JP2012007038A - 近赤外線吸収色素及び近赤外線吸収色素含有粘着剤 - Google Patents
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Abstract
Description
[1]下記一般式(1)で表されるものであることを特徴とする近赤外線吸収色素。
R1及びR2は、それぞれ独立して、置換基を有していてもよい複素環基を示す。
X1及びX2は、それぞれ独立して、炭素原子、酸素原子、窒素原子及びケイ素原子からなる群より選ばれる少なくとも1種類の原子を合計4以上有する1価の基を示し、X1及びX2は連結基を介して互いに結合していてもよい。
Mは金属原子を示す。
ベンゼン環Aは、X1以外に、それぞれ異なっていてもよい置換基Rfを有していてもよく、隣り合うRfは連結基を介して結合していてもよく、結合して縮合環を形成していてもよい。
Rf同士が結合して縮合環を形成していないときは、mは0〜4の整数であり、Rf同士が結合して縮合環を形成しているときは、該縮合環は任意の1価の置換基を有していてもよい。
ベンゼン環Bは、X2以外に、それぞれ異なっていてもよい置換基Rgを有していてもよく、隣り合うRgは連結基を介して結合していてもよく、結合して縮合環を形成していてもよい。
Rg同士が結合して縮合環を形成していないときは、nは0〜4の整数であり、Rg同士が結合して縮合環を形成しているときは、該縮合環は任意の1価の置換基を有していてもよい。]
[3]前記一般式(1)において、R1及びR2が、それぞれ独立して、置換基を有していてもよい、窒素原子、酸素原子及び硫黄原子からなる群より選ばれる少なくとも1種類の原子を有する複素環基であることを特徴とする[1]又は[2]に記載の近赤外線吸収色素。
[4]前記一般式(1)において、R1及びR2が、それぞれ独立して、置換基を有していてもよいチエニル基であることを特徴とする[3]に記載の近赤外線吸収色素。
R3は置換基を有していてもよいチエニル基を示す。
Raは炭素数3〜10の直鎖又は分岐アルキル基を示す。
Rbは炭素数1〜10の直鎖若しくは分岐アルキル基、シクロアルキル基、又は、炭素数1〜6の直鎖若しくは分岐アルコキシ基を示す(ただし、Rbが分岐アルコキシ基である場合は、Rbは、ORaと同じ基である)。
M1は金属原子を示す。]
[9]更に、極大吸収波長が750nm〜1200nmの範囲にある第二の近赤外線吸収色素を含有することを特徴とする[8]に記載の近赤外線吸収色素含有粘着剤。
[10]極大吸収波長が、粘着剤に含有されている[1]ないし[7]の何れかに記載の近赤外線吸収色素より短波長であり、かつ極大吸収波長が750nm〜950nmの範囲にある第二の近赤外線吸収色素を含有することを特徴とする[9]に記載の近赤外線吸収色素含有粘着剤。
X及びYは、それぞれ独立して、硫黄原子、酸素原子、又は、置換基を有していてもよい窒素原子を示す。
M2は金属原子を示す。
(A)Xが置換基を有する窒素原子の場合;
窒素原子の置換基は、下記一般式(4a)で表される化合物であり、
Rは、炭素原子、酸素原子、硫黄原子、窒素原子及びケイ素原子からなる群より選ばれる少なくとも1種類の原子を合計3以上有する1価の置換基を示し、Rの末端が一般式(3)のベンゼン環に結合していてもよい。
R’は、任意の1価の置換基を示し、R’同士は結合して縮合環を形成していてもよい。
R’同士が結合して縮合環を形成していないときは、n’は0〜4の整数であり、R’同士が結合して縮合環を形成しているときは、該縮合環は任意の1価の置換基を有していてもよい。)
RX及びRYは、それぞれ独立して1価の置換基を示し、連結基を介して結合していてもよく、RX及びRYが結合して縮合環を形成していてもよい。)
(B)Xが酸素原子又は硫黄原子の場合;
RYは1価の置換基を示す。
RXは下記一般式(4b)で表される化合物である。
Xhは、炭素原子、酸素原子、窒素原子及びケイ素原子からなる群より選ばれる少なくとも1種類の原子を合計3以上有する1価の基を示す。
Rhは、任意の1価の置換基を示し、Rh同士は結合して縮合環を形成していてもよい。
Rh同士が結合して縮合環を形成していないときは、pは0〜4の整数であり、Rh同士が結合して縮合環を形成しているときは、該縮合環は任意の1価の置換基を有していてもよい。)]
R4は、水素原子;炭素数1〜5の直鎖又は分岐アルキル基;アルキル基、アルコキシ基、置換アミノ基又はハロゲン原子を置換基として有していてもよいフェニル基;アルキル基、アルコキシ基、置換アミノ基又はハロゲン原子を置換基として有していてもよいフェニルチオ基を示す。
R6は、炭素数3〜10の直鎖又は分岐アルキル基を示す。
R5は、炭素数1〜10の直鎖若しくは分岐アルキル基、又は、炭素数1〜6の直鎖若しくは分岐アルコキシ基(ただし、R5が分岐アルコキシ基である場合は、R5は、OR6と同じ基である)。
M4は金属原子を表す。]
R7及びR8は、置換基を有していてもよい炭化水素基、置換基を有していてもよいカルボニル基、シアノ基、ハロゲン原子、又は、水素原子を示す。
R9及びR10は、置換基を有していてもよいアルキル基、又は、置換基を有していてもよいアリール基を示す。
M5は金属原子を示す。]
[14]更に、(メタ)アクリル系樹脂を含有することを特徴とする[8]ないし[13]の何れかに記載の近赤外線吸収色素含有粘着剤。
[16][15]に記載の近赤外線吸収フィルターを有することを特徴とするプラズマディスプレイ用前面フィルター。
[17][16]に記載のプラズマディスプレイ用前面フィルターを有することを特徴とするプラズマディスプレイ。
R1及びR2は、それぞれ独立して、置換基を有していてもよい複素環基を示す。
X1及びX2は、それぞれ独立して、炭素原子、酸素原子、窒素原子及びケイ素原子からなる群より選ばれる少なくとも1種類の原子を合計4以上有する1価の基を示し、X1及びX2は連結基を介して互いに結合していてもよい。
Mは金属原子を示す。
ベンゼン環Aは、X1以外に、それぞれ異なっていてもよい置換基Rfを有していてもよく、隣り合うRfは連結基を介して結合していてもよく、結合して縮合環を形成していてもよい。
Rf同士が結合して縮合環を形成していないときは、mは0〜4の整数であり、Rf同士が結合して縮合環を形成しているときは、該縮合環は任意の1価の置換基を有していてもよい。
ベンゼン環Bは、X2以外に、それぞれ異なっていてもよい置換基Rgを有していてもよく、隣り合うRgは連結基を介して結合していてもよく、結合して縮合環を形成していてもよい。
Rg同士が結合して縮合環を形成していないときは、nは0〜4の整数であり、Rg同士が結合して縮合環を形成しているときは、該縮合環は任意の1価の置換基を有していてもよい。]
本発明の近赤外線吸収色素は、下記一般式(1)で表されるものであることを特徴とする。
