JP2012034503A - かご形回転子および電動機 - Google Patents

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Abstract

【課題】 空気の流れを円滑にすることで、放熱効率の低下を抑制し得るかご形回転子の提供。
【解決手段】 複数個の回転子鉄心と、回転子鉄心の間に挟持されたディスク形状の放熱部と、回転子鉄心および放熱部の中心に挿通されたシャフトとを備え、シャフトの少なくとも回転子鉄心から放熱部に亘る表面に、軸方向の溝が形成され、放熱部は平面状のディスク面を有する平板状のディスク本体と、ディスク面において溝の径方向外方に対応する領域にあって溝から径方向外方に移動する空気を周方向に誘導する誘導壁部材と、誘導壁部材の径方向外方に離間して配設され誘導壁部材により周方向に誘導された空気をディスク本体の径方向外方へ排出する排出路を形成するための排出壁部材とから構成されているかご形回転子。
【選択図】 図4

Description

本発明は、かご形回転子およびこれを用いた電動機に関する。
この種のかご形回転子として、例えば、下記特許文献1が提案されている。特許文献1に記載されたかご形回転子は、回転子鉄心と、回転子鉄心の間に挟持された放熱部(ダクト板)と、回転子鉄心および放熱部の中心に挿通したシャフトとを備えている。
放熱部は、ディスク形状の二枚のダクト板を重ねて構成されており、一方のダクト板の径方向内方端側、すなわちシャフト側に、径方向外方へ向う第一切欠が形成され、他方のダクト板の径方向外方端側に径方向内方へ向う第二切欠が形成されて、放熱部の径方向中心ほどの位置に、両切欠がシャフトの軸方向で重なる連通部が形成されている。
上記構成によれば、シャフト側から第一切欠へ至った空気(加熱された空気)は、連通部を通過するように軸方向へ方向を変え、第二切欠に至って第二切欠から放熱部の径方向外方へ排出される。このような空気の流れによって、かご形回転子の冷却が行なわれる。
特開平9−191617号公報
上記かご形回転子では、放熱部の径方向外方への空気の流れは、連通部において軸方向に変化させられてから再び径方向外方へ向う。しかしながら、空気の流れ方向が軸方向に変化すると、空気の停留が発生してその分だけ放熱効率の低下が生じるという課題があった。
本発明は上記課題に鑑み、空気の流れを円滑にすることで、放熱効率の低下を抑制し得るかご形回転子および電動機の提供を目的とする。
本発明のかご形回転子は、複数個の回転子鉄心と、該回転子鉄心の間に挟持されたディスク形状の放熱部と、前記回転子鉄心および放熱部の中心に挿通されたシャフトとを備え、前記シャフトの少なくとも回転子鉄心から放熱部に亘る表面に、軸方向の溝が形成され、前記放熱部は平面状のディスク面を有する平板状のディスク本体と、前記ディスク面において前記溝の径方向外方に対応する領域にあって前記溝から径方向外方に移動する空気を周方向に誘導する誘導壁部材と、該誘導壁部材の径方向外方に離間して配設され誘導壁部材により周方向に誘導された空気を前記ディスク本体の径方向外方へ排出する排出路を形成するための排出壁部材とから構成されていることを特徴としている。
上記構成において、誘導壁部材は、シャフトの溝からディスク本体の径方向外方へ向う空気をディスク面に沿って周方向に誘導し、周方向に誘導された空気は、誘導壁部材の周方向端部から径方向外方へ向い、平面状のディスク面に沿って移動し、排出壁部材によって形成されている排出路をさらにディスク面に沿って径方向外方へ向って移動して放熱部から排出され、かご形回転子が冷却される。
本発明のかご形回転子では、溝はシャフトの表面に周方向に間欠的に形成されるとともに、誘導壁部材はディスク面の周方向に間欠的に配置され、排出壁部材はディスク面の全周に亘って周方向に間欠的に配置されることで排出路はディスク面の周方向に間欠的に設けられている構成を採用することができる。
