JP2012000323A - 3次元画像形成装置、3次元画像形成プログラム、及び3次元画像形成方法 - Google Patents

3次元画像形成装置、3次元画像形成プログラム、及び3次元画像形成方法 Download PDF

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Abstract

【課題】血管の動きの分布を3次元的に示す3次元画像データを生成する。
【解決手段】画像取得部42は、心電波形取得部41による心電波形データの取得と連動して、血管造影剤が投与された被験者の体内の構造を3次元で示す3次元画像データを時系列で取得する。抽出部43は、心電波形データにより示される1心拍周期において画像取得部42により取得された複数の3次元画像データのそれぞれに対し、ボクセル値に基づいて、血管を示す領域を抽出して3次元血管画像データを抽出する。分布画像生成部44は、抽出部43により生成された3次元血管画像データを重畳することで、血管の動きの分布を3次元的に示す動き分布画像データを生成する。
【選択図】図1

Description

本発明は、X線CT装置等を用いて撮影された血管の3次元画像データを処理する技術に関するものである。
脳の血管の動脈硬化の進行度の推定や脳動脈瘤の壁の破裂を推定することは、脳血管障害に携わる医師等にとっては、最も重要な関心事の一つである。近年、CTスキャンやMRI等の発達により、脳の血管の内部構造を3次元画像で表示することが可能となっており、従来、医師等は、この3次元画像を目視して、動脈硬化の進行度や脳動脈瘤の壁の破裂予測を推定していた。このような推定は、医師の経験や勘に頼ることが多く、経験の浅い医師にとっては困難であった。3次元画像に基づいて血管の各部位の動き、つまり、血管の動きの分布を定量的に示すことができれば、このような推定を容易に行うことが可能であるが、従来、3次元画像に基づいて血管の動きの分布を定量的に示すことは全く行われていなかった。
例えば、特許文献1には、被検体にX線を照射するX線管球と、被検体を透過したX線を検出するX線検出器とを被検体の周囲に回転させて投影データを時系列で取得し、X線管球の角度が0°から180°+αになるまでに得られた複数の投影データを投影データセットとし、各投影データセットを再構成することで、ボリューム画像を生成し、生成したボリューム画像を心拍時相に従って時系列に表示するX線コンピュータ断層撮影装置が開示されている。
特許文献2には、被験者に磁場を照射して、磁気共鳴信号データを取得し、取得した磁気共鳴信号データから3次元のボリュームデータを生成して記憶部に記憶させ、ユーザにより心電波形の時相が指定されると、指定された時相に対応する3次元のボリュームデータを記憶部から読み出して表示する画像表示装置が開示されている。
特許文献3には、血管造影剤の注入前に被検体に放射線を照射してマスク画像(M)を取得し、血管造影剤を注入後に被検体に放射線を照射して時系列のライブ画像(L1〜Li)を取得し、取得した各ライブ画像(L1〜Li)からマスク画像Mを減じて、サブストラクション画像を生成し、生成した各サブストラクション画像に対してピークホールド処理を行い、ピークホールド像(P1〜Pi)を生成し、時系列的に前後する2枚のピークホールド像の差分を取ることで複数のPTID像を生成し、生成した複数のPTID像を重畳し、得られた画像を表示するX線診断装置が開示されている。
また、近年、脳内の血管をMRAやCTAを用いて非侵襲で3次元的に視覚化することが行われている(例えば非特許文献1、2)。
特開2008−132313号公報 特開2009−153966号公報 特開平6−165035号公報
Ross JS, Masaryk TJ, Modic MT, Harik SI, Wiznitzer M, & Selman WR (1989) Neurology 39, 1369-1376. 7. Ross JS, Masaryk TJ, Modic MT, Ruggieri PM, Haacke EM, & Selman WR (1990) AJR Am J Roentgenol 155, 159-165.
