JP2012082994A - 加熱炉の熱効率改善方法及び加熱炉の熱効率改善装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】加熱炉の排気口12内に設置し、排気口12から外部に流出する熱を減少させる加熱炉の熱効率改善装置10であって、排気口12内に、排気口12内を通過する排気ガスの流れに沿って配置され、排気ガスによって加熱される1又は複数の耐熱性の布部材15、16と、布部材15、16を排気口12に固定する支持部材13、14、17、18、19とを有し、加熱された布部材15、16からの輻射熱を加熱炉に入れて、外部に流出する熱を減少させる。
【選択図】図1
Description
ここで、布部材間の交差角度が10°未満では、布部材の内側を流れる排気ガス流量と、布部材の外側を流れる排気ガス流量に差が生じるため、布部材の均一加熱が困難となり好ましくない。一方、布部材間の交差角度が90°を超え、170°未満の集合体は、布部材間の交差角度が10°以上90°以下の場合の集合体と、排気ガスの流れによる作用は同一になる。このため、交差角度の下限を10℃、上限を90°とした。
ここで、交差角度が5°未満では、布部材の交差部の近傍を排気ガスが通過する際の抵抗が大きくなり好ましくない。また、n枚の布部材で集合体を形成し、隣接する布部材間の各交差角度を等しくすると、交差角度は360°/2nとなる。なお、交差角度の上限は、3枚の布部材を有する場合で、60°である。
ここで、第1の布部材群の2枚の布部材の間隔が5mm未満では、第1の布部材群を構成する布部材間を排気ガスが通過する際の抵抗が大きくなり好ましくない。また、布部材間の交差角度が5°未満では、布部材の交差部の近傍を排気ガスが通過する際の抵抗が大きくなり好ましくない。一方、布部材間の交差角度が90°を超え、175°未満の集合体は、布部材間の交差角度が5°以上90°未満の集合体と、排気ガスの流れによる作用は同一になる。このため、交差角度の下限を5℃、上限を90°とした。
ここで、第1、第2の布部材群をそれぞれ構成する布部材の間隔が5mm未満では、布部材間を排気ガスが通過する際の抵抗が大きくなり好ましくない。また、布部材間の交差角度が5°未満では、布部材の交差部の近傍を排気ガスが通過する際の抵抗が大きくなり好ましくない。一方、布部材間の交差角度が90°を超え、175°未満の集合体は、布部材間の交差角度が5°以上90°未満の集合体と、排気ガスの流れによる作用は同一になる。このため、交差角度の下限を10℃、上限を90°とした。
また、前記布部材は、厚みが1mm以上10mm以下、体積空隙率が50%以上97%以下の不織布から作製してもよい。
更に、前記布部材は、厚みが0.2mm以上10mm以下、開口率が30%以下の織物及び厚みが1mm以上10mm以下、体積空隙率が50%以上97%以下の不織布のいずれか一方又は双方を重ね合わせて作製された布材積層物から形成してもよい。
ここで、前記織物は、平織、繻子織、綾織、三次元織、及び多軸織のいずれか1とすることができる。
Al、Ti、Cr、Fe、Si、Co、Ni、Cu、Y、Zr、Nb、Tc、Ru、Rh、Pd、Ag、La、Ce、Pr、Nd、Pm、Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、Ho、
Er、Tm、Yb、Lu、Hf、Ta、Re、及びOsの各元素を第1群として、
前記外殻構造は、(1)前記第1群から選択された1の元素の酸化物、(2)前記第1群から選択された2以上の元素からなる複合酸化物、(3)前記第1群から選択された2以上の元素の固溶体酸化物、(4)前記酸化物と前記複合酸化物、(5)前記酸化物と前記固溶体酸化物、(6)前記複合酸化物と前記固溶体酸化物、及び(7)前記酸化物と前記複合酸化物と前記固溶体酸化物のいずれか1からなる材料Aで構成され、
前記外殻構造を形成する無機物質の熱膨張係数の値は、前記内殻構造を形成する無機物質の熱膨張係数の値の±10%の範囲内にあり、前記外殻構造の厚さは、0.2μm以上10μm以下であることが好ましい。
ここで、前記固溶体酸化物は、Y、Yb、Er、Ho、及びDyの各元素を第2群とし、Y、Yb、Er、Ho、Dy、Gd、Sm、Nd、及びLuの各元素を第3群として、前記第2群から選択された少なくとも1の元素をQEとし、前記第3群から選択された少なくとも1の元素をREとしたとき、一般式QE2Si2O7、QESiO5、RE3Al5O12、及びREAlO3のいずれか1又は2以上からなることが好ましい。
また、前記内殻構造は、Ti、Zr、及びAlから選択される1の金属成分をM1とし、Ti及びZrから選択される1の金属成分をM2、その炭化物をM2Cとして、
β−SiC、M2C、β−SiCとM2Cの固溶体及び/又はM2C1−x(0<x<1)からなる粒子径が700nm以下の結晶質超微粒子と、該結晶質超粒子間に存在するSi、C、O、及びM1を含有する非晶質無機物質との集合物で構成することができる。
更に、前記内殻構造は、Si、C、及びOを含有する無機物質で構成することもできる。
そして、前記内殻構造は、粒子径が700nm以下であるβ−SiCの結晶質超微粒子と、該結晶質超微粒子間に存在するSi、C、及びOを含有する非晶質無機物質との集合物で構成してもよい。
あるいは、前記内殻構造は、β−SiCの微結晶からなる結晶質の無機物質で構成することも可能である。
また、前記布部材は無機繊維で構成され、該無機繊維は、Si、C、及びOを含有する無機物質で構成することもできる。
更に、前記布部材は無機繊維で構成され、該無機繊維は、β−SiCの微結晶からなる結晶質の無機物質で構成してもよい。
そして、前記布部材は無機繊維で構成され、該無機繊維は、Al、Si、及びOからなる非晶質無機物質で構成することも可能である。
前記排気口内に、該排気口内を通過する排気ガスの流れに沿って配置され、該排気ガスによって加熱される1又は複数の耐熱性の布部材と、
前記布部材を前記排気口に固定する支持部材とを有し、
加熱された前記布部材からの輻射熱を前記加熱炉に入れて、外部に流出する熱を減少させている。
ここで、布部材間の交差角度が10°未満では、布部材の内側を流れる排気ガス流量と、布部材の外側を流れる排気ガス流量に差が生じるため、布部材の均一加熱が困難となり好ましくない。一方、布部材間の交差角度が90°を超え、170°未満の集合体は、布部材間の交差角度が10°以上90°以下の場合の集合体と、排気ガスの流れによる作用は同一になる。このため、交差角度の下限を10℃、上限を90°とした。
ここで、交差角度が5°未満では、布部材の交差部の近傍を排気ガスが通過する際の抵抗が大きくなり好ましくない。また、n枚の布部材で集合体を形成し、隣接する布部材間の各交差角度を等しくすると、交差角度は360°/2nとなる。なお、交差角度の上限は、3枚の布部材を有する場合で、交差角度は60°である。
また、前記集合体は、5mm以上の間隔を有して平行配置された2枚以上の前記布部材を備えた第1の布部材群と、5mm以上の間隔を有して平行配置された2枚以上の前記布部材を備えた第2の布部材群を有し、前記第1の布部材群の前記布部材と前記第2の布部材群の前記布部材は5°以上の交差角度で交差している構成とすることもできる。
ここで、第1、第2の布部材群をそれぞれ構成する布部材の間隔が5mm未満では、布部材間を排気ガスが通過する際の抵抗が大きくなり好ましくない。また、布部材間の交差角度が5°未満では、布部材の交差部の近傍を排気ガスが通過する際の抵抗が大きくなり好ましくない。一方、布部材間の交差角度が90°を超え、175°未満の集合体は、布部材間の交差角度が5°以上90°未満の集合体と、排気ガスの流れによる作用は同一になる。このため、交差角度の下限を5°、上限を90°とした。
また、前記布部材は、厚みが1mm以上10mm以下、体積空隙率が50%以上97%以下の不織布から作製してもよい。
更に、前記布部材は、厚みが0.2mm以上10mm以下、開口率が30%以下の織物及び厚みが1mm以上10mm以下、体積空隙率が50%以上97%以下の不織布のいずれか一方又は双方を重ね合わせて作製された布材積層物から形成してもよい。
ここで、前記織物は、平織、繻子織、綾織、三次元織、及び多軸織のいずれか1とすることができる。
ここで、前記筒体は、高耐熱性酸化物及び高耐熱性非酸化物のいずれか1からなることが好ましい。
また、前記筒体が高耐熱性非酸化物からなり、該筒体の表面には耐熱酸化物の被覆層が形成されていることが好ましい。
また、前記締結部材は、前記排気口の内壁に先部が螺入する頭付きボルトであることが好ましい。なお、締結部材は、高耐熱性酸化物及び高耐熱性非酸化物のいずれか1から構成することができる。
ここで、前記締結部材が高耐熱性非酸化物からなって、該締結部材の表面には耐熱酸化物の被覆層が形成されていることが好ましい。
また、前記第2の締結部材は、セラミックボルトと、該セラミックボルトに螺合するセラミックナットからなることが好ましい。なお、第2の締結部材は、高耐熱性酸化物及び高耐熱性非酸化物のいずれか1から構成することができる。
ここで、前記第2の締結部材が高耐熱性非酸化物からなって、該第2の締結部材の表面には耐熱酸化物の被覆層が形成されていることが好ましい。
ここで、前記充填部材は前記筒体の排ガス入口側及び前記筒体の排ガス出口側のいずれか一方又は両側に設けることができる。
そして、前記帯状布シートは、厚みが0.2〜10mm、開口率が30%以下である織物、又は厚みが1〜10mm、体積空隙率が50〜97%である不織布で構成することができる。
また、前記耐熱性無機接着剤は、アルミナ質とすることができる。
前記外殻構造を形成する無機物質の熱膨張係数の値は、前記内殻構造を形成する無機物質の熱膨張係数の値の±10%の範囲内にあり、前記外殻構造の厚さは、0.2μm以上10μm以下であることが好ましい。
また、前記固溶体酸化物は、Y、Yb、Er、Ho、及びDyの各元素を第2群とし、Y、Yb、Er、Ho、Dy、Gd、Sm、Nd、及びLuの各元素を第3群として、前記第2群から選択された少なくとも1の元素をQEとし、前記第3群から選択された少なくとも1の元素をREとしたとき、一般式QE2Si2O7、QESiO5、RE3Al5O12、及びREAlO3のいずれか1又は2以上からなることが好ましい。
また、前記内殻構造は、Ti、Zr、及びAlから選択される1の金属成分をM1とし、Ti及びZrから選択される1の金属成分をM2、その炭化物をM2Cとして、
β−SiC、M2C、β−SiCとM2Cの固溶体及び/又はM2C1−x(0<x<1)からなる粒子径が700nm以下の結晶質超微粒子と、該結晶質超粒子間に存在するSi、C、O、及びM1を含有する非晶質無機物質との集合物で構成することができる。
更に、前記内殻構造は、Si、C、及びOを含有する無機物質で構成することもできる。
そして、前記内殻構造は、粒子径が700nm以下であるβ−SiCの結晶質超微粒子と、該結晶質超微粒子間に存在するSi、C、及びOを含有する非晶質無機物質との集合物で構成してもよい。
あるいは、前記内殻構造は、β−SiCの微結晶からなる結晶質の無機物質で構成することも可能である。
また、前記布部材は無機繊維であって、該無機繊維は、Si、C、及びOを含有する無機物質で構成することもできる。
