JP2012064693A - 超電導コイルおよび超電導機器 - Google Patents

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Abstract

【課題】ボビンなしで信頼性を確保することができる超電導コイルと、それを用いた超電導機器とを提供する。
【解決手段】超電導コイル101は、超電導線11Sが巻き回されることによって形成されており、超電導電流が流されるものである。この超電導コイル101は、直線部10a,10bと、曲線部20a,20bと、ダミー線11Dとを有する。直線部10a,10bは、平面視において、超電導線11Sが直線状に延びている部分である。曲線部20a,20bは、平面視において、超電導線11Sが曲線状に延びている部分である。ダミー線11Dは、曲線部20a,20bの内周に沿って位置し、超電導電流が流れないように配置されている。
【選択図】図2

Description

本発明は、超電導コイルおよび超電導機器に関する。
超電導線を巻き回すことにより形成された超電導コイルが、大電流を流すのに適したコイルとして用いられている。たとえばモータのステータおよびロータに超電導コイルが用いられることによって、より大電流の印加が可能となり、よってより大きな回転力が得られる。
たとえば特開2003−158009号公報(特許文献1)は、高温超電導材を用いたテープ導体をボビンに巻き回した超電導コイルを開示している。
特開2003−158009号公報
上記特許文献1の技術によれば、超電導コイルの内周にボビンが配置される。このボビンの存在が問題となることがある。たとえば、超電導コイルにおいてボビンが占める体積を確保しなければならないので、体積当たりのインダクタンスが低下し得る。またボビンの熱膨張係数と超電導線の熱膨張係数との相違に起因して超電導コイルに応力が加わることで超電導コイルの信頼性が低下し得る。また超電導コイルに電流を流すための端子が超電導コイルの内周に設けられる場合、超電導コイルの内周に位置するボビンが障害物となり得る。また超電導コイルが複雑な形状(たとえば後述する鞍形の形状)を有する場合、これに対応して複雑な形状のボビンを事前に製造しなければならない。また様々な形状の超電導コイルが製造される場合、各形状に対応したボビンを準備しなければならない。よってボビンを用いない超電導コイルが望まれる。しかしながら単純にボビンを廃したのでは、超電導コイルの内周のボビンによる保護がなくなることによって、超電導コイルの信頼性が低くなってしまうことがあった。
そこで、本発明の目的は、ボビンなしで信頼性を確保することができる超電導コイルと、それを用いた超電導機器とを提供することである。
本発明の超電導コイルは、超電導線が巻き回されることによって形成されており、超電導電流が流されるものである。この超電導コイルは、直線部、曲線部、およびダミー線を有する。直線部は、平面視において、超電導線が直線状に延びている部分である。曲線部は、平面視において、超電導線が曲線状に延びている部分である。ダミー線は、曲線部の内周に沿って位置し、超電導電流が流れないように配置されている。
本発明者は、超電導コイルの製造において超電導コイルの曲線部の内周に特にダメージが生じやすいことを見出した。本発明の超電導コイルによれば、このダメージが生じやすい部分に、ダミー線が位置する。ダミー線は、超電導電流が流れないように配置されているので、たとえダミー線にダメージが生じても、超電導コイルの超電導電流に影響しない。よって本発明によれば、より信頼性の高い超電導コイルが得られる。
好ましくは、ダミー線の熱膨張係数は、超電導線の熱膨張係数の±5%以内である。これによりダミー線の熱膨張係数と超電導線の熱膨張係数との差異に起因した応力を小さくすることができるので、この応力による超電導線へのダメージの発生を抑制することができる。なお本願明細書における熱膨張係数は温度77Kおよび300Kの間での平均値である。
好ましくは、ダミー線は、超電導線と同じ材料から作られている。これによりダミー線の熱膨張係数と超電導線の熱膨張係数との差異に起因した応力の発生を防止することができるので、この応力による超電導線へのダメージの発生を防止することができる。
超電導線およびダミー線は一の線を構成していてもよい。これにより、一の線を巻き回すだけで、超電導線およびダミー線の両方を配置することができる。
超電導線およびダミー線はそれぞれ別個の線を構成していてもよい。これにより、ダミー線の配置および材料の選択の自由度を高めることができる。
好ましくは、本発明の超電導コイルは、上述した超電導コイルを各々有する複数のコイル部を含み、複数のコイル部は互いに積層されている。これにより、超電導コイルのインダクタンスを高めることができる。
本発明の超電導機器は、上述した超電導コイルを有する。これにより超電導機器の信頼性を高めることができる。
