JP2012060512A - 多眼撮像装置およびプログラム - Google Patents

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Abstract

【課題】ステレオマッチング処理により視差データを生成する際の処理量と使用メモリ量の増大を抑えることができること。
【解決手段】複数の撮像部と、複数の撮像部のうち、少なくとも2つの撮像部が撮影した映像から対応画素を探索するステレオマッチング処理により視差データを算出する視差算出部とを備えた多眼撮像装置であって、視差算出部は、2つの撮像部の全視差範囲より小さい範囲の対応画素を探索して視差データを算出する小範囲対応画素探索部と、小範囲対応画素探索部が探索する範囲を制御する探索範囲制御部とを備えることを特徴とする多眼撮像装置。
【選択図】図3

Description

本発明は、多眼撮像装置およびプログラムに関する。
近年、映像の迫力や臨場感を高めるために立体映像装置の開発が盛んである。立体画像を生成する技術としては、特許文献1のように左チャンネル(L)用と右チャンネル(R)用の2台のカメラを左右に配置し、被写体を同時に撮影する技術が知られている。また、立体画像を表示する技術としては、左チャンネル(L)の画像と右(R)チャンネルの画像を一つの表示画面上に1画素毎に交互に表示すると共に、かまぼこ型のレンズを所定の間隔で並べたレンチキュラーレンズや、細かいスリットを所定の間隔で並べたでパララックスバリアや、微細偏光素子を規則正しく配列させたパターニング位相差板などの特殊な光学系を用いて鑑賞者の左目と右目で見える領域を調整して、鑑賞者の左目には左チャンネル(L)の画像のみが、右目には右チャンネル(R)の画像のみが見えるようにする技術が知られている。
2台のカメラで被写体を同時に撮影した映像は、立体映像として表示できる他にも、被写体までの距離を測定することも可能である。被写体までの距離はステレオマッチングと呼ばれる方法で求められる。ステレオマッチングは複数の撮影画像の対応画素を求めてそのズレ量である視差(距離)情報を算出する技術である。撮影した画素毎にステレオマッチングを行うことにより、各撮影画素の視差(距離)情報が算出できる。この視差(距離)データを画面毎に表したものは「視差マップ」或いは「デプスマップ」と呼ばれている。
この視差マップは、これまで単一カメラの撮影では取得することができなかった被写体の3次元情報を示すものであり、様々な活用が検討されている。例えば、上記の立体画像を表示する際に、視差マップをもとに画像処理をすることによって立体感の調整が可能である。更に、特許文献2のように複数のカメラを用いて高精細な映像を生成する技術において、複数のカメラ映像を高精細化合成処理する時に、左映像のどの画素と右映像のどの画素を合成するかの判断材料として視差マップが必要不可欠となる。
特開2006−251613号公報 特表2007−520166号公報
しかしながら上述のステレオマッチング処理は画素単位で対応画素探索を行うため、非常に多くの処理量と使用メモリ量を必要とするという問題がある。近年、撮像デバイスの画素数が格段に増加していること、動画撮影のためにはリアルタイム処理が必要なことなどの理由から、この問題が顕著になってきた。
本発明はこのような課題に鑑みてなされたもので、その目的は、ステレオマッチング処理により視差データを生成する際の処理量と使用メモリ量の増大を抑えることができる多眼撮像装置およびプログラムを提供することにある。
(1)この発明は上述した課題を解決するためになされたもので、本発明の多眼撮像装置は、複数の撮像部と、前記複数の撮像部のうち、少なくとも2つの撮像部が撮影した映像から対応画素を探索するステレオマッチング処理により視差データを算出する視差算出部とを備えた多眼撮像装置であって、前記視差算出部は、前記2つの撮像部の全視差範囲より小さい範囲の対応画素を探索して視差データを算出する小範囲対応画素探索部と、前記小範囲対応画素探索部が探索する範囲を制御する探索範囲制御部とを備えることを特徴とする。
(2)また、本発明の多眼撮像装置は、上述の多眼撮像装置であって、前記小範囲対応画素探索部は、予め設定された画素数を探索し、前記探索範囲制御部は、前記全視差範囲を探索可能な回数だけ、前記小範囲対応画素探索部を実行させることを特徴とする。
(3)また、本発明の多眼撮像装置は、上述の多眼撮像装置であって、前記探索範囲制御部は、前記撮像部のフレームレートに基づき、リアルタイムに処理できるように探索する範囲を決定し、前記決定に従い、前記小範囲対応画素探索部を制御することを特徴とする。
(4)また、本発明の多眼撮像装置は、上述の多眼撮像装置であって、前記探索範囲制御部は、前記撮像部の焦点位置情報に基づき、探索する範囲を決定し、前記決定に従い、前記小範囲対応画素探索部を制御することを特徴とする。
(5)また、本発明の多眼撮像装置は、上述の多眼撮像装置であって、前記探索範囲制御部は、前記撮像部の焦点位置情報に基づき、前記撮像部の被写界深度に対応する範囲を、探索する範囲として決定し、前記決定に従い、前記小範囲対応画素探索部を制御すること を特徴とする。
(6)また、本発明の多眼撮像装置は、上述の多眼撮像装置であって、前記探索範囲制御部は、ユーザが設定した撮影モードに基づき、探索する範囲を決定し、前記決定に従い、前記小範囲対応画素探索部を制御することを特徴とする。
