JP2011251234A - 塗料廃水分離装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】塗料廃水から塗料粕を効率良く分離させることのできる塗料廃水分離装置を提供する。
【解決手段】本塗料廃水分離装置1は、塗料廃水を分離薬剤と混合させる混合槽2と、該混合槽2からの混合廃水を受け入れて、混合廃水から塗料粕を分離させる反応分離槽とを備え、該反応分離槽3は、混合槽2から流入された混合廃水において塗料廃水と分離薬剤との反応を促進させる反応促進室5と、該反応促進室5から連続して設けられ、流路45が逆U字状に形成され混合廃水中の塗料粕を浮上させる浮上室6と、該浮上室6から連続して設けられ、下流端に濾過板51を有する濾過室7とを備えたので、塗料廃水から塗料粕を効率良く分離させることができる。
【選択図】図3

Description

本発明は、塗装設備から排出される塗料廃水から塗料粕を分離させる塗料廃水分離装置に関するものである。
一般に、自動車等の複雑な形状をしたものに対する塗装法としては、塗装設備内で塗料を噴霧して行う吹付塗装法が広く採用されている。この吹付塗装法では、塗装対象物に塗着されなかった塗料の大半が処理水に混合されて塗料廃水として塗装設備から排出されるが、その後、該塗料廃水から塗料成分を塗料粕として分離させる必要がある。
そこで、従来の塗料廃水分離装置70は、図7に示すように、塗装設備10からの塗料廃水を受け入れ、塗料粕を浮上させる粕池プール71と、該粕池プール71の水面に浮上した塗料粕を含む混合廃水を受け入れて、塗料粕を混合廃水から分離させる粕分離槽72とを備えている。そして、従来の塗料廃水分離装置70では、粕池プール71内で塗料廃水に分離薬剤が混合されて、水面に塗料粕を浮上させ、次いで、粕池プール71で浮上した塗料粕を含む混合廃水を粕分離槽72に送水して、粕分離槽72にて塗料粕を混合廃水から分離させていた。
また、特許文献1には、凝集剤と塗料成分を含む循環水とを空気と共に攪拌して、凝集剤の分散性を高めて、塗料成分の分離効率を向上させる塗料廃液分離装置が開示されている。
特開2008−264741号公報
しかしながら、従来の塗料廃水分離装置70では、粕池プール71が大容量であるため塗料廃水と分離薬剤との反応効率が悪く、粕池プール71の水面に浮上した塗料粕が十分に混合廃水から分離されることなく粕分離槽72に送水されるため、粕分離槽72における分離能力では分離に限界があった。そこで、粕池プール71での塗料廃水と分離薬剤との反応効率を良くするためには分離薬剤の量を多くすれば良いが効率的ではない。しかも、従来の塗料廃水分離装置70では、分離能力が低い上に、粕池プール71の底部に塗料粕等の沈降堆積物が多く堆積するという問題があった。
また、特許文献1に係る塗料廃液分離装置では、凝集剤と塗料成分を含む循環水とを攪拌して、凝集剤の分散性を高めるだけでは、確実に塗料成分を循環水から分離させることは不可能であり、まだ改善する必要がある。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、塗料廃水から塗料粕を効率良く分離させることのできる塗料廃水分離装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明の塗料廃水分離装置は、塗料廃水を分離薬剤と混合させる混合槽と、該混合槽からの混合廃水を受け入れて、混合廃水から塗料粕を分離させる反応分離槽とを備え、該反応分離槽は、前記混合槽から流入された混合廃水において塗料廃水と分離薬剤との反応を促進させる反応促進室と、該反応促進室から連続して設けられ、流路が逆U字状に形成され混合廃水中の塗料粕を浮上させる浮上室と、該浮上室から連続して設けられ、下流端に濾過板を有する濾過室とを備えたことを特徴としている。
これにより、塗料廃水から塗料粕を効率良く分離させることができる。
なお、本発明の塗料廃水分離装置の各種態様およびそれらの作用については、以下の発明の態様の項において詳しく説明する。
