JP2012001676A - 貯蔵安定性に優れたカチオン変性キサンタンガム - Google Patents

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Abstract

【課題】経時的安定性及び貯蔵安定性に優れたカチオン変性キサンタンガムの提供。
【解決手段】下記(1)および(2)の特性を有する精製されたカチオン変性キサンタンガム:(1)カチオン変性キサンタンガムにおける窒素含有量が、0.3〜4.0重量%であり、(2)カチオン変性キサンタンガムにおける残存するカチオン化剤が1.0重量%以下である。窒素含有量が、0.3〜2.5重量%が好ましく、残存するカチオン化剤が、0.9重量%以下が好ましい。
【選択図】 図1

Description

本発明は貯蔵安定性に優れたカチオン変性キサンタンガムに関するものである。
キサンタンガムは、純粋培養された微生物キサントモナス・キャンペストリス(Xanthomonas Campestris)が醗酵過程で菌体外に蓄積する陰イオン性の高分子多糖類である。キサンタンガムは極めてシュードプラスチックな高粘度を示し、増粘性、高い懸濁安定性、および特別な流動学的性質を有するため、種々の分野で用いられている。また、これらの特性を生かして種々の変性キサンタンガムが知られており、後記特許文献1〜7にはカチオン化されたキサンタンガムが開示されている。
これらの部分誘導体は一般的にキサンタンガムが用いられるすべての用途に使用することができ、特に工業用用途は有用である。化粧料組成物に配合した場合、毛髪や皮膚に対する吸着性がよく、良好なコンディショニング効果をもたらし、良好な乳化力に起因する洗髪除去性を有し、耐塩性に優れ、また皮膚化粧料組成物に配合したときの皮膚に対するつっぱり感、かさつき感を解消し、べたつき感、ぬるつき感を改善する。
米国特許第3,244,695号明細書 特公昭47-2846号公報 特開昭62-243601号公報 特許第2914751号明細書 特開2007-063446号公報 特開平9-3101号公報 特開平6-183939号公報
本発明者らが確認したところ、上記先行文献に記載された方法によりカチオン変性キサンタンガムを調製した場合、該カチオン変性キサンタンガムは、水に難溶性であった。具体的には、有機溶媒の濃度が高い場合、更には塩類が共存すると反応が進みにくい上に、カチオン化剤を多量に用いてもカチオン化度が低く、製造直後から水に難溶性となり、有機溶媒の濃度が低くても、余剰のカチオン化剤が残存すると製造後の保存条件により一ヶ月程度の短時間で経時変化を起こして此方も水に難溶性〜不溶性となった。
従って、従来製法のカチオン変性キサンタンガムは当初水溶性の物質であるが、長期保存あるいは保存温度が高いと、経時的に粘度変化をきたし最終的には水不溶性となる。本願発明の目的は化粧料組成物等において、長期にわたり使用感触に優れ安全性が高く、貯蔵安定性の良いカチオン変性キサンタンガムを提供することが本願発明が解決しようとする課題である。
本発明者らは、上記課題の解決について鋭意検討した結果、カチオン変性キサンタンガムに含まれる含有窒素量が所定の濃度である場合に、経時安定性に優れたカチオン化変性キサンタンガムが得られることを意外にも見出した。すなわち、本発明は以下の通りである。
項1:下記(1)および(2)の特性を有するカチオン変性キサンタンガム:
(1)カチオン変性キサンタンガムにおける窒素含有量が、0.3〜4.0重量%であり、
(2)カチオン変性キサンタンガムにおける残存するカチオン化剤が1.0重量%以下である。
項2:窒素含有量が、0.3〜2.5重量%である、項1に記載のカチオン変性キサンタンガム。
項3:残存するカチオン化剤が、0.9重量%以下である、項1または項2に記載のカチオン変性キサンタンガム。
項4:下記工程(1)〜(4)を含むカチオン変性キサンタンガムの製造方法:
(1)キサンタンガムの2〜10重量%のアルカリ剤を水およびアルコールに添加後、該溶液にキサンタンガムを添加する工程、
