JP2011248268A - プラズマディスプレイパネルの駆動方法およびプラズマディスプレイ装置 - Google Patents

プラズマディスプレイパネルの駆動方法およびプラズマディスプレイ装置 Download PDF

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Abstract

【課題】プラズマディスプレイパネルにおける表示画像の残像現象を軽減し、画像表示品質を向上させる。
【解決手段】1つの画素を構成する赤、緑、青の3つの放電セルのそれぞれを、画像信号にもとづく赤、緑、青の各階調値の大きさに応じた明るさで発光して階調表示するプラズマディスプレイパネルの駆動方法であって、プラズマディスプレイパネルの表示領域を複数の領域に分け、各画素の輝度の階調値にもとづき領域毎の残像度数を算出するとともに、領域毎の残像度数にもとづき画素毎の残像度数を算出し、赤、緑、青の3つの階調値のうちの最大階調値を画素毎に選択し、画素毎に、残像度数にもとづき最大階調値に補正を加えて補正後最大階調値を算出するとともに、最大階調値に対する補正後最大階調値の大きさの比率を求め、その比率にもとづき、最大階調値を除く2つの階調値に補正を加える。
【選択図】図6

Description

本発明は、壁掛けテレビや大型モニターに用いられるプラズマディスプレイパネルの駆動方法およびプラズマディスプレイ装置に関する。
プラズマディスプレイパネル(以下、「パネル」と略記する)として代表的な交流面放電型パネルは、対向配置された前面板と背面板との間に多数の放電セルが形成されている。前面板は、1対の走査電極と維持電極とからなる表示電極対が前面ガラス基板上に互いに平行に複数対形成されている。そして、それら表示電極対を覆うように誘電体層および保護層が形成されている。背面板は、背面ガラス基板上に複数の平行なデータ電極が形成され、それらデータ電極を覆うように誘電体層が形成され、さらにその上にデータ電極と平行に複数の隔壁が形成されている。そして、誘電体層の表面と隔壁の側面とに蛍光体層が形成されている。そして、表示電極対とデータ電極とが立体交差するように前面板と背面板とが対向配置されて密封されている。密封された内部の放電空間には、例えば分圧比で5%のキセノンを含む放電ガスが封入され、表示電極対とデータ電極とが対向する部分に放電セルが形成される。このような構成のパネルにおいて、各放電セル内でガス放電により紫外線を発生させ、この紫外線で赤色(R)、緑色(G)および青色(B)の各色の蛍光体を励起発光させてカラー表示を行っている。
パネルを駆動する方法としては一般にサブフィールド法が用いられている。サブフィールド法では、1フィールドを複数のサブフィールドに分割し、それぞれのサブフィールドで各放電セルを発光または非発光させることにより階調表示を行う。各サブフィールドは、初期化期間、書込み期間および維持期間を有する。
初期化期間では、各走査電極に初期化波形を印加し、各放電セルで初期化放電を発生させる。それにより、各放電セルにおいて、続く書込み動作のために必要な壁電荷を形成するとともに、書込み放電を安定して発生させるためのプライミング粒子(書込み放電を発生させるための励起粒子)を発生させる。
書込み期間では、走査電極に走査パルスを印加するとともに、データ電極には表示すべき画像信号にもとづき書込みパルスを印加して表示を行うべき放電セルに書込み放電を発生させ壁電荷を形成する(以下、この動作を「書込み」とも記す)。
維持期間では、サブフィールド毎に定められた数の維持パルスを走査電極と維持電極とからなる表示電極対に交互に印加する。それにより、書込み放電を起こした放電セルで維持放電を発生させ、その放電セルの蛍光体層を発光させる。これにより、各放電セルを、サブフィールド毎に定められた輝度重みに応じた輝度で発光させる。このようにしてパネルの各放電セルを画像信号の階調値に応じた輝度で発光させて画像表示を行う。
また、サブフィールド法の1つとして、緩やかに変化する電圧波形を用いて初期化放電を行い、さらに維持放電を行った放電セルに対して選択的に初期化放電を行うことで、階調表示に関係しない発光を極力減らしコントラスト比を向上させた駆動方法が開示されている。
