JP2012021049A - 塗料組成物 - Google Patents

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JP2012021049A JP2010158348A JP2010158348A JP2012021049A JP 2012021049 A JP2012021049 A JP 2012021049A JP 2010158348 A JP2010158348 A JP 2010158348A JP 2010158348 A JP2010158348 A JP 2010158348A JP 2012021049 A JP2012021049 A JP 2012021049A
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Takeshi Yoshizawa
武 吉沢
Toru Teratani
亨 寺谷
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Nagase and Co Ltd
DuPont Toray Specialty Materials KK
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Nagase and Co Ltd
Dow Corning Toray Co Ltd
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Abstract

【課題】皮脂などの油性汚れの拭取りが容易な艶消し仕上げの塗装皮膜を形成する塗料組成物を提供する。
【解決手段】(A)皮膜形成性有機バインダー、(B)有機樹脂微粒子および無機微粒子からなる群から選ばれる微粒子、(C)シリコーンゴム微粒子を含有してなる塗料組成物。
【選択図】なし

Description

本発明は、塗料組成物に関する。
特許文献1には、有機樹脂バインダーと有機樹脂粉末とシリカを配合してなる艶消し塗装皮膜を形成する塗料組成物が記載されている。
特開昭62−074970号公報
しかし、このような塗料組成物から形成された艶消し塗装皮膜は、皮脂などの油性の汚れにより艶が発生したり、油性の汚れの除去が困難であったりするという問題があることが判明した。
本発明の目的は、指紋などの皮脂性の汚れなどによる艶発生を防止でき、皮脂等の油性の汚れの拭取りが容易である艶消し塗装皮膜を形成し得る塗料組成物を提供することである。
本発明は、(A)皮膜形成性有機樹脂バインダー、(B)有機樹脂微粉末および無機微粉末からなる群から選ばれる微粉末、(C)シリコーンゴム微粉末を含有してなる塗料組成物に関する。前記(B)有機樹脂微粉末および無機微粉末からなる群から選ばれる微粉末の配合量は、本塗料組成物の不揮発成分中2質量%以上であることが好ましく、前記(C)シリコーンゴム微粉末の配合量は、本塗料組成物の不揮発成分中1〜30質量%であることが好ましい。
前記(C)シリコーンゴム微粉末はジオルガノシロキサン単位を含有することが好ましい。
また、本発明塗料組成物により形成される塗装皮膜の60°光沢は30以下であることが好ましい。
本発明の塗料組成物は、皮脂などの油性の汚れが拡散しにくく、油性の汚れの拭取りが容易な良好な艶消し性を有する塗装皮膜を形成するという特徴がある。
図1は実施例3で調整した塗装皮膜上に精製スクワランを滴下し24時間放置した状態を示した図面代用写真である。(実施例3) 図2は比較例1で調整した塗装皮膜上に精製スクワランを滴下し24時間放置した状態を示した図面代用写真である。(比較例1)
(A)皮膜形成性有機樹脂バインダーは本発明の塗料組成物の主成分であり、塗装皮膜形成可能な公知の天然植物油、天然有機樹脂、半合成有機樹脂や合成有機樹脂であり、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂の何れであってもよい。(A)皮膜形成性有機樹脂バインダーは、塗装基材への付着性などの要求性能や水系、溶剤系、粉体系に大きく分類される塗料組成物の種類に応じて選択すれば良く、本発明の目的のために特別に調製することは必ずしも必要ではない。