(発明の態様)
以下に、本願において特許請求が可能と認識されている発明(以下、「請求可能発明」という場合がある。)の態様をいくつか例示し、それらについて説明する。なお、各態様は、請求項と同様に、項に区分し、各項に番号を付して、必要に応じて他の項を引用する形式で記載する。これは、あくまでも請求可能発明の理解を容易にするためであり、請求可能発明を構成する構成要素の組み合わせを、以下の各項に記載されたものに限定する趣旨ではない。つまり、請求可能発明は、各項に付随する記載、実施の形態等を参酌して解釈されるべきであり、その解釈に従う限りにおいて、各項の態様にさらに他の構成要件を付加した態様も、また、各項の態様から構成要件を削除した態様も、請求可能発明の一態様となり得るのである。なお、以下の各項において、(1)項、(2)項、(4)項〜(6)項、(8)項、(10)項の各々が、請求項1乃至7の各々に相当する。
(1)塗装設備から排出される塗料廃水から塗料粕を分離させる塗料廃水分離装置であって、該塗料廃水分離装置は、塗料廃水を分離薬剤と混合させる混合槽と、該混合槽からの混合廃水を受け入れて、混合廃水から塗料粕を分離させる反応分離槽とを備え、該反応分離槽は、前記混合槽から流入された混合廃水において塗料廃水と分離薬剤との反応を促進させる反応促進室と、該反応促進室から連続して設けられ、流路が逆U字状に形成され混合廃水中の塗料粕を浮上させる浮上室と、該浮上室から連続して設けられ、下流端に濾過板を有する濾過室と、を備えたことを特徴とする塗料廃水分離装置。
(1)項の塗料廃水分離装置では、塗装設備からの塗料廃水が混合槽に送水され、該混合槽において塗料廃水に分離薬剤が混合されて混合廃水が生成される。その後、混合槽内の混合廃水は反応分離槽内の反応促進室に送水される。そして、反応分離槽内では、まず、反応促進室にて混合廃水における塗料廃水と分離薬剤との反応が促進され、その後、浮上室に流動して、該浮上室にて混合廃水中の塗料粕が水面に浮上し、その後、濾過室に流動して、該濾過室にて浮上室で完全に分離しなかった塗料粕が濾過板により分離されて、塗料粕が取り除かれた処理水が生成される。
(2)前記反応促進室内には、前記混合槽から流入される混合廃水と対向して設けられ、該混合廃水に衝突させる制流体が備えられることを特徴とする(1)項に記載の塗料廃水分離装置。
(2)項の塗料廃水分離装置では、反応促進室内に流入した混合廃水が制流体に衝突することで、攪拌効果が増大し、混合が促進されるとともに流入エネルギーが低減される。これにより、塗料廃水と分離薬剤との反応が促進される。
(3)前記制流体の混合廃水が衝突する面は平面または凸曲面に形成されることを特徴とする(1)項または(2)項に記載の塗料廃水分離装置。
(3)項の塗料廃水分離装置では、混合廃水の混合槽から反応促進室への流入エネルギーが容易に低減される。
(4)前記反応促進室内には、内部に前記制流体を有して、内部を混合廃水が流動する整流筒体が備えられることを特徴とする(1)項〜(3)項のいずれかに記載の塗料廃水分離装置。
(4)項の塗料廃水分離装置では、反応促進室内の整流筒体の内部において、混合廃水が旋回流を引き起こすことで、下方へ流動する時間をできる限り長くすることができるので、塗料廃水と分離薬剤との反応を促進することができる。
(5)前記反応促進室と前記浮上室との境界部分の流路には、該流路の形状を変える流状調整板が設けられることを特徴とする(1)項〜(4)項のいずれかに記載の塗料廃水分離装置。
(5)項の塗料廃水分離装置では、反応促進室内の混合廃水が流状調整板に衝突することにより、その流入エネルギーがさらに低減されて、塗料廃水と分離薬剤との反応がさらに促進される。
(6)前記浮上室と前記濾過室との境界部分の流路には、該流路面積を変動させて前記濾過室内の混合廃水の流量と前記浮上室までの混合廃水の流量とを調整する流量調整板が設けられることを特徴とする(1)項〜(5)項のいずれかに記載の塗料廃水分離装置。
