JP2012035376A - 主軸装置及びそれを備えた工作機械 - Google Patents

主軸装置及びそれを備えた工作機械 Download PDF

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Abstract

【課題】回転軸の軸方向長さを短くして、主軸全長の短縮することができる主軸装置及びそれを備えた工作機械を提供する。
【解決手段】主軸装置Mでは、回転軸80の前側軸受25,26に対して工具側には外向き段部80bが形成されるとともに、前側軸受25,26とビルトインモータ50のロータ52間には間座29及び前側軸受固定用ナット86が配置され、前側軸受固定用ナット86を回転軸80に螺合締結することで、前側軸受25,26の内輪25c、26cは、外向き段部80bと前側軸受固定用ナット86との間に間座29を介して固定される。前側軸受固定用ナット86と間座29の少なくとも一部は、ビルトインモータ50のステータ51の前側エンドコイル53aの内周側に入り込んでいる。
【選択図】図2

Description

本発明は、主軸装置及びそれを備えた工作機械に関し、より詳細には、門形マシニングセンタの主軸ヘッドに取り付けられる主軸装置及びそれを備えた一般工作機械又は複合加工工作機械に関する。
従来、大物ワークと工具との三次元的な相対移動によって、切削、穴あけ等の加工を行なう複合加工工作機械として、例えば、ワークを取り付けたテーブルを直進往復運動させると共に、工具を有する主軸をX軸、Y軸、Z軸方向に制御する門形マシニングセンタが使用されている。
門形マシニングセンタでは、2つのコラムによって支持されたクロスレールにサドルが取り付けられ、サドルに対して上下方向に移動するラムの端部に主軸ヘッドが取り付けられ、さらに、この主軸ヘッドの2本の支持アームにブラケットを介してモータビルトイン式の主軸装置が旋回可能に取り付けられる。
モータビルトイン式の主軸装置として、図7は、特許文献1に記載の主軸装置200の構造を示している。
図7において、主軸装置200は、モータハウジング201と、モータハウジング201の前部及び後部にそれぞれ設けられた前側及び後側軸受ハウジング210,220と、これらハウジング201,210,220内に回転自在に挿入される回転軸202と、を備える。前側軸受ハウジング210の内周には、回転軸202の前部を回転自在に支持する前側軸受215,216が配置され、後側軸受ハウジング220の内周には、回転軸202の後部を回転自在に支持する後側軸受225が配置されている。そして、前側軸受215,216と後側軸受225との間のスペースに、ビルトインモータ250の要素であるステータ251とロータ252が、それぞれモータハウジング201と回転軸202に固定された状態で配置されている。
前側軸受215の内輪は、回転軸202の軸受215に対して工具側に形成された段部203に複数の間座を介して反工具側に設けられたスリーブ204を焼き嵌めすることで固定されている。また、他の前側軸受216も、回転軸202の他の軸受216に対して工具側に形成された段部205に複数の間座を介して反工具側に設けられたスリーブ206を焼き嵌めすることで固定されている。また、後側軸受225の内輪は、回転軸202に焼き嵌めされたモータスリーブ240に複数の間座を介して軸受225に対して反工具側に設けられたスリーブ207を焼き嵌めすることで固定されている。
また、図8に示すように、特許文献2に係るモータビルトイン式の主軸装置100において、101は外筒ハウジングで、その内部に回転軸102が挿入されている。外筒ハウジング101の前部には前側軸受ハウジング120、外筒ハウジング101の後部には後側軸受ハウジング110がそれぞれ設けられており、前側軸受ハウジング120の内周には、回転軸102の前部を回転自在に支持する前側軸受125が配置され、後側軸受ハウジング120の内周には、回転軸102の後部を回転自在に支持する後側軸受115が配置されている。