塗装皮膜形成の方法や種類は特に限定されないが、具体的には、常温乾燥、常温酸化硬化、加熱硬化、縮合反応硬化、付加反応硬化、ラジカル反応硬化や電子線、紫外線、放射線などの高エネルギー線照射による硬化、粉体塗装などの加熱可塑化後の冷却が例示される。
好ましい(A)皮膜形成性有機樹脂バインダーとしては、具体的には、あまに油、大豆油、脱水ひまし油のような乾性油および半乾性油、酒精ワニス、ロジン、ニトロセルロース、エチルセルロース、酢酸セルロース、酪酸セルロース、ベンジルセルロース、ノボラック型またはレゾール型のフェノール樹脂、尿素樹脂、アルキド樹脂、アミノ樹脂、アミノアルキド樹脂、アクリル樹脂、塩化ビニル樹脂、シリコーン樹脂、アクリルウレタン樹脂、アクリルシリコン樹脂、変性熱可塑性または熱硬化性のフッ素樹脂、エポキシ樹脂、ポリウレタン樹脂、グラフト変性ポリウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、グラフト変性ポリエステル樹脂、メラミン樹脂、ポリ塩化ビニリデン樹脂、ポリカーボネート樹脂、エポキシ樹脂、カシュー樹脂、ケイ皮酸樹脂、メラミン樹脂、ポリチオール樹脂、ポリオレフィン樹脂、塩素化ポリオレフィン樹脂、α、β−不飽和カルボン酸またはその無水物でグラフト変性された酸変性ポリオレフィン樹脂、酸変性塩素化ポリオレフィン樹脂、アクリルモノマー等に代表される反応性モノマーでグラフト変性されたグラフト変性ポリオレフィン樹脂、グラフト変性塩素化ポリオレフィン樹脂、上記物質の共重合体、および上記物質の水性化物等が挙げられ、それらを混合して使用することもできる。なお、また、粉体系塗料組成物として使用する場合は、ポリエチレン等のポリオレフィン樹脂、ナイロン、塩化ビニルなどの非反応性樹脂、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、アクリル樹脂などが好適に使用できる。
(B)有機樹脂微粉末および無機微粉末からなる群から選ばれる微粉末は本発明塗料組成物から形成される塗装皮膜表面を艶消しに仕上げるための成分である。(B)成分は特に限定されず、公知の艶消し剤として使用される有機樹脂微粉末や無機微粉末を使用することができる。(B)成分の平均粒子径は1〜70μmの範囲であることが好ましい。なお、平均粒子径は、レーザー回析散乱法やコールカウンター法によって測定することができる。(B)成分は、有機溶剤や水に分散された分散体として使用することもできる。
(B)成分が有機微粉末である場合、その粒子形状は特に限定されず、多孔質や無孔質の球状、鱗片状、花弁状が例示されるが、無孔質の球状であることが好ましい。好ましい有機樹脂微粉末としては、具体的には、ポリアクリレート樹脂、ポリメタクリレート樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリアミド樹脂、ポリアミノ酸樹脂、ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、セルロース樹脂、メラミン樹脂、尿素樹脂、エポキシ樹脂、フッ素樹脂およびこれらの共重合体からなる微粉末が例示される。これらの微粉末は2種以上を併用して用いることもできる。
有機樹脂微粉末の平均粒子径は2〜70μmの範囲であることが好ましく、2〜50μmの範囲であることがより好ましい。塗装皮膜の艶消し仕上げに必要とされる配合量を少なくすることができ、塗装皮膜表面に微細な凹凸が生じることを防止することができるからである。なお、有機樹脂微粉末平均粒子径は、レーザー回析散乱法やコールカウンター法によって測定することができる。
(B)成分が無機微粉末である場合、その粒子形状は特に限定されず、多孔質や無孔質の球状、鱗片状、花弁状が例示されるが、無孔質の球状であることが好ましい。好ましい無機微粉末としては、具体的には、酸化ケイ素微粉末、酸化チタン微粉末、酸化アルミニウム微粉末、酸化ジルコニウム微粉末などの金属酸化物微粉末;ケイ酸アルミニウム微粉末、ケイ酸マグネシウム微粉末などのケイ酸化合物微粉末;炭酸カルシウム微粉末、炭酸バリウム微粉末などの炭酸金属塩微粉末;窒化チタン微粉末、窒化ケイ素微粉末などの窒化物微粉末;石膏微粉末、クレー微粉末、タルク微粉末、天然雲母微粉末が例示される。中でも酸化ケイ素微粉末である含水又は無水のシリカ微粉末が好ましい。これらの微粉末は2種以上を併用して用いることもできる。
