JP2012061526A - 工作機械 - Google Patents
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Abstract
【課題】耐久性の低下を招くことなく、主軸モータの駆動力により回転型マガジンの回転駆動を行う。
【解決手段】工作機械1は、フレーム4と、工具ホルダ75を着脱可能に保持する主軸22と、主軸22を回転させる主軸モータ23と、主軸モータ23を保持し、フレーム4に対して上下動可能な主軸ヘッド6と、主軸22の下端側の外周部に設けられ、主軸モータ23の駆動により主軸22とともに回転する主軸側ギヤ31と、フレーム4に回転可能に支持される回転型マガジン8と、主軸側ギヤ31に噛合して主軸22の回転により回転型マガジン8を周方向に回転させるマガジン側ギヤ32とを備える。マガジン側ギヤ32は、回転型マガジン8に対し、主軸側ギヤ31に噛合する噛合位置へ向かう方向と主軸側ギヤ31から離脱する離脱位置へ向かう方向とに、進退可能に設けられる。
【選択図】図5
【解決手段】工作機械1は、フレーム4と、工具ホルダ75を着脱可能に保持する主軸22と、主軸22を回転させる主軸モータ23と、主軸モータ23を保持し、フレーム4に対して上下動可能な主軸ヘッド6と、主軸22の下端側の外周部に設けられ、主軸モータ23の駆動により主軸22とともに回転する主軸側ギヤ31と、フレーム4に回転可能に支持される回転型マガジン8と、主軸側ギヤ31に噛合して主軸22の回転により回転型マガジン8を周方向に回転させるマガジン側ギヤ32とを備える。マガジン側ギヤ32は、回転型マガジン8に対し、主軸側ギヤ31に噛合する噛合位置へ向かう方向と主軸側ギヤ31から離脱する離脱位置へ向かう方向とに、進退可能に設けられる。
【選択図】図5
Description
本発明は、複数の工具保持部を有する工具マガジンを回転可能に設け、主軸モータの回転駆動により工具マガジンの回転を行う工作機械に関する。
工作機械の一種として、周方向複数箇所に工具を保持可能な回転型マガジンを備えたタレット式工作機械がある。工作機械は、主軸ヘッドに設けた主軸の下端に工具を着脱可能に装着する。工作機械は、主軸の上端に連結された主軸モータの回転により被加工物の切削加工を行う。工具交換の際には、工具交換装置が回転型マガジンを回転させることで目的の工具を所定の割り出し位置に位置させる一方、昇降移動機構が主軸ヘッドをZ軸方向の所定位置に昇降移動させる。工具交換装置は、主軸の下端に保持している工具と、上記割り出し位置に保持されている工具とを交換する。
特許文献1の自動工具交換装置は、回転型マガジンの回転を主軸モータの駆動により行う。自動工具交換装置は、主軸ヘッドが上記工具交換位置とは異なる別のZ軸位置(以下、マガジン回転駆動位置と称す)に位置した際に、主軸に設けた主軸側ギヤと回転型マガジンに設けたマガジン側ギヤとを噛合させる。自動工具交換装置は、主軸側ギヤとマガジン側ギヤが噛合している際に主軸モータを駆動させることで、回転型マガジンを回転させて目的の工具を上記割り出し位置に位置決めする。その後、自動工具交換装置は、主軸ヘッドをZ軸方向に昇降移動させて工具交換位置に位置させることで、工具交換を行う。
しかしながら、特許文献1の自動工具交換装置は、主軸に設けた主軸側ギヤと回転型マガジンに設けたマガジン側ギヤとを噛合させる際、重量の重い回転型マガジンの全体が主軸に対して進退する。この結果、主軸側ギヤとマガジン側ギヤとの噛合時に工作機械に大きな衝撃が生じ、工作機械の耐久性の低下を招くおそれがあった。
本発明の目的は、耐久性の低下を招くことなく、主軸モータの駆動力により回転型マガジンの回転を行うことができる工作機械を提供することにある。