(7)また、本発明のプログラムは、複数の撮像部を備えた多眼撮像装置のコンピュータを前記複数の撮像部のうち、少なくとも2つの撮像部が撮影した映像から対応画素を探索するステレオマッチング処理により視差データを算出する視差算出部として機能させるプログラムであって、前記視差算出部は、前記2つの撮像部の全視差範囲より小さい範囲の対応画素を探索して視差データを算出する小範囲対応画素探索部と、前記小範囲対応画素探索部が探索する範囲を制御する探索範囲制御部とを備えることを特徴とする。
この発明によれば、ステレオマッチング処理により視差データを生成する際の処理量と使用メモリ量の増大を抑えることができる。
本発明の第1の実施形態に係る多眼撮像装置10の概観を示す外観図である。 同実施形態における多眼撮像装置10の機能構成を示す概略ブロック図である。 同実施形態における視差算出部21の機能構成を示す概略ブロック図である。 同実施形態におけるエピポーラライン平行化後の参照画像RGを示す図である。 同実施形態におけるエピポーラライン平行化後の基準画像BGを示す図である。 同実施形態における参照注目ブロックRBを示す図である。 同実施形態における基準注目ブロックBBを示す図である。 同実施形態における探索範囲制御部34による制御の例を示す図である。 同実施形態における探索範囲制御部34による制御の他の例を示す図である。 同実施形態における探索範囲制御部34による制御の他の例を示す図である。 同実施形態における探索範囲制御部34による制御の他の例を示す図である。 同実施形態における探索範囲制御部34および小範囲対応点探索部33の処理を説明するフローチャートである。 同実施形態における探索範囲制御部34および小範囲対応点探索部33の処理の別の例を説明するフローチャートである。 同実施形態における映像合成処理部20の機能構成を示す概略ブロック図である。 同実施形態における高解像度合成処理部403の機能構成を示す概略ブロック図である。 本発明の第2の実施形態に係る多眼撮像装置10aの機能構成を示す概略ブロック図である。 同実施形態における視差算出部21aの機能構成を示す概略ブロック図である。 同実施形態における探索範囲制御部34aによる制御の例を説明する図である。 同実施形態における探索範囲制御部34aによる制御の他の例を説明する図である。 本発明の第3の実施形態に係る多眼撮像装置10bの機能構成を示す概略ブロック図である。 同実施形態における視差算出部21bの機能構成を示す概略ブロック図である。 同実施形態における探索範囲制御部34bによる制御の例を説明する図である。 同実施形態における探索範囲制御部34bによる制御の他の例を説明する図である。 同実施形態における探索範囲制御部34bによる制御の他の例を説明する図である。 同実施形態における探索範囲制御部34bによる制御の他の例を説明する図である。 本発明の第4の実施形態に係る視差算出部21cの機能構成を示す概略ブロック図である。 同実施形態における探索範囲制御部34cによる制御の例を説明する図である。
[第1の実施形態]
本発明の第1の実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。図1は、本発明の第1の実施形態に係る多眼撮像装置10の概観を示す外観図である。図1に示すように、本実施形態における多眼撮像装置10は、4系統の撮像部101、102、103、104を含んで構成される。撮像部101は、多眼撮像装置10の正面に向かって、左側上段に配置されている。撮像部102は、右側上段に配置されている。撮像部103は、左側下段に配置されている。撮像部104は、右側下段に配置されている。なお、撮像部101、102、103、104の間の横方向および上下方向の距離は同じ、すなわち、撮像部101、102、103、104は正方形の各頂点に配置されている。
図2は、多眼撮像装置10の機能構成を示す概略ブロック図である。多眼撮像装置10は、撮像部101、102、103、104、映像合成処理部20、視差算出部21、イメージセンサ制御部22、AF(Auto Focus)制御部23、撮影モード設定部24を含んで構成される。撮像部101、102、103、104の各々は、フォーカス機能を有する撮像レンズ群11と、撮像レンズ群11により、撮像面に結像したイメージを光電変換して映像信号として出力するイメージセンサ12(例えばCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)イメージセンサなど)を備える。なお、撮像部101は、映像信号RUを出力し、撮像部102は、映像信号LUを出力し、撮像部103は、映像信号RDを出力し、撮像部104は、映像信号LDを出力する。
撮像レンズ群11は光軸方向に移動可能に配置されており、撮像レンズ群11が光軸方向に移動することによって、撮像部の焦点を調整し、被写体からの光をイメージセンサ12上に結像する。なお、撮像部101、102、103、104の各々は、図示していないモータを搭載しており、その動力で撮像レンズ群11を移動させる。
撮影モード設定部24は、ユーザの設定入力に従い、風景撮影、人物ポートレイト撮影、接写撮影(マクロ撮影)などの撮影モードを、設定する。イメージセンサ制御部22は、撮影モード設定部24からの撮影モードの設定に基づき、各撮像部101、102、103、104のイメージセンサ12の撮影画素数やフレームレートの設定を行い、設定した画素数やフレームレートなどのイメージセンサ制御情報を視差算出部21に出力する。