上述したように、本発明によれば、ボビンなしで信頼性を確保することができる超電導コイルと、それを用いた超電導機器とを提供することができる。
本発明の実施の形態1における超電導コイルを概略的に示す斜視図(A)、および正面図(B)である。 図1の超電導コイルを概略的に示す平面図である。 超電導線の第1の例を示す断面斜視図である。 超電導線の第2の例を示す断面斜視図である。 図1の超電導コイルの製造方法の第1の工程を概略的に示す斜視図である。 図1の超電導コイルの製造方法の第2の工程を概略的に示す平面図である。 超電導線の曲線部のフラットワイズを説明するための斜視図である。 超電導線の曲線部のエッジワイズを説明するための正面図である。 本発明の実施の形態2における超電導コイルを概略的に示す平面図である。 図1の超電導コイルの製造方法の一工程を概略的に示す平面図である。 本発明の実施の形態3における超電導コイルを概略的に示す斜視図である。 本発明の実施の形態4における超電導機器としてのモータを概略的に示す断面図である。 図12のモータが有するロータを概略的に示す斜視図である。 図12のモータが有するステータを概略的に示す斜視図である。
以下、図面に基づいて本発明の実施の形態を説明する。なお、以下の図面において同一または相当する部分には同一の参照符号を付し、その説明は繰り返さない。
(実施の形態1)
はじめに本実施の形態の超電導コイルの構成について説明する。
主に図1を参照して、本実施の形態の超電導コイル101は、超電導電流が流されるものであり、超電導線11が巻き回されることによって形成されているパンケーキコイルである。超電導コイル101の平面視(図2)における形状はレーストラック形状を有する。また超電導コイル101は、鞍形(図1(A)および(B))の外縁形状を有する。すなわち、正面から見て(図1(A)の矢印I(B)の視点で見て)、図1(B)に示すように、曲線部20aには、互いに対向する凸面P1および凹面P2が設けられている。曲線部20bの形状も同様である。
図2を参照して、超電導線11は、巻き始めW1から位置Pを介して巻き終わりW2へと巻き回されている。超電導線11のうち、巻き始めW1から位置Pまでの部分をダミー線11Dと定義し、位置Pから巻き終わりW2までの部分を超電導線11Sと定義する。すなわち一の超電導線である超電導線11は、超電導線11Sおよびダミー線11Dから構成されている。
超電導コイル101のレーストラック形状は、具体的には、互いに対向する直線部10aおよび10bと、互いに対向する曲線部20aおよび20bとを有する。直線部10aおよび10bは、平面視において、超電導線11Sが直線状に延びている部分である。曲線部20aおよび20bは、平面視において、超電導線11Sが曲線状に延びている部分である。
超電導線11Sの位置P側の端部には端子31が設けられており、巻き終わりW2側の端部には端子32が設けられている。端子31および32の各々は、超電導線11の表面に形成された絶縁被覆(図示せず)が一部除去されることによって形成されており、好ましくはさらに導体の部材が付加されることによって形成されている。端子31および32を用いることにより、両者の間に超電導電流を流すことができ、超電導線11のうち超電導線11Sの部分のみが超電導電流の経路となる。好ましくは端子31は、その形成および使用の容易性の観点で、直線部10aおよび10bのいずれかに位置しており、また端子32も同様である。
ダミー線11Dは、曲線部20aおよび20bの内周に沿って位置する部分を含む。またダミー線11Dは、端子31よりも巻き始めW1側に配置されることによって、超電導電流が流れないように配置されている。
次に絶縁被覆によって覆われた超電導線11の内部構造について詳しく説明する。
図3を参照して、超電導線11は、たとえばビスマス(Bi)系の超電導線であってもよい。ビスマス系の超電導線は、長手方向に延びる複数の超電導体81aと、複数の超電導体81aの全周を被覆するシース部81bとを有する。シース部81bは超電導体81aに接触している。複数本の超電導体81aの各々は、たとえばBi−Pb−Sr−Ca−Cu−O系の組成を有するビスマス系超電導体が好ましく、特に、ビスマスおよび鉛:ストロンチウム:カルシウム:銅の原子比がほぼ2:2:2:3の比率で近似して表されるBi2223相を含む材質が最適である。シース部81bの材質は、たとえば銀や銀合金よりなっている。なお、超電導体81aは、単数本であってもよい。
