JP2012001416A - Ptc素子および発熱モジュール - Google Patents

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Abstract

【課題】 BaTiOのBaの一部がBi−Naで置換された半導体磁器組成物に関して、Pbを使用することなく室温抵抗率を低減しながらも優れたジャンプ特性を示し、経時変化の少ないPTC素子を提供する。
【解決手段】 少なくとも2つの電極と、前記電極の間に配置されたBaTiOのBaの一部がBi−Na及びCaで置換された半導体磁器組成物とを有するPTC素子であって、前記半導体磁器組成物は少なくとも2種類の組成物が前記電極の通電方向に積層されてなり、前記電極のうち負極側の電極が配置される組成物のBiとNaのモル比率Bi/Naが0.78を越え、1.0以下であり、正極側の電極が配置される組成物のBiとNaのモル比率Bi/Naが0.75を越え、1.55以下となしたPTC素子である。
【選択図】 図1

Description

この発明は、PTCサーミスタ、PTCヒータ、PTCスイッチ、温度検知器などに用いられる、正の抵抗温度係数を有する半導体磁器組成物を有するPTC素子と、これを用いた発熱モジュールに関する。
従来、PTCR特性(正の抵抗率温度係数:Positive Temperature Coefficient of Resistivity)を示す材料としてBaTiOに様々な半導体化元素を加えた半導体磁器組成物(PTC材料)が提案されている。これらの半導体磁器組成物は、キュリー点以上の高温になると急激に抵抗値が増大する特性を有するので、PTCサーミスタ、PTCヒータ、PTCスイッチ、温度検知器などに用いられる。これらのキュリー温度は120℃前後であるが、用途に応じてキュリー温度をシフトさせることが必要になる。
例えば、BaTiOにSrTiOを添加することによってキュリー温度をシフトさせることが提案されているが、この場合、キュリー温度は負の方向にのみシフトし、正の方向にはシフトしない。現在、キュリー温度を正の方向にシフトさせる添加元素として知られているのはPbTiOである。しかし、PbTiOは環境汚染を引き起こす元素を含有するため、近年、PbTiOを使用しない材料が要望されている。
PTC材料における大きな特徴は、PTC材料の抵抗率がキュリー点で急激に高くなること(ジャンプ特性)にあるが、これは、結晶粒界に形成された抵抗(ショットキー障壁による抵抗)が増大するために起こると考えられている。PTC材料の特性としては、この抵抗率のジャンプ特性が高く(=抵抗温度係数が高く)、かつ室温での抵抗率は低い値で安定したものが要求されている。
特許文献1のようなPbを含有しないPTC材料は、ジャンプ特性に優れているものは室温抵抗率(25℃における電気抵抗率)が高く、ジャンプ特性に劣るものは室温抵抗率が低くなり過ぎるという傾向があり、安定した室温抵抗率と優れたジャンプ特性を両立することができないという問題があった。
そこで本発明者らは先に、上述した従来のBaTiO系半導体磁器の問題を解決するため、Pbを使用することなく、キュリー温度を正の方向へシフトすることができるとともに、室温抵抗率を大幅に低下させながらも優れたジャンプ特性を示すものとして、(BaR)TiO仮焼粉(Rは半導体化元素でLa、Dy、Eu、Gd、Yの少なくとも一種)と(BiNa)TiO仮焼粉との混合仮焼粉を成形、焼結して得られた半導体磁器組成物であって、組成式を[(BiNa)(Ba1−y1−x]TiOと表し、前記x、yが0<x≦0.2、0<y≦0.02を満足し、BiとNaの比が、Bi/Na=0.78〜1の関係にある半導体磁器組成物及びその製造方法を特許文献2で提案した。
特開昭56−169301号公報 国際公開WO2006/118274A1号公報
この半導体磁器組成物は、Pbを使用することなくキュリー温度を正の方向にシフトさせ、室温抵抗率を低減しながらも優れたジャンプ特性を示す。しかし、これまでの発明者らの鋭意研究の結果、ジャンプ特性が高いほど経時変化が大きくなる相関があることが明らかになっており、優れたジャンプ特性を維持したまま経時変化を低減するにはまだ不完全な部分があり、優れたジャンプ特性と経時変化を低減したより高い次元での両立が求められていた。
そこで、本発明はBaTiOのBaの一部がBi−Naで置換された半導体磁器組成物に関して、Pbを使用することなく優れたジャンプ特性を示し、室温抵抗率を低減しながらも経時変化の少ないPTC素子を提供することを目的とする。より具体的には、室温抵抗率が100Ω・cm以下と低く、かつ抵抗温度係数αが7%/℃以上とジャンプ特性に優れ、さらに13Vで5000時間通電したときの室温抵抗率の経時変化を5%以下と小さくしたPTC素子と、このPTC素子を用いた発熱体モジュールを提供する。
上記課題を解決するための本発明は、少なくとも2つの電極と、前記電極の間に配置されたBaTiOのBaの一部がBi−Na及びCaで置換された半導体磁器組成物とを有するPTC素子であって、前記半導体磁器組成物は少なくとも2種類の組成物が前記電極の通電方向に積層されてなり、前記電極のうち負極側の電極が配置される組成物のBiとNaのモル比率Bi/Naが0.78を越え、1.0以下であり、正極側の電極が配置される組成物のBiとNaのモル比率Bi/Naが0.75を越え、1.55以下であることを特徴とするPTC素子である。
これまでの本発明者らの鋭意研究の結果、BaTiOのBaの一部がBi−Naで置換された半導体磁器組成物(以下、PTC材料と言うことがある。)は、ジャンプ特性が高いほど経時変化が大きくなる相関があることが分かっており、さらに直流の通電による経時変化は、正極側で主に起こることを明らかにした。そこで経時変化に影響の無い負極側の材料成分でPTCR特性を発現させ、経時変化が起きる正極側にPTCR特性をほとんど示さず経時変化を起こさないPTC材料を用いることで高いPTCR特性を発現させつつも経時変化の小さな半導体磁器組成物を得ることができることに着目した。ここで、正極側のPTCR特性を示さないPTC材料とは、抵抗温度係数αが3.0以下の材料を目安としている。
