JP2012039674A - 共鳴コイル - Google Patents
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Abstract
【課題】所望とする電気的特性を得るための調整を簡便に行うことが可能な共鳴コイルを提供する。
【解決手段】本発明の共鳴コイル100は、電磁場を介して共鳴することにより電気エネルギーを送受信する共鳴コイルであって、コイル部120と、前記コイル部120の一端と接続されるキャパシタ130と、前記キャパシタ130が前記コイル部120と接続されていない端部に設けられる第1電気接続端子151と、前記コイル部120と前記キャパシタ130との接続部に設けられる第2電気接続端子152と、を有することを特徴とする。
【選択図】 図6
【解決手段】本発明の共鳴コイル100は、電磁場を介して共鳴することにより電気エネルギーを送受信する共鳴コイルであって、コイル部120と、前記コイル部120の一端と接続されるキャパシタ130と、前記キャパシタ130が前記コイル部120と接続されていない端部に設けられる第1電気接続端子151と、前記コイル部120と前記キャパシタ130との接続部に設けられる第2電気接続端子152と、を有することを特徴とする。
【選択図】 図6
Description
本発明は、磁気共鳴方式のワイヤレス電力伝送に用いられる共鳴コイルに関する。
近年、電源コードなどを用いることなく、ワイヤレスで電力(電気エネルギー)を伝送する技術の開発が盛んとなっている。ワイヤレスで電力を伝送する方式の中でも、特に注目されている技術として、磁気共鳴方式と呼ばれるものがある。この磁気共鳴方式は2007年にマサチューセッツ工科大学の研究グループが提案したものであり、これに関連する技術は、例えば、特許文献1(特表2009−501510号公報)に開示されている。
磁気共鳴方式のワイヤレス電力伝送システムは、送電用共鳴コイルの共振周波数と、受電用共鳴コイルの共振周波数とを同一とすることで、送電用共鳴コイルから受電用共鳴コイルに対し、効率的にエネルギー伝達を行うものであり、電力伝送距離を数十cm〜数mとすることが可能であることが大きな特徴の一つである。
図9は従来のワイヤレス電力伝送システムの構成例を示す図である。図9に示す電力伝送システムの概略について説明する。電源10からの電源を得て、インバーターなどからなる電力供給部20において伝送用の交流波形が作られ、これがインピーダンス整合器30に入力される。インピーダンス整合器30によってインピーダンスマッチングがとられた波形は電力伝送路50を介して送電用共鳴コイル200に供給される。図9に示すように送電用共鳴コイル200は、電力が供給される一端部と開放端部を有するヘリカルコイルのペアから構成されている。
送電用共鳴コイル200と対称の関係を有する受電用共鳴コイル200’は、磁気共鳴により送電用共鳴コイル200からの電力を受電する。受電された電力は電力伝送路50を介してインピーダンス整合器60を経て、整流器70で整流され負荷80に供給される。
特表2009−501510号公報
ところで、前述した従来の電力伝送システムで用いられる共鳴コイル200、200’においては、所望とする電気的特性を得るための調整が困難である、という問題があった。
上記問題点を解決するために、請求項1に係る発明は、電磁場を介して共鳴することにより電気エネルギーを送受信する共鳴コイルであって、コイル部と、前記コイル部と接続されるキャパシタと、前記コイル部と接続されていない前記キャパシタの端部に設けられるとともに、基準となる電位に接続される第1電気接続端子と、前記コイル部と接続されている前記キャパシタの端部に設けられるとともに、電力を給電される第2電気接続端子と、を有することを特徴とする。
また、請求項2に係る発明は、請求項1に記載の共鳴コイルにおいて、前記キャパシタは、前記共鳴コイルが利用される系において電力伝送効率が最大となるように選択されることを特徴とする。
また、請求項3に係る発明は、請求項1に記載の共鳴コイルにおいて、前記キャパシタは、前記共鳴コイルが利用される系において前記共鳴コイルのインピーダンスが所定の値となるように選択されることを特徴とする。