(2)工程(1)で得られる反応液に、キサンタンガム1重量部に対して、0.05〜1.5重量部のカチオン化剤を添加し、該溶液を50〜55℃で攪拌する工程、
(3)工程(2)で得られる反応物をろ過する工程、及び
(4)工程(3)でろ取した反応物を、キサンタンガムの2〜10倍量で、エタノール、イソプロピルアルコールおよび第三ブタノールからなる群から選択される1のアルコール、または該アルコールを含む含水アルコールで少なくとも1回洗浄した後に、更にメタノール、または含水メタノールで洗浄する工程。
項5:工程(4)において、イソプロピルアルコールで少なくとも1回洗浄後に、メタノールで洗浄する、項4に記載の製造方法。
項6:工程(4)において、含水イソプロピルアルコールで少なくとも1回洗浄した後に、更に含水メタノールで洗浄する、項4および項5に記載の製造方法。
項7:工程(4)の含水イソプロピルアルコールにおけるアルコールの濃度が、55〜75%である、項6に記載の製造方法。
項8:工程(4)の含水メタノールの濃度が、80〜95%である、項6または項7に記載の製造方法。
項9:カチオン変性キサンタンガムにおける窒素含有量が、0.3〜4.0重量%であり、カチオン変性キサンタンガムにおける残存するカチオン化剤が1.0重量%以下である、項4〜項8のいずれか一項に記載の製造方法。
本願発明における精製されたカチオン変性キサンタンガムは、長期にわたり使用感触に優れ安全性が高く、経時的安定性に優れ、貯蔵安定性に優れる。該カチオン変性キサンタンガムは、含水アルコールによる洗浄工程を経ることで簡便に製造することができる。
図1は、本願発明に係るキサンタンガムの経時安定性を示した図である。縦軸が粘度、横軸を経時(単位:月)を示す。白丸は本願発明に係る組成物(精製されたカチオン変性キサンタンガム)の経時安定性を示し、黒丸は従来技術で製造された精製されていないキサンタンガムの経時安定性を示す。
本発明について更に詳細に説明する。
本願発明に用いられる「キサンタンガム」は、純粋培養された微生物キサントモナス・キャンペストリス(Xanthomanas Campestris)が醗酵課程で菌体外に蓄積する陰イオン性の高分子多糖類である。その構成単位は、主成分の主鎖が2個のグルコース、側鎖が2個のマンノースと1個のグルクロン酸からなる。「キサンタンガム」は、市場で入手できるものであればいずれでもよい。例えば、エコーガム(登録商標)、モナートガム(登録商標)、ラボールガム(登録商標)などが挙げられる。
本願発明における「カチオン変性キサンタンガム」とは、キサンタンガムに含まれる水酸基の一部に、カチオン化剤を反応させて、第4級窒素含有基が導入されたキサンタンガムのことである。第4級窒素含有基としては、例えば、下記式
Figure 2012001676
[式中、RおよびRは、各々独立して、炭素原子数1〜3個のアルキル基(例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基など)であり、Rは、炭素原子数1〜24のアルキル基、またはアルケニル基である。]で表される基が挙げられる。
「カチオン化剤」とは、キサンタンガムに含まれる水酸基の一部を第4級窒素含有基に変換するために用いられる試薬である。具体的には、例えば、塩化ヘキサメトニウム、塩化デカメトニウム、フェニルトリメチルアンモニウムクロライド、ベンジルトリメチルアンモニウムクロライド、テトラノルマルブチルアンモニウムクロライド、テトラメチルアンモニウムクロライド、2,3−エポキシプロピルトリメチルアンモニウムクロライド、3−クロロ−2−ヒドロキシプロピルトリメチルアンモニウムクロライドなどが挙げられる。好ましくは、グリシジルトリアルキルアンモニウム塩、または3−クロロ−2−ヒドロキシプロピルトリアルキルアンモニウム塩である。
