JP2012006356A - 熱可塑性樹脂積層発泡シート、及び、容器 - Google Patents

熱可塑性樹脂積層発泡シート、及び、容器 Download PDF

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Abstract

【課題】耐熱性、強度に優れた深絞り容器を形成可能な熱可塑性樹脂積層発泡シートを提供し、ひいては、強度と耐熱性とに優れた深絞り容器を提供することを目的としている。
【解決手段】ポリスチレン系樹脂とポリフェニレンエーテル系樹脂とが含有されており、前記ポリフェニレンエーテル系樹脂が、前記ポリスチレン系樹脂と前記ポリフェニレンエーテル系樹脂との合計100質量部に対して、10質量部以上50質量部以下となる割合で含有されているポリスチレン系樹脂組成物が用いられてなるポリスチレン系樹脂発泡シートと、熱可塑性樹脂フィルムとが積層されてなる熱可塑性樹脂積層発泡シートであって、145℃で2.5分加熱した際のMD方向の加熱後の長さを加熱前の長さで割った加熱変形比をXMD、TD方向の加熱後の長さを加熱前の長さで割った加熱変形比をXTDとしたときにXMD、及びXTDがいずれも0.95〜l.10であり、XMD/XTDの値が0.90〜l.10であることを特徴とする熱可塑性樹脂積層発泡シートを提供する。
【選択図】 なし

Description

本発明は、熱可塑性樹脂積層発泡シートと容器とに関し、さらに詳しくは、コップや即席麺などを入れる容器の深さが深い容器とこのような容器を成形するための熱可塑性樹脂積層発泡シートに関する。
従来、発泡容器などの製造において、簡便で効率面においても優れていることからポリスチレン系樹脂積層発泡シートを熱成形する方法が採用されているが、容器の深さを容器の開口部内寸で割った値(深絞り率)がl.0よりも大きな容器についてはこのような方法では安定して良品を得ることが難しくビーズ発泡などの他の製造方法が採用されたりしている。
このような深絞り容器をポリスチレン系樹脂積層発泡シートで形成させるための手段として、発泡シートの単位面積あたりの質量を増やすことも行われているが、この方法では、容器1個あたりの質量が増すためコストアップとなるとともに容器の厚みが設計によって決まっているために低発泡にさせなければならず断熱性能を低下させるおそれも有する。
また、下記特許文献1には、このような深絞りの成形品を成形するために、熱可塑性樹脂フイルムを積層した発泡シートを使用して、加熱前の単位面積に対して1〜11%程度面積を増加させておく方法が提案されている。しかしながら、この方法で深絞り率1.0以上の成形品を得る場合には、フィルムと発泡体の材質及び坪量の構成によっては、容器の側壁部が肉薄となって強度に問題を生じさせるおそれを有する。
また、下記特許文献2には、厚さ方向の平均気泡数と、残存発泡剤量とを所定の値に調整する方法が記載されている。
しかしながら、このように平均気泡数、残存発泡剤量を特定の値に調整するだけでは深底の容器を得るには不十分であり、成形性や容器強度に問題を生じさせるおそれがある。
しかも、近年、ポリフェニレンエーテル系樹脂を含有させてポリスチレン系樹脂発泡シートの耐熱性の向上を図ることが検討されているが、特に、このようなポリスチレン系樹脂発泡シートに関しては、上記のような問題に対する検討が殆どなされておらず、解決策が見い出されてはいない。
特開平6−335988号公報 特公昭63−20702号公報
本発明は、上記問題を解決し、耐熱性、強度に優れた深絞り容器を形成可能な熱可塑性樹脂積層発泡シートを提供し、ひいては、強度と耐熱性とに優れた深絞り容器を提供することを目的としている。
上記のような課題を解決すべく鋭意検討を行ったところ、良好なる深絞り容器を形成させるためには、成形時の熱可塑性樹脂積層発泡シートの歪みをできるだけ小さくすることが重要であることを見出した。
より具体的には、例えば、ポリスチレン発泡シートを押出発泡成形する時に押出し金型の円環状のスリットとプラグ(冷却用マンドレル)との間での延伸をコントロールするなどして、成形時の発泡シートのMD(発泡シートの押出方向)及びTD(発泡シートの押出方向と直角の方向。周方向。)両方の歪みをできるだけ小さく、かつバランス良くし、成形の際に行うヒーターなどでの加熱によって所定以上の変形が生じないようにさせることが重要であることを見出した。
