JP2012001406A - 太陽電池モジュール用多層中間膜及び太陽電池モジュール - Google Patents

太陽電池モジュール用多層中間膜及び太陽電池モジュール Download PDF

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Abstract

【課題】体積抵抗率が高く、かつ太陽電池モジュール構成部材に対する接着性が高い太陽電池モジュール用多層中間膜を提供する。
【解決手段】太陽電池モジュール用多層中間膜2は、ポリビニルアセタール樹脂100重量部と可塑剤10〜30重量部とを含む第1の樹脂膜4と、第1の樹脂膜4の第1の表面4aに積層されており、ポリビニルアセタール樹脂100重量部と可塑剤30〜55重量部とを含む第2の樹脂膜3とを備える。第1の樹脂膜4中のポリビニルアセタール樹脂は、平均重合度が1500を超えるポリビニルアルコールをアセタール化することにより得られる樹脂である。第1の樹脂膜4中のポリビニルアセタール樹脂のアセチル化度とアセタール化度との合計は、70〜90モル%であり、かつ、第2の樹脂膜3中のポリビニルアセタール樹脂のアセチル化度とアセタール化度との合計よりも多い。
【選択図】図1

Description

本発明は、ポリビニルアセタール樹脂と可塑剤とを含む複数の樹脂膜が積層されている太陽電池モジュール用多層中間膜、並びに該太陽電池モジュール用多層中間膜を用いた太陽電池モジュールに関する。
太陽電池モジュールとして、ガラス基板などの2枚の透明部材の間に、光電変換素子が配置されて構成されている太陽電池モジュールがある。光電変換素子は、一般に、樹脂中間膜中に埋め込まれた状態で、又は樹脂中間膜の表面に積層された状態で、2枚の透明部材の間に配置されている。
上記太陽電池モジュールに用いられる樹脂中間膜を構成する樹脂として、エチレン−酢酸ビニル共重合体及びエポキシ樹脂等が広く用いられている。また、上記樹脂中間膜を構成する樹脂として、ポリビニルアセタール樹脂が用いられることもある。
ポリビニルアセタール樹脂を用いた樹脂中間膜の一例として、下記の特許文献1には、16N/mmの引裂強さを有するPVBフィルムが開示されている。
特開2006−13505号公報
上記特許文献1に記載のPVBフィルムの体積抵抗率は低いことがある。このため、該PVBフィルムを用いて太陽電池モジュールを作製した場合に、得られる太陽電池モジュールにおける発電効率が低いことがある。
さらに、特許文献1に記載のような従来の樹脂中間膜を用いた太陽電池モジュールでは、樹脂中間膜と太陽電池モジュールを構成するガラス基板などの太陽電池モジュール構成部材との間に空気が残留して、樹脂中間膜と太陽電池モジュール構成部材との接着性が低くなることがある。
本発明の目的は、多層中間膜の体積抵抗率を高くすることができ、従って多層中間膜を用いた太陽電池モジュールにおける発電効率を高くすることができ、更に多層中間膜と太陽電池モジュール構成部材との接着性を高くすることができる太陽電池モジュール用多層中間膜、並びに該太陽電池モジュール用多層中間膜を用いた太陽電池モジュールを提供することである。
本発明の広い局面によれば、太陽電池モジュールに用いられる多層中間膜であって、ポリビニルアセタール樹脂と可塑剤とを含む第1の樹脂膜と、該第1の樹脂膜の第1の表面に積層されており、ポリビニルアセタール樹脂と可塑剤とを含む第2の樹脂膜とを備え、上記第1の樹脂膜に含まれている上記ポリビニルアセタール樹脂は、平均重合度が1500を超えるポリビニルアルコールをアセタール化することにより得られるポリビニルアセタール樹脂であり、上記第1の樹脂膜に含まれている上記ポリビニルアセタール樹脂のアセチル化度とアセタール化度との合計が70〜90モル%であり、上記第2の樹脂膜に含まれている上記ポリビニルアセタール樹脂のアセチル化度(モル%)とアセタール化度(モル%)との合計が、上記第1の樹脂膜に含まれている上記ポリビニルアセタール樹脂のアセチル化度(モル%)とアセタール化度(モル%)との合計よりも少なく、上記第1の樹脂膜における上記ポリビニルアセタール樹脂100重量部に対する上記可塑剤の含有量が10〜30重量部であり、上記第2の樹脂膜における上記ポリビニルアセタール樹脂100重量部に対する上記可塑剤の含有量が30〜55重量部である、太陽電池モジュール用多層中間膜が提供される。
本発明に係る太陽電池モジュール用多層中間膜のある特定の局面では、上記第2の樹脂膜は、上記第1の樹脂膜の第1の表面と、上記第1の樹脂膜の第1の表面とは反対側の第2の表面とに積層されている。
本発明に係る太陽電池モジュール用多層中間膜の他の特定の局面では、上記第2の樹脂膜に含まれている上記ポリビニルアセタール樹脂は、平均重合度が1500〜2000であるポリビニルアルコールをアセタール化することにより得られるポリビニルアセタール樹脂である。
本発明に係る太陽電池モジュール用多層中間膜のさらに他の特定の局面では、上記第1の樹脂膜に含まれている上記ポリビニルアセタール樹脂は、平均重合度が1600〜5000であるポリビニルアルコールをアセタール化することにより得られるポリビニルアセタール樹脂である。
本発明に係る太陽電池モジュール用多層中間膜の別の特定の局面では、上記第2の樹脂膜に含まれている上記ポリビニルアセタール樹脂のアセチル化度とアセタール化度との合計は、60〜72モル%である。
本発明に係る太陽電池モジュール用多層中間膜のさらに別の特定の局面では、上記第1,第2の樹脂膜に含まれている可塑剤はそれぞれ、ジエステル化合物である。
本発明に係る太陽電池モジュール用多層中間膜の他の特定の局面では、太陽電池モジュール用多層中間膜の少なくとも一方の表面にエンボスが形成されている。
本発明に係る太陽電池モジュールは、本発明に従って構成された太陽電池モジュール用多層中間膜と、上記太陽電池モジュール用多層中間膜の表面に積層されているか、又は上記太陽電池モジュール用多層中間膜内に埋め込まれている光電変換素子とを備える。
本発明に係る太陽電池モジュールのある特定の局面では、第1の太陽電池モジュール構成部材と、第2の太陽電池モジュール構成部材とがさらに備えられており、上記第1,第2の太陽電池モジュール構成部材の間に、上記太陽電池モジュール用多層中間膜と上記光電変換素子とが挟み込まれている。
本発明に係る太陽電池モジュール用多層中間膜は、ポリビニルアセタール樹脂100重量部と可塑剤10〜30重量部とを含む第1の樹脂膜と、該第1の樹脂膜の第1の表面に積層されており、ポリビニルアセタール樹脂100重量部と可塑剤30〜55重量部とを含む第2の樹脂膜とを備えており、更に第1の樹脂膜中のポリビニルアセタール樹脂は、平均重合度が1500を超えるポリビニルアルコールをアセタール化することにより得られるポリビニルアセタール樹脂であり、第1の樹脂膜中のポリビニルアセタール樹脂のアセチル化度とアセタール化度との合計は、70〜90モル%であり、かつ、第1の樹脂膜中のポリビニルアセタール樹脂のアセチル化度とアセタール化度との合計よりも多いので、体積抵抗率を高くすることができる。従って、本発明に係る太陽電池モジュール用多層中間膜を用いて、太陽電池モジュールを作製することにより、得られる太陽電池モジュールにおける発電効率を高くすることができる。
