JP2012028186A - バッテリモジュール、バッテリシステムおよび電動車両 - Google Patents

バッテリモジュール、バッテリシステムおよび電動車両 Download PDF

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Abstract

【課題】複数の回路基板が設けられることによる設置スペースの制限が緩和されたバッテリモジュール、バッテリシステムおよび電動車両を提供する。
【解決手段】バッテリモジュール100においては、扁平な略直方体形状を有する複数のバッテリセル10がX方向に並ぶように配置される。複数のバッテリセル10、一対の端面枠92、一対の上端枠93および一対の下端枠94によりバッテリブロック10BBが構成される。一方の端面枠92には第1のプリント回路基板211、基板ホルダ95および第2のプリント回路基板212が、端面枠92に平行でかつ複数のバッテリセル10の積層方向に並ぶように取り付けられる。第1のプリント回路基板211には、各バッテリセル10の端子間電圧を検出する検出回路が実装される。第2のプリント回路基板212には、通信機能を有する通信回路が実装される。
【選択図】図1

Description

本発明は、バッテリモジュール、バッテリシステムおよび電動車両に関する。
電動自動車等の移動体の駆動源として、1または複数のバッテリモジュールを含むバッテリシステムが用いられる。バッテリモジュールは、複数の電池(バッテリセル)が例えば直列に接続されたバッテリブロックおよび各バッテリセルの電圧を検出する検出回路を含む。
特許文献1には、燃料電池の複数のバッテリセル(単セル)の電圧を検出する信号処理モジュールが記載されている。燃料電池は、複数のバッテリセルが厚み方向に積層され、その両端面が一対のプレートおよび支持ロッドで挟持される構成を備える。信号処理モジュールは、筐体の内部に複数の回路基板が積層された構成を有する。この信号処理モジュールは、複数のバッテリセルの積層方向に平行な燃料電池の上面に取り付けられる。
特開2009−220740号公報
特許文献1に記載された信号処理モジュールを備えた燃料電池では、バッテリセルの数に応じて信号処理モジュールに複数の回路基板が積層される。しかしながら、信号処理モジュールを備えた燃料電池を設置するためには三次元的に大きなスペースが必要となる。そのため、信号処理モジュールを備えた燃料電池を設置可能なスペースが限られる。
本発明の目的は、複数の回路基板が設けられることによる設置スペースの制限が緩和されたバッテリモジュール、バッテリシステムおよび電動車両を提供することである。
本発明に係るバッテリモジュール(バッテリモジュール100)は、外部装置(バッテリECU101または主制御部300)と通信可能なバッテリモジュールであって、積層された複数のバッテリセル(バッテリセル10)により構成されるバッテリブロック(バッテリブロック10BB)と、複数のバッテリセルの状態を検出するとともに外部装置との通信を行なうための回路(検出回路20および通信回路24)が実装された第1の回路基板(第1および第2のプリント回路基板211,212のうちの一方)および第2の回路基板(第1および第2のプリント回路基板211,212のうちの他方)とを備え、バッテリブロックは、複数のバッテリセルの積層方向(X方向)に交差する第1の面(一方の端面枠92の一面)を有し、第1の回路基板は、バッテリブロックの第1の面上に設けられ、第2の回路基板は、バッテリブロックの第1の面と異なる面(基板ホルダ95の一面、他方の端面枠92の一面、またはXY平面に平行なバッテリブロック10BBの上面)上に設けられるものである。
この場合、第1の回路基板が複数のバッテリセルの積層方向に交差する第1の面に設けられ、第2の回路基板がバッテリブロックの第1の面と異なる面に設けられる。これにより、バッテリセルの積層方向と異なる方向におけるバッテリモジュールの大型化が抑制される。したがって、複数の回路基板が設けられることによる設置スペースの制限が緩和される。
第2の回路基板は、第1の回路基板に積層されるように第1の面と平行な第2の面(基板ホルダ95の一面)上に設けられてもよい。
この場合、バッテリセルの積層方向と異なる方向(例えば、Y方向およびZ方向)におけるバッテリモジュールのサイズの増加が十分に抑制される。これにより、バッテリセルの積層方向と異なる方向においてバッテリモジュールの設置スペースに余裕がない場合でも、容易にバッテリモジュールを設置することができる。
バッテリブロックは、複数のバッテリセルを介して第1の面に対向する第3の面(他方の端面枠92の一面)を有し、第2の回路基板は、バッテリブロックの第3の面に設けられてもよい。
この場合、バッテリセルの積層方向と異なる方向(例えば、Y方向およびZ方向)におけるバッテリモジュールのサイズの増加が十分に抑制される。これにより、バッテリセルの積層方向と異なる方向においてバッテリモジュールの設置スペースに余裕がない場合でも、容易にバッテリモジュールを設置することができる。
バッテリブロックは、第1の面に交差する方向(X方向)に沿った第4の面を有し、第2の回路基板は、バッテリブロックの第4の面(XY平面に平行なバッテリブロック10BBの上面)に設けられてもよい。
この場合、第1の面および第4の面に沿う方向(例えば、Y方向)におけるバッテリモジュールのサイズの増加が抑制される。これにより、第1の面および第4の面に沿う方向においてバッテリモジュールの設置スペースに余裕がない場合でも、容易にバッテリモジュールを設置することができる。
また、第1の回路基板が第1の面に設けられ、第2の回路基板がバッテリブロックの第1の面と異なる第4の面に設けられるので、第1の面に交差する方向(例えば、X方向)および第4の面に交差する方向(例えば、Z方向)におけるバッテリモジュールのサイズの増加を最小限に抑えることができる。これにより、第1の面に交差する方向および第4の面に交差する方向においてバッテリモジュールの設置スペースに余裕がない場合でも、バッテリモジュールを設置することができる。
回路は、複数のバッテリセルの状態を検出する検出部(検出回路20)および外部装置との通信を行なう通信部(通信回路24)を含み、第1の回路基板は検出部および通信部の一方を含み、第2の回路基板は検出部および通信部の他方を含んでもよい。
この場合、検出部および通信部が互いに別個の回路基板上に設けられるので、複数のバッテリセルの数を増加させる場合に一方の回路基板を交換することにより複数のバッテリセルの電圧を検出することが可能である。
本発明に係るバッテリシステム(バッテリシステム500)は、複数のバッテリセル(バッテリセル10)をそれぞれ含む複数のバッテリモジュール(バッテリモジュール100,100a〜100d)を備え、複数のバッテリモジュールの少なくとも1つは、上記の発明に係るバッテリモジュール(バッテリモジュール100)であるものである。
このバッテリシステムにおいては、複数のバッテリモジュールの少なくとも1つが上記の発明に係るバッテリモジュールである。これにより、少なくとも1つのバッテリモジュールに複数の回路基板が設けられることによる設置スペースの制限が緩和される。その結果、バッテリシステムの設計の自由度が向上する。
本発明に係る電動車両は、上記の発明に係るバッテリシステム(バッテリシステム500)と、バッテリシステムが備える複数のバッテリモジュール(バッテリモジュール100,100a〜100d)からの電力により駆動されるモータ(モータ602)と、モータの回転力により回転する駆動輪(駆動輪603)とを備えるものである。
この電動車両においては、複数のバッテリモジュールからの電力によりモータが駆動される。そのモータの回転力によって駆動輪が回転することにより、電動車両が移動する。
この電動車両には、上記の発明に係るバッテリシステムが用いられるので、電動車両の設計の自由度が向上する。
本発明によれば、複数の回路基板が設けられることによるバッテリモジュールの設置スペースの制限が緩和される。
第1の実施の形態に係るバッテリモジュールの外観斜視図である。 図1のバッテリモジュールの平面図である。 図1のバッテリモジュールの端面図である。 図2のA−A線における縦断面図である。 第1および第2のプリント回路基板の取り付け構造を示す図である。 (a)は第1のプリント回路基板の模式的平面図であり、(b)は第2のプリント回路基板の模式的平面図である。 (a)は2電極用のバスバーの外観斜視図であり、(b)は1電極用のバスバーの外観斜視図である。 FPC基板に複数のバスバーおよび複数のPTC素子が取り付けられた状態を示す外観斜視図である。 バスバーと第1のプリント回路基板との接続について説明するための模式的平面図である。 電圧電流バスバーおよびFPC基板を示す拡大平面図である。 図1のバッテリモジュールを用いたバッテリシステムの構成を示すブロック図である。 第1および第2のプリント回路基板の構成の詳細を説明するためのブロック図である。 第1の実施の形態に係るバッテリシステムの第1の配置例を示す模式的平面図である。 第1の実施の形態に係るバッテリシステムの第2の配置例を示す模式的平面図である。 第1の実施の形態に係るバッテリシステムの第3の配置例を示す模式的平面図である。 第2の実施の形態に係るバッテリモジュールの平面図である。 第2の実施の形態に係るバッテリシステムの配置例を示す模式的平面図である。 第3の実施の形態に係るバッテリモジュールの外観斜視図である 図18の第1のプリント回路基板の取り付け構造を示す図である。 第3の実施の形態に係るバッテリシステムの配置例を示す模式的平面図である。 バッテリシステムを備える電動自動車の構成を示すブロック図である。
[1]第1の実施の形態
以下、第1の実施の形態に係るバッテリモジュールについて図面を参照しながら説明する。なお、本実施の形態に係るバッテリモジュールを用いたバッテリシステムは、電力を駆動源とする電動車両(例えば電動自動車)に搭載される。
(1)バッテリモジュールの構造
第1の実施の形態に係るバッテリモジュール100の構造について説明する。図1は第1の実施の形態に係るバッテリモジュール100の外観斜視図であり、図2は図1のバッテリモジュール100の平面図である。図3は図1のバッテリモジュール100の端面図であり、図4は図2のA−A線における縦断面図である。
なお、図1〜図4ならびに後述する図5、図8〜図10、図16、図18および図19においては、矢印X,Y,Zで示すように、互いに直交する三方向をX方向、Y方向およびZ方向と定義する。なお、本例では、X方向およびY方向が水平面に平行な方向であり、Z方向が水平面に直交する方向である。また、上方向は矢印Zが向く方向である。
図1〜図4に示すように、バッテリモジュール100においては、扁平な略直方体形状を有する複数(本例では18個)のバッテリセル10がX方向に並ぶように配置される。各バッテリセル10は、例えばリチウムイオン電池またはニッケル水素電池等の二次電池である。各バッテリセル10は、上面部分の中央にガス抜き弁10vを有する。バッテリセル10内部の圧力が所定の値まで上昇した場合、バッテリセル10内部のガスがバッテリセル10のガス抜き弁10vから排出される。これにより、バッテリセル10内部の圧力の過度な上昇が防止される。