このPTC材料はBi量が多いと室温抵抗率が低く、抵抗温度係数、経時変化が小さくなり、Na量が多くなると室温抵抗率が高く、抵抗温度係数、経時変化が大きくなる性質があることが分かった。さらに、ヒーター素子等として用いる場合の通電による経時変化は、電界が加わった際にBiイオンの欠陥が正極側に移動し、その誘電率が変化することで抵抗率が変わることが主要因であることを突き止めた。これらのことから正極側に用いるPTC材料のBiのモル比を増やすことでBi欠陥を低減し全体の経時変化を抑えつつ、負極側のPTC材料ではNaの比率を増やすことで高い抵抗温度係数αを持ったPTC素子を得ることができることに想到した。さらに、本発明によればBaサイトをCaで置換するとBiを増やした場合と同様の効果があることを見出した。即ち、正極側のPTC材料のCa置換量を増やすことで経時変化をより大きく低減することができる。この結果、Ca置換を行わない場合はBiNaのモル比率Bi/Naを1.0を越えるように設定しているが、Ca置換を加えた場合は1.0以下でも経時変化の低減効果が得られることが分かった。
そこで、本発明のPTC素子は、負極側のPTC材料はBiとNaのモル比率Bi/Naは0.78を越え、1.0以下とすることで抵抗温度係数αを高くし、正極側のPTC材料はBiとNaのモル比率Bi/Naは0.75を越え、1.55以下とすることで経時変化を低減し、素子全体として高い抵抗温度係数αを保ちつつも経時変化を低減したPTC素子を得ることができる。但し、負極側のBi/Na比が0.78以下となると異相が増えて室温抵抗率と経時変化が大きくなるため好ましくない。1.0を越えると抵抗温度係数αが小さく(7%/℃以下)なってしまうため好ましくない。また、正極側のBi/Na比が0.75を越えると十分な経時変化の低減効果を有するが、0.75以下となってしまうと経時変化を低減し難くなるため好ましくない。また1.55を越えると異相が増えて経時変化が増加するため好ましくない。
本発明で用いるPTC材料としては、少なくとも正極側の組成物が、組成式を[(Bi-Na)Ba1−y−θCaθ1−x]TiO(但し、Rは希土類元素のうち少なくとも一種)と表し、前記x、y、θが、0<x≦0.3、0≦y≦0.02、0.05≦θ≦0.3を満足する半導体磁器組成物を用いることができる。
このとき、負極側の組成物が、組成式を[(Bi-Na)(Ba1−y−δCaδ1−x]TiO(但し、Rは希土類元素のうち少なくとも一種)と表し、前記x、y、δが、0<x≦0.3、0≦y≦0.02、0≦δ≦0.05を満足する半導体磁器組成物であることは好ましい。
この組成では、xの範囲を0より大きく0.3以下とすることで所望のキュリー温度を制御することができる。ここでxが0.3を越えてしまうと異相ができ易くなるため好ましくない。また、yの範囲を0より大きく0.02以下とすることで室温抵抗率を小さくすることが出来る。yが0でも実施できるが0だと室温抵抗率が100Ω・cmに近くなりヒーター素子としての効率が比較的悪くなる。ただし、0.02を越えると抵抗温度係数αが7%/℃未満となりヒーター素子としての安全性が低く(熱暴走の危険)なるため好ましくない。また、正極側のCa置換量θが0.3を超えると異相が多くなってしまうため好ましくない。また0.05未満になると経時変化を低減し難くなるため好ましくない。一方、負極側のPTC材料のCa置換量δは0.05を越えると十分な抵抗温度係数αが得られなくなるため好ましくない。
また、別のPTC材料として、少なくとも正極側の組成物が、組成式を[(Bi-Na)Ba1−x−θCaθ][Ti1−z]O(但し、MはNb、Ta、Sbのうち少なくとも一種)と表し、前記x、z、θが、0<x≦0.3、0<z≦0.005、0.05≦θ≦0.3を満足する半導体磁器組成物を用いることができる。
このとき、負極側の組成物が、組成式を[(Bi-Na)Ba1−x−δCaδ][Ti1−z]O(但し、MはNb、Ta、Sbのうち少なくとも一種)と表し、前記x、z、δが、0<x≦0.3、0<z≦0.005、0≦δ≦0.05を満足する半導体磁器組成物であることは好ましい。
このPTC材料の組成は、Tiの一部をM元素で置換した組成系であるが、Baの一部をBiNa及びCaで置換している点で上記した組成系と共通する効果が得られる。この組成においても、xの範囲を0より大きく0.3以下とすることで所望のキュリー温度を制御することができる。xが0.3を越えてしまうと異相ができるため好ましくない。また、zの範囲を0より大きく0.005以下とすることで室温抵抗率を小さくすることが出来る。zが0だと室温抵抗率が100Ω・cmを越えて高く、例えばヒーター素子としての効率が悪くなり、0.005を越えると抵抗温度係数αが7%/℃未満となりヒーター素子としての安全性が低く(熱暴走の危険)なるため好ましくない。また、正極側のCa置換量θが0.3を超えると異相が多くなってしまうため好ましくない。また0.05未満になると経時変化を低減し難くなるため好ましくない。一方、負極側のCa置換量δが0.05を越えると十分な抵抗温度係数αが得られなくなるため好ましくない。
本発明によれば、Pbを使用することなく優れたジャンプ特性と安定した室温抵抗率を有し、且つ経時変化の少ないPTC素子とこれを用いた発熱体モジュールを提供できる。具体的には、室温抵抗率が100Ω・cm以下と低く、抵抗温度係数αが7%/℃以上のジャンプ特性に優れ、13Vで5000時間の通電時の室温抵抗率の経時変化を5%以下に低減したPTC素子を提供できる。
本発明のPTC素子を用いた加熱装置(発熱モジュール)を示す模式図である。 別の発熱モジュールであって、その一部を切り欠いて示す斜視図である。
まず、この発明に用いるPTC材料、及びこのPTC材料を得るための製造方法の一例を説明する。
PTC材料の製造方法において、組成式[(Bi-Na)(Ba1−y1−x]TiO、及び[(Bi-Na)(Ba1−y−δCaδ1−x]TiO等の製造に際して、BaTiO仮焼粉、(BaR)TiO仮焼粉、(BaCa)TiO仮焼粉、及び(BaRCa)TiO仮焼粉からなる各仮焼粉(以下、BT仮焼粉という。)と、(Bi-Na)TiO仮焼粉からなる仮焼粉(以下、BNT仮焼粉という。)を別々に用意する。その後、上記BT仮焼粉とBNT仮焼粉を適宜混合した混合仮焼粉を用いて成形体を製造する。このようにBT仮焼粉とBNT仮焼粉を別途用意し、これらを混合した混合仮焼粉を成形して焼結する分割仮焼法を採用することが好ましい。
また、組成式[(Bi-Na)Ba1−x][Ti1−z]O、及び[(Bi-Na)Ba1−x−δCaδ][Ti1−z]O等の製造に際しては、Ba(TiM)O仮焼粉、及びBaCa(TiM)O仮焼粉からなる各仮焼粉(以下、BT仮焼粉という。)と、(Bi-Na)TiO仮焼粉からなるBNT仮焼粉を別々に用意する。その後は上記と同様に分割仮焼法を採用する。
