JP2011251614A - 空気入りタイヤ - Google Patents

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Abstract

【課題】氷雪路面における走行性能と排水性能とを高いレベルで両立する。
【解決手段】空気入りタイヤ1の主横溝11は、タイヤ回転方向の前方側Fから後方側Bに向かうに連れてタイヤ幅方向外側に向かって延びており、主横溝11には、前方側Fかつタイヤ幅方向外側に延びる第1溝21と、後方側Bかつタイヤ幅方向内側に延びる第2溝22とが連通されており、トレッド幅方向に沿った仮想線Lと第1溝21とのなす角度は、仮想線Lと第2溝22とのなす角度と異なる。主横溝11は、タイヤ回転方向の前方側Fから後方側Bに向かうに連れてタイヤ幅方向外側に向かって延びるため、路面の水をタイヤ幅方向外側へ向けて排水する効果が高められる。また、主横溝11に連通された第1溝21及び第2溝22が雪路面における雪柱せん断力を増加させるため、雪上性能が向上する。
【選択図】図1

Description

本発明は、氷雪路面における使用に適した空気入りタイヤに関する。
従来、氷雪路面(雪上路面や氷上路面)での走行性能を向上させた空気入りタイヤについて、様々な提案がなされている。氷雪路面における発進時の加速性能及び停止時の制動性能を高めるためには、トレッド幅方向に沿った横溝(いわゆる、ラグ溝)成分を増加させて、接地面における溝面積の割合(ネガティブ比率)を増加させることが好ましい。
しかし、ネガティブ比率を増加させてラグ溝成分を増やしすぎると、ブロック剛性が低下するため、乾燥路面における操縦安定性が低下する。これに対して、ネガティブ比率を増加させることなくラグ溝成分を増やすと、タイヤ周方向に沿った周方向溝(リブ溝)が低下するため、排水性能が低下する。
そこで、上述した氷雪路面における走行性能と排水性能との両立を図るため、例えば、トレッド幅方向に横断するラグ溝がタイヤ赤道線に対称に略V字型に形成された空気入りタイヤが提案されている(特許文献1参照)。
国際公開番号WO2005/005170号公報 第1図
しかし、従来の空気入りタイヤにも以下のような問題点があった。すなわち、ラグ溝がタイヤ赤道線に対称に略V字型に形成されたことにより、排水効率を改善することはできるが、トレッド幅方向の仮想線に対するラグ溝の角度を増加し過ぎると、氷雪路面における走行性能が低下するという問題があった。
そこで、本発明は、氷雪路面における走行性能と排水性能とを高いレベルで両立することができる空気入りタイヤの提供を目的とする。
上述した課題を解決するため、本発明の第1の特徴は、トレッド幅方向に沿った仮想線に対して傾斜した複数の主横溝を備え、車体の前進時の回転方向が指定された空気入りタイヤであって、前記主横溝は、タイヤ回転方向の前方側からタイヤ回転方向の後方側に向かうに連れてタイヤ幅方向外側に向かって延びており、前記主横溝には、前記前方側かつ前記タイヤ幅方向外側に延びる第1溝と、前記後方側かつ前記タイヤ幅方向内側に延びる第2溝とが連通されており、前記トレッド幅方向に沿った仮想線と前記第1溝とのなす角度は、前記仮想線と前記第2溝とのなす角度と異なっていることを要旨とする。
本発明によれば、主横溝がタイヤ回転方向の前方側からタイヤ回転方向の後方側に向かうに連れてタイヤ幅方向外側に向かって延びるため、路面の水をタイヤ幅方向外側へ向けて排水する効果が高められる。また、主横溝に連通された第1溝及び第2溝が雪路面における雪柱せん断力を増加させるため、雪上性能が向上する。
