JP2008172088A - 半導体レーザ装置 - Google Patents

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敏孝 嶋本
Takeshi Yokoyama
毅 横山
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Abstract

【課題】発振波長の異なる複数の半導体レーザからなる多波長半導体レーザ装置であって、高出力特性と高信頼性とを得るために適した共振器端面コート膜が施された集積化半導体レーザ装置を低コストで提供する。
【解決手段】発振波長λ1の半導体レーザ1と発振波長λ2の半導体レーザ2とが同一基板101上に形成されている。各レーザの共振器の後方端面140は端面コート膜130によって覆われている。端面コート膜130は、端面側から低屈折率誘電体層(屈折率n1≦1.5)と高屈折率誘電体層(屈折率n2≧2.3)とを交互に4周期以上積層することによって形成されている。
【選択図】図1

Description

本発明は、光ディスクの光源等に用いる二波長半導体レーザ装置に関する。
半導体レーザは、エレクトロニクスやオプトエレクトロニクスの多くの分野で広く使用されており、光デバイスとして不可欠なものである。特に、CD(コンパクトディスク)やDVD(デジタル多用途ディスク)などの光ディスク機器は、大容量の記録媒体として現在盛んに利用されている。DVDに用いる記録媒体(メディア)はCDの媒体に比べピット長及びトラック間隔が小さい。従って、用いる半導体レーザの波長もCDに比べDVDの方が短い。具体的には、CD用レーザの発振波長は780nm帯(765〜800nm)であるのに対し、DVD用レーザの発振波長は660nm帯(645〜665nm)である。従って、ひとつの光ディスク装置がCD及びDVDの両方の情報を検出するためには、780nm帯のレーザ(赤外半導体レーザ)及び660nm帯のレーザ(赤色半導体レーザ)の2つの光源が必要となる。近年、光ディスク装置を構成する光ピックアップ装置の小型化や軽量化のために、1つの半導体チップ中において2種類の波長のレーザ光を発光する二波長型の半導体レーザ素子が開発され普及しつつある。
さらに、記録容量の増加と共に記録速度の高速化が進んできており、その動向は特にCD用及びDVD用で顕著である。高速化するためには、半導体レーザ装置の高出力化が必要とされる。近年では、CD用赤外半導体レーザ装置やDVD用赤色半導体レーザ装置において、200〜300mW超の高出力が市場から要求されるに至っている。
図18(a)は従来の二波長半導体レーザ装置の上面斜視図であり、図18(b)は当該装置の要部平面図である。図18(a)及び(b)に示すように、従来の二波長半導体レーザ装置100は、660nm帯のレーザ光15をレーザ発光領域17から出射する赤色半導体レーザ10と780nm帯のレーザ光25をレーザ発光領域27からを出射する赤外半導体レーザ20の2つのレーザから構成されている。このレーザ装置100においては、赤色半導体レーザ10と赤外半導体レーザ20とを電気的に分離するために溝90が設けられている。また、レーザ装置100の上面側及び下面側に設けられたp側電極30及びn側電極40のそれぞれにバイアスを印加することによって、各レーザ10及び20を個別に動作させることができる。さらに、レーザ装置100は、レーザ光を取り出すための前方端面50と、共振器内部へ光を反射させるための後方端面60とを有している。前方端面50には端面膜70及び72が形成されていると共に、後方端面60には多層コート膜80が積層されている。
ところで、高出力化の有効な手段のひとつとして、非特許文献1には、半導体レーザの共振器を形成する2つの端面の反射率を非対称とする方法が記載されている。これは、光ディスク装置の書き込みに用いられる半導体レーザでは一般的な方法である。この方法は、共振器を形成する各端面を誘電体多層膜によりコーティングすることによって各端面の反射率を非対称にする方法であって、具体的には、共振器を形成する端面のうちレーザ光が出射される端面(前方端面)の反射率を10%程度の低反射率に設定する一方、その反対側の端面(後方端面)の反射率を85%程度の高反射率に設定する。
尚、誘電体多層膜の反射率は、用いる誘電体の屈折率、層厚、及び積層する層数によって制御することができる。特許文献2は、二波長半導体レーザ装置において、共振器後方端面に低屈折率材料の薄膜及び高屈折率材料の薄膜を交互に積層した高反射リアコート膜を設けることを開示している。ここで、二波長化に対応して、両端面をコーティングする膜の厚さは、両半導体レーザダイオードの発振波長の平均値λ=(λ1+λ2)/2を用いて光学長d=(1/4+j)×λ(jは0以上の整数)により算出されている。これにより、赤色波長と赤外波長の両方について後方端面の反射率が75%以上になるように膜厚を設定することができる。
以上のように、半導体レーザの高出力化に向けて動作電流を低減するためには、赤色(660nm帯)波長及び赤外(780nm帯)波長の両方について共振器の後方端面(リア側端面)を高反射率化してスロープ効率を向上させる必要がある。また、後方端面をコーティングする膜(リアコート膜)として低屈折率膜(SiO2 膜)及び高屈折率膜(α−Si:H膜(水素添加されたアモルファスシリコン膜))のペアを多周期に亘って積層することにより、後方端面を高反射率化することができる。また、低屈折率膜と高屈折率膜との間の屈折率の差が大きい程、後方端面を高反射率化することが可能となる。ここで、目標反射率としては両波長について85%以上であることが求められている。また、信頼性対策(端面劣化抑制)として、端面での光吸収損失を低減するために、コート膜材料としては消衰係数が0に近い材料を選ぶ必要がある。
特許第3290646号公報 特開2001−257413号公報 特開2004−327581号公報 伊賀健一編著、半導体レーザ、第1版、株式会社オーム社、p.238
前述のように、共振器の後方端面反射率を高反射率化する方法としては、一般的に低屈折率膜及び高屈折率膜を1ペアとし、ペア数を増やすことによって高反射率化を実現する方法がある。このとき、低屈折率膜と高屈折率膜との屈折率差が大きい程、反射率を高くすることができる。
しかしながら、特許文献2に開示された端面コートプロセスで高屈折率材料として用いられているのは、a−Siやa−Si:H等の材料であるが、これらの材料の消衰係数はTa2 5 やNb2 5 等の材料と比べて大きいため、共振器端面における光吸収を引き起こし、その結果、高出力動作時に共振器端面で劣化を生じる可能性がある。尚、a−Si、a−Si:H、Ta2 5 及びNb2 5 の屈折率及び消衰係数の大小関係は下記の通りである。
