JP2012054206A - コネクタ - Google Patents
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Abstract
【課題】コネクタハウジングに対する電線カバーの組み付け作業性を悪化させることなく、コネクタハウジングに対する電線カバーのガタつきを抑制する。
【解決手段】コネクタハウジング10と、コネクタハウジング10から後方に引き出された電線Wを屈曲させて下方へ導出させるためにコネクタハウジング10に組み付けられる電線カバー50とを備えたコネクタであって、コネクタハウジング10の外側面には、前方に延びる受け溝16と、受け溝16の上方に位置する係止爪17とが形成され、電線カバー50には、受け溝16に挿入可能なリブ54と、係止爪17と係止可能な係止孔55を備えた撓み部57とが形成され、受け溝16における後方開口縁には傾斜面19が形成され、リブ54には、傾斜面19と面接触可能な傾斜当接面58が形成されている。
【選択図】図5
【解決手段】コネクタハウジング10と、コネクタハウジング10から後方に引き出された電線Wを屈曲させて下方へ導出させるためにコネクタハウジング10に組み付けられる電線カバー50とを備えたコネクタであって、コネクタハウジング10の外側面には、前方に延びる受け溝16と、受け溝16の上方に位置する係止爪17とが形成され、電線カバー50には、受け溝16に挿入可能なリブ54と、係止爪17と係止可能な係止孔55を備えた撓み部57とが形成され、受け溝16における後方開口縁には傾斜面19が形成され、リブ54には、傾斜面19と面接触可能な傾斜当接面58が形成されている。
【選択図】図5
Description
本発明は、電線カバーを備えたコネクタに関する。
例えば、電線カバーを備えたコネクタとして、特許文献1に記載のものが知られている。このコネクタの電線カバーは、コネクタハウジングの後部に取り付けられ、コネクタハウジングの後端から導出される電線を電線カバーの背面板によってL字状に下方に曲げて配策することができるようになっている。
電線カバーの左右両側壁には、上下方向中央部に位置して電線カバーの組み付け方向と同一方向に延びる一対のリブと、リブの下方に位置して係止孔を有する一対の弾性係止片とが形成されている。一対のリブは、コネクタハウジングの左右両側面に設けられた受け溝に挿入可能とされており、コネクタハウジングに電線カバーが組付けられた時には、受け溝に設けられた受面と、リブに設けられた当接面とが面接触状態に当接することで、電線カバーの組み付け方向と交差する方向に電線カバーがガタつくことを規制している。また、両弾性係止片にはコネクタハウジングに設けられた一対の係止爪と係止可能な係止孔がそれぞれ設けられており、この係止孔はコネクタハウジングに電線カバーが組付けられた時には、係止爪と係止することで、電線カバーがコネクタハウジングから脱落することを規制している。
ところが、自動車のオートマチックトランスミッション等のケース内においては、この種のコネクタが利用可能なスペースは限られている。そのため、コネクタを装着するためのケース内のユニットの形状も制限されており、上記のコネクタをユニットに装着する場合には、電線カバーの弾性係止片とケース内のユニットとが干渉して電線カバーが装着できないといった問題がある。
以上のことから、弾性係止片及び係止爪の位置を、リブ及び受け溝の位置よりも上方に変更することで、ケース内のユニットと、弾性係止片との干渉を回避する構造が検討されている。
しかしながら、弾性係止片及び係止爪の位置を、リブ及び受け溝の位置よりも上方に変更すると、弾性係止片及び係止爪の位置が、リブ及び受け溝の位置よりも下方にある場合に比べて、電線カバーが、係止爪の周辺を回動中心として前後方向に変位するといったガタつきの問題が生じる。この対策として、係止爪と係止孔との間のクリアランスを無くしたり、受け溝とリブとのクリアランスを無くしたりすることでガタつきを規制すると、コネクタハウジングに対して電線カバーを組み付ける時の摩擦力が大きくなり、電線カバーを円滑に組付けることができなくなるなど、作業性が悪くなるといった問題がある。
本発明は上記のような事情に基づいて完成されたものであって、コネクタハウジングに対する電線カバーの組み付け作業性を悪化させることなく、コネクタハウジングに対する電線カバーのガタつきを抑制することを目的とする。
