JP2011529078A - 自己免疫疾患を治療および予防するための方法および組成物 - Google Patents
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Abstract
炎症性腸疾患、関節リウマチ、糖尿病、セリアック病、自己免疫性甲状腺疾患、自己免疫性肝疾患、アジソン病、シェーグレン症候群、移植拒絶反応、移植片対宿主病、または宿主対移植片病を含む自己免疫性疾患を治療および/または予防するための、方法および組成物が提供される。一実施形態において、本発明は、有効量のシクロホスファミドおよび抗胸腺細胞グロブリンを、自己免疫性疾患の治療または予防が必要な被験体に投与する工程を含む、自己免疫性疾患を治療または予防する方法に関し、当該自己免疫性疾患は、炎症性腸疾患、関節リウマチ、糖尿病、セリアック病、自己免疫性甲状腺疾患、自己免疫性肝疾患、アジソン病、シェーグレン症候群、移植拒絶反応、移植片対宿主病、または宿主対移植片病であり、当該被験体の免疫系が、シクロホスファミド投与の後に被験体に継続的に存在する幹細胞から再構築される。
Description
関連出願への相互参照
本出願は、2008年7月25日に出願された米国仮特許出願第61/083,607号の利益を主張し、この出願の開示はその全体が本明細書において参照として援用される。
本出願は、2008年7月25日に出願された米国仮特許出願第61/083,607号の利益を主張し、この出願の開示はその全体が本明細書において参照として援用される。
背景
炎症性腸疾患は、胃腸管の領域を侵す炎症性障害群である。二つの最も一般的な炎症性腸疾患は、クローン病および潰瘍性大腸炎である。
炎症性腸疾患は、胃腸管の領域を侵す炎症性障害群である。二つの最も一般的な炎症性腸疾患は、クローン病および潰瘍性大腸炎である。
クローン病(肉芽腫性大腸炎および限局性腸炎としても知られる)は、北米のおよそ500,000人の患者を侵し、およそ1.5倍の標準化死亡率の全般的増加および58年の平均寿命を伴う、自己免疫性疾患である。
クローン病の従来の治療は、腸の一つ以上の外科的切除を含むことが多いが、これは、腸の残りの長さが完全非経口栄養による生涯の静脈栄養補給なしに生命を維持するのに不十分となる、「短腸症候群」と呼ばれる症候群をもたらしうる。
したがって、クローン病等の炎症性腸疾患を含む自己免疫性疾患を治療または予防するための、改良された方法が必要である。
発明の要旨
一実施形態において、本発明は、有効量のシクロホスファミドおよび抗胸腺細胞グロブリンを、自己免疫性疾患の治療または予防が必要な被験体に投与する工程を含む、自己免疫性疾患を治療または予防する方法に関し、当該自己免疫性疾患は、炎症性腸疾患、関節リウマチ、糖尿病、セリアック病、自己免疫性甲状腺疾患、自己免疫性肝疾患、アジソン病、シェーグレン症候群、移植拒絶反応、移植片対宿主病、または宿主対移植片病であり、当該被験体の免疫系が、シクロホスファミド投与の後に被験体に継続的に存在する幹細胞から再構築される。
一実施形態において、本発明は、有効量のシクロホスファミドおよび抗胸腺細胞グロブリンを、自己免疫性疾患の治療または予防が必要な被験体に投与する工程を含む、自己免疫性疾患を治療または予防する方法に関し、当該自己免疫性疾患は、炎症性腸疾患、関節リウマチ、糖尿病、セリアック病、自己免疫性甲状腺疾患、自己免疫性肝疾患、アジソン病、シェーグレン症候群、移植拒絶反応、移植片対宿主病、または宿主対移植片病であり、当該被験体の免疫系が、シクロホスファミド投与の後に被験体に継続的に存在する幹細胞から再構築される。
別の実施形態では、本発明は、有効量のシクロホスファミド、抗胸腺細胞グロブリン、およびグラチラマー酢酸塩を、自己免疫性疾患の治療または予防が必要な被験体に投与する工程を含む、自己免疫性疾患を治療または予防する方法に関し、当該自己免疫性疾患は、炎症性腸疾患、関節リウマチ、糖尿病、セリアック病、自己免疫性甲状腺疾患、自己免疫性肝疾患、アジソン病、シェーグレン症候群、移植拒絶反応、移植片対宿主病、または宿主対移植片病である。
さらにまた別の実施形態では、本発明は、自己免疫性疾患を治療または予防する方法に関し、当該方法は、(a)有効量のシクロホスファミドおよび抗胸腺細胞グロブリンを、自己免疫性疾患の治療または予防が必要な被験体に投与する工程と、(b)シクロホスファミド投与の後に当該被験体に継続的に存在する幹細胞を用いて、当該被験体の免疫系を再構築する工程とを含み、当該自己免疫性疾患は、炎症性腸疾患、関節リウマチ、糖尿病、セリアック病、自己免疫性甲状腺疾患、自己免疫性肝疾患、アジソン病、シェーグレン症候群、移植拒絶反応、移植片対宿主病、または宿主対移植片病である。
さらに別の実施形態では、本発明は、有効量のシクロホスファミドおよび抗胸腺細胞グロブリンを、自己免疫性疾患の治療または予防が必要な被験体に投与する工程を含む、自己免疫性疾患を治療または予防する方法に関し、当該自己免疫性疾患は、炎症性腸疾患、関節リウマチ、糖尿病、セリアック病、自己免疫性甲状腺疾患、自己免疫性肝疾患、アジソン病、シェーグレン症候群、移植拒絶反応、移植片対宿主病、または宿主対移植片病であり、当該方法は、骨髄または幹細胞を被験体に移植する工程を含まない。
別の実施形態では、本発明は、有効量のシクロホスファミドおよび抗胸腺細胞グロブリンを、自己免疫性疾患の治療または予防が必要な被験体に投与する工程と、当該被験体の免疫系を内因的に再構築させることができる工程とを含む、自己免疫性疾患を治療または予防する方法に関し、当該自己免疫性疾患は、炎症性腸疾患、関節リウマチ、糖尿病、セリアック病、自己免疫性甲状腺疾患、自己免疫性肝疾患、アジソン病、シェーグレン症候群、移植拒絶反応、移植片対宿主病、または宿主対移植片病である。
他の実施形態においては、本発明は、(a)有効量のシクロホスファミドおよび抗胸腺細胞グロブリンと、(b)薬学的に許容可能な担体またはビヒクルとを含む組成物に関する。いくつかの実施形態において、組成物は、有効量のグラチラマー酢酸塩をさらに含む。
いくつかの実施形態において、本発明は、一つ以上の用量のシクロホスファミドおよび一つ以上の用量の抗胸腺細胞グロブリンを含む、一つ以上の用量の本発明の組成物を含む、自己免疫性疾患の治療または予防のためのキットに関する。ある特定の実施形態では、キットは、一つ以上の用量のグラチラマー酢酸塩をさらに含む。
発明の詳細な説明
本明細書において用いられるところの、「有効量」は、例えば炎症性腸疾患、関節リウマチ、糖尿病、セリアック病、自己免疫性甲状腺疾患、自己免疫性肝疾患、アジソン病、シェーグレン症候群、移植拒絶反応、移植片対宿主病、または宿主対移植片病を含む、自己免疫性疾患を治療または予防するために有効な量である。