R1及びR2は、それぞれ独立して、置換基を有していてもよい複素環基を示す。
X1及びX2は、それぞれ独立して、炭素原子、酸素原子、窒素原子及びケイ素原子からなる群より選ばれる少なくとも1種類の原子を合計4以上有する1価の基を示し、X1及びX2は連結基を介して互いに結合していてもよい。
Mは金属原子を示す。
ベンゼン環Aは、X1以外に、それぞれ異なっていてもよい置換基Rfを有していてもよく、隣り合うRfは連結基を介して結合していてもよく、結合して縮合環を形成していてもよい。
Rf同士が結合して縮合環を形成していないときは、mは0〜4の整数であり、Rf同士が結合して縮合環を形成しているときは、該縮合環は任意の1価の置換基を有していてもよい。
ベンゼン環Bは、X2以外に、それぞれ異なっていてもよい置換基Rgを有していてもよく、隣り合うRgは連結基を介して結合していてもよく、結合して縮合環を形成していてもよい。
Rg同士が結合して縮合環を形成していないときは、nは0〜4の整数であり、Rg同士が結合して縮合環を形成しているときは、該縮合環は任意の1価の置換基を有していてもよい。]
炭化水素基としては、脂肪族炭化水素基、アリール基、アラルキル基等が挙げられる。
脂肪族炭化水素基としては、n−ブチル基、2−メチルブチル基、3−メチルブチル基、シクロヘキシルメチル基、ネオペンチル基、2−エチルブチル基、2−ブチル基、シクロヘキシル基、3−ペンチル基等の直鎖状、分岐鎖状若しくは環状のアルキル基;2−ブテニル基、3−ブテニル基、2,4−ペンタジエニル基等のアルケニル基;2−ヘキシン基等のアルキニル基が挙げられる。このうち好ましくは炭素数4〜12程度の脂肪族炭化水素基、特に好ましくは、炭素数4〜12程度の分岐鎖脂肪族炭化水素基である。
チエニル基、フリル基、ピロリル基、ピリジル基、イミダゾリル基、ピラゾリル基、インドールイル基、キノキサリニル基、アクリジニル基、チアゾリル基、ピラジニル基等が挙げられる。このうち好ましくは、炭素数3〜12の単環又は2環の複素環基である。
アシル基(−COR)、カルバモイル基(−CONRR’)、アルコキシカルボニル基(−C(O)OR)、アリールオキシカルボニル基、複素環オキシカルボニル基が挙げられる。具体的には、アシル基(−COR)のRは、先に挙げた脂肪族炭化水素基、アリール基、複素環基の具体例と同様のものに加え、n−プロピル基、2−プロペニル基等が挙げられる。また、カルバモイル基(−CONRR’)のR、R’は、先にあげた脂肪族炭化水素基、アリール基、複素環基の具体例と同様のものに加え、エチル基、n−プロピル基、2−プロペニル基、エチニル基等が挙げられる。アルコキシカルボニル基(−C(O)OR)のRは、先にあげた脂肪族炭化水素基の具体例と同様のものに加え、エチル基、n−プロピル基、2−プロペニル基、エチニル基等が挙げられる。更に、アリールオキシカルボニル基(−C(O)OR)のRは、先にあげたアリール基の具体例と同様のものが、複素環オキシカルボニル基(−C(O)OR)のRは、先にあげた複素環基の具体例と同様のものが挙げられる。
炭化水素チオ基(−SR)のRは、先にあげた炭化水素基、アリール基、複素環基の具体例と同様のものに加え、n−プロピル基、2−プロペニル基、エチニル基等が挙げられる。
(e)シリル基
シリル基としては、t−ブチルジフェニルシリル基、n−ブチルジメチルシリル基、ジメチルプロピルシリル基、ジメチルフェニルシリル基、ジメチルイソプロピルシリル基、トリイソプリピルシリル基等のシリル基が挙げられる。好ましくは炭素数3〜18程度のアルキルシリル基である。
炭化水素アミノ基(−NRR’)のR及びR’は、先にあげた炭化水素基、アリール基、複素環基の具体例と同様のものに加え、n−プロピル基、2−プロペニル基、エチニル基等が挙げられる。
(g)炭化水素オキシ基
炭化水素オキシ基(−OR)のRは、先にあげた炭化水素基、アリール基、複素環基の具体例と同様のものに加え、n−プロピル基、2−プロペニル基、エチニル基等が挙げられる。
例えば、ハロゲン原子、水酸基、ニトロ基、シアノ基、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、ヘテロアリール基、アルコキシ基、アリールオキシ基、ヘテロアリールオキシ基、アルキルチオ基、アリールチオ基、ヘテロアリールチオ基、アミノ基、アシル基、アミノアシル基、ウレイド基、スルホンアミド基、カルバモイル基、スルファモイル基、スルファモイルアミノ基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、ヘテロアリールオキシカルボニル基、アルキルスルホニル基、アリールスルホニル基、ヘテロアリールスルホニル基、イミド基及びシリル基等からなる群より選択された基が挙げられる。
R3は置換基を有していてもよいチエニル基を示す。
Raは炭素数3〜10の直鎖又は分岐アルキル基を示す。
Rbは炭素数1〜10の直鎖若しくは分岐アルキル基、シクロアルキル基、又は、炭素数1〜6の直鎖若しくは分岐アルコキシ基を示す(ただし、Rbが分岐アルコキシ基である場合は、Rbは、ORaと同じ基である)。
M1は金属原子を示す。]
また、本発明の一般式(1)で表される近赤外線吸収色素のモル吸光係数は、通常5000以上、好ましくは8000以上である。
本発明の一般式(1)で表される近赤外線吸収色素の好ましい製造方法は、特に限定はされるものではないが、例えば、以下の通りである。すなわち、まず、置換フェノール、置換アニリン等を出発原料とし、水酸基又はアミノ基を、KOH、NaOH、K2CO3、Na2CO3、Cs2CO3等を塩基として用い、相関移動触媒(テトラアルキルアンモニウム塩)の存在下、アルキルハライドにより、エーテル化又はN,N−アルキル化する。
本願発明の近赤外線吸収色素は、一般式(1)において、R1及びR2が複素環基を有するものである。従来公知の一般式(1)におけるR1又はR2がベンゼン環である化合物については、以下のような臭素/酢酸(Br2/AcOH)によるブロモ化の方法が、一般的な方法として知られているにすぎない。
本発明の一般式(1)で表される近赤外線吸収色素は粘着剤に含有されて使用されても、高い安定性を発揮できる。色素毎の層を形成させる必要はなく、色素の混合によっても粘着剤を調製できる点においても、本発明の近赤外線吸収色素は優れている。本発明の他の態様は近赤外線吸収色素を含有する粘着剤である。近赤外線吸収色素含有粘着剤中において、上記した本発明の近赤外線吸収色素は、1種又は2種以上を混合して用いることができる。