すなわち、上記課題を解決するための熱可塑性樹脂積層発泡シートに係る本発明は、ポリスチレン系樹脂とポリフェニレンエーテル系樹脂とが含有されており、前記ポリフェニレンエーテル系樹脂が、前記ポリスチレン系樹脂と前記ポリフェニレンエーテル系樹脂との合計100質量部に対して、10質量部以上50質量部以下となる割合で含有されているポリスチレン系樹脂組成物が用いられてなるポリスチレン系樹脂発泡シートと、熱可塑性樹脂フィルムとが積層されてなる熱可塑性樹脂積層発泡シートであって、145℃で2.5分加熱した際のMD方向の加熱後の長さを加熱前の長さで割った加熱変形比をXMD、TD方向の加熱後の長さを加熱前の長さで割った加熱変形比をXTDとしたときにXMD、及びXTDがいずれも0.95〜l.10であり、XMD/XTDの値が0.90〜l.10であることを特徴としている。
また、本発明の容器は、上記のような熱可塑性樹脂積層発泡シートを熱成形してなることを特徴としている。
本発明の熱可塑性樹脂積層発泡シートは、熱歪みが少ないことから熱成形における不具合を生じさせにくく耐熱性、強度に優れた深絞り容器を容易に形成させ得る。
したがって、得られる容器も強度に優れたものとなる。
本実施形態に係る熱可塑性樹脂積層発泡シートは、ポリスチレン系樹脂とポリフェニレンエーテル系樹脂とが含有されており、前記ポリフェニレンエーテル系樹脂が、前記ポリスチレン系樹脂と前記ポリフェニレンエーテル系樹脂との合計100質量部に対して、10質量部以上50質量部以下となる割合で含有されているポリスチレン系樹脂組成物が用いられてなるポリスチレン系樹脂発泡シートと、熱可塑性樹脂フィルムとが積層されたものである。
そして、本実施形態に係る熱可塑性樹脂積層発泡シートは、145℃で2.5分加熱した際のMD方向の加熱後の長さを加熱前の長さで割った加熱変形比をXMD、TD方向の加熱後の長さを加熱前の長さで割った加熱変形比をXTDとしたときにXMD、及びXTDがいずれも0.95〜l.10であり、XMD/XTDの値が0.90〜l.10となるものである。
本発明において、ポリスチレン系樹脂発泡シートに使用するポリスチレン系樹脂組成物の成分である、ポリフェニレンエーテル系樹脂は、通常、次の一般式で表される。
Figure 2012006356
ここでR1及びR2は、炭素数1〜4のアルキル基又はハロゲン原子を示し、nは重合度を表す正の整数である。
例示すれば、ポリ(2,6−ジメチルフェニレン−1,4−エーテル)、ポリ(2,6−ジエチルフェニレン−1,4−エーテル)、ポリ(2,6−ジクロルフェニレン−1,4−エーテル)等が本実施形態において用いられ得る。
また、重合度nは、通常10〜5000の範囲内である。
このようなポリフェニレンエーテル系樹脂は、耐熱性の向上に有効なものではあり、ポリフェニレンエーテル系樹脂を、ポリスチレン系樹脂とポリフェニレンエーテル系樹脂との合計100質量部に対して、10質量部以上50質量部以下となる割合で含有させているのは、上記範囲未満では、ポリフェニレンエーテル系樹脂の添加効果が十分に発揮されないおそれを有し、逆に上記範囲を超えてポリフェニレンエーテル系樹脂を含有させても、それ以上にポリフェニレンエーテル系樹脂の添加効果が発揮されないおそれを有するためである。
また、一般的にはポリスチレン系樹脂に比べて高価であるために上記範囲を超えてポリフェニレンエーテル系樹脂を含有させると材料コストの観点においても問題を生じさせるおそれを有する。
通常、JIS K7206(B法、50℃/h)に基づいて測定されるポリスチレン系樹脂のビカット軟化温度は、102℃程度であるが、上記のようなポリフェニレンエーテル系樹脂を含有させることにより、ビカット軟化温度を110〜155℃の範囲に向上させることができ、該ポリフェニレンエーテル系樹脂を含んだポリスチレン系樹脂組成物を使用することで、得られるポリスチレン系樹脂発泡シートや該ポリスチレン系樹脂発泡シートを2次加工した発泡成形品の耐熱性向上を図り得る。
一般にポリスチレン系樹脂組成物が用いられてなる製品に耐熱性が求められる場合には、スチレンホモポリマーよりもビカット軟化温度の高いスチレン−メタクリル酸共重合体、スチレン−無水マレイン酸共重合体、スチレン−マレイミド共重合体、ポリパラメチルスチレン樹脂などのコポリマーがその形成材料として採用されている。
一方で、上記のようにポリフェニレンエーテル系樹脂をブレンドする方法は、単に発泡成形品に耐熱性を付与することができるばかりでなく、優れた靱性を付与することができる点においても優れている。
したがって、ポリフェニレンエーテル系樹脂を含んだポリスチレン系樹脂組成物を使用して発泡容器を形成させた場合には、急激な変形が加えられても割れたりすることのない発泡容器を形成させ得る。