シリカ微粉末は、市販の製品を購入して使用することができ、具体的な商品名としては、例えばサイロイド244、サイロイド308、サイロイド978(以上、富士デピソン化学社製)、ミズカシルP−526、ミズカシルP−801、ミズカシルNP−8、ミズカシルP−73(以上、水澤化学工業社製)、Acematt OK−607、Acematt OK−412、Acematt TS−100(以上、デグサ社製)が例示される。該シリカ微粉末は有機溶剤や水に分散された分散体として使用することもできる。
無機微粉末の平均粒子径は1〜30μmの範囲であることが好ましく、1〜10μmの範囲であることがより好ましい。なお、無機微粉末の平均粒子径は、レーザー回析散乱法によって測定することができる。
(B)成分の配合量は、特に限定されず、本発明塗料組成物から形成される塗装皮膜表面が艶消しに仕上げになる量であればよいが、本発明の塗料組成物の不揮発成分中2〜50質量%であることが一般的である。なお、塗料組成物の不揮発成分の質量は、所定量の塗料組成物を80〜130℃の雰囲気中に任意の時間放置して揮発成分を除去することで測定することができる。
(C)シリコーンゴム微粉末は本発明塗料組成物から得られる塗装皮膜表面に、油性の汚れが拡散しにくく、油性の汚れの拭取りが容易となる特性を付与するための成分である。このような(C)シリコーンゴム微粉末の形状は特に限定されず、例えば、球状、偏平形状、不定形状が例示されるが、特に、球状であることが好ましい。
(C)シリコーンゴム微粉末の平均粒子径は0.1〜20μmの範囲であることが好ましく、1〜10μmの範囲であることがより好ましい。なお、(C)シリコーンゴム微粉末の平均粒子径は、レーザー回析散乱法によって測定することができる。
このような(C)シリコーンゴム微粉末は、式:RSiO2/2で表される二官能性シロキサン単位を含有することが好ましい。二官能性シロキサン単位の含有量は(C)成分のシリコーンゴム微粉末の全シロキサン単位の40モル%以上であることが好ましい。また、二官能性シロキサン単位以外のシロキサン単位としては、式:RSiO1/2で表される一官能性シロキサン単位、式:RSiO3/2で表される三官能性シロキサン単位、式:SiO4/2で表される四官能性シロキサン単位を含んでもよい。上式中のRは同種もしくは異種の一価炭化水素基であり、具体的には、メチル基、エチル基、プロピル基等のアルキル基;ビニル基、アリル基等のアルケニル基;フェニル基、トリル基等のアリール基;3、3、3−トリフロロプロピル基等のハロゲン化アルキル基が例示される。中でも、(C)成分としては、Rがメチル基である二官能性シロキサン単位すなわちジメチルシロキサン単位を含むことが好ましい。また、ケイ素原子結合アルコキシ基、ケイ素原子結合エポキシ基含有有機基、ケイ素原子結合アクリロキシ基含有有機基、ケイ素原子結合メタクリロキシ基含有有機基などの反応性官能基を含む(C)シリコーンゴム微粉末も使用できる。
また(C)成分の表面が酸化ケイ素微粉末や酸化チタン微粉末などの金属酸化物微粉末で被覆されていてもよい。ただし、(C)成分の表面被覆に用いられる金属酸化物微粉末は、上記(B)成分に含まれない。本発明塗料組成物から形成される塗装皮膜表面を艶消し仕上げにするためには、(C)成分表面を被覆する金属酸化物微粉末のみでは不十分であり、(B)成分の配合が必須だからである。また、(C)シリコーンゴム微粉末はシリコーンオイルなどを担持していてもよい。(C)シリコーンゴム微粉末は水やシリコーンオイルに分散された分散体として使用することもできる。
このような(C)シリコーンゴム微粉末は、市販の製品を購入して使用することができ、具体的な商品名としては、例えば、E−606 POWDER、EP−5500 POWDER、EP−2601 POWDER、EP−2720 POWDER、9701 COSMETIC POWDER、33 ADDITIVE(以上、東レ・ダウコーニング社製)が例示される。
(C)シリコーンゴム微粉末の配合量は、特に限定されないが、本発明の塗料組成物の不揮発成分中1〜35質量%の範囲であることが好ましく、1〜25質量%であることがより好ましい。なお、塗料組成物の不揮発成分の質量は、所定量の塗料組成物を80〜130℃の雰囲気中に放置して揮発成分を除去することで測定することができる。