また、本発明の一般式(1)で表される近赤外線吸収色素は、一般式(1)で表される近赤外線吸収色素を1種又は2種以上を混合して近赤外線吸収色素混合物として用いることができる。また、後述する極大吸収波長が750nm〜1200nm、好ましくは750nm〜950nmの範囲内にある1種又は2種以上の第二の近赤外線吸収色素と混合して近赤外線吸収色素混合物として用いることができる。本発明の近赤外線吸収色素混合物は、固体状の近赤外線吸収色素を混合したものでもよいし、近赤外線吸収色素を溶媒に溶解又は分散させたものであってもよい。本発明の近赤外線吸収色素混合物は近赤外線吸収フィルター用に好適に用いることができる。
上記した近赤外線吸収色素含有粘着剤(以下、単に「粘着剤」と略記する場合がある)は、前記「本発明の近赤外線吸収色素」に加えて、更に、極大吸収波長が750nm〜1200nmの範囲にある第二の近赤外線吸収色素を含有することが、吸収波長域を広げるために好ましい。
X及びYは、それぞれ独立して、硫黄原子、酸素原子、又は、置換基を有していてもよい窒素原子を示す。
M2は金属原子を示す。
(A)Xが置換基を有する窒素原子の場合;
窒素原子の置換基は、下記一般式(4a)で表される化合物であり、
Rは、炭素原子、酸素原子、硫黄原子、窒素原子及びケイ素原子からなる群より選ばれる少なくとも1種類の原子を合計3以上有する1価の置換基を示し、Rの末端が一般式(3)のベンゼン環に結合していてもよい。
R’は、任意の1価の置換基を示し、R’同士は結合して縮合環を形成していてもよい。
R’同士が結合して縮合環を形成していないときは、n’は0〜4の整数であり、R’同士が結合して縮合環を形成しているときは、該縮合環は任意の1価の置換基を有していてもよい。
RX及びRYは、それぞれ独立して1価の置換基を示し、連結基を介して結合していてもよく、RX及びRYが結合して縮合環を形成していてもよい。]
RYは1価の置換基を示す。
RXは下記一般式(4b)で表される化合物である。
Xhは、炭素原子、酸素原子、窒素原子及びケイ素原子からなる群より選ばれる少なくとも1種類の原子を合計3以上有する1価の基を示す。
Rhは、任意の1価の置換基を示し、Rh同士は結合して縮合環を形成していてもよい。
Rh同士が結合して縮合環を形成していないときは、pは0〜4の整数であり、Rh同士が結合して縮合環を形成しているときは、該縮合環は任意の1価の置換基を有していてもよい。]
窒素原子の置換基は、下記一般式(4a)で表される基である。
一般式(4a)において、R’は、任意の置換基であり、R’同士が結合して縮合環を形成してもよい。n’は、単環の場合0〜4であり、縮合環の場合0〜10である。
炭化水素基としては、脂肪族炭化水素基、アリール基、アラルキル基等が挙げられる。
脂肪族炭化水素基としては、n−ブチル基、2−メチルブチル基、3−メチルブチル基、シクロヘキシルメチル基、ネオペンチル基、2−エチルブチル基、2−ブチル基、シクロヘキシル基、3−ペンチル基等の直鎖状、分岐鎖状若しくは環状のアルキル基;2−ブテニル基、3−ブテニル基、2,4−ペンタジエニル基等のアルケニル基;2−ヘキシン基等のアルキニル基が挙げられる。このうち好ましくは炭素数4〜12程度の脂肪族炭化水素基、特に好ましくは、炭素数4〜12程度の分岐鎖脂肪族炭化水素基である。
チエニル基、フリル基、ピロリル基、ピリジル基、イミダゾリル基、ピラゾリル基、インドールイル基、キノキサリニル基、アクリジニル基、チアゾリル基、ピラジニル基等が挙げられる。このうち好ましくは、炭素数3〜12程度の単環又は2環式5員環複素環基である。
アシル基(−COR)、カルバモイル基(−CONRR’)、アルコキシカルボニル基(−C(O)OR)、アリールオキシカルボニル基、複素環オキシカルボニル基が挙げられる。具体的には、アシル基(−COR)のRは、先に挙げた脂肪族炭化水素基、アリール基、複素環基の具体例と同様のものに加え、n−プロピル基、2−プロペニル基等が挙げられる。また、カルバモイル基(−CONRR’)のR、R’は、先にあげた脂肪族炭化水素基、アリール基、複素環基の具体例と同様のものに加え、エチル基、n−プロピル基、2−プロペニル基、エチニル基等が挙げられる。アルコキシカルボニル基(−C(O)OR)のRは、先にあげた脂肪族炭化水素基の具体例と同様のものに加え、エチル基、n−プロピル基、2−プロペニル基、エチニル基等が挙げられる。更に、アリールオキシカルボニル基(−C(O)OR)のRは、先にあげたアリール基の具体例と同様のものが、複素環オキシカルボニル基(−C(O)OR)のRは、先にあげた複素環基の具体例と同様のものが挙げられる。
炭化水素チオ基(−SR)のRは、先にあげた炭化水素基、アリール基、複素環基の具体例と同様のものに加え、n−プロピル基、2−プロペニル基、エチニル基等が挙げられる。
シリル基としては、t−ブチルジフェニルシリル基、n−ブチルジメチルシリル基、ジメチルプロピルシリル基、ジメチルフェニルシリル基、ジメチルイソプロピルシリル基、トリイソプリピルシリル基等のシリル基が挙げられる。好ましくは炭素数3〜18程度のアルキルシリル基である。
炭化水素アミノ基(−NRR’)のR及びR’は、先にあげた炭化水素基、アリール基、複素環基の具体例と同様のものに加え、n−プロピル基、2−プロペニル基、エチニル基等が挙げられる。
炭化水素オキシ基(−OR)のRは、先にあげた炭化水素基、アリール基、複素環基の具体例と同様のものに加え、n−プロピル基、2−プロペニル基、エチニル基等が挙げられる。
例えば、ハロゲン原子、水酸基、ニトロ基、シアノ基、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、ヘテロアリール基、アルコキシ基、アリールオキシ基、ヘテロアリールオキシ基、アルキルチオ基、アリールチオ基、ヘテロアリールチオ基、アミノ基、アシル基、アミノアシル基、ウレイド基、スルホンアミド基、カルバモイル基、スルファモイル基、スルファモイルアミノ基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、ヘテロアリールオキシカルボニル基、アルキルスルホニル基、アリールスルホニル基、ヘテロアリールスルホニル基、イミド基及びシリル基等からなる群より選択された基が挙げられる。
例えば、ハロゲン原子、水酸基、ニトロ基、シアノ基、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、ヘテロアリール基、アルコキシ基、アリールオキシ基、ヘテロアリールオキシ基、アルキルチオ基、アリールチオ基、ヘテロアリールチオ基、アミノ基、アシル基、アミノアシル基、ウレイド基、スルホンアミド基、カルバモイル基、スルファモイル基、スルファモイルアミノ基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、ヘテロアリールオキシカルボニル基、アルキルスルホニル基、アリールスルホニル基、ヘテロアリールスルホニル基、イミド基及びシリル基等からなる群より選択された基が挙げられる。
Zは、酸素原子、硫黄原子、又は置換基を有していてもよい窒素原子を示す。