ただし、ポリフェニレンエーテル系樹脂は、特有の臭いを有していることから、特に臭気を嫌う用途などにおいては消臭のための成分を含有させることが好ましい。
この消臭成分としては、ゼオライト系やリン酸ジルコニウム系の無機物粒子が挙げられる。
なかでも、消臭効果の点においては、リン酸ジルコニウム系の成分を採用することが好ましい。
また、前記ポリスチレン系樹脂としては、前記ポリフェニレンエーテル系樹脂との良好な相溶性を示すことから汎用ポリスチレン樹脂(GPPS)などと呼ばれるスチレンホモポリマー(スチレン単独重合体)が好ましいが、要すれば、スチレン以外の、メチルスチレン、エチルスチレン、イソプロピルスチレン、ジメチルスチレン.パラメチルスチレン、クロロスチレン、プロモスチレン、ビニルトルエン、ビニルキシレン等のスチレン系モノマーの単独重合体や、これらの内の複数、又は、これらの内の1種以上と、これらに共重合可能なビニル単量体との共重合体等を用いることができる。
本実施形態における前記ポリスチレン系樹脂組成物には、更にブタジエンゴム、エチレンプロピレンゴム、エチレンブタジエンゴム、又、イソプレン、クロロプレン、ブタジエンとスチレンの共重合体等のゴム分を含有させても良く、その含有量は、15質量%以下程度とすることが好ましい。
このゴム成分は、ポリスチレン系樹脂発泡シートの靱性を向上させるのに有効である。
なお、15質量%以下程度とすることが好ましいのは、15質量%を超えて含有させると強度不足が生じたり、カップのサイズ、形状によって印刷性が悪くなるおそれを有するためである。
また、ポリスチレン系樹脂組成物には、例えば、該ポリスチレン系樹脂組成物を熱溶融させうる温度において気体状態となるガス成分や、該ガス成分によって気泡を形成させる際の核となる核剤や、前記温度において熱分解を生じて気体が発生される熱分解型発泡剤などの発泡のための成分を含有させることができる。
前記ガス成分としては、プロパン、ノルマルブタン、イソブタン、ノルマルペンタン、イソペンタンなどの脂肪族炭化水素;窒素、二酸化炭素、アルゴン、水などが挙げられる。
なかでも、脂肪族炭化水素が好ましい。
なお、これらのガス成分は単独で使用されても複数併用されてもよい。
前記核剤としては、例えば、タルク、マイカ、シリカ、珪藻土、酸化アルミニウム、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化マグネシウム、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム、水酸化カルシウム、炭酸カリウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、硫酸カリウム、硫酸バリウム、ガラスビーズなどの無機化合物粒子、ポリテトラフルオロエチレンなどの有機化合物粒子などが挙げられる。
さらに、加熱分解型の発泡剤としては、例えば、アゾジカルボンアミド、ジニトロペンタメチレンテトラミン、4、4’オキシビス(ベンゼンスルホニルヒドラジド)、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素ナトリウムとクエン酸の混合物などが挙げられる。
このようなポリスチレン系樹脂組成物は、押出し発泡などの手段によって発泡シートとすることができ、本実施形態におけるポリスチレン系樹脂発泡シートの発泡倍率は、通常、1.2〜15倍程度であり2〜10倍であることが好ましい。
ポリスチレン系樹脂発泡シートの厚みは、この種のトレー、容器を構成する壁面厚みによって適宜選択可能なものではあるが、通常、0.3〜5.0mm程度であり、好ましくは、0.5〜3.0mm程度である。
このポリスチレン系樹脂発泡シートに積層する熱可塑性樹脂フィルムは、前述したポリスチレン系樹脂からなるフィルムを採用することができる。
その他には、例えば、分子内にゴム成分を有する耐衝撃性ポリスチレン樹脂、ポリスチレン系樹脂と耐衝撃性ポリスチレンとの混合樹脂、耐衝撃性ポリスチレンにスチレン−ブタジエンブロック共重合体を海島状に分散させたものなどからなるフィルムなどが挙げられる。
さらには、ポリスチレン系樹脂とポリフェニレンエーテル系樹脂との混合樹脂フィルムを採用することもできる。
前記スチレン−ブタジエンブロック共重合体を分散させた樹脂フィルムを使用する場合には、スチレン−ブタジエンブロック共重合体の多くが0.3〜10μmの粒径となって分散されているものが好ましい。
また、ポリスチレン系樹脂とポリフェニレンエーテル系樹脂との混合樹脂フィルムを使用する場合には、ポリスチレン系樹脂発泡シートと同様に、スチレンホモポリマーなどのスチレン系樹脂(PS)とポリフェニレンエーテル系樹脂(PPE)との割合を(PS/PPE)=50/50〜90/10とすることが好ましい。