上記構成において、各溝の径方向外方に対応する領域にある誘導壁部材は、シャフトの溝からディスク本体の径方向外方へ向う空気を、ディスク面に沿って周方向に誘導し、周方向に誘導された空気は、各誘導壁部材の周方向端部から、すなわち隣り合う誘導壁部材の間から、ディスク面に沿って径方向外方へ向い、排出壁部材によって形成されている排出路をさらにディスク面に沿って径方向外方へ向って移動して放熱部から排出され、かご形回転子が冷却される。
この場合、誘導壁部材どうしは、同一円周上の周方向で隣り合う場合のみならず、各溝の径方向外方に対応する領域にあれば、径方向に互い違いに位置ずれして配設されている場合も含んでいる。
本発明のかご形回転子では、誘導壁部材と排出壁部材との間は空気が排出路に至るまでに該空気を拡散させる拡散領域とされている構成を採用することができる。拡散領域に至った空気は、拡散領域で拡散されて空気の熱が均一化され、放熱部から排出されて、かご形回転子が冷却される。
本発明のかご形回転子では、ディスク本体は両面が平面状のディスク面であり、誘導壁部材および排出壁部材は両側のディスク面にあって、ディスク本体に一体的に形成されている構成を採用することができる。
この構成によれば、ディスク本体の両面から放熱され、また、誘導壁部材、排出壁部材およびディスク本体を一体的な構成とすることにより、その分だけ放熱部の構造が簡素化される。
本発明の電動機は、上記何れかのかご形回転子が備えられたことを特徴としている。
本発明のかご形回転子およびこれを備えた電動機では、誘導壁部材が、シャフトの溝からディスク本体の径方向外方へ向う空気をディスク面に沿って周方向に誘導し、周方向に誘導された空気は、誘導壁部材の周方向端部からディスク面の径方向外方へ向って移動し、排出壁部材によってディスク面に形成されている排出路を径方向外方へ向って移動して放熱部から排出されるから、空気の流れが円滑になり、放熱効率の低下が抑制されて、かご形回転子を確実に冷却することができる。
本発明の一実施形態に係るかご形回転子を構成部品とする電動機の全体概略側面断面図である。 図1におけるY−Y方向矢視半断面図である。 同かご形回転子の構成を示す斜視組図である。 同かご形回転子の放熱部の正面図である。 別の実施形態に係る放熱部の正面図である。
以下、本発明の一実施形態に係るかご形回転子を、電動機の構成部品として用いた例を、図1ないし図4を参照して説明する。図1に示すように、電動機1は、ハウジング2と、固定子3と、かご形回転子(以下、単に回転子と称する)4とから構成され、冷却構造を備えている。
ハウジング2は、円筒状の外壁体2Aと、外壁体2Aの両側開放部を閉じる側壁体2Bとから、内部装着空間2Cを有する円柱状に形成されている。外壁体2Aの上部の長手方向両側には、不図示のモータにより回転する吸引ファン部5が設置され、各吸引ファン部5の吸引口51から吸引された冷却用の空気Kを、内部装着空間2Cにハウジング2の長手方向両側から導入するための吸入口21が、外壁体2Aの上部に形成されている。
ハウジング2の内部装着空間2Cのうち、吸入口21に対応する領域である吸入空間22の間に、固定子支持部材6、固定子3および回転子4が装着されている。
固定子支持部材6は固定子3を内嵌すべく筒状に形成され、外壁体2Aの内周面に固定されている。固定子支持部材6は長手方向で分割されて一対で設けられ、固定子支持部材6どうしの間には、後述する排出手段となる排風路が形成されている。
固定子3は、固定子支持部材6に内嵌装着される筒状の固定子鉄心31と、固定子鉄心31の内周面に設けたステー32(図2参照)と、ステー32に巻付けられたコイル33とから構成されている。固定子鉄心31はケイ素鋼板を複数枚重ねて一体化された複数個(この場合、二個)のブロック体から構成されている。固定子鉄心31の間には後述する排出手段となる排風路が形成されている。
