JP2012042730A - 現像装置、画像形成装置および画像形成方法 - Google Patents

現像装置、画像形成装置および画像形成方法 Download PDF

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Abstract

【課題】スリーブ汚れを特許文献1に記載の現像装置に比べて抑制することのできる現像装置、画像形成装置および画像形成方法を提供する。
【解決手段】複数の磁極のうち、少なくとも一つに対して、上記現像スリーブ表面移動方向下流側であって、接線方向の磁束密度が法線方向の磁束密度よりも大きく、かつ、法線方向の磁束密度が0以上の領域に電極部材(ワイヤ電極410、メッシュ電極等)を配置し、電極部材と現像スリーブ403との間に現像スリーブ上のトナー粒子が電極部材へ移動する電界を形成するための電圧を、電極部材に供給する電圧供給手段411を設けた。
【選択図】図3

Description

本発明は、現像装置、画像形成装置および画像形成方法に関するものである。
トナー粒子と磁性粒子としての磁性キャリアとを含んだ磁性現像剤を、非磁性スリーブに内包されるの複数の磁石の磁力によって現像剤担持体の表面に担持して現像に用いる現像装置が知られている。この種の現像装置においては、磁気発生手段の磁力により磁性現像剤が現像剤担持体上で磁気穂を形成する。この現像剤担持体上の磁気穂は、磁気発生手段の法線方向の磁力と接線方向の磁力との関係により、穂立ち/穂倒れを繰り返しながら潜像担持体と対向する現像位置へ搬送される。この種の現像装置においては、トナー粒子が現像剤担持体表面に固着して汚れる所謂スリーブ汚れが発生し画像に影響を与えていた。
特許文献1には、現像バイアスとしてAC電圧を使用するシステムにおいて、潜像担持体上の紙間領域のときにおけるAC電圧の周波数を、潜像形成領域のときにおける周波数よりも大きくする現像装置が記載されている。これにより、紙間領域が現像位置にあるとき、その紙間領域に対向する現像剤担持体表面に付着したトナー粒子の付着力を弱めることができ、スリーブ汚れを低減することができる。
しかしながら、特許文献1においては、潜像担持体上の紙間領域が現像位置にあるときにしかトナー付着抑制効果がなく、スリーブ汚れを十分に抑制できなかった。また、現像剤担持体表面に付着したトナー粒子の付着力を弱めるだけであるため、スリーブ汚れを十分に抑制できないという課題があった。
なお、上記では、トナー粒子と磁性粒子としての磁性キャリアとからなる二成分現像剤について説明したが、磁性粒子としての磁性トナー粒子からなる一成分現像剤においても同様な課題が生じる。
本発明は以上の問題点に鑑みなされたものであり、その目的は、スリーブ汚れを特許文献1に記載の現像装置に比べて抑制することのできる現像装置、画像形成装置および画像形成方法を提供することである。
上記目的を達成するために、請求項1の発明は、回動する非磁性スリーブと、上記非磁性スリーブ内に固定配置され、複数の磁極を有する磁界発生手段とを備え、少なくとも磁性粒子を含む磁性現像剤を上記非磁性スリーブの表面に磁気穂として担持し、潜像担持体に対向する現像領域でトナーを該潜像担持体上の潜像に供給する現像装置において、上記複数の磁極のうち少なくとも一つに対して上記非磁性スリーブ表面移動方向下流側であって、接線方向の磁束密度が法線方向の磁束密度よりも大きく、かつ、法線方向の磁束密度が0以上の領域に電極部材を配置し、該電極部材と非磁性スリーブとの間に非磁性スリーブ上のトナー粒子が電極部材へ移動する電界を形成するための電圧を上記電極部材に供給する電圧供給手段を設けたことを特徴とするものである。
また、請求項2の発明は、請求項1の現像装置において、上記電極部材を、接線方向の磁束密度のピーク位置よりも上記非磁性スリーブ表面移動方向上流側の領域に配置したことを特徴とするものである。
また、請求項3の発明は、請求項1または2の現像装置において、上記電極部材に印加する電圧の絶対値を、現像バイアスの絶対値よりも小さくしたことを特徴とするものである。
また、請求項4の発明は、請求項1乃至3いずれかの現像装置において、上記電極部材に印加する電圧が、AC電圧であることを特徴とするものである。
また、請求項5の発明は、請求項1乃至4いずれかの現像装置において、上記電極部材を、メッシュ状にしたことを特徴とするものである。
また、請求項6の発明は、潜像を担持する潜像担持体と、該潜像担持体上の潜像を現像する現像手段とを有する画像形成装置において、上記現像手段として、請求項1乃至5のいずれかの現像装置を用いたことを特徴とするものである。
また、請求項7の発明は、潜像担持体上に潜像を形成する潜像形成工程と、現像手段を用いて潜像担持体上の潜像を現像する現像工程とを備えた画像形成方法において、上記現像手段として、請求項1乃至6のいずれかの現像装置を用いたことを特徴とするものである。
本発明者らは、鋭意研究の結果、磁気穂が非磁性スリーブ表面に衝突するときに、非磁性スリーブ表面にトナーが強く付着することがわかった。そこで、本発明は、上記複数の磁極のうち少なくとも一つに対して上記非磁性スリーブ表面移動方向下流側であって、接線方向の磁束密度が法線方向の磁束密度よりも大きく、かつ、法線方向の磁束密度が0以上の領域に電極部材を配置した。磁極と対向する位置が法線方向の磁束密度が最も大きく、この磁極対して非磁性スリーブ表面移動方向下流側に向かうにつれて法線方向の磁束密度が減少し、接線方向の磁束密度が増加していく。そして、法線方向の磁束密度が接線方向の磁束密度よりも大きくなると、非磁性スリーブ上の磁気穂が倒れはじめ、法線方向の磁束密度が0となったとき、磁気穂が非磁性スリーブに衝突する。よって、上記領域は、非磁性スリーブ表面へ磁気穂が倒れこむ領域である。そして、この領域に電極部材を配置して、電極部材と非磁性スリーブとの間に非磁性スリーブ上のトナー粒子が電極部材へ移動する電界を形成するための電圧を電極部材に供給する。これにより、トナー粒子と磁性粒子としての磁性キャリアとからなる二成分現像剤の場合は、非磁性スリーブ表面へ倒れこむ磁気穂に付着したトナー粒子に対して、電極部材へ移動する電界を作用させることができる。この電界によって、磁気穂が非磁性スリーブ表面へ倒れこむときに、磁気穂に付着したトナー粒子が電極部材へ静電的に移動する。その結果、磁気穂が非磁性スリーブ表面へ倒れこむときに、磁気穂に付着したトナー粒子が減少する。これにより、磁気穂が、非磁性スリーブ表面に衝突するときに、非磁性スリーブ表面に付着するトナーを減らすことができ、スリーブ汚れを抑制することができる。非磁性スリーブに衝突後の磁気穂を形成する磁性キャリアは、上記電界の作用によりトナーが移動したことにより、トナーの帯電極性と反対極性の電荷を有する。このため、衝突後、電界の作用が弱まった領域へ磁気穂が移動すると、電極に付着したトナーの一部が、磁性キャリアへ再付着する。よって、電極部材通過後の現像剤のトナー濃度の低下が抑制される。