また、請求項4に係る発明は、請求項1に記載の共鳴コイルにおいて、前記第1電気接続端子と前記第2電気接続端子に電力を給電するか、又は前記第1電気接続端子と前記第2電気接続端子からの電力を伝送する電力伝送線路を有し、前記キャパシタは、インピーダンスが、前記電力伝送線路のインピーダンスと同じになるように選択されることを特徴とする。
また、請求項5に係る発明は、請求項1に記載の共鳴コイルにおいて、前記キャパシタは、前記共鳴コイルのQが、所定の値となるように選択されることを特徴とする。
また、請求項6に係る発明は、請求項1に記載の共鳴コイルにおいて、前記キャパシタは、前記共鳴コイルの共振点が、所定の値となるように選択されることを特徴とする。
また、請求項7に係る発明は、請求項1乃至請求項5のいずれかに記載の共鳴コイルにおいて、前記キャパシタには、キャパシタンスを変更可能なキャパシタが用いられることを特徴とする。
以上、本発明に係る共鳴コイルによれば、所望とする電気的特性を得るための調整を簡便に行うことが可能となる。
また、本発明に係る共鳴コイルによれば、共鳴コイル100と電力伝送路50との間の損失を最小化することができ、電力伝送路50から共鳴コイルに効率的に電力を給電したり、或いは、共鳴コイルで受電した電力を効率的に伝送したりすることが可能となる。
また、本発明に係る共鳴コイルによれば、所望とする共鳴コイル100のQや共振点の調整を簡便に行うことが可能となる。
以下、本発明の実施の形態を図面を参照しつつ説明する。図1は本発明の実施の形態に係る共鳴コイルが用いられた電力伝送システムのブロック構成の概略を示す図であり、図2は本発明の実施の形態に係る共鳴コイルの応用例を示す図である。
本発明に関連するような共鳴コイルは、例えば図2に示すような電気自動車(EV)やハイブリッド電気自動車(HEV)などの車両への給電のためのシステムに用いるのに好適であるが、その他のシステムにおける電力伝送にももちろん用いることが可能である。
図2に示す共鳴コイルの応用例では、地面部分に送電用の共鳴コイル100を設けておき、EVやHEVなどの車両側に設けられた受電用の共鳴コイル100’を設けるようにしておく。車両側への給電を行う際には、車両は共鳴コイル100の中心軸と共鳴コイル100’の中心軸とが略重なるように車両位置を調整して、共鳴コイル100から共鳴コイル100’を介して電力を受電して不図示の車両搭載の蓄電装置などに蓄電するように構成することが好ましい。
図1は共鳴コイルが適用された一般的な電力伝送システムのブロック構成であるが、このようなシステムにおける負荷60の部分を、蓄電装置にすることにより上記したような車両用給電システムとして用いることが可能となる。次に、図1に示す電力伝送システムについて説明する。インバーターなどからなる電力供給部20においては、電源10からの電力を得て、伝送用の交流電力に変換され、これがインピーダンス整合器30に入力される。電力供給部20から出力される交流電力の周波数は数百kHz〜数十MHzである。インピーダンス整合器30は、バリアブルコンデンサとバリアブルインダクターとから構成されるLC回路であり、このインピーダンス整合器30によってインピーダンスマッチングがとられた波形はフィーダー線などの電力伝送路50を介して送電用の共鳴コイル100に供給される。図1に示すように送電用の共鳴コイル100は、2つの開放端部を有するヘリカルコイルに給電タップが設けられた構造となっている。
上記の送電用の共鳴コイル100と対称の関係を有する受電用の共鳴コイル100’は、磁気共鳴方式により共鳴コイル100からの電力を受電する。共鳴コイル100’で受電された電力は電力伝送路50を介してインピーダンス整合器60を経て、整流器70で整流され負荷80に供給されるようになっている。
なお、本実施形態に係る共鳴コイル100は、平衡回路、不平衡回路のいずれにも利用することが可能である。すなわち、図1に示す回路構成にバランなどの平衡−不平衡変換器を適宜利用することも可能である。
次に、本実施形態に係る共鳴コイルについてより詳しく説明する。図3は本発明の実施の形態に係る共鳴コイルの構成を説明する図である。なお、以下、共鳴コイル100と共鳴コイル100’とは対称関係であることを除いて構成に特段の相違がないので、共鳴コイル100を例として説明する。