複数のバッテリセル10がX方向に並ぶように配置された状態で、複数のバッテリセル10は、一対の端面枠92、一対の上端枠93および一対の下端枠94により一体的に固定される。このように、複数のバッテリセル10、一対の端面枠92、一対の上端枠93および一対の下端枠94により略直方体形状のバッテリブロック10BBが構成される。一対の端面枠92は略板形状を有し、YZ平面に平行に配置される。一対の上端枠93および一対の下端枠94は、X方向に延びるように配置される。バッテリブロック10BBは、XY平面に平行な上面を有する。また、バッテリブロック10BBは、YZ平面に平行な一端面および他端面を有する。さらに、バッテリブロック10BBは、XZ平面に平行な一側面および他側面を有する。
一対の端面枠92は、それぞれYZ方向に平行な一面および他面を有する。図1および図4に示すように、一対の端面枠92の一面には、それぞれ平坦部92a、4つの基板取り付け部92bおよび4つの接続部92cが設けられる。接続部92cは平坦部92aの四隅に設けられる。また、基板取り付け部92bは、平坦部92aの上側の接続部92cの下部および下側の接続部92cの上部に設けられる。
一対の端面枠92の他面間に複数のバッテリセル10が配置された状態で、一対の端面枠92の上側の接続部92cに一対の上端枠93が取り付けられ、一対の端面枠92の下側の接続部92cに一対の下端枠94が取り付けられる。これにより、複数のバッテリセル10が、X方向に積層された状態で一体的に固定される。この場合、一対の端面枠92の一面が、それぞれバッテリブロック10BBの一端面および他端面を構成する。
バッテリブロック10BBの一方の端面枠92には第1のプリント回路基板211、基板ホルダ95および第2のプリント回路基板212が、端面枠92に平行でかつX方向(複数のバッテリセル10の積層方向)に並ぶように取り付けられる。ここで、基板ホルダ95はYZ方向に平行な一面および他面を有する。基板ホルダ95の他面は一方の端面枠92の一面に対向する。また、第2のプリント回路基板212は基板ホルダ95の一面に取り付けられる。
これにより、第1のプリント回路基板211は、バッテリブロック10BBのX方向に直交する一端面上に設けられ、第2のプリント回路基板212はバッテリブロック10BBの一端面と平行な基板ホルダ95の一面上で第1のプリント回路基板211に積層されるように設けられる。このように、第1のプリント回路基板211および第2のプリント回路基板212は、互いに異なる面上に設けられる。第1のプリント回路基板211および第2のプリント回路基板212の詳細は後述する。
上記のように、第1のプリント回路基板211および第2のプリント回路基板212が、バッテリブロック10BBの一端面上に積層されるように設けられる。この場合、Y方向およびZ方向におけるバッテリモジュール100のサイズの増加を抑制することができる。これにより、Y方向およびZ方向においてバッテリモジュール100の設置スペースに余裕がない場合でも、容易にバッテリモジュール100を設置することができる。その結果、バッテリシステム500およびバッテリシステム500を備える電動車両の設計の自由度が向上する。
また、バッテリブロック10BBの一端面は、端面枠92により構成される。したがって、端面枠92に第1のプリント回路基板211および第2のプリント回路基板212を確実に固定することができる。
例えば、第1および第2のプリント回路基板211,212がバッテリブロック10BBの上面、一側面および他側面のいずれかに設けられる場合には、バッテリブロック10BBの上面、一側面および他側面のいずれかに第1および第2のプリント回路基板211,212を取り付けるためのねじ孔を形成する必要がある。各バッテリモジュール100の複数のバッテリセル10の数が変更される場合には、X方向におけるバッテリブロック10BBのサイズが変化する。そのため、バッテリブロック10BBの上面、一側面および他側面のいずれかに新たなねじ孔を形成しなければならない。
一方、本実施の形態において、第1および第2のプリント回路基板211,212が取り付けられるバッテリブロック10BBの一端面のサイズは変化しない。そのため、複数のバッテリセル10の数が変更される場合でも、第1および第2のプリント回路基板211,212を取り付けるためのねじ孔を新たに形成する必要がない。これにより、異なる仕様のバッテリモジュール100を共通の部品を用いて製造することができる。
バッテリブロック10BBの上面に第1のプリント回路基板211および第2のプリント回路基板212が設けられる場合には、各バッテリセル10のガス抜き弁10vが第1のプリント回路基板211および第2のプリント回路基板212により覆われる。この場合、各バッテリセル10のガス抜き弁10vから排出されるガスを円滑に外部へ導くための構造をバッテリブロック10BBの上面に設ける必要がある。
これに対して、本実施の形態に係るバッテリモジュール100においては、バッテリブロック10BBの上面に第1のプリント回路基板211および第2のプリント回路基板212が設けられない。バッテリブロック10BBの上面にそのため、各バッテリセル10のガス抜き弁10vから排出されるガスを外部に導くための構造を設ける必要がない。
ここで、各バッテリセル10は、Y方向に沿って並ぶように上面部分にプラス電極10aおよびマイナス電極10bを有する。各電極10a,10bは、上方に向かって突出するように傾斜して設けられる(図3参照)。以下の説明においては、一方の端面枠92に隣り合うバッテリセル10から他方の端面枠92に隣り合うバッテリセル10までを1番目〜18番目のバッテリセル10と呼ぶ。
図2に示すように、バッテリモジュール100において、各バッテリセル10は、隣り合うバッテリセル10間でY方向におけるプラス電極10aおよびマイナス電極10bの位置関係が互いに逆になるように配置される。また、複数のバッテリセル10の一方の電極10a,10bがX方向に沿って一列に並ぶように配置され、複数のバッテリセル10の他方の電極10a,10bがX方向に沿って一列に並ぶように配置される。
それにより、隣り合う2個のバッテリセル10間では、一方のバッテリセル10のプラス電極10aと他方のバッテリセル10のマイナス電極10bとが隣り合い、一方のバッテリセル10のマイナス電極10bと他方のバッテリセル10のプラス電極10aとが隣り合う。この状態で、隣り合う2個の電極にバスバー40が取り付けられる。これにより、複数のバッテリセル10が直列接続される。
具体的には、1番目のバッテリセル10のマイナス電極10bと2番目のバッテリセル10のプラス電極10aとに共通のバスバー40が取り付けられる。また、2番目のバッテリセル10のマイナス電極10bと3番目のバッテリセル10のプラス電極10aとに共通のバスバー40が取り付けられる。同様にして、各奇数番目のバッテリセル10のマイナス電極10bとそれに隣り合う偶数番目のバッテリセル10のプラス電極10aとに共通のバスバー40が取り付けられる。各偶数番目のバッテリセル10のマイナス電極10bとそれに隣り合う奇数番目のバッテリセル10のプラス電極10aとに共通のバスバー40が取り付けられる。
また、1番目のバッテリセル10のプラス電極10aおよび18番目のバッテリセル10のマイナス電極10bには、バスバー40aがそれぞれ取り付けられる。バスバー40aに接続される電源線501(後述する図11参照)により、バッテリモジュール100の電力が外部に供給される。
Y方向における複数のバッテリセル10の一端部側には、X方向に延びる長尺状のフレキシブルプリント回路基板(以下、FPC基板と略記する。)50が複数のバスバー40に共通して接続される。同様に、Y方向における複数のバッテリセル10の他端部側には、X方向に延びる長尺状のFPC基板50が複数のバスバー40,40aに共通して接続される。
FPC基板50は、主として絶縁層上に複数の導体線51,52(後述する図9参照)が形成された構成を有し、屈曲性および可撓性を有する。FPC基板50を構成する絶縁層の材料としては例えばポリイミドが用いられ、導体線51,52(後述する図9参照)の材料としては例えば銅が用いられる。FPC基板50上においては、複数のバスバー40,40aにそれぞれ近接するように複数のPTC(Positive Temperature Coefficient:正温度係数)素子60が配置される。PTC素子60の詳細については後述する。
各FPC基板50は、端面枠92(第1および第2のプリント回路基板211,212が取り付けられる端面枠92)の上端部分で内側に向かって直角に折り返され、さらに下方に向かって折り返され、第1のプリント回路基板211に接続される。なお、第1のプリント回路基板211および第2のプリント回路基板212は、図示しない接続線により互いに接続される。
(2)第1および第2のプリント回路基板の取り付け構造
図5は、第1および第2のプリント回路基板211,212の取り付け構造を示す図である。第1および第2のプリント回路基板211,212は同一の略矩形状を有する。第1のプリント回路基板211の四隅および第2のプリント回路基板212の四隅にはそれぞれ貫通孔(図示せず)が形成されている。端面枠92の4つの基板取り付け部92bには、ねじ孔(図示せず)が形成されている。
基板ホルダ95は、第1および第2のプリント回路基板211,212とほぼ同じ略矩形状を有する。基板ホルダ95の四隅にもそれぞれ貫通孔(図示せず)が形成されている。
図5(a)に示すように、第1のプリント回路基板211の四隅に形成された貫通孔と4つの基板取り付け部92bに形成されたねじ孔とが重なるように、端面枠92上に第1のプリント回路基板211が位置決めされる。
第2のプリント回路基板212の4つの貫通孔と基板ホルダ95の4つの貫通孔とがそれぞれ重なるように基板ホルダ95上に第2のプリント回路基板212が位置決めされ、第2のプリント回路基板212の4つの貫通孔および基板ホルダ95の4つの貫通孔にそれぞれねじ95Nが挿入される。これにより、4つのねじ95Nの先端部分が基板ホルダ95の4つの貫通孔から突出する。
基板ホルダ95から突出する4つのねじ95Nが、第1のプリント回路基板211の4つの貫通孔を通して基板取り付け部92bのねじ孔に取り付けられる。これにより、図5(b)に示すように、端面枠92に第1のプリント回路基板211、基板ホルダ95および第2のプリント回路基板212が固定される。
上記の例では、端面枠92に第2のプリント回路基板212を固定するために基板ホルダ95が用いられる。これに限らず、基板ホルダ95を用いることなく端面枠92に第2のプリント回路基板212が取り付けられてもよい。例えば、第2のプリント回路基板212の4つの貫通孔にそれぞれねじ95Nを挿入する。この状態で、基板ホルダ95から突出する4つのねじ95Nを、第1のプリント回路基板211の4つの貫通孔を通して基板取り付け部92bのねじ孔に取り付ける。
