JP2011500701A - ジヒドロチエノ[3,2−d]ピリミジンおよびその中で使用される中間体の調製 - Google Patents

ジヒドロチエノ[3,2−d]ピリミジンおよびその中で使用される中間体の調製 Download PDF

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Abstract

本発明は、式1のジヒドロチエノピリミジン、およびその中間体を調製する改善された方法に関し、
Figure 2011500701

1,
式中、Xは、SOまたはSO2、好ましくはSOであり、RA、R1、R2、R3、R4およびR5は、記載内容において提示されている意味を有する。新規な合成方法は、ステップの間の蒸留およびクロマトグラフィー精製を回避し、より高い全収率の所望の生成物をもたらすために、本発明による方法は、従来の方法より前記化合物の大規模な合成により適している。

Description

関連出願の相互参照
本出願は、その内容が参照により本明細書に組み込まれている2007年10月18日に出願された米国特許仮出願第60/981,105号の利益を主張する。
本発明は、ジヒドロチエノピリミジンおよびその中で使用される中間化合物を調製する改良された方法に関する。
ジヒドロチエノピリミジンは、それらを様々な疾患またはその症状を治療するのに適したものにし得る治療活性を有することが知られている。例えば、米国特許第3,318,881号およびBE663693は、心血管特性および鎮静特性を有するジヒドロチエノ[3,2−d]ピリミジンの調製を開示している。参照により本明細書に組み込まれている米国特許出願公開第2008/0096882号は、呼吸器または胃腸の愁訴または疾患、関節、皮膚または目の炎症性疾患、末梢神経系または中枢神経系の疾患、あるいは癌の治療に適したジヒドロチエノピリミジンを開示している。
ジヒドロチエノピリミジンの合成は、複数のステップを伴い、立体選択性、位置選択性および精製(特に大規模な)に関連する問題をもたらすことがある。3−オキソ−テトラヒドロチオフェン−2−カルボン酸エステルなどの中間体を、この合成の早期ステップにおいて使用し得る。3−オキソ−テトラヒドロチオフェン−2−カルボン(carboylic)酸エステルの従来の合成は、塩基条件、例えば、NaHおよびNaOMe下での制御されたディークマン型縮合を伴う(Yamadaら、Tetrahedron Lett.1981、22、1353)。しかし、塩基により促進されるディークマン縮合のための通常のジエステルの使用は、選択性なしにおこることが報告されており、したがって、位置異性体の混合物をもたらす(下記の反応式1を参照されたい)。
Figure 2011500701
(反応式1)
その結果、さらなる合成ステップにおいて使用される単一のレジオステレオマー(regiostereomer)の単離は、シリカゲルクロマトグラフィーによるさらなる分離を必要とする。例えば、Liuら、Can.J.Chem.1982、60、437およびLiら、Bioorg.Med.Chem.Lett.2003、13、2591を参照されたい。Et3Nの存在下でのTiCl4によるa1からa2の位置選択的形成が報告されてきた(Deshmukhら、Synth.Commun.、1996、26、1657)。しかし、この変換は、塩素化および脱ハロゲン化水素から生じる不純物の同時形成をもたらし、これによってシリカゲルクロマトグラフィーによる除去が必要となる。さらに、任意の後処理手順は、労働集約的な濾過ステップによって除去しなくてはならない大量の固体の形成をもたらし得る。同様に、過剰なEt3Nの使用は、大規模化によって生成物の分解をもたらす。これらの問題の結果として、TiCl4が促進する縮合は、大規模な製造のために非実用的である。したがって、3−オキソ−テトラヒドロチオフェン−2−カルボン酸エステルの実用的で位置選択的な合成を開発する必要性が残る。
同様に、ジヒドロチエノピリミジンの調製のための全体の合成方法は、複数の精製、マイクロ波照射および高発熱反応の制御の必要性のために煩雑であり得る。したがって、特に大規模な調製のために、ジヒドロチエノピリミジンの合成において反応条件を最適化し、工程ステップ数を減少させる必要性がまた残る。
本明細書において議論されている本発明は、位置選択性の問題を解決し、ジヒドロチエノピリミジンの調製における(a)中間体の精製、(b)反応ステップにおけるマイクロ波照射の使用および(c)高発熱反応を取り除く。一態様によれば、本発明は、式1
Figure 2011500701
1
のジヒドロチエノピリミジン化合物を調製するための合成ステップの数を減少させ、
式中、
Aは、ハロゲン、C1~3−フルオロアルキル、CN、OH、オキソ、−C1~6−アルキル、−O−R2.1、−COOR2.1、SO−R2.1、SO2−R2.1、C6~10−アリール、C1~3−アルキレン−C6~10−アリール、−C1~3−アルキレン−NR2.22.3、−NR2.22.3、C3~10−シクロアルキル、C1~3−アルキレン−C3~10−シクロアルキル、Het、Hetアリール、C1~3−アルキレン−Hetアリール、およびC1~3−アルキレン−Het(OH、ハロゲン、−C1~3−フルオロアルキル、C1~6−アルキル、C6~10−アリール、−COO(C1~3−アルキル)およびO−(C1~3−アルキル)の中から選択される残基で任意選択で置換されていてもよい)からなる群から選択される残基で任意選択で置換されている、Het、Hetアリールからなる群の中から選択される残基を表し、
Hetは、N、SまたはOの中から独立に選択される1個、2個、3個または4個のヘテロ原子を含有する3〜11員の単環式または二環式の飽和または部分飽和ヘテロ環であり、
Hetアリールは、N、SまたはOの中から独立に選択される1個、2個、3個または4個のヘテロ原子を含有する5〜11員の単環式または二環式ヘテロアリールであり、
シクロアルキルは、飽和または部分飽和であり、
あるいは、
Aは、
Figure 2011500701
を表し、
Xは、SOまたはSO2、好ましくはSOを表し、
1は、H、C1~6−アルキル、C2~6−アルケニル、C2~6−アルキニル、C6~10−アリール、C6~10−アリール−C1~6−アルキレンまたはC5~10−ヘテロアリール−C1~6−アルキレンを表し、
2は、Hまたはハロゲンで任意選択で置換されていてもよく、かつOH、ハロゲン、OR2.1、オキソ、C1~6−アルキル、C6~10−アリール、COOR2.1、CH2−NR2.22.3およびNR2.22.3の中から選択される1個または複数の基で任意選択で置換されていてもよい、OR2.1、COOR2.1、CONR2.22.3、SR2.1、C6~10−アリール、単環式または二環式C3~10ヘテロ環、単環式または二環式C5~10−ヘテロアリール、単環式または二環式C3~10−シクロアルキル、CH2−NR2.22.3およびNR2.22.3の中から選択される1個または複数の基で任意選択で置換されていてもよい、C1~10−アルキル、C2~6−アルケニルおよびC2~6−アルキニルの中から選択される基であり、
2.1は、H、またはOH、ハロゲン、C1~6−アルキルおよびC6~10−アリールの中から選択される1個または複数の基で任意選択で置換されていてもよい、C1~6−アルキル、C1~6−アルカノール、C1~3−ハロアルキル、単環式または二環式C3~10シクロアルキル、C6~10−アリール−C1~6−アルキレン、単環式または二環式C5~10−ヘテロアリール−C1~6−アルキレン、C3~10−ヘテロ環−C1~6−アルキレン、C3~10−シクロアルキル−C1~6−アルキレン、単環式または二環式C6~10−アリール、単環式または二環式C5~10−ヘテロアリールおよび単環式または二環式、飽和または不飽和ヘテロ環の中から選択される基であり、
2.2およびR2.3は、互いに独立に、H、またはハロゲン、C1~6−アルキル、単環式または二環式C3~10シクロアルキル、C6~10−アリール−C1~6−アルキレン、C5~10−ヘテロアリール−C1~6−アルキレン、単環式または二環式C6~10−アリール、単環式または二環式C3~10ヘテロ環、単環式または二環式C5~10−ヘテロアリール、CO−NH2、CO−NHCH3、CO−N(CH32、SO2(C1−C2−アルキル)、CO−R2.1およびCOOR2.1(OH、ハロゲン、C1~6−アルキル、C6~10−アリールおよびCOOR2.1の中から選択される1個または複数の基で任意選択で置換されていてもよい)の中から選択される基であり、
あるいは、
2は、1個または複数のC1~3−アルキル基で任意選択で架橋されていてもよく、かつOH、OR2.1、オキソ、ハロゲン、C1~6−アルキル、C6~10−アリールおよびNR2.22.3の中から選択される1個または複数の基で任意選択で置換されていてもよい、分岐もしくは非分岐のC1~6−アルカノール、OR2.1、COOR2.1、SO2NR2.22.3、C3~10ヘテロ環、C6~10−アリール、C1~6−アルキル、C6~10−アリール−C1~6−アルキレン、C5~10−ヘテロアリール−C1~6−アルキレン、単環式または二環式C3~10シクロアルキルおよびNR2.22.3の中から選択される基で任意選択で置換されていてもよい、単環式または多環式C3~10シクロアルキルを表し、
あるいは、
2は、OH、SHもしくはハロゲンで、またはOH、OR2.1、オキソ、ハロゲン、C1~6−アルキル、C6~10−アリールおよびNR2.22.3の中から選択される1個または複数の基で任意選択で置換されていてもよい、OR2.1、COOR2.1、NR2.22.3、CH2−NR2.22.3、C3~10−シクロアルキル、C3~10ヘテロ環、C1~6−アルキル、C6~10−アリール−C1~6−アルキレン、C3~10ヘテロ環−C1~6−アルキレン、C5~10−ヘテロアリール−C1~6−アルキレン、C6~10−アリール、SO2−CH3、SO2−CH2CH3およびSO2−NR2.22.3の中から選択される1個または複数の基で任意選択で置換されていてもよい、単環式または多環式C6~10−アリールを表し、
あるいは、
2は、S、OおよびNの中から選択される1〜4個のヘテロ原子を含み、かつハロゲン、OH、オキソおよびSHの中から選択される1個または複数の基で、またはOH、OR2.1、オキソ、ハロゲン、C1~6−アルキル、C6~10−アリール、CH2−NR2.22.3およびNR2.22.3の中から選択される1個または複数の基で任意選択で置換されていてもよい、OR2.1、SR2.1、COOR2.1、COR2.1、C1~6−アルカノール、C3~10−シクロアルキル、C6~10−アリール、C1~6−アルキル、C6~10−アリール−C1~6−アルキレン、C5~10−ヘテロアリール−C1~6−アルキレン、C5~10ヘテロ環、C5~10−ヘテロアリール、C1~6−アルカノールおよびNR2.22.3の中から選択される1個または複数の基で任意選択で置換されていてもよい、単環式または二環式、飽和または不飽和C3~10ヘテロ環および単環式または二環式C5~10−ヘテロアリールの中から選択される基を表し、
あるいは、
NR12は一緒に、任意選択で架橋されていてもよく、N、OおよびSの中から選択される1個、2個または3個のヘテロ原子を含有し、かつOH、OR2.1、C1~6−アルカノール、オキソ、ハロゲン、C1~6−アルキル、C6~10−アリール、COOR2.1、CH2−NR2.2-COO−R2.1、CH2−NR2.2-CO−R2.1、CH2−NR2.2-CO−CH2−NR2.22.3、CH2−NR2.2-SO2−C1~3−アルキル、CH2−NR2.2-SO2−NR2.22.3、CH2−NR2.2-CO−NR2.22.3、CO−NR2.22.3およびNR2.22.3の中から選択される1個または複数の基で任意選択で置換されていてもよい、複素環式C4~7環を表し、
3は、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素、ヒドロキシ、SO2−CH3、COOR2.1、ニトリル基およびC3~10ヘテロ環−C1~6−アルキレンの中から選択され、C3~10ヘテロ環は、単環式または二環式でよく、かつOH、ハロゲン、オキソ、C1~6−アルキルおよびC6~10−アリールの中から選択される基で任意選択で置換されていてもよく、
あるいは、
OH、ハロゲン、オキソ、C1~6−アルキルおよびC6~10−アリールの中から選択される基で任意選択で置換されていてもよい、C1~6−アルキル、C2~6−アルケニル、C2~6−アルキニル、C6~10−アリール;C6~10−アリール−C1~6−アルキレン、C5~10−ヘテロアリール−C1~6−アルキレン、C3~10ヘテロ環およびC3~10−シクロアルキルの中から選択される基であり、
あるいは、
3は、基−CO−NR3.13.2を表し、
3.1およびR3.2は、互いに独立に、H、またはC1~6−アルキル、C2~6−アルケニル、C2~6−アルキニル、C6~10−アリール;C6~10−アリール−C1~6−アルキレン、C5~10−ヘテロアリール−C1~6−アルキレン、C5~10−ヘテロアリール−C1~6−アルキニレン、C5~10−ヘテロアリール−C1~6−アルケニレン、単環式または二環式C3~10ヘテロ環、C3~10ヘテロ環−C1~6−アルキレンおよび単環式または二環式C5~10−ヘテロアリールの中から選択される基であり、その基は各場合、OH、オキソ、ハロゲン、C1~6−アルキルおよびO−C1~6−アルキルの中から選択される1個または複数の基で任意選択で置換されていてもよく、
あるいは、
3は、基−NR3.3−CO−R3.4を表し、
3.3は、H、またはOH、OR2.1、オキソ、NH2、NR2.22.3、ハロゲン、C1~6−アルキルおよびC6~10−アリールの中から選択される1個または複数の基で任意選択で置換されていてもよい、C1~6−アルキル、C2~6−アルケニル、C2~6−アルキニル、C6~10−アリール;C6~10−アリール−C1~6−アルキレン、C5~10−ヘテロアリール−C1~6−アルキレン、C3~10ヘテロ環およびC5~10−ヘテロアリールの中から選択される基であり、
3.4は、H、またはOH、OR2.1、オキソ、NH2、NR2.22.3、ハロゲン、C1~6−アルキルおよびC6~10−アリールの中から選択される1個または複数の基で任意選択で置換されていてもよい、C1~6−アルキル、C2~6−アルケニル、C2~6−アルキニル、C1~6−アルカノール、OR2.1、CH2−O−CO−C1~6−アルキル、CH2−NR2.22.3、NR2.22.3、C6~10−アリール;C6~10−アリール−C1~6−アルキレン、C5~10−ヘテロアリール−C1~6−アルキレン、S、OおよびNの中から選択される1個、2個または3個のヘテロ原子を有する単環式または二環式飽和、部分飽和または不飽和C3~10ヘテロ環、ならびにS、OおよびNの中から選択される1個、2個または3個のヘテロ原子を有する単環式または二環式C5~10−ヘテロアリールの中から選択される基であり、
あるいは、
3は、モノ−またはジ−N−置換されていてもよいスルホンアミド基SO2−NR3.53.6を表し、
3.5およびR3.6は、各々が互いに独立に、C1~6−アルキルまたはC6~10−アリールでよく、
4およびR5は、H、C1~6−アルキル、C2~6−アルケニル、C2~6−アルキニル、C6~10−アリール、C6~10−アリール−C1~6−アルキレン、C5~10−ヘテロアリール−C1~6−アルキレン、C3~10ヘテロ環およびC5~10−ヘテロアリール、−O−C1~6−アルキル、−O−C6~10−アリール、−O−C3~10ヘテロ環および−O−C5~10−ヘテロアリール、−NR’R’’、フルオロ、C1~6−フルオロアルキル、およびC1~6−フルオロアルコキシから独立に選択され、R’およびR’’は、HおよびC1~6−アルキルから独立に選択され、かつその基は各場合、OH、オキソ、ハロゲン、C1~6−アルキルおよびO−C1~6−アルキルの中から選択される1個または複数の基で任意選択で置換されていてもよい。
好ましくは、本発明は、式1の化合物を調製する方法に関し、
Aは、
Figure 2011500701
であり、
Zは、ハロゲンを表し、
Xは、SOを表し、
1は、Hまたはメチルを表し、
2は、Hまたはハロゲンで任意選択で置換されていてもよく、かつOH、ハロゲン、OR2.1、オキソ、C1~6−アルキル、C6~10−アリール、COOR2.1、CH2−NR2.22.3およびNR2.22.3の中から選択される1個または複数の基で任意選択で置換されていてもよい、OR2.1、COOR2.1、CONR2.22.3、SR2.1、C6~10−アリール、単環式または二環式C3~10ヘテロ環、単環式または二環式C5~10−ヘテロアリール、単環式または二環式C3~10−シクロアルキル、CH2−NR2.22.3およびNR2.22.3の中から選択される1個または複数の基で任意選択で置換されていてもよい、C1~10−アルキル、C2~6−アルケニルおよびC2~6−アルキニルの中から選択される基であり、
2.1は、H、またはOH、ハロゲン、C1~6−アルキルおよびC6~10−アリールの中から選択される1個または複数の基で任意選択で置換されていてもよい、C1~6−アルキル、C1~6−アルカノール、C1~3−ハロアルキル、単環式または二環式C3~10シクロアルキル、C6~10−アリール−C1~6−アルキレン、単環式または二環式C5~10−ヘテロアリール−C1~6−アルキレン、C3~10−ヘテロ環−C1~6−アルキレン、C3~10−シクロアルキル−C1~6−アルキレン、単環式または二環式C6~10−アリール、単環式または二環式C5~10−ヘテロアリールおよび単環式または二環式、飽和または不飽和ヘテロ環の中から選択される基であり、
2.2およびR2.3は、互いに独立に、H、またはハロゲン、C1~6−アルキル、単環式または二環式C3~10シクロアルキル、C6~10−アリール−C1~6−アルキレン、C5~10−ヘテロアリール−C1~6−アルキレン、単環式または二環式C6~10−アリール、単環式または二環式C3~10ヘテロ環、単環式または二環式C5~10−ヘテロアリール、CO−NH2、CO−NHCH3、CO−N(CH32、SO2(C1−C2−アルキル)、CO−R2.1およびCOOR2.1(OH、ハロゲン、C1~6−アルキル、C6~10−アリールおよびCOOR2.1の中から選択される1個または複数の基で任意選択で置換されていてもよい)の中から選択される基であり、
あるいは、R2は、1個または複数のC1~3−アルキル基で任意選択で架橋されていてもよく、かつOHもしくはハロゲンで、またはOH、OR2.1、オキソ、ハロゲン、C1~6−アルキル、フェニルおよびNR2.22.3の中から選択される1個または複数の基で任意選択で置換されていてもよい、分岐もしくは非分岐のC1~3−アルカノール、OR2.1、COOR2.1、SO2NR2.22.3、C5~10ヘテロ環、フェニル、C1~6−アルキル、フェニル−C1~6−アルキレン、C5~6−ヘテロアリール−C1~6−アルキレン、単環式もしくは二環式C5~10−シクロアルキルおよびNR2.22.3の中から選択される1個または複数の基で任意選択で一置換もしくは多置換されていてもよい、単環式または多環式C5~10−シクロアルキルを表し、
あるいは、NR12は一緒に、任意選択で架橋されていてもよく、N、OおよびSの中から選択される1個、2個または3個のヘテロ原子を含有し、かつOH、OR2.1、C1~6−アルカノール、オキソ、ハロゲン、C1~6−アルキル、C6~10−アリール、COOR2.1、CH2−NR2.2-COO−R2.1、CH2−NR2.2-CO−R2.1、CH2−NR2.2-CO−CH2−NR2.22.3、CH2−NR2.2-SO2−C1~3−アルキル、CH2−NR2.2-SO2−NR2.22.3、CH2−NR2.2-CO−NR2.22.3、CO−NR2.22.3およびNR2.22.3の中から選択される1個または複数の基で任意選択で置換されていてもよい、複素環式C4~7環を表し、
3は、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素またはCNを表し、
4およびR5は、HおよびC1~6−アルキルから独立に選択される。
他の好ましい実施形態では、本発明は、式1の化合物を調製する方法に関し、RAは、
Figure 2011500701
であり、
2は、OR2.1、COOR2.1およびC6~10−アリール(R2.1はHである)の中から選択される1個または複数の基で任意選択で置換されていてもよい、C1~10−アルキルであり、
または、R2は、単環式C5~10−シクロアルキルを表し、
または、NR12は一緒に、複素環式C4~7環を表す。
さらに他の好ましい実施形態では、本発明は、式1の化合物を調製する方法に関し、
Aは、
Figure 2011500701
であり、
Zは、塩化物を表し、
Xは、SOを表し、
1は、Hを表し、
4およびR5は、独立に、Hまたはメチルである。
さらに他の好ましい実施形態では、本発明は、式1の化合物を調製する方法に関し、
Aは、
Figure 2011500701
であり、
Zは、塩化物を表し、
Xは、SOを表し、
1は、Hを表し、
3は、塩化物を表し、
4およびR5は、独立に、Hまたはメチルである。
他の好ましい実施形態では、本発明は、式1の化合物を調製する方法に関し、
