JP2011523661A - 癌治療に関連する血液学的疾患を予防するためのtpo模倣ペプチド - Google Patents
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Abstract
本発明は、貧血及び血小板減少症等の血液学的疾患を治療するための方法を提供し、それにより、TPO模倣ペプチド化合物を、特定の投与レジメンを用いて投与する。投薬レジメンは、化学療法剤の投与周辺の特定の時間枠内のTPO模倣ペプチド化合物の投与を伴う。投与レジメンは、今後の治療過程を決定するために、患者の反応を監視する工程も伴う。
Description
(関連出願の相互参照)
本出願は、2008年6月3日に出願された米国特許仮出願第61/058,376号の非仮出願である。
本出願は、2008年6月3日に出願された米国特許仮出願第61/058,376号の非仮出願である。
(発明の分野)
本発明は、癌治療を受けている患者の貧血及び血小板減少症等の血液学的疾患を治療及び/又は予防するための方法を提供するが、これにより、TPO模倣ペプチド化合物を、特定の投薬レジメンを用いて投与する。投薬レジメンは、化学療法剤の投与周辺の特定の時間枠内のTPO模倣ペプチド化合物の投与を伴う。投薬レジメンは、その後の治療のための投与量を決定するために、患者の血液学的パラメーターを監視することも伴う。
本発明は、癌治療を受けている患者の貧血及び血小板減少症等の血液学的疾患を治療及び/又は予防するための方法を提供するが、これにより、TPO模倣ペプチド化合物を、特定の投薬レジメンを用いて投与する。投薬レジメンは、化学療法剤の投与周辺の特定の時間枠内のTPO模倣ペプチド化合物の投与を伴う。投薬レジメンは、その後の治療のための投与量を決定するために、患者の血液学的パラメーターを監視することも伴う。
貧血
化学療養を受ける癌患者の約75%は、貧血を発症し、貧血の発生は、治療サイクルの増加に伴い増加する。貧血の発生は、肺癌(83.3%)及び婦人科悪性腫瘍(88.3%)を罹患する患者において最も高い。1同様の発生は、表1に要約するとおり、以前の出版物に報告されている。2貧血の重傷度及び発生は、病気の種類及び範囲、並びに化学療法の種類、スケジュール、強度、及び期間を含む多くの要因に左右される。例えば、等級2以上の貧血の発生は、白金類縁体及びゲムシタビン混合を受ける非小細胞肺癌(NSCLC)の患者において71%にまで上ると報告されており、この設定における等級3以上の貧血は28%であると報告されている(文献は5〜28%の範囲と報告している)。3、4この設定における輸血の発生は、約39%であると報告されている。5
化学療養を受ける癌患者の約75%は、貧血を発症し、貧血の発生は、治療サイクルの増加に伴い増加する。貧血の発生は、肺癌(83.3%)及び婦人科悪性腫瘍(88.3%)を罹患する患者において最も高い。1同様の発生は、表1に要約するとおり、以前の出版物に報告されている。2貧血の重傷度及び発生は、病気の種類及び範囲、並びに化学療法の種類、スケジュール、強度、及び期間を含む多くの要因に左右される。例えば、等級2以上の貧血の発生は、白金類縁体及びゲムシタビン混合を受ける非小細胞肺癌(NSCLC)の患者において71%にまで上ると報告されており、この設定における等級3以上の貧血は28%であると報告されている(文献は5〜28%の範囲と報告している)。3、4この設定における輸血の発生は、約39%であると報告されている。5
疲労は化学療法誘発性貧血(CIA)に関連する主な症状のうちの1つである。貧血は多くの癌の予後不良因子として周知である。貧血は、肺、頭頸部、骨髄腫、前立腺、及びリンパ腫等の多種多様な癌における生存に否定的に関連すると報告されている。6赤血球生成促進剤(ESA)(エポエチンα(Epogen(登録商標)、Eprex(登録商標)、Procrit(登録商標))、エポエチンβ(Neo Recormon(登録商標))、及びダーベポエチンα(Aranesp(登録商標)))の出現前は、CIAの治療は、限られた資源であり、かつ感染症の感染及び同種免疫の懸念と結び付けられるドナーの赤血球輸血に依存するため、重症例の貧血(7〜8g/dL以下のHbレベル)に制限されていた。ESAはCIAに対する治療戦略を変化させた。様々な機関が、Hbレベルの増加、輸血要件の減少、及び生活の質の向上を証明する公表されている研究に基づき、ESAの使用のための臨床実践ガイドラインを開発している。7〜92007年に改訂された、米国臨床腫瘍学会(The American Society of Clinical Oncology)/米国血液学会(American Society of Hematology)(ASCO、ASH)のガイドラインは、ヘモグロビン(Hb)が10g/dLに近づくか、又はそれを下回るときに、ESA治療を開始することを推奨している。10しかしながら、現在のESAの使用は、心臓病を罹患する血液透析の患者、冠動脈バイパス手術を行う患者、又は化学療法を受けている乳癌患者における、血栓性欠陥事象の増加及び死亡率の増加の可能性に関連している。11
Hbレベルを基準以上に増加させず、それにより、ESAに関連することが周知である潜在的に有害なHbの増加を排除し、化学療法治療の開始時にCIAが発生するのを予防することができる薬剤が非常に望ましい。トロンボポエチン(TPO)は、血小板産生の主要な生理的調節因子であるが、更なる証拠により、TPOが更なる多面発現性範囲の活性を有することが示されている。汎血液減少症は、TPO又はその受容体であるc−mplの非存在下において認められている。12、13TPOは、造血幹細胞の生存性を維持し、14、15照射骨髄細胞のアポトーシスを予防し、16他のサイトカイシンと組み合わせた幹細胞集団の増殖をもたらし、17照射後の生体内血小板及び赤血球の回収を強化させ、18かつ末梢血内への幹細胞動員を強化させる。19これらの多分化効果は、TPO作動薬が多分化能造血前駆細胞内のアポトーシスを制限し、かつ造血幹細胞集団を増殖させることによってCIAを有効に改善することができるという仮説を支持する。
血小板減少症
また、TPO作動薬は化学物質誘導性血小板減少症(CIT)を予防する上で有効である場合がある。CITを罹患する患者は、不良な臨床転帰に関連する、臨床的に有意な出血症状を有する場合がある。かかる出血症状は化学療法の遅延又は投与量の修正につながる。20
また、TPO作動薬は化学物質誘導性血小板減少症(CIT)を予防する上で有効である場合がある。CITを罹患する患者は、不良な臨床転帰に関連する、臨床的に有意な出血症状を有する場合がある。かかる出血症状は化学療法の遅延又は投与量の修正につながる。20
TPO模倣ペプチド化合物
TPO模倣ペプチド化合物は、TPOとの相同性、並びにCIA及びCITを予防する可能性を有さない、PEG化したTPO模倣ペプチドである。例えば、2004年8月13日に出願された米国特許第10/918,561号、2005年8月9日に出願された同第11/200,416号、及び2006年2月14日に出願された同第11/354,065号を参照されたく、それらの全体の内容が参照により本明細書に組み込まれる。TPOとの相同性の欠如により、抗TPO抗体の生成の可能性が減少する。ペプチドのPEG化は、効力を損なわずに化合物のクリアランスの減少につながる。
TPO模倣ペプチド化合物は、TPOとの相同性、並びにCIA及びCITを予防する可能性を有さない、PEG化したTPO模倣ペプチドである。例えば、2004年8月13日に出願された米国特許第10/918,561号、2005年8月9日に出願された同第11/200,416号、及び2006年2月14日に出願された同第11/354,065号を参照されたく、それらの全体の内容が参照により本明細書に組み込まれる。TPOとの相同性の欠如により、抗TPO抗体の生成の可能性が減少する。ペプチドのPEG化は、効力を損なわずに化合物のクリアランスの減少につながる。
TPO模倣化合物は以下のとおり、2個の同じ14量体が1個のリシンアミド残基によって連結された29量体ペプチドである。
それぞれのN末端のイソロイシンに共有結合的に連結した20,000個のMPEGを有する。TPO模倣化合物の完全な分子構造を以下に詳細に説明する。
TOP模倣ペプチド化合物の正式な化学名は、メトキシポリエチレングリコール20000−プロピオニル−L−イソロイシル−L−グルタミン−グリシル−L−プロリル−L−トレオニル−L−ロイシル−L−アルギニル−L−グルタミニル−L−2−ナフチルアラニル−L−ロイシル−L−アラニル−L−アラニル−L−アルギニル−サルコシル−Ne−(メトキシポリエチレングリコール20000−プロピオニル−L−イソロイシル−L−グルタミル−グリシル−L−プロリル−L−トレオニル−L−ロイシル−L−アルギニル−L−グルタミニル−L−2−ナフチルアラニル−L−ロイシル−L−アラニル−L−アラニル−L−アルギニル−サルコシル−)−リシンアミドである。
したがって、TPO模倣ペプチド化合物は、1個のリシンアミド残基によって連結された2本の同じ14個のアミノ酸ペプチド鎖からなり、各N末端において分子量約20,000ダルトンのポリエチレングリコール(PEG)鎖に結合している。PEGを持たない親ペプチドの分子量は3,295ダルトンであり、2本のPEG鎖を有する場合に、その分子量は約43,295ダルトンである。TPO模倣ペプチド化合物は、(MPEG−Ile−Glu−Gly−Pro−Thr−Leu−Arg−Gln−2−Nal)−Leu−Ala−Ala−Arg−(Sar))2−Lys−NH2の略記分子構造を有し、式中、(2−Nal)はβ−(2−ナフチル)アラニンであり、(Sar)はサルコシンであり、MPEGはメトキシポリ(エチレングリコール)(MW=約20,000ダルトン)である。
臨床前研究
TPO模倣ペプチド化合物を用いる臨床前研究は、マウスにおけるカルボプラチン誘発性貧血及びカルボプラチン誘発性血小板減少症への効果を証明した。例えば、2004年8月13日に出願された米国特許第10/918,561号、2005年8月9日に出願された同第11/200,416号、及び2006年2月14日に出願された同第11/354,065号を参照されたく、それらの全体の内容が参照により本明細書に組み込まれる。データは骨髄保護の可能性及び直線刺激機構を支持した。
TPO模倣ペプチド化合物を用いる臨床前研究は、マウスにおけるカルボプラチン誘発性貧血及びカルボプラチン誘発性血小板減少症への効果を証明した。例えば、2004年8月13日に出願された米国特許第10/918,561号、2005年8月9日に出願された同第11/200,416号、及び2006年2月14日に出願された同第11/354,065号を参照されたく、それらの全体の内容が参照により本明細書に組み込まれる。データは骨髄保護の可能性及び直線刺激機構を支持した。
癌治療における増殖因子の使用に対する1つの潜在的懸念は、腫瘍増殖の促進に対する可能性である。TPO模倣ペプチド化合物投与は単独では腫瘍増殖を強化せず、カルボプラチン療法へのTPO模倣ペプチド化合物治療の最大3つのサイクルの追加は、腫瘍増殖の遅延にマイナスの効果を及ぼさず、実際カルボプラチン治療のみを使用する場合と比較したときに、生存においてわずかな利点につながった。実施例1を参照。これらの結果は、トロンボポエチン受容体c−mplが、非骨髄系の腫瘍細胞株において非常に制限された発現を有するという文献報告と一致する。22
健康な志願者における臨床研究
ヒトにおける第1の研究では、TPO模倣ペプチド化合物の単回静脈内(i.v.)投与量が安全であり、かつ試験された投与量範囲(0.375〜3μg/kg)を超えて概ね良好な耐用性を示し、TPO模倣ペプチド化合物に対する抗体形成の形跡がなかったことが証明された。例えば、2006年2月14日に出願された米国特許第11/354,065号を参照されたく、その全体の内容が参照により本明細書に組み込まれる。平均血小板数では投与量に依存する非直線的な増加を認めた。研究はこれを評価するようには具体的に設計されていなかったが、TPO模倣ペプチド化合物が造血前駆細胞の平均数を増加させたという兆候も存在した。
ヒトにおける第1の研究では、TPO模倣ペプチド化合物の単回静脈内(i.v.)投与量が安全であり、かつ試験された投与量範囲(0.375〜3μg/kg)を超えて概ね良好な耐用性を示し、TPO模倣ペプチド化合物に対する抗体形成の形跡がなかったことが証明された。例えば、2006年2月14日に出願された米国特許第11/354,065号を参照されたく、その全体の内容が参照により本明細書に組み込まれる。平均血小板数では投与量に依存する非直線的な増加を認めた。研究はこれを評価するようには具体的に設計されていなかったが、TPO模倣ペプチド化合物が造血前駆細胞の平均数を増加させたという兆候も存在した。
癌患者における臨床研究
白金系化学療法を受ける、癌を罹患する46名の患者(N=1.5μg/kgで12名、2.25μg/kgで12名、3μg/kgで10名、及びプラシーボ12名)における進行中の研究からの予備段階の結果は、プラシーボと比較して、TPO模倣ペプチド化合物の2.25及び3μg/kgの投与量が血小板数を増加させ、かつヘモグロビンの保存の傾向を示したことを示唆する。実施例2を参照。これらのデータは、TPO模倣ペプチド化合物が、化学療法誘発性貧血及び血小板減少症の予防において潜在的な有用性を有することを示唆する。
白金系化学療法を受ける、癌を罹患する46名の患者(N=1.5μg/kgで12名、2.25μg/kgで12名、3μg/kgで10名、及びプラシーボ12名)における進行中の研究からの予備段階の結果は、プラシーボと比較して、TPO模倣ペプチド化合物の2.25及び3μg/kgの投与量が血小板数を増加させ、かつヘモグロビンの保存の傾向を示したことを示唆する。実施例2を参照。これらのデータは、TPO模倣ペプチド化合物が、化学療法誘発性貧血及び血小板減少症の予防において潜在的な有用性を有することを示唆する。