また、雪上路面では、空気入りタイヤの溝内に詰まった雪が溝壁により圧縮されて、溝内の雪の密度が高められることにより、溝の壁の法線方向に雪柱せん断力が発生する。本発明によれば、加速時又は発進時には、主横溝と第1溝、副横溝と第2溝、主溝と周方向副溝とが連通する溝の交差部分において、溝内の雪の動きが干渉し合い、溝内の雪にかかる圧力が上昇する。これにより、溝内の雪の密度が高められ、雪柱せん断力が増大する。また、制動時には、主横溝と第2溝、副横溝と第1溝とが連通する溝の交差部分において、溝内の雪の動きが干渉し合い、溝内の雪にかかる圧力が増大する。これにより、溝内の雪の密度が高められ、雪柱せん断力が増大する。
また、本発明によれば、主横溝と第1溝とのなす角度、及び主横溝と第2溝とがなす角度が互いに異なるため、発進時、加速時及び制動時において、主横溝、第1溝及び第2溝の溝毎にそれぞれ異なる方向に雪柱せん断力が発生する。このため、雪柱せん断力の方向が分散し、操縦安定性が高められる。
本発明の第2の特徴は、本発明の第1の特徴に係り、前記主横溝の前記前方側及び前記主横溝の前記後方側には、前記主横溝に沿って延びる副横溝が形成され、前記第1溝は前記前方側の前記副横溝に連通されており、前記第2溝は前記後方側の前記副横溝に連通されていることを要旨とする。
本発明の第3の特徴は、本発明の第2の特徴に係り、前記副横溝には、前記前方側の前記主横溝から延びる前記第2溝と、前記後方側の前記主横溝から延びる前記第1溝とが連通されており、前記副横溝に連通された前記第1溝の連通口と前記第2溝の連通口とは、対向する位置に形成されることを要旨とする。
本発明の第4の特徴は、本発明の第1乃至第2の特徴に係り、前記第1溝及び前記第2溝は、前記前方側から前記後方側に向かうに連れてタイヤ赤道線に向かって延びていることを要旨とする。
本発明の第5の特徴は、本発明の第1の特徴に係り、前記仮想線と前記第1溝とのなす角度は、前記仮想線と前記第2溝とのなす角度よりも小さく、前記第1溝は、前記第2溝よりもタイヤ幅方向内側に形成されることを要旨とする。
本発明の第6の特徴は、本発明の第1の特徴に係り、タイヤ赤道線を含む中央領域において、前記仮想線と前記主横溝とのなす角度は、60度以下であることを要旨とする。
本発明の第7の特徴は、本発明の第1の特徴に係り、前記仮想線と前記主横溝とのなす角度は、前記タイヤ幅方向外側に向かうに連れて小さくなることを要旨とする。
本発明の第8の特徴は、本発明の第1の特徴に係り、前記タイヤ赤道線を含む中央領域には、前記回転方向に沿って周方向主溝が形成されており、前記主横溝は、前記周方向主溝に連通される。
本発明の第9の特徴は、本発明の第1の特徴に係り、前記タイヤ幅方向外側の領域には、前記回転方向に沿って周方向副溝が形成されており、前記主横溝は、前記周方向副溝に連通されることを要旨とする。
本発明の第10の特徴は、本発明の第1の特徴に係り、前記主横溝と前記第1溝とが直交するとともに、前記主横溝と前記第2溝とが直交することを要旨とする。
本発明によれば、氷雪路面における走行性能と排水性能とを高いレベルで両立することができる空気入りタイヤを提供できる。
図1は、第1実施形態に係る空気入りタイヤ1のトレッドパターンを説明する展開図である。 図2は、第2実施形態に係る空気入りタイヤ2のトレッドパターンを説明する展開図である。 図3は、比較例として使用した空気入りタイヤのトレッドパターンを説明する展開図である。 図4は、比較例として使用した空気入りタイヤのトレッドパターンを説明する展開図である。
本発明に係る空気入りタイヤの実施形態について、図面を参照しながら説明する。具体的には、[第1実施形態](1)空気入りタイヤの説明、(2)作用・効果、[第2実施形態](1)空気入りタイヤの説明、(2)作用・効果、[比較評価]、[その他の実施形態]について説明する。