AF制御部23は、入力された撮像部101の映像信号RUの輝度情報からコントラスト値を算出し、コントラスト値が増加する方向に撮像レンズ群11を所定量ずつ移動して、コントラスト値が増加しなくなる位置、即ち、コントラスト値が最大となる位置に撮像レンズ群11を自動調整する。なお、AF制御部23は、撮影モード設定部24からの撮影モードの設定に基づき、撮像レンズ群11を移動させる際の基点や、移動させる範囲を決定する。また、各撮像部101、102、103、104には、AF制御部23から同じ駆動信号が入力されるため、各撮像部101、102、103、104のフォーカス位置が全て同じになるように制御される。
尚、本実施形態のAF制御部23は、撮像した映像信号のコントラスト値を評価値としてAF制御を行なうとして説明したが、その他に赤外線や超音波を照射してその射波が戻るまでの時間や照射角度により距離を検出する、所謂アクティブ方式によるAF方式でAF制御を行うようにしてもよい。
4つの撮像部101、102、103、104が出力した4系統の映像信号RU、LU、の全ては映像合成処理部20に入力される。更に、2つの撮像部101と102で撮影された映像信号RU、LUは視差算出部21にも入力される。視差算出部21は入力された2つの映像信号間の対応画素探索を行い、その探索結果から2つの撮像部間の視差データD(距離データと等価)を算出して映像合成処理部20に出力する。映像合成処理部20は入力された視差データDに基づき、映像信号RU、LU、RD、LDを合成処理して、縦方向および横方向の解像度が映像信号RUなどの2倍の高精細映像を生成し、その映像信号である高精細映像信号Gを出力する。
図3は、視差算出部21の機能構成を示す概略ブロック図である。視差算出部21は、図2に示す撮像部101が出力した映像信号RUが表す画像(以下、基準画像という)と、撮像部102が出力した映像信号LUが表す画像(以下、参照画像という)から、視差データを算出する。視差算出部21は、座標変換部31、座標変換部32、小範囲対応点探索部33、探索範囲制御部34を含んで構成される。2つの座標変換部31、32は、基準画像と参照画像の画像平面を同一平面上に乗せることを目的に、両方の画像を幾何学変換(座標変換)してエピポーララインを平行化する。なお、座標変換部31が、基準画像、すなわち映像信号RUの画像を変換し、座標変換部32が、参照画像、すなわち映像信号LUの画像を変換する。座標変換部31は、カメラパラメータ記憶部30−1を備える。カメラパラメータ記憶部30−1は、撮像部101固有の焦点距離やレンズ歪みパラメータなどの内部パラメータ、および4つの撮像部101、102、103、104間の位置関係を表す外部パラメータを予め保持している。
同様に、座標変換部32は、カメラパラメータ記憶部30−2を備える。カメラパラメータ記憶部30−2は、撮像部102固有のカメラパラメータ(内部パラメータ、外部パラメータ)を保持している。座標変換部31、32は、エピポーララインが平行となった基準画像と参照画像の映像信号を、小範囲対応画素探索部33に出力する。小範囲対応画素探索部33は、エピポーララインが平行となった基準画像の各画素に対応する参照画像中の画素を、探索範囲制御部34に指定された画素から、小範囲対応画素探索部33に予め設定された画素数αで決まる所定の範囲(探索範囲)を探索して検出する。小範囲対応画素探索部33は、基準画像の各画素から、検出した対応する画素までの画像中の距離を、その基準画像の画素における視差データDとして出力する。探索範囲制御部34は、イメージセンサ制御部22が出力したイメージセンサ制御情報Cと、撮影モード設定部24が出力した撮影モードMとに基づき、小範囲対応点探索部33における探索処理にて探索する範囲を決定し、小範囲対応点探索部33に出力する。なお、探索範囲制御部34および小範囲対応点探索部33の詳細については、後述する。
図4〜図7を用いて、小範囲対応画素探索部33による対応画素の探索処理、すなわちステレオマッチング処理を説明する。図4は、エピポーラライン平行化後の参照画像RGを示す図である。図5は、エピポーラライン平行化後の基準画像BGを示す図である。基準画像BG上の画素に対応する参照画像RG上の画素(対応画素)を求めるための基準画像BG上の注目画素の移動方法について、図5を参照して説明する。小範囲対応画素探索部33は、基準画像BG上の注目画素を中心とするブロック(以下、基準注目ブロックBBという)を画像左上端(開始ブロックBS)からライン方向に右側へ1画素毎に移動させ、移動させた基準注目ブロックBBがラインの右端に到達した場合は、1ライン下の左端からライン方向に右側へ基準注目ブロックBBを移動させる。これを、基準注目ブロックBBが、基準画像BGの右下端のブロック(終了ブロックBE)に来るまで繰り返す。
次に、小範囲対応画素探索部33が、図5に示す基準画像BGのある1つの基準注目ブロックBBに類似する参照画像RG上のブロックを探索する処理動作について、図4を参照して説明する。小範囲対応画素探索部33は、探索範囲制御部34から指定された座標のブロック(探索開始ブロック)から、ライン方向に右側へ参照注目ブロックRBを1画素毎に移動させていき、探索開始ブロックRSから探索範囲だけライン方向に離れたブロックである探索終了ブロックREまで繰り返す。この参照注目ブロックの探索を、小範囲対応画素探索部33は、図5に示す基準注目ブロックBBの各々について行う。なお、図4では、探索開始ブロックRSは、図5に示す基準画像BG上の基準注目ブロックBBの座標(x、y)と同じ座標となる参照画像RG上のブロック(最小視差ブロック)となっている。
図4に示す最大視差探索範囲は、撮像部101〜104が撮影可能な(焦点が合う)距離の範囲である。図5の基準注目ブロックと同じ座標にある最小視差ブロックが最も遠い位置(無限遠)に対応し、図4の最大視差ブロックが最も近い距離に対応する。図4に示すように小範囲対応画素探索部33の探索範囲は全視差探索範囲よりも小さい範囲となっている。探索する範囲は処理量とメモリ量に大きく関係しており、小範囲対応画素探索部33のように探索範囲を小さく設定することによって、処理量とメモリ量を小さく抑えることが可能となる。