ゲムシタビンと、カルボプラチン又はシスプラチンのいずれかとの21日間の化学療法レジメンを受ける、NSCLCを罹患する患者において、TPO模倣ペプチド化合物の同時投与は、プラシーボと比較して、(1)等級2以上の貧血の複合エンドポイント、又は(2)基準(サイクル1、1日目)に対していずれかの化学療法サイクル(サイクル2〜6)の初日の、ヘモグロビンのa≧2g/dLの低下、又は(3)貧血のレスキューインターベンションの使用(例えば、赤血球生成促進剤[ESA]、赤血球細胞[RBC]輸血)のより少ない発生率を提供する。
ゲムシタビンと、カルボプラチン又はシスプラチンのいずれかとの21日間の化学療法レジメンを受ける、NSCLCを罹患する患者において、TPO模倣ペプチド化合物の同時投与は、プラシーボと比較して、(1)等級2以上の血小板減少症の複合エンドポイント、又は(2)血小板輸血の使用のより少ない発生率を提供する。
基準の>3倍、又は血漿において1μL当たり1,000,000個以上の血小板数の増加は過剰と見なされ、癌を罹患する患者において血栓塞栓症のリスクの増大をもたらす。血小板は、特に活性化された際、血栓形成をもたらす凝固カスケードにおける重要な要因である。したがって、化学療法の各サイクル中の個々の患者の血小板結果を考慮し、かつCIA及び/又はCITの予防のために、TPO模倣ペプチド化合物を用いて患者を治療しながら、過剰血小板の増加による血栓塞栓症のリスクを最小限に抑えるか又はそれを克服する、TPO模倣ペプチド化合物の投薬レジメンに対する必要性が存在する。
本発明の投薬レジメンは化学療法を受けている患者のCIA及びCITを治療及び/又は予防しながら、TPO模倣ペプチド化合物の安全性を増大させ、かつTPO模倣ペプチド化合物の有効性を増大させるように設計された。
本発明は、癌治療を受けている患者の血液学的疾患を治療及び/又は予防するための方法を含み、方法は、治療周辺の特定の時間枠内にTPO模倣ペプチド化合物を投与することを含む。
好ましい実施形態において、TPO模倣ペプチド化合物を癌治療の投与の2時間以内に投与する。
別の好ましい実施形態において、TPO模倣ペプチド化合物を癌治療の投与前の2時間以内に投与する。
本発明は、癌治療を受けている患者の化学療法誘発性貧血を治療及び/又は予防するための方法も含み、方法は、治療周辺の特定の時間枠内にTPO模倣ペプチド化合物を投与することを含む。
本発明は、癌治療を受けている患者の化学療法誘発性血小板減少症を治療及び/又は予防するための方法も含み、方法は、治療周辺の特定の時間枠内にTPO模倣ペプチド化合物を投与することを含む。
本発明は、癌治療を受けている患者の血液学的疾患を治療及び/又は予防するための方法を更に含み、方法は、患者の血液学的パラメーターを決定すること、及び血液学的パラメーターの値に依存するTPO模倣ペプチド化合物の投与量を投与することを含む。
本発明は、血小板数へのTPO模倣ペプチド化合物の最大効果が、TPO模倣ペプチド化合物の投与後15日目に生じるという決定に部分的に基づく。
好ましい実施形態において、血小板数を決定する。
別の好ましい実施形態において、ヘモグロビン値を決定する。
本発明は、必要に応じて、患者の血液学的値に基づき、TPO模倣ペプチド化合物の投与量を調整することを更に含む。投与量を調整することは、投与量を減量するか又は投与量を抑制することを含む。
本発明の本態様を例示する手段として、6つのサイクルの治療レジメンの各サイクルのためのTPO模倣ペプチド化合物の投与量を表2に説明する。
血小板反応に基づく投薬
サイクル2の1日目に、各患者は、3.0μg/kgのTPO模倣ペプチド化合物を受ける。患者のサイクル1の15日目の血小板数が>700,000/μLであり、サイクル2の1日目に血小板数が>500,000/μLであるが<700,000/μLのままである事象において、患者は、2.5μg/kgの減量された投与量のTPO模倣ペプチド化合物又はプラシーボを受ける。サイクル2の1日目に血小板数が>700,000/μLである場合に、患者にサイクル2においてTPO模倣ペプチド化合物を投薬しない。
表3に示すとおり、サイクル3〜6の1日目のTPO模倣ペプチド化合物の投与量は、前回のサイクルにおける患者の15日目の血小板数に基づく。
サイクル2〜5において、患者の15日目の血小板数が>700,000/μLであり、次の化学療法サイクルの1日目の血小板数が>700,000/μLのままである場合に、患者に、その所与のサイクルのためのTPO模倣ペプチド化合物又はプラシーボを投薬しない。その化学療法サイクルの1日目に、血小板が<700,000/μLである場合に、患者に、その後のサイクルのために再度投薬する。
本発明の本態様を例示する手段として、詳細な投与量漸増スキームを以下に提供する。
ヘモグロビン値に基づく投薬
本発明の別の実施形態に従い、かつ患者の安全性を更に最大限にするために、各患者のヘモグロビン値をまた、TPO模倣ペプチド化合物の投与量を持続するべきであるかどうかを決定するために、各化学療法サイクルの1日目に評価する。具体的には、いずれかのサイクルの1日目に、患者が>15g/dLのヘモグロビン値を有するか、又は≧2g/dLの基準からの増加を有する場合に、患者に、その所与のサイクルのためのTPO模倣ペプチド化合物を投薬しない。TPO模倣ペプチド化合物の投与量を、ヘモグロビン値に基づき修正しない。
本発明の別の実施形態に従い、かつ患者の安全性を更に最大限にするために、各患者のヘモグロビン値をまた、TPO模倣ペプチド化合物の投与量を持続するべきであるかどうかを決定するために、各化学療法サイクルの1日目に評価する。具体的には、いずれかのサイクルの1日目に、患者が>15g/dLのヘモグロビン値を有するか、又は≧2g/dLの基準からの増加を有する場合に、患者に、その所与のサイクルのためのTPO模倣ペプチド化合物を投薬しない。TPO模倣ペプチド化合物の投与量を、ヘモグロビン値に基づき修正しない。
TPO模倣ペプチド化合物又はプラシーボを、各化学療法サイクルの1日目に、化学療法を受ける前の2時間以内に、静脈内(IV)ボーラスとして投与する。
有効性評価
有効性評価は、以下を含む。
(1)等級2以上の貧血の複合エンドポイント、又は(2)基準(サイクル1、1日目)に対するいずれかの化学療法サイクル(サイクル2〜6)の1日目のヘモグロビンの≧2g/dLの減少、又は(3)貧血のレスキューインターベンション(例えば、ESA、RBC輸血)の使用における、TPO模倣ペプチド化合物とプラシーボとの間の発生率の差異は有効性評価に使用し得る。
有効性評価は、以下を含む。
(1)等級2以上の貧血の複合エンドポイント、又は(2)基準(サイクル1、1日目)に対するいずれかの化学療法サイクル(サイクル2〜6)の1日目のヘモグロビンの≧2g/dLの減少、又は(3)貧血のレスキューインターベンション(例えば、ESA、RBC輸血)の使用における、TPO模倣ペプチド化合物とプラシーボとの間の発生率の差異は有効性評価に使用し得る。
等級2以上の血小板減少症の複合エンドポイント又は血小板輸血の使用におけるTPO模倣ペプチド化合物とプラシーボとの間の差異。
貧血及び血小板減少症のための複合エンドポイントの個々の各構成要素の発生率におけるTPO模倣ペプチド化合物とプラシーボとの間の差異。
ヘモグロビン、血小板数、ESAの使用、並びにRBC及び血小板輸血の使用は、有効性エンドポイントを評価するために用いる基準であり得る。これらのパラメーターは、安全性評価の一部でもあり得る。
定義
以下に定義する用語は明細書において使用し得る。
以下に定義する用語は明細書において使用し得る。
本明細書で使用するとき、「含む」、「含有する」、「有する」及び「包含する」は、これらのオープンで非限定的な意味で用いられる。
「貧血」は、赤血球細胞(RBC)及び/又はヘモグロビンの欠乏である。これは、組織に酸素を移動する血液の能力低下をもたらし、組織低酸素を引き起こす。すべてのヒトの細胞は生存するために酸素に依存するため、異なる程度の貧血は広範囲の臨床的帰結を有する場合がある。ヘモグロビン(赤血球細胞内の酸素運搬タンパク質)は、すべての生体組織及び器官の十分な酸素化を適切に行うために存在しなければならない。
「貧血の等級」は、付属1に規定した基準に従い決定される0〜5段階の貧血の重傷度である。
「血小板減少症の等級」は、付属1に規定した基準に従い決定される0〜5段階の貧血の重傷度である。
「ヘマトクリット」(Ht又はHCT)及び血中血球容積(PCV)は、赤血球細胞が占める血液用量の比率の測定値である。それは通常、男性では45±7(38〜52%)、女性では42±5(37〜47%)である。
「ヘモグロビン(Hemoglobin)はhaemoglobinとも綴られ、Hbとも簡略される、血液の赤血球細胞内の鉄含有酸素運搬金属タンパク質である。
「ヘモグロビン値」は、g/dLの血中のヘモグロビンの量である。
「平均血小板容積」(MPV)は、血中に見られる血小板の平均寸法の測定値であり、かつ典型的に血液検査に含まれる。身体が増加した血小板数を産生しているときに血小板の平均寸法が大きいため、MPV検査を使用して、骨髄における血小板産生について推論することができる。
「骨髄抑制剤」は骨髄活性が減少する状態をもたらし、それによって、より少ない赤血球細胞、白血球細胞、及び血小板をもたらす薬剤である。
「最下点」は、所与の期間内の所与の患者の最小血球数である(即ち、患者のANC最下点又は絶対好中球数)。例えば、化学療法を受けている患者は、骨髄抑制により、治療開始後1週間でANC最下点を呈する。
「好中球減少症」は、異常に少ない数の好中球(赤血球細胞の一種)を特徴とする血液学的疾患である。好中球は通常、50〜70%の循環白血球細胞を生成し、かつ血中の細菌を破壊することによって感染に対する一次防御としての機能を果たす。したがって、好中球減少症を罹患する患者は、より細菌感染しやすく、かつ即座の治療がないと、状態は致命的になり得る。
別名「絶対好中球数」(ANC)として周知の「好中球数」は、血中に存在する、好中球顆粒球(多形核細胞、PMN、ポリ、顆粒球、分葉好中球又は分葉としても周知)の数の測定値である。好中球は感染と戦う白血球細胞の一種である。ANCは、白血球細胞(WBC)の総数の測定値及び白血球細胞の総数の部分集合を形成する、好中球及び桿状の数から計算される。正常なANCは1,500以上である。500未満のANCは好中球減少症として定義され、感染のリスクを有意に増大させる。好中球減少症は低ANCの状態であり、ANCが測定され得る最も一般的な状態は、癌の化学療法の状況における状態である。
「汎血球減少症」は、赤血球及び白血球細胞、並びに血小板の数が減少する医学的状態である。汎血球減少症は一般的に、骨髄に影響を及ぼす疾患によるものである。悪性腫瘍のための化学療法は、使用された薬物又は複数の薬物が骨髄抑制をもたらす場合に、汎血球減少症も引き起こし得る。
「血小板数」は通常、1キュービックミリメートル(cmm)の全血当たりの血小板として表される、血液容積内の計算された血小板数である。正常な血小板数は、1マイクロリットル当たり約150,000〜450,000(又は1リットル当たり150〜450×109)の範囲である。これらの値は異なる研究所間で若干異なり得る。
別名「赤血球」として周知の「赤血球細胞」は、最も一般的な種類の血球であり、血液を介して肺から体内組織に酸素を送達する主要手段である。
「血小板減少症」では、血中に比較的少ない血小板が存在する。概して言えば、正常な血小板数は1mm3当たり約150,000〜450,000の範囲である。しかしながら、これらの限界は上下2.5%によって決定され、偏差は必ずしもいずれかの疾患形態を意味するわけではない。血液サンプル中の血小板の数も時間とともにかなり迅速に減少し、低い血小板数はサンプリングと分析との間の遅延によって引き起こされ得る。
「白血球細胞数」は血中の白血球細胞(WBC)の数である。WBCは通常、CBC(全血算)の一部として測定される。白血球細胞は血中の感染と戦う細胞である。異なる種類の白血球細胞が存在し、それらには、好中球(多形核白血球(PMN))、桿状細胞(わずかに未熟な好中球)、T型リンパ球(T細胞)、B型リンパ球(B細胞)、単核細胞、好酸球、及び好塩基球が含まれる。すべての種類の白血球細胞は白血球細胞数に反映される。白血球細胞数の正常範囲は研究所間で異なるが、通常、1キュービックミリメートルの血液当たり4,300〜10,800である。これは白血球数と称することもでき、かつ1リットル当たり4.3〜10.8×109の細胞として、国際単位で表すことができる。
非臨床薬理学
TPO模倣ペプチド化合物は、ヒトTPO(huTPO)受容体の生体内アッセイにおいて、約5pM(0.2ng/mL)の推定EC50を有し、かつ巨核球系統の特異的増殖及び生体内分化を促進する。TPO模倣ペプチド化合物の単回静脈内投与量(30〜300μg/kg)は、ラットにおいて血小板数の増加をもたらし、それは6日後に最大であり、12日後に基準に戻った。更に、TPO模倣ペプチド化合物の単回投与量は、CITのマウスモデルにおいて、12日目に、投与量に依存する方法(最小有効量の100μg/kg)で、CITの重傷度及び期間を減少させることによって骨髄保護効果を呈した。
TPO模倣ペプチド化合物は、ヒトTPO(huTPO)受容体の生体内アッセイにおいて、約5pM(0.2ng/mL)の推定EC50を有し、かつ巨核球系統の特異的増殖及び生体内分化を促進する。TPO模倣ペプチド化合物の単回静脈内投与量(30〜300μg/kg)は、ラットにおいて血小板数の増加をもたらし、それは6日後に最大であり、12日後に基準に戻った。更に、TPO模倣ペプチド化合物の単回投与量は、CITのマウスモデルにおいて、12日目に、投与量に依存する方法(最小有効量の100μg/kg)で、CITの重傷度及び期間を減少させることによって骨髄保護効果を呈した。
化学療法の1時間後のTPO模倣ペプチド化合物の投与は、24時間又は96時間後の投薬よりも有効であった。これらの研究において、TPO模倣ペプチド化合物は、Hb、ヘマトクリット、及びRBCの数における化学療法誘発性の減少も防止し、巨核球及び赤血球系統への多能性保護効果を支持する。更に、カルボプラチンの治療後、TPO模倣ペプチド化合物の抗貧血効果は、30μg/kgほど低い投与量で認められた。更なる研究は、TPO模倣ペプチド化合物による化学療法誘発性貧血及び血小板減少症の抑制が脳内の小血管内のファブリノゲン陽性の微小血管症性病巣の著しい減少と相関性があることも証明した。これらの組織学的所見は、TPO模倣ペプチド化合物を用いる微小血管症性事象の発達の予防が、血小板沈着の減少並びに微小出血の減少によるものであり得、それは化学療法誘発性血小板減少症及び貧血の予防に寄与し得ることを示唆する。
