JP2012071250A - 再生セルロース多層構造平膜の製法 - Google Patents

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Abstract

【課題】
本発明は、再生セルロース多層構造平膜において、水平方向の孔構造を保持したまま、層間の距離を小さくすることで粒子捕捉性が改善した再生セルロース多層構造平膜の製法を提供することを目的とする。

【解決手段】 セルロース誘導体をケン化して得られる再生セルロース多層構造平膜で、平均孔径が5nm〜500nm、膜厚は20μm〜500μm、100層以上の積層体で1層の厚さが0.05μm〜0.5μmである膜を設計し、該セルロース誘導体をケン化する前に垂直方向に圧縮することによって、層間距離を捕捉対象粒子径の10倍以下で、かつ層間空孔率を50%以下にすることにより粒子の捕捉性が向上した再生セルロース多層構造平膜が得られる。

【選択図】図2

Description


本発明は分離・精製・除去に用いられる多孔性高分子平膜に関するものである。液体および気体中に溶解あるいは分散している有用な高分子、生理活性物質の分離・精製、および有害性微粒子、感染性微生物等の高度な除去を実現するために用いられる膜の製造方法に関する。
バイオテクノロジーにおいて、その原料物質中に含まれる微粒子にはプリオン、ウイルス、細菌などの感染性微粒子の他にタンパク質などの会合体や変性体などがある。これらの微粒子が最終製品の中に混在すると種々の感染症や発熱の原因となる。そのためバイオ技術で得られる製品(特にバイオ医薬品)の製造工程では上記の微粒子の除去あるいは不活化工程が必要である。バイオ医薬のみに限らず生物由来の原料を利用する食品や化粧品の製造工程中では微粒子対策は不可欠である。
微粒子対策としてウイルス除去膜や除菌フィルターは既に商品化されており、除プリオン膜技術も近い将来市場に出現する可能性がある。膜分離方法としては膜間差圧を物質移動の駆動力とする膜濾過技術と、最近では膜中の孔を通して物質の濃度勾配を駆動力とした孔拡散技術が開発されている。
多層構造膜とは、膜の断面方向から電子顕微鏡で観察すると0.01〜1μmの厚さの層が認められ、この層が100層以上積層した膜である。膜の表面からの電子顕微鏡観察では網目状または粒子間の隙間が孔として、また粒子相互は融着した様子が観察される膜である。
平膜とは平面状の膜であり、その平均孔径は(粘度・膜厚・濾過速度/膜間差圧・空孔率)の平方根で与えられる。ここで濾過速度は一平方メートル当りの純水の濾過速度でml/minの単位で測定され、膜厚はミクロン単位、粘度はセンチポイズ、膜間差圧はmmHg単位で、空孔率は無次元単位である。この際の平均孔径はnm単位となる。空孔率は次式で与えられる。
空孔率=(1−膜の密度/素材高分子の密度)
膜の密度は(膜の重量/膜の面積×膜の厚さ)で算出される。素材高分子の密度は空孔率0%の時の膜の密度で、これはすでに文献で与えられる。
基本的なミクロ相分離法による多層構造膜の作製方法は特許文献1に詳しい。この方法では膜の表面の平均孔径が小さく、膜裏面の平均孔径は表面の3倍以上となる(特許文献2)。
乾式によるミクロ相分離法で作製される多層構造膜における膜表面とは気層に接し且つ良溶媒が蒸発する面であり、膜裏面とは固体(支持体)に接する面である。
セルロース系の平膜を圧縮し、膜の性質を改善する方法は、特許文献3、特許文献4および特許文献5にみられる。特許文献3は逆浸透膜に関するものであり、薄膜自体を圧縮するものではなく、支持体を圧縮し、圧密化することで高圧下でも安定した運転が可能な逆浸透膜を提供するものである。
また特許文献4はセルロース系高分子と熱可塑性高分子を分子レベルで複合化された平膜に関するものである。セルロース系高分子と熱可塑性高分子などからなる混練物を、圧縮あるいは押し出しによって成形して、平膜を製膜する。
孔構造を有した平膜(多孔質体)を圧縮する方法としては、特許文献5にみられる。この方法は厚さ2mmの多孔質体に圧力をかけ、膜厚0.8〜1.5mmとし、白血球に対して安定した捕捉性をもつ分離材を得るものである。