Aは、F、Cl、Br、CF3、CHF2、CH2F、CN、OH、−メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、−O−メチル、O−エチル、−COOメチル、−COOエチル、SO2−(CH3)、SO−(CH3)、SO2−(CH2CH3)、SO−(CH2CH3)、フェニル、−メチレン−フェニル、−エチレン−フェニル、−NH2、−NH(CH3)、N(CH32、−メチレン−NH2、−メチレン−NH(CH3)、−メチレン−N(CH32、C3~6−シクロアルキル、−メチレン−C3~6−シクロアルキル、飽和または部分飽和5〜6員ヘテロ環、5〜6員ヘテロアリールおよび−Het(OH、F、Cl、Br、CF3、CHF2、CH2F、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、フェニル、−COO(CH3)、−O−メチルおよび−O−エチルからなる群の残基で任意選択で置換されていてもよい)からなる群で任意選択で置換されている、単環式5員または6員ヘテロアリール環を表す。
さらに他の好ましい実施形態では、本発明は、式1の化合物を調製する方法に関し、
Aは、F、Cl、Br、CF3、CHF2、CH2F、CN、OH、−メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、−O−メチル、O−エチル、−COOメチル、−COOエチル、SO2−(CH3)、SO−(CH3)、SO2−(CH2CH3)、SO−(CH2CH3)、フェニル、−メチレン−フェニル、−エチレン−フェニル、−NH2、−NH(CH3)、N(CH32、−メチレン−NH2、−メチレン−NH(CH3)、−メチレン−N(CH32、−C3~6−シクロアルキル、−メチレン−C3~6−シクロアルキル、飽和、部分飽和または不飽和5〜6員ヘテロ環、5〜6員ヘテロアリール、メチレン−hetアリール、および−メチレン−Het(OH、F、Cl、Br、CF3、CHF2、CH2F、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、フェニル、−COO(CH3)、−O−メチルおよび−O−エチルからなる群から選択される残基で任意選択で置換されていてもよい)からなる群の残基で任意選択で置換されている、二環式9〜11員の飽和、不飽和または部分飽和ヘテロ環である。
さらに他の好ましい実施形態では、本発明は、式1の化合物を調製する方法に関し、
Aは、F、Cl、Br、CF3、CHF2、CH2F、CN、OH、−メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、−O−メチル、O−エチル、−COOメチル、−COOエチル、SO2−(CH3)、SO2−(CH2CH3)、フェニル、−メチレン(methyleen)−フェニル、−エチレン−フェニル、−NH2、−NH(CH3)、N(CH32、−メチレン(methyleen)−NH2、−メチレン−NH(CH3)、−メチレン−N(CH32、C3~6−シクロアルキル、メチレン−C3~6−シクロアルキル、Het、Hetアリール、−メチレン−Hetアリール、および−メチレン−Hetからなる群から選択される残基で任意選択で置換されている、ピロール、ピラゾール、フラン、チオフェン、チアゾール、イミダゾール、オキサゾール、ピリダジン、ピリミジン、ピラジン、チアジアゾール、オキサジアゾール、イソオキサゾール(isooxazole)、イソチアゾールおよびピリジンからなる群から選択される単環式5〜6員ヘテロアリール環であり、一方この残基は、OH、F、Cl、Br、CF3、CHF2、CH2F、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、フェニル、−COO(CH3)、−O−メチルおよび−O−エチルからなる群から選択される1個または複数の残基で任意選択でまた置換されていてもよい。
さらに他の好ましい実施形態では、本発明は、式1の化合物を調製する方法に関し、
Aは、ベンゾオキサゾール、ベンゾジオキソール、ジヒドロベンゾジオキシン、ベンゾジオキシン、ベンゾイソオキサゾール、ベンゾチアゾール(benothiazole)、ベンゾイソチアゾール、チエノピリミジン、フロピリミジン(furopyrimidine)、チエノピリジン、フロピリミジン(furopyridine)、インドール、イソインドール、キノキサリン、ナフチリジン、ピリドピラジン、ピリドピリミジン、キノリン、イソキノリン、ベンゾイミダゾール、6、7、8、9−テトラヒドロ−5H−ピラジノ[2,3−d]アゼピン、ベンゾチオフェン、ベンゾフラン、キナゾリン、インダゾール、イソベンゾフランおよびプテリジンからなる群から選択される二環式9〜11員ヘテロ環であり、この残基は、F、Cl、Br、CF3、CHF2、CH2F、CN、OH、−メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、−O−メチル、O−エチル、−COOメチル、−COOエチル、SO2−(CH3)、SO2−(CH2CH3)、フェニル、−メチレン−フェニル、−エチレン−フェニル、−NH2、−NH(CH3)、N(CH32、−メチレン−NH2、−メチレン−NH(CH3)、−メチレン−N(CH32、C3~6−シクロアルキル、メチレン−C3~6−シクロアルキル、Het、Hetアリール、−メチレン−Hetアリールおよび−メチレン−Hetからなる群から選択されるさらなる残基で任意選択で置換されていてもよく、
この残基は、OH、F、Cl、Br、CF3、CHF2、CH2F、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、フェニル、−COO(CH3)、−O−メチルおよび−O−エチルからなる群から選択されるさらなる残基で任意選択でまた置換されていてもよい。
本発明による方法は、式1のジヒドロチエノピリミジン化合物の調製に関し、
Figure 2011500701
1
a.式4の中間体をハロゲン化し、スルホン化し、または脱離基と結合させて、
Figure 2011500701
4
式3の中間体を得るステップと、
Figure 2011500701
3
b.式3の中間体を立体選択的に酸化して、式2の中間体を得るステップと、
Figure 2011500701
2;および
c.式2の中間体を式HNR12の試薬と反応させて、式1の化合物を得るステップと
を含み、
Zは、ハロゲン、好ましくはCl;トシレート、メシレート、ベシレート、ブロシレート、トリフレート(trifylate)およびノシレートから選択されるスルホニルもしくはスルホナート脱離基;またはF、NO2もしくはN2から選択される脱離基を表し、R1〜R5およびXは、本明細書に定義されている通りであり、反応ステップは、中間体のクロマトグラフィー精製の必要なしに行われる。
代わりに、本発明は、式1のジヒドロチエノピリミジン化合物を調製する方法に関し、
Figure 2011500701
1
a.式4の中間体をハロゲン化し、スルホン化し、または脱離基と結合させて、
Figure 2011500701
4
式3の中間体を得るステップと、
Figure 2011500701
3
b.式3の中間体と式HNR12の試薬とを反応させて、式8の化合物を得るステップと、
Figure 2011500701
8;および
c.式8の中間体を立体選択的に酸化して、式1の化合物を得るステップと
を含み、
A、R1〜R5、Z、Het、Hetアリール、シクロヘキシルおよびXは、本明細書に定義されている通りであり、反応ステップは、蒸留またはクロマトグラフィーによる中間体のクロマトグラフィー精製の必要性なしに行われる。
好ましい実施形態では、ハロゲン化ステップ(a)は、溶媒中POCl3、SOCl2、SO2Cl2、(COCl)2、PCl5、POCl3/PCl5、Cl2、NCSの存在下で行われる。好ましくは、溶媒は、アセトニトリル、塩化メチレン、トルエンまたはクロロホルムである。
他の好ましい実施形態では、上記で定義した方法における酸化ステップ(b)または(c)は、キラル配位子/金属、化学量論的酸化剤および溶媒の存在下で行われる。好ましくは、キラル配位子/金属は、Ti/BINOL、置換BINOL、WO3/キラル配位子、Davisオキサジリジン、D−epoxone/oxone、Mn/サレン、Ti/ヒドロベンゾイン変異体、Ti/マンデル酸、Ti/DET、V(acac)2またはFe(acac)3/キラル配位子であり、化学量論的酸化剤は、クメンヒドロペルオキシド、過酸化水素、t−ブチルヒドロペルオキシド溶液、MCPBA、過安息香酸、oxoneまたはジオキシランである。好ましくは、溶媒は、トルエン、塩化メチレン、クロロホルム、アセトニトリル、THFまたはフルオロベンゼン(flluorobenzene)である。
他の好ましい実施形態では、上記で定義した方法における反応ステップ(c)または(b)は、塩基および溶媒の存在下で行われる。塩基は、好ましくはアミン、NaOH、NaH、t−BuONa、t−BuOK、DBU、KN(TMS)2、NaN(TMS)2、LiN(TMS)2、およびLDAからなる群から選択され、溶媒は、好ましくはTHF、ジグリム、DMSO、NMP、DMAc、アセトニトリルおよび水からなる群から選択される。
本発明は、さらに式4の中間体に関し、
Figure 2011500701
4
3は、本明細書に定義されている通りであり、ただしR4およびR5は両方ともは、Hにはなれない。
本発明は、さらに式4の中間体に関し、
Figure 2011500701
4
3は、本明細書に定義されている通りであり、ただしR4およびR5はHではない。
本発明はまた、塩基の存在下で式5の中間体を、
Figure 2011500701
5
式6の中間体と反応させ、
Figure 2011500701
6
式4の中間体を得るステップを含む式4の中間体を調製する方法に関し、Raは、アルキル、さらに好ましくはメチルであり、RA、R4〜R5は、本明細書に定義されている通りである。
本発明の他の態様は、塩基の存在下で式5の中間体を、
Figure 2011500701
5
式6の中間体と反応させて、
Figure 2011500701
6
式4の中間体を得るステップを含む、式4の中間体を調製する方法に関し、Raはアルキルであり、RA、R4およびR5は、本明細書に定義されている通りである。好ましい実施形態では、塩基は、溶媒と組み合わせたアルコキシド塩基または水素化ナトリウムであり、アルコキシド塩基は、好ましくはt−BuOK、t−BuONa、NaOMe、NaOEt、n−BuLiまたはt−BuLiであり、水素化ナトリウムは、MeOH、NaOH、i−PrOHまたはt−BuOHと組み合わせる。
好ましい実施形態では、R4およびR5は、独立に、Hまたはメチルである。他の好ましい実施形態では、Raはメチルである。さらに好ましくは、R4およびR5はHであり、Raは、メチルである。
他の態様では、本発明は、反応式1におけるa3などの望ましくない位置異性体の形成を伴わない3−オキソ−テトラヒドロチオフェン−2−カルボン酸エステルの実用的な位置選択的合成に関する。例えば、本発明は、式6の中間体を調製する方法に関し、
Figure 2011500701
6
a.式HS−CH2−CO2aおよびCHR5=CR4−CO2aの試薬を反応させて、式7の中間体を得るステップと、
Figure 2011500701
7;および
b.溶媒中で式7の中間体を環化して、式6の中間体を得るステップと
を含み、Ra、R4〜R5は本明細書に定義されている通りであり、
式6の中間体は、続く反応ステップにおいて、クロマトグラフィー精製の必要なく使用し得る、または任意選択でその後の全てのステップにおいてクロマトグラフィー精製の必要なく、使用し得る。
式HS−CH2−CO2aおよびCHR5=CR4−CO2aのチオエステルおよびα,β−不飽和エステルは各々、当技術分野において公知の条件下で、例えば、ピペリジンと反応させて、式7の中間体を得てもよい。
好ましい実施形態では、上記の反応ステップ(a)は塩基の存在下で行われ、環化ステップ(b)はTiCl4、TiCl2(OiPr)2、TiCl(OiPr)3、TiCl3(OiPr)またはそのキラル変異体の存在下で、およびジイソプロピルエチルアミン(diisopropyethylamine)またはトリエチルアミンなどのアミン塩基の存在下で行われる。好ましい実施形態では、キラル変異体は、BINOL、置換BINOL、キラルジオール、BINAP、DuPhos、Taddolまたはタルトレートである。
さらに他の好ましい実施形態では、上記の環化ステップ(b)は、SnX4、CuX2またはNiX2(Xは、Cl、BrまたはOTfである)の存在下、および任意選択で塩基の存在下で行われる。溶媒は、アルコール性または非アルコール性溶媒、好ましくは非アルコール性溶媒でよい。環化ステップ(b)は、0℃〜−78℃の温度で行い得る。
本発明の一実施形態では、上記で開示された方法によって調製される化合物は、
(R)−2−{(R)−2−[4−(4−クロロ−フェニル)−ピペラジン−1−イル]−5−オキソ−6,7−ジヒドロ−5H−5λ4−チエノ[3,2−d]ピリミジン−4−イルアミノ}−3−メチル−酪酸メチルエステル;
(R)−2−{(R)−2−[4−(4−クロロ−フェニル)−ピペラジン−1−イル]−5−オキソ−6,7−ジヒドロ−5H−5λ4−チエノ[3,2−d]ピリミジン−4−イルアミノ}−3−メチル−ブタン−1−オール;
{(R)−2−[4−(4−クロロ−フェニル)−ピペラジン−1−イル]−5−オキソ−6,7−ジヒドロ−5H−5λ4−チエノ[3,2−d]ピリミジン−4−イル}−((S)−1−フェニル−エチル)−アミン;
{(R)−2−[4−(4−クロロ−フェニル)−ピペラジン−1−イル]−5−オキソ−6,7−ジヒドロ−5H−5λ4−チエノ[3,2−d]ピリミジン−4−イル}−シクロヘキシル−アミン;および
(R)−2−[4−(4−クロロ−フェニル)−ピペラジン−1−イル]−4−ピペリジン−1−イル−6,7−ジヒドロ−チエノ[3,2−d]ピリミジン5−オキシド
である。
使用する用語および取決めの定義
本明細書において特に定義されていない用語は、開示および状況を考慮して当業者が与えるであろう意味を与えられるべきである。明細書および添付の特許請求の範囲において使用されているように、しかしそれとは別に明記されない限り、下記の用語は、示した意味を有し、下記の取決めを順守する。
A 化学命名法、用語および取決め
特に明記しない限り、全ての置換基は、互いに独立している。例えば1つの基の中で複数のC1~6−アルキル基が置換基としてある場合、3個の置換基C1~6−アルキルの場合、1個はメチルを表し、1個はn−プロピルを表し、1個はtert−ブチルを表し得る。
本出願の範囲内で、可能な置換基の定義において、これらはまた構造式の形態で表してもよい。置換基の構造式におけるアスタリスク(*)は、分子の残部への結合点であると理解される。さらに、結合点に続く置換基の原子は、位置番号1の原子と称される。したがって例えば、基N−ピペリジニル(I)、4−ピペリジニル(II)、2−トリル(III)、3−トリル(IV)および4−トリル(V)は、下記のように示される。
Figure 2011500701
置換基の構造式においてアスタリスク(*)がない場合、各水素原子は、各水素原子の置換基において離脱することがあり、このように遊離した原子価は、分子の残部への結合部位の役割をし得る。したがって、例えば、VIは、2−トリル、3−トリル、4−トリルおよびベンジルを表し得る。
Figure 2011500701
VI
「C1~10−アルキル」(他の基の部分であるものを含めて)という用語は、1〜10個の炭素原子を有する分岐または非分岐のアルキル基を意味し、「C1~6−アルキル」という用語は、したがって1〜6個の炭素原子を有する分岐または非分岐のアルキル基を意味する。「C1~4−アルキル」は、したがって、1〜4個の炭素原子を有する分岐または非分岐のアルキル基を表す。1〜4個の炭素原子を有するアルキル基が好ましい。その例には、メチル、エチル、n−プロピル、イソ−プロピル、n−ブチル、イソ−ブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、n−ペンチル、イソ−ペンチル、neo−ペンチルまたはヘキシルが挙げられる。任意選択で、略語Me、Et、n−Pr、i−Pr、n−Bu、i−Bu、t−Buなどをまた、上記の基に使用してもよい。特に断りのない限り、定義プロピル、ブチル、ペンチルおよびヘキシルには、問題の基の全ての可能な異性体形態が含まれる。したがって例えば、プロピルには、n−プロピルおよびイソ−プロピルが含まれ、ブチルには、イソ−ブチル、sec−ブチルおよびtert−ブチルなどが含まれる。
「C1~6−アルキレン」(他の基の部分であるものを含めて)という用語は、1〜6個の炭素原子を有する分岐または非分岐のアルキレン基を意味し、「C1~4−アルキレン」という用語は、1〜4個の炭素原子を有する分岐または非分岐のアルキレン基を意味する。1〜4個の炭素原子を有するアルキレン基が好ましい。その例には、メチレン、エチレン、プロピレン、1−メチルエチレン、ブチレン、1−メチルプロピレン、1、1−ジメチルエチレン、1、2−ジメチルエチレン、ペンチレン、1、1−ジメチルプロピレン、2、2−ジメチルプロピレン、1、2−ジメチルプロピレン、1、3−ジメチルプロピレンまたはヘキシレンが挙げられる。特に断りのない限り、定義プロピレン、ブチレン、ペンチレンおよびヘキシレンには、同じ数の炭素を有する問題の基の全ての可能な異性体形態が含まれる。したがって例えば、プロピルにはまた、1−メチルエチレンが含まれ、ブチレンには、1−メチルプロピレン、1、1−ジメチルエチレン、1、2−ジメチルエチレンが含まれる。
炭素鎖が、アルキレン鎖の1個または複数の炭素原子と一緒になって3個、5個または6個の炭素原子を有する炭素環を形成する基で置換されている場合、これには、とりわけ環の下記の例が挙げられる。
Figure 2011500701
「C2~6−アルケニル」(他の基の部分であるものを含めて)という用語は、2〜6個の炭素原子を有する分岐または非分岐のアルケニル基を意味し、「C2~4−アルケニル」という用語は、2〜4個の炭素原子を有する分岐または非分岐のアルケニル基を意味するが、ただし、それらが少なくとも1個の二重結合を有することを条件とする。2〜4個の炭素原子を有するアルケニル基が好ましい。その例には、エテニルまたはビニル、プロペニル、ブテニル、ペンテニル、またはヘキセニルが挙げられる。特に断りのない限り、定義プロペニル、ブテニル、ペンテニルおよびヘキセニルには、問題の基の全ての可能な異性体形態が含まれる。したがって例えば、プロペニルには、1−プロペニルおよび2−プロペニルが含まれ、ブテニルには、1−、2−および3−ブテニル、1−メチル−1−プロペニル、1−メチル−2−プロペニルなどが含まれる。
「C2~6−アルケニレン」(他の基の部分であるものを含めて)という用語は、2〜6個の炭素原子を有する分岐または非分岐のアルケニレン基を意味し、「C2~4−アルケニレン」という用語は、2〜4個の炭素原子を有する分岐または非分岐のアルキレン基を意味する。2〜4個の炭素原子を有するアルケニレン基が好ましい。その例には、エテニレン、プロペニレン、1−メチルエテニレン、ブテニレン、1−メチルプロペニレン、1,1−ジメチルエテニレン、1,2−ジメチルエテニレン、ペンテニレン、1,1−ジメチルプロペニレン、2,2−ジメチルプロペニレン、1,2−ジメチルプロペニレン、1,3−ジメチルプロペニレンまたはヘキセニレンが挙げられる。特に断りのない限り、定義プロペニレン、ブテニレン、ペンテニレンおよびヘキセニレンには、同じ数の炭素を有する問題の基の全ての可能な異性体形態が含まれる。したがって例えば、プロペニルにはまた、1−メチルエテニレンが含まれ、ブテニレンには、1−メチルプロペニレン、1,1−ジメチルエテニレン、1,2−ジメチルエテニレンが含まれる。
「C2~6−アルキニル」(他の基の部分であるものを含めて)という用語は、2〜6個の炭素原子を有する分岐または非分岐のアルキニル基を意味し、「C2~4−アルキニル」という用語は、2〜4個の炭素原子を有する分岐または非分岐のアルキニル基を意味するが、ただし、それらが少なくとも1つの三重結合を有することを条件とする。2〜4個の炭素原子を有するアルキニル基が好ましい。その例には、エチニル、プロピニル、ブチニル、ペンチニルまたはヘキシニルが挙げられる。特に断りのない限り、定義プロピニル、ブチニル、ペンチニルおよびヘキシニルには、問題の基の全ての可能な異性体形態が含まれる。したがって、例えばプロピニルには、1−プロピニルおよび2−プロピニルが含まれ、ブチニルには、1、2−および3−ブチニル、1−メチル−1−プロピニル、1−メチル−2−プロピニルなどが含まれる。
「C2~6−アルキニレン」(他の基の部分であるものを含めて)という用語は、2〜6個の炭素原子を有する分岐または非分岐のアルキニレン基を意味し、「C2~4−アルキニレン」という用語は、2〜4個の炭素原子を有する分岐または非分岐のアルキレン基を意味する。2〜4個の炭素原子を有するアルキニレン基が好ましい。その例には、エチニレン、プロピニレン、1−メチルエチニレン、ブチニレン、1−メチルプロピニレン、1,1−ジメチルエチニレン、1,2−ジメチルエチニレン、ペンチニレン、1,1−ジメチルプロピニレン、2,2−ジメチルプロピニレン、1,2−ジメチルプロピニレン、1,3−ジメチルプロピニレンまたはヘキシニレンが挙げられる。特に断りのない限り、定義プロピニレン、ブチニレン、ペンチニレンおよびヘキシニレンには、同じ数の炭素を有する問題の基の全ての可能な異性体形態が含まれる。したがって、例えばプロピニルにはまた、1−メチルエチニレンが含まれ、ブチニレンには、1−メチルプロピニレン、1,1−ジメチルエチニレン、1,2−ジメチルエチニレンが含まれる。