共鳴コイル100は、第1開放端141から第1電気接続端子151までの第1コイル部110と、第2電気接続端子152から第2開放端142までの第2コイル部120と、第1電気接続端子151と第2電気接続端子152との間のキャパシタとから構成されている。第1コイル部110、第2コイル部120を構成する導電材料としてはリッツ線などを用いることが可能である。
第1電気接続端子151においては、第1コイル部110とキャパシタ130の一端とが、また、第2電気接続端子152においては、第2コイル部120とキャパシタ130の他端とが、それぞれ接続されるようになっている。
第1電気接続端子151と第2電気接続端子152には電力伝送路50が接続され、これら第1電気接続端子151と第2電気接続端子152に対し電力を供給したり、第1電
気接続端子151と第2電気接続端子152から受電した電力を取り出したりするようになっている。
気接続端子151と第2電気接続端子152から受電した電力を取り出したりするようになっている。
また、第1電気接続端子151と第2電気接続端子152との間に設けられるキャパシタ130は、所望とする電気的特性に応じて、適宜選択可能に構成されている。このような構成であるために、本実施形態に係る共鳴コイル100によれば、所望とする電気的特性を得るための調整が容易となるというメリットを享受することができる。
図3(A)は第1電気接続端子151と第2電気接続端子152との間に設けられるキャパシタ130が第1のキャパシタンスとなるように設定されている場合を示しており、図3(B)は第1電気接続端子151と第2電気接続端子152との間に設けられるキャパシタ131が第1のキャパシタンスより大きい第2のキャパシタンスとなるように設定されている場合を示している。本実施形態に係る共鳴コイルは、このようにキャパシタを選択するのみで、その電気的特性の変更を容易に行うことが可能となる。
図3に示すように、第1電気接続端子151と第2電気接続端子152との間のキャパシタを選択することで、それぞれの等価回路を図4に示すように変更することが可能となる。図4は本発明の実施の形態に係る共鳴コイルの等価回路を示す図であり、図4(A)は図3(A)に対応する等価回路であり、図4(B)は図3(B)に対応する等価回路である。
図3(A)における第1コイル部110と、第2コイル部120とが形成する等価回路が並列接続されたL11とC11であり、第1電気接続端子151と第2電気接続端子152との間のキャパシタ130が形成する等価回路が並列接続されたC21である。
一方、図3(B)における第1コイル部110と、第2コイル部120とが形成する等価回路が並列接続されたL11とC11であり、第1電気接続端子151と第2電気接続端子152との間のキャパシタ131が形成する等価回路が並列接続されたC22である。
なお、いずれの場合においても、第1コイル部110と、第2コイル部120とが形成する等価回路におけるC成分はコイル線間の浮游容量である。また、図4において描かれている回路素子の大きさはインダクタンス値や容量値に概略比例するものである。
また、図4(A)が図3(A)に対応する等価回路であり、図4(B)が図3(B)に対応する等価回路であることは、インピーダンス特性を解析することによって得られた知見である。
図3及び図4からもわかるように、例えばキャパシタを図3(A)から図3(B)に変更することによって、L11とC11とを変更することなく、C21をそれより大きなC22に変更することが可能とる。
図5は本発明の実施の形態に係る共鳴コイルにおけるキャパシタの変更に伴うインピーダンス特性の変化を示す図である。図5(A)はインピーダンス特性の全体を示す図であり、図5(B)はインピーダンスの虚数部が軸と交わる箇所を拡大した図である。図において、実線はインピーダンスの実数部を示しており、点線はキャパシタの変更前のインピーダンスの虚数部を示しており、一点鎖線はキャパシタの変更後のインピーダンスの虚数部を示している。
本実施形態に係る共鳴コイルによれば、例えば、図5に示すように、インピーダンスの(虚数部)=0となる共振点を変更することが可能となり、所望とする電気的特性を容易
に変更することが可能であることがわかる。
に変更することが可能であることがわかる。