その他、熱可塑性樹脂フィルムに使用できる樹脂には、低密度ポリエチレン、線状低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−プロピレンランダムポリマー、エチレン−プロピレンブロックポリマー、エチレン−プロピレン−ブテンーコポリマー、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−不飽和カルボン酸エステル共重合体(例えば、エチレン−メチルメタクリレート共重合体)、エチレン−不飽和カルボン酸金属塩共重合体(例えば、エチレン−アクリル酸マグネシウム(又は亜鉛)共重合体)、プロピレン−塩化ビニルコポリマー、プロピレン−ブテンコポリマー、プロピレン−無水マレイン酸コポリマー等が挙げられる。
また、これらの樹脂は、単独で又は複数混合して熱可塑性樹脂フィルムに使用することができ、熱可塑性樹脂フィルムは、無延伸、一軸延伸、二軸延伸いずれも使用できる。
なお、熱可塑性樹脂フィルムは、その厚みが5〜600μmであることが好ましい。
上記フイルムの厚みが5μm未満では、成形の際の伸びが悪くなり、さらに得られた成形品の機械的強度が十分なものにならないおそれを有する。
また、600μmを超えると成形後、製品を打抜く時に、外縁部の気泡がつぶされて連通状態になりやすく、このことによってフィルムと発泡シートとが剥がれ易くなるという問題を発生させ得る。
さらに好ましい熱可塑性樹脂フィルムの厚みとしては30〜500μmである。
なお、熱可塑性樹脂フィルムには、シリコーンオイルを0.01〜3質量%混合して使用できる。
シリコーンオイルが0.01質量%以下では、容器を成形した時の離型性の向上やブロッキング防止等の効果があまり期待できず、また、容器と印刷機のブランケットとの滑りが悪くなり、印刷性も低下するおそれを有する。
また、3質量%以上では、フイルム製造時の押出安定性が悪くなり、また、フィルムの外観も悪くなるので好ましくない。
シリコーンオイルを熱可塑性フィルムに含有させるのに際して、樹脂とシリコーンオイルとを押出し機などで直接練り込んでフィルムを作製することができるのは0.2質量%程度迄で、これ以上ではスリップが生じてスクリューに安定して樹脂が喰い込まない。
そこで、0.2質量%を超え3質量%までシリコーンオイルを混合するには、カレンダーロールのようなミキシングロールで樹脂に練り込んで一旦ペレット化したり押出し機の途中で圧入するいわゆる注入方式で行うことが好ましい。
なお、シリコーンオイルを0.01質量%〜0.2質量%樹脂に練り込んで、それ以上効果が必要な場合には0.01質量%〜0.2質量%樹脂に練り込んだ後、フィルム上にシリコーンオイルを塗布してもよい。
0.01質量%〜0.2質量%のシリコーンオイルが含有されたフィルムは、さらに、シリコーンオイルを塗布しても塗布むらが生じにくく、このようにしてシリコーンオイルを含有させることで印刷むらの少ない熱可塑性フィルムとすることができる。
また、シリコーンオイルと共にさらにステアリン酸モノグリセライド等を同時に練り込むこともできる。
また、熱可塑性樹脂フィルムに、チタンホワイト、炭酸カルシウム等の白色充填材を0.1〜3.0質量%混合すると、印刷性が良くなる。
なお、0.01〜3質量%程度の前記シリコーンオイルは、前記ポリスチレン系樹脂発泡シートにも含有させることができ、その場合には、気泡成形性等を改善することができる。
前記熱可塑性樹脂フィルムは、印刷を施した後印刷面、または印刷されていない面をポリスチレン系樹脂発泡シートと貼り合わせて熱可塑性樹脂積層発泡シートとすることができる。
ポリスチレン系樹脂発泡シートと熱可塑性樹脂フイルムとを積層する方法としては、例えば、接着層を設けた熱可塑性樹脂フィルムを作製して、ポリスチレン系樹脂発泡シートと接着する方法が挙げられる。
この場合、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体の部分ケン化物、塩素化ポリエチレン、塩素化ポリプロピレン等を熱可塑性樹脂フイルムに押出しラミネートすることにより接着層を形成させたり、ポリブタジエン、ポリイソプレン、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−イソプレン共重合体等にポリプロピレンやポリエチレン等のポリオレフィン系樹脂を混合させたものを熱可塑性樹脂フイルムに押出しラミネートすることにより接着層を形成させたりすることができる。