回転子4は、固定子3の径方向内方に環状のギャップGを介して挿通され、固定子3に対して軸心4a回りに回転自在に設けられている。また、ギャップGはその長手方向両端部が封止されている。回転子4は複数個、この場合三個の回転子鉄心41と、回転子鉄心41の間に介装された複数個、この場合二個の放熱部42(ダクトとも称される)と、回転子鉄心41および放熱部42の中心に挿通されたシャフト43と、回転子鉄心41および放熱部42を通すように埋め込まれた電気伝導体(かご形導体)44と、電気伝導体44に電気的に接続された短絡環(エンド・リングとも称される)45とを備えている。
各回転子鉄心41は、ケイ素鋼板を複数枚重ねて一体化された複数個(この場合、三個)のブロック体から構成されている。各回転子鉄心41は、その径方向中心に、シャフト43が挿通する中心穴41aを形成した中抜き円柱状に形成されている。各回転子鉄心41において、その外周端寄り部分の周方向全域に亘って、電気伝導体挿通孔41bが周方向に間欠的(等間隔)に形成されている。電気伝導体挿通孔41bは径方向外方部分を径方向内方部分に比べて大径とした長孔(放射方向に沿う方向を長径とする)に形成され、全て同一形状である。
図2ないし図4に示すように、放熱部42は、回転子鉄心41と同径のディスク形状に形成され、ディスク本体421と、誘導壁部材422と、排出壁部材423とを一体的に有して、回転子鉄心41に軸方向(長手方向)両側から挟持されている。各放熱部42は同様の構成であるので、以下図4を主に、一つの放熱部42について説明を代用する。
ディスク本体421は、その径方向中心にシャフト43が挿通する中心穴421aを形成した環状に形成され、両面(前面および後面)が平面状のディスク面421bとされている。ディスク本体421には、外周端寄り部分の周方向全域に亘って、回転子鉄心41の電気伝導体挿通孔41bと同一位置、同一形状の電気伝導体挿通孔42bが周方向に間欠的(等間隔)に形成されている。
誘導壁部材422は、中心穴42aと同心円上に配置された弧状の壁部材であって、内側円弧面422aと外側円弧面422bとを有して、中心穴42aに対してわずかに径方向外方位置に配置され、各ディスク面421bに一体的に形成されている。誘導壁部材422は、周方向に等間隔で間欠的に配置されている。周方向で隣り合う誘導壁部材422の間は、後述するように、シャフト43側からの空気Kがさらに径方向外方に移動するよう逃がす逃がし部421cとされている。
排出壁部材423は、逃がし部421cから径方向外方に誘導された空気Kを、さらにディスク本体421の径方向外方へ排出する排出路90を形成するための部材である。各排出壁部材423は、電気伝導体挿通孔42bをその周辺際で囲繞する囲繞壁となるよう、ディスク面421bから一体的に立上げられている。したがって排出壁部材423は、各ディスク面421bに、その外周端寄り部分の周方向全域に亘って、周方向に間欠的に多数形成されている。
さらに、電気伝導体挿通孔42bは、径方向外方部分を径方向内方部分に比べて大径とした長孔に形成されているから、排出壁部材423もまた、電気伝導体挿通孔42bに対応する形状の囲繞壁となっている。電気伝導体挿通孔42bが周方向に等間隔に配置されているから、排出壁部材423どうしも周方向に等間隔に配置されている。
各排出壁部材423において、周方向に対向する側壁4231,4232どうしは、径方向内方に近づくに従って周方向の間隔が狭まっている。これは、電気伝導体挿通孔42bの径方向外方部分が径方向内方部分に比べて大径である長孔に形成されており、排出壁部材423は電気伝導体挿通孔42bをその周辺際で囲繞する囲繞壁であるからである。
そして一つの排出壁部材423と、これに周方向で隣り合う排出壁部材423の関係において、一つの排出壁部材423の一方の側壁4231の側面4231aと、隣り合う排出壁部材423の他方の側面4232aの間の距離は、径方向に等間隔となっている。
排出壁部材423の径方向内端面423aは曲率の小さい曲面に形成され、中心穴42aと同心の仮想円上にある。また、排出壁部材423の径方向外端面423bは、ディスク本体421の外周面421dからわずかに径方向外方に突出しており、径方向内端面423aに比べてさらに曲率の小さい曲面に形成され、且つ中心穴42aと同心の仮想円上にある。
