JP2012057863A - 木材乾燥機 - Google Patents

木材乾燥機 Download PDF

Info

Publication number
JP2012057863A
JP2012057863A JP2010201680A JP2010201680A JP2012057863A JP 2012057863 A JP2012057863 A JP 2012057863A JP 2010201680 A JP2010201680 A JP 2010201680A JP 2010201680 A JP2010201680 A JP 2010201680A JP 2012057863 A JP2012057863 A JP 2012057863A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
wood
hot air
chamber
processing chamber
drying
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2010201680A
Other languages
English (en)
Inventor
Katsutoshi Miyahara
克年 宮原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fuken Kiko Kk
Original Assignee
Fuken Kiko Kk
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fuken Kiko Kk filed Critical Fuken Kiko Kk
Priority to JP2010201680A priority Critical patent/JP2012057863A/ja
Publication of JP2012057863A publication Critical patent/JP2012057863A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Drying Of Solid Materials (AREA)

Abstract

【課題】木材を効率良く大量に収容でき、熱風を効率良く木材に作用させて短時間で木材を乾燥させることができる木材乾燥機を提供する。
【解決手段】前面に開閉自在の扉19を備え、上面に熱風Nの流入及び流出を許容する連絡通気口を備え、内部に段積みされた木材Aを収容する木材収容空間21と、熱風Nが循環する熱風循環経路23とが形成された角箱形状の処理室5と、上記処理室5の上面を覆うように上記処理室5の上方に設けられ、内部に送風ファン25とヒータ27が配置されているドーム型の熱風送風室7と、を具備する乾燥室9を備える。
【選択図】 図1