次に、上記のような共鳴コイル100の変形例について説明する。図6は本発明の実施の形態に係る共鳴コイルの変形例の構成を説明する図である。先にも説明したように、本実施形態に係る共鳴コイル100は、平衡回路、不平衡回路のいずれにも利用することが可能である。図6は不平衡回路において用いる不平衡タイプの共鳴コイル100である。図6に係る共鳴コイル100は、第1コイル部110を省略し、第1電気接続端子151と第2電気接続端子152に電力伝送路50を接続する構成となっている。第1コイル部110を省略するように構成するので、以下の実施形態においては、序数をなくし、「第2コイル部120」を単に「コイル部120」と呼ぶものとする。すなわち、図6に示す実施形態は、電磁場を介して共鳴することにより電気エネルギーを送受信する共鳴コイルであって、コイル部120と、前記コイル部120の一端と接続されるキャパシタ130と、前記キャパシタ130が前記コイル部120と接続されていない端部に設けられる第1電気接続端子151と、前記コイル部120と前記キャパシタ130との接続部に設けられる第2電気接続端子152と、を有することを特徴としている。
上記の第1電気接続端子151と第2電気接続端子152には、電力伝送路50が接続され、これら第1電気接続端子151と第2電気接続端子152に対し電力を供給したり、第1電気接続端子151と第2電気接続端子152から受電した電力を取り出したりするようになっている。図6に示す変形例は不平衡回路に用いる不平衡タイプのコイルであるので、第1電気接続端子151又は第2電気接続端子152のいずれかはグランド接続されるようになっている。なお、ここで、グランドは基準となる電位の一例を示している。
図6(A)は第1電気接続端子151と第2電気接続端子152との間に設けられるキャパシタ130が第1のキャパシタンスとなるキャパシタが選択されている場合を示しており、図6(B)は第1電気接続端子151と第2電気接続端子152との間に設けられるキャパシタ131が第1のキャパシタンスより大きい第2のキャパシタンスとなるキャパシタが選択されている場合を示している。本実施形態に係る共鳴コイルは、このようにキャパシタを選択するのみで、その電気的特性の変更を容易に行うことが可能となる。
図6に示すような変形例に係る本実施形態に係る共鳴コイルにおいても、キャパシタが変更・選択されることによって、インピーダンスの(虚数部)=0となる共振点を変更することが可能となり、所望とする電気的特性を容易に変更することが可能であることがわかる。
ここで、本実施形態に係る共鳴コイル100において、第1電気接続端子151と第2電気接続端子152との間のキャパシタを選択する際の考え方を示す。このような考え方の一つとしては、キャパシタは、図1に示されるような共鳴コイル100が利用される系において全体の電力伝送効率が最大となるように選択する、ということを挙げることができる。すなわち、図1に示す系において、電力供給部20におけるインバーター効率、共鳴コイル100−共鳴コイル100’間のワイヤレス伝送効率、電力伝送線路50の伝送線路効率、インピーダンス整合器30、インピーダンス整合器60におけるインピーダンス整合器効率を含む総合的な効率が最大となるように、キャパシタを選択する、という考え方である。このような本実施形態に係る共鳴コイル100によれば、共鳴コイル100が利用される系において、最大の電力伝送効率を得ることが可能となる。
次に、本実施形態に係る共鳴コイル100において、第1電気接続端子151と第2電気接続端子152との間のキャパシタを選択する際における、上記と異なる考え方を示す。このような考え方の一つとしては、キャパシタは、共鳴コイル100のインピーダンス
が所定の値となるように選択する、ということを挙げることができる。すなわち、共鳴コイル100のインピーダンスが、例えば、電力伝送線路50として汎用的に利用されるフィーダー線のインピーダンス(例えば、50Ωや75Ω)と一致するような所定値となるように、キャパシタを選択する、という考え方である。このように共鳴コイル100のインピーダンスが所定の値(例えば、電力伝送線路50のインピーダンスと同値)となるようにキャパシタが選択されていると、電力伝送線路50から共鳴コイル100への給電や、共鳴コイル100から電力伝送線路50への給電において、共鳴コイル100と電力伝送線路50との間の損失が最小となる、というメリットなどがある。