上記の目的を達成するための手段として本発明は、電線が接続された端子金具が装着されたコネクタハウジングと、前記コネクタハウジングの後面から後方に引き出された前記電線を屈曲させてその引き出し方向とは異なる方向へ導出させるために前記コネクタハウジングの後面に後方から組み付けられる電線カバーとを備えたコネクタであって、前記コネクタハウジングの外側面には、前記コネクタハウジングの後面から前方に延びる受け溝と、前記受け溝を中心として前記電線の導出方向側とは反対側に位置する係止爪とが形成され、前記電線カバーの内側面には、前後方向に延びて、前記受け溝の内壁との間にクリアランスを有した状態に挿入されるリブと、弾性変形可能に形成され、前記係止爪との間にクリアランスを有した状態で前記係止爪に係止される係止孔を備えた弾性係止片とが形成され、前記受け溝における後方開口縁には、後方に向かって間口が広くなるように傾斜面が形成され、前記リブには、後方に向かって拡幅した形態をなし、前記電線カバーが前記コネクタハウジングに組み付けられた時に、前記傾斜面と面接触可能な傾斜当接面が形成されているところに特徴を有する。
このような構成のコネクタによると、電線カバーがコネクタハウジングに装着された時には、受け溝の後方開口縁に形成された傾斜面と、リブに形成された傾斜当接面とが面接触することで、傾斜面及び傾斜当接面と交差する方向への電線カバーのガタつきを抑制することができる。これにより、コネクタハウジングに対する電線カバーの組み付け作業性を悪化させることなく、コネクタハウジングに対する電線カバーのガタつきを抑制することができる。
本発明の実施の態様として、以下の構成が望ましい。
前記傾斜面は、前記受け溝の溝幅方向両側における後方開口縁に形成され、前記傾斜当接面は、前記リブの長手方向と直交する幅方向両側に拡幅した形態に形成されている構成としてもよい。
このような構成によると、電線カバーが受け溝の溝幅方向両側の何れの方向にガタつく場合にも、そのガタつきを抑制することができる。
前記傾斜面は、前記受け溝の溝幅方向両側における後方開口縁に形成され、前記傾斜当接面は、前記リブの長手方向と直交する幅方向両側に拡幅した形態に形成されている構成としてもよい。
このような構成によると、電線カバーが受け溝の溝幅方向両側の何れの方向にガタつく場合にも、そのガタつきを抑制することができる。
本発明によれば、コネクタハウジングに対する電線カバーの組み付け作業性を悪化させることなく、コネクタハウジングに対する電線カバーのガタつきを抑制することができる。
<実施形態>
本発明の一実施形態について図1乃至図8を参照しながら説明する。
本実施形態のコネクタは、合成樹脂製のコネクタハウジング10と、合成樹脂製のリテーナ40と、合成樹脂製の電線カバー50と、電線Wの端末に接続された端子金具70とを備えて構成されている。尚、以下の説明において、上下方向とは図1における上下方向を基準とし、左右方向とは図3における上下方向を基準とする。また、前後方向とは図1における左右方向を基準とし、コネクタの嵌合面側(図1の左側)を前側とする。
本発明の一実施形態について図1乃至図8を参照しながら説明する。
本実施形態のコネクタは、合成樹脂製のコネクタハウジング10と、合成樹脂製のリテーナ40と、合成樹脂製の電線カバー50と、電線Wの端末に接続された端子金具70とを備えて構成されている。尚、以下の説明において、上下方向とは図1における上下方向を基準とし、左右方向とは図3における上下方向を基準とする。また、前後方向とは図1における左右方向を基準とし、コネクタの嵌合面側(図1の左側)を前側とする。
コネクタハウジング10は、図1及び図3に示すように、全体としては箱型状をなし、コネクタハウジング10における上面は左右方向に長い略矩形状をなす。
コネクタハウジング10の内部には、図6に示すように、幅方向に並列する複数のキャビティ11が上下二段に形成されている。各キャビティ11内には、後方から端子金具70が挿入され、キャビティ11内に設けられた可撓性ランス12により抜止めされている。これにより、図6に示すように、コネクタハウジング10の後面から後方に電線Wが引き出された状態となっている。また、コネクタハウジング10の前方には端子挿入孔11Aが形成され、図示しない相手方端子が挿入されて端子金具70と電気的に接続可能とされている。
コネクタハウジング10の内部には、図6に示すように、幅方向に並列する複数のキャビティ11が上下二段に形成されている。各キャビティ11内には、後方から端子金具70が挿入され、キャビティ11内に設けられた可撓性ランス12により抜止めされている。これにより、図6に示すように、コネクタハウジング10の後面から後方に電線Wが引き出された状態となっている。また、コネクタハウジング10の前方には端子挿入孔11Aが形成され、図示しない相手方端子が挿入されて端子金具70と電気的に接続可能とされている。