排出壁部材423は、両ディスク面421bに、表裏対応した位置にあるから、両ディスク面421bの各排出壁部材423は、その径方向外端面423b部分において、両ディスク面421bに亘って連続している。なお、径方向外端面423bを結ぶ仮想円の直径が、回転子鉄心41の直径と実質的に等しくなるよう設定されている。
排出路90は、周方向に隣り合う排出壁部材423の側面4231a,4232a、およびその間の領域のディスク面421bによって形成されている。したがって排出路90は、中心穴42aを中心とした放射方向にある。なお、ディスク本体421の外周面421dは、排出壁部材423どうしの径方向外端面423bの間において、ディスク本体421の径方向中心に向けて窪む凹面となるよう形成されている。
誘導壁部材422の上端面422cおよび排出壁部材423の上端面423cの、ディスク面421bからの距離(すなわち誘導壁部材422および排出壁部材423の、ディスク面421bからの高さ)は等しく設定されている。このように、誘導壁部材422の上端面422cおよび排出壁部材423の上端面423cはディスク面421bから離れているから、放熱部42が回転子鉄心41に挟持された際、回転子鉄心41に接触するのは放熱部42において、ディスク面421bではなく、誘導壁部材422の上端面422cおよび排出壁部材423の上端面423cである。
誘導壁部材422は中心穴42aの近傍にあって、排出壁部材423はディスク面421bの外周端寄り部分にあるから、誘導壁部材422と排出壁部材423とは径方向で離間して配置されている。ディスク面421bにおいて、誘導壁部材422の外側円弧面422bを連続させて形成される仮想円と、排出壁部材423の径方向内端面423aを連続させて形成される仮想円とで囲繞される領域が、空気Kを拡散させる拡散領域7として用いられる。
電気伝導体挿通孔42bには、電気伝導体44として溶融アルミニウムを充填し固化させることで棒状になって埋め込まれている。短絡環45は、回転子鉄心41と略同径に形成されて、電気伝導体44に電気的に接続されるよう回転子鉄心41に一体に設けられている。この短絡環45もまた、導電性材料から形成されている。
シャフト43は、その軸方向途中部分が、回転子鉄心41および放熱部42の中心穴41a,42aに嵌着するよう挿通されている。シャフト43の両側の端部431は、短絡環45から軸方向外方へ突出し、各端部431は軸受433を介してハウジング2の側壁体2Bに回転自在に支持されている。
シャフト43において、回転子鉄心41および放熱部42に挿通する領域および該領域から軸方向両側に延長された部分の表面に、導入溝432(本発明の「溝」に相当)が形成されている。導入溝432はシャフト43の軸方向に沿うよう形成され、且つシャフト43の周方向に離間して間欠的(等間隔)に複数本(この場合、四本)形成されている。導入溝432の断面形状は特定的ではなく、この場合、略矩形断面に形成されている。
導入溝432の各端部432aは、回転子4の軸方向端部よりも軸方向外方位置にある。すなわち、各端部432aは吸入空間22に連通しており、また吸入空間22に直接的(実質的)に連通している空間は導入溝432の端部432aのみである。導入溝432の端部432aは、導入溝432に空気を導入し易いように、シャフト43の軸心4aへ向う傾斜面に形成されている。
導入溝432の径方向外方に対応する場所に、放熱部42の前記誘導壁部材422があって、誘導壁部材422の周方向長さは導入溝432の周方向長さに比べて長く設定されている。つまり、誘導壁部材422は、導入溝432の周方向長さを径方向外方に投影させた領域の全てを覆っている。