そして、前側軸受125と後側軸受115との間のスペースに、ビルトインモータ150の要素であるステータ151とロータ152が、それぞれ外筒ハウジング101と回転軸102に固定された状態で配置されている。
前側軸受125の内輪は、回転軸102に形成された段部105に複数の間座を介して軸受125に対して反工具側に設けられたナット106を締結することで、回転軸102に固定されている。また、後側軸受115の内輪は、回転軸102に形成された段部103に複数の間座を介して前側軸受125に対して反工具側に設けられたナット104を締結することで、回転軸102に固定されている。
特開平2−15902号公報 特開平9−155692号公報
ところで、前記門形マシニングセンタに取り付けられる主軸装置は、旋回しながら使用されるため、旋回半径を小さくするように主軸全長を短くすることが望まれている。
しかしながら、特許文献1、2の主軸装置100、200では、旋回しながら使用されるものではなく、主軸全長の短縮化について何ら考慮したものでなかった。
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、回転軸の軸方向長さを短くして、主軸全長の短縮することができる主軸装置及びそれを備えた工作機械を提供することにある。
(1) 回転軸が前側及び後側軸受を介してハウジングに回転自在に支持されるとともに、前記回転軸がビルトインモータによって回転駆動される主軸装置であって、
前記回転軸の前記前側軸受に対して工具側には段部が形成されるとともに、前記前側軸受と前記ビルトインモータのロータ間には間座及び軸受固定用ナットが配置され、
前記軸受固定用ナットを前記回転軸に螺合締結することで、前記前側軸受の内輪は、前記段部と前記軸受固定用ナットとの間に前記間座を介して固定され、
前記軸受固定用ナットと前記間座の少なくとも一部は、前記ビルトインモータのステータの前側エンドコイルの内周側に入り込んでいることを特徴とする主軸装置。
(2) 前記後側軸受の全体が、前記ビルトインモータのステータの後側エンドコイルの内周側に入り込んでいることを特徴とする(1)に記載の主軸装置。
(3) 前記軸受固定用ナットには、バランス修正用のタップ穴が形成されており、前記ハウジングには、該ハウジングの外部から前記タップ穴まで直線状に形成される、バランス修正用工具を挿入可能な工具挿入部が形成されることを特徴とする(1)または(2)に記載の主軸装置。
(4) 回転軸が前側及び後側軸受を介してハウジングに回転自在に支持されるとともに、前記回転軸がビルトインモータによって回転駆動される主軸装置であって、
前記回転軸の前記前側軸受に対して工具側には段部が形成されるとともに、前記前側軸受と前記ビルトインモータのロータ間には軸受固定用ナットが配置され、
前記軸受固定用ナットを前記回転軸に螺合締結することで、前記前側軸受の内輪は、前記段部と前記軸受固定用ナットとの間に固定され、
前記軸受固定用ナットの少なくとも一部は、前記ビルトインモータのステータの前側エンドコイルの内周側に入り込んでおり、
前記軸受固定用ナットには、バランス修正用のタップ穴が形成されており、前記ハウジングには、該ハウジングの外部から前記タップ穴まで直線状に形成される、バランス修正用工具を挿入可能な工具挿入部が形成されていることを特徴とする主軸装置。
(5) (1)〜(4)の何れか1つに記載の主軸装置と、該主軸装置を旋回するチルト機構と、を備えることを特徴とする工作機械。
本発明によれば、回転軸の前側軸受に対して工具側には段部が形成されるとともに、前側軸受とビルトインモータのロータ間には間座及び軸受固定用ナットが配置され、軸受固定用ナットを回転軸に螺合締結することで、前側軸受の内輪は、段部と軸受固定用ナットとの間に間座を介して固定され、軸受固定用ナットと間座の少なくとも一部が、ビルトインモータのステータの前側エンドコイルの内周側に入り込んでいる。これにより、工具側先端部と前側軸受との間に軸受固定用ナットを配置する必要がなくなり、回転軸の軸方向長さを短縮することができるとともに、前側軸受がロータに近づけられることで前後軸受間のスパンが短くなり、回転軸の軸方向長さを短縮することができる。前後軸受間のスパン、及び回転軸の軸方向長さの短縮は、回転軸の固有値を高めることができ、軸の固有振動数を高くすることができて、最高回転数をより高速にすることも可能となり、動剛性が高くなることで、振動を小さく抑えることも可能となる。また、回転軸の前後軸受間スパンの減少により、また、回転部のイナーシャ減により、急加速性の向上と電力減による省エネ効果も期待できる。