コネクタハウジング10の上面には、図示しない相手方コネクタと係止可能なロックアーム13が形成されている。このロックアーム13は、図6に示すように、コネクタハウジング10の前端の位置から後方へ片持ち状に延出された形態をなし、ロックアーム13の後端には操作部13Aが形成されている。この操作部13Aは、下方へ押圧することで、ロックアーム13を撓み変形させ、相手方コネクタとロックアーム13との係止状態を解除するようになっている。
また、コネクタハウジング10の上面におけるロックアーム13の左右両側には、ロックアーム13を保護するための左右一対の保護壁14が、コネクタハウジング10の上面に立設されている。保護壁14は、図1及び図3に示すように、ロックアーム13の側方をほぼ覆う大きさに形成されており、保護壁14の後端面14Aは、コネクタハウジング10の後端面10Aよりやや前方に位置している。
また、コネクタハウジング10の上面におけるロックアーム13の左右両側には、ロックアーム13を保護するための左右一対の保護壁14が、コネクタハウジング10の上面に立設されている。保護壁14は、図1及び図3に示すように、ロックアーム13の側方をほぼ覆う大きさに形成されており、保護壁14の後端面14Aは、コネクタハウジング10の後端面10Aよりやや前方に位置している。
コネクタハウジング10の左右両外側面には、コネクタハウジング10の上下方向中央部に受け溝16が形成されている。この受け溝16は、図2に示すように、コネクタハウジング10の後端面10Aから前方(コネクタハウジング10に対する電線カバー50の組付け方向)に向かって延びて、コネクタハウジング10の外側面を凹ませた形態に形成されている。
また、コネクタハウジング10の左右両外側面には、受け溝16の上方に係止爪17が突設されている。すなわち、係止爪17は、図5に示すように、受け溝16を中心として電線Wの導出方向側とは反対側に形成されている。
係止爪17は、その後面が後方から前方に向かってコネクタハウジング10の壁面から離れる方向に傾斜した押圧面17Aとされ、係止爪17の前面がコネクタハウジング10の壁面から垂直に立ちあがった形態をなしている。
また、コネクタハウジング10の左右両外側面には、受け溝16の上方に係止爪17が突設されている。すなわち、係止爪17は、図5に示すように、受け溝16を中心として電線Wの導出方向側とは反対側に形成されている。
係止爪17は、その後面が後方から前方に向かってコネクタハウジング10の壁面から離れる方向に傾斜した押圧面17Aとされ、係止爪17の前面がコネクタハウジング10の壁面から垂直に立ちあがった形態をなしている。
コネクタハウジング10の下面には、図6に示すように、リテーナ40を収容可能なリテーナ収容部18が形成されている。このリテーナ収容部18は、コネクタハウジング10の全てのキャビティ11に連通する形態に形成されている。これにより、端子金具70がキャビティ11内において可撓性ランス12によって係止された後に、リテーナ40をリテーナ収容部18内の正規の位置まで挿入することで、端子金具70を可撓性ランス12とリテーナ40とによって二重に係止し、端子金具70をキャビティ11から抜止めされた状態に保持する。
一方、電線カバー50は、図4に示すように、コネクタハウジング10の後面に後方から組み付けられる構成となっている。電線カバー50は、図6に示すように、コネクタハウジング10の電線カバー50の組み付け方向に沿って切断した断面形状が逆L字状をなしており、幅方向に長い背面板51と、この背面板51の上端の位置から前方に延びる天板52と、背面板51の左右両端部から前方へ突出して、背面板51と天板52とに一体に連なる一対の側板53とを備えて構成されている。
背面板51は、図8に示すように、上方の角部が丸みを帯びた略矩形状に形成され、電線カバー50がコネクタハウジング10に組み付けられた時には、コネクタハウジング10の後端面10Aから後方に引き出された電線Wを下方に向かって屈曲させて電線カバー50の外方に導出させる役割を果たしている。尚、電線Wの導出方向は、コネクタハウジング10に設けられた受け溝16が形成された両外側面と並行な方向となっている。