(実施例1)
カルボプラチンの投与1時間後のTPO模倣ペプチド化合物の投与HT−29ヒト結腸癌異種移植に対するカルボプラチンの活性及び毒性への効果を、無胸腺ヌードマウスにおいて確立した。
カルボプラチンの投与1時間後のTPO模倣ペプチド化合物の投与HT−29ヒト結腸癌異種移植に対するカルボプラチンの活性及び毒性への効果を、無胸腺ヌードマウスにおいて確立した。
1日目に、確立された(〜100mm3)HT−29ヒト結腸癌を有するメスの無胸腺ヌードマウス(Harlan)の5つのグループ(n=10)。グループ6〜9(n=20)は、血液サンプリングに含まれ、それぞれグループ1〜4と同一の治療を受けた。腫瘍増殖における治療効果を腫瘍増殖遅延(TGD)によって評価し、それは対照グループと比較して、治療グループにおけるエンドポイント(TTE)腫瘍寸法までの平均時間(TTE)との間で異なる。血小板及び赤血球先駆体へのこれらの治療の効果を、CBC分析及び10日目、13日目、21日目、及び24日目に採取した血液サンプルの網状赤血球数から決定した。
腫瘍生着
異種移植を、無胸腺ヌードマウス内で維持されたHT−29ヒト結腸癌異種移植から開始した。HT−29ヒト腫瘍断片(1mm3)を、各試験マウスの右脇腹に皮下的に移植し、腫瘍増殖を監視した。研究の1日目に、動物を有効性の評価のために5つのグループ(グループ1〜5)に、かつサンプリングのために4つのグループ(グループ6〜9)に対で組み合わせた。各グループ1〜5は、75〜126mm3の範囲の腫瘍寸法、及び99mm3のグループ平均腫瘍寸法を有する10匹の動物からなる。各グループ6〜9は、40〜221mm3の範囲の腫瘍寸法、及び84mm3のグループ平均腫瘍寸法を有する20匹の動物からなる。1mgが1mm3の腫瘍体積に相当するという仮定を用いて、腫瘍重量を推測した。次式を使用して、体積を計算した:
異種移植を、無胸腺ヌードマウス内で維持されたHT−29ヒト結腸癌異種移植から開始した。HT−29ヒト腫瘍断片(1mm3)を、各試験マウスの右脇腹に皮下的に移植し、腫瘍増殖を監視した。研究の1日目に、動物を有効性の評価のために5つのグループ(グループ1〜5)に、かつサンプリングのために4つのグループ(グループ6〜9)に対で組み合わせた。各グループ1〜5は、75〜126mm3の範囲の腫瘍寸法、及び99mm3のグループ平均腫瘍寸法を有する10匹の動物からなる。各グループ6〜9は、40〜221mm3の範囲の腫瘍寸法、及び84mm3のグループ平均腫瘍寸法を有する20匹の動物からなる。1mgが1mm3の腫瘍体積に相当するという仮定を用いて、腫瘍重量を推測した。次式を使用して、体積を計算した:
治療薬
TPO模倣ペプチド化合物を、各20μLの10mg/mLの貯蔵液を含む9つの管内に提供し、−20℃で保管した。TPO模倣ペプチド化合物の投薬溶液(20μg/mL)を、滅菌状態下で、貯蔵液の20μLのアリコートを10mLの滅菌食塩水に移し、混合するためにゆっくりと回転させることによって、毎日新しく調製した。これらの混合物は、発泡させず、ろ過して滅菌しなかった。いずれかの残留投薬溶液及び未使用のアリコートを−20℃で保管した。
TPO模倣ペプチド化合物を、各20μLの10mg/mLの貯蔵液を含む9つの管内に提供し、−20℃で保管した。TPO模倣ペプチド化合物の投薬溶液(20μg/mL)を、滅菌状態下で、貯蔵液の20μLのアリコートを10mLの滅菌食塩水に移し、混合するためにゆっくりと回転させることによって、毎日新しく調製した。これらの混合物は、発泡させず、ろ過して滅菌しなかった。いずれかの残留投薬溶液及び未使用のアリコートを−20℃で保管した。
粉末形態のカルボプラチン(Sigma、ロット番号034K0868)(各250mgを含む3つのバイアル瓶)を、室温で保管した。カルボプラチン投薬溶液(6mg/mL)を、滅菌リン酸緩衝食塩水(PBS)で投薬する日に新しく調剤し、投与前にろ過して滅菌した。
トリートメント
表5は、本研究の治療計画を要約する。グループ1のマウス(n=10)は、未処理の腫瘍増殖対照であった。グループ2のマウス(n=10)は、1日目、2日目、12日目、及び13日目に腹腔内(i.p.)投与された60mg/kgのカルボプラチンを受けた。グループ3のマウス(n=10)は、2日目及び13日目に、尾静脈を介して静脈内(i.v.)投与された0.2mg/kgのTPO模倣ペプチド化合物を受けた。グループ4及び5はそれぞれ、カルボプラチン投薬の1時間後に、静脈内(i.v.)投与された、カルボプラチン(1日目、2日目、12日目、及び13日目に、60mg/kgのi.p.)と、2日目、13日目、並びに2日目、13日目、及び23日目の0.2mg/kgのTPO模倣ペプチド化合物との組み合わせを受けた。グループ6〜9(各n=20)を、血液サンプリングに含み、それぞれ、グループ1〜4と同一の治療を受けた。すべてのグループに対し、薬物の各投与量を、体重20g当たり0.2mLの容量(10mL/kg)で与え、各動物の体重に対して計った。
表5は、本研究の治療計画を要約する。グループ1のマウス(n=10)は、未処理の腫瘍増殖対照であった。グループ2のマウス(n=10)は、1日目、2日目、12日目、及び13日目に腹腔内(i.p.)投与された60mg/kgのカルボプラチンを受けた。グループ3のマウス(n=10)は、2日目及び13日目に、尾静脈を介して静脈内(i.v.)投与された0.2mg/kgのTPO模倣ペプチド化合物を受けた。グループ4及び5はそれぞれ、カルボプラチン投薬の1時間後に、静脈内(i.v.)投与された、カルボプラチン(1日目、2日目、12日目、及び13日目に、60mg/kgのi.p.)と、2日目、13日目、並びに2日目、13日目、及び23日目の0.2mg/kgのTPO模倣ペプチド化合物との組み合わせを受けた。グループ6〜9(各n=20)を、血液サンプリングに含み、それぞれ、グループ1〜4と同一の治療を受けた。すべてのグループに対し、薬物の各投与量を、体重20g当たり0.2mLの容量(10mL/kg)で与え、各動物の体重に対して計った。
エンドポイント
キャリパーを使用して、腫瘍を毎週2回測定した。各動物を、どちらが先であれ、その腫瘍が所定のエンドポイント寸法の1000mm3に到達したときか、又は研究の最終日(62日目)に、安楽死させた。各マウスのエンドポイントまでの時間(TTE)を次式から計算した:
キャリパーを使用して、腫瘍を毎週2回測定した。各動物を、どちらが先であれ、その腫瘍が所定のエンドポイント寸法の1000mm3に到達したときか、又は研究の最終日(62日目)に、安楽死させた。各マウスのエンドポイントまでの時間(TTE)を次式から計算した:
治療結果は、対照グループと比較して、治療グループにおいてエンドポイントまでの平均時間(TTE)の増加として定義される、腫瘍増殖遅延(TGD)から決定された。
TGD=T−C、
日単位、又は対照グループの平均TTEの割合で表す:
日単位、又は対照グループの平均TTEの割合で表す:
治療は、動物における腫瘍の部分再生(PR)又は完全退縮(CR)をもたらし得る。PR反応において、腫瘍容積は、研究過程中の3つの連続測定値では、その1日目の体積の50%未満であり、1つ以上のこれらの3つの測定値では、13.5mm3以上である。CR反応において、腫瘍容積は、研究過程中の3つの連続測定値では、13.5mm3未満である。研究終了時にCR反応を有する動物は、長期的無腫瘍生存(LTTFS)として更に分類される。腫瘍退縮を監視し、記録した。
サンプリング
グループ6〜9において、グループ当たり5匹のマウスを、10日目、13日目、21日目及び24日目に、CO2麻酔下で末期的心穿刺によって安楽死させ、肉眼剖検を実施した。血液をEDTA管に収集し、Cell−Dyn(登録商標)3700システム(Abbott Diagnostics)を使用して、異なる完全血球算定(CBC)を決定した。網状赤血球値を決定した。また、グループ1〜5では、グループ当たり5匹の動物を、CO2麻酔下で、末期的心穿刺によって、エンドポイント時又はその直後に安楽死させ、肉眼剖検を実施した。血液サンプルをEDTA管に収集し、前記に説明するとおり、異なるCBC及び網状赤血球値を実施した。グループ1〜5の全ての他の動物を、サンプリングせずにエンドポイント時に安楽死させた。
グループ6〜9において、グループ当たり5匹のマウスを、10日目、13日目、21日目及び24日目に、CO2麻酔下で末期的心穿刺によって安楽死させ、肉眼剖検を実施した。血液をEDTA管に収集し、Cell−Dyn(登録商標)3700システム(Abbott Diagnostics)を使用して、異なる完全血球算定(CBC)を決定した。網状赤血球値を決定した。また、グループ1〜5では、グループ当たり5匹の動物を、CO2麻酔下で、末期的心穿刺によって、エンドポイント時又はその直後に安楽死させ、肉眼剖検を実施した。血液サンプルをEDTA管に収集し、前記に説明するとおり、異なるCBC及び網状赤血球値を実施した。グループ1〜5の全ての他の動物を、サンプリングせずにエンドポイント時に安楽死させた。
毒性
動物を、研究の最初の5日間毎日、次いで毎週2回計量した。いずれかの有害な治療関連の副作用の明白な兆候に対して、マウスを定期的に観測した。マウスの癌薬剤に許容される毒性は、試験中の20%未満のグループ平均体重減少、及び10匹の治療された動物内において一例以下の中毒死として、NCIによって定義される。
動物を、研究の最初の5日間毎日、次いで毎週2回計量した。いずれかの有害な治療関連の副作用の明白な兆候に対して、マウスを定期的に観測した。マウスの癌薬剤に許容される毒性は、試験中の20%未満のグループ平均体重減少、及び10匹の治療された動物内において一例以下の中毒死として、NCIによって定義される。
統計及びグラフ分析
ログランク試験を使用して、治療されたグループと対照グループのTTE値との間の差異の有意性を分析した。フィッシャーの精密試験を用いて、カルボプラチン及びTPO模倣ペプチド化合物の組み合わせを用いて治療されたグループ5、及びカルボプラチンのみを用いて治療されたグループ2の62日の生存数における差異の有意性を分析した。両試験では、両側統計分析は、P=0.05の有意なレベルで実施され、その結果は、0.01≦P≦0.05で有意であり、P<0.01で非常に有意であると見なされた。
ログランク試験を使用して、治療されたグループと対照グループのTTE値との間の差異の有意性を分析した。フィッシャーの精密試験を用いて、カルボプラチン及びTPO模倣ペプチド化合物の組み合わせを用いて治療されたグループ5、及びカルボプラチンのみを用いて治療されたグループ2の62日の生存数における差異の有意性を分析した。両試験では、両側統計分析は、P=0.05の有意なレベルで実施され、その結果は、0.01≦P≦0.05で有意であり、P<0.01で非常に有意であると見なされた。
平均腫瘍増殖曲線は、時間関数として平均腫瘍容積を示す。動物が腫瘍寸法により研究から外れたとき、動物のために記録された最終腫瘍容積は、その後の時点で平均容積を計算するために使用するデータに含まれた。カプラン・マイヤープロットを、時間関数として研究に残っている動物の割合を示すように構成した。これらのプロットは、ログランク試験として設定された同一のデータを使用した。平均CBC値を棒グラフ形態でプロットし、誤差棒は、平均の1つの標準偏差を示す。Windows3.03用のプリズム(GraphPad)を、全ての図形表示及び統計分析に使用した。
結果
研究の全ての動物のグループ毎の個々のエンドポイントまでの時間を図1に示す。図2は、研究のグループの平均腫瘍増殖曲線(図2a)及びカプラン・マイヤープロット(図2b)を示す。図3a〜3cはそれぞれ、10日目、13日目、21日目、及び24日目の動物のグループ6〜9の血小板、網状赤血球及びヘマトクリットの平均値を示す。
研究の全ての動物のグループ毎の個々のエンドポイントまでの時間を図1に示す。図2は、研究のグループの平均腫瘍増殖曲線(図2a)及びカプラン・マイヤープロット(図2b)を示す。図3a〜3cはそれぞれ、10日目、13日目、21日目、及び24日目の動物のグループ6〜9の血小板、網状赤血球及びヘマトクリットの平均値を示す。
有効性
対照マウス(グループ1)におけるHT−29腫瘍増殖
すべての未治療グループ1のマウス(n=10)の腫瘍は、24.8日の平均TTEで、1000mm3エンドポイントの腫瘍容積まで徐々に増殖した。図1は、このグループのTTE値の散布プロットを示し、平均腫瘍増殖曲線は、図2aに含まれる。
対照マウス(グループ1)におけるHT−29腫瘍増殖
すべての未治療グループ1のマウス(n=10)の腫瘍は、24.8日の平均TTEで、1000mm3エンドポイントの腫瘍容積まで徐々に増殖した。図1は、このグループのTTE値の散布プロットを示し、平均腫瘍増殖曲線は、図2aに含まれる。
カルボプラチンへのHT−29異種移植の反応(グループ2)
グループ2において、マウス(n=10)を、カルボプラチン(60mg/kg、i.p.、1日目、2日目、12日目、13日目)を用いて治療し、9個の腫瘍は、エンドポイント腫瘍容積まで増殖し、1匹の動物が、600mm3の腫瘍容積を有し、62日目の研究に残った。退縮反応は記録されなかった。平均TTEは47.6日であり、統計的に有意な22.8日(92%)のTGD(P=0.001)に一致した。図2aの平均腫瘍増殖曲線は、未治療グループ1の対照と比較した、グループ2のマウスにおける腫瘍増殖の遅延を図示する。
グループ2において、マウス(n=10)を、カルボプラチン(60mg/kg、i.p.、1日目、2日目、12日目、13日目)を用いて治療し、9個の腫瘍は、エンドポイント腫瘍容積まで増殖し、1匹の動物が、600mm3の腫瘍容積を有し、62日目の研究に残った。退縮反応は記録されなかった。平均TTEは47.6日であり、統計的に有意な22.8日(92%)のTGD(P=0.001)に一致した。図2aの平均腫瘍増殖曲線は、未治療グループ1の対照と比較した、グループ2のマウスにおける腫瘍増殖の遅延を図示する。