M2は金属原子を表す。
ここで、一般式(3a)のZは、一般式(3)のY、一般式(3a)のM2は一般式(3)のM2に該当する。また、一般式(3a)のR11及びR12は一般式(a)のRに該当する。
(1)−(i)Xが置換基を有する窒素原子、かつ、Yが酸素原子、かつ、RxとRyとが連結基を介して結合している場合である。特に、ベンゼン環を形成している場合には、RxとRyとが結合して形成されたベンゼン環は、分岐鎖アルキル基で2個以上置換されていることが望ましい。窒素原子の置換基である上記式(4a)のRとしては、特に、炭素数3〜10程度の置換基を有していてもよい直鎖、分岐鎖アルキル基、又は、炭素数2〜10程度の置換基を有していてもよいアルコキシ基、又は、アルキルチオ基、又は、置換アミノ基である。R同士は、連結基を介して結合していてもよい。
RXは下記一般式(4b)で表される基である。
一般式(4b)において、Xhは炭素原子、酸素原子、窒素原子及びケイ素原子から選ばれる少なくとも1種類の原子を合計4以上有する、1価の置換基を示す。Xhとしては、置換されていてもよい炭化水素基、置換されていてもよいカルボニル基、置換されていてもよい炭化水素チオ基、置換されていてもよいシリル基、置換されていてもよい炭化水素アミノ基、置換されていてもよい炭化水素オキシ基が挙げられる。具体的には先の一般式(3)の一般式(4a)のRのうち炭素原子、酸素原子、窒素原子及びケイ素原子から選ばれる少なくとも1種類の原子を合計4以上有するものである。
Rhは、該置換基の種類は色素の安定性や、粘着性樹脂への分解/溶解性に影響を与えないものであれば特に限定されない。
X11及びX12は、それぞれ独立に、炭素原子、酸素原子、窒素原子及びケイ素原子から選ばれる少なくとも1種類の原子を合計4以上有する1価の基である。X11及びX12が連結基を介して結合していてもよい。
M3は、金属原子を表す。
R4は、水素原子;炭素数1〜5の直鎖又は分岐アルキル基;アルキル基、アルコキシ基、置換アミノ基又はハロゲン原子を置換基として有していてもよいフェニル基;アルキル基、アルコキシ基、置換アミノ基又はハロゲン原子を置換基として有していてもよいフェニルチオ基を示す。
R6は、炭素数3〜10の直鎖又は分岐アルキル基を示す。
R5は、炭素数1〜10の直鎖若しくは分岐アルキル基、又は、炭素数1〜6の直鎖若しくは分岐アルコキシ基(ただし、R5が分岐アルコキシ基である場合は、R5は、OR6と同じ基である)。
M4は金属原子を表す。]
R7及びR8は、置換基を有していてもよい炭化水素基、置換基を有していてもよいカルボニル基、シアノ基、ハロゲン原子、又は、水素原子を示す。
R9及びR10は、置換基を有していてもよいアルキル基、又は、置換基を有していてもよいアリール基を示す。
M5は金属原子を示す。]
M5としては、Ni,Pd,Pt,Co,Fe,Cu,Au,Cr,Mnが、好ましい。更に好ましくは、Ni,Pdであり、最も好ましくは、Niである。
脂肪族炭化水素基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、n−ブチル基、2−メチルプロピル基、2−メチルブチル基、3−メチルブチル基、シクロヘキシルメチル基、ネオペンチル基、2−エチルブチル基、イソプロピル基、2−ブチル基、シクロヘキシル基、3−ペンチル基、tert−ブチル基、1,1−ジメチルプロピル基等の直鎖状、分岐鎖状若しくは環状のアルキル基;2−プロペニル基、2−ブテニル基、3−ブテニル基、2,4−ペンタジエニル基等のアルケニル基;エチニル基等のアルキニル基が挙げられる。このうち好ましくは炭素数10以下の分岐鎖アルキル基である。
(a)R7及びR8において、p−位かつ/又は、m−位に置換されていてもよいフェニル基を有する場合;
フェニル基の置換基は、1価の置換基で、隣りあった置換基は、直接、又は、連結基を介して結合していてもよい。例えば、ハロゲン原子、水酸基、ニトロ基、シアノ基、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、ヘテロアリール基、アルコキシ基、アリールオキシ基、ヘテロアリールオキシ基、アルキルチオ基、アリールチオ基、ヘテロアリールチオ基、アミノ基、アシル基、アミノアシル基、ウレイド基、スルホンアミド基、カルバモイル基、スルファモイル基、スルファモイルアミノ基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、ヘテロアリールオキシカルボニル基、アルキルスルホニル基、アリールスルホニル基、ヘテロアリールスルホニル基、イミド基又はシリル基等が挙げられる。
オルト位の置換基が、炭素原子、酸素原子、硫黄原子、窒素原子及びケイ素原子から選ばれる少なくとも1種類の原子を合計4以上有する1価の置換基である場合が特に好ましい。具体的には、炭化水素基としては、以下の(1)〜(3)である。
シリル基としては、t−ブチルジフェニルシリル基、n−ブチルジメチルシリル基、ジメチルプロピルシリル基、ジメチルフェニルシリル基、ジメチルイソプロピルシリル基、トリイソプリピルシリル基等のシリル基が挙げられ、好ましくは炭素数3以上、18以下のアルキルシリル基である。
R7のオルト位の置換基は、炭素原子、硫黄原子、酸素原子、窒素原子及びケイ素原子から選ばれる少なくとも1種類の原子を合計3以上有する、1価の置換基の場合が好ましい。特に好ましくは、アルキル基、アルコキシ基、アルキルチオ基である。オルト位以外にも置換基を有していてもよいが、好ましくは、アルキル基、アルコキシ基、アルキルチオ基、フッ素原子、塩素原子、シアノ基である。R8の置換基は、フェニル基のメタ位かつ/又はパラ位にあることが好ましく、任意の1価の基であるが、特に好ましくは、アルキル基、アルコキシ基、アルキルチオ基、フッ素原子、塩素原子、シアノ基である。
R7及びR8のオルト位の置換基は、炭素原子、酸素原子、硫黄原子、窒素原子及びケイ素原子から選ばれる少なくとも1種類の原子を合計2以上有する、1価の置換基の場合が好ましい。特に好ましくは、アルキル基、アルコキシ基、アルキルチオ基であり、特に好ましくは、分岐鎖アルキル基、又は、分岐鎖アルコキシ基である。オルト位以外にも置換基を有していてもよいが、好ましくは、アルキル基、アルコキシ基、アルキルチオ基、フッ素原子、塩素原子、シアノ基である。
本発明の近赤外線吸収色素含有粘着剤は、本発明の一般式(1)で表される近赤外線吸収色素と粘着性樹脂とを含有するものである。また、本発明の一般式(1)で表される近赤外線吸収色素と、「極大吸収波長が750nm〜1200nmの範囲にある第二の近赤外線吸収色素」、特に好ましくは「極大吸収波長が、粘着剤に実際に含有されている本発明の近赤外線吸収色素より短波長にあり、かつ極大吸収波長が750nm〜950nmの範囲にある第二の近赤外線吸収色素」と、粘着性樹脂とを含有するものであってもよい。以下、「本発明の一般式(1)で表される近赤外線吸収色素」と「第二の近赤外線吸収色素」を総称して、単に「近赤外線吸収色素」と記載することがある。
