JP2011521251A - ヘモグロビン比を測定する方法、並びに白血球を計数および識別する方法、並びに適切な媒体 - Google Patents

ヘモグロビン比を測定する方法、並びに白血球を計数および識別する方法、並びに適切な媒体 Download PDF

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Abstract

本発明は、血液サンプル中のヘモグロビン比の測定のため、並びに白血球の計数および識別のための方法であって、以下の工程:血液サンプルを、シアン化イオンの不在において、少なくとも1つの四級アンモニウム塩および保存剤を含むpHが10を超えない等張性または高浸透圧性の媒体に持ち込むこと;ヘモグロビンと四級アンモニウム基との間で形成された複合体を分光測定により検出すること;白血球を計数し、少なくとも3つの亜集団に識別すること;を含む方法であって、前記方法が全ての他のリガンドの不在において行われる方法に関する。本発明はまた、当該方法を実行するための媒体に関する。
【選択図】なし

Description

本発明は、同時に、血液サンプルの同一希釈物において、シアン化物などの何れの毒性生成物を伴うことなく、ヘモグロビンレベルを測定し、白血球(WBC)を計数且つ識別するための方法および反応媒体に関する。
ヘモグロビンを測定するための従来の方法は、540nmでの分光測定により、シアン化イオンと酸化型のヘモグロビン、メトヘモグロビンとの間で形成される発色複合体を検出することに基づいていた。分析されるべき血液サンプルは、シアン化物塩(シアン化カリウム)およびフィリシアン化物塩(フェリシアン化カリウムまたはフェリシアン化ナトリウム)を含む水性反応媒体に曝されていた。水性媒体において、赤血球(RBC)は溶解され、ヘモグロビンは、フェリシアン化物およびシアン化物イオンによりメトヘモグロビン(ヘモグロビンとも称される)に酸化され、それらはヘムに関して強力な親和性を有し;それらはメトヘモグロビンのヘムのためのリガンドであり、シアンメトヘモグロビン複合体を形成し、その最大吸光度は540nmである。当該ヘモグロビンは分光測定により測定される。
その後、RBC溶解を促進するために、四級アンモニウム塩を低濃度で当該反応媒体に対して添加された。しかしながら、これは、フェリシアン化イオンと四級アンモニウム基との間での複合体の凝集の問題を生じた;これらの凝集は、ヘモグロビンの測光分析を障害する濁度を示す。この理由のため、フェリシアン化物塩は放棄され、その間もシアン化物塩は維持されている。
自動化デバイスが、血液サンプルにおけるヘモグロビン並びにRBCおよびWBCの数を迅速に分析するために開発されている。反応媒体もまた、同時に進化してきた;RBCおよびWBCを計数するために、変更が、水性希釈剤から等張性または僅かに高浸透圧性の希釈剤にされた。これらの条件下、RBCを溶解するために四級アンモニウムの濃度を上昇することが必要になってきた。
これらの技術は、毒性のあるシアン化イオンを含む重要な欠点を有する。
もはやシアン化イオンを必要とする方法は、開発されていない。
I.オオシロらのClin. Biochem. 15(1) 83−88 (1982)は、血液サンプルにおけるヘモグロビンレベルを測定するために、何れのシアン化イオンも不在で、ラウリル硫酸ナトリウム(SLS)を使用する方法を提案している。サンプルと接触されたSLSは、RBCの溶血を引き起こし、鉄原子の酸化によるヘモグロビンのメトヘモグロビンへの変換を導く。その形成された安定した複合体は、吸光分光測定により検出される。SLSは、示される最低濃度でさえ、WBCを含む全ての細胞の溶解を引き起こし、それは核の状態を低下する。この方法は、強力な希釈を使用するものであり、これは、制限された計数時間での許容できる不正確で、WBCが測定されることを不可能にする。加えて、差次的な計数には利用できない。