TPO模倣ペプチド化合物へのHT−29異種増殖の反応
TPO模倣ペプチド化合物(0.2mg/kg、i.v.2日目、13日目)を用いて治療されたすべてのグループ3のマウス(n=10)の腫瘍は、エンドポイント腫瘍容積まで徐々に増殖した。グループ3の平均TTEは32.9日であり、グループ1の対照に対し、統計的に有意ではない8.1日(33%)のTGDに一致した。図2aのグループ3の平均腫瘍増殖曲線は、未治療グループ1の対照の曲線の右側にわずかに移動する。
TPO模倣ペプチド化合物(0.2mg/kg、i.v.2日目、13日目)を用いて治療されたすべてのグループ3のマウス(n=10)の腫瘍は、エンドポイント腫瘍容積まで徐々に増殖した。グループ3の平均TTEは32.9日であり、グループ1の対照に対し、統計的に有意ではない8.1日(33%)のTGDに一致した。図2aのグループ3の平均腫瘍増殖曲線は、未治療グループ1の対照の曲線の右側にわずかに移動する。
カルボプラチン及びTPO模倣ペプチド化合物の組み合わせへのHT−29異種移植の反応(グループ4及び5)
カルボプラチン(60mg/kg、i.p.、1日目、2日目、12日目、13日目)及び2つのサイクルのTPO模倣ペプチド化合物(0.2mg/kg、i.v.、2日目、13日目)の組み合わせを用いて治療されたすべてのグループ4のマウス(n=10)の腫瘍は、エンドポイント腫瘍容積まで徐々に増殖した。平均TTEは54.2日間であり、未治療グループ1の対照(P<0.001)に対して、統計的に有意な29.4日(119%)に一致した。しかしながら、このグループにおけるTTE値は、カルボプラチン単独療法を用いて治療されたグループ2のTTE値とは有意に異ならなかった。グループ4の平均腫瘍増殖は、カルボプラチン単独療法を用いて治療されたグループ2の曲線に非常に類似する(図2a)。
カルボプラチン(60mg/kg、i.p.、1日目、2日目、12日目、13日目)及び2つのサイクルのTPO模倣ペプチド化合物(0.2mg/kg、i.v.、2日目、13日目)の組み合わせを用いて治療されたすべてのグループ4のマウス(n=10)の腫瘍は、エンドポイント腫瘍容積まで徐々に増殖した。平均TTEは54.2日間であり、未治療グループ1の対照(P<0.001)に対して、統計的に有意な29.4日(119%)に一致した。しかしながら、このグループにおけるTTE値は、カルボプラチン単独療法を用いて治療されたグループ2のTTE値とは有意に異ならなかった。グループ4の平均腫瘍増殖は、カルボプラチン単独療法を用いて治療されたグループ2の曲線に非常に類似する(図2a)。
グループ5において、マウス(n=10)は、カルボプラチン(60mg/kg、i.p、1日目、2日目、12日目、13日目)及び3つのサイクルのTPO模倣ペプチド化合物(0.2mg/kg、i.v.、2日目、13日目、23日目)の組み合わせを用いて治療し、4個の腫瘍は、1000mm3のエンドポインド腫瘍容積まで増殖し、6匹の動物は、877mm3の平均腫瘍容積を有して62日目の研究に残った(表4参照)。退縮反応は記録されなかった。平均TTEは62.0日間であり、未治療グループ1の対照(P<0.001)に対して、統計的に有意な37.2日(150%)に一致した。カルボプラチン単独療法を用いて治療されたグループ2と比較すると、グループ5のTGDは、統計的有意性(P=0.067)に接近した。グループ5の62日間の生存数(n=6)の増加も、フィッシャーの精密試験(P=0.057)によって、グループ2のカルボプラチン単独療法で治療されたマウスにおける62日間の生存数(n=1)と比較すると、統計的有意性に接近した。グループ5の平均腫瘍増殖曲線は、グループ2及び4の曲線の右側にわずかに移動する(図2a)。
CBC分析
グループ6〜9における血小板(PLT)、網状赤血球(RET)、及びヘマトクリット(HCT)の平均値を、図3a〜3cに図面で示す。
グループ6〜9における血小板(PLT)、網状赤血球(RET)、及びヘマトクリット(HCT)の平均値を、図3a〜3cに図面で示す。
血小板
図3aは、10日目、13日目、21日目、及び23日目のグループ6〜9の平均血小板数を示す。平均値は、4つの時点すべてで、すべてのグループでは、メスのHarlanヌードマウスに確立された参照範囲内であった。未治療グループ6の対照と比較すると、カルボプラチンで治療されたマウス(グループ7)は、すべての時点でより少ない平均血小板数を有し、TPO模倣ペプチド化合物を用いる治療(グループ8)は、4つの時点すべてでより多い血小板数をもたらした。
図3aは、10日目、13日目、21日目、及び23日目のグループ6〜9の平均血小板数を示す。平均値は、4つの時点すべてで、すべてのグループでは、メスのHarlanヌードマウスに確立された参照範囲内であった。未治療グループ6の対照と比較すると、カルボプラチンで治療されたマウス(グループ7)は、すべての時点でより少ない平均血小板数を有し、TPO模倣ペプチド化合物を用いる治療(グループ8)は、4つの時点すべてでより多い血小板数をもたらした。
カルボプラチン及びTPO模倣ペプチド化合物の組み合わせを用いて治療されたマウス(グループ9)は、未治療の対照グループの平均血小板数と同様である平均血小板数を有した。各時点で、組み合わせ治療グループ(グループ9)における平均血小板値は、カルボプラチンのみを用いて治療されたグループ7における平均血小板値よりも高く、10日目に認められたグループ9の最大平均血小板数を有した。
網状赤血球
図3bは、10日目、13日目、21日目、及び23日目のグループ6〜9の平均網状赤血球値を示す。未治療対照(グループ6)及びTPO模倣ペプチド化合物で治療された動物(グループ8)は、グループ8の平均値がグループ6の対照の平均値よりもわずかに高かったが、全ての時点で比較的一定のままであった平均網状赤血球値を有した。カルボプラチンで治療された動物(グループ7)において、平均網状赤血球値は、10日目にわずかであり(予測された最下点に近い)、13日目に対照マウスよりも高く、次いで、治療の第2サイクル後の21日目に低かった。組み合わせ治療グループ(グループ9)は、同様のパターンに従ったが、グループ9における10日目、13日目及び21日目の平均はともに、カルボプラチンのみを用いて治療されたグループ7よりも高かった。
図3bは、10日目、13日目、21日目、及び23日目のグループ6〜9の平均網状赤血球値を示す。未治療対照(グループ6)及びTPO模倣ペプチド化合物で治療された動物(グループ8)は、グループ8の平均値がグループ6の対照の平均値よりもわずかに高かったが、全ての時点で比較的一定のままであった平均網状赤血球値を有した。カルボプラチンで治療された動物(グループ7)において、平均網状赤血球値は、10日目にわずかであり(予測された最下点に近い)、13日目に対照マウスよりも高く、次いで、治療の第2サイクル後の21日目に低かった。組み合わせ治療グループ(グループ9)は、同様のパターンに従ったが、グループ9における10日目、13日目及び21日目の平均はともに、カルボプラチンのみを用いて治療されたグループ7よりも高かった。
ヘマトクリット
図3cは、10日目、13日目、21日目、及び23日目のグループ6〜9の平均ヘマトクリット(HCT)値を示す。平均HCT値は、すべての時点で、未治療のマウス(グループ6)及びTPO模倣ペプチド化合物で治療されたマウス(グループ8)では同様であった。カルボプラチンのみ(グループ7)及びカルボプラチン及びTPO模倣ペプチド化合物の組み合わせ(グループ9)を用いて治療された動物は、対照よりも低いHCT値を有し、グループ7の平均HCT値は、13日目、21日目、及び23日目に、グループ9の平均HCT値よりもわずかに低かった。
図3cは、10日目、13日目、21日目、及び23日目のグループ6〜9の平均ヘマトクリット(HCT)値を示す。平均HCT値は、すべての時点で、未治療のマウス(グループ6)及びTPO模倣ペプチド化合物で治療されたマウス(グループ8)では同様であった。カルボプラチンのみ(グループ7)及びカルボプラチン及びTPO模倣ペプチド化合物の組み合わせ(グループ9)を用いて治療された動物は、対照よりも低いHCT値を有し、グループ7の平均HCT値は、13日目、21日目、及び23日目に、グループ9の平均HCT値よりもわずかに低かった。
副作用
定期的な観測及び体重(BW)測定(図示せず)によって、有害な治療関連の効果のために動物を監視した。TPO模倣ペプチド化合物単独療法(グループ3)は、非常に耐性であり、治療関連(TR)死及び平均BWの減少はなかった。臨床観測結果は、2/5の剖検されたグループ3の動物の大きな脾臓において著しかった。TPO模倣ペプチド化合物のカルボプラチンとの組み合わせ(グループ4及び5)は、カルボプラチンのみを用いる治療(グループ2)と比較して、同様のBW平均減少をもたらした。
定期的な観測及び体重(BW)測定(図示せず)によって、有害な治療関連の効果のために動物を監視した。TPO模倣ペプチド化合物単独療法(グループ3)は、非常に耐性であり、治療関連(TR)死及び平均BWの減少はなかった。臨床観測結果は、2/5の剖検されたグループ3の動物の大きな脾臓において著しかった。TPO模倣ペプチド化合物のカルボプラチンとの組み合わせ(グループ4及び5)は、カルボプラチンのみを用いる治療(グループ2)と比較して、同様のBW平均減少をもたらした。
グループ2、4及び5における臨床的観測結果は、剖検時に黒ずんだ脾臓、又は斑状脾臓を有する数匹のマウスにおいて著しかった。いずれかのグループにおいて、TR死亡は生じなかった。
要約すると、TPO模倣ペプチド化合物は、腫瘍増殖を促進させなかった。カルボプラチンの治療のみと比較すると、TPO模倣ペプチド化合物の最大3サイクルの追加は、腫瘍遅延にマイナスの影響を及ぼさず、実際わずかな生存の増加につながった。
ヒト研究
TPO模倣ペプチド化合物は、2つのヒト研究において調査されてきた。
TPO模倣ペプチド化合物は、2つのヒト研究において調査されてきた。
健康な患者における単回投与研究
最大かつ3μg/kgを含むTPO模倣ペプチド化合物の単回静脈内投与は、健康な男性患者において非常に耐性であり、有害事象、又は心臓血管若しくは研究所の安全性パラメーター(血小板数は除く)への明白な薬物関連の効果はなかった。TPO模倣ペプチド化合物に対する抗体は、いずれかの投与後サンプルにおいて明白ではなかった。
最大かつ3μg/kgを含むTPO模倣ペプチド化合物の単回静脈内投与は、健康な男性患者において非常に耐性であり、有害事象、又は心臓血管若しくは研究所の安全性パラメーター(血小板数は除く)への明白な薬物関連の効果はなかった。TPO模倣ペプチド化合物に対する抗体は、いずれかの投与後サンプルにおいて明白ではなかった。
TPO模倣ペプチド化合物の単回静脈内投与は、健康な男性患者において、平均血小板数を用量依存的に増加させた。平均巨核球倍数性は、プラシーボと比較して、1.5μg/kgの投与量後、増加し、CD62P+血小板の平均数は、TPO模倣ペプチド化合物の2つの最大投与量の投与後、増加するように見えた(しかし、これは、血小板活性化の他の測定値に反映されなかった)。血液前駆細胞の平均数(バースト形成単位の赤血球[BFU−E]及び末梢CD34+細胞)は、TPO模倣ペプチド化合物の最大投与量後、プラシーボと比較して、増加した。
TPO模倣ペプチド化合物の平均tmaxは、単回静脈内投与後、0.09〜2時間の範囲であった。広くは、患者は、プロファイルにおいて1つ以上の最大値を示し、二番目の最大値は一般的に、投薬後4〜8時間であった。平均終末相半減期は、3μg/kgで約36時間であり、大半の患者では、終末相に使用可能なデータが制限されており、したがって、半減期は明確に定義されなかった。しかしながら、排出相は、投与量範囲にわたって一貫するように見えた。Cmaxは、投与量をほぼ均等に増加させた。AUCでは、明白な投与量比例性は、1.5〜3−μg/kgの投与量範囲にわたって、決定することができなかった。
(実施例2)
癌患者における複数回投与量研究
白金系療法を受ける、癌を罹患する46名の患者は、3つのコホート(N=コホート1において16名、コホート2において14名、及びコホート3において16名)に登録した。患者は、各サイクルとの間に21日間隔を有する、最初の2つのサイクルの1日目に、白金系化学療法前の2時間以内に、TPO模倣ペプチド化合物又はプラシーボを受けた。1日目の投与に加え、各サイクルの8日目にゲムシタビン投与を許可した。他の化学療法薬は、各サイクルの1日目のみに投薬するように制限した。患者を、合計4サイクルの化学療法で経過観察した。化学療法レジメンは、標準ケア療法毎の最初の4つのサイクルを超えて継続された。第1のコホートにおいて、12名の患者は、1.5μg/kgのTPO模倣ペプチド化合物を受け、4名の患者は、プラシーボを受けた。第2のコホートにおいて、10名の患者は、3.0μg/kgのTPO模倣ペプチド化合物を受け、4名の患者は、プラシーボを受けた。第3のコホートにおいて、12名の患者は、2.25μg/kgのTPO模倣ペプチド化合物を受け、4名の患者は、プラシーボを受けた。投与量増加停止基準のうちの1つ(2名の患者において、基準の3倍の>血小板増加)は、3.0μg/kgの投与量で満たされた。したがって、より低い投与量(2.25μg/kg)での第3のコホートを、更なる安全性、忍容性、PD、及びPKデータを収集するために追加した。1.5、2.25、及び3.0μg/kgでのこれらの3つのコホートからの予備的安全性、PK、及びPDデータを以下に要約する。
癌患者における複数回投与量研究