本明細書において用いられるところの、「有効量」は、例えば炎症性腸疾患、関節リウマチ、糖尿病、セリアック病、自己免疫性甲状腺疾患、自己免疫性肝疾患、アジソン病、シェーグレン症候群、移植拒絶反応、移植片対宿主病、または宿主対移植片病を含む、自己免疫性疾患を治療または予防するために有効な量である。
本明細書において用いられるところの、「約」という用語は、直後の数字の表示とともに使用される場合には、参照される数字の表示プラスまたはマイナスその参照される数字の表示の10%までを意味する。
本明細書において用いられるところの、被験体の疾患を「治療する」または疾患を有するか有することが疑われる被験体を「治療する」という用語は、疾患の少なくとも一つの症状が減少し、または悪化が予防されるように、当該被験体に医薬品治療、例えば一つ以上の薬剤の投与を受けさせることをさす。
本発明のいくつかの実施形態は、シクロホスファミドおよび抗胸腺細胞グロブリンを被験体に投与することにより、自己免疫性疾患を治療または予防する方法に関し、当該被験体の免疫系が、シクロホスファミド投与の後に被験体に継続的に存在する幹細胞だけから再構築される。本発明の方法により治療または予防される自己免疫性疾患には、炎症性腸疾患、関節リウマチ、糖尿病、セリアック病、自己免疫性甲状腺疾患、自己免疫性肝疾患、アジソン病、シェーグレン症候群、移植拒絶反応、移植片対宿主病、および/または宿主対移植片病が含まれるがこれに限られない。本明細書において用いられるところの、「炎症性腸疾患」または「IBD:inflammatory bowel disease」という用語には、当技術分野で認められる形の関連した状態群を含む。いくつかの主なIBDの形が公知であり、クローン病(例えば非活動型および活動型の局所腸疾患)および潰瘍性大腸炎(例えば非活動型および活動型)が、これらの障害で最も一般的である。加えて、IBDには、過敏性腸症候群、顕微鏡的大腸炎、リンパ球プラズマ細胞性腸炎、セリアック病(coeliac disease)、コラーゲン蓄積大腸炎、リンパ球性大腸炎および好酸球性腸炎が含まれる。他のより一般でないIBDの形には、病型不定型大腸炎、感染性大腸炎(ウイルス性、細菌性または原生動物性、例えばアメーバ性大腸炎)(例えばクロストリジウムディフィセル性大腸炎)、偽膜性大腸炎(壊死性大腸炎)、虚血性炎症性腸疾患、ベーチェット病、サルコイドーシス、強皮症、IBD関連異形成、異形成関連塊または病変、および原発性硬化性胆管炎が含まれる。
別の実施形態では、本発明は、シクロホスファミド、抗胸腺細胞グロブリン、およびグラチラマー酢酸塩を被験体に投与することにより、自己免疫性疾患を治療または予防する方法に関する。本発明の方法により治療または予防される自己免疫性疾患には、炎症性腸疾患、潰瘍性大腸炎、クローン病、関節リウマチ、糖尿病、セリアック病、自己免疫性甲状腺疾患、自己免疫性肝疾患、アジソン病、シェーグレン症候群、移植拒絶反応、移植片対宿主病、または宿主対移植片病が含まれるがこれに限られない。
いくつかの実施形態において、本発明は、有効量のシクロホスファミドおよび抗胸腺細胞グロブリンを、自己免疫性疾患の治療または予防が必要な被験体に投与する工程、および当該被験体の免疫系を内因的に再構築させることができる工程により、自己免疫性疾患を治療または予防する方法に関する。ある特定の実施形態において、自己免疫性疾患は、炎症性腸疾患、関節リウマチ、糖尿病、セリアック病、自己免疫性甲状腺疾患、自己免疫性肝疾患、アジソン病、シェーグレン症候群、移植拒絶反応、移植片対宿主病、および/または宿主対移植片病である。いくつかの実施形態においては、被験体の免疫系は、シクロホスファミドの投与後に内因的に再構築する。さらに他の実施形態においては、被験体の免疫系は、抗胸腺細胞グロブリンの投与後に内因的に再構築する。本明細書において用いられるところの、「内因的に再構築する」という語句には、外因性の幹細胞を伴わない(例えば幹細胞移植の実施を伴わない)再構築を含む。
免疫リンパ除去(Immune Lymphablation)の達成
ある特定の実施形態では、シクロホスファミドは、免疫リンパ除去を達成するのに有効な量で投与されうる。被験体の白血球(「WBC:white blood cell」)数が約0〜約100であるときに、免疫リンパ除去が達成される。被験体のWBCを測定する方法は、当業者に周知である。
ある特定の実施形態では、シクロホスファミドは、免疫リンパ除去を達成するのに有効な量で投与されうる。被験体の白血球(「WBC:white blood cell」)数が約0〜約100であるときに、免疫リンパ除去が達成される。被験体のWBCを測定する方法は、当業者に周知である。
いくつかの実施形態においては、シクロホスファミドが、約10〜約100、約25〜約75、約35〜約65、または約45〜約55の量で投与される。いくつかの実施形態においては、シクロホスファミドが、約10、約20、約30、約40、約45、約50、約55、約60、約70、約80、約90、または約100mg/kg/日の量で投与される。他の実施形態においては、シクロホスファミドが、約50mg/kg/日の量で投与される。いくつかの実施形態においては、シクロホスファミドが、約3〜約6日の期間、毎日投与される。いくつかの実施形態においては、シクロホスファミドは、約3、約4、約5または約6日の期間、毎日投与される。他の実施形態においては、シクロホスファミドは、約4日の期間、毎日投与される。さらに他の実施形態においては、シクロホスファミドは、約50mg/kg/日の量で、約4日の期間、毎日投与される。
いくつかの実施形態においては、シクロホスファミドは、懸濁液または溶液の形で投与される。いくつかの実施形態においては、シクロホスファミド溶液には、凍結乾燥シクロホスファミドから再構築されたシクロホスファミドが含まれる。凍結乾燥シクロホスファミドは、例えばリン酸緩衝食塩水(「PBS:phosphate buffered saline」)、食塩水、水、またはその任意の組み合わせにおいて再構築されうる。いくつかの実施形態において、溶液中のシクロホスファミドの濃度は、約20mg/mLである。一実施形態においては、シクロホスファミド溶液は、静脈内投与される。
シクロホスファミドは性腺毒性でありうるため、被験体の受態能を低下させ、または後に妊娠する女性の被験体の自然流産、早期分娩および/または低体重乳児出産のリスクを高める可能性がある。したがって、いくつかの実施形態では、被験体は、妊娠しておらず、または妊娠の危険がない。女性の被験体に妊娠の危険がある場合には、当該方法には、例えば、参照により内容が全体として本明細書に組み込まれる、Z.Blumenfeld,“Gender difference:fertility preservation in young women but not in men exposed to gonadotoxic chemotherapy.”Minerva Endocrinol.,32:23‐34(2007)に記載されるように、性腺刺激ホルモン放出ホルモンアゴニストアナログ(「GnRH‐a:gonadotropin releasing hormone agonistic analog」)の投与をさらに含みうる。一実施形態において、GnRH‐aは、ゴセレリン酢酸塩、ロイプロリド酢酸塩、またはナファレリン酢酸塩である。一実施形態において、GnRH‐aの投与は、シクロホスファミドの一切の性腺毒性を減らす。いくつかの実施形態においては、GnRH‐aは、シクロホスファミドと同時に投与される。他の実施形態においては、GnRH‐aは、シクロホスファミドの初回用量の約4〜6ヵ月前から始めて毎月投与され、シクロホスファミドの最終投与まで続く。いくつかの実施形態においては、GnRH‐aは、約3〜約4mgの量で、毎月投与される。