しかしながら、特許文献1、2に記載の技術は、ボリューム画像を心拍時相に従って時系列に表示しているにすぎず、血管の動きの分布を示すことは全く行われていない。また、特許文献3の記載の技術は、造影剤の流れを示す画像を生成することを目的としており、血管の動きの分布を示す画像を生成することは全く行われていない。
また、非特許文献1、2の手法は、いずれも、静的に血管の3次元画像データが生成されており、血管の3次元画像データが時系列的に生成されていないため、血管の動きの分布を算出することは到底不可能である。
本発明の目的は、血管の動きの分布を3次元的に示す3次元画像データを生成する3次元画像形成装置等を提供することである。
(1)本発明による3次元画像形成装置は、被験者の心電波形データを取得する心電波形取得部と、前記心電波形取得部による前記心電波形データの取得と連動して、血管造影剤が投与された前記被験者の体内の構造を3次元で示す3次元画像データを時系列で取得する画像取得部と、前記心電波形データにより示される所定期間において前記画像取得部により取得された複数の3次元画像データのそれぞれに対し、ボクセル値に基づいて、血管を示す領域を抽出して3次元血管画像データを生成する抽出部と、前記抽出部により生成された3次元血管画像データを重畳し、前記血管の動きの分布を3次元的に示す動き分布画像データを生成する分布画像生成部とを備える。
また、本発明による3次元画像形成プログラムは、被験者の心電波形データを取得する心電波形取得部と、前記心電波形取得部による前記心電波形データの取得と連動して、血管造影剤が投与された前記被験者の体内の構造を3次元で示す3次元画像データを時系列で取得する画像取得部と、前記心電波形データにより示される所定期間において前記画像取得部により取得された複数の3次元画像データのそれぞれに対し、ボクセル値に基づいて、血管を示す領域を抽出して3次元血管画像データを生成する抽出部と、前記抽出部により生成された3次元血管画像データを重畳し、前記血管の動きの分布を3次元的に示す動き分布画像データを生成する分布画像生成部としてコンピュータを機能させる。
また、本発明による3次元画像形成方法は、コンピュータが、被験者の心電波形データを取得する心電波形取得ステップと、コンピュータが、前記心電波形取得ステップによる前記心電波形データの取得と連動して、血管造影剤が投与された前記被験者の体内の構造を3次元で示す3次元画像データを時系列で取得する画像取得ステップと、コンピュータが、前記心電波形データにより示される所定期間において前記画像取得ステップにより取得された複数の3次元画像データのそれぞれに対し、ボクセル値に基づいて、血管を示す領域を抽出して3次元血管画像データを生成する抽出ステップと、コンピュータが、前記抽出ステップにより抽出された3次元血管画像データを重畳し、前記血管の動きの分布を3次元で示す動き分布画像データを生成する分布画像生成ステップとを備える。
これらの構成によれば、心電波形データにより示される所定期間において画像取得部により時系列で取得された3次元画像データから血管を示す領域が抽出され、3次元血管画像データが生成される。ここで、3次元画像データは、血管造影剤が投与された被験者を撮影することで生成されたものであるため、血管の領域のボクセル値と他の領域のボクセル値とが顕著な差を有している。したがって、3次元画像データから、ボクセル値に基づいて、血管を示す領域を抽出することができる。
そして、一定期間内において、時系列で取得された3次元血管画像データが重畳され、血管の動きの分布を3次元的に示す動き分布画像データが生成される。動き分布画像データは、一定期間内において、時系列で取得された3次元血管画像データを重畳することで生成されているため、常に血管が存在する箇所のボクセル値が最高値を示し、血管が移動した箇所のボクセル値は1以上、かつ、最高値未満を示し、これら以外の箇所のボクセル値は0を示す。
よって、動き分布画像データは、常に血管が存在する箇所と血管の動きを示す箇所とを区別して表すことができ、血管の動きの分布を3次元的に示す画像データとして生成される。その結果、ユーザは、血管が常に存在する領域と、血管の動きを示す領域との大きさを比較することで、血管が各位置においてどれだけ動いたかを目視により容易に認識することができる。
(2)前記分布画像生成部は、前記動き分布画像データから、ボクセル値に基づいて、前記血管の動きの無い領域を示す幹領域と、前記血管の動きのある領域を示す移動領域とを抽出することが好ましい。