Description

本発明は、建築用の角材や板材等の長尺の木材を乾燥室内に収容して熱風乾燥する木材乾燥機に係り、特に木材の収容効率と乾燥効率に優れた木材乾燥機に関する。
従来の木材乾燥機としては、下記の特許文献1に示すような角箱状の乾燥室を備えるものや円筒形の乾燥室を備えるものがある。角箱状の乾燥室を備える木材乾燥機は、木材が効率良く収容できるという利点を有する反面、熱風の流れを作りにくく、乾燥効率が悪く乾燥に時間がかかるという欠点を有している。
一方、円筒形の乾燥室を備える木材乾燥機は、構造上圧力に強く、熱風の流れがスムーズで乾燥効率に優れるという利点を有する反面、木材の収容効率が悪く、一度の乾燥で処理できる木材の量が少なくなるという欠点を有している。
また、下記の特許文献1では、乾燥室内に木材の収容スペースの他に送風通路を設けたり、送風通路を下窄まり形状に形成することで木材の乾燥効率を向上させて乾燥時間を短かくすることができるようにしている。
実開昭53−184号公報
しかしながら、上記特許文献1に開示されている木材乾燥機の場合には、送風機やヒータが配置されている熱風送風室の形状が角箱状であるため、生起した熱風を熱風送風室から木材が収容されている処理室に送り込む際に気流の乱れが生じ、その分、熱風効率が悪くなってしまう。
また、上記特許文献1では、送風通路の容積を比較的大きめにとっているため、その分、木材の収容効率が悪くなっている。また、熱風のみで木材の乾燥を行っているため乾燥時間が長くなるという問題も有している。
本発明はこのような点に基づいてなされたものでその目的とするところは、木材を効率良く大量に収容でき、熱風を効率良く木材に作用させて短時間で木材を所定の水分量に乾燥させることができる耐圧性、耐熱性及び耐腐食性に優れ、設置や組立てが容易な木材乾燥機を提供することにある。
上記目的を達成するべく本発明の請求項1による木材乾燥機は、前面に開閉自在の扉を備え、上面に熱風の流入及び流出を許容する連絡通気口を備え、内部に段積みされた木材を収容する木材収容空間と、熱風が循環する熱風循環経路とが形成された角箱形状の処理室と、上記処理室の上面を覆うように上記処理室の上方に設けられ、内部に送風ファンとヒータが配置されているドーム型の熱風送風室と、を具備する乾燥室を備えていることを特徴とするものである。
また、請求項2による木材乾燥機は、請求項1記載の木材乾燥機において、乾燥室の側傍には、上記処理室と減圧用管路によって接続されている真空ポンプが設けられており、上記処理室内に収容された木材は減圧雰囲気下で熱風乾燥されるように構成されていることを特徴とするものである。
また、請求項3による木材乾燥機は、請求項1または2記載の木材乾燥機において、処理室の上部にスプレー管が配置されており、乾燥室の側傍には、該スプレー管に向けて蒸気供給管路を介して蒸気を供給する蒸気発生用のボイラが設けられており、熱風送風室の幅方向中央を挟んだ左右の上壁面には、ダンパーが設けられており、送風ファンの風向によって左右のダンパーの一方が外部空気を取り入れる吸気口として機能し、他方が乾燥室内の水分を含んだ加熱空気を外部に排出する排気口として機能するように構成され、上記処理室内に収容された木材は、上記スプレー管から噴射される蒸気と上記ダンパーによる給排気により湿度が調整されるように構成されていることを特徴とするものである。
また、請求項4による木材乾燥機は、請求項1〜3のいずれかに記載の木材乾燥機において、送風ファンは、熱風送風室の幅方向中央において、主風向が互い違いになるように熱風送風室の長さ方向に適宜の間隔を空けて複数基、配設されていることを特徴とするものである。
また、請求項5による木材乾燥機は、請求項1〜4のいずれかに記載の木材乾燥機において、ヒータはエロフィンヒータであり、熱風送風室の幅方向の左右の側壁面と熱風送風室の下部に設けられる梁材を利用して取り付けられており、熱風送風室の長さ方向に延びるストレート型のエロフィンヒータと伸張方向を変える時に使用されるU字型のエロフィンヒータを複数本使用して熱風送風室の前後で折り返すように配設されていることを特徴とするものである。
また、請求項6による木材乾燥機は、請求項1〜5のいずれかに記載の木材乾燥機において、乾燥室の壁面はチャンネル材等の構造用枠材によって形成される骨材と、上記骨材の内壁面側に取り付けられる耐蝕性鋼板と、上記骨材の外壁面側に取り付けられる構造用鋼板と、上記骨材間の空隙部を利用して配設される断熱材と、を備える所定サイズの複数枚のパネル材をボルト等の締結具を使用して連結することによって構成されていることを特徴とするものである。
そして、上記手段によって以下のような作用が得られる。まず、段積みされた木材を収容する処理室を角箱形状としたことにより、木材の収容効率が向上し一度の乾燥で大量の木材を処理できるようになる。