上記目的を達成するために、第1の発明は、フレームと、工具を着脱可能に保持する主軸と、前記主軸を回転駆動する主軸モータと、前記主軸モータを保持し、前記フレームに対して上下動可能な主軸ヘッドと、前記主軸の外周部に設けられ、前記主軸モータの駆動により前記主軸とともに回転する主軸側ギヤと、前記工具を保持する工具保持部を周方向複数箇所に備え、前記フレームに回転可能に支持される回転型マガジンと、前記主軸側ギヤに噛合して前記主軸の回転により前記回転型マガジンを前記周方向に回転駆動させるマガジン側ギヤと、を備えた工作機械において、前記マガジン側ギヤは、前記回転型マガジンに対し、前記主軸側ギヤに噛合する噛合位置へ向かう方向と前記主軸側ギヤから離脱する離脱位置へ向かう方向とに、進退可能に設けられることを特徴とする。
本願第1発明の工作機械においては、回転型マガジンに設けたマガジン側ギヤが主軸に対して進退する。これにより、回転型マガジンの全体が主軸に対して進退する構造と異なり、工作機械はマガジン側ギヤと主軸側ギヤとの噛合時に大きな衝撃が生じることがない。この結果、工作機械は、その耐久性を向上することができる。また、工作機械は、マガジン側ギヤと主軸側ギヤとの噛合時の衝撃を緩和するために回転型マガジンの移動速度を落とす必要がない。それ故、工作機械は工具交換に必要な時間を短縮することができる。
第2発明は、上記第1発明において、前記主軸ヘッドを上下方向に移動させる上下移動機構をさらに備え、前記回転型マガジン及び前記主軸ヘッドの少なくとも一方に、前記上下移動機構による前記主軸ヘッドの上下方向の移動と連動して前記マガジン側ギヤを前記噛合位置と前記離脱位置との間で進退させる、進退機構を設けたことを特徴とする。
本願第2発明の工作機械は、上下移動機構による主軸ヘッドの上下方向の移動と連動して、マガジン側ギヤを噛合位置と離脱位置との間で進退させる進退機構を備える。工作機械は、マガジン側ギヤと主軸側ギヤとの噛合及び離脱を円滑に行うことができる。
第3発明は、上記第2発明において、前記進退機構は、前記マガジン側ギヤを、前記回転型マガジンの回転軸と平行に移動させることにより前記噛合位置と前記離脱位置との間で進退させることを特徴とする。
本願第3発明の工作機械では、進退機構が、マガジン側ギヤを回転型マガジンの回転軸と平行に移動させる。これにより、工作機械は簡素な構造でマガジン側ギヤを進退させることができる。
第4発明は、上記第2発明において、前記進退機構は、前記マガジン側ギヤを、前記回転型マガジンに設けた揺動軸を中心として揺動させることにより前記噛合位置と前記離脱位置との間で進退させることを特徴とする。
本願第4発明の工作機械では、進退機構が、マガジン側ギヤを回転型マガジンに設けた揺動軸を中心として揺動させる。これにより、工作機械は、揺動軸の揺動中心まわりの揺動運動を利用してマガジン側ギヤを進退させることができる。
第5発明は、上記第2乃至第4発明の何れかにおいて、前記進退機構が前記マガジン側ギヤを前記離脱位置に後退させた場合に前記回転型マガジンの回転を阻止するロック機構をさらに備えることを特徴とする。
本願第5発明の工作機械は、マガジン側ギヤが離脱位置に後退したとき、回転型マガジンの回転を阻止するロック機構を備える。これにより、工作機械は主軸の回転を回転型マガジンに伝達しないとき、回転型マガジンが回転するのを確実に防止することができる。
本発明によれば、耐久性の低下を招くことなく、主軸モータの駆動力により回転型マガジンの回転を行うことができる。
以下、本発明の一実施の形態を図面を参照しつつ説明する。以下の説明では、図1の紙面左方、右方、表面、背面を、夫々工作機械1の前方、後方、右方、左方とする。
図1及び図2に示すように、工作機械1は、基台1Aと、基台1Aに設けたテーブル135と、XY軸移動装置(図示略)と、Z軸移動装置(上下移動機構)5と、主軸駆動装置20と、工具交換装置2と、これら複数の移動機構及び駆動機構の動作をそれぞれ数値制御する数値制御装置9とから構成されている。