この構成によれば、動き分布画像データのボクセル値から血管の動きの無い領域が幹領域として抽出され、血管の動きのある領域が移動領域として抽出されている。そのため、これらの領域を区別して表示することで、血管の動きの分布を定量的に示す動き分布画像データをユーザに提供することができる。
(3)前記幹領域及び前記移動領域に基づいて前記血管の弾性度を算出する弾性度算出部を更に備えることが好ましい。
この構成によれば、動き分布画像データは、一定期間の3次元血管画像データを重畳することで生成されているため、幹領域を覆うようにして移動領域が表されることになる。そのため、移動領域の幅が大きい位置は血管の動きが大きく、壁の弾性度が高いことを表している。一方、幅が小さい位置は血管の動きが小さく、壁の弾性度が低いことを表している。そのため、例えば、幹領域と移動領域との容積の比率を求めれば、血管の弾性度を算出することができる。
(4)前記分布画像生成部は、前記幹領域と前記移動領域とを区別して前記動き分布画像データを表示することが好ましい。
この構成によれば、幹領域と移動領域とが区別して表示されるため、ユーザは、血管の動きの分布を容易に認識することができる。
(5)前記抽出部は、前記心電波形データの1心拍周期を前記所定期間とすることが好ましい。
この構成によれば、心電波形データの1心拍周期において時系列で取得された3次元画像データを用いて動き分布画像データが生成されているため、1心拍周期における血管の動きを示す動き分布画像データを得ることができ、血管の特徴が精度良く表された動き分布画像データを得ることができる。
(6)前記1心拍周期は、R波のピークが現れた後、次のR波のピークが現れるまでの期間であることが好ましい。
この構成によれば、心電波形データの1心拍周期において、急峻なピークを有するR波のピークを検出することで、1心拍周期が検出されているため、1心拍周期を精度良く検出することができる。
(7)前記画像取得部は、前記被験者の脳の3次元画像データを取得することが好ましい。
この構成によれば、脳の血管の動きの分布を示す動き分布画像データを得ることができる。
本発明によれば、血管の動きの分布を3次元的に示す3次元画像データを生成することができる。
本発明の実施の形態による3次元画像形成装置の全体構成を示すブロック図である。 3次元画像形成装置の動作を示すフローチャートである。 心電波形データと3次元画像データとの取得タイミングを示した図である。 (A)は3次元画像データから3次元血管画像データが抽出される様子を模式的に示した図である。(B)は3次元血管画像データから動き分布画像データが生成される様子を模式的に示した図である。 動き分布画像の一例を示した画面図である。 弾性度算出部により算出された脳の血管の各部位の弾性度の算出結果を示したグラフである。 本実施の形態による得られた3次元画像データにおいて、左のPCAを関心領域としたときの血管の容積の変化を示したグラフである。 脳の血管の8個の部位のそれぞれにおける血管の容積の変化を示したグラフである。
以下、本発明の実施の形態による3次元画像形成装置について図面を参照しながら説明する。図1は、本発明の実施の形態による3次元画像形成装置1の全体構成を示すブロック図である。図1に示すように、3次元画像形成装置1は、3次元画像撮影装置10、操作部20、表示部30、及び演算部40を備えている。
3次元画像撮影装置10は、心電波形計測部11及び3次元画像撮影部12を備えている。3次元画像撮影装置10は、例えば、CTスキャンを採用することができ、本実施の形態では、東芝メディカルシステムズ株式会社製のAquilion ONE(登録商標)が採用さている。このCTスキャンは、320列のエリアディテクタを備え、被験者を移動させることなく被験者の体内の3次元画像データを撮影することができ、S/N比の高い3次元画像データを高速に取得することができる。
心電波形計測部11は、例えば心電計により構成され、被験者の心臓の拍動(心拍運動)を反映した活動電位の時間変化を表す心電波形を検出し、心電波形データとして心電波形取得部41に出力する。ここで、心電波形データは、各時刻における活動電位の値をデジタル値で示したデータ群であり、各時刻のデジタル値と測定時刻を示すタイムコードとが関連付けられたデータ群から構成されている。