屈折率 a−Si>a−Si:H>Nb2 5 >Ta2 5
消衰係数 a−Si>a−Si:H>>Nb2 5 、Ta2 5
また、スパッタにより成膜したa−Si系の高屈折率膜においては酸化膜と比べて多数のパーティクルが発生するため、チャンバー内にパーティクルが堆積し、歩留りを低下させる要因となる。
特許文献1においては、第1の誘電体層と酸化ニオブからなる第2の誘電体層とを用いたリアコート膜により共振器端面での高反射率化を実現すると共に共振器端面での光吸収損失を低減する方法が開示されている。但し、当該特許文献は発振波長を400nm又は400nmよりも短い波長に限定し、対象を単色の青紫色レーザとすることを記載しており、多波長レーザへの応用については記載されていない。
特許文献3には、少なくとも40%以上の反射率を達成する、酸化タンタル(Ta2 5 )膜を含む多層コート膜の例が示されている。この多層コート膜によると、酸化タンタルの消衰係数がゼロに近いため、共振器端面での光吸収損失を低減することができる。また、低屈折率材料であるSiO2 と高屈折率材料であるTa2 5 とを積層しているため、高反射率化が可能である。この場合、単色の半導体レーザであれば、その発振波長のみについて高反射率化できれば良い。しかしながら、二波長以上の多波長半導体レーザの場合、両発振波長について高反射率化することが求められるため、高反射率化できる波長帯域を広く確保する必要がある。SiO2 とTa2 5 とのペアを用いる場合、図11に見られるように、ペア数を増やすことによって赤色波長(660nm)での反射率向上が見込まれるが、その代わりとして高反射率化できる波長帯域は徐々に狭くなる。その結果、赤外波長(780nm)での反射率はペア数が増えるにつれて、低下してしまう。すなわち、酸化タンタル(Ta2 5 )は単色の半導体レーザのリアコート材料として有用であるが、二波長半導体レーザのリアコート材料には向いていない。
また、非特許文献1は、高出力動作を得るための一般的な技術を説明するに留まり、複数の発振波長を有する半導体レーザを同一基板上に形成した多波長半導体レーザ装置に好適な高出力動作条件を開示しているとは言い難い。
そこで、本発明の目的は、発振波長の異なる複数の半導体レーザからなる多波長半導体レーザ装置であって、高出力特性と高信頼性とを得るために適した共振器端面コート膜が施された集積化半導体レーザ装置を、製造コストを増やすことなく提供することである。
前記の目的を達成するために、本発明に係る半導体レーザ装置は、第1の発振波長λ1の第1の半導体レーザと第2の発振波長λ2(λ1<λ2)の第2の半導体レーザとが同一基板上に形成された集積化半導体レーザ装置であって、前記基板上に積層された複数の半導体層から構成される共振器と、前記共振器の後方端面を覆う反射膜とを備え、前記反射膜は、前記後方端面側から第1の誘電体層と第2の誘電体層とを交互に4周期以上積層することによって形成されており、前記第1の誘電体層の第1の屈折率n1は1.5以下であり、前記第2の誘電体層の第2の屈折率n2は2.3以上であり、前記第1の誘電体層及び前記第2の誘電体層はそれぞれ、少なくとも前記第1の発振波長λ1及び前記第2の発振波長λ2において0.001cm-1以下の消衰係数を有し、前記後方端面の反射率は前記第1の発振波長λ1及び前記第2の発振波長λ2の両波長において85%以上である。
本発明の半導体レーザ装置において、さらに望ましくは、前記共振器の前記後方端面の反射率を前記第1の発振波長λ1及び前記第2の発振波長λ2の両波長において90%以上に設定する。
本発明の半導体レーザ装置において、膜厚計算波長をλとして、前記第1の誘電体層の厚さはλ/(4×n1)であり、前記第2の誘電体層の厚さはλ/(4×n2)であることが好ましい。
本発明の半導体レーザ装置において、前記反射膜は、1周期目の前記第1の誘電体層と前記後方端面との間に第3の屈折率n3を持つAl2 3 膜を有することが好ましい。この場合、膜厚計算波長をλとして、前記Al2 3 膜の厚さはλ/(8×n3)であり、1周期目の前記第1の誘電体層の厚さはλ/(8×n1)であり、1周期目の前記第2の誘電体層の厚さはλ/(4×n2)であることが好ましく、2周期目以降の前記第1の誘電体層の厚さはλ/(4×n1)であり、2周期目以降の前記第2の誘電体層の厚さはλ/(4×n2)であることがさらに好ましい。
本発明の半導体レーザ装置において、前記膜厚計算波長λは660nm以上で且つ720nm未満であることが好ましく、前記膜厚計算波長λは670nm以上で且つ710nm未満であることがさらに好ましい。
本発明の半導体レーザ装置において、前記複数の半導体層はIII-V族化合物半導体を含み、前記第1の誘電体層は酸化シリコン(SiO2 )又は酸化アルミニウム(Al2 3 )を含み、前記第2の誘電体層は酸化ニオブ(Nb2 5 )又は酸化ジルコニア(ZrO2 )を含むことが好ましい。
本発明の半導体レーザ装置において、前記第1の発振波長λ1は645nm以上で且つ665nm以下であり、前記第2の発振波長λ2は765nm以上で且つ800nm以下であることが好ましい。
本発明の半導体レーザ装置において、前記第1の発振波長λ1の前記第1の半導体レーザの活性層はAlGaInP系半導体材料を含み、前記第2の発振波長λ2の前記第2の半導体レーザの活性層はAlGaAs系半導体材料を含むことが好ましい。
本発明によると、第1の発振波長λ1が例えば645〜665nmであり、第2の発振波長λ2が例えば765〜800nmである二波長半導体レーザ装置において、例えば660nm以上で且つ720nm未満、より望ましくは例えば670nm以上で且つ710nm未満の膜厚計算波長λを用いて、共振器の後方端面を覆う反射膜として、低屈折率(屈折率n1≦1.5)の誘電体層と高屈折率(屈折率n2≧2.3)の誘電体層とをそれぞれ所定の厚さだけ繰り返し堆積することによって、λ1及びλ2の両波長において85%以上の高反射率を実現することが可能となる。
また、本発明によると、特に、低屈折率材料として酸化シリコン(SiO2 )、高屈折率材料として酸化ニオブ(Nb2 5 )を用いた場合には、各誘電体操の消衰係数がほぼゼロとなるため、共振器の後方端面での光吸収損失を低減でき、それにより端面劣化を抑制することができる。
以上のように、本発明によると、端面コート膜の構造を複雑にすることなく、共振器の後方端面において高反射率化及び低損失化を実現し、それによってスロープ効率を向上させて動作電流を低減することができる。すなわち、本発明によると、高出力動作に適し且つ信頼性の高い端面コート膜が施された集積化半導体レーザ装置を低コストで容易に提供することができる。
以下、本発明の一実施形態に係る半導体レーザ装置について図面を参照しながら詳細に説明する。