天板52は、図3及び図7に示すように、平面視略矩形状をなし、前方端縁における中央部分には、僅かに後方に凹んだ凹部52Aが形成されている。凹部52Aは、電線カバー50がコネクタハウジング10に組み付けられた時に、コネクタハウジング10における保護壁14の後端面14Aに当接し、電線カバー50を前止まりさせる役割を果たしている。また、天板52は、図5に示すように、電線カバー50がコネクタハウジング10に組み付けられた時に、天板52の内面とコネクタハウジング10の上面と間に僅かなクリアランスが生じるように設定されている。
天板52は、図3及び図7に示すように、平面視略矩形状をなし、前方端縁における中央部分には、僅かに後方に凹んだ凹部52Aが形成されている。凹部52Aは、電線カバー50がコネクタハウジング10に組み付けられた時に、コネクタハウジング10における保護壁14の後端面14Aに当接し、電線カバー50を前止まりさせる役割を果たしている。また、天板52は、図5に示すように、電線カバー50がコネクタハウジング10に組み付けられた時に、天板52の内面とコネクタハウジング10の上面と間に僅かなクリアランスが生じるように設定されている。
両側板53は、図4及び図8に示すように、側面視逆L字の板状をなしており、電線カバー50が組み付けられたコネクタハウジング10をコネクタ取付部Cに取り付けたときに、側板53とコネクタ取付部Cにおける後端部C1とが干渉しないように形成されている。また、側板53は、図7に示すように、両側板53の間にコネクタハウジング10の後部を収容可能としている。
側板53は、その内面に突設され前後方向(コネクタハウジング10に対する組付け方向と同一の方向)に延びる一対のリブ54と、リブ54の上方に位置する係止孔55と、リブ54の後端部から上下方向へ延びた形態の突当部56とを備えて構成されている。
側板53は、その内面に突設され前後方向(コネクタハウジング10に対する組付け方向と同一の方向)に延びる一対のリブ54と、リブ54の上方に位置する係止孔55と、リブ54の後端部から上下方向へ延びた形態の突当部56とを備えて構成されている。
リブ54は、図2及び図3に示すように、側板53の略中央部から前方に延びた長細い形態をなしている。また、両側板53における天板52とリブ54との間に位置する部分は撓み部(本発明の「弾性係止片」に相当する)57とされ、両撓み部57は左右方向(側板53の板厚方向)へ拡がるように弾性的に撓み変形可能に形成されている。これにより、撓み部57が撓み変形した状態では、撓み部57の板面がコネクタハウジング10に対する組付け方向に対して斜め姿勢となる。そのため、リブ54は撓み部57と一体にそれぞれ左右方向へ撓み変形可能となっている。
また、撓み部57の前方端面には、その内側に位置する角部がテーパー状に加工された受け面57Aが形成され、電線カバー50をコネクタハウジング10に組み付ける時に、係止爪17の押圧面17Aと当接するように設定されている。また、リブ54は、図5に示すように、コネクタハウジング10に電線カバー50が組み付けられた状態において、コネクタハウジング10の後方部における受け溝16よりも上方に位置する部分を天板52と共に上下から挟み込むように配されている。
また、撓み部57の前方端面には、その内側に位置する角部がテーパー状に加工された受け面57Aが形成され、電線カバー50をコネクタハウジング10に組み付ける時に、係止爪17の押圧面17Aと当接するように設定されている。また、リブ54は、図5に示すように、コネクタハウジング10に電線カバー50が組み付けられた状態において、コネクタハウジング10の後方部における受け溝16よりも上方に位置する部分を天板52と共に上下から挟み込むように配されている。
また、リブ54は、その長手方向と直交する上下方向の幅寸法が受け溝16の溝幅寸法に比べて僅かに小さく設定されており、コネクタハウジング10の受け溝16の内部に後方から挿入可能とされている。すなわち、リブ54は、図5に示すように、受け溝16における上下に位置する内壁と、リブ54の上下に位置する外壁との間に僅かなクリアランスを有した状態で、受け溝16内に挿入可能とされている。これにより、コネクタハウジング10に対して電線カバー50を円滑に組み付けることができるようになっている。
また、リブ54の先端における上下に位置する角部はテーパー状に加工され、リブ54が受け溝16に対して挿入し易いようになっている。
また、リブ54の先端における上下に位置する角部はテーパー状に加工され、リブ54が受け溝16に対して挿入し易いようになっている。