なお、以下の図面の記載において、同一または類似の部分には、同一又は類似の符号を付している。ただし、図面は模式的なのものであり、各寸法の比率などは現実のものとは異なることを留意すべきである。従って、具体的な寸法などは以下の説明を参酌して判断すべきものである。また、図面相互間においても互いの寸法の関係や比率が異なる部分が含まれる。
[第1実施形態]
(1)空気入りタイヤの説明
第1実施形態に係る空気入りタイヤ1の構成について、図面を参照しながら説明する。図1は、第1実施形態に係る空気入りタイヤ1のトレッドパターンを説明する展開図である。空気入りタイヤ1は、ビード部、カーカス層、ベルト層、トレッド部(以上、不図示)を備える一般的なラジアルタイヤ(スタッドレスタイヤ)である。
空気入りタイヤ1は、トレッド幅W方向に沿った仮想線Lに対して傾斜した複数の主横溝11を備える。空気入りタイヤ1は、車体の前進時の回転方向(R方向)が指定されている。
主横溝11は、タイヤ回転方向Rの前方側Fからタイヤ回転方向Rの後方側Bに向かうに連れてタイヤ幅方向外側(アウト側)に向かって延びる。主横溝11には、前方側Fかつタイヤ幅方向外側に延びる第1溝21と、後方側Bかつタイヤ幅方向内側に延びる第2溝22とが連通されている。すなわち、第1溝21及び第2溝22は、前方側Fから後方側Bに向かうに連れてタイヤ赤道線CLに向かって延びている。
一例として、タイヤ赤道線CLを含む中央領域Cにおいて、仮想線Lと主横溝11とのなす角度α(鋭角)は60度以下であり、タイヤ幅方向外側の領域(ショルダー領域を含む領域)Shにおいて、20度以下であることが好ましい。更に好ましくは、角度αは、中央領域Cにおいて45度以下、領域Shにおいて10度以下とすることができる。
また、仮想線Lと第1溝21とのなす角度β(鋭角)は、仮想線Lと第2溝22とのなす角度γ(鋭角)と異なっており、本実施形態では、角度βは、角度γよりも小さい。すなわち、仮想線Lとのなす角度が小さい溝は、タイヤ幅方向内側に形成されている。一例として、0°≦β≦60°、70°≦γ≦90°の範囲にすることができる。更に好ましくは、0°≦β≦50°、80°≦γ≦90°である。
また、空気入りタイヤ1の主横溝11の前方側F及び主横溝11の後方側Bには、主横溝11に沿って延びる副横溝12が形成されている。第1溝21は、当該第1溝21が連通された主横溝11よりも前方側Fに位置する副横溝12と連通されている。第2溝22は、当該第2溝22が連通された主横溝11よりも後方側Bに位置する副横溝12と連通されている。
主横溝11の溝壁には、第1溝21と連通する連通口41と、第2溝22と連通する連通口42とが形成されている。副横溝12の溝壁には、第1溝21と連通する連通口43と、第2溝22と連通する連通口44とが形成されている。
空気入りタイヤ1のタイヤ赤道線CLを含む中央領域Cには、回転方向Rに沿って周方向主溝31が形成されている。主横溝11は、周方向主溝31に連通している。また、ショルダー領域を含む領域Shには、回転方向Rに沿って周方向副溝32が形成されている。主横溝11は、周方向副溝32に連通し、交差している。
空気入りタイヤ1において、仮想線Lと主横溝11とのなす角度αは、タイヤ幅方向外側に向かうに連れて小さくなる。
なお、本実施形態に係る空気入りタイヤ1は、タイヤ赤道線CLと周方向主溝31とが一致しており、タイヤ赤道線CLに線対称のトレッドパターンが形成されている。また、主横溝11、第1溝21、第2溝22、周方向主溝31、周方向副溝32などの溝によって囲まれてできる陸部には、細溝(サイプ)が形成されていてもよい。ここで、細溝とは、空気入りタイヤ1が接地した際の圧力によって溝を形成する壁部同士が接するような溝をいう。
(2)作用・効果
空気入りタイヤ1では、主横溝11がタイヤ回転方向Rの前方側Fから後方側Bに向かうに連れてタイヤ幅方向外側に向かって延びるため、路面の水をタイヤ幅方向外側へ向けて排水する効果が高められる。また、主横溝11に連通された第1溝21及び第2溝22が路面の水をタイヤ周方向に流す流路になるため、排水性能が向上する。