XY軸移動装置は、X軸モータ131(図9参照)及びY軸モータ132(図9参照)を備えている。XY軸移動装置は、ワーク(図示略)を保持したテーブル135を、直交するX軸方向(左右方向)とY軸方向(前後方向)とに移動する。コラム3は、基台1Aに垂直に立設する。コラム3は、その上方において前方に延びる一対のフレーム4を支持している。一対のフレーム4は、その前端部に工具交換装置2を支持している。主軸ヘッド6は、一対のフレーム4の間に配置している。主軸ヘッド6は、その前側に円筒状のヘッド本体6aを備えている。主軸ヘッド6は、コラム3に沿ってZ軸方向(上下方向)に昇降移動可能に設けてある。
Z軸移動装置5は、Z軸モータ15とボールネジ機構(図示省略)とを備えている。Z軸モータ15は、コラム3の上部に設けてある。ボールネジ機構は、コラム3に設けてある。Z軸モータ15は、ボールネジ機構を正逆の両方向に回転させることで主軸ヘッド6をZ軸方向に昇降移動させる。主軸ヘッド6は、その内部に鉛直方向に主軸22を回転自在に設けている。図2では、主軸22及び主軸ヘッド6は、上記Z軸モータ15の駆動により最も上昇した位置に移動した状態を示している。
主軸駆動装置20は、主軸モータ23を備えている。主軸モータ23は、主軸ヘッド6のヘッド本体6aの上部に設けてある。主軸モータ23は、主軸22を回転させる。主軸22は、主軸モータ23にカップリング24を介して連結している。主軸22は、その下端部に工具装着部21を有する。主軸22は、その下端の外周に主軸側ギヤ31が主軸22と同一軸心に設けてある。
工具交換装置2は、回転型マガジン8を備えている。工具交換装置2は、回転型マガジン8と主軸22との間で、工具ホルダ75を自動的に受け渡す。
図2〜図4に示すように、回転型マガジン8は、全体が略円筒状に形成してある。回転型マガジン8は、その中心軸線が主軸22の中心軸線に対して所定の角度をなすように傾斜し、ヘッド本体6aの前面側に設けてある。回転型マガジン8は、フレーム4の先端部に取り付けられたハウジング40と、ハウジング40に遊嵌されたケーシング60とを備えている。
ケーシング60は、前端面が閉じた略円筒形状に形成してある。ケーシング60は、その前端面の中心に回転軸61の一端が取り付けられる。ケーシング60は、回転軸61とともに回転可能に構成されている。ケーシング60には、複数のアーム27(工具保持部)が周方向に等間隔で配置されている。各アーム27は、主軸ヘッド6のヘッド本体6aに設けたカム機構(図示略)によって、主軸ヘッド6の上下動に伴ってケーシング60に対して回動する。各アーム27は、工具ホルダ75を保持可能である。
図5に示すように、工具装着部21は、工具74を装着した工具ホルダ75の上部を嵌挿可能である。工具装着部21は、その上方にホルダ挟持部25を有する。このホルダ挟持部25は、工具ホルダ75の上端に設けられているプルスタッド75d(図8参照)を把持することで工具装着部21に工具ホルダ75を装着でき、また把持を解除することで工具ホルダ75の取り外しができる。
図5及び図6に示すように、ケーシング60に設けられた回転軸61の他端部は、ハウジング40内に挿入され回転自在に支持されている。回転軸61は、その他端部にギヤ61aを形成している。図5は、主軸22及び主軸ヘッド6が、上記Z軸モータ15の駆動により最も上昇した位置に移動した状態を示している。
ハウジング40は、その内部に、主軸22の回転力を利用して回転型マガジン8を回転させる駆動力伝達機構8Aを備えている。駆動力伝達機構8Aは、ハウジング40内の下部に設けた可動軸41と、ボールスプライン45と、ハウジング40内で回転自在である第1段付きギヤ軸47及び第2段付きギヤ軸48とを有している。