具体的には、複数のサブフィールドのうち、1つのサブフィールドの初期化期間においては全ての放電セルに初期化放電を発生させる全セル初期化動作を行い、他のサブフィールドの初期化期間においては直前の維持期間で維持放電を行った放電セルにのみ初期化放電を発生させる選択初期化動作を行う。このように駆動することにより、画像の表示に関係のない発光によって変化する黒表示領域の輝度(以下、「黒輝度」と略記する)は全セル初期化動作における微弱発光だけとなり、コントラストの高い画像表示が可能となる(例えば、特許文献1参照)。
一方、近年のパネルの高精細化、大画面化にともない、パネルの発光効率を向上させ、輝度を向上させるための様々な取り組みがなされている。例えば、放電セル内に充填する放電ガスのキセノン分圧を高めて発光効率を高める検討が進められている。しかし、放電ガスのキセノン分圧を高めると放電の発生するタイミングのばらつきが大きくなり、放電セル毎の発光強度にばらつきを生じて表示輝度が不均一になることがあった。この輝度の不均一を改善するために、例えば複数回に1回の割合で立ち上がりの急峻な維持パルスを挿入して維持放電のタイミングを揃え、表示輝度を均一化する駆動方法が開示されている(例えば、特許文献2参照)。
特開2000−242224号公報 特開2005−338120号公報
しかしながら、発光効率を高めるために放電ガスのキセノン分圧を高めると、静止画像を長時間表示させたときに、その静止画像が残像として認識される、いわゆる残像現象が発生しやすくなり、画像表示品質を損なうことがある。
本発明はこのような課題に鑑みなされたものであり、パネルにおける表示画像の残像現象を軽減し、画像表示品質を向上させることができるパネルの駆動方法およびプラズマディスプレイ装置を提供することを目的とする。
本発明のパネルの駆動方法は、走査電極と維持電極とからなる表示電極対およびデータ電極を有する放電セルを複数備え、赤、緑、青の各色に発光する3つの放電セルで1つの画素を構成したパネルを、書込み期間と維持期間とを有するサブフィールドを1フィールド内に複数設けて駆動し、3つの放電セルのそれぞれを、画像信号にもとづく赤、緑、青の各階調値の大きさに応じた明るさで発光して階調表示するパネルの駆動方法であって、パネルの表示領域を複数の領域に分け、画像信号にもとづく各画素の輝度の階調値にもとづき領域毎の残像度数を算出するとともに、領域毎の残像度数にもとづき画素毎の残像度数を算出し、赤、緑、青の3つの階調値のうちの最大階調値を画素毎に選択し、画素毎に、残像度数にもとづき最大階調値に補正を加えて補正後最大階調値を算出するとともに、最大階調値に対する補正後最大階調値の大きさの比率を求め、その比率にもとづき、最大階調値を除く2つの階調値に補正を加えることを特徴とする。
これにより、輝度の階調値にもとづき、残像現象の発生の目安となる残像度数を画素毎に算出し、算出した残像度数にもとづき、各画素の階調値を補正することで、パネルにおける表示画像の残像現象を軽減し、画像表示品質を向上することが可能となる。また、残像度数にもとづく補正を加える画素において色相の変化が発生するのを防止することができる。
また、このパネルの駆動方法においては、あらかじめ設定した高階調値しきい値よりも最大階調値の方が大きいときには、最大階調値から高階調値しきい値を減算し、その減算の結果に対して残像度数にもとづく補正を加え、その補正の結果に高階調値しきい値を加算した結果を補正後最大階調値としてもよい。これにより、発光輝度が高く残像現象が発生したときに認識されやすいと考えられる画素は残像度数にもとづく補正を加えた階調値で赤、緑、青の各放電セルを発光させ、発光輝度が低く残像現象が発生しても認識されにくいと考えられる画素は残像度数にもとづく補正を加えない階調値で赤、緑、青の各放電セルを発光させることができるので、表示画像における発光輝度の低下を最小限に抑えることができる。
また、このパネルの駆動方法においては、現フィールドと現フィールドの直前のフィールドとの輝度の階調値の差をフィールド間輝度差として画素毎に算出し、フィールド間輝度差が所定の輝度比較値よりも小さくなる画素の数を領域毎に計数してそれぞれの領域における第1の計数値とし、隣接する画素間の輝度の階調値の差が所定のエッジ比較値以上となるエッジの数を領域毎に計数してそれぞれの領域における第2の計数値とし、第1の計数値および第2の計数値にもとづき、領域毎の残像度数を算出してもよい。これにより、残像現象が発生しやすいと考えられる図柄を有する画像、例えば、エッジの数が多く静止領域が継続して表示される図柄等を画像信号にもとづき検出し、その検出結果にもとづき残像度数を算出することができる。