また、上記処理室の上方にドーム型の熱風送風室を設けたから、熱風送風室と処理室間の熱風の流れがスムーズになり、木材の乾燥効率が向上して乾燥時間が短かくなる。
また、乾燥室の耐圧性の向上によって減圧雰囲気下での熱風乾燥が可能となり、木材の乾燥時間を短縮することができる。
また、乾燥室の側傍に上記処理室と接続される真空ポンプを設けて減圧雰囲気下で木材を熱風乾燥するように構成した場合には、木材の乾燥効率が更に向上して一層の乾燥時間の短縮が図られる。
また、処理室の上部にスプレー管が配置されており、乾燥室の側傍には、該スプレー管に向けて蒸気供給管路を介して蒸気を供給する蒸気発生用のボイラが設けられており、熱風送風室の幅方向中央を挟んだ左右の上壁面には、ダンパーが設けられており、送風ファンの風向によって左右のダンパーの一方が外部空気を取り入れる吸気口として機能し、他方が乾燥室内の水分を含んだ加熱空気を外部に排出する排気口として機能するように構成した場合には、処理室内の木材は、熱風乾燥室からの熱風による乾燥に加えて、スプレー管から噴射される蒸気によって蒸らされる。その後は、湿度調節用のダンパーにより適度の湿度を保ちながら加熱乾燥され、乾燥室内の温度が過剰に高くなったり、湿度が過度に上昇したりすることが防止される。
また、上記送風ファンを熱風送風室の幅方向中央に配置し、送風ファンの主風向が互い違いになるように熱風送風室の長さ方向に適宜の間隔を空けて複数基、配設した場合には、乾燥室内を循環する熱風の風量が乾燥室の長さ方向において均一になり、木材を均一に乾燥できるようになる。
また、上記ヒータをエロフィンヒータによって構成し、熱風送風室の幅方向の左右に熱風送風室の長さ方向に延びるように配設した場合には、効率良く送風ファンによって生起された送風を加熱でき、優れた放熱効果と熱交換効率の向上が発揮される。また、ストレート型のエロフィンヒータとU字型のパイプ又はU字型のエロフィンヒータを複数本接続することによって種々の大きさ、長さの乾燥室に対応できるようになる。
また、乾燥室の壁面を骨材の内壁面側に耐蝕性鋼板、外壁面側に構造用鋼板、骨材間の空隙部に断熱材を配設した所定サイズの複数枚のパネル材をボルト等の締結具を使用して連結することによって構成した場合には、乾燥室の耐圧性と耐熱性と耐腐食性の向上が図れ、乾燥室の設置、組立てが容易になり、種々の大きさ、長さの乾燥室に対応できるようになる。
本発明の木材乾燥機によると、木材を効率良く大量に収容できるから木材の乾燥処理効率が向上する。また、送風ファンとヒータによって生起した熱風を効率良く木材に作用させることができるから短時間で木材を所定の水分量に無理なく乾燥させることができる。 また、乾燥室の耐圧性の向上によって減圧雰囲気下での熱風乾燥が可能となり、木材の乾燥時間を短縮することができ、乾燥後の木材の色落ちや捩れ・反りやひび割れ等がなく品質向上を図れる。また、パネル材の採用により乾燥室の耐熱性と耐腐食性が向上し、乾燥室の設置や組立ても容易になる。
本発明の第1の実施の形態を示す図で、木材乾燥機を示す正面図である。 本発明の第1の実施の形態を示す図で、木材乾燥機を示す側面図である。 本発明の第1の実施の形態を示す図で、木材乾燥機を示す図2中のA−A断面図である。 本発明の第1の実施の形態を示す図で、木材乾燥機を示す図2中のB−B拡大断面図である。 本発明の第1の実施の形態を示す図で、木材乾燥機のパネル材の側断面図である。 本発明の第2の実施の形態を示す図で、木材乾燥機を示す横断面図である。
以下、図1〜図5に示す第1の実施の形態と、図6に示す第2の実施の形態と、を例にとって本発明を実施するための形態を説明する。
(1)第1の実施の形態(図1〜図5参照)
第1の実施の形態に係る木材乾燥機1は、台車3上に段積みされた木材Aを収容する処理室5と、上記処理室5の上面を覆うように上記処理室5の上方に設けられる熱風送風室7と、を備えている乾燥室9と、該乾燥室9の一例として後面板11に隣接して設けられている機械室13と、を具備することによって構成されている。
そして、上記乾燥室9の大きさは、一例として幅Wが2800mm、高さHが5300mm、奥行きDが10750mmであり、乾燥室9の前面開口15の幅W1が一例として1500mm、前面開口15の高さH1が一例として3500mmである。
また、上記乾燥室9に収容できる木材Aは建築用の角材や板材等が適用でき、一例として135mm角、長さ3000mmの木材Aであれば、高さ200mmの台車3上に90mmのリン木と25mmのサン木を使用して横10本、縦6本の計60本の木材Aの束を3段積み重ね、計180本の木材Aを段積みした場合、奥行きDの方向に3台の台車3を乾燥室9内に収容できるから計540本の木材Aを一度の乾燥で処理できるようになる。