「アリール」(他の基の部分であるものを含めて)という用語は、6〜10個の炭素原子を有する芳香環系を意味する。その例には、フェニルまたはナフチルが挙げられ、好ましいアリール基はフェニルである。特に明記しない限り、芳香族基は、メチル、エチル、イソ−プロピル、tert−ブチル、ヒドロキシ、フッ素、塩素、臭素およびヨウ素の中から選択される1個または複数の基で置換されていてもよい。
「アリール−C1~6−アルキレン」(他の基の部分であるものを含めて)という用語は、6個または10個の炭素原子を有する芳香環系で置換されている、1〜6個の炭素原子を有する分岐または非分岐のアルキレン基を意味する。その例には、ベンジル、1−もしくは2−フェニルエチルまたは1−もしくは2−ナフチルエチルが挙げられる。特に明記しない限り、芳香族基は、メチル、エチル、イソ−プロピル、tert−ブチル、ヒドロキシ、フッ素、塩素、臭素およびヨウ素の中から選択される1個または複数の基で置換されていてもよい。
「ヘテロアリール−C1~6−アルキレン」(他の基の部分であるものを含めて)という用語は、「アリール−C1~6−アルキレン」に既に含まれているが、ヘテロアリールで置換されている、1〜6個の炭素原子を有する分岐または非分岐のアルキレン基を意味する。
この種類のヘテロアリールには、酸素、硫黄および窒素の中から選択される1個、2個または3個のヘテロ原子、ならびに芳香族系を形成するのに十分な共役二重結合を含有してもよい、5員もしくは6員複素環式芳香族基または5〜10員二環式ヘテロアリール環が挙げられる。下記は、5員または6員複素環式芳香族基の例である。
Figure 2011500701
特に断りのない限り、これらのヘテロアリールは、メチル、エチル、イソ−プロピル、tert−ブチル、ヒドロキシ、フッ素、塩素、臭素およびヨウ素の中から選択される1個または複数の基で置換されていてもよい。
下記は、ヘテロアリール−C1~6−アルキレンの例である。
Figure 2011500701
「C1~6−ハロアルキル」(他の基の部分であるものを含めて)という用語は、1個または複数のハロゲン原子で置換されている、1〜6個の炭素原子を有する分岐または非分岐のアルキル基を意味する。「C1~4−アルキル」という用語は、1個または複数のハロゲン原子で置換されている、1〜4個の炭素原子を有する分岐または非分岐のアルキル基を意味する。1〜4個の炭素原子を有するアルキル基が好ましい。その例には、CF3、CHF2、CH2F、CH2CF3が挙げられる。
「C3~7−シクロアルキル」(他の基の部分であるものを含めて)という用語は、3〜7個の炭素原子を有する環状アルキル基を意味する。その例には、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシルまたはシクロヘプチルが挙げられる。特に明記しない限り、環状アルキル基は、メチル、エチル、イソ−プロピル、tert−ブチル、ヒドロキシ、フッ素、塩素、臭素およびヨウ素の中から選択される1個または複数の基で置換されている。
「C3~10−シクロアルキル」という用語は、さらに、3〜7個の炭素原子を有する単環式アルキル基、また7〜10個の炭素原子を有する二環式アルキル基、またはまた少なくとも1つのC1~3−炭素橋で架橋されている単環式アルキル基を意味する。
「複素環」またはまた「ヘテロ環」という用語は、酸素、硫黄および窒素の中から選択される1個、2個または3個のヘテロ原子を含有し得る5員、6員または7員の飽和または不飽和複素環を意味し、一方同時に環は、炭素原子を介して、または可能な場合は窒素原子を介して分子に結合し得る。「複素環」または「ヘテロ環」という用語に含められるが、「複素環式非芳香環」という用語は、5員、6員または7員不飽和環を定義する。例には、
Figure 2011500701
が挙げられる。
「複素環」または「ヘテロ環」という用語に既に含められるが、「複素環式芳香環」または「ヘテロアリール」という用語は、酸素、硫黄および窒素の中から選択される1個、2個、3個または4個のヘテロ原子、ならびに芳香族系を形成するのに十分な共役二重結合を含有してもよい、5員もしくは6員複素環式芳香族基または5〜10員二環式ヘテロアリール環を定義する。下記は、5員または6員複素環式芳香族基の例である。
Figure 2011500701
他に断りのない限り、複素環(または「ヘテロ環)は、ケト基を有し得る。下記は、これの例である。
Figure 2011500701
「シクロアルキル」に既に含められるが、「二環式シクロアルキル」という用語は一般に、8員、9員または10員の二環式炭素環を表す。下記に例示として記す。
Figure 2011500701
「ヘテロ環」に既に含められるが、「二環式ヘテロ環」という用語は一般に、酸素、硫黄および窒素の中から選択される1個または複数のヘテロ原子、好ましくは1〜4個、さらに好ましくは1〜3個、よりさらに好ましくは1〜2個、特に1個のヘテロ原子を含有し得る、8員、9員または10員の二環式環を表す。同時に、環は、環の炭素原子を介して、または可能な場合は環の窒素原子を介して分子に結合し得る。下記に例示として記す。
Figure 2011500701
「アリール」に既に含められるが、「二環式アリール」とは、芳香族系を形成するのに十分な共役二重結合を含有する5〜10員二環式アリール環を意味する。二環式アリールの一例は、ナフチルである。
「ヘテロアリール」に既に含められるが、「二環式ヘテロアリール」とは、酸素、硫黄および窒素の中から選択される1個、2個、3個または4個のヘテロ原子を含有してもよく、芳香族系を形成するのに十分な共役二重結合を含有する5〜10員二環式ヘテロアリール環を意味する。
「二環式シクロアルキル」または「二環式アリール」という用語に含められるが、「縮合シクロアルキル」または「縮合アリール」という用語は、環を分離している架橋が直接の単結合を表す二環式環を定義する。下記を縮合二環式シクロアルキルの例として記す。
Figure 2011500701
「二環式ヘテロ環」または「二環式ヘテロアリール」という用語に含められるが、「縮合二環式ヘテロ環」または「縮合二環式ヘテロアリール」という用語は、酸素、硫黄および窒素の中から選択される1個、2個または3個のヘテロ原子を含有し、環を分離している架橋が直接の単結合を表す、二環式5〜10員ヘテロ環を定義する。「縮合二環式ヘテロアリール」はまた、芳香族系を形成するのに十分な共役二重結合を含有する。例には、ピロリジン、インドール、インドリジン、イソインドール、インダゾール、プリン、キノリン、イソキノリン、ベンズイミダゾール、ベンゾフラン、ベンゾピラン、ベンゾチアゾール、ベンゾチアゾール、ベンゾイソチアゾール、ピリドピリミジン、プテリジン、ピリミドピリミジン
Figure 2011500701
が挙げられる。
「複素環式スピロ環」(スピロ)という用語は、酸素、硫黄および窒素の中から選択される1個、2個または3個のヘテロ原子を任意選択で含有し得る5〜10員のスピロ環を意味し、一方同時に環は、炭素原子を介して、または可能な場合は窒素原子を介して分子に結合し得る。他に断りのない限り、スピロ環は、オキソ、メチルまたはエチル基を有し得る。これの例には、
Figure 2011500701
が挙げられる。
本発明の範囲内の「ハロゲン」または「ハロ」は、フッ素、塩素、臭素またはヨウ素を表す。他に断りのない限り、フッ素、塩素および臭素は、好ましいハロゲンと見なされる。
本発明の方法によって調製される一般式1の化合物は、酸基、主にカルボキシル基、および/または例えばアミノ官能基などの塩基性基を有し得る。したがって、一般式1の化合物は、内部塩、薬学的に使用可能な無機酸(塩酸、硫酸、リン酸、スルホン酸など)、または有機酸(例えば、マレイン酸、フマル酸、クエン酸、酒石酸もしくは酢酸など)を有する塩として、あるいはアルカリまたはアルカリ(alklaline)土類金属水酸化物または炭酸塩、水酸化亜鉛もしくは水酸化アンモニウム、または有機アミン(例えば、とりわけジエチルアミン、トリエチルアミン、トリエタノールアミンなど)などの薬学的に使用可能な塩基を有する塩として生じ得る。
B 塩、ジアステレオマー、エナンチオマー、ラセミ体、水和物および溶媒和物
式1の化合物および相当する表現は、状況が許せば、個々に、いくつかの組合せで、またはそれらの全てでの式1の化合物を包含することを意味する。本明細書に定義されているように、式1の化合物には、その薬学的に許容される塩、ジアステレオマー、エナンチオマー、ラセミ体、水和物または溶媒和物が含まれる。
前述のように、本発明の方法によって調製される式1の化合物は、その塩に、特に製薬学的用途のためには、生理的および薬理学的に許容されるその塩に変換し得る。これらの塩は一方では、無機塩または有機酸を有する式1の化合物の生理的および薬理学的に許容される酸付加塩の形態でよい。他方、Rが水素である場合、本発明の方法によって調製される式1の化合物はまた、無機塩基によるさらなる反応によって、対イオンとしてアルカリまたはアルカリ土類金属カチオンを有する生理的および薬理学的に許容される塩に変換し得る。酸付加塩は、例えば塩酸、臭化水素酸、硫酸、リン酸、メタンスルホン酸、酢酸、フマル酸、コハク酸、乳酸、クエン酸、酒石酸またはマレイン酸を使用して調製し得る。上記の酸の混合物を使用することもまた可能である。式1の化合物のアルカリおよびアルカリ土類金属塩は、そのアルカリ金属およびアルカリ土類金属水酸化物および水素化物を使用して好ましくは調製され、その中でアルカリ土類金属、特にナトリウムおよびカリウムの水酸化物および水素化物が好ましく、水酸化ナトリウムおよび水酸化カリウムが特に好ましい。本発明の化合物は、遊離塩基および塩の形態の両方において有用であり、実際には、塩の形態の使用は塩基形態の使用という意味になる。適切な塩の一覧は、例えば、参照により本明細書にその全体が組み込まれているS.M.Birgeら、J.Pharm.Sci.、1977、66、1〜19に見出される。
必要に応じて、本発明の方法によって調製される一般式1の化合物は、その塩に、特に、製薬学的用途のためには、無機酸または有機酸を有する薬理学的に許容される酸付加塩に変換し得る。適切な酸には、例えば、コハク酸、臭化水素酸、酢酸、フマル酸、マレイン酸、メタンスルホン酸、乳酸、リン酸、塩酸、硫酸、酒石酸またはクエン酸が挙げられる。上記の酸の混合物を使用することもまた可能である。
本発明は、任意選択で個々の光学異性体、個々のエナンチオマーの混合物またはラセミ体の形態、互変異性体の形態、ならびに薬理学的に許容される酸を有する遊離塩基または相当する酸付加塩(例えば、ハロゲン化水素酸(例えば塩酸もしくは臭化水素酸)または有機酸(例えば、シュウ酸、フマル酸、ジグリコール酸またはメタンスルホン酸など)を有する酸付加塩など)の形態の、本発明の方法によって調製される化合物に関する。「エナンチオマー」という用語は、互いに重ね合わせることができない鏡像である1対の立体異性体を意味する。「ジアステレオ異性体」または「ジアステレオマー」という用語は、互いに鏡像でない光学異性体を意味する。「ラセミ混合物」または「ラセミ体」という用語は、等量の個々のエナンチオマーを含有する混合物を意味する。「非ラセミ混合物」という用語は、等量でない個々のエナンチオマーを含有する混合物を意味する。
本発明の方法によって調製される化合物は、任意選択でラセミ体として生じ得るが、それらはまた純粋なエナンチオマー、すなわち(R)または(S)形態として得ることができる。一実施形態では、本発明の方法によって調製される化合物は、ラセミ体としてまたは(S)形態として生じるものである。他の実施形態では、本発明の方法によって調製される化合物は、(R)形態である。
本発明は、任意選択で個々の光学異性体、個々のエナンチオマーの混合物またはラセミ体の形態、互変異性体の形態、ならびに薬理学的に許容される酸を有する遊離塩基または相当する酸付加塩(例えば、ハロゲン化水素酸(例えば塩酸もしくは臭化水素酸)または有機酸(例えばシュウ酸、フマル酸、ジグリコール酸またはメタンスルホン酸など)を有する酸付加塩など)の形態の、本発明の方法によって調製される化合物に関する。
「溶媒和物」という用語は、化合物と1個または複数の溶媒分子との物理的会合物、または溶質(例えば、式1の化合物)および溶媒(例えば、水、エタノール、または酢酸)によって形成される可変の化学量論の複合体を意味する。場合によっては、例えば、1個または複数の溶媒分子が結晶性固体の結晶格子に組み込まれているとき、溶媒和物は単離することができる。一般に、選択した溶媒は、溶質の生物活性を妨げない。溶媒和物は、溶液相および単離可能な溶媒和物の両方を包含する。代表的な溶媒和物には、水和物、エタノレート、メタノレートなどが挙げられる。
代表的なジヒドロチエノピリミジン化合物
本発明は、式1のジヒドロチエノピリミジン化合物、ならびにその薬理学的に許容される塩、ジアステレオマー、エナンチオマー、ラセミ体、水和物または溶媒和物を調製するための合成ステップに関し、
Figure 2011500701
1
式中、
Aは、ハロゲン、C1~3−フルオロアルキル、CN、OH、オキソ、−C1~6−アルキル、−O−R2.1、−COOR2.1、SO−R2.1、SO2−R2.1、C6~10−アリール、C1~3−アルキレン−C6~10−アリール、−C1~3−アルキレン−NR2.22.3、−NR2.22.3、C3~10−シクロアルキル、C1~3−アルキレン−C3~10−シクロアルキル、Het、Hetアリール、C1~3−アルキレン−Hetアリール、およびC1~3−アルキレン−Het(OH、ハロゲン、−C1~3−フルオロアルキル、C1~6−アルキル、C6~10−アリール、−COO(C1~3−アルキル)およびO−(C1~3−アルキル)の中から選択される残基で任意選択で置換されていてもよい)からなる群から選択される残基で任意選択で置換されている、Het、Hetアリールからなる群の中から選択される残基を表し、
Hetは、N、SまたはOの中から独立に選択される1個、2個、3個または4個のヘテロ原子を含有する3〜11員の単環式または二環式の飽和または部分飽和ヘテロ環であり、
Hetアリールは、N、SまたはOの中から独立に選択される1個、2個、3個または4個のヘテロ原子を含有する5〜11員の単環式または二環式ヘテロアリールであり、
シクロアルキルは、飽和または部分飽和であり、
あるいは、
Aは、
Figure 2011500701
を表し、
Xは、SOまたはSO2、好ましくはSOを表し、
1は、H、C1~6−アルキル、C2~6−アルケニル、C2~6−アルキニル、C6~10−アリール、C6~10−アリール−C1~6−アルキレンまたはC5~10−ヘテロアリール−C1~6−アルキレンを表し、
2は、Hまたはハロゲンで任意選択で置換されていてもよく、かつOH、ハロゲン、OR2.1、オキソ、C1~6−アルキル、C6~10−アリール、COOR2.1、CH2−NR2.22.3およびNR2.22.3の中から選択される1個または複数の基で任意選択で置換されていてもよい、OR2.1、COOR2.1、CONR2.22.3、SR2.1、C6~10−アリール、単環式または二環式C3~10ヘテロ環、単環式または二環式C5~10−ヘテロアリール、単環式または二環式C3~10−シクロアルキル、CH2−NR2.22.3およびNR2.22.3の中から選択される1個または複数の基で任意選択で置換されていてもよい、C1~10−アルキル、C2~6−アルケニルおよびC2~6−アルキニルの中から選択される基であり、
2.1は、H、またはOH、ハロゲン、C1~6−アルキルおよびC6~10−アリールの中から選択される1個または複数の基で任意選択で置換されていてもよい、C1~6−アルキル、C1~6−アルカノール、C1~3−ハロアルキル、単環式または二環式C3~10シクロアルキル、C6~10−アリール−C1~6−アルキレン、単環式または二環式C5~10−ヘテロアリール−C1~6−アルキレン、C3~10−ヘテロ環−C1~6−アルキレン、C3~10−シクロアルキル−C1~6−アルキレン、単環式または二環式C6~10−アリール、単環式または二環式C5~10−ヘテロアリールおよび単環式または二環式、飽和または不飽和ヘテロ環の中から選択される基であり、
2.2およびR2.3は、互いに独立に、H、またはハロゲン、C1~6−アルキル、単環式または二環式C3~10シクロアルキル、C6~10−アリール−C1~6−アルキレン、C5~10−ヘテロアリール−C1~6−アルキレン、単環式または二環式C6~10−アリール、単環式または二環式C3~10ヘテロ環、単環式または二環式C5~10−ヘテロアリール、CO−NH2、CO−NHCH3、CO−N(CH32、SO2(C1−C2−アルキル)、CO−R2.1およびCOOR2.1(OH、ハロゲン、C1~6−アルキル、C6~10−アリールおよびCOOR2.1の中から選択される1個または複数の基で任意選択で置換されていてもよい)の中から選択される基であり、
あるいは、
2は、1個または複数のC1~3−アルキル基で任意選択で架橋されていてもよく、かつOH、OR2.1、オキソ、ハロゲン、C1~6−アルキル、C6~10−アリールおよびNR2.22.3の中から選択される1個または複数の基で任意選択で置換されていてもよい、分岐もしくは非分岐のC1~6−アルカノール、OR2.1、COOR2.1、SO2NR2.22.3、C3~10ヘテロ環、C6~10−アリール、C1~6−アルキル、C6~10−アリール−C1~6−アルキレン、C5~10−ヘテロアリール−C1~6−アルキレン、単環式または二環式C3~10シクロアルキルおよびNR2.22.3の中から選択される基で任意選択で置換されていてもよい、単環式または多環式C3~10シクロアルキルを表し、
あるいは、
2は、OH、SHもしくはハロゲンで、またはOH、OR2.1、オキソ、ハロゲン、C1~6−アルキル、C6~10−アリールおよびNR2.22.3の中から選択される1個または複数の基で任意選択で置換されていてもよい、OR2.1、COOR2.1、NR2.22.3、CH2−NR2.22.3、C3~10−シクロアルキル、C3~10ヘテロ環、C1~6−アルキル、C6~10−アリール−C1~6−アルキレン、C3~10ヘテロ環−C1~6−アルキレン、C5~10−ヘテロアリール−C1~6−アルキレン、C6~10−アリール、SO2−CH3、SO2−CH2CH3およびSO2−NR2.22.3の中から選択される1個または複数の基で任意選択で置換されていてもよい、単環式または多環式C6~10−アリールを表し、
あるいは、
2は、S、OおよびNの中から選択される1〜4個のヘテロ原子を含み、かつハロゲン、OH、オキソおよびSHの中から選択される1個または複数の基で、またはOH、OR2.1、オキソ、ハロゲン、C1~6−アルキル、C6~10−アリール、CH2−NR2.22.3およびNR2.22.3の中から選択される1個または複数の基で任意選択で置換されていてもよい、OR2.1、SR2.1、COOR2.1、COR2.1、C1~6−アルカノール、C3~10−シクロアルキル、C6~10−アリール、C1~6−アルキル、C6~10−アリール−C1~6−アルキレン、C5~10−ヘテロアリール−C1~6−アルキレン、C5~10ヘテロ環、C5~10−ヘテロアリール、C1~6−アルカノールおよびNR2.22.3の中から選択される1個または複数の基で任意選択で置換されていてもよい、単環式または二環式、飽和または不飽和C3~10ヘテロ環および単環式または二環式C5~10−ヘテロアリールの中から選択される基を表し、
あるいは、
NR12は一緒に、任意選択で架橋されていてもよく、N、OおよびSの中から選択される1個、2個または3個のヘテロ原子を含有し、かつOH、OR2.1、C1~6−アルカノール、オキソ、ハロゲン、C1~6−アルキル、C6~10−アリール、COOR2.1、CH2−NR2.2-COO−R2.1、CH2−NR2.2-CO−R2.1、CH2−NR2.2-CO−CH2−NR2.22.3、CH2−NR2.2-SO2−C1~3−アルキル、CH2−NR2.2-SO2−NR2.22.3、CH2−NR2.2-CO−NR2.22.3、CO−NR2.22.3およびNR2.22.3の中から選択される1個または複数の基で任意選択で置換されていてもよい、複素環式C4~7環を表し、
3は、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素、ヒドロキシ、SO2−CH3、COOR2.1、ニトリル基およびC3~10ヘテロ環−C1~6−アルキレンの中から選択され、C3~10ヘテロ環は、単環式または二環式でよく、かつOH、ハロゲン、オキソ、C1~6−アルキルおよびC6~10−アリールの中から選択される基で任意選択で置換されていてもよく、
あるいは、
OH、ハロゲン、オキソ、C1~6−アルキルおよびC6~10−アリールの中から選択される基で任意選択で置換されていてもよい、C1~6−アルキル、C2~6−アルケニル、C2~6−アルキニル、C6~10−アリール;C6~10−アリール−C1~6−アルキレン、C5~10−ヘテロアリール−C1~6−アルキレン、C3~10ヘテロ環およびC3~10−シクロアルキルの中から選択される基であり、