上記2種類の組成系ともBaTiOのBaの一部をBi−Naで置換した材料であって、BNT仮焼粉を用意する過程が共通している。BT仮焼粉とBNT仮焼粉はそれぞれの原料粉末をそれぞれに応じた適正温度で仮焼することで得られる。例えば、BNT仮焼粉の原料粉は、通常TiO、Bi23、Na2CO3が用いられるが、Bi23は、これらの原料粉の中では融点が最も低いので焼成による揮散がより生じ易い。そこでBiが成るべく揮散しないで、かつNaの過反応が無いように700〜950℃の比較的低温で仮焼きする。一旦、BNT仮焼粉となした後は、BNT粉自体の融点は高い値で安定するので、BT仮焼粉と混合してもより高い温度で焼成できる。このように分割仮焼法の利点はBiの揮散とNaの過反応を抑え、秤量値に対しBi−Naの組成ずれの小さいBNT仮焼粉にできることにある。
よって、分割仮焼法を用いることにより、BNT仮焼粉のBiの揮散が抑制され、Bi−Naの組成ずれを防止してBiとNaのモル比率Bi/Naを精度良く制御することができ、それら仮焼粉を混合して、成形、焼結することにより、室温における抵抗率が低く、キュリー温度のバラツキが抑制されたPTC材料が得られる。
本発明では同じPTC材料であっても正極側の電極を形成するPTC材料と負極側の電極を形成するPTC材料とを異種としたものである。BiとNaのモル比率Bi/Naは焼結体における分析値である。従って、上述したようにBi等の揮散を見越して、NaCO、Bi、TiO等の原料粉末の秤量値を操作し、焼結体前のモル比率Bi/Naについても適宜所定値に制御している。これは予め実験的なデータから得てBNT仮焼粉を用意するときに行っても良いし、BT仮焼粉とBNT仮焼粉を混合した混合仮焼粉を用意するときに、BT仮焼粉、BNT仮焼粉あるいはこれらの混合仮焼粉に対し、BiまたはNaの原料粉を添加することで所定値に制御しても良い。また、両手段を併用して行っても良い。
次に、BiとNaのモル比率Bi/Naを所定値にした正極側のPTC材料と、同じく所定値にした負極側のPTC材料を用意し、まず一方のPTC材料粉を一軸プレス装置で仮成形する。その上に他方側のPTC材料粉を充填し、重ねて本成形して積層構造の成形体を製造する。なお、別々に成形した成形体を重ねてプレスして本成形しても良い。その後、この成形体を所定の焼結条件で焼成し焼結体を得る。得られた焼結体を切削して適宜形状のPTC素体となす。このPTC素体について正極となる側に配置したPTC材料の面に電極ペーストをスクリーン印刷などし、これを480℃から650℃の温度で焼き付けてオーミック電極を形成する。一方の負極となる側に配置したPTC材料の面に同様にしてオーミック電極を形成し、2種類のPTC材料が電極の通電方向に積層されてなるPTC素子を作製する。この時、負極側の電極形成面積を正極側と異なる面積としたり、どちらかの電極表面にプリントなどでマーキングを行うと正負の電極を容易に見分けることができる。また、正極側と負極側の電極形成のための焼成は同時に行っても良い。また、オーミック電極の形成にはスパッタリング等を用いても良い。
また、上記PTC材料を用いてシート成形し、厚さ数100μm程度のシート材を2種類用意し、これらを積層し、このシートの一方に正極側の電極を、他方に負極側の電極を形成したシート成形体を1セットとし、これを複数セット積層して焼結体とする。この焼結体の端面に面した正電極同士また負電極同士を外部電極で接続する、いわゆる積層型PTC素子とすることもできる。なお、正極側、負極側それぞれのPTC材料の厚さは50μm以上であることが望ましい。厚さが50μmよりも小さいと、焼成時に化学反応が進み正極側と負極側の組成が均一になってしまうために好ましくない。50μm以上であれば正極側と負極側の厚みは均等である必要は無い。
(実施例1)
分割仮焼法を用い次のようにして、正極側と負極側の夫々に配置する2種類のPTC材料を得た。
まず、BaCO、TiOの原料粉末を準備し、BaTiOとなるように配合し、純水で混合した。得られた混合原料粉末を900℃で4時間大気中で仮焼し、BT仮焼粉を用意した。BT仮焼粉については正極側と負極側の材料は同一組成の粉末を用いた。
次に、NaCO、Bi、TiOの原料粉末を準備し、正極側に用いる材料はBiとNaのモル比率Bi/Naを1.27となるように秤量配合し、負極側に用いる材料はBiとNaのモル比率をBi/Na0.93となるように秤量配合し、それぞれエタノール中で混合した。得られた混合原料粉末を、800℃で2時間大気中で別々の容器で仮焼し、正極側と負極側のBNT仮焼粉をそれぞれ用意した。
用意した正負共通のBT仮焼粉と、正極側BNT仮焼粉および負極側BNT仮焼粉とを、正極側と負極側の材料ともにモル比で73:7となるように夫々配合した。個々の材料について純水を媒体としてポットミルにより、混合仮焼粉の中心粒径が1.0μm〜2.0μmになるまでそれぞれ混合、粉砕した後、乾燥させた。該混合仮焼粉の粉砕粉にPVAを10wt%添加し、混合した後、造粒装置によって造粒した。成形体の作製は得られた造粒粉を一軸プレス装置で、まず正極側の材料粉を10MPaで仮成形し、その成形体の上に負極側の材料粉末を充填して100MPaの圧力で成形し、2層の材料がそれぞれの厚みが1.0mmに重なった成形体を作製した。この成形体を700℃で脱バインダー後、酸素濃度0.01%(100ppm)の窒素雰囲気中にて1360℃で4時間保持し、その後徐冷して40×25×1.7mmの焼結体を得た。
得られた焼結体を中心部から10mm×10mm×1mmの板状に加工しPTC素体を3枚作製し、このうちの1枚にオーミック電極(ナミックス社製、型番:SR5051)を塗布、さらにカバー電極(ナミックス社製、型番:SR5080)を塗布して180℃で乾燥後600℃、10分保持で焼き付けて電極を形成しPTC素子となした。この時、正極側には10×10の全面に電極を形成し、負極側には9.5×9.5mmの面積の電極を形成して正極と負極の判別が容易になるようにした。
PTC素子のBiとNaのモル比率Bi/Naの測定は、電極を形成しなかった10mm×10mm×1.0mmの素子2枚からそれぞれ正極側の材料と負極側の材料の部分を最表面から厚さ0.4mmの素子を切り出し、正極側及び負極側の夫々の側に配置した焼結体中のBi/Naのモル比の算出をICP分析(島津製作所社製、型番ICPS8100)によって行った。
また、抵抗温度係数αは恒温槽で260℃まで昇温しながら抵抗−温度特性を測定して算出した。
尚、抵抗温度係数αは次式で定義される。
α=(lnR−lnR)×100/(T−T
は最大抵抗率、TはRを示す温度、Tはキュリー温度、RはTにおける抵抗率である。