図1に、本実施形態の集積化半導体レーザ装置の上方斜視図を示す。尚、本実施形態の集積化半導体レーザ装置は、660nm帯に発振波長を有する赤色半導体レーザと、780nm帯に発振波長を有する赤外半導体レーザとを同一基板上に形成した二波長半導体レーザ装置の一例である。
図1に示すように、本実施形態の半導体レーザ装置においては、基板101上に、第1の半導体レーザ1と第2の半導体レーザ2とが一体的に形成されている。基板101上における第1の半導体レーザ1の形成領域には、第1導電型(例えばn型:以下同様)のクラッド層102、活性層103、第2導電型(例えばP型:以下同様)の第一クラッド層104、エッチング停止層105、第2導電型の第二クラッド層106、コンタクト層107及び絶縁層108が順次積層されている。また、第2の半導体レーザ2も第1の半導体レーザ1と同様の構成であり、基板101上における第2の半導体レーザ2の形成領域には、第1導電型のクラッド層122、活性層123、第2導電型の第三クラッド層124、エッチング停止層125、第2導電型の第四クラッド層126、コンタクト層127及び絶縁層108が順次積層されている。
第1の半導体レーザ1の形成領域に設けられた絶縁層108は、第2導電型の第二クラッド層106及びコンタクト層107等から構成された台形状の凸部であるリッジストライプ構造の側面と、当該リッジストライプ構造の形成領域を除くエッチング停止層105の上面とを被覆している。当該リッジストライプ構造の上を含む絶縁層108の上には、第2導電型の第一電極(例えばp側電極)109が配置されており、これにより、当該リッジストライプ構造内へキャリア(ホール)を注入することができる。
同様に、第2の半導体レーザ2の形成領域に設けられた絶縁層108は、第2導電型の第四クラッド層126及びコンタクト層127等から構成された台形状の凸部であるリッジストライプ構造の側面と、当該リッジストライプ構造の形成領域を除くエッチング停止層125の上面とを被覆している。当該リッジストライプ構造の上を含む絶縁層108の上には、第2導電型の第二電極(例えばp側電極)129が配置されており、これにより、当該リッジストライプ構造内へキャリア(ホール)を注入することができる。
基板101の裏面には第1導電型の電極(例えばn側電極)110が配置されている。第1の半導体レーザ1及び第2の半導体レーザ2のそれぞれにおいてリッジストライプ構造に直交する方向に形成されている共振器の2つの端面は、それぞれ、誘電体膜(端面コート膜)131及び130によってコーティングされている。具体的には、レーザ光が出射される出射面(前方端面141)は誘電体膜131によってコーティングされており、前方端面141の反対側に位置する後方端面140は誘電体膜130によってコーティングされている。
尚、本実施形態の半導体レーザ装置において、リッジストライプ構造は、図1に示すような台形状断面を持つ構造に限定されるものではなく、例えば側面を略垂直に立ち上げた長方形状断面を持つ構造、つまり直方体状構造であってもよい。
また、本実施形態の半導体レーザ装置において、第1の半導体レーザ1と第2の半導体レーザ2とを電気的に分離するために分離溝150が設けられている。これにより、第1の半導体レーザ1のp側電極109とn側電極110との間、及び第2の半導体レーザ2のp側電極129とn側電極110との間に、個々にバイアスを印加することによって、第1の半導体レーザ1及び第2の半導体レーザ2を個別に動作させることができる。
また、本実施形態の半導体レーザ装置において、第1の半導体レーザ1の発振波長λ1と第2の半導体レーザ2の発振波長λ2とは互いに異なる。例えば、第1の半導体レーザ1は660nm帯のレーザ光を出射する赤色半導体レーザであり、第2の半導体レーザ2は780nm帯のレーザ光を出射する赤外半導体レーザであってもよい。
また、本実施形態の半導体レーザ装置は、前述のように、レーザ光を取り出すための前方端面141と、共振器内部へ光を反射させるための後方端面140とを有している。また、前方端面141及び後方端面140のそれぞれの反射率を制御するために、前方端面141及び後方端面140には端面コート膜として所望の反射率を持つ誘電体膜131及び130が形成されている。誘電体膜131及び130のそれぞれの反射率は、後述するように、誘電体膜131及び130に用いる誘電体材料の屈折率、誘電体膜131及び130の厚さ、並びに誘電体膜131及び130を構成する積層体の層数等によって制御することができる。
以下、本実施形態の半導体レーザ装置のより具体的な構造について説明する。図2(a)及び(b)は本実施形態の半導体レーザ装置における個々の半導体レーザのリッジストライプ構造に直交する方向に沿った断面図の一例を示しており、図2(a)は赤色半導体レーザの断面図であり、図2(b)は赤外半導体レーザの断面図である。
図2(a)に示すように、本実施形態の赤色半導体レーザにおいては、例えばn型GaAsよりなる厚さ100μmの基板201上に、例えばn型(Al0.7 Ga0.3 0.5 In0.5 Pからなる厚さ2μmのn型クラッド層202、例えば(Al0.5 Ga0.5 0.5 In0.5 Pからなる厚さ0.01μmの光ガイド層203、例えばAlGaInP/GaInPを含む多重量子井戸(MQW)構造からなる量子井戸活性層204(例えば井戸層の厚さが6nmであり、障壁層の厚さが7nmであり、3つの井戸層から構成される)、例えば(Al0.5 Ga0.5 0.5 In0.5 Pからなる厚さ0.01μmの光ガイド層205、例えばp型(Al0.7 Ga0.3 0.5 In0.5 Pからなる厚さ0.3μmのp型第一クラッド層206、例えばp型Ga0.5 In0.5 Pからなる厚さ0.007μmのエッチング停止層207、p型(Al0.7 Ga0.3 0.5 In0.5 Pからなる厚さ1.0μmのp型第二クラッド層208、例えば厚さ0.05μmのp型Ga0.5 In0.5 P層209、例えばp型GaAsからなる厚さ0.1μmのコンタクト層210、及び、例えばSiO2 からなる厚さ1.0μmの絶縁層220が順次積層されている。絶縁層220は、p型第二クラッド層208、p型Ga0.5 In0.5 P層209及びコンタクト層210からなる台形状の凸部であるリッジストライプ構造215の側面と、リッジストライプ構造215が形成されていないエッチング停止層207の上面とを被覆している。リッジストライプ構造215の上を含む絶縁層220の上には、例えばTi/Pt/Auからなる厚さ1μmのp側電極211が形成されており、これにより、リッジストライプ構造215内へキャリア(ホール)を注入することができる。また、n型GaAs基板201の裏面には、例えばAuGe/Ni/Au/Ti/Auからなる厚さ0.5μmのn側電極212が形成されている。
