すように、フォトリソグラフィーにより絶縁性誘電体薄膜141となる膜上にレジストパターン(図示せず)の形成を行い、このレジストパターンをマスクとして、バッファードフッ酸溶解液にて開口部の膜を除去して絶縁性誘電体薄膜141を形成する。その後、レジストパターンを有機溶剤にて剥離する。これらの絶縁性誘電体薄膜140、141によって、内側金属電極層135Aの端面を上下に挟み込むことができる。内側金属電極層135Aは、Mo/Auの2層構造であるので、上層のAu層は露出するが、下層のMo層は絶縁性誘電体薄膜140、141によって保護することができる。
得られたウエハを厚さ100μm程度になるように基板裏面側から研磨して、その基板101の裏面上に、図5(p)に示すように、n型オーミック電極138を形成する。ここでは、スパッタ法によりn型オーミック電極138としてAuGe/Ni/Ti/Pt/Au電極を形成した。
上述の2波長レーザ発振部102,103が形成されたウエハを複数のバー状に分割して、各バーの端面に反射膜(図示せず)をコーティングした後に、複数のチップに分割し、それらのチップをステム上に実装した後にレーザ素子特性を測定する。
その結果、CD用レーザ発振部102は、光出力7mWにおいて、振波長が782nm で、動作電流が55mAであった。また、DVD用レーザ発振部103は、光出力7mW において、656nmであった動作電流が70mAであった。信頼性に関しては、200 0時間以上、良好に走行した。
要するに、本発明の半導体レーザ素子200の製造方法は、基板101上に、第1波長でレーザ発振するリッジ部(ダブルヘテロ構造)を持つレーザ発振部102Aと、第2波長でレーザ発振するリッジ部(ダブルヘテロ構造)を持つレーザ発振部103Aとを形成したモノリシック2波長の半導体レーザ素子200の製造方法であって、この第1波長のレーザ発振部102Aおよびこの第2波長のレーザ発振部103Aのそれぞれの上に、このリッジ部に接触する半導体薄膜からなる電流阻止層131を形成するステップと、電流阻止層131の一部上に第1誘電体膜としての誘電体膜140を形成するステップと、電流阻止層131、p型オーミック電極134および誘電体膜140を含む面上に内側金属電極層135Aを形成するステップと、内側金属電極層135A上に外側金属電極層137Aを形成するステップと、端面部を含む内側金属電極層135A上に第2誘電体膜としての誘電体膜141を形成するステップとを有し、内側金属電極135Aの端面部を、誘電体膜140,141により上下に挟み込んで保護する。
したがって、本実施形態によれば、電極構造を構成する内側金属電極層135Aの端面部が誘電体膜140,141により上下に覆われて保護されている。即ち、空気が接触する内側金属電極層135Aの端面部(下層のMo層が外部に露出)を誘電体膜140,141で上下に挟み込んでカバーしている。これによって、大気と内側金属電極層135AのMo層との接触を完全に遮断することができる。したがって、従来のように内側金属電極層135Aの空気接触による酸化を防ぐことができる。このため、内側金属電極層135AのMo層の酸化による劣化の発生を抑制できて、信頼性に優れた半導体レーザ素子200を得ることができる。このように、内側金属電極層135Aの端面部を酸化から保護することにより、素子の抵抗値の上昇を防止して、動作電流などの素子特性の悪化を防止することができる。
なお、本実施形態では、基板101上に、第1波長でレーザ発振するリッジ部(ダブルヘテロ構造)を持つレーザ発振部102Aと、第2波長でレーザ発振するリッジ部(ダブルヘテロ構造)を持つレーザ発振部103Aとを形成したモノリシック2波長の半導体レーザ素子200およびその製造方法について説明したが、これに限らず、半導体基板上に形成された異なる波長でレーザ発振する複数のダブルヘテロ構造のそれぞれ上に形成された電極構造が形成されたモノリシック多波長の半導体レーザ素子およびその製造方法においても、本発明の構成として、上記電極構造を構成する内側金属電極135Aの端面部が誘電体膜140,141により上下に覆って内側金属電極135Aの端面部を保護することにより、内側金属電極135Aの端面部の酸化を防いで素子の抵抗値の上昇を防止して、動作電流などの素子特性の悪化を防止する本発明の目的を達成することができる。