室温抵抗率R25は25℃で4端子法で測定し、アルミフィン付きのヒーターに組み込み、風速4m/sで冷却しながら13Vを印加して5000時間の通電試験を行った。この時のフィンの温度は70℃であった。通電試験後の25℃での室温抵抗率R25を測定し、通電試験前と5000時間通電後の抵抗率の差を通電時間前の室温抵抗率で除して抵抗変化率を求め、経時変化を調べた。
得られた結果を表1に示す。この実施例のBiとNaのモル比率Bi/Naの値は、正極側では秤量値の1.27に対してICP分析の結果、焼結体中のBiとNaのモル比率Bi/Naの値は1.25、負極側のBiとNaのモル比率Bi/Naは秤量値の0.93に対してICP分析値は0.91であった。この差は焼結時にBiが揮散したためである。また、室温抵抗率R25は97Ω・cm、抵抗温度係数αは11.7%/℃、経時変化は3.0%で目的の特性を満足するものであった。
(実施例2)
実施例2は、組成式を[(Bi-Na)(Ba1−yLa1−x]TiOで表し、実施例1に対しBaの一部をLaで置換した例である。実施例1と同様、分割仮焼法を用いて次のようにしてPTC材料を得た。
BaCO、TiO、Laの原料粉末を準備し、(Ba0.994La0.006)TiOとなるように配合し、純水で混合した。得られた混合原料粉末を900℃で4時間大気中で仮焼し、BT仮焼粉を用意した。
BNT仮焼粉の作製は、正極側に用いる材料はBiとNaのモル比率Bi/Naを1.27となるように秤量配合し、負極側に用いる材料はBiとNaのモル比率をBi/Na0.93となるように秤量配合した。その後のBT仮焼粉−BNT仮焼粉の混合を夫々で行い、これらを積層成形し、焼結、電極形成を実施例1と同様に行った。その後の評価も実施例1と同様の方法で行った。得られた結果を表1に示す。
結果は、実施例1と同様にBiの揮散がみられたが、室温抵抗率R25は37Ω・cm、抵抗温度係数αは9.4%/℃、経時変化は2.8%で目的の特性を満足するものであった。
(比較例1〜2)
実施例2と並行して従来の単一のPTC材料による1層構造のPTC素子を作製した。比較例1のPTC材料は、実施例2の材料でBiとNaのモル比率Bi/Naを0.93となるように秤量配合し、比較例2のPTC材料は、同じくBiとNaのモル比率Bi/Naを1.27となるように秤量配合した。それ以外は実施例2の製造方法で同じ大きさの1層構造のPTC素子を得た。BiとNaのモル比率Bi/Naの測定は実施例2と同様の方法で行った。得られた結果を表1に示す。
その結果、実施例2と同様のBiの揮散が起こっているが、比較例1では、室温抵抗率R25は67Ω・cm、抵抗温度係数αは9.8%/℃と特性は得られているが、経時変化が97%で高い値である。一方、比較例2では経時変化の低減効果はあるものの高い抵抗温度係数を得ることができない。即ち、上述したように従来のPTC素子では、経時変化の低減と高い抵抗温度係数の両立が困難であることが分かる。
(比較例3)
次に、実施例2の構成において正極側と負極側の材料配置を逆にした比較例3を実施した。即ち、正極側に用いる材料はBiとNaのモル比率Bi/Naを0.93となるように秤量配合し、負極側に用いる材料はBiとNaのモル比率をBi/Na1.27となるように秤量配合した。それ以外の製造方法及び評価方法は実施例2と同様の方法で行った。得られた結果を表1に示す。
その結果、室温抵抗率R25と抵抗温度係数αは実施例2とほぼ同様の値であったが、経時変化が142%とかなり大きな値となり経時変化の低減効果がないことが確認された。
以上の実施例と比較例より、正極側と負極側のPTC材料に夫々特性の分担を図ることが有効であることが分かる。負極側のPTC材料では専らPTCR特性の発現を促して抵抗温度係数の向上を図り、経時変化が起き易い正極側のPTC材料ではBiのモル比を増やしてBi欠陥を低減して経時変化を起こさないようになして、高い抵抗温度係数と経時変化の低減の両立を図るようになしたものである。
(実施例3〜10)
実施例3〜10は、実施例2と同じ条件であるが、BiとNaのモル比率を変えた例である。BiとNaのモル比率を変えた以外は評価方法も実施例1と同様の方法で行った。即ち、正極側と負極側の材料について、予め得られた所定のモル比率Bi/Na値に秤量配合し制御するようにしている。得られた結果を表1に示す。
実施例3〜10の結果は、室温抵抗率R25、抵抗温度係数αおよび経時変化ともに目的の特性値を満足するものであった。尚、負極側のBiとNaのモル比率が1.0に近づくと室温抵抗率R25と抵抗温度係数αは小さくなる傾向にあり、0.78に近づくと大きくなる傾向にあるが、経時変化への影響は小さいことが分かる。また、正極側のBiとNaの比率が1.0に近づくと室温抵抗率R25と抵抗温度係数αは比較的影響が小さいが、経時変化は大きくなる傾向にあることが分かる
(比較例4〜11)
比較例4〜11は、実施例2と同様の組成と製造方法を用いてPTC素子を得たものである。但し、BiとNaのモル比率Bi/Naを操作して請求項の範囲外で変えた例である。それ以外の製造方法及び評価方法は実施例2と同様の方法で行った。得られた結果を表1に示す。
実施例2〜7と比較例4〜11の結果からすると、負極側のPTC材料のBiとNaのモル比率Bi/Naが0.78以下であると室温抵抗率R25は高くなり、抵抗温度係数αが7よりも小さくなってしまう。これは異相が増えすぎてしまうためである。また、1.0を越えると室温抵抗率R25は減少するが抵抗温度係数αが7よりも小さくなってしまうため好ましくないことが分かる。また、正極側のPTC材料のBiとNaのモル比率Bi/Naが1.55を越えてしまうと異相が増えて室温抵抗率R25が増加し、経時変化も大きくなってしまう。また、正極側のPTC材料のBiとNaのモル比率Bi/Naが1.0以下になってしまうと経時変化を十分に小さくすることができず5%を越えてしまう。よって、負極側のPTC材料のBiとNaのモル比率Bi/Naは0.78を越え、1.0以下に、正極側のPTC材料のBiとNaのモル比率Bi/Naは1.0を越え、1.55以下に設定することが良いことが分かる。
(実施例11〜15)
実施例11〜15は、BNT粉の比率xと希土類元素の置換量yの値を変えた例である。それ以外のPTC素子の作製方法や評価方法は実施例2と同様の方法で行った。得られた結果を表1に示す。