更に、前記布部材は無機繊維であって、該無機繊維は、β−SiCの微結晶からなる結晶質の無機物質で構成してもよい。
そして、前記布部材は無機繊維であって、該無機繊維は、Al、Si、及びOからなる非晶質無機物質で構成することも可能である。
ここで、帯状布シートを形成する無機繊維又は複合化無機繊維は、布部材を形成する無機繊維又は複合化無機繊維と同一の構成とすることができる。
そして、排気口内に布部材を設置しても排気ガスの通過が妨げられないため、加熱炉内の炉内ガスの流れを、排気口内に布部材を設置しない場合と同一に保つことができると共に、炉内圧力の上昇の虞もないため、既存の加熱炉に対して容易に適用することができる。
また、集合体が、3枚以上の布部材で形成され、隣接する布部材間の各交差角度は等しく5°以上である場合、布部材間を排気ガスは一様に通過することができ、布部材を排気ガスの熱で効率的に加熱することができる。これにより、加熱された布部材からの輻射熱を加熱炉内に効率的に入れることができる。
ここで、集合体が、5mm以上の間隔を有して平行配置された2枚の布部材を備えた第1の布部材群と、第1の布部材群を構成する布部材に5°以上90°未満又は90°の交差角度で交差する1枚の布部材を有している場合、排気口内を通過する排気ガスで3枚の布部材を効率的に加熱することができる。これにより、加熱された布部材からの輻射熱を加熱炉内に効率的に入れることができる。
また、集合体が、5mm以上の間隔を有して平行配置された2枚以上の布部材を備えた第1の布部材群と、5mm以上の間隔を有して平行配置された2枚以上の布部材を備えた第2の布部材群を有し、第1の布部材群の布部材と第2の布部材群の布部材は5°以上90°未満又は90°の交差角度で交差している場合、排気口内を通過する排気ガスで布部材を効率的に加熱することができる。これにより、加熱された布部材からの輻射熱を加熱炉内に効率的に入れることができる。
更に、布部材が、厚みが0.2mm以上10mm以下、開口率が30%以下の織物及び厚みが1mm以上10mm以下、体積空隙率が50%以上97%以下の不織布のいずれか一方又は双方を重ね合わせて作製された布材積層物から形成される場合、織物、不織布の枚数を変えることで、種々の厚みの布部材を容易に形成できる。
ここで、織物が、平織、繻子織、綾織、三次元織、及び多軸織のいずれか1である場合、織物の種類を選択することで、目的に応じた最適な布部材を作製できる。
Hf、Ta、Re、及びOsの各元素を第1群として、外殻構造は、(1)第1群から選択された1の元素の酸化物、(2)第1群から選択された2以上の元素からなる複合酸化物、(3)第1群から選択された2以上の元素の固溶体酸化物、(4)酸化物と複合酸化物、(5)酸化物と固溶体酸化物、(6)複合酸化物と固溶体酸化物、及び(7)酸化物と複合酸化物と固溶体酸化物のいずれか1からなる材料Aで構成され、外殻構造を形成する無機物質の熱膨張係数の値は、内殻構造を形成する無機物質の熱膨張係数の値の±10%の範囲内にあり、外殻構造の厚さは、0.2μm以上10μm以下である場合、布部材に温度変動が生じても、外殻構造が内殻構造から剥離することを防止できる。
QESiO5、RE3Al5O12、及びREAlO3のいずれか1又は2以上からなる場合、固溶体酸化物の耐熱性及び耐食性を高めることができる
また、布部材が無機繊維で構成され、無機繊維が、Al、Si、及びOからなる非晶質無機物質で構成されている場合、布部材を酸化雰囲気中で使用できる。
そして、排気口内に布部材を設置しても排気ガスの通過が妨げられないため、加熱炉内の炉内ガスの流れを、排気口内に布部材を設置しない場合と同一に保つことができると共に、炉内圧力の上昇の虞もないため、既存の加熱炉に対して容易に適用することができる。
ここで、集合体が、5mm以上の間隔を有して平行配置された2枚の布部材を備えた第1の布部材群と、第1の布部材群を構成する布部材に5°以上の交差角度で交差する1枚の布部材を有している場合、排気口内を通過する排気ガスで3枚の布部材を効率的に加熱することができる。これにより、加熱された布部材からの輻射熱を加熱炉内に効率的に入れることができる。
また、集合体が、5mm以上の間隔を有して平行配置された2枚以上の布部材を備えた第1の布部材群と、5mm以上の間隔を有して平行配置された2枚以上の布部材を備えた第2の布部材群を有し、第1の布部材群の布部材と第2の布部材群の布部材は5°以上の交差角度で交差している場合、排気口内を通過する排気ガスで布部材を効率的に加熱することができる。これにより、加熱された布部材からの輻射熱を加熱炉内に効率的に入れることができる。
更に、布部材が、厚みが0.2mm以上10mm以下、開口率が30%以下の織物及び厚みが1mm以上10mm以下、体積空隙率が50%以上97%以下の不織布のいずれか一方又は双方を重ね合わせて作製された布材積層物から形成される場合、織物、不織布の枚数を変えることで、種々の厚みの布部材を容易に形成できる。
ここで、織物が、平織、繻子織、綾織、三次元織、及び多軸織のいずれか1である場合、織物の種類を選択することで、目的に応じた最適な布部材を得ることができる。
また、筒体が高耐熱性非酸化物からなり、筒体の表面には耐熱酸化物の被覆層が形成されている場合、加熱炉内で温度変動が発生しても、筒体を高温下で長期間に亘って安定して使用することができる。
ここで、締結部材が、排気口の内壁に先部が螺入する頭付きボルトである場合、筒体の排気口内への取付け、取外しが容易になる。
そして、締結部材が高耐熱性非酸化物からなって、締結部材の表面には耐熱酸化物の被覆層が形成されている場合、加熱炉内で温度変動が発生しても、締結部材を高温下で長期間に亘って安定して使用することができる。
ここで、第2の締結部材が、セラミックボルトと、セラミックボルトに螺合するセラミックナットからなっている場合、セラミックナットによって筒体の位置決め及び締結を容易に行うことができる。
また、第2の締結部材が高耐熱性非酸化物からなって、第2の締結部材の表面には耐熱酸化物の被覆層が形成されている場合、加熱炉内で温度変動が発生しても、第2の締結部材を高温下で長期間に亘って安定して使用することができる。
そして、充填部材が筒体の排ガス入口側と排ガス出口側のいずれか一方又は両側に設けられている場合、筒体の排気口内への固定力を高めることができる。
ここで、帯状布シートが、厚みが0.2〜10mm、開口率が30%以下である織物、又は厚みが1〜10mm、体積空隙率が50〜97%である不織布で構成されている場合、帯状布シートに耐熱性無機接着剤を容易に練り込むことができると共に、帯状布シートを筒体の外周面に巻き付ける回数を変えることで充填部材の厚みを容易に調整できる。
また、耐熱性無機接着剤が、アルミナ質である場合、高温下で安定した接着強度を維持することができ、筒体を排気口内に充填部材を介して確実に固定することができる。
ここで、固溶体酸化物が、Y、Yb、Er、Ho、及びDyの各元素を第2群とし、Y、Yb、Er、Ho、Dy、Gd、Sm、Nd、及びLuの各元素を第3群として、第2群から選択された少なくとも1の元素をQEとし、第3群から選択された少なくとも1の元素をREとしたとき、一般式QE2Si2O7、QESiO5、RE3Al5O12、及び
REAlO3のいずれか1又は2以上からなる場合、固溶体酸化物の耐熱性及び耐食性を高めることができる。
また、無機繊維が、Al、Si、及びOからなる非晶質無機物質で構成されている場合、布部材を高温の酸化雰囲気中で使用できる。
図1に示すように、本発明の第1の実施の形態に係る加熱炉の熱効率改善装置(以下、単に熱効率改善装置という)10は、加熱炉の、例えば天井部11を垂直に貫通して設けられた断面円形の排気口12内に設置され、排気口12から外部に流出する熱を減少させる作用を有するものである。
なお、布部材を、厚みが0.2mm以上10mm以下、開口率が30%以下の織物及び厚みが1mm以上10mm以下、体積空隙率が50%以上97%以下の不織布のいずれか一方又は双方を重ね合わせた布材積層物から形成することもできる。
Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb、Lu、Hf、Ta、Re、及びOsの各元素を第1群として、(1)第1群から選択された1の元素の酸化物、(2)第1群から選択された2以上の元素からなる複合酸化物、(3)第1群から選択された2以上の元素の固溶体酸化物、(4)酸化物と複合酸化物、(5)酸化物と固溶体酸化物、(6)複合酸化物と固溶体酸化物、及び(7)酸化物と複合酸化物と固溶体酸化物のいずれか1からなる材料Aで構成されている。そして、外殻構造を形成する無機物質の熱膨張係数の値は、内殻構造を形成する無機物質の熱膨張係数の値の±10%の範囲内にあり、外殻構造の厚さは、0.2μm以上10μm以下である。これによって、複合化無機繊維に温度変動が生じても、外殻構造が内殻構造から剥離することを防止できる。
Er、Tm、Yb、Lu、Hf、Ta、Re、及びOsの各元素を第1群として、材料Aは、(1)第1群から選択された1の元素の酸化物、(2)第1群から選択された2以上の元素からなる複合酸化物、(3)第1群から選択された2以上の元素の固溶体酸化物、(4)酸化物と複合酸化物、(5)酸化物と固溶体酸化物、(6)複合酸化物と固溶体酸化物、及び(7)酸化物と複合酸化物と固溶体酸化物のいずれか1からなる。なお、耐熱性及び耐食性の高い固溶体酸化物とする場合、Y、Yb、Er、Ho、及びDyの各元素を第2群とし、Y、Yb、Er、Ho、Dy、Gd、Sm、Nd、及びLuの各元素を第3群として、更に第2群から選択された少なくとも1の元素をQEとし、第3群から選択された少なくとも1の元素をREとして、固溶体酸化物の組成を、一般式QE2Si2O7、
QESiO5、RE3Al5O12、及びREAlO3のいずれか1又は2以上とする。
加熱炉の熱効率改善装置10を加熱炉の排気口12内に設置することで、排気ガスは、加熱炉の熱効率改善装置10の円筒体13内及び円筒体13の外周面と排気口12の内周面との隙間を通過して外部に排出されることになる。ここで、円筒体13内には、布部材15、16が、平面視して1点で交差して放射状となった集合体20が、その長手方向(布部材15、16の長手方向)を円筒体13の軸心方向(排気ガスの流れ方向)に向けて挿入されている。また、円筒体13の外周面と排気口12の内周面との隙間には、円筒体13の外側に突出している布部材15、16の幅方向の両端部が、その長手方向を排気口12の軸心方向(円筒体13の軸心方向)に沿って配置され、しかも布部材15、16の幅方向の両側端部は、排気口12の内壁に当接している。これにより、排気ガスを、確実に布部材15、16に沿って通過させることができる。
そして、排気ガスが布部材15、16及び円筒体13の側部に沿って流れるので、排気口12内に円筒体13及び布部材15、16を設置しても排気ガスの通過が妨げられないため、加熱炉内の炉内ガスの流れを、排気口12内に布部材を設置しない場合と同一に保つことができると共に、炉内圧力の上昇の虞もなく、加熱炉の熱効率改善装置10を既存の加熱炉に対して容易に適用することができる。更に、加熱炉の熱効率改善装置10の排気口12への取付け、取外しは、円筒体13の排気口12への取付け、取外しを行うことによりできるので、加熱炉の熱効率改善装置10の保守管理が容易になる。