前記冷却構造は、吸引ファン部5と、吸引ファン部5から吸引された冷却用の空気Kを、吸入空間22からハウジング2の外部へ排出する排出構造9とから構成されている。図1および図2に示すように、排出構造9は、前記導入溝432、放熱部42、ギャップG、ステー32の間の隙間空間92、後述する第一排風路93、第二排風路94、および第三排風路95から構成されている。
第一排風路93は、前記固定子鉄心31の間の空間であって、これは環状の空間に形成されている。第二排風路94は固定子支持部材6どうしの間の空間であって、これは環状の空間に形成されている。第三排風路95はハウジング2の外壁体2Aの一部分に形成された開口である。
第一排風路93および第二排風路94はともにハウジング2の長手方向中心位置に配置されている。第二排風路94は第一排風路93に比べて径方向の幅が大きく、且つ長手方向の長さが大きく設定されている。ステー32の間の隙間空間92、第一排風路93、第二排風路94はともにハウジング2の径方向内外方向で連通されている。第二排風路94は環状に形成されているから、第二排風路94と第三排風路95とはハウジング2の径方向で連通されている。
上記構成の電動機1では、その駆動に伴う発熱を冷却構造によって冷却される。すなわち、各吸引ファン部5を駆動すると、各吸入口21から冷却用の空気Kが吸入され、この空気Kがハウジング2に形成された第三排風路95から排出されることで冷却される。ハウジング2に形成された空気Kの排出口は、第三排風路95のみであるから、吸引ファン部5で吸入された空気Kは、第三排風路95に至る経路を移動して、第三排風路95から排出されるようになっている。以下に吸入口21から吸入された空気Kが第三排風路95から排出されるまでの過程を説明する。
まず、ハウジング2の吸入空間22に吸引された空気Kが第三排風路95から排出されるまでの概略を説明する。吸引ファン部5で吸入空間22に吸入された空気Kは、導入溝432の各端部432aから各導入溝432に導入される。各導入溝432に導入された空気Kは、続いて放熱部42から回転子4の放射方向に移動してギャップGに至り、ギャップGからステー32の間の隙間空間92、第一排風路93、続いて第二排風路94に至って、その後に第三排風路95から排出される。
次に、上記空気Kの流れを詳述する。吸入空間22に吸入された空気Kが、導入溝432の各端部432aから各導入溝432に導入されるのは、吸入空間22に直接的に連通している空間は導入溝432の端部432aのみであるからである。導入溝432の各端部432aから導入溝432に導入された空気Kは、導入溝432の長手方向中心側へ移動し、放熱部42に至る。導入溝432に第三排風路95側で連通している空間は、放熱部42だからである。ここで、空気Kが導入溝432から放熱部42の径方向外方に至る経緯を、詳細に説明する。
放熱部42は、誘導壁部材422を備えていて、これは各導入溝432の径方向外方に対応する場所にあり、誘導壁部材422の周方向長さは導入溝432の周方向長さに比べて長く設定されている。つまり、誘導壁部材422は、導入溝432の周方向長さを径方向外方に投影させた領域の全てを覆っている。このため、空気Kが導入溝432からシャフト43の径方向外方に移動すると、その空気Kは誘導壁部材422の内側円弧面422aに衝突する。つまり誘導壁部材422は、空気Kが径方向外方へ移動するのを邪魔する邪魔板部材の機能を有している。そして、空気Kは誘導壁部材422の間の逃がし部421cからさらに径方向外方へ至る。
誘導壁部材422の径方向外方には、ディスク面421bの周方向に亘って多数の排出壁部材423があって、この排出壁部材423によって排出路90が形成されている。この排出路90は逃がし部421cの周方向広さに比べて狭隘である。したがって、誘導壁部材422の間の逃がし部421cから径方向外方の拡散領域7へ至った空気Kの速度は一旦低下する。このように空気Kの速度が低下することで、空気Kは誘導壁部材422と排出壁部材423との間の拡散領域7で充分に拡散される。しかも拡散領域7の径方向外方には排出路90があるから、空気Kは停留することなく円滑に排出路90からディスク本体421の径方向外方にあるギャップGへ至る。