尚、本実施形態において、上記赤色半導体レーザの共振器の長さ、幅及び厚さはそれぞれ1200μm、120μm及び80μmである。また、リッジストライプ構造215の幅及び高さは約2.5μm及び約1.15μmである。
次に、図2(b)に示すように、本実施形態の赤外半導体レーザにおいては、基板201上に、例えばn型(Al0.5 Ga0.5 0.5 In0.5 Pからなる厚さ2μmのn型クラッド層222、例えばAlGaAsからなる厚さ0.01μmの光ガイド層223、例えばAlGaAsを含む多重量子井戸(MQW)構造からなる量子井戸活性層224(例えば井戸層の厚さが3nm、障壁層の厚さが7nmであり、2つの井戸層から構成される)、例えばAlGaAsからなる厚さ0.01μmの光ガイド層225、例えばp型(Al0.5 Ga0.5 0.5 In0.5 Pからなる厚さ0.3μmのp型第三クラッド層226、例えばp型Ga0.5 In0.5 Pからなる厚さ0.01μmのエッチング停止層227、例えばp型(Al0.5 Ga0.5 0.5 In0.5 Pp型からなる厚さ1.0μmのp型第四クラッド層228、例えば厚さ0.05μmのp型Ga0.5 In0.5 P層229、例えばp型GaAsからなる厚さ0.1μmのコンタクト層230、及び、絶縁層220が順次積層されている。絶縁層220は、p型第四クラッド層228、p型Ga0.5 In0.5 P層229及びコンタクト層230からなる台形状の凸部であるリッジストライプ構造235の側面と、リッジストライプ構造235が形成されていないエッチング停止層227の上面とを被覆している。リッジストライプ構造235の上を含む絶縁層220の上には、例えばTi/Pt/Auからなる厚さ1μmのp側電極231が形成されており、これにより、リッジストライプ構造235内へキャリア(ホール)を注入することができる。
尚、本実施形態において、上記赤外半導体レーザの共振器の長さ、幅及び厚さはそれぞれ1200μm、120μm及び80μmである。また、リッジストライプ構造235の幅及び高さは約2.5μm及び約1.15μmである。
図3(a)及び(b)は本実施形態の半導体レーザ装置における個々の半導体レーザの共振器に平行な方向(共振器方向)に沿ったリッジストライプ内部の断面図の一例を示しており、図3(a)は赤色半導体レーザの断面図であり、図3(b)は赤外半導体レーザの断面図である。尚、図3(a)及び(b)において、図2(a)及び(b)に示す断面図と同一の構成要素には同一の符号を付すことにより説明を省略する。
図3(a)及び(b)に示すように、各半導体レーザの共振器を構成する半導体層の積層構造は、前述の通り(図2(a)及び(b)に示した通り)であるが、各半導体レーザにおいてCOD(Catastrophic Optical Damage )による端面破壊を防止して高出力動作を得るために、赤色半導体レーザの共振器端面近傍には窓領域301が設けられていると共に赤外半導体レーザや321の共振器端面近傍には窓領域321が設けられている。また、窓領域301及び321へのキャリアの注入を防止するために、窓領域301及び321の上には絶縁層220が被覆されている。尚、赤色半導体レーザの共振器は、その前面にレーザ光を取り出すための前方端面341を有していると共に、その後面に共振器内部へ光を反射させるための後方端面340を有している。また、赤外半導体レーザの共振器は、その前面にレーザ光を取り出すための前方端面351を有していると共に、その後面に共振器内部へ光を反射させるための後方端面350を有している。ここで、各レーザの前方端面341及び351の反射率を制御するために、前方端面341及び351には例えばSiO2 やAl2 3 等の誘電体からなる端面コート膜331が形成されている。また、各レーザの後方端面340及び350の反射率を制御するために、後方端面340及び350には誘電体からなる多層構造を持つ端面コート膜330が形成されている。端面コート膜331及び330のそれぞれの反射率は、後述するように、端面コート膜331及び330に用いる誘電体材料の屈折率、端面コート膜331及び330の厚さ、並びに端面コート膜331及び330を構成する積層体の層数等によって制御することができる。
本実施形態では、各レーザの後方(リア側)端面340及び350に形成されている端面コート膜330の反射率を85%以上、より好ましくは90%以上に設定するために、端面コート膜330として、低屈折率材料層と高屈折率材料層との多層構造を用いている。その理由は、後方端面340及び350での反射率(リア側反射率)を向上させることによって、スロープ効率(Se)向上や動作電流(Iop)低減等の特性向上が見込まれるからである。図4及び図5に、リア側反射率を変化させた際の特性変化(300mW光出力時の動作電流(Iop)及びスロープ効率(Se))を示す。ここで、図4は赤色半導体レーザの特性変化を示し、図5は赤外半導体レーザの特性変化を示す。本願発明者らは、リア側反射率を85%以上に設定することによって、赤色半導体レーザ及び赤外半導体レーザの両方において、Se及びIopが飽和傾向になることを見出した。この知見に基づき、本実施形態では、各レーザの発振波長に対する最適なリア側反射率として85%以上を選択することが好ましい。これにより、赤色半導体レーザにおいてSeについては1.1W/A以上、Iopについては400mA以下を達成できると共に、赤外半導体レーザにおいてSeについては0.92W/A以上、Iopについては370mA以下を達成できる。以上のように、リア側反射率を赤色・赤外の両波長で85%以上、さらに好ましくは90%以上に設定することによって、消費電力を大幅に低減することができる。
リア側の端面コート膜330を構成する高屈折率材料としては、アモルファスシリコン(α−Si)、水素添加アモルファスシリコン(α−Si:H)、Nb2 5 、Ta2 5 等が挙げられる。図6に、これらの高屈折率材料の屈折率nの波長依存性を示し、図7に、これらの高屈折率材料の消衰係数kの波長依存性を示す。図7に示すように、シリコン系材料(α−Si、α−Si:H)は目的とする赤色波長(例えば660nm)や赤外波長(例えば780nm)において消衰係数が無視できない値を持つのに対して、Nb2 5 やTa2 5 の消衰係数はこれらの波長において無視できるレベルである。また、Nb2 5 やTa2 5 にはシリコン系材料と異なり、成膜に伴って発生するパーティクルが少ないという利点がある。