可動軸41は、前端側にフランジ42を有し、後端側にベベルギヤからなるマガジン側ギヤ32を有する。可動軸41は、その後端部に可動軸41に対して相対的に回転可能に支持された円形状に膨出するカムの接触子44を形成している。ボールスプライン45は、可動軸41の中間部に設けてある。ボールスプライン45は、可動軸41の回転力を伝達するとともに軸方向の円滑な移動を可能とする。可動軸41は、フランジ42とハウジング40との間に回転可能に介挿された押圧バネ46によって接触子44がカム溝51に当接する方向に付勢されている。
第1段付きギヤ軸47は、ギヤ47aと、ギヤ47aより小径のギヤ47bとを有する。ギヤ47aはボールスプライン45に設けられたギヤ45aと噛合している。第2段付きギヤ軸48は、ギヤ48aと、ギヤ48aより小径のギヤ48bとを有する。ギヤ48aは第1段付きギヤ軸47のギヤ47bと噛合している。第2段付きギヤ軸48のギヤ48bは、回転軸61のギヤ61aと噛合している。
上記構成により、マガジン側ギヤ32が主軸側ギヤ31と噛合した状態で、主軸22が回転するとマガジン側ギヤ32は回転する。マガジン側ギヤ32が回転すると、可動軸41を介してボールスプライン45は回転する。ボールスプライン45が回転すると、ボールスプライン45のギヤ45a、第1段付きギヤ軸47、第2段付きギヤ軸48を介して回転軸61が回転する。回転軸61の回転によって回転型マガジン8は回転する(図5の円矢印参照)。
図5及び図7に示すように、主軸ヘッド6のヘッド本体6aの前端面は、可動軸41の接触子44が係合可能なカム溝51を上下方向に有するカム50を備えている。カム50は、カム溝51の下端部に設けた傾斜部51aと、傾斜部51aの上方に延びる鉛直部51bとを有する。傾斜部51aは、下方に位置するに連れヘッド本体6a側に向かう。カム50は、押圧バネ46の付勢によって接触子44が常にカム溝51内に押圧される。主軸ヘッド6の昇降に伴うカム溝51の移動に追従して可動軸41が進退する(図2、図5中の双方向矢印参照)ので、主軸ヘッド6の昇降と連動してマガジン側ギヤ32は進退する。
主軸ヘッド6が上昇すると、接触子44は、カム溝51の傾斜部51aに位置する。故に、可動軸41はヘッド本体6a方向へ移動する。可動軸41の移動によって、マガジン側ギヤ32は主軸側ギヤ31と噛合する噛合位置へ向かう方向(図5中(ア)方向)に、ケーシング60の回転軸61と平行に前進する。主軸ヘッド6が最上位位置(回転型マガジン8が回転可能な位置であるマガジン回転駆動位置)に上昇した状態で、マガジン側ギヤ32は噛合位置に達して主軸側ギヤ31と噛合する。マガジン側ギヤ32が主軸側ギヤ31と噛合した状態で、主軸側ギヤ31が回転すると可動軸41は回転する。可動軸41の回転によって第1及び第2段付きギヤ軸47、48を介して回転軸61が回転し、回転型マガジン8は回転する。
主軸ヘッド6が下降する場合、カム溝51の傾斜部51aに位置する接触子44は、カム溝51の鉛直部51bに位置するまでは、傾斜部51aによって前方側に押される。故に、可動軸41はヘッド本体6aから離反する方向へ移動する。マガジン側ギヤ32は主軸側ギヤ31との噛合から離脱する離脱位置へ向かう方向(図5中(イ)方向)に、ケーシング60の回転軸61と平行に後退する。マガジン側ギヤ32が主軸側ギヤ31から離脱した場合、主軸22が回転しても、回転型マガジン8は回転しない。更に、主軸ヘッド6が下降すると、接触子44はカム溝51の傾斜部51aから鉛直部51bに至り、マガジン側ギヤ32は離脱位置に後退する。接触子44がカム溝51の鉛直部51bに位置する間、マガジン側ギヤ32はその離脱位置を維持する。尚、上記カム50と押圧バネ46は、各請求項記載の進退機構を構成している。
図8(a)及び図8(b)に示すように、工具ホルダ75は、その下端に工具74を装着する工具装着部75aと、その上部に位置する鍔状部75bと、更にその上部に位置するテーパー部75cと、最も上端部に位置するプルスタッド75dとが一体に形成されている。鍔状部75bの外周の180°対向する2箇所には、当該工具ホルダ75自体の回転方向の位置決めを目的としたキー溝75eが凹設されている。