上記処理室5は、図示のような角箱形状の部屋で後述するパネル材17を使用して組み立てられている。処理室5の前面板10には、上述した前面開口15が形成されており、該前面開口15には、前面開口15を塞ぐ開閉自在の扉19が取り付けられている。
また、上記処理室5の上面には、後述する熱風送風室7内で生成された熱風Nを処理室5内に流入及び処理室5から熱風送風室7へ流出するための図示しない連絡通気口が設けられている。
また、処理室5の内部には、上述したように台車3上に段積みされた木材Aを収容する木材収容空間21が形成されており、該木材収容空間21の周りに熱風送風室7から流入した熱風Nを処理室5内で循環させて再び熱風送風室7に戻す熱風循環経路23が形成されている。
また、熱風送風室7は、上記処理室5の上面を覆うように上記処理室5の上方に設けられている蒲鉾形状をしたドーム型の部屋として構成されている。そして、上記熱風送風室7内には、処理室5内に風を送る送風ファン25と、当該風を加熱して熱風Nにするヒータ27と、が設けられている。
上記送風ファン25は、上記熱風送風室7の幅方向Xの中央に設けられている。また、本実施の形態では上記送風ファン25が一例として4基設けられており、これら4基の送風ファン25は、正転時に風を送る主風向Cが左右互い違いになるように上記熱風送風室7の長さ方向Yに適宜の間隔を空けて配設されている。
尚、本実施の形態では、送風ファン25として直径800mmの6枚羽根のファンを使用しており、正転時に50HZで毎分約440mの送風量を有している。
そして、上記送風ファン25は、正逆転可能なモータ29によって駆動されており、正転時だけでなく逆転時にも上記主風向Cと逆方向の副風向に風を送ることができるようになっている。
ただし、主風向Cへの送風に比べて副風向への送風は風量が少なくなるため、上述したように4基の送風ファン25を主風向Cが左右互い違いになるように配設しており、これにより熱風送風室7から処理室5に送られる熱風Nの風量の均一化を図っている。
また、上記ヒータ27は、一例としてエロフィンヒータによって構成されており、上記熱風送風室7の幅方向Xの左右の側壁面31、33と、熱風送風室7の下部に設けられている梁材35を利用して、一例としてH形鋼とUボルトを使用して外方に幾分、傾斜した姿勢で取り付けられている。エロフィンヒータには、後述する機械室13内に設けられている蒸気発生用のボイラ45から蒸気Sが供給されるようになっており、これにより、熱風送風機7の風を加熱するように構成されている。
尚、上記エロファインヒータは、上記熱風送風室7の長さ方向Yに延びるストレート型のエロフィンヒータと、伸張方向を変える時に使用されるU字型のパイプ又はU字型のエロフィンヒータを複数本使用して熱風送風室7の前後で折り返すように配設されている。 そして、エロフィンヒータとしては、一例として幅が約19mm、ピッチが約4.2mm、放熱量が1m当たり約1800Wのものが使用されており、上記ヒータ27によって加熱された熱風Nによって乾燥室9の内部は、約120℃程度まで加熱されるようになっている。
また、上記梁材35と処理室5の側面板37、39との間には、一例として前後左右の4ヶ所に乾燥室9の強度を上げるために筋交い状に作用する4本の補強骨材(アングル材)41が適宜設けられるブラケットを利用して取り付けられている。
また、上記左右の補強骨材41、41の近傍における処理室5の上部には、処理室5の長さ方向Yに沿って延びる一例として2本のスプレー管43、43が設けられている。これらのスプレー管43、43には、後述する機械室13内に設けられている蒸気発生用のボイラ45から蒸気Sが供給されるようになっており、上記スプレー管43、43に対して設けられているノズル口47、47から側方の熱風循環経路23側に向けて蒸気Sが噴射されるように構成されている。
また、上記熱風送風室7の幅方向Xの中央を挟んだ左右の上壁面49には、湿度調節用のダンパー51、53が設けられている。これらの左右のダンパー51、53は、上記送風ファン25の風向によって一方のダンパー51ないし53が外部空気Gを取り入れる吸気口として機能し、他方が乾燥室9内の水分Wを含んだ加熱空気Kを外部に排出する排気口として機能するように構成されている。
次に、図5に基づいて乾燥室9の壁面を構成しているパネル材17の構成について説明する。このパネル材17は、チャンネル材等の構造用枠材を縦横に格子状に配して形成される骨材55と、上記骨材55の内壁面側に取り付けられる一例として2〜5mm厚のステンレス鋼板からなる耐蝕性鋼板57と、上記骨材55の外壁面側に取り付けられる一例としてガルバリウム鋼板からなる構造用鋼板59と、上記骨材55間の空隙部61を利用して配設される断熱材63と、を備えることによって構成されている。