また、モノリシック多波長の半導体レーザ素子およびその製造方法に限らず、図6(a)および図6(b)のように、図1の左右のCD用レーザ発振部102およびDVD用レーザ発振部103を単独で有する半導体レーザ素子およびその製造方法においても、本発明の構成として、上記電極構造を構成する内側金属電極135Aの端面部が誘電体膜140,141により上下に覆って内側金属電極135Aの端面部を保護することにより、内側金属電極135Aの端面部の酸化を防いで素子の抵抗値の上昇を防止して、動作電流などの素子特性の悪化を防止する本発明の目的を達成することができる。
なお、上記実施形態の半導体レーザ素子200を情報記録再生部に用いたピックアップ装置が内蔵され、CDやDVDなどの光ディスクに光を照射してその反射光から光ディスクの情報を読み出したり、光ディスクに情報を書き込んだりする情報記録再生装置などの電子情報機器を得ることができる。この場合のピックアップ装置の光学素子としては、出射光を直進させて出射させると共に、入射光を曲げて所定方向に入射させる光学機能素子(例えばホログラム光学素子)である。また、ピックアップ装置の電子素子としては、出射光を発生させるための発光素子(例えば半導体レーザ素子またはレーザチップ)および入射光を受光するための受光素子(例えばフォトIC)を有している。
以上のように、本発明の好ましい実施形態を用いて本発明を例示してきたが、本発明は、この実施形態に限定して解釈されるべきものではない。本発明は、特許請求の範囲によってのみその範囲が解釈されるべきであることが理解される。当業者は、本発明の具体的な好ましい実施形態の記載から、本発明の記載および技術常識に基づいて等価な範囲を実施することができることが理解される。本明細書において引用した特許、特許出願および文献は、その内容自体が具体的に本明細書に記載されているのと同様にその内容が本明細書に対する参考として援用されるべきであることが理解される。
本発明は、同一基板上に形成された複数のレーザ部を持つモノリシック多波長の半導体レーザ素子およびその製造方法、この半導体レーザ素子を情報記録再生部に用いたピックアップ装置が内蔵された電子情報機器の分野において、電極構造を構成する内側金属電極層の端面部における下層のMo層が外部に露出しても、誘電体膜により上下に挟み込んで保護するため、電極構造を構成する内側金属電極層の端面部を酸化から保護することができ、したがって、素子の抵抗値の上昇を防止し、動作電流などの素子特性の悪化を防止することができる。
101 n型GaAs基板
102 CD用レーザ発振部
103 DVD用レーザ発振部
104 テラス部
105 絶縁性誘電体薄膜
106 n型GaAsバッファ層
107 n型Al0.5Ga0.5Asクラッド層
108 n型Al0.3Ga0.7Asガイド層
109 活性層
110 p型Al0.3Ga0.7Asガイド層
111 p型Al0.5Ga0.5As第1クラッド層
112 p型GaAsエッチングストップ層
113 p型Al0.5Ga0.5As第2クラッド層
114 p型GaAsキャップ層
115 n型GaAs基板表面
116 n型GaAsバッファ層
117 n型GaInPバッファ層
118 n型(Al0.7Ga0.3)0.5In0.5Pクラッド層
119、121 アンドープ(Al0.5Ga0.5)0.5In0.5Pガイド層
120 活性層
122 p型(Al0.7Ga0.3)0.5In0.5P第1クラッド層
123 p型GaInP エッチングストップ層
124 p型(Al0.7Ga0.3)0.5In0.5P第2クラッド層
125 p型GaInP 中間層
126 p型GaAsキャップ層
127 レーザ部分離溝128 チップ分割溝
129 CD用レーザ発振部のリッジ部
130 DVD用レーザ発振部のリッジ部
131 n型GaAs電流阻止層
132、140、141 絶縁性誘電体薄膜(誘電体膜)
133、136 レジストパターン
134 p型オーミック電極(一導電型オーミック領域)
135 内側金属電極
137 外側金属電極
138 n型オーミック電極