3次元画像撮影部12は、被験者にX線を照射するX線管球、被験者を透過したX線を検知するエリアディテクタ、及びエリアディテクタにより得られた2次元の画像データを用いて3次元画像データを生成する再構成部等を備える。本実施の形態では、3次元画像撮影部12は、心電波形データの1心拍周期において例えば10枚の3次元画像データを取得することができるようにフレームレートが設定されている。また、本実施の形態では、3次元画像撮影部12は、血管造影剤が投与された被験者を撮影して、血管造影された3次元のCT画像データであるCTAを生成する。
操作部20は、例えば、キーボード、マウス等の入力デバイスにより構成され、ユーザからの種々の操作指令を受け付ける。本実施の形態では、操作部20は、ユーザから撮影開始を示す操作指令、撮影された3次元画像データを表示部30に表示するための操作指令、撮影された3次元画像データを2次元画像で表示する際の視線を設定する操作指令、及び動き分布画像を表示部30に表示するための操作指令を受け付ける。
演算部40は、例えば、CPU、ROM、RAM、記録媒体駆動装置、及びハードディスク等を備えるコンピュータにより構成され、心電波形取得部41、画像取得部42、抽出部43、分布画像生成部44、弾性度算出部45、及び表示制御部46を備えている。これらの機能は、コンピュータを3次元画像形成装置1として機能させるための3次元画像形成プログラムをCPUが実行することで実現される。
なお、この3次元画像形成プログラムは、CD−ROM等のコンピュータ読み取り可能な記録媒体に格納してユーザに提供してもよいし、ネットワークを介してサーバからダウンロードさせることでユーザに提供してもよい。或いは、市販のCTスキャンのプログラムモジュールとしてCTスキャンに実装してもよいし、集積回路化してCTスキャンに実装してもよい。
心電波形取得部41は、心電波形計測部11から出力される心電波形データを取得する。画像取得部42は、3次元画像撮影部12により撮影された3次元画像データを取得する。本実施の形態では、画像取得部42は、心電波形取得部41による心電波形データの取得と連動して、血管造影剤が投与された被験者の体内の構造を3次元で示す3次元画像データを時系列で取得する。以下、画像取得部42は、被験者の脳の3次元画像データを取得するものとする。
具体的には、画像取得部42は、抽出部43がR波のピークを検出すると、同期指令が抽出部43から入力される。そして、画像取得部42は、この同期指令の入力タイミングと同期した一定の時間間隔で3次元画像データを出力させるためのデータ出力指令を3次元画像撮影部12に出力し、3次元画像撮影部12からR波のピークタイミングと同期した3次元画像データを出力させる。これにより、画像取得部42は、R波のピークタイミングと同期する10枚の3次元画像データを取得することができる。
ここで、3次元画像データは、微小な直方体又は立方体形状を有する複数のボクセルが縦×横×高さ方向に所定個数ずつ3次元的に配列された画像データである。各ボクセルは、所定のビット数のボクセル値を用いて被験者の脳の内部構造を表す。本実施の形態では、3次元画像撮影部12は、血管造影剤が投与された被験者を撮影しているため、3次元画像データにおいては、血管の領域のボクセル値と他の領域のボクセル値とが顕著な差を有して現れる。以下、血管の領域は、他の領域よりも高いボクセル値を有しているものとする。
抽出部43は、心電波形データにより示される1心拍周期において画像取得部42により取得された複数の3次元画像データのそれぞれに対し、ボクセル値に基づいて、血管を示す領域を抽出して3次元血管画像データを生成する。本実施の形態では、1心拍周期において10枚の3次元画像データが取得されるため、抽出部43は、10枚の3次元血管画像データを生成する。
ここで、抽出部43は、心電波形データに現れるR波のピークタイミングを検出すると、同期指令を画像取得部42に出力する。そして、抽出部43は、画像取得部42によりR波のピークタイミングに同期して取得された10枚の画像データを1群の画像データセットとする。
そして、抽出部43は、1群の画像データセットを構成する各3次元画像データのそれぞれに対して、血管を示す領域を抽出する処理を行い、各3次元画像データに対応する3次元血管画像データを生成する。