さらに、上記組成を有する太陽電池モジュール用多層中間膜の使用により、多層中間膜とガラス基板などの太陽電池モジュール用構成部材との接着性を高くすることができる。
図1は、本発明の第1の実施形態に係る太陽電池モジュール用多層中間膜を備えた太陽電池モジュールを模式的に示す断面図である。 図2は、本発明の第2の実施形態に係る太陽電池モジュール用多層中間膜を備えた太陽電池モジュールを模式的に示す断面図である。 図3は、本発明の第3の実施形態に係る太陽電池モジュール用多層中間膜を備えた太陽電池モジュールを模式的に示す断面図である。
本発明に係る太陽電池モジュール用多層中間膜は、太陽電池モジュールに用いられる。本発明に係る太陽電池モジュール用多層中間膜は、言い換えれば、例えば、太陽電池モジュール用接着シート又は太陽電池モジュール用封止材である。本明細書において、太陽電池モジュール用多層中間膜を、単に多層中間膜と呼ぶことがある。すなわち、本明細書における多層中間膜の用語は、太陽電池モジュール用多層中間膜を意味する。
以下、図面を参照しつつ本発明の具体的な実施形態及び実施例を説明することにより、本発明を明らかにする。
図1に、本発明の第1の実施形態に係る太陽電池モジュール用多層中間膜を備えた太陽電池モジュールを模式的に断面図で示す。
図1に示す太陽電池モジュール1は、多層中間膜2と、多層中間膜2の第1の表面2aに積層されている光電変換素子6とを備える。光電変換素子6は、多層中間膜2の第1の表面2aに接着されている。多層中間膜2は、太陽電池モジュール用多層中間膜である。多層中間膜2は、太陽電池モジュールに用いられる。
多層中間膜2は、第1の樹脂膜4と、第1の樹脂膜4の第1の表面4aに積層されている第2の樹脂膜3と、第1の樹脂膜4の第1の表面4aとは反対側の第2の表面4bに積層されている第2の樹脂膜5とを備える。多層中間膜2の第1の表面2aとは反対側の第2の表面2b側に第2の樹脂膜3が配置されており、第1の表面2a側に第2の樹脂膜5が配置されている。
複数の光電変換素子6が等間隔に並べられ、多層中間膜2の第1の表面2aにおいて、多層中間膜2の一部の領域であって、第2の樹脂膜5の一部の領域に埋め込まれている。
太陽電池モジュール1は、第1の太陽電池モジュール構成部材7と、第2の太陽電池モジュール構成部材8とをさらに備える。第1,第2の太陽電池モジュール構成部材7,8の間に、多層中間膜2と光電変換素子6とが挟み込まれている。
多層中間膜2の第1の表面2a側に第2の太陽電池モジュール構成部材8が配置されている。多層中間膜2の第1の表面2aに、第2の太陽電池モジュール構成部材8が積層されている。光電変換素子6が積層されていない部分において、第1の表面2aに、第2の太陽電池モジュール構成部材8が接着されている。多層中間膜2の第2の表面2bに、第1の太陽電池モジュール構成部材7が積層されて、接着されている。従って、太陽電池モジュール1は、第1の太陽電池モジュール構成部材7と多層中間膜2と光電変換素子6と第2の太陽電池モジュール構成部材8とがこの順で積層された部分と、第1の太陽電池モジュール構成部材7と多層中間膜2と第2の太陽電池モジュール構成部材8とがこの順で積層された部分とを有する。
図2に、本発明の第2の実施形態に係る太陽電池モジュール用多層中間膜を備えた太陽電池モジュールを模式的に断面図で示す。図2に示す太陽電池モジュール11において、太陽電池モジュール1と同様に構成されているところは同一の符号を付して、説明を省略する。
図2に示す太陽電池モジュール11は、多層中間膜12と、多層中間膜12の第1の表面12aに積層されている光電変換素子6と、第1の太陽電池モジュール構成部材7と、第2の太陽電池モジュール構成部材8とを備える。光電変換素子6は、多層中間膜12の第1の表面12aに接着されている。
多層中間膜12は、第1の樹脂膜14と、第1の樹脂膜14の第1の表面14aに積層されている第2の樹脂膜13とを備える。第1の樹脂膜14の第1の表面14aとは反対側の第2の表面14bには、第2の樹脂膜は積層されていない。多層中間膜12の第1の表面12aとは反対側の第2の表面12b側に第2の樹脂膜13が配置されており、第1の表面12a側に第1の樹脂膜14が配置されている。
複数の光電変換素子6が等間隔に並べられ、多層中間膜12の第1の表面12aにおいて中間膜12の一部の領域であって、第1の樹脂膜14の一部の領域に埋め込まれている。
第1,第2の太陽電池モジュール構成部材7,8の間に、多層中間膜2と光電変換素子6とが挟み込まれている。多層中間膜12の第1の表面12a側に第2の太陽電池モジュール構成部材8が配置されている。多層中間膜12の第1の表面12aに第2の太陽電池モジュール構成部材8が積層されている。光電変換素子6が積層されていない部分において、第1の表面12aに、第2の太陽電池モジュール構成部材8が接着されている。多層中間膜12の第2の表面12bに第1の太陽電池モジュール構成部材7が積層されて、接着されている。従って、太陽電池モジュール11は、第1の太陽電池モジュール構成部材7と多層中間膜12と光電変換素子6と第2の太陽電池モジュール構成部材8とがこの順で積層された部分と、第1の太陽電池モジュール構成部材7と多層中間膜12と第2の太陽電池モジュール構成部材8とがこの順で積層された部分とを有する。
図3に、本発明の第3の実施形態に係る太陽電池モジュール用多層中間膜を備えた太陽電池モジュールを模式的に断面図で示す。図3に示す太陽電池モジュール21において、太陽電池モジュール1と同様に構成されているところは同一の符号を付して、説明を省略する。
図3に示す太陽電池モジュール21は、多層中間膜22と、該多層中間膜22内に埋め込まれている光電変換素子6と、第1の太陽電池モジュール構成部材7と、第2の太陽電池モジュール構成部材8とを備える。
多層中間膜22は、第1の樹脂膜24と、第1の樹脂膜24の第1の表面24aに積層されている第2の樹脂膜23と、第1の樹脂膜24の第1の表面24aとは反対側の第2の表面24bに積層されている第2の樹脂膜25とを備える。多層中間膜22の第1の表面22aとは反対側の第2の表面22b側に第2の樹脂膜23が配置されており、第1の表面22a側に第2の樹脂膜25が配置されている。