また、空気入りタイヤ1によれば、加速時又は発進時には、主横溝11、第1溝21及び第2溝22の溝壁によりエッジ効果が高められる。
更に、空気入りタイヤ1によれば、制動時には、主横溝11と第2溝22との交差部分(図1の領域S1)において、溝内の雪が白抜き矢印の方向に動き、互いに干渉し合うことによって、溝内の雪にかかる圧力が上昇する。これにより、溝内の雪の密度が高められ、雪柱せん断力が増大する。特に、トレッド幅方向の仮想線Lとのなす角度が大きい方の溝(本実施形態では、第2溝22)と主横溝11との交差部分(図1の領域S1)において、雪柱せん断力の増大が顕著になる。従って、氷雪路面における制動性能を高めることができる。なお、副横溝12と第1溝21との交差部分(図1の領域S2)などにおいても同様の効果が得られる。
また、加速時には、主横溝11と第1溝21との交差部分(図1の領域S3)において、溝内の雪が黒矢印の方向に動き、互いに干渉し合うことによって、溝内の雪にかかる圧力が上昇する。これにより、溝内の雪の密度が高められ、雪柱せん断力が増大する。従って、氷雪路面における加速性能を高めることができる。なお、副横溝12と第2溝22との交差部分(図1の領域S4)においても同様の効果が得られる。
また、主横溝11に連通された第1溝21及び第2溝22は、横方向(トレッド幅方向)の入力に対しても同様に雪柱せん断力を増大させることができるため、氷雪路面において、例えば、コーナリング時などにおける走行性能を高めることができる。
また、空気入りタイヤ1によれば、主横溝11と第1溝21とのなす角度β、及び主横溝11と第2溝22とがなす角度γが互いに異なるため、発進時、加速時、制動時、及びコーナリング時において、主横溝11、第1溝21、及び第2溝22の溝毎にそれぞれ異なる方向に雪柱せん断力が発生する。このため、雪柱せん断力の方向が分散し、操縦安定性が高められる。
空気入りタイヤ1では、主横溝11と第1溝21(主横溝11と第2溝22)とが直交するとき、雪柱せん断力の増大効果が顕著になる。そのため、仮想線Lと主横溝11とのなす角度αに応じて、第1溝21の角度β、第2溝22の角度γを最適にする。仮想線Lとのなす角度小さい方の溝(本実施形態では、第1溝21)をタイヤ幅方向内側に形成することにより、主横溝11と第1溝21とのなす角度、主横溝11と第2溝22とのなす角度を直交に近づけることができる。
仮想線Lと第1溝21とのなす角度βは0°≦β≦60°、仮想線Lと第2溝22とのなす角度γは70°≦γ≦90°であることが好ましい。更に好ましくは、0°≦β≦50°、80°≦γ≦90°である。
角度β、γをこのような範囲にすることで、制動時及び発進時に、図1の領域S1〜S4において、第1溝21から主横溝11へ、または第2溝22から副横溝12へ溝内の雪を移動させることができる。この範囲を超える場合には、制動時及び発進時に伴って溝内の雪が移動しにくく、雪柱せん断力の増大効果が得られにくい。
タイヤ赤道線CLを含む中央領域Cにおいて、仮想線Lと主横溝11とのなす角度αが60度以下とする。また、仮想線Lと主横溝11とのなす角度αがタイヤ幅方向外側に向かうに連れて小さくなるように形成する。すなわち、仮想線Lと主横溝11とのなす角度αがタイヤ幅方向外側に向けて減少していく流線パターンとすることにより、中央領域Cからタイヤ幅方向外側への排水性を確保できる。角度αは、領域Shにおいて、20度以下であることが好ましい。更に好ましくは、角度αは、中央領域において45度以下、領域Shにおいて10度以下としても、排水性を確保できる。