いくつかの実施形態においては、当該方法は、有効量の抗胸腺細胞グロブリン(「ATG:anti‐thymocyte globulin」)を被験体に投与する工程をさらに含む。一実施形態においては、ATGは、シクロホスファミドの投与と同時に、または後に投与される。別の実施形態では、ATGは、被験体のT細胞の数を減らす。
いくつかの実施形態においては、ATGは、約1〜約20mg/kg/日の量で投与される。他の実施形態においては、ATGは、約10〜約20mg/kg/日の量で投与される。他の実施形態においては、ATGは、約1.5〜約2.5mg/kg/日の量で投与される。他の実施形態においては、ATGは、約2.5mg/kg/日の量で投与される。他の実施形態においては、ATGは、約1.5mg/kg/日の量で投与される。いくつかの実施形態においては、ATGは、約1〜約14日の期間、毎日投与される。他の実施形態においては、ATGは、約3〜約6日の期間、毎日投与される。他の実施形態においては、ATGは、約4日の期間、毎日投与される。さらに他の実施形態においては、ATGは、約2.5mg/kg/日の量で、約4日の期間、毎日投与される。いくつかの実施形態においては、ATGは、静脈内投与される。
いくつかの実施形態においては、ATGは、シクロホスファミドの投与と同時に投与される。いくつかの実施形態においては、ATGの各用量は、シクロホスファミドの用量が投与されるのと同じ日に投与される。他の実施形態においては、ATGは、シクロホスファミドの初回または二回目の用量の投与後に投与される。
他の実施形態においては、ATGは、シクロホスファミドの投与の後に投与される。いくつかの実施形態においては、ATGの初回用量は、シクロホスファミドの最終用量の投与の約0〜約6日後に投与される。他の実施形態においては、ATGは、シクロホスファミドの最終用量の投与の約6日後に投与される。
他の実施形態においては、当該方法は、有効量の顆粒球コロニー刺激因子(「GCSF:granulocyte colony stimulating factor」)を被験体に投与する工程をさらに含む。一実施形態においては、GCSFは、免疫系の再構築を促進するのに有効な量で投与される。被験体の絶対好中球数が血液1Lあたり1.0×109細胞を上回るときに、免疫系の再構築が達成される。絶対好中球数を測定するための技術は、当業者に周知である。
GCSFは、シクロホスファミドより前、後、またはこれと同時に投与されうる。一実施形態においては、GCSFは、シクロホスファミドが免疫リンパ除去を達成した後に投与される。いくつかの実施形態においては、GCSFは、シクロホスファミドの用量の投与の約2〜約8日後に、被験体に投与される。別の実施形態では、シクロホスファミドの投与は、GCSFを投与する前に中止する。いくつかの実施形態においては、GCSFは、シクロホスファミドの最終用量の投与の約2、約3、約4、約5、約6、約7または約8日後に、被験体に投与される。一実施形態においては、GCSFは、静脈内または皮下投与される。
いくつかの実施形態においては、GCSFは、約2〜約10μg/kg/日の量で投与される。他の実施形態においては、GCSFは、約5、約6、約7、約8または約9μg/kg/日の量で投与される。いくつかの実施形態においては、GCSFは、被験体の絶対好中球数が血液1Lあたり1.0×109細胞を上回るまで、被験体に投与される。他の実施形態においては、GCSFは、約2日の期間、毎日投与される。
他の実施形態においては、当該方法は、有効量の一つ以上の抗生物質を被験体に投与する工程をさらに含む。一実施形態においては、抗生物質は、免疫系の再構築の間に感染を最小化または予防するのに有効な量で投与される。抗生物質は、シクロホスファミドの投与前、投与中、または投与後に投与されうる。適切な抗生物質には、ノルフロキサシン、フルコナゾール、バラシクロビル、シプロフロキサシン、メトロニダゾール、クラリスロマイシン、およびレボフロキサシンが含まれるがこれに限られない。
自己免疫性疾患の再活性化予防
本発明の一態様においては、グラチラマー酢酸塩が、自己免疫性疾患の再活性化を予防するのに有効な量で投与されうる。本明細書において用いられるところの、自己免疫性疾患の再活性化には、自己免疫性疾患の一つ以上の臨床または病理学的指標の出現を含む。クローン病の臨床または病理学的指標には、例えば下痢、胃腸出血、および/または腹痛が含まれる。グラチラマー酢酸塩は、コポリマー‐1としても知られている(参照により各々が全体として本明細書に組み込まれる、米国特許第5,981,589号、第6,054,430号、第6,342,476号、第6,362,161号、第6,620,847号、第6,939,539号、および第7,199,098号を参照)。一実施形態においては、グラチラマー酢酸塩は、組成物の形である。一実施形態においては、組成物は、商標Copaxone(登録商標)の下で販売されるものである。
本発明の一態様においては、グラチラマー酢酸塩が、自己免疫性疾患の再活性化を予防するのに有効な量で投与されうる。本明細書において用いられるところの、自己免疫性疾患の再活性化には、自己免疫性疾患の一つ以上の臨床または病理学的指標の出現を含む。クローン病の臨床または病理学的指標には、例えば下痢、胃腸出血、および/または腹痛が含まれる。グラチラマー酢酸塩は、コポリマー‐1としても知られている(参照により各々が全体として本明細書に組み込まれる、米国特許第5,981,589号、第6,054,430号、第6,342,476号、第6,362,161号、第6,620,847号、第6,939,539号、および第7,199,098号を参照)。一実施形態においては、グラチラマー酢酸塩は、組成物の形である。一実施形態においては、組成物は、商標Copaxone(登録商標)の下で販売されるものである。
いくつかの実施形態においては、グラチラマー酢酸塩は、約20〜約40mg/kg/日の量で投与される。他の実施形態においては、グラチラマー酢酸塩は、約20mg/kg/日の量で投与される。いくつかの実施形態においては、グラチラマー酢酸塩は、少なくとも約30日の期間、毎日投与される。いくつかの実施形態においては、グラチラマー酢酸塩は、約30日〜約1年の期間、毎日投与される。他の実施形態においては、グラチラマー酢酸塩は、少なくとも約1ヵ月、2ヵ月、3ヵ月、4ヵ月、5ヵ月、6ヵ月、7ヵ月、8ヵ月、9ヵ月、10ヵ月または11ヵ月間毎日投与される。