また、回転軸の工具側先端部には、段部を設けて前側軸受の内径より大きくしているので、回転軸の工具側先端部において高い剛性を確保することができる。さらに、前側軸受の内輪と軸受固定用ナットの間に介在する間座によって、軸受固定用ナットを螺合締結する際の偏締めによって内輪が変形したり、或いは内輪が回転軸に対して傾いて取り付けられることが防止され、主軸装置の回転精度を向上することができる。
また、後側軸受の全体が、ビルトインモータのステータの後側エンドコイルの内周側に入り込むことで、前後軸受間のスパンをさらに短くして、回転軸の軸方向長さを短縮することができる。
また、軸受固定用ナットには、バランス修正用のタップ穴が形成されており、ハウジングには、該ハウジングの外部からタップ穴まで直線状に形成される、バランス修正用工具を挿入可能な工具挿入部が形成されるので、スピンドル組立後のバランス修正を容易に行うことができる。
また、本発明の主軸装置は、チルト機構を有する工作機械に搭載されることで、主軸装置の旋回半径が短くなるとともに、旋回構造がコンパクトになり、工作機械全体のコンパクト化、軽量化も図れる。
本発明の主軸装置が適用される門形マシニングセンタの概略図である。 主軸装置の断面図である。 図2の主軸装置の要部拡大断面図である。 主軸装置の第1の変形例を示す主軸装置の要部拡大断面図である。 主軸装置の第2の変形例を示す主軸装置の要部拡大断面図である。 主軸装置の第3の変形例を示す主軸装置の後側軸受周辺の要部拡大断面図である。 従来の主軸装置の例を示す断面図である。 他の従来の主軸装置の例を示す断面図である。
以下、本発明に係る主軸装置及び工作機械としての門形マシニングセンタについて図面に基づいて詳細に説明する。
図1に示すように、門形マシニングセンタ1では、ベッド2の上にテーブル3がX軸方向へ移動可能に支持されており、ベッド2の両側には一対のコラム4が立設されている。コラム4の上端にはクロスレール5が架設されており、クロスレール5には、サドル6がY軸方向へ移動可能に設けられる。また、サドル6には、Z軸方向に昇降可能なラム7が支持されており、ラム7の下端には、本発明の主軸装置MをY軸回り及びZ軸回りに回転割出し駆動可能に保持する主軸ヘッド8が装着されている。主軸ヘッド8の2本の支持アーム8a内には、図示しないチルト機構が設けられており、主軸装置Mは、このチルト機構によってブラケット9を介してY軸回りに回転割出しされる。
図2に示すように、主軸装置Mは、モータビルトイン式のものであり、ブラケット9に固定される外筒ハウジング10と、外筒ハウジング10の内部に挿入された回転軸80と、外筒ハウジング10の前部に設けられた前側軸受ハウジング20と、外筒ハウジング10の後部に設けられた後側軸受ハウジング30と、前側軸受ハウジング20と回転軸80の前部との間に配置される前側軸受25、26と、後側軸受ハウジング30と回転軸80の後部との間に配置さる後側軸受36と、前側軸受26と後側軸受36との間のスペースに配置されたビルトインモータ50と、を備えている。
回転軸80は、前側軸受25,26及び後側軸受36を介してハウジングHに回転自在に支持されると共に、ビルトインモータ50によって回転駆動される。前側軸受ハウジング20及び後側軸受ハウジング30は、それぞれ外筒ハウジング10に内嵌され、外筒ハウジング10にねじ締結される。なお、外筒ハウジング10、前側軸受ハウジング20及び後側軸受ハウジング30は、本発明のハウジングHを構成している。また、図2中、左側を前側又は工具側と称し、右側を後側又は反工具側と称す。