図4を参照して、超電導線11は、基板81cと、基板81c上に接して設けられた中間層81dと、中間層81d上に接して設けられた超電導層81eと、超電導層81e上に接して設けられた安定化層81fとを有する。基板81cは、たとえばステンレス鋼、ニッケル合金(たとえばハステロイ)、または銀合金などの金属よりなっている。中間層81dは、たとえばイットリア安定化ジルコニア、酸化セリウム、酸化マグネシウムまたはチタン酸ストロンチウムなどよりなっている。中間層81dは省略されてもよい。超電導層81eはたとえばRE123系超電導体よりなっている。安定化層81fは、超電導層81eの表面保護のために設けられる層であり、たとえば銀や銅などよりなっている。安定化層81fは省略されてもよい。
なおRE123系超電導体とは、RExBayCuz7-dにおいて、0.7≦x≦1.3、1.7≦y≦2.3、2.7≦z≦3.3であることを意味する。また、RE123系超電導体のREとは、希土類元素およびイットリウム元素の少なくともいずれかを含む材質を意味する。また、希土類元素としては、たとえばネオジム(Nd)、ガドリニウム(Gd)、ホルミニウム(Ho)、サマリウム(Sm)などが含まれる。RE123系超電導線は、液体窒素温度(77.3K)での臨界電流密度がビスマス系の超電導線よりも高いという利点を有している。また、低温下および一定磁場下における臨界電流値が高いという利点を有している。一方で、RE123系超電導体はビスマス系超電導体のようにシース部で被覆することができないので、配向金属基板上に気相法のみまたは液相法のみによって超電導体(超電導薄膜材料)を成膜する方法で製造される。
超電導線11は、図3または図4に示すように、上面12と、下面13と、側面14および15とを有する。上面12および下面13は凸面P1および凹面P2(図1(A))形成する。また側面14および15は超電導コイル101の内周面および外周面を形成する。なお超電導層81eが内周側に配置する場合には、超電導層81eに圧縮応力が加えられることを抑制できるので、超電導層81eの劣化を抑制できる点で有利である。超電導層81eを外側に配置する場合には、外部電源との端子をとりやすい点で有利である。
図5および図6を参照して、次に超電導コイル101の製造方法について説明する。まず平面視においてレーストラック形状を有する巻芯52が準備される。好ましくは巻芯52の側面SFに、上述した鞍形の形状に対応した傾斜(図示せず)が設けられている。
次に巻芯52の周りに、矢印WDに示すように、超電導線11が巻き回される。巻き回しによって曲線部20aおよび20b(図1(A))が形成される際には、超電導線11にねじれを形成するための張力Tの印加が必要となる。特に鞍形の超電導コイル101を形成するためには、超電導線11を曲がりやすい方向(図7:フラットワイズ)だけでなく、曲がりにくい方向(図8:エッジワイズ)にも曲げる必要ある。このように曲げにくい方向に曲げられた曲線部20aおよび20bは、性能の劣化が特に生じやすい部分である。
次に端子31および32(図1および図2)が設けられる。また巻き回された超電導線11に樹脂が含浸されることで、固定および補強が行われる。この樹脂としては、通常、80〜160℃程度で硬化する熱硬化性樹脂が用いられる。この熱硬化のための加熱工程において、超電導線11の熱膨張係数と、巻芯52の熱膨張係数との差異に起因して、応力が発生する。この応力によって、曲線部20aおよび20bの内周、つまりダミー線11Dの曲線部に負担がかかる。
次に超電導コイル101が巻芯52から外される。この際、超電導コイル101の内周と巻芯52の外周との摩擦などに起因して、曲線部20aおよび20bの内周、つまりダミー線11Dの曲線部に応力が加わりやすい。
以上の工程により超電導コイル101(図1)が得られる。上述したように、製造工程において超電導コイルの曲線部20aおよび20bの内周には特にダメージが生じやすい。
本実施の形態によれば、上記のダメージが生じやすい部分に、ダミー線11Dが位置する。ダミー線11Dは、超電導電流が流れないように配置されているので、たとえダミー線11Dにダメージが生じても、超電導コイル101の超電導電流に影響しない。よって本発明によれば、より信頼性の高い超電導コイルが得られる。
また超電導線11Sおよびダミー線11Dは一の超電導線11を構成している。これにより、一の線を巻き回すだけで、超電導線11Sおよびダミー線11Dの両方を配置することができる。
なお本実施の形態においては超電導線11Sおよびダミー線11Dは互いに同じ材料から作られているが、超電導線11Sおよびダミー線11Dは互いに異なる材料から作られていてもよく、またダミー線11Dは超電導線でなくともよい。この場合、ダミー線11Dの熱膨張係数は、超電導線の熱膨張係数の±5%以内であることが好ましい。これによりダミー線11Dの熱膨張係数と超電導線の熱膨張係数との差異に起因した応力を小さくすることができるので、この応力による超電導線へのダメージの発生を抑制することができる。