いくつかの実施形態において、グラチラマー酢酸塩は、シクロホスファミドの投与の前、同時、または後に投与される。いくつかの実施形態においては、グラチラマー酢酸塩の初回用量は、シクロホスファミドの最終用量の投与の約0〜約30日後に投与される。いくつかの実施形態においては、グラチラマー酢酸塩の初回用量は、シクロホスファミドの最終用量の投与の約30日後に投与される。他の実施形態においては、グラチラマー酢酸塩の初回用量は、シクロホスファミドの初回用量の投与の約0〜約30日前に、例えば約1、約2、約3、約4、約5、約6、約7、約8、約9、約10、約15、約20、約25、または約30日前に、投与される。いくつかの実施形態においては、グラチラマー酢酸塩の初回用量は、シクロホスファミドの最終用量の投与の約1、約2、約3、約4、約5、約6、約7、約8、約9、約10、約15、約20、約25、または約30日後に投与される。いくつかの実施形態においては、グラチラマー酢酸塩は、皮下投与される。
上記の方法におけるシクロホスファミド、ATG、および/またはグラチラマー酢酸塩、およびその任意の組み合わせは、生理的担体またはビヒクルを含む組成物の成分として、都合よく投与されうる。当然のことながら、本発明には、本明細書に開示される医薬化合物、投与量および投与の組合せがさらに含まれる。
組成物は、経口的に、注入により、ボーラス注射により、上皮層または皮膚粘膜層(例えば口腔、直腸、および腸粘膜)を通じた吸収により、または他の任意の都合の良い投与経路により、投与されうる。投与は、全身投与または局所投与でありうる。例えばリポソームカプセル化法、微小粒子、マイクロカプセル、カプセルなど、様々な送達システムが公知であり、実行されうる。
投与の方法には、皮内、筋肉内、腹腔内、静脈内、眼(ocular)、皮下、鼻腔内、硬膜外、経口、舌下、大脳内、膣内、経皮、直腸投与、吸入による投与、または特に耳、鼻、目、もしくは皮膚への局所投与が含まれるがこれに限られない。いくつかの場合には、投与の結果、血流中へのシクロホスファミド、ATG、またはグラチラマー酢酸塩の放出が生じる。投与様式は、従事者の裁量に任せられうる。
他の実施形態においては、シクロホスファミド、ATG、またはグラチラマー酢酸塩を局所的に投与することを所望することができる。これは、例えば、限定するものではないが、手術中の局所注入により、例えば手術後の創傷被覆材(dressing)と併せた局所適用により、注射により、カテーテル手段により、坐薬または浣腸手段により、またはインプラント手段により達成でき、当該インプラントは、シラスティック(sialastic)膜等の膜を含む、多孔性、非多孔性、もしくはゼラチン状材料、または線維である。
ある特定の実施形態では、シクロホスファミド、ATG、またはグラチラマー酢酸塩を、脳室内、クモ膜下腔、ならびに硬膜外注射、および浣腸を含む任意の適切な経路により、中枢神経系または胃腸管に導入することを所望することができる。脳室内注射は、例えば、オマヤレザバー等の槽に取り付けられた脳室内カテーテルにより促進されうる。
肺投与も、例えば、ネブライザーの吸入器およびエアロゾル化剤との製剤を用いて、または、フルオロカーボンオール(fluorocarbon oar)、合成肺界面活性剤中での灌流により、利用することができる。ある特定の実施形態では、シクロホスファミド、ATGまたはグラチラマー酢酸塩は、トリグリセリド等の、従来の結合剤および賦形剤とともに、坐薬として製剤化されうる。
別の実施形態では、シクロホスファミド、ATG、またはグラチラマー酢酸塩は、ビヒクル、特にリポソームにおいて送達されうる(参照により内容が全体として本明細書に組み込まれる、Langer,Science249:1527‐1533(1990)およびTreat or preventら,Liposomes in the Therapy of Infectious Disease and Cancer 317‐327および353‐365(1989)を参照)。
さらに別の実施形態では、シクロホスファミド、ATG、またはグラチラマー酢酸塩は、制御放出システムまたは持続放出システムにおいて送達されうる(例えば、Goodson,in Medical Applications of Controlled Release,上掲,vol.2,pp.115‐138(1984)を参照)。Langerによるレビュー、Science 249:1527‐1533(1990)において論じられる他の制御放出システムまたは持続放出システムが用いられてもよい。一実施形態においては、ポンプが用いられうる(Langer,Science 249:1527‐1533(1990);Sefton,CRC Crit.Ref.Biomed.Eng.14:201(1987);Buchwald等,Surgery 88:507(1980);およびSaudek等,N.Engl.J Med.321:574(1989))。別の実施形態では、ポリマー材料が用いられうる(各々の内容が参照により全体として本明細書に組み込まれる、Medical Applications of Controlled Release(LangerおよびWise編,1974);Controlled Drug Bioavailability,Drug Product Design and Performance(SmolenおよびBall編,1984);RangerおよびPeppas,J.Macromol.Sci.Rev.Macromol.Chem.2:61(1983);Levy等,Science 228:190(1935);During等,Ann.Neural.25:351(1989);およびHoward等,J.Neurosurg.71:105(1989)を参照)。
さらに別の実施形態においては、制御放出システムまたは持続放出システムは、シクロホスファミド、ATG、またはグラチラマー酢酸塩の標的の近く、例えば脊柱、脳、皮膚、肺、甲状腺、結腸または胃腸管に置かれればよく、したがって全身用量の一部だけを必要としうる。
組成物は、被験体への投与に適切な形を提供するために、適切な量の薬学的に許容可能な賦形剤を場合により含みうる。そのような医薬賦形剤は、水、および落花生油、ダイズ油、鉱油、胡麻油など、石油、動物、野菜、または合成由来のものを含む油類等の液体でありうる。医薬賦形剤は、食塩水、アラビアゴム、ゼラチン、デンプンパスタ、タルク、ケラチン、コロイド状シリカ、尿素などでありうる。加えて、助剤、安定化剤、増粘剤、滑沢剤、および着色剤が用いられうる。一実施形態においては、薬学的に許容可能な賦形剤は、被験体への投与の場合に無菌である。水は、シクロホスファミド、ATG、またはグラチラマー酢酸塩が静脈内に投与される場合に、特に有用な賦形剤である。食塩溶液および水性デキストロースおよびグリセリン溶液も、特に注射可能溶液用に、液体賦形剤として用いられうる。適切な医薬賦形剤には、デンプン、グルコース、ラクトース、スクロース、ゼラチン、モルト、米、フラワー、チョーク、シリカゲル、ステアリン酸ナトリウム、モノステアリン酸グリセロール、タルク、塩化ナトリウム、乾燥脱脂粉乳、グリセロール、プロピレン、グリコール、水、エタノールなども含まれる。本組成物には、所望の場合、少量の湿潤剤または乳化剤、またはpH緩衝剤も含みうる。