ビルトインモータ50は、外筒ハウジング10の内周に冷却用溝11aを有する冷却筒11を介して固定されたステータ51と、回転軸80の外周に設けられたスリーブ81に焼き嵌めされたロータ52と、を有し、ステータ51の軸方向両端部には、ステータコイルの前側エンドコイル53a,および後側エンドコイル53bが略環状の凸部として突出している。スリーブ81は、回転軸80の外周上に焼き嵌めによって締結されている。なお、ロータ52を回転軸80から取り外す際には、スリーブ81に形成された溝81a内に油圧を供給することで、ロータ52が回転軸80の反工具側に引き抜かれる。
回転軸80の内部には、軸方向に延びるドローバー93と、ドローバー93の先端側に設けられるコレット90と、ドローバー93と回転軸80との間に設けられ、コレット90を反工具側に引き込む皿バネ94と、が組み込まれている。従って、コレット90に装着された工具ホルダ92は、反工具側に引き込まれることで、回転軸80の工具側内周面に形成されたテーパ面80aと嵌合する。また、後側軸受ハウジング30の後方には、回転軸80の内径部に組み込まれた皿バネ94を圧縮して工具ホルダ92をアンクランプするアンクランプユニット91が取り付けられている。
図3に拡大して示すように、前側軸受25、26は、それぞれ転動体として複数の玉25b,26bを有するアンギュラ玉軸受であり、これらアンギュラ玉軸受25,26が外輪間座27,内輪間座28を介して背面組み合わせされている。回転軸80の前側軸受25,26に対して工具側の外周面には、前側軸受25,26が外嵌される外周面よりも大径の外向き段部80bが形成されている。前側軸受25,26の外輪25a,26aは、前側軸受ハウジング20の反工具側端部に形成された内向き段部22に突き当てて、前側軸受ハウジング20に内嵌され、前側軸受ハウジング20に前蓋40を締結固定することで軸方向に固定される。また、前側軸受25,26の内輪25c,26cは、回転軸80の外向き段部80bに突き当てて回転軸80に外嵌され、内輪間座28,29を介して、回転軸80に形成されたねじ溝80cに前側軸受固定用ナット86を螺合締結することで、前側軸受25,26に予圧を付与しながら、軸方向に固定される。
軸受固定用ナット86を螺合締結する際、回転軸80のねじ溝80cとナット86の雌ネジ部との間に存在するがたによって、偏締め(ナット86が回転軸80に対して傾く)となる場合がある。前側軸受26の内輪26cと軸受固定用ナット86の間に介在する内輪間座29は、回転軸80との間の嵌合すきまが数μm〜数十μmに抑えられており、該ナット86を螺合締結する際の偏締めによって内輪26cがいびつに変形したり、或いは内輪26cが回転軸80に対して傾いて取り付けられることが防止することができ、主軸装置Mの回転精度に寄与する。
また、後側軸受36は、図2に示すように、転動体として複数の円筒ころ36bを備えた円筒ころ軸受である。後側軸受36の外輪36aは、後側軸受ハウジング30に形成された内向き段部30aに突き当てられて、後側軸受ハウジング30に内嵌され、外輪固定部材37を締結固定することで軸方向に固定される。また、内輪36cは、回転軸80に形成された外向き段部80dに間座38を介して突き当てて回転軸80に外嵌され、間座39を介して、回転軸80に形成されたねじ溝80eに後側軸受固定用ナット34を締付けることで、軸方向に固定される。
前側軸受ハウジング20の反工具側端部には、ステータ51の前側エイドコイル53aの端部が入り込むように凹部20aが形成されている。また、前側軸受26とロータ52間に配置された内輪間座29の一部と前側軸受固定用ナット86は、ステータ51の前側エンドコイル53aの内周側に入り込んでいる。また、回転軸80の工具側先端部には、前蓋40とともに非接触ラビリンスシールを構成するための断面L字形の環状突部80fが形成されている。
さらに、後側軸受36が内嵌される後側軸受ハウジング30は、工具側に筒状部30bが形成されており、筒状部30bは、ステータ51の後側エンドコイル53bの内周側に入り込んでいる。
このような配置により、回転軸80はモータ50に対して工具側及び反工具側で短寸化することができ、ドローバー93も短寸化することができる。