係止孔55は側板53を左右方向に貫通して形成されている。係止孔55は、その前後方向の長さ寸法が係止爪17の前後方向の長さ寸法よりも大きく設定されており、係止孔55内に係止爪17を収容可能としている。すなわち、係止孔55は、図4に示すように、係止爪17の前後に位置する外壁と、係止孔55の前後に位置する内壁との間に僅かなクリアランスを有した状態で、係止爪17を収容可能としている。これにより、コネクタハウジング10に対して電線カバー50を円滑に組み付けることができるようになっている。
一方、突当部56は、図3及び図8に示すように、リブ54よりも電線カバー50の内側に突出した形態に形成されている。また、突当部56は、電線カバー50の天板52から側板53の上下方向略中央部まで延びた形態に形成され、その高さ寸法は、コネクタハウジング10の厚み寸法とほぼ同一に設定されている。また、電線カバー50がコネクタハウジング10に組み付けられた時には、図7に示すように、突当部56の前端面56Aがコネクタハウジング10の後端面10Aと当接するように構成されている。
さて、コネクタハウジング10の受け溝16における上下に位置する後方開口縁には、一対の傾斜面19が形成されている。上方に位置する傾斜面19は、図1に示すように、受け溝16における係止爪17の押圧面17Aの後方位置から後方に向かって斜め上方に延出された面とされ、下方に位置する傾斜面19は、受け溝16における係止爪17の押圧面17Aの後方位置から後方に向かって斜め下方に延出された面とされている。すなわち、受け溝16における後方開口縁は、後方に向かって間口が広くなるような形態をなしている。
一方、リブ54には、一対の傾斜当接面58が形成されている。この傾斜当接面58は、図2に示すように、リブ54の基端部に位置して後方に向かって拡幅した形態に形成されている。傾斜当接面58は、図5に示すように、電線カバー50がコネクタハウジング10に組み付けられた時に、受け溝16の一対の傾斜面19と面接触するように設定されている。また、この傾斜当接面58と傾斜面19とは、図5に示すように、電線カバー50が、電線カバー50とコネクタハウジング10との間に生じるクリアランスの影響により、係止爪17の周辺を回動中心として電線カバー50の下端部が前後方向に円弧を描くような方向Yと交差するように設定されている。
本実施形態は以上のような構成であって、続いてその作用効果を説明する。
コネクタハウジング10の後端面10Aには、コネクタハウジング10から引き出された電線Wを下方に屈曲させるようにして、後方から電線カバー50が組み付けられる。組み付けに際して、まず、電線カバー50のリブ54をコネクタハウジング10の受け溝16内に後方から挿入し、コネクタハウジング10に対して電線カバー50を正規の位置まで案内する。尚、リブ54の外壁と受け溝16の内壁との間にクリアランスを有した状態で、受け溝16内に挿入されることから、コネクタハウジング10に対して電線カバー50を円滑に組み付けることができる。
コネクタハウジング10の後端面10Aには、コネクタハウジング10から引き出された電線Wを下方に屈曲させるようにして、後方から電線カバー50が組み付けられる。組み付けに際して、まず、電線カバー50のリブ54をコネクタハウジング10の受け溝16内に後方から挿入し、コネクタハウジング10に対して電線カバー50を正規の位置まで案内する。尚、リブ54の外壁と受け溝16の内壁との間にクリアランスを有した状態で、受け溝16内に挿入されることから、コネクタハウジング10に対して電線カバー50を円滑に組み付けることができる。
次に、この組み付け過程において、電線カバー50の側板53における受け面57Aがコネクタハウジング10における係止爪17の押圧面17Aに当接する。そして、更に電線カバー50の組み付けを進めると、押圧面17Aによって、側板53における撓み部57が外方に広がるように撓み変形する。このまま更に続けて電線カバー50の組み付けを進め、電線カバー50の突当部56の前端面56Aとコネクタハウジング10の後端面10Aとが当接する正規の位置まで組み付けられると撓み部57が弾性復帰して、係止爪17が係止孔55に収容される。これにより、撓み部57と係止爪17とが係止して、電線カバー50は、コネクタハウジング10から後方へ離脱することを規制される。尚、係止孔55は、係止爪17の前後に位置する外壁と、係止孔55の前後に位置する内壁との間にクリアランスを有した状態で、係止爪17を収容可能としていることから、コネクタハウジング10に対して電線カバー50を円滑に組み付けることができる。