タイヤ赤道線CLを含む中央領域Cには、回転方向Rに沿って周方向主溝31が形成されており、主横溝11は、周方向主溝31に連通される。これにより、中央領域Cにおける排水性を向上させることができる。また、加速時には、主横溝11と周方向主溝31との交差部分において、タイヤ赤道線CLに向かう方向に雪柱せん断力が働くため、中央領域Cにおいても雪柱せん断力を増大させることができる。
また、空気入りタイヤ1のタイヤ幅方向外側の領域には、回転方向Rに沿って周方向副溝32が形成されており、主横溝11は、周方向副溝32に連通される。これにより、央領域Shにおける周方向への排水性を向上させることができる。また、加速時には、周方向副溝32と主横溝11(または副横溝12)との交差部分(図1の領域S5)などにおいて、溝内の雪が黒矢印の方向に動き、互いに干渉し合うことによって、溝内の雪にかかる圧力が上昇する。これにより、溝内の雪の密度が高められ、雪柱せん断力が増大する。従って、氷雪路面における加速性能を高めることができる。
[第2実施形態]
次に、本発明の第2実施形態に係る空気入りタイヤ2について、図面を参照して詳細に説明するが、第1実施形態において説明した空気入りタイヤ1と同一の構成には、同一の番号を付けて詳細な説明を省略する。
(1)空気入りタイヤの説明
図2に示す空気入りタイヤ2は、トレッド面に空気入りタイヤ1と同一のパターンで主横溝11、副横溝12、周方向主溝31、及び周方向副溝32が形成されている。空気入りタイヤ2は、副横溝12に連通される第1溝と第2溝との位置が空気入りタイヤ1と異なる。
具体的に、主横溝11には、前方側Fかつタイヤ幅方向外側に延びる第1溝51と、後方側Bかつタイヤ幅方向内側に延びる第2溝52とが連通されている。主横溝11の溝壁には、第1溝51と連通する連通口61と、第2溝52と連通する連通口62とが形成されている。副横溝12の溝壁には、第1溝51と連通する連通口63と、第2溝52と連通する連通口64とが形成されている。空気入りタイヤ2では、副横溝12に連通された第1溝51の連通口63と第2溝52の連通口64とが対向している。
(2)作用・効果
図2に示す領域S11,12などでは、空気入りタイヤ1と同様の効果が得られる。更に、空気入りタイヤ2では、副横溝12に連通された第1溝51の連通口63と第2溝52の連通口64とが対向している。
このため、空気入りタイヤ2によれば、制動時には、特に、図2の領域S14において、白抜き矢印の方向に雪が動く。このため、第1溝51の内部を移動した雪と副横溝12の内部を移動した雪とが互いに干渉し合うとともに、第2溝52の内部を移動して主横溝11の内部を移動した雪とも互いに干渉することができる。これにより、溝内の雪の密度が高められるとともに、溝内部の雪にかかる力を周方向に分散させることができる。従って、氷雪路面における制動性能を高めるとともに、操縦安定性を向上させることができる。
また、空気入りタイヤ2によれば、加速時にも同様に、主横溝11と第1溝21との交差部分(図1の領域S13)において、溝内の雪が黒矢印の方向に動き、これにより、溝内の雪の密度が高められるとともに、溝内部の雪にかかる力を周方向に分散させることができる。
[比較評価]
本発明の効果を明確にするために、以下の比較例1,2及び実施例1,2に係る空気入りタイヤを比較評価した。
比較例1として、図3に示す空気入りタイヤ100を使用した。空気入りタイヤ100は、タイヤ赤道線CLからタイヤ幅方向外側に向けて放射状に形成された横溝111と、タイヤ周方向に沿って形成された複数の周方向溝121,122,123とが形成されている。複数の周方向溝122は、空気入りタイヤ1,2における第1溝、第2溝に相当する。タイヤトレッド幅に沿った仮想線と横溝111とのなす角度θは、タイヤ赤道線CLにおいて60°であり、ショルダー領域を含む領域Shにおいて15°であり、その中間において45°である。また、実施形態における第1溝又は第2溝に相当する周方向溝121,122,123の溝幅は4mmである。