Nb、Tc、Ru、Rh、Pd、Ag、La、Ce、Pr、Nd、Pm、Sm、Eu、
Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb、Lu、Hf、Ta、Re、及びOsの各元素を第1群として、外殻構造が、(1)第1群から選択された1の元素の酸化物、(2)第1群から選択された2以上の元素からなる複合酸化物、(3)第1群から選択された2以上の元素の固溶体酸化物、(4)酸化物と複合酸化物、(5)酸化物と固溶体酸化物、(6)複合酸化物と固溶体酸化物、及び(7)酸化物と複合酸化物と固溶体酸化物のいずれか1からなる材料Aで構成され、外殻構造を形成する無機物質の熱膨張係数の値は、内殻構造を形成する無機物質の熱膨張係数の値の±10%の範囲内にあり、外殻構造の厚さは、0.2μm以上10μm以下である場合、布部材に温度変動が生じても、外殻構造が内殻構造から剥離することを防止できる。その結果、複合化無機繊維が高温の酸化雰囲気中に存在しても、内殻構造が酸素と反応すること(内殻構造の酸化)を防止でき、内殻構造の材質変化に伴う特性の低下(例えば、強度低下、熱放射率の低下等)が抑制される。
及びREAlO3のいずれか1又は2以上から構成すると、固溶体酸化物の(すなわち、外殻構造の)耐熱性及び耐食性を高めることができるので、酸化に伴う内殻構造の材質変化を防止でき、複合化無機繊維の高温酸化雰囲気中での安定性を更に高めることができる。
また、第2の実施の形態に係る加熱炉の熱効率改善装置31を用いた加熱炉の輻射熱反射兼熱遮蔽方法は、第1の実施の形態に係る加熱炉の熱効率改善装置10を用いた加熱炉の輻射熱反射兼熱遮蔽方法と同一なので、説明は省略する。
また、耐熱性の帯状布シートは、厚みが0.2〜10mm、開口率が30%以下である織物(平織、繻子織、綾織、三次元織、及び多軸織のいずれか1)、又は厚みが1〜10mm、体積空隙率が50〜97%である不織布で構成される。そして、帯状布シートは、内殻構造と外殻構造を持つ多層構造からなる複合化無機繊維(第1の実施の形態の加熱炉の熱効率改善装置10で使用している布部材15、16を形成している複合化無機繊維と同一の構成)で形成されている。なお、耐熱性無機接着剤は、アルミナ質である。
なお、充填部材は、円筒体32の炉外側外周部(円筒体32の排ガス出口側外周部)に設けても、円筒体32の炉内側外周部及び炉外側外周部にそれぞれ設けてもよい。
このため、円筒体36及び集合体37についてのみ説明し、加熱炉の熱効率改善装置10と同一の構成部材には同一の符号を付して、詳細な説明は省略する。
また、第3の実施の形態に係る加熱炉の熱効率改善装置35を用いた加熱炉の輻射熱反射兼熱遮蔽方法は、第1の実施の形態に係る加熱炉の熱効率改善装置10を用いた加熱炉の輻射熱反射兼熱遮蔽方法と同一なので、説明は省略する。
また、集合体37が挿入された円筒体36を排気口12に取付けた場合、円筒体36の外側に突出している布部材38、39、41の幅方向の両側端部は、排気口12の内壁に当接している。これにより、排気ガスは、布部材38、39、41及び円筒体36の側部に沿って流れるようになる。
なお、ピンの代わりに耐熱性酸化物(例えばアルミナ)又は耐熱性非酸化物(例えば窒化ケイ素)からなるボルトを使用してもよい。
また、第1〜第3の実施の形態では、集合体を排気口内に設置する場合1個の円筒体を使用したが、図14に示すように、例えば、5mm以上の間隔を有して平行配置された2枚の布部材74、75を備えた第1の布部材群76と、5mm以上の間隔を有して平行配置された2枚の布部材77、78を備えた第2の布部材群79を、第1の布部材群76の布部材74、75と第2の布部材群79の布部材77、78を90°の交差角度で交差させて形成した集合体80を排気口81内に設置する場合、同心に配置した2個の円筒体82、83を使用してもよい。二重円筒体とすることで、集合体80をより安定して排気口81内に設置することができる。更に、排気口の内径が大きい場合、3個以上の円筒体を同心に配置した多重円筒体を使用することもできる。
なお、排気口の断面形状を円形として、筒体に円筒体を用いたが、排気口の断面形状が四角形の場合は、筒体に角筒体を使用する。
Si、C、O、及びZrを含有する無機物質で形成された無機繊維で構成された不織布(繊維径が11μm、繊維目付が240g/m2、体積空隙率が95%、化学繊維の一例であるレ−ヨン繊維を20質量%含有し、幅が500mm、厚さが5mm、長さが10mのロール巻き)を裁断して、縦500mm、横500mmの基材を作製した。そして、基材を熱処理炉内にセットし、アルゴンガス雰囲気中、800℃で1時間熱処理して、基材(不織布)に含有されているレ−ヨン繊維の一部を分解除去して残部を炭化させると共に、基材に施されているサイジング剤(有機物)の除去を行った(以上、第1工程)。
実施例1で作製した複合化無機繊維で構成された不織布から、縦60mm、横130mm、厚さ5mmの布部材を2枚切出し、実施例1と同様の手順で、図16に示すように、布部材間の最小の交差角度が45°となった放射状の集合体を形成した。また、図17に示すように、円筒体の基端の周方向に0°、45°、180°、及び225°の位置に、それぞれ円筒体の軸方向に沿ってスリット(スリットの長さは、布部材の横寸法130mmより長い)を形成すると共に、円筒体の先側の側部の周方向に沿って4等分する位置にアルミナ製の頭付きボルト用の取付け孔を、円筒体の基側の側部の対向する位置にアルミナ製のセラミックボルトが挿通する取付け孔をそれそれ形成した。そして、円筒体に形成した各スリット内に、集合体を構成している布部材の幅方向の両側部がそれぞれ挿通するように集合体を円筒体内に挿入した。これにより、図18に示すように、集合体を、布部材間の最小交差角度を45°(したがって、布部材間の最大交差角度は135°)に維持した状態で、円筒体内に配置することができる。そして、円筒体の基側及び先側にそれぞれセラミックボルト及び頭付きボルトをセットして、熱効率改善装置を作製した。
熱効率改善装置を設置した場合、設置しない場合に比べ消費電力削減率は37%の値を示し、熱効率改善装置(布部材)の上下での温度差は880℃であり、この削減率、温度差ともに300時間一定であることから、布部材間の最小交差角度を45°とした集合体は、布部材間の交差角度を90°とした実施例1の集合体に比べて、更に優れた輻射熱放射作用並びに熱遮蔽作用(熱遮蔽特性)、すなわち、更に優れた省エネルギー効果、CO2削減効果を有することが確認できた。なお、当然のことながら、この集合体を形成している布材の1300℃での耐久性(長期安定性)も確認された。
Si、C、O、及びZrを含有する無機物質で形成された無機繊維で構成された不織布(繊維径が11μm、繊維目付が240g/m2、体積空隙率が95%、レ−ヨン繊維を20質量%含有し、幅が500mm、厚さが5mm、長さが10mのロール巻き)を裁断して、縦500mm、横500mmの基材を作製した。そして、基材を熱処理炉内にセットし、アルゴンガス雰囲気中、800℃で1時間熱処理して、基材(不織布)に含有されているレ−ヨン繊維の一部を分解除去して残部を炭化させると共に、基材に施されているサイジング剤の除去を行った。次に、熱処理して得られた基材から、縦60mm、横130mm、厚さ5mmの不織布試験片を2枚切り出した。また、Si、C、O、及びZrを含有する無機物質で形成された無機繊維で構成された平織物(繊維目付が260g/m2、開口率が29%、幅が400mm、厚さが0.25mm、長さが10mのロール巻)を裁断して、幅が60mm、横130mm、厚さが0.25mmの平織物試験片を4枚切り出した。
そして、2個の布材積層物を用いて、実施例1に示した手順にしたがって、2個の布材積層物が交差角度90°で交差した集合体を作製し、この集合体を、実施例1と同様に円筒体に挿入し、セラミックボルト及び頭付きボルトをセットして熱効率改善装置を組み立て、電気炉の排気口に取付けた。
Si、C、及びOを含有する無機物質で形成された無機繊維で構成された平織物(繊維目付が289g/m2、幅が500mm、厚さ0.33mm、長さが5mのロール巻)から、たて60mm、横130mm、厚さ0.33mmの布部材1枚を切り出した。また、円筒体の基端の周方向に0°及び180°の位置に、それぞれ円筒体の軸方向に沿ってスリット(スリットの長さは、布部材の横寸法130mmより長い)を形成すると共に、円筒体の先側の側部の周方向に4等分する位置に頭付きボルト用の取付け孔を、円筒体の基側の側部の対向する位置にセラミックボルトが挿通する取付け孔をそれそれ形成した。そして、円筒体に形成した各スリット内に、布部材の幅方向の両側部がそれぞれ挿通するように布部材を円筒体内に挿入した。そして、円筒体の基側及び先側にそれぞれセラミックボルト及び頭付きボルトをセットして、熱効率改善装置を作製した。
その結果、150時間までは消費電力削減率は10%を示し、1枚の平織物からなる布部材を使用しても、輻射熱放射作用(輻射熱反射特性)を有することが確認できた。また、布部材の上下の温度差は380℃で、熱遮蔽作用も有することが分かった。
一方、150時間経過後、熱効率改善装置を電気炉の排気口から取外し、布部材を回収した。そして、布部材を形成している平織物の無機繊維の状態を、走査型電子顕微鏡で調査した。その結果、1300℃の温度下で150時間を経過した時点で既に無機繊維が著しく損傷を受けて劣化していることが認められた。したがって、この布部材を1300℃の温度で実用に供するためには、比較的短期間で取替えながら使用する必要がある。
Al、Si、及びOを含有する非晶質無機物質(Al2O3換算相当分が約30%、SiO2換算相当分が約70%)で構成された無機繊維(Al−Si−O系無機繊維)で形成された不織布(縦500mm、横500mm、厚さ5mm、体積空隙率80%)を裁断して、縦60mm、横130mm、厚さ5mmの布部材を3枚作製した。
得られた布部材3枚を用いて、実施例1と同様の手順で、図19に示すように、布部材間の交差角度が60°となった放射状の集合体を形成した。また、図20に示すように、円筒体の基端の周方向に0°、60°、120°、180°、240°、及び300°の位置に、それぞれ円筒体の軸方向に沿ってスリット(スリットの長さは、布部材の横寸法130mmより長い)を形成すると共に、円筒体の先側の側部の周方向に4等分する位置に頭付きボルト用の取付け孔を、円筒体の基側の側部の対向する位置にセラミックボルトが挿通する取付け孔をそれそれ形成した。そして、円筒体に形成した各スリット内に、集合体を構成している布部材の幅方向の両側部がそれぞれ挿通するように集合体を円筒体内に挿入した。これにより、図21に示すように、集合体を、布部材間の交差角度を60°に維持した状態で、円筒体内に配置することができる。そして、円筒体の基側及び先側にそれぞれセラミックボルト及び頭付きボルトをセットして、熱効率改善装置を作製した。
その結果、熱効率改善装置を排気口に取付けることにより、150時間までは消費電力削減率は13%を示し、実施例1〜3の結果と比較して消費電力削減率は相対的に劣るものの、輻射熱放射作用を有することが確認できた。また、集合体(布部材)の上下の温度差は530℃で、集合体が高い熱遮蔽効果をもつことが分かった。