白金系療法を受ける、癌を罹患する46名の患者は、3つのコホート(N=コホート1において16名、コホート2において14名、及びコホート3において16名)に登録した。患者は、各サイクルとの間に21日間隔を有する、最初の2つのサイクルの1日目に、白金系化学療法前の2時間以内に、TPO模倣ペプチド化合物又はプラシーボを受けた。1日目の投与に加え、各サイクルの8日目にゲムシタビン投与を許可した。他の化学療法薬は、各サイクルの1日目のみに投薬するように制限した。患者を、合計4サイクルの化学療法で経過観察した。化学療法レジメンは、標準ケア療法毎の最初の4つのサイクルを超えて継続された。第1のコホートにおいて、12名の患者は、1.5μg/kgのTPO模倣ペプチド化合物を受け、4名の患者は、プラシーボを受けた。第2のコホートにおいて、10名の患者は、3.0μg/kgのTPO模倣ペプチド化合物を受け、4名の患者は、プラシーボを受けた。第3のコホートにおいて、12名の患者は、2.25μg/kgのTPO模倣ペプチド化合物を受け、4名の患者は、プラシーボを受けた。投与量増加停止基準のうちの1つ(2名の患者において、基準の3倍の>血小板増加)は、3.0μg/kgの投与量で満たされた。したがって、より低い投与量(2.25μg/kg)での第3のコホートを、更なる安全性、忍容性、PD、及びPKデータを収集するために追加した。1.5、2.25、及び3.0μg/kgでのこれらの3つのコホートからの予備的安全性、PK、及びPDデータを以下に要約する。
腫瘍の種類及び化学療法の分布を表5に詳細に説明する。
1.5μg/kgの投与量での薬物動態学は、健康な患者における薬物動態学と同様であった。すべてのコホートからのプラシーボ患者を統合した。
1.5μg/kgの投与量で、プラシーボ患者と比較して、血小板において明白な差異はなかった。しかしながら、2.25及び3μg/kgの投与量で、血小板最下点及びピーク血小板数は、プラシーボに対して、約2倍高かった(図4、表6及び7)。平均血小板最下点は、2.25及び3μg/kgの投与量グループでは、10日目に認められたが、プラシーボ及び1.5μg/kgの投与量では、血小板は、最大15日目まで減少し続けた。平均ピーク血小板は、3.0μg/kgの投与量では、15日目に認められたが、プラシーボ、並びに2.25及び1.5μg/kgの投与量では、ピーク血小板は、21日目に認められた。
3.0μg/kgの投与量で、2名の患者は、第1のサイクルの基準よりも3倍以上の一時的な血小板の増加を有したが(更なる投与量増加の停止基準)、1.5及び2.25μg/kgの投与量のグループにおいて、停止基準を満たす患者はいなかった。
血小板上昇は、第2のサイクルにおいて減衰したが、すべての患者において、基準の3倍以下のままであった。2.25及び3μg/kgの投与量におけるこれらの結果は、血小板の化学療法誘発性低下の減少、及びプラシーボに対してより早い回復を示し、それはCITの予防におけるTPO模倣ペプチド化合物の可能性を示唆する(図4、表6及び7)。
不適当な無作為化、血小板輸血、第2の投与量の研究薬の投与なし、又は経過観測の不足のいずれかにより、合計7名の患者が、42日目の血小板数データの予備統計分析から除外され、9名の患者が、42日目のヘモグロビンデータの予備統計分析から除外された。
基準からサイクル2の終了(42日目)まで及びそれを超過したヘモグロビンレベルの変化の予備評価は、ヘモグロビンの保存に対する投与量関連の傾向も示唆する(図5、表8)。
有害事象が認められたが(表9参照)、有害事象は、TPO模倣ペプチド化合物の投与量の増加に関連しているようには見えず、プラシーボグループと異なるようにも見えず、本研究に用いた化学療法によるこれらの一般に報告されているもののように見えた。
各治療グループの危篤有害事象を表10に要約する。9名の患者によって報告された危篤有害事象(SAE)が21件あった。血小板増加症の1例を除き、すべての他のSAEは、TPO模倣ペプチド化合物に非関連として分類された。報告された21件のSAEのうちの2件は死に至り、1名の患者は心不全を起こし、別の患者は急性心筋梗塞を起こした。1名の患者に認められた血小板増加症は、TPO模倣ペプチド化合物に関連する「可能性が非常に高い」と報告された。この患者は、重度の肺感染及び基準の正常範囲を上回る血小板を同時に有した。この患者は、開胸術を受け、抗生物質が処方された。この患者は、血小板の慢性的増加も有した。血小板の慢性的増加は、肺癌を罹患する数名の患者に認められる。
(実施例3)
肺癌は、2007年に、213,380件の新たな症例、及び160,390件の死亡件数を有する、米国国内における癌による死亡の主な原因であり、非小細胞組織学は、すべての症例の80〜85%を占める。24初期段階で、約32%の患者は、第III期の疾患を有し、36%は、第IV期の疾患を有することが分かり、5年の生存率はそれぞれ、8.4%及び1.6%である。25
肺癌は、2007年に、213,380件の新たな症例、及び160,390件の死亡件数を有する、米国国内における癌による死亡の主な原因であり、非小細胞組織学は、すべての症例の80〜85%を占める。24初期段階で、約32%の患者は、第III期の疾患を有し、36%は、第IV期の疾患を有することが分かり、5年の生存率はそれぞれ、8.4%及び1.6%である。25
第IIIB期又はIV期の疾患を有する患者に、タブレット化学療法が依然として標準のままであり、それは、レジメンの一部としての白金類縁体及び第IIIB期の患者に、しばしば更なる放射線を有する。シスプラチン又はカルボプラチンは、他の薬剤との組み合わせにおいて最も一般に試験されており、二重療法が全体的にわずかな生存利益を生み出すという結果を有する。4、26〜36主要研究のECOG 1594は、4つの異なるレジメンを比較し、他の3つのダブレットと比較して、ゲムシタビン及びシスプラチンの組み合わせにおいて進行までの平均時間がより長い(4.5ヶ月、95%のCl 3.7〜4.8、p=0.001)ことを証明したが、全体の生存利益はなかった。4ゲムシタビンを含むレジメンの平均の全体生存は、9ヶ月であり、1年の生存は、様々な研究において32〜40%の範囲であった。28、33〜35、371年の無進行生存(PFS)は、1つの研究において14%であった。34これらの研究において、一般状態2を有する患者は、登録した患者の10〜15%以上を占めず、残りの患者は、一般状態0〜1を有した。
近年、パクリタキセル/カルボプラチンへのベバシズマブの追加により、第IIIB/IV期のNSCLCを有する患者の全体の生存が延長されることが明らかになっており、38シスプラチン/ゲムシタビンの組み合わせにおいても評価されており、全体の生存ではないが、無進行性生存における向上が証明されている。39しかしながら、ベバシズマブの毒性により、選択されたNSCLC集団へのその使用が若干制限される。40
ゲムシタビンを含むダブレットレジメンの毒性は、多くの症例において有意であり、血液毒性は、安全性プロフィールにおいて著しく目立つ。等級3〜4の血小板減少症は、24〜56%の範囲で報告されており、等級3〜4の貧血は、シスプラチン/ゲムシタビン、又はカルボプラチン/ゲムシタビンのいずれかを含むレジメンを受けた患者の最大28%において報告されている。28、33〜35、41、42輸血率が説明されている研究の中で、RBC輸血及び血小板輸血は、それぞれ、ゲムシタビン/白金類縁体ダブレットを用いて治療された患者の37〜41%及び6〜20%において報告されている。33、34、35赤血球生成促進剤の使用についての情報は、報告されていない。血液毒性は、しばしば、投与量の減量又は投薬の遅延につながるため、有意な化学療法誘発性貧血及び/又は血小板減少症を緩和することができる場合に、より完全な投薬を供給するように試みるための理論的根拠が存在する。したがって、進行したNSCLCのためのゲムシタビン/シスプラチン又はゲムシタビン/カルボプラチン化学療法のいずれかを受けている患者の貧血又は血小板減少症を予防又は減少させるTPO模倣ペプチド化合物の可能性を評価することが妥当である。
研究の全体の理論的根拠
白金化学療法剤(例えば、カルボプラチン、シスプラチン)及び白金系化学療法レジメン(例えば、カルボプラチン及びシスプラチンのみの投与、又はゲムシタビンとの組み合わせ)は、異なる種類の癌の治療に使用され、臨床的に有意な骨髄抑制を生じ、それによって、WBC、RBC、及び血小板の減少を引き起こされ、それぞれ、好中球減少症、貧血、及び血小板減少症をもたらすことが明らかになっている。
白金化学療法剤(例えば、カルボプラチン、シスプラチン)及び白金系化学療法レジメン(例えば、カルボプラチン及びシスプラチンのみの投与、又はゲムシタビンとの組み合わせ)は、異なる種類の癌の治療に使用され、臨床的に有意な骨髄抑制を生じ、それによって、WBC、RBC、及び血小板の減少を引き起こされ、それぞれ、好中球減少症、貧血、及び血小板減少症をもたらすことが明らかになっている。
骨髄抑制化学療法レジメンの結果としては、貧血及び/又は血小板減少症が挙げられ、それらは、疲労により日々の活動における障害、RBC若しくは血小板輸血又はESAを用いる治療に対する必要性、化学療法スケジュールの遅延、化学療法投与量の減量、及び生存の減少の可能性をもたらす場合がある。
TPO模倣ペプチド化合物の臨床前薬理学研究は、カルボプラチン又はカルボプラチン及びゲムシタビン誘発性貧血及び血小板減少症を予防する上でのTPO模倣ペプチド化合物の骨髄保護効果を証明した。23
健康な患者及び白金系化学療法を受ける癌の患者で実施した研究からのデータは、臨床前研究の有効性、安全性、PK、及びPD所見に一致する。これらの所見は、TPO模倣ペプチド化合物が、白金系化学療法を受ける癌の患者のCIA及び/又はCITの予防において有効でなければならないことを示唆する。
健康な患者及び白金系化学療法を受ける癌の患者で実施した研究からのデータは、臨床前研究の有効性、安全性、PK、及びPD所見に一致する。これらの所見は、TPO模倣ペプチド化合物が、白金系化学療法を受ける癌の患者のCIA及び/又はCITの予防において有効でなければならないことを示唆する。
目的
ゲムシタビンと、カルボプラチン又はシスプラチンのいずれかとの21日間の化学療法レジメンを受ける、非小細胞肺癌(NSCLC)を罹患する患者においてCIAを防止する上でのTPO模倣ペプチド化合物の有効性を評価する。
ゲムシタビンと、カルボプラチン又はシスプラチンのいずれかとの21日間の化学療法レジメンを受ける、非小細胞肺癌(NSCLC)を罹患する患者においてCIAを防止する上でのTPO模倣ペプチド化合物の有効性を評価する。
ゲムシタビンと、カルボプラチン又はシスプラチンのいずれかとの21日間の化学療法レジメンを受ける、NSCLCを罹患する患者においてCITを防止する上でのTPO模倣ペプチド化合物の有効性を評価する。
ゲムシタビンと、カルボプラチン又はシスプラチンのいずれかとの21日間の化学療法レジメンを受ける、NSCLCを罹患する患者における、TPO模倣ペプチド化合物の安全性、薬物動態学(PK)、及び薬力学(PD)を評価する。
ゲムシタビンと、カルボプラチン又はシスプラチンのいずれかとの21日間の化学療法レジメンを受ける、NSCLCを罹患する患者において、患者報告結果(PRO)へのTPO模倣ペプチド化合物の効果を評価し、これらの評価を更に立証する。
仮説
ゲムシタビンと、カルボプラチン又はシスプラチンとのいずれかの21日間の化学療法レジメンを受ける、NSCLCを罹患する患者において、TPO模倣ペプチド化合物の同時投与は、プラシーボと比較して、等級2以上の貧血の複合エンドポイント、又は基準(サイクル1、1日目)に対していずれかの化学療法サイクル(サイクル2〜6)の初日のヘモグロビンのa≧2g/dLの低下、又は貧血のレスキューインターベンション(例えば、赤血球生成促進剤[ESA]、赤血球細胞[RBC]輸血)の使用のより低い発生率を提供する。
ゲムシタビンと、カルボプラチン又はシスプラチンとのいずれかの21日間の化学療法レジメンを受ける、NSCLCを罹患する患者において、TPO模倣ペプチド化合物の同時投与は、プラシーボと比較して、等級2以上の貧血の複合エンドポイント、又は基準(サイクル1、1日目)に対していずれかの化学療法サイクル(サイクル2〜6)の初日のヘモグロビンのa≧2g/dLの低下、又は貧血のレスキューインターベンション(例えば、赤血球生成促進剤[ESA]、赤血球細胞[RBC]輸血)の使用のより低い発生率を提供する。
ゲムシタビンと、カルボプラチン又はシスプラチンとのいずれかの21日間の化学療法レジメンを受ける、NSCLCを罹患する患者において、TPO模倣ペプチド化合物の同時投与は、プラシーボと比較して、(1)等級2以上の血小板減少症の複合エンドポイント、又は血小板輸血の使用のより低い発生率を提供する。
研究計画の概観
本研究において、各患者のTPO模倣ペプチド化合物又はプラシーボの投与量(即ち、溶液容量)は、サイクル1及び2に固定され、次いで、その後のサイクルにおいて、必要に応じて、患者の安全性を最適化するように前回の化学療法サイクルの15日目の血小板数に基づき修正されるように計画される。患者の安全性を更に最大限にするために、各患者のヘモグロビン値も、各化学療法サイクルの1日目に評価され、研究薬の投与量が保持されるべきであるか、又は患者が研究を中断するべきであるかを決定する。TPO模倣ペプチド化合物又はプラシーボの投与量を、ヘモグロビン値に基づき修正しない。
本研究において、各患者のTPO模倣ペプチド化合物又はプラシーボの投与量(即ち、溶液容量)は、サイクル1及び2に固定され、次いで、その後のサイクルにおいて、必要に応じて、患者の安全性を最適化するように前回の化学療法サイクルの15日目の血小板数に基づき修正されるように計画される。患者の安全性を更に最大限にするために、各患者のヘモグロビン値も、各化学療法サイクルの1日目に評価され、研究薬の投与量が保持されるべきであるか、又は患者が研究を中断するべきであるかを決定する。TPO模倣ペプチド化合物又はプラシーボの投与量を、ヘモグロビン値に基づき修正しない。
実験計画
ゲムシタビンと、カルボプラチン又はシスプラチンのいずれかとの21日間の化学療法レジメンの最大6サイクルを受けるのに適格な、第IIIB又はIV期のNSCLCを罹患する患者は、彼らの第1の化学療法サイクル前に登録される。
ゲムシタビンと、カルボプラチン又はシスプラチンのいずれかとの21日間の化学療法レジメンの最大6サイクルを受けるのに適格な、第IIIB又はIV期のNSCLCを罹患する患者は、彼らの第1の化学療法サイクル前に登録される。