文書US5468640Aは、血中サンプルにおけるヘモグロビンを測定するための迅速な方法を開示しており、それに従うと、前記サンプルは、11.3〜13.7のpHで、界面活性剤を含み、また、何れのシアン化イオンを含まない反応媒体と接触される。界面活性剤は、またステアリルトリアルキルアンモニウムヒドロキシドなどの強塩基であり、且つそれがその媒体において必要なpHを与えるか、またはそれは、例えば、セチルトリメチルアンモニウムブロミド(CTAB)など、強塩基ではないが、強塩基、例えば、アルカリ金属ヒドロキシドなどが添加されなくてはならないかの何れかである。界面活性剤によるRBCの溶血後、後者の活性および強塩基の活性が、ヘモグロビンの変性を生じ、且つ空気中の酸素へのヘモグロビンのヘムの暴露が鉄原子の酸化を生じる。ヘム第二鉄とヒドロキシドイオンとの間で形成される複合体が吸収分光測定により検出される。従来記載された方法のように、この方法は、WBC識別を測定することを可能にするものではなく、それは、過激な条件が必然的に核の状態への前記WBCの溶解を引き起こすからである。
文書US6740527Aは、血液サンプル中のヘモグロビンレベルを測定する方法を開示し、何れのシアン化イオンをも欠き、これはまた、WBC計数を得ることも可能にする。サンプルは、最初に希釈され、次に、0.1〜20重量%の少なくとも四級アンモニウム塩と0.1〜15重量%のヒドロキシルアミン塩とを含む溶解剤を含む反応媒体との接触に持ち込む。この方法は、ヘモグロビンレベルの測定とWBCの計数を可能にするが、後者の識別を可能にすることはできない。
自動化された血液分析器における1つの溶解剤を用いてのヘモグロビンレベルの測定、WBC数およびWBC識別は、使用される試薬の数を減少すること、分析器の流体構成を単純化することが可能になる。これらはシステムを頑強化するための、製造および操作コストを引き下げるための要因となる。
本発明の著者は、全ての予測に反して、1または1以上の四級アンモニウム塩の唯一の存在がWBCを溶解するために十分であり、且つヘムに対する四級アンモニウム塩の結び付きによりヘモグロビン測定を安定化することを発見した。それまたはそれらは、そのため、血液サンプルにおいて、何れの他の溶解剤および何れの他のヘモグロビンヘムリガンドの不在において、ヘモグロビンレベルの測定と、白血球の計数および後者の識別とに十分である。
従って、本発明は、何れの毒性生成物も有さない単純な方法を提供するものであり、これは同じ血液サンプルにおいて、同時にヘモグロビンレベルの測定とWBCの計数を可能にする。この方法は、完全な血液計数分野において使用される慣習的な読み取りおよび測定技術を含み、何れの毒性の化学的実体、例えば、シアン化イオンやヒドロキシルアミン塩などを含まない。
本発明の方法は以下の工程を含む:
血液サンプルは、pH10を超えず、シアン化イオンを含まず、少なくとも1つの四級アンモニウム塩および少なくとも保存剤を含む等張性または高浸透圧性の媒体に提供され、
ヘモグロビンと四級アンモニウム塩との間で形成される複合体が分光測定により検出され;および
WBCが計数され、且つ少なくとも3つの亜集団に識別される;
前記方法は、前記四級アンモニウム塩以外の何れのリガンドの不在において行われる。
血液サンプルを含む媒体は、慣習的に1または2の工程により調製される;1の工程の調製においては、希釈および溶解媒体の構成成分と血液サンプルとが1工程において混合される;2の工程の調製においては、血液サンプルが希釈媒体に持ち込まれ、次に得られる媒体と溶解媒体とが混合される。
用語「等張性または高浸透圧性媒体」は、好ましくは等張性または僅かに高浸透圧性である媒体を意味することを意図し、それは、それらの識別を損なうであろうWBCの何れかの過剰な収縮を防止するためのものである。
本発明の方法の実施するために、単数または複数の四級アンモニウム塩は、単独または組合せにおいて考慮される特徴に有利に対応する:
単数または複数の四級アンモニウム塩は、式(I)の化合物:
NR1R2R3R4
ここにおいて、
R1は、1〜18の炭素原子を含む炭化水素を基礎とする鎖を表し、
R2、R3およびR4は、おのおの独立して、1〜6の炭素原子を含むアルキル基を表し、および
Xは、ハロゲンまたはOH、CHSOおよびPOから選択される基を表す;
から選択される。
R1は、10〜18の炭素原子を含む炭化水素を基礎とする鎖を表し、従って、当該塩は、単数または複数で、好ましくは、ドデシルトリメチルアンモニウム、ミリスチルトリメチルアンモニウム、パルミチルトリメチルアンモニウムおよびステアリルトリメチルアンモニウム塩から選択される。