次に、基準注目ブロックと類似する参照注目ブロックの決定方法について図6および図7を参照して説明する。図7は、基準注目ブロックBBを示しており、基準画像BG上の注目画素を中心とする横M×縦Nのサイズのブロックである。図6は、参照注目ブロックRBを示しており、参照画像RG上の注目画素を中心とする横M×縦Nのサイズのブロックである。図6に示す参照注目ブロックRBおよび図7に示す基準注目ブロックBB上の任意の画素を表すために、横方向をi、縦方向をjとした時の座標(i、j)の画素値をそれぞれR(i、j)、T(i、j)とする。本実施形態では、類似度を求める方法として、一般的に多く用いられているSAD(Sum of Absolute Difference)を用いる。SADは、(1)式に示す類似度判定式のようにR(i、j)とT(i、j)の差分の絶対値をブロックの全画素について求め、それを合計した値(SSAD)である。
Figure 2012060512
小範囲対応画素探索部33は、前述した図4に示す参照画像RG上の探索範囲内の各参照注目ブロックRBの中でSSADの値が最も小さくなる参照注目ブロックを、基準注目ブロックBBと類似していると決定する。そして、小範囲対応画素探索部33は、類似していると決定した参照注目ブロックRBの中心の画素を、基準注目ブロックBBの中心の画素(注目画素)に対応する画素とする。尚、本実施形態では、基準画像BG上の注目画素に類似する参照画像RG上の画素をSADの類似度評価関数で探索したが、この手法に限定されるものではなく、基準画像上と参照画像上の類似画素を探索する手法であればどのような手法を使用して、視差データを求めても良い。
この探索開始ブロックの座標は、探索範囲制御部34により、小範囲対応画素探索部33に設定される。図3及び図8を用いて探索範囲制御部34による制御方法の例を説明する。図3に示すように、探索範囲制御部34には、イメージセンサ制御情報Cが入力されている。探索範囲制御部34は、入力されたイメージセンサ制御情報Cから得られる撮影映像の画素数から全視差探索範囲の画素数を算出する。全視差探索範囲の算出とは、最大視差が撮影画素何画素分に相当するかを算出することである。最大視差は、カメラの焦点距離(FL)、撮影できる最も近い距離(MD)、2台のカメラ間距離(CI)から決まり、最大視差=FL×CI/MDである。従って、イメージセンサの横幅がWで、撮影画素は640×480画素の場合、全視差探索範囲=最大視差×640画素/Wとなる。該画素数を小範囲対応画素探索部33の探索範囲(予め設定された画素数α)で割り、全視差探索範囲(最小視差ブロックSDから最大視差ブロックMD)を探索するには小範囲対応画素探索部33を何回実行する必要があるかを算出する。
図8は、全視差探索に必要な小範囲対応画素探索部33の実行回数が4回と算出された例を示すものである。図8に示すように探索する範囲をずらしながら、探索範囲1から4まで4回実行するように、探索範囲制御部34は、小範囲対応画素探索部33を制御する。小範囲対応画素探索部33は、この4回の実行のうち、最もSSADの値が最も小さくなる参照注目ブロックを、基準注目ブロックBBと類似していると決定する。この制御方法は、小範囲対応画素探索部33による探索を複数回実行するため処理時間は長くなるが、実行1回当たりのメモリ使用量が少ないため、従来よりも少ない処理量で最も遠い距離から最も近い距離までの全ての視差を探索することが可能である。
また、全視差探索範囲の全てを探索するのではなく、撮影モード設定部24が出力する撮影モードの情報に応じて、その一部分を探索するよう制御することも可能である。例えば、撮影モードが、遠景の撮影を対象としている風景モードであるときは、探索範囲制御部34は、図9に示すように最小視差ブロックSDを探索開始ブロックに設定する。これにより、探索範囲制御部34は、最小視差ブロックSDの位置から1回のみ探索するように小範囲対応画素探索部33を設定することになる。このため、小範囲対応画素探索部33は、小さい視差範囲(即ち遠い撮影距離にある被写体)のみを探索する。
また、例えば、撮影モードが、接写撮影など小さい物体に近づいて撮影する接写撮影モードであるときは、探索範囲制御部34は、図10に示すように、最大視差ブロックから予め設定された画素数αだけ左側のブロックを探索開始ブロックRSに設定する。これにより、探索範囲制御部34は、全視差探索範囲の最大視差ブロックの位置まで1回のみ探索するように小範囲対応画素探索部33を設定することになる。このため、小範囲対応画素探索部33は、大きい視差範囲(即ち近い撮影距離にある被写体)のみを探索する。
また、例えば、撮影モードが、人物を撮影するポートレートモードなど、被写体が中間位置にあるモードであれば、探索範囲制御部34は、図11に示すように、全視差探索範囲の中心から、予め設定された画素数αの半分だけ左側のブロックを探索開始ブロックRSに設定する。これにより、探索範囲制御部34は、全視差探索範囲の中心部分を1回だけ探索するように小範囲対応画素探索部33を設定することになる。このため、小範囲対応画素探索部33は、中間位置にある被写体のみを探索する。