尚、上記断熱材63としては、フェルト、ロックウール、グラスウール等が使用でき、パネル材17の寸法は、予め規格化された所定サイズ(例えば幅が約2000mm、高さが約3500mm)に形成されている。
また、乾燥室9の床面は、上記パネル材17と同様、予め規格化された所定サイズのフロアパネル65によって構成されており、該フロアパネル65の上面には、上記台車3の車輪4の軌間幅に合わせて2本のレール67、67が乾燥室9の長さ方向Yに沿って敷設されている。
尚、上記レール67、67は、一例としてステンレス製のフラットバーによって構成されている。そして、上記パネル材17同士、フロアパネル65同士及びパネル材17とフロアパネル65間の連結は、図示しないボルト等の締結具を使用して行われており、乾燥室9の設置、組立てと解体とが容易に行われるように構成されている。
また、上記機械室13には、上述したヒータ27とスプレー管43に向けて蒸気Sを供給するための蒸気発生設備69と、上記乾燥室9内を減圧雰囲気にする減圧設備71の一部の装置類と、木材Aの状態に応じて予め設定されたプログラムにより、これら蒸気発生設備69及び減圧設備71と上述した送風ファン25、ヒータ27及びスプレー管43等の制御を司る制御盤73とが設けられている。
このうち蒸気発生設備69は、上述した蒸気発生用のボイラ45と、該ボイラ45に供給する水Wや回収した水Wを貯えておく回収タンク75と、水道水を軟水にして上記回収タンク75に供給する軟水器77と、上記ボイラ45によって発生した蒸気Sを上記ヒータ27とスプレー管43に導くための蒸気供給管路79と、を備えることによって一例として構成されている。
また、上記減圧設備71は、機械室13内に、上記乾燥室9内を減圧雰囲気にするための真空ポンプ81と、乾燥室9内の水分Wを含んだ加熱空気Kを冷やす熱交換器83と、上記処理室5と真空ポンプ81とを接続する減圧用管路85と、を備え、機械室13外に上記熱交換によって得られた水Wを回収し循環させて使用するための回収タンク87と、回収した水Wを冷やすクーリングタワー89と、冷やした水Wを貯水しておく貯水タンク91と、を備えることによって一例として構成されている。
次に、このようにして構成される木材乾燥機1を使用して木材Aの乾燥を行う場合の作業手順について説明する。最初に木材Aを適宜、リン木やサン木を使用して台車3上に所定数量段積みしたものを例えば3台分用意する。
段積みした木材Aを台車ごと扉19を開けた前面開口15から処理室5内に入れ、フォークリフト等を使用してレール67、67に沿って順次押し込んで行く。
すべての木材Aを処理室5内に収容後、扉19を閉め、機械室13内の制御盤73を操作して送風ファン25、ヒータ27、ボイラ45及び真空ポンプ81等を所定の作業条件で作動させる。
尚、本実施の形態では、上記真空ポンプ81を使用することによって乾燥室9内の気圧を一例として約0.8気圧(約81.06KPa)減圧して約0.2気圧(約20.265KPa)にした減圧雰囲気下で木材Aの熱風乾燥を実行する。
まず、機械室13のボイラ45から供給された蒸気Sは、蒸気供給管路79を通ってスプレー管43に至り、スプレー管43のノズル口47から側方の熱風循環経路23に向けて噴射される。そして、木材収容空間21に収容されている木材Aは、上記スプレー管43から噴射される蒸気Sを浴びて昇温蒸煮される。次に、送風ファン25によって生起された風は、ヒータ27によって加熱され、熱風Nとなって熱風送風室7から処理室5内に送り込まれ、処理室5内の温度を約120℃まで上昇させる。
一方、処理室5内に供給された熱風Nは、木材収容空間21の側方空間に形成されている熱風循環経路23を通って台車3の下方空間に至り、木材収容空間21の対向する反対側の側方空間から再び熱風送風室7に戻って循環する。
また、上記循環中、一部の熱風Nは、リン木やサン木が設けられている空間から段積みされている木材Aに直接、作用して木材Aの乾燥を促進させる。
また、上記熱風Nが循環する流れの方向は、所定のタイミングでモータ29の回転方向を正転方向と逆転方向とに切り替えることによって変更されるため、乾燥室9内を流れる熱風Nは一部に偏ることなく乾燥室9の長さ方向Yに亘って均一に木材Aに作用する。
また、乾燥室9内の温度の調節は、ヒータ27の温度制御によって行われている。また、乾燥室9内の湿度の調節は、熱風送風室7の上壁面49に設けられているダンパー51、53によって調節されており、上記送風ファン25の風向の切り替えに伴って、ダンパー51、53が吸気口と排気口とに適宜切り替わって機能するように構成されている。その制御は乾燥室9内に設けられた乾湿球温度計による湿球温度に基づいて行われている。 そして、このような熱風乾燥処理は、一例として3日以上にわたって実施され、一例として60%〜120%の含水率の木材を、一例として18%前後の含水率まで乾燥させて完了する。