本発明の塗料組成物は、必要に応じて硬化剤を使用することができる。硬化剤は、(A)成分の種類や塗装方法に応じて適宜選択できるが、具体的には、メラミン化合物、イソシアネート化合物、ヒドラジン化合物が例示される。
本発明の塗料組成物が溶剤系塗料組成物である場合、配合される溶剤としては、炭化水素類、アルコール類、多価アルコール類、多価アルコール類の誘導体、ケトン類、エステル類、カーボネート類等の中から選ばれる1種または2種以上の組み合わせからなる溶剤が挙げられる。
炭化水素類としては、キシレン、トルエン、ヘキサン、シクロヘキサン、ミネラルスピリット、テレビン油、ソルベンナフサ等が挙げられる。
アルコール類としては、メタノール、エタノール、n−プロパノール、n−ブタノール、n−ペンタノール、n−ヘキサノール、n−ヘプタノール、n−オクタノール、n−ノニルアルコール、n−デカノール、n−ウンデカノールまたは、これらの異性体、シクロペンタノール、シクロヘキサノール等が挙げられる。好ましくは、アルキル炭素数が1〜6個を有するアルコール類である。
多価アルコール類としては、エチレングリコール、プロピレングリコール、1、3−ブチレングリコール、1、4−ブチレングリコール、1、5−ペンタンジオール、ネオペンチルグリコール、1、6−ヘキサンジオール、1、2−シクロヘキサンジオール、1、7−ヘプタンジオール、1、8−オクタンジオール、1、9−ノナンジオール、1、10−デカンジオール、グリセリン、ペンタエリスリトール等が挙げられる。多価アルコールの誘導体類としては、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノプロピルエーテル、エチレングリコールイソプロピルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールイソブチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノプロピルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、酢酸セロソルブ等が挙げられる。
ケトン類としては、アセトン、メチルエチルケトン、メチルブチルケトン、メチルイソブチルケトン、ジイソプロピルケトン、シクロペンタノン、シクロヘキサノン等が挙げられる。
エステル類としては、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸イソプロピル、酢酸ブチル、酢酸イソブチル、酢酸アミル、乳酸エステル、酪酸エステル、ジブチルフタレート、ジオクチルフタレート、及び、ε−カプロラクトン、ε−カプロラクタム等の環状エステル類が挙げられる。
エーテル類としては、ジエチルエーテル、イソプロピルエーテル、n−ブチルエーテル、テトラヒドロフラン、テトラヒドロピラン、1、4−ジオキサン等が挙げられる。
カーボネート類としては、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、エチルメチルカーボネート、エチレンカーボネート等が挙げられる。
その他特殊な溶剤としては、ジメチルスルホキシド、ジメチルホルムアミド、アセトニトリルなどが挙げられる。これらの溶剤は、用途に応じて適宜選択される。さらには各メーカーで使用されるシンナー類も使用可能である。
また、本発明の塗料組成物が水系塗料組成物である場合には、本発明の特性を損なわない程度で、次に挙げる水溶性高分子を配合してもよい。