複数の光電変換素子6が等間隔に並べられ、第2の樹脂膜23と第1の樹脂膜24との間に挟み込まれている。複数の光電変換素子6が、第2の樹脂膜23の第1の表面23aの一部の領域に積層され、接着されている。複数の光電変換素子6が、第1の樹脂膜24の第1の表面24aの一部の領域に積層され、接着されている。
第1,第2の太陽電池モジュール構成部材7,8の間に、多層中間膜22と光電変換素子6とが挟み込まれている。多層中間膜22の第1の表面22aに第2の太陽電池モジュール構成部材8が積層され、接着されている。多層中間膜22の第2の表面22bに第2の太陽電池モジュール構成部材7が積層され、接着されている。従って、太陽電池モジュール21は、第1の太陽電池モジュール構成部材7と第2の樹脂膜23と光電変換素子6と第1の樹脂膜24と第2の樹脂膜25と第2の太陽電池モジュール構成部材8とがこの順で積層された部分と、第1の太陽電池モジュール構成部材7と第2の樹脂膜23と第1の樹脂膜24と第2の樹脂膜25と第2の太陽電池モジュール構成部材8とがこの順で積層された部分とを有する。
第1の樹脂膜4,14,24は、ポリビニルアセタール樹脂(以下ポリビニルアセタール樹脂(1)ともいう)と可塑剤(以下可塑剤(1)ともいう)とを含む。第1の樹脂膜4,14,24に含まれているポリビニルアセタール樹脂(1)は、平均重合度が1500を超えるポリビニルアルコールをアセタール化することにより得られるポリビニルアセタール樹脂である。ポリビニルアセタール樹脂(1)のアセチル化度とアセタール化度との合計(以下、合計(1)ともいう)は70〜90モル%である。第1の樹脂膜4,14,24におけるポリビニルアセタール樹脂(1)100重量部に対する可塑剤(1)の含有量は10〜30重量部である。
第2の樹脂膜3,5,13,23,25はそれぞれ、ポリビニルアセタール樹脂(以下、ポリビニルアセタール樹脂(2)ともいう)と可塑剤(以下、可塑剤(2)ともいう)とを含む。第2の樹脂膜3,5,13,23,25に含まれているポリビニルアセタール樹脂(2)のアセチル化度(モル%)とアセタール化度(モル%)との合計(以下、合計(2)ともいう)は、第1の樹脂膜4,14,24に含まれているポリビニルアセタール樹脂(1)のアセチル化度(モル%)とアセタール化度(モル%)との合計(1)よりも少ない。第2の樹脂膜3,5,13,23,25におけるポリビニルアセタール樹脂(2)100重量部に対する可塑剤(2)の含有量は30〜55重量部である。
上記組成を有すれば、第1の樹脂膜4の第1の表面4aに積層されている第2の樹脂膜3と、第1の樹脂膜4の第2の表面4bに積層されている第2の樹脂膜5とは同一であってもよく、異なっていてもよい。また、第1の樹脂膜24の第1の表面24aに積層されている第2の樹脂膜23と、第1の樹脂膜24の第2の表面24bに積層されている第2の樹脂膜25とは同一であってもよく、異なっていてもよい。
第1,第2の樹脂膜が特定の上記組成を有することにより、太陽電池モジュール用多層中間膜の体積抵抗率を高くすることができる。特に、第1の樹脂膜に含まれているポリビニルアセタール樹脂(1)のアセチル化度とアセタール化度との合計が70〜90モル%であることが、中間膜の体積抵抗率の向上に大きく寄与する。
また、多層中間膜の体積抵抗率を高めるために、中間膜のガラス転移温度を高くし、中間膜を硬くする方法が考えられる。しかしながら、硬い中間膜を用いて太陽電池モジュールを作製すると、中間膜と、ガラス基板などの太陽電池モジュール構成部材との間に空気が残留しやすく、中間膜と太陽電池モジュール構成部材との接着性が低くなることがある。さらに、硬い中間膜を用いた太陽電池モジュールでは、硬い中間膜に由来して、ガラス基板などの太陽電池モジュール構成部材が破損することがある。
これに対して、第2の樹脂膜が特定の上記組成を有することにより、多層中間膜と太陽電池モジュール構成部材との間における空気の残留を抑制でき、多層中間膜と太陽電池モジュール構成部材との接着性を高くすることができる。特に第2の樹脂膜により、多層中間膜と太陽電池モジュール構成部材との接着性を高くすることができる。さらに、多層中間膜に由来する太陽電池モジュール構成部材の破損を抑制できる。太陽電池モジュールの場合には、特に、多層中間膜2,22と第1,第2の太陽電池モジュール構成部材7,8との接着性を高くすることができる。太陽電池モジュール11の場合には、特に、多層中間膜12の第2の表面12bと第1の太陽電池モジュール構成部材7の表面との接着性を高くすることができる。
以下、第1,第2の樹脂膜に含まれている各成分の詳細を説明する。
(ポリビニルアセタール樹脂(1),(2))
第1の樹脂膜に含まれているポリビニルアセタール樹脂(1)は、平均重合度が1500を越えるポリビニルアルコールをアセタール化することにより得られるポリビニルアセタール樹脂である。
第2の樹脂膜に含まれているポリビニルアセタール樹脂(2)は、例えば、ポリビニルアルコール(以下、ポリビニルアルコール(2)ともいう)をアセタール化することにより製造できる。第2の樹脂膜に含まれているポリビニルアセタール樹脂(2)は、ポリビニルアルコール(2)をアセタール化することにより得られるポリビニルアセタール樹脂であることが好ましい。
上記アセタール化にはアルデヒド等が用いられる。ポリビニルアルコール(1),(2)は、例えば、ポリ酢酸ビニルをけん化することにより製造できる。ポリビニルアルコール(1),(2)のけん化度は、一般に80〜99.8モル%の範囲内である。
上記ポリビニルアルコール(1)の平均重合度は1500を超える。上記ポリビニルアルコールの平均重合度が1500以下であると、多層中間膜の体積抵抗率が低くなる。ポリビニルアルコール(1)の平均重合度は、好ましくは1600以上、より好ましくは1700以上、特に好ましくは2000以上、好ましくは5000以下、より好ましくは4000以下である。ポリビニルアルコール(1)の平均重合度は、1600〜5000の範囲内であることが特に好ましい。上記平均重合度が高いほど、第1の樹脂膜及び多層中間膜の体積抵抗率が高くなる傾向がある。上記平均重合度が上記下限以上であると、第1の樹脂膜及び多層中間膜が適度に硬くなり、多層中間膜の体積抵抗率をより一層高くすることができる。上記平均重合度が上記上限以下であると、第1の樹脂膜及び多層中間膜の成形が容易になる。
上記ポリビニルアルコール(2)の平均重合度は、好ましくは200以上、より好ましくは1500以上、好ましくは4000以下、より好ましくは2000以下である。ポリビニルアルコール(2)の平均重合度は、1500〜2000の範囲内であることが特に好ましい。ポリビニルアルコール(2)の平均重合度が高いほど、第2の樹脂膜及び多層中間膜の体積抵抗率が高くなる傾向がある。上記平均重合度が上記下限以上であると、第2の樹脂膜及び多層中間膜が適度に硬くなり、多層中間膜の体積抵抗率をより一層高くすることができる。上記平均重合度が上記上限以下であると、第2の樹脂膜及び多層中間膜の成形が容易になる。