また、このパネルの駆動方法においては、第1の計数値が第1のしきい値以上であり、第2の計数値が第3のしきい値以上である領域では、領域毎の残像度数に第1の設定値を加算し、第1の計数値が第1のしきい値未満かつ第1のしきい値よりも数値の小さい第2のしきい値以上であり、第2の計数値が第3のしきい値以上である領域では、領域毎の残像度数に第2の設定値を加算し、第1の計数値が第2のしきい値未満であり、第2の計数値が第3のしきい値以上である領域では、領域毎の残像度数に第3の設定値を加算し、第2の計数値が第3のしきい値未満である領域では、領域毎の残像度数に第4の設定値を加算して、領域毎の残像度数を更新してもよい。これにより、第1の計数値が第1のしきい値以上であり、第2の計数値が第3のしきい値以上である領域では、領域毎の残像度数に第1の設定値を累積加算し、第1の計数値が第1のしきい値未満かつ第1のしきい値よりも数値の小さい第2のしきい値以上であり、第2の計数値が第3のしきい値以上である領域では、領域毎の残像度数に第2の設定値を累積加算し、第1の計数値が第2のしきい値未満であり、第2の計数値が第3のしきい値以上である領域では、領域毎の残像度数に第3の設定値を累積加算し、第2の計数値が第3のしきい値未満である領域では、領域毎の残像度数に第4の設定値を累積加算することができる。したがって、領域毎の画像の特徴に応じて、領域毎の残像度数をフィールド毎に更新することができる。
また、このパネルの駆動方法においては、第1の設定値は正の数値であり、第2の設定値は「0」であり、第3の設定値および第4の設定値は負の数値であってもよい。これにより、第1の計数値が第1のしきい値以上であり、第2の計数値が第3のしきい値以上である領域は、残像現象の発生しやすさが増加した領域として、第1の設定値を正の数に設定して残像度数を増加させ、第1の計数値が第2のしきい値未満であり、第2の計数値が第3のしきい値以上である領域、および、第2の計数値が第3のしきい値未満である領域は、残像現象の発生しやすさが減少した領域として、第3の設定値および第4の設定値を負の数に設定して残像度数を減少させ、第1の計数値が第1のしきい値未満かつ第2のしきい値以上であり、第2の計数値が第3のしきい値以上である領域は、残像現象の発生しやすさが維持された領域として、第2の設定値を「0」に設定して残像度数を維持する、というように、画像の特徴に応じて残像度数を増加または減少することができる。
また、このパネルの駆動方法においては、更新後の残像度数から所定の定数を減算してもよい。これにより、残像度数にもとづき階調値へ補正を開始するタイミングを制御することが可能になる。
また、このパネルの駆動方法においては、更新後の残像度数を所定の上限値以下に制限してもよい。これにより、残像度数による階調値への過補正を防止することが可能になる。
また、このパネルの駆動方法においては、それぞれの領域において、領域毎の残像度数を領域の中央に位置する中央画素の残像度数とし、中央画素以外の画素に関しては、残像度数の算出対象となる画素と、その周囲の複数の中央画素との距離、および中央画素の残像度数にもとづいて画素毎の残像度数を算出してもよい。これにより、領域毎の残像度数にもとづく画素毎の残像度数の算出を適切に行うことが可能となる。
また、このパネルの駆動方法においては、画素毎の残像度数を所定の基準値から減算し、その減算結果をその基準値で除算した結果にもとづき各画素の最大階調値に補正を加えてもよい。これにより、残像度数にもとづく階調値への補正を適切に行うことが可能となる。
また、このパネルの駆動方法においては、画像信号の平均輝度レベルを検出し、平均輝度レベルが大きいときには、平均輝度レベルが小さいときよりも残像度数が小さくなるように、平均輝度レベルにもとづき画素毎の残像度数を変更してもよい。これにより、検出した平均輝度レベルにもとづき残像度数に変更を加え、変更後の残像度数にもとづき、各画素の階調値を補正することができる。したがって、残像現象が比較的発生しにくいと考えられる平均輝度レベルが高い画像では、平均輝度レベルが低い画像と比較して残像度数の大きさを小さくすることができ、例えば、平均輝度レベルが高い画像における表示画像の輝度低下を防止しつつ、残像現象の発生を低減することが可能となる。