例えば、石灰処理ゼラチン、酸処理ゼラチン、酵素処理ゼラチンなどのゼラチン誘導体、さらには、フタール酸、マレイン酸、フマール酸などの二塩基酸無水物と反応させたゼラチン類、酸化でんぷん、エーテル化でんぷんなどのでんぷん類、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロースなどの水溶性のセルロース誘導体、エチルセルロース、ニトロセルロース、酢酸セルロース、酢酸酪酸セルロース、硝酸酢酸セルロースなどの有機溶剤可溶型セルロース誘導体、ポリアルキレンオキサイドおよびそれらの誘導体、ポリアクリル酸、ポリメタアクリル酸またはそのエステル、あるいは塩類及びそれらの共重合体、ポリヒドロキシエチルメタアクリレート及びその共重合体、ポリビニルピロリドン、ポリビニルピリジウムハライド、各種鹸化度のポリビニルアルコール、カチオン変性、カルボキシ変性、両性のポリビニルアルコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリビニルエーテル、アルキルビニルエーテル−無水マレイン酸共重合体、スチレン−無水マレイ酸共重合体、及びそれらの塩、ポリエチレンイミンなどの合成ポリマー、スチレン−ブタジエン共重合体、メチルメタアクリレート−ブタジエン共重合体などの共役ジエン系共重合体ラテックス、ポリ酢酸ビニル、酢酸ビニル−マレイン酸エステル共重合体、酢酸ビニル−アクリル酸エステル共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体などの酢酸ビニル共重合体ラテックス、アクリル酸エステル重合体、メタクリル酸エステル重合体、エチレン−アクリル酸エステル共重合体、スチレン−アクリル酸エステル共重合体などのアクリル系重合体または共重合体からなる水溶性高分子、及びそれらのラテックス、塩化ビニリデン系共重合体ラテックスあるいはこれらの各種重合体のカルボキシル基などの官能基含有単量体による官能基変性重合体ラテックス、メラミン樹脂、尿素樹脂などの熱硬化性合成樹脂および、ポリメチルメタクリレート、ポリウレタン樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニルコーポリマー、ポリビニルブチラール、アルキッド樹脂などの合成樹脂などをあげることができる。
本発明の塗料組成物は適宜必要に応じて、顔料を配合することができ、具体的には、酸化チタン、鉛白、塩基性硫酸鉛、塩基性ケイ酸鉛、亜鉛華、硫化亜鉛、三酸化アンチモン、カルシウム複合物等の白色顔料、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、アルミナホワイト、シリカ、ケイソウ土、カオリン、タルク、有機ベントナイト、ホワイトカーボン等の体質顔料、カーボンブラック、黄鉛、モリブデン赤、ベンガラ、黄色酸化鉄、鉄黒、黄土、シェナ、アンバー、緑土、マルスバイオレット、カドミウムイエロー、カドミウムレッド、カドミボンレッド、カドミボンイエロー、群青、紺青等の着色顔料を単独、または2種以上組み合わせて使用できる。
その他にも必要に応じて、湿潤剤、顔料分散剤、乳化剤、増粘剤、沈降防止剤、皮張り防止剤、たれ防止剤、平坦化剤、レベリング剤、ブロッキング防止剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、ラジカル捕捉剤、硬化促進剤、界面活性剤、耐光性向上剤、保存性向上剤、充填剤、消泡剤、可塑剤、乾燥剤、防腐剤、香料、パール剤、ラメ剤、薬剤等の添加剤を含むことができる。そして、塗装皮膜を形成する方法としてはエアスプレー塗装、エアレススプレー塗装、静電塗装、電着塗装、粉体塗装、カーテンフローコート、ロールコート等が挙げられる。
本発明の塗料組成物の調製方法は、特に限定されず、一般的に知られている公知の手法を応用することができる。
上記(B)成分および上記(C)成分を予め所定の比率で混合した混合物、または上記(B)成分および上記(C)成分を個別に艶消し剤として既存の塗料組成物に配合することもできる。艶消し剤としての配合量としては、(B)成分を塗料組成物の不揮発成分中2質量%以上となる量、(C)成分を塗料組成物の不揮発成分中1〜30質量%となる量配合することが好ましい。
本発明の塗料組成物から形成される塗装皮膜の60°光沢は30以下であることが好ましく、15以下であることが特に好ましい。60°光沢は、JIS K 5600に基づき光沢計、例えばMicro-Tri-Gloss (BYKガードナー社製)、で測定することができる。
以下、実施例により本発明を詳細に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。また、実施例中、部は質量部を表し、%は質量%を表す。
[塗装皮膜外観と光沢の評価方法]