(6)項の塗料廃水分離装置では、流量調整板により、濾過室内の混合廃水の流量と浮上室までの混合廃水の流量とのバランスをとることができる。
(7)前記濾過板の下端には、前記反応分離槽の水位を調整する水位調整板が備えられることを特徴とする(1)項〜(6)項のいずれかに記載の塗料廃水分離装置。
(7)項の塗料廃水分離装置では、水位調整板により、反応分離槽内における混合廃水の水位の高低を調整することができる。なお、水位調整板は、高さが相違したものが複数用意されており、高さの相違した水位調整板を適宜交換することで、水位の高低を調整するようにしている。また、濾過板の下端に水位調整板を上下方向にスライド自在に取り付けて、水位の高低を調整するようにしてもよい。
(8)前記反応分離槽の下端部には、下方に向かって先細りとなる錘状部が形成されることを特徴とする(1)項〜(7)項のいずれかに記載の塗料廃水分離装置。
(8)項の塗料廃水分離装置では、反応分離槽内の沈降堆積物を錘状部の先端に容易に集めることができ、容易に沈降堆積物を外部に排出することができる。
(9)前記錘状部の下端に設けた排出口には排出配管が接続されると共に、前記排出口には、該排出口を開閉可能にするバルブ機構が備えられることを特徴とする(8)項に記載の塗料廃水分離装置。
(9)項の塗料廃水分離装置では、錘状部先端への沈降堆積物の堆積具合によって、バルブ機構のバルブ開度が調整されて、沈降堆積物が排出配管から排出される。
(10)前記反応分離槽の前記反応促進室、前記浮上室及び前記濾過室の上部には、各室の水面に浮上した塗料粕を前記反応分離槽の外部へ排出する排出装置がそれぞれ備えられていることを特徴とする(1)項〜(9)項のいずれかに記載の塗料廃水分離装置。
(10)項の塗料廃水分離装置では、反応促進室、浮上室及び濾過室の水面に浮上した塗料粕を排出装置により容易に反応分離槽の外部に排出することができる。
(11)前記濾過板から下流側に、塗料粕が取り除かれた処理水を貯留する貯留槽が備えられることを特徴とする(1)項〜(10)項のいずれかに記載の塗料廃水分離装置。
(11)項の塗料廃水分離装置では、貯留槽に貯留された塗料粕が取り除かれた処理水は再び塗装設備で使用される。
(12)前記混合槽内では混合廃水が攪拌されることを特徴とする(1)項〜(11)項のいずれかに記載の塗料廃水分離装置。
(12)項の塗料廃水分離装置では、分離薬剤の分散性を高めて、塗料廃水と分離薬剤との反応を促進する。
本発明によれば、塗料廃水から塗料粕を効率良く分離させることのできる塗料廃水分離装置を提供することができる。
図1は、本発明の実施の形態に係る塗料廃水分離装置を示す模式図である。 図2は、本塗料廃水分離装置の構成である反応分離槽の上面図である。 図3は、本塗料廃水分離装置の構成である反応分離槽の側面図である。 図4は、本塗料廃水分離装置の構成である反応分離槽の正面図である。 図5は、本塗料廃水分離装置の構成である反応分離槽の他の実施形態の模式図である。 図6は、本塗料廃水分離装置の他の使用形態を示す模式図である。 図7は、従来の塗料廃水分離装置を示す模式図である。
以下、本発明を実施するための最良の形態を図1〜図6に基いて詳細に説明する。
本発明の実施の形態に係る塗料廃水分離装置1は、図1に示すように、塗装設備10から排出された塗料廃水を分離薬剤と混合させる混合槽2と、該混合槽2からの混合廃水を受け入れて、混合廃水から塗料粕を分離させる反応分離槽3と、該反応分離槽3にて混合廃水から塗料粕が分離された処理水を貯留する貯留槽4とを備えている。なお、貯留槽4に貯留された処理水は再び塗装設備10で使用される。
混合槽2では、塗装設備10から排出される塗料廃水に分離薬剤が混合されて混合廃水が生成される。また、混合槽2は、混合廃水を攪拌する攪拌手段(図示略)を備えている。該混合槽2は、反応分離槽3の反応促進室5内と流入配管47により連通される。