一方、磁性粒子としての磁性トナーを有する一成分現像剤に場合は、非磁性スリーブ表面へ倒れこむ磁気穂に対して、電極部材へ移動する電界を作用させ、磁気穂を形成する磁性トナーを電極部材へ移動させることができる。これにより、磁気穂が非磁性スリーブ表面へ衝突するのを抑制することができ、スリーブ汚れを抑制することができる。また、電極部材に付着したトナーは、非磁性スリーブ表面移動方向上流側の磁気穂によって、下流側へ押し出されていくので、電極部材通過後のトナー量の低下が抑制される。
このように、本発明においては、非磁性スリーブ表面へのトナー粒子の付着そのものを抑制することができるので、特許文献1に記載の現像装置ように、ただ単に、非磁性スリーブ表面に付着してしまったトナー粒子の非磁性スリーブ表面に対する付着力を低減するものに比べて、スリーブ汚れを抑制することができる。
さらに、本発明によれば、潜像担持体上の紙間領域が現像位置にあるか否かに関わらず、非磁性スリーブ表面へのトナー粒子の付着を抑制して、スリーブ汚れを抑制することができるので、特許文献1に記載の現像装置ように、潜像担持体上の紙間領域が現像位置にあるときのみ、スリーブ汚れを抑制する対策を施すものに比べて、スリーブ汚れを抑制することができる。
本発明によれば、特許文献1に記載の現像装置に比べて、スリーブ汚れを抑制することができる。
本発明の実施形態に係るプリンタの概略構成図。 同プリンタの現像装置周辺の概略構成図 同現像装置のワイヤ電極の配置位置を示す図。 現像領域近傍の概略構成図。 磁石部材の法線方向の磁束密度と接線方向の磁束密度とを示す図。 本実施形態と従来の現像装置の現像スリーブ上に付着するトナーの経時変化を調べたグラフ。 現像剤の磁性粒子のダイナミック抵抗測定システムの説明図。 変形例1における電極の構造を示す概略構成図。 変形例2の現像装置の概略構成図。 マグネットローラの断面図。 マグネット層に着磁をする時の状態の模式図。 マグネットローラの方線方向の磁束密度を示す図。
以下、本発明を、画像形成装置としての電子写真式レーザプリンタ(以下「プリンタ」という。)及び該プリンタに用いる現像装置に適用した実施形態について説明する。
まず、図1を用いて、本実施形態に係るプリンタの全体の概略構成について説明する。このプリンタは、潜像担持体としてのドラム状の感光体1の周辺に、感光体1の表面を一様帯電する帯電装置2、画像情報に基づいて変調されたレーザー光線等を感光体1に照射する露光装置3、感光体1に形成された静電潜像に対し現像スリーブ403上の帯電トナーを付着させることでトナー像を形成する現像装置4、感光体1上に形成されたトナー像を転写材としての転写紙20に転写する転写装置5、転写後に感光体1上に残ったトナーを除去するクリーニング装置6等が順に配設されている。また、感光体1上に静電潜像を形成する潜像形成手段は、上記帯電装置2及び露光装置3により構成されている。
また、図示しない給紙トレイ等から転写紙を給紙・搬送する図示しない給紙搬送装置と、転写装置5で転写されたトナー像を転写紙20に定着する図示しない定着装置とが備えられている。
なお、上記プリンタを構成する複数の装置の一部は、プリンタ本体に対して着脱可能に一体構造物(ユニット)として構成してもよい。例えば、図2に示すように、感光体1と帯電装置2と現像装置4とクリーニング装置6とを、プリンタ本体に対して着脱可能に、一体構造物である画像形成プロセスユニット50として構成してもよい。
上記構成のプリンタにおいて、矢印a方向に回転する感光体1の表面は、帯電装置2で一様帯電された後、画像情報に基づいて変調されたレーザー光線が感光体軸方向にスキャンされて照射される。これにより、感光体1上に静電潜像が形成される。感光体1上に形成された静電潜像は、現像領域A1において、現像装置4により帯電したトナーを付着させることで現像され、トナー像となる。一方、転写紙20は図示しない給紙搬送装置で給紙・搬送され、レジストローラ7により所定のタイミングで感光体1と転写装置5とが対向する転写部に送出・搬送される。そして転写装置5により、転写紙20に感光体1上のトナー像とは逆極性の電荷を付与することで、感光体1上に形成されたトナー像が転写紙20に転写される。次いで、転写紙20は、感光体1から分離され、図示しない定着装置に送られ、該定着装置でトナー像が定着された転写紙20が出力される。転写装置5でトナー像が転写された後の感光体1の表面は、クリーニング装置6でクリーニングされ、感光体1上に残ったトナーが除去される。
図2は、本プリンタの現像装置周辺の概略構成図である。本プリンタに用いられる現像装置4は、二成分現像剤であるトナーとキャリアを現像剤担持体としての現像ローラで担持して、感光体1に対して現像を行う二成分現像方式の現像装置である。
上記現像ローラ41は、非磁性で、且つ、回転可能な円筒形状の現像スリーブ403と、現像スリーブ403に内蔵され、4つの磁石部材407とで構成されている。各磁石部材407は現像スリーブ403内に固定配置され、現像剤が現像スリーブ403上の所定箇所を通過するときに磁力が作用するようになっている。現像スリーブ403は、直径がφ18[mm]であり、表面粗さRz(十点平均粗さ)が10〜20[μm]の範囲に入るようにサンドブラスト処理されている。また、現像スリーブ403の表層は、現像剤の搬送性を向上させるために現像剤搬送方向に対して垂直に複数の溝を形成してもよい。
現像スリーブ403に内蔵された各磁石部材407の磁極は、規制ブレード404による規制箇所から現像スリーブ403の回転方向にN極(N1)、S極(S1)、N極(N2)、S極(S2)となるよう配置している。なお、各磁石部材407の磁極の配置は、図2の構成に限定されるものではなく、現像スリーブ403の周囲の規制ブレード404等の配置に応じて他の配置に設定してもよい。