多層中間膜の体積抵抗率と、多層中間膜と太陽電池モジュール構成部材との接着性とをより一層高いレベルで両立する観点からは、ポリビニルアルコール(2)の平均重合度は、ポリビニルアルコール(1)の平均重合度よりも低いことが好ましい。ポリビニルアルコール(2)の平均重合度はポリビニルアルコール(1)の平均重合度よりも低く、かつポリビニルアルコール(1)の平均重合度と上記ポリビニルアルコール(2)の平均重合度との差(ポリビニルアルコール(1)の平均重合度−ポリビニルアルコール(2)の平均重合度)は、400以上であることが好ましく、500以上であることがより好ましく、4000以下であることが好ましく、3500以下であることがより好ましい。
上記ポリビニルアルコール(1),(2)の平均重合度は、JIS K6726「ポリビニルアルコール試験方法」に準拠した方法により、求めることができる。
上記アルデヒドは特に限定されない。上記アルデヒドとして、一般には、炭素数が1〜10のアルデヒドが好適に用いられる。上記炭素数が1〜10のアルデヒドとしては、例えば、n−ブチルアルデヒド、イソブチルアルデヒド、n−バレルアルデヒド、2−エチ
ルブチルアルデヒド、n−ヘキシルアルデヒド、n−オクチルアルデヒド、n−ノニルアルデヒド、n−デシルアルデヒド、ホルムアルデヒド、アセトアルデヒド及びベンズアルデヒド等が挙げられる。なかでも、n−ブチルアルデヒド、n−ヘキシルアルデヒド又はn−バレルアルデヒドが好ましく、n−ブチルアルデヒドがより好ましい。上記アルデヒドは、1種のみが用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
上記ポリビニルアセタール樹脂(1),(2)は特に限定されない。ポリビニルアセタール樹脂(1),(2)は、ポリビニルブチラール樹脂であることが好ましい。ポリビニルブチラール樹脂の使用により、多層中間膜と太陽電池モジュール構成部材との接着性、及び中間膜同士の接着性をより一層高くすることができる。
上記ポリビニルアセタール樹脂(1)の水酸基の含有率は、5〜30モル%の範囲内であることが好ましい。ポリビニルアセタール樹脂(1)の水酸基の含有率は、より好ましくは10モル%以上、より好ましくは25モル%以下である。ポリビニルアセタール樹脂(1)の水酸基の含有率は、10〜30モル%であることが特に好ましい。上記水酸基の含有率が上記下限以上であると、第1の樹脂膜及び多層中間膜の耐湿性をより一層高めることができる。上記水酸基の含有率が上記上限以下であると、第1の樹脂膜及び多層中間膜の柔軟性が高くなり、多層中間膜の取扱い性を高めることができる。
上記ポリビニルアセタール樹脂(2)の水酸基の含有率は、10〜40モル%の範囲内であることが好ましい。ポリビニルアセタール樹脂(2)の水酸基の含有率は、より好ましくは20モル%以上、更に好ましくは28モル%以上、より好ましくは35モル%以下である。ポリビニルアセタール樹脂(2)の水酸基の含有率は、28〜40モル%であることが特に好ましい。上記水酸基の含有率が上記下限以上であると、第2の樹脂膜及び多層中間膜の耐湿性をより一層高めることができる。上記水酸基の含有率が上記上限以下であると、第2の樹脂膜及び多層中間膜の柔軟性が高くなり、多層中間膜の取扱い性を高めることができる。
ポリビニルアセタール樹脂(2)の水酸基の含有率(モル%)は、ポリビニルアセタール樹脂(1)の水酸基の含有率(モル%)よりも多い。多層中間膜の体積抵抗率をより一層高くする観点からは、ポリビニルアセタール樹脂(2)の水酸基の含有率(モル%)はポリビニルアセタール樹脂(1)の水酸基の含有率(モル%)よりも多く、かつポリビニルアセタール樹脂(1)の水酸基の含有率(モル%)とポリビニルアセタール樹脂(2)の水酸基の含有率(モル%)との差(ポリビニルアセタール樹脂(2)の水酸基の含有率(モル%)−ポリビニルアセタール樹脂(1)の水酸基の含有率(モル%))は、1モル%以上であることが好ましく、4モル%以上であることがより好ましく、20モル%以下であることが好ましく、15モル%以下であることがより好ましい。
上記ポリビニルアセタール樹脂の水酸基の含有率は、水酸基が結合しているエチレン基量を、主鎖の全エチレン基量で除算して求めたモル分率を百分率で示した値である。上記水酸基が結合しているエチレン基量は、例えば、JIS K6726「ポリビニルアルコール試験方法」に準拠して、原料となるポリビニルアルコールの水酸基が結合しているエチレン基量を測定することにより求めることができる。
多層中間膜の体積抵抗率をより一層高くする観点からは、上記ポリビニルアセタール樹脂(1)のアセチル化度は、5モル%以上であることが好ましい。ポリビニルアセタール樹脂(1)のアセチル化度は、5〜30モル%の範囲内であることが好ましい。ポリビニルアセタール樹脂(1)のアセチル化度は、より好ましくは7モル%以上、より好ましくは25モル%以下、更に好ましくは20モル%以下である。上記アセチル化度が上記下限以上であると、多層中間膜の体積抵抗率をより一層高くすることができる。さらに、ポリビニルアセタール樹脂(1)と可塑剤との相溶性がより一層高くなり、かつ多層中間膜のガラス転移温度を十分に低下させることができる。上記アセチル化度が上記上限以下であると、多層中間膜の耐湿性をより一層高めることができる。
多層中間膜の体積抵抗率をより一層高くする観点からは、上記ポリビニルアセタール樹脂(2)のアセチル化度は、0.3〜30モル%の範囲内であることが好ましい。ポリビニルアセタール樹脂(2)のアセチル化度は、より好ましくは0.7モル%以上、より好ましくは25モル%以下である。上記アセチル化度が上記下限以上であると、多層中間膜の体積抵抗率をより一層高くすることができる。さらに、ポリビニルアセタール樹脂(2)と可塑剤との相溶性がより一層高くなり、かつ多層中間膜のガラス転移温度を十分に低下させることができる。上記アセチル化度が上記上限以下であると、多層中間膜の耐湿性をより一層高めることができる。
上記アセチル化度は、主鎖の全エチレン基量から、アセタール基が結合しているエチレン基量と、水酸基が結合しているエチレン基量とを差し引いた値を、主鎖の全エチレン基量で除算して求めたモル分率を百分率で示した値である。上記アセタール基が結合しているエチレン基量は、例えば、JIS K6728「ポリビニルブチラール試験方法」に準拠して測定できる。
上記ポリビニルアセタール樹脂(1)のアセタール化度(ポリビニルブチラール樹脂の場合にはブチラール化度)は、50〜85モル%の範囲内であることが好ましい。ポリビニルアセタール樹脂(1)のアセタール化度は、より好ましくは55モル%以上、より好ましくは80モル%以下である。上記アセタール化度が上記下限以上であると、ポリビニルアセタール樹脂(1)と可塑剤(1)との相溶性がより一層高くなり、かつ第1の樹脂膜及び多層中間膜のガラス転移温度を十分に低下させることができる。上記アセタール化度が上記上限以下であると、ポリビニルアセタール樹脂(1)を製造するために必要な反応時間を短縮できる。