R1は、また、1〜6の炭素原子を含む炭化水素を基礎とする鎖を表し、前記塩は、単数または複数で、好ましくはテトラエチルアンモニウム塩から選択される。
勿論、本発明に従って、前記媒体は、幾つかの四級アンモニウム塩、特に幾つかの式(I)の塩、例えば、1または1以上の式(I)の塩(ここにおいて、R1はC10〜C18鎖である)、および/または1または1以上の式(I)(ここにおいて、R1はC1〜C6鎖である)の塩を含んでよい。
特に適切な塩は、単独または混合物として使用されるミリスチルトリメチルアンモニウムブロミド、ドデシルトリメチルアンモニウムクロライドおよびテトラエチルアンモニウムヒドロキシドから選択される。
四級アンモニウム塩の割合は、媒体の重量に対して、2重量%〜4重量%の範囲である。
以前の状態の通り、媒体は、1または1以上の保存剤を含む。この薬剤またはこれらの薬剤は、前記方法のおのおのの工程を最適化することに寄与するが、最も詳細には、WBCの識別を最適化することに寄与する。この薬剤またはこれらの薬剤は、特に、静菌剤、好ましくは、ジメチルウレアおよびピリジンエチオール−1−オキシドナトリウムから選択される。
媒体は、また他の成分を含んでもよい:
安定剤、例えば、エチレンジアミン四酢酸 (EDTA)など、
少なくとも1つの非イオン性 界面活性剤、例えば、トリトン(Triton(登録商標))など。
上記の成分は、当該方法を行うために必須ではないが、それらはそれらの最適化を可能にするであろう。
ヘモグロビンレベルは、慣習的な分光測定技術により測定できる。WBCの計数は、それ自身また慣習的な方法により、例えば、本発明の方法に従って、インピーデンスの原理に基づく方法により行われ、WBCを少なくとも以下の3つの亜集団:リンパ球、(リンパ球以外の)単球および顆粒球:に識別することも可能にする。
本発明の方法の1つの変形に従うと、媒体は、少なくとも1つの式(I)の四級アンモニウム塩(ここにおいて、R1は12の炭素原子を含む炭化水素を基礎とする鎖を表す)ともう1つの式(I)の四級アンモニウム塩(ここにおいて、R1は14の炭素原子を含む炭化水素を基礎とする鎖を表す)とを含む。これらの条件下で、それ自身また慣習的である、インピーダンスのバイパラメトリック法と広角レーザー測定とを組み合わせて、少なくとも以下の4つの亜集団:リンパ球、単球、好酸性顆粒球および好中性顆粒球:に識別することも可能である。
また媒体は、3つまでの四級アンモニウム塩、またはそれ以上さえも含んでもよい。
本発明の好ましい1つの実施に従うと、血液サンプルは僅かに高浸透圧性であり、中性のpHで緩衝化された媒体において希釈される。10を超えたpHが、WBCの部分的な溶解を引き起こし、その差次的な計数を防止する。
本発明はまた、ヘモグロビンレベルを測定するため、および白血球細胞を計数し、且つ識別するための媒体に関し、前記媒体は、シアン化イオンを含まず、少なくとも1つの四級アンモニウム塩および保存剤を含み、且つ前記媒体は前記塩以外の何れのリガンド薬剤も含まない。従って、本発明に従う媒体は、1または1以上の四級アンモニウム塩からなる溶解剤を含み、後者は、ヘモグロビンのヘムに対して結合する唯一のリガンド剤(単数または複数)を構成する。
この塩またはこれらの塩は、有利に、式(I)の化合物;
NR1R2R3R4
ここにおいて、
R1は、1〜18の炭素原子を含む炭化水素を基礎とする鎖を表し、
R2、R3およびR4は、おのおの独立して、1〜6の炭素原子を含むアルキル基を表し、および
Xは、ハロゲンまたはOH、CHSOおよびPOから選択される基を表す;
から選択される。
この媒体は、有利に、以前記載されたものであり、且つ単独または組合せにおいて考慮され、その同じ特徴を有する。
好ましい媒体は、以下の四級アンモニウム塩を含む:ミリスチルトリメチルアンモニウムブロミド、ドデシルトリメチルアンモニウムクロライド、テトラエチルアンモニウムヒドロキシド。有利には、ミリスチルトリメチルアンモニウムブロミドの割合は、20〜40g/Lの範囲であり、ドデシルトリメチルアンモニウムクロライドの割合は、1〜10g/Lの範囲であり、およびテトラエチルアンモニウムヒドロキシドの割合は1〜5g/Lの範囲である。