(1)老化防止剤として、フェノール系誘導体、アミン系誘導体、リン系誘導体、有機チオ酸塩等。
(3)低温特性等の改善のため、フタル酸系可塑剤、リン酸エステル系可塑剤、アジピン酸エステル系可塑剤、セバチン酸エステル系可塑剤、リシノール酸エステル系可塑剤、ポリエステル系可塑剤、エポキシ系可塑剤等。
色素と粘着性樹脂との混合は、所定の量比で全量を一度に混合してもよいし、一方に対して、他方を段階的に混合してもよい。通常、粘着性樹脂と色素を一度に混合する。
乾燥後の膜厚が、1μm〜1000μmとなるように加工することが好ましい。より好ましくは、接着強度の維持、硬度の確保等から10〜100μmである。
通常フィルムや積層体上に膜状に成形する。具体的にはPET、TAC等のフィルム基材や反射防止フィルムや電磁波シールドフィルム等の機能性フィルムの裏面、ガラス、アクリル板、ポリカーボネート板、又は既に機能性材料を積層した物に枚葉塗布してもよい。
また、剥離処理したフィルム上に上記粘着剤を塗布し、更に乾燥後、上記剥離フィルムと剥離強度の違う剥離フィルムをラミネーター等で貼り合せることによりフィルム基材を有しない両面接着フィルムとして使用することが出来る。
本発明の近赤外線吸収色素含有粘着剤の耐熱性、耐湿熱性、耐光性等の耐久性は、例えば、以下の方法により評価することができる。
上記の方法で作製した試験片を、高温(例えば、温度70℃〜100℃)の恒温槽に入れ、長時間(例えば100時間〜500時間)放置し、放置前(試験前)の吸収強度に対する放置後(試験後)の吸収強度の変化を求めることにより、耐熱性の評価を行なうことができる。
上記の方法で作製した試験片を、比較的高温で(例えば、温度50℃〜70℃)、高湿度(例えば、相対湿度80%〜95%)の恒温恒湿槽に入れ、長時間(例えば100時間〜500時間)放置し、放置前(試験前)の吸収強度に対する放置後(試験後)の吸収強度の変化を求めることにより、耐湿熱性の評価を行なうことができる。
上記の方法で作製した試験片に対して、波長300〜400nmでの放射照度64.5W/m2の光を160時間照射することにより、耐光性の評価を行なうことができる。耐光性試験に用いる光は、波長300〜400nmでの放射照度64.5W/m2の光であるが、好ましくは耐光性の性能物性の指標となる、波長340nmで0.55W/m2、波長420nmで1.38W/m2、波長300〜400nmで64.5W/m2、波長300〜800nmで605.4W/m2の照射強度のキセノン光に対して、UV光をカットした光を用いるのがよい。
上記の近赤外線吸収色素含有粘着剤の層を有する近赤外線吸収フィルターは、耐久性に優れ、750nm〜1200nmの全波長域にわたって吸収を有する点で優れている。近赤外線吸収フィルターは、基材に本発明の近赤外線吸収色素を含む粘着剤により粘剤層を形成し、目的に応じて、多様な層を接着して製造することができる。本発明によれば、近赤外線吸収層を省くことが可能になり、光学フィルターの製造工程を簡便化することができる。
本発明の近赤外線吸収フィルターの製造方法としては、透明基板に近赤外線吸収色素及び粘着性樹脂を含む塗工液をコーティングする方法、近赤外線吸収色素及び粘着性樹脂を溶融混錬してフィルム状に成形する方法等が挙られる。なかでも、近赤外線吸収色素に対する負荷を低減するため、塗工液をコーティングする方法が好ましい。
本発明の近赤外線吸収フィルターを構成する透明基板としては、実質的に透明であって、吸収、散乱が大きくない基材であればよく、特に制限はない。その具体的な例としては、ガラス、ポリオレフィン系樹脂、非晶質ポリオレフィン系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリ(メタ)アクリル酸エステル系樹脂、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビニル、ポリアリレート樹脂、ポリエーテルサルホン樹脂等が挙げられる。これらの中では、特に非晶質ポリオレフィン系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリ(メタ)アクリル酸エステル系樹脂、ポリアリレート樹脂、ポリエーテルサルホン樹脂が好ましい。
更に、透明基板は、コロナ放電処理、火炎処理、プラズマ処理、グロー放電処理、粗面化処理、薬品処理等の従来公知の方法による表面処理や、アンカーコート剤やプライマー等のコーティングを施してもよい。
近赤外線吸収色素を含む粘着剤の塗工液は、近赤外線吸収色素を粘着性樹脂とともに溶媒中に溶解又は分散させることにより、調製することができる。また、分散させる場合、近赤外線吸収色素を必要に応じて分散剤を用いて、粒径を通常0.1〜3μmに微粒子化し、粘着性樹脂とともに、溶媒に分散させて調製することもできる。
尚、粘着性樹脂に対する近赤外線吸収色素の濃度としては、当然のことながら、近赤外線吸収色素含有粘着剤の厚さにも依存するため、溶融混練してフィルム状に成形するような場合には、上述の濃度よりは低くなる。
近赤外線吸収色素を含む粘着剤の乾燥後の膜厚が、通常0.1μm以上、好ましくは0.5μm以上、通常5000μm以下、好ましくは1000μm以下、より好ましくは100μm以下となるように塗布される。
本発明の赤外線吸収色素を含む粘着剤を塗布したフィルターは、更に紫外線カット層を設けることにより、近赤外線吸収色素との相乗効果によって、近赤外線吸収フィルターの耐光性を著しく向上させることができる。本発明の粘着剤によって紫外線カット層を基材と接着してもよいし、粘着剤と他の層とを接着した後、更に他の粘着剤によって紫外線カット層を接着してもよい。
紫外線カット層に用いられる紫外線吸収剤としては、300〜400nmの間に極大吸収を有し、その領域の光を効率よくカットする化合物であれば、有機系、無機系のいずれも特に限定なく用いることができる。例えば有機系紫外線吸収剤としては、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤、ベンゾフェノン系紫外線吸収剤、サリチル酸エステル系紫外線吸収剤、トリアジン系紫外線吸収剤、パラアミノ安息香酸系紫外線吸収剤、ケイ皮酸系紫外線吸収剤、アクリレート系紫外線吸収剤、ヒンダードアミン系紫外線吸収剤等が挙げられる。無機系紫外線級剤としては、酸化チタン系紫外線吸収剤、酸化亜鉛系紫外線吸収剤、微粒子酸化鉄系紫外線吸収剤等が挙げられる。しかし、無機系紫外線吸収剤の場合は、紫外線カット層中においては微粒子状態で存在しているため、近赤外線吸収フィルターの効率を損なう恐れがあることから、有機系紫外線吸収剤が好ましい。