ここで、血管を示す領域を抽出する処理としては、例えば、予め定められた閾値を、3次元画像データを構成する各ボクセル値と比較し、ボクセル値が閾値以上のボクセルには例えば「1」でラベリングし、ボクセル値が閾値未満のボクセルには例えば「0」でラベリングする2値化処理を採用することができる。
3次元画像撮影部12は、血管造影剤が投与された被験者を撮影しているため、3次元画像データは、血管の領域を示すボクセルが他の領域を示すボクセルに比べて高いボクセル値を有している。したがって、2値化処理によって、血管の領域が1、その他の領域が0で示され、血管の領域を3次元的に示す3次元血管画像データを得ることができる。閾値としては、血管造影剤が投与された被験者を撮影した場合に得られる3次元画像データにおいて、血管の部分を示すと想定されるボクセル値よりも多少低い値を採用すればよい。以上により1群の画像データセットを構成する各3次元画像データに対応する3次元血管画像データからなる1群の血管画像データセットが得られる。
分布画像生成部44は、抽出部43により生成された1群の血管画像データセットを構成する10枚の3次元血管画像データを重畳することで、血管の動きの分布を3次元的に示す動き分布画像データを生成する。
ここで、血管画像データは、血管を示す領域は1、他の領域は0のボクセル値を有している。よって、動き分布画像データは、常に血管が存在する箇所のボクセルは「10」のボクセル値を有し、血管が移動した箇所のボクセルは1以上9以下のボクセル値を有し、これら以外のボクセルは0のボクセル値を有する。
分布画像生成部44は、ボクセル値が「10」のボクセルからなる領域を幹領域(以下、「CORE領域」と記述する。)として抽出し、ボクセル値が1以上9以下のボクセルからなる領域を移動領域(以下、「HALO領域」と記述する。)として抽出する。
そして、分布画像生成部44は、CORE領域とHALO領域とを区別して、動き分布画像を表示部30に表示させる。これにより、CORE領域を覆うようにしてHALO領域が表された動き分布画像が表示される。そのため、ユーザは、CORE領域に対するHALO領域の大きさから血管がどの程度移動したかを認識することができ、動きが定量的に示された動き分布画像を提供することができる。ここで、血管の移動としては、血液を循環させるための血管の伸縮、及び血管自体の位置の移動が含まれている。また、CORE領域とHALO領域とを区別して表示する際の表示態様としては、例えば、両領域を色分けして表示する態様や、ボクセル値に応じて濃淡表示させる態様を採用すればよい。
弾性度算出部45は、動き分布画像データが示すCORE領域とHALO領域との割合に基づいて、血管の弾性度を算出する。ここで、弾性度算出部45は、例えばユーザの操作指令に従って、動き分布画像データに関心領域を設定し、その関心領域において、HALO/(HALO+CORE)の演算を行うことで、弾性度を算出すればよい。
表示制御部46は、分布画像生成部44により生成された動き分布画像データをレンダリングし、動き分布画像を表示部30に表示する。表示部30は、液晶パネル、プラズマパネル、有機ELパネル等の表示装置により構成され、動き分布画像を表示する。
次に、3次元画像形成装置1の動作について説明する。図2は3次元画像形成装置1の動作を示すフローチャートである。まず、心電波形取得部41は、心電波形計測部11に心電波形データの計測を開始させ、心電波形データの取得を開始する(ステップS1)。
次に、抽出部43は、心電波形取得部41により取得された心電波形データからR波のピークを検出する(ステップS2)。図3は、心電波形データと3次元画像データとの取得タイミングを示した図である。
上段のグラフは心電波形W1の一例を示している。心電波形W1の1心拍周期TMは、R波、S波、T波、P波、及びQ波により構成されている。ここで、R波は急峻な上に凸のピークを有している。そのため、R波のピークにすることで、1心拍周期の開始タイミングを精度良く検出することが可能となる。
図2に戻り、ステップS3において、画像取得部42は、抽出部43からの同期指令を受けて、3次元画像撮影部12に3次元画像データの出力成を開始させ、3次元画像データの取得を開始する。ここでは、図3に示すように画像取得部42は、1心拍周期TMの開始時刻からの経過時間が0%のとき、つまり、R波が検出されたとき、1枚目の3次元画像データGD1を取得し、1心拍周期TMの開始時刻からの経過時間が10%のとき、2枚目の3次元画像データGD2が取得するというようにして、1心拍周期TMにおいて、順次に10枚の3次元画像データGD1〜GD10を1群の画像データセットとして取得する。なお、取得された3次元画像データGD1〜GD10は、図略のメモリに保存される。