この場合、1つの端面枠92に第1および第2のプリント回路基板211,212を固定するための構成が単純化する。また、端面枠92に基板ホルダ95が取り付けられないので、X方向(複数のバッテリセル10の積層方向)におけるバッテリモジュール100のサイズの増加が抑制される。
なお、基板ホルダ95を用いない場合には、例えば4つのねじ95Nにおける第1のプリント回路基板211と第2のプリント回路基板212との間にスペーサとしてそれぞれワッシャを挿入してもよい。
(3)第1および第2のプリント回路基板の一構成例
第1および第2のプリント回路基板211,212の一構成例について説明する。図6(a)は第1のプリント回路基板211の模式的平面図であり、図6(b)は第2のプリント回路基板212の模式的平面図である。
図6(a)に示すように、第1のプリント回路基板211は、一面211Aおよび他面211Bを有する。第1のプリント回路基板211の一面211A上には、検出回路20が実装される。検出回路20は、例えばASIC(Application Specific Integrated Circuit:特定用途向け集積回路)からなる。検出回路20は主として各バッテリセル10の端子間電圧を検出する。詳細は後述する。
また、第1のプリント回路基板211の一面211A上には、複数の接続端子22,23aが形成される。さらに、第1のプリント回路基板211の一面211A上には、複数の抵抗Rおよび複数のスイッチング素子SWからなる均等化回路EQが実装される。均等化回路EQの詳細は後述する。
検出回路20、均等化回路EQおよび複数の接続端子22,23aは、複数の接続線により電気的に接続される。また、検出回路20の電源として、バッテリモジュール100の複数のバッテリセル10(図1参照)が検出回路20に接続される。
検出回路20および均等化回路EQの実装領域、複数の接続端子22,23aおよび接続線の形成領域を除いて、グランドパターンGND1が形成される。グランドパターンGND1はバッテリモジュール100の基準電位に保持される。
図6(b)に示すように、第2のプリント回路基板212は、一面212Aおよび他面212Bを有する。第2のプリント回路基板212は、一面212A上に第1の実装領域10G、第2の実装領域12Gおよび帯状の絶縁領域26を有する。
第1の実装領域10Gは、第2のプリント回路基板212の1つの角部に形成される。絶縁領域26は、第1の実装領域10Gに沿って延びるように形成される。第2の実装領域12Gは、第2のプリント回路基板212の残りの部分に形成される。第1の実装領域10Gと第2の実装領域12Gとは絶縁領域26により互いに分離される。それにより、第1の実装領域10Gと第2の実装領域12Gとは絶縁領域26により電気的に絶縁される。
第1の実装領域10Gには、複数の接続端子23bが形成される。接続端子23bと、第1のプリント回路基板211の接続端子23aとが例えば接続線を含むFPC基板により電気的に接続される。接続端子23aの形成領域および接続線の形成領域を除いて、第1の実装領域10GにグランドパターンGND1が形成される。グランドパターンGND1はバッテリモジュール100の基準電位に保持される。
第2の実装領域12Gには、通信回路24およびコネクタ29が実装される。通信回路24は、例えばCPU(中央演算処理装置)、メモリおよびインタフェース回路を含み、通信機能を有するとともに演算機能を有する。
通信回路24とコネクタ29とは第2のプリント回路基板212上で複数の接続線により電気的に接続される。コネクタ29には、通信線560(後述する図11参照)が接続される。また、通信回路24の電源として、電動車両が備える非動力用バッテリ12(後述する図11参照)が通信回路24に接続される。通信回路24およびコネクタ29の実装領域、ならびに複数の接続線の形成領域を除いて、第2の実装領域12GにグランドパターンGND2が形成される。グランドパターンGND2は非動力用バッテリ12の基準電位に保持される。
絶縁素子25は、絶縁領域26をまたぐように実装される。絶縁素子25は、グランドパターンGND1とグランドパターンGND2とを互いに電気的に絶縁しつつ通信回路24と接続端子23bとの間で信号を伝送する。絶縁素子25としては、例えばデジタルアイソレータまたはフォトカプラなどを用いることができる。本実施の形態においては、絶縁素子25としてデジタルアイソレータを用いる。
これにより、第1のプリント回路基板211の検出回路20と第2のプリント回路基板212の通信回路24とが、絶縁素子25により電気的に絶縁されつつ通信可能に接続される。したがって、検出回路20の電源として複数のバッテリセル10を用いることができ、通信回路24の電源として非動力用バッテリ12(図1参照)を用いることができる。その結果、検出回路20および通信回路24をそれぞれ独立に安定して動作させることができる。
また、電源が異なる検出回路20と通信回路24とがそれぞれ第1および第2のプリント回路基板211,212に実装される。この場合、第1および第2のプリント回路基板211,212のうちの少なくとも一方のプリント回路基板(本例では第1のプリント回路基板211)においては、基準電位が異なる2つのグランドパターンGND1,GND2を形成する必要がない。そのため、一方のプリント回路基板においては、電子部品の実装領域が拡大されるとともに製造が容易となる。
第2のプリント回路基板212の第1の実装領域10Gに検出回路20の構成の一部を実装してもよい。この場合、検出回路20の実装領域を第1のプリント回路基板211からさらに拡大することができる。
図10の例では、第2のプリント回路基板212に2つのグランドパターンGND1,GND2が形成されるが、第1のプリント回路基板212に2つのグランドパターンGND1,GND2が形成されてもよい。この場合、第1のプリント回路基板212に第1の実装領域10G、第2の実装領域12Gおよび絶縁領域26が形成される。また、絶縁領域26をまたぐように絶縁素子25が実装される。
(4)バスバーおよびFPC基板の構造
次に、バスバー40,40aおよびFPC基板50の構造の詳細を説明する。以下、隣り合う2個のバッテリセル10のプラス電極10aとマイナス電極10bとを接続するためのバスバー40を2電極用のバスバー40と呼び、1個のバッテリセル10のプラス電極10aまたはマイナス電極10bとバッテリシステム500の電源線501(後述する図11参照)とを接続するためのバスバー40aを1電極用のバスバー40aと呼ぶ。
図7(a)は2電極用のバスバー40の外観斜視図であり、図7(b)は1電極用のバスバー40aの外観斜視図である。図7(a)に示すように、2電極用のバスバー40は、略長方形状を有するベース部41およびそのベース部41の一辺からその一面側に屈曲して延びる一対の取付片42を備える。ベース部41には、一対の電極接続孔43が形成される。
図7(b)に示すように、1電極用のバスバー40aは、略正方形状を有するベース部45およびそのベース部45の一辺からその一面側に屈曲して延びる取付片46を備える。ベース部45には、電極接続孔47が形成される。
本実施の形態において、バスバー40,40aは、例えばタフピッチ銅の表面にニッケルめっきが施された構成を有する。
図8は、FPC基板50に複数のバスバー40,40aおよび複数のPTC素子60が取り付けられた状態を示す外観斜視図である。図8に示すように、2枚のFPC基板50には、X方向に沿って所定の間隔で複数のバスバー40,40aの取付片42,46が取り付けられる。また、複数のPTC素子60は、複数のバスバー40,40aの間隔と同じ間隔で2枚のFPC基板50にそれぞれ取り付けられる。
バッテリモジュール100を作製する際には、端面枠92(図1参照)、上端枠93(図1参照)および下端枠94(図1参照)により一体的に固定された複数のバッテリセル10上に、上記のように複数のバスバー40,40aおよび複数のPTC素子60が取り付けられた2枚のFPC基板50が取り付けられる。
この取り付け時においては、隣り合うバッテリセル10のプラス電極10aおよびマイナス電極10bが各バスバー40,40aに形成された電極接続孔43,47に嵌め込まれる。プラス電極10aおよびマイナス電極10bには雄ねじが形成される。各バスバー40,40aがバッテリセル10のプラス電極10aおよびマイナス電極10bに嵌め込まれた状態で図示しないナットがプラス電極10aおよびマイナス電極10bの雄ねじに螺合される。このようにして、複数のバッテリセル10に複数のバスバー40,40aが取り付けられるとともに、複数のバスバー40,40aによりFPC基板50が略水平姿勢で保持される。
(5)バスバーと第1のプリント回路基板との接続
次に、バスバー40,40aと第1のプリント回路基板211との接続について説明する。図9は、バスバー40,40aと第1のプリント回路基板211との接続について説明するための模式的平面図である。
図9に示すように、第1のプリント回路基板211には、検出回路20が設けられる。図9に示すように、FPC基板50には、複数のバスバー40,40aの各々に対応するように複数の導体線51,52が設けられる。各導体線51は、バスバー40,40aの取付片42,46とそのバスバー40の近傍に配置されたPTC素子60との間でY方向に平行に延びるように設けられ、各導体線52は、PTC素子60とFPC基板50の一端部との間でX方向に平行に延びるように設けられる。
各導体線51の一端部は、FPC基板50の下面側に露出するように設けられる。下面側に露出する各導体線51の一端部が、例えば半田付けまたは溶接により各バスバー40、40aの取付片42,46に電気的に接続される。それにより、FPC基板50が各バスバー40,40aに固定される。
各導体線51の他端部および各導体線52の一端部は、FPC基板50の上面側に露出するように設けられる。PTC素子60の一対の端子(図示せず)が、例えば半田付けにより各導体線51の他端部および各導体線52の一端部に接続される。
プリント回路基板21には、FPC基板50の複数の導体線52に対応した複数の接続端子22が設けられる。複数の接続端子22と検出回路20とは第1のプリント回路基板211上で電気的に接続される。FPC基板50の各導体線52の他端部は、例えば半田付けまたは溶接により対応する接続端子22に接続される。このようにして、各バスバー40,40aがPTC素子60を介して検出回路20に電気的に接続される。これにより、各バッテリセル10の端子間電圧が検出される。
ここで、PTC素子60は、温度がある値を超えると抵抗値が急激に増加する抵抗温度特性を有する。そのため、検出回路20または導体線52等で短絡が生じると、その短絡経路を流れる電流によりPTC素子60の温度が上昇する。この場合、PTC素子60の抵抗値が大きくなる。これにより、PTC素子60を含む短絡経路に大電流が流れることが防止される。