本発明における「カチオン変性キサンタンガム」とは、従来のカチオン変性キサンタンガムよりも、窒素含有量が少なく、更に残存するカチオン化剤が少ないものを意味する。具体的には、カチオン変性キサンタンガムにおける窒素含有量が、0.3〜4.0重量%であり、かつ、(2)カチオン変性キサンタンガムにおいて残存するカチオン化剤が1.0重量%以下である、カチオン変性キサンタンガムである。以下、かかるキサンタンガムを「精製されたカチオン変性キサンタンガム」と称することもある。
カチオン変性キサンタンガムにおける窒素含有量は、好ましくは、0.3〜4.0重量%であり、より好ましくは、0.5〜2.5重量%である。カチオン変性キサンタンガムにおいて残存するカチオン化剤は、好ましくは、0.9重量%以下である。
本発明における「精製されたカチオン変性キサンタンガム」は、下記工程(1)〜(4)を含むカチオン変性キサンタンガムの製造方法:
(1)アルカリ剤を水およびアルコールに添加後、該溶液にキサンタンガムを添加する工程、
(2)工程(1)で得られる反応液に、カチオン化剤を添加し、50〜55℃で攪拌する工程、
(3)工程(2)で得られる反応物をろ過する工程、及び
(4)工程(3)でろ取した反応物を、エタノール、イソプロピルアルコールおよび第三ブタノールからなる群から選択される1のアルコールまたは該アルコールを含む含水アルコールで少なくとも1回洗浄した後に、更にメタノールまたは含水メタノールで洗浄する工程、によって製造することができる。
本反応は、工程(1)における反応は、適当な溶媒、好適には含水アルコール溶媒において、アルカリ剤の存在下で実施される。工程(2)における第4級窒素含有基の導入は、従来既知の方法に従って行うことができ、必ずしもこれらに限定されるものではない。カチオン化剤の添加量は、キサンタンガム1重量部に対して、0.05〜1.5重量部であり、好ましくは、0.15〜1重量部である。反応温度は、室温〜70℃が好ましく、より好ましくは、50〜55℃である。溶媒としては、例えば、エタノール、イソプロピルアルコール、第三ブタノール、アセトンなどが挙げられる。好ましくは、イソプロピルアルコールである。該アルコールは、含水アルコールであってもよい。溶媒量としては例えばキサンタンガムの2〜10倍量が好ましく、より好ましくは4〜6倍量である。アルカリ剤としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムなどの無機アルカリ塩が挙げられる。アルカリ剤の量としてはキサンタンガムの2〜10重量%が好ましく、より好ましく、4〜6重量%である。
工程(3)におけるろ過は、通常当業者が行う方法で実施することができる。工程(4)は、アルコール溶媒および/または含水アルコール溶媒により実施されるが、エタノール、イソプロピルアルコールおよび第三ブタノールからなる群から選択される1のアルコールを含む含水アルコール溶媒で洗浄した後に、含水メタノール溶媒で洗浄するのが好ましい。アルコール溶媒または含水アルコールとしては、イソプロピルアルコールが好ましい。アルコール溶媒および/または含水アルコール溶媒での洗浄回数は、特に制限はないが、好ましくは2〜5回である。
本願発明のカチオン変性キサンタンガムにつき、実施例、比較例および試験例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
実施例1:
水172.8gに水酸化ナトリウム5.76gを溶解し、イソプロパノール54.4gを均一に溶解する。次いでイソプロパノール211.2gにエコーガム100gを分散させながら加える。グリシジルトリメチルアンモニウムクロリド50.4gを加え、50〜55℃で5時間反応する。反応終了後49.2%硫酸6gで中和する。反応物をろ過し、60%イソプロパノール438.4gで洗浄・ろ過する、次いで反応物を75%イソプロパノール339.2gで洗浄しろ過する。更に90%メタノール240gで洗浄し余剰のカチオン化剤を除去・乾燥する。
製品中の残存カチオン化剤の定量は、製品を含水アルコールで洗浄し、洗浄液中のカチオン化剤(第四級アンモニウム塩)の対イオンの塩素をFajans法を用いて測定した。製品中の残存カチオン化剤の量は、予めカチオン化剤を用いて求めた検量線より求めた。
窒素含量(%)=1.85、DS=0.14