また、接着層は、ポリ酢酸ビニル、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン等のビニール系樹脂、ニトロセルロース、エチルセルロース、セルロースアセテート等のセルロース系樹脂、エポキシ系樹脂、アクリロニトリル−ブタジエン共重合体等を、有機溶剤に溶した接着剤を熱可塑性樹脂フィルムに塗布した後、乾燥して形成させることもできる。
また、その他の方法としては、合流ダイ(例えばクロスヘッドダイ)を用いて熱可塑性樹脂フィルムをポリスチレン系樹脂発泡シートに直接ラミネートしても良く、よってポリスチレン系樹脂発泡シートと熱可塑性樹脂フィルムとを共押出しして熱可塑性樹脂積層発泡シートとすることもできる。
また、食品用容器として使用する場合には、内容物の日持ちを長引かせるためにポリスチレン系樹脂発泡シートに、バリヤ性フィルムをまた熱可塑性樹脂フィルムに予めバリヤ性フィルムを貼り合わせたものを積層した積層発泡シートが用いられる。
このバリヤ性フィルムとしては、具体的には、エチレン−酢酸ビニル系共重合体、ポリビニルアルコール、ポリ塩化ビニリデン、ポリアミド、ポリエステル、ポリアクリロニトリル、塩化ビニリデン系・アクリロニトリル共重合体、アクリロニトリル系メチルメタアクリレート・ブタジエン共重合体、ナイロン6、二軸延伸ナイロン、二軸延伸ポリエチレンテレフタレート、二軸延伸ポリプロピレン.高密度ポリエチレン、アイオノマー樹脂(例えば、登録商標サーリン)、あるいは、金属蒸着フィルムの単独、もしくは、これらを積層したものが挙げられる。
上記熱可塑性樹脂フィルムを積層することで、強度のある深絞り容器の成形に適した熱可塑性樹脂積層発泡シートが得られる。なお、熱可塑性樹脂フィルムは、場合によっては両面に積層してもよい。
本実施形態に係る熱可塑性樹脂積層発泡シートは、前記のように145℃×2.5分の加熱によるMD方向の加熱変形比(加熱後の長さを加熱前の長さで割った値)をXMD、TD方向の加熱変形比をXTDとしたときにXMD、及びXTDがいずれも0.90〜l.10であり、XMD/XTDの値が0.95〜l.10であることが重要であり、XMD、及びXTDが、いずれも0.92〜l.08であることが特に好ましい。
これらの条件は、熱可塑性樹脂積層発泡シートの表裏面の少なくとも一面において測定した際に適合されていることが必要であるが、表側、裏側ともに適合していることが特に好ましい。
上記のような、熱可塑性樹脂積層発泡シートは、その構成材料である前記ポリスチレン系樹脂発泡シートを形成させるのに際して、円環状のスリットを有する所謂サーキュラーダイから前記ポリスチレン系樹脂組成物を押出し発泡して筒状の発泡体を形成させ、前記サーキュラーダイの前方に配した前記スリットよりも径大な円柱状の冷却用マンドレルの外周面に筒状の発泡体を摺接させて冷却を行うとともに周方向への延伸を実施させ、しかも、前記冷却用マンドレルの口径と前記サーキュラーダイのダイリップ口径とに所定の関係を持たせて上記のような押出し発泡を実施することによってより確実に得ることができる。
すなわち、冷却マンドレルの口径をサイキュラーダイリップ口径で割った比(ブローアップ比)を2.4〜4.5、ダイリップクリアランスを0.25〜1.2mm、押出機温度を90〜310℃とし、金型出口付近での溶融樹脂の温度を145〜200℃とすることで上記のような熱可塑性樹脂積層発泡シートをより確実に得ることができる。
押出量は使用する押出機により異なるが、一般的には、使用する押出機に応じて75〜500kg/hで適宜設定すればよい。
さらに、サーキュラーダイから押出して筒状に発泡成形した後、温度を約10℃〜80℃に調整したエアーにより冷却させ、しかも、この時の冷却のエアー量を約0.1〜5.0m3/m2として押出した直後から5秒以内に行うことが好ましい。
特に、ブローアップ比を発泡倍率の1/2乗と2/3乗の間とし、発泡シートの押出方向のしま模様がダイリップから冷却マンドレルまでの距離の1/3以内で消えるように押出量、引き取り速度、冷却条件を調整するのがよい。
また、この発泡シートの厚みの中心部2/3の領域における気泡形状を、0.9≦TD/VD≦1.5、0.9≦MD/VD≦1.1、且つTD/VD≧MD/VDとなるように調整することが好ましい(MD:押出し方向の気泡長さ、TD:周方向の気泡長さ、VD:厚み方向の気泡長さ)。
このようにして得られたポリスチレン系樹脂発泡シートと熱可塑性樹脂フィルムとが積層されてなる熱可塑性樹脂積層発泡シートは、成形時の熱ひずみも小さく成形が容易である。