工具ホルダ75がアーム27に保持されている際には、鍔状部75bから上方の部分が露出する状態となる。一方のキー溝75eはアーム27が有するキー(図示略)と係合することで工具ホルダ75自体の回転方向の位置決めが行われる。
主軸22は、下端に工具ホルダ75のキー溝75eと係合可能なドライブキー26(図10参照)を設けている。工具ホルダ75を工具装着部21に装着する場合、主軸22は主軸側ギヤ31の回転方向位置を工具ホルダ75のキー溝75eとドライブキー26とを係合可能な360°中の所定の1箇所(オリエント位置)に位置決めする。
図9を参照して、工作機械1の電気的構成について説明する。工作機械1の数値制御装置9は、制御回路110と、各種駆動回路121〜125とを有している。制御回路110は、ROM112に記憶した制御プログラム等を実行することで、工作機械1の加工動作及び工具交換動作等を制御する。制御回路110は、CPU111、ROM112及びRAM113からなるマイクロコンピュータと、入力インターフェース114及び出力インターフェース115とを基本に構成している。
入力インターフェース114は、工作機械1の前面に設けた操作パネル(図示略)のキーボード130と電気的に接続している。出力インターフェース115は、X軸モータ131を駆動する駆動回路121、Y軸モータ132を駆動する駆動回路122、Z軸モータ15を駆動する駆動回路123、主軸モータ23を駆動する駆動回路124、操作パネルのCRT133を駆動するための駆動回路125等と、各々電気的に接続している。
図10を参照して、主軸22の工具装着部21に装着された工具ホルダ75を交換する際に実行される工程を説明する。尚、図中では関係する部分だけを模式的なモデル図で示しており、特に理解が容易なように、マガジン側ギヤ32の中心軸と回転型マガジン8の回転軸61を同一軸で構成し、且つそれらを主軸22と平行に配置して示している。
図10(a)に示すように、所定の工具74による切削加工を行った後、主軸ヘッド6は上昇移動してZ軸原点(B点)で静止する。このとき、回転型マガジン8は、前回工具交換時の工具割り出しにより1つのアーム27を主軸22の下方延長線上(割り出し位置)に配置している。回転型マガジン8及びマガジン側ギヤ32の回転方向位置は、割り出し回転方向位置である。主軸22はオリエント位置にある。工具装着部21は、工具ホルダ75の鍔状部75bより上方部分を収納している。工具装着部21のドライブキー26は、工具ホルダ75のキー溝75eに係合している。
図10(b)に示すように、Z軸モータ15の駆動により主軸ヘッド6が上昇することで、主軸22のドライブキー26と工具ホルダ75のキー溝75eとの係合は解除される。同時に、主軸22のホルダ挟持部25は工具ホルダ75側のプルスタッド75dの把持を解除する。このときの主軸ヘッド6のZ軸方向位置をC点とする。
図10(c)に示すように、主軸ヘッド6は、更に上昇して、主軸側ギヤ31の上面がマガジン側ギヤ32の下面に一致する直前の上昇位置を経過する。前記C点から該上昇位置までは、主軸22が回転しても回転型マガジン8は回転しない。該上昇位置をD点とする。
D点において主軸側ギヤ31とマガジン側ギヤ32の夫々のギヤ歯が互いに噛合可能にギヤ歯位相が一致している場合、そのまま主軸ヘッド6を上昇することで、2つのギヤ31、32は噛合する(図10(d))。このときの主軸ヘッド6のZ軸方向位置をE点とする。主軸ヘッド6がE点に位置する場合、本実施形態では主軸ヘッド6が最も上昇した位置(マガジン回転駆動位置)である。