上記磁石部材407の磁力により、現像スリーブ403上にトナー及び磁性粒子(以下、キャリアという)からなる現像剤がブラシ状に担持される。そして、現像スリーブ403上の磁気ブラシ中のトナーは、キャリアと混合されることで規定の帯電量を得る。この磁気ブラシのトナーの帯電量としては、−10〜−40[μC/g]の範囲が好適である。
本実施形態では規制ブレード404と現像スリーブ403の間の最近接部における間隔が300[μm]に設定され、また規制ブレード404に対向した磁石部材407の磁極N1を、規制ブレード404との対向位置よりも現像スリーブ403の回転方向上流側に数度傾斜して位置している。これにより、ケーシング内における現像剤の循環流を容易に形成することができる。
上記規制ブレード404は、現像スリーブ403との対向部で現像スリーブ403上に形成された現像剤の量を規制するように磁気ブラシと接触し、所定量の現像剤が担持・搬送されるようにするとともに、現像剤中のトナーとキャリアとの摩擦帯電を促進させている。
本実施形態では、感光体1の線速200[mm/s]に対し、現像スリーブ403をカウンター方向に線速300[mm/s]で回転駆動している。感光体1と現像スリーブ403の現像ギャップは0.3[mm]に設定している。本プリンタでは、ベタ部でトナー付着量が0.45[mg/cm]で帯電量が平均で−27[μC/g]となっていた。
次に、上記構成の現像装置4の動作を説明する。
ケーシング内に収容された現像剤は、トナーとキャリアとが混合されたものであり、攪拌・搬送部材405,406や現像スリーブ403の回転力、磁石部材407の磁力によって攪拌され、そのときに、トナーにキャリアとの摩擦帯電により電荷が付与される。
一方、現像スリーブ403上に担持された現像剤は規制ブレード404によって規制される。その後、現像スリーブ403上に担持された現像剤は、現像スリーブ403の回転により現像領域に搬送される。そして、現像バイアスで形成された現像電界により、感光体1上の静電潜像に選択的に付着し、静電潜像が現像される。
次に、本実施形態の特徴点について、説明する。
現像剤を現像スリーブ内部に配置した磁石により搬送させている場合、磁気ブラシが現像スリーブ表面に衝突したときに、現像スリーブ表面にトナーが付着してスリーブ汚れとなる。特に、現像剤中において比較的トナーの密度が高い場合や、現像剤中の磁性粒子とトナーとの付着力が低下した場合に、上記の磁気ブラシ衝突時に現像スリーブ表面にトナーが付着し易くなり、スリーブ汚れが生じやすい。このようなスリーブ汚れが発生すると、現像スリーブのトナーが付着した部位にトナー層電位が発生する。その結果、現像スリーブのトナー付着部位は、現像時にバイアス電圧が過剰になるのと同じ事になり、実効現像ポテンシャルが増加して過剰のトナーが現像されてしまう。本実施形態の現像装置4では、スリーブ汚れを抑制し、常にフレッシュな表面を維持する事で均一な画像形成機能の維持を図ろうとしたものである。
本実施形態の現像装置には、図3に示すように、磁気ブラシが倒れていく領域に電極部材としてのワイヤ電極410−1、410−2、410−3、410−4が配置されている。各ワイヤ電極410−1〜410−4は、現像スリーブ403表面から約1[mm]の高さに懸架され、現像スリーブ403上の現像剤と接触する位置に配置されている。ワイヤ電極の径は50〜100[μm]であり、その懸架された張力は2〜4[N]が最適である。ワイヤ電極410の径が50[μm]よりも細いと切断される可能性があり、100[μm]よりも太いと現像剤の搬送を妨げてしまう可能性が出てくる。また、張力に関しては2[N]よりも弱いと、ワイヤ電極410が撓み現像スリーブなどに接触したりして切断される可能性が出てくる。また、4[N]よりも強いと現像剤の搬送力により切断される可能性が出てくる。また、各ワイヤ電極には、電圧供給手段411(図4参照)より電圧が印加されている。
次に、ワイヤ電極による作用を、現像ニップに配置されたS1極の磁石部材に対して現像剤搬送方向下流に配置されたワイヤ電極410−2を例にして、説明する。
図4は、現像領域近傍の概略構成図である。
図4に示すように、現像スリーブ403上の磁気ブラシは、S1極の磁石部材によって、穂立ちしていき、現像ニップにおいて、感光体1と摺擦する。このとき、現像スリーブ403に印加されたトナーの正規帯電極性(負極性)と同極性の現像バイアスVbにより、キャリア408に付着したトナーが、感光体1の潜像へ静電的に付着する。現像ニップを通過後、磁気ブラシは、現像スリーブ403へ倒れていく。ワイヤ電極410−2には、現像バイアスVbと同極性で、絶対値が現像バイアスVbよりも小さい値の電圧Velが印加されている。これにより、ワイヤ電極410−2と現像スリーブ403との間には、磁気ブラシを形成するキャリア408に付着したトナー409がワイヤ電極410−2へ移動する電界が形成される。その結果、磁気ブラシが、ワイヤ電極410−2よりも現像スリーブ側へ倒れると、ワイヤ電極410−2と現像スリーブ403との電界により磁気ブラシに付着いているトナーが、ワイヤ電極410−2に引き付けられる。これにより、磁気ブラシ(キャリア)に付着していたトナーが、ワイヤ電極410−2へ静電移動し、磁気ブラシ(キャリア)から離脱する。その結果、磁気ブラシが、現像スリーブ403に衝突するときは、トナーは、ほとんど磁気ブラシに付着していないため、磁気ブラシ衝突時にトナーが現像スリーブに付着するのを抑制することができ、スリーブ汚れが生じるの抑制することができる。一方、トナーがキャリアから離れると、キャリアは、トナー帯電極性とは逆極性の電荷を有する。キャリアが、トナー帯電極性とは逆極性に帯電しても、キャリアの動きは現像スリーブ403に内包された磁石部材407の磁束により現像スリーブ表面に拘束されているためワイヤ電極410−2に付着するなど、電気的な影響を受けることがない。そして、磁気ブラシが現像スリーブ403へ衝突した後、現像スリーブ上の磁気ブラシが移動して、現像スリーブと電極部材との間の電界の作用が弱まってくると、ワイヤ電極410−2に保持されていたトナーの一部がトナー帯電極性と逆極性に帯電したキャリアへ移動し、キャリアへ再付着する。