あるいは、
3は、基−CO−NR3.13.2を表し、
3.1およびR3.2は、互いに独立に、H、またはC1~6−アルキル、C2~6−アルケニル、C2~6−アルキニル、C6~10−アリール;C6~10−アリール−C1~6−アルキレン、C5~10−ヘテロアリール−C1~6−アルキレン、C5~10−ヘテロアリール−C1~6−アルキニレン、C5~10−ヘテロアリール−C1~6−アルケニレン、単環式または二環式C3~10ヘテロ環、C3~10ヘテロ環−C1~6−アルキレンおよび単環式または二環式C5~10−ヘテロアリールの中から選択される基であり、その基は各場合、OH、オキソ、ハロゲン、C1~6−アルキルおよびO−C1~6−アルキルの中から選択される1個または複数の基で任意選択で置換されていてもよく、
あるいは、
3は、基−NR3.3−CO−R3.4を表し、
3.3は、H、またはOH、OR2.1、オキソ、NH2、NR2.22.3、ハロゲン、C1~6−アルキルおよびC6~10−アリールの中から選択される1個または複数の基で任意選択で置換されていてもよい、C1~6−アルキル、C2~6−アルケニル、C2~6−アルキニル、C6~10−アリール;C6~10−アリール−C1~6−アルキレン、C5~10−ヘテロアリール−C1~6−アルキレン、C3~10ヘテロ環およびC5~10−ヘテロアリールの中から選択される基であり、
3.4は、H、またはOH、OR2.1、オキソ、NH2、NR2.22.3、ハロゲン、C1~6−アルキルおよびC6~10−アリールの中から選択される1個または複数の基で任意選択で置換されていてもよい、C1~6−アルキル、C2~6−アルケニル、C2~6−アルキニル、C1~6−アルカノール、OR2.1、CH2−O−CO−C1~6−アルキル、CH2−NR2.22.3、NR2.22.3、C6~10−アリール;C6~10−アリール−C1~6−アルキレン、C5~10−ヘテロアリール−C1~6−アルキレン、S、OおよびNの中から選択される1個、2個または3個のヘテロ原子を有する単環式または二環式飽和、部分飽和または不飽和C3〜10ヘテロ環、ならびにS、OおよびNの中から選択される1個、2個または3個のヘテロ原子を有する単環式または二環式C5~10−ヘテロアリールの中から選択される基であり、
あるいは、
3は、モノ−またはジ−N−置換されていてもよいスルホンアミド基SO2−NR3.53.6を表し、
3.5およびR3.6は、各々が互いに独立に、C1~6−アルキルまたはC6~10−アリールでよく、
4およびR5は、H、C1~6−アルキル、C2~6−アルケニル、C2~6−アルキニル、C6~10−アリール、C6~10−アリール−C1~6−アルキレン、C5~10−ヘテロアリール−C1~6−アルキレン、C3~10ヘテロ環およびC5~10−ヘテロアリール、−O−C1~6−アルキル、−O−C6~10−アリール、−O−C3~10ヘテロ環および−O−C5~10−ヘテロアリール、−NR’R’’、フルオロ、C1~6−フルオロアルキル、およびC1~6−フルオロアルコキシから独立に選択され、R’およびR’’は、HおよびC1~6−アルキルから独立に選択され、かつその基は各場合、OH、オキソ、ハロゲン、C1~6−アルキルおよびO−C1~6−アルキルの中から選択される1個または複数の基で任意選択でその都度置換されていてもよい。
本発明は、好ましくは式1の化合物、ならびにその薬理学的に許容される塩、ジアステレオマー、エナンチオマー、ラセミ体、水和物または溶媒和物を調製する方法に関し、
Xは、SOを表し、
1は、H、C1~6−アルキル、C6~10−アリール、C6~10−アリール−C1~6−アルキレンまたはC5~10−ヘテロアリール−C1~6−アルキレンを表し、
2は、Hまたはハロゲンで任意選択で置換されていてもよく、かつOH、ハロゲン、OR2.1、オキソ、C1~6−アルキル、C6~10−アリール、COOR2.1、CH2−NR2.22.3およびNR2.22.3の中から選択される1個または複数の基で任意選択で置換されていてもよい、OR2.1、COOR2.1、CONR2.22.3、SR2.1、C6~10−アリール、単環式または二環式C3~10ヘテロ環、単環式または二環式C5~10−ヘテロアリール、単環式または二環式C3~10−シクロアルキル、CH2−NR2.22.3およびNR2.22.3の中から選択される1個または複数の基で任意選択で置換されていてもよい、C1~6−アルキルであり、
2.1は、H、またはOH、ハロゲン、C1~6−アルキル、C6~10−アリールの中から選択される1個または複数の基で任意選択で置換されていてもよい、C1~6−アルキル、C1~6−アルカノール、C1~3−ハロアルキル、単環式または二環式C3~10−シクロアルキル、C6~10−アリール−C1~6−アルキレンまたはC5~10−ヘテロアリール−C1~6−アルキレン、C3~10ヘテロ環−C1~6−アルキレン、C3~10−シクロアルキル−C1~6−アルキレン、単環式または二環式C6~10−アリール、単環式または二環式C5~10−ヘテロアリールおよび単環式または二環式、飽和または不飽和C3~10ヘテロ環の中から選択される基であり、
2.2およびR2.3は、互いに独立に、H、またはハロゲン、C1~6−アルキル、単環式または二環式C3~10シクロアルキル、C6~10−アリール−C1~6−アルキレン、C5~10−ヘテロアリール−C1~6−アルキレン、単環式または二環式C6~10−アリール、単環式または二環式、飽和または不飽和C3~10ヘテロ環、単環式または二環式C5~10−ヘテロアリール、CO−NH2、CO−NHCH3、CO−N(CH32、SO2(C1−C2−アルキル)、CO−R2.1およびCOOR2.1(OH、ハロゲン、C1~6−アルキル、C6~10−アリールおよびCOOR2.1の中から選択される1個または複数の基で任意選択で置換されていてもよい)の中から選択される基であり、
あるいは、
2は、1個または複数のC1~3−アルキル基で任意選択で架橋されていてもよく、かつOHもしくはハロゲンで、またはOH、OR2.1、オキソ、ハロゲン、C1~6−アルキル、C6~10−アリールおよびNR2.22.3の中から選択される1個または複数の基で任意選択で置換されていてもよい、分岐もしくは非分岐のC1~6−アルカノール、OR2.1、COOR2.1、SO2NR2.22.3、C3~10ヘテロ環、C6~10−アリール、C1~6−アルキル、C6~10−アリール−C1~6−アルキレン、C5~10−ヘテロアリール−C1~6−アルキレン、単環式もしくは二環式C3~10−シクロアルキルおよびNR2.22.3の中から選択される1個または複数の基で任意選択で一置換もしくは多置換されていてもよい、単環式または多環式C3~10−シクロアルキルを表し、
あるいは、
2は、OH、SHもしくはハロゲンで、またはOH、OR2.1、オキソ、ハロゲン、C1~6−アルキル、C6~10−アリールおよびNR2.22.3の中から選択される1個または複数の基で任意選択で置換されていてもよい、OR2.1、COOR2.1、NR2.22.3、CH2−NR2.22.3、C3~10−シクロアルキル、C3~10ヘテロ環、C1~6−アルキル、C6~10−アリール−C1~6−アルキレン、C3~10ヘテロ環−C1~6−アルキレン、C5~10−ヘテロアリール−C1~6−アルキレン、C6~10−アリール、SO2−CH3、SO2−CH2CH3およびSO2−NR2.22.3の中から選択される1個または複数の基で任意選択で置換されていてもよい、単環式または多環式C6~10−アリールを表し、
あるいは、
2は、S、OおよびNの中から選択される1〜4個のヘテロ原子を含み、かつハロゲン、OH、オキソおよびSHの中から選択される1個または複数の基で、またはOH、OR2.1、オキソ、ハロゲン、C1~6−アルキル、C6~10−アリールおよびNR2.22.3の中から選択される1個または複数の基で任意選択で置換されていてもよい、OR2.1、SR2.1、COOR2.1、COR2.1、C1~6−アルカノール、C3~10−シクロアルキル、C6~10−アリール、C1~6−アルキル、C6~10−アリール−C1~6−アルキレン、C5~10−ヘテロアリール−C1~6−アルキレン、C5~10ヘテロ環、C5~10−ヘテロアリール、C1~6−アルカノールおよびNR2.22.3の中から選択される1個または複数の基で任意選択で置換されていてもよい、単環式または二環式、飽和または不飽和C3~10ヘテロ環および単環式または二環式C5~10−ヘテロアリールの中から選択される基を表し、
あるいは、
NR12は一緒に、任意選択で架橋されていてもよく、N、OおよびSの中から選択される1個、2個または3個のヘテロ原子を含有し、かつOH、OR2.1、C1~6−アルカノール、オキソ、ハロゲン、C1~6−アルキル、C6~10−アリール、COOR2.1、CH2−NR2.2-COO−R2.1、CH2−NR2.2-CO−R2.1、CH2−NR2.2-CO−CH2−NR2.22.3、CH2−NR2.2-SO2−C1~3−アルキル、CH2−NR2.2-SO2−NR2.22.3、CH2−NR2.2-CO−NR2.22.3、CO−NR2.22.3、CH2−NR2.22.3およびNR2.22.3の中から選択される1個または複数の基で任意選択で置換されていてもよい、複素環式C4~7環を表し、
4およびR5は、H、C1~6−アルキル、C6~10−アリール、−O−C1~6−アルキル、−NR’R’’、フルオロ、C1~6−フルオロアルキル、およびC1~6−フルオロアルコキシから独立に選択され、R’およびR’’は、HおよびC1~6−アルキルから独立に選択される。
また好ましいのは、式1の化合物、ならびにその薬理学的に許容される塩、ジアステレオマー、エナンチオマー、ラセミ体、水和物または溶媒和物を調製する方法であり、
Xは、SOを表し、
1は、H、C1~6−アルキル、C6~10−アリール、C6~10−アリール−C1~6−アルキレンまたはC5~10−ヘテロアリール−C1~6−アルキレンを表し、
2は、H、ハロゲンで任意選択で置換されていてもよく、かつOH、ハロゲン、OR2.1、オキソ、C1~6−アルキル、フェニル、COOR2.1、CH2−NR2.22.3およびNR2.22.3の中から選択される1個または複数の基で任意選択で置換されていてもよい、OR2.1、COOR2.1、CONR2.22.3、SR2.1、フェニル、単環式または二環式C5~10ヘテロ環、C5~6−ヘテロアリール、単環式または二環式C5~10−シクロアルキル、CH2−NR2.22.3およびNR2.22.3の中から選択される1個または複数の基で任意選択で置換されていてもよい、またはC1~6−アルキルであり、
2.1は、H、またはOH、ハロゲン、C1~6−アルキルおよびフェニルの中から選択される1個または複数の基で任意選択で置換されていてもよい、C1~6−アルキル、C1~6−アルカノール、C1~3−ハロアルキル、単環式または二環式C5~10シクロアルキル、フェニル−C1~6−アルキレン、C5~6−ヘテロアリール−C1~6−アルキレン、C5~10−ヘテロ環−C1~6−アルキレン、C5~10−シクロアルキル−C1~6−アルキレン、フェニル、単環式または二環式C5~10−ヘテロアリールおよび単環式または二環式、飽和または不飽和C5~10ヘテロ環の中から選択される基であり、
2.2およびR2.3は、互いに独立に、H、またはハロゲン、C1~6−アルキル、単環式または二環式C5~10シクロアルキル、フェニル−C1~6−アルキレン、C5~6−ヘテロアリール−C1~6−アルキレン、フェニル、単環式または二環式C5~10ヘテロ環、単環式または二環式C5~6−ヘテロアリール、CO−NH2、CO−NHCH3、CO−N(CH32、SO2(C1−C2−アルキル)、CO−R2.1およびCOOR2.1(OH、ハロゲン、C1~6−アルキル、フェニルおよびCOOR2.1の中から選択される1個または複数の基で任意選択で置換されていてもよい)の中から選択される基であり、
あるいは、
2は、1個または複数のC1~3−アルキル基で任意選択で架橋されていてもよく、かつOHもしくはハロゲンで、またはOH、OR2.1、オキソ、ハロゲン、C1~6−アルキル、フェニルおよびNR2.22.3の中から選択される1個または複数の基で任意選択で置換されていてもよい、分岐もしくは非分岐のC1~3−アルカノール、OR2.1、COOR2.1、SO2NR2.22.3、C5~10ヘテロ環、フェニル、C1~6−アルキル、フェニル−C1~6−アルキレン、C5~6−ヘテロアリール−C1~6−アルキレン、単環式もしくは二環式C5~10−シクロアルキルおよびNR2.22.3の中から選択される1個または複数の基で任意選択で一置換もしくは多置換されていてもよい、単環式または多環式C5~10−シクロアルキルを表し、
あるいは、
2は、OH、SHもしくはハロゲンで、またはOH、OR2.1、オキソ、ハロゲン、C1~6−アルキル、C6~10−アリールおよびNR2.22.3の中から選択される1個または複数の基で任意選択で置換されていてもよい、OR2.1、COOR2.1、NR2.22.3、CH2−NR2.22.3、C5~10−シクロアルキル、C5~10ヘテロ環、C1~6−アルキル、フェニル−C1~6−アルキレン、C5~10ヘテロ環−C1~6−アルキレン、C5~6−ヘテロアリール−C1~6−アルキレン、フェニル、SO2−CH3、SO2−CH2CH3およびSO2−NR2.22.3の中から選択される1個または複数の基で任意選択で置換されていてもよい、フェニルを表し、
あるいは、
2は、S、OおよびNの中から選択される1〜4個のヘテロ原子を含有し、かつハロゲン、OH、オキソおよびSHの中から選択される1個または複数の基で、またはOH、OR2.1、オキソ、ハロゲン、C1~6−アルキル、フェニルおよびNR2.22.3の中から選択される1個または複数の基で任意選択で置換されていてもよい、OR2.1、SR2.1、COOR2.1、COR2.1、C1~6−アルカノール、C3~10−シクロアルキル、フェニル、C1~6−アルキル、フェニル−C1~6−アルキレン、C5~6−ヘテロアリール−C1~6−アルキレン、C5~10ヘテロ環、C5~6−ヘテロアリール、C1~6−アルカノールおよびNR2.22.3の中から選択される1個または複数の基で任意選択で置換されていてもよい、単環式または二環式、飽和または不飽和C5~10ヘテロ環および単環式または二環式C5~6−ヘテロアリールの中から選択される基を表し、
4およびR5は、H、C1~6−アルキル、C6~10−アリール、−O−C1~6−アルキル、−NR’R’’、フルオロ、C1~6−フルオロアルキル、およびC1~6−フルオロアルコキシから独立に選択され、R’およびR’’は、HおよびC1~6−アルキルから独立に選択される。
また特に好ましいのは、式1の化合物、ならびにその薬理学的に許容される塩、ジアステレオマー、エナンチオマー、ラセミ体、水和物または溶媒和物を調製する方法であり、
NR12は一緒に、任意選択で架橋されていてもよく、N、OおよびSの中から選択される1個、2個または3個のヘテロ原子を含有し、かつOH、OR2.1、C1~6−アルカノール、オキソ、ハロゲン、C1~6−アルキル、C6~10−アリール、COOR2.1、CH2−NR2.2-COO−R2.1、CH2−NR2.2-CO−R2.1、CH2−NR2.2-CO−CH2−NR2.22.3、CH2−NR2.2-SO2−C1~3−アルキル、CH2−NR2.2-SO2−NR2.22.3、CH2−NR2.2-CO−NR2.22.3、CO−NR2.22.3、CH2−NR2.22.3およびNR2.22.3の中から選択される1個または複数の基で任意選択で置換されていてもよい、複素環式C4~7環を表す。
本発明は、好ましくは式1の化合物を調製する方法に関し、RAは、
Figure 2011500701
である。
また好ましいのは、式1の化合物を調製する方法であり、
Aは、F、Cl、Br、CF3、CHF2、CH2F、CN、OH、−メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、−O−メチル、O−エチル、−COOメチル、−COOエチル、SO2−(CH3)、SO−(CH3)、SO2−(CH2CH3)、SO−(CH2CH3)、フェニル、−メチレン−フェニル、−エチレン−フェニル、−NH2、−NH(CH3)、N(CH32、−メチレン−NH2、−メチレン−NH(CH3)、−メチレン−N(CH32、C3~6−シクロアルキル、−メチレン−C3~6−シクロアルキル、飽和または部分飽和5〜6員ヘテロ環、5〜6員ヘテロアリールおよび−Het(OH、F、Cl、Br、CF3、CHF2、CH2F、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、フェニル、−COO(CH3)、−O−メチルおよび−O−エチルからなる群の残基で任意選択で置換されていてもよい)からなる群で任意選択で置換されている、単環式5員または6員ヘテロアリール環を表し、
あるいは、
Aは、F、Cl、Br、CF3、CHF2、CH2F、CN、OH、−メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、−O−メチル、O−エチル、−COOメチル、−COOエチル、SO2−(CH3)、SO−(CH3)、SO2−(CH2CH3)、SO−(CH2CH3)、フェニル、−メチレン−フェニル、−エチレン−フェニル、−NH2、−NH(CH3)、N(CH32、−メチレン−NH2、−メチレン−NH(CH3)、−メチレン−N(CH32、−C3~6−シクロアルキル、−メチレン−C3~6−シクロアルキル、飽和、部分飽和または不飽和5〜6員ヘテロ環、5〜6員ヘテロアリール、メチレン−hetアリール、および−メチレン−Het(OH、F、Cl、Br、CF3、CHF2、CH2F、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、フェニル、−COO(CH3)、−O−メチルおよび−O−エチルからなる群から選択される残基で任意選択で置換されていてもよい)からなる群の残基で任意選択で置換されている、二環式9〜11員の飽和、不飽和または部分飽和ヘテロ環であり、
あるいは、
Aは、F、Cl、Br、CF3、CHF2、CH2F、CN、OH、−メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、−O−メチル、O−エチル、−COOメチル、−COOエチル、SO2−(CH3)、SO2−(CH2CH3)、フェニル、−メチレン(methyleen)−フェニル、−エチレン−フェニル、−NH2、−NH(CH3)、N(CH32、−メチレン(methyleen)−NH2、−メチレン−NH(CH3)、−メチレン−N(CH32、C3~6−シクロアルキル、メチレン−C3~6−シクロアルキル、Het、Hetアリール、−メチレン−Hetアリール、および−メチレン−Hetからなる群から選択される残基で任意選択で置換されている、ピロール、ピラゾール、フラン、チオフェン、チアゾール、イミダゾール、オキサゾール、ピリダジン、ピリミジン、ピラジン、チアジアゾール、オキサジアゾール、イソオキサゾール(isooxazole)、イソチアゾールおよびピリジンからなる群から選択される単環式5〜6員ヘテロアリール環であり、一方この残基は、OH、F、Cl、Br、CF3、CHF2、CH2F、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、フェニル、−COO(CH3)、−O−メチルおよび−O−エチルからなる群から選択される1個または複数の残基で任意選択でまた置換されていてもよく、
あるいは、
Aは、ベンゾオキサゾール、ベンゾジオキソール、ジヒドロベンゾジオキシン、ベンゾジオキシン、ベンゾイソオキサゾール、ベンゾチアゾール(benothiazole)、ベンゾイソチアゾール、チエノピリミジン、フロピリミジン(furopyrimidine)、チエノピリジン、フロピリミジン(furopyridine)、インドール、イソインドール、キノキサリン、ナフチリジン、ピリドピラジン、ピリドピリミジン、キノリン、イソキノリン、ベンゾイミダゾール、6、7、8、9−テトラヒドロ−5H−ピラジノ[2,3−d]アゼピン、ベンゾチオフェン、ベンゾフラン、キナゾリン、インダゾール、イソベンゾフランおよびプテリジンからなる群から選択される二環式9〜11員ヘテロ環であり、この残基は、F、Cl、Br、CF3、CHF2、CH2F、CN、OH、−メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、−O−メチル、O−エチル、−COOメチル、−COOエチル、SO2−(CH3)、SO2−(CH2CH3)、フェニル、−メチレン−フェニル、−エチレン−フェニル、−NH2、−NH(CH3)、N(CH32、−メチレン−NH2、−メチレン−NH(CH3)、−メチレン−N(CH32、C3~6−シクロアルキル、メチレン−C3~6−シクロアルキル、Het、Hetアリール、−メチレン−Hetアリールおよび−メチレン−Hetからなる群から選択されるさらなる残基で任意選択で置換されていてもよく、