リア側端面コート膜330を、低屈折率材料層としてのSiO2 (屈折率1.48)層と高屈折率材料層としてのTa2 5 (屈折率2.20)層とを1ペアとして、ペア数3〜6の範囲で構成した場合におけるリア側端面コート膜の反射率がペア数によってどのように変化するかを計算した結果を図8に示す。尚、膜厚計算波長λを660nmとして、1ペア中のSiO2 層の厚さは660/(4×1.48)nmであり、1ペア中のTa2 5 層の厚さは660/(4×2.20)nmである。また、各ペア中において低屈折率材料層としてのSiO2 層を端面側(GaAs上)に設けるものとする。図8に示すように、低屈折率材料としてSiO2 、高屈折率材料としてTa2 5 を用いた場合、赤色波長(660nm)でのリア側反射率は、3ペアで87%、4ペアで93%、5ペアで96%、6ペアで98%となり、ペア数を増やすに従って高反射率化が可能となる。一方、赤外波長(780nm)でのリア側反射率は、3ペアで65%、4ペアで61%、5ペアで49%、6ペアで26%となり、ペア数を増やすに従って反射率が低くなる。従って、本実施形態の高出力二波長半導体レーザ装置においてリア側端面コート膜330としてSiO2 /Ta2 5 積層構造を用いることは非常に困難である。
次に、リア側端面コート膜330を、低屈折率材料層としてのSiO2 (屈折率1.48)層と高屈折率材料層としてのNb2 5 (屈折率2.30)層とを1ペアとして、ペア数3〜6の範囲で構成した場合におけるリア側端面コート膜の反射率がペア数によってどのように変化するかを算出した結果を図9に示す。尚、膜厚計算波長λを660nmとして、1ペア中のSiO2 層の厚さは660/(4×1.48)nmであり、1ペア中のNb2 5 層の厚さは660/(4×2.30)nmである。また、各ペア中において低屈折率材料層としてのSiO2 層を端面側(GaAs上)に設けるものとする。図9に示すように、低屈折率材料としてSiO2 、高屈折率材料としてNb2 5 を用いた場合、赤色波長(660nm)でのリア側反射率は、3ペアで91%、4ペアで96%、5ペアで98%、6ペアで99%となり、ペア数を増やすに従って高反射率化が可能となる。一方、赤外波長(780nm)でのリア側反射率は、3ペアで77%、4ペアで80%、5ペアで80%、6ペアで77%となり、赤外波長でも80%近い反射率が得られている。すなわち、SiO2 との屈折率差がTa2 5 と比べて大きいNb2 5 は、本実施形態の高出力二波長半導体レーザ装置におけるリア側端面コート膜330の高屈折率材料層として使用することが可能である。
次に、リア側端面コート膜において低屈折率材料としてSiO2 を用い、高屈折率材料としてTa2 5 及びNb2 5 のそれぞれを用いた場合におけるリア側反射率を計算し、Ta2 5 を用いた場合とNb2 5 を用いた場合との間で、リア側反射率85%以上を達成できる波長幅(帯域幅)の比較をペア数3〜6の範囲で行った結果を図10に示す。尚、膜厚計算波長λを660nmとして、1ペア中のSiO2 層の厚さは660/(4×1.48)nmであり、1ペア中のTa2 5 層の厚さは660/(4×2.20)nmであり、1ペア中のNb2 5 層の厚さは660/(4×2.30)nmである。また、高屈折率材料としてTa2 5 及びNb2 5 のいずれを用いた場合でも、各ペア中において低屈折率材料層としてのSiO2 層を端面側(GaAs上)に設けるものとする。
ところで、高出力二波長半導体レーザ装置においては、赤色レーザ及び赤外レーザの両方の波長においてリア側反射率を高くすることが必要となる。一般に、赤色レーザの発振波長λ1としては645〜665nmの範囲の波長が用いられ、赤外レーザの発振波長λ2としては765〜800nmの範囲の波長が用いられている。従って、λ1とλ2との間隔は最大で155nmとなるため、リア側反射率85%以上の帯域幅を155nm以上確保することが必要である。しかしながら、図10に示すように、低屈折率材料としてSiO2 、高屈折率材料としてTa2 5 を用いた場合、リア反射率85%以上の帯域幅は、3ペアで66nm、4ペアで136nm、5ペアで149nm、6ペアで153nmとなり、前述の条件は6ペアでも満足されていない。それに対して、低屈折率材料としてSiO2 、高屈折率材料としてNb2 5 を用いた場合、図10に示すように、リア反射率85%以上の帯域幅は、3ペアで153nm、4ペアで186nm、5ペアで193nm、6ペアで195nmとなり、前述の条件を満たすためには4ペア以上積層すれば良い。
以上のように、前述の条件を満たすことができるリア側端面コート膜330の成膜時間をできる限り短くして高スループット化を実現するためには、Nb2 5 層が好適である。また、Nb2 5 層をSiO2 層と組み合わせて用いる場合には、前述の条件を満たすことができるペア数を抑え、それによりリア側端面コート膜330の総膜厚を低減することができるため、信頼性に悪影響を及ぼす応力値を低減することもできる。
以上のシミュレーション結果を考慮し、低屈折率材料層としてのSiO2 層と高屈折率材料層としてのTa2 5 層とをペアとするリア側端面コート膜(ペア数:5)と、低屈折率材料層としてのSiO2 層と高屈折率材料層としてのNb2 5 層とをペアとするリア側端面コート膜(ペア数:4)とをそれぞれ形成して、各リア側端面コート膜の反射率を測定した結果を図11及び図12に示す。ここで、図11がSiO2 /Ta2 5 積層構造を持つリア側端面コート膜の反射率の測定結果であり、図12がSiO2 /Nb2 5 積層構造を持つリア側端面コート膜の反射率の測定結果である。図11に示すように、SiO2 /Ta2 5 積層構造(ペア数:5)を持つリア側端面コート膜では、リア側反射率85%以上の帯域幅Δλは154nmであるのに対して、図12に示すように、SiO2 /Nb2 5 積層構造(ペア数:4)を持つリア側端面コート膜では、リア側反射率85%以上の帯域幅Δλは192nmである。すなわち、図11及び図12に示す実測値は図10に示す計算結果と良く一致しており、SiO2 /Ta2 5 積層構造を持つリア側端面コート膜におけるリア側反射率85%以上の帯域幅Δλと比較して、SiO2 /Nb2 5 積層構造を持つリア側端面コート膜におけるリア側反射率85%以上の帯域幅Δλは広い。
このように、低屈折率材料としてSiO2 (屈折率1.48)、高屈折率材料としてNb2 5 (屈折率2.3)を用いてリア側端面コート膜を構成した場合には、赤色・赤外の両波長において85%以上のリア側反射率を十分に確保することができる。一方、高屈折率材料としてTa2 5 (屈折率2.2)を用いてリア側端面コート膜を構成した場合には、リア側反射率85%以上の帯域幅Δλが狭いため、当該リア側端面コート膜を二波長半導体レーザ装置に適用することは非常に困難となる。尚、本実施形態では、共振器の後方端面内の1点における反射率についてこれまで述べてきているが、実際には、共振器の後方端面内において反射率分布(つまりリア側端面コート膜330の膜厚分布)が生じるため、プロセスマージンを確保する上でも高屈折率材料としてTa2 5 を用いることは困難である。