また、現像スリーブ表面に一度付着したトナーは、磁気ブラシに付着しているトナーの帯電量分布とほとんど変化が無く規定の極性及び値に帯電したトナーである。そのため、ワイヤ電極410−2と現像スリーブ403との間の電界により、現像スリーブ表面に一度付着したトナーも、ワイヤ電極410−2へ引き付けることができる。これにより、一度スリーブ表面に付着したトナーも、ワイヤ電極410−2へ静電的に移動し、スリーブ表面はフレッシュな状態を維持できる。
ワイヤ電極410−2へ印加するバイアスVelは、現像バイアスVbよりも少しプラス側(20〜30[V]程度)へシフトさせたバイアスでよい。ワイヤ電極410−2と現像スリーブ表面までの距離は約1[mm]なので最大で30[V/mm]程度の電界が形成される。これにより、磁気ブラシに付着したトナーをワイヤ電極410−2へ移動させることができるとともに、スリーブ表面に一度付着したトナーもワイヤ電極410−2へ引き付ける事ができる。なお、ワイヤ電極410−2への印加バイアスによる現像電界への影響は、そもそも現像領域に対してかなり下流側なので極めて少ない。更に初期設定時にワイヤ電極410−2へのバイアス調整を行う事で影響を低減する事もできる。但し、この印加電圧の値はシステムの構成(現像ギャップによる電界の寄与、トナー帯電量範囲を考慮の上、適正化が必要)により異なり、それぞれ調整して適正値に設定する。
磁気ブラシが倒れていく領域は、図5に示すように、磁石部材に対して、現像剤搬送下流側で、法線方向の磁束密度Brが接線方向の磁束密度Bθと比較して小さく、かつ、法線方向の磁束未度Brが0以上の領域である。法線方向の磁束密度が0になると、磁気ブラシが現像スリーブ403に衝突してしまうので、少なくとも、それよりも上流側にワイヤ電極410−2を配置しないと、スリーブ汚れの抑制効果が少ない。また、より好ましくは、接線方向の磁束密度のピークの位置よりも現像剤搬送方向上流側である。ピーク値よりも現像剤搬送方向上流側に配置することで、ピーク値よりも現像剤搬送方向下流側に配置した場合に比べて、磁気ブラシが現像スリーブ403に衝突するまでに磁気ブラシのトナーに対して電界を作用させることのできる時間を長くすることができ、磁気ブラシに付着したトナーを良好にワイヤ電極410−2へ移動させることができる。
また、上述では、ワイヤ電極210−2の作用について説明したが、他のワイヤ電極210−1、210−3、210−4も同様な作用を有する。
図6は、本実施形態と従来の現像装置の現像スリーブ上に付着するトナーの経時変化を調べたグラフである。A4サイズの紙を通紙し、現像スリーブ表面上に付着したトナーの反射濃度(ID)を測定する事により評価した。従来例では経時に伴い付着量が増加したのに対し、本実施形態の現像装置においては、付着量の増加を抑える事ができた。また、本実施形態の現像装置においては、画像への影響も殆ど無かった。
次に、本プリンタに用いられるトナーについて、説明する。
本プリンタに用いられるトナーは、高画質画像を実現するために、トナーの平均粒径が4〜8μmであることが有利である。本トナーの重量平均粒径は3〜8μmであり、さらに好ましくは5〜7μmである。重量平均粒径3μm未満では長期間の使用でのトナー飛散による機内の汚れ、低湿環境下での画像濃度低下、感光体クリーニング不良等という問題が生じやすく、人体への影響も懸念される。また重量平均粒径が8μmを超える場合では100μm以下の微小スポットの解像度が充分でなく非画像部への飛び散りも多く画像品位が劣る傾向となる。なお、トナーの重量平均粒径や円形度については、フロー式粒子像分析装置FPIA−1000(東亜医用電子株式会社製)を用いて測定することが可能である。
トナーの母粒子を構成する樹脂としては、ポリスチレン樹脂、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、スチレンアクリル樹脂、スチレンメタクリレート樹脂、ポリウレタン樹脂、ビニル樹脂、ポリオレフィン樹脂、スチレンブタジエン樹脂、フェノール樹脂、ポリエチレン樹脂、シリコン樹脂、ブチラール樹脂、テルペン樹脂、ポリオール樹脂等がある。ビニル樹脂としては、ポリスチレン、ポリ−p−クロロスチレン、ポリビニルトルエンなどのスチレン及びその置換体の単重合体:スチレン−p−クロロスチレン共重合体、スチレン−プロピレン共重合体、スチレン−ビニルトルエン共重合体、スチレン−ビニルナフタリン共重合体、スチレン−アクリル酸メチル共重合体、スチレン−アクリル酸エチル共重合体、スチレン−アクリル酸ブチル共重合体、スチレン−アクリル酸オクチル共重合体、スチレン−メタクリル酸メチル共重合体、スチレン−メタクリル酸エチル共重合体、スチレン−メタクリル酸ブチル共重合体、スチレン−α−クロロメタクリル酸メチル共重合体、スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−ビニルメチルエーテル共重合体、スチレン−ビニルエチルエーテル共重合体、スチレン−ビニルメチルケトン共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−イソプレン共重合体、スチレン−アクリロニトリル−インデン共重合体、スチレン−マレイン酸共重合体、スチレン−マレイン酸エステル共重合体などのスチレン系共重合体:ポリメチルメタクリレート、ポリブチルメタクリレート、ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビニル等がある。
ポリエステル樹脂としては以下のA群に示したような2価のアルコールと、B群に示したような二塩基酸塩からなるものであり、さらにC群に示したような3価以上のアルコールあるいはカルボン酸を第三成分として加えたものでもよい。
A群:エチレングリコール、トリエチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−プロピレングリコール、1,4ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、1,4ブテンジオール、1,4−ビス(ヒドロキシメチル)シクロヘキサン、ビスフェノールA、水素添加ビスフェノールA、ポリオキシエチレン化ビスフェノールA、ポリオキシプロピレン(2,2)−2,2’−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、ポリオキシプロピレン(3,3)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、ポリオキシエチレン(2,0)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、ポリオキシプロピレン(2,0)−2,2’−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン等。