探索範囲制御部34および小範囲対応点探索部33が1画面分の視差データを生成する流れを図12に示す処理フローを参照して説明する。まず、探索範囲制御部34は、小範囲対応点探索部33の探索範囲と実行回数を決定する(ステップS900)。ここでは図8〜図11で説明したように、入力されるイメージセンサ制御情報の画素数や撮影モードを用いて、探索範囲と実行回数を決定する。続いて、決定した探索範囲と、基準注目ブロックの位置とに基づき、探索開始ブロックを設定して小範囲対応点探索部33を実行させる(ステップS901)。小範囲対応点探索部33は、この実行後、SAD最小値と視差データを得て記憶する(ステップS902)。次に、探索範囲制御部34は、ステップS900で決定した回数だけ小範囲対応点探索部33を実行したか否かを判定し(ステップS903)、実行していなければ小範囲対応点探索部33に、次の探索開始ブロックを設定して(ステップS904)、ステップS902に戻る。
これらステップS902からステップS904を実行回数分繰り返した後、小範囲対応点探索部33は、実行回数分記憶したSAD最小値の中から最小のSAD値を選択し、視差データDとして出力する(ステップS905)。最後に、探索範囲制御部34は、1画面分の処理が終了したか否かを判定する(ステップS906)。この判定の結果、終了していなければ、探索範囲制御部34は、基準注目ブロックを1画素移動して(ステップS907)、ステップS901に戻る。ステップS906の判定の結果、終了している、すなわち基準注目ブロックが基準画像の終了ブロックとなっていたら、処理を衆力する。これにより、基準画像上の各画素の視差データを求める。
図12のフローチャートでは、画素単位で探索範囲を変更しながら小範囲対応点探索部33を複数回実行して視差値を算出する処理を説明したが、画面単位で探索範囲を変更するようにしてもよい。この場合の処理を、図13のフローチャートを用いて説明する。尚、図12と同じ処理ステップには同じ符号を用いる。S900からS902までの処理は同じなので、説明を省略する。次に、探索範囲制御部34は、1画面分の処理が終了したか否かの判定を行う(ステップS906)、終了していなければ基準注目ブロックと探索範囲を1画素移動して(ステップS101)、ステップS902に戻る。これらステップS902、S906、S101を1画面分の処理が終了するまで繰返した後、ステップS900で決定した回数だけ小範囲対応点探索部33を実行したか否かを、探索範囲制御部34は判定する(ステップS903)。この判定の結果、決定した回数だけ実行していなければ、探索範囲制御部34は、基準画像の注目ブロックを開始位置に戻し(ステップS102)、小範囲対応点探索部33に次の探索範囲を設定して(ステップS904)、再度、S902、S906、S101の処理を1画面分行う。
実行回数分の繰り返した後、小範囲対応点探索部33は、各画素で実行回数分のSAD最小値から最小のSAD値を選択して、視差データDとして出力する(ステップS103)。本処理フローは、図12の処理フローと比較して、探索範囲の設定をするステップS904の回数が少なくなる。ステップS904は探索範囲内の全画素値を読み込みなおす必要があるため処理量が多い。S904の回数を減らすことで処理量軽減が可能となる。尚、図20では画面単位で探索範囲を更新する例を説明したが、画面単位の他に例えばライン単位や装置が搭載するメモリ単位などで探索範囲を更新する処理フローも可能である。
図14は、映像合成処理部20の機能構成を示す概略ブロック図である。映像合成処理部20は、位置合わせ補正処理部401−1、位置合わせ補正処理部401−2、位置合わせ補正処理部401−3、位置合わせ補正処理部401−4、高解像度合成処理部403を含んで構成される。また、位置合わせ補正処理部401−1は、カメラパラメータ記憶部402−1を含んで構成される。位置合わせ補正処理部401−2は、カメラパラメータ記憶部402−2を含んで構成される。位置合わせ補正処理部401−3は、カメラパラメータ記憶部402−3を含んで構成される。位置合わせ補正処理部401−4は、カメラパラメータ記憶部402−4を含んで構成される。
位置合わせ補正処理部401−1、401−2、401−3、401−4は、視差算出部21が出力する視差データDと、各々が備えるカメラパラメータ記憶部402−1、402−2、402−3、402−4が記憶する各撮像部の向きや姿勢やレンズ歪の状態を示すに基づき、映像信号RU、LU、RD、LDの画像間で、同一の座標位置の画素が同じ被写***置を捕らえるように、映像信号RU、LU、RD、LDの画像を変換する位置合わせを行う。高解像度合成処理部403は、4つの位置合わせ補正処理部401−1、401−2、401−3、401−4が位置合わせをした画像を用いて、高精細化合成を行い、合成結果の画像を表す高精細映像信号Gを出力する。
位置合わせ補正処理部401−1〜401−4の動作を説明する。カメラパラメータ記憶部402−1〜402−4が記憶し、各撮像部の向きや姿勢やレンズ歪の状態を示すカメラパラメータは、パターン形状が既知の市松模様チェッカーパターンを姿勢やアングルを変えながら数回撮像して、その撮影画像から算出するカメラキャリブレーションで求めることができる。カメラパラメータは外部パラメータと内部パラメータから構成され、外部パラメータはカメラの姿勢を示すヨー、ピッチ、ロールの3軸ベクトルと、平行移動成分を示す3軸の並進ベクトルの計6パラメータから構成される。また内部パラメータは、画像中心位置、イメージセンサ上で仮定した座標の角度とアスペクト比、焦点距離の5パラメータから構成される。