比較例2として、図4に示す空気入りタイヤ200を使用した。空気入りタイヤ200は、タイヤ赤道線CLからタイヤ幅方向外側に向けて放射状に形成された横溝211と、タイヤ周方向に沿って形成された複数の周方向溝221,222とが形成されている。タイヤトレッド幅に沿った仮想線と横溝211とのなす角度θは、タイヤ赤道線CLにおいて60°であり、ショルダー領域を含む領域Shにおいて15°であり、その中間において45°である。隣接する横溝211同士は、周方向溝221と周方向溝222との間に、前方側Fから後方側Bに向かうにつれてタイヤ赤道線CL側に所定角度(60°)傾斜した溝231(実施形態における第1溝又は第2溝に相当)によって連通されている。副横溝231の溝幅は、4mmである。
実施例1として、図1に示す空気入りタイヤ1と同様のトレッドパターンが形成されたタイヤを使用した。空気入りタイヤ1において、トレッド幅方向に沿った仮想線Lと第1溝21とのなす角度βは50°であり、仮想線Lと第2溝22とのなす角度γは、80°である。
実施例2として、図2に示す空気入りタイヤ2と同様のトレッドパターンが形成されたタイヤを使用した。各空気入りタイヤのブロックの溝深さを9mmに、ネガティブ比率を35%に統一した。
上述した比較例1,2及び実施例1,2に係る空気入りタイヤを用いて、雪上加速性能、雪上制動性能、雪上操縦安定性、排水性能について評価した。なお、本発明は、以下に示す実施例に限定されない。各空気入りタイヤの各種性能を以下の条件で測定した。
・タイヤサイズ : 195/65R15
・リムサイズ 6J−15、内圧200kPa
・荷重条件 : ドライバー1名+70kg
・試験車輌種別 : 一般乗用車(排気量1.500cc)
リム及び内圧は、JATMA YEARBOOK(2008 日本自動車タイヤ協会規格)にて定めるラジアルプライタイヤのサイズに対応する適用リム及び空気圧−負荷能力対応表に基づく。
加速性能は、試験車両に装着し、雪上において、静止状態からアクセルを全開して50mに到達するまでの時間(加速タイム)により評価した。雪上制動性能は、試験車両に装着し、雪上において、初速度時速40kmから制動したときの制動距離により評価した。雪上操縦安定性は、試験車両に装着し、テストドライバーが雪上テストコースを走行した際のフィーリング試験により評価した。結果は、フィーリング評点の指数で表現した。排水性能は、試験車両に装着し、水深10mmのプールに速度を変えて進入し、ハイドロプレーニング現象の発生速度を評価した。結果を表1に示す。結果は、比較例1の空気入りタイヤ100の評価を100とした。
Figure 2011251614
このように、実施例1,2に係る空気入りタイヤ1,2は、比較例1,2に係る空気入りタイヤ100,200と比べ、排水性能を確保したまま、雪上性能を向上できることが判った。
[その他の実施形態]
上述したように、本発明の実施形態を通じて本発明の内容を開示したが、この開示の一部をなす論述及び図面は、本発明を限定するものであると理解すべきではない。この開示から当業者には様々な代替実施の形態、実施例が明らかとなる。例えば、本発明の実施形態は、次のように変更することができる。
空気入りタイヤ1,空気入りタイヤ2では、周方向主溝31,周方向副溝32は、タイヤ赤道線CLと一致しており、主横溝11及び副横溝12は、タイヤ赤道線CLを基点として形成されているように図示されているが、周方向主溝31,周方向副溝32は、タイヤ赤道線CLに一致している必要はなく、タイヤ赤道線CLからアウト側(または、イン側)ずれた位置に形成されていても良い。また、主横溝11及び副横溝12は、タイヤ赤道線CLからアウト側(または、イン側)ずれた位置に形成された周方向主溝31,周方向副溝32から延びていてもよい。