B群:マレイン酸、フマール酸、メサコニン酸、シトラコン酸、イタコン酸、グルタコン酸、フタール酸、イソフタール酸、テレフタール酸、シクロヘキサンジカルボン酸、コハク酸、アジピン酸、セバチン酸、マロン酸、リノレイン酸、またはこれらの酸無水物または低級アルコールのエステル等。
C群:グリセリン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール等の3価以上のアルコール、トリメリト酸、ピロメリト酸等の3価以上のカルボン酸等。ポリオール樹脂としては、エポキシ樹脂と2価フェノールのアルキレンオキサイド付加物、もしくはそのグリシジルエーテルとエポキシ基と反応する活性水素を分子中に1個有する化合物と、エポキシ樹脂と反応する活性水素を分子中に2個以上有する化合物を反応してなるものなどがある。
トナーに含有させる顔料としては、以下のものが挙げられる。黒色顔料としては、カーボンブラック、オイルファーネスブラック、チャンネルブラック、ランプブラック、アセチレンブラック、アニリンブラック等のアジン系色素、金属塩アゾ色素、金属酸化物、複合金属酸化物が挙げられる。黄色顔料としては、カドミウムイエロー、ミネラルファストイエロー、ニッケルンイエロー、ネーブルスイエロー、ナフトールイエローS、ハンザイエローG、ハンザイエロー10G、ベンジジンイエローGR、キノリンイエローレーキ、パーマネントイエローNCG、タートラジンレーキが挙げられる。また、橙色顔料としては、モリブデンオレンジ、パーマネントオレンジGTR、ピラゾロンオレンジ、バルカンオレンジ、インダンスレンブリリアントオレンジRK、ベンジジンオレンジG、インダンスレンブリリアントオレンジGKが挙げられる。赤色顔料としては、ベンガラ、カドミウムレッド、パーマネントレッド4R、リソールレッド、ピラゾロンレッド、ウォッチングレッドカルシウム塩、レーキレッドD、ブリリアントカーミン6B、エオシンレーキ、ローダミンレーキB、アリザリンレーキ、ブリリアントカーミン3Bが挙げられる。紫色顔料としては、ファストバイオレットB、メチルバイオレットレーキが挙げられる。青色顔料としては、コバルトブルー、アルカリブルー、ビクトリアブルーレーキ、フタロシアニンブルー、無金属フタロシアニンブルー、フタロシアニンブルー部分塩素化物、ファーストスカイブルー、インダンスレンブルーBCが挙げられる。緑色顔料としては、クロムグリーン、酸化クロム、ピグメントグリーンB、マラカイトグリーンレーキ等がある。
これらは1種または2種以上を使用することができる。特にカラートナーにおいては、良好な顔料の均一分散が必須となり、顔料を直接大量の樹脂中に投入するのではなく、一度高濃度に顔料を分散させたマスターバッチを作製し、それを希釈する形で投入する方式が用いられている。この場合、一般的には、分散性を助けるために溶剤が使用されていたが、環境等の問題があり、本発明では水を使用して分散させた。水を使用する場合、マスターバッチ中の残水分が問題にならないように、温度コントロールが重要になる。
本実施形態のトナーには電荷制御剤をトナー粒子内部に配合(内添)している。電荷制御剤によって、現像システムに応じた最適の電荷量コントロールが可能となり、特に本実施形態では、粒度分布と電荷量とのバランスを更に安定したものとすることが可能である。トナーを正電荷性に制御するものとして、ニグロシンおよび四級アンモニウム塩、トリフェニルメタン系染料、イミダゾール金属錯体や塩類を、単独あるいは2種類以上組み合わせて用いることができる。また、トナーを負電荷性に制御するものとしてサリチル酸金属錯体や塩類、有機ホウ素塩類、カリックスアレン系化合物等が用いられる。また、本実施形態におけるトナーには定着時のオフセット防止のために離型剤を内添することが可能である。離型剤としては、キャンデリラワックス、カルナウバワックス、ライスワックスなどの天然ワックス、モンタンワックスおよびその誘導体、パラフィンワックスおよびその誘導体、ポリオレフィンワックスおよびその誘導体、サゾールワックス、低分子量ポリエチレン、低分子量ポリプロピレン、アルキルリン酸エステル等がある。これら離型剤の融点は65〜90℃であることが好ましい。この範囲より低い場合には、トナーの保存時のブロッキングが発生しやすくなり、この範囲より高い場合には定着ローラー温度が低い領域でオフセットが発生しやすくなる場合がある。
離型性を高めたり、分散性を向上さえたりする狙いから、トナー粒子に添加剤を加えても良い。添加剤としては、スチレンアクリル樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリスチレン樹脂、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、スチレンメタクリレート樹脂、ポリウレタン樹脂、ビニル樹脂、ポリオレフィン樹脂、スチレンブタジエン樹脂、フェノール樹脂、ブチラール樹脂、テルペン樹脂、ポリオール樹脂等が挙げられ、それらを2種以上混合しても良い。ポリエステル樹脂としては、結晶性ポリエステルを用いても良い。結晶性を有し、分子量分布がシャープでかつその低分子量分の絶対量を可能な限り多くした脂肪族系ポリエステルである。この樹脂はガラス転移温度(Tg)において結晶転移を起こすと同時に、固体状態から急激に溶融粘度が低下し、紙への定着機能を発現する。この結晶性ポリエステル樹脂の使用により、樹脂のTgや分子量を下げ過ぎることなく低温定着化を達成することができる。そのため、Tg低下に伴なう保存性の低下はない。また、低分子量化に伴なう高すぎる光沢や耐オフセット性の悪化もない。したがってこの結晶性ポリエステル樹脂の導入は、トナーの低温定着性の向上に非常に有効である。