次に、抽出部43は、ステップS3で取得された3次元画像データGD1〜GD10のそれぞれに対して血管を示す領域を抽出し、3次元血管画像データGE1〜GE10を生成する(ステップS4)。
図4(A)は、3次元画像データGD1〜GD10から3次元血管画像データGE1〜GE10が抽出される様子を模式的に示した図である。図4(A)に示すように、3次元画像データGD1〜GD10のそれぞれに対応する3次元血管画像データGE1〜GE10が得られていることが分かる。
次に、分布画像生成部44は、3次元血管画像データGE1〜GE10を重畳することで、動き分布画像データGFを生成する(ステップS5)。図4(B)は3次元血管画像データGE1〜GE10から動き分布画像データGFが生成される様子を模式的に示した図である。図4(B)において、10枚の円盤状のオブジェクトは、3次元血管画像データGE1〜GE10に現れる血管領域BR1〜BR10を示している。図4(B)に示すように3次元血管画像データGE1〜GE10が重畳され、1枚の動き分布画像データGFが生成されている。
次に、分布画像生成部44は、動き分布画像データGFからCORE領域とHALO領域とを抽出する(ステップS6)。図4(B)において、領域B1は、常に血管領域BR1〜BR10が位置しているため、ボクセル値が10のボクセルから構成されている。よって、領域B1は、CORE領域として抽出される。一方、領域B2は、1回は血管領域BR1〜BR10が存在しているが、常には血管領域BR1〜BR10が存在していないため、ボクセル値が1〜9のボクセルから構成される。よって、領域B2はHALO領域として抽出される。
次に、分布画像生成部44は、CORE領域とHALO領域とが色分けされて示された動き分布画像を表示部30に表示するための描画指令を表示制御部46に出力し、表示制御部46は、ユーザにより指定された視点に基づいて、動き分布画像データをレンダリングして動き分布画像を生成し、表示部30に表示する(ステップS7)。
図5は、動き分布画像の一例を示した画面図である。図5に示す動き分布画像は、両側のPCAs(Posterior cerebral arteries)を示している。図5に示すように、CORE領域を覆うようにしてHALO領域が表示されていることが分かる。そのため、ユーザは、HALO領域の幅WD1から血管の各位置の動きを認識することができる。つまり、幅WD1が大きい位置は血管の動きが大きく、壁の弾性度が高いことを表している。一方、幅WD1が小さい位置は血管の動きが小さく、壁の弾性度が低いことを表している。このようにして、ユーザは血管の各位置の弾性度を認識することができる。
次に、操作部20は、ユーザから感心領域(ROI)を設定する操作指令を受け付けると(ステップS8でYES)、弾性度算出部45は、ROIにおいて、CORE領域の容積とHALO領域との容積を求め、HALO/(HALO+CORE)の演算を行うことで、ROIの弾性度を求める(ステップS9)。ここで、ユーザは、例えば操作部20を操作して、表示部30に表示された動き分布画像のうち、所望のROIを指定する操作を行うことで、ROIを設定すればよい。ROIを設定する操作としては、マウスをドラッグすることで表示画面上に直方体の輪郭を描画し、この輪郭で所望の領域を取り囲む操作を採用すればよい。或いは、弾性度算出部45は、予め定められた血管の部位について、自動的に弾性度を算出するようにしてもよい。
脳の血管の部位としては、左(Lt)右(Rt)のICA(Internal carotid arteries)、左右のMCA(middle cerebral arteries)、Acom(Acom complex)、BA(basilar artery bifurcation)、左右のPCAが存在する。したがって、弾性度算出部45は、動き分布画像データをこれらの各領域が位置すると推定される予め定められた領域で区画し、区画した各領域でのHALO/(HALO+ROI)を求めることで、各部位の弾性度を算出すればよい。
一方、ステップS8において、ROIを指定する操作指令を操作部20が受け付けない場合(ステップS8でNO)、処理をステップS8に戻す。なお、予め定められた各領域の弾性度を弾性度算出部45が算出する態様が採用された場合、ステップS8の処理を省いても良い。