この例からBNTの比率xが高くなるにつれて抵抗温度係数αは大きくなるものの、室温抵抗率R25と経時変化が大きくなる傾向が得られた。また、希土類元素の置換量yが増えるに従って抵抗温度係数αは小さくなるものの、室温抵抗率R25と経時変化が小さくなる傾向が得られた。但し、室温抵抗率R25、抵抗温度係数αおよび経時変化ともに目的の特性値を満足するものであった。
(比較例12〜13)
比較例12、13は、BNT粉の比率xと希土類元素の置換量yの値を請求項の範囲外とした例である。それ以外のPTC素子の作製方法や評価方法は実施例2と同様の方法で行った。得られた結果を表1に示す。
実施例2、14、15と比較例12より、希土類元素yの量が0.02を越えると抵抗温度係数αが7を下回ってしまうことが分かる。また、実施例2、11、12、13と比較例13から、BNTの比率xが大きくなるほど室温抵抗R25と経時変化が大きくなる傾向が見られ、0.3を越えてしまうと経時変化が5%を越えてしまい目標の特性値を満足できないことが分かる。尚、比較例12、13は、x、yの範囲を規定する上では比較例であるが、PTC材料や特性面では本発明を満足しているので参照例とも言える。
(実施例16〜28)
実施例16〜28は、実施例2と同様の組成と製造方法を用いてPTC素子を得たものである。但し、(Ba0.9940.006)TiOの希土類元素Rを変えた例である。実施例16ではY、実施例17ではCe、以後実施例番号が大きくなる順にPr、Nd、Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、Ho、Tm、Yb、Luを希土類元素として用いた。それ以外の半導体磁器組成物の作製方法と評価方法は実施例2と同様の方法で行った。得られた結果を表1に示す。
実施例16〜28の結果も室温抵抗率R25、抵抗温度係数αおよび経時変化ともに本発明の特性値を満足するものであった。
Figure 2012001416
(実施例29)
実施例29は、組成式を[(Bi-Na)Ba1−x][Ti1−zNb]Oで表し、Tiの一部をNbで置換した例である。分割仮焼法を用いて次のようにしてPTC材料を得た。
BaCO、TiO、Nbの原料粉末を準備し、Ba(Ti0.998Nb0.002)Oとなるように配合し、純水で混合した。得られた混合原料粉末を900℃で4時間大気中で仮焼し、BT仮焼粉を用意した。
BNT仮焼粉の作製は、実施例2と同様に正極側に用いる材料はBiとNaのモル比率Bi/Naを1.27となるように秤量配合し、負極側に用いる材料はBiとNaのモル比率をBi/Na0.93となるように秤量配合した。その後のBT−BNTの混合、成形、焼結、電極形成及び評価は実施例2と同様の方法で行いPTC素子となしたものである。得られた結果を表2に示す。
実施例2と同様にBiの揮散がみられたが、室温抵抗率R25は35Ω・cm、抵抗温度係数αは9.5%/℃、経時変化は3.2%で目的の特性を満足するものであった。
(実施例30〜35)
実施例30〜35は、実施例29と同様の組成と製造方法を用いてPTC材料を得たものである。但し、BiとNaのモル比率を変えた例である。その他のPTC素子の作製方法や評価方法は実施例29と同様の方法で行った。得られた結果を表2に示す。
実施例30〜35の結果は、室温抵抗率R25、抵抗温度係数αおよび経時変化ともに目的の特性値を満足するものであった。尚、負極側のBiとNaのモル比率が1.0に近づくと室温抵抗率と抵抗温度係数αは小さくなる傾向にあり、0.78に近づくと大きくなる傾向にあるが、経時変化への影響は小さいことが分かる。また、正極側のBiとNaの比率が1.0に近づくと室温抵抗率と抵抗温度係数αは大きくなるが経時変化も大きくなる傾向にあることが分かる。
(比較例14〜21)
比較例14〜21は、実施例29と同様の組成と製造方法を用いてPTC材料を得たものである。但し、BiとNaのモル比率を本発明の範囲外で変えた例である。それ以外のPTC素子の作製方法及び評価方法は実施例29と同様の方法で行った。得られた結果を表2に示す。
実施例29〜35と比較例14〜21の結果からすると、負極側のPTC材料のBiとNaのモル比率Bi/Naが0.78以下になると室温抵抗率R25は高くなり、抵抗温度係数αが7よりも小さくなってしまう。これは異相が増えすぎてしまうためである。また、1.0を越えると室温抵抗率R25は減少するが抵抗温度係数αが7よりも小さくなってしまうため好ましくない。また、正極側のPTC材料のBiとNaのモル比率Bi/Naが1.55を越えてしまうと異相が増えて室温抵抗率R25が増加し、経時変化も大きくなってしまう。また、正極側のPTC材料のBiとNaのモル比率Bi/Naが1.0以下になってしまうと経時変化を十分に小さくすることができず5%を越えてしまう。よって、負極側のPTC材料のBiとNaのモル比率Bi/Naは0.78を越え、1.0以下に、正極側のPTC材料のBiとNaのモル比率Bi/Naは1.0を越え、1.55以下に設定することが良いことが分かる。
(実施例36〜40)
実施例36〜40は、BNTの比率xとTiサイトのNb置換量zの値を変えた例である。それ以外のPTC素子の作製方法や評価方法は実施例29と同様の方法で行った。得られた結果を表2に示す。
この結果は、BNTの比率xが高くなるにつれて抵抗温度係数αは大きくなるものの、室温抵抗率R25と経時変化が比較的大きくなる傾向が得られた。また、Nb置換量zが増えるに従って抵抗温度係数αは小さくなるものの、室温抵抗率R25と経時変化が小さくなる傾向が得られた。但し、室温抵抗率R25、抵抗温度係数αおよび経時変化ともに目的の特性値を満足するものであった。
(比較例22〜23)
比較例22、23は、BNTの比率xとTiサイトのNb置換量zの値を本発明の範囲外とした例である。それ以外のPTC素子の作製方法や評価方法は実施例26と同様の方法で行った。得られた結果を表2に示す。
実施例29、39、40と比較例22より、TiサイトのNb置換量zの量が0.005を越えると抵抗温度係数αが7を下回ってしまうことが分かる。また、実施例29、36、37、38と比較例23から、BNTの比率xが大きくなるほど室温抵抗R25と経時変化が大きくなる傾向が見られ、0.3を越えてしまうと経時変化が5%を越えてしまい目標の特性値を満足できないことが分かる。尚、比較例22、23も上述の比較例12、13と同様に参照例とも言える。
Figure 2012001416
(実施例41)