一方、150時間経過後、熱効率改善装置を電気炉の排気口から取外し、集合体を形成している布部材を回収した。そして、布部材を形成している不織布の無機繊維の状態を、走査型電子顕微鏡で調査した。その結果、1300℃の温度下で150時間を経過した時点で、無機繊維中には高温による結晶粒子が出現し、粒成長が生じているため、無機繊維が著しく劣化して脆くなっていることが確認された。したがって、この集合体を1300℃の温度で実用に供するためには、比較的短期間で取替えながら使用することが不可欠である。
実施例1で作製した複合化無機繊維で構成された不織布から、縦60mm、横130mm、厚さ5mmの布部材を3枚切出し、図9(A)、(B)に示す手順に従って、図11の平面図に示すように、平面視して1枚の布部材に、2枚の布部材が、1枚の布部材の幅方向を3等分する2点でそれぞれ直交するように配置して集合体を形成した。次いで、図10に示すように、円筒体の基端から円筒体の軸方向に沿って形成したスリット(スリットの長さは、布部材の横寸法130mmより長い)内に、集合体を形成している布部材の長手方向に沿った両端部がそれぞれ挿通するように集合体を挿入した。これにより、円筒体内を、図11に示すように、円筒体内を通過する排気ガスの流れに沿った複数の分岐路に分割することができる。そして、円筒体の基側及び先側にそれぞれセラミックボルト及び頭付きボルトをセットして、熱効率改善装置を作製した。次いで、実施例1で使用した電気炉の排気口の入口側より、熱効率改善装置の円筒体を基側から挿入し、実施例1と同様の方法で熱効率改善装置を排気口内に取付けた。
また、排気口内に設置する布部材(集合体)の幅は、排気口の内寸法に合わせて決定すればよいが、布部材(集合体)の長さは、加熱炉の排気口の構造、加熱炉内の温度、及び排気口内を通過する排ガス流量によって適宜決定する必要があるが、例えば、排気口の断面が円形の場合、排気口の内径をDとすると、布部材(集合体)の長さXは、0.05D〜5D、好ましくは、0.1D〜4Dとなる。
ここで、布部材間の交差角度が10°未満では、布部材の内側を流れる排気ガス流量と、布部材の外側を流れる排気ガス流量に差が生じるため、布部材の均一加熱が困難となり好ましくない。一方、布部材間の交差角度が90°を超え、170°未満の集合体は、布部材間の交差角度が10°以上90°以下の場合の集合体と、排気ガスの流れによる作用は同一になる。このため、交差角度の下限を10℃、上限を90°とした。
ここで、交差角度が5°未満では、布部材の交差部の近傍を排気ガスが通過する際の抵抗が大きくなり好ましくない。また、n枚の布部材で集合体を形成し、隣接する布部材間の各交差角度を等しくすると、交差角度は360°/2nとなる。なお、交差角度の上限は、3枚の布部材を有する場合で、60°である。
ここで、第1の布部材群の2枚の布部材の間隔が5mm未満では、第1の布部材群を構成する布部材間を排気ガスが通過する際の抵抗が大きくなり好ましくない。また、布部材間の交差角度が5°未満では、布部材の交差部の近傍を排気ガスが通過する際の抵抗が大きくなり好ましくない。一方、布部材間の交差角度が90°を超え、175°未満の集合体は、布部材間の交差角度が5°以上90°未満の集合体と、排気ガスの流れによる作用は同一になる。このため、交差角度の下限を5℃、上限を90°とした。
ここで、第1、第2の布部材群をそれぞれ構成する布部材の間隔が5mm未満では、布部材間を排気ガスが通過する際の抵抗が大きくなり好ましくない。また、布部材間の交差角度が5°未満では、布部材の交差部の近傍を排気ガスが通過する際の抵抗が大きくなり好ましくない。一方、布部材間の交差角度が90°を超え、175°未満の集合体は、布部材間の交差角度が5°以上90°未満の集合体と、排気ガスの流れによる作用は同一になる。このため、交差角度の下限を10℃、上限を90°とした。
また、前記布部材は、厚みが1mm以上10mm以下、体積空隙率が50%以上97%以下の不織布から作製してもよい。
更に、前記布部材は、厚みが0.2mm以上10mm以下、開口率が30%以下の織物及び厚みが1mm以上10mm以下、体積空隙率が50%以上97%以下の不織布のいずれか一方又は双方を重ね合わせて作製された布材積層物から形成してもよい。
ここで、前記織物は、平織、繻子織、綾織、三次元織、及び多軸織のいずれか1とすることができる。
Al、Ti、Cr、Fe、Si、Co、Ni、Cu、Y、Zr、Nb、Tc、Ru、Rh、Pd、Ag、La、Ce、Pr、Nd、Pm、Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、Ho、
Er、Tm、Yb、Lu、Hf、Ta、Re、及びOsの各元素を第1群として、
前記外殻構造は、(1)前記第1群から選択された1の元素の酸化物、(2)前記第1群から選択された2以上の元素からなる複合酸化物、(3)前記第1群から選択された2以上の元素の固溶体酸化物、(4)前記酸化物と前記複合酸化物、(5)前記酸化物と前記固溶体酸化物、(6)前記複合酸化物と前記固溶体酸化物、及び(7)前記酸化物と前記複合酸化物と前記固溶体酸化物のいずれか1からなる材料Aで構成され、
前記外殻構造を形成する無機物質の熱膨張係数の値は、前記内殻構造を形成する無機物質の熱膨張係数の値の±10%の範囲内にあり、前記外殻構造の厚さは、0.2μm以上10μm以下であることが好ましい。
ここで、前記固溶体酸化物は、Y、Yb、Er、Ho、及びDyの各元素を第2群とし、Y、Yb、Er、Ho、Dy、Gd、Sm、Nd、及びLuの各元素を第3群として、前記第2群から選択された少なくとも1の元素をQEとし、前記第3群から選択された少なくとも1の元素をREとしたとき、一般式QE2Si2O7、QESiO5、RE3Al5O12、及びREAlO3のいずれか1又は2以上からなることが好ましい。
また、前記内殻構造は、Ti、Zr、及びAlから選択される1の金属成分をM1とし、Ti及びZrから選択される1の金属成分をM2、その炭化物をM2Cとして、
β−SiC、M2C、β−SiCとM2Cの固溶体及び/又はM2C1−x(0<x<1)からなる粒子径が700nm以下の結晶質超微粒子と、該結晶質超粒子間に存在するSi、C、O、及びM1を含有する非晶質無機物質との集合物で構成することができる。
更に、前記内殻構造は、Si、C、及びOを含有する無機物質で構成することもできる。
そして、前記内殻構造は、粒子径が700nm以下であるβ−SiCの結晶質超微粒子と、該結晶質超微粒子間に存在するSi、C、及びOを含有する非晶質無機物質との集合物で構成してもよい。
あるいは、前記内殻構造は、β−SiCの微結晶からなる結晶質の無機物質で構成することも可能である。
また、前記布部材は無機繊維で構成され、該無機繊維は、Si、C、及びOを含有する無機物質で構成することもできる。
更に、前記布部材は無機繊維で構成され、該無機繊維は、β−SiCの微結晶からなる結晶質の無機物質で構成してもよい。
そして、前記布部材は無機繊維で構成され、該無機繊維は、Al、Si、及びOからなる非晶質無機物質で構成することも可能である。
前記排気口内に、該排気口内を通過する排気ガスの流れに沿って配置され、該排気ガスによって加熱される1又は複数の耐熱性の布部材と、
前記布部材を前記排気口に固定する支持部材とを有し、
加熱された前記布部材からの輻射熱を前記加熱炉に入れて、外部に流出する熱を減少させている。
ここで、布部材間の交差角度が10°未満では、布部材の内側を流れる排気ガス流量と、布部材の外側を流れる排気ガス流量に差が生じるため、布部材の均一加熱が困難となり好ましくない。一方、布部材間の交差角度が90°を超え、170°未満の集合体は、布部材間の交差角度が10°以上90°以下の場合の集合体と、排気ガスの流れによる作用は同一になる。このため、交差角度の下限を10℃、上限を90°とした。
ここで、交差角度が5°未満では、布部材の交差部の近傍を排気ガスが通過する際の抵抗が大きくなり好ましくない。また、n枚の布部材で集合体を形成し、隣接する布部材間の各交差角度を等しくすると、交差角度は360°/2nとなる。なお、交差角度の上限は、3枚の布部材を有する場合で、交差角度は60°である。
また、前記集合体は、5mm以上の間隔を有して平行配置された2枚以上の前記布部材を備えた第1の布部材群と、5mm以上の間隔を有して平行配置された2枚以上の前記布部材を備えた第2の布部材群を有し、前記第1の布部材群の前記布部材と前記第2の布部材群の前記布部材は5°以上の交差角度で交差している構成とすることもできる。
ここで、第1、第2の布部材群をそれぞれ構成する布部材の間隔が5mm未満では、布部材間を排気ガスが通過する際の抵抗が大きくなり好ましくない。また、布部材間の交差角度が5°未満では、布部材の交差部の近傍を排気ガスが通過する際の抵抗が大きくなり好ましくない。一方、布部材間の交差角度が90°を超え、175°未満の集合体は、布部材間の交差角度が5°以上90°未満の集合体と、排気ガスの流れによる作用は同一になる。このため、交差角度の下限を5°、上限を90°とした。
また、前記布部材は、厚みが1mm以上10mm以下、体積空隙率が50%以上97%以下の不織布から作製してもよい。
更に、前記布部材は、厚みが0.2mm以上10mm以下、開口率が30%以下の織物及び厚みが1mm以上10mm以下、体積空隙率が50%以上97%以下の不織布のいずれか一方又は双方を重ね合わせて作製された布材積層物から形成してもよい。
ここで、前記織物は、平織、繻子織、綾織、三次元織、及び多軸織のいずれか1とすることができる。
ここで、前記筒体は、高耐熱性酸化物及び高耐熱性非酸化物のいずれか1からなることが好ましい。
また、前記筒体が高耐熱性非酸化物からなり、該筒体の表面には耐熱酸化物の被覆層が形成されていることが好ましい。
また、前記締結部材は、前記排気口の内壁に先部が螺入する頭付きボルトであることが好ましい。なお、締結部材は、高耐熱性酸化物及び高耐熱性非酸化物のいずれか1から構成することができる。
ここで、前記締結部材が高耐熱性非酸化物からなって、該締結部材の表面には耐熱酸化物の被覆層が形成されていることが好ましい。
また、前記第2の締結部材は、セラミックボルトと、該セラミックボルトに螺合するセラミックナットからなることが好ましい。なお、第2の締結部材は、高耐熱性酸化物及び高耐熱性非酸化物のいずれか1から構成することができる。
ここで、前記第2の締結部材が高耐熱性非酸化物からなって、該第2の締結部材の表面には耐熱酸化物の被覆層が形成されていることが好ましい。
ここで、前記充填部材は前記筒体の排ガス入口側及び前記筒体の排ガス出口側のいずれか一方又は両側に設けることができる。
そして、前記帯状布シートは、厚みが0.2〜10mm、開口率が30%以下である織物、又は厚みが1〜10mm、体積空隙率が50〜97%である不織布で構成することができる。
また、前記耐熱性無機接着剤は、アルミナ質とすることができる。
前記外殻構造を形成する無機物質の熱膨張係数の値は、前記内殻構造を形成する無機物質の熱膨張係数の値の±10%の範囲内にあり、前記外殻構造の厚さは、0.2μm以上10μm以下であることが好ましい。