この熱可塑性樹脂積層発泡シートは、例えば、熱可塑性樹脂フィルム面が外側になるようにプレス成形機などで熱成形して深絞り形状を付与し、深絞り容器とすることができる。
この熱可塑性樹脂積層発泡シートを用いることで、例えば、容器の深さを容器の開口部内寸で割った深絞り率が1.0〜1.8の容器も歩留り良く作製することが可能である。
また、作製される容器の強度も十分なものとなる。
しかも、ポリスチレン系樹脂発泡シートの形成材料としてポリフェニレンエーテル系樹脂を含有するポリスチレン系樹脂組成物が用いられていることで、耐熱性に優れるとともに靱性の高い割れ難い容器を得ることができる。
次に実施例を挙げて本発明をさらに詳しく説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
(実施例l〜4)
口径が115mmと口径が150mmの押出機を連結したタンデム型押出機を使用して、以下のようにポリスチレン系樹脂発泡シートを押出発泡成形した。
まず、口径115mmの押出機のホッパーにポリスチレン系樹脂(DIC社製GPPS(スチレンホモポリマー)、商品名「XC−515」)70質量%、及び、ポリフェニレンエーテル系樹脂(PPE)とポリスチレン系樹脂(PS)との混合樹脂(サビック社製、商品名「ノリルEFN4230」、PPE/PS=70/30)30質量%からなる樹脂成分100質量部に対してタルクのマスターバッチ(東洋スチレン社製、商品名「DSM1401A」、(タルク40質量%、ポリスチレン樹脂60質量%))を用いて、タルク0.3〜2質量部になるように添加して混合したものを投入して、押出機で90℃〜310℃に加熱しながら混合溶融した後、ノルマルブタン/イソブタンの比率が7/3である発泡剤をポリスチレンに対し1.0〜4.0質量%を注入して、混合した後、連結された口径150mmの押出機に導入し、約140〜110℃にまで冷却して円筒状金型(ダイリップ口径160〜240mm、ダイリップ間隔0.3〜0.7mm)より押出して、内筒状の冷却マンドレルで冷却成形後、これを2ヶ所で切断して、2枚の巾約1050mmのポリスチレン発泡シートを得た。また、押出した直後に、発泡シートを冷却したが、この冷却のエアー量は1.0〜1.5m3/m2、エアーの温度は20〜70℃に調整した。
さらに、口径90mmの押出機を使用して、この押出機にハイインパクトポリスチレン(東洋スチレン社製、商品名:E641N)100質量部をホッパーに投入して溶融後、Tダイを使用して、表1に示す厚みのフイルムを押出して、得られた発泡シートにラミネートにより積層した。
得られた積層シートのフィルム側を外側になるように成形して、開口部の口径110mm、深さ121mmの容器を得た。
得られた積層シートの代表物性、及び成形性評価を表Iに示した。なお、成形のための加熱した時間は、実施例1、2、3、4でそれぞれ25、21、21、28秒とした。
Figure 2012006356
(比較例l〜4)
口径150mmの押出機の温度を約155〜129℃とし、ダイリップクリアランス間隔0.5〜0.8mmとして、押出した直後の発泡シートの冷却エアー量は0.5〜1.0m3/m2にする以外は実施例1〜4と同様にして製造した。
(実施例5)
口径115mmの押出機にポリスチレン系樹脂(DIC社製GPPS(スチレンホモポリマー)、商品名「XC−515」)70質量%、及び、ポリフェニレンエーテル系樹脂(PPE)とポリスチレン系樹脂(PS)との混合樹脂(サビック社製、商品名「ノリルEFN4230」、PPE/PS=70/30)30質量%からなる樹脂成分100質量部に対してタルクのマスターバッチ(東洋スチレン社製、商品名「DSM1401A」、(タルク40質量%、ポリスチレン樹脂60質量%))を用いて、タルク0.3〜2質量部になるように添加して混合したものを投入して、混合溶融した後、ポリスチレンに対し発泡剤としてノルマルブタン/イソブタンの比率が6/4である発泡剤を2.8質量%を注入して混合した後冷却した。一方、口径65mmの押出機にハイインパクトポリスチレン(商標名:東洋スチレン社製 E641N)をホッパーより投入し、溶融させた後、前記の発泡剤を含んだポリスチレンと合流させ、ダイリップの間隙が0.6mm、サーキュラーダイの口径が215mmである金型より約110kg/時間で押出発泡して、冷却のエアー量は1.0m3/m2、冷却エアーの温度50℃で冷却し、円筒状のプラグで冷却して成形後、切断して巾1050mmの積層シートを得た。フィルムの厚みを剥離して測定すると、厚みは140μm、発泡シートの厚みは2.2mm、発泡倍率は9.1倍であった。得られた積層シートのフィルム側を外側になるように成形して、開口部の口径110mm、深さ121mmの容器を得た。得られた積層シートの代表物性、及び成形性評価を表1に示した。