この残基は、OH、F、Cl、Br、CF3、CHF2、CH2F、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、フェニル、−COO(CH3)、−O−メチルおよび−O−エチルからなる群から選択されるさらなる残基で任意選択でまた置換されていてもよい。
本発明は、好ましくはまた式1の化合物(R1は、Hまたはメチルである)、およびその薬理学的に許容される塩、ジアステレオマー、エナンチオマー、ラセミ体、水和物または溶媒和物を調製する方法に関する。
本発明は、好ましくはまた式1の化合物(R4およびR5はHまたはメチルである)、および薬理学的に許容される塩、ジアステレオマー、エナンチオマー、ラセミ体、水和物または溶媒和物を調製する方法に関する。
本発明は、好ましくはまた式1の化合物(R4およびR5はHである)、およびその薬理学的に許容される塩、ジアステレオマー、エナンチオマー、ラセミ体、水和物または溶媒和物を調製する方法に関する。
本発明は、好ましくはまた式1の化合物、およびその薬理学的に許容される塩、ジアステレオマー、エナンチオマー、ラセミ体、水和物または溶媒和物を調製する方法に関し、
NR12は一緒に、OH、OR2.1、CH2−OH、CH2−CH2−OH、オキソ、Cl、F、Br、メチル、エチル、プロピル、フェニル、COOR2.1、CH2−NR2.2-COO−R2.1、CH2−NR2.2-CO−R2.1、CH2−NR2.2-CO−CH2−NR2.22.3、CH2−NR2.2-SO2−C1~3−アルキル、CH2−NR2.2-SO2−NR2.22.3、CH2−NR2.2-CO−NR2.22.3、CO−NR2.22.3、CH2−NR2.22.3およびNR2.22.3の中から選択される1個または複数の基で任意選択で置換されていてもよい、ピロリジン環を形成する。
本発明は、好ましくはまた式1の化合物、およびその薬理学的に許容される塩、ジアステレオマー、エナンチオマー、ラセミ体、水和物または溶媒和物を調製する方法に関し、
2は、任意の位置で、OH、SHまたはハロゲンで、ならびに/またはOH、OR2.1、オキソ、ハロゲン、C1~6−アルキル、フェニルおよびNR2.22.3の中から選択される1個または複数の基で任意選択で置換されていてもよい、OR2.1、COOR2.1、NR2.22.3、CH2−NR2.22.3、C5~10−シクロアルキル、C5~10ヘテロ環、C1~6−アルキル、フェニル−C1~6−アルキレン、C5~10ヘテロ環−C1~6−アルキレン、C5~6−ヘテロアリール−C1~6−アルキレン、フェニル、SO2−CH3、SO2−CH2CH3およびSO2−NR2.22.3の中から選択される1個または複数の基で一置換または多置換されている、フェニルを表す。
本発明は、好ましくはまた式1の化合物、およびその薬理学的に許容される塩、ジアステレオマー、エナンチオマー、ラセミ体、水和物または溶媒和物を調製する方法に関し、
2は、2つのメタ位の少なくとも1つにおいて、OH、SHもしくはハロゲンで、またはOH、OR2.1、オキソ、ハロゲン、C1~6−アルキル、フェニルおよびNR2.22.3の中から選択される1個または複数の基で任意選択で置換されていてもよい、OR2.1、COOR2.1、NR2.22.3、CH2−NR2.22.3、C5~10−シクロアルキル、C5~10ヘテロ環、C1~6−アルキル、フェニル−C1~6−アルキレン、C5~10ヘテロ環−C1~6−アルキレン、C5~6−ヘテロアリール−C1~6−アルキレン、フェニルSO2−CH3、SO2−CH2CH3およびSO2−NR2.22.3の中から選択される1個または複数の基で置換されていてもよい、フェニルである。
本発明は、好ましくはまた式1の化合物、およびその薬理学的に許容される塩、ジアステレオマー、エナンチオマー、ラセミ体、水和物または溶媒和物を調製する方法に関し、
2は、2つのメタ位の少なくとも1つにおいて、メチル、F、Cl、OH、OR2.1、COOR2.1、NH2およびN(CH32の中から選択される1個または複数の基で置換されている、フェニルである。
本発明は、好ましくはまた式1の化合物、およびその薬理学的に許容される塩、ジアステレオマー、エナンチオマー、ラセミ体、水和物または溶媒和物を調製する上記の方法に関し、
2は、ハロゲンで任意選択で置換されていてもよく、かつOH、ハロゲン、OR2.1、オキソ、C1~6−アルキル、フェニル、COOR2.1、CH2−NR2.22.3およびNR2.22.3の中から選択される1個または複数の基で置換されていてもよい、OR2.1、COOR2.1、CONR2.22.3、SR2.1、フェニル、単環式または二環式C5~10ヘテロ環、C5~6−ヘテロアリール、単環式または二環式C5~10−シクロアルキル、CH2−NR2.22.3およびNR2.22.3の中から選択される1個または複数の基で任意選択で置換されていてもよい、C1~6−アルキルである。
本発明は、好ましくはまた式1の化合物、およびその薬理学的に許容される塩、ジアステレオマー、エナンチオマー、ラセミ体、水和物または溶媒和物を調製する上記の方法に関し、
2は、メチル、エチルまたはプロピルである。
本発明は、好ましくはまた式1の化合物、およびその薬理学的に許容される塩、ジアステレオマー、エナンチオマー、ラセミ体、水和物または溶媒和物を調製する上記の方法に関し、
2は、OH、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素、OR2.1、オキソ、C1~6−アルキル、フェニル、C1~3−アルカノール、CH2−NR2.22.3およびNR2.22.3の中から選択される1個または複数の基で任意選択で置換されていてもよい、OH、COOR2.1、CON(CH32、C1~6−アルキル、フェニル、シクロプロピルおよびNR2.22.3の中から選択される1個または複数の基で任意選択で置換されている、C1~6−アルキルである。
本発明は、好ましくはまた式1の化合物、およびその薬理学的に許容される塩、ジアステレオマー、エナンチオマー、ラセミ体、水和物または溶媒和物を調製する上記の方法に関し、
2は、OH、フェニル、COOR2.1、NH2の中から選択される1個または複数の基で置換されている、C1~6−アルキルであり、フェニルは、OH、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素、OR2.1、C1~6−アルキル、CH2−NH2、CH2(CH32、NH2およびN(CH32の中から選択される1個または複数の基で任意選択で置換されていてもよい。
本発明は、好ましくはまた式1の化合物、およびその薬理学的に許容される塩、ジアステレオマー、エナンチオマー、ラセミ体、水和物または溶媒和物を調製する方法に関し、
2は、式9による基であり、
Figure 2011500701
9
式中、
7は、OHまたはNH2であり、
6は、ハロゲン、OH、COOR2.1、OR2.1、NH2、C1~6−アルキル、C1~6−ハロアルキルおよびC1~6−アルカノールの中から選択される1個または複数の基で任意選択で置換されていてもよい、C1~6−アルキル、C5~10−ヘテロアリールおよびC6~10−アリール、好ましくはフェニルの中から選択される基である。
本発明は、好ましくはまた式1の化合物を調製する方法に関し、
2は、式9による基であり、
Figure 2011500701
9
式中、
7は、OHまたはNH2であり、
6は、メチル、エチル、プロピル、イソプロピルである。
本発明は、好ましくはまた式1の化合物を調製する方法に関し、
2は、スピロ位置において−OH、−CH2−OH、−CH2−CH2−OH、分岐もしくは非分岐のC3~6−アルカノール、−OR2.1、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチルおよびハロゲンの中から選択される基で置換されていてもよい、単環式C3~7−シクロアルキル環であり、R2.1は、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチルの中から選択し得る。
本発明は、好ましくはまた式1の化合物を調製する方法に関し、
2は、フッ素、塩素、臭素、OH、オキソおよびSHの中から選択される1個または複数の基で、またはOH、OR2.1、オキソ、ハロゲン、C1~6−アルキル、フェニルおよびNR2.22.3の中から選択される1個または複数の基で任意選択で置換されていてもよい、OR2.1、SR2.1、COOR2.1、COR2.1、C1~6−アルカノール、C3~10−シクロアルキル、フェニル、C1~6−アルキル、フェニル−C1~6−アルキレン、C5~10−ヘテロアリール−C1~6−アルキレン、C5~10ヘテロ環、C5~10−ヘテロアリールおよびNR2.22.3の中から選択される1個または複数の基で任意選択で置換されていてもよい、各場合N、OおよびSの中から選択される1個、2個または3個のヘテロ原子を有する単環式飽和3員、4員、5員、6員または7員ヘテロ環の中から選択される基を表し、
2.1は、H、またはOH、ハロゲン、C1~6−アルキルおよびフェニルの中から選択される1個または複数の基で任意選択で置換されていてもよい、C1~6−アルキル、C1~6−アルカノール、C1~3−ハロアルキル、単環式または二環式C3~10シクロアルキル、フェニル−C1~6−アルキレン、単環式または二環式C5~10−ヘテロアリール−C1~6−アルキレン、C3~10ヘテロ環−C1~6−アルキレン、C3~7−シクロアルキル−C1~6−アルキレン、フェニル、単環式または二環式C5~10−ヘテロアリールおよび単環式飽和、またはN、OおよびSの中から選択される1個、2個または3個のヘテロ原子を有する不飽和の5員、6員または7員ヘテロ環の中から選択される基を表し、
2.2およびR2.3は、互いに独立に、H、またはハロゲン、C1~6−アルキル、単環式または二環式C3~10シクロアルキル、フェニル−C1~6−アルキレン、C5~10−ヘテロアリール−C1~6−アルキレン、フェニル、単環式または二環式C3~10ヘテロ環、単環式または二環式C5~10−ヘテロアリール、CO−NH2、CO−NHCH3、CO−N(CH32、SO2(C1−C2−アルキル)、CO−R2.1およびCOOR2.1(OH、ハロゲン、C1~6−アルキル、フェニルおよびCOOR2.1の中から選択される1個または複数の基で任意選択で置換されていてもよい)の中から選択される基である。
本発明は、好ましくはまた式1の化合物、およびその薬理学的に許容される塩、ジアステレオマー、エナンチオマー、ラセミ体、水和物または溶媒和物を調製する方法に関し、
3は、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素またはCNを表す。
本発明は、好ましくはまた式1の化合物、およびその薬理学的に許容される塩、ジアステレオマー、エナンチオマー、ラセミ体、水和物または溶媒和物を調製する上記の方法に関し、
3は、基−CO−NR3.13.2を表し、
3.1およびR3.2は、互いに独立に、H、またはC1~6−アルキル、C2~6−アルケニル、C2~6−アルキニル、C6~10−アリール;C6~10−アリール−C1~6−アルキレン、C5~10−ヘテロアリール−C1~6−アルキレン、C5~10−ヘテロアリール−C1~6−アルキニレン、C5~10−ヘテロアリール−C1~6−アルケニレン、単環式または二環式C5~10ヘテロ環、C5~10ヘテロ環−C1~6−アルキレンおよび単環式または二環式C5~10−ヘテロアリールの中から選択される基であり、一方その基は各場合、OH、オキソ、ハロゲン、C1~6−アルキルおよびO−C1~6−アルキルの中から選択される1個または複数の基で任意選択で置換されていてもよい。
本発明は、好ましくはまた式1の化合物、およびその薬理学的に許容される塩、ジアステレオマー、エナンチオマー、ラセミ体、水和物または溶媒和物を調製する方法に関し、
3は、基−CO−NR3.13.2を表し、
3.1は、水素またはメチルであり、
3.2は、C1~6−アルキル、C2~6−アルケニル、C2~6−アルキニル、C6~10−アリール;C6~10−アリール−C1~6−アルキレン、C5~10−ヘテロアリール−C1~6−アルキレン、C5~10−ヘテロアリール−C1~6−アルキニレン、C5~10−ヘテロアリール−C1~6−アルケニレン、単環式または二環式C5~10ヘテロ環、C5~10ヘテロ環−C1~6−アルキレンおよび単環式または二環式C5~10−ヘテロアリールの中から選択される基を表し、一方その基は各場合、OH、オキソ、ハロゲン、C1~6−アルキルおよびO−C1~6−アルキルの中から選択される1個または複数の基で任意選択でその都度置換されていてもよい。
本発明は、好ましくはまた式1の化合物、およびその薬理学的に許容される塩、ジアステレオマー、エナンチオマー、ラセミ体、水和物または溶媒和物を調製する方法に関し、
3は、基−CO−NR3.13.2を表し、
3.1およびR3.2は、互いに独立に、H、またはC1~6−アルキル、フェニル;フェニル−C1~6−アルキレン、C5~6−ヘテロアリール−C1~6−アルキレン、C5~6−ヘテロアリール−C1~6−アルキニレン、C5~6−ヘテロアリール−C1~6−アルケニレン、単環式または二環式C5~10ヘテロ環、C5~10ヘテロ環−C1~6−アルキレンおよび単環式または二環式C5~10−ヘテロアリールの中から選択される基であり、一方その基は各場合、OH、オキソ、ハロゲン、C1~6−アルキルおよびO−C1~6−アルキルの中から選択される1個または複数の基で任意選択で置換されていてもよい。
本発明は、好ましくはまた式1の化合物、およびその薬理学的に許容される塩、ジアステレオマー、エナンチオマー、ラセミ体、水和物または溶媒和物を調製する方法に関し、
3は、基−NR3.3−CO−R3.4を表し、
3.3は、H、またはOH、OR2.1、オキソ、NH2、NR2.22.3、ハロゲン、C1~6−アルキルおよびC6~10−アリールの中から選択される1個または複数の基で任意選択で置換されていてもよい、C1~6−アルキル、C2~6−アルケニル、C2~6−アルキニル、C6~10−アリール;C6~10−アリール−C1~6−アルキレン、C5~10−ヘテロアリール−C1~6−アルキレン、C3~10ヘテロ環およびC5~10−ヘテロアリールの中から選択される基であり、
3.4は、H、またはOH、OR2.1、オキソ、NH2、NR2.22.3、ハロゲン、C1~6−アルキルおよびC6~10−アリールの中から選択される1個または複数の基で任意選択で置換されていてもよい、C1~6−アルキル、C2~6−アルケニル、C2~6−アルキニル、C1~6−アルカノール、OR2.1、CH2−O−CO−C1~6−アルキル、CH2NR2.22.3、NR2.22.3、C6~10−アリール;C6~10−アリール−C1~6−アルキレン、C5~10−ヘテロアリール−C1~6−アルキレン、O、SおよびNの中から選択される1個、2個または3個のヘテロ原子を有する単環式または二環式、飽和または不飽和C3~10−ヘテロ環、ならびにO、SおよびNの中から選択される1個、2個または3個のヘテロ原子を有する単環式または二環式C5~10−ヘテロアリールの中から選択される基である。
本発明は、好ましくはまた式1の化合物、およびその薬理学的に許容される塩、ジアステレオマー、エナンチオマー、ラセミ体、水和物または溶媒和物を調製する上記の方法に関し、
3は、基−NR3.3−CO−R3.4を表し、
3.3は、水素またはメチルであり、
3.4は、OH、OR2.1、オキソ、NH2、NR2.22.3、ハロゲン、C1~6−アルキルおよびC6~10−アリールの中から選択される1個または複数の基で任意選択で置換されていてもよい、C1~6−アルキル、C2~6−アルケニル、C2~6−アルキニル、C1~6−アルカノール、OR2.1、CH2−O−CO−C1~6−アルキル、CH2NR2.22.3、NR2.22.3、C6~10−アリール;C6~10−アリール−C1~6−アルキレン、C5~10−ヘテロアリール−C1~6−アルキレン、N;SおよびOの中から選択される1個、2個または3個のヘテロ原子を有する単環式または二環式、飽和または不飽和C3~10−ヘテロ環、ならびにN;SおよびOの中から選択される1個、2個または3個のヘテロ原子を有する単環式または二環式C5~10−ヘテロアリールの中から選択される基を表す。
本発明は、好ましくはまた式1の化合物、およびその薬理学的に許容される塩、ジアステレオマー、エナンチオマー、ラセミ体、水和物または溶媒和物を調製する方法に関し、
3は、基−NR3.3−CO−R3.4を表し、
3.3は、H、またはOH、OR2.1、オキソ、NH2、N(CH32、ハロゲン、C1~6−アルキルおよびフェニルの中から選択される1個または複数の基で任意選択で置換されていてもよい、C1~6−アルキル、フェニル;フェニル−C1~6−アルキレン、C5~10−ヘテロアリール−C1~6−アルキレン、C5~10−ヘテロ環およびC5~10−ヘテロアリールの中から選択される基であり、
3.4は、H、またはOH、OR2.1、オキソ、NH2、N(CH32、ハロゲン、C1~6−アルキルおよびフェニルの中から選択される1個または複数の基で任意選択で置換されていてもよい、C1~6−アルキル、C1~6−アルカノール、OR2.1、CH2−O−CO−C1~6−アルキル、CH2−NH2、CH2−N(CH32、NH2、N(CH32、フェニル;フェニル−C1~6−アルキレン、C5~10−ヘテロアリール−C1~6−アルキレン、N;SおよびOの中から選択される1個、2個または3個のヘテロ原子を有する単環式または二環式、飽和または不飽和C5~10ヘテロ環、ならびにN;SおよびOの中から選択される1個、2個または3個のヘテロ原子を有する単環式または二環式C5~10−ヘテロアリールの中から選択される基である。
本発明は、好ましくはまた式1の化合物を調製する上記の方法に関し、R4およびR5は、Hまたはメチルである。
好ましくは、本発明は、式1の化合物を調製する方法に関し、
Aは、
Figure 2011500701
を表し、
Zは、ハロゲンを表し、
Xは、SOを表し、
1は、Hまたはメチルを表し、
2は、Hまたはハロゲンで任意選択で置換されていてもよく、かつOH、ハロゲン、OR2.1、オキソ、C1~6−アルキル、C6~10−アリール、COOR2.1、CH2−NR2.22.3およびNR2.22.3の中から選択される1個または複数の基で任意選択で置換されていてもよい、OR2.1、COOR2.1、CONR2.22.3、SR2.1、C6~10−アリール、単環式または二環式C3~10ヘテロ環、単環式または二環式C5~10−ヘテロアリール、単環式または二環式C3~10−シクロアルキル、CH2−NR2.22.3およびNR2.22.3の中から選択される1個または複数の基で任意選択で置換されていてもよい、C1~10−アルキル、C2~6−アルケニルおよびC2~6−アルキニルの中から選択される基であり、
2.1は、H、またはOH、ハロゲン、C1~6−アルキルおよびC6~10−アリールの中から選択される1個または複数の基で任意選択で置換されていてもよい、C1~6−アルキル、C1~6−アルカノール、C1~3−ハロアルキル、単環式または二環式C3~10シクロアルキル、C6~10−アリール−C1~6−アルキレン、単環式または二環式C5~10−ヘテロアリール−C1~6−アルキレン、C3~10−ヘテロ環−C1~6−アルキレン、C3~10−シクロアルキル−C1~6−アルキレン、単環式または二環式C6~10−アリール、単環式または二環式C5~10−ヘテロアリールおよび単環式または二環式、飽和または不飽和ヘテロ環の中から選択される基であり、
2.2およびR2.3は、互いに独立に、H、またはハロゲン、C1~6−アルキル、単環式または二環式C3~10シクロアルキル、C6~10−アリール−C1~6−アルキレン、C5~10−ヘテロアリール−C1~6−アルキレン、単環式または二環式C6~10−アリール、単環式または二環式C3~10ヘテロ環、単環式または二環式C5~10−ヘテロアリール、CO−NH2、CO−NHCH3、CO−N(CH32、SO2(C1−C2−アルキル)、CO−R2.1およびCOOR2.1(OH、ハロゲン、C1~6−アルキル、C6~10−アリールおよびCOOR2.1の中から選択される1個または複数の基で任意選択で置換されていてもよい)の中から選択される基であり、
あるいは、R2は、1個または複数のC1~3−アルキル基で任意選択で架橋されていてもよく、かつOHもしくはハロゲンで、またはOH、OR2.1、オキソ、ハロゲン、C1~6−アルキル、フェニルおよびNR2.22.3の中から選択される1個または複数の基で任意選択で置換されていてもよい、分岐もしくは非分岐のC1~3−アルカノール、OR2.1、COOR2.1、SO2NR2.22.3、C5~10ヘテロ環、フェニル、C1~6−アルキル、フェニル−C1~6−アルキレン、C5~6−ヘテロアリール−C1~6−アルキレン、単環式もしくは二環式C5~10−シクロアルキルおよびNR2.22.3の中から選択される1個または複数の基で任意選択で一置換もしくは多置換されていてもよい、単環式または多環式C5~10−シクロアルキルを表し、