また、前記固溶体酸化物は、Y、Yb、Er、Ho、及びDyの各元素を第2群とし、Y、Yb、Er、Ho、Dy、Gd、Sm、Nd、及びLuの各元素を第3群として、前記第2群から選択された少なくとも1の元素をQEとし、前記第3群から選択された少なくとも1の元素をREとしたとき、一般式QE2Si2O7、QESiO5、RE3Al5O12、及びREAlO3のいずれか1又は2以上からなることが好ましい。
また、前記内殻構造は、Ti、Zr、及びAlから選択される1の金属成分をM1とし、Ti及びZrから選択される1の金属成分をM2、その炭化物をM2Cとして、
β−SiC、M2C、β−SiCとM2Cの固溶体及び/又はM2C1−x(0<x<1)からなる粒子径が700nm以下の結晶質超微粒子と、該結晶質超粒子間に存在するSi、C、O、及びM1を含有する非晶質無機物質との集合物で構成することができる。
更に、前記内殻構造は、Si、C、及びOを含有する無機物質で構成することもできる。
そして、前記内殻構造は、粒子径が700nm以下であるβ−SiCの結晶質超微粒子と、該結晶質超微粒子間に存在するSi、C、及びOを含有する非晶質無機物質との集合物で構成してもよい。
あるいは、前記内殻構造は、β−SiCの微結晶からなる結晶質の無機物質で構成することも可能である。
また、前記布部材は無機繊維であって、該無機繊維は、Si、C、及びOを含有する無機物質で構成することもできる。
更に、前記布部材は無機繊維であって、該無機繊維は、β−SiCの微結晶からなる結晶質の無機物質で構成してもよい。
そして、前記布部材は無機繊維であって、該無機繊維は、Al、Si、及びOからなる非晶質無機物質で構成することも可能である。
ここで、帯状布シートを形成する無機繊維又は複合化無機繊維は、布部材を形成する無機繊維又は複合化無機繊維と同一の構成とすることができる。
そして、排気口内に布部材を設置しても排気ガスの通過が妨げられないため、加熱炉内の炉内ガスの流れを、排気口内に布部材を設置しない場合と同一に保つことができると共に、炉内圧力の上昇の虞もないため、既存の加熱炉に対して容易に適用することができる。
また、集合体が、3枚以上の布部材で形成され、隣接する布部材間の各交差角度は等しく5°以上である場合、布部材間を排気ガスは一様に通過することができ、布部材を排気ガスの熱で効率的に加熱することができる。これにより、加熱された布部材からの輻射熱を加熱炉内に効率的に入れることができる。
ここで、集合体が、5mm以上の間隔を有して平行配置された2枚の布部材を備えた第1の布部材群と、第1の布部材群を構成する布部材に5°以上90°未満又は90°の交差角度で交差する1枚の布部材を有している場合、排気口内を通過する排気ガスで3枚の布部材を効率的に加熱することができる。これにより、加熱された布部材からの輻射熱を加熱炉内に効率的に入れることができる。
また、集合体が、5mm以上の間隔を有して平行配置された2枚以上の布部材を備えた第1の布部材群と、5mm以上の間隔を有して平行配置された2枚以上の布部材を備えた第2の布部材群を有し、第1の布部材群の布部材と第2の布部材群の布部材は5°以上90°未満又は90°の交差角度で交差している場合、排気口内を通過する排気ガスで布部材を効率的に加熱することができる。これにより、加熱された布部材からの輻射熱を加熱炉内に効率的に入れることができる。
更に、布部材が、厚みが0.2mm以上10mm以下、開口率が30%以下の織物及び厚みが1mm以上10mm以下、体積空隙率が50%以上97%以下の不織布のいずれか一方又は双方を重ね合わせて作製された布材積層物から形成される場合、織物、不織布の枚数を変えることで、種々の厚みの布部材を容易に形成できる。
ここで、織物が、平織、繻子織、綾織、三次元織、及び多軸織のいずれか1である場合、織物の種類を選択することで、目的に応じた最適な布部材を作製できる。
Hf、Ta、Re、及びOsの各元素を第1群として、外殻構造は、(1)第1群から選択された1の元素の酸化物、(2)第1群から選択された2以上の元素からなる複合酸化物、(3)第1群から選択された2以上の元素の固溶体酸化物、(4)酸化物と複合酸化物、(5)酸化物と固溶体酸化物、(6)複合酸化物と固溶体酸化物、及び(7)酸化物と複合酸化物と固溶体酸化物のいずれか1からなる材料Aで構成され、外殻構造を形成する無機物質の熱膨張係数の値は、内殻構造を形成する無機物質の熱膨張係数の値の±10%の範囲内にあり、外殻構造の厚さは、0.2μm以上10μm以下である場合、布部材に温度変動が生じても、外殻構造が内殻構造から剥離することを防止できる。
QESiO5、RE3Al5O12、及びREAlO3のいずれか1又は2以上からなる場合、固溶体酸化物の耐熱性及び耐食性を高めることができる
また、布部材が無機繊維で構成され、無機繊維が、Al、Si、及びOからなる非晶質無機物質で構成されている場合、布部材を酸化雰囲気中で使用できる。
そして、排気口内に布部材を設置しても排気ガスの通過が妨げられないため、加熱炉内の炉内ガスの流れを、排気口内に布部材を設置しない場合と同一に保つことができると共に、炉内圧力の上昇の虞もないため、既存の加熱炉に対して容易に適用することができる。
ここで、集合体が、5mm以上の間隔を有して平行配置された2枚の布部材を備えた第1の布部材群と、第1の布部材群を構成する布部材に5°以上の交差角度で交差する1枚の布部材を有している場合、排気口内を通過する排気ガスで3枚の布部材を効率的に加熱することができる。これにより、加熱された布部材からの輻射熱を加熱炉内に効率的に入れることができる。
また、集合体が、5mm以上の間隔を有して平行配置された2枚以上の布部材を備えた第1の布部材群と、5mm以上の間隔を有して平行配置された2枚以上の布部材を備えた第2の布部材群を有し、第1の布部材群の布部材と第2の布部材群の布部材は5°以上の交差角度で交差している場合、排気口内を通過する排気ガスで布部材を効率的に加熱することができる。これにより、加熱された布部材からの輻射熱を加熱炉内に効率的に入れることができる。
更に、布部材が、厚みが0.2mm以上10mm以下、開口率が30%以下の織物及び厚みが1mm以上10mm以下、体積空隙率が50%以上97%以下の不織布のいずれか一方又は双方を重ね合わせて作製された布材積層物から形成される場合、織物、不織布の枚数を変えることで、種々の厚みの布部材を容易に形成できる。
ここで、織物が、平織、繻子織、綾織、三次元織、及び多軸織のいずれか1である場合、織物の種類を選択することで、目的に応じた最適な布部材を得ることができる。
また、筒体が高耐熱性非酸化物からなり、筒体の表面には耐熱酸化物の被覆層が形成されている場合、加熱炉内で温度変動が発生しても、筒体を高温下で長期間に亘って安定して使用することができる。
ここで、締結部材が、排気口の内壁に先部が螺入する頭付きボルトである場合、筒体の排気口内への取付け、取外しが容易になる。
そして、締結部材が高耐熱性非酸化物からなって、締結部材の表面には耐熱酸化物の被覆層が形成されている場合、加熱炉内で温度変動が発生しても、締結部材を高温下で長期間に亘って安定して使用することができる。
ここで、第2の締結部材が、セラミックボルトと、セラミックボルトに螺合するセラミックナットからなっている場合、セラミックナットによって筒体の位置決め及び締結を容易に行うことができる。
また、第2の締結部材が高耐熱性非酸化物からなって、第2の締結部材の表面には耐熱酸化物の被覆層が形成されている場合、加熱炉内で温度変動が発生しても、第2の締結部材を高温下で長期間に亘って安定して使用することができる。
そして、充填部材が筒体の排ガス入口側と排ガス出口側のいずれか一方又は両側に設けられている場合、筒体の排気口内への固定力を高めることができる。
ここで、帯状布シートが、厚みが0.2〜10mm、開口率が30%以下である織物、又は厚みが1〜10mm、体積空隙率が50〜97%である不織布で構成されている場合、帯状布シートに耐熱性無機接着剤を容易に練り込むことができると共に、帯状布シートを筒体の外周面に巻き付ける回数を変えることで充填部材の厚みを容易に調整できる。
また、耐熱性無機接着剤が、アルミナ質である場合、高温下で安定した接着強度を維持することができ、筒体を排気口内に充填部材を介して確実に固定することができる。
ここで、固溶体酸化物が、Y、Yb、Er、Ho、及びDyの各元素を第2群とし、Y、Yb、Er、Ho、Dy、Gd、Sm、Nd、及びLuの各元素を第3群として、第2群から選択された少なくとも1の元素をQEとし、第3群から選択された少なくとも1の元素をREとしたとき、一般式QE2Si2O7、QESiO5、RE3Al5O12、及び
REAlO3のいずれか1又は2以上からなる場合、固溶体酸化物の耐熱性及び耐食性を高めることができる。
また、無機繊維が、Al、Si、及びOからなる非晶質無機物質で構成されている場合、布部材を高温の酸化雰囲気中で使用できる。
図1に示すように、本発明の第1の実施の形態に係る加熱炉の熱効率改善装置(以下、単に熱効率改善装置という)10は、加熱炉の、例えば天井部11を垂直に貫通して設けられた断面円形の排気口12内に設置され、排気口12から外部に流出する熱を減少させる作用を有するものである。
なお、布部材を、厚みが0.2mm以上10mm以下、開口率が30%以下の織物及び厚みが1mm以上10mm以下、体積空隙率が50%以上97%以下の不織布のいずれか一方又は双方を重ね合わせた布材積層物から形成することもできる。
Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb、Lu、Hf、Ta、Re、及びOsの各元素を第1群として、(1)第1群から選択された1の元素の酸化物、(2)第1群から選択された2以上の元素からなる複合酸化物、(3)第1群から選択された2以上の元素の固溶体酸化物、(4)酸化物と複合酸化物、(5)酸化物と固溶体酸化物、(6)複合酸化物と固溶体酸化物、及び(7)酸化物と複合酸化物と固溶体酸化物のいずれか1からなる材料Aで構成されている。そして、外殻構造を形成する無機物質の熱膨張係数の値は、内殻構造を形成する無機物質の熱膨張係数の値の±10%の範囲内にあり、外殻構造の厚さは、0.2μm以上10μm以下である。これによって、複合化無機繊維に温度変動が生じても、外殻構造が内殻構造から剥離することを防止できる。
Er、Tm、Yb、Lu、Hf、Ta、Re、及びOsの各元素を第1群として、材料Aは、(1)第1群から選択された1の元素の酸化物、(2)第1群から選択された2以上の元素からなる複合酸化物、(3)第1群から選択された2以上の元素の固溶体酸化物、(4)酸化物と複合酸化物、(5)酸化物と固溶体酸化物、(6)複合酸化物と固溶体酸化物、及び(7)酸化物と複合酸化物と固溶体酸化物のいずれか1からなる。なお、耐熱性及び耐食性の高い固溶体酸化物とする場合、Y、Yb、Er、Ho、及びDyの各元素を第2群とし、Y、Yb、Er、Ho、Dy、Gd、Sm、Nd、及びLuの各元素を第3群として、更に第2群から選択された少なくとも1の元素をQEとし、第3群から選択された少なくとも1の元素をREとして、固溶体酸化物の組成を、一般式QE2Si2O7、