特開2009-274010粒子捕捉性能が表裏面で異なる多層構造膜およびその製法 特開昭58-089628再生セルロース多孔膜 特開2000-288368複合逆浸透膜 特開2004-283696セルロース複合多孔膜 特開平1-224325白血球分離材の製法
本発明では、アプリケータを用いてあらかじめ設定された厚さでセルロース誘導体溶液を表面の平滑性の優れた支持体上に流延し、良溶媒の蒸発によりミクロ相分離を起こさせた後、アルカリ性溶液中にてケン化処理を行う乾式の平膜製膜方法で平均孔径5〜500nmの平膜を作製すると、表裏面の電子顕微鏡観察より算出される空孔率が50%であるのに比較して、見掛け密度法での空孔率が大きくなりすぎる課題があった。
具体的には見掛け密度法での空孔率が0.8以上となり、これは電子顕微鏡の観察結果から、層と層の間の距離である層間距離が大きくなっていることが原因の一つであると考えられた。
当該膜の粒子対数除去率を測定したところ、平均孔径から推測される粒子対数除去率よりも低くなる傾向が見られた。粒子対数除去率は次式で定義される。
粒子対数除去率(LRV)≡-log10(ろ液中の粒子数/ろ過前液中の粒子数)
粒子対数除去率は粒子径20nmの水酸化鉄コロイド粒子を1200ppmの濃度で分散させた溶液をろ過することにより評価する。
粒子対数除去率低下の要因のひとつとして層間距離が大きくなっていることが考えられた。層間距離が大きいため、粒子が層内で層に平行に移動し、層内に存在する孔のうち、孔径の大きい孔に選択的に流れることによって、結果として粒子が通り抜け、粒子対数除去率が低下している可能性があると考えられた。
セルロース系の平膜を圧縮する方法としては、特許文献3および特許文献4に示すような方法があるが、いずれも上記に示したような層間距離に焦点を絞った手法とは言い難い。特許文献3の手法では、膜の性質を本質的に改善する手法ではなく、膜を支える支持体を改質することで、安定性を増すものである。
また特許文献4の方法では、原料溶液(混練物)を製膜する際に圧縮力を加えるものであり、層間距離だけではなく、平面方向の孔径にまで影響が及ぶ可能性がある。
多層構造を持つ膜の層内での孔径に影響がおよぶ方法で膜に圧縮力を加えることは、膜の粒子除去性のみでなく、ろ過の際の水の透過性やタンパク質の透過特性、平均孔径にいたるまで、膜としての孔特性を本質的に変えてしまう。平均孔径に匹敵する粒子除去性を安定的に得るためには、層内での孔径を制御あるいは予測することが重要であり、層内の孔特性を大幅に変化させないため、垂直方向の層間距離だけに影響を与える圧縮方法を検討する必要がある。
特許文献5は、平膜(多孔質材)に対して垂直方向に圧力をかけ、粒子捕捉性能を改善する方法であるが、対象とする多孔質材は厚さが0.5〜1.5mmで、捕捉対象とする粒子は白血球であり、ミクロンオーダーの粒子を対象とする技術であり、本課題が対象するナノオーダーの孔構造を有する平膜へ適用できるものではなかった。多孔質材を構成する物質は繊維等であり、この多孔質材はデプスフィルターに分類されるもので、層状構造は観察されない。
再生セルロース多層構造平膜をケン化前に垂直方向に圧縮した後、ケン化処理を行うことで、垂直方向の孔構造、すなわち層間距離のみを小さくすることができることを発見し、本発明に至った。
しかもその層間距離および膜厚は圧縮処理後には、ケン化後もほとんど変化が無く、膜の使用中、たとえばろ過操作時にも同じ膜厚が保たれたままである。
本発明にいたる最大の発見は、ケン化前に膜を圧縮した場合の透水速度の経時変化がほぼ一定であることであった。透水速度の測定は、膜をろ過器にセットし、2気圧の水圧をかけ、RO水のろ過速度を測定する方法で行われる。圧縮していない膜の場合、透水速度は時間と共に減少するケースがあった。これは透水試験においてろ過器内で膜に垂直方向のろ過圧力が加わり、膜厚が小さくなることが原因であると思われた。すなわち、膜厚が小さくなると共に、膜が緻密になり、透水抵抗が上がるため、結果として透水速度が減少すると考えられた。これに対し、ケン化前に透水試験を行った後、すなわち膜に2気圧の加圧をかけた後、ケン化処理を行ったところ、透水速度の減少が見られない膜が得られた。この膜は、ケン化処理前の加圧を行わない膜に比べ2〜10%膜厚が小さくなっていた。すなわち、ろ過圧力が加わっても膜厚が変化しない程度に、すでに緻密化された、層間距離が小さくなった膜が得られた。