また、主横溝11の前方側F及び後方側Bに形成される副横溝12は、複数であってもよい。
空気入りタイヤ1では、仮想線Lと第1溝21とのなす角度が仮想線Lと第2溝22とのなす角度よりも小さいと説明したが、仮想線Lと第1溝21とのなす角度が仮想線Lと第2溝22とのなす角度よりも大きくてもよい。また、第1溝21が第2溝22よりもタイヤ幅方向外側に形成されていてもよい。
このように、本発明は、ここでは記載していない様々な実施の形態などを含むことは勿論である。したがって、本発明の技術的範囲は、上述の説明から妥当な特許請求の範囲に係る発明特定事項によってのみ定められるものである。
1,2…空気入りタイヤ、 11…主横溝、 12…副横溝、 21…第1溝、 22…第2溝、 31…周方向主溝、 32…周方向副溝、 41,42,43,44…連通口、 51…第1溝、 52…第2溝、 61,62,63,64…連通口、 α,β,γ,θ…角度、B…後方側、 C…中央領域、 CL…タイヤ赤道線、 F…前方側、 L…仮想線、 R…回転方向、 W…トレッド幅

Claims (10)

  1. トレッド幅方向に沿った仮想線に対して傾斜した複数の主横溝を備え、車体の前進時の回転方向が指定された空気入りタイヤであって、
    前記主横溝は、タイヤ回転方向の前方側からタイヤ回転方向の後方側に向かうに連れてタイヤ幅方向外側に向かって延びており、
    前記主横溝には、前記前方側かつ前記タイヤ幅方向外側に延びる第1溝と、前記後方側かつタイヤ幅方向内側に延びる第2溝とが連通されており、
    前記トレッド幅方向に沿った仮想線と前記第1溝とのなす角度は、前記仮想線と前記第2溝とのなす角度と異なっている空気入りタイヤ。
  2. 前記主横溝の前記前方側及び前記主横溝の前記後方側には、前記主横溝に沿って延びる副横溝が形成され、
    前記第1溝は前記前方側の前記副横溝に連通されており、前記第2溝は前記後方側の前記副横溝に連通されている請求項1に記載の空気入りタイヤ。
  3. 前記副横溝には、前記前方側の前記主横溝から延びる前記第2溝と、前記後方側の前記主横溝から延びる前記第1溝とが連通されており、
    前記副横溝に連通された前記第1溝の連通口と前記第2溝の連通口とは、対向する位置に形成される請求項2に記載の空気入りタイヤ。
  4. 前記第1溝及び前記第2溝は、前記前方側から前記後方側に向かうに連れてタイヤ赤道線に向かって延びている請求項1乃至3の何れか1項に記載の空気入りタイヤ。
  5. 前記仮想線と前記第1溝とのなす角度は、前記仮想線と前記第2溝とのなす角度よりも小さく、
    前記第1溝は、前記第2溝よりもタイヤ幅方向内側に形成される請求項1に記載の空気入りタイヤ。
  6. タイヤ赤道線を含む中央領域において、前記仮想線と前記主横溝とのなす角度は、60度以下である請求項1に記載の空気入りタイヤ。
  7. 前記仮想線と前記主横溝とのなす角度は、前記タイヤ幅方向外側に向かうに連れて小さくなる請求項1に記載の空気入りタイヤ。
  8. 前記タイヤ赤道線を含む中央領域には、前記回転方向に沿って周方向主溝が形成されており、前記主横溝は、前記周方向主溝に連通される請求項1に記載の空気入りタイヤ。
  9. 前記タイヤ幅方向外側の領域には、前記回転方向に沿って周方向副溝が形成されており、前記主横溝は、前記周方向副溝に連通される請求項1に記載の空気入りタイヤ。
  10. 前記主横溝と前記第1溝とが直交するとともに、前記主横溝と前記第2溝とが直交する請求項1に記載の空気入りタイヤ。
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