反応分離槽3は、図2及び図3に示すように、上流側から、混合槽2から流入された混合廃水における塗料廃水と分離薬剤との反応を促進させる反応促進室5と、該反応促進室5から連続して設けられ、流路45が逆U字状に形成され混合廃水中の塗料粕を浮上させる浮上室6と、該浮上室6から連続して設けられ、下流端に濾過板51を有する濾過室7とを備えている。
詳述すると、反応分離槽3は、図2〜図4に示すように、上面が開放され、塗料廃水が流れる方向に対して両側の側壁11、12と、最も上流側に位置する上流側壁13と、最も下流側に位置する下流側壁14と、底壁15とを有する箱体で形成される。また、反応分離槽3は、上下方向略中間位置から上方部位は直方体で形成され、略中間位置から下方部位は、下方に向かって先細りとなる錘状部16、17が長手方向に沿って間隔を置いて2箇所形成される。
上流側の第1錘状部16は、図3及び図4に示すように、下方に向かって先細りとなる四角錘状に形成される。詳しくは、該第1錘状部16は、図3に示す側面視形状では第1底斜面19及び第2底斜面20を有し頂点が最も下方に位置する逆三角形状に形成されると共に、図4に示す正面視形状では第3底斜面21及び第4底斜面22を有し頂点が最も下方に位置する逆三角形状に形成される。また、下流側の第2錘状部17も、第1錘状部16と同様に、下方に向かって先細りとなる四角錘状に形成される。詳しくは、該第2錘状部17は、図3に示す側面視形状では第1底斜面23及び第2底斜面24を有し頂点が最も下方に位置する逆三角形状に形成されると共に、図4に示す正面視形状では第3底斜面25及び第4底斜面26を有し頂点が最も下方に位置するする逆三角形状に形成される。
また、図3から解るように、第1錘状部16は第2錘状部17よりも下方に位置している。図3に示す側面視形状における、上流側の第1錘状部16の第1底斜面19及び第2底斜面20と、下流側の第2錘状部17の第1底斜面23及び第2底斜面24とは水平方向に対する傾斜角度がそれぞれ同一であり、上流側の第1錘状部16の第2底斜面20と、下流側の第2錘状部17の第2底斜面24とは同一平面上に位置している。一方、図4に示す正面視形状における、上流側の第1錘状部16の第3底斜面21及び第4底斜面22と、下流側の第2錘状部17の第3底斜面25及び第4底斜面26とは水平方向に対する傾斜角度がそれぞれ同一である。
なお、本実施の形態では、第1錘状部16及び第2錘状部17の第1底斜面19、23と第2底斜面20、24との間の角度θ1(図3参照)は略90°に設定され、第1錘状部16及び第2錘状部17の第3底斜面21、25と第4底斜面22、26との間の角度θ2(図4参照)は略60°に設定される。これらθ1及びθ2は、沈降堆積物の性状や量に対応して45°〜120°の範囲内で適宜設定される。
図3に示すように、第1錘状部16及び第2錘状部17の先端(下端)にはそれぞれ排出口が設けられ、該各排出口に排出配管30が接続される。各排出口にはバルブ機構31が備えられる。該バルブ機構31は、沈降堆積物の排出口への堆積具合によりその開度が調整されて、沈降堆積物が排出配管30から排出される。
また、反応分離槽3内には、図2及び図3に示すように、上流側の第1錘状部16の先端(頂点)から上方向の延長線上に延びる第1区画壁33と、下流側の第2錘状部17の先端(頂点)から上方向の延長線上に延びる第2区画壁34と、第1区画壁33と第2区画壁34との間の中間位置に上下方向に延びる流路形成壁35とが配置される。
そして、反応分離槽3内において、第1区画壁33よりも上流側の領域が反応促進室5として、第1区画壁33と第2区画壁34との間の領域が浮上室6として、第2区画壁34よりも下流側の領域が濾過室7として作用する。