実施例41は、正極側の組成式を[(Bi-Na)[Ba1−y−θLaCaθ1−x]TiOと表し、正極側のPTC材料のBaサイトの一部をLa及びCaで置換した例である。正極側材料のBTの作製は以下のように行った。BaCO、TiO、La、CaCOの原料粉末を準備し、Ba0.894La0.006Ca0.1TiOとなるように配合し、純水で混合した。得られた混合原料粉末を900℃で4時間大気中で仮焼し、BT仮焼粉を用意した。BNT仮焼粉は実施例2と同様のものを用いて、その後のBT−BNTの混合、成形も同様に行った。
負極側のPTC材料のBT仮焼粉の作製、BNT仮焼粉の作製、BT−BNTの混合を実施例2と同様に行い、これらの正負極側の材料を積層成形し、焼結し、電極を形成した。その後の評価も実施例2と同様の方法で行った。得られた結果を表3に示す。
結果は、室温抵抗率は17Ω・cm、抵抗温度係数αは9.1%/℃、経時変化は1.7%で目的の特性を満足するものであった。
(実施例42〜47)
実施例42〜47は、実施例41と同様の組成と製造方法を用いてPTC材料を得た。但し、BiとNaのモル比率を変えた例である。それ以外のPTC素子の作製方法及び評価方法も実施例41と同様の方法で行った。得られた結果を表3に示す。
実施例42〜47の結果は、室温抵抗率R25、抵抗温度係数αおよび経時変化ともに目的の特性値を満足するものであった。尚、負極側のBiとNaのモル比率が1.0に近づくと室温抵抗率と抵抗温度係数αは小さくなる傾向にあり、0.78に近づくと大きくなる傾向にあるが、経時変化への影響は小さいことが分かる。また、正極側のBiとNaの比率が0.75に近づくと室温抵抗率と抵抗温度係数αは大きくなるが経時変化も大きくなる傾向にあることが分かる。また、実施例46と47より、Ca置換することで正極側のBiとNaの比率は1.0以下となっても経時変化を十分に低減できていることが分かる。
このことから、このPTC材料ではCa置換の効果が加わり、正極側のBiNaのモル比率Bi/Naは1.0以下でも経時変化の低減効果が得られると考えている。即ち、このPTC材料の場合は、正極側の電極に配置された半導体磁器組成物のBiとNaのモル比率Bi/Naは0.75を越え、1.55以下でも同様の効果を得ることが出来る。この比が0.75よりも大きければ十分な経時変化の低減効果を有するが、0.75以下となってしまうと経時変化を低減し難くなるため好ましくない。また1.55を越えてしまうと異相が増えて経時変化が増加するため好ましくないものである。
(比較例24〜31)
比較例24〜31は、実施例41と同様の組成系と製造方法を用いて焼結体を得たものである。但し、負極側のPTC材料は、組成式を[(Bi-Na)(Ba1−y−δCaδ1−x]TiOと表す材料を用いて、夫々のBiとNaのモル比率を請求項の範囲外で変えた例である。それ以外の製造方法及び評価方法は実施例41と同様の方法で行った。得られた結果を表3に示す。
実施例41〜47と比較例24〜31の結果からすると、負極側材料のBiとNaのモル比率Bi/Naが0.78以下になると室温抵抗率は高くなり、抵抗温度係数αが7よりも小さくなってしまう。これは異相が増えすぎてしまうためである。また、かかるモル比率Bi/Naが1.0を越えると室温抵抗率は減少するが抵抗温度係数αが7よりも小さくなってしまうため好ましくないことが分かる。また、正極側材料のBiとNaのモル比率Bi/Naが1.55を越えてしまうと異相が増えて室温抵抗率が増加し、経時変化も大きくなってしまう。また、上記と同様に正極側材料のBiとNaのモル比率Bi/Naが0.75以下になってしまうと経時変化を十分に小さくすることができず5%を越えてしまう。よって、負極側材料のBiとNaのモル比率Bi/Naは0.78を越え、1.0以下に、正極側材料のBiとNaのモル比率Bi/Naは0.75を越え、1.55以下に設定することが良いことが分かる。
(実施例48〜49)
実施例48〜49は、正極側のPTC材料のCa置換量θの値とBiNaのモル比率を変えた例である。それ以外の半導体磁器組成物の作製方法や評価方法は実施例41と同様の方法で行った。得られた結果を表3に示す。
実施例47、49の結果より、Ca置換量を増やすと室温抵抗率R25が小さくなる傾向が得られている。実施例48ではCaが多くなり異相が増えてきたため上記傾向とは異なり、室温抵抗率が高くなっているが、いずれの結果も目的の特性値を満足するものであった。
(比較例32〜35)
比較例32〜35は、正極側材料のCa置換量θの値とBiNaのモル比率を本発明の範囲外とした例である。それ以外の半導体磁器組成物の作製方法や評価方法は実施例38と同様の方法で行った。得られた結果を表3に示す。
結果は、Caの置換量が0.3よりも多いと経時変化を抑える効果が小さくなり、5%を越えてしまうことが分かる。また、0.05よりも小さくなった場合も経時変化を抑える効果が小さくなり、5%を越えてしまうことが分かる。前者ではCa置換量が多すぎて異相が増えることが原因で、後者ではCa置換量が経時変化を抑えるのに十分な量が得られていないためである。これらの結果より、正極側材料のCa置換量θは0.05以上、0.3以下に設定すれば良いことが分かる。
(実施例50〜56)
実施例50〜56は、さらに負極側のPTC材料のBaサイトの一部をCaで置換した例である。即ち、正極側は組成式を[(Bi-Na)Ba1−y−θLaCaθ1−x]TiOと表し、負極側は組成式を[(Bi-Na)(Ba1−y−δCaδ1−x]TiOで表すPTC材料を用いている。それ以外の半導体磁器組成物の作製方法や評価方法は実施例41と同様の方法で行った。得られた結果を表3に示す。
この結果から、Ca置換量を増やすと室温抵抗率R25、抵抗温度係数α、経時変化が小さくなる傾向が得られ、室温抵抗率R25、抵抗温度係数αおよび経時変化ともに目的の特性値を満足するものであった。
(比較例36〜37)
比較例36、37は、負極側のPTC材料のBaサイトの一部を本発明の範囲外のCa量で置換した例である。それ以外の半導体磁器組成物の作製方法や評価方法は実施例41と同様の方法で行った。得られた結果を表3に示す。
実施例50、51、比較例36、37から、Ca置換量δを0.05よりも増やすと経時変化を抑える効果が強くなるが、抵抗温度係数αが7以下になってしまい、目的の特性値を満足できなくなることが分かった。これらの結果より、負極側材料のCa置換量δは0.05以下に設定すれば良いことが分かる。そして、Caで置換することにより室温抵抗が大幅に下がることが分かる。
Figure 2012001416
(実施例57)