ここでは撮像部101を基準の撮像部として、他の撮像部102、103、104の映像を撮像部101の映像に合せるものとして説明する。被写体まで距離を表す視差データDと、基準の撮像部101と、他の撮像部102、103、104との間隔(カメラ基線長)から算出されるシフト量をカメラパラメータの外部パラメータである並進量に加味したパラメータを用いて幾何学補正処理することで、位置合わせ補正処理部401−1〜401−4は、映像信号RU、LU、RD、LDが表す画像が被写体の同じ点を同じ位置(画素)で捕らえるように位置を合わせることができる。なお、図14に示すように、位置合わせ補正処理部401−1は、映像信号RUを処理し、位置合わせ補正処理部401−2は、映像信号LUを処理し、位置合わせ補正処理部401−3は、映像信号RDを処理し、位置合わせ補正処理部401−4は、映像信号LDを処理する。
次に、高解像度合成処理部403による合成処理の一例を図15に示す。ここでは、4つの撮像部101、102、103、104の解像度がVGA(640×480画素)で、その4倍の画素数であるQuad−VGAの画素(1280×960画素)への高解像度化する合成処理を行う場合で説明する。図15に示すように、Quad−VGAの画素(1280×960画素)の隣接する4つの画素に、異なる撮像部が出力した映像信号に基づく画像RU1、LU1、RD1、LD1の同一座標の画素を割り当てて合成することで高解像度の画像を得る。ここで、画像RU1は、位置合わせ補正処理部401−1が、映像信号RUを処理して生成した画像である。同様に、画像LU1は、位置合わせ補正処理部401−2が、映像信号LUを処理して生成した画像である。画像RD1は、位置合わせ補正処理部401−3が、映像信号RDを処理して生成した画像である。画像LD1は、位置合わせ補正処理部401−4が、映像信号LDを処理して生成した画像である。
このように、小範囲対応画素探索部33の探索範囲は全視差探索範囲よりも小さい範囲となっている。探索する範囲は処理量と使用メモリ量に大きく関係しており、探索範囲を小さく設定しているので、ステレオマッチング処理の処理量と使用メモリ量を小さく抑えることができる。
[第2の実施形態]
本発明の第2の実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。図16は、本実施形態に係る多眼撮像装置10aの機能構成を示す概略ブロック図である。同図において図2の各部に対応する部分には同一の符号(101〜104、11、12、20、23)を付け、その説明を省略する。多眼撮像装置10aは、動画を撮像する装置である。多眼撮像装置10aは、撮像部101、102、103、104、映像合成処理部20、視差算出部21a、イメージセンサ制御部22a、AF制御部23を含んで構成される。イメージセンサ制御部22aは、図2のイメージセンサ制御部22が出力するイメージセンサ制御情報Cに、撮像部101〜104のイメージセンサ12のフレームレートを示す情報を加えたイメージセンサ制御情報C’を視差算出部21aに出力する。視差算出部21aは、このイメージセンサ制御情報C’を用いて、視差データを算出する。
図17は、視差算出部21aの機能構成を示す概略ブロック図である。同図において図3の各部に対応する部分には同一の符号(30−1、30−2、31〜33)を付け、その説明を省略する。視差算出部21aは、座標変換部31、32、小範囲対応点探索部33、探索範囲制御部34aを含んで構成される。探索範囲制御部34aは、イメージセンサ制御情報C’に基づき、小範囲対応点探索部33を制御する。
図18は、探索範囲制御部34aによる小範囲対応点探索部33の制御方法の例を説明する図である。探索範囲制御部34aは、入力されたイメージセンサ制御情報C’からフレームレートを取得して、1フレーム当たりの処理時間を算出する。その後、探索範囲制御部34aは、あらかじめ保持している小範囲対応画素探索部33の1回当たり処理時間で、1フレーム当たりの処理時間を割って、1フレーム内に処理できる小範囲対応画素探索部33の処理回数を算出する。更に、探索範囲制御部34aは、1フレーム内に処理できる処理回数を、イメージセンサ制御情報C’から得られる1フレームの画素数で割って、各画素当たりの処理可能な小範囲対応画素探索部33の実行回数を算出する。
図18は1画素当たりの処理回数が2回と算出された例を示すものである。この例では、探索範囲制御部34aは、全視差探索範囲の中心に探索範囲(探索範囲1、探索範囲2)を設定している。具体的には、探索範囲制御部34aは、予め設定された画素数αに処理回数を乗算し、さらに2で割る。探索範囲制御部34aは、この2で割った結果の画素数分、全視差探索範囲の中心から左側の位置を、探索範囲1の探索開始ブロックRS1とうし、探索範囲1の探索終了ブロックの位置を、探索範囲2の探索開始ブロックRS2とする。これにより、探索範囲制御部34aは、小範囲対応点探索部33が、全視差探索範囲の中央部分を2回探索するように制御する。この制御方法は、全視差探索範囲すべてを探索することはできないが、撮影した映像の同じフレームレートの動画視差マップを、リアルタイムに出力することが可能となる。
図19は、探索範囲制御部34aによる小範囲対応点探索部33の制御方法の他の例を説明する図である。図18では、1フレーム内に処理できる小範囲対応画素探索部33の処理回数(2回)を連続した探索範囲に設定したが、図19に示すように、全視差探索範囲で等間隔となるように分散して設定するようにしてもよい。図19では1回目に小範囲対応画素探索部33が探索する範囲(探索範囲1)を細線で、2回目に探索する範囲(探索範囲2)を太線で示している。この例では、探索範囲制御部34aは、全視差探索範囲を、算出された処理回数+1個の領域に均等に分割し、領域の各境界から予め設定された画素数αの半分だけ左側の位置を、各探索範囲(探索範囲1、探索範囲2)の探索開始ブロックRS1’、RS2’とする。このように探索範囲を等間隔に分散して設定することで、全視差探索範囲の大まかに探索した動画視差マップを出力することが可能となる。