以上に説明してきたように、本実施形態の二波長半導体レーザ装置における両発振波長においてリア側反射率85%以上の帯域幅を広く確保するためには、リア側端面コート膜330の低屈折率材料の屈折率は1.5以下であり、リア側端面コート膜330の高屈折率材料の屈折率は2.3以上であることが必要となる。すなわち、具体的な膜構成例であるSiO2 (屈折率1.48)/Nb2 5 (屈折率2.3)積層構造における屈折率差が少なくとも必要であり、当該屈折率差を持つSiO2 /Nb2 5 積層構造を用いる場合でもペア数が4以上であることが必要である。
尚、本実施形態において、リア側端面コート膜330の高屈折率材料層の屈折率は3.0以下であることが好ましい。その理由は、屈折率が3.0を越える誘電体材料においては、消衰係数がゼロに近い透明波長域が長波長側へとシフトしてしまうため、赤色波長帯(645〜665nm)及び赤外波長帯(765〜800nm)において消衰係数が大きくなる恐れがあるからである。一例として、Siの屈折率は3.5と高い反面、赤色波長帯での消衰係数は0.3〜0.4cm-1と非常に大きくなり、光吸収による損失が大きくなってしまう。また、端面コート膜での光吸収は発熱につながり、CODによる端面破壊を誘発する恐れもある。
一方、本実施形態において、リア側端面コート膜330の低屈折率材料層の屈折率について、下限は特に指定しない。これは、前記高屈折率材料との屈折率差を大きくするためには、低屈折率材料の屈折率はできる限り小さい方が望ましいからである。前述した透明波長域についても、低屈折率材料は紫外波長帯と比べて赤色波長帯及び赤外波長帯において消衰係数がゼロに近い値を持つため、光吸収についても問題とならない。一例として、屈折率が1.48程度であるSiO2 の消衰係数は赤色波長帯でほぼゼロとなり、光吸収による損失は無視できるレベルとなる。
また、本実施形態において、リア側端面コート膜330を構成する低屈折率材料層及び高屈折率材料層は、少なくとも赤色波長帯(645〜665nm)及び赤外波長帯(765〜800nm)において0に近い消衰係数、具体的には0.001cm-1以下の消衰係数を持つことが好ましい。
続いて、本実施形態における膜厚計算波長の設定について説明する。従来、赤色レーザの発振波長に対するリア側反射率を安定して高反射率に維持するため、膜厚計算波長を660nmに設定することにより、赤色レーザの発振波長に対して十分な反射率マージンを設けていた。この場合、赤外レーザの発振波長に対しては、赤色レーザの発振波長と比較して反射率マージンは低下してしまう。そこで、この対策として、本実施形態では、膜厚計算波長を従来と比べて長波長方向にシフトさせてもよい。以下、その理由について説明する。
図13は、リア側端面コート膜において低屈折率材料としてSiO2 を用い、高屈折率材料としてTa2 5 を用いた場合に、膜厚計算波長(λ)の変化に応じてリア側反射率プロファイルがどのように変化するかを計算した結果を示している。尚、当該計算は膜厚計算波長λを660nm〜720nmの範囲内で変化させて実施した。また、SiO2 /Ta2 5 積層構造を5ペア形成してリア側端面コート膜を構成し、1ペア中のSiO2 層の厚さをλ/(4×(SiO2 の屈折率))[nm]とし、1ペア中のTa2 5 層の厚さをλ/(4×(Ta2 5 の屈折率))[nm]とし、各ペア中において低屈折率材料層としてのSiO2 層を端面側(GaAs上)に設けた。
図14は、図13に示す結果のうち、赤色波長(660nm)及び赤外波長(780nm)のそれぞれに対するリア側反射率の膜厚計算波長(λ)への依存性を示している。図14に示すように、膜厚計算波長λを660nmから長波長側へシフトさせると、赤外波長に対するリア側反射率(以下、赤外反射率という)が上昇するのに対して、赤色波長に対するリア側反射率(以下、赤色反射率という)は低下するというトレードオフの関係が存在する。また、SiO2 /Ta2 5 積層構造を用いた場合には、膜厚計算波長λを670nm〜710nmに設定することによって、赤色反射率及び赤外反射率を共に85%以上に設定することができる。しかしながら、赤色反射率及び赤外反射率を共に90%以上の高反射率に設定することができる膜厚計算波長λの範囲は小さい。
図15は、リア側端面コート膜において低屈折率材料としてSiO2 を用い、高屈折率材料としてNb2 5 を用いた場合に、膜厚計算波長(λ)の変化に応じてリア側反射率プロファイルがどのように変化するかを計算した結果を示している。尚、当該計算は膜厚計算波長λを660nm〜720nmの範囲内で変化させて実施した。また、SiO2 /Nb2 5 積層構造を4ペア形成してリア側端面コート膜を構成し、1ペア中のSiO2 層の厚さをλ/(4×(SiO2 の屈折率))[nm]とし、1ペア中のNb2 5 層の厚さをλ/(4×(Nb2 5 の屈折率))[nm]とし、各ペア中において低屈折率材料層としてのSiO2 層を端面側(GaAs上)に設けた。
図16は、図15に示す結果のうち、赤色波長及び赤外波長のそれぞれに対するリア側反射率の膜厚計算波長(λ)への依存性を示している。SiO2 /Ta2 5 積層構造を用いた場合と同様に、図16に示すように、膜厚計算波長λを660nmから長波長側へシフトさせると、赤外波長に対するリア側反射率(以下、赤外反射率という)が上昇するのに対して、赤色波長に対するリア側反射率(以下、赤色反射率という)は低下するというトレードオフの関係が存在する。また、SiO2 /Nb2 5 積層構造を用いた場合には、膜厚計算波長λを660nm〜720nmの範囲に設定することによって、赤色反射率及び赤外反射率を共に85%以上に設定することができる。さらに、膜厚計算波長λを670nm〜710nmの範囲に設定することによって、赤色反射率及び赤外反射率を共に90%以上に設定することができる。
図17は、リア側端面コート膜として、SiO2 /Ta2 5 積層構造(図13の計算に用いた構造)及びSiO2 /Nb2 5 積層構造(図15の計算に用いた構造)のそれぞれを用いた場合における、660nm〜720nmの膜厚計算波長λに対してリア側反射率85%以上を達成できる波長範囲(帯域幅)をプロットした結果を示している。図17に示すように、膜厚計算波長λを長波長側にシフトすることによって、SiO2 /Ta2 5 積層構造及びSiO2 /Nb2 5 積層構造のいずれを用いた場合にも帯域幅は少しずつ広がっていくことが分かる。すなわち、膜厚計算波長λを長波長化することは、赤色反射率及び赤外反射率のいずれについても高反射率化の点で有利となる。以上の結果を総合すると、本実施形態において、赤色・赤外の両波長帯に対してリア側反射率を85%以上の高反射率にするためには、リア側端面コート膜330として、例えばSiO2 /Nb2 5 積層構造を用いると共に、膜厚計算波長λを例えば670〜710nmに設定することが好ましい。