また、電線カバー50が正規の位置まで組み付けられると、図6に示すように、受け溝16における傾斜面19と、リブ54における傾斜当接面58とが面接触し、互いに密着可能な状態となる。これにより、電線カバー50の下端部が、係止爪17の周辺を回動中心として前後方向に円弧を描くような方向Yへと変位しようとすると傾斜面19と傾斜当接面58とが密着し、コネクタハウジング10に対して電線カバー50がガタつくことを抑制することができる。
以上のように本実施形態においては、コネクタハウジング10の受け溝16の後方開口縁に一対の傾斜面19を形成し、電線カバー50のリブ54に、傾斜面19と面接触可能な一対の傾斜当接面58を形成したことで、コネクタハウジング10に対する電線カバー50の組み付け作業性を損なうことなく、電線カバー50の下端部が、係止爪17の周辺を回動中心として前後方向に円弧を描くような方向Yへと変位することを規制することができる。すなわち、コネクタハウジング10に対する電線カバー50の組み付け作業性を悪化させることなく、コネクタハウジング10に対する電線カバー50のガタつきを抑制することができる。
以下に、本発明に関連するものとして、コネクタハウジングに対する電線カバーのガタつきを抑制する技術を開示する。
<参考例1>
参考例1について、図9及び図10を参照しながら説明する。
参考例1に係るコネクタは、図9に示すように、本発明の実施形態の受け溝16の後方開口縁と、リブ54との形態を変更したものであって、本発明の実施形態と同じ構成、作用、および効果については重複するため、その説明を省略し、本発明の実施形態と同じ構成については、本発明の実施形態と同一の符号を用いるものとする。
<参考例1>
参考例1について、図9及び図10を参照しながら説明する。
参考例1に係るコネクタは、図9に示すように、本発明の実施形態の受け溝16の後方開口縁と、リブ54との形態を変更したものであって、本発明の実施形態と同じ構成、作用、および効果については重複するため、その説明を省略し、本発明の実施形態と同じ構成については、本発明の実施形態と同一の符号を用いるものとする。
参考例1に係るコネクタハウジング20における受け溝21は、図9に示すように、前方から後方まで同一の形状に設けられ、後方開口縁の角部は僅かに丸みを帯びた形態をなしている。一方、電線カバー60におけるリブ61には、本発明の実施形態に係る傾斜当接面58が形成されておらず、前後方向略中央部の位置に一対の弾性突部62が形成されている。この両弾性突部62は、リブ61の上下方向外側面が略円弧状に膨出した形態に形成され、両弾性突部62の間には弾性突部62が上下から押圧された際に、撓み変形可能なように撓み空間63が形成されている。
これにより、コネクタハウジング20に電線カバー60が後方から組み付けられる組み付け過程において、リブ61を受け溝21内に後方から挿入したときには、図10に示すように、受け溝21における上下に位置する内壁によって、両弾性突部62が上下方向から押圧された状態となる。すなわち、電線カバー60におけるリブ61が受け溝21の上下に位置する内壁によって、挟み付けられた状態となって、電線カバー60がコネクタハウジング20に対して弾性的に組み付けられた状態となり、コネクタハウジング20に対する電線カバー60のガタつきを抑制することができる。
これにより、コネクタハウジング20に電線カバー60が後方から組み付けられる組み付け過程において、リブ61を受け溝21内に後方から挿入したときには、図10に示すように、受け溝21における上下に位置する内壁によって、両弾性突部62が上下方向から押圧された状態となる。すなわち、電線カバー60におけるリブ61が受け溝21の上下に位置する内壁によって、挟み付けられた状態となって、電線カバー60がコネクタハウジング20に対して弾性的に組み付けられた状態となり、コネクタハウジング20に対する電線カバー60のガタつきを抑制することができる。
<参考例2>
参考例2について、図11を参照して説明する。
参考例2に係るコネクタは、図11に示すように、本発明の実施形態の受け溝16と、リブ54との形態を変更したものであって、本発明の実施形態と同じ構成、作用、および効果については重複するため、その説明を省略し、本発明の実施形態と同じ構成については、本発明の実施形態と同一の符号を用いるものとする。
参考例2について、図11を参照して説明する。