E点では、主軸モータ23の駆動により主軸22を回転させることで、2つのギヤ31、32を介して回転型マガジン8を所望の位置に割り出す。該所望の位置は、次に装着する予定の工具ホルダ75を保持したアーム27を、上述した主軸22の下方延長線上に割り出した位置である。その後、上記の工程を逆の順で実行することで次の工具ホルダ75を主軸22の工具装着部21に取り付けることができる。
主軸22下端部の工具装着部21に工具ホルダ75を装着固定した後、アーム27(上記図3参照)を下方に回動させることで、アーム27から工具ホルダ75を離脱させ且つ主軸22の下方延長線上を開放することができる。これにより、主軸22はアーム27と干渉せずに下方へ下降移動することができ、テーブル135上に固定されたワークに向けて工具74を近接させることができる(上記図1参照)。
以上説明したように、本実施形態の工作機械1では、回転型マガジン8は、周方向複数箇所にアーム27を備える。各アーム27は、工具ホルダ75を保持可能である。主軸22は、その下端の外周部に主軸側ギヤ31を設けている。主軸側ギヤ31は、マガジン側ギヤ32と噛合可能である。回転型マガジン8の駆動力伝達機構8Aにおいて、マガジン側ギヤ32は回転型マガジン8に対して進退可能に設けられている。工具交換の際、マガジン側ギヤ32は前進して主軸側ギヤ31と噛合する噛合位置に達する。主軸側ギヤ31と噛合したマガジン側ギヤ32は主軸22の回転を回転型マガジン8へ伝達し、回転型マガジン8を周方向に回転させる。この回転によって回転型マガジン8は新たに装着する工具を割り出し位置へ移動させ、主軸22へ工具を受け渡すことができる。工具交換が終了したらマガジン側ギヤ32は主軸側ギヤ31から離脱して後退する。マガジン側ギヤ32の後退により、主軸22はマガジン側ギヤ32と干渉することなく回転することができる。
本実施形態の工作機械1においては、回転型マガジン8をフレーム4に固定し、マガジン側ギヤ32のみが主軸22に対して進退する。これにより、工作機械1は回転型マガジン8の全体が主軸22に対して進退する構造と比較して、マガジン側ギヤ32と主軸側ギヤ31との噛合時に大きな衝撃が生じることがない。故に、工作機械1は、その耐久性を向上することができる。また、工作機械1はマガジン側ギヤ32と主軸側ギヤ31との噛合時の衝撃を緩和するために回転型マガジン8の移動速度を落とす必要がない。故に、工作機械1は工具交換に必要な時間を短縮することができる。
また、工作機械1は、主軸ヘッド6側のカム50と回転型マガジン8側の押圧バネ46とからなる、進退機構を設けている。この進退機構は、Z軸移動装置5による主軸ヘッド6の昇降と連動して、マガジン側ギヤ32を進退させる。主軸ヘッド6が上昇したとき、マガジン側ギヤ32は前進して主軸側ギヤ31と噛合する。主軸ヘッド6が下降したとき、マガジン側ギヤ32は後退して主軸側ギヤ31から離脱する。これにより、工作機械1はマガジン側ギヤ32と主軸側ギヤ31との噛合及び離脱を円滑に行うことができる。進退機構は、マガジン側ギヤ32を回転型マガジン8の回転軸61と平行に移動させている。これにより、簡素な構造でマガジン側ギヤ32を進退させることができる。
尚、工作機械は、上記のように進退機構がマガジン側ギヤ32を離脱位置に後退した場合に回転型マガジン8の回転を阻止するロック機構を更に設けてもよい。具体的には、例えば上記離脱位置となった場合に、可動軸41の図5中左側の端部が、ケーシング60の裏面(図5中の右側)に設けた凹部(図示略)に入り込むことで、ケーシング60が回転しないようにロックする。工作機械はマガジン側ギヤ32が離脱位置に後退して主軸22の回転を回転型マガジン8に伝達しないとき、回転型マガジン8が回転するのを確実に防止することができる。
尚、本発明は、上記実施形態に限られるものではなく、種々の変更が可能である。
(1)実施形態では、マガジン側ギヤ32が回転型マガジン8の回転軸61の軸心方向と平行な方向に直線的に進退したが、これに限られず、他の態様で進退してもよい。図11を参照して変形例について説明する。以下、上記実施形態と同等の部分には同一の符号を付し、適宜説明を省略する。