この結果から、ケン化前に圧縮することで、層間距離が小さい膜が得られることが判明し、圧縮方法の検討を行った。しかし上記のようなろ過圧力による圧縮では膜厚において2〜10%程度の圧縮率であり、粒子捕捉性の改善は大きくなかった。ここで圧縮率とは、圧縮前後の膜厚の変化率である。
圧縮率=((圧縮前の膜厚−圧縮後の膜厚)/圧縮前の膜厚)×100
一方、ケン化前に機械的に圧縮する方法では、膜厚において10〜40%の圧縮が可能であり、ケン化後も圧縮率は保持していた。層間空孔率は、膜の断面の電子顕微鏡写真から測定される。すなわち、断面写真より高分子素材の占める面積をSp、膜断面積Sとすると、層間空孔率は(S−Sp)/Sで与えられる。圧縮処理前の膜では、層間空孔率は0.75付近にあり、粒子捕捉性は該空孔率が0.6以下になると急速に増加し、0.4以下になると、透水速度の減少も起きる。したがって、実用的な観点より、層間空孔率0.5以下0.25以上が一般的に効果の高い圧縮処理である。
実際に平板油圧プレス機を用いて膜厚において10〜40%に圧縮した場合、膜の粒子捕捉性能が向上した膜が得られることが分かった。またこの圧縮処理透水速度に大きな変化は見られなかった。すなわち、垂直方向には膜は圧縮され、緻密化が進んでいるものの、水平方向の孔構造が保持され、透水速度に大きな影響は与えていなかった。しかし粒子捕捉性能の向上にはばらつきがあった。
ケン化後に圧縮した膜の場合は、粒子捕捉性能、透水速度共に大きな変化はなく、圧縮していない膜と同じであった。ケン化後に圧縮すると膜が有する不均一さをより増長される方向に変化し、圧縮率を10%以上にすると透水速度の減少も大きくなる。
一方、ローラープレス機を用いて10〜20%圧縮した場合、膜の粒子捕捉性能は向上し、透水速度に大きな変化はなかった。また粒子捕捉性能に大きなばらつきは生じなかった。粒子捕捉性能に再現性があり、ローラープレス機での圧縮処理は膜中でほぼ均等に実施されているのに対し、平板プレス機では膜の厚みの不均一さが反映し、不均等に圧縮される。
本発明によれば、再生セルロース多層構造平膜をセルロース誘導体より作製するプロセスにおいてケン化前に膜平面に対して垂直方向に圧縮することで、層内の孔構造特性や透水性能を大きく損なわずに、寸法精度が高く、粒子捕捉性に優れるセルロース多層構造平膜が得られる。
特許文献1および特許文献2によって明らかにされている製法で、セルロース誘導体としてアセテートを採用した場合に、酢酸セルロース多層構造平膜を作製する際、ケン化処理を行う前に膜に垂直方向の圧力を加える。ケン化処理を行う前とは、該平膜を作製する工程において、アセテート溶液を平板上に流延し、水洗後、アルカリ性溶液に浸漬してケン化するが、そのケン化工程を行う前段階を言う。
膜に垂直方向に圧力を加える方法としては、平板ハンドプレス、平板油圧プレス、ローラープレス、ラバープレス、水圧プレスなど、いずれの方法でもよい。膜平面に垂直方向より均一に圧力が加わるほうが望ましい。
均一に圧力を加えるための工夫としては、平滑度の良い板やフィルムなどで膜を挟んだ後、圧縮するか、あるいは、圧力を加える媒体、たとえば平板油圧プレスであれば油圧シリンダー、またローラープレスであればローラーに、平滑度の高い板やフィルムを取り付け、フィルムを介して圧縮する方法がある。この場合には膜の持つ厚みムラを解消しつつ、加圧力が均等に膜平面に働く効果がある。
平滑度の高い板やフィルムは、樹脂製、金属製、ガラス製などいずれでもよく、樹脂性が望ましい。金属製とガラス製では圧縮弾性率が大きいため、負荷圧力によるこれらの材料の変形が小さい。そのため、膜の持つ厚みムラが圧縮変形のための応力として負荷応力のムラとなりやすい。
加える圧力は、膜の圧縮率によって制御する。すなわち圧縮する場合に加える圧力は、圧縮後に得られる膜厚の変化(圧縮率)によって制御する。圧縮率は膜の局所的ムラを反映して変動するが、この変動ムラを圧縮処理によって解消する方向に働くことが望ましい。そのために加圧方法にも工夫が必要である。加圧力や加圧時間も重要で、加圧速度は小さい方が望ましい。