QESiO5、RE3Al5O12、及びREAlO3のいずれか1又は2以上とする。
加熱炉の熱効率改善装置10を加熱炉の排気口12内に設置することで、排気ガスは、加熱炉の熱効率改善装置10の円筒体13内及び円筒体13の外周面と排気口12の内周面との隙間を通過して外部に排出されることになる。ここで、円筒体13内には、布部材15、16が、平面視して1点で交差して放射状となった集合体20が、その長手方向(布部材15、16の長手方向)を円筒体13の軸心方向(排気ガスの流れ方向)に向けて挿入されている。また、円筒体13の外周面と排気口12の内周面との隙間には、円筒体13の外側に突出している布部材15、16の幅方向の両端部が、その長手方向を排気口12の軸心方向(円筒体13の軸心方向)に沿って配置され、しかも布部材15、16の幅方向の両側端部は、排気口12の内壁に当接している。これにより、排気ガスを、確実に布部材15、16に沿って通過させることができる。
そして、排気ガスが布部材15、16及び円筒体13の側部に沿って流れるので、排気口12内に円筒体13及び布部材15、16を設置しても排気ガスの通過が妨げられないため、加熱炉内の炉内ガスの流れを、排気口12内に布部材を設置しない場合と同一に保つことができると共に、炉内圧力の上昇の虞もなく、加熱炉の熱効率改善装置10を既存の加熱炉に対して容易に適用することができる。更に、加熱炉の熱効率改善装置10の排気口12への取付け、取外しは、円筒体13の排気口12への取付け、取外しを行うことによりできるので、加熱炉の熱効率改善装置10の保守管理が容易になる。
Nb、Tc、Ru、Rh、Pd、Ag、La、Ce、Pr、Nd、Pm、Sm、Eu、
Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb、Lu、Hf、Ta、Re、及びOsの各元素を第1群として、外殻構造が、(1)第1群から選択された1の元素の酸化物、(2)第1群から選択された2以上の元素からなる複合酸化物、(3)第1群から選択された2以上の元素の固溶体酸化物、(4)酸化物と複合酸化物、(5)酸化物と固溶体酸化物、(6)複合酸化物と固溶体酸化物、及び(7)酸化物と複合酸化物と固溶体酸化物のいずれか1からなる材料Aで構成され、外殻構造を形成する無機物質の熱膨張係数の値は、内殻構造を形成する無機物質の熱膨張係数の値の±10%の範囲内にあり、外殻構造の厚さは、0.2μm以上10μm以下である場合、布部材に温度変動が生じても、外殻構造が内殻構造から剥離することを防止できる。その結果、複合化無機繊維が高温の酸化雰囲気中に存在しても、内殻構造が酸素と反応すること(内殻構造の酸化)を防止でき、内殻構造の材質変化に伴う特性の低下(例えば、強度低下、熱放射率の低下等)が抑制される。
及びREAlO3のいずれか1又は2以上から構成すると、固溶体酸化物の(すなわち、外殻構造の)耐熱性及び耐食性を高めることができるので、酸化に伴う内殻構造の材質変化を防止でき、複合化無機繊維の高温酸化雰囲気中での安定性を更に高めることができる。
また、第2の実施の形態に係る加熱炉の熱効率改善装置31を用いた加熱炉の輻射熱反射兼熱遮蔽方法は、第1の実施の形態に係る加熱炉の熱効率改善装置10を用いた加熱炉の輻射熱反射兼熱遮蔽方法と同一なので、説明は省略する。
また、耐熱性の帯状布シートは、厚みが0.2〜10mm、開口率が30%以下である織物(平織、繻子織、綾織、三次元織、及び多軸織のいずれか1)、又は厚みが1〜10mm、体積空隙率が50〜97%である不織布で構成される。そして、帯状布シートは、内殻構造と外殻構造を持つ多層構造からなる複合化無機繊維(第1の実施の形態の加熱炉の熱効率改善装置10で使用している布部材15、16を形成している複合化無機繊維と同一の構成)で形成されている。なお、耐熱性無機接着剤は、アルミナ質である。
なお、充填部材は、円筒体32の炉外側外周部(円筒体32の排ガス出口側外周部)に設けても、円筒体32の炉内側外周部及び炉外側外周部にそれぞれ設けてもよい。
このため、円筒体36及び集合体37についてのみ説明し、加熱炉の熱効率改善装置10と同一の構成部材には同一の符号を付して、詳細な説明は省略する。
また、第3の実施の形態に係る加熱炉の熱効率改善装置35を用いた加熱炉の輻射熱反射兼熱遮蔽方法は、第1の実施の形態に係る加熱炉の熱効率改善装置10を用いた加熱炉の輻射熱反射兼熱遮蔽方法と同一なので、説明は省略する。
また、集合体37が挿入された円筒体36を排気口12に取付けた場合、円筒体36の外側に突出している布部材38、39、41の幅方向の両側端部は、排気口12の内壁に当接している。これにより、排気ガスは、布部材38、39、41及び円筒体36の側部に沿って流れるようになる。
なお、ピンの代わりに耐熱性酸化物(例えばアルミナ)又は耐熱性非酸化物(例えば窒化ケイ素)からなるボルトを使用してもよい。
また、第1〜第3の実施の形態では、集合体を排気口内に設置する場合1個の円筒体を使用したが、図14に示すように、例えば、5mm以上の間隔を有して平行配置された2枚の布部材74、75を備えた第1の布部材群76と、5mm以上の間隔を有して平行配置された2枚の布部材77、78を備えた第2の布部材群79を、第1の布部材群76の布部材74、75と第2の布部材群79の布部材77、78を90°の交差角度で交差させて形成した集合体80を排気口81内に設置する場合、同心に配置した2個の円筒体82、83を使用してもよい。二重円筒体とすることで、集合体80をより安定して排気口81内に設置することができる。更に、排気口の内径が大きい場合、3個以上の円筒体を同心に配置した多重円筒体を使用することもできる。
なお、排気口の断面形状を円形として、筒体に円筒体を用いたが、排気口の断面形状が四角形の場合は、筒体に角筒体を使用する。
Si、C、O、及びZrを含有する無機物質で形成された無機繊維で構成された不織布(繊維径が11μm、繊維目付が240g/m2、体積空隙率が95%、化学繊維の一例であるレ−ヨン繊維を20質量%含有し、幅が500mm、厚さが5mm、長さが10mのロール巻き)を裁断して、縦500mm、横500mmの基材を作製した。そして、基材を熱処理炉内にセットし、アルゴンガス雰囲気中、800℃で1時間熱処理して、基材(不織布)に含有されているレ−ヨン繊維の一部を分解除去して残部を炭化させると共に、基材に施されているサイジング剤(有機物)の除去を行った(以上、第1工程)。
実施例1で作製した複合化無機繊維で構成された不織布から、縦60mm、横130mm、厚さ5mmの布部材を2枚切出し、実施例1と同様の手順で、図16に示すように、布部材間の最小の交差角度が45°となった放射状の集合体を形成した。また、図17に示すように、円筒体の基端の周方向に0°、45°、180°、及び225°の位置に、それぞれ円筒体の軸方向に沿ってスリット(スリットの長さは、布部材の横寸法130mmより長い)を形成すると共に、円筒体の先側の側部の周方向に沿って4等分する位置にアルミナ製の頭付きボルト用の取付け孔を、円筒体の基側の側部の対向する位置にアルミナ製のセラミックボルトが挿通する取付け孔をそれそれ形成した。そして、円筒体に形成した各スリット内に、集合体を構成している布部材の幅方向の両側部がそれぞれ挿通するように集合体を円筒体内に挿入した。これにより、図18に示すように、集合体を、布部材間の最小交差角度を45°(したがって、布部材間の最大交差角度は135°)に維持した状態で、円筒体内に配置することができる。そして、円筒体の基側及び先側にそれぞれセラミックボルト及び頭付きボルトをセットして、熱効率改善装置を作製した。
熱効率改善装置を設置した場合、設置しない場合に比べ消費電力削減率は37%の値を示し、熱効率改善装置(布部材)の上下での温度差は880℃であり、この削減率、温度差ともに300時間一定であることから、布部材間の最小交差角度を45°とした集合体は、布部材間の交差角度を90°とした実施例1の集合体に比べて、更に優れた輻射熱放射作用並びに熱遮蔽作用(熱遮蔽特性)、すなわち、更に優れた省エネルギー効果、CO2削減効果を有することが確認できた。なお、当然のことながら、この集合体を形成している布材の1300℃での耐久性(長期安定性)も確認された。
Si、C、O、及びZrを含有する無機物質で形成された無機繊維で構成された不織布(繊維径が11μm、繊維目付が240g/m2、体積空隙率が95%、レ−ヨン繊維を20質量%含有し、幅が500mm、厚さが5mm、長さが10mのロール巻き)を裁断して、縦500mm、横500mmの基材を作製した。そして、基材を熱処理炉内にセットし、アルゴンガス雰囲気中、800℃で1時間熱処理して、基材(不織布)に含有されているレ−ヨン繊維の一部を分解除去して残部を炭化させると共に、基材に施されているサイジング剤の除去を行った。次に、熱処理して得られた基材から、縦60mm、横130mm、厚さ5mmの不織布試験片を2枚切り出した。また、Si、C、O、及びZrを含有する無機物質で形成された無機繊維で構成された平織物(繊維目付が260g/m2、開口率が29%、幅が400mm、厚さが0.25mm、長さが10mのロール巻)を裁断して、幅が60mm、横130mm、厚さが0.25mmの平織物試験片を4枚切り出した。
そして、2個の布材積層物を用いて、実施例1に示した手順にしたがって、2個の布材積層物が交差角度90°で交差した集合体を作製し、この集合体を、実施例1と同様に円筒体に挿入し、セラミックボルト及び頭付きボルトをセットして熱効率改善装置を組み立て、電気炉の排気口に取付けた。
Si、C、及びOを含有する無機物質で形成された無機繊維で構成された平織物(繊維目付が289g/m2、幅が500mm、厚さ0.33mm、長さが5mのロール巻)から、たて60mm、横130mm、厚さ0.33mmの布部材1枚を切り出した。また、円筒体の基端の周方向に0°及び180°の位置に、それぞれ円筒体の軸方向に沿ってスリット(スリットの長さは、布部材の横寸法130mmより長い)を形成すると共に、円筒体の先側の側部の周方向に4等分する位置に頭付きボルト用の取付け孔を、円筒体の基側の側部の対向する位置にセラミックボルトが挿通する取付け孔をそれぞれ形成した。そして、円筒体に形成した各スリット内に、布部材の幅方向の両側部がそれぞれ挿通するように布部材を円筒体内に挿入した。そして、円筒体の基側及び先側にそれぞれセラミックボルト及び頭付きボルトをセットして、熱効率改善装置を作製した。
その結果、150時間までは消費電力削減率は10%を示し、1枚の平織物からなる布部材を使用しても、輻射熱放射作用(輻射熱反射特性)を有することが確認できた。また、布部材の上下の温度差は380℃で、熱遮蔽作用も有することが分かった。
一方、150時間経過後、熱効率改善装置を電気炉の排気口から取外し、布部材を回収した。そして、布部材を形成している平織物の無機繊維の状態を、走査型電子顕微鏡で調査した。その結果、1300℃の温度下で150時間を経過した時点で既に無機繊維が著しく損傷を受けて劣化していることが認められた。したがって、この布部材を1300℃の温度で実用に供するためには、比較的短期間で取替えながら使用する必要がある。