あるいはNR12は一緒に、任意選択で架橋されていてもよく、N、OおよびSの中から選択される1個、2個または3個のヘテロ原子を含有し、かつOH、OR2.1、C1~6−アルカノール、オキソ、ハロゲン、C1~6−アルキル、C6~10−アリール、COOR2.1、CH2−NR2.2-COO−R2.1、CH2−NR2.2-CO−R2.1、CH2−NR2.2-CO−CH2−NR2.22.3、CH2−NR2.2-SO2−C1~3−アルキル、CH2−NR2.2-SO2−NR2.22.3、CH2−NR2.2-CO−NR2.22.3、CO−NR2.22.3およびNR2.22.3の中から選択される1個または複数の基で任意選択で置換されていてもよい、複素環式C4~7環を表し、
3は、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素またはCNを表し、
4およびR5は、HおよびC1~6−アルキルから独立に選択される。
他の好ましい実施形態では、本発明は、式1の化合物を調製する方法に関し、
Aは、
Figure 2011500701
を表し、
2は、OR2.1、COOR2.1およびC6~10−アリール(R2.1は、Hである)の中から選択される1個または複数の基で任意選択で置換されていてもよく、C1~10−アルキルであり、
または、R2は、単環式C5~10−シクロアルキルを表し、
または、NR12は一緒に、複素環式C4~7環を表す。
さらに他の好ましい実施形態では、本発明は、式1の化合物を調製する方法に関し、
Aは、
Figure 2011500701
を表し、
Zは、塩化物を表し、
Xは、SOを表し、
1は、Hを表し、
4およびR5は、独立に、Hまたはメチルである。
さらに他の好ましい実施形態では、本発明は、式1の化合物を調製する方法に関し、
Aは、
Figure 2011500701
を表し、
Zは、塩化物を表し、
Xは、SOを表し、
1は、Hを表し、
3は、塩化物を表し、
4およびR5は、独立に、Hまたはメチルである。
本発明は、好ましくはまた式1の化合物、およびその薬理学的に許容される塩、ジアステレオマー、エナンチオマー、ラセミ体、水和物または溶媒和物を調製する上記の方法に関し、
1は、Hであり、
2は、H、メチル、エチル、プロピル、
Figure 2011500701
Figure 2011500701
Figure 2011500701
Figure 2011500701
Figure 2011500701
の中から選択され、
Aは、
Figure 2011500701
および
を表し、
3は、塩化物、シアン化物、
Figure 2011500701
Figure 2011500701
および臭化物の中から選択される。
本発明は、好ましくはまた式1の化合物、およびその薬理学的に許容される塩、ジアステレオマー、エナンチオマー、ラセミ体、水和物または溶媒和物を調製する上記の方法に関し、
1は、Hであり、
NR12は、
Figure 2011500701
Figure 2011500701
の中から選択され、
Aは、
Figure 2011500701
および
を表し、
3は、フッ化物、塩化物、臭化物、ニトリルまたはヒドロキシである。
本発明は、好ましくはまた式1の化合物、およびその薬理学的に許容される塩、ジアステレオマー、エナンチオマー、ラセミ体、水和物または溶媒和物を調製する上記の方法に関し、
1は、Hであり、
2は、
Figure 2011500701
の中から選択され、
Aは、
Figure 2011500701
の中から選択される。
式1の化合物およびその中で使用される中間体の調製方法
本発明は、式1の化合物であるジヒドロチエノピリミジン、およびその合成において使用される中間化合物の調製方法を対象とする。式6の中間化合物(スキーム1を参照されたい)は、それに続く反応ステップにおいてクロマトグラフィー精製の必要なしで出発チオエステルおよびα,β−不飽和エステルから形成することができるため、本発明の方法は、ジヒドロチエノピリミジンの大規模な合成に特に有用である。本発明の方法の他の利点は、式4の中間化合物が2位において置換4−フェニルピペラジン−1−イル部分を既に有し、したがって4−ヒドロキシル基はハロ基に変換され、次いでアミノ化され、所望の4−置換2−(4−フェニルピペラジン−1−イル)ジヒドロチエノピリミジンを得ることができることである。そのようなものとして、本発明の方法は、従来技術における制限を克服し、本発明は、2,4−ジハロ−ジヒドロチエノピリミジン中間体を生成し、それを次いで2つの異なる置換基によりアミノ化することを開示する。従来技術の方法は、クロマトグラフィーによる精製を必要とする望ましくない位置異性体の形成をもたらし、それがひいては(a)大規模な合成を阻害し、(b)望ましい生成物の全収率を大幅に減少させる。対照的に、本発明の方法における式4の中間体は、相当する4−ハライドに変換し、望ましいアミンによりアルキル化され、クロマトグラフィー精製を必要とせずに所望の生成物(式1)を得ることができる。最後に、式3の式2へのまたは式8の式1への立体選択的酸化を行い得る。本合成法におけるステップは、大規模な合成において行うことが困難で費用がかかり、潜在的に危険であることがある極めて高いまたは低い温度を必要としない。同様に、本開示の反応は、大規模な合成において実行可能でないマイクロ波放射を必要としない。
一般合成
Figure 2011500701
スキーム1は、式1の化合物の合成の一般法を例示し、RA、Ra、R1〜R5、ZおよびXは、本明細書に定義されている通りである。
ジアルキル3−チアアジペートは、塩基の存在下で相当するアルキル2−チオエチルエステルをα,β−不飽和アルキルエステルと反応させることによって形成される。塩基は、好ましくは有機塩基であり、好ましくは触媒量のみが使用される。当業者であれば、この反応に適した多くの有機塩基に精通しているであろう。好ましい塩基には、トリエチルアミンおよびピペリジンなどの第三級および第二級アミンが挙げられ、ピペリジンが最も好ましい。
蒸留またはクロマトグラフィー精製の必要がなく、ジアルキル3−チアアジペートは、アミン塩基および有機金属触媒またはルイス酸(TiCl4、(i−PrO)2TiCl2、(i−PrO)3TiClおよび(i−PrO)TiCl3など)の存在下でアルキル3−オキソテトラヒドロチオフェン−2−カルボキシレートに環化することができる。例えば、Ti(OR)nClm(式中、Rはアルキルであり、n=1〜3およびm+n=4である)を使用し得る。好ましいルイス酸は、TiCl3(OiPr)である。BINOL、置換BINOL、キラルジオール、BINAP、DuPhos、Taddol、およびタルトレートなどのキラルリガンドを加えることによって、上述の触媒のキラル変異体を使用することもまた可能である。位置選択的ディークマン縮合を促進することが知られている他の可能な試薬は、下記の式の化合物またはルイス酸である。SnX4、CuX2およびNiX2(Xは、Cl、BrおよびOTfから選択される)。これは網羅的な一覧ではなく、当業者であれば、他の適切な有機金属触媒を承知しているであろう。適切なアミン塩基は、当業者に公知である。しかし、第三級アミン塩基、例えば、トリエチルアミンおよびジイソプロピル−エチルアミンが好ましい。好ましい溶媒は、ジクロロメタンである。トルエン、クロロホルムおよびCCl4などの他の溶媒をまた使用することができる。酸クエンチが使用される場合、これらに限定されないがHClまたはH2SO4などの酸を使用し得る。MgSO4を通す濾過を省略し、またはNa2SO4、セライト、木炭などの異なる媒体を通す濾過によって置き換えることができる。この反応を行う温度範囲は、0℃〜−78℃である。式6の中間体を調製するこの方法は、それに続くステップまたは全体の合成がクロマトグラフィー精製を必要とせずに行い得ることを確実にする。
高真空蒸留またはクロマトグラフィー精製なしに、アルキル3−オキソテトラヒドロチオフェン−2−カルボキシレートを、グアニジン中間体と反応させて、式4の中間化合物を形成することができる。この反応は、塩基の存在下で行われる。当業者であれば、この反応のための適切な塩基について理解しているであろう。好ましくは、塩基は有機金属塩基であり、t−BuOK、t−BuONa、NaOCH3、NaOEt、n−BuLi、t−BuLi、NaOHまたはNaHなどを、他の溶媒(例えば、MeOH、i−PrOH、t−BuOH)と組み合わせて使用することができる。最も好ましい塩基は、NaOCH3である。ピリジン、ピロリジン、トリエチルアミン、またはDIPEAなどの他の有機アミン塩基をまた使用し得る。多くの異なる有機溶媒をこの反応において使用することができる。当業者であれば、特に選択した塩基を考慮して何がこの反応に適するかを承知しているであろう。NaOCH3が塩基として使用される場合、メタノールを溶媒として使用することが好ましい。この反応物は典型的には、室温を超えて加熱され、さらに好ましくは反応物は約60℃以上に加熱され、またはメタノールが溶媒である場合、反応物は好ましくは加熱還流させる。酸クエンチが使用される場合、これはHCl、H2SO4またはAcOHなどの酸中で行ってもよい。グアニジンの様々な塩の形態およびその遊離塩基では環化縮合が起こる。
クロマトグラフィー精製なしで、次いで中間体4は、中間体3に変換することができる。例えば、ヒドロキシル基は、トシレート、メシレート、ベシレート、ブロシレート、トリフレート(trifylate)またはノシレートなどの、スルホニルまたはスルホン化脱離基に変換することができる。アルコールは、多くの異なる試薬および反応条件を使用して相当するハロゲン化物に変換してもよく、文献はそれらの例で充実しているため、当業者であればこれらに精通しているであろう。1つの可能性は、式POZ3(Zは、ハロゲンである)の試薬を使用することである。ヒドロキシル基をハロゲン化物に変換することは、好ましい方法である。最も好ましいハロゲン化物は、ZがClであるものである。この反応のために好ましい試薬は、POCl3、SOCl2、SO2Cl2、(COCl)2、PCl5、POCl3/PCl5、Cl2およびNCSである。他の可能性は、脱離基をヒドロキシル基の位置に結合させることに関する。適切な脱離基にはFが挙げられ、非ハロゲン化物脱離基には、それだけに限らないが、NO2およびN2が挙げられる。溶媒は選択した試薬によって異なってもよいが、POCl3を使用するときは、CH3CN、CH2Cl2、トルエン、CHCl3およびジエチルエーテルなどの非プロトン性有機溶媒が最良である。大規模な合成のために、好ましくはCH3CNを溶媒として使用する。この反応は室温で行い得るが、反応物を約50℃以上に加熱することが好ましく、それを約60℃以上に加熱することがより好ましい。同様に、当業者であれば、ヒドロキシル基をスルホニル脱離基に変換する試薬および条件を承知しているであろう。典型的には、これは相当するハロゲン化スルホニルを使用して行われ、例えば塩化トシルを使用してトシレートを形成することができる。
クロマトグラフィー精製なしで、中間体3は、塩基条件下にて所望の置換アミン(NR12)でアミノ化し、式8のジヒドロチエノピリミジン化合物を得ることができる。この反応のための適切な塩基には、それだけに限らないが、アミン、NaH、t−BuONa、t−buOK、DBU、KN(TMS)2、NaN(TMS)2、LiN(TMS)2、およびLDAが挙げられる。他の塩基には、i−Pr2NEt、Et3N、モルホリンおよびピリジンが挙げられる。この反応のために好ましい塩基は、トリエチルアミンおよびジイソプロピルエチルアミンなどの第三級アミノ塩基である。当業者であれば、この反応に適した溶媒、例えば、THF、ジグリム、DMSO、NMP、DMAc、アセトニトリルおよび水を承知しているであろう。好ましい溶媒は、DMSOである。この反応は室温で行うことができるが、それを約60℃以上に、さらに好ましくは約80℃に加熱することが好ましい。
式8のジヒドロチエノピリミジン化合物は、酸化することができる。硫化物の酸化は、多くの異なる試薬および条件を使用して行うことができ、文献はそれらの例で充実しているため、当業者であればこれらを承知しているであろう。また、当業者であれば、エナンチオ選択性を実現するための酸化反応において使用することができるキラル触媒を理解しているであろう。例えば、立体選択的酸化は、キラル配位子/金属または化学量論的酸化剤および溶媒の存在下で行い得る。キラル配位子/金属は、Ti/BINOL、置換BINOL、WO3/キラル配位子、Davisオキサジリジン、D−epoxone/oxone、Mn/サレン、Ti/ヒドロベンゾイン変異体、Ti/マンデル酸、TiDET、V(acac)2またはFe(acac)3/キラル配位子でよく、一方化学量論的酸化剤は、クメンヒドロペルオキシド、過酸化水素、t−ブチルヒドロペルオキシド溶液、MCPBA、過安息香酸、oxoneまたはジオキシランでよい。ヒドロペルオキシド溶液は、溶媒、例えば、デカン、ノナン、トルエンおよび水中で作製することができる。この反応に適した溶媒には、例えば、トルエン、塩化メチレン、クロロホルム、アセトニトリル、THFまたはフルオロベンゼンが上げられる。好ましくは、酸化は、t−ブチルヒドロペルオキシドを使用して行われ、さらに好ましくは酸化は、t−ブチルヒドロペルオキシド、Ti(i−PrO)4および(S)−ヒドロベンゾインを使用して行われ、非常に過剰なR−エナンチオマーが得られる。
代わりに、クロマトグラフィー精製なしに、中間体3を上記のように酸化して、式2の中間化合物を得ることができる。その後、式2の中間化合物は、上記のように置換アミンでアミノ化し、所望の式1の化合物を得ることができる。
特定の合成
Figure 2011500701
スキーム2は、3−オキソ−テトラヒドロチオフェン(tetrhydrothiophene)−2−カルボン酸エステルの実用的および位置選択的合成を例示する。NaOMe、NaH、R3Nなどの塩基の代わりにルイス酸触媒、例えば、Ti(OiPr)Cl3を使用することによって、6の形成が選択的であり、望ましくない位置異性体の形成(例えば、反応式1のa3を参照されたい)がなくなることを確実にする。この位置選択的形成は、労働集約的クロマトグラフィー分離の必要性をなくし、所望の異性体6の全収率を増加させる。さらに、反応および後処理の間に塩基性条件をなくすことは、下流の生成物分解を防止する。Ti(OiPr)Cl3の使用は、TiCl4などの他のルイス酸が使用されるときに生じる塩素化および脱離生成物の形成を防止するために特に有用である。
Figure 2011500701
下記の実験は、スキーム3において例示されている特定の合成に関する。
4−(4−クロロ−フェニル(phyenyl))−ピペラジン−1−カルボキサミド(5a):
1−(4−クロロフェニル)ピペラジン(20.01g)のエタノール(60mL)懸濁液に、10.44gのピラゾール−1−カルボキサミジン塩酸塩および55mLのジイソプロピルエチルアミンを加える。次いで、反応物を撹拌して還流させる。6時間後、さらなる1.50gのピラゾール(0.14g)を充填する。さらに1時間還流した後、反応混合物を周囲温度に冷却する。濁った混合物を、約半分の容量に濃縮する。水(30mL)を充填し、混合物を一晩撹拌する。白色固体を濾過し、水ですすぎ(2×10mL)、減圧下で50℃にて乾燥させ、11.88gの4−(4−クロロ−フェニル(phyenyl))−ピペラジン−1−カルボキサミドを白色の固体として得る。濁った濾液をさらに濃縮し、生成物の第2の回収物を沈殿させ、乾燥し、5.13gの4−(4−クロロ−フェニル(phyenyl))−ピペラジン−1−カルボキサミド(99%全収率)を得る。
メチル3−オキソテトラヒドロチオフェン−2−カルボキシレート(6a):
TiCl4(668mL、1.0MのCH2Cl2)を温度プローブ、機械式撹拌機および滴下漏斗を備えた不活性で乾燥した2Lのジャケット付き反応器に充填する。溶液を−10℃に冷却する。−10℃でイソプロパノール(51mL)を充填し、混合物を30分間撹拌する。ジメチル3−チアアジペート(メチル3−[(2−メトキシ−2−オキソエチル)チオ]プロパノエート、(7a、120g)およびCH2Cl2(500mL)の溶液を、内部温度を−10℃またはそれ未満に維持しながら1時間に亘りゆっくり充填する。反応混合物を−10℃で30分間撹拌する。内部温度を−10℃またはそれ未満に維持しながら、Et3N(287mL)を一滴ずつ1時間に亘り充填する。完全に加えると、1〜2時間撹拌し、次いで混合物を−10℃に冷却し、3NのHCl(約800mL)を充填する。混合物を30℃に温め、最低1時間激しく撹拌する。有機層を集め、水相をジクロロメタンで2度抽出する(洗浄毎に500mL)。合わせた有機部分を水で2度洗浄する(約500mL)。MgSO4の薄いパッドを通して溶液を濾過し、ジクロロメタンですすぐ。揮発性物質を蒸留によって除去し(温度=25℃、圧力=35torr)、茶色の油(116g、75%アッセイ、87%収率)を得る。粗材料を直ちに使用し、または使えるようになるまでそれを窒素もしくはアルゴンのブランケット下で冷却して保存する。NMRによって、生成物はケト:エノール互変異性体の概ね12:1混合物である。1H NMR (400MHz,CDCl3) ケト互変異性体: δ 4.03 (s, 1H), 3.77 (s, 3H), 3.31 (ddd, J = 7.5, 8.0, 11.5 Hz, 1H), 3.05 (ddd, J = 3.5, 8.0, 11.5 Hz, 1H), 2.84 (ddd, J = 3.5, 7.5, 18.0 Hz, 1H), 2.66 (ddd, J = 8.5, 8.5, 18.0 Hz, 1H; エノール互変異性体: 10.47 (s, 1H), 3.80 (s, 3H), 3.13 (dd, J = 8.5, 8.5 Hz, 2H), 2.95 (dd, J = 8.5, 8.5 Hz, 2H); GCMS、C6H8O3S (M+): 計算値 160, 実測値 160.
さらに、下記の類似体は、記載したばかりである実験的方法によって調製する。
Figure 2011500701
2−[4−(4−クロロ−フェニル)−ピペラジン−1−イル]−6,7−ジヒドロ−チエノ[3,2−d]ピリミジン−4−オール(4a):
グアニジン(5、70g)を、冷却ジャケット、熱電対温度計、機械式撹拌機およびN2ラインを備えた不活性化反応器中に充填する。メタノール(140mL)を充填する。25%NaOMe溶液をメタノール(224mL)中に充填する。メチル3−オキソテトラヒドロチオフェン−2−カルボキシレート(6a、62.1g)を反応器に充填する。還流させながら3〜7時間撹拌する。混合物を22〜25℃に冷却する。上記の2MのHCl(約250mL溶液で、混合物をゆっくりとpH=6に中和する。混合物を22〜25℃で(最低)3時間撹拌する。このように得られた固体を濾過によって集める。ケーキをイソプロパノールで2度(洗浄毎に約50mL)、および水で2〜5度(洗浄毎に約50mL)洗浄する。濾過用漏斗中でケーキを最低2時間空気乾燥させる。真空オーブン中50℃で減圧下にて一晩乾燥させ、56.2g(55%)の生成物をオフホワイトの固体として得る。1H NMR (400MHz,CDCl3) δ 11.51 (s, 1H), 7.25-7.35 (m, 2H), 6.95-7.05 (m, 2H), 3.70-3.76 (m, 2H), 3.16-3.24 (m, 4H), 3.25(dd, J = 8.0, 8.0 Hz, 2H), 3.07 (dd, J = 8.5, 8.5 Hz, 2H); 13C NMR (400MHz, CDCl3) δ 150.5, 129.6, 123.7, 118.1, 48.6, 45.3, 38.5, 28.9 (シグナル8本が重複の為、不明). LCMS (ESI)、C16H18ClN4OS (M+H)+: 計算値 349.1, 実測値 349.1.
4−クロロ−2−[4−(4−クロロ−フェニル)−ピペラジン−1−イル]−6,7−ジヒドロ−チエノ[3,2−d]ピリミジン(3a):
2−[4−(4−クロロ−フェニル)−ピペラジン−1−イル]−6,7−ジヒドロ−チエノ[3,2−d]ピリミジン−4−オール(4a、50.4g)を、機械式撹拌機、熱電対温度計、滴下漏斗およびN2ラインを備えた不活性化乾燥ジャケット付き反応器中に充填する。アセトニトリル(250mL)続いてPOCl3(14.8mL)を、温度を25〜35℃に保持しながら反応器中に充填する。60℃で4〜6時間撹拌し、次いで内部温度を23±2℃とする。異なる反応器中で、2NのNaOH(約250mL)水溶液を調製する。第1の反応器の内容物を、温度を20℃未満に保持しながら、2NのNaOHを含有する反応器に注ぐ。上記の混合物を23±2℃で16時間撹拌し、固体を濾過によって集める。ケーキを水で3〜5度(洗浄毎に約50mL)洗浄し、ケーキを3〜4時間空気乾燥(吸引)させ、次いで真空オーブン中で50℃にて最低16時間乾燥を続ける。このように得られた固体(96.0g、95%)を適切な容器に移し、窒素またはアルゴン下で保存する。NMR (400MHz,CDCl3) δ 7.18-7.26 (m, 2H), 6.82-6.93 (m, 2H), 3.88-3.94 (m, 4H), 3.22-3.36 (m, 4H), 3.15-3.21 (m, 4H); 13C NMR (400MHz, CDCl3) δ 172.8, 160.4, 152.9, 150.1, 129.4, 125.4, 119.8, 118.1, 77.6, 49.6, 44.4, 38.0, 29.3 (シグナル4本が重複の為、不明); LCMS (ESI)、C16H17Cl2N4S (M+H)+: 計算値 367.1, 実測値 367.0.