図6は、弾性度算出部45により算出された脳の血管の各部位の弾性度の算出結果を示したグラフであり、縦軸は弾性度を示し、横軸は部位を示している。部位としては、左右のICA、左右のMCA、Acom、BA、左右のPCAの8個が採用されており、各部位につき10人の被験者の平均値をプロットした。
10人の被験者の年齢は、53〜77歳であり、平均年齢は69歳であり、中央値は70歳である。血管造影剤としてはCovidien Japan社製のOptiray(登録商標)を用いた。そして、この造影剤を根本杏林堂社製のDual-Shot GX(登録商標)を使い、20G IVのカテーテルを介して各患者に投与した。
3次元画像撮影装置10として採用されたAquilion ONE(登録商標)において、管電圧を120kV、管電流を270mA、ガントリーの回転周期を350msecというように各種パラメータを設定し、1心拍周期に10枚の3次元画像データを生成させた。3次元画像データとしては、512×512×640のボクセルからなるボリュームデータを採用した。
左右のICA、左右のMCA、Acom、BA、左右のPCAにつき、それぞれ、0.206、0.201、0.315、0.311、0.322、0.336、0.394、0.398の弾性度が算出された。この結果から、左右のPCAが他の部位よりもHALO領域が厚く、弾性度が大きいことが分かる。
また、左右のICAをグループGR1、左右のMCA、Acom、及びBAをグループGR2、左右のPCAをグループGR3とすると、グループGR1,GR2のP値はP<0.05であり、グループGR1,GR3のP値はP<0.001であり、各グループにおいて、有意差が見られた。
また、グループGR1の各部位は、グループGR2の各部位に比べて血管の移動が少ないことが知られており、また、グループGR1,GR2の各部位は、グループGR3に比べて血管の移動が少ないことが知られている。したがって、これらの経験則及びP値からも本実施の形態により算出された弾性度は、脳の血管の各部位に応じて適切な移動の指標を示していることが分かる。
図7は、本実施の形態による得られた3次元画像データにおいて、左のPCAを関心領域としたときの血管の容積の変化を示したグラフであり、縦軸は血管の容積を示しており、横軸は1心拍周期の経過時間を%で示している。なお、0%の時点はR波のピークの時刻を示している。図7では、1心拍周期における経過時間が0%、10%、20%、・・・、90%の時刻で取得された10枚の3次元画像データのそれぞれにおいて血管の容積が算出されている。
容積の算出にあたっては、上述したように10枚の3次元画像データから10枚の3次元血管画像データを生成し、得られた3次元血管画像データにおいてボクセル値が1のボクセルの個数をカウントすることで算出すればよい。
図7に示すように、経過時間が30%〜40%において上に凸のピークが得られ、経過時間が60%において、下に凸のピークが得られ、特徴的な2つのピークを有する波が観測されている。
図8は、脳の血管の8個の部位のそれぞれにおける血管の容積の変化を示したグラフであり、縦軸は血管の容積の変化を示し、横軸は各部位を示している。ここで、血管の容積の変化とは、図7のグラフにおいて、上に凸のピークと下に凸のピークとの差である。図8に示すように、血管の容積の変化においては、部位ごとに顕著な差は見られなかった。
なお、上記フローチャートでは、ROIの指定を動き分布画像が表示された後で実施したが、これに限定されず、3次元画像データを取得する前に実施してもよい。この場合、被験者の撮影範囲が狭まり、3次元画像データのボクセル数が減少し、3次元画像データ、3次元血管画像データ、及び動き分布画像データを生成する際の処理負担を軽減させることができる。
また、上記実施の形態では、1心拍周期のみの動き分布画像データが生成されていたが、これに限定されず、1心拍周期が経過する毎に1枚の動き分布画像データを生成し、動き分布画像データを時系列で連続して生成してもよい。
また、上記実施の形態では、脳の血管の動き分布画像データを生成したが、これに限定されず、脳以外の被験者の体内の血管についての動き分布画像データを生成してもよい。