Claims (17)

  1. 半導体基板上に形成された異なる波長でレーザ発振する一または複数のダブルヘテロ構造と、該一または複数のダブルヘテロ構造のそれぞれの上に形成された電極構造を有し、該電極構造を構成する内側金属電極の端面部が誘電体膜により覆われて保護されている半導体レーザ素子。
  2. 前記電極構造は、前記一または複数のダブルヘテロ構造のそれぞれ上に、該ダブルヘテロ構造のリッジ部に接触する半導体薄膜からなる電流阻止層と、該電流阻止層上および前記ダブルヘテロ構造上に形成された内側金属電極と、該内側金属電極上に形成された外側金属電極とを有し、該内側金属電極の端面部を含む部分が前記誘電体膜により上下に挟み込まれて該端面部が保護されている請求項1に記載の半導体レーザ素子。
  3. 前記外側金属電極はAu層であり、前記内側金属電極はMo/Au層である請求項2に記載の半導体レーザ素子。
  4. 前記内側金属電極は、上層のAu層と下層のMo層との2層構造のMo/Au電極である請求項3に記載の半導体レーザ素子。
  5. 前記電極構造は前記半導体基板の表面電極であり、上からAu/SiO/MoAu/SiO/AuZnにより積層されている請求項1に記載の半導体レーザ素子。
  6. 前記誘電体膜は、下地用の誘電体膜とカバー用の誘電体膜とを有しており、前記電極構造を構成する内側金属電極の端面部が該下地用の誘電体膜と該カバー用の誘電体膜とで上下から挟み込まれている請求項1に記載の半導体レーザ素子。
  7. 前記下地用の誘電体膜の厚みは160nm〜260nmである請求項6に記載の半導体レーザ素子。
  8. 前記カバー用の誘電体膜の厚みは250nm〜350nmである請求項6に記載の半導体レーザ素子。
  9. 前記誘電体膜は、パッシベーション膜であり、SiO膜、SiO膜、SiN膜およびSiON膜のいずれかである請求項1に記載の半導体レーザ素子。
  10. 前記半導体基板の裏面電極は、下からAu/Pt/Ti/Ni/AuGeにより積層されて構成されている請求項1に記載の半導体レーザ素子。
  11. 非気密パッケージ構造である請求項1に記載の半導体レーザ素子。
  12. 前記複数のダブルヘテロ構造は、第1波長でレーザ発振する第1ダブルヘテロ構造を持つ第1レーザ発振部と、第2波長でレーザ発振する第2ダブルヘテロ構造を持つ第2レーザ発振部とを有する請求項1に記載の半導体レーザ素子。
  13. 前記第1レーザ発振部はCD用レーザ発振部であり、前記第2レーザ発振部はDVD用レーザ発振部である請求項12に記載の半導体レーザ素子。
  14. 半導体基板上に形成された異なる波長でレーザ発振する一または複数のダブルヘテロ構造のそれぞれ上に一導電型オーミック領域を介して形成された電極構造を有する半導体レーザ素子の製造方法において、
    該一または複数のダブルヘテロ構造のそれぞれの上に、
    該ダブルヘテロ構造のリッジ部に接触する半導体薄膜からなる電流阻止層を形成するステップと、
    該電流阻止層の一部上に第1誘電体膜を形成するステップと、
    該電流阻止層、該一導電型オーミック領域および第1誘電体膜上に内側金属電極層を形成するステップと、
    該内側金属電極層の一部上に外側金属電極層を形成するステップと、
    端面部を含む内側金属電極層上に第2誘電体膜を形成するステップとを有し、
    該内側金属電極の端面部が上下から挟み込まれて該端面部を保護するように該第1誘電体膜および該第2誘電体膜を形成する半導体レーザ素子の製造方法。
  15. 前記第1誘電体膜および前記第2誘電体膜は同一材料膜である請求項14に記載の半導体レーザ素子の製造方法。
  16. 第1波長でレーザ発振する第1ダブルヘテロ構造を持つ第1レーザ発振部と、第2波長でレーザ発振する第2ダブルヘテロ構造を持つ第2レーザ発振部とを形成するモノリシック2波長の半導体レーザ素子を製造する請求項14に記載の半導体レーザ素子の製造方法。
  17. 請求項1〜13のいずれかに記載の半導体レーザ素子を情報記録再生部に用いたピックアップ装置が内蔵された電子情報機器。
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