また、このパネルの駆動方法においては、サブフィールド毎に設定された輝度重みに輝度倍率を乗じた数の維持パルスを維持期間に発生するとともに、輝度倍率が小さいときには、輝度倍率が大きいときよりも残像度数が小さくなるように、輝度倍率にもとづき画素毎の残像度数を変更してもよい。これにより、輝度倍率にもとづき、残像現象の発生の目安となる残像度数に変更を加え、変更後の残像度数にもとづき、各画素の階調値を補正することができる。したがって、輝度倍率が小さく残像現象が比較的発生しにくいと考えられるときには、輝度倍率が大きいときと比較して残像度数の大きさを小さくすることができる。したがって、例えば、輝度倍率が小さいときに表示される画像の輝度低下を防止しつつ、残像現象の発生を低減することが可能となる。
また、このパネルの駆動方法においては、サブフィールド毎に設定された輝度重みに輝度倍率を乗じた数の維持パルスを維持期間に発生するとともに、輝度倍率の大きさに応じて第1の設定値の大きさを変更してもよい。これにより、残像度数が増加するときにどの程度増加させるかを輝度倍率に応じて変更することが可能となる。
また、このパネルの駆動方法においては、輝度倍率が第4のしきい値以上のときには第1の設定値を正の数値とし、輝度倍率が第4のしきい値未満のときには第1の設定値を「0」としてもよい。これにより、輝度倍率が小さく残像現象が比較的発生しにくいと考えられるときには、輝度倍率が大きいときと比較して残像度数の大きさを小さくすることができる。したがって、例えば、輝度倍率が小さいときに表示される画像の輝度低下を防止しつつ、残像現象の発生を低減することが可能となる。
また、このパネルの駆動方法においては、残像度数が大きいときには、残像度数が小さいときよりも階調値が平滑化されるように、画素毎の残像度数にもとづき各画素の各階調値を平滑化してもよい。
また、このパネルの駆動方法においては、画素数が互いに等しくなるように、表示電極対が延伸する方向に複数の境界を設けるとともにデータ電極が延伸する方向に複数の境界を設けて領域を設定してもよい。
また、本発明のプラズマディスプレイ装置は、走査電極と維持電極とからなる表示電極対を有する放電セルを複数備え、赤、緑、青の各色に発光する3つの放電セルで1つの画素を構成し、書込み期間と維持期間とを有するサブフィールドを1フィールド内に複数設け、3つの放電セルのそれぞれを、画像信号にもとづく赤、緑、青の各階調値の大きさに応じた明るさで発光して階調表示するパネルと、画像信号に応じて各画素の3つの放電セルのそれぞれに赤、緑、青の各階調値を設定し、階調値の大きさに応じて、放電セルにおけるサブフィールド毎の発光・非発光を示す画像データを作成する画像信号処理回路とを備え、画像信号処理回路は、パネルの表示領域を複数の領域に分け、画像信号にもとづく各画素の輝度の階調値にもとづき領域毎の残像度数を算出するとともに、領域毎の残像度数にもとづき画素毎の残像度数を算出し、赤、緑、青の3つの階調値のうちの最大階調値を画素毎に選択し、画素毎に、残像度数にもとづき最大階調値に補正を加えて補正後最大階調値を算出するとともに、最大階調値に対する補正後最大階調値の大きさの比率を求め、その比率にもとづき、最大階調値を除く2つの階調値に補正を加えるRGB補正回路を有することを特徴とする。
これにより、輝度の階調値にもとづき、残像現象の発生の目安となる残像度数を画素毎に算出し、算出した残像度数にもとづき、各画素の階調値を補正することで、パネルにおける表示画像の残像現象を軽減し、画像表示品質を向上させることが可能となる。また、残像度数にもとづく補正を加える画素において色相の変化が発生するのを防止することができる。
また、このプラズマディスプレイ装置におけるRGB補正回路は、あらかじめ設定した高階調値しきい値よりも最大階調値の方が大きいときには、最大階調値から高階調値しきい値を減算し、その減算の結果に対して残像度数にもとづく補正を加え、その補正の結果に高階調値しきい値を加算した結果を補正後最大階調値とする構成であってもよい。これにより、発光輝度が高く残像現象が発生したときに認識されやすいと考えられる画素は残像度数にもとづく補正を加えた階調値で赤、緑、青の各放電セルを発光させ、発光輝度が低く残像現象が発生しても認識されにくいと考えられる画素は残像度数にもとづく補正を加えない階調値で赤、緑、青の各放電セルを発光させることができるので、表示画像における発光輝度の低下を最小限に抑えることができる。