また、紫外線カットフィルムは、市販のUVカットフィルターを使用することもできる。例えば、富士フィルム社製のSC−38、SC−39、SC−42、三菱レーヨン社製のアクリプレン等が挙げられる。上記のUVカットフィルター、SC−39、アクリプレンは、ともに350nmの波長を99%以上吸収する紫外線カットフィルムである。
また、本発明により得られる近赤外線吸収フィルターは、本発明のディスプレイパネル用フィルター以外にも、熱線遮断フィルム、サングラス、保護眼鏡、リモコン受光器等幅広い用途に使用することができる。
本発明の電子ディスプレイ用フィルターは、上記近赤外線吸収フィルターを用いる以外は、通常、用いられる構成や製造方法等を任意にとることができ、特に限定されるものではない。
(1)色調調整層(可視光吸収層)
通常のプラズマディスプレイの可視光の発光は、450nmをピークとして、400〜500nmに青色の発光が存在し、525nmをピークとして500〜550nmに緑の発光が存在し、また、赤色の発光は595nm、610nm、625nmにシャープな発光として存在している。
このうち、赤色の発光のうち595nmの発光は、プラズマディスプレイの赤色表示時の赤をオレンジ色がからせる発光であるので、この領域に吸収を持つ色素を前面フィルターに含有させてカットさせることが通常である。
本発明の近赤外線吸収フィルターを含め、一般的な近赤外線吸収フィルターはやや緑色を帯びることが多い。プラズマディスプレイ等のディスプレイ用途に使用する場合は、その色は無彩色であることが好ましいため、ディスプレイの輝度を大きく損なわない程度に、緑色の補色となるような500〜600nmに吸収を持つ色材を含有させ、無彩色化することが好ましい。
これらの色素を含有する層は、近赤外線吸収層とは別の層として作成し、近赤外線吸収層と貼り合わせた積層体として用いてもよい。また、近赤外線吸収層と混合した際の発色性、耐久性等諸特性に問題がなければ、近赤外線吸収層と同一層となるようにしてもよい。なかでも、工程簡略化、コスト削減等の観点から後者の方が好ましい。
膜厚も近赤外線吸収色素及び粘着性樹脂を含む塗工液の場合と同様に、通常0.1μm以上、好ましくは0.5μm以上、通常1000μm以下、好ましくは500μm以下となるように塗布される。
プラズマディスプレイパネル用フィルターに用いられる電磁波カット層の作製は、金属酸化物等の蒸着又はスパッタリング方法等が利用できる。通常は酸化インジウムスズ(ITO)を用いることが一般的である。誘電体層と金属層を基材上に交互にスパッタリング等で積層させることで1000nm以上の光をカットすることもできる。誘電体層としては酸化インジウム、酸化亜鉛等の透明な金属酸化物等であり、金属層としては銀又は銀−パラジウム合金が一般的である。通常、誘電体層から順次3層、5層、7層又は11層程度積層する。基材としては、本発明の近赤外線吸収フィルターをそのまま利用してもよいし、樹脂フィルム又はガラス上に蒸着又はスパッタリングによって電磁波カット層を設けた後に、本発明の近赤外線吸収フィルターと貼り合わせてもよい。
本発明のプラズマディスプレイパネル用フィルターに用いられる反射防止層としては、表面の反射を抑えてフィルターの透過率を向上させるために、金属酸化物、フッ化物、ケイ化物、ホウ化物、炭化物、窒化物、硫化物等の無機物を、真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法、イオンビームアシスト法等で単層又は多層に積層させる方法や、アクリル樹脂、フッ素樹脂等の屈折率の異なる樹脂を単層又は多層に積層させる方法等がある。また、反射防止処理を施したフィルムを該フィルター上に貼り付けることもできる。
上述の各層の他にぎらつき防止層(ノングレア層)を設けてもよい。ノングレア層は、フィルターの視野角を広げる目的で、透過光を散乱させるために、シリカ、メラミン、アクリル等の微粉体をインキ化して、表面にコーティングする方法等を用いることができる。インキの硬化は、熱硬化又は光硬化を用いることができる。また、ノングレア処理したフィルムを該フィルター上に貼り付けることもできる。更に必要であれば、ハードコート層を設けることもできる。
本発明の近赤外線吸収色素含有の粘着剤を含有する近赤外線吸収フィルターは、耐熱性、耐湿熱性、耐光性等の耐久性に優れている。
電子ディスプレイ用フィルターとして必要な耐久性の一つが、耐光性である。電子ディスプレイからの発光光、照射光、及び電子ディスプレイに入射する環境光による劣化がないことが、実用上非常に重要である。
耐光性に加え、耐熱性を有するものは、保管中や運搬中の劣化低減に有効である。更に、電子ディスプレイのパネルへの直貼り用途にも有効である。例えば、電子ディスプレイの一つとして、注目されているプラズマディスプレイパネル(PDP)では、近年、前面ガラスフィルターの機能を持たせたフィルターを、直接、パネルへ貼りつけ、反射像映り込み排除による画像向上、部材数低減による工程簡略化、ガラス排除による軽量化を図った直貼り方式が提案されている。この方式では、電子ディスプレイ用フィルター自体に、パネルからの熱が直接伝わることから、従来の前面ガラスフィルターと電子ディスプレイパネルの間に空隙がある方式よりも耐熱性が求められている。
更に好ましくは、500時間の暴露において、該割合が50%以上であることが、実用上必要である。より好ましくは80%以上である。
特に好ましい耐熱性は、温度90℃の環境下に250時間暴露し、暴露前の最大吸収波長において暴露前後の吸収強度を対比した「暴露後の吸収強度÷暴露前の吸収強度×100」で算出される割合が50%以上、より好ましくは80%以上である。
また耐湿熱性を有するものには、実用上の耐性、信頼性向上はもちろんのこと、船便での運搬や保管での劣化低減にも非常に有効である。重量がある輸出製品は船便での運搬がなされるが、船底近くでの保管場所では、非常に湿度の高い環境となる。
耐湿熱性の性能物性の指標は以下のとおりである。
温度60℃相対湿度90%の環境下に250時間暴露し、暴露前の最大吸収波長において暴露前後の吸収強度を対比した「暴露後の吸収強度÷暴露前の吸収強度×100」で算出される割合が、50%以上であることが、実用上必要である。より好ましくは80%以上である。
更に好ましくは、500時間の暴露において、該割合が50%以上であることが、実用上必要である。より好ましくは80%以上である。
またこれら耐久性及び信頼性以外に、電子ディスプレイ用フィルターとして、特に750nm〜1200nmの波長領域において、コードレスホン、近赤外線リモコンを使うビデオデッキ等、周辺にある電子機器に作用し誤動作を起こす原因となることから、750nm〜1200nmの近赤外線を遮蔽する機能が必要である。