また、処理室5内の加熱空気Kは、真空ポンプ81によって外部に吸引され、熱交換器83によって熱交換されて冷却された後、真空ポンプ81に至るように構成されている。従って、真空ポンプ81は取り込む空気の温度が低い方が能力が上がるため所望の減圧効果が発揮される。
また、上記熱交換器83による熱交換の際に発生した加熱空気K中の水分Wは、ドレンとして排出される。また、冷却水は、機械室13の外部に取り出され、回収タンク87、クーリングタワー89、貯水タンク91を経て冷やされて循環使用に供される。
そして、熱風送風室7の構造をドーム型としたことにより、循環する熱風Nの流れがスムーズになって効率よく循環するようになり、乾燥時間の大幅な短縮が図られ、乾燥時間の短縮によって乾燥後の木材の色落ちや捩れ、ひび割れ等の外観不良は生じない。
また、上記木材乾燥機1によれば、木材Aを効率良く大量に収容できるから木材Aの乾燥処理効率が向上する。また、送風ファン25とヒータ27とによって生起した熱風Nを効率良く木材Aに作用させることができるから木材Aを所定の水分量に無理なく乾燥させることができる。
また、熱風送風室7の構造をドーム型としたことにより、乾燥室9の耐圧性が向上し、減圧雰囲気下での熱風乾燥が可能となり、木材の乾燥時間を短縮することができる。
また、上記構造のパネル材17の採用によって乾燥室9の耐熱性と耐腐食性が向上し、乾燥室9の設置や組立てが容易になる。
(2)第2の実施の形態(図6参照)
第2の実施の形態に係る木材乾燥機1Aは、基本的には上記第1の実施の形態に係る木材乾燥機1と同様の構成を有している。従って、ここでは上記第1の実施の形態と相違する第2の実施の形態特有の構成に絞って説明する。
具体的には、第2の実施の形態に係る木材乾燥機1Aは、上記木材収容空間21の側方の熱風循環経路23に対して斜め下方内側に傾斜させた複数枚の整流板93を配設した構造になっており、熱風送風室7から供給された熱風Nを更に効率良く木材Aに作用させるようにしている。
そして、このような第2の実施の形態に係る木材乾燥機1Aによっても上記第1の実施の形態に係る木材乾燥機1と同様の木材Aの収容効率と乾燥効率の向上が図れ、上記整流板93によって形成される熱風Nの流れによって一層の乾燥時間の短縮が図られる。
尚、本発明の木材乾燥機1は、上記の実施の形態のものに限定されず、その発明の要旨内での設計変更が可能である。例えば木材乾燥機1の大きさは、上記実施の形態の説明で述べた大きさに限らず、収容する木材Aの長さ、大きさ、量の多少に対応して種々の大きさにすることが可能である。この場合、乾燥室9の長さ方向Yの長さによって対応すれば、連結するパネル材17の数を可変するだけで乾燥室9の容積を簡単に変更することができる。
また、上記送風ファン25の構成は上記実施の形態の説明で述べた構成に限らず、送風条件に合わせて設計変更可能であり、上記ヒータ27も、エロフィンヒータに限らず、電気ヒータ等を使用しても良い。
また、上記送風ファン25やヒータ27の数も乾燥室9の大きさに対応して増減可能であり、スプレー管43とダンパー51、53の配置と数も種々変更可能である。
本発明の木材乾燥機は、角材や板材等の長尺の木材を短時間で乾燥させる場合に使用される木材乾燥機の製造、使用分野等で利用でき、特に木材の収容効率と乾燥効率とを向上させたい場合に利用可能性を有する。
1 木材乾燥機
3 台車
4 車輪
5 処理室
7 熱風送風室
9 乾燥室
10 前面板
11 後面板
13 機械室
15 前面開口
17 パネル材
19 扉
21 木材収容空間
23 熱風循環経路
25 送風ファン
27 ヒータ
29 モータ
31 側壁面
33 側壁面
35 梁材
37 側面板
39 側面板
41 補強骨材
43 スプレー管
45 ボイラ
47 ノズル口
49 上壁面
51 ダンパー
53 ダンパー
55 骨材
57 耐蝕性鋼板
59 構造用鋼板
61 空隙部
63 断熱材
65 フロアパネル
67 レール
69 蒸気発生設備
71 減圧設備
73 制御盤
75 回収タンク
77 軟水器
79 蒸気供給管路
81 真空ポンプ
83 熱交換器
85 減圧用管路
87 回収タンク
89 クーリングタワー
91 貯水タンク
93 整流板
95 補強フレーム
97 案内傾斜面
A 木材
W 幅
H 高さ
D 奥行き
W1 幅
H1 高さ
N 熱風
X 幅方向
C 主風向
Y 長さ方向
S 蒸気
G 外部空気
W 水(水分)
K 加熱空気