本発明によれば、パネルにおける表示画像の残像現象を軽減し、画像表示品質を向上させることができるパネルの駆動方法およびプラズマディスプレイ装置を提供することが可能となる。
本発明の実施の形態1におけるパネルの構造を示す分解斜視図である。 同パネルの電極配列図である。 同パネルの各電極に印加する駆動電圧波形の一例を示す波形図である。 本発明の実施の形態1におけるプラズマディスプレイ装置の一構成例を示す回路ブロック図である。 本発明の実施の形態1におけるパネルの表示領域に設けた複数の領域の一例を概略的に示す図である。 本発明の実施の形態1における画像信号処理回路の一構成例を示す回路ブロック図である。 本発明の実施の形態1におけるRGB補正回路の一構成例を示す回路ブロック図である。 本発明の実施の形態1における残像度数算出回路の一構成例を示す回路ブロック図である。 本発明の実施の形態1における残像度数補間回路において行う演算を概略的に示す図である。 本発明の実施の形態1における補正回路の一構成例を示す回路ブロック図である。 本発明の実施の形態2における補正回路の一構成例を示す回路ブロック図である。 本発明の実施の形態3における補正回路の一構成例を示す回路ブロック図である。 本発明の実施の形態4における残像度数算出回路の一構成例を示す回路ブロック図である。 本発明の実施の形態5における補正回路の一構成例を示す回路ブロック図である。
以下、本発明の実施の形態におけるプラズマディスプレイ装置について、図面を用いて説明する。
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1におけるパネル10の構造を示す分解斜視図である。ガラス製の前面板21上には、走査電極22と維持電極23とからなる表示電極対24が複数形成されている。そして走査電極22と維持電極23とを覆うように誘電体層25が形成され、その誘電体層25上に保護層26が形成されている。また、保護層26は、酸化マグネシウム(MgO)を主成分とする材料から形成されている。
背面板31上にはデータ電極32が複数形成され、データ電極32を覆うように誘電体層33が形成され、さらにその上に井桁状の隔壁34が形成されている。そして、隔壁34の側面および誘電体層33上には赤色(R)、緑色(G)および青色(B)の各色に発光する蛍光体層35が設けられている。
これら前面板21と背面板31とは、微小な放電空間を挟んで表示電極対24とデータ電極32とが交差するように対向配置されている。そして、その外周部はガラスフリット等の封着材によって封着されている。そして、その内部の放電空間には、ネオンとキセノンの混合ガスが放電ガスとして封入されている。なお、本実施の形態では、発光効率を向上させるためにキセノン分圧を約10%とした放電ガスを用いている。放電空間は隔壁34によって複数の区画に仕切られており、表示電極対24とデータ電極32とが交差する部分に放電セルが形成されている。そしてこれらの放電セルが放電、発光することにより画像が表示される。
なお、パネル10においては、表示電極対24が延伸する方向に配列された連続する3つの放電セルで1つの画素が構成される。この3つの放電セルとは、赤色(R)に発光する放電セル(以下、「R放電セル」と記す)、緑色(G)に発光する放電セル(以下、「G放電セル」と記す)、青色(B)に発光する放電セル(以下、「B放電セル」と記す)のことである。
なお、パネル10の構造は上述したものに限られるわけではなく、例えばストライプ状の隔壁を備えたものであってもよい。また、放電ガスの混合比率も上述した数値に限られるわけではなく、その他の混合比率であってもよい。
図2は、本発明の実施の形態1におけるパネル10の電極配列図である。パネル10には、行方向に長いn本の走査電極SC1〜走査電極SCn(図1の走査電極22)およびn本の維持電極SU1〜維持電極SUn(図1の維持電極23)が配列されており、列方向に長いm本のデータ電極D1〜データ電極Dm(図1のデータ電極32)が配列されている。そして、1対の走査電極SCi(i=1〜n)および維持電極SUiと1つのデータ電極Dk(k=1〜m)とが交差した部分に放電セルが形成されている。したがって、放電セルは放電空間内にm×n個形成されている。そして、m×n個の放電セルが形成された領域がパネル10の表示領域となる。例えば、画素数が1920×1080個のパネルでは、m=1920×3となり、n=1080となる。