また、上記実施の形態では、CTスキャンにより生成された3次元画像データを採用したが、これに限定されず、MRA等の他の3次元医療画像生成装置により生成された3次元画像データを採用してもよい。
また、上記実施の形態では、1心拍周期に10枚の3次元画像データを取得したが、これに限定されず、2〜9枚、11枚以上の3次元画像データを取得してもよい。
1 3次元画像形成装置
10 3次元画像撮影装置
11 心電波形計測部
12 3次元画像撮影部
20 操作部
30 表示部
40 演算部
41 心電波形取得部
42 画像取得部
43 抽出部
44 分布画像生成部
45 弾性度算出部
46 表示制御部

Claims (9)

  1. 被験者の心電波形データを取得する心電波形取得部と、
    前記心電波形取得部による前記心電波形データの取得と連動して、血管造影剤が投与された前記被験者の体内の構造を3次元で示す3次元画像データを時系列で取得する画像取得部と、
    前記心電波形データにより示される所定期間において前記画像取得部により取得された複数の3次元画像データのそれぞれに対し、ボクセル値に基づいて、血管を示す領域を抽出して3次元血管画像データを生成する抽出部と、
    前記抽出部により生成された3次元血管画像データを重畳し、前記血管の動きの分布を3次元的に示す動き分布画像データを生成する分布画像生成部とを備える3次元画像形成装置。
  2. 前記分布画像生成部は、前記動き分布画像データから、ボクセル値に基づいて、前記血管の動きの無い領域を示す幹領域と、前記血管の動きのある領域を示す移動領域とを抽出する請求項1記載の3次元画像形成装置。
  3. 前記幹領域及び前記移動領域に基づいて前記血管の弾性度を算出する弾性度算出部を更に備える請求項2記載の3次元画像形成装置。
  4. 前記分布画像生成部は、前記幹領域と前記移動領域とを区別して前記動き分布画像データを表示する請求項2又は3記載の3次元画像形成装置。
  5. 前記抽出部は、前記心電波形データの1心拍周期を前記所定期間とする請求項1〜4のいずれかに記載の3次元画像形成装置。
  6. 前記1心拍周期は、R波のピークが現れた後、次のR波のピークが現れるまでの期間である請求項5記載の3次元画像形成装置。
  7. 前記画像取得部は、前記被験者の脳の3次元画像データを取得する請求項1〜6のいずれかに記載の3次元画像形成装置。
  8. 被験者の心電波形データを取得する心電波形取得部と、
    前記心電波形取得部による前記心電波形データの取得と連動して、血管造影剤が投与された前記被験者の体内の構造を3次元で示す3次元画像データを時系列で取得する画像取得部と、
    前記心電波形データにより示される所定期間において前記画像取得部により取得された複数の3次元画像データのそれぞれに対し、ボクセル値に基づいて、血管を示す領域を抽出して3次元血管画像データを生成する抽出部と、
    前記抽出部により生成された3次元血管画像データを重畳し、前記血管の動きの分布を3次元的に示す動き分布画像データを生成する分布画像生成部としてコンピュータを機能させる3次元画像形成プログラム。
  9. コンピュータが、被験者の心電波形データを取得する心電波形取得ステップと、
    コンピュータが、前記心電波形取得ステップによる前記心電波形データの取得と連動して、血管造影剤が投与された前記被験者の体内の構造を3次元で示す3次元画像データを時系列で取得する画像取得ステップと、
    コンピュータが、前記心電波形データにより示される所定期間において前記画像取得ステップにより取得された複数の3次元画像データのそれぞれに対し、ボクセル値に基づいて、血管を示す領域を抽出して3次元血管画像データを生成する抽出ステップと、
    コンピュータが、前記抽出ステップにより抽出された3次元血管画像データを重畳し、前記血管の動きの分布を3次元で示す動き分布画像データを生成する分布画像生成ステップとを備える3次元画像形成方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2015167790A (ja) * 2014-03-10 2015-09-28 株式会社東芝 医用画像処理装置
JP2017159180A (ja) * 2017-06-27 2017-09-14 東芝メディカルシステムズ株式会社 X線ct装置、画像表示方法

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