各患者に対し、研究は約24回の訪問からなる。患者は、スクリーニング(訪問1、14日前〜1日前以内)、サイクル1〜6の1日目、8日目、及び15日目(訪問2〜19)、及び研究薬の最終の投与量の投与後30日目に5回の経過観察訪問(訪問20)、次いで、サイクル1の1日目(即ち、化学療法の第1の投与量)後の6ヶ月(訪問21)、12ヶ月(訪問22)、18ヶ月(訪問23)、及び24ヶ月(訪問24)に訪問する。訪問22、23、及び24は電話のみであり、研究センターを訪問する必要はない。各患者の研究期間は、約24ヶ月である(スクリーニングから最終経過観察訪問)。
参加基準を満たす患者は、TPO模倣ペプチド化合物(n=74)又はプラシーボ(n=74)を受けるように無作為に割り当てられる。研究薬は、各化学療法サイクルの1日目に、化学療法を受ける前の2時間以内に、静脈内ボーラスとして投与される。
以前の研究において、血小板数へのTPO模倣ペプチド化合物の最大効果は、15日目に認められた。したがって、患者の安全性を保証するために、サイクル2〜6におけるTPO模倣ペプチド化合物の投与量は、必要に応じて、前回のサイクルにおける患者の15日目の血小板数に基づき調節される。
各サイクルのために計画されたTPO模倣ペプチド化合物及びプラシーボの投与量の概観を表11に説明する。
サイクル2の1日目に、各患者は、3.0μg/kgのTPO模倣ペプチド化合物又はプラシーボを受ける。患者のサイクル1の15日目の血小板数が、>700,000/μLであり、血小板数が、サイクル2の1日目に、>500,000/μLであるが、<700,000/μLのままである事象において、患者は、2.5μg/kgのTPO模倣ペプチド化合物又はプラシーボを受ける。サイクル2の1日目に血小板数が>700,000/μLである場合に、患者に、サイクル2においてTPO模倣ペプチド化合物又はプラシーボを投薬しない。
サイクル3〜6の1日目に、TPO模倣ペプチド化合物又はプラシーボの投与量(即ち、投薬する溶液容積)は、前回のサイクルにおける患者の15日目の血小板数に基づく
サイクル2〜5において、患者の15日目の血小板数が>700,000/μLであり、次の化学療法サイクルの1日目に血小板数が>700,000/μLのままである場合に、患者に、その所与のサイクルのためのTPO模倣ペプチド化合物又はプラシーボを投薬しない。その化学療法サイクルの1日目に、血小板が、<700,000/μLである場合に、患者に、その後のサイクルのために再度投薬される。
サイクル2〜5において、患者の15日目の血小板数が>700,000/μLであり、次の化学療法サイクルの1日目に血小板数が>700,000/μLのままである場合に、患者に、その所与のサイクルのためのTPO模倣ペプチド化合物又はプラシーボを投薬しない。その化学療法サイクルの1日目に、血小板が、<700,000/μLである場合に、患者に、その後のサイクルのために再度投薬される。
患者の安全性を更に最大限にするために、各患者のヘモグロビン値もまた、各化学療法サイクルの1日目に評価され、TPO模倣ペプチド化合物又はプラシーボの投与量を持続するべきであるかどうかを決定する。具体的には、患者が>15g/dLのヘモグロビン値を有するか、又はいずれかのサイクルの1日目に、≧2g/dLの基準からの増加を有する場合に、患者に、その所与のサイクルのためのTPO模倣ペプチド化合物を投薬しない。TPO模倣ペプチド化合物又はプラシーボの投与量を、ヘモグロビン値に基づき修正しない。
詳細な投与量漸増スキームを表12に提供する。
対照治療アーム(プラシーボ)を使用して、研究所及び/又は臨床的エンドポイントの変化の頻度及び/又は規模、並び化学療法及びTPO模倣ペプチド化合物治療の非存在下の標準的ケア療法に伴い生じ得る有害事象を確立する。
本研究は、ゲムシタビンと、カルボプラチン又はシスプラチンのいずれかとの組み合わせ化学療法レジメンを受ける、第IIIB又はIV期のNSCLCを罹患する男性及び女性患者において、TPO模倣ペプチド化合物の有効性、安全性、PK、及びPDを評価するように設計される。
NSCLC集団は、貧血の発生が高いため選択され、等級2以上の貧血は、白金類縁体及びゲムシタビンの組み合わせで、38〜71%の範囲で報告された。この設定における等級3以上の貧血の発生は、最高28%(5〜28%の範囲)と報告されており、この設定における輸血の発生は、約39%であると報告されている。3,4
診断時に、約68%の患者が第IIIB/IV期のNSCLCを有することが分かった。5年の生存は、低く(第IIIB期では8.4%、第IV期では1.6%)、またゲムシタビンを含むレジメンを受ける、第IIIB/IV期のNSCLCの患者の平均の全体の生存は、9ヶ月である。これらの患者の制限された平均生存時間により、比較的短い期間における腫瘍進行及び全体の生存に関して、TPO模倣ペプチド化合物の安全性の予備評価をも可能にする。
診断時に、約68%の患者が第IIIB/IV期のNSCLCを有することが分かった。5年の生存は、低く(第IIIB期では8.4%、第IV期では1.6%)、またゲムシタビンを含むレジメンを受ける、第IIIB/IV期のNSCLCの患者の平均の全体の生存は、9ヶ月である。これらの患者の制限された平均生存時間により、比較的短い期間における腫瘍進行及び全体の生存に関して、TPO模倣ペプチド化合物の安全性の予備評価をも可能にする。
標準的ケア療法に関して、各患者の臨床結果が最適化されるように、すべての患者は、必要に応じて、レスキューインターベンションを含む標準治療療法を受ける。患者は、NSCLCの標準治療療法の他に、TPO模倣ペプチド化合物又はプラシーボを受けるように無作為に割り当てられる。鉄、ビタミンB、葉酸、及び赤血球細胞輸血等の他の非研究造血剤の他に、エリスロポエチンは、化学療法のサイクル中に貧血を治療するための標準治療薬として可能である。プラシーボ治療を使用して、TPO模倣ペプチド化合物治療の非存在下で生じ得る研究所及び/又は臨床エンドポイントの変化の頻度及び規模を確立し、したがって、プラシーボ投与量コホートは、TPO模倣ペプチド化合物治療の安全性の確立を可能にする。
貧血の複合エンドポイントは、(1)等級2以上の貧血(即ち、<10g/dLのHb)、又は(2)基準(サイクル1、1日目)に対しいずれかの化学療法サイクル(サイクル2〜6)の初日のヘモグロビンの≧2g/dLの低下、(3)貧血のためのレスキューインターベンション(例えば、RBC輸血、ESA)の使用の発生を含む。複合エンドポイントの構成要素は、以下に基づき選択される。ESAの使用のための現在の治療パラダイム(即ち、ESAの使用は、患者のヘモグロビンが10g/dLに接近するか、又は<10g/dLであるときに可能である)、基準からのHbにおける≧2g/dLの低下は、臨床的に意味を持つと見なされ、ESA及びRBC輸血は、臨床的に有意な事象として認められる貧血のためのレスキューインターベンションである。
21日毎のゲムシタビンと、カルボプラチン又はシスプラチンのいずれかとの必要な化学療法レジメンは、それがNSCLCの治療に有効なレジメンであるために選択された。白金系療法を受ける癌の患者は、各化学療法サイクルで約0.5g/dLのヘモグロビンの減少を証明すると報告されている。これらの患者における治療サイクルの平均数は、4であると報告されている。したがって、4〜6治療サイクルにわたり、非TPO模倣ペプチド化合物で治療されたアームにおいて、基準からの約2〜3g/dLのヘモグロビンの減少が予想される。
血小板減少症の複合エンドポイントは、(1)等級2以上の血小板減少症、又は(2)血小板輸血の使用の発生を含む。複合エンドポイントの構成要素は、以下に基づき選択された。等級2以上の血小板減少症(<75,000/μLの血小板数)は、出血のリスクの増加の可能性により、外科手術及び化学療法治療の遅延に関連しており、血小板輸血の使用は、血小板減少症による出血を停止するか、又は防止するために実施される臨床的に有意な事象である。
無作為化は、活性及びプラシーボグループの均衡を維持するために、白金系化学療法(即ち、カルボプラチン又はシスプラチン)、及び疾患の段階(即ち、第IIIB又はIV期)に基づき層別される。カルボプラチン及びシスプラチンは、同様の有効性プロファイルを有し、各治療センターの要望によって、ゲムシタビンとともに広く使用される。無作為化は、それらの異なる毒性プロファイルにより、白金化学療法剤に基づき層別される。カルボプラチンは、シスプラチンよりも腎毒性が少なく、かつ催吐性が少なく、神経毒性及び中毒性難聴は、実質上、存在しない。骨髄抑制は、カルボプラチンの主な毒性効果である。対照的に、シスプラチンの主な毒性は、悪心、嘔吐、及び白金後の下痢を含む一般化された胃腸効果である。水和及び線量分割は、シスプラチンの大半の腎毒性を緩和させる。シスプラチンの神経毒性効果は、比較的一般であり、投与される累積投与量に関連する。第IIIB及びIV期の癌の患者におけるTPO模倣ペプチド化合物の安全性及び有効性の差異は予期されないが、無作為化は、いずれかの潜在的差異を検出するために、疾患の段階によって層別される。
本研究は、正常範囲を上回る、一時的な血小板数の増加を最小限に抑えることによって、各患者の安全性を最大限にするように、適用可能な投与量試験として設計される。
TPO模倣ペプチド化合物又はプラシーボは、化学療法前の2時間以内に投与される。この投与量のタイミングは、TPO模倣ペプチド化合物が化学療法の1日目以内に投与される必要があることを示唆する、臨床前の所見に基づく。化学療法前の2時間以内の患者への投薬は、所与の化学療法の支持治療剤(例えば、悪心及び嘔吐を最小限に抑える制吐薬、腎毒性を最小限に抑える水和)の実践上の配慮点に対して選択されている。各患者は、第1サイクル〜最大6サイクルで開始される、各化学療法の1日目にTPO模倣ペプチド化合物又はプラシーボの静脈内ボーラス投与量を受ける。
サイクル1及び2に、TPO模倣ペプチド化合物又はプラシーボの固定投与量(即ち、投薬する溶液容積)を投与する。サイクル1において、2.5μg/kgの投与量のTPO模倣ペプチド化合物又はプラシーボを投与する。この投与量は、実施例2の研究からの結果に基づき決定されており、1.5〜3.0μg/kgの範囲の固定投与量を投与する。サイクル2の1日目に、各患者は、3.0μg/kgのTPO模倣ペプチド化合物又はプラシーボを受ける。患者のサイクル1の15日目の血小板数が>700,000/μLであり、血小板数が、サイクル2の1日目に、>500,000/μLであるが、<700,000/μLのままである事象において、患者は、2.5μg/kgのTPO模倣ペプチド化合物又はプラシーボを受ける。サイクル3〜6において、TPO模倣ペプチド化合物又はプラシーボの投与量(即ち、投薬される溶液容量)は、特に、上昇した血小板に対して、安全性を最大限にするように、表11に記載するとおり、前回の化学療法サイクルからの患者の15日目の血小板数に基づき調節される。すべてのサイクルにおいて、投薬日に血小板数が700,000μ/Lを超過する場合には、TPO模倣ペプチド化合物を投与しない。化学療法の投与後、血小板数は、回復し始める前の約2週間にわたって徐々に減少すると予想される。したがって、患者の血小板数が<700,000/μLである場合に、各化学療法サイクルの1日目にTPO模倣ペプチド化合物を投与することは、血小板減少症をもたらすことで周知の化学療法剤の存在下で危険であると予想されてはいない。患者の安全性は、2つの連続サイクルの1日目に、血小板数が>700,000/μLのままであり続ける場合に、患者に研究を中止させることによって更に保証される。
ESAの使用によるヘモグロビンの増加は、血栓塞栓症の増加に関連している。患者の安全性を更に最大限にするために、各患者のヘモグロビン値もまた、各化学療法サイクルの1日目に評価され、TPO模倣ペプチド化合物又はプラシーボの投与量を持続するべきであるかどうかを決定する。具体的には、患者が>15g/dLのヘモグロビン値を有するか、又はいずれかのサイクルの1日目に、≧2g/dLの基準からの増加を有する場合に、患者に、その所与のサイクルのためのTPO模倣ペプチド化合物を投薬しない。患者の安全性は、ヘモグロビンが、>15g/dLを上回り続けるか、又は2つの連続サイクルの1日目に、≧2g/dLの増加がある場合に、患者に研究を中止させることによって更に保証される。15g/dLのヘモグロビン値は、それが、健康な集団における正常範囲のほぼ上限であるために選択された。基準を上回るヘモグロビンの≧2g/dLの増加(しかし、<15g/dL)は、それが臨床的に有意な事象と見なされるために選択された。TPO模倣ペプチド化合物又はプラシーボの投与量を、ヘモグロビン値に基づき修正しない。
患者がいずれかの2つの連続化学療法サイクルにおいて、TPO模倣ペプチド化合物が投薬されるのに適格でない場合に、その患者は、評価不可能と見なされ、研究を中止される。凝固パラメーター(例えば、PT、aPTT)の頻繁な監視により、患者の安全性を更に評価し、必要に応じて、患者は、低投与量のアスピリンを用いた予防治療を受ける。
身体検査、生命兆候、及びECGは、安全性評価の一部として評価される。また、TPO模倣ペプチド化合物及びhuTPOに対する抗体は、1年以上にわたり評価される。AE、SAE、及び併用薬は、TPO模倣ペプチド化合物又はプラシーボの最終投与量後最大30日間収集される。TPO模倣ペプチド化合物又はプラシーボの最終投与量後30日を超えたSAE及びAEは、この患者集団における疾患進行により、TPO模倣ペプチド化合物の最終投与量後30日を超えたAEのTPO模倣ペプチド化合物との関係を評価することが困難になるため、経過観察が行われない。
腫瘍評価は、最大6ヶ月の標準臨床実践に従い、2つの化学療法サイクル毎(即ち、6週間)か、又はより頻繁に実施される。この期間は、この患者集団の平均生存がわずか9ヶ月であるため、この患者集団における腫瘍増殖へのTPO模倣ペプチド化合物の有害効果の潜在的傾向を特定するのに十分であると見なされる。無進行生存は、6ヶ月目に評価され、全体の生存は、2年の期間にわたり評価され、ともに予備安全性評価と見なされる。