実施例1中の残存カチオン化剤量(%)=0.9
0.5%水溶液の粘度 459mPa・s(60rpm)
実施例2:
水172.8gに水酸化ナトリウム5.76gを溶解し、イソプロパノール54.4gを均一に溶解する。次いでイソプロパノール211.2gにラボールガムGS-C 100gを分散させながら加える。グリシジルトリメチルアンモニウムクロリド50.4gを加え、50〜55℃で5時間反応する。反応終了後49.2%硫酸6gで中和する。反応物をろ過し、60%イソプロパノール438.4gで洗浄・ろ過する、次いで反応物を75%イソプロパノール339.2gで洗浄しろ過する。更に90%メタノール240gで洗浄し余剰のカチオン化剤を除去・乾燥する。
窒素含量(%)=1.71、DS=0.13
実施例2中の残存カチオン化剤量(%)=0.7
0.5%水溶液の粘度 407mPa・s(60rpm)
得られたカチオン変性キサンタンガムは、次のような特徴を有している。
1)擬塑性流体で、他の増粘剤と比較して高い粘性を示し、増粘安定性、分散安定性、ゲル化能を有している。
2)天然の水溶性高分子としては珍しく、使用感触的にべとつかず、サッパリしている。
3)耐酸、耐熱、耐塩性に優れている。
4)安全性に優れている。
5)保湿性に優れている。
比較例1:
エコーガム187.5gを水/イソプロパノール混合溶媒(45/55)822gに懸濁し、水酸化ナトリウム10.8gを加え、次いでグリシジルトリメチルアンモニウムクロリド10.8gを添加し、50℃に加温して5時間反応させる。反応終了後50%硫酸11.6gを加えて中和を行う。反応したエコーガムを濾取し、未反応グリシジルトリメチルアンモニウムを除去する目的でメタノールを用いて洗浄し、その後乾燥する。得られたカチオン変性キサンタンガムの元素分析結果と0.5%水溶液の粘度を以下に示す。
窒素含量(%)=0.8、DS=0.09
比較例1中の残存カチオン化剤量(%)=1.3
0.5%水溶液の粘度 359mPa・s(60rpm)
比較例2:
エコーガム187.5gを水/イソプロパノール混合溶媒(45/55)822gに懸濁し、水酸化ナトリウム10.8gを加え、次いでグリシジルトリメチルアンモニウムクロリド94.5gを添加し、50℃に加温して5時間反応させる。反応終了後50%硫酸11.6gを加えて中和を行う。反応したエコーガムを濾取し、未反応グリシジルトリメチルアンモニウムを除去する目的でメタノールを用いて洗浄し、その後乾燥する。得られたカチオン変性キサンタンガムの元素分析結果と0.5%水溶液の粘度を以下に示す。
窒素含量(%)=2.0、DS=0.15
比較例2中の残存カチオン化剤量(%)=0.44
0.5%水溶液の粘度 467mPa・s(60rpm)
比較例3:
48wt%水酸化ナトリウム1.3g、塩化ナトリウム1.0gを80vol%イソプロパノール228mlに溶解する。次いでエコーガム50.0gを分散し、グリシジルトリメチルアンモニウムクロリド102.5gを添加し、50℃に加温して3時間反応させる。反応終了後35%塩酸1.8gを80vol%イソプロピルアルコール198.5mlで希釈し、室温で1時間中和を行う。メタノール250mlに反応液を注ぎ、反応性生物を沈殿させ、濾別、得られた沈殿物をメタノール水溶液にて洗浄した後、減圧下で乾燥する。
窒素含量(%)N=1.14、DS=0.82
比較例3中の残存カチオン化剤量(%)=1.7
5%水溶液の粘度 2.7mPa・s(60rpm)
比較例4:
48wt%水酸化ナトリウム1.3g、塩化ナトリウム1.0gを80vol%イソプロパノール228mlに溶解する。次いでラボールガムGS-C50.0gを分散し、グリシジルトリメチルアンモニウムクロリド25.6gを添加し、50℃に加温して3時間反応させる。反応終了後35%塩酸1.8gを80vol%イソプロピルアルコール198.5mlで希釈し、室温で1時間中和を行う。メタノール250mlに反応液を注ぎ、反応性生物を沈殿させ、濾別、得られた沈殿物をメタノール水溶液にて洗浄した後、減圧下で乾燥する。