さらに、図3に示すように、前側軸受固定用ナット86には、回転軸80のバランス修正を行うため図示しないバランス修正用錘(止めねじ)が螺合可能な複数のバランス修正用のタップ穴87が形成されている。これらのタップ穴87は、内輪間座29と対向する軸方向端面と外周面との間に形成されたテーパ面86aに開口している。また、前側軸受ハウジング20には、ステータ51のエンドコイル53aと干渉しないように、該ハウジング20の外部からタップ穴87までタップ穴87の軸線に沿って直線状に傾斜した工具挿入孔21(工具挿入部)が形成される。これにより、工具挿入孔21から先端にバランス修正用ねじを取り付けた図示しないバランス修正用工具を挿入して、バランス修正用錘をタップ穴87に取り付けることができる。
以上のように、本実施形態の構成の主軸装置Mでは、回転軸80の前側軸受25,26に対して工具側には外向き段部80bが形成されるとともに、前側軸受25,26とビルトインモータ50のロータ52間には、内輪間座29及び軸受固定用ナット86が配置され、前側軸受固定用ナット86を回転軸80に螺合締結することで、前側軸受25,26の内輪25c,26cは、外向き段部80bと前側軸受固定用ナット86との間に内輪間座29を介して固定され、前側軸受固定用ナット86と内輪間座29の少なくとも一部が、ビルトインモータ50のステータ51の前側エンドコイル53aの内周側に入り込んでいる。これにより、回転軸80の軸方向長さを短縮することができるとともに、前側軸受25,26がロータ52に近づけられることで前後軸受25,26,36間のスパンを短くして、回転軸80の軸方向長さを短縮することができる。前後軸受25,26,36間のスパン、及び回転軸80の軸方向長さの短縮は、回転軸80の固有値を高めることができ、軸80の固有振動数を高くすることができて、最高回転数をより高速にすることも可能となり、動剛性が高くなることで、振動を小さく抑えることも可能となる。また、回転軸80の前後軸受25,26,36間スパンの減少により、また、回転部のイナーシャ減により、急加速性の向上と電力減による省エネ効果も期待できる。
また、回転軸80の工具側先端部には、外向き段部80bを設けて前側軸受25,26の内径より大きくしているので、回転軸80の工具側先端部において高い剛性を確保することができる。さらに、前側軸受26の内輪26cと軸受固定用ナット86の間に介在する内輪間座29によって、軸受固定用ナット86を螺合締結する際の偏締めによって内輪26cが変形したり、或いは内輪26cが回転軸80に対して傾いて取り付けられることが防止され、主軸装置Mの回転精度を向上することができる。
また、前側軸受固定用ナット86には、バランス修正用のタップ穴87が形成されており、前側軸受ハウジング20には、該ハウジング20の外部からタップ穴87まで直線状に形成される、バランス修正用工具を挿入可能な工具挿入部21が形成されるので、スピンドル組立後のバランス修正を容易に行うことができる。
また、本発明の主軸装置Mは、チルト機構を有する工作機械に搭載されることで、主軸装置Mの旋回半径が短くなるとともに、旋回構造がコンパクトになり、工作機械全体のコンパクト化、軽量化も図れる。
図4は、本発明の第1変形例を示す主軸装置の要部拡大断面図である。この変形例では、前側軸受ハウジング20の反工具側端面と内周面との境界部分を、工具挿入部21が長くなるように、軸受固定用ナット86のタップ穴87に向けて膨出させる。このように、工具挿入部21のタップ穴側開口とタップ穴87との隙間がバランス修正用錘の長さよりも小さくなるように設計することで、バランス修正時にバランス修正用錘を主軸装置の内部に落としてしまうことが防止される。
図5は、本発明の第2変形例を示す主軸装置の要部拡大断面図である。この変形例では、軸受固定用ナット86に形成されるバランス修正用のタップ穴87は、ナット86の外周面から径方向に沿って形成される。外筒ハウジング10に形成された径方向穴10aと、前側軸受ハウジング20に形成された、径方向に延びる切欠き部21aとによって、バランス修正用工具を挿入可能な工具挿入部が、ハウジング10の外部からタップ穴87まで直線状に形成される。