様々な特異的PDパラメーターが評価される。凝固パラメーターの測定(血小板因子4、プロトロンビン断片1+2、フィブリン分解産物[D二量体]、フィブリノゲン、及びP−セレクチン)は、機能的凝固へのTPO模倣ペプチド化合物の効果を評価する。フィブリノゲンレベルの減少は、化学療法誘発性血小板減少症及び貧血の防止にも寄与し得る、細小血管症の発達の予防を示唆し得る。これらの凝固マーカーは、TPO模倣ペプチド化合物治療により増加した血小板を有する、血栓塞栓症の増加へのいずれかの可能性の評価を可能にする。血小板由来増殖因子−AA(PDGF−AA)及びトランスホーミング増殖因子−β−1(TGFβ1)の測定を用いて、骨再形成を評価する。造血及びトロンボポエチン増殖因子(血清huTPO及びhuEPO)の測定は、ヘモグロビン及び血小板数のエンドポイントのレベルの維持及び管理に関連するこれらの増殖因子に対し、TPO模倣ペプチド化合物が、いずれかの影響を及ぼすかどうかを決定する。
PKサンプルを収集して、TPO模倣ペプチド化合物の血漿濃度を決定し、PK/PD関係を潜在的に決定する。
患者報告結果評価を実施して、患者の日々の機能、疲労、及び他の関連評価基準へのTPO模倣ペプチド化合物の効果を調査する。癌治療の機能評価−貧血(FACT−An)、簡易疲労一覧表(BFI)、及び全般印象変化(GIC)を、患者報告結果を評価するために用いる。
サイクル1において、2.5μg/kgの開始投与量は、1.5、2.25、及び3μg/kgの投与量を検査した、癌を罹患する患者において進行中の研究からの結果に基づき選択された。
投与量関連の血小板の上昇は、TPO模倣ペプチド化合物の予想される薬理学的効果である。その結果、より多い投与量で、過剰な血小板上昇(正常範囲を超える)が認められることが可能である。進行中の臨床研究において、1.5及び2.25μg/kgの投与量で、血小板数において基準からの≧3倍の増加を有する患者はいなかった。対照的に、3.0μg/kgの投与量で、2名の患者は、15日目付近に血小板数において基準からの≧3の増加を有し、その増加は一時的であり、それらは有害事象と見なされなかった。第2のサイクルにおいて、3.0μg/kgの投与量の投与後、認められた血小板数の増加は、基準よりもほぼ2倍高かった。第1サイクルの増加に対し、この血小板数の上昇の減少は、継続された化学療法の結果としての累積骨髄抑制による可能性が最も高い。基準からの≧3倍の増加の上昇した血小板数は、3.0μg/kg投与量で、健康な患者においても認められている。したがって、その後のサイクル(即ち、サイクル2〜6)において、前回の化学療法サイクルの15日目の血小板数に基づき、各患者のためのTPO模倣ペプチド化合物の投与量を修正するように計画され、それは、血小板数のピーク時間であると予想される。これにより、安全性及び有効な投与量の最適均衡が可能になる。したがって、2.5μg/体重kgの開始投与量は、適切であると見なされる。研究からの結果に基づき、継続された化学療法により生じる累積骨髄抑制による、血小板上昇の減少は、同一の投与量のTPO模倣ペプチド化合物を用いるその後のサイクルにおいて認められることが期待されると予想される。したがって、第2サイクルの投与量は、(サイクル1からの15日目の血小板データが、前記に説明するように第2サイクルの投与量の増加を支持しないかぎり)3.0μg/kgであると計画される。
化学療法の累積骨髄毒性により、TPO模倣ペプチド化合物のより多い投与量が、その後のサイクルにおいて前回のサイクルと同様の反応を達成するために必要になる可能性があることが予想される。サイクル3〜6の投与量漸増範囲は、2.0〜3.5μg/kgである。3.5μg/kgのより多い投与量は、非常に低い血小板数が15日目に認められる事象(即ち、<50,000/μL)において提案されている。
個々の患者の停止基準
個々の患者は、研究参加中のいかなるときに以下の事項が生じる場合、研究を中止される。
個々の患者は、研究参加中のいかなるときに以下の事項が生じる場合、研究を中止される。
●血小板数が、2つの連続サイクルの1日目に、>700,000/μLであり続ける場合
●ヘモグロビンが、>15g/dLを上回り続けるか、又は2つの連続サイクルの1日目に、≧2g/dLの増加がある場合
●患者は、以下等の理由により脱落される。
●ヘモグロビンが、>15g/dLを上回り続けるか、又は2つの連続サイクルの1日目に、≧2g/dLの増加がある場合
●患者は、以下等の理由により脱落される。
研究からの脱落
患者は、以下の理由のうちのいずれかにより研究から脱落され得る。
●化学療法の中止をもたらす腫瘍進行
●研究治療の中止。患者が治療期の終了前に治療を中止する場合に、第1の経過観察の訪問が行われなければならない。
●患者は、以下の場合に、研究を中止され得る。
○治験責任医師が安全性理由(例えば、有害事象)により、治療を停止することが患者にとって最優先であると考える。
●個々の停止基準
●血小板数が、2つの連続サイクルの1日目に、>700,000/μLであり続ける場合
●患者は、ヘモグロビンが、>15g/dLを上回り続けるか、又は2つの連続サイクルの1日目に、≧2g/dLの増加がある場合に、研究を中止される。
●患者が妊娠する
●患者に、2つの連続化学療法サイクルにおいてTPO模倣ペプチド化合物を投薬しない場合に、患者は、研究から脱落させられる。
●死亡
患者は、以下の理由のうちのいずれかにより研究から脱落され得る。
●化学療法の中止をもたらす腫瘍進行
●研究治療の中止。患者が治療期の終了前に治療を中止する場合に、第1の経過観察の訪問が行われなければならない。
●患者は、以下の場合に、研究を中止され得る。
○治験責任医師が安全性理由(例えば、有害事象)により、治療を停止することが患者にとって最優先であると考える。
●個々の停止基準
●血小板数が、2つの連続サイクルの1日目に、>700,000/μLであり続ける場合
●患者は、ヘモグロビンが、>15g/dLを上回り続けるか、又は2つの連続サイクルの1日目に、≧2g/dLの増加がある場合に、研究を中止される。
●患者が妊娠する
●患者に、2つの連続化学療法サイクルにおいてTPO模倣ペプチド化合物を投薬しない場合に、患者は、研究から脱落させられる。
●死亡
投薬量及び投与
各化学療法サイクルの1日目に、患者は、化学療法を受ける前の2時間以内に、静脈内ボーラス投与量のTPO模倣ペプチド化合物又は対応するプラシーボ(注入用の0.9%の塩化ナトリウム)を受ける。
各化学療法サイクルの1日目に、患者は、化学療法を受ける前の2時間以内に、静脈内ボーラス投与量のTPO模倣ペプチド化合物又は対応するプラシーボ(注入用の0.9%の塩化ナトリウム)を受ける。
サイクル1の1日目に、各患者は、2.5μg/kgのTPO模倣ペプチド化合物又はプラシーボを受ける。
サイクル2の1日目に、各患者は、3.0μg/kgのTPO模倣ペプチド化合物又はプラシーボを受ける。患者のサイクル1の15日目の血小板数が、>700,000/μLであり、血小板数が、サイクル2の1日目に、>500,000/μLであるが、<700,000/μLのままである事象において、患者は、2.5μg/kgのTPO模倣ペプチド化合物又はプラシーボを受ける。
サイクル3〜6の1日目に、TPO模倣ペプチド化合物又はプラシーボの投与量(即ち、投薬する溶液容積)は、前回のサイクルにおける患者の15日目の血小板数に基づくサイクル3〜6の投与量漸増スキームを表11に提供する。
ゲムシタビン、カルボプラチン、及びシスプラチン
以下の化学療法レジメンは、適格性において必要である。
以下の化学療法レジメンは、適格性において必要である。
●ゲムシタビン:投与量=1000〜1250mg/m2、各21日間の化学療法サイクルの1日目及び8日目の30分間の点滴で投与される
及び、以下のいずれか
●カルボプラチン:投与量=5〜6(カルボプラチンの標的AUC)×(GFR+25)、各21日間の化学療法サイクルの1日目に投与される。
又は
●シスプラチン:投与量=75〜80mg/m2、各21日間の化学療法サイクルの1日目に投与される。
及び、以下のいずれか
●カルボプラチン:投与量=5〜6(カルボプラチンの標的AUC)×(GFR+25)、各21日間の化学療法サイクルの1日目に投与される。
又は
●シスプラチン:投与量=75〜80mg/m2、各21日間の化学療法サイクルの1日目に投与される。
サイクル1の完了後(訪問2)、臨床判断毎に必要に応じて、化学療法投与量は、研究サイトのそれぞれの国内で認可された製品ラベルに基づき修正され得る。
研究評価
概観
各患者に対して収集される、おおよその血液量を表13に要約する。
概観
各患者に対して収集される、おおよその血液量を表13に要約する。
血液サンプルは、静脈内カニューレ又は直接の静脈穿刺によって収集される。留置カニューレが血液サンプル収集に使用される場合に、少量の血液(即ち、1mL未満)は、サンプルが採取される時間毎にカニューレを介して破棄される。
訪問2〜19:二重盲検治療期
患者は、最大6サイクル(サイクル1〜サイクル6)の各21日間の化学治療サイクルの1日目、8日目、及び15日目の朝に検査センターに到着する。
患者は、最大6サイクル(サイクル1〜サイクル6)の各21日間の化学治療サイクルの1日目、8日目、及び15日目の朝に検査センターに到着する。
訪問2、5、8、11、14、及び17は、各化学療法サイクル(サイクル1〜6)の1日目に相当する。
訪問3、6、9、12、15、及び18は、各化学療法サイクル(サイクル1〜6)の8日目に相当する。これらの各訪問は、+/−2日で実施され得る。
訪問4、7、10、13、16、及び19は、各化学療法サイクル(サイクル1〜6)の15日目に相当する。これらの各訪問は、+/−2日で実施され得る。
事前投与量は、研究薬投与の2時間以内と定義される。事前投与量のために計画された薬物動態学サンプルは、投薬時間にできるだけ近く投与されなければならない。訪問2の事前投与量結果は、統計分析のための患者の基準値と見なされる。
有効性
評価及び基準
一次
一次有効性評価は、等級2以上の貧血の複合エンドポイント、又は基準(サイクル1、1日目)に対していずれかの化学療法サイクル(サイクル2〜6)の1日目におけるヘモグロビンの≧2g/dLの低下、又は貧血に対してレスキューインターベンションの使用におけるTPO模倣ペプチド化合物とプラシーボとの間の発生率の差異である。
評価及び基準
一次
一次有効性評価は、等級2以上の貧血の複合エンドポイント、又は基準(サイクル1、1日目)に対していずれかの化学療法サイクル(サイクル2〜6)の1日目におけるヘモグロビンの≧2g/dLの低下、又は貧血に対してレスキューインターベンションの使用におけるTPO模倣ペプチド化合物とプラシーボとの間の発生率の差異である。
ヘモグロビン並びにESA及びRBC輸血の使用は、一次有効性エンドポイントを評価するために使用される基準である。これらのパラメーターは、安全性評価の一部でもある。
貧血は、有害事象共通用語基準(CTCAE):3.0版に基づき等級化される。55ヘモグロビンに対するCTCAE 3.0版の基準は、付属1で確認することができる。
二次
二次有効性エンドポイントは、以下のとおりである。
●等級2以上の血小板減少症の複合エンドポイント又は血小板輸血の使用の発生率における、TPO模倣ペプチド化合物とプラシーボとの間の差異。
●貧血及び血小板減少症の複合エンドポイントの個々の各構成要素の発生率におけるTPO模倣ペプチド化合物とプラシーボとの間の差異。
二次有効性エンドポイントは、以下のとおりである。
●等級2以上の血小板減少症の複合エンドポイント又は血小板輸血の使用の発生率における、TPO模倣ペプチド化合物とプラシーボとの間の差異。
●貧血及び血小板減少症の複合エンドポイントの個々の各構成要素の発生率におけるTPO模倣ペプチド化合物とプラシーボとの間の差異。
ヘモグロビン、血小板数、ESAの使用、並びにRBC及び血小板輸血の使用は、二次有効性エンドポイントを評価するために用いられる基準である。これらのパラメーターは、安全性評価の一部でもある。
血小板減少症及び貧血は、有害事象共通用語基準(CTCAE):3.0版に基づき等級化される。55
薬物動態学的評価
1mLの静脈血液サンプルをTPO模倣ペプチド化合物血漿濃度の決定のために収集する。
1mLの静脈血液サンプルをTPO模倣ペプチド化合物血漿濃度の決定のために収集する。
薬物動態パラメーター
各サンプル時点からの個々の血漿濃度データを決定する。
各サンプル時点からの個々の血漿濃度データを決定する。
薬力学的評価
以下のPD評価を実施する。
●凝固パラメーター:フィブリノゲン、血小板因子4(PF4)、プロトロンビン断片1+2(PF1+2)、フィブリン分解産物(D−二量体)、及びP−セレクチンこれらのパラメーターは、安全性評価でもある。
●骨再形成のためのマーカー:血小板由来増殖因子−AA(PDGF−AA)及びトランスホーミング増殖因子−β−1(TGFβ1)。これらのパラメーターは、安全性評価でもある。
●ヒト増殖因子:血清野生型ヒトトロンボポエチン(huTPO)及びエリスロポエチン(huEPO)の濃度
以下のPD評価を実施する。
●凝固パラメーター:フィブリノゲン、血小板因子4(PF4)、プロトロンビン断片1+2(PF1+2)、フィブリン分解産物(D−二量体)、及びP−セレクチンこれらのパラメーターは、安全性評価でもある。
●骨再形成のためのマーカー:血小板由来増殖因子−AA(PDGF−AA)及びトランスホーミング増殖因子−β−1(TGFβ1)。これらのパラメーターは、安全性評価でもある。
●ヒト増殖因子:血清野生型ヒトトロンボポエチン(huTPO)及びエリスロポエチン(huEPO)の濃度
研究所試験
血清化学的検査、血液学、凝固のための静脈血サンプル及び検尿のための尿サンプルを収集する。様々な研究所試験(例えば、ヘモグロビン、血小板数)も、有効性評価である。
血清化学的検査、血液学、凝固のための静脈血サンプル及び検尿のための尿サンプルを収集する。様々な研究所試験(例えば、ヘモグロビン、血小板数)も、有効性評価である。
血液学
ヘモグロビン
ヘマトクリット
血小板数
赤血球細胞数
網状赤血球の割合
異なる白血球細胞数
赤血球細胞指標(MCHC、MCV、MCH、RDW)
検尿−沈降物(尿検査が異常である場合のみ実施)
ヘモグロビン
ヘマトクリット
血小板数
赤血球細胞数
網状赤血球の割合
異なる白血球細胞数