Al、Si、及びOを含有する非晶質無機物質(Al2O3換算相当分が約30%、SiO2換算相当分が約70%)で構成された無機繊維(Al−Si−O系無機繊維)で形成された不織布(縦500mm、横500mm、厚さ5mm、体積空隙率80%)を裁断して、縦60mm、横130mm、厚さ5mmの布部材を3枚作製した。
得られた布部材3枚を用いて、実施例1と同様の手順で、図19に示すように、布部材間の交差角度が60°となった放射状の集合体を形成した。また、図20に示すように、円筒体の基端の周方向に0°、60°、120°、180°、240°、及び300°の位置に、それぞれ円筒体の軸方向に沿ってスリット(スリットの長さは、布部材の横寸法130mmより長い)を形成すると共に、円筒体の先側の側部の周方向に4等分する位置に頭付きボルト用の取付け孔を、円筒体の基側の側部の対向する位置にセラミックボルトが挿通する取付け孔をそれそれ形成した。そして、円筒体に形成した各スリット内に、集合体を構成している布部材の幅方向の両側部がそれぞれ挿通するように集合体を円筒体内に挿入した。これにより、図21に示すように、集合体を、布部材間の交差角度を60°に維持した状態で、円筒体内に配置することができる。そして、円筒体の基側及び先側にそれぞれセラミックボルト及び頭付きボルトをセットして、熱効率改善装置を作製した。
その結果、熱効率改善装置を排気口に取付けることにより、150時間までは消費電力削減率は13%を示し、実施例1〜3の結果と比較して消費電力削減率は相対的に劣るものの、輻射熱放射作用を有することが確認できた。また、集合体(布部材)の上下の温度差は530℃で、集合体が高い熱遮蔽効果をもつことが分かった。
一方、150時間経過後、熱効率改善装置を電気炉の排気口から取外し、集合体を形成している布部材を回収した。そして、布部材を形成している不織布の無機繊維の状態を、走査型電子顕微鏡で調査した。その結果、1300℃の温度下で150時間を経過した時点で、無機繊維中には高温による結晶粒子が出現し、粒成長が生じているため、無機繊維が著しく劣化して脆くなっていることが確認された。したがって、この集合体を1300℃の温度で実用に供するためには、比較的短期間で取替えながら使用することが不可欠である。
実施例1で作製した複合化無機繊維で構成された不織布から、縦60mm、横130mm、厚さ5mmの布部材を3枚切出し、図9(A)、(B)に示す手順に従って、図11の平面図に示すように、平面視して1枚の布部材に、2枚の布部材が、1枚の布部材の幅方向を3等分する2点でそれぞれ直交するように配置して集合体を形成した。次いで、図10に示すように、円筒体の基端から円筒体の軸方向に沿って形成したスリット(スリットの長さは、布部材の横寸法130mmより長い)内に、集合体を形成している布部材の長手方向に沿った両端部がそれぞれ挿通するように集合体を挿入した。これにより、円筒体内を、図11に示すように、円筒体内を通過する排気ガスの流れに沿った複数の分岐路に分割することができる。そして、円筒体の基側及び先側にそれぞれセラミックボルト及び頭付きボルトをセットして、熱効率改善装置を作製した。次いで、実施例1で使用した電気炉の排気口の入口側より、熱効率改善装置の円筒体を基側から挿入し、実施例1と同様の方法で熱効率改善装置を排気口内に取付けた。
また、排気口内に設置する布部材(集合体)の幅は、排気口の内寸法に合わせて決定すればよいが、布部材(集合体)の長さは、加熱炉の排気口の構造、加熱炉内の温度、及び排気口内を通過する排ガス流量によって適宜決定する必要があるが、例えば、排気口の断面が円形の場合、排気口の内径をDとすると、布部材(集合体)の長さXは、0.05D〜5D、好ましくは、0.1D〜4Dとなる。
Claims (60)
- 1又は複数の耐熱性の布部材を、支持部材を介して加熱炉の排気口内に該排気口内を通過する排気ガスの流れに沿って設置し、該排気口を通過する排気ガスで前記布部材を加熱し、加熱された前記布部材からの輻射熱を該加熱炉内に入れて、該排気口から外部に流出する熱を減少させることを特徴とする加熱炉の熱効率改善方法。
- 請求項1記載の加熱炉の熱効率改善方法において、前記布部材は複数設置され、しかも、該複数の布部材は平面視して1点で交差して放射状の集合体を形成していることを特徴とする加熱炉の熱効率改善方法。
- 請求項2記載の加熱炉の熱効率改善方法において、前記集合体は、2枚の前記布部材で形成され、該布部材間の交差角度は10°以上90°以下であることを特徴とする加熱炉の熱効率改善方法。
- 請求項2記載の加熱炉の熱効率改善方法において、前記集合体は、3枚以上の前記布部材で形成され、隣接する該布部材間の各交差角度は等しく5°以上であることを特徴とする加熱炉の熱効率改善方法。
- 請求項1記載の加熱炉の熱効率改善方法において、前記布部材が3枚以上あって、該布部材は平面視して2点以上で交差して、前記排気口内を該排気口内を通過する排気ガスの流れに沿った複数の分岐路に分割する集合体を形成していることを特徴とする加熱炉の熱効率改善方法。
- 請求項5記載の加熱炉の熱効率改善方法において、前記集合体は、5mm以上の間隔を有して平行配置された2枚の前記布部材を備えた第1の布部材群と、該第1の布部材群を構成する前記布部材に5°以上90°未満又は90°の交差角度で交差する1枚の前記布部材を有していることを特徴とする加熱炉の熱効率改善方法。
- 請求項5記載の加熱炉の熱効率改善方法において、前記集合体は、5mm以上の間隔を有して平行配置された2枚以上の前記布部材を備えた第1の布部材群と、5mm以上の間隔を有して平行配置された2枚以上の前記布部材を備えた第2の布部材群を有し、前記第1の布部材群の前記布部材と前記第2の布部材群の前記布部材は5°以上90°未満又は90°の交差角度で交差していることを特徴とする加熱炉の熱効率改善方法。
- 請求項1〜7のいずれか1項に記載の加熱炉の熱効率改善方法において、前記布部材の幅方向の両側端部は、前記排気口の内壁に当接していることを特徴とする加熱炉の熱効率改善方法。
- 請求項1〜8のいずれか1項に記載の加熱炉の熱効率改善方法において、前記布部材は、厚みが0.2mm以上10mm以下、開口率が30%以下の織物から作製されていることを特徴とする加熱炉の熱効率改善方法。
- 請求項1〜8のいずれか1項に記載の加熱炉の熱効率改善方法において、前記布部材は、厚みが1mm以上10mm以下、体積空隙率が50%以上97%以下の不織布から作製されていることを特徴とする加熱炉の熱効率改善方法。
- 請求項1〜8のいずれか1項に記載の加熱炉の熱効率改善方法において、前記布部材は、厚みが0.2mm以上10mm以下、開口率が30%以下の織物及び厚みが1mm以上10mm以下、体積空隙率が50%以上97%以下の不織布のいずれか一方又は双方を重ね合わせて作製された布材積層物から形成することを特徴とする加熱炉の熱効率改善方法。
- 請求項9又は11記載の加熱炉の熱効率改善方法において、前記織物は、平織、繻子織、綾織、三次元織、及び多軸織のいずれか1であることを特徴とする加熱炉の熱効率改善方法。
- 請求項1〜12記載の加熱炉の熱効率改善方法において、前記布部材は複合化無機繊維で構成され、該複合化無機繊維は内殻構造と外殻構造を持つ多層構造を有し、
Al、Ti、Cr、Fe、Si、Co、Ni、Cu、Y、Zr、Nb、Tc、Ru、Rh、Pd、Ag、La、Ce、Pr、Nd、Pm、Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、Ho、
Er、Tm、Yb、Lu、Hf、Ta、Re、及びOsの各元素を第1群として、
前記外殻構造は、(1)前記第1群から選択された1の元素の酸化物、(2)前記第1群から選択された2以上の元素からなる複合酸化物、(3)前記第1群から選択された2以上の元素の固溶体酸化物、(4)前記酸化物と前記複合酸化物、(5)前記酸化物と前記固溶体酸化物、(6)前記複合酸化物と前記固溶体酸化物、及び(7)前記酸化物と前記複合酸化物と前記固溶体酸化物のいずれか1からなる材料Aで構成され、
前記外殻構造を形成する無機物質の熱膨張係数の値は、前記内殻構造を形成する無機物質の熱膨張係数の値の±10%の範囲内にあり、前記外殻構造の厚さは、0.2μm以上10μm以下であることを特徴とする加熱炉の熱効率改善方法。 - 請求項13記載の加熱炉の熱効率改善方法において、前記固溶体酸化物は、Y、Yb、Er、Ho、及びDyの各元素を第2群とし、Y、Yb、Er、Ho、
Dy、Gd、Sm、Nd、及びLuの各元素を第3群として、前記第2群から選択された少なくとも1の元素をQEとし、前記第3群から選択された少なくとも1の元素をREとしたとき、一般式QE2Si2O7、QESiO5、RE3Al5O12、及び
REAlO3のいずれか1又は2以上からなることを特徴とする加熱炉の熱効率改善方法。 - 請求項13又は14記載の加熱炉の熱効率改善方法において、前記内殻構造は、Ti、Zr、及びAlから選択される1の金属成分をM1として、Si、C、O、及びM1を含有する無機物質で構成されていることを特徴とする加熱炉の熱効率改善方法。
- 請求項13又は14記載の加熱炉の熱効率改善方法において、前記内殻構造は、Ti、Zr、及びAlから選択される1の金属成分をM1とし、Ti及びZrから選択される1の金属成分をM2、その炭化物をM2Cとして、β−SiC、
M2C、β−SiCとM2Cの固溶体及び/又はM2C1−x(0<x<1)からなる粒子径が700nm以下の結晶質超微粒子と、該結晶質超粒子間に存在するSi、C、O、及びM1を含有する非晶質無機物質との集合物で構成されていることを特徴とする加熱炉の熱効率改善方法。 - 請求項13又は14記載の加熱炉の熱効率改善方法において、前記内殻構造は、Si、C、及びOを含有する無機物質で構成されていることを特徴とする加熱炉の熱効率改善方法。
- 請求項13又は14記載の加熱炉の熱効率改善方法において、前記内殻構造は、粒子径が700nm以下であるβ−SiCの結晶質超微粒子と、該結晶質超微粒子間に存在するSi、C、及びOを含有する非晶質無機物質との集合物で構成されていることを特徴とする加熱炉の熱効率改善方法。
- 請求項13又は14記載の加熱炉の熱効率改善方法において、前記内殻構造は、β−SiCの微結晶からなる結晶質の無機物質で構成されていることを特徴とする加熱炉の熱効率改善方法。
- 請求項1〜12のいずれか1項に記載の加熱炉の熱効率改善方法において、前記布部材は無機繊維で構成され、該無機繊維は、Ti、Zr及びAlから選択される1の金属成分をM1として、Si、C、O、及びM1を含有する無機物質で構成されていることを特徴とする加熱炉の熱効率改善方法。
- 請求項1〜12のいずれか1項に記載の加熱炉の熱効率改善方法において、前記布部材は無機繊維で構成され、該無機繊維は、Si、C、及びOを含有する無機物質で構成されていることを特徴とする加熱炉の熱効率改善方法。
- 請求項1〜12のいずれか1項に記載の加熱炉の熱効率改善方法において、前記布部材は無機繊維で構成され、該無機繊維は、β−SiCの微結晶からなる結晶質の無機物質で構成されていることを特徴とする加熱炉の熱効率改善方法。
- 請求項1〜12のいずれか1項に記載の加熱炉の熱効率改善方法において、前記布部材は無機繊維で構成され、該無機繊維は、Al、Si、及びOからなる非晶質無機物質で構成されていることを特徴とする加熱炉の熱効率改善方法。