(実施例6)
実施例5で得た積層シートの発泡シート側に、ハイインパクトポリスチレンの厚み25μm(商品名:Dタイプ,東和化工株式会社製)のフィルムを熱ロールを使用して積層して3層の積層のシートを得た。得られた積層シートの25μmフィルム側を外側になるように成形して、開口部の口径110mm、深さ121mmの容器を得た。得られた積層シートの代表物性、及び成形性評価を表1に示した。
(実施例7)
実施例1で得た発泡シートにバリヤ性フィルムとして、厚み90μmのエバール系多層フィルム(住友ベークライト株式会社製)を熱ロールでラミネートして積層して積層シートを得た。得られた積層シートのフィルム側を外側になるように成形して、開口部の口径110mm、深さ121mmの容器を得た。得られた積層シートの代表物性、及び成形性評価を表1に示した。
(実施例8)
実施例1で使用した装置、原料で厚み1.5mm、倍率6.6の発泡シートを得た。
その発泡シートに実施例1で使用した装置、原料で70μmフィルムをラミネートした。その2層シートのフィルム側が外側となるように成型して、開口部の内径45mm、深さ50mmの容器を得た。
得られた積層シートの代表物性、及び成形性評価を表1に示した。
(実施例9)
口径65mmの押出機を使用して、ハイインパクトポリスチレンをエチレン−酢酸ビニル共重合樹脂(日本ポリエチレン社製、商品名「LV244A」)に変更した以外は実施例5と同様に押出した。
得られた積層シートを電顕を使用して写真を撮り測定した結果、エチレン−酢酸ビニル共重合樹脂の厚み15μm、発泡シートの厚み2.1mmで発泡倍率は8.4倍であった。得られた積層シートに、高密度ポリエチレンフィルム(密度0.952、厚み100μm)を熱ロールでエチレン−酢酸ビニル共重合樹脂側にラミネートして積層し、積層シートを得た。成形性については、積層シートのフィルム側を外側となるように成形して、開口部の内径45mm、深さ50mmの容器を得た。得られた積層シートの代表物性、及び成形性評価を表1に示した。
(実施例10)
実施例1で得た発泡シート(厚み2.1、倍率9.3倍)にウレタン系接着剤を塗布した後、溶液を完全に蒸発させた後、熱ロールで120μmのポリエチレンテレフタレート樹脂フィルムを積層した。得られた積層シートのフィルム側を外側になるように成形して、開口部の口径45mm、深さ50mmの容器を得た。得られた積層シートの代表物性、及び成形性評価を表1に示した。
また、代表物性、及び成形性評価は以下の方法で行った。
(加熱変形比)
その測定方法はMD方向600mm、TD方向600mmのサンプルの4方をクランプして、そのクランプのセンターに辺500mmの正方形を書き、145℃×2.5分の加熱条件で熱成形時の加熱条件を模擬した加熱を実施した後、クランプを外し、その正方形のほぼ中心におけるMDの長さとTDの長さの数値を測定した。
上記のように、成形加熱後のMD、TDの長さを測定して、それを加熱前の長さ500mmで割った数値をそれぞれXMD、XTDとした。
また、得られたTD方向の加熱変形比に対するMD方向の加熱変形比の割合(XMD/XTD)を計算により求めた。
(加熱温度)
成形機加熱ゾーンの加熱器と発泡シートとの中間の雰囲気温度。
(オーバーヒート時間)
成形機加熱ゾーンの雰囲気温度に発泡シートを入れ加熱しその表面が溶融する状態或いは厚みが減少を始める時間を示し、その短い方をいう。
(加熱時間)
成形のための加熱温度におけるオーバーヒート時間に対して、約80〜95%に経験的に設定した。
(成形性の評価)
実施例1〜7及び比較例1〜4において、1辺600mmの各積層発泡シートを4方クランプして、18個の容器を成形した。
容器の形状は、開口部内寸110mm、開口部リップの幅4mm、底部外寸75mm、容器の深さ121mmの逆円錐台状である。深絞り率は、容器の深さ/容器開口部の内寸であるから、1.1である。
○:全て成形が良好
△:カップ内部に亀裂があるか側壁が薄くなる。
×:成形できない。
また、実施例8〜10においては、1辺600mmの各積層発泡シートを4方クランプして、116個の容器を成形した。容器の形状は、開口部内寸45mm、開口部リップの幅3mm、底部外寸30mm、容器の深さ50mmの逆円錐台状である。深絞り率は、容器の深さ/容器開口部の内寸であるから、1.1である。なお、成形性の評価○と×については、上記と同様とした。
(成形品の強度)