少なくとも1つのバッテリモジュール100における複数のバスバー40のうちの1つは、電流検出用のシャント抵抗として用いられる。シャント抵抗として用いられるバスバー40を電圧電流バスバー40yと呼ぶ。図10は、電圧電流バスバー40yおよびFPC基板50を示す拡大平面図である。図10に示すように、第1のプリント回路基板211は増幅回路410をさらに有する。
電圧電流バスバー40yのベース部41上には、一対のはんだパターンH1,H2が一定間隔で互いに平行に形成されている。はんだパターンH1は2つの電極接続孔43間で一方の電極接続孔43の近傍に配置され、はんだパターンH2は電極接続孔43間で他方の電極接続孔43の近傍に配置される。電圧電流バスバー40yにおけるはんだパターンH1,H2間に形成される抵抗を電流検出用のシャント抵抗RSと呼ぶ。
電圧電流バスバー40yのはんだパターンH1は、導体線51x、PTC素子60、導体線52および接続端子22を介してプリント回路基板21上の増幅回路410の一方の入力端子に接続される。同様に、電圧電流バスバー40yのはんだパターンH2は、導体線51x、PTC素子60、導体線52および接続端子22を介して増幅回路410の他方の入力端子に接続される。増幅回路410の出力端子は、導体線により検出回路20に接続される。これにより、検出回路20は、増幅回路410の出力電圧に基づいてはんだパターンH1,H2間の電圧を検出する。
ここで、第2のプリント回路基板212(図1参照)には、通信回路24(図6(b)参照)が設けられる。第1のプリント回路基板211の検出回路20により検出された電圧が第2のプリント回路基板212の通信回路24に与えられる。
通信回路24が備えるメモリには、予め電圧電流バスバー40yにおけるはんだパターンH1,H2間のシャント抵抗RSの値が記憶されている。通信回路24は、検出回路20から与えられたはんだパターンH1,H2間の電圧をメモリに記憶されたシャント抵抗RSの値で除算することにより電圧電流バスバー40yに流れる電流の値を算出する。このようにして、バッテリモジュール100に流れる電流の値が検出される。
上記の例では、電圧電流バスバー40yにおけるはんだパターンH1,H2間に形成される抵抗が電流検出用のシャント抵抗RSとして用いられる。これに限らず、図7(a)の2電極用のバスバー40における一対の取付片42の間に形成される抵抗が電流検出用のシャント抵抗RSとして用いられてもよい。この場合、予め一対の取付片42の間のシャント抵抗RSの値が通信回路24のメモリに記憶される。通信回路24は、検出回路20から与えられた一対の取付片42の間の電圧をメモリに記憶されたシャント抵抗RSの値で除算する。これにより、バッテリモジュール100に流れる電流の値が検出される。
(6)バッテリシステムの構成
図11は、図1のバッテリモジュール100を用いたバッテリシステムの構成を示すブロック図である。図11に示すように、バッテリシステム500は、複数のバッテリモジュール100(本例では4個)、バッテリECU101およびコンタクタ102を含む。バッテリシステム500において、複数のバッテリモジュール100は、通信線560を介してバッテリECU101に接続されている。また、バッテリECU101は、バス104を介して電動車両の主制御部300に接続されている。
バッテリシステム500の複数のバッテリモジュール100は、電源線501を通して互いに接続されている。各バッテリモジュール100は、複数のバッテリセル10、第1のプリント回路基板211および第2のプリント回路基板212とともに、複数(本例では4個)のサーミスタ11を有する。バッテリシステム500においては、複数のバッテリモジュール100の全てのバッテリセル10が直列接続されている。複数のバッテリモジュール100の最も高電位のプラス電極10aに接続される電源線501および複数のバッテリモジュール100の最も低電位のマイナス電極10bに接続される電源線501は、コンタクタ102を介して電動車両のモータ等の負荷に接続される。
図12は、第1および第2のプリント回路基板211,212の構成の詳細を説明するためのブロック図である。上述のように、第1のプリント回路基板211は検出回路20および均等化回路EQを含み、第2のプリント回路基板212は通信回路24および絶縁素子25を含む。また、検出回路20は、マルチプレクサ20a、A/D(アナログ/デジタル)変換器20bおよび複数の差動増幅器20cを含む。均等化回路EQは複数の抵抗Rおよび複数のスイッチング素子SWを含む。
検出回路20の各差動増幅器20cは2つの入力端子および出力端子を有する。各差動増幅器20cは、2つの入力端子に入力された電圧を差動増幅し、増幅された電圧を出力端子から出力する。各差動増幅器20cの2つの入力端子は、導体線52およびPTC素子60を介して隣り合う2つのバスバー40,40aに電気的に接続される。
上述のように、通信回路24は、例えばCPU、メモリおよびインタフェース回路を含み、通信機能を有するとともに演算機能を有し、電源として電動車両の非動力用バッテリ12が接続される。本実施の形態において、非動力用バッテリ12は鉛蓄電池である。
図11に示すように、各バッテリモジュール100の通信回路24およびバッテリECU101は、通信線560を介して直列に接続される。これにより、各バッテリモジュール100の通信回路24は、他のバッテリモジュール100およびバッテリECU101と通信を行うことができる。通信線560としては、例えばハーネスが用いられる。
図12に示すように、隣り合う各2つのバスバー40,40a間には、抵抗Rおよびスイッチング素子SWの直列回路が均等化回路EQとして接続される。スイッチング素子SWのオンおよびオフは、通信回路24を介してバッテリECU101により制御される。これにより、複数のバッテリセル10の均等化処理が行われる。なお、通常状態では、スイッチング素子SWはオフになっている。
検出回路20と通信回路24とが、絶縁素子25により互いに電気的に絶縁されつつ信号を伝送可能に接続される。隣り合う2つのバスバー40,40aの電圧が各差動増幅器20cにより差動増幅される。各差動増幅器20cの出力電圧は各バッテリセル10の端子間電圧に相当する。複数の差動増幅器20cから出力される端子間電圧はマルチプレクサ20aに与えられる。マルチプレクサ20aは、複数の差動増幅器20cから与えられる端子間電圧を順次A/D変換器20bに出力する。A/D変換器20bは、マルチプレクサ20aから出力される端子間電圧をデジタル値に変換し、絶縁素子25を介して通信回路24に与える。
また、上述のように、複数のバッテリモジュール100のうちの少なくとも1つのバッテリモジュール100において、検出回路20は1つの図10の電圧電流バスバー40yの2つの位置間の電圧を検出し、通信回路24は検出回路20により検出された電圧および図10の電圧電流バスバー40yの2つの位置間の抵抗に基づいて複数のバッテリセル10に流れる電流を算出する。また、通信回路24には図11の複数のサーミスタ11が接続される。これにより、通信回路24は、サーミスタ11の出力信号に基づいてバッテリモジュール100の温度を取得する。
各バッテリモジュール100の通信回路24は、各バッテリセル10の端子間電圧、複数のバッテリセル10に流れる電流およびバッテリモジュール100の温度を他のバッテリモジュール100またはバッテリECU101に与える。以下、これらの端子間電圧、電流および温度をセル情報と呼ぶ。
バッテリECU101は、例えば各バッテリモジュール100の通信回路24から与えられたセル情報に基づいて各バッテリセル10の充電量を算出し、その充電量に基づいて各バッテリモジュール100の充放電制御を行う。また、バッテリECU101は、各バッテリモジュール100の通信回路24から与えられたセル情報に基づいて各バッテリモジュール100の異常を検出する。バッテリモジュール100の異常とは、例えば、バッテリセル10の過放電、過充電または温度異常等である。
なお、本実施の形態では、バッテリECU101が上記の各バッテリセル10の充電量の算出ならびにバッテリセル10の過放電、過充電および温度異常等の検出を行うが、これに限定されない。各バッテリモジュール100の通信回路24が、各バッテリセル10の充電量の算出およびバッテリセル10の過放電、過充電または温度異常等の検出を行い、その結果をバッテリECU101に与えてもよい。また、通信回路24が、均等化回路EQを制御することにより均等化処理を行ってもよい。
図11に示すように、バッテリモジュール100に接続された電源線501には、コンタクタ102が介挿されている。バッテリECU101は、バッテリモジュール100の異常を検出した場合、コンタクタ102をオフする。これにより、異常時には、各バッテリモジュール100に電流が流れないので、バッテリモジュール100の異常発熱が防止される。なお、本実施の形態では、バッテリECU101がコンタクタ102のオンおよびオフを制御するが、これに限定されない。通信回路24がコンタクタ102のオンおよびオフを制御してもよい。
バッテリECU101は、バス104を介して主制御部300に接続される。バッテリECU101から主制御部300に各バッテリモジュール100の充電量(バッテリセル10の充電量)が与えられる。主制御部300は、その充電量に基づいて電動車両の動力(例えばモータの回転速度)を制御する。また、各バッテリモジュール100の充電量が少なくなると、主制御部300は、電源線501に接続された図示しない発電装置を制御して各バッテリモジュール100を充電する。
なお、本実施の形態において、発電装置は例えば上記の電源線501に接続されたモータである。この場合、モータは、電動車両の加速時にバッテリシステム500から供給された電力を、図示しない駆動輪を駆動するための動力に変換する。また、モータは、電動車両の減速時に回生電力を発生する。この回生電力により各バッテリモジュール100が充電される。
本実施の形態において、通信回路24は、検出回路20の検出結果に基づいてSOH(State Of Health:バッテリセル10の寿命)およびSOC(State Of Charge:充電の状態)等の情報を算出する機能を有してもよい。この場合、通信回路24は、算出したSOHおよびSOCをバッテリECU101に送信する。
(7)バッテリシステムの第1の配置例
図13は、第1の実施の形態に係るバッテリシステム500の第1の配置例を示す模式的平面図である。
図13のバッテリシステム500は、4個のバッテリモジュール100、バッテリECU101、コンタクタ102、HV(High Voltage;高圧)コネクタ520およびサービスプラグ530を備える。各バッテリモジュール100は、図1のバッテリモジュール100と同様の構成を有する。