本組成物は、溶液、懸濁液、エマルション、錠剤、ピル、ペレット、カプセル、液体含有カプセル、粉末、持続放出製剤、坐薬、エマルション、エアロゾル、スプレー、懸濁液の形、または使用に適した他の任意の形をとりうる。一実施形態においては、組成物はカプセルの形である(例えば、参照により内容が全体として本明細書に組み込まれる米国特許第5,698,155号を参照)。適切な医薬賦形剤の他の例は、Remington’s Pharmaceutical Sciences 1447‐1676(Alfonso R.Gennaro編,19th ed.1995,参照により内容が全体として本明細書に組み込まれる)に記載されている。
一実施形態においては、シクロホスファミド、ATG、またはグラチラマー酢酸塩は、ヒトへの経口投与に適した組成物として、常法により製剤化される。経口送達用の組成物は、例えば、錠剤、ロゼンジ、水性または油性懸濁液、顆粒、粉末、エマルション、カプセル、シロップ、またはエリキシルの形でありうる。経口投与される組成物は、薬学的に口に合う製剤を提供するために、一つ以上の薬剤、例えば、フルクトース、アスパルテーム、またはサッカリン等の甘味剤、ペパーミント、ウィンターグリーン油、またはチェリー等の香味剤、着色剤、および保存剤を含みうる。さらに、錠剤または丸剤の形の場合、胃腸管における崩壊および吸収を遅延させるために組成物がコーティングされ、これにより長期間にわたる持続的作用を提供しうる。シクロホスファミド、ATG、またはグラチラマー酢酸塩を追い出す(driving)浸透圧活性を取り囲む選択透過膜も、経口投与組成物に適切である。これら後者のプラットフォームにおいては、カプセルを取り囲む環境からの流体を推進化合物(driving compound)が吸収し、これが膨張して薬剤または薬剤組成物を孔(aperture)から押し出す。これらの送達プラットフォームは、即時放出製剤の急上昇するプロフィールとは対照的に、実質的にゼロ次送達プロフィールを提供しうる。モノステアリン酸グリセロールまたはステアリン酸グリセロール等の時間遅延材料も使用されうる。経口組成物には、マンニトール、ラクトース、デンプン、ステアリン酸マグネシウム、サッカリンナトリウム、セルロース、および炭酸マグネシウム等の標準の賦形剤が含まれうる。一実施形態においては、賦形剤は医薬等級のものである。
別の実施形態においては、シクロホスファミド、ATG、またはグラチラマー酢酸塩は、静脈内投与用に製剤化されうる。典型的には、静脈内投与用の組成物は、滅菌等張性水性バッファーを含む。必要に応じて、組成物は可溶化剤も含みうる。静脈内投与用の組成物は、注射部位の痛みを緩和するため、リグノカイン等の局所麻酔剤を場合により含みうる。一般に、成分は別々に、または混合して単位剤形で、例えば活性薬剤の量を表示したアンプルまたはサシェ(sachette)等の密封容器中の乾燥した凍結乾燥粉末または水を含まない濃縮物として供給される。シクロホスファミド、ATG、またはグラチラマー酢酸塩が注入により投与される場合には、それらは、例えば滅菌の医薬等級の水または食塩水を含む注入瓶で調剤されうる。シクロホスファミド、ATG、またはグラチラマー酢酸塩が注射により投与される場合には、成分が投与前に混合されうるように、注射用の滅菌水または食塩水のアンプルが提供されうる。
シクロホスファミド、ATG、またはグラチラマー酢酸塩は、制御放出もしくは持続放出手段により、または当業者に周知の送達デバイスにより、投与されうる。例には、各々が参照により本明細書に組み込まれる米国特許第3,845,770号、第3,916,899号、第3,536,809号、第3,598,123号、第4,008,719号、第5,674,533号、第5,059,595号、第5,591,767号、第5,120,548号、第5,073,543号、第5,639,476号、第5,354,556号、および第5,733,556号に記載のものが含まれるがこれに限られない。そのような剤形を用いて、例えばヒドロプロピルメチルセルロース、他のポリマーマトリクス、ゲル、浸透性膜、浸透圧系、多層コーティング、微小粒子、リポソーム、ミクロスフィア、またはその組合せを用いて一つ以上の活性成分の制御放出または持続放出を提供して、様々な比率で所望の放出特性を提供しうる。本明細書に記載のものを含む、当業者に公知の適切な制御放出製剤または持続放出製剤は、本発明の活性成分との使用のために容易に選択されうる。したがって本発明は、制御放出または持続放出に適合する錠剤、カプセル、ジェルキャップ、カプレット等であるがこれに限られない、経口投与に適切な単一単位剤形を包含する。
シクロホスファミド、ATG、および/またはグラチラマー酢酸塩、ならびにその任意の組み合わせは、被験体への投与を簡単にするために、キットの形でも提供されうる。典型的なキットは、シクロホスファミド、ATG、またはグラチラマー酢酸塩の単位剤形を含む。一実施形態においては、単位剤形は、有効量のシクロホスファミド、ATG、またはグラチラマー酢酸塩と、生理的に許容可能な担体またはビヒクルとを含む、無菌でありうる容器内にある。キットは、一つ以上の用量のグラチラマー酢酸塩を含みうる。キットはさらに、自己免疫性疾患を治療または予防するための、シクロホスファミド、ATG、またはグラチラマー酢酸塩、およびその任意の組み合わせを含む本発明の組成物の使用を指示するラベルまたは印刷された指示書を含みうる。キットはさらに、本明細書に詳述されるように、単位剤形を投与するのに有用なデバイスを含みうる。かかるデバイスの例には、シリンジ、点滴バッグ、パッチ、吸入器、および浣腸バッグが含まれるがこれに限られない。
ある特定の実施形態に関して本発明を記載しているが、他の実施形態は、本明細書を考慮すれば当業者に明らかとなる。本発明は、以下の実施例の参照によりさらに明確になる。当業者には当然のことながら、材料および方法の両方についての多くの変更が、本発明の範囲内において実施されうる。
(実施例1)
マウスにおけるクローン病に対するシクロホスファミドおよびグラチラマー酢酸塩(「GA:Glatiramer Acetate」)の効果(TNBS大腸炎モデル)
a.クローン大腸炎の誘発