実施例57は、正極側の組成式を[(Bi-Na)Ba1−x−θCaθ][Ti1−z]Oと表し、正極側のPTC材料のBaサイトの一部をCaで置換し、Tiサイトの一部をNbで置換した例である。正極側材料のBTの作製は以下のように行った。BaCO、TiO、Nbの原料粉末を準備し、(Ba0.9Ca0.1)(Ti0.998Nb0.002)Oとなるように配合し、純水で混合した。得られた混合原料粉末を900℃で4時間大気中で仮焼し、BT仮焼粉を用意した。BNT仮焼粉は実施例2と同様のものを用いて、その後のBT−BNTの混合、成形も同様に行った。
また、負極側のPTC材料のBT仮焼粉の作製、BNT仮焼粉の作製、BT−BNTの混合を実施例2と同様に行い、これらの正負極側の材料を積層成形し、焼結し、電極を形成した。その後の評価も実施例2と同様の方法で行った。得られた結果を表4に示す。
結果は、室温抵抗率は30Ω・cm、抵抗温度係数αは9.0%/℃、経時変化は3.0%で目的の特性を満足するものであった。
(実施例58〜63)
実施例58〜63は、実施例57と同様の組成と製造方法を用いてPTC材料を得た。但し、BiとNaのモル比率を変えた例である。それ以外のPTC素子の作製方法及び評価方法も実施例57と同様の方法で行った。得られた結果を表4に示す。
実施例58〜63の結果は、室温抵抗率R25、抵抗温度係数αおよび経時変化ともに目的の特性値を満足するものであった。尚、負極側のBiとNaのモル比率が1.0に近づくと室温抵抗率と抵抗温度係数αは小さくなる傾向にあり、0.78に近づくと大きくなる傾向にあるが、経時変化への影響は小さいことが分かる。また、正極側のBiとNaの比率が0.75に近づくと室温抵抗率と抵抗温度係数αは大きくなるが経時変化も大きくなる傾向にあることが分かる。また、実施例46と47より、Ca置換することで正極側のBiとNaの比率は1.0以下となっても経時変化を十分に低減できていることが分かる。
(比較例38〜45)
比較例38〜45は、実施例57と同様の組成系と製造方法を用いて焼結体を得たものである。但し、夫々のBiとNaのモル比率を請求項の範囲外で変えた例である。それ以外の製造方法及び評価方法は実施例57と同様の方法で行った。得られた結果を表4に示す。
実施例57〜63と比較例38〜45の結果からすると、負極側材料のBiとNaのモル比率Bi/Naが0.78以下になると室温抵抗率は高くなり、抵抗温度係数αが7よりも小さくなってしまう。これは異相が増えすぎてしまうためである。また、かかるモル比率Bi/Naが1.0を越えると室温抵抗率は減少するが抵抗温度係数αが7よりも小さくなってしまうため好ましくないことが分かる。また、正極側材料のBiとNaのモル比率Bi/Naが1.55を越えてしまうと異相が増えて室温抵抗率が増加し、経時変化も大きくなってしまう。また、正極側材料のBiとNaのモル比率Bi/Naが0.75以下になってしまうと経時変化を十分に小さくすることができず5%を越えてしまう。よって、このPTC材料でも上記材料と同様にCa置換の効果が加わり、下限側の範囲が広がり、正極側材料のBiとNaのモル比率Bi/Naは0.75を越え、1.55以下に設定することでも良い。
(実施例64〜65)
実施例64〜65は、正極側のPTC材料のCa置換量θの値とBiNaのモル比率を変えた例である。それ以外の半導体磁器組成物の作製方法や評価方法は実施例57と同様の方法で行った。得られた結果を表4に示す。
実施例63、65の結果より、Ca置換量を増やすと室温抵抗率R25が小さくなる傾向が得られている。実施例64ではCaが多くなり異相が増えてきたため上記傾向とは異なり、室温抵抗率が高くなっているが、いずれの結果も目的の特性値を満足するものであった。
(比較例46〜49)
比較例46〜49は、正極側材料のCa置換量θの値とBiNaのモル比率を本発明の範囲外とした例である。それ以外の半導体磁器組成物の作製方法や評価方法は実施例57と同様の方法で行った。得られた結果を表4に示す。結果は、比較例32〜35と同じであった。
Figure 2012001416
(実施例66〜69)
次に、実施例66〜69は、負極側のPTC材料の組成式を[(Bi-Na)(Ba1−y1−x]TiOと表す材料を、正極側のPTC材料の組成式を[(Bi-Na)(Ba1−y−θCaθ1−x]TiOと表し、Ca置換量θを0.10とした材料を、それぞれ用いてBNTの比率xと希土類元素置換量yの値を別組成の材料とした例である。負極側のPTC材料の組成はx1、y1とし、正極側のPTC材料の組成はx2、y2とした。半導体磁器組成物の作製方法と評価方法は実施例2と同様の方法で行った。得られた結果を表5に示す。
表5の結果は、負極側の材料と正極側の材料のBNT比率、希土類元素置換量を異なる組成としても室温抵抗率R25、抵抗温度係数αおよび経時変化ともに本発明の特性値を満足するものであった。
Figure 2012001416
尚、本発明の他の実施例としては、負極側のPTC材料の組成式を[(Bi-Na)Ba1−x−δCaδ][Ti1−z]Oと表す材料を用いてCa置換量δを変えた例も実施したが、この例についても上記同様に本発明の特性を得ることができた。また他の例としては、上記した夫々の実施例のPTC材料を用いて、正極側あるいは負極側が異なる材料となるように組合わせてPTC素子を構成することも出来る。
(発熱モジュール)
本発明のPTC素子を、図1に示すように金属製の放熱フィン20a1、20b1、20c1に挟み込んで固定し、発熱モジュール20を得た。PTC素子11は正極側PTC材料1aと負極側PTC材料1bからなり、正極側材の面に形成した電極2a,2cはそれぞれ正極側の電力供給電極20a,20cに熱的および電気的に密着され、他方の面に形成した電極2bは負極側の電力供給電極20bに熱的および電気的に密着される。
また、電力供給電極20a、20b、20cはそれぞれ放熱フィン20a1、20b1、20c1と熱的に接続している。なお、絶縁層2dは電力供給電極20aと電力供給電極20cの間に設けられ、両者を電気的に絶縁している。発熱体11で生じた熱は電極2a、2b、2c、電力供給電極20a、20b、20c、放熱フィン20a1、20b1、20c1の順に伝わり主に放熱フィン20a1、20b1、20c1から雰囲気中に放出される。
電源30cを、電力供給電極20aと電力供給電極20bの間、または電力供給電極20cと電力供給電極20bの間に接続すれば消費電力は小さくなり、電力供給電極20aおよび電力供給電極20cの両方と電力供給電極20bの間に接続すれば消費電力は大きくなる。つまり、消費電力を2段階に変更することが可能である。こうして発熱モジュール20は、電源30cの負荷状況や、希望する加熱の緩急の必要度合いに応じて加熱能力を切り替え可能である。