次に、パネル10を駆動するための駆動電圧波形とその動作の概要について説明する。なお、本実施の形態におけるプラズマディスプレイ装置は、サブフィールド法によってパネル10に階調を表示するものとする。このサブフィールド法では、1フィールドを時間軸上で複数のサブフィールドに分割し、各サブフィールドに輝度重みをそれぞれ設定する。各サブフィールドの維持期間においては、それぞれのサブフィールドの輝度重みに所定の輝度倍率を乗じた数の維持パルスを表示電極対24のそれぞれに印加する。そして、各サブフィールドの書込み期間では、発光すべき放電セルに書込み放電を発生させることで、サブフィールド毎に各放電セルの発光・非発光を制御する。すなわち、R放電セルを画像信号にもとづくRの階調値の大きさに応じた明るさで発光させ、G放電セルを画像信号にもとづくGの階調値の大きさに応じた明るさで発光させ、B放電セルを画像信号にもとづくBの階調値の大きさに応じた明るさで発光させて、各放電セルに階調を表示する。このようにパネル10を駆動することによってパネル10にカラーの画像を表示する。
また、本実施の形態では、初期化期間において2つの異なる初期化動作、すなわち、「全セル初期化動作」と「選択初期化動作」とのいずれかの初期化動作を行うものとする。全セル初期化動作とは、直前のサブフィールドの動作にかかわらず全ての放電セルに初期化放電を発生させる初期化動作のことである。また、選択初期化動作とは、直前のサブフィールドの維持期間に維持放電を発生した放電セルだけに初期化放電を発生する初期化動作のことである。
そして、本実施の形態では、1フィールドの先頭サブフィールド(第1SF)の初期化期間では全セル初期化動作を行い、他のサブフィールドの初期化期間では選択初期化動作を行うものとする。これにより、画像の表示に関係のない発光は第1SFにおける全セル初期化動作の放電にともなう発光のみとなり、表示画像における黒輝度を低減したコントラストの高い画像表示が可能となる。
なお、本実施の形態では、1フィールドを第1サブフィールド(第1SF)から第8サブフィールド(第8SF)までの8つのサブフィールドで構成し、各サブフィールドにはそれぞれ(1、2、4、8、16、32、64、128)の輝度重みを設定するものとして以下の説明を行う。また、第1SFを全セル初期化動作を行う全セル初期化サブフィールドとし、第2SF〜第8SFを選択初期化動作を行う選択初期化サブフィールドとする。また、各サブフィールドの維持期間においては、それぞれのサブフィールドの輝度重みに所定の輝度倍率を乗じた数の維持パルスを表示電極対24のそれぞれに印加する。例えば、上述したサブフィールド構成において、輝度倍率が2倍であれば、各サブフィールドの維持期間に発生する維持パルス数は、それぞれ(2、4、8、16、32、64、128、256)となり、輝度倍率が3倍であれば、それぞれ(3、6、12、24、48、96、192、384)となる。
しかし、本実施の形態は、サブフィールド数や各サブフィールドの輝度重みが上記の値に限定されるものではなく、また、画像信号等にもとづいてサブフィールド構成を切換える構成であってもよい。
図3は、本発明の実施の形態1におけるパネル10の各電極に印加する駆動電圧波形の一例を示す波形図である。図3には、書込み期間において最初に書込み動作を行う走査電極SC1、書込み期間において最後に書込み動作を行う走査電極SCn(例えば、走査電極SC1080)、維持電極SU1〜維持電極SUn、およびデータ電極D1〜データ電極Dmの駆動電圧波形を示す。
また、図3には、2つのサブフィールドの駆動電圧波形を示す。すなわち、全セル初期化サブフィールドである第1SFと、選択初期化サブフィールドである第2SFの前半部とを示す。なお、第2SFの後半部以降は図示していないが、第1SFを除くサブフィールドは選択初期化サブフィールドであり、各サブフィールドにおける駆動電圧波形は、維持期間における維持パルスの発生数を除き、各期間ではほぼ同様の駆動電圧波形を発生する。
また、以下における走査電極SCi、維持電極SUi、データ電極Dkは、各電極の中から画像データ(サブフィールド毎の発光・非発光を示すデータ)にもとづき選択された電極を表す。