(1)実施形態では、マガジン側ギヤ32が回転型マガジン8の回転軸61の軸心方向と平行な方向に直線的に進退したが、これに限られず、他の態様で進退してもよい。図11を参照して変形例について説明する。以下、上記実施形態と同等の部分には同一の符号を付し、適宜説明を省略する。
図11に示すように、回転型マガジン8の回転軸72は、中間部にベベルギヤ72aが形成されたギヤ軸である。回転軸72は、ハウジング40に回転自在に設置され且つ回転型マガジン8のケーシング60の前端面に取り付けられている。ギヤ部材73は、ハウジング40内に回転自在に設けてある。ギヤ部材73は、一端に回転軸72のベベルギヤ72aと噛合するベベルギヤ73aを有している。ギヤ部材73は、その他端にユニバーサルジョイント84(揺動軸)を介して揺動部材85を連結している。揺動部材85は、中間部に、上記実施形態と同等のカムの接触子44を有し、端部にマガジン側ギヤ32を有している。接触子44は、図示しないバネによって主軸ヘッド6のヘッド本体6aの方向に付勢され、ヘッド本体6aの前端面に設けられたカム50のカム溝51に係合している。尚、本変形例においては、上記バネ及びカム50が、各請求項記載の進退機構を構成している。
上記構成において、主軸ヘッド6が上昇すると、接触子44は、カム溝51の傾斜部51aを相対的に移動する。故に、ユニバーサルジョイント84を中心として揺動部材85はヘッド本体6aの方向へ揺動する。揺動部材85の揺動によって、マガジン側ギヤ32は、主軸側ギヤ31と噛合する噛合位置へ向かう方向に前進する。主軸ヘッド6がマガジン回転駆動位置に上昇した状態で、マガジン側ギヤ32は噛合位置に達して主軸側ギヤ31と噛合する。マガジン側ギヤ32が主軸側ギヤ31と噛合した状態で、主軸側ギヤ31が回転するとマガジン側ギヤ32を介して揺動部材85は回転する。揺動部材85の回転によって、ユニバーサルジョイント84、ギヤ部材73を介して回転軸61が回転し、回転型マガジン8は回転する。
主軸ヘッド6が下降する場合、接触子44は、カム溝51の傾斜部51aから鉛直部51bに相対的に移動する。故に、ユニバーサルジョイント84を中心として揺動部材85はヘッド本体6aから離反する方向に揺動する。揺動部材85の揺動によって、マガジン側ギヤ32は、主軸側ギヤ31との噛合から離脱する離脱位置へ向かう方向に後退する。その後、主軸ヘッド6の下降により、接触子44がカム溝51の鉛直部51bに至ると、マガジン側ギヤ32が離脱位置に後退する。接触子44がカム溝51の鉛直部51bに位置する間、マガジン側ギヤ32はその離脱位置を維持する。
本変形例では、進退機構がマガジン側ギヤ32を揺動させることにより、マガジン側ギヤ32は主軸側ギヤ31に噛合する噛合位置と、主軸側ギヤ31から離脱する離脱位置との間で進退する。これにより、工作機械は揺動中心まわりの揺動運動を利用してマガジン側ギヤ32を噛合位置と離脱位置との間で進退させることができる。
(2)実施形態では、回転型マガジン8は、その中心軸線が主軸22の中心軸線に対して所定の角度をなすように傾斜し、ヘッド本体6aの前面側に設けた。本発明は、回転型マガジン8の中心軸線が主軸22の中心軸線に対して直交している工具交換装置にも適用できる。
1 工作機械
2 工具交換装置
4 フレーム
5 Z軸移動装置(上下移動機構)
6 主軸ヘッド
6a ヘッド本体
8 回転型マガジン
22 主軸
23 主軸モータ
31 主軸側ギヤ
32 マガジン側ギヤ
46 押圧バネ(進退機構)
50 カム(進退機構)
61 回転軸
2 工具交換装置
4 フレーム
5 Z軸移動装置(上下移動機構)
6 主軸ヘッド
6a ヘッド本体
8 回転型マガジン
22 主軸
23 主軸モータ
31 主軸側ギヤ
32 マガジン側ギヤ