流動性を向上させる狙いから、無機微粉体をトナー表面に付着または固着させてもよい。この無機微粉体の平均粒径は10〜200[nm]が適している。10[nm]より小さい粒径の場合には流動性に効果のある凹凸表面を作り出すことが難しく、200[nm]より大きい粒径の場合には粉体形状がラフになり、トナー形状の問題が生じる。
前述の無機微粉体としてはSi、Ti、Al、Mg、Ca、Sr、Ba、In、Ga、Ni、Mn、W、Fe、Co、Zn、Cr、Mo、Cu、Ag、V、Zr等の酸化物や複合酸化物が挙げられる。これらのうち二酸化珪素(シリカ)、二酸化チタン(チタニア)、アルミナの微粒子が好適に用いられる。さらに、疎水化処理剤等により表面改質処理することが有効である。疎水化処理剤の代表例としては以下のものが挙げられる。即ち、ジメチルジクロルシラン、トリメチルクロルシラン、メチルトリクロルシラン、アリルジメチルジクロルシラン、アリルフェニルジクロルシラン、ベンジルジメチルクロルシラン、ブロムメチルジメチルクロルシラン、α−クロルエチルトリクロルシラン、p−クロルエチルトリクロルシラン、クロルメチルジメチルクロルシラン、クロルメチルトリクロルシラン、ヘキサフェニルジシラザン、ヘキサトリルジシラザン等である。
無機微粉体はトナーに対して0.1〜2重量%の割合で添加することが好ましい。0.1重量%未満では、トナー凝集を改善する効果が乏しくなり、2重量%を超える場合は、細線間のトナー飛び散り、機内の汚染、感光体の傷や摩耗等の問題が生じやすい傾向があるからである。
また、少なくとも、樹脂、顔料からなる粉体の表面に電荷制御剤を付着または固着させ、粉体表面形状を小さな周期と大きな周期を持つようにしても良い。その平均粒径は10〜200[nm]の小さい粒径のものが最適である。10[nm]より小さい粒径の場合には流動性に効果のある凹凸表面を作り出すことが難しく、200[nm]より大きい粒径の場合には粉体形状がラフになり、トナー形状の問題が生じる。
また、実質的な悪影響を与えない範囲内で、他の添加剤、例えばテフロン(登録商標)粉末、ステアリン酸亜鉛粉末、ポリフッ化ビニリデン粉末の如き滑剤粉末;あるいは酸化セリウム粉末、炭化珪素粉末、チタン酸ストロンチウム粉末などの研磨剤を、現像性向上剤として少量添加してもよい。
混練り工程や粉砕工程を用いないで作製するスプレードライ法などで作製したトナー、カプセルトナーであってもよい。
トナーの抵抗調整については、母材樹脂に含有、分散せしめる導電性材料の量調整によって行う。カーボン系の導電性材料としては、アセチルブラック、オイルファーネスブラック、サーマルブラック、炭素繊維、黒鉛等を例示することができる。また、金属系の導電性材料としては、酸化スズ(SnO)、酸化亜鉛(ZnO)、Cu、Ni等の金属粉末を例示することができる。これらを適宜トナーバインダ樹脂に分散させて、電気抵抗を調整する。
現像剤中に含有させる磁性粒子たるキャリアは、その径が20〜80[μm]、より好ましくは、20〜50[μm]で、金属もしくは樹脂をコアとしてマグネタイト、フェライト等の磁性材料を含有し、表層はトナーと摩擦帯電による電荷付与を効率的に行うためにトナーと逆極性に帯電し易い材料をコートしている。かかる材料として、シリコーン樹脂及び二酸化アンモニウムを含む材料等を例示することができる。スチレン−アクリル系樹脂、エポキシ樹脂、スチレン−ブタジエン樹脂、ブチラール樹脂、スチロール樹脂などでもよい。
また、キャリアの抵抗は、ダイナミック抵抗DRで10〜1014Ωの範囲が好適である。ここで、キャリアのダイナミック抵抗DRの測定は、図7に示す測定装置を用いて次のように行った。まず、接地した台座200の上方に、固定磁石を所定位置に内蔵した直径φ20mmの回転可能なスリーブ403をセットする。このスリーブ403の表面には、幅W=65mm及び長さL=0.5〜1mmの対向面積を有する対向電極(ドクタ)202を、ギャップg=0.9mmで対向させる。次に、スリーブ403を回転速度600rpm(線速628mm/sec)で回転駆動し始める。そして、回転しているスリーブ403上に測定対象のキャリアを所定量(14g)だけ担持させ、スリーブ403の回転によりキャリアを10分間攪拌する。次に、スリーブ403に電圧を印加しない状態で、スリーブ403と対向電極202との間を流れる電流IRII[A]を電流計203で測定する。次に、直流電源204からスリーブ403に耐圧上限レベル(高抵抗シリコンコートキャリアでは400Vから鉄粉キャリアでは数V)の印加電圧E[V]を5分間印加する。本実施形態では200Vを印加した。そして、電圧Eを印加した状態でスリーブ403と対向電極202との間を流れる電流IRQ[A]を電流計203で測定する。これらの測定結果から、DR=E/(IRQ−IRII)を用いてダイナミック抵抗DR[Ω]を算出する。
次に、本実施形態の変形例について、説明する。
[変形例1]
図8は、変形例1における電極の構造を示す概略構成図である。
図に示すように変形例1の電極は、複数の孔を有したメッシュ電極505であり、メッシュ面がスリーブ表面と対向するように設けられている。また、メッシュ電極505には、現像スリーブ表面へ延びる複数の突起505cが配設されている。メッシュ電極505に複数の突起505cを配設する事で電界の力を及ぼす事のできる範囲を広げることができ、より効率的に現像スリーブ403へのトナーが付着するのを抑制する事ができる。
メッシュ電極505の現像スリーブ表面とのギャップは、0.3[mm]である。また、メッシュ電極505は、現像の有効幅が320[mm]の場合、幅330[mm]×長さ5[mm]である。また、メッシュ電極505は、厚み0.1〜0.5[mm]程度で良く、現像スリーブ表面に沿った形で形状を曲げてギャップを維持させるのが好ましい。現像スリーブ403の直径が18[mm]の場合、直径20[mm]の曲率で形成する。
また、変形例1においては、メッシュ電極505にAC電圧を印加して、現像スリーブ403とメッシュ電極505との間にAC電界を形成している。具体的には、現像スリーブ403へ印加されるDCの現像バイアス電圧に対してメッシュ電極505に現像バイアスVbと同等のDCとピーク・ツー・ピーク電圧0.1〜0.5[kV]程度のAC電圧を印加する。波形はサイン波か矩形波でも良く周波数は1〜5[kHz]の範囲である。これは適宜トナーの特性、現像スリーブ403の特性等に応じて調整すれば良い。