またそれは、保存剤として、好ましくはジメチルウレアおよびピリジンエチオール−1−オキシドナトリウムから選択された少なくとも1つの静菌剤を含んでもよい。ジメチルウレアの割合は、1〜10g/Lの範囲であり、ピリジンエチオール−1−オキシドナトリウムの割合は、1〜10g/Lの範囲である。
それはまた、安定剤として、例えば、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)、好ましくはその割合は1〜10g/Lの範囲である。
本発明の対象は、以下の例において更に詳細に記載し、且つ例証する。
<例1:本発明に従う媒体の組成物>
適切な媒体は、希釈剤および溶解および反応剤を、次のように含む:
希釈剤として、以下を含む水性溶液:
有機リン酸緩衝剤、例えば、無水リン酸二ナトリウムまたはリン酸水素ナトリウムなど:
膜安定剤、例えば、硫酸クロライドまたは硫酸ナトリウムなど、
静菌剤、例えば、ジメチルウレアまたはピリジンエチオール−1−オキシドナトリウムなど、
安定剤、例えば、EDTA二ナトリウム(EDTA.Na)など;
および溶解剤として、以下を含む水性溶液:
ミリスチルトリメチルアンモニウムブロミド、ドデシルトリメチルアンモニウムクロライドおよびテトラエチルアンモニウムヒドロキシドの混合物、
トリトン(Triton(登録商標))、非イオン性界面活性剤として、
膜安定剤として、塩化ナトリウム、希釈剤のものと同じまたは異なってよく、および、
脱イオン水。
希釈剤は、中性のpHで320〜360mOsm/Kgの間の浸透圧を有し、溶解剤は、pHが10.5+/−0.4である。得られる反応媒体は、pHが8に近い。
<例2:「3集団」分析における方法の実施>
血液サンプルの調製
約16μLの血液を、サンプルが採取された試験管から取り出す。針は、濯ぎ盆上で、希釈剤で内側および外側を濯ぐ。次に、例1で記載された3.5mLの希釈剤を、第1の希釈物(1/219)を得るために添加する。第2の希釈は、この第1の希釈物に31.2μLと4mLの希釈剤を用いておこなう(1/128)。その希釈物を、吸引により計数チャンバーに移動する。RBCの希釈の間に、0.41mLの溶解剤をWBC計数チャンバー中の第1の希釈物に対して添加する。最終希釈物は、WBCについて約1/244であり、RBC/血小板について1/28200である。一旦、移動が実施されたならば、希釈盆は、希釈剤で満たされ、それによって濯がれる。
計数:
一連の計数は次のように実施される:
180μLの第1希釈物をWBCの計数のために、容積測定的に測定し、同時に約100μLの第2の希釈物をRBC/血小板について測定する。
WBC希釈物の容積は、容積測定チューブにおける2つの光学的バリアにより調節される。容積的計数の間に、データを2秒の4つのテーブルに分割する。
RBC/血小板の計数が、WBC計数と共に開始し、正確に8秒後に停止する。
3つのWBC集団への識別:
種々のWBC亜集団を、サイズ基準に基づいて溶解条件(希釈剤、溶解剤、作用時間)を調節することにより識別する。これらの条件が共に持ち込まれたときに、生じた化学反応が、3つのWBC集団:リンパ球、顆粒球および平均サイズの細胞(好塩基球+単球+好酸球の一部分+若い顆粒球)を識別することを可能にする。
溶解処理後、リンパ球は、それらの小さい核を有する最小の細胞であり、(ヒトモードにおける)WBC識別ヒストグラム上で(パラメーター化可能な)20〜90±5fLの間の細胞に一致する(示さず)。
平均細胞は、リンパ球と顆粒球との間に位置する領域にある。
溶解が作用した後、それらは、(変更可能な)WBC識別ヒストグラム上で90±5〜140±5fLの間の細胞に一致する(示さず)。幾つかの好酸球は、しかしながら、220fLを超え得る。
好中性の顆粒球は、溶解の作用の後、細胞質の一部分を保持するそれらの複数のセグメント化された核を有する最大の細胞である。好中球は、WBC識別ヒストグラムにおいて140±10〜449fLの間の細胞に一致する(示さず)。
ヘモグロビン