なお、たとえば超電導線11Sが、Bi2223相を有する超電導体81aと、銀のシース部81b(図3)とを有するものである場合、温度77Kおよび300Kの間での熱膨張係数の平均値は、約10×10-6-1である。この測定はレーザ干渉式熱膨張率測定装置によって行うことができる。
(実施の形態2)
図9を参照して、本実施の形態の超電導コイル102は、超電導線11と、ダミー線11Da、11Dbと、端子31、32とを有する。超電導線11は、超電導電流が流されるものであり、巻き回されることによって超電導コイル102を形成している。また超電導線11は、実施の形態1とほぼ同様に、直線部10a、10b、および曲線部20a、20bを形成している。端子31は超電導線11の巻き始めW1側に設けられている。端子32は超電導線11の巻き終わりW2側に設けられている。
ダミー線11Daおよび11Dbのそれぞれは、曲線部20aおよび20bの内周に沿って位置している。ダミー線11Daおよび11Dbの各々は、超電導線11とは別個の線を構成しており、また超電導線11と電気的に接続されずに配置されている。よってダミー線11Daおよび11Dbの各々は、超電導電流が流れないように配置されている。好ましくは、図示されているように、曲線部20aおよび20bの全体がダミー線11Daおよび11Dbによって覆われている。
図10を参照して、次に超電導コイル102の製造方法について説明する。まず巻芯52の外周のうち曲線部20aおよび20bのそれぞれに対応する位置にダミー線11Daおよび11Dbが貼り付けられる。次に超電導線11が実施の形態1とほぼ同様に巻き回される。巻き回しが完了した後、さらに実施の形態1とほぼ同様の工程を経て、超電導コイル102が得られる。
好ましくは、ダミー線11Daおよび11Dbの熱膨張係数は、超電導線11の熱膨張係数の±5%以内である。これによりダミー線11Daおよび11Dbの熱膨張係数と超電導線11の熱膨張係数との差異に起因した応力を小さくすることができるので、この応力による超電導線11へのダメージの発生を抑制することができる。
より好ましくは、ダミー線11Daおよび11Dbは、超電導線11と同じ材料から作られている。これによりダミー線11Daおよび11Dbの熱膨張係数と超電導線11の熱膨張係数との差異に起因した応力の発生を防止することができるので、この応力による超電導線11へのダメージの発生を防止することができる。
なお上記以外の構成については、上述した実施の形態1の構成とほぼ同じであるため、同一または対応する要素について同一の符号を付し、その説明を繰り返さない。
本実施の形態の超電導コイル102によれば、実施の形態1の超電導コイル101と同様に、より信頼性の高い超電導コイルが得られる。
また超電導線およびダミー線はそれぞれ別個の線を構成している。これにより、ダミー線の配置および材料の選択の自由度を高めることができる。具体的には、たとえば、超電導線の材料の使用量を削減することができる。
上記実施の形態1および2においては、一の超電導線11が巻き回されている場合について説明したが、束ねられた複数の超電導線が共に巻き回されていてもよい。また鞍形の形状を有する超電導コイルについて説明したが、超電導コイルは必ずしも鞍形の形状を有する必要はなく、平面状の形状を有してもよい。すなわち凸面P1および凹面P2(図1(A)および(B))の各々の代わりに平坦面が用いられてもよい。また平面視においてレーストラック形状を有する超電導コイルについて説明したが、超電導コイルは必ずしもレーストラック形状を有する必要はなく、直線部および曲線部の各々を有するものであればよい。
また端子31および32のそれぞれが互いに異なる直線部10aおよび10bに設けられる場合について説明したが、両者は同一の直線部に設けられてもよい。
(実施の形態3)
図11を参照して、本実施の形態の超電導コイル200は、複数のコイル部100a〜100dと、接続部91とを有する。なお図11においては図を見易くするためにコイル部100dの一部を切り欠いている。
複数のコイル部100a〜100dの各々は、上述した超電導コイル101または102と同様のものである。コイル部100a〜100dはこの順に積層されている。またこの積層は、コイル部100aおよび100cの巻き回し方向と、コイル部100bおよび100dの巻き回し方向とが互いに逆となるように行われている。接続部91、91、91のそれぞれは、コイル部100aの端子31およびコイル部100bの端子31の間と、コイル部100bの端子32およびコイル部100cの端子32の間と、コイル部100cの端子31およびコイル部100dの端子31の間とを電気的に接続している。この構成により、コイル部100aの端子32およびコイル部100dの端子32の間のインダクタンスは、コイル部の数に比例して高められている。
なお本実施の形態においては4つのコイル部が積層されているが、複数のコイル部の個数は適宜選択し得る。
(実施の形態4)