圧縮率が5〜50%の場合に、膜の粒子対数除去率が向上する。望ましくは10〜20%の場合に、膜の粒子対数除去率が向上すると共に、透水速度の大きな低下は伴わない。圧縮率が大きすぎる場合は、透水速度が大きく減少する。圧縮率が10〜20%の場合に、層間空孔率は60%以下が達成され、多層構造の各層での孔構造が非円形孔(Up孔)であれば、圧縮率が10〜20%で層間空孔率は50%以下となる。
酢酸基のセルロースの水酸基への平均置換度2.50の酢酸セルロース(平均重合度210)を重量濃度(流延用原液中での重量濃度)9.24%、アセトン54.17重量%、メタノール6.21重量%、塩化カルシウム2水和物1.92重量%、RO水0.95重量%、シクロヘキサノール27.50重量%で溶解後、濾過脱泡を行った。その溶液をすり板ガラス上に0.5mmの厚さで流延し、20℃の環境で40分間放置しミクロ相分離を発生させ多孔質多層構造平膜を作製した。その後、水に浸漬してミクロ相分離の進行を止め、すり板ガラスから膜を剥離し、膜中に残存する不純物を除去するため水に浸漬した。
膜を水から取り出し、47mm直径の円形に切り抜き、厚さ100μmのポリエチレンフィルムに挟んで、平板ハンドプレス機にて25℃で圧縮した。圧縮力は15kNで、圧縮時間は30秒間である。
圧縮後、20℃の0.1規定苛性ソーダ水溶液中に4時間浸漬しケン化反応を起こし再生セルロース膜とした。その結果、圧縮率30%、膜厚55μm、平均孔径約30nm、空孔率80%の再生セルロース膜が得られた。
該膜の粒子対数除去率を、20nm水酸化鉄コロイド粒子の水溶液(濃度1200ppm)を用いて評価した。その結果、圧縮していない膜の粒子対数除去率は0であったが、圧縮された膜の粒子対数除去率は1.05であった。圧縮された膜の粒子対数除去率は1.05から次第に減少した。
また該膜の透水速度をRO水を用いて評価した。透水速度は、該膜をろ過器にセットし、2気圧の水圧をかけ、RO水のろ過速度を測定する方法で行った。その結果、圧縮していない膜の透水速度は612L/平米・Hrであったが、圧縮した膜の透水速度は673L/平米・Hrであった。
酢酸基のセルロースの水酸基への平均置換度2.50の酢酸セルロース(平均重合度210)を重量濃度(流延用原液中での重量濃度)9.70%、アセトン61.12重量%、メタノール15.28重量%、塩化カルシウム2水和物6.26重量%、RO水0重量%、シクロヘキサノール7.64重量%で溶解後、濾過脱泡を行った。その溶液をすり板ガラス上に0.5mmの厚さで流延し、20℃の環境で20分間放置しミクロ相分離を発生させ多孔質多層構造平膜を作製した。その後、水に浸漬してミクロ相分離の進行を止め、すり板ガラスから膜を剥離し、膜中に残存する不純物を除去するため水に浸漬した。
膜を水から取り出し、厚さ100μmのポリプロピレン板に挟んで、ローラープレス機にて25℃で圧縮した。ローラープレス機のローラー間クリアランスを100μmに設定した。
圧縮後、20℃の0.1規定苛性ソーダ水溶液中に4時間浸漬しケン化反応を起こし再生セルロース膜とした。その結果、圧縮率13%、膜厚33μm、平均孔径約30nm、空孔率75%の再生セルロース膜が得られた。
該膜の粒子対数除去率を、20nm水酸化鉄コロイド粒子の水溶液(濃度1200ppm)を用いて評価した。その結果、圧縮していない膜の粒子対数除去率は0であったが、圧縮された膜の粒子対数除去率は2であった。圧縮された膜の粒子対数除去率はやや低下する傾向にあるものの、ほぼ一定値(1.5)で推移した。
また該膜の透水速度をRO水を用いて評価した。透水速度は、該膜をろ過器にセットし、2気圧の水圧をかけ、RO水のろ過速度を測定する方法で行った。その結果、圧縮していない膜の透水速度は414L/平米・Hrであったが、圧縮した膜の透水速度は390L/平米・Hrであった。膜厚が小さくなったのに透水速度がわずかに小さくなったのは、膜中での水の流れ抵抗がわずかに増加したためと考えられる。この増加は層に沿った流れの抵抗が大幅に増加したためと考えられる。