以下の説明において、4個のバッテリモジュール100をそれぞれバッテリモジュール100a,100b,100c,100dと呼ぶ。また、バッテリモジュール100a,100b,100c,100dにそれぞれ設けられる一対の端面枠92のうち、第1および第2のプリント回路基板211,212および基板ホルダ95が取り付けられる端面枠92を端面枠92aと呼び、プリント回路基板21が取り付けられない端面枠92を端面枠92bと呼ぶ。
バッテリモジュール100a,100b,100c,100d、バッテリECU101、コンタクタ102、HVコネクタ520およびサービスプラグ530は、箱型のケーシング550内に収容される。
ケーシング550は、側面部550a,550b,550c,550dを有する。側面部550a,550cは互いに平行であり、側面部550b,550dは互いに平行でありかつ側面550a,550cに対して垂直である。
ケーシング550内において、バッテリモジュール100a,100bは、所定の間隔で一列に並ぶように配置される。この場合、バッテリモジュール100aの端面枠92bとバッテリモジュール100bの端面枠92aとが互いに向き合うように、バッテリモジュール100a,100bが配置される。
バッテリモジュール100c,100dは、所定の間隔で一列に並ぶように配置される。この場合、バッテリモジュール100cの端面枠92aとバッテリモジュール100dの端面枠92bとが互いに向き合うように、バッテリモジュール100a,100bが配置される。
以下、一列に並ぶように配置されたバッテリモジュール100a,100bをモジュール列T1と呼び、一列に並ぶように配置されたバッテリモジュール100c,100dをモジュール列T2と呼ぶ。
ケーシング550内において、側面部550aに沿ってモジュール列T1が配置され、モジュール列T1と並列にモジュール列T2が配置される。モジュール列T1のバッテリモジュール100aの端面枠92aが側面部550dに向けられ、バッテリモジュール100bの端面枠92bが側面部550bに向けられる。また、モジュール列T2のバッテリモジュール100cの端面枠92bが側面部550dに向けられ、バッテリモジュール100dの端面枠92aが側面部550bに向けられる。
モジュール列T2と側面部550cとの間の領域に、バッテリECU101、サービスプラグ530、HVコネクタ520およびコンタクタ102がこの順で側面部550dから側面部550bへ並ぶように配置される。
バッテリモジュール100a,100b,100c,100dの各々において、端面枠92aに隣り合うバッテリセル10のプラス電極10a(図3)の電位が最も高く、端面枠92bに隣り合うバッテリセル10のマイナス電極10b(図2)の電位が最も低い。以下、各バッテリモジュール100a〜100dにおいて最も電位が高いプラス電極10aを高電位電極10Aと呼び、各バッテリモジュール100a〜100dにおいて最も電位が低いマイナス電極10bを低電位電極10Bと呼ぶ。
バッテリモジュール100aの低電位電極10Bとバッテリモジュール100bの高電位電極10Aとは、図11のバッテリモジュール100間を接続する電源線501として帯状のバスバー501aを介して互いに接続される。バッテリモジュール100cの高電位電極10Aとバッテリモジュール100dの低電位電極10Bとは、図11のバッテリモジュール100間を接続する電源線501として帯状のバスバー501aを介して互いに接続される。なお、バスバー501aの代わりに、ハーネスまたはリード線等の他の接続部材が用いられてもよい。
バッテリモジュール100aの高電位電極10Aは図11のバッテリモジュール100間を接続する電源線501として電源線D1を介してサービスプラグ530に接続され、バッテリモジュール100cの低電位電極10Bは図11のバッテリモジュール100間を接続する電源線501として電源線D2を介してサービスプラグ530に接続される。サービスプラグ530がオンされた状態では、バッテリモジュール100a,100b,100c,100dが直列接続される。この場合、バッテリモジュール100dの高電位電極10Aの電位が最も高く、バッテリモジュール100bの低電位電極10Bの電位が最も低い。
サービスプラグ530は、例えばバッテリシステム500のメンテナンス時に作業者によりオフされる。サービスプラグ530がオフされた場合には、バッテリモジュール100a,100bからなる直列回路とバッテリモジュール100c,100dからなる直列回路とが電気的に分離される。この場合、複数のバッテリモジュール100a〜100d間の電流経路が遮断される。これにより、メンテナンス時の安全性が確保される。
バッテリモジュール100bの低電位電極10Bは図11のバッテリモジュール100とコンタクタ102とを接続する電源線501として電源線D3を介してコンタクタ102に接続され、バッテリモジュール100dの高電位電極10Aは図11のバッテリモジュール100とコンタクタ102とを接続する電源線501として電源線D4を介してコンタクタ102に接続される。コンタクタ102は、図11のコンタクタ102から外部に延びる電源線501として電源線D5,D6を介してHVコネクタ520に接続される。HVコネクタ520は、電動車両のモータ等の負荷に接続される。
コンタクタ102がオンされた状態では、バッテリモジュール100bが電源線D3,D5を介してHVコネクタ520に接続されるとともに、バッテリモジュール100dが電源線D4,D6を介してHVコネクタ520に接続される。それにより、バッテリモジュール100a,100b,100c,100dから負荷に電力が供給される。また、コンタクタ102がオンされた状態で、バッテリモジュール100a,100b,100c,100dの充電が行われる。
コンタクタ102がオフされると、バッテリモジュール100bとHVコネクタ520との接続およびバッテリモジュール100dとHVコネクタ520との接続が遮断される。
バッテリシステム500のメンテナンス時には、サービスプラグ530とともにコンタクタ102も作業者によりオフされる。この場合、複数のバッテリモジュール100a〜100d間の電流経路が確実に遮断される。これにより、メンテナンス時の安全性が十分に確保される。また、各バッテリモジュール100a,100b,100c,100dの電圧が互いに等しい場合には、バッテリモジュール100a,100bからなる直列回路の総電圧とバッテリモジュール100c,100dからなる直列回路の総電圧とが等しくなる。そのため、メンテナンス時にバッテリシステム500内に高い電圧が発生することが防止される。
バッテリモジュール100aの第2のプリント回路基板212(図1)とバッテリモジュール100bの第2のプリント回路基板212とは、通信線P11を介して互いに接続される。バッテリモジュール100aの第2のプリント回路基板212とバッテリモジュール100cの第2のプリント回路基板212とは、通信線P12を介して互いに接続される。バッテリモジュール100cの第2のプリント回路基板212とバッテリモジュール100dの第2のプリント回路基板212とは、通信線P13を介して互いに接続される。バッテリモジュール100bの第2のプリント回路基板212は通信線P14を介してバッテリECU101に接続される。通信線P11〜P14は、図11の通信線560に相当する。通信線P11〜P14によりバスが構成される。
バッテリモジュール100aの検出回路20により検出されたセル情報は、通信線P11,P14を介してバッテリECU101に与えられる。また、バッテリECU101から通信線P14,P11を介してバッテリモジュール100aの第2のプリント回路基板212に所定の制御信号が与えられる。
バッテリモジュール100bの検出回路20により検出されたセル情報は、通信線P14を介してバッテリECU101に与えられる。また、バッテリECU101から通信線P14を介してバッテリモジュール100bの第2のプリント回路基板212に所定の制御信号が与えられる。
バッテリモジュール100cの検出回路20により検出されたセル情報は、通信線P12,P11,P14を介してバッテリECU101に与えられる。また、バッテリECU101から通信線P14,P11,P12を介してバッテリモジュール100cの第2のプリント回路基板212に所定の制御信号が与えられる。
バッテリモジュール100dの検出回路20により検出されたセル情報は、通信線P13,P12,P11,P14を介してバッテリECU101に与えられる。また、バッテリECU101から通信線P14,P11,P12,P13を介してバッテリモジュール100dの第2のプリント回路基板212に所定の制御信号が与えられる。
(8)バッテリシステムの第2の配置例
複数のバッテリモジュール100を含むバッテリシステム500においては、複数のバッテリモジュール100のうちの一部のバッテリモジュール100が第1および第2のプリント回路基板211,212を有し、他のバッテリモジュール100が第1のプリント回路基板211のみを有してもよい。
さらに、複数のバッテリモジュール100のうちの一部のバッテリモジュール100が第1および第2のプリント回路基板211,212を有し、他のバッテリモジュール100のうちの一部または全部が第1および第2のプリント回路基板211,212の両方の回路基板を有しなくてもよい。
図14は、第1の実施の形態に係るバッテリシステム500の第2の配置例を示す模式的平面図である。図14の例では、バッテリシステム500を構成する4個のバッテリモジュール100a,100b,100c,100dのうち1つのバッテリモジュール100aに第1のプリント回路基板211および第2のプリント回路基板212が取り付けられ、他の3個のバッテリモジュール100b,100c,100dには第1のプリント回路基板211のみが取り付けられる。
(9)バッテリシステムの第3の配置例
図11の例では、バッテリシステム500は4個のバッテリモジュール100を備えるが、バッテリシステム500は2個のバッテリモジュール100を備えてもよい。
図15は、第1の実施の形態に係るバッテリシステム500の第3の配置例を示す模式的平面図である。図15の例では、バッテリシステム500が2個のバッテリモジュール100を備える。バッテリシステム500の第3の配置例について、バッテリシステム500の第1の配置例(図13)と異なる点を説明する。
図15に示すように、このバッテリシステム500においては、ケーシング550内にモジュール列T1が設けられ、図13のモジュール列T2は設けられない。モジュール列T1と側面部550cとの間の領域に、バッテリECU101、サービスプラグ530、HVコネクタ520およびコンタクタ102がこの順で側面部550dから側面部550bへ並ぶように配置される。
バッテリモジュール100bの高電位電極10Aは図11のバッテリモジュール100間を接続する電源線501として電源線D11を介してサービスプラグ530に接続され、バッテリモジュール100aの低電位電極10Bは図11のバッテリモジュール100間を接続する電源線501として電源線D12を介してサービスプラグ530に接続される。