まず、全セル初期化サブフィールドである第1SFについて説明する。
第1SFの初期化期間前半部では、データ電極D1〜データ電極Dmおよび維持電極SU1〜維持電極SUnに0(V)を印加する。そして、走査電極SC1〜走査電極SCnには、電圧Vi1を印加し、電圧Vi1から電圧Vi2に向かって緩やかに(例えば、約1.3V/μsecの勾配で)上昇する傾斜電圧(以下、「上りランプ電圧L1」と呼称する)を印加する。このとき、電圧Vi1は、維持電極SU1〜維持電極SUnに対して放電開始電圧未満の電圧にし、電圧Vi2は維持電極SU1〜維持電極SUnに対して放電開始電圧を超える電圧にする。
この上りランプ電圧L1が上昇する間に、走査電極SC1〜走査電極SCnと維持電極SU1〜維持電極SUnとの間、および走査電極SC1〜走査電極SCnとデータ電極D1〜データ電極Dmとの間でそれぞれ微弱な初期化放電が持続して起こる。そして、走査電極SC1〜走査電極SCn上部に負の壁電圧が蓄積されるとともに、データ電極D1〜データ電極Dm上部および維持電極SU1〜維持電極SUn上部には正の壁電圧が蓄積される。この電極上部の壁電圧とは、電極を覆う誘電体層上、保護層上、蛍光体層上等に蓄積された壁電荷により生じる電圧を表す。
初期化期間後半部では、走査電極SC1〜走査電極SCnの印加電圧を電圧Vi2から電圧Vi2よりも低い電圧Vi3に下げ、維持電極SU1〜維持電極SUnには正の電圧Veを印加し、データ電極D1〜データ電極Dmには0(V)を印加する。そして、走査電極SC1〜走査電極SCnに、電圧Vi3から負の電圧Vi4に向かって緩やかに(例えば、約−2.5V/μsecの勾配で)下降する傾斜電圧(以下、「下りランプ電圧L2」と呼称する)を印加する。このとき、電圧Vi3は、維持電極SU1〜維持電極SUnに対して放電開始電圧未満の電圧にし、電圧Vi4は、維持電極SU1〜維持電極SUnに対して放電開始電圧を超える電圧にする。
この間に、走査電極SC1〜走査電極SCnと維持電極SU1〜維持電極SUnとの間、および走査電極SC1〜走査電極SCnとデータ電極D1〜データ電極Dmとの間でそれぞれ微弱な初期化放電が起こる。そして、走査電極SC1〜走査電極SCn上部の負の壁電圧および維持電極SU1〜維持電極SUn上部の正の壁電圧が弱められ、データ電極D1〜データ電極Dm上部の正の壁電圧は書込み動作に適した値に調整される。以上により、全ての放電セルに対して初期化放電を行う全セル初期化動作が終了する。
続く書込み期間では、維持電極SU1〜維持電極SUnに電圧Veを印加し、走査電極SC1〜走査電極SCnに電圧Vcc(例えば、電圧Vcc=電圧Va+電圧Vsc)を印加する。そして、配置的に見て上から1番目(1行目)の走査電極SC1に負の走査パルス電圧Vaを印加するとともに、データ電極D1〜データ電極Dmのうち1行目に発光させるべき放電セルのデータ電極Dk(k=1〜m)に正の書込みパルス電圧Vdを印加する。これにより、データ電極Dkと走査電極SC1との間に放電が発生し、データ電極Dkと交差する領域にある維持電極SU1と走査電極SC1との間に放電が発生する。こうして、発光させるべき放電セルに書込み放電が起こり、走査電極SC1上に正の壁電圧が蓄積され、維持電極SU1上に負の壁電圧が蓄積され、データ電極Dk上にも負の壁電圧が蓄積される。一方、書込みパルス電圧Vdを印加しなかったデータ電極D1〜データ電極Dmと走査電極SC1との交差部の電圧は放電開始電圧を超えないので、書込み放電は発生しない。書込み期間では、このようにして、各放電セルに選択的に書込み放電を発生する。以上の書込み動作を1行目の放電セルからn行目の放電セルに至るまで順次行い、書込み期間が終了する。
続く維持期間では、走査電極SC1〜走査電極SCnに正の維持パルス電圧Vsを印加するとともに維持電極SU1〜維持電極SUnにベース電位となる0(V)を印加する。書込み放電を起こした放電セルでは、走査電極SCiと維持電極SUiとの間の電圧差が放電開始電圧を超え、走査電極SCiと維持電極SUiとの間に維持放電が起こる。そして、このとき発生した紫外線により蛍光体層35が発光する。また、この放電により、走査電極SCi上に負の壁電圧が蓄積され、維持電極SUi上に正の壁電圧が蓄積される。さらにデータ電極Dk上にも正の壁電圧が蓄積される。なお、書込み期間において書込み放電が起きなかった放電セルでは維持放電は発生しない。