図12〜図14を参照して、本実施の形態における超電導機器としてのモータ700について説明する。図12に示すように、モータ700は、回転子であるロータ500と、ロータ500の周囲に配置された固定子であるステータ600とを備えている。
図12および図13に示すように、ロータ500は、超電導コイル100Sと、回転軸518と、ロータコア513と、ロータ軸516と、冷媒617とを含んでいる。超電導コイル100Sは、上述した超電導コイル101、102、または200とほぼ同様の構成を有している。
ロータ軸516は、回転軸518の長軸方向に延びる外周面の周囲に形成されている。ロータ軸516の外表面は円弧状である。ロータコア513は、ロータ軸516の、回転軸518に交差する断面における中央部分(回転軸518が配置されている領域)から放射状に、ロータ軸516の外周面から突出するように延びている。超電導コイル100Sは、ロータコア513を囲むように、かつロータ軸516の円弧状の外表面に沿うように配置されている。冷媒617は、超電導コイル100Sを冷却する。超電導コイル100Sと冷媒617とは、断熱容器の内部に配置されている。
ロータ500の周囲には、モータ700の固定子としてのステータ600が形成されている。ステータ600は、超電導コイル100Sと、ステータヨーク621と、冷媒627と、ステータコア623とを含んでいる。
ステータヨーク621は、ロータコア513の外周を取り囲んでいる。ステータヨーク621の外表面は円弧状である。超電導コイル100Sは、ステータヨーク621の円弧状の外表面に沿うように配置されている。冷媒627は、超電導コイル100Sを冷却する。超電導コイル100Sと冷媒627とは、断熱容器の内部に配置されている。断熱容器は、ステータコア623の一部が配置されるように超電導コイル100Sの中心において開口部を有している。ステータコア623は、超電導コイル100Sの周囲を取り囲み、超電導コイル100Sの中心部を貫通するように配置されている。なお、図14においては、ステータコア623の記載が省略されている。
本実施の形態によれば、モータ700が有するコイルが超電導コイル100Sであることによって、モータの信頼性を高めることができる。
なお本実施の形態では、回転機器として、ロータ500とステータ600とを含むモータ700を例に挙げて説明したが、本発明の回転機器はモータに特に限定されず、たとえば、発電機などにも適用可能である。
また本実施の形態では、ロータ500の超電導コイル100Sおよび超電導コイル100Sの中心を貫通するロータコア513の一部は4本配置されているが、ロータコア513の本数はたとえば6本、8本、3本など任意の本数とすることができる。同様に、本実施の形態では、ステータ600の超電導コイル100Sおよび超電導コイル100Sの中心を貫通するステータコア623の一部は6本配置されているが、たとえば4本、8本、3本など任意の本数とすることができる。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した実施の形態ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
10a,10b 直線部、11 超電導線、11D,11Da,11Db ダミー線、11S 超電導線、20a,20b 曲線部、31,32 端子、52 巻芯、91 接続部、100a〜100d コイル部、100S,101,102,200 超電導コイル、700 モータ(超電導機器)。

Claims (7)

  1. 超電導線が巻き回されることによって形成された、超電導電流が流される超電導コイルであって、
    平面視において前記超電導線が直線状に延びる直線部と、
    平面視において前記超電導線が曲線状に延びる曲線部と、
    前記曲線部の内周に沿って位置し、前記超電導電流が流れないように配置されたダミー線とを備える、超電導コイル。
  2. 前記ダミー線の熱膨張係数は、前記超電導線の熱膨張係数の±5%以内である、請求項1に記載の超電導コイル。
  3. 前記ダミー線は、前記超電導線と同じ材料から作られている、請求項1に記載の超電導コイル。
  4. 前記超電導線および前記ダミー線は一の線を構成している、請求項1〜3のいずれか1項に記載の超電導コイル。
  5. 前記超電導線および前記ダミー線はそれぞれ別個の線を構成している、請求項1〜3のいずれか1項に記載の超電導コイル。
  6. 請求項1〜5のいずれか1項に記載の超電導コイルを各々有する複数のコイル部を備え、前記複数のコイル部は互いに積層されている、超電導コイル。
  7. 請求項1〜6のいずれか1項に記載の超電導コイルを備える、超電導機器。
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