マウスを、各群の平均体重が等しくなるように、処置群にランダム化する。生後6〜12週のBalb/cマウスを、18Gの栄養管(Fine Science Tools,Foster City,CA)を用いた直腸内投与により、0.1mlの50%エタノール中2mgのハプテントリニトロベンゼンスルホン酸(TNBS:trinitrobenzene sulfonic acid)で処置する。クローン様大腸炎を誘発するために、この処置を5週間毎週繰り返す。
マウスにおけるクローン病に対するシクロホスファミドおよびグラチラマー酢酸塩(「GA:Glatiramer Acetate」)の効果(TNBS大腸炎モデル)
a.クローン大腸炎の誘発
マウスを、各群の平均体重が等しくなるように、処置群にランダム化する。生後6〜12週のBalb/cマウスを、18Gの栄養管(Fine Science Tools,Foster City,CA)を用いた直腸内投与により、0.1mlの50%エタノール中2mgのハプテントリニトロベンゼンスルホン酸(TNBS:trinitrobenzene sulfonic acid)で処置する。クローン様大腸炎を誘発するために、この処置を5週間毎週繰り返す。
5週間の処置の後、マウスの体重を量り、クローン様大腸炎の臨床徴候を観察する。体重減少、便の硬さの変化、および/または潜血試験による便中の微量の(microscopic)血液により、クローン様大腸炎を判定する。クローン様大腸炎の臨床徴候を、日常活動インデックス(「DAI:Daily Activity Index」)を用いて評価する。DAIは、体重変化(0、<1%;1、1〜5%;2、5〜10%、23、10〜20%および4、>20%)、腸出血(0、陰性;2、微量の血液;4、目に見える血液)、および便の硬さ(0、普通;2、軟便;4、下痢)の平均である。
b.シクロホスファミドおよびグラチラマー酢酸塩の投与
クローン様大腸炎の確立(0日目)後、マウスの半数に、のリン酸緩衝食塩水(PBS)中シクロホスファミド(20mg/ml)を100〜200mg/kgの用量で腹腔内または静脈内注射により投与する。大腸炎進行により特定されるところの)2日目(±2)に、GAを、PBS/マンニトール中500〜2000マイクログラム/マウスの用量で、連続5日間まで皮下投与する。
クローン様大腸炎の確立(0日目)後、マウスの半数に、のリン酸緩衝食塩水(PBS)中シクロホスファミド(20mg/ml)を100〜200mg/kgの用量で腹腔内または静脈内注射により投与する。大腸炎進行により特定されるところの)2日目(±2)に、GAを、PBS/マンニトール中500〜2000マイクログラム/マウスの用量で、連続5日間まで皮下投与する。
マウスの他の半数には、擬注射(ビヒクル)または直腸内50%エタノールをコントロールとして投与する。
静脈内注射のために、マウスをケージの中で3〜5分間加熱ランプ(ケージ床からおよそ18〜25インチ)で暖めて血管を拡張させた後、28〜30ゲージ針で側尾静脈に静脈内注射を行うために、個別にコーンまたはBroomeタイプの拘束デバイス(VWRカタログナンバー10718‐030)に拘束する。
c.結果
ステップbに記載の処置の2ヵ月後に、マウスの体重を量り、上述のステップaに記載のように、クローン様大腸炎の臨床徴候を観察する。
(実施例2)
ステップbに記載の処置の2ヵ月後に、マウスの体重を量り、上述のステップaに記載のように、クローン様大腸炎の臨床徴候を観察する。
(実施例2)
マウスにおけるクローン病に対するシクロホスファミドおよびグラチラマー酢酸塩の効果(CD45RBHigh移入モデル)
a.クローン大腸炎の誘発
CD4+CD45RBhighおよびCD4+CD45RBlowT細胞サブセットを、免疫磁気選択を用いて、野生型C57BL/6雌マウスの脾臓から単離し、0.5×106細胞を、同じバックグラウンドのRAG−/−マウスに腹腔内注射する。
a.クローン大腸炎の誘発
CD4+CD45RBhighおよびCD4+CD45RBlowT細胞サブセットを、免疫磁気選択を用いて、野生型C57BL/6雌マウスの脾臓から単離し、0.5×106細胞を、同じバックグラウンドのRAG−/−マウスに腹腔内注射する。
養子移入の4週間後に、マウスの体重を量り、クローン様大腸炎の臨床徴候を観察する。体重減少、便の硬さの変化、および/または潜血試験による便中の微量の血液により、クローン様大腸炎を判定する。日常活動インデックス(「DAI」)を用いて、クローン様大腸炎の臨床徴候を評価する。DAIは、体重変化(0、<1%;1、1〜5%;2、5〜10%、23、10〜20%および4、>20%)、腸出血(0、陰性;2、微量の血液;4、目に見える血液)、および便の硬さ(0、普通;2、軟便;4、下痢)の平均である。
b.シクロホスファミドおよびグラチラマー酢酸塩の投与
クローン様大腸炎の確立(0日目)後、CD4+CD45RBhighマウスの半数およびCD4+CD45RBlowマウスの半数に、リン酸緩衝食塩水(PBS)中シクロホスファミド(20mg/ml)を100〜200mg/kgの用量で腹腔内または静脈内注射により投与する。大腸炎進行により特定されるところの)2日目(±2)に、GAを、PBS/マンニトール中500〜2000マイクログラム/マウスの用量で、連続5日間まで皮下投与する。
クローン様大腸炎の確立(0日目)後、CD4+CD45RBhighマウスの半数およびCD4+CD45RBlowマウスの半数に、リン酸緩衝食塩水(PBS)中シクロホスファミド(20mg/ml)を100〜200mg/kgの用量で腹腔内または静脈内注射により投与する。大腸炎進行により特定されるところの)2日目(±2)に、GAを、PBS/マンニトール中500〜2000マイクログラム/マウスの用量で、連続5日間まで皮下投与する。
CD4+CD45RBhighマウスおよびCD4+CD45RBlowマウスのもう半数には、擬注射(ビヒクル)をコントロールとして投与する。
静脈内注射のために、マウスをケージの中で3〜5分間加熱ランプ(ケージ床からおよそ18〜25インチ)で暖めて血管を拡張させた後、28〜30ゲージ針で側尾静脈に静脈内注射を行うために、個別にコーンまたはBroomeタイプの拘束デバイス(VWRカタログナンバー10718‐030)に拘束する。
c.結果
ステップbに記載の処置の2ヵ月後に、マウスの体重を量り、上述のステップaに記載のように、クローン様大腸炎の臨床徴候を観察する。
(実施例3)
ステップbに記載の処置の2ヵ月後に、マウスの体重を量り、上述のステップaに記載のように、クローン様大腸炎の臨床徴候を観察する。
(実施例3)
マウスにおけるクローン病に対するシクロホスファミドおよびグラチラマー酢酸塩の効果(C3H.IL10−/−モデル)
a.クローン大腸炎の誘発
マウスを、各群の平均体重が等しくなるように、処置群にランダム化する。生後6〜12週のC3H.IL10−/−マウスに、108LF82 E.coli細菌の単回経口強制飼養を行い、重度の大腸炎を確立する。
a.クローン大腸炎の誘発