Claims (6)

  1. 前面に開閉自在の扉を備え、上面に熱風の流入及び流出を許容する連絡通気口を備え、内部に段積みされた木材を収容する木材収容空間と、熱風が循環する熱風循環経路とが形成された角箱形状の処理室と、上記処理室の上面を覆うように上記処理室の上方に設けられ、内部に送風ファンとヒータが配置されているドーム型の熱風送風室と、を具備する乾燥室を備えていることを特徴とする木材乾燥機。
  2. 乾燥室の側傍には、上記処理室と減圧用管路によって接続されている真空ポンプが設けられており、上記処理室内に収容された木材は減圧雰囲気下で熱風乾燥されるように構成されていることを特徴とする請求項1記載の木材乾燥機。
  3. 処理室の上部にスプレー管が配置されており、乾燥室の側傍には、該スプレー管に向けて蒸気供給管路を介して蒸気を供給する蒸気発生用のボイラが設けられており、熱風送風室の幅方向中央を挟んだ左右の上壁面には、ダンパーが設けられており、送風ファンの風向によって左右のダンパーの一方が外部空気を取り入れる吸気口として機能し、他方が乾燥室内の水分を含んだ加熱空気を外部に排出する排気口として機能するように構成され、上記処理室内に収容された木材は、上記スプレー管から噴射される蒸気と上記ダンパーによる給排気により湿度が調整されるように構成されていることを特徴とする請求項1または2記載の木材乾燥機。
  4. 送風ファンは、熱風送風室の幅方向中央において、主風向が互い違いになるように熱風送風室の長さ方向に適宜の間隔を空けて複数基、配設されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の木材乾燥機。
  5. ヒータはエロフィンヒータであり、熱風送風室の幅方向の左右の側壁面と熱風送風室の下部に設けられる梁材を利用して取り付けられており、熱風送風室の長さ方向に延びるストレート型のエロフィンヒータと伸張方向を変える時に使用されるU字型のパイプ又はU字型のエロフィンヒータを複数本使用して熱風送風室の前後で折り返すように配設されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の木材乾燥機。
  6. 乾燥室の壁面はチャンネル材等の構造用枠材によって形成される骨材と、上記骨材の内壁面側に取り付けられる耐蝕性鋼板と、上記骨材の外壁面側に取り付けられる構造用鋼板と、上記骨材間の空隙部を利用して配設される断熱材と、を備える所定サイズの複数枚のパネル材をボルト等の締結具を使用して連結することによって構成されていることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の木材乾燥機。
JP2010201680A 2010-09-09 2010-09-09 木材乾燥機 Pending JP2012057863A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010201680A JP2012057863A (ja) 2010-09-09 2010-09-09 木材乾燥機