(R)−4−クロロ−2−[4−(4−クロロ−フェニル)−ピペラジン−1−イル]−6,7−ジヒドロ−チエノ[3,2−d]ピリミジン5−オキシド(2a):
400rpmで機械撹拌するジャケット付き反応器を使用して、(S)−ヒドロベンゾイン(292mg)およびトルエン(50mL)、続いてTi(i−PrO)4(0.20mL)および水(0.25mL)を充填する。混合物を20℃で30分間撹拌し、次いで4−クロロ−2−[4−(4−クロロ−フェニル)−ピペラジン−1−イル]−6,7−ジヒドロ−チエノ[3,2−d]ピリミジン(3a、5.00g)を充填し、混合物を20℃で15分間撹拌し、続いて0℃に冷却する(20分かかる)。TBHP(70%水性)(0.75mL)を反応混合物に充填し、0℃で23時間撹拌する。反応は、96%変換および89%eeに達した。5%Na2SO3(20mL)でクエンチする。層を分離し、水層をジクロロメタン(50mL)で抽出する。有機層を合わせ、水(20mL)で洗浄し、乾燥させ(MgSO4)、濾過し、濃縮し、所望のスルホキシド(4.6g、88%収率、89%ee)を得る。生成物は、THF/水(5:1)から良好な回収率で再結晶して、>96%eeの物質を生じ得る。NMR (400MHz,CDCl3) δ 7.16-7.26 (m, 2H), 6.80-6.90 (m, 2H), 3.90-4.20 (m, 4H), 3.75-3.90 (m, 1H), 3.00-3.30 (m, 7 H); 13C NMR (400MHz, CDCl3) δ 177.5, 162.5, 160.7, 149.8, 129.4, 125.7, 123.9, 118.2, 49.6, 46.5, 44.7, 44.4, 33.7 (シグナル3本が重複の為、不明); LCMS (ESI)、C16H17Cl2N4OS (M+H)+: 計算値 383.1, 実測値 383.0.
さらなる実施例
下記の化合物を、下記で詳述するように様々なアミンまたはアミノ酸による上記の(R)−4−クロロ−2−[4−(4−クロロ−フェニル)−ピペラジン−1−イル]−6,7−ジヒドロ−チエノ[3,2−d]ピリミジン−5−オキシド(2)のアミノ化によって調製する。
(R)−2−{(R)−2−[4−(4−クロロ−フェニル)−ピペラジン−1−イル]−5−オキソ−6,7−ジヒドロ−5H−5λ4−チエノ[3,2−d]ピリミジン−4−イルアミノ}−3−メチル−酪酸メチルエステル:
Figure 2011500701
(R)−4−クロロ−2−[4−(4−クロロ−フェニル)−ピペラジン−1−イル]−6,7−ジヒドロ−チエノ[3,2−d]ピリミジン−5−オキシドおよびD−バリンメチルエステル(1.3当量)から出発して、(R)−2−{(R)−2−[4−(4−クロロ−フェニル)−ピペラジン−1−イル]−5−オキソ−6,7−ジヒドロ−5H−5λ4−チエノ[3,2−d]ピリミジン−4−イルアミノ}−3−メチル−ブタン−1−オールの形成のための手順(IPA再結晶を省略することを除いて)に従った。これによって、85%収率で得られる粗生成物がもたらされた。1H NMR (500MHz,CDCl3) δ 7.18-7.26 (m, 2H), 6.82-6.90 (m, 2H), 5.78 (d, J = 6.5 Hz, 1H), 4.59 (dd, J = 7.0, 7.0 Hz, 1H), 3.98 (bs, 4H), 3.72 (s, 3H), 3.62 (ddd, J = 7.5, 7.5, 15.0 Hz, 1H), 3.36 (ddd, J = 8.0, 8.0, 15.0 Hz, 1H), 3.10-3.20 (m, 4H), 2.95-3.10 (m 2H), 2.23 (m, 1H), 1.00-1.07 (m, 6H); 13C NMR (500MHz, CDCl3) δ 174.8, 172.8, 163.1, 159.8, 150.2, 129.4, 125.4, 118.0, 109.0, 59.6, 59.5, 52.3, 50.4, 49.7, 44.1, 33.0, 31.3, 19.4, 19.1 (シグナル3本が重複の為、不明). LCMS (ESI)、C22H29ClN5O3S (M+H)+: 計算値 478.2, 実測値 478.1.
(R)−2−{(R)−2−[4−(4−クロロ−フェニル)−ピペラジン−1−イル]−5−オキソ−6,7−ジヒドロ−5H−5λ4−チエノ[3,2−d]ピリミジン−4−イルアミノ}−3−メチル−ブタン−1−オール:
Figure 2011500701
(R)−4−クロロ−2−[4−(4−クロロ−フェニル)−ピペラジン−1−イル]−6,7−ジヒドロ−チエノ[3,2−d]ピリミジン−5−オキシド(0.10g)、D−バリノール(46.8mg)、およびDMSO(2mL)を、温度プローブ、窒素吸気口および撹拌棒を備えた三つ口丸底フラスコに充填する。ジイソプロピルエチルアミン(0.1mL)を充填し、混合物を撹拌しながら80℃に2時間加熱する。混合物を周囲温度に冷却し、水をゆっくりと充填し(3〜5mL)、これによって生成物はオフホワイトの固体として沈殿する。固体を濾過し、それを水ですすぐ。固体を真空下にて50℃で12時間乾燥させ、(R)−2−{(R)−2−[4−(4−クロロ−フェニル)−ピペラジン−1−イル]−5−オキソ−6,7−ジヒドロ−5H−5λ4−チエノ[3,2−d]ピリミジン−4−イルアミノ}−3−メチル−ブタン−1−オール(0.21g、92%収率)をオフホワイトの固体として得る。IPA/H2O(15容量/0.5容量)から再結晶し、>99%純度の物質を得る。1H NMR (400MHz,CDCl3) δ 7.16-7.26 (m, 2H), 7.00 (bs, 1H), 6.80-6.90 (m, 2H), 4.02-4.12 (m, 1H), 3.90-4.00 (m, 4H), 3.68-3.85 (m, 3H), 3.55-3.65 (m, 1H), 3.35-3.45 (m, 1H), 3.12-3.20 (m, 4H), 2.94-3.08 (m, 2H), 1.92-2.06 (m, 1H), 0.95 (d, J = 6.5 Hz, 3H), 0.90 (d, J = 6.5 Hz, 3H); 13C NMR (400MHz, CDCl3) δ 174.6, 163.1, 160.4, 150.1, 129.4, 125.3, 118.0, 107.6, 63.9, 58.6, 49.6, 44.1, 33.0, 29.7, 20.2, 19.8 (シグナル5本が重複の為、不明); LCMS (ESI)、C21H29ClN5O2S (M+H)+: 計算値 450.2, 実測値 450.1.
{(R)−2−[4−(4−クロロ−フェニル)−ピペラジン−1−イル]−5−オキソ−6,7−ジヒドロ−5H−5λ4−チエノ[3,2−d]ピリミジン−4−イル}−((S)−1−フェニル−エチル)−アミン:
Figure 2011500701
(R)−4−クロロ−2−[4−(4−クロロ−フェニル)−ピペラジン−1−イル]−6,7−ジヒドロ−チエノ[3,2−d]ピリミジン−5−オキシドおよび(S)−メチル−ベンジルアミンから出発して、(R)−2−{(R)−2−[4−(4−クロロ−フェニル)−ピペラジン−1−イル]−5−オキソ−6,7−ジヒドロ−5H−5λ4−チエノ[3,2−d]ピリミジン−4−イルアミノ}−3−メチル−ブタン−1−オールの形成のための手順(IPA/H2O再結晶をIPA/H2O洗浄に切り替える)に従った。これによって、57%収率で得る精製した生成物がもたらされた。1H NMR (400MHz,CDCl3) δ 7.18-7.28 (m, 4H), 7.05-7.17 (m, 3H), 6.80-6.90 (m, 2H), 6.52 (d, J = 5.6 Hz, 1H), 5.19 (dddd, J = 7.0, 7.0, 7.0, 7.0 Hz, 1H), 3.80-4.00 (m, 4H), 3.58 (ddd, J = 8.0, 8.0, 16.0 Hz, 1H), 3.34 (ddd, J = 8.0, 8.0, 16.0 Hz, 1H), 2.90-3.20 (m, 6H), 1.55 (d, J = 7.2 Hz, 3H); 13C NMR (400MHz, CDCl3) δ 174.6, 163.2, 159.2, 150.2, 144.4, 129.4, 128.6, 127.1, 126.3, 125.3, 118.0, 108.5, 51.1, 50.2, 49.6, 44.1, 33.0, 23.2 (シグナル6本が重複の為、不明); LCMS (ESI)、C24H27ClN5OS (M+H)+: 計算値 468.2, 実測値 468.3.
{(R)−2−[4−(4−クロロ−フェニル)−ピペラジン−1−イル]−5−オキソ−6,7−ジヒドロ−5H−5λ4−チエノ[3,2−d]ピリミジン−4−イル}−シクロヘキシル−アミン:
Figure 2011500701
(R)−4−クロロ−2−[4−(4−クロロ−フェニル)−ピペラジン−1−イル]−6,7−ジヒドロ−チエノ[3,2−d]ピリミジン−5−オキシドおよびシクロヘキシルアミンから出発して、(R)−2−{(R)−2−[4−(4−クロロ−フェニル)−ピペラジン−1−イル]−5−オキソ−6,7−ジヒドロ−5H−5λ4−チエノ[3,2−d]ピリミジン−4−イルアミノ}−3−メチル−ブタン−1−オールの形成のための手順(IPA/H2O再結晶をIPA/H2O洗浄に切り替える)に従った。精製した生成物を、77%収率で得た。1H NMR (400MHz,CDCl3) δ 7.18-7.24 (m, 2H), 6.80-6.90 (m, 2H), 5.77 (d, J = 7.2 Hz, 1H), 3.88-4.02 (m, 5H), 3.58 (ddd, J = 7.5, 7.5, 15.0 Hz, 1H), 3.31 (ddd, J = 8.0, 8.0, 15.5 Hz, 1H), 3.12-3.22 (m, 4H), 2.90-3.06 (m, 2H), 1.10-2.00 (m, 10H); 13C NMR (400MHz, CDCl3) δ 174.3, 163.4, 159.3, 150.2, 129.3, 125.3, 118.0, 108.5, 50.1, 50.0, 49.6, 44.1, 33.1, 33.0, 32.8, 25.9, 25.4, 25.3 (シグナル4本が重複の為、不明); LCMS (ESI)、C22H29ClN5OS (M+H)+: 計算値 446.2, 実測値 446.2.
(R)−2−[4−(4−クロロ−フェニル)−ピペラジン−1−イル]−4−ピペリジン−1−イル−6,7−ジヒドロ−チエノ[3,2−d]ピリミジン5−オキシド:
Figure 2011500701
(R)−4−クロロ−2−[4−(4−クロロ−フェニル)−ピペラジン−1−イル]−6,7−ジヒドロ−チエノ[3,2−D]ピリミジン−5−オキシドおよびピペリジンから出発して、(R)−2−{(R)−2−[4−(4−クロロ−フェニル)−ピペラジン−1−イル]−5−オキソ−6,7−ジヒドロ−5H−5λ4−チエノ[3,2−D]ピリミジン−4−イルアミノ}−3−メチル−ブタン−1−オールの形成のための手順(IPA/H2O再結晶をIPA/H2O洗浄に切り替える)に従った。精製した生成物を、61%収率で得た。
1H NMR (400MHz,CDCl3) δ 7.18-7.24 (m, 2H), 6.80-6.90 (m, 2H), 3.95-4.00 (m, 4H), 3.80-3.95 (m, 4H), 3.68 (ddd, J = 8.0, 8.0, 16.0 Hz, 1H), 3.13-3.20 (m, 4H), 2.96-3.13 (m, 3H), 1.60-1.80 (m, 6H); 13C NMR (400MHz, CDCL3) δ 177.7, 162.3, 159.9, 150.2, 129.4, 125.3, 118.0, 109.8, 49.7, 48.3, 48.0, 44.1, 32.8, 26.1, 24.9 (シグナル6本が重複の為、不明); LCMS (ESI)、C21H27ClN5OS (M+H)+: 計算値 432.2, 実測値 432.3.
本明細書に記載されている合成方法に類似して調製することができるジヒドロチエノピリミジン化合物の他の例は、参照によりその全体が組み込まれている米国特許出願公開第2008/0096882号において見出される。これらの化合物は、PDE4−阻害剤として適しており、1μmol以下のIC50値を有する。

Claims (36)

  1. 式1のジヒドロチエノピリミジン化合物の調製方法であって、
    Figure 2011500701
    1,
    a.式4の中間体をハロゲン化し、スルホン化し、または脱離基と結合させて、
    Figure 2011500701
    4,
    式3の中間体を得るステップと、
    Figure 2011500701
    3;
    b.式3の中間体を立体選択的に酸化して、式2の中間体を得るステップと、
    Figure 2011500701
    2;
    c.式2の中間体を式HNR12の試薬と反応させて、式1の化合物を得るステップと
    を含み、
    前記中間体のクロマトグラフィー精製の必要なく反応ステップが行われ、
    Aは、ハロゲン、C1~3−フルオロアルキル、CN、OH、オキソ、−C1~6−アルキル、−O−R2.1、−COOR2.1、SO−R2.1、SO2−R2.1、C6~10−アリール、C1~3−アルキレン−C6~10−アリール、−C1~3−アルキレン−NR2.22.3、−NR2.22.3、C3~10−シクロアルキル、C1~3−アルキレン−C3~10−シクロアルキル、Het、Hetアリール、C1~3−アルキレン−Hetアリール、およびC1~3−アルキレン−Het(OH、ハロゲン、−C1~3−フルオロアルキル、C1~6−アルキル、C6~10−アリール、−COO(C1~3−アルキル)およびO−(C1~3−アルキル)の中から選択される残基で置換されていてもよい)からなる群から選択される残基で置換されていてもよい、Het、Hetアリールからなる群の中から選択される残基を表し、
    Hetは、N、SまたはOの中から独立に選択される1個、2個、3個または4個のヘテロ原子を含有する3〜11員の単環式または二環式の飽和または部分飽和ヘテロ環であり、
    Hetアリールは、N、SまたはOの中から独立に選択される1個、2個、3個または4個のヘテロ原子を含有する5〜11員の単環式または二環式ヘテロアリールであり、
    シクロアルキルは、飽和または部分飽和であり、
    あるいは、
    Aは、
    Figure 2011500701
    を表し、
    Zは、ハロゲン;トシレート、メシレート、ベシレート、ブロシレート、トリフレート(trifylate)およびノシレートから選択されるスルホニルもしくはスルホナート脱離基;またはF、NO2もしくはN2から選択される脱離基を表し、
    Xは、SOまたはSO2を表し、
    1は、H、C1~6−アルキル、C2~6−アルケニル、C2~6−アルキニル、C6~10−アリール、C6~10−アリール−C1~6−アルキレンまたはC5~10−ヘテロアリール−C1~6−アルキレンを表し、
    2は、H、またはハロゲンで置換されていてもよく、かつOH、ハロゲン、OR2.1、オキソ、C1~6−アルキル、C6~10−アリール、COOR2.1、CH2−NR2.22.3およびNR2.22.3の中から選択される1個または複数の基で置換されていてもよい、OR2.1、COOR2.1、CONR2.22.3、SR2.1、C6~10−アリール、単環式または二環式C3~10ヘテロ環、単環式または二環式C5~10−ヘテロアリール、単環式または二環式C3~10−シクロアルキル、CH2−NR2.22.3およびNR2.22.3の中から選択される1個または複数の基で置換されていてもよい、C1~10−アルキル、C2~6−アルケニルおよびC2~6−アルキニルの中から選択される基であり、
    2.1は、H、またはOH、ハロゲン、C1~6−アルキルおよびC6~10−アリールの中から選択される1個または複数の基で置換されていてもよい、C1~6−アルキル、C1~6−アルカノール、C1~3−ハロアルキル、単環式または二環式C3~10シクロアルキル、C6~10−アリール−C1~6−アルキレン、単環式または二環式C5~10−ヘテロアリール−C1~6−アルキレン、C3~10−ヘテロ環−C1~6−アルキレン、C3~10−シクロアルキル−C1~6−アルキレン、単環式または二環式C6~10−アリール、単環式または二環式C5~10−ヘテロアリールおよび単環式または二環式、飽和または不飽和ヘテロ環の中から選択される基であり、
    2.2およびR2.3は、互いに独立に、H、またはハロゲン、C1~6−アルキル、単環式または二環式C3~10シクロアルキル、C6~10−アリール−C1~6−アルキレン、C5~10−ヘテロアリール−C1~6−アルキレン、単環式または二環式C6~10−アリール、単環式または二環式C3~10ヘテロ環、単環式または二環式C5~10−ヘテロアリール、CO−NH2、CO−NHCH3、CO−N(CH32、SO2(C1−C2−アルキル)、CO−R2.1およびCOOR2.1(OH、ハロゲン、C1~6−アルキル、C6~10−アリールおよびCOOR2.1の中から選択される1個または複数の基で置換されていてもよい)の中から選択される基であり、
    あるいは、R2は、1個または複数のC1~3−アルキル基で架橋されていてもよく、かつOH、OR2.1、オキソ、ハロゲン、C1~6−アルキル、C6~10−アリールおよびNR2.22.3の中から選択される1個または複数の基で置換されていてもよい、分岐もしくは非分岐のC1~6−アルカノール、OR2.1、COOR2.1、SO2NR2.22.3、C3~10ヘテロ環、C6~10−アリール、C1~6−アルキル、C6~10−アリール−C1~6−アルキレン、C5~10−ヘテロアリール−C1~6−アルキレン、単環式または二環式C3~10シクロアルキルおよびNR2.22.3の中から選択される基で置換されていてもよい、単環式または多環式C3~10シクロアルキルを表し、
    あるいは、R2は、OH、SHもしくはハロゲンで、またはOH、OR2.1、オキソ、ハロゲン、C1~6−アルキル、C6~10−アリールおよびNR2.22.3の中から選択される1個または複数の基で置換されていてもよい、OR2.1、COOR2.1、NR2.22.3、CH2−NR2.22.3、C3~10−シクロアルキル、C3~10ヘテロ環、C1~6−アルキル、C6~10−アリール−C1~6−アルキレン、C3~10ヘテロ環−C1~6−アルキレン、C5~10−ヘテロアリール−C1~6−アルキレン、C6~10−アリール、SO2−CH3、SO2−CH2CH3およびSO2−NR2.22.3の中から選択される1個または複数の基で置換されていてもよい、単環式または多環式C6~10−アリールを表し、
    あるいは、R2は、S、OおよびNの中から選択される1〜4個のヘテロ原子を含み、かつハロゲン、OH、オキソおよびSHの中から選択される1個または複数の基で、またはOH、OR2.1、オキソ、ハロゲン、C1~6−アルキル、C6~10−アリール、CH2−NR2.22.3およびNR2.22.3の中から選択される1個または複数の基で置換されていてもよい、OR2.1、SR2.1、COOR2.1、COR2.1、C1~6−アルカノール、C3~10−シクロアルキル、C6~10−アリール、C1~6−アルキル、C6~10−アリール−C1~6−アルキレン、C5~10−ヘテロアリール−C1~6−アルキレン、C5~10ヘテロ環、C5~10−ヘテロアリール、C1~6−アルカノールおよびNR2.22.3の中から選択される1個または複数の基で置換されていてもよい、単環式または二環式、飽和または不飽和C3~10ヘテロ環および単環式または二環式C5~10−ヘテロアリールの中から選択される基を表し、
    あるいは、NR12は一緒に、架橋されていてもよく、N、OおよびSの中から選択される1個、2個または3個のヘテロ原子を含有し、かつOH、OR2.1、C1~6−アルカノール、オキソ、ハロゲン、C1~6−アルキル、C6~10−アリール、COOR2.1、CH2−NR2.2-COO−R2.1、CH2−NR2.2-CO−R2.1、CH2−NR2.2-CO−CH2−NR2.22.3、CH2−NR2.2-SO2−C1~3−アルキル、CH2−NR2.2-SO2−NR2.22.3、CH2−NR2.2-CO−NR2.22.3、CO−NR2.22.3およびNR2.22.3の中から選択される1個または複数の基で置換されていてもよい、複素環式C4~7環を表し、
    3は、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素、ヒドロキシ、SO2−CH3、COOR2.1、ニトリル基およびC3~10ヘテロ環−C1~6−アルキレンの中から選択され、C3~10ヘテロ環は、単環式または二環式でよく、かつOH、ハロゲン、オキソ、C1~6−アルキルおよびC6~10−アリールの中から選択される基で置換されていてもよく、
    あるいは、
    OH、ハロゲン、オキソ、C1~6−アルキルおよびC6~10−アリールの中から選択される基で置換されていてもよい、C1~6−アルキル、C2~6−アルケニル、C2~6−アルキニル、C6~10−アリール;C6~10−アリール−C1~6−アルキレン、C5~10−ヘテロアリール−C1~6−アルキレン、C3~10ヘテロ環およびC3~10−シクロアルキルの中から選択される基であり、