が所定の値となるように選択する、ということを挙げることができる。すなわち、共鳴コイル100のインピーダンスが、例えば、電力伝送線路50として汎用的に利用されるフィーダー線のインピーダンス(例えば、50Ωや75Ω)と一致するような所定値となるように、キャパシタを選択する、という考え方である。このように共鳴コイル100のインピーダンスが所定の値(例えば、電力伝送線路50のインピーダンスと同値)となるようにキャパシタが選択されていると、電力伝送線路50から共鳴コイル100への給電や、共鳴コイル100から電力伝送線路50への給電において、共鳴コイル100と電力伝送線路50との間の損失が最小となる、というメリットなどがある。
ここで、本実施形態に係る共鳴コイル100において、第1電気接続端子151と第2電気接続端子152との間のキャパシタを選択する際における、上記と異なる考え方を示す。このような考え方の一つとしては、キャパシタは、共鳴コイル100のインピーダンスが、電力伝送線路50のインピーダンスと同じになるように選択する、ということを挙げることができる。すなわち、共鳴コイル100のインピーダンスが、電力伝送線路50として汎用的に利用されるフィーダー線のインピーダンス(例えば、50Ωや75Ω)と一致するように、キャパシタを選択する、という考え方である。共鳴コイル100のインピーダンスが、電力伝送線路50のインピーダンスと同じになるようにキャパシタが選択されていると、電力伝送線路50から共鳴コイル100への給電や、共鳴コイル100から電力伝送線路50への給電において、共鳴コイル100と電力伝送線路50との間の損失が最小となる、というメリットがある。
ここで、本実施形態に係る共鳴コイル100において、第1電気接続端子151と第2電気接続端子152との間のキャパシタを選択する際における、上記と異なる考え方を示す。このような考え方の一つとしては、キャパシタは、共鳴コイル100のQが所定の値(より具体的には最も高い値)となるように選択する、ということを挙げることができる。ここで、共鳴コイル100のQはQuality factorのことである。共鳴コイル100のQが高い値となるようにキャパシタが選択されていると、共鳴コイル100の共振現象の際において損失を最小に抑制することができる、というメリットがある。
ここで、本実施形態に係る共鳴コイル100において、第1電気接続端子151と第2電気接続端子152との間のキャパシタを選択する際における、上記と異なる考え方を示す。このような考え方の一つとしては、キャパシタは、共鳴コイル100の共振点が、所定の値となるように選択する、ということを挙げることができる。図1で考えると、送電側の共鳴コイル100の共振点と受電側の共鳴コイル100’の共振点とが一致しているときに、エネルギー伝送効率が最も高くなるので、このような実施形態によれば、ワイヤレス伝送効率を最大化することが可能となる。
次に、本実施形態に係る共鳴コイル100における第1電気接続端子151と第2電気接続端子152との間に設けるキャパシタの変形例を説明する。図7は本発明の実施の形態に係る共鳴コイルにおける電気接続端子間に設けるキャパシタの変形例を示す図である。
図7に示す変形例においては、キャパシタ133として、キャパシタンスを変更可能なキャパシタ素子(バリアブルコンデンサーなど)が設けられている。このようなキャパシタ133によっても、共鳴コイル100の種々の電気的特性を能動的に変更することが可能となり、これまで説明した実施形態と同様の効果を享受することができる。
以上、本発明に係る共鳴コイルによれば、所望とする電気的特性を得るための調整を簡便に行うことが可能となる。
また、本発明に係る共鳴コイルによれば、共鳴コイル100と電力伝送路50との間の損失を最小化することができ、電力伝送路50から共鳴コイルに効率的に電力を給電したり、或いは、共鳴コイルで受電した電力を効率的に伝送したりすることが可能となる。
また、本発明に係る共鳴コイルによれば、所望とする共鳴コイル100のQや共振点の調整を簡便に行うことが可能となる。