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010201680A JP2012057863A (ja) 2010-09-09 2010-09-09 木材乾燥機

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2012057863A true JP2012057863A (ja) 2012-03-22

Family

ID=46055183

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2010201680A Pending JP2012057863A (ja) 2010-09-09 2010-09-09 木材乾燥機

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2012057863A (ja)

Cited By (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN103644715A (zh) * 2013-11-25 2014-03-19 无锡睿网科技有限公司 一种烘干箱
KR101430031B1 (ko) * 2012-11-12 2014-08-18 문중묵 목재 진공 건조 방법 및 장치
KR101434468B1 (ko) * 2013-12-31 2014-08-27 문중묵 국산 목재 진공 건조 장치
CN107655319A (zh) * 2016-07-26 2018-02-02 开原市傲时干燥设备有限公司 一种木材干燥料车进水排气装置
CN109373713A (zh) * 2018-09-29 2019-02-22 柳州市恒茂木业有限公司 一种实木板烘干装置
CN111912182A (zh) * 2020-07-24 2020-11-10 杭州宇发科技有限公司 一种鞋子快干设备
JP2021515880A (ja) * 2018-03-15 2021-06-24 グレンツェバッハ ビーエスエイチ ゲーエムベーハー ボードを乾燥するための方法及び装置
CN113513896A (zh) * 2021-07-07 2021-10-19 济南初赋家具有限公司 一种用于家具制造木材的智能化去湿装置
CN114061278A (zh) * 2021-11-23 2022-02-18 湖南喜传天下家居有限公司 一种沙发加工用木材干燥装置

Cited By (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101430031B1 (ko) * 2012-11-12 2014-08-18 문중묵 목재 진공 건조 방법 및 장치
CN103644715A (zh) * 2013-11-25 2014-03-19 无锡睿网科技有限公司 一种烘干箱
KR101434468B1 (ko) * 2013-12-31 2014-08-27 문중묵 국산 목재 진공 건조 장치
CN107655319A (zh) * 2016-07-26 2018-02-02 开原市傲时干燥设备有限公司 一种木材干燥料车进水排气装置
JP2021515880A (ja) * 2018-03-15 2021-06-24 グレンツェバッハ ビーエスエイチ ゲーエムベーハー ボードを乾燥するための方法及び装置
JP7310054B2 (ja) 2018-03-15 2023-07-19 グレンツェバッハ ビーエスエイチ ゲーエムベーハー ボードを乾燥するための方法及び装置
US12007166B2 (en) 2018-03-15 2024-06-11 Grenzebach Bsh Gmbh Method and device for drying boards
CN109373713A (zh) * 2018-09-29 2019-02-22 柳州市恒茂木业有限公司 一种实木板烘干装置
CN111912182A (zh) * 2020-07-24 2020-11-10 杭州宇发科技有限公司 一种鞋子快干设备
CN111912182B (zh) * 2020-07-24 2022-06-03 杭州宇发科技有限公司 一种鞋子快干设备
CN113513896A (zh) * 2021-07-07 2021-10-19 济南初赋家具有限公司 一种用于家具制造木材的智能化去湿装置
CN114061278A (zh) * 2021-11-23 2022-02-18 湖南喜传天下家居有限公司 一种沙发加工用木材干燥装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2012057863A (ja) 木材乾燥機
CN104061764B (zh) 带可移动送风***的烘干房
CN203550434U (zh) 蒸汽热风木材烘干设备
JP5102906B2 (ja) 木材乾燥方法
CN207197130U (zh) 一种节能电热鼓风干燥箱
KR101471471B1 (ko) 목재 건조 및 고열처리 장치
CN103171009A (zh) 桉树木地板干燥方法
CN205928946U (zh) 木材快速烘干房
US9170035B2 (en) Apparatus and method for thermo-transformation of wood
KR20130083626A (ko) 목재 건조장치
CN104964527B (zh) 木材干燥窑
JP5615020B2 (ja) 連続式箱型乾燥機が具えられた乾燥設備
KR101319145B1 (ko) 보조가열장치가 부착된 식품 건조기
CN201081520Y (zh) 隧道式循环烘房
CN207622376U (zh) 一种节能环保型热风烘箱
CN109405433A (zh) 一种木板烘干设备
JPH0861848A (ja) 木材乾燥装置
CN204027245U (zh) 节能型烘干装置
JP2005225103A (ja) 木材乾燥装置
CN2300869Y (zh) 热湿风三位一体木材干燥室
CN209459318U (zh) 一种木材烘干装置
JP2013217545A (ja) 果実乾燥装置
KR101165194B1 (ko) 냉동사이클을 이용한 목재의 건조장치
CN103994647A (zh) 高硅氧玻纤布烧结装置
JP2002321203A (ja) マイクロ波による木材乾燥方法及び装置