電極部材をメッシュ電極505にすることで、ワイヤ電極の場合に比べて、電界を作用させる領域を広げることができ、良好にトナーを電極部材へ移動させることができる。
メッシュ電極505にAC電圧を印加した変形例においては、メッシュ電極505のバイアスが、現像バイアスVbよりもプラス側のときは、キャリアに付着したトナーが、キャリアから離脱して、メッシュ電極505へ付着する。メッシュ電極505のバイアスが、現像バイアスVbよりもマイナス側のときは、メッシュ電極505に付着したトナーが、メッシュ電極505よりも現像スリーブ側の磁気ブラシへ移動し、磁気ブラシの電極部材側(現像スリーブと対向する側と反対側)に付着する。このように、AC電圧を印加した構成においては、磁気ブラシが衝突するときは、磁気ブラシの少なくとも現像スリーブと対向する側には、トナーがほとんど付着していないため、現像スリーブ403にトナーが付着するのを抑制することができる。また、一度、現像スリーブ403に付着したトナーも、メッシュ電極505のバイアスが現像バイアスよりもプラス側のときにメッシュ電極側へ移動し、メッシュ電極505のバイアスが現像バイアスよりもマイナス側のとき、メッシュ電極505よりも現像スリーブ側の磁気ブラシの電極部材側に付着する。これにより、一度、現像スリーブ403に付着したトナーも、スリーブ表面から離脱させることができ、現像スリーブ表面をフレッシュな状態に維持できる。さらに、AC電圧を印加することで、現像スリーブに付着したトナーを除電することができる。これにより、上記電界により現像スリーブ表面からトナーを離脱させることができなかったとしても、現像スリーブに付着したトナーのトナー層電位を低減することができる。その結果、現像スリーブのトナー付着箇所における実効現像ポテンシャルの増加を抑制することができる。また、除電されることにより、現像スリーブとトナーとの電気的吸着力を弱めることができ、現像剤との当接などにより現像スリーブに付着したトナーを回収されやすくすることができる。
[変形例2]
図9は、変形例2の現像装置140の概略構成図である。
この変形例2は、現像剤が磁性粒子たる磁性トナーのみからなる一成分現像方式の現像装置140である。
磁性トナーを用いた一成分現像剤においても、磁性トナーのみで形成された磁気ブラシが現像スリーブ403に衝突したとき、トナーが現像スリーブ403へ強く付着し、スリーブ汚れが生じるおそれがある。
この変形例2の現像装置140は、の開口部から周面の一部を露出させて感光体1に対向する現像剤担持体としての現像ローラ41と、現像剤供給部材としての供給ローラ42と、現像剤規制部材としての規制ブレード43とを備える。また、現像装置140内には、現像剤移送部材としてのアジテータ44を備えている。現像装置140内には、100〜200[g]の現像剤が存在している。また、現像装置内には回転軸の周りに羽根をつけたアジテータ44が配設され、回転している。これによりトナーは解された状態にする事が可能である。トナー粒子群は当初凝集状態にあったものが、アジテータ44の回転により、トナー間距離が広がり、流動状態になり動き易くなる。
上記現像ローラ41は、非磁性で、且つ、回転可能な円筒形状の現像スリーブ403と、現像スリーブ403に内蔵された磁界発生手段としてのマグネットローラ141とを有している。マグネットローラ141は、装置に固定されており、現像スリーブ403が回転可能に支持されている。
現像装置内の供給ローラ42により現像スリーブ表面に所謂、擦りつけられるようにして付着したトナーは層としては均一な状態でないが現像スリーブ403上を搬送された後、規制ブレード43が現像剤を介して接触するように当接する。そこで現像剤層としては均されるが現像剤との摩擦帯電により更に電荷が付与される。トナー帯電量として約−25[μC/g]程度得られる。帯電したトナーは現像スリーブ403の搬送により現像領域へ移動する。
図10は、マグネットローラの断面図である。
現像スリーブに内包されるマグネットローラ141は、SUS304もしくは磁性体(Fe)等の金属からなる芯金141aの表面に、マグネット層141bが形成されている。マグネット層141bはプラスティックマグネットもしくはゴムマグネットを用いている。基本的には高分子化合物にフェライト粉を分散させたものである。マグネット層141bには、長さ約2[mm]ピッチでN極、S極と交互に着磁されている。
図11は、マグネット層141bに着磁をする時の状態の模式図である。
図に示すように、ヨーク414に電流を流す事でヨーク414に磁場を発生させマグネットローラ141を回転させながら磁化していくものである。芯金141aの透磁率μ及び芯金141aとヨーク414のギャップにより発生する磁界が異なってくる。変形例2では芯金141aの材質がSUS304として芯金の直径を16[mm]とし、マグネットローラ141の径を20[mm]とし、マグネットローラ141とヨーク414との距離を0.8[mm]として着磁ギャップを0.05[mm]送り(10極ヨークで10極送り)を行い、着磁させると図12に示すような法線方向の磁束密度分布が得られるものである。
この変形例2の現像装置140においても、マグネットローラ141の磁力により、現像スリーブ上の磁性トナーが、磁気ブラシを形成する。そして、マグネットローラ141の磁極上に磁気ブラシがあるとき、磁気ブラシが穂立ちし、これよりも現像剤搬送方向下流側へ移動すると、磁気ブラシが倒れていき、法線方向の磁束密度が0のところで、磁気ブラシが現像スリーブ403に衝突する。よって、この変形例2の現像装置140においても、磁極よりも現像剤搬送方向下流側で、接線方向の磁束密度が法線方向の磁束密度よりも高く、かつ、法線方向の磁束密度が0の位置よりも現像剤搬送方向上流側の領域に電極部材を配置する。これにより、磁気ブラシが電極部材よりも現像スリーブ側へ倒れると、磁性トナーからなる磁気ブラシが、電極部材へ引き付けられる。これにより、磁気ブラシを形成する磁性トナーが、電極部材へ静電的に移動し、磁気ブラシが現像スリーブ403に衝突するのを抑制することができる。また、電極部材は、現像剤に埋もれる位置に配置することにより、電極部材に付着したトナーは、現像剤搬送方向上流側のトナーにより、下流側へ押しだされる。また、電極部材と現像スリーブ403との電位差によって、磁性トナーを電極部材へ静電的に移動させる力よりも、磁力により磁性トナーを現像スリーブ403へ引き付ける力が強い場合、磁気ブラシが現像スリーブ403へ衝突してしまうが、その場合でも、電極部材へ磁気ブラシを静電的に引き付けることにより、磁気ブラシの現像スリーブ403への衝突を緩和することができる。これにより、衝突時に磁性トナーが、現像スリーブ403へ強く付着してしまうのを抑制することができ、スリーブ汚れを抑制することができる。