上記ポリビニルアセタール樹脂(2)のアセタール化度(ポリビニルブチラール樹脂の場合にはブチラール化度)は、55〜90モル%の範囲内であることが好ましい。ポリビニルアセタール樹脂(2)のアセタール化度は、より好ましくは60モル%以上、より好ましくは80モル%以下である。上記アセタール化度が上記下限以上であると、ポリビニルアセタール樹脂(2)と可塑剤(2)との相溶性がより一層高くなり、かつ第2の樹脂膜及び多層中間膜のガラス転移温度を十分に低下させることができる。上記アセタール化度が上記上限以下であると、ポリビニルアセタール樹脂(2)を製造するために必要な反応時間を短縮できる。
上記アセタール化度は、アセタール基が結合しているエチレン基量を、主鎖の全エチレン基量で除算して求めたモル分率を百分率で示した値である。
上記アセタール化度は、JIS K6728「ポリビニルブチラール試験方法」に準拠した方法により、アセチル化度と水酸基の含有率とを測定し、得られる測定結果からモル分率を算出し、次いで、100モル%からアセチル化度と水酸基の含有率とを差し引くことにより算出され得る。
なお、ポリビニルアセタール樹脂がポリビニルブチラール樹脂である場合は、上記アセタール化度(ブチラール化度)及びアセチル化度は、JIS K6728「ポリビニルブチラール試験方法」に準拠した方法により測定された結果から算出され得る。
上記ポリビニルアセタール樹脂(1)のアセタール化度とアセチル化度との合計(1)は70〜90モル%の範囲内である。合計(1)が70モル%未満であると、多層中間膜の体積抵抗率が低くなる。合計(1)が90モル%を超えるポリビニルアセタール樹脂の合成は困難である。合計(1)は、好ましくは72モル%以上、より好ましくは74モル%以上、好ましくは85モル%以下、より好ましくは80モル%以下である。合計(1)が上記下限以上であると、多層中間膜の体積抵抗率をより一層高くすることができる。合計(1)が上記上限以下であると、多層中間膜の耐湿性をより一層高めることができる。
多層中間膜の体積抵抗率を低くし、かつ多層中間膜と太陽電池モジュール構成部材との接着性を高くするために、上記ポリビニルアセタール樹脂(2)のアセタール化度(モル%)とアセチル化度(モル%)との合計(2)は、上記合計(1)よりも少ない。多層中間膜の体積抵抗率をより一層低くし、かつ多層中間膜と太陽電池モジュール構成部材との接着性をより一層高くする観点からは、合計(2)は合計(1)よりも少なく、かつ合計(1)と合計(2)との差(合計(1)−合計(2))は、1モル%以上であることが好ましく、4モル%以上であることがより好ましく、20モル%以下であることが好ましく、15モル%以下であることがより好ましい。
上記ポリビニルアセタール樹脂(2)のアセタール化度とアセチル化度との合計(2)は60〜72モル%の範囲内であることが好ましい。合計(2)が60モル%以上であると、多層中間膜の体積抵抗率がより一層低くなる。合計(2)が72モル%以下であると、ポリビニルアセタール樹脂(2)の合成が容易である。合計(2)は、好ましくは62モル%以上、好ましくは70モル%以下である。合計(2)が上記下限以上であると、多層中間膜の体積抵抗率をより一層高くすることができる。合計(2)が上記上限以下であると、多層中間膜の耐湿性をより一層高めることができる。
(可塑剤(1),(2))
上記ポリビニルアセタール樹脂(1),(2)と上記可塑剤(1),(2)との併用により、多層中間膜と太陽電池モジュール構成部材との接着性を高くすることができる。
上記可塑剤(1),(2)は特に限定されない。可塑剤(1),(2)として、従来公知の可塑剤を用いることができる。可塑剤(1),(2)はそれぞれ、1種のみが用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。可塑剤(1)と可塑剤(2)とは、同一であってもよく、異なっていてもよい。
上記可塑剤(1),(2)としては、例えば、一塩基性有機酸エステル及び多塩基性有機酸エステル等などの有機エステル可塑剤、並びに有機リン酸可塑剤及び有機亜リン酸可塑剤などのリン酸可塑剤等が挙げられる。なかでも、有機エステル可塑剤が好ましい。可塑剤(1),(2)は液状可塑剤であることが好ましい。
上記一塩基性有機酸エステルとしては、特に限定されず、例えば、グリコールと一塩基性有機酸との反応によって得られるグリコールエステル、並びにトリエチレングリコール又はトリプロピレングリコールと一塩基性有機酸とのエステル等が挙げられる。上記グリコールとしては、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール及びトリプロピレングリコール等が挙げられる。上記一塩基性有機酸としては、酪酸、イソ酪酸、カプロン酸、2−エチル酪酸、ヘプチル酸、n−オクチル酸、2−エチルヘキシル酸、n−ノニル酸及びデシル酸等が挙げられる。
上記多塩基性有機酸エステルとしては、特に限定されず、例えば、多塩基性有機酸と、炭素数4〜8の直鎖又は分岐構造を有するアルコールとのエステル化合物が挙げられる。上記多塩基性有機酸としては、アジピン酸、セバシン酸及びアゼライン酸等が挙げられる。
上記有機エステル可塑剤としては、特に限定されず、トリエチレングリコールジ−2−エチルブチレート、トリエチレングリコールジ−2−エチルヘキサノエート、トリエチレングリコールジカプリレート、トリエチレングリコールジ−n−オクタノエート、トリエチレングリコールジ−n−ヘプタノエート、テトラエチレングリコールジ−n−ヘプタノエート、ジブチルセバケート、ジオクチルアゼレート、ジブチルカルビトールアジペート、エチレングリコールジ−2−エチルブチレート、1,3−プロピレングリコールジ−2−エチルブチレート、1,4−ブチレングリコールジ−2−エチルブチレート、ジエチレングリコールジ−2−エチルブチレート、ジエチレングリコールジ−2−エチルヘキサノエート、ジプロピレングリコールジ−2−エチルブチレート、トリエチレングリコールジ−2−エチルペンタノエート、テトラエチレングリコールジ−2−エチルブチレート、ジエチレングリコールジカプリエート、アジピン酸ジヘキシル、アジピン酸ジオクチル、アジピン酸ヘキシルシクロヘキシル、アジピン酸ヘプチルとアジピン酸ノニルとの混合物、アジピン酸ジイソノニル、アジピン酸ジイソデシル、アジピン酸ヘプチルノニル、セバシン酸ジブチル、油変性セバシン酸アルキド、及びリン酸エステルとアジピン酸エステルとの混合物等が挙げられる。これら以外の有機エステル可塑剤を用いてもよい。