なお、放熱部42において、誘導壁部材422、拡散領域7、および排出路90(排出壁部材423)は、ディスク本体421の両ディスク面421bに存在しているから、上記した放熱部42での空気Kの流れは、ディスク本体421の両ディスク面421bにおいて発生する。また、放熱部42は二個設けられており、それぞれの放熱部42について上記した空気Kの流れが発生する。
ギャップGへ至った空気Kは、さらに径方向外方にあるステー32の間の隙間空間92を通り、隙間空間92に連通している第一排風路93へ至り、続いて第一排風路93に連通している第二排風路94に至る。そして、第二排風路94に連通している第三排風路95から排出される。これによって、電動機1の駆動に伴って発生した熱がハウジング2の内部から外部へ排出され、電動機1を冷却することができる。
特に上記のような冷却過程における、放熱部42での空気Kの流れにおいて、空気Kは誘導壁部材422の内側円弧面422aに衝突し、回転子4が回転していることで誘導壁部材422の周方向端部間の逃がし部421cから径方向外方へ至り、拡散領域7で充分に拡散されて、各排出路90からディスク本体421の径方向外方に排出される。すなわち、放熱部42における空気Kは、平坦なディスク面421b上で流れることになる。換言すれば、空気Kは軸心4aに沿う方向へ方向を変えることがなく、したがって空気Kが停留せず円滑に流れる。このため、放熱効率の低下を抑えることができる。
なお、一つの誘導壁部材422において、その誘導壁部材422の内側円弧面422aに衝突した空気Kが、逃がし部421cから、すなわち誘導壁部材422の両周方向端部から径方向外方へ移動する量は、放熱部42(ディスク本体421)の回転方向に応じて異なる。すなわち、回転方向側の周方向端部から径方向外方へ移動する量と、反回転方向側の周方向端部から径方向外方へ移動する量とに差があり、回転方向側の周方向端部から径方向外方へ移動する量は、反回転方向側の周方向端部から径方向外方へ移動する量に比べて少なくなる。
本発明は上記実施形態に限られるものではなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲で種々変形が可能である。その他、各部の具体的構成についても同様である。
例えば、放熱部42の構成は上記実施形態に限定されるものではない。ここで、図5に放熱部42の別の実施形態を示す。図5に示す放熱部42が上記実施形態と異なる部分は、誘導壁部材422間の逃がし部421cに対しその径方向外方に、別の誘導壁部材4220が配置されている。
別の誘導壁部材4220は、中心穴42aと同心円上に配置された弧状の壁部材であって、内側円弧面4220aと外側円弧面4220bとを有して、各ディスク面421bに一体的に形成されている。別の誘導壁部材4220は、周方向に等間隔で間欠的に配置されている。周方向で隣り合う別の誘導壁部材4220の間は、シャフト43側(逃がし部421c)からの空気Kをさらに径方向外方に移動するよう逃がす逃がし部4220cとされている。
別の誘導壁部材4220は、逃がし部421c毎に対応するよう設けられているから、この場合、四個設けられている。別の誘導壁部材4220は、その周方向長さが逃がし部421cの周方向長さに比べて短く設定されている。なお、別の誘導壁部材4220は、逃がし部421cに対して径方向外方に配置されているから、拡散領域7に設けられている。
上記構成において、逃がし部421cから径方向外方へ移動した空気Kは、拡散領域7に至って別の誘導壁部材4220により径方向外方への移動を邪魔されることで、拡散領域7において充分に拡散されて、排出路90からディスク本体421の径方向外方へ移動し、ギャップGに至る。したがって、この構成においても、放熱部42における空気Kは、平坦なディスク面421b上で流れることになる。換言すれば、空気Kは軸心4aに沿う方向へ方向を変えることがなく、したがって空気Kが停留せず、その流れが円滑になる。このため、放熱効率の低下を抑えることができる。その後の空気Kの移動は上記実施形態と同様であるので、その説明を省略する。