750nm〜1200nmの波長領域を遮蔽するためには、前記した通り、複数の近赤外線吸収色素を含有することが好ましい。1つの色素で分光透過率40%以下を達成できれば、複数の色素を含有することで、より好ましい分光透過率10%以下を達成することは可能である。
質量分析結果(EI−MS法):374
化合物3(1.5g、4.07mmol)を酢酸(10mL)に溶解し、臭素(0.65g、4.07mmol)の酢酸溶液(10mL)を室温で滴下した。滴下後、1時間室温で攪拌した後、氷水に注いだ。その後、酢酸エチルで抽出し、有機層を炭酸水素ナトリウムで中和した。有機層を減圧濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製したが、目的化合物4は得られなかった。
化合物3(2.55g、6.82mmol)を、室温でTHF(50mL)に溶解した。0℃まで冷却し、フェニルトリメチルアンモニウムトリブロミド(2.69g、7.16mmol)を加え、0℃で1時間攪拌した後、反応溶液を氷水に注いだ。その後、酢酸エチルで抽出し、有機層を飽和食塩水で洗浄した後、減圧濃縮したところ、目的とする化合物4が得られた。得られた化合物4は、そのまま次の反応(合成例1−3)に用いた。
質量分析結果(EI−MS法):452
質量分析結果(EI−MS法):494
質量分析結果(EI−MS法):448
尚、本明細書においては、上記化合物7のように、金属原子と反応させて近赤外線吸収色素を得る化合物を単に「前駆体」と表現する場合がある。
質量分析結果(EI−MS法):898
λmax(クロロホルム中) :935nm
質量分析結果(EI−MS法):898
λmax(クロロホルム中) :951nm
質量分析結果(EI−MS法):786
λmax(クロロホルム中) :936nm
質量分析結果(EI−MS法):838
λmax(クロロホルム中) :934nm
質量分析結果(EI−MS法):866
λmax(クロロホルム中) :934nm
質量分析結果(EI−MS法):950
λmax(クロロホルム中) :950nm
質量分析結果(EI−MS法):234
質量分析結果(EI−MS法):312
質量分析結果(EI−MS法):360
質量分析結果(EI−MS法):359
質量分析結果(EI−MS法):432
質量分析結果(EI−MS法):866
λmax(クロロホルム中) :970nm
質量分析結果(EI−MS法):866
λmax(クロロホルム中) :975nm
質量分析結果(EI−MS法):866
λmax(クロロホルム中) :975nm
公知の方法で得られた4,5−ビス(sec−プロピルチオ)−1,3−ジチオール−2−オン1.0g(3.75mmol)に1mol/Lナトリウムメトキシドーメタノール溶液9.4mL(2.5当量)を加え、25℃で30分撹拌した。これにメタノール1mLに溶かした0.5当量の塩化ニッケル六水和物を加え、更に25℃で30分撹拌した。この混合液にトルエン50mL及び酸型イオン交換樹脂(DIAION―PK212;H型)2.0gを加え、空気をバブリングしながら、3時間撹拌し反応を行った。得られた緑色反応溶液をろ過し、イオン交換樹脂を濾別後、濾液を水洗してから濃縮した。これにメタノール25mLを加え、懸洗後、固体を濾取し、下記式で表される近赤外線吸収色素を81%の収率で得た。
質量分析結果(EI−MS法):536
λmax(クロロホルム中) :1007nm
上記実施例1〜8、及び比較例1で得られた近赤外線吸収色素の分光透過スペクトル測定の結果を、図1〜図9に示す。
また、これらの近赤外線吸収色素を用いて試験片を製造し、以下の熟成試験、耐熱湿性試験、耐熱性試験を行なった。結果を表1及び表2に示す。吸収強度は、分光透過スペクトル測定(株式会社島津製作所製分光光度計 UV−3600 による測定)により透過率を得て、該透過率から各試験片の極大吸収波長での吸収強度を算出した。
近赤外線吸収色素をトルエン8.0gに添加して攪拌し、更にアクリル系粘着主剤(綜研化学株式会社製、SKダイン「登録商標」1811L)16.0gを添加し、よく攪拌して溶解させた。その中に、イソシアネート系硬化剤(綜研化学株式会社製、L−45)を規定量添加し、よく攪拌して、近赤外線吸収色素含有粘着剤を製造した。攪拌時に巻き込んだ気泡は、超音波をかけるか、又は静止して気泡を上方へ集め、取り除いた。なお、SKダイン1811Lは、酸価が0mgKOH/g、水酸基価が0.2mgKOH/gである。
上記近赤外線吸収色素含有粘着剤を、ベーカー式アプリケータを用い、厚さ75μmのポリエチレンテレフタレート製フィルム上に、厚さ200μmで塗工し、100℃で2分乾燥し、厚20μmの近赤外線吸収色素含有粘着剤層を形成した。次いで、近赤外線吸収色素含有粘着剤層側に厚さ75μmのポリエチレンテレフタレート製フィルムをローラで圧着し、近赤外線吸収色素含有粘着剤層を挟んだ積層体(近赤外線吸収フィルター)の試験片を得た。
試験片を、温度24℃、相対湿度45%の条件下で3日間放置した。試験前の吸収強度に対する試験後の吸収強度の変化を求め、以下の基準で評価を行なった。
◎:実質的変化なし
△:10%未満の変化
×:10%以上の変化
試験片を、温度60℃、相対湿度90%の恒温恒湿槽に入れ、120時間、240時間及び480時間放置した。試験前の吸収強度に対する試験後の吸収強度の変化を求め、以下の基準で評価を行なった。
◎:試験前の吸収強度に対する試験後の吸収強度が95%以上
○:試験前の吸収強度に対する試験後の吸収強度が90%以上95%未満
△:試験前の吸収強度に対する試験後の吸収強度が85%以上90%未満
×:試験前の吸収強度に対する試験後の吸収強度が85%未満
試験片を、温度80℃の恒温槽に入れ、120時間、240時間及び480時間放置した。試験前の吸収強度に対する試験後の吸収強度の変化を求め、以下の基準で評価を行なった。
◎:試験前の吸収強度に対する試験後の吸収強度が95%以上
○:試験前の吸収強度に対する試験後の吸収強度が90%以上95%未満
△:試験前の吸収強度に対する試験後の吸収強度が85%以上90%未満
×:試験前の吸収強度に対する試験後の吸収強度が85%未満
Claims (18)
- 下記一般式(1)で表されるものであることを特徴とする近赤外線吸収色素。
R1及びR2は、それぞれ独立して、置換基を有していてもよい複素環基を示す。
X1及びX2は、それぞれ独立して、炭素原子、酸素原子、窒素原子及びケイ素原子からなる群より選ばれる少なくとも1種類の原子を合計4以上有する1価の基を示し、X1及びX2は連結基を介して互いに結合していてもよい。
Mは金属原子を示す。
ベンゼン環Aは、X1以外に、それぞれ異なっていてもよい置換基Rfを有していてもよく、隣り合うRfは連結基を介して結合していてもよく、結合して縮合環を形成していてもよい。
Rf同士が結合して縮合環を形成していないときは、mは0〜4の整数であり、Rf同士が結合して縮合環を形成しているときは、該縮合環は任意の1価の置換基を有していてもよい。