光源、緑色光発光ダイオード(LED)(555Nm)により、吸光度の算出が可能になり、これはサンプル中のヘモグロビンの濃度に比例する。光学軌道(optical track)は、WBCチャンバーにおける2つの光路により測定した。Hb参照は、起動中またはチャンバーが希釈剤で充填される時に記憶される。
<例3:少なくとも4集団分析器における方法の実施>
血液サンプルの調製
150μLの血液を、予め血液が採取された試験管から取り出す。血液のカラムが、セラミックバルブを通して分析器により引き上げられ、25±1μLがサンプリングされ、第1の希釈物が、中性のpHで弱い高浸透圧性の希釈剤の1800μLで約1/72に形成された。
第2の希釈物は、25±1μLと約2mLの希釈剤とでカスケード内で調製され、それにより1/6000でRBCと血小板が測定される。
475μLの前希釈物が、210μLの溶解剤と約1440μLの希釈剤とで溶解され、それにより最終希釈物1/251を得る。
測定:
ヘモグロビンは、560nmで、WBCを調製するためのキュベット内で直接に15秒後に測定される。
この1/251までのWBC/Hb希釈物を、次に、二重流体力学的流体構造(dual hydrodynamic flow architecture)において、267μLが75μmのマイクロ開口部と近接焦点レーザービームとを通って注入される血球計算器に移動する。電気的インピーダンス測定のためのこの二重デバイスと、広角レーザー測定が、WBCの計数と少なくとも4つの白血球亜集団:リンパ球、単球、赤血球顆粒球および好中性顆粒球:の測定を可能にするが、また、変形体三日熱(マラリア)プラスモジウムの顆粒球の減少した好中性顆粒球、血小板凝集または有核RBCのシグナリングの測定も可能である。
1/6000への希釈物の67μLを、順番に移動し、75μmのマイクロ開口部を通して二重流体力学的流体構造に注入し、それによりRBCおよび血小板を計数する。

Claims (26)

  1. 血液サンプルにおいて、ヘモグロビンレベルを測定するため、および白血球を計数および識別するための方法であって、前記方法は、如何なる他のリガンドも不在で行われ、以下の工程を含むことを特徴する方法;
    当該血液サンプルを、phが10を超えず、シアン化イオンを含まず、且つ少なくとも1つの四級アンモニウム塩と1つの保存剤を含む等張性または高浸透圧性媒体に供給すること;
    ヘモグロビンと四級アンモニウム基の間で形成された複合体を分光測定により検出すること;および
    白血球細胞を計数し、且つ少なくとも3つの亜集団に識別すること。
  2. 請求項1に記載の方法であって、当該四級アンモニウム塩が単数または複数で式(I)NR1R2R3R4の化合物から選択されることを特徴とする方法;
    ここにおいて、
    R1は、1〜18炭素原子を含む炭化水素を基礎とする鎖を表し、
    R2、R3およびR4は、それぞれ独立して、1〜6の炭素原子を含むアルキル基を表し、および
    Xは、ハロゲンまたはOH、CHSOおよびPOから選択される基を表す。
  3. 請求項2に記載の方法であって、R1が、10〜18の炭素原子を含む炭化水素を基礎とする鎖を表すことを特徴とする方法。
  4. 請求項3に記載の方法であって、アンモニウム塩が、単数または複数で、ドデシルトリメチルアンモニム、ミリスチルトリメチルアンモニウム、パルミチルトリメチルアンモニウムおよびステアリルトリメチルアンモニウム塩から選択されることを特徴とする方法。
  5. 請求項2に記載の方法であって、R1が1〜6の炭素原子を含む炭化水素を基礎とする鎖を表すことを特徴とする方法。
  6. 請求項5に記載の方法であって、当該アンモニウム塩が、単数または複数で、テトラエチルアンモニウム塩から選択されることを特徴とする方法。
  7. 請求項4または6に記載の方法であって、当該アンモニウムが、単数または複数で、ミリスチルトリメチルアンモニウムブロミド、ドデシルトリメチルアンモニウムクロライドおよびテトラエチルアンモニウムヒドロキシドから選択されることを特徴とする方法。
  8. 請求項1〜7の何れか1項に記載の方法であって、当該四級アンモニウム塩の割合が、当該媒体の重量に対して、2重量%〜4重量%の範囲であることを特徴とする方法。
  9. 請求項1〜8の何れか1項に記載の方法であって、当該保存剤が、静菌剤、好ましくはジメチルウレアであることを特徴とする方法。