視差データを利用する映像処理が動画のリアルタイム処理をする場合は、視差データ算出にもリアルタイム処理が必要になる。例えば、立体映像の立体感を調整しながら撮影を行う場合には、撮影映像の視差データをリアルタイムに算出して立体感調整映像処理を行う必要があり、本実施形態では、それが可能となる。
[第3の実施形態]
本発明の第3の実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。図20は、本実施形態に係る多眼撮像装置10bの機能構成を示す概略ブロック図である。同図において図2の各部に対応する部分には同一の符号(101〜104、11、12、20、22)を付け、その説明を省略する。多眼撮像装置10bは、撮像部101、102、103、104、映像合成処理部20、視差算出部21b、イメージセンサ制御部22、AF制御部23bを含んで構成される。AF制御部23bは、撮像レンズ群11をフォーカスさせた位置、すなわちレンズとイメージセンサ間の距離を示す焦点位置情報Fを、視差算出部21bに出力する。視差算出部21bは、この焦点位置情報Fを用いて、視差データDを算出する。
図21は、視差算出部21bの機能構成を示す概略ブロック図である。同図において図3の各部に対応する部分には同一の符号(30−1、30−2、31〜33)を付け、その説明を省略する。視差算出部21bは、座標変換部31、32、小範囲対応点探索部33、探索範囲制御部34bを含んで構成される。探索範囲制御部34bは、イメージセンサ制御情報Cおよび焦点位置情報Fに基づき、小範囲対応点探索部33を制御する。
図21に示すように、探索範囲制御部34bにはAF制御部23bからの焦点位置情報Fが入力されている。探索範囲制御部34は、入力された焦点位置情報F(焦点を合わせた注目被写体の距離)の視差値を計算する。具体的には、探索範囲制御部34は、まず、撮像レンズ群11の焦点距離f(mm)、焦点位置情報Fであるレンズとイメージセンサ12間の距離l(mm)を用いて、被写体までの撮影距離L(mm)を以下の(1)式を用いて算出する。ここで、焦点位置情報Fが表すレンズとイメージセンサ12間の距離は、レンズ群11と光学的に等しい架空の凸レンズとイメージセンサ12間の距離である。次に、探索範囲制御部34は、算出した撮影距離Lと、撮像部101と102のカメラ間隔t(mm)、及び焦点距離f(mm)を用いて、視差値d(mm)を以下の(2)式を用いて算出する。
Figure 2012060512
Figure 2012060512
そして、探索範囲制御部34は、イメージセンサ12のピクセルピッチから視差値d(mm)をピクセル数に換算した視差値dp(画素)を求める。そして、図22に示すようにその焦点位置の視差値dpが中心となるように小範囲対応画素探索部33の探索範囲を設定する。すなわち、探索範囲制御部34は、視差値dpから予め設定された画素数α(探索範囲)の半分を引いた画素数だけ、全視差探索範囲の左端(最小視差ブロックSDの位置)から右側の位置を、探索開始ブロックRSの位置とする。
この本実施形態における制御方法により、高精細化映像処理にとって、最も重要な視差データである焦点を合わせた注目被写体の付近の視差データを、少ない処理量と使用メモリ量で算出することができる。
焦点位置情報から得られる視差値を用いた他の制御方法例について、図23、図24、図25を用いて示す。図23は焦点位置の視差値dpが探索する範囲の中心になるように2回の探索範囲を設定した例である。例えば、1フレーム内に処理できる小範囲対応画素探索部33の処理回数が2回と計算された場合、図23に示す制御が有効である。図24は焦点位置の視差値dpから最小視差ブロックSD側を探索する範囲とするように設定した例である。図24の例は焦点位置から遠い被写体について視差の探索を行うものであり、例えば風景をバックに撮影をした場合に有効な制御方法である。反対に図25は焦点位置の視差値dpから最大視差ブロックMD側を探索する範囲とするように設定した例である。図25の例は焦点位置から近い被写体について視差の探索を行うものであり、例えば手前に物を置きその後に人物を撮影した場合などに有効な制御方法である。
なお、これらの制御方法のいずれを選択するかを、第1の実施形態と同様に、ユーザが設定する撮影モードに応じて決定するようにしてもよい。
また、AF制御部22bは、オートフォーカスにより焦点位置を調整し、その焦点位置を示す焦点位置情報Fを視差算出部21bに出力するとして説明したが、マニュアルフォーカスにより調整された焦点位置を示す焦点位置情報を出力するようにしてもよい。
[第4の実施形態]
本発明の第4の実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。本実施形態における多眼撮像装置10cは、図20に示す多眼撮像装置10bと同様の構成であるが、視差算出部21bに変えて、視差算出部21cを有する点のみが異なる。図26は、本実施形態に係る視差算出部21cの機能構成を示す概略ブロック図である。同図において図21の各部に対応する部分には同一の符号(30−1、30−2、31〜33)を付け、その説明を省略する。視差算出部21cは、座標変換部31、32、小範囲対応点探索部33、探索範囲制御部34cを含んで構成される。