温和な条件下で分離、精製が求められる産業(例、製薬産業、食品産業)、特にタンパク質などの生理活性を持つ物質の分離、精製に本発明は利用できる。特にバイオテクノロジーを利用した各種産業(例えばバイオ医薬品、食品産業)での製品に対する安全性の要求を満足する技術として本発明はこれらの産業に寄与する。医療用、環境用として、ウイルスや細菌、重金属類などの有害物質、有害性微粒子の除去にも用いられる。コロイド系を取り扱う工業においてコロイド粒子を含めて特定の微粒子を精製、分離する方法として工業的プロセスに組み込むことが出来る。また、膜の微粒子捕捉性能、除去能の高さと、目詰まりが起らない特徴を持ち従来の膜分離技術の適用が不可能と考えられていたリサイクル分野、環境産業へも安全性と省エネ分離技術として利用される。


圧縮方法1:機械平板プレス矢印の方向から静荷重が加わる。 圧縮方法2:ローラープレス矢印の方向に回転するローラーによって一定の厚さまで膜は圧縮変形される。

1,平板油圧プレス機上部シリンダー
2,ポリエチレンフィルム
3,再生セルロース平膜
4,平板油圧プレス機下部台座
5,ローラープレス機ローラー

Claims (2)

  1. セルロース誘導体をケン化して得られる再生セルロース多層構造平膜で、平均孔径が5nm〜500nm、膜厚は20μm〜500μm、100層以上の積層体で1層の厚さが0.05μm〜0.5μmである膜を設計し、該セルロース誘導体をケン化する前に垂直方向に圧縮することによって、層間空孔率を50%以下25%以上とし、粒子の捕捉性を改善する再生セルロース多層構造平膜の製法。
  2. 圧縮方法として、ローラープレス機を用い、圧縮率が5〜50%である請求項1の製法。
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