  10. 請求項1〜9の何れか1項に記載の方法であって、前記媒体が更に安定剤を含むことを特徴とする方法。
  11. 請求項10に記載の方法であって、当該安定剤がエチレンジアミン四酢酸(EDTA)であることを特徴とする方法。
  12. 請求項1〜11の何れか1項に記載の方法であって、前記媒体が更に少なくとも1の非イオン性界面活性剤を含むことを特徴とする方法。
  13. 請求項12に記鎖の方法であって、前記非イオン性界面活性剤がトリトン(登録商標)であることを特徴とする方法。
  14. 請求項1〜13の何れか1項に記載の方法であって、前記白血球が、インピーダンスにより計数され、以下の3つの亜集団;リンパ球、リンパ球以外の単球および顆粒球;が認識されることを特徴とする方法。
  15. 請求項2〜14の何れか1項に記載の方法であって、当該媒体が、少なくとも式(I)の四級アンモニウム塩(ここで、12の炭素原子を含むR1は炭化水素を基礎とする鎖を表す)と、もう1つの式(I)の四級アンモニウム塩(ここで、R1が14の炭素原子を含む炭化水素を基礎とする鎖を表す)とを含むことを特徴とする方法。
  16. 請求項15に記載の方法であって、当該白血球がインピーダンスのバイパラメトリック法と広角レーザー測定とにより計数され、以下の4つの亜集団;リンパ球、単球、好酸球および好中球;が識別されることを特徴とする方法。
  17. 請求項1〜16の何れか1項に記載の方法であって、当該媒体が3つの四級アンモニウム塩を含むことを特徴とする方法。
  18. ヘモグロビンレベルを測定するため、且つ白血球を計数し且つ識別するための媒体であって、前記媒体がシアン化イオンを含まず、且つ少なくとも1の式(I);
    NR1R2R3R4
    ここで、
    R1は1〜18の炭素原子を含む炭化水素を基礎とする鎖を表し、
    R2、R3およびR4はそれぞれ独立して1〜6の炭素原子を含むアルキル基を表し;および
    Xは、ハロゲンまたはOH、CHSOおよびPOから選択される基を表し;
    の四級アンモニウム塩と保存剤を含み、
    前記試薬が何れの他のリガンド剤を含まないことを特徴とする媒体。
  19. 請求項18に記載の媒体であって、当該アンモニウムが、単数または複数で、ミリスチルトリメチルアンモニウムブロミド、ドデシルトリメチルアンモニウムクロライドおよびテトラエチルアンモニウムヒドロキシドから選択される媒体。
  20. 請求項19に記載の媒体であって、当該ミリスチルトリメチルアンモニウムブロミドの濃度が、20〜40g/Lの範囲であり、ドデシルトリメチルアンモニウムクロライドの濃度が、1〜10g/Lの範囲であり、テトラエチルアンモニウムヒドロキシドの濃度が、1〜5g/Lの範囲であることを特徴とする媒体。
  21. 請求項18〜20の何れか1項に記載の媒体であって、当該保存剤が静菌剤であり、特に、ジメチルウレアおよびピリジンエチオール−1−オキシドナトリウムから選択されることを特徴とする媒体。
  22. 請求項21に記載の媒体であって、当該ジメチルウレアの濃度が1〜10g/Lの範囲であり、当該ピリジンエチオール−1−オキシドナトリウムの濃度が1〜10g/Lの範囲であることを特徴とする媒体。
  23. 請求項18〜22の何れか1項に記載の媒体であって、更に安定剤を含むことを特徴とする媒体。
  24. 請求項23に記載の媒体であって、当該安定剤が、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)であることを特徴とする媒体。
  25. 請求項24に記載の媒体であって、当該EDTAの濃度が1〜10g/Lの範囲であることを特徴とする媒体。
  26. 請求項18〜25の何れか1項に記載の媒体であって、式(I)の四級アンモニウム塩(ここで、R1は12の炭素原子を含む炭化水素を基礎とする鎖を表す)と、もう1つの式(I)の四級アンモニウム塩(ここで、R1は14の炭素原子を含む炭化水素を基礎とする鎖を表す)とを含むことを特徴とする媒体。
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