第1区画壁33は板状に形成され、その両側端部が反応分離槽3の両側壁11、12に接続される。該第1区画壁33の上端は反応分離槽3の上端に一致して、第1区画壁33の下端と第1錘状部16の先端との間に反応促進室5と浮上室6とを連通させる流路36が形成される。また、第1区画壁33の下端には、反応促進室5と浮上室6との間の流路36の形状を変更可能な流状調整板37が備えられる。該流状調整板37はその幅方向(長手方向)の長さが第1区画壁33の幅方向(短手方向)の長さと同一であり、第1区画壁33の下端を支点に回動自在に構成される。詳しくは、流状調整板37は、第1区画壁33と同じ方向に延びる位置(0°)から第1区画壁33に対して直交する方向に延びる位置(90°)までの範囲でその角度を適宜調整することができる。
第2区画壁34は板状に形成され、第1区画壁33と同様に、その両側端部が反応分離槽3の両側壁11、12に接続される。該第2区画壁34の上端は反応分離槽3の上端に一致して、第2区画壁34の下端と第2錘状部17の先端との間に浮上室6と濾過室7とを連通させる流路40が形成される。また、第2区画壁34の下端には、浮上室6と濾過室7との間の流路40の面積を変動可能な流量調整板41が備えられる。該流量調整板41はその幅方向(長手方向)の長さが第2区画壁34の幅方向(短手方向)の長さと同一であり、第2区画壁34の下端から下方に向かって出没自在にスライドすることで流路40の面積を適宜調整することができる。
流路形成壁35は板状に形成され、その両側端部が反応分離槽3の両側壁11、12に接続される。流路形成壁35の下端は上流側の第1錘状部16の第2底斜面20に接続され、流路形成壁35の途中部位に下流側の第2錘状部17の第1底斜面23が接続される。また、流路形成壁35の上端は、反応分離槽3の上端よりも下方に位置しており、この流路形成壁35により浮上室6内に逆U字状の流路45が形成される。
また、図2及び図3に示すように、反応分離槽3の反応促進室5内には、混合槽2から塗料廃水を流入させる流入配管47が上流側壁13を貫通して配置される。また、反応促進室5の上部には、開口形状が矩形状で4隅が曲面で形成される整流筒体48が配置される。該整流筒体48内に流入配管47の流出口が配置される。なお、開口形状が円形状の整流筒体48を採用してもよい。
反応促進室5内の整流筒体48の内部には、流入配管47の流出口と対向するように制流体50が配置される。該制流体50は凸曲面50aを有し、該制流体50はその凸曲面50aに流入配管47の流出口からの混合廃水が衝突するように配置される。なお、本実施の形態では、制流体50は、混合廃水との衝突面が凸曲面50aに形成されるものが採用されているが、混合廃水との衝突面が平面に形成されるものを採用してもよい。例えば、制流体50は、凸曲面50aを有する球状、半球状、楕円球状、半楕円球状または平面を有する円板状で、中空または中実のものが採用される。
図3に示すように、反応分離槽3の濾過室7の下流端、すなわち、反応分離槽3の濾過室7に臨む下流側壁14の上端に濾過板51が備えられる。該濾過板51の幅方向の長さは下流側壁14の幅方向の長さと同一であり、反応分離槽3の両側の側壁11、12に接続される。濾過板51の下端には、反応分離槽3内の混合廃水の水位を調整する水位調整板52が備えられ、高さ方向にその上端位置を変動させることで水位を変化させる。すなわち、該水位調整板52は高さの相違したものが複数用意されており、該水位調整板52を適宜交換することで水位の高低を調整するようにしている。なお、濾過板51は、浮上する塗料粕の大きさにより、濾過サイズの異なる濾過板51を適宜交換することができる。また、濾過板51から下流側には塗料粕が分離された処理水を貯留槽4に案内する案内流路53が形成される。
また、反応分離槽3の上部で、反応促進室5、浮上室6及び濾過室7それぞれの上部には、各室5、6、7の水面に浮上した塗料粕を反応分離槽3の外部にかき出すかき出し装置(排出装置)55が備えられる。該かき出し装置55は、例えば、水面上の塗料粕を外部にかき出すためのスクレーパ等で構成される。
次に、本発明の実施の形態に係る塗料廃水分離装置1の作用を説明する。
まず、塗装設備10からの塗料廃水は混合槽2に流入される。該混合槽2内には分離薬剤が投入されて混合廃水が生成され、該混合廃水は攪拌される。