サービスプラグ530がオンされた状態では、バッテリモジュール100a,100bが直列接続される。この場合、バッテリモジュール100aの高電位電極10Aの電位が最も高く、バッテリモジュール100bの低電位電極10Bの電位が最も低い。
サービスプラグ530がオフされた場合には、バッテリモジュール100aとバッテリモジュール100bとが電気的に分離される。そのため、メンテナンス時にバッテリシステム500内に高い電圧が発生することが防止される。
バッテリモジュール100bの低電位電極10Bは図11のバッテリモジュール100とコンタクタ102とを接続する電源線501として電源線D13を介してコンタクタ102に接続され、バッテリモジュール100aの高電位電極10Aは図11のバッテリモジュール100とコンタクタ102とを接続する電源線501として電源線D14を介してコンタクタ102に接続される。
コンタクタ102がオンされた状態では、バッテリモジュール100bが電源線D13,D5を介してHVコネクタ520に接続されるとともに、バッテリモジュール100aが電源線D14,D6を介してHVコネクタ520に接続される。すなわち、バッテリモジュール100a,100bとHVコネクタ520に接続された負荷とが直列回路を形成する。それにより、バッテリモジュール100a,100bから負荷に電力が供給される。また、コンタクタ102がオンされた状態で、バッテリモジュール100a,100bの充電が行われる。
コンタクタ102がオフされると、バッテリモジュール100bとHVコネクタ520との接続およびバッテリモジュール100aとHVコネクタ520との接続が遮断される。
バッテリモジュール100aの第2のプリント回路基板212(図1)とバッテリモジュール100bの第2のプリント回路基板212とは、通信線P21を介して互いに接続される。バッテリモジュール100bの第2のプリント回路基板212は通信線P22を介してバッテリECU101に接続される。通信線P21,P22は、図11の通信線560に相当する。通信線P21,P22によりバスが構成される。
バッテリモジュール100aの検出回路20により検出されたセル情報は、通信線P21,P22を介してバッテリECU101に与えられる。また、バッテリECU101から通信線P22,P21を介してバッテリモジュール100aの第2のプリント回路基板212に所定の制御信号が与えられる。
バッテリモジュール100bの検出回路20により検出されたセル情報は、通信線P22を介してバッテリECU101に与えられる。また、バッテリECU101から通信線P22を介してバッテリモジュール100bの第2のプリント回路基板212に所定の制御信号が与えられる。
(10)第1の実施の形態の効果
本実施の形態に係るバッテリモジュール100においては、第1のプリント回路基板211および第2のプリント回路基板212が、バッテリブロック10BBの一端面上およびそれに平行な面上に積層されるように設けられる。この場合、Y方向およびZ方向におけるバッテリモジュール100のサイズの増加を抑制することができる。これにより、Y方向およびZ方向においてバッテリモジュール100の設置スペースに余裕がない場合でも、容易にバッテリモジュール100を設置することができる。その結果、バッテリシステム500およびバッテリシステム500を備える電動車両の設計の自由度が向上する。
また、バッテリブロック10BBの一端面は、端面枠92により構成される。したがって、端面枠92に第1のプリント回路基板211および第2のプリント回路基板212を確実に固定することができる。
バッテリモジュール100に2枚の回路基板(第1のプリント回路基板211および第2のプリント回路基板212)が設けられる。これにより、バッテリモジュール100の端面の大きさにかかわらず電子回路の実装領域を十分に拡大することができる。
第1の第1のプリント回路基板211に検出回路20が実装され、第2のプリント回路基板212に通信回路24が実装される。この場合、各バッテリモジュール100の複数のバッテリセル10の数を増加させる場合に、第1のプリント回路基板211を交換することにより、複数のバッテリセル10の端子間電圧を検出することが可能である。
例えば、第1および第2のプリント回路基板211,212がバッテリブロック10BBの上面、一側面および他側面のいずれかに設けられる場合には、バッテリブロック10BBの上面、一側面および他側面のいずれかに第1および第2のプリント回路基板211,212を取り付けるためのねじ孔を形成する必要がある。各バッテリモジュール100の複数のバッテリセル10の数が変更される場合には、X方向におけるバッテリブロック10BBのサイズが変化する。そのため、バッテリブロック10BBの上面、一側面および他側面のいずれかに新たなねじ孔を形成しなければならない。
一方、本実施の形態において、第1および第2のプリント回路基板211,212が取り付けられるバッテリブロック10BBの一端面のサイズは変化しない。そのため、複数のバッテリセル10の数が変更される場合でも、第1および第2のプリント回路基板211,212を取り付けるためのねじ孔を新たに形成する必要がない。これにより、異なる仕様のバッテリモジュール100を共通の部品を用いて製造することができる。
バッテリブロック10BBの上面に第1のプリント回路基板211および第2のプリント回路基板212が設けられる場合には、各バッテリセル10のガス抜き弁10vが第1のプリント回路基板211および第2のプリント回路基板212により覆われる。この場合、各バッテリセル10のガス抜き弁10vから排出されるガスを円滑に外部へ導くための構造をバッテリブロック10BBの上面に設ける必要がある。
これに対して、本実施の形態に係るバッテリモジュール100においては、バッテリブロック10BBの上面に第1のプリント回路基板211および第2のプリント回路基板212が設けられない。バッテリブロック10BBの上面にそのため、各バッテリセル10のガス抜き弁10vから排出されるガスを外部に導くための構造を設ける必要がない。
X方向においては、通信回路24が実装された第2のプリント回路基板212が、第1のプリント回路基板211の一面211A上に設けられる。この場合、第2のプリント回路基板212のコネクタ29に容易に通信線560を接続することができる。
なお、X方向において、第2のプリント回路基板212が一方の端面枠92の一面上に設けられ、第1のプリント回路基板211が第2のプリント回路基板212の一面212A上に設けられてもよい。この場合、第1のプリント回路基板211に実装された複数の抵抗Rが発熱する場合でも、効率よく複数の抵抗Rが放熱される。
[2]第2の実施の形態
以下、第2の実施の形態に係るバッテリモジュールについて、第1の実施の形態に係るバッテリモジュール100と異なる点を説明する。
(1)バッテリモジュールの構造
図16は、第2の実施の形態に係るバッテリモジュール100の平面図である。図16に太い点線で示すように、このバッテリモジュール100においては、第1のプリント回路基板211および第2のプリント回路基板212がそれぞれ一対の端面枠92のYZ方向に平行な一面上に取り付けられる。これにより、第1のプリント回路基板211はバッテリブロック10BBの一端面上に設けられ、第2のプリント回路基板212は複数のバッテリセル10を介してバッテリブロック10BBの一端面に対向する他端面上に設けられる。このように、本実施の形態においても、第1のプリント回路基板211および第2のプリント回路基板212は、互いに異なる面上に設けられる。
(2)バッテリシステムの配置例
図17は、第2の実施の形態に係るバッテリシステム500の配置例を示す模式的平面図である。図17のバッテリシステム500について、図13のバッテリシステム500と異なる点を説明する。
図17の説明においては、各バッテリモジュール100a〜100dの高電位電極10Aを含むバッテリセル10に隣り合う端面枠92を端面枠92aと呼び、各バッテリモジュール100a〜100dの低電位電極10Bを含むバッテリセル10に隣り合う端面枠92を端面枠92bと呼ぶ。
このバッテリシステム500においては、各バッテリモジュール100a〜100dの端面枠92aに通信回路24が実装された第2のプリント回路基板212が取り付けられる。また、各バッテリモジュール100a〜100dの端面枠92bに検出回路20が実装された第1のプリント回路基板211が取り付けられる。バッテリモジュール100a〜100d間の電源線および通信線の接続は図13の例と同じである。
(3)第2の実施の形態の効果
本実施の形態に係るバッテリモジュール100においては、第1のプリント回路基板211および第2のプリント回路基板212が、バッテリブロック10BBの一端面上および他端面上にそれぞれ設けられる。
この場合、Y方向およびZ方向におけるバッテリモジュール100のサイズの増加を抑制することができる。これにより、Y方向およびZ方向においてバッテリモジュール100の設置スペースに余裕がない場合でも、容易にバッテリモジュール100を設置することができる。その結果、バッテリシステム500およびバッテリシステム500を備える電動車両の設計の自由度が向上する。
また、バッテリブロック10BBの一端面および他端面は、それぞれ一対の端面枠92の一面により構成される。したがって、一対の端面枠92にそれぞれ第1のプリント回路基板211および第2のプリント回路基板212を確実に固定することができる。
また、第1のプリント回路基板211および第2のプリント回路基板212がそれぞれ端面枠92に設けられるので、バッテリブロック10BBに第1および第2のプリント回路基板211,212を取り付けるための新たな部材(第1の実施の形態における基板ホルダ95)を用いる必要がなくなる。その結果、構成が単純となり、製造効率が向上する。
第1のプリント回路基板211および第2のプリント回路基板212がそれぞれバッテリブロック10BBの一端面および他端面に配置されので、第1および第2のプリント回路基板211,212のメンテナンスが容易となる。
[3]第3の実施の形態
以下、第3の実施の形態に係るバッテリモジュールについて、第1の実施の形態に係るバッテリモジュール100と異なる点を説明する。
(1)バッテリモジュールの構造
図18は第3の実施の形態に係るバッテリモジュールの外観斜視図である。図18に示すように、このバッテリモジュール100においては、一対の端面枠92のうちの一方の端面枠92のYZ方向に平行な一面上に第2のプリント回路基板212が取り付けられ、XY平面に平行であるバッテリブロック10BBの上面に第1のプリント回路基板211が取り付けられる。すなわち、第2のプリント回路基板212はバッテリブロック10BBの一端面上に設けられ、第1のプリント回路基板211はバッテリブロック10BBの上面に設けられる。このように、本実施の形態においても、第1のプリント回路基板211および第2のプリント回路基板212は、バッテリブロック10BBにおける互いに異なる面上に設けられる。詳細を説明する。