図9に示すように、この変形例2の現像装置においては、現像ニップよりも現像剤搬送方向下流に電極部材415を配設している。この位置に電極部材415を配置することで、電極部材415に付着した磁性トナー量が多くなると、自重で現像ユニット下に落下して回収することができる。また、電極部材415を配設する領域は現像ローラ41が他の部材と接触している領域(感光体1との当接部、供給ローラ42との当接部、規制ブレード43との当接部)以外なら良く、レイアウトに応じて適宜決めることができる。また、図9に示す構成は、電極部材415は、ひとつであるが、複数配置してもよい。
以上、本実施形態の現像装置によれば、回動する非磁性スリーブたる現像スリーブ403と、現像スリーブ内に固定配置され、複数の磁極を有する磁界発生手段とを備え、少なくとも磁性粒子を含む磁性現像剤を磁気穂として現像スリーブ403の表面に担持し、潜像担持体たる感光体1に対向する現像領域でトナーを感光体上の潜像に供給する。また、上記複数の磁極のうち、少なくとも一つに対して、上記現像スリーブ表面移動方向下流側であって、接線方向の磁束密度が法線方向の磁束密度よりも大きく、かつ、法線方向の磁束密度が0以上の領域に電極部材(ワイヤ電極410、メッシュ電極等)を配置し、電極部材と現像スリーブ403との間に現像スリーブ上のトナー粒子が電極部材へ移動する電界を形成するための電圧を、電極部材に供給する電圧供給手段411を設けた。これにより、上述したように、磁気穂たる磁気ブラシが現像スリーブ403に衝突したとき、トナーが現像スリーブに強固に付着するのを抑制することができ、スリーブ汚れを抑制することができる。
また、電極部材を、接線方向の磁束密度のピーク位置よりも上記現像スリーブ表面移動方向上流側の領域に配置することにより、部材を、接線方向の磁束密度のピーク位置よりも上記現像スリーブ表面移動方向下流側の領域に配置した場合に比べて、磁気ブラシに対して電界を作用させる時間を長くすることができ、良好にトナーを電極部材へ移動させることができる。
また、電極部材に印加する電圧の絶対値を、現像バイアスの絶対値よりも小さくすることにより、電極部材と現像スリーブとの間に現像スリーブ上のトナー粒子が電極部材へ移動する電界を形成することができる。
また、電極部材に印加する電圧をAC電圧にすることにより、現像スリーブに付着したトナーを除電することができる。これにより、上記電界により現像スリーブ表面からトナーを離脱させることができなかったとしても、現像スリーブに付着したトナーのトナー層電位を低減することができる。その結果、現像スリーブのトナー付着箇所における実効現像ポテンシャルの増加を抑制することができる。また、除電されることにより、現像スリーブとトナーとの電気的吸着力を弱めることができ、現像剤との当接などにより現像スリーブに付着したトナーを回収されやすくすることができる。
また、電極部材をメッシュ状のメッシュ電極にすることにより、電極部材をワイヤ電極にした場合に比べて、電界を作用させる領域を広げることができ、良好にトナーを電極部材へ移動させることができる。
また、本実施形態の画像形成装置によれば、上記現像装置を備えることで、良好な画像を維持することができる。
1:感光体
4:現像装置
41:現像ローラ
42:供給ローラ
43:規制ブレード
44:アジテータ
140:現像装置
141:マグネットローラ
141b:マグネット層
141a:芯金
403:現像スリーブ
404:規制ブレード
405,406:攪拌・搬送部材
407:磁石部材
408:キャリア
409:トナー
410:ワイヤ電極
411:電圧供給手段
415:電極部材
505:メッシュ電極
505c:突起
特開2003−280340号公報

Claims (7)

  1. 回動する非磁性スリーブと、
    上記非磁性スリーブ内に固定配置され、複数の磁極を有する磁界発生手段とを備え、
    少なくとも磁性粒子を含む磁性現像剤を上記非磁性スリーブの表面に磁気穂として担持し、潜像担持体に対向する現像領域でトナー粒子を該潜像担持体上の潜像に供給する現像装置において、
    上記複数の磁極のうち少なくとも一つに対して上記非磁性スリーブ表面移動方向下流側であって、接線方向の磁束密度が法線方向の磁束密度よりも大きく、かつ、法線方向の磁束密度が0以上の領域に電極部材を配置し、
    該電極部材と非磁性スリーブとの間に非磁性スリーブ上のトナー粒子が電極部材へ移動する電界を形成するための電圧を上記電極部材に供給する電圧供給手段を設けたことを特徴とする現像装置。
  2. 請求項1の現像装置において、
    上記電極部材を、接線方向の磁束密度のピーク位置よりも上記非磁性スリーブ表面移動方向上流側の領域に配置したことを特徴とする現像装置。
  3. 請求項1または2の現像装置において、
    上記電極部材に印加する電圧の絶対値を、現像バイアスの絶対値よりも小さくしたことを特徴とする現像装置。
  4. 請求項1乃至3いずれかの現像装置において、
    上記電極部材に印加する電圧が、AC電圧であることを特徴とする現像装置。
  5. 請求項1乃至4いずれかの現像装置において、
    上記電極部材を、メッシュ状にしたことを特徴とする現像装置。
  6. 潜像を担持する潜像担持体と、
    該潜像担持体上の潜像を現像する現像手段とを有する画像形成装置において、
    上記現像手段として、請求項1乃至5のいずれかの現像装置を用いたことを特徴とする画像形成装置。
  7. 潜像担持体上に潜像を形成する潜像形成工程と、
    現像手段を用いて潜像担持体上の潜像を現像する現像工程とを備えた画像形成方法において、
    上記現像手段として、請求項1乃至6のいずれかの現像装置を用いたことを特徴とする画像形成方法。
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