マウスを、各群の平均体重が等しくなるように、処置群にランダム化する。生後6〜12週のC3H.IL10−/−マウスに、108LF82 E.coli細菌の単回経口強制飼養を行い、重度の大腸炎を確立する。
2ヵ月後、マウスの体重を量り、クローン様大腸炎の臨床徴候を観察する。体重減少、便の硬さの変化、および/または潜血試験による便中の微量の血液により、クローン様大腸炎を判定する。日常活動インデックス(「DAI」)を用いて、クローン様大腸炎の臨床徴候を評価する。DAIは、体重変化(0、<1%;1、1〜5%;2、5〜10%、23、10〜20%および4、>20%)、腸出血(0、陰性;2、微量の血液;4、目に見える血液)、および便の硬さ(0、普通;2、軟便;4、下痢)の平均である。
b.シクロホスファミドおよびグラチラマー酢酸塩の投与
クローン様大腸炎の確立(0日目)後、マウスの半数に、リン酸緩衝食塩水(PBS)中シクロホスファミド(20mg/ml)を100〜200mg/kgの用量で腹腔内または静脈内注射により投与する。大腸炎進行により特定されるところの)2日目(±2)に、GAを、PBS/マンニトール中500〜2000マイクログラム/マウスの用量で、連続5日間まで皮下投与する。
クローン様大腸炎の確立(0日目)後、マウスの半数に、リン酸緩衝食塩水(PBS)中シクロホスファミド(20mg/ml)を100〜200mg/kgの用量で腹腔内または静脈内注射により投与する。大腸炎進行により特定されるところの)2日目(±2)に、GAを、PBS/マンニトール中500〜2000マイクログラム/マウスの用量で、連続5日間まで皮下投与する。
マウスのもう半数には、擬注射(ビヒクル)または直腸内50%エタノールをコントロールとして投与する。
静脈内注射のために、マウスをケージの中で3〜5分間加熱ランプ(ケージ床からおよそ18〜25インチ)で暖めて血管を拡張させた後、28〜30ゲージ針で側尾静脈に静脈内注射を行うために、個別にコーンまたはBroomeタイプの拘束デバイス(VWRカタログナンバー10718‐030)に拘束する。
c.結果
ステップbに記載の処置の2ヵ月後に、マウスの体重を量り、上述のステップaに記載のように、クローン様大腸炎の臨床徴候を観察する。
(実施例4)
ステップbに記載の処置の2ヵ月後に、マウスの体重を量り、上述のステップaに記載のように、クローン様大腸炎の臨床徴候を観察する。
(実施例4)
ヒトにおけるクローン病に対するシクロホスファミドおよびグラチラマー酢酸塩の効果
10人のヒト被験体に、非盲検フォーマットでシクロホスファミドおよびグラチラマー酢酸塩を投与する。ヒト被験体が、組み入れ基準の全てを満たし、除外基準のいずれにも当たらない場合に、研究に参加させる。
10人のヒト被験体に、非盲検フォーマットでシクロホスファミドおよびグラチラマー酢酸塩を投与する。ヒト被験体が、組み入れ基準の全てを満たし、除外基準のいずれにも当たらない場合に、研究に参加させる。
a.組み入れ/除外基準
ヒト被験体は、18〜70歳(両端を含む)の男性または女性である。ヒト被験体には、回腸結腸鏡検査法での活動性疾患の証拠および活動インデックスが250を上回るクローン病を伴う進行中の疾患活動性の証拠がなければならない。
ヒト被験体は、18〜70歳(両端を含む)の男性または女性である。ヒト被験体には、回腸結腸鏡検査法での活動性疾患の証拠および活動インデックスが250を上回るクローン病を伴う進行中の疾患活動性の証拠がなければならない。
除外基準は、(1)あらゆる妊娠の危険、(2)<45%の心臓駆出率、(3)血清クレアチニン>2.0、(4)死期前または瀕死のヒト被験体、(5)ビリルビン>2.0、トランスアミナーゼ>正常の2×、(6)CDAIが250未満のヒト被験体、(7)感染が解決または適切に管理されるまでの活動性感染症のヒト被験体、および(8)WBC数が<3000細胞/μL、血小板<100,000細胞/μLおよび非輸血ヘモグロビン<10g/dLのヒト被験体、である。
b.シクロホスファミドの投与
ヒト被験体に、−3日目〜0日目に、50mg/kg/日の用量でシクロホスファミドを静脈内投与する。
ヒト被験体に、−3日目〜0日目に、50mg/kg/日の用量でシクロホスファミドを静脈内投与する。
***を予防するために、シクロホスホルアミド(cyclophosphoramide)の投与の前および後に、適切な利尿を維持しなければならない。シクロホスファミド誘発性***の予防(一般にMESNA(2‐メルカプトエタンスルホン酸ナトリウム)または強制利尿)は、SCT(幹細胞移植)プログラムにより用いられる確立した臨床診療ガイドラインにしたがって指示される。
6日目(シクロホスファミドの最終用量の6日後)に、すべてのヒト被験体が、絶対好中球数が2日間連続してリットル当たり1.0×109を上回るまで、5μg/kg/日の用量でGCSFを受ける。ヒト被験体は、絶対好中球数が2日間連続してリットル当たり1.0×109を上回るまで、抗生物質(ノルフロキサシン、フルコナゾールまたはバラシクロビル)も日常的に与えられる。
c.グラチラマー酢酸塩の投与
ヒト被験体に、30日目(シクロホスファミドの最終用量の30日後)に20mg/kgの用量でグラチラマー酢酸塩を皮下投与し、一日用量20mg/kgのグラチラマー酢酸塩を無期限に与え続ける。
ヒト被験体に、30日目(シクロホスファミドの最終用量の30日後)に20mg/kgの用量でグラチラマー酢酸塩を皮下投与し、一日用量20mg/kgのグラチラマー酢酸塩を無期限に与え続ける。
d.結果の評価
ベースライン臨床評価を、−3ヵ月目および0ヵ月目に行い、処置および追跡通院を、3、6、9、12、15、18、21および24ヵ月目に行う。処置後の疾患進行経過をモニタするために、結腸鏡検査法を−3、3、12および24ヵ月目に行う。
ベースライン臨床評価を、−3ヵ月目および0ヵ月目に行い、処置および追跡通院を、3、6、9、12、15、18、21および24ヵ月目に行う。処置後の疾患進行経過をモニタするために、結腸鏡検査法を−3、3、12および24ヵ月目に行う。
本発明は、自己免疫性疾患の治療および/または予防のための方法および組成物を提供する。本発明の特定の実施形態が記述されているが、以上の明細書は例示的であり限定的ではない。本発明の多くの変化形が、本明細書を検討した当業者に明らかになる。添付の特許請求の範囲はそのような実施形態および変化形の全てを請求することを意図せず、本発明の完全な範囲は、請求項をその等価物の完全な範囲とともに、および、本明細書をそのような変化形とともに参照することにより、決定されねばならない。
本明細書に記載のすべての刊行物および特許は、個々の刊行物または特許が具体的かつ個別に参照により組み込まれるものと表示されるのと同様に、参照により全体として本明細書に組み込まれる。
Claims (38)