- 加熱炉の排気口内に設置し、該排気口から外部に流出する熱を減少させる加熱炉の熱効率改善装置であって、
前記排気口内に、該排気口内を通過する排気ガスの流れに沿って配置され、該排気ガスによって加熱される1又は複数の耐熱性の布部材と、
前記布部材を前記排気口に固定する支持部材とを有し、
加熱された前記布部材からの輻射熱を前記加熱炉に入れて、外部に流出する熱を減少させることを特徴とする加熱炉の熱効率改善装置。 - 請求項24記載の加熱炉の熱効率改善装置において、前記布部材は2枚あって、平面視して1点で交差して放射状の集合体を形成し、前記布部材間の交差角度は10°以上90°以下であることを特徴とする加熱炉の熱効率改善装置。
- 請求項24記載の加熱炉の熱効率改善装置において、前記布部材は3枚以上あって、平面視して1点で交差して放射状の集合体を形成し、隣接する前記布部材間の各交差角度は等しく、5°以上であることを特徴とする加熱炉の熱効率改善装置。
- 請求項24記載の加熱炉の熱効率改善装置において、前記布部材が3枚以上あって、該布部材は平面視して2点以上で交差して、前記排気口内を通過する排気ガスの流れに沿った複数の分岐路に分割する集合体を形成していることを特徴とする加熱炉の熱効率改善装置。
- 請求項27記載の加熱炉の熱効率改善装置において、前記集合体は、5mm以上の間隔を有して平行配置された2枚の前記布部材を備えた第1の布部材群と、該第1の布部材群を構成する前記布部材に5°以上の交差角度で交差する1枚の前記布部材を有していることを特徴とする加熱炉の熱効率改善装置。
- 請求項27記載の加熱炉の熱効率改善装置において、前記集合体は、5mm以上の間隔を有して平行配置された2枚以上の前記布部材を備えた第1の布部材群と、5mm以上の間隔を有して平行配置された2枚以上の前記布部材を備えた第2の布部材群を有し、前記第1の布部材群の前記布部材と前記第2の布部材群の前記布部材は5°以上の交差角度で交差していることを特徴とする加熱炉の熱効率改善装置。
- 請求項24〜29のいずれか1項に記載の加熱炉の熱効率改善装置において、前記布部材の幅方向の両側端部は、前記排気口の内壁に当接していることを特徴とする加熱炉の熱効率改善装置。
- 請求項24〜30のいずれか1項に記載の加熱炉の熱効率改善装置において、前記布部材は、厚みが0.2mm以上10mm以下、開口率が30%以下の織物から作製されることを特徴とする加熱炉の熱効率改善装置。
- 請求項24〜30のいずれか1項に記載の加熱炉の熱効率改善装置において、前記布部材は、厚みが1mm以上10mm以下、体積空隙率が50%以上97%以下の不織布から作製されることを特徴とする加熱炉の熱効率改善装置。
- 請求項24〜30のいずれか1項に記載の加熱炉の熱効率改善装置において、前記布部材は、厚みが0.2mm以上10mm以下、開口率が30%以下の織物及び厚みが1mm以上10mm以下、体積空隙率が50%以上97%以下の不織布のいずれか一方又は双方を重ね合わせて作製された布材積層物から形成されることを特徴とする加熱炉の熱効率改善装置。
- 請求項31又は33記載の加熱炉の熱効率改善装置において、前記織物は、平織、繻子織、綾織、三次元織、及び多軸織のいずれか1であることを特徴とする加熱炉の熱効率改善装置。
- 請求項24〜34のいずれか1記載の加熱炉の熱効率改善装置において、前記支持部材は、前記布部材が装着されるスリットを有する筒体と、前記筒体を前記排気口の内壁内に、前記排気ガスの流れ沿って取付ける固定手段とを有することを特徴とする加熱炉の熱効率改善装置。
- 請求項35記載の加熱炉の熱効率改善装置において、前記筒体は、高耐熱性酸化物及び高耐熱性非酸化物のいずれか1からなることを特徴とする加熱炉の熱効率改善装置。
- 請求項36記載の加熱炉の熱効率改善装置において、前記筒体が高耐熱性非酸化物からなり、該筒体の表面には耐熱酸化物の被覆層が形成されていることを特徴とする加熱炉の熱効率改善装置。
- 請求項36又は37に記載の加熱炉の熱効率改善装置において、前記固定手段は、前記筒体の排ガス入口側にあって、半径方向内側端部が前記筒体に当接又は固定され、半径方向外側端部が該排気口の内壁内に固定される1又は複数の耐熱性の締結部材を有することを特徴とする加熱炉の熱効率改善装置。
- 請求項38記載の加熱炉の熱効率改善装置において、前記締結部材は、前記排気口の内壁に先部が螺入する頭付きボルトであることを特徴とする加熱炉の熱効率改善装置。
- 請求項38又は39記載の加熱炉の熱効率改善装置において、前記締結部材が高耐熱性非酸化物からなって、該締結部材の表面には耐熱酸化物の被覆層が形成されていることを特徴とする加熱炉の熱効率改善装置。
- 請求項35〜40のいずれか1項に記載の加熱炉の熱効率改善装置において、前記固定手段は、前記排気口に該排気口の内壁とは隙間を有して配置された前記筒体の排ガス出口側を貫通し、両端部が該排気口の内壁内に取付けられる1又は複数の耐熱性の第2の締結部材を有することを特徴とする加熱炉の熱効率改善装置。
- 請求項41記載の加熱炉の熱効率改善装置において、前記第2の締結部材は、セラミックボルトと、該セラミックボルトに螺合するセラミックナットからなることを特徴とする加熱炉の熱効率改善装置。
- 請求項41記載の加熱炉の熱効率改善装置において、前記第2の締結部材が高耐熱性非酸化物からなって、該第2の締結部材の表面には耐熱酸化物の被覆層が形成されていることを特徴とする加熱炉の熱効率改善装置。
- 請求項35〜43のいずれか1項に記載の加熱炉の熱効率改善装置において、前記固定手段は、耐熱性の帯状布シートに耐熱性無機接着剤を練り込んで作製され、前記筒体の外周面に巻き付けられて前記排気口に挿入された際に該筒体と該排気口との隙間を塞ぐ充填部材を有することを特徴とする加熱炉の熱効率改善装置。
- 請求項44記載の加熱炉の熱効率改善装置において、前記充填部材は前記筒体の排ガス入口側及び前記筒体の排ガス出口側のいずれか一方又は両側に設けられていることを特徴とする加熱炉の熱効率改善装置。
- 請求項44又は45記載の加熱炉の熱効率改善装置において、前記帯状布シートは、厚みが0.2〜10mm、開口率が30%以下である織物、又は厚みが1〜10mm、体積空隙率が50〜97%である不織布で構成されていることを特徴とする加熱炉の熱効率改善装置。
- 請求項44〜46のいずれか1項に記載の加熱炉の熱効率改善装置において、前記耐熱性無機接着剤は、アルミナ質であることを特徴とする加熱炉の熱効率改善装置。
- 請求項24〜47のいずれか1項に記載の加熱炉の熱効率改善装置において、前記布部材は、無機繊維又は内殻構造と外殻構造を持つ多層構造からなる複合化無機繊維で形成されていることを特徴とする加熱炉の熱遮蔽兼熱輻射反射装置。
- 請求項48記載の加熱炉の熱効率改善装置において、前記布部材は複合化無機繊維であって、該複合化無機繊維の外殻構造は、Al、Ti、Cr、Fe、Si、Co、Ni、Cu、Y、Zr、Nb、Tc、Ru、Rh、Pd、Ag、La、Ce、Pr、Nd、Pm、Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb、Lu、Hf、Ta、Re、及びOsの各元素を第1群として、(1)前記第1群から選択された1の元素の酸化物、(2)前記第1群から選択された2以上の元素からなる複合酸化物、(3)前記第1群から選択された2以上の元素の固溶体酸化物、(4)前記酸化物と前記複合酸化物、(5)前記酸化物と前記固溶体酸化物、(6)前記複合酸化物と前記固溶体酸化物、及び(7)前記酸化物と前記複合酸化物と前記固溶体酸化物のいずれか1からなる材料Aで構成され、
前記外殻構造を形成する無機物質の熱膨張係数の値は、前記内殻構造を形成する無機物質の熱膨張係数の値の±10%の範囲内にあり、前記外殻構造の厚さは、0.2μm以上10μm以下であることを特徴とする加熱炉の熱効率改善装置。 - 請求項49記載の加熱炉の熱効率改善装置において、前記固溶体酸化物は、Y、Yb、Er、Ho、及びDyの各元素を第2群とし、Y、Yb、Er、Ho、Dy、Gd、Sm、Nd、及びLuの各元素を第3群として、前記第2群から選択された少なくとも1の元素をQEとし、前記第3群から選択された少なくとも1の元素をREとしたとき、一般式QE2Si2O7、QESiO5、RE3Al5O12、及び
REAlO3のいずれか1又は2以上からなることを特徴とする加熱炉の熱効率改善装置。 - 請求項49又は50記載の加熱炉の熱効率改善装置において、前記内殻構造は、Ti、Zr、及びAlから選択される1の金属成分をM1として、Si、C、O、及びM1を含有する無機物質で構成されていることを特徴とする加熱炉の熱効率改善装置。
- 請求項49又は50記載の加熱炉の熱効率改善装置において、前記内殻構造は、Ti、Zr、及びAlから選択される1の金属成分をM1とし、Ti及びZrから選択される1の金属成分をM2、その炭化物をM2Cとして、β−SiC、
M2C、β−SiCとM2Cの固溶体及び/又はM2C1−x(0<x<1)からなる粒子径が700nm以下の結晶質超微粒子と、該結晶質超粒子間に存在するSi、C、O、及びM1を含有する非晶質無機物質との集合物で構成されていることを特徴とする加熱炉の熱効率改善装置。 - 請求項49又は50記載の加熱炉の熱効率改善装置において、前記内殻構造は、Si、C、及びOを含有する無機物質で構成されていることを特徴とする加熱炉の熱効率改善装置。
- 請求項49又は50記載の加熱炉の熱効率改善装置において、前記内殻構造は、粒子径が700nm以下であるβ−SiCの結晶質超微粒子と、該結晶質超微粒子間に存在するSi、C、及びOを含有する非晶質無機物質との集合物で構成されていることを特徴とする加熱炉の熱効率改善装置。
- 請求項49又は50記載の加熱炉の熱効率改善装置において、前記内殻構造は、β−SiCの微結晶からなる結晶質の無機物質で構成されていることを特徴とする加熱炉の熱効率改善装置。
- 請求項48記載の加熱炉の熱効率改善装置において、前記布部材は無機繊維であって、該無機繊維は、Ti、Zr及びAlから選択される1の金属成分をM1として、Si、C、O、及びM1を含有する無機物質で構成されていることを特徴とする加熱炉の熱効率改善装置。
- 請求項48記載の加熱炉の熱効率改善装置において、前記布部材は無機繊維であって、該無機繊維は、Si、C、及びOを含有する無機物質で構成されていることを特徴とする加熱炉の熱効率改善装置。
- 請求項48記載の加熱炉の熱効率改善装置において、前記布部材は無機繊維であって、該無機繊維は、β−SiCの微結晶からなる結晶質の無機物質で構成されていることを特徴とする加熱炉の熱効率改善装置。
- 請求項48記載の加熱炉の熱効率改善装置において、前記布部材は無機繊維であって、該無機繊維は、Al、Si、及びOからなる非晶質無機物質で構成されていることを特徴とする加熱炉の熱効率改善装置。
- 請求項44〜47のいずれか1項に記載の加熱炉において、前記帯状布シートは、無機繊維又は内殻構造と外殻構造を持つ多層構造からなる複合化無機繊維で形成されていることを特徴とする加熱炉の熱遮蔽兼熱輻射反射装置。
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