探索範囲制御部34cは、撮影距離毎に、撮像レンズ群11の光学仕様から得られる被写界深度の値をテーブルで保持している。探索範囲制御部34cは、入力された焦点位置情報F(焦点を合わせた注目被写体の距離)を用いて、被写体までの撮影距離を算出し、テーブルを参照して被写界深度に応じた視差範囲を取得する。そして、図27に示すようにその被写界深度の視差範囲を埋めるように、小範囲対応画素探索部33の探索範囲を設定する。この制御方法は、焦点が合っている全ての被写体の視差を探索することができる。
なお、上述の各実施形態において、生成した視差データを用いる映像処理として高精細化合成処理(映像合成処理部20)を挙げて説明したが、これに限らず、その他の映像処理であってもよい。
また、第1、第3、第4の各実施形態における多眼撮像装置は、静止画を撮像する装置であってもよいし、動画を撮像する装置であってもよい。
また、上述の各実施形態において、小範囲対応画素探索部33は、予め設定された画素数αを探索範囲の幅とし、探索範囲制御部から探索の開始位置を設定されるとして説明したが、探索範囲制御部が、小範囲対応画素探索部33が探索する開始位置と探索する幅とを制御するようにしてもよい。
また、各実施形態における視差算出部の機能を実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することにより視差算出部の処理を行ってもよい。なお、ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものとする。
また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD−ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムを送信する場合の通信線のように、短時間の間、動的にプログラムを保持するもの、その場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリのように、一定時間プログラムを保持しているものも含むものとする。また上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであっても良く、さらに前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるものであっても良い。
以上、この発明の実施形態を図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等も含まれる。
複数の撮像部を有するデジタルスチルカメラおよびデジタルビデオカメラに用いて好適であるが、これらに限定されない。
10、10a、10b、10c…多眼撮像装置
101、102、103、104…撮像部
11…撮像レンズ群
12…イメージセンサ
20…映像合成処理部
21、21a、21b、21c…視差算出部
22、22a、…イメージセンサ制御部
23、23b…AF制御
24…撮影モード制御部
30−1、30−2…カメラパラメータ記憶部
31、32…座標変換部
33…小範囲対応点探索部
34、34a、34b、34c…探索範囲制御部

Claims (7)

  1. 複数の撮像部と、前記複数の撮像部のうち、少なくとも2つの撮像部が撮影した映像から対応画素を探索するステレオマッチング処理により視差データを算出する視差算出部とを備えた多眼撮像装置であって、
    前記視差算出部は、
    前記2つの撮像部の全視差範囲より小さい範囲の対応画素を探索して視差データを算出する小範囲対応画素探索部と、
    前記小範囲対応画素探索部が探索する範囲を制御する探索範囲制御部と
    を備えること
    を特徴とする多眼撮像装置。
  2. 前記小範囲対応画素探索部は、予め設定された画素数を探索し、
    前記探索範囲制御部は、前記全視差範囲を探索可能な回数だけ、前記小範囲対応画素探索部を実行させること
    を特徴とする請求項1に記載の多眼撮像装置。
  3. 前記探索範囲制御部は、前記撮像部のフレームレートに基づき、リアルタイムに処理できるように探索する範囲を決定し、前記決定に従い、前記小範囲対応画素探索部を制御すること
    を特徴とする請求項1に記載の多眼撮像装置。
  4. 前記探索範囲制御部は、前記撮像部の焦点位置情報に基づき、探索する範囲を決定し、前記決定に従い、前記小範囲対応画素探索部を制御すること
    を特徴とする請求項1に記載の多眼撮像装置。
  5. 前記探索範囲制御部は、前記撮像部の焦点位置情報に基づき、前記撮像部の被写界深度に対応する範囲を、探索する範囲として決定し、前記決定に従い、前記小範囲対応画素探索部を制御すること
    を特徴とする請求項4に記載の多眼撮像装置。
  6. 前記探索範囲制御部は、ユーザが設定した撮影モードに基づき、探索する範囲を決定し、前記決定に従い、前記小範囲対応画素探索部を制御すること
    を特徴とする請求項1に記載の多眼撮像装置。
  7. 複数の撮像部を備えた多眼撮像装置のコンピュータを
    前記複数の撮像部のうち、少なくとも2つの撮像部が撮影した映像から対応画素を探索するステレオマッチング処理により視差データを算出する視差算出部
    として機能させるプログラムであって、
    前記視差算出部は、
    前記2つの撮像部の全視差範囲より小さい範囲の対応画素を探索して視差データを算出する小範囲対応画素探索部と、
    前記小範囲対応画素探索部が探索する範囲を制御する探索範囲制御部と
    を備えることを特徴とするプログラム。
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