参考例2に係るコネクタは、図11に示すように、本発明の実施形態の受け溝16と、リブ54との形態を変更したものであって、本発明の実施形態と同じ構成、作用、および効果については重複するため、その説明を省略し、本発明の実施形態と同じ構成については、本発明の実施形態と同一の符号を用いるものとする。
参考例2に係るコネクタハウジング25における受け溝26は、図11に示すように、前方から後方まで同一の形状に設けられ、後方開口縁の角部は僅かに丸みを帯びた形態をなしている。また、受け溝26の下方には間隔をあけて補助受け溝27が形成されている。この補助受け溝27は受け溝26とほぼ同一の形状に形成され、受け溝26と平行に形成されている。一方、電線カバー65におけるリブ66は、先端のテーパー加工した位置から後方まで直線的に同一形状に設けられている。また、リブ66の下方には、間隔をあけて、且つ、コネクタハウジング25の補助受け溝27に挿入可能な補助リブ67が形成されている。この補助リブ67は、リブ66とほぼ同一の形状に形成され、リブ66と平行に形成されている。
これにより、コネクタハウジング25に電線カバー65を後方から組み付けられたときには、図11に示すように、電線カバー65における天板52と、リブ66と、補助リブ67とによって、コネクタハウジング25の幅方向両端部における後方部を挟み付けた状態となる。また、補助リブ67は、リブ66が配されている位置よりも、電線カバー50の下端部が係止爪17の周辺を回動中心として前後方向に円弧を描くようなガタつきの回動中心から離れた位置に配されている。これにより、参考例2に係るコネクタは、一組の受け溝26及びリブ66のみが形成されている場合に比べて、電線カバー50の下端部が、係止爪17の周辺を回動中心として前後方向に円弧を描くような方向Yへの変位をより規制することができ、コネクタハウジング25に対する電線カバー65のガタつきをより抑制することができる。
これにより、コネクタハウジング25に電線カバー65を後方から組み付けられたときには、図11に示すように、電線カバー65における天板52と、リブ66と、補助リブ67とによって、コネクタハウジング25の幅方向両端部における後方部を挟み付けた状態となる。また、補助リブ67は、リブ66が配されている位置よりも、電線カバー50の下端部が係止爪17の周辺を回動中心として前後方向に円弧を描くようなガタつきの回動中心から離れた位置に配されている。これにより、参考例2に係るコネクタは、一組の受け溝26及びリブ66のみが形成されている場合に比べて、電線カバー50の下端部が、係止爪17の周辺を回動中心として前後方向に円弧を描くような方向Yへの変位をより規制することができ、コネクタハウジング25に対する電線カバー65のガタつきをより抑制することができる。
<他の実施形態>
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれる。
(1)上記実施形態では、電線カバー50を電線Wを下方に導出するように構成したが、本発明はこのような態様に限定されるものではなく、電線Wを上方や側方(左右方向)に導出するように構成してもよい。
(2)上記実施形態では、コネクタハウジング10の上面にロックアーム13を形成した構成としたが、本発明はこのような態様に限定されるものではなく、ロックアーム13をコネクタハウジング10の下面や側面に形成してもよい。
(3)上記実施形態では、受け溝16の傾斜面19とリブ54の傾斜当接面58とを、電線カバー50の下端部が係止爪17の周辺を回動中心として前後方向に円弧を描くような方向Yに対して交差するように形成したが、本発明はこのような態様に限定されるものではなく、コネクタハウジング20に対して電線カバー50が変位(ガタつき)しようとした際に、傾斜面19と傾斜当接面58とが面接触するように形成されていればよい。
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれる。
(1)上記実施形態では、電線カバー50を電線Wを下方に導出するように構成したが、本発明はこのような態様に限定されるものではなく、電線Wを上方や側方(左右方向)に導出するように構成してもよい。
(2)上記実施形態では、コネクタハウジング10の上面にロックアーム13を形成した構成としたが、本発明はこのような態様に限定されるものではなく、ロックアーム13をコネクタハウジング10の下面や側面に形成してもよい。