以下の説明においては、第2のプリント回路基板212が取り付けられる一方の端面枠92に隣り合うバッテリセル10から他方の端面枠92に隣り合うバッテリセル10までを1番目〜18番目のバッテリセル10と呼ぶ。
図18の例では、1番目から5番目までの各バッテリセル10のプラス電極10aとマイナス電極10bとの間に、矩形状を有する第1のプリント回路基板211がXY平面に平行に配置される。第1のプリント回路基板211は、X方向に平行な一対の側辺およびY方向に平行な一対の端辺を有する。第1のプリント回路基板211の一対の側辺に、1番目から5番目までのバッテリセル10に取り付けられたバスバー40,40aが所定の間隔で接続される。
6番目から18番目までの各バッテリセル10のプラス電極10aとマイナス電極10bとの間に、2枚のFPC基板50がY方向に並ぶように配置される。2枚のFPC基板50は、X方向に延びている。2枚のFPC基板50は、それぞれX方向に平行な一対の側辺を有する。一方のFPC基板50において、他方のFPC基板50と反対側の側辺には、複数のバスバー40,40aが所定の間隔で並ぶように接続される。同様に、他方のFPC基板50において、一方のFPC基板50と反対側の側辺には、複数のバスバー40,40aが所定の間隔で並ぶように接続される。各FPC基板50は第1のプリント回路基板211に接続される。
第1のプリント回路基板211と第2のプリント回路基板212とが、接続線を含むFPC基板213により互いに接続される。
上述のように、各バッテリセル10の上面部分の中央にはガス抜き弁10v(図1および図2参照)が形成されている。図18のバッテリモジュール100においては、ガス抜き弁10vから排出されるガスを拡散させることなく外部へ導くために、ガスダクトGDが設けられる。ガスダクトGDは断面凹形状の長手形状を有し、全てのバッテリセル10のガス抜き弁10v(図1および図2参照)を覆うように設けられる。
(2)第1のプリント回路基板の取り付け構造
図19は図18の第1のプリント回路基板211の取り付け構造を示す図である。図19に図18のバッテリモジュール100の端面図が示されている。なお、図19では、図18のFPC基板213の図示は省略する。
第1のプリント回路基板211の四隅およびY方向に平行な一対の端辺の中央部近傍には、図示しない貫通孔が形成される。各バッテリセル10の上面には、プラス電極10aおよびマイナス電極10bを支持する突出部10sが設けられる。各突出部10sの上端部には図示しないねじ孔が形成される。また、ガスダクトGDの上端部にも図示しないねじ孔が形成される。
第1のプリント回路基板211に形成された複数の貫通孔と突出部10sおよびガスダクトGDのねじ孔とが重なるようにバッテリセル10の上面上に第1のプリント回路基板211が位置決めされる。この状態で、第1のプリント回路基板211の貫通孔を通して突出部10sおよびガスダクトGDのねじ孔にねじNが取り付けられる。これにより、図18および図19に示すように、複数のバッテリセル10の上面上に第1のプリント回路基板211が固定される。
(3)バッテリシステムの配置例
図20は、第3の実施の形態に係るバッテリシステム500の配置例を示す模式的平面図である。図20の説明においても、第2の実施の形態と同様に、各バッテリモジュール100a〜100dの高電位電極10Aを含むバッテリセル10に隣り合う端面枠92を端面枠92aと呼び、各バッテリモジュール100a〜100dの低電位電極10Bを含むバッテリセル10に隣り合う端面枠92を端面枠92bと呼ぶ。
図20に示すように、このバッテリシステム500は、第1のプリント回路基板211が各バッテリモジュール100a〜100dの上面に設けられる点を除き、図17のバッテリシステム500と同様の構成を有する。
(4)第3の実施の形態の効果
本実施の形態に係るバッテリモジュール100においては、第2のプリント回路基板212がバッテリブロック10BBの一端面に設けられ、第1のプリント回路基板211がバッテリブロック10BB上面に設けられる。
この場合、Y方向におけるバッテリモジュール100のサイズの増加を抑制することができる。これにより、Y方向においてバッテリモジュール100の設置スペースに余裕がない場合でも、容易にバッテリモジュール100を設置することができる。
また、この場合、X方向およびZ方向におけるバッテリモジュール100のサイズの増加を最小限に抑えることができる。これにより、X方向およびZ方向において、バッテリモジュール100の設置スペースに余裕がない場合でも、バッテリモジュール100を設置することができる。これらの結果、バッテリシステム500およびバッテリシステム500を備える電動車両の設計の自由度が向上する。
本実施の形態においても、第1のプリント回路基板211に検出回路20が実装され、第2のプリント回路基板212に通信回路24が実装される。各バッテリモジュール100の複数のバッテリセル10の数を増加させる場合には、複数のバッテリセル10の数に応じた検出回路20が必要である。そのため、第1のプリント回路基板211を交換することにより、複数のバッテリセル10の端子間電圧を検出することが可能となる。この場合、第1のプリント回路基板211がバッテリブロック10BBの上面に設けられるので、プリント回路基板211の交換作業が容易である。
一方、各バッテリモジュール100の複数のバッテリセル10の数が増加しても、通信回路24の構成を変更する必要はない。そのため、各バッテリモジュール100の複数のバッテリセル10の数を増加させる場合に、第2のプリント回路基板212を交換する必要はない。
このように、各バッテリモジュール100の複数のバッテリセル10の数を増加させる場合には、第1のプリント回路基板211を容易に交換することができかつ第2のプリント回路基板212を交換する必要がない。したがって、各バッテリモジュール100の複数のバッテリセル10の数を容易に変更することができる。
(5)第3の実施の形態における変形例
バッテリモジュール100は、ガスダクトGDを有しなくてもよい。この場合、第1のプリント回路基板211はバッテリセル10の突出部10sに取り付けられる。第1のプリント回路基板211は、1番目から5番目までの各バッテリセル10のガス抜き弁10v(図1および図2参照)を覆うように配置される。そこで、第1のプリント回路基板211においては、各ガス抜き弁10vに対向する位置に貫通孔を形成する。これにより、1番目から5番目までの各バッテリセル10のガス抜き弁10vから排出されるガスが、第1のプリント回路基板211の貫通孔を通して円滑に外部へ導かれる。
一対の端面枠92のうちの一方の端面枠92に、第1のプリント回路基板211が取り付けられ、バッテリブロック10BBの上面に第2のプリント回路基板212が取り付けられてもよい。この場合、第2のプリント回路基板212のコネクタ29(図6(b))に通信線560を容易に接続することができる。それにより、バッテリシステム500の組み立てが容易となる。
上述のように、第1のプリント回路基板211は、1番目から5番目までの各バッテリセル10のガス抜き弁10v(図1および図2参照)を覆うように配置される。これに限らず、第1のプリント回路基板211は、全てのバッテリセル10(1番目から18番目までのバッテリセル10)のガス抜き弁10vを覆うように形成されてもよい。また、第1のプリント回路基板211は、バッテリブロック10BBの上面全体を覆うように形成されてもよい。
[4]第4の実施の形態
以下、第4の実施の形態に係る電動車両について説明する。本実施の形態に係る電動車両は、第1の実施の形態に係るバッテリシステム500を備える。なお、以下では、電動車両の一例として電動自動車を説明する。
図21は、バッテリシステム500を備える電動自動車の構成を示すブロック図である。図21に示すように、本実施の形態に係る電動自動車600は、図11の非動力用バッテリ12、主制御部300およびバッテリシステム500、電力変換部601、モータ602、駆動輪603、アクセル装置604、ブレーキ装置605、ならびに回転速度センサ606を含む。モータ602が交流(AC)モータである場合には、電力変換部601はインバータ回路を含む。
上記のように、バッテリシステム500には、非動力用バッテリ12が接続される。また、バッテリシステム500は、電力変換部601を介してモータ602に接続されるとともに、主制御部300に接続される。
主制御部300には、バッテリシステム500を構成するバッテリECU101(図11)から複数のバッテリモジュール100(図11)の充電量およびバッテリモジュール100に流れる電流値が与えられる。また、主制御部300には、アクセル装置604、ブレーキ装置605および回転速度センサ606が接続される。主制御部300は、例えばCPUおよびメモリ、またはマイクロコンピュータからなる。
アクセル装置604は、電動自動車600が備えるアクセルペダル604aと、アクセルペダル604aの操作量(踏み込み量)を検出するアクセル検出部604bとを含む。運転者によりアクセルペダル604aが操作されると、アクセル検出部604bは、運転者により操作されていない状態を基準としてアクセルペダル604aの操作量を検出する。検出されたアクセルペダル604aの操作量が主制御部300に与えられる。
ブレーキ装置605は、電動自動車600が備えるブレーキペダル605aと、運転者によるブレーキペダル605aの操作量(踏み込み量)を検出するブレーキ検出部605bとを含む。運転者によりブレーキペダル605aが操作されると、ブレーキ検出部605bによりその操作量が検出される。検出されたブレーキペダル605aの操作量が主制御部300に与えられる。回転速度センサ606は、モータ602の回転速度を検出する。検出された回転速度は、主制御部300に与えられる。
上記のように、主制御部300には、バッテリモジュール100の充電量、バッテリモジュール100を流れる電流値、アクセルペダル604aの操作量、ブレーキペダル605aの操作量、およびモータ602の回転速度が与えられる。主制御部300は、これらの情報に基づいてバッテリモジュール100の充放電制御および電力変換部601の電力変換制御を行う。例えば、アクセル操作に基づく電動自動車600の発進時および加速時には、バッテリシステム500から電力変換部601にバッテリモジュール100の電力が供給される。
さらに、主制御部300は、与えられたアクセルペダル604aの操作量に基づいて、駆動輪603に伝達すべき回転力(指令トルク)を算出し、その指令トルクに基づく制御信号を電力変換部601に与える。
上記の制御信号を受けた電力変換部601は、バッテリシステム500から供給された電力を、駆動輪603を駆動するために必要な電力(駆動電力)に変換する。これにより、電力変換部601により変換された駆動電力がモータ602に供給され、その駆動電力に基づくモータ602の回転力が駆動輪603に伝達される。