次に、混合槽2内の混合廃水は、流入配管47を経て反応分離槽3内で反応促進室5の整流筒体48内に流入される。この時、混合槽2からの混合廃水は、制流体50の凸曲面50aに衝突して、該凸曲面50aに沿って流れると共に整流筒体48の内周面に沿う旋回流で下方へ流動する。この結果、反応促進室5内の混合廃水は流入エネルギー(流速等)が低減されつつ整流され、反応促進室5内を塗料廃水と分離薬剤との反応に必要な十分な時間を費やしながら下方に流動する。続いて、混合廃水は反応促進室5と浮上室6との間に設置された流状調整板37に再び衝突してさらにその流入エネルギーが低減されると共に整流されて流路36から浮上室6に流動する。
次に、浮上室6内に流入した混合廃水は、上向きの流れを形成する流路43(以下、上向き流路という)及び下向きの流れを形成する流路44(以下、下向き流路という)からなる逆U字状の流路45に沿って流動するが、まず、混合廃水は、上向き流路43を上昇しながら、混合槽2からの持込空気気泡あるいは反応分離槽3内で混合される空気気泡を含む塗料粕を生成して、該塗料粕が浮上室6内の水面に浮上するようになる。続いて、混合廃水は上向き流路43から下向き流路44に沿って流れ、流路40を経由して濾過室7に流動する。この時、浮上室6内の流路は逆U字状の流路45、すなわち、流れる方向が途中で上向き流路43から下向き流路44に変化するために、塗料粕の浮上分離が促進される。
次に、濾過室7内に流入した混合廃水は上昇して濾過板51を通過することで塗料粕が取り除かれた処理水として案内流路53を経て貯留槽4内に流動する。詳述すると、濾過室7内では、浮上室6内で完全に分離できなかった塗料粕が水面に浮上すると共に濾過板51により混合廃水から微小な塗料粕が取り除かれて処理水が生成される。
なお、濾過室7と浮上室6との間の流路40に設けられた流量調整板41を上下方向に適宜スライドさせることにより濾過室7内の流量と浮上室6までの流量とのバランスをとるようにしている。また、濾過板51の下端に設けた水位調整板52の上端位置を上下方向に適宜変動させることにより、反応分離槽3内の水位の高低を調整するようにしている。すなわち、所望の水位を確保するために、高さの相違する水位調整板52を適宜交換することで水位の高低を調整するようにしている。なお、濾過板51の下端に上下方向にスライド可能な水位調整板52を設けることで、水位調整板52の上端位置を変動させて水位の高低を調整するようにしてもよい。
また、反応分離槽3の上部で、反応促進室5、浮上室6及び濾過室7それぞれの上部に備えられたかき出し装置55により、各室5、6、7の水面に浮上した塗料粕が反応分離槽3の外部にかき出される。また、第1錘状部16及び第2錘状部17の先端に設けられた各排出口は、沈降堆積物の堆積具合によりバルブ機構31の開度が調整されて、沈降堆積物が排出配管30から排出される。
最終的に、貯留槽4内に流入した処理水は、再び塗装設備10に送水されて使用される。
以上説明したように、本発明の実施の形態に係る塗料廃水分離装置1は、塗料廃水を分離薬剤と混合させる混合槽2と、該混合槽2からの混合廃水を受け入れて、混合廃水から塗料粕を分離させる反応分離槽とを備え、該反応分離槽3は、混合槽2から流入された混合廃水において塗料廃水と分離薬剤との反応を促進させる反応促進室5と、該反応促進室5から連続して設けられ、流路45が逆U字状に形成され混合廃水中の塗料粕を浮上させる浮上室6と、該浮上室6から連続して設けられ、下流端に濾過板51を有する濾過室7とを有しているので、塗料廃水から塗料粕を効率良く分離させることができる。
すなわち、本発明の実施の形態に係る塗料廃水分離装置1では、反応分離槽3内に反応促進室5を備えており、混合廃水における塗料廃水と分離薬剤との反応効率を向上させることができるため、次の浮上室6で容易に混合廃水から塗料粕を浮上させることができ、反応分離槽3における分離能力を向上させることができる。しかも、本塗料廃水分離装置1では、混合槽2を従来の粕池プール71に比べて約1/5の容量で構成できコンパクト化され、しかも、分離薬剤の使用量も従来よりも大幅に減少させることができる。