次に、本発明の他の実施形態に係る共鳴コイル100について説明する。図8は本発明の他の実施形態に係る共鳴コイル100の構成を説明する図である。これまで説明してきた共鳴コイル100は、一方向に伸びる仮想のコイル軸を中心として螺旋状に巻かれた形状のコイルであったが、他の実施形態に係る共鳴コイル100は、所定の平面P内に渦巻き状に巻かれた形状をなしている。
他の実施形態に係る共鳴コイル100は、渦巻き最内周側の第1電気接続端子151から第2電気接続端子152までの間に形成されるキャパシタ134と、第2電気接続端子152から渦巻き最外周側の第2開放端142までのコイル部120とから構成されている。コイル部120は平面P内に構成される渦巻き状コイルであり、これらのコイルを構成する導電材料としては、例えばリッツ線などを用いることが可能である。
第1電気接続端子151においてはキャパシタ134の一端が、また、第2電気接続端子152においては、コイル部120とキャパシタ134の他端が、それぞれ接続されるようになっている。
他の実施形態に係る共鳴コイル100においては、第1電気接続端子151と第2電気接続端子152には電力伝送路50が接続され、これら第1電気接続端子151と第2電気接続端子152に対し電力を供給したり、第1電気接続端子151と第2電気接続端子152から受電した電力を取り出したりするようになっている。
また、第1電気接続端子151と第2電気接続端子152との間に設けられるキャパシタ134は、所望とする電気的特性に応じて、適宜選択可能に構成されている。このような構成であるために、本実施形態に係る共鳴コイル100によれば、所望とする電気的特性を得るための調整が容易となるというメリットを享受することができる。また、本実施形態に係る共鳴コイル100によっても、これまで説明した実施形態と同様の効果を得ることが可能である。
なお、フィーダー線などの電力伝送路50から共鳴コイル100への給電や、共鳴コイル100からの受電を行う上では、第1電気接続端子151と第2電気接続端子152とは、近接していることが望ましい。
10・・・電源、20・・・電力供給部、30・・・インピーダンス整合器、50・・・電力伝送線路、60・・・インピーダンス整合器、70・・・整流器、80・・・負荷、100、100’・・・共鳴コイル、110・・・第1コイル部、120・・・第2コイル部(コイル部)、130、131、133、134・・・キャパシタ、141・・・第1開放端、142・・・第2開放端、151・・・第1電気接続端子、152・・・第2電気接続端子
Claims (7)
- 電磁場を介して共鳴することにより電気エネルギーを送受信する共鳴コイルであって、
コイル部と、
前記コイル部と接続されるキャパシタと、
前記コイル部と接続されていない前記キャパシタの端部に設けられるとともに、基準となる電位に接続される第1電気接続端子と、
前記コイル部と接続されている前記キャパシタの端部に設けられるとともに、電力を給電される第2電気接続端子と、を有することを特徴とする共鳴コイル。 - 前記キャパシタは、前記共鳴コイルが利用される系において電力伝送効率が最大となるように選択されることを特徴とする請求項1に記載の共鳴コイル。
- 前記キャパシタは、前記共鳴コイルが利用される系において前記共鳴コイルのインピーダンスが所定の値となるように選択されることを特徴とする請求項1に記載の共鳴コイル。
- 前記第1電気接続端子と前記第2電気接続端子に電力を給電するか、又は前記第1電気接続端子と前記第2電気接続端子からの電力を伝送する電力伝送線路を有し、
前記キャパシタは、前記共鳴コイルのインピーダンスが、前記電力伝送線路のインピーダンスと同じになるように選択されることを特徴とする請求項1に記載の共鳴コイル。 - 前記キャパシタは、前記共鳴コイルのQが、所定の値となるように選択されることを特徴とする請求項1に記載の共鳴コイル。
- 前記キャパシタは、前記共鳴コイルの共振点が、所定の値となるように選択されることを特徴とする請求項1に記載の共鳴コイル。
- 前記キャパシタには、キャパシタンスを変更可能なキャパシタが用いられることを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれかに記載の共鳴コイル。
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