上記有機リン酸可塑剤としては、特に限定されず、例えば、トリブトキシエチルホスフェート、イソデシルフェニルホスフェート及びトリイソプロピルホスフェート等が挙げられる。
さらに、上記可塑剤(1),(2)として、ジイソノニルシクロヘキサン−1,2−ジカルボキシレート等を用いることができる。
上記可塑剤(1),(2)は、ジエステル可塑剤(ジエステル化合物ともいう)、又は下記式(A)で表される値Xが9.2以下である可塑剤であることが好ましく、ジエステル可塑剤、又はジエステル可塑剤以外の可塑剤でありかつ下記式(A)で表される値Xが9.2以下である可塑剤であることが好ましい。このような可塑剤の使用により、多層中間膜の体積抵抗率、及び多層中間膜と太陽電池モジュール構成部材との接着性をより一層高くすることができる。特に、ジエステル化合物の使用により、多層中間膜と太陽電池モジュール構成部材との接着性が高くなる。下記式(A)で表される値Xは、可塑剤の極性度合いを示す。なお、ジエステル可塑剤であれば、下記式(A)で表される値Xが9.2を超えても、中間膜の体積抵抗率が高くなる。さらに、下記式(11)で表される構造を有するジエステル可塑剤であれば、下記式(1)で表される値Xが9.2を超えても、多層中間膜の体積抵抗率が十分に高くなる。
X=100×O/(C+H) ・・・式(A)
上記式(A)中、Oは可塑剤一分子中に含まれる酸素原子の数を表し、Cは可塑剤一分子中に含まれる炭素原子の数を表し、Hは可塑剤一分子中に含まれる水素原子の数を表す。
代表的な可塑剤の上記値Xを以下に示す。
ジイソデシルアジペート(DIDA):X=5.3
セバシン酸−ジ−2−エチルヘキシル(DOS):X=5.3
アジピン酸−ジ−2−エチルヘキシル(DOA):X=6.3
フタル酸−ジ−2−エチルヘキシル(DOP):X=6.5
ジヘキシルアジペート(DHA):X=7.7
ジブチルセバケート(DBS):X=7.7
セバシン酸−ジ−2−ブトキシエチル(DBES):X=9.4
トリエチレングリコールジ−2−エチルヘキサノエート(3GO):X=9.4
ジイソノニルシクロヘキサン−1,2−ジカルボキシレート(DINCH):X=5.4
テトラエチレングリコールジ−2−エチルヘキサノエート(4GO):X=10.0
トリエチレングリコールジヘプタノエート(3G7):X=10.3
テトラエチレングリコールジヘプタノエート(4G7):X=10.9
アジピン酸−ジ−2−ブトキシエチル(DBEA):X=11.5
ビス(2−ブトキシエチル)アジペート:X=11.5
トリエチレングリコールジ−2−エチルブチレート(3GH):X=11.5
テトラエチレングリコールジ−2−エチルブチレート(4GH):X=12.1
アジピン酸−ジ−2−ブトキシエトキシエチル(DBEEA):X=12.5
上記ジエステル可塑剤は、下記式(11)で表される構造を有することが好ましい。下記式(11)で表される構造を有するジエステル可塑剤の使用により、多層中間膜の体積抵抗率をより一層高くすることができる。
Figure 2012001406
上記式(11)中、R1及びR2は炭素数5〜10の有機基を表し、R3は、エチレン基、イソプロピレン基又はn−プロピレン基を表し、pは3〜10の整数を表す。
上記式(11)で表される構造を有するジエステル可塑剤の具体例としては、トリエチレングリコールジ−2−エチルブチレート(3GH)、トリエチレングリコールジ−2−エチルヘキサノエート(3GO)、トリエチレングリコールジn−ヘプタノエート(3G7)、トリエチレングリコールジカプリレート、トリエチレングリコールジn−オクタノエート、テトラエチレングリコールジ−2−エチルブチレート、テトラエチレングリコールジn−ヘプタノエート、テトラエチレングリコールジ−2−エチルヘキサノエート、ペンタエチレングリコールジ−2−エチルヘキサノエート、オクタエチレングリコールジ−2−エチルヘキサノエート、ノナエチレングリコールジ−2−エチルヘキサノエート、デカエチレングリコールジ−2−エチルヘキサノエート、テトラエチレングリコールジ−n−ヘプタノエート及びテトラエチレングリコールジ−n−オクタノエート等が挙げられる。
上記可塑剤(1),(2)は、ジイソノニルシクロヘキサン−1,2−ジカルボキシレート、ジイソデシルアジペート、トリエチレングリコールジ−2−エチルヘキサノエート(3GO)及びトリエチレングリコールジ−2−エチルブチレート(3GH)からなる群から選択された少なくとも1種であることが好ましく、トリエチレングリコールジ−2−エチルヘキサノエート及びトリエチレングリコールジ−2−エチルブチレートの内の少なくとも1種であることが好ましく、トリエチレングリコールジ−2−エチルヘキサノエートであることがより好ましい。
第1の樹脂膜におけるポリビニルアセタール樹脂(1)100重量部に対する可塑剤(1)の含有量は10〜30重量部である。可塑剤(1)の含有量が10重量部未満であると、第1の樹脂膜及び多層中間膜の製造が困難である。可塑剤(1)の含有量が30重量部を超えると、第1の樹脂膜及び多層中間膜の体積抵抗率が低くなる。第1の樹脂膜及び多層中間膜を容易に製造する観点からは、ポリビニルアセタール樹脂(1)100重量部に対する可塑剤(1)の含有量は、好ましくは20重量部以上である。
第2の樹脂膜におけるポリビニルアセタール樹脂(2)100重量部に対する可塑剤(2)の含有量は30〜55重量部である。可塑剤(2)の含有量が30重量部未満であると、第2の樹脂膜及び多層中間膜と太陽電池モジュール構成部材との接着性が低くなる。可塑剤(2)の含有量が55重量部を超えると、第2の樹脂膜及び多層中間膜の体積抵抗率が低くなる。ポリビニルアセタール樹脂(2)100重量部に対する可塑剤(2)の含有量は、より好ましくは32重量部以上、更に好ましくは35重量部以上、より好ましくは50重量部以下、更に好ましくは45重量部以下である。可塑剤(2)の含有量が上記下限以上であると、第2の樹脂膜及び多層中間膜と太陽電池モジュール構成部材との接着性がより一層高くなる。可塑剤(2)の含有量が上記上限以下であると、第2の樹脂膜及び多層中間膜の体積抵抗率がより一層高くなる。
(他の成分)
本発明に係る太陽電池モジュール用多層中間膜は、必要に応じて、紫外線吸収剤、酸化防止剤、光安定剤、難燃剤、帯電防止剤、顔料、染料、接着力調整剤、耐湿剤、蛍光増白剤及び赤外線吸収剤等の添加剤を含んでいてもよい。
(太陽電池用多層中間膜及び太陽電池モジュールの詳細)
本発明に係る太陽電池モジュール用多層中間膜では、第1の樹脂膜の第1の表面に、第2の樹脂膜が積層されている。第2の樹脂膜は、第1の樹脂膜の第1の表面に少なくとも積層されていればよい。第2の樹脂膜は、第1の樹脂膜の第1の表面のみに積層されていてもよく、第1の樹脂膜の第1の表面と第2の表面とに積層されていてもよい。2つの第2の樹脂膜の一方が第1の樹脂膜の第1の表面に積層されており、他方が第1の樹脂膜の第2の表面に積層されていてもよい。中間膜の体積抵抗率をより一層高くし、中間膜と太陽電池モジュール構成部材との接着性をより一層高くするために、第2の樹脂膜は、第1の樹脂膜の第1の表面と第2の表面とに積層されていることが好ましい。多層中間膜は、第2の樹脂膜と第1の樹脂膜と第2の樹脂膜とがこの順で積層された構造を有することが好ましい。