一方、ブレーキ操作に基づく電動自動車600の減速時には、モータ602は発電装置として機能する。この場合、電力変換部601は、モータ602により発生された回生電力をバッテリモジュール100の充電に適した電力に変換し、バッテリモジュール100に与える。それにより、バッテリモジュール100が充電される。
上記のように、本実施の形態に係る電動自動車600は、第1の実施の形態に係るバッテリシステム500を備える。これにより、第1および第2のプリント回路基板211,212が設けられることによるバッテリモジュール100の設置スペースの制限が緩和される。したがって、電動自動車600の設計の自由度が向上し、製造が容易となる。
[5]その他の発明の実施形態
(1)第1のプリント回路基板211および第2のプリント回路基板212のいずれか一方がバッテリブロック10BBの一端面上に設けられ、他方がバッテリブロック10BBのXZ平面に平行な一側面上に設けられてもよい。
この場合、Z方向におけるバッテリモジュール100のサイズの増加を抑制することができる。これにより、Z方向においてバッテリモジュール100の設置スペースに余裕がない場合でも、容易にバッテリモジュール100を設置することができる。
また、X方向およびY方向におけるバッテリモジュール100のサイズの増加を最小限に抑えることができる。これにより、X方向およびY方向においてバッテリモジュール100の設置スペースに余裕がない場合でも、バッテリモジュール100を設置することができる。これらの結果、バッテリシステム500およびバッテリシステム500を備える電動車両の設計の自由度が向上する。
(2)上記の実施の形態では、第2のプリント回路基板212に通信回路24が設けられるが、第2のプリント回路基板212に上記のバッテリECU101の機能を有する回路が設けられてもよい。
具体的には、第2のプリント回路基板212にCAN(Controller Area Network)通信回路を実装してもよい。この場合、CAN通信回路は、各バッテリセル10の充電量の算出およびバッテリセル10の過放電、過充電または温度異常等の検出を行う。また、CAN通信回路は、算出された充電量および過放電、過充電または温度異常等の検出結果を主制御部300に与える。さらに、CAN通信回路は、バッテリモジュール100の過放電、過充電または温度異常等を検出した場合に、コンタクタ102をオフする。
これにより、バッテリシステム500にバッテリECU101を設ける必要がなくなる。したがって、バッテリシステム500の構成が単純化する。
さらに、上記のように、第2のプリント回路基板212にCAN通信回路を実装する場合には、図14の例で説明したように、複数のバッテリモジュール100を含むバッテリシステム500において、複数のバッテリモジュール100のうちの1つのバッテリモジュール100にのみ第2のプリント回路基板212を設けてもよい。
(3)第1のプリント回路基板211には、バッテリシステム500の最も高電位のプラス電極と最も低電位のマイナス電極との間の電圧差を分圧および増幅する総電圧検出回路が実装されてもよい。この場合、第2のプリント回路基板212の通信回路24により、バッテリシステム500の総電圧の値が算出される。
第2のプリント回路基板212には、通信回路24に限らず、図1のコンタクタ102の動作を制御するコンタクタ制御回路が実装されてもよい。
バッテリシステム500のケーシング550には、ケーシング550内の各バッテリモジュール100の放熱を行うための送風機が設けられる場合がある。この場合、第2のプリント回路基板212には、送風機の動作を制御するための送風機制御回路が設けられてもよい。
第2のプリント回路基板212には、通信回路24に加えて、非動力用バッテリ12からの電圧を降圧する電力供給回路が実装されてもよい。この場合、電力供給回路により降圧された電圧が、通信回路24に与えられる。
第2のプリント回路基板212には、バッテリシステム500の漏電の有無を検出する漏電検出回路が実装されてもよい。この場合、漏電検出回路により検出されたバッテリシステム500の漏電の有無が漏電検出信号として通信回路24により主制御部300に与えられる。
電動車両は、起動の際に起動信号を発生する起動信号発生部を備える。第2のプリント回路基板212には、起動信号発生部が発生する起動信号を検出して複数のバッテリモジュール100の通信回路24を起動させる車両起動検出回路が実装されてもよい。
(4)上記の第1〜第4の実施の形態においては、接続線を含むFPC基板を用いて第1のプリント回路基板211と第2のプリント回路基板212との間の接続が行われる。これに限らず、第1のプリント回路基板211と第2のプリント回路基板212との間の接続は、コネクタおよびハーネスを用いて行ってもよい。具体的には、第1のプリント回路基板211および第2のプリント回路基板212にそれぞれコネクタを実装し、2つのコネクタ間をハーネスで接続する。これにより、バッテリモジュール100の製造が容易になる。
[6]請求項の各構成要素と実施の形態の各部との対応関係
以下、請求項の各構成要素と実施の形態の各部との対応の例について説明するが、本発明は下記の例に限定されない。
上記実施の形態においては、バッテリモジュール100がバッテリモジュールの例であり、バッテリECU101または主制御部300が外部装置の例であり、複数のバッテリセル10が複数のバッテリセルの例であり、バッテリブロック10BBがバッテリブロックの例である。
また、検出回路20および通信回路24が回路の例であり、第1および第2のプリント回路基板211,212のうちの一方が第1の回路基板の例であり、第1および第2のプリント回路基板211,212のうちの他方が第2の回路基板の例であり、一方の端面枠92の一面が第1の面の例である。
さらに、基板ホルダ95の一面、他方の端面枠92の一面、またはXY平面に平行なバッテリブロック10BBの上面がバッテリブロックの第1の面と異なる面の例であり、基板ホルダ95の一面が第2の面の例であり、他方の端面枠92の一面が第3の面の例である。
また、X方向が第1の面に交差する方向の例であり、XY平面に平行なバッテリブロック10BBの上面が第4の面の例であり、検出回路20が検出部の例であり、通信回路24が通信部の例であり、バッテリシステム500がバッテリシステムの例であり、複数のバッテリセル10が複数のバッテリセルの例であり、バッテリモジュール100,100a〜100dが複数のバッテリモジュールの例である。
さらに、モータ602がモータの例であり、駆動輪603が駆動輪の例であり、電動自動車600が電動車両の例である。
請求項の各構成要素として、請求項に記載されている構成または機能を有する他の種々の要素を用いることもできる。
本発明は、電力を駆動源とする種々の移動体、電力の貯蔵装置またはモバイル機器等に有効に利用することができる。
10 バッテリセル
10a プラス電極
10A 高電位電極
10B 低電位電極
10b マイナス電極
10BB バッテリブロック
10G 第1の実装領域
11 サーミスタ
12 非動力用バッテリ
12G 第2の実装領域
20 検出回路
20a マルチプレクサ
20b A/D変換器
20c 差動増幅器
21 プリント回路基板
22,23a,23b 接続端子
24 通信回路
25 絶縁素子
26 絶縁領域
29 コネクタ
40,40a,501a バスバー
40y 電圧電流バスバー
41,45 ベース部
42,46 取付片
43,47 電極接続孔
50 FPC基板
51,51x,52 導体線
60 PTC素子
92 端面枠
92a 平坦部
92b 基板取り付け部
92c 接続部
93 上端枠
94 下端枠
95 基板ホルダ
100,100a,100b,100c,100d バッテリモジュール
101 バッテリECU
102 コンタクタ
104 バス
211 第1のプリント回路基板
211A,212A 一面
211B,212B 他面
212 第2のプリント回路基板
410 増幅回路
300 主制御部
500 バッテリシステム
501 電源線
520 HVコネクタ
530 サービスプラグ
550 ケーシング
550a,550b,550c,550d 側面部
560,P11,P12,P13,P14,P21,P22 通信線
600 電動自動車
601 電力変換部
602 モータ
603 駆動輪
604 アクセル装置
604a アクセルペダル
604b アクセル検出部
605 ブレーキ装置
605a ブレーキペダル
605b ブレーキ検出部
606 回転速度センサ
D1,D2,D3,D4,D5,D6 電源線
EQ 均等化回路
GND1,GND2 グランドパターン
H1,H2 はんだパターン
R 抵抗
RS シャント抵抗
SW スイッチング素子
T1,T2 モジュール列

Claims (7)

  1. 外部装置と通信可能なバッテリモジュールであって、
    積層された複数のバッテリセルにより構成されるバッテリブロックと、
    前記複数のバッテリセルの状態を検出するとともに前記外部装置との通信を行なうための回路が実装された第1および第2の回路基板とを備え、
    前記バッテリブロックは、前記複数のバッテリセルの積層方向に交差する第1の面を有し、前記第1の回路基板は、前記バッテリブロックの前記第1の面上に設けられ、前記第2の回路基板は、前記バッテリブロックの前記第1の面と異なる面上に設けられることを特徴とするバッテリモジュール。
  2. 前記第2の回路基板は、前記第1の回路基板に積層されるように前記第1の面と平行な第2の面上に設けられることを特徴とする請求項1記載のバッテリモジュール。
  3. 前記バッテリブロックは、前記複数のバッテリセルを介して前記第1の面に対向する第3の面を有し、
    前記第2の回路基板は、前記バッテリブロックの前記第3の面に設けられることを特徴とする請求項1記載のバッテリモジュール。
  4. 前記バッテリブロックは、前記第1の面に交差する方向に沿った第4の面を有し、
    前記第2の回路基板は、前記バッテリブロックの前記第4の面に設けられることを特徴とする請求項1記載のバッテリモジュール。
  5. 前記回路は、前記複数のバッテリセルの状態を検出する検出部および前記外部装置との通信を行なう通信部を含み、
    前記第1の回路基板は前記検出部および前記通信部の一方を含み、
    前記第2の回路基板は前記検出部および前記通信部の他方を含むことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のバッテリモジュール。
  6. 複数のバッテリセルをそれぞれ含む複数のバッテリモジュールを備え、
    前記複数のバッテリモジュールの少なくとも1つは、請求項1〜5のいずれかに記載のバッテリモジュールであることを特徴とするバッテリシステム。
  7. 請求項6記載のバッテリシステムと、
    前記バッテリシステムが備える前記複数のバッテリモジュールからの電力により駆動されるモータと、
    前記モータの回転力により回転する駆動輪とを備えることを特徴とする電動車両。
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