窒素含量(%)=1.05 、DS=0.65
比較例4中の残存カチオン化剤量(%)=1.5
0.5%水溶液の粘度 3.8mPa・s(60rpm)
試験例1:カチオン変性キサンタンガムの経時安定性試験−
カチオン変性キサンタンガムは、以下の条件で経時安定性を測定できる。
実施例および比較例をガラス製100mlサンプル管に50gずつ入れて密栓し、50℃のインキュベーター中に保存し加速試験を行う。
各試料粉末を定期的に1.0g取り出して撹拌下(800rpm)の水199ml中に徐々に加え、室温で1時間撹拌溶解する。
その後、恒温槽中で液温を25℃に調整し、回転粘度計を用いて60rpmの粘度を測定する。洗浄が不十分で残存カチオン化剤量が多いと、図1に示すごとく一旦粘度上昇し、その後徐々に水に対する溶解性が低下し最終的に不溶性となる。
経時安定性の評価は粘度測定と目視により行った。
表1に粉末の経時安定性試験(50℃加速試験×1年後)後の、0.5%水溶液としたときの粘度変化とその容状を示す。
Figure 2012001676
○:安定、良好
△:やや不良、粘度変化大
×:不溶性、不安定、沈殿
本願発明の貯蔵安定性に優れたカチオン変性キサンタンガム誘導体は、従来技術の比べ貯蔵安定性に優れ、一般的にキサンタンガムが用いられる医薬品、化粧品、工業用途に幅広く使用することができ、特に工業用用途は有用である。化粧料組成物に配合した場合、毛髪や皮膚に対する吸着性がよく、良好なコンディショニング効果をもたらし、良好な乳化力に起因する洗髪除去性を有し、耐塩性に優れ、また皮膚化粧料組成物に配合したときの皮膚に対するつっぱり感、かさつき感を解消し、べたつき感、ぬるつき感を改善するので有用である。

Claims (9)

  1. 下記(1)および(2)の特性を有する精製されたカチオン変性キサンタンガム:
    (1)カチオン変性キサンタンガムにおける窒素含有量が、0.3〜4.0重量%であり、
    (2)カチオン変性キサンタンガムにおける残存するカチオン化剤が1.0重量%以下である。
  2. 窒素含有量が、0.3〜2.5重量%である、請求項1に記載のカチオン変性キサンタンガム。
  3. 残存するカチオン化剤が、0.9重量%以下である、請求項1または請求項2に記載のカチオン変性キサンタンガム。
  4. 下記工程(1)〜(4)を含むカチオン変性キサンタンガムの製造方法:
    (1)キサンタンガムの2〜10重量%のアルカリ剤を水およびアルコールに添加後、該溶液にキサンタンガムを添加する工程、
    (2)工程(1)で得られる反応液に、キサンタンガム1重量部に対して、0.05〜1.5重量部のカチオン化剤を添加し、該溶液を50〜55℃で攪拌する工程、
    (3)工程(2)で得られる反応物をろ過する工程、及び
    (4)工程(3)でろ取した反応物を、キサンタンガムの2〜10倍量で、エタノール、イソプロピルアルコールおよび第三ブタノールからなる群から選択される1のアルコール、または該アルコールを含む含水アルコールで少なくとも1回洗浄した後に、更にメタノール、または含水メタノールで洗浄する工程。
  5. 工程(4)において、イソプロピルアルコールで少なくとも1回洗浄後に、メタノールで洗浄する、項4に記載の製造方法。
  6. 工程(4)において、含水イソプロピルアルコールで少なくとも1回洗浄した後に、更に含水メタノールで洗浄する、項4および項5に記載の製造方法。
  7. 工程(4)の含水イソプロピルアルコールにおけるアルコールの濃度が、55〜75%である、項6に記載の製造方法。
  8. 工程(4)の含水メタノールの濃度が、80〜95%である、請求項6または請求項7に記載の製造方法。
  9. カチオン変性キサンタンガムにおける窒素含有量が、0.3〜4.0重量%であり、カチオン変性キサンタンガムにおける残存するカチオン化剤が1.0重量%以下である、請求項4〜請求項8のいずれか一項に記載の製造方法。
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