第2の樹脂膜は、第1の樹脂膜の第1の表面及び第2の表面にそれぞれ、直接に積層されていてもよく、間接に積層されていてもよい。第2の樹脂膜は、第1の樹脂膜の第1の表面又は第2の表面に直接又は間接に積層されていればよい。例えば、第2の樹脂膜と第1の樹脂膜との間に、第1,第2の樹脂膜とは異なる他の中間膜が配置されてもよい。すなわち、多層中間膜は、第2の樹脂膜と他の中間膜と第1の樹脂膜とがこの順で積層された構造を有していてもよく、第2の樹脂膜と他の中間膜と第1の樹脂膜と他の中間膜と第2の樹脂膜とがこの順で積層された構造を有していてもよい。この場合、他の中間膜は特に限定されない。
多層中間膜の少なくとも一方の表面に第2の樹脂膜が配置されていることが好ましく、多層中間膜の両側の表面に第2の樹脂膜が配置されていることが好ましい。第1の樹脂膜は中間層であることが好ましい。第2の樹脂膜は表面層であることが好ましい。
また、第2の樹脂膜は、第1の樹脂膜の第1の表面又は第2の表面の少なくとも一部の領域に積層されていればよい。第2の樹脂膜は、第1の樹脂膜の第1の表面又は第2の表面の全領域に積層されていてもよく、第1の表面又は第2の表面の一部の領域に積層されていてもよい。
多層中間膜の少なくとも一方の表面にエンボスが形成されていることが好ましく、両側の表面にエンボスが形成されていることがより好ましい。多層中間膜の少なくとも一方の表面に第2の樹脂膜が配置されており、第2の樹脂膜の表面にエンボスが形成されていることが好ましい。多層中間膜の太陽電池モジュール構成部材が積層される表面にエンボスが形成されていることが好ましい。第2の樹脂膜の太陽電池モジュール構成部材が積層される表面にエンボスが形成されていることが好ましい。エンボスが形成された表面は、微細な凹凸を有する。エンボスの形成により、太陽電池モジュールの作製時に、多層中間膜と太陽電池用モジュール構成部材との間の空気を効果的に取り除くことができる。この結果、多層中間膜のエンボスが形成された表面と太陽電池モジュール構成部材の表面との接着性をより一層高くすることができる。
上記エンボスを形成する方法としては、例えば、リップエンボス法及びロールエンボス法等が挙げられる。なかでも、ロールエンボス法が好ましい。
第1,第2の太陽電池モジュール構成部材は、光電変換素子とは異なる部材である。第1,第2の太陽電池モジュール構成部材は、多層中間膜の表面に積層され、接着される。第1,第2の太陽電池モジュール構成部材は、好ましくは第2の樹脂膜の表面に積層され、接着される。第1,第2の太陽電池モジュール構成部材としては、一般に太陽電池モジュールに用いられている部材を用いることができる。第1,第2の太陽電池モジュール構成部材としては、ガラス板、金属板及び樹脂板等が挙げられる。太陽電池モジュールにおける発電効率を高める観点からは、第1,第2の太陽電池モジュール構成部材の内の少なくとも一方は、透明板であることが好ましい。透明板として、ガラス板及び透明樹脂板が好適に用いられ、ガラス板がより好適に用いられる。
上記ガラス板の材料としては、無機ガラス及び有機ガラスが挙げられる。上記無機ガラスとしては、例えば、フロート板ガラス、磨き板ガラス、型板ガラス、網入りガラス、線入り板ガラス、着色された板ガラス、熱線吸収ガラス及び熱線反射ガラス等が挙げられる。上記有機ガラスは、無機ガラスに代用される合成樹脂ガラスである。上記有機ガラスとして、ポリカーボネート板及びポリ(メタ)アクリル樹脂板等が挙げられる。上記ポリ(メタ)アクリル樹脂板として、ポリメチル(メタ)アクリレート板等が挙げられる。
太陽電池モジュールを軽量化し、多層中間膜の透明性を高めて太陽電池モジュールにおける発電効率をより一層高める観点からは、多層中間膜の各厚み(すなわち第1,第2の樹脂膜の各厚み)は、好ましくは0.05mm以上、より好ましくは0.25mm以上、好ましくは3mm以下、より好ましくは1.5mm以下である。
第1,第2の太陽電池モジュール構成部材の厚みは、1〜3mmの範囲内であることが好ましい。また、太陽電池モジュール構成部材がガラス板である場合に、該ガラス板の厚みは、1〜3mmの範囲内であることが好ましい。
太陽電池モジュールの製造方法は特に限定されない。例えば、第1,第2の太陽電池モジュール構成部材の間に、多層中間膜及び光電変換素子を挟んで、押圧ロールに通したり、又はゴムバックに入れて減圧吸引したりして、第1,第2の太陽電池モジュール構成部材と多層中間膜及び光電変換素子との間に残留する空気を脱気する。その後、約70〜110℃で予備接着して積層体を得る。次に、積層体をオートクレーブに入れたり、又はプレスしたりして、約120〜150℃及び1〜1.5MPaの圧力で圧着する。このようにして、太陽電池モジュールを得ることができる。太陽電池モジュールの作製時に、第1の樹脂膜と第2の樹脂膜とを積層し、多層中間膜を作製してもよい。
以下に実施例を挙げて本発明を更に詳しく説明する。本発明はこれら実施例のみに限定されない。
以下の材料を用意した。
(実施例1)
第1の樹脂膜を形成するための組成物(1)の調製:
平均重合度が2300であるポリビニルアルコールを、n−ブチルアルデヒドを用いてアセタール化することにより得られたポリビニルブチラール樹脂(水酸基の含有率22モル%、アセチル化度13モル%、アセタール化度(ブチラール化度)65モル%、アセチル化度とアセタール化度との合計78モル%)を用意した。このポリビニルブチラール樹脂100重量部と、可塑剤であるトリエチレングリコールジ−2−エチルヘキサノエート(3GO)30重量部とを混合し、組成物(1)を得た。
第2の樹脂膜を形成するための組成物(2)の調製:
平均重合度が1700であるポリビニルアルコールを、n−ブチルアルデヒドを用いてアセタール化することにより得られたポリビニルブチラール樹脂(水酸基の含有率30.5モル%、アセチル化度0.9モル%、アセタール化度(ブチラール化度)68.6モル%、アセチル化度とアセタール化度との合計69.5モル%)を用意した。このポリビニルブチラール樹脂100重量部と、可塑剤であるトリエチレングリコールジ−2−エチルヘキサノエート(3GO)40重量部とを混合し、組成物(2)を得た。
太陽電池モジュール用多層中間膜の作製:
得られた組成物(1)と組成物(2)を、共押出機を用いて、共押出しした。組成物(1)により形成された第1の樹脂膜と組成物(2)により形成された第2の樹脂膜とが、第2の樹脂膜/第1の樹脂膜/第2の樹脂膜の積層構造を有する積層体を得た。なお、第1の樹脂膜の厚みは100μmであり、第2の樹脂膜の各厚みは350μmであり、多層中間膜の厚みは800μmであった。