目視にて塗装皮膜表面が均一である場合を塗装皮膜外観合格とした。塗装皮膜の光沢は、JIS K 5600に基づき60°光沢を光沢計で測定した。
[油滴拡散の評価方法]
塗装皮膜上に精製スクワラン5μリットルを滴下し、24時間後の状態を観察し、油分の拡散状態を記録した。滴下した精製スクワランの油滴が滴下したままの状態を保っていた場合を「なし」と評価し、滴下した精製スクワランの油滴が塗装皮膜表面上で拡散した場合を「あり」と評価した。
[油滴拭取り性の評価]
油滴拡散評価後、市販の中性洗剤の希釈液(0.1%水溶液)をティッシュペーパーに含ませ、拭取りを試みたあとの表面状態を記録した。結果は痕を残さず除去できた時を3点とし、わずかに痕が残る(2点)、おおむね除去できるが油脂の痕が目立つ(1点)、油脂が拡散してしまい除去不可能(0点)とし、2点以上を合格とした。
[不揮発成分の測定]
調製したベース塗料の所定量(W0)を105℃で24時間放置し不揮発成分の質量(W1)を測定した。不揮発成分の質量(W1)を当初の質量(W0)で割った商に100を乗じてベース塗料中の不揮発成分の割合(%)を求めた。
[調製例1]
アクリル樹脂溶液(日立化成工業社製、商品名:ヒタロイドHA3368)40部、黒色顔料(三菱化学社製、商品名:MA−100)16部、MIBK 24部、キシレン 12部、顔料分散剤(味の素ファインテクノ社製、商品名:アジスパーPB711)8部を混合、分散したのち、アクリル樹脂溶液(日立化成工業社製、商品名:ヒタロイドHA3368)360部、MIBK 30部、キシレン24部、ジブチルスズジラウレート 0.6部、表面調整剤(東レ・ダウコーニング社製、商品名:FZ−2208)0.2部を用いて希釈することで不揮発成分42.6%の黒色ベース塗料を得た。
[調製例2]
上記調製1から黒色顔料を抜いた他は調製例1と同様に実施し、不揮発成分34.9%のクリヤーベース塗料を得た。
[調製例3]
水性ウレタンディスパージョン(日華化学社製、商品名:HA50C)75部、消泡剤(ビックケミー社製、商品名BYK−024)0.5部、表面調整剤(ビックケミー社製、商品名BYK−346)0.3部、表面調整剤(ビックケミー社製、商品名BYK−333)0.08部、ジメチルエタノールアミン0.5部、黒色顔料(三菱化学社製、商品名:MA−100)2.1部、顔料分散剤(ビックケミー社製、商品名BYK−2010)1.0.5部、表面調整剤(ビックケミー社製、商品名BYK−346)0.07部、消泡剤(ビックケミー社製、商品名BYK−011)0.04部、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル(ダワノールDPM)3.4部、水0.3部を混合・分散した後、増粘剤(ロームアンドハース社製、商品名プライマルRM2020)1.0部、増粘剤(ロームアンドハース社製、商品名RM8W)0.35部、水15.1部、架橋剤(日清紡社製、商品名:カルボジライトV−02)10部を用いて希釈することで不揮発成分33.2%の水性ベース塗料を得た。
[実施例1〜6]
調製例1で調製した黒色ベース塗料または調製例2で調製したクリヤーベース塗料を用い、表1で示す配合比により混合・撹拌し、キシレンを主成分としたシンナーを希釈溶剤とし、23℃における粘度が、フォードカップ粘度計No.4で10〜13秒となるように調整したのち、黒色または白色のABS基材上にスプレー塗装した。塗装した試験片は60℃にて30分間加熱乾燥し、乾燥後の塗装皮膜状態を観察した。これらの結果を表1に示す。
Figure 2012021049
<比較例1〜8>
実施例1〜5と同様に調製例1で調製した黒色ベース塗料または調製例2で調製したクリヤーベース塗料を用い、表2で示す配合比により混合・撹拌し、キシレンを主成分としたシンナーを希釈溶剤とし、23℃における粘度が、フォードカップ粘度計No.4で10〜13秒となるように調整したのち、黒色または白色のABS基材上にスプレー塗装した。塗装した試料は60℃にて30分間加熱乾燥し、乾燥後の塗装皮膜状態を観察した。これらの結果を表2に示す。
Figure 2012021049
[実施例7、比較例9−11]
調製例3で調製した水性ベース塗料を用い、表3で示す配合比により混合・撹拌し、水にてフォードカップ粘度(#4、50秒程度)に希釈したのち、ABS基材上にスプレー塗装した。塗装した試料は60 ℃にて30分間加熱乾燥し、乾燥後の塗装皮膜状態を観察した。これらの結果を表3に示す。