上記各実施形態では、各排出路90の周方向幅は一定に設定した。しかしながらこれに限定されず、例えば、誘導壁部材422の径方向外方に対応する排出路90の周方向幅を、逃がし部421cの径方向外方に対応する排出路90の周方向幅に比べて狭くする構成が考えられる。
この構成によれば、全ての排出路90の周方向幅を同一にする場合に比べて、周方向幅を広くした排出路90からのほうが、空気Kは径方向外方に移動し易くなる。しかしながら、逃がし部421cから径方向外方には拡散領域7があり、拡散領域7である程度だけ拡散されて径方向外方へ移動することになるから、誘導壁部材422の径方向外方に対応する排出路90の周方向幅を、逃がし部421cの径方向外方に対応する排出路90の周方向幅に比べて狭くしても、放熱効率の低下を抑制することができる。
また、ディスク本体421に、放熱用孔(図示せず)を形成することも考えられる。例えばこの放熱用孔は、ディスク本体421の厚み方向中心部ほどの位置に、ディスク本体421の外周面から中心穴42aに亘るよう形成することが考えられる。そしてこの放熱用孔は、中心穴42aを中心として放射方向に配されるよう複数本形成することも好ましい。
また、回転子鉄心41に放熱用孔(図示せず)を形成することも考えられる。例えばこの放熱用孔は、回転子鉄心41の電気伝導体挿通孔41bに対して径方向内方側で中心穴41aの径方向外方側に、回転子鉄心41の軸心4aに沿う方向に穿設した孔とすることが考えられる。そして、該放熱用孔に対応する放熱用孔を、放熱部42のディスク本体421の板面に形成することも考えられる。これらの放熱用孔から回転子4で発生した熱は放熱部42から、ギャップGへ移動し、上記実施形態のようにして排出される。
1…電動機、2…ハウジング、3…固定子、4…回転子、7…拡散領域、31…固定子鉄心、41…回転子鉄心、42…放熱部、43…シャフト、90…排出路、421…ディスク本体、421b…ディスク面、422…誘導壁部材、423…排出壁部材、4220…誘導壁部材、432…導入溝、K…空気

Claims (5)

  1. 複数個の回転子鉄心と、該回転子鉄心の間に挟持されたディスク形状の放熱部と、前記回転子鉄心および放熱部の中心に挿通されたシャフトとを備え、前記シャフトの少なくとも回転子鉄心から放熱部に亘る表面に、軸方向の溝が形成され、
    前記放熱部は平面状のディスク面を有する平板状のディスク本体と、前記ディスク面において前記溝の径方向外方に対応する領域にあって前記溝から径方向外方に移動する空気を周方向に誘導する誘導壁部材と、該誘導壁部材の径方向外方に離間して配設され誘導壁部材により周方向に誘導された空気を前記ディスク本体の径方向外方へ排出する排出路を形成するための排出壁部材とから構成されていることを特徴とするかご形回転子。
  2. 溝はシャフトの表面に周方向に間欠的に形成されるとともに、誘導壁部材はディスク面の周方向に間欠的に配置され、排出壁部材はディスク面の全周に亘って周方向に間欠的に配置されることで排出路はディスク面の周方向に間欠的に設けられていることを特徴とする請求項1記載のかご形回転子。
  3. 誘導壁部材と排出壁部材との間は空気が排出路に至るまでに該空気を拡散させる拡散領域とされていることを特徴とする請求項1または請求項2記載のかご形回転子。
  4. ディスク本体は両面が平面状のディスク面であり、誘導壁部材および排出壁部材は両側のディスク面にあって、ディスク本体に一体的に形成されていることを特徴とする請求項1ないし請求項3の何れかに記載のかご形回転子。
  5. 請求項1ないし請求項4の何れかに記載のかご形回転子が備えられたことを特徴とする電動機。
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