- 自己免疫性疾患を治療または予防する方法であり、前記方法が、有効量のシクロホスファミドおよび抗胸腺細胞グロブリンを、自己免疫性疾患の治療または予防が必要な被験体に投与する工程を含み、前記自己免疫性疾患が、炎症性腸疾患、関節リウマチ、糖尿病、セリアック病、自己免疫性甲状腺疾患、自己免疫性肝疾患、アジソン病、シェーグレン症候群、移植拒絶反応、移植片対宿主病、または宿主対移植片病であり、
前記被験体の免疫系が、シクロホスファミドの投与後に前記被験体に継続的に存在する幹細胞から再構築される、方法。 - 自己免疫性疾患を治療または予防する方法であり、前記方法が、有効量のシクロホスファミド、抗胸腺細胞グロブリン、およびグラチラマー酢酸塩を、自己免疫性疾患の治療または予防が必要な被験体に投与する工程を含み、前記自己免疫性疾患が、炎症性腸疾患、関節リウマチ、糖尿病、セリアック病、自己免疫性甲状腺疾患、自己免疫性肝疾患、アジソン病、シェーグレン症候群、移植拒絶反応、移植片対宿主病、または宿主対移植片病である、方法。
- 自己免疫性疾患を治療または予防する方法であり、前記方法が、
a.有効量のシクロホスファミドおよび抗胸腺細胞グロブリンを、自己免疫性疾患の治療または予防が必要な被験体に投与する工程と、
b.前記被験体の免疫系を、シクロホスファミド投与後に前記被験体に継続的に存在する幹細胞を用いて再構築する工程とを含み、前記自己免疫性疾患が、炎症性腸疾患、関節リウマチ、糖尿病、セリアック病、自己免疫性甲状腺疾患、自己免疫性肝疾患、アジソン病、シェーグレン症候群、移植拒絶反応、移植片対宿主病、または宿主対移植片病である、方法。 - 有効量のシクロホスファミドおよび抗胸腺細胞グロブリンを、自己免疫性疾患の治療または予防が必要な被験体に投与する工程を含む、自己免疫性疾患を治療または予防する方法であり、前記自己免疫性疾患が、炎症性腸疾患、関節リウマチ、糖尿病、セリアック病、自己免疫性甲状腺疾患、自己免疫性肝疾患、アジソン病、シェーグレン症候群、移植拒絶反応、移植片対宿主病、または宿主対移植片病であり、
前記方法が、前記被験体に骨髄または幹細胞を移植する工程を含まない、方法。 - 有効量のシクロホスファミドおよび抗胸腺細胞グロブリンを、自己免疫性疾患の治療または予防が必要な被験体に投与する工程と、前記被験体の免疫系を内因的に再構築させる工程とを含む、自己免疫性疾患を治療または予防する方法であり、前記自己免疫性疾患が、炎症性腸疾患、関節リウマチ、糖尿病、セリアック病、自己免疫性甲状腺疾患、自己免疫性肝疾患、アジソン病、シェーグレン症候群、移植拒絶反応、移植片対宿主病、または宿主対移植片病である、方法。
- 前記被験体の免疫系が、シクロホスファミドの投与後に内因的に再構築する、請求項5に記載の方法。
- 前記被験体の免疫系が、抗胸腺細胞グロブリンの投与後に内因的に再構築する、請求項5に記載の方法。
- 幹細胞が、シクロホスファミドの投与と前記被験体の免疫系の再構築との間では前記被験体に投与されない、請求項1、3、および5〜7のいずれか一項に記載の方法。
- 前記自己免疫性疾患が、炎症性腸疾患である、請求項1〜8のいずれか一項に記載の方法。
- 前記炎症性腸疾患が、潰瘍性大腸炎である、請求項9に記載の方法。
- 前記炎症性腸疾患が、クローン病である、請求項10に記載の方法。
- 前記シクロホスファミドの量が、約25〜約75mg/kg/日である、請求項1〜8のいずれか一項に記載の方法。
- 前記シクロホスファミドの量が、約50mg/kg/日である、請求項1〜8のいずれか一項に記載の方法。
- 前記シクロホスファミドが、約3〜約6日間投与される、請求項1〜8のいずれか一項に記載の方法。
- 前記シクロホスファミドが、約4日間投与される、請求項1〜8のいずれか一項に記載の方法。
- 前記抗胸腺細胞グロブリンの前記量が、前記被験体のT細胞の数を減らすのに有効である、請求項1〜8のいずれか一項に記載の方法。
- 前記抗胸腺細胞グロブリンの前記量が、約1〜約20mg/kg/日である、請求項1〜8のいずれか一項に記載の方法。
- 前記抗胸腺細胞グロブリンの前記量が、約1.5〜約2.5mg/kg/日である、請求項1〜8のいずれか一項に記載の方法。
- 前記抗胸腺細胞グロブリンの前記量が、約2.5mg/kg/日である、請求項1〜8のいずれか一項に記載の方法。
- 前記シクロホスファミドおよび前記抗胸腺細胞グロブリンが、同時に投与される、請求項1〜8のいずれか一項に記載の方法。
- 前記抗胸腺細胞グロブリンが、前記シクロホスファミドの投与の後に投与される、請求項1〜8のいずれか一項に記載の方法。
- 前記抗胸腺細胞グロブリンが、前記シクロホスファミドが免疫リンパ除去を達成した後に投与される、請求項1〜8のいずれか一項に記載の方法。
- 前記抗胸腺細胞グロブリンが、約3〜約6日間投与される、請求項1〜8のいずれか一項に記載の方法。
- 前記抗胸腺細胞グロブリンが、約4日間投与される、請求項1〜8のいずれか一項に記載の方法。
- 有効量の顆粒球コロニー刺激因子を投与する工程をさらに含む、請求項1〜24のいずれか一項に記載の方法。
- 有効量の抗生物質を投与する工程をさらに含む、請求項1〜24のいずれか一項に記載の方法。
- 有効量のグラチラマー酢酸塩を投与する工程をさらに含む、請求項1および3〜24のいずれか一項に記載の方法。
- 前記グラチラマー酢酸塩の量が、約20〜約40mg/kg/日である、請求項2または27に記載の方法。
- 前記グラチラマー酢酸塩の量が、約20mg/kg/日である、請求項2または27に記載の方法。
- 前記グラチラマー酢酸塩が、約30日〜約1年間投与される、請求項2または27に記載の方法。
- 前記グラチラマー酢酸塩が、前記シクロホスファミドの前記投与の前に、同時に、または、後に投与される、請求項2または27に記載の方法。
- 前記グラチラマー酢酸塩の初回用量が、前記シクロホスファミドの初回用量の約0〜約30日前に投与される、請求項2または27に記載の方法。
- 前記グラチラマー酢酸塩の初回用量が、前記シクロホスファミドの最終用量の約0〜約30日後に投与される、請求項2または27に記載の方法。
- 前記グラチラマー酢酸塩が、約30日〜約1年間投与される、請求項2または27に記載の方法。
- (a)有効量のシクロホスファミドおよび抗胸腺細胞グロブリンと、(b)薬学的に許容可能な担体またはビヒクルとを含む、組成物。
- 有効量のグラチラマー酢酸塩をさらに含む、請求項35に記載の組成物。
- 自己免疫性疾患を治療または予防するためのキットであり、(a)一つ以上の用量のシクロホスファミドと、(b)一つ以上の用量の抗胸腺細胞グロブリンとを含み、前記自己免疫性疾患が、炎症性腸疾患、関節リウマチ、糖尿病、セリアック病、自己免疫性甲状腺疾患、自己免疫性肝疾患、アジソン病、シェーグレン症候群、移植拒絶反応、移植片対宿主病、または宿主対移植片病である、キット。
- 一つ以上の用量のグラチラマー酢酸塩をさらに含む、請求項37に記載のキット。
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