46 押圧バネ(進退機構)
50 カム(進退機構)
61 回転軸
Claims (5)
- フレームと、
工具を着脱可能に保持する主軸と、
前記主軸を回転駆動する主軸モータと、
前記主軸モータを保持し、前記フレームに対して上下動可能な主軸ヘッドと、
前記主軸の外周部に設けられ、前記主軸モータの駆動により前記主軸とともに回転する主軸側ギヤと、
前記工具を保持する工具保持部を周方向複数箇所に備え、前記フレームに回転可能に支持される回転型マガジンと、
前記主軸側ギヤに噛合して前記主軸の回転により前記回転型マガジンを前記周方向に回転駆動させるマガジン側ギヤと、
を備えた工作機械において、
前記マガジン側ギヤは、前記回転型マガジンに対し、前記主軸側ギヤに噛合する噛合位置へ向かう方向と前記主軸側ギヤから離脱する離脱位置へ向かう方向とに、進退可能に設けられる
ことを特徴とする工作機械。 - 請求項1記載の工作機械において、
前記主軸ヘッドを上下方向に移動させる上下移動機構をさらに備え、
前記回転型マガジン及び前記主軸ヘッドの少なくとも一方に、前記上下移動機構による前記主軸ヘッドの上下方向の移動と連動して前記マガジン側ギヤを前記噛合位置と前記離脱位置との間で進退させる、進退機構を設けた
ことを特徴とする工作機械。 - 請求項2記載の工作機械において、
前記進退機構は、
前記マガジン側ギヤを、前記回転型マガジンの回転軸と平行に移動させることにより前記噛合位置と前記離脱位置との間で進退させる
ことを特徴とする工作機械。 - 請求項2記載の工作機械において、
前記進退機構は、
前記マガジン側ギヤを、前記回転型マガジンに設けた揺動軸を中心として揺動させることにより前記噛合位置と前記離脱位置との間で進退させる
ことを特徴とする工作機械。 - 請求項2乃至請求項4の何れかに記載の工作機械において、
前記進退機構が前記マガジン側ギヤを前記離脱位置に後退させた場合に前記回転型マガジンの回転を阻止するロック機構をさらに備える
ことを特徴とする工作機械。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2010205544A JP2012061526A (ja) | 2010-09-14 | 2010-09-14 | 工作機械 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2010205544A JP2012061526A (ja) | 2010-09-14 | 2010-09-14 | 工作機械 |
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JP2012061526A true JP2012061526A (ja) | 2012-03-29 |
Family
ID=46057802
Family Applications (1)
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JP2010205544A Pending JP2012061526A (ja) | 2010-09-14 | 2010-09-14 | 工作機械 |
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Country | Link |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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-
2010
- 2010-09-14 JP JP2010205544A patent/JP2012061526A/ja active Pending
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