この加熱能力切り替え可能な発熱モジュール20を電源30cに接続することで加熱装置30を構成することができる。なお、電源30cは直流電源である。発熱モジュール20の電力供給電極20aと電力供給電極20cはそれぞれ別のスイッチ30a、30bを介して電源30cの一方の電極に並列接続され、電力供給電極20bは共通端子として電源30cの他方の電極に接続される。
スイッチ30a、30bの何れか一方のみを導通させれば加熱能力を小さくして電源30cの負荷を軽くすることができ、両方を導通すれば加熱能力を大きくすることができる。
この加熱装置30によれば電源30cに特別な機構を持たせなくても、PTC素子11を一定温度に維持することができる。つまり、PTCR特性を有する負極側PTC材料1bがキュリー温度付近まで加熱されると、負極側PTC材料1bの抵抗値が急激に上昇しPTC素子11に流れる電流が小さくなり、自動的にそれ以上加熱されなくなる。また、PTC素子11の温度がキュリー温度付近から低下すると再び素子に電流が流れ、PTC素子11が加熱される。このようなサイクルを繰り返してPTC素子11の温度、ひいては発熱モジュール20全体を一定にすることができるので、電源30cの位相や振幅を調整する回路、さらには温度検出機構や目標温度との比較機構、加熱電力調整回路なども不要である。
この加熱装置30は、放熱フィン20a1〜20c1の間に空気を流して空気を暖めたり、放熱フィン20a1〜20c1の間に水などの液体を通す金属管を接続して液体を温めたりすることができる。このときもPTC素子11が一定温度に保たれるので、安全な加熱装置30とすることができる。
更に、本発明の変形例に係る発熱モジュール12を、図2を参照して説明する。なお、図2では説明のために発熱モジュール12の一部を切り欠いて示している。
この発熱モジュール12は略扁平直方体状のモジュールであり、実施例の半導体磁器組成物が略直方体状に加工されたPTC素子3と、素子3の上下面に設けられた電極3a,3bと、PTC素子3及び電極3a,3bとを覆う絶縁コーティング層5と、それぞれ電極3a,3bに接続し絶縁コーティング層5から外部に露出された引き出し電極4a,4bとを有する。この発熱モジュール12には、発熱モジュール12の上下面を貫通し、その内周面が絶縁コーティング層5で覆われる複数の貫通孔6が設けられている。PTC素子3は正極側材料と負極側材料の2層からなり、それぞれ正極と負極に接続している。
この発熱モジュール12は、例えば以下のように作製することが出来る。まず、PTC素子3に、PTC素子3の厚み方向に貫通する複数の孔を形成する。次に、この孔がPTC素子3の上下面に開口する開口周縁を除くPTC素子3の両面に電極3a、3bを形成する。なお、この電極3a,3bは上記と同様にオーミック電極と表面電極を重ねて印刷形成したものである。さらに外部引出し用電極4a、4bを設けた後、この引出し用電極4a,4bが外部に露出するようにPTC素子3と電極3a、3bの全体を絶縁性コーティング剤で覆って絶縁コーティング層5を形成し、発熱モジュール12が得られる。なお、絶縁コーティング層5を形成する際に、PTC素子3の孔の内周面を絶縁コーティング層5で覆って貫通孔6を形成する。
この発熱モジュール12は、貫通孔6に流体を流すことで流体を加熱することができる。このとき、電流の流れるPTC素子3及び電極3a,4aは絶縁コーティング層5で覆われているので、流体と直接接触することがないので導電性の液体を加熱することができる。したがって発熱モジュール12は電気導電性を有する塩水等の流体を瞬間的に加熱する用途に適している。
本発明により得られるPTC素子は、PTCサーミスタ、PTCヒータ、PTCスイッチ、温度検知器などに最適である。また、PTC素子を構成要素とする発熱モジュールに利用することが出来る。

Claims (6)

  1. 少なくとも2つの電極と、前記電極の間に配置されたBaTiOのBaの一部がBi−Na及びCaで置換された半導体磁器組成物とを有するPTC素子であって、
    前記半導体磁器組成物は少なくとも2種類の組成物が前記電極の通電方向に積層されてなり、
    前記電極のうち負極側の電極が配置される組成物のBiとNaのモル比率Bi/Naが0.78を越え、1.0以下であり、
    正極側の電極が配置される組成物のBiとNaのモル比率Bi/Naが0.75を越え、1.55以下であることを特徴とするPTC素子。
  2. 前記組成物のうち少なくとも正極側の組成物が、組成式を[(Bi-Na)Ba1−y−θCaθ1−x]TiO(但し、Rは希土類元素のうち少なくとも一種)と表し、前記x、y、θが、0<x≦0.3、0≦y≦0.02、0.05≦θ≦0.3を満足する半導体磁器組成物であることを特徴とする請求項1に記載のPTC素子。
  3. 前記組成物のうち負極側の組成物が、組成式を[(Bi-Na)(Ba1−y−δCaδ1−x]TiO(但し、Rは希土類元素のうち少なくとも一種)と表し、前記x、y、δが、0<x≦0.3、0≦y≦0.02、0≦δ≦0.05を満足する半導体磁器組成物であることを特徴とする請求項2に記載のPTC素子。
  4. 前記組成物のうち少なくとも正極側の組成物が、組成式を[(Bi-Na)Ba1−x−θCaθ][Ti1−z]O(但し、MはNb、Ta、Sbのうち少なくとも一種)と表し、前記x、zが、0<x≦0.3、0<z≦0.005、0.05≦θ≦0.3を満足する半導体磁器組成物であることを特徴とする請求項1に記載のPTC素子。
  5. 前記組成物のうち負極側の組成物が、組成式を[(Bi-Na)Ba1−x−δCaδ][Ti1−z]O(但し、MはNb、Ta、Sbのうち少なくとも一種)と表し、前記x、z、δが、0<x≦0.3、0<z≦0.005、0≦δ≦0.05を満足する半導体磁器組成物であることを特徴とする請求項4に記載のPTC素子。
  6. 請求項1〜5の何れかに記載のPTC素子と、前記PTC素子に設けられた電力供給電極とを備えることを特徴とする発熱モジュール。
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CN104101821A (zh) * 2014-07-25 2014-10-15 浙江哈亿曼电子科技有限公司 一种ptc元件耐压测试装置
KR20150039692A (ko) * 2013-10-03 2015-04-13 티디케이가부시기가이샤 반도체 자기 조성물 및 ptc 서미스터

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