(3)上記実施形態では、受け溝16の傾斜面19とリブ54の傾斜当接面58とを、電線カバー50の下端部が係止爪17の周辺を回動中心として前後方向に円弧を描くような方向Yに対して交差するように形成したが、本発明はこのような態様に限定されるものではなく、コネクタハウジング20に対して電線カバー50が変位(ガタつき)しようとした際に、傾斜面19と傾斜当接面58とが面接触するように形成されていればよい。
10:コネクタハウジング
16:受け溝
17:係止爪
19:傾斜面
50:電線カバー
54:リブ
55:係止孔
57:撓み部(弾性係止片)
58:傾斜当接面
70:端子金具
W :電線
16:受け溝
17:係止爪
19:傾斜面
50:電線カバー
54:リブ
55:係止孔
57:撓み部(弾性係止片)
58:傾斜当接面
70:端子金具
W :電線
Claims (2)
- 電線が接続された端子金具が装着されたコネクタハウジングと、前記コネクタハウジングの後面から後方に引き出された前記電線を屈曲させてその引き出し方向とは異なる方向へ導出させるために前記コネクタハウジングの後面に後方から組み付けられる電線カバーとを備えたコネクタであって、
前記コネクタハウジングの外側面には、前記コネクタハウジングの後面から前方に延びる受け溝と、前記受け溝を中心として前記電線の導出方向側とは反対側に位置する係止爪とが形成され、
前記電線カバーの内側面には、前後方向に延びて、前記受け溝の内壁との間にクリアランスを有した状態に挿入されるリブと、弾性変形可能に形成され、前記係止爪との間にクリアランスを有した状態で前記係止爪に係止される係止孔を備えた弾性係止片とが形成され、
前記受け溝における後方開口縁には、後方に向かって間口が広くなるように傾斜面が形成され、
前記リブには、後方に向かって拡幅した形態をなし、前記電線カバーが前記コネクタハウジングに組み付けられた時に、前記傾斜面と面接触可能な傾斜当接面が形成されていることを特徴とするコネクタ。 - 前記傾斜面は、前記受け溝の溝幅方向両側における後方開口縁に形成され、前記傾斜当接面は、前記リブの長手方向と直交する幅方向両側に拡幅した形態に形成されていることを特徴とする請求項1に記載のコネクタ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2010197895A JP2012054206A (ja) | 2010-09-03 | 2010-09-03 | コネクタ |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2010197895A JP2012054206A (ja) | 2010-09-03 | 2010-09-03 | コネクタ |
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Publication Number | Publication Date |
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Family Applications (1)
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JP2010197895A Pending JP2012054206A (ja) | 2010-09-03 | 2010-09-03 | コネクタ |
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Country | Link |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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CN113991349A (zh) * | 2020-07-27 | 2022-01-28 | 矢崎总业株式会社 | 连接器 |
-
2010
- 2010-09-03 JP JP2010197895A patent/JP2012054206A/ja active Pending
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JP7219250B2 (ja) | 2020-07-27 | 2023-02-07 | 矢崎総業株式会社 | コネクタ |
CN113991349B (zh) * | 2020-07-27 | 2023-08-25 | 矢崎总业株式会社 | 连接器 |
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