次に、得られた積層体の両側の表面に、十点平均粗さが50μmであるエンボスを形成し、多層中間膜を得た。
太陽電池モジュールの作製:
太陽電池モジュール構成部材である電極材料が積層されたガラス基板(縦30cm×横30cm)と太陽電池モジュール構成部材であるガラス板(縦30cm×横30cm)との間に、得られた多層中間膜を挟み込んで、積層体を得た。得られた積層体をゴムバックに入れて減圧吸引し、ガラスと多層中間膜との間に残留する空気を脱気した。次いで、積層体を80℃で予備接着した後、オートクレーブを用いて、140℃及び1.5MPaの条件下にて、積層体を圧着し、太陽電池モジュールを得た。
(実施例2〜6及び比較例1〜4)
下記の表1に示すポリビニルアタール樹脂を用い、かつ下記の表1に示す含有量となるように可塑剤を用いたこと以外は実施例1と同様にして、組成物(1)及び組成物(2)を得た。
得られた組成物(1)及び組成物(2)を用いて、実施例1と同様にして、多層中間膜及び太陽電池モジュールを作製した。
なお、実施例2〜6及び比較例1〜4の組成物(1)及び組成物(2)で用いたポリビニルアセタール樹脂はいずれも、ポリビニルアルコールを、n−ブチルアルデヒドを用いてアセタール化することにより得られたポリビニルブチラール樹脂である。
(評価)
(1)体積抵抗率
得られた多層中間膜を、23℃及び相対湿度50%RHの条件下で24時間保管した。その後、多層中間膜の体積抵抗率を評価した。体積抵抗率は、ハイレジスタンスメータ(アジレント社製「4339B」)を用いて測定した。
[抵抗率の判断基準]
○:1.0×1012Ω・cm以上
×:1.0×1012Ω・cm未満
(2)接着性
得られた太陽電池モジュールを透明なガラス板側から目視で観察し、太陽電池モジュールの接着性を下記の判定基準で判定した。なお、多層中間膜と太陽電池モジュール構成部材との間に空気が残留していないと、多層中間膜と太陽電池モジュール構成部材との接着面積が大きくなる。この結果、多層中間膜と太陽電池モジュール構成部材との接着性が高くなる。
[接着性の判定基準]
○:多層中間膜と太陽電池モジュール構成部材との間に空気が残留していない
×:多層中間膜と太陽電池モジュール構成部材との間に空気が残留している
結果を下記の表1に示す。下記表1中「合計(1)」は、ポリビニルアセタール樹脂(1)のアセチル化度(モル%)とアセタール化度(モル%)との合計を示し、「合計(2)」は、ポリビニルアセタール樹脂(2)のアセチル化度(モル%)とアセタール化度(モル%)との合計を示す。
Figure 2012001406
1…太陽電池モジュール
2…多層中間膜
2a…第1の表面
2b…第2の表面
3…第2の樹脂膜
4…第1の樹脂膜
4a…第1の表面
4b…第2の表面
5…第2の樹脂膜
6…光電変換素子
7…第1の太陽電池モジュール構成部材
8…第2の太陽電池モジュール構成部材
11…太陽電池モジュール
12…多層中間膜
12a…第1の表面
12b…第2の表面
13…第2の樹脂膜
14…第1の樹脂膜
14a…第1の表面
14b…第2の表面
21…太陽電池モジュール
22…多層中間膜
23…第2の樹脂膜
23a…第1の表面
24…第1の樹脂膜
24a…第1の表面
24b…第2の表面
25…第2の樹脂膜

Claims (9)

  1. 太陽電池モジュールに用いられる多層中間膜であって、
    ポリビニルアセタール樹脂と可塑剤とを含む第1の樹脂膜と、
    前記第1の樹脂膜の第1の表面に積層されており、ポリビニルアセタール樹脂と可塑剤とを含む第2の樹脂膜とを備え、
    前記第1の樹脂膜に含まれている前記ポリビニルアセタール樹脂は、平均重合度が1500を超えるポリビニルアルコールをアセタール化することにより得られるポリビニルアセタール樹脂であり、
    前記第1の樹脂膜に含まれている前記ポリビニルアセタール樹脂のアセチル化度とアセタール化度との合計が70〜90モル%であり、
    前記第2の樹脂膜に含まれている前記ポリビニルアセタール樹脂のアセチル化度(モル%)とアセタール化度(モル%)との合計が、前記第1の樹脂膜に含まれている前記ポリビニルアセタール樹脂のアセチル化度(モル%)とアセタール化度(モル%)との合計よりも少なく、
    前記第1の樹脂膜における前記ポリビニルアセタール樹脂100重量部に対する前記可塑剤の含有量が10〜30重量部であり、
    前記第2の樹脂膜における前記ポリビニルアセタール樹脂100重量部に対する前記可塑剤の含有量が30〜55重量部である、太陽電池モジュール用多層中間膜。
  2. 前記第2の樹脂膜が、前記第1の樹脂膜の第1の表面と、前記第1の樹脂膜の第1の表面とは反対側の第2の表面とに積層されている、請求項1に記載の太陽電池モジュール用多層中間膜。
  3. 前記第2の樹脂膜に含まれている前記ポリビニルアセタール樹脂は、平均重合度が1500〜2000であるポリビニルアルコールをアセタール化することにより得られるポリビニルアセタール樹脂である、請求項1又は2に記載の太陽電池モジュール用多層中間膜。
  4. 前記第1の樹脂膜に含まれている前記ポリビニルアセタール樹脂は、平均重合度が1600〜5000であるポリビニルアルコールをアセタール化することにより得られるポリビニルアセタール樹脂である、請求項1〜3のいずれか1項に記載の太陽電池モジュール用多層中間膜。
  5. 前記第2の樹脂膜に含まれている前記ポリビニルアセタール樹脂のアセチル化度とアセタール化度との合計が60〜72モル%である、請求項1〜4のいずれか1項に記載の太陽電池モジュール用多層中間膜。
  6. 前記第1,第2の樹脂膜に含まれている可塑剤がそれぞれ、ジエステル化合物である、請求項1〜5のいずれか1項に記載の太陽電池モジュール用多層中間膜。
  7. 少なくとも一方の表面にエンボスが形成されている、請求項1〜6のいずれか1項に記載の太陽電池モジュール用多層中間膜。
  8. 請求項1〜7のいずれか1項に記載の太陽電池モジュール用多層中間膜と、
    前記太陽電池モジュール用多層中間膜の表面に積層されているか、又は前記太陽電池モジュール用多層中間膜内に埋め込まれている光電変換素子とを備える、太陽電池モジュール。
  9. 第1の太陽電池モジュール構成部材と、
    第2の太陽電池モジュール構成部材とをさらに備え、
    前記第1,第2の太陽電池モジュール構成部材の間に、前記太陽電池モジュール用多層中間膜と前記光電変換素子とが挟み込まれている、請求項8に記載の太陽電池モジュール。
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