ところで、本実施形態において、共振器端面において共振器を構成する半導体層と接する誘電体膜(低屈折率材料層)としては、SiO2 層に代えてAl2 3 層を用いることが好ましい。以下、その理由について説明する。まず、酸化物であるAl2 3 、SiO2 、Ta2 5 又はNb2 5 等からなる誘電体膜は、その堆積方法にも依存するが、応力が小さく、半導体レーザの端面コート膜に適している。また、応力の観点からは、端面コート膜の膜厚はより薄い方が好適と言える。ここで、共振器端面に接する材料としてAl2 3 を用いると、Al2 3 の熱伝導率がSiO2 の熱伝導率よりも大きいため、共振器端面での放熱が良くなり、高出力動作時の信頼性が高くなる。また、Al2 3 膜はSiO2 膜よりもGaAsへの密着性が良く、耐環境性が優れているので、レーザチップを気密しないパッケージへの実装も可能となり、信頼性向上効果が大きい。
一方、低屈折率誘電体膜(低屈折率材料層)としてSiO2 層を用いた場合において、前述のようにレーザ共振器端面に直接SiO2 を接触させると、端面劣化を引き起こす可能性があるので、本実施形態のリア側端面コート膜330の低屈折率材料及び高屈折率材料としてそれぞれAl2 3 及びNb2 5 又はZrO2 等を用いることができる。
但し、Al2 3 の屈折率はSiO2 の屈折率と比べて高いため、低屈折率材料としてAl2 3 を用いると、低屈折率材料と高屈折率材料との間の屈折率差は小さくなり、リア側反射率の高反射率化には不利である。そこで、本実施形態において、リア側端面コート膜330を形成する際に、膜厚計算波長をλとして、まず、リア側端面直上にAl2 3 膜(屈折率n3)を膜厚λ/(8×n3)で堆積した後、当該Al2 3 膜上にSiO2 膜(屈折率n1)を膜厚λ/(8×n1)で堆積し、その後、当該SiO2 膜上に高屈折率材料層としてNb2 5 膜(屈折率n2)を膜厚λ/(4×n2)で堆積することによって、信頼性の高いリア側端面コート膜330を形成できる。ここで、リア側端面コート膜330の反射率をさらに上げるためには、1周期目のNb2 5 膜上に形成される、SiO2 /Nb2 5 積層構造のペア数を増やしていけば良い。但し、2周期目以降のSiO2 膜の膜厚はλ/(4×n1)であり、2周期目以降のNb2 5 膜の厚さはλ/(4×n2)である。また、この場合においても、赤色・赤外の両波長帯に対してリア側反射率を85%以上の高反射率にするためには、膜厚計算波長λを例えば670〜710nmに設定することが好ましい。
また、本実施形態において、リア側端面コート膜330の高屈折率材料としてNb2 5 に代えてZrO2 を用いてもよい。
また、本実施形態において、リア側端面コート膜330を構成する前述の低屈折率材料層及び高屈折率材料層のそれぞれについては、電子サイクロトロン共鳴(ECR)スパッタ、マグネトロンスパッタ、電子ビーム蒸着(EB蒸着)等によって堆積することができる。特に、ECRスパッタを用いた場合には、純度の高い金属(Al、Ta、Nb等)や純度の高いSiをターゲットに用いることができるため、光吸収のない誘電体膜を高い堆積レートで形成することが可能であるので、好適である。特に、金属Alをターゲットとして用いると共に反応性ガスとしてO2 を用いてECRスパッタによりAl2 3 膜を成膜した場合には、20nm/分程度の高い堆積レートでAl2 3 膜を成膜できるので、生産性が向上する。
また、本実施形態において、リア側端面コート膜330の堆積レートをさらに向上させるためには、共振器の露出端面に接する膜についてはECRスパッタにより成膜し、その上に形成する膜についてはECRスパッタ装置以外の成膜装置を用いて成膜する。すなわち、共振器端面に接する膜としては、不純物量が少なく光吸収のない誘電体膜が必要となるため、当該膜をECRスパッタを用いて形成することが好適である。また、ECRスパッタ装置を用いてNb2 5 等の高屈折率材料からなる膜を成膜する場合、ECRスパッタ装置を用いてAl2 3 やSiO2 等の低屈折率材料からなる膜を成膜する場合と比較して、堆積レートが遅くなる。そこで、共振器端面となる半導体層表面にECRスパッタにより誘電体膜(低屈折率材料層)を成膜した後は、その上に形成する膜についてはECRスパッタ装置以外の他のスパッタ装置やスパッタ以外の高い堆積レートを持つ成膜手法を用いて成膜してもよい。
以上のように、本発明の集積化半導体レーザ装置においては、低屈折率誘電体膜(屈折率n1≦1.5)と高屈折率誘電体膜(屈折率n2≧2.3)とを繰り返し堆積することによって、高出力動作に適した信頼性の高いリア側端面コート膜を容易に得ることができる。
本発明の集積化半導体レーザ装置は、例えば、高出力二波長半導体レーザ装置を必要とする光記録装置等の光源として有用であり、また、その他、レーザ医療等の光源に応用した場合にも有用である。
図1は本発明の一実施形態に係る集積化半導体レーザ装置(二波長半導体レーザ装置)の上方斜視図である。 図2(a)及び(b)は本発明の一実施形態に係る半導体レーザ装置における個々の半導体レーザのリッジストライプ構造に直交する方向に沿った断面構成の一例を示す図であり、図2(a)は赤色半導体レーザの断面図であり、図2(b)は赤外半導体レーザの断面図である。 図3(a)及び(b)は本発明の一実施形態に係る半導体レーザ装置における個々の半導体レーザの共振器に平行な方向(共振器方向)に沿ったリッジストライプ内部の断面図であり、図3(a)は赤色半導体レーザの断面図であり、図3(b)は赤外半導体レーザの断面図である。 図4は赤色半導体レーザにおいてリア側反射率を変化させた際の動作電流及びスロープ効率(300mWパルス出力時)の変化を示す図である。 図5は赤外半導体レーザにおいてリア側反射率を変化させた際の動作電流及びスロープ効率(300mWパルス出力時)の変化を示す図である。 図6は半導体レーザにおける端面コート膜として、一般に用いられている誘電体膜の屈折率(n)の波長依存性を示す図である。 図7は半導体レーザにおける端面コート膜として、一般に用いられている誘電体膜の消衰係数(k)の波長依存性を示す図である。 図8は、膜厚計算波長λを660nmとして、GaAs上にSiO2 /Ta2 5 積層構造を3〜6ペア成膜した場合における反射率プロファイルを計算した結果を示す図である。 図9は、膜厚計算波長λを660nmとして、GaAs上にSiO2 /Nb2 5 積層構造を3〜6ペア成膜した場合における反射率プロファイルを計算した結果を示す図である。 図10は、膜厚計算波長λを660nmとして、GaAs上にSiO2 /Ta2 5 積層構造及びSiO2 /Nb2 5 積層構造をそれぞれ3〜6ペア成膜した場合における反射率85%以上を達成できる帯域幅を計算した結果を示す図である。 