なお、本実施の形態に係る塗料廃水分離装置1の反応分離槽3には、浮上室6が1室備えられているが、図5に示すように、反応分離槽3内に、浮上室6を連続して2室備えるようにしてもよい。なお、この実施形態の場合には、錘状部16、17、18が3箇所備えられるようになる。
また、本実施の形態に係る塗料廃水分離装置1では、塗装設備10からの塗料廃水を直接混合槽2に流入させているが、図6に示すように、従来の塗料廃水分離装置70の構成である粕池プール71の水面に浮上した塗料粕を含む混合廃水を、混合槽2を経由して反応分離槽3に送水して混合廃水から塗料粕を分離させるようにしてもよい。
さらに、従来の塗料廃水分離装置70の構成である粕池プール71の水面に浮上した塗料粕を含む混合廃水を、直接反応分離槽3に送水して混合廃水から塗料粕を分離させてもよい。この実施形態の場合、本実施の形態に係る混合槽2は粕池プール71にて代用される。
1 塗料廃水分離装置,2 混合槽,3 反応分離槽,4 貯留槽,5 反応促進室,6 浮上室,7 濾過室,10 塗装設備,16 第1錘状部,17 第2錘状部,30 バルブ機構,36 流路,37 流状調整板,40 流路,41 流量調整板,43 上向き流路,44 下向き流路,45 逆U字状の流路,48 整流筒体,50 制流体,50a 凸曲面,51 濾過板,52 水位調整板,53 案内流路,55 かき出し装置(排出装置),

Claims (7)

  1. 塗装設備から排出される塗料廃水から塗料粕を分離させる塗料廃水分離装置であって、
    該塗料廃水分離装置は、塗料廃水を分離薬剤と混合させる混合槽と、
    該混合槽からの混合廃水を受け入れて、混合廃水から塗料粕を分離させる反応分離槽とを備え、
    該反応分離槽は、前記混合槽から流入された混合廃水において塗料廃水と分離薬剤との反応を促進させる反応促進室と、
    該反応促進室から連続して設けられ、流路が逆U字状に形成され混合廃水中の塗料粕を浮上させる浮上室と、
    該浮上室から連続して設けられ、下流端に濾過板を有する濾過室と、
    を備えたことを特徴とする塗料廃水分離装置。
  2. 前記反応促進室内には、前記混合槽から流入される混合廃水と対向して設けられ、該混合廃水に衝突させる制流体が備えられることを特徴とする請求項1に記載の塗料廃水分離装置。
  3. 前記反応促進室内には、内部に前記制流体を有して、内部を混合廃水が流動する整流筒体が備えられることを特徴とする請求項1または2に記載の塗料廃水分離装置。
  4. 前記反応促進室と前記浮上室との境界部分の流路には、該流路の形状を変える流状調整板が設けられることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の塗料廃水分離装置。
  5. 前記浮上室と前記濾過室との境界部分の流路には、該流路面積を変動させて前記濾過室内の混合廃水の流量と前記浮上室までの混合廃水の流量とを調整する流量調整板が設けられることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の塗料廃水分離装置。
  6. 前記反応分離槽の下端部には、下方に向かって先細りとなる錘状部が形成されることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の塗料廃水分離装置。
  7. 前記反応分離槽の前記反応促進室、前記浮上室及び前記濾過室の上部には、各室の水面に浮上した塗料粕を前記反応分離槽の外部へ排出する排出装置がそれぞれ備えられていることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の塗料廃水分離装置。
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