圧縮強度:上記成形された容器を底部から、テンシロン測定器を用いてスピード400mm/分で圧縮して、容器が座屈した時の強度を測定する。
リップ強度:容器の開口部の外側から、テンシロン測定器の押しスピード400mm/分で、10mm圧縮した時の強度を測定する。
(参考例)
以下に、樹脂成分がスチレン系樹脂単体のポリスチレン系樹脂組成物で作製したポリスチレン系樹脂発泡シートと、ポリフェニレンエーテル系樹脂を含有させたポリスチレン系樹脂組成物で作製したポリスチレン系樹脂発泡シートとにおいて割れ難さを評価した事例を示す。
(シート1)
ポリスチレン系樹脂(DIC社製GPPS(スチレンホモポリマー)、商品名「XC−515」)70質量%、及び、ポリフェニレンエーテル系樹脂(PPE)とポリスチレン系樹脂(PS)との混合樹脂(サビック社製、商品名「ノリルEFN4230」、PPE/PS=70/30)30質量%からなる樹脂成分100質量部に対して、消臭成分として東亜合成社製のリン酸ジルコニウム系消臭剤(商品名「ケスモンNS−10」)を0.5質量部含有する樹脂組成物を押出し発泡して、厚み2.0mm、目付け180g/m2のポリスチレン系樹脂発泡シート(シート1)を作製した。
(シート2)
GPPS、PPE、及び、消臭成分を含む樹脂組成物に代えてアクリル系モノマーとスチレンモノマーとの共重合体を押出し発泡してシート1と同じ厚みで同じ目付けのポリスチレン系樹脂発泡シート(シート2)を作製した。
(シート3)
GPPS、PPE、及び、消臭成分を含む樹脂組成物に代えてGPPSのみを押出し発泡してシート1と同じ厚みで同じ目付けのポリスチレン系樹脂発泡シート(シート3)を作製した。
(耐熱性評価:示差走査熱量測定)
上記シートから6.5±0.5mgのサンプルを採取し、JIS K7121に基づいて示差走査熱量測定を実施した(使用装置:エスアイアイ・ナノテクノロジー社製、示差走査熱量計装置、型名「DSC6220」)。
その結果、シート1、シート2のサンプルにおいては、JIS K7121 9.3(1)に記載の「中間点ガラス転移温度(Tmg)」が120℃付近に観察され、シート3のサンプルでは、106℃に観察された。
(靱性評価:ダイナタップ衝撃試験)
上記シート1〜3から、100×100mmのテストピースを採取して、該テストピースに対して、ASTM D3763に基づくダイナタップ衝撃試験を実施した(使用装置:General Research Corp.社製、ダイナタップ衝撃試験装置、型名「GRC8250」)。
その結果、シート2のテストピースについては、最大点変位3.2mm、最大荷重29Nという結果となり、シート3のテストピースについては、最大点変位4.0mm、最大荷重36Nという結果となった。
一方でシート1のテストピースについては、最大点変位4.4mm、最大荷重42Nという結果となった。
このことからもシート1は、PPE系樹脂が含有されることによって変位と荷重が大きな割れ難い状態となっていることがわかる。
上記の結果からも本発明によれば、耐熱性、強度に優れた深絞り容器を形成可能な熱可塑性樹脂積層発泡シートが得られることがわかる。

Claims (5)

  1. ポリスチレン系樹脂とポリフェニレンエーテル系樹脂とが含有されており、前記ポリフェニレンエーテル系樹脂が、前記ポリスチレン系樹脂と前記ポリフェニレンエーテル系樹脂との合計100質量部に対して、10質量部以上50質量部以下となる割合で含有されているポリスチレン系樹脂組成物が用いられてなるポリスチレン系樹脂発泡シートと、熱可塑性樹脂フィルムとが積層されてなる熱可塑性樹脂積層発泡シートであって、
    145℃で2.5分加熱した際のMD方向の加熱後の長さを加熱前の長さで割った加熱変形比をXMD、TD方向の加熱後の長さを加熱前の長さで割った加熱変形比をXTDとしたときにXMD、及びXTDがいずれも0.95〜l.10であり、XMD/XTDの値が0.90〜l.10であることを特徴とする熱可塑性樹脂積層発泡シート。
  2. MD、及びXTDがいずれも0.92〜l.08である請求項1に記載の熱可塑性樹脂積層発泡シート。
  3. 前記ポリスチレン系樹脂組成物には、ゴム分が0質量%を超え15.0質量%以下含有されている請求項1又は2に記載の熱可塑性樹脂積層発泡シート。
  4. 請求項1乃至3のいずれか1項に記載の熱可塑性樹脂積層発泡シートを熱成形してなることを特徴とする容器。
  5. 容器の深さを容器の開口部内寸で割った深絞り率が1.0〜1.8である請求項4に記載の容器。
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