図11は、半導体レーザの共振器端面にSiO2 /Ta2 5 積層構造を5ペア成膜した場合における反射率の測定結果を示す図である。 図12は、半導体レーザの共振器端面にSiO2 /Nb2 5 積層構造を4ペア成膜した場合における反射率の測定結果を示す図である。 図13は、膜厚計算波長λを660nm〜720nmの範囲内で変化させて、GaAs上にSiO2 /Ta2 5 積層構造を5ペア成膜した場合における反射率プロファイルを計算した結果を示す図である。 図14は、膜厚計算波長λを660nm〜720nmの範囲内で変化させて、GaAs上にSiO2 /Ta2 5 積層構造を5ペア成膜した場合における赤色反射率及び赤外反射率を計算した結果を示す図である。 図15は、膜厚計算波長λを660nm〜720nmの範囲内で変化させて、GaAs上にSiO2 /Nb2 5 積層構造を4ペア成膜した場合における反射率プロファイルを計算した結果を示す図である。 図16は、膜厚計算波長λを660nm〜720nmの範囲内で変化させて、GaAs上にSiO2 /Nb2 5 積層構造を5ペア成膜した場合における赤色反射率及び赤外反射率を計算した結果を示す図である。 図17は、GaAs上にSiO2 /Ta2 5 積層構造を5ペア成膜した場合及びGaAs上にSiO2 /Nb2 5 積層構造を4ペア成膜した場合のそれぞれにおける、660nm〜720nmの膜厚計算波長λに対してリア側反射率85%以上を達成できる帯域幅を計算した結果を示す図である。 図18(a)は従来の二波長半導体レーザ装置の上面斜視図であり、図18(b)は当該装置の要部平面図である。
符号の説明
1 第1の半導体レーザ
2 第2の半導体レーザ
10 赤色半導体レーザ
15、25 レーザ光
17、27 レーザ発光領域
20 赤外半導体レーザ
30、40 電極
50 前方端面
60 後方端面
70、72 端面膜
80 多層コート膜
90 溝
100 レーザ装置
101 基板
102 クラッド層
103 活性層
104 第一クラッド層
105 エッチング停止層
106 第二クラッド層
107 コンタクト層
108 絶縁層
109 p側第一電極
110 n側電極
122 クラッド層
123 活性層
124 第三クラッド層
125 エッチング停止層
126 第四クラッド層
127 コンタクト層
129 p側第二電極
130、131 端面コート膜
140、141 共振器端面
150 分離溝
201 基板
202 n型クラッド層
203 光ガイド層
204 量子井戸活性層
205 光ガイド層
206 p型第一クラッド層
207 エッチング停止層
208 p型第二クラッド層
209 p型Ga0.5 In0.5 P層
210 コンタクト層
211 p側電極
212 n側電極
215 リッジストライプ構造
220 絶縁層
222 n型クラッド層
223 光ガイド層
224 量子井戸活性層
225 AlGaAs光ガイド層
226 p型第三クラッド層
227 エッチング停止層
228 p型第四クラッド層
229 p型Ga0.5 In0.5 P層
230 コンタクト層
231 p側電極
235 リッジストライプ構造
301、321 窓領域
330、331 端面コート膜
340、341、350、351 共振器端面

Claims (9)

  1. 第1の発振波長λ1の第1の半導体レーザと第2の発振波長λ2(λ1<λ2)の第2の半導体レーザとが同一基板上に形成された集積化半導体レーザ装置であって、
    前記基板上に積層された複数の半導体層から構成される共振器と、
    前記共振器の後方端面を覆う反射膜とを備え、
    前記反射膜は、前記後方端面側から第1の誘電体層と第2の誘電体層とを交互に4周期以上積層することによって形成されており、
    前記第1の誘電体層の第1の屈折率n1は1.5以下であり、
    前記第2の誘電体層の第2の屈折率n2は2.3以上であり、
    前記第1の誘電体層及び前記第2の誘電体層はそれぞれ、少なくとも前記第1の発振波長λ1及び前記第2の発振波長λ2において0.001cm-1以下の消衰係数を有し、
    前記後方端面の反射率は前記第1の発振波長λ1及び前記第2の発振波長λ2の両波長において85%以上であることを特徴とする半導体レーザ装置。
  2. 請求項1に記載の半導体レーザ装置において、
    膜厚計算波長をλとして、前記第1の誘電体層の厚さはλ/(4×n1)であり、前記第2の誘電体層の厚さはλ/(4×n2)であることを特徴とする半導体レーザ装置。
  3. 請求項1に記載の半導体レーザ装置において、
    前記反射膜は、1周期目の前記第1の誘電体層と前記後方端面との間に第3の屈折率n3を持つAl2 3 膜を有することを特徴とする半導体レーザ装置。
  4. 請求項3に記載の半導体レーザ装置において、
    膜厚計算波長をλとして、前記Al2 3 膜の厚さはλ/(8×n3)であり、1周期目の前記第1の誘電体層の厚さはλ/(8×n1)であり、1周期目の前記第2の誘電体層の厚さはλ/(4×n2)であることを特徴とする半導体レーザ装置。
  5. 請求項4に記載の半導体レーザ装置において、
    2周期目以降の前記第1の誘電体層の厚さはλ/(4×n1)であり、2周期目以降の前記第2の誘電体層の厚さはλ/(4×n2)であることを特徴とする半導体レーザ装置。
  6. 請求項2、4又は5のいずれか1項に記載の半導体レーザ装置において、
    前記膜厚計算波長λは660nm以上で且つ720nm未満であることを特徴とする半導体レーザ装置。
  7. 請求項1〜6のいずれか1項に記載の半導体レーザ装置において、
    前記複数の半導体層はIII-V族化合物半導体を含み、
    前記第1の誘電体層は酸化シリコン(SiO2 )又は酸化アルミニウム(Al2 3 )を含み、
    前記第2の誘電体層は酸化ニオブ(Nb2 5 )又は酸化ジルコニア(ZrO2 )を含むことを特徴とする半導体レーザ装置。
  8. 請求項1〜7のいずれか1項に記載の半導体レーザ装置において、
    前記第1の発振波長λ1は645nm以上で且つ665nm以下であり、
    前記第2の発振波長λ2は765nm以上で且つ800nm以下であることを特徴とする半導体レーザ装置。
  9. 請求項1〜8のいずれか1項に記載の半導体レーザ装置において、
    前記第1の発振波長λ1の前記第1の半導体レーザの活性層はAlGaInP系半導体材料を含み、
    前記第2の発振波長λ2の前記第2の半導体レーザの活性層はAlGaAs系半導体材料を含むことを特徴とする半導体レーザ装置。
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