赤血球細胞指標(MCHC、MCV、MCH、RDW)
検尿−沈降物(尿検査が異常である場合のみ実施)
尿検査結果が異常である場合に、フローサイトメトリーを使用して沈降物を測定する。尿検査結果とフローサイトメリー結果との間が不一致の場合に、沈降物を顕微鏡によって検査する。
その他
抗体形成
静脈血サンプルを得て、huTPO及びTPO模倣ペプチド化合物に対する抗体力価を決定する。血清を分析する。
静脈血サンプルを得て、huTPO及びTPO模倣ペプチド化合物に対する抗体力価を決定する。血清を分析する。
腫瘍反応評価
腫瘍評価を実施し、RECIST基準毎に評価する。43,44
腫瘍評価を実施し、RECIST基準毎に評価する。43,44
スクリーニングで腫瘍評価に使用した同様の手順(例えば、CT、MRI)は、全研究を通して使用されなければならない。
無進行生存
腫瘍反応評価により、6ヶ月の無進行生存の評価が可能になる。
腫瘍反応評価により、6ヶ月の無進行生存の評価が可能になる。
全ての無作為の患者に対して算定された、無進行生存(PFS)は、疾患進行の時間が最初に確認されるまで、無作為化からの時間として定義される。過去に進行の報告なく死亡した患者は、死亡日に進行したと見なされる。進行が見られなかったか、又は死亡した患者は、最後の腫瘍評価日(即ち、研究薬の最初の投与量から6ヶ月)に打ち切られる。
全体の生存
全ての無作為の患者に対して算定された、全体の生存は、死亡が確認される時間まで、最初の投薬日として定義される。全体の生存は、研究薬の最初の投与量から24ヶ月の期間にわたり評価される。死亡しなかった患者は、最後の経過観察訪問日に打ち切られる。
全ての無作為の患者に対して算定された、全体の生存は、死亡が確認される時間まで、最初の投薬日として定義される。全体の生存は、研究薬の最初の投与量から24ヶ月の期間にわたり評価される。死亡しなかった患者は、最後の経過観察訪問日に打ち切られる。
他の安全性評価
以下は、研究を通して評価される。
●貧血又は血小板減少症のためのレスキューインターベンションの使用の発生
●投与の遅延、又は化学療法の投与量の減量の発生
●研究薬投与量の投与量減量の発生
●血栓塞栓症(TVE)の発生
以下は、研究を通して評価される。
●貧血又は血小板減少症のためのレスキューインターベンションの使用の発生
●投与の遅延、又は化学療法の投与量の減量の発生
●研究薬投与量の投与量減量の発生
●血栓塞栓症(TVE)の発生
癌治療の機能評価−貧血(FACT−An)
癌治療の機能評価−貧血(FACT−An)は、癌を罹患する人々の疲労及び貧血に関連した懸念を評価するために開発された、47項目の患者報告結果測定である。それは、身体、機能、精神、及び社会/家庭福祉の下位尺度(27項目)からなるFACT−一般(FACT−G)、並びに疲労(13項目)及び非疲労(7項目)下位尺度からなる貧血尺度を含む。49、50FACT項目は、0=「全くなし」〜4=「非常に多い」の範囲の5段階のリッカート型尺度で評価される。より高いスコアは、より健康な状態又は重傷度の低い症状を示す。FACT−Anのスコアは、化学療法を受けている患者のヘモグロビンレベルに関連することが分かっている。48
癌治療の機能評価−貧血(FACT−An)は、癌を罹患する人々の疲労及び貧血に関連した懸念を評価するために開発された、47項目の患者報告結果測定である。それは、身体、機能、精神、及び社会/家庭福祉の下位尺度(27項目)からなるFACT−一般(FACT−G)、並びに疲労(13項目)及び非疲労(7項目)下位尺度からなる貧血尺度を含む。49、50FACT項目は、0=「全くなし」〜4=「非常に多い」の範囲の5段階のリッカート型尺度で評価される。より高いスコアは、より健康な状態又は重傷度の低い症状を示す。FACT−Anのスコアは、化学療法を受けている患者のヘモグロビンレベルに関連することが分かっている。48
簡易疲労一覧表(BFI)
BFIは、治療又は疾患関連の貧血を経験している癌を罹患する患者を用いて開発され、検証された。51
BFIは、治療又は疾患関連の貧血を経験している癌を罹患する患者を用いて開発され、検証された。51
BFIは、「現在」、「24時間以上の疲労の通常レベルの」、及び「過去24時間以上の疲労の最低レベル」の疲労の重傷度(倦怠感、疲れ)を提示する3項目を含む。更なる6項目は、疲労が一般的な活動、気分、歩行能力、通常の仕事、他人との関係、及び生活の楽しみにどの程度支障をきたすかを評価する。各項目は、0(疲労又は支障なし)〜10(想像できるほど深刻、又は完全に支障あり)の範囲の11段階の数値評価尺度を含む。
全般印象変化(GIC)
BFIの更なる検証目的のために、患者は、単一項目測定を使用する、疲労における彼らの全般印象変化の評価を提供するよう求められる。この測定は、認められたBFIの変化を患者の疲労の変化の認識と関連付けるために含まれる。具体的には、これは、BFIで認められた変化の反応性及び臨床的な意義の評価に役立つ。
BFIの更なる検証目的のために、患者は、単一項目測定を使用する、疲労における彼らの全般印象変化の評価を提供するよう求められる。この測定は、認められたBFIの変化を患者の疲労の変化の認識と関連付けるために含まれる。具体的には、これは、BFIで認められた変化の反応性及び臨床的な意義の評価に役立つ。
データ分析
有効性分析
有効性分析は、TPO模倣ペプチド化合物又はプラシーボのうちの少なくとも1つの投与量を受け、少なくとも1つの有効性評価を有する全ての患者に対して実施される。
有効性分析
有効性分析は、TPO模倣ペプチド化合物又はプラシーボのうちの少なくとも1つの投与量を受け、少なくとも1つの有効性評価を有する全ての患者に対して実施される。
一次
一次有効性評価は、等級2以上の貧血の複合エンドポイント、又は基準(サイクル1、1日目)に対していずれかの化学療法サイクル(サイクル2〜6)の1日目におけるヘモグロビンの≧2g/dLの低下、又は貧血に対してレスキューインターベンションの使用におけるTPO模倣ペプチド化合物とプラシーボとの間の発生率の差異である。
一次有効性評価は、等級2以上の貧血の複合エンドポイント、又は基準(サイクル1、1日目)に対していずれかの化学療法サイクル(サイクル2〜6)の1日目におけるヘモグロビンの≧2g/dLの低下、又は貧血に対してレスキューインターベンションの使用におけるTPO模倣ペプチド化合物とプラシーボとの間の発生率の差異である。
経過観察における潜在的な差異を説明するために、活動及びプラシーボグループにおける複合エンドポイント発生率を、グリーンウッド公式の標準偏差の推定値を用いるカプラン−マイヤー法を用いて推定する。発生率の差異における90%(両側)信頼区間を提供する。更なる感度分析として、複合エンドポイントに到達するまでの時間も、共変量及び疾患段階としての基準ヘモグロビンレベル(訪問2での事前投与量)及びモデルにおける因子としての白金化学療法レジメンを有するCox回帰モデルからの相対リスクの推定を使用して評価される。
二次
二次有効性評価は、以下のとおりである。
●等級2以上の血小板減少症の複合エンドポイント又は血小板輸血の使用におけるTPO模倣ペプチド化合物とプラシーボとの間の発生率の差異。
●貧血及び血小板減少症のための複合エンドポイントの個々の各構成要素の発生率におけるTPO模倣ペプチド化合物とプラシーボとの間の差異。
二次有効性評価は、以下のとおりである。
●等級2以上の血小板減少症の複合エンドポイント又は血小板輸血の使用におけるTPO模倣ペプチド化合物とプラシーボとの間の発生率の差異。
●貧血及び血小板減少症のための複合エンドポイントの個々の各構成要素の発生率におけるTPO模倣ペプチド化合物とプラシーボとの間の差異。
血小板減少症の複合エンドポイント(等級2以上の血小板減少症又は血小板輸血の使用)の発生率の二次有効性評価は、一次有効性評価の上述のとおり分析される。
貧血及び血小板減少症のための複合エンドポイントの各構成要素もまた、同様の方法で評価される。
薬物動態学
治療毎に使用可能な血漿濃度を有するすべての患者に対してデータを記載する。定量限界(LOQ)以下のすべての濃度又は欠測データは、濃度データリストにおいてそのように標識される。LOQ以下の濃度は、要約統計量においてゼロとして扱われる。分析から除外されたすべての患者及びサンプルは、研究報告において明確に報告される。
治療毎に使用可能な血漿濃度を有するすべての患者に対してデータを記載する。定量限界(LOQ)以下のすべての濃度又は欠測データは、濃度データリストにおいてそのように標識される。LOQ以下の濃度は、要約統計量においてゼロとして扱われる。分析から除外されたすべての患者及びサンプルは、研究報告において明確に報告される。
活性TPO模倣ペプチド化合物の少なくとも1つの投与量を受けるすべての患者のデータは、薬物動態分析に含まれる。濃度データの記述統計量(平均、中央値、標準偏差及び偏差係数)は、各投与量に対して生じる。
薬力学分析
薬力学分析は、TPO模倣ペプチド化合物又はプラシーボのうちの少なくとも1つの投与量を受け、少なくとも1つの薬力学評価を有する、すべての患者に対して実施される。要約統計量は、すべての薬力学パラメーターに対して生じる。
薬力学分析は、TPO模倣ペプチド化合物又はプラシーボのうちの少なくとも1つの投与量を受け、少なくとも1つの薬力学評価を有する、すべての患者に対して実施される。要約統計量は、すべての薬力学パラメーターに対して生じる。
薬物動態学/薬力学分析
適切な場合に、血漿及び血液濃度、並びに対応する薬力学的測定をプロットし、それらの関係を評価する。
適切な場合に、血漿及び血液濃度、並びに対応する薬力学的測定をプロットし、それらの関係を評価する。
TPO模倣ペプチド化合物情報
TPO模倣ペプチド化合物の物理的説明
TPO模倣ペプチド化合物の物理的説明
TPO模倣ペプチド化合物は、再構成のために凍結乾燥粉末として提供される(再構成後、2.0mg/mLの溶液)。凍結乾燥粉末(5mgのPEG化ペプチド)は、単回使用の3又は4mLのガラス製バイアル瓶に含まれる。
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付属1
有害事象共通用語基準(3.0版)を使用するヘモグロビン及び血小板数の評価
有害事象共通用語基準(3.0版)を使用するヘモグロビン及び血小板数の評価
Claims (24)
- 前記特定の時間枠が前記癌治療の前記投与の2時間以内である、請求項1に記載の方法。
- 前記特定の時間枠が前記癌治療の前記投与前の2時間以内である、請求項2に記載の方法。
- 前記血液学的疾患が化学療法誘発性貧血である、請求項1に記載の方法。
- 前記血液学的疾患が化学療法誘発性血小板減少症である、請求項1に記載の方法。
- 前記治療が化学療法剤の投与である、請求項1に記載の方法。
- 前記化学療法剤が白金系化学療法剤である、請求項6に記載の方法。
- 前記白金系化学療法剤がカルボプラチン及びシスプラチンからなる群より選択される、請求項7に記載の方法。
- 前記癌治療サイクルの1日目に前記癌治療前の前記血液学的パラメーターを決定することを含む、請求項9に記載の方法。
- 前記血液学的パラメーターがヘモグロビン値である、請求項10に記載の方法。
- 前記患者がいずれかの治療サイクルの1日目に>15g/dlのヘモグロビン値を有する場合に、前記患者にそのサイクルにおいて前記TPO模倣ペプチド化合物を投与しない、請求項11に記載の方法。
- 前記血液学的パラメーターの基準値を決定するために、前記癌治療の第1のサイクルの1日目及びその前に、前記血液学的パラメーターを決定することと、
前記癌治療の投与周辺の特定の時間枠内にTPO模倣ペプチド化合物を投与すること、及び
前記癌治療のその後のサイクルの1日目及びその前に前記血液学的パラメーターを決定すること、
を含み、
前記患者が、いずれかの治療サイクルの1日目に、≧2g/dlの基準線からのヘモグロビン値の増加を有する場合に、前記患者にそのサイクルでは前記TPO模倣ペプチド化合物を投与しない、請求項11に記載の方法。 - 前記血液学的パラメーターが血小板数である、請求項9に記載の方法。
- 前記TPO模倣ペプチド化合物の投与後15日目に前記血液学的パラメーターを決定すること、
前記癌治療のその後のサイクルの1日目及びその前に前記血液学的パラメーターを決定すること、及び
前記15日目及び前記1日目の血液学的パラメーターに基づき、癌治療の前記その後のサイクルのための、前記TPO模倣ペプチド化合物の投与量を決定すること、
を含む、請求項14に記載の方法。 - 前記血小板数が前記TPO模倣ペプチド化合物の投与後の前記15日目に>700,000/μLであり、前記血小板数が癌治療の前記その後のサイクルの前記1日目に>500,000/μLであるが<700,000/μLである場合、前記患者に癌治療の前記その後のサイクルにおいて前記TPO模倣ペプチド化合物を投与する、請求項15に記載の方法。
- 投与される前記TPO模倣ペプチド化合物の前記量を、前記TPO模倣ペプチド化合物の投与後の前記15日目に<700,000/μLの血小板数を有する患者に投与される前記TPO模倣ペプチド化合物の量と比較して減量する、請求項15に記載の方法。
- 前記血小板数が前記TPO模倣ペプチド化合物の投与後の前記15日目に>700,000/μLであり、前記血小板数が前記その後の治療サイクルの前記1日目に>700,000/μLである場合に、前記患者に前記その後の治療サイクルにおいて前記TPO模倣ペプチド化合物を与えない、請求項15に記載の方法。
- 前記血小板数が前記第1の治療サイクルの前記15日目に>700,000/μLであり、前記血小板数が前記第2の治療サイクルの前記1日目に>500,000/μLであるが、<700,000/μLのままである場合に、前記患者に2.5μg/kgの前記TPO模倣ペプチド化合物を投与する、請求項19に記載の方法。
- 前記治療が化学療法剤の投与である、請求項9に記載の方法。
- 前記化学療法剤が白金系化学療法剤である、請求項9に記載の方法。
- 前記白金系化学療法剤がカルボプラチン及びシスプラチンからなる群より選択される、請求項9に記載の方法。
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