    あるいは、R3は、基−CO−NR3.13.2を表し、
    3.1およびR3.2は、互いに独立に、H、またはC1~6−アルキル、C2~6−アルケニル、C2~6−アルキニル、C6~10−アリール;C6~10−アリール−C1~6−アルキレン、C5~10−ヘテロアリール−C1~6−アルキレン、C5~10−ヘテロアリール−C1~6−アルキニレン、C5~10−ヘテロアリール−C1~6−アルケニレン、単環式または二環式C3~10ヘテロ環、C3~10ヘテロ環−C1~6−アルキレンおよび単環式または二環式C5~10−ヘテロアリールの中から選択される基であり、前記基は各場合、OH、オキソ、ハロゲン、C1~6−アルキルおよびO−C1~6−アルキルの中から選択される1個または複数の基で置換されていてもよく、
    あるいは、R3は、基−NR3.3−CO−R3.4を表し、
    3.3は、H、またはOH、OR2.1、オキソ、NH2、NR2.22.3、ハロゲン、C1~6−アルキルおよびC6~10−アリールの中から選択される1個または複数の基で置換されていてもよい、C1~6−アルキル、C2~6−アルケニル、C2~6−アルキニル、C6~10−アリール;C6~10−アリール−C1~6−アルキレン、C5~10−ヘテロアリール−C1~6−アルキレン、C3~10ヘテロ環およびC5~10−ヘテロアリールの中から選択される基であり、
    3.4は、H、またはOH、OR2.1、オキソ、NH2、NR2.22.3、ハロゲン、C1~6−アルキルおよびC6~10−アリールの中から選択される1個または複数の基で置換されていてもよい、C1~6−アルキル、C2~6−アルケニル、C2~6−アルキニル、C1~6−アルカノール、OR2.1、CH2−O−CO−C1~6−アルキル、CH2−NR2.22.3、NR2.22.3、C6~10−アリール;C6~10−アリール−C1~6−アルキレン、C5~10−ヘテロアリール−C1~6−アルキレン、S、OおよびNの中から選択される1個、2個または3個のヘテロ原子を有する単環式または二環式飽和、部分飽和または不飽和C3~10ヘテロ環、ならびにS、OおよびNの中から選択される1個、2個または3個のヘテロ原子を有する単環式または二環式C5~10−ヘテロアリールの中から選択される基であり、
    あるいは、R3は、モノ−またはジ−N−置換されていてもよいスルホンアミド基SO2−NR3.53.6を表し、
    3.5およびR3.6は、各々が互いに独立に、C1~6−アルキルまたはC6~10−アリールでよく、
    4およびR5は、H、C1~6−アルキル、C2~6−アルケニル、C2~6−アルキニル、C6~10−アリール、C6~10−アリール−C1~6−アルキレン、C5~10−ヘテロアリール−C1~6−アルキレン、C3~10ヘテロ環およびC5~10−ヘテロアリール、−O−C1~6−アルキル、−O−C6~10−アリール、−O−C3~10ヘテロ環および−O−C5~10−ヘテロアリール、−NR’R’’、フルオロ、C1~6−フルオロアルキル、およびC1~6−フルオロアルコキシから独立に選択され、R’およびR’’は、HおよびC1~6−アルキルから独立に選択され、かつ前記基は各場合、OH、オキソ、ハロゲン、C1~6−アルキルおよびO−C1~6−アルキルの中から選択される1個または複数の基で置換されていてもよい、方法。
  2. 式1のジヒドロチエノピリミジン化合物の調製方法であって、
    Figure 2011500701
    1,
    a.式4の中間体をハロゲン化し、スルホン化し、または脱離基と結合させて、
    Figure 2011500701
    4,
    式3の中間体を得るステップと、
    Figure 2011500701
    3;
    b.式3の中間体と式HNR12の試薬を反応させて、式8の化合物を得るステップと、
    Figure 2011500701
    8;
    c.式8の中間体を立体選択的に酸化して、式1の化合物を得るステップと
    を含み、
    A、R1〜R5、Z、Het、Hetアリール、シクロヘキシルおよびXが、請求項1に記載の通りであり、反応ステップが、中間体のクロマトグラフィー精製の必要なく行われる、方法。
  3. Aが、
    Figure 2011500701
    であり、
    Zが、ハロゲンを表し、
    Xが、SOを表し、
    1が、Hまたはメチルを表し、
    2が、H、またはハロゲンで置換されていてもよく、かつOH、ハロゲン、OR2.1、オキソ、C1~6−アルキル、C6~10−アリール、COOR2.1、CH2−NR2.22.3およびNR2.22.3の中から選択される1個または複数の基で置換されていてもよい、OR2.1、COOR2.1、CONR2.22.3、SR2.1、C6~10−アリール、単環式または二環式C3~10ヘテロ環、単環式または二環式C5~10−ヘテロアリール、単環式または二環式C3~10−シクロアルキル、CH2−NR2.22.3およびNR2.22.3の中から選択される1個または複数の基で置換されていてもよい、C1~10−アルキル、C2~6−アルケニルおよびC2~6−アルキニルの中から選択される基であり、
    2.1は、H、またはOH、ハロゲン、C1~6−アルキルおよびC6~10−アリールの中から選択される1個または複数の基で置換されていてもよい、C1~6−アルキル、C1~6−アルカノール、C1~3−ハロアルキル、単環式または二環式C3~10シクロアルキル、C6~10−アリール−C1~6−アルキレン、単環式または二環式C5~10−ヘテロアリール−C1~6−アルキレン、C3~10−ヘテロ環−C1~6−アルキレン、C3~10−シクロアルキル−C1~6−アルキレン、単環式または二環式C6~10−アリール、単環式または二環式C5~10−ヘテロアリールおよび単環式または二環式、飽和または不飽和ヘテロ環の中から選択される基であり、
    2.2およびR2.3は、互いに独立に、H、またはハロゲン、C1~6−アルキル、単環式または二環式C3~10シクロアルキル、C6~10−アリール−C1~6−アルキレン、C5~10−ヘテロアリール−C1~6−アルキレン、単環式または二環式C6~10−アリール、単環式または二環式C3~10ヘテロ環、単環式または二環式C5~10−ヘテロアリール、CO−NH2、CO−NHCH3、CO−N(CH32、SO2(C1−C2−アルキル)、CO−R2.1およびCOOR2.1(OH、ハロゲン、C1~6−アルキル、C6~10−アリールおよびCOOR2.1の中から選択される1個または複数の基で置換されていてもよい)の中から選択される基であり、
    あるいは、R2が、1個または複数のC1~3−アルキル基で架橋されていてもよく、かつOHもしくはハロゲンで、またはOH、OR2.1、オキソ、ハロゲン、C1~6−アルキル、フェニルおよびNR2.22.3の中から選択される1個または複数の基で置換されていてもよい、分岐もしくは非分岐のC1~3−アルカノール、OR2.1、COOR2.1、SO2NR2.22.3、C5~10ヘテロ環、フェニル、C1~6−アルキル、フェニル−C1~6−アルキレン、C5~6−ヘテロアリール−C1~6−アルキレン、単環式または二環式C5~10−シクロアルキルおよびNR2.22.3の中から選択される1個または複数の基で一置換もしくは多置換されていてもよい、単環式または多環式C5~10−シクロアルキルを表し、
    あるいは、NR12が一緒に、架橋されていてもよく、N、OおよびSの中から選択される1個、2個または3個のヘテロ原子を含有し、かつOH、OR2.1、C1~6−アルカノール、オキソ、ハロゲン、C1~6−アルキル、C6~10−アリール、COOR2.1、CH2−NR2.2-COO−R2.1、CH2−NR2.2-CO−R2.1、CH2−NR2.2-CO−CH2−NR2.22.3、CH2−NR2.2-SO2−C1~3−アルキル、CH2−NR2.2-SO2−NR2.22.3、CH2−NR2.2-CO−NR2.22.3、CO−NR2.22.3およびNR2.22.3の中から選択される1個または複数の基で置換されていてもよい、複素環式C4~7環を表し、
    3が、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素またはCNを表し、
    4およびR5が、HおよびC1~6−アルキルから独立に選択される、請求項1または2に記載の方法。
  4. Aが、
    Figure 2011500701
    であり、
    2が、OR2.1、COOR2.1およびC6~10−アリールの中から選択される1個または複数の基で置換されていてもよい、C1~10−アルキルであり、R2.1は、Hであり、
    または、R2が、単環式C5~10−シクロアルキルを表し、
    または、NR12が一緒に、複素環式C4~7環を表す、請求項3に記載の方法。
  5. Aが、
    Figure 2011500701
    であり、
    Zが、塩化物を表し、
    Xが、SOを表し、
    1が、Hを表し、
    4およびR5が、独立に、Hまたはメチルである、請求項3に記載の方法。
  6. Aが、
    Figure 2011500701
    であり、
    Zが、塩化物を表し、
    Xが、SOを表し、
    1が、Hを表し、
    3が、塩化物を表し、
    4およびR5が、独立に、Hまたはメチルである、請求項4に記載の方法。
  7. Aが、F、Cl、Br、CF3、CHF2、CH2F、CN、OH、−メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、−O−メチル、O−エチル、−COOメチル、−COOエチル、SO2−(CH3)、SO−(CH3)、SO2−(CH2CH3)、SO−(CH2CH3)、フェニル、−メチレン−フェニル、−エチレン−フェニル、−NH2、−NH(CH3)、N(CH32、−メチレン−NH2、−メチレン−NH(CH3)、−メチレン−N(CH32、C3~6−シクロアルキル、−メチレン−C3~6−シクロアルキル、飽和または部分飽和5〜6員ヘテロ環、5〜6員ヘテロアリールおよび−Het(OH、F、Cl、Br、CF3、CHF2、CH2F、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、フェニル、−COO(CH3)、−O−メチルおよび−O−エチルからなる群の残基で置換されていてもよい)からなる群で置換されていてもよい、単環式5員または6員ヘテロアリール環を表す、請求項1または2に記載の方法。
  8. Aが、F、Cl、Br、CF3、CHF2、CH2F、CN、OH、−メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、−O−メチル、O−エチル、−COOメチル、−COOエチル、SO2−(CH3)、SO−(CH3)、SO2−(CH2CH3)、SO−(CH2CH3)、フェニル、−メチレン−フェニル、−エチレン−フェニル、−NH2、−NH(CH3)、N(CH32、−メチレン−NH2、−メチレン−NH(CH3)、−メチレン−N(CH32、−C3~6−シクロアルキル、−メチレン−C3~6−シクロアルキル、飽和、部分飽和または不飽和5〜6員ヘテロ環、5〜6員ヘテロアリール、メチレン−hetアリール、および−メチレン−Het(OH、F、Cl、Br、CF3、CHF2、CH2F、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、フェニル、−COO(CH3)、−O−メチルおよび−O−エチルからなる群から選択される残基で置換されていてもよい)からなる群の残基で置換されていてもよい、二環式9〜11員の飽和、不飽和または部分飽和ヘテロ環である、請求項1または2に記載の方法。
  9. Aが、F、Cl、Br、CF3、CHF2、CH2F、CN、OH、−メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、−O−メチル、O−エチル、−COOメチル、−COOエチル、SO2−(CH3)、SO2−(CH2CH3)、フェニル、−メチレン(methyleen)−フェニル、−エチレン−フェニル、−NH2、−NH(CH3)、N(CH32、−メチレン(methyleen)−NH2、−メチレン−NH(CH3)、−メチレン−N(CH32、C3~6−シクロアルキル、メチレン−C3~6−シクロアルキル、Het、Hetアリール、−メチレン−Hetアリール、および−メチレン−Hetからなる群から選択される残基で置換されていてもよい、ピロール、ピラゾール、フラン、チオフェン、チアゾール、イミダゾール、オキサゾール、ピリダジン、ピリミジン、ピラジン、チアジアゾール、オキサジアゾール、イソオキサゾール(isooxazole)、イソチアゾールおよびピリジンからなる群から選択される単環式5〜6員ヘテロアリール環であり、一方この残基は、OH、F、Cl、Br、CF3、CHF2、CH2F、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、フェニル、−COO(CH3)、−O−メチルおよび−O−エチルからなる群から選択される1個または複数の残基でまた置換されていてもよい、請求項7に記載の方法。
  10. Aが、ベンゾオキサゾール、ベンゾジオキソール、ジヒドロベンゾジオキシン、ベンゾジオキシン、ベンゾイソオキサゾール、ベンゾチアゾール(benothiazole)、ベンゾイソチアゾール、チエノピリミジン、フロピリミジン(furopyrimidine)、チエノピリジン、フロピリジン(furopyridine)、インドール、イソインドール、キノキサリン、ナフチリジン、ピリドピラジン、ピリドピリミジン、キノリン、イソキノリン、ベンゾイミダゾール、6、7、8、9−テトラヒドロ−5H−ピラジノ[2,3−d]アゼピン、ベンゾチオフェン、ベンゾフラン、キナゾリン、インダゾール、イソベンゾフランおよびプテリジンからなる群から選択される二環式9〜11員ヘテロ環であり、この残基は、F、Cl、Br、CF3、CHF2、CH2F、CN、OH、−メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、−O−メチル、O−エチル、−COOメチル、−COOエチル、SO2−(CH3)、SO2−(CH2CH3)、フェニル、−メチレン−フェニル、−エチレン−フェニル、−NH2、−NH(CH3)、N(CH32、−メチレン−NH2、−メチレン−NH(CH3)、−メチレン−N(CH32、C3~6−シクロアルキル、メチレン−C3~6−シクロアルキル、Het、Hetアリール、−メチレン−Hetアリールおよび−メチレン−Hetからなる群から選択されるさらなる残基で置換されていてもよく、
    この残基は、OH、F、Cl、Br、CF3、CHF2、CH2F、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、フェニル、−COO(CH3)、−O−メチルおよび−O−エチルからなる群から選択されるさらなる残基でまた置換されていてもよい、請求項8に記載の方法。
  11. 調製した化合物が、
    (R)−2−{(R)−2−[4−(4−クロロ−フェニル)−ピペラジン−1−イル]−5−オキソ−6,7−ジヒドロ−5H−5λ4−チエノ[3,2−d]ピリミジン−4−イルアミノ}−3−メチル−酪酸メチルエステル;
    (R)−2−{(R)−2−[4−(4−クロロ−フェニル)−ピペラジン−1−イル]−5−オキソ−6,7−ジヒドロ−5H−5λ4−チエノ[3,2−d]ピリミジン−4−イルアミノ}−3−メチル−ブタン−1−オール;
    {(R)−2−[4−(4−クロロ−フェニル)−ピペラジン−1−イル]−5−オキソ−6,7−ジヒドロ−5H−5λ4−チエノ[3,2−d]ピリミジン−4−イル}−((S)−1−フェニル−エチル)−アミン;
    {(R)−2−[4−(4−クロロ−フェニル)−ピペラジン−1−イル]−5−オキソ−6,7−ジヒドロ−5H−5λ4−チエノ[3,2−d]ピリミジン−4−イル}−シクロヘキシル−アミン;および
    (R)−2−[4−(4−クロロ−フェニル)−ピペラジン−1−イル]−4−ピペリジン−1−イル−6,7−ジヒドロ−チエノ[3,2−d]ピリミジン5−オキシド
    から選択される、請求項1または2に記載の方法。
  12. 前記ハロゲン化ステップ(a)が、溶媒中POCl3、SOCl2、SO2Cl2、(COCl)2、PCl5、POCl3/PCl5、Cl2、NCSの存在下で行われる、請求項1または2に記載の方法。
  13. 前記溶媒が、アセトニトリル、塩化メチレン、トルエンまたはクロロホルムである、請求項12に記載の方法。
  14. 請求項1における酸化ステップ(b)または請求項2におけるステップ(c)が、キラル配位子/金属、化学量論的酸化剤および溶媒の存在下で行われる、請求項1または2に記載の方法。
  15. 前記キラル配位子/金属が、Ti/BINOL、置換BINOL、WO3/キラル配位子、Davisオキサジリジン、D−epoxone/oxone、Mn/サレン、Ti/ヒドロベンゾイン変異体、Ti/マンデル酸、Ti/DET、V(acac)2またはFe(acac)3/キラル配位子である、請求項14に記載の方法。
  16. 前記化学量論的酸化剤が、クメンヒドロペルオキシド、過酸化水素、t−ブチルヒドロペルオキシド溶液、MCPBA、過安息香酸、oxoneまたはジオキシランである、請求項14に記載の方法。
  17. 前記溶媒が、トルエン、塩化メチレン、クロロホルム、アセトニトリル、THFまたはフルオロベンゼン(flluorobenzene)である、請求項14に記載の方法。
  18. 請求項1における(c)または請求項2におけるステップ(b)の反応ステップが、塩基および溶媒の存在下で行われる、請求項1または2に記載の方法。
  19. 前記塩基が、アミン、NaOH、NaH、t−BuONa、t−BuOK、DBU、KN(TMS)2、NaN(TMS)2、LiN(TMS)2、およびLDAからなる群から選択される、請求項15に記載の方法。
  20. 前記溶媒が、THF、ジグリム、DMSO、NMP、DMAc、アセトニトリルおよび水からなる群から選択される、請求項15に記載の方法。
  21. 3が、本明細書に定義されている通りであり、ただしR4およびR5は、両方ともHでない、式4の中間体。
    Figure 2011500701
    4
  22. 3が、本明細書に定義されている通りであり、ただしR4およびR5が、Hではない、式4の中間体。
    Figure 2011500701
    4
  23. 塩基の存在下で式5の中間体を、
    Figure 2011500701
    5
    式6の中間体と
    Figure 2011500701
    6
    反応させて、式4の中間体(Raは、アルキルであり、RA、R4およびR5は、請求項1に記載の通りである)を得るステップを含む、式4の中間体の調製方法。
  24. 4およびR5が、独立に、Hまたはメチルである、請求項23に記載の方法。
  25. aがメチルである、請求項23に記載の方法。
  26. 4およびR5がHであり、Raがメチルである、請求項23に記載の方法。
  27. 前記塩基が、溶媒と組み合わせたアルコキシド塩基または水素化ナトリウムである、請求項23に記載の方法。
  28. 前記アルコキシド塩基が、t−BuOK、t−BuONa、NaOMe、NaOEt、n−BuLiまたはt−BuLiである、請求項27に記載の方法。
  29. 前記水素化ナトリウムを、MeOH、NaOH、i−PrOHまたはt−BuOHと組み合わせる、請求項27に記載の方法。
  30. 式6の中間体の調製方法であって、
    Figure 2011500701
    6
    a.式HS−CH2−CO2aおよびCHR5=CR4−CO2aの試薬を反応させて、式7の中間体を得るステップと、
    Figure 2011500701
    7
    b.溶媒中で式7の中間体を環化して、式6の中間体(R4、R5およびRAは、請求項23に記載の通りである)を得るステップと
    を含み、
    式6の中間体は、続く反応ステップにおいて、クロマトグラフィー精製の必要なく使用し得る、またはその後の全てのステップにおいても、クロマトグラフィー精製の必要なく使用し得てもよい、方法。
  31. 前記反応ステップ(a)が、塩基の存在下で行われる、請求項30に記載の方法。
  32. 前記環化ステップ(b)が、TiCl4、TiCl2(OiPr)2、TiCl(OiPr)3、TiCl3(OiPr)またはそのキラル変異体の存在下で、およびアミン塩基の存在下で行われる、請求項30に記載の方法。
  33. 前記キラル変異体が、BINOL、置換BINOL、キラルジオール、BINAP、DuPhos、Taddolまたはタルトレートを加えることによって得られる、請求項32に記載の方法。
  34. 前記環化ステップ(b)が、SnX4、CuX2またはNiX2(Xは、Cl、BrまたはOTfである)の存在下で(塩基が存在していてもよい)行われる、請求項30に記載の方法。
  35. 前記溶媒が、アルコール性または非アルコール性溶媒である、請求項30に記載の方法。
  36. 前記環化ステップ(b)が、0℃〜−78℃の温度で行われる、請求項30に記載の方法。
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