これにより、前側軸受ハウジング20の外径側に前側軸受25,26を冷却するための冷却液経路90が形成されているため、工具挿入孔21を斜めに形成することができない場合にもスピンドル組立後のバランス修正を容易に行うことができる。
また、この変形例のように、軸受固定用ナット86の少なくとも一部が、ビルトインモータ50のステータ51の前側エンドコイル53aの内周側に入り込んでいる場合にも、本発明の短寸化の効果を奏する事ができる。
図6は、本発明の第3変形例を示す主軸装置の後側軸受周辺の要部拡大断面図である。この変形例では、後側軸受36の全体が、ビルトインモータ50のステータ51の後側エンドコイル53bの内周側に入り込んでいる。これにより、後側軸受36がロータ52に近づけられることで、回転軸80の軸方向長さをさらに短縮化することができる。
尚、本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、適宜、変形、改良等が可能である。
上述した実施形態は、前側軸受を2列のアンギュラ玉軸受、後側軸受を単列の円筒ころ軸受を使用したが、軸受の種類や数はこれに限定されず、使用状態に応じて適宜設計することができる。
H ハウジング
M 主軸装置
10 外筒ハウジング
10a 径方向穴(工具挿入部)
20 前側軸受ハウジング
21 工具挿入孔(工具挿入部)
21a 切欠き部(工具挿入部)
25,26 前側軸受
29 内輪間座(間座)
30 後側軸受ハウジング
36 後側軸受
50 ビルトインモータ
51 ステータ
52 ロータ
53a 前側エンドコイル
53b 後側エンドコイル
80 回転軸
80b 外向き段部
86 前側軸受固定用ナット
87 タップ穴

Claims (5)

  1. 回転軸が前側及び後側軸受を介してハウジングに回転自在に支持されるとともに、前記回転軸がビルトインモータによって回転駆動される主軸装置であって、
    前記回転軸の前記前側軸受に対して工具側には段部が形成されるとともに、前記前側軸受と前記ビルトインモータのロータ間には間座及び軸受固定用ナットが配置され、
    前記軸受固定用ナットを前記回転軸に螺合締結することで、前記前側軸受の内輪は、前記段部と前記軸受固定用ナットとの間に前記間座を介して固定され、
    前記軸受固定用ナットと前記間座の少なくとも一部は、前記ビルトインモータのステータの前側エンドコイルの内周側に入り込んでいることを特徴とする主軸装置。
  2. 前記後側軸受の全体が、前記ビルトインモータのステータの後側エンドコイルの内周側に入り込んでいることを特徴とする請求項1に記載の主軸装置。
  3. 前記軸受固定用ナットには、バランス修正用のタップ穴が形成されており、前記ハウジングには、該ハウジングの外部から前記タップ穴まで直線状に形成される、バランス修正用工具を挿入可能な工具挿入部が形成されることを特徴とする請求項1または2に記載の主軸装置。
  4. 回転軸が前側及び後側軸受を介してハウジングに回転自在に支持されるとともに、前記回転軸がビルトインモータによって回転駆動される主軸装置であって、
    前記回転軸の前記前側軸受に対して工具側には段部が形成されるとともに、前記前側軸受と前記ビルトインモータのロータ間には軸受固定用ナットが配置され、
    前記軸受固定用ナットを前記回転軸に螺合締結することで、前記前側軸受の内輪は、前記段部と前記軸受固定用ナットとの間に固定され、
    前記軸受固定用ナットの少なくとも一部は、前記ビルトインモータのステータの前側エンドコイルの内周側に入り込んでおり、
    前記軸受固定用ナットには、バランス修正用のタップ穴が形成されており、前記ハウジングには、該ハウジングの外部から前記タップ穴まで直線状に形成される、バランス修正用工具を挿入可能な工具挿入部が形成されていることを特徴とする主軸装置。
  5. 請求項1〜4の何れか1項に記載の主軸装置と、該主軸装置を旋回するチルト機構と、を備えることを特徴とする工作機械。
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