Figure 2012021049
表1〜4中の各成分を以下に示す。
シリカ1:デグサ社製、商品名:Acematt TS100。平均粒子径10ミクロン。
シリカ2:デグサ社製、商品名:Acematt OK607。平均粒子径5ミクロン。
尿素樹脂微粉末:ALBEMARLE社製、商品名:パーゴパックM5。平均粒子径4ミクロン。
アクリル樹脂微粉末:積水化成品工業社製、商品名:テクポリマーARX806。平均粒子径8ミクロン。
シリコーンゴム微粉末1:東レ・ダウコーニング社製、商品名 EP−5500 POWDER。ジメチルポリシロキサンを含む真球状シリコーンゴム粉状物。平均粒子径3ミクロン。
シリコーンゴム微粉末2:東レ・ダウコーニング社製、商品名 E−606 POWDER。ジメチルポリシロキサンを含む真球状シリコーンゴム粉状物。平均粒子径2ミクロン。
シリコーンゴム微粉末 3:東レ・ダウコーニング社製、商品名:EP−2601 POWDER。ジメチルポリシロキサンを含む真球状シリコーンゴム粉状物。平均粒子径2ミクロン。エポキシ官能性有機基含有。
シリコーンゴム微粉末4:東レ・ダウコーニング社製、商品名:EP−2720 POWDER。ジメチルポリシロキサンを含む真球状シリコーンゴム粉状物。平均粒子径2ミクロン。メタクリル官能性有機基含有。
シリコーンゴム微粉末5:東レ・ダウコーニング社製、商品名:9701 COSMETIC POWDER。シリカ微粉末で表面が被覆されたジメチルポリシロキサン単位を含む真球状シリコーンゴム粉状物。平均粒子径6ミクロン。
シリコーンゴム微粉末6:東レ・ダウコーニング社製、商品名:33 ADDITIVE。ジメチルポリシロキサン単位を含む真球状シリコーンゴム粉状物の水性サスペンジョン。有効成分48%。平均粒子径3ミクロン。エポキシ官能性有機基含有。
シリコーンレジン微粉末:東レ・ダウコーニング社製、商品名:R−902 A。ジメチルポリシロキサンを含まない不定形シリコーンレジン微粉末。平均粒子径8ミクロン。
硬化剤: 旭化成ケミカルズ社製、TKA100(トルエンにて50%に希釈)
本発明の塗料組成物は、自動車、船舶、航空機などの輸送機械の内装塗装;自動車、船舶、航空機などの輸送機械の外装塗装;住宅内装などの建築内装塗装;パソコン、携帯電話端末、携帯情報端末などの電子機器の外装塗装;掃除機、洗濯機、テレビなどの家庭用電気製品の外装塗装;文房具、衣料、装身具等の塗装;ヘルメット、プロテクター等の保護具の塗装;印刷用インキ、筆記具用インキ、プリンター用インキなど好適に用いることができる。

Claims (7)

  1. (A)皮膜形成性有機バインダー、(B)有機樹脂微粒子および無機微粒子からなる群から選ばれる微粒子、(C)シリコーンゴム微粒子を含有してなる塗料組成物。
  2. (B)成分の配合量が本塗料組成物の不揮発成分中2質量%以上であることを特徴とする請求項1に記載の塗料組成物。
  3. (C)成分の配合量が本塗料組成物の不揮発成分中1〜30質量%であることを特徴とする請求項1または請求項2記載の塗料組成物。
  4. (C)成分が二官能シロキサン単位を含有するシリコーンゴム微粒子であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項記載の塗料組成物。
  5. JIS K 5600に規定される60°光沢が30以下の塗装皮膜を形成することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項記載の塗料組成物。
  6. (B)有機樹脂微粒子および無機微粒子からなる群から選ばれる微粒子、(C)シリコーンゴム微粒子からなる塗料組成物用艶消し剤。
  7. 塗料組成物に、(B)有機樹脂微粒子および無機微粒子からなる群から選ばれる微粒子を当該塗料組成物の不揮発成分中2〜50質量%となる量、および、(C)シリコーンゴム微粒子を当該塗料組成物の不揮発成分中1〜25質量%となる量を配合することを特徴とする艶消し塗料組成物の調製方法。
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