ベンゼン環Bは、X2以外に、それぞれ異なっていてもよい置換基Rgを有していてもよく、隣り合うRgは連結基を介して結合していてもよく、結合して縮合環を形成していてもよい。
Rg同士が結合して縮合環を形成していないときは、nは0〜4の整数であり、Rg同士が結合して縮合環を形成しているときは、該縮合環は任意の1価の置換基を有していてもよい。] - 前記一般式(1)において、X1及びX2が、それぞれ独立して、−ORa(Raは、炭素数3〜10の直鎖又は分岐アルキル基を示す。)であることを特徴とする請求項1に記載の近赤外線吸収色素。
- 前記一般式(1)において、R1及びR2が、それぞれ独立して、置換基を有していてもよい、窒素原子、酸素原子及び硫黄原子からなる群より選ばれる少なくとも1種類の原子を有する複素環基であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の近赤外線吸収色素。
- 前記一般式(1)において、R1及びR2が、それぞれ独立して、置換基を有していてもよいチエニル基であることを特徴とする請求項3に記載の近赤外線吸収色素。
- 前記一般式(1)において、置換基Rf及び置換基Rgが、それぞれ独立して、炭素数1〜10の直鎖若しくは分岐アルキル基、アリール基、アルキル基の炭素数1〜10のアラルキル基、又は、炭素数1〜10の直鎖若しくは分岐アルコキシ基であることを特徴とする請求項1ないし請求項4の何れかの請求項に記載の近赤外線吸収色素。
- 極大吸収波長が850nm〜1200nmの範囲にあることを特徴とする請求項1ないし請求項6の何れかの請求項に記載の近赤外線吸収色素。
- 請求項1ないし請求項7の何れかの請求項に記載の近赤外線吸収色素を含有することを特徴とする近赤外線吸収色素含有粘着剤。
- 更に、極大吸収波長が750nm〜1200nmの範囲にある第二の近赤外線吸収色素を含有することを特徴とする請求項8に記載の近赤外線吸収色素含有粘着剤。
- 極大吸収波長が、粘着剤に含有されている請求項1ないし請求項7の何れかの請求項に記載の近赤外線吸収色素より短波長であり、かつ極大吸収波長が750nm〜950nmの範囲にある第二の近赤外線吸収色素を含有することを特徴とする請求項9に記載の近赤外線吸収色素含有粘着剤。
- 前記第二の近赤外線吸収色素が、下記一般式(3)で表される近赤外線吸収色素であることを特徴とする請求項10に記載の近赤外線吸収色素含有粘着剤。
X及びYは、それぞれ独立して、硫黄原子、酸素原子、又は、置換基を有していてもよい窒素原子を示す。
M2は金属原子を示す。
(A)Xが置換基を有する窒素原子の場合;
窒素原子の置換基は、下記一般式(4a)で表される化合物であり、
Rは、炭素原子、酸素原子、硫黄原子、窒素原子及びケイ素原子からなる群より選ばれる少なくとも1種類の原子を合計3以上有する1価の置換基を示し、Rの末端が一般式(3)のベンゼン環に結合していてもよい。
R’は、任意の1価の置換基を示し、R’同士は結合して縮合環を形成していてもよい。
R’同士が結合して縮合環を形成していないときは、n’は0〜4の整数であり、R’同士が結合して縮合環を形成しているときは、該縮合環は任意の1価の置換基を有していてもよい。)
RX及びRYは、それぞれ独立して1価の置換基を示し、連結基を介して結合していてもよく、RX及びRYが結合して縮合環を形成していてもよい。)
(B)Xが酸素原子又は硫黄原子の場合;
RYは1価の置換基を示す。
RXは下記一般式(4b)で表される化合物である。
Xhは、炭素原子、酸素原子、窒素原子及びケイ素原子からなる群より選ばれる少なくとも1種類の原子を合計3以上有する1価の基を示す。
Rhは、任意の1価の置換基を示し、Rh同士は結合して縮合環を形成していてもよい。
Rh同士が結合して縮合環を形成していないときは、pは0〜4の整数であり、Rh同士が結合して縮合環を形成しているときは、該縮合環は任意の1価の置換基を有していてもよい。)] - 前記一般式(3)で表される第二の近赤外線吸収色素が、下記一般式(5)で表される第二の近赤外線吸収色素であることを特徴とする請求項11に記載の近赤外線吸収色素含有粘着剤。
R4は、水素原子;炭素数1〜5の直鎖又は分岐アルキル基;アルキル基、アルコキシ基、置換アミノ基又はハロゲン原子を置換基として有していてもよいフェニル基;アルキル基、アルコキシ基、置換アミノ基又はハロゲン原子を置換基として有していてもよいフェニルチオ基を示す。
R6は、炭素数3〜10の直鎖又は分岐アルキル基を示す。
R5は、炭素数1〜10の直鎖若しくは分岐アルキル基、又は、炭素数1〜6の直鎖若しくは分岐アルコキシ基(ただし、R5が分岐アルコキシ基である場合は、R5は、OR6と同じ基である)。
M4は金属原子を表す。] - 更に、(メタ)アクリル系樹脂を含有することを特徴とする請求項8ないし請求項13の何れかの請求項に記載の近赤外線吸収色素含有粘着剤。
- 請求項8ないし請求項14の何れかの請求項に記載の近赤外線吸収色素含有粘着剤の層を有することを特徴とする近赤外線吸収フィルター。
- 請求項15に記載の近赤外線吸収フィルターを有することを特徴とするプラズマディスプレイ用前面フィルター。
- 請求項16に記載のプラズマディスプレイ用前面フィルターを有することを特徴とするプラズマディスプレイ。
- 下記一般式(1)で表される近赤外線吸収色素と、極大吸収波長が750nm〜950nmの範囲内にある第二の近赤外線吸収色素を含有してなるものであることを特徴とする近赤外線吸収フィルター用色素混合物。
R1及びR2は、それぞれ独立して、置換基を有していてもよい複素環基を示す。
X1及びX2は、それぞれ独立して、炭素原子、酸素原子、窒素原子及びケイ素原子からなる群より選ばれる少なくとも1種類の原子を合計4以上有する1価の基を示し、X1及びX2は連結基を介して互いに結合していてもよい。
Mは金属原子を示す。
ベンゼン環Aは、X1以外に、それぞれ異なっていてもよい置換基Rfを有していてもよく、隣り合うRfは連結基を介して結合していてもよく、結合して縮合環を形成していてもよい。
Rf同士が結合して縮合環を形成していないときは、mは0〜4の整数であり、Rf同士が結合して縮合環を形成しているときは、該縮合環は任意の1価の置換基を有していてもよい。
ベンゼン環Bは、X2以外に、それぞれ異なっていてもよい置換基Rgを有していてもよく、隣り合うRgは連結基を介して結合していてもよく、結合して縮合環を形成していてもよい。
Rg同士が結合して縮合環を形成していないときは、nは0〜4の整数であり、Rg同士が結合して縮合環を形成しているときは、該縮合環は任意の1価の置換基を有していてもよい。]
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