続いて、走査電極SC1〜走査電極SCnには0(V)を、維持電極SU1〜維持電極SUnには維持パルス電圧Vsをそれぞれ印加する。維持放電を起こした放電セルでは、維持電極SUiと走査電極SCiとの電圧差が放電開始電圧を超えるので、再び維持電極SUiと走査電極SCiとの間に維持放電が起こり、維持電極SUi上に負の壁電圧が蓄積され、走査電極SCi上に正の壁電圧が蓄積される。以降同様に、走査電極SC1〜走査電極SCnと維持電極SU1〜維持電極SUnとに、輝度重みに所定の輝度倍率を乗じた数の維持パルスを交互に印加し、書込み期間において書込み放電を起こした放電セルで維持放電を継続して発生する。
そして、維持期間における維持パルスの発生後に、維持電極SU1〜維持電極SUnおよびデータ電極D1〜データ電極Dmに0(V)を印加したまま、走査電極SC1〜走査電極SCnに、0(V)から電圧Versまで緩やかに(例えば、約10V/μsecの勾配で)上昇する傾斜電圧(以下、「消去ランプ電圧L3」と呼称する)を印加する。電圧Versを放電開始電圧を超える電圧に設定することで、維持放電を起こした放電セルの維持電極SUiと走査電極SCiとの間に微弱な放電が発生する。この微弱な放電は、走査電極SC1〜走査電極SCnへの印加電圧が上昇する期間、持続して発生する。そして、この微弱な放電で発生した荷電粒子は、維持電極SUiと走査電極SCiとの間の電圧差を緩和するように、維持電極SUi上および走査電極SCi上に壁電荷となって蓄積されていく。これにより、維持放電が発生した放電セルにおいて、データ電極Dk上の正の壁電荷を残したまま、走査電極SCi上の壁電圧および維持電極SUi上の壁電圧は、走査電極SCiに印加した電圧と放電開始電圧の差、例えば(電圧Vers−放電開始電圧)の程度まで弱められる。以下、この放電を「消去放電」と記す。すなわち、消去ランプ電圧L3によって発生する放電は、維持放電が発生した放電セル内に蓄積された不要な壁電荷を消去する「消去放電」として働く。
上昇する電圧があらかじめ定めた電圧Versに到達したら、走査電極SC1〜走査電極SCnに印加する電圧を0(V)に戻し、維持期間における維持動作が終了する。
第2SFの初期化期間では、選択初期化波形を走査電極SC1〜走査電極SCnに印加する。この選択初期化波形は、第1SFにおける初期化期間の前半部を省略した駆動電圧波形である。具体的には、維持電極SU1〜維持電極SUnに電圧Veを、データ電極D1〜データ電極Dmに0(V)をそれぞれ印加する。そして、走査電極SC1〜走査電極SCnには放電開始電圧未満となる電圧(例えば、0(V))から負の電圧Vi4に向かって、下りランプ電圧L2と同じ勾配で下降する下りランプ電圧L4を印加する。
これにより直前のサブフィールド(図3では、第1SF)の維持期間で維持放電を起こした放電セルでは微弱な初期化放電が発生し、走査電極SCi上部および維持電極SUi上部の壁電圧が弱められる。また、データ電極Dk(k=1〜m)上部の壁電圧も書込み動作に適した値に調整される。一方、直前のサブフィールドの維持期間で維持放電を起こさなかった放電セルでは初期化放電は発生しない。
以上により、選択初期化サブフィールドの初期化期間における選択初期化動作が終了する。
第2SFの書込み期間では、走査電極SC1〜走査電極SCn、維持電極SU1〜維持電極SUnおよびデータ電極D1〜データ電極Dmに対して第1SFの書込み期間と同様の駆動電圧波形を印加する。また、第2SFの維持期間では、第1SFの維持期間と同様に、走査電極SC1〜走査電極SCnと維持電極SU1〜維持電極SUnとにあらかじめ定められた数の維持パルスを交互に印加する。
また、第3SF以降のサブフィールドでは、走査電極SC1〜走査電極SCn、維持電極SU1〜維持電極SUnおよびデータ電極D1〜データ電極Dmに対して、維持期間における維持パルスの発生数が異なる以外は第2SFと同様の駆動電圧波形を印加する。
以上が、パネル10の各電極に印加する駆動電圧波形の概要である。
なお、本実施の形態において各電極に印加する電圧値は、例えば、電圧Vi1=147(V)、電圧Vi2=357(V)、電圧Vi3=210(V)、電圧Vi4=−160(V)、電圧Ve=125(V)、電圧Vers=210(V)、電圧Vs=210(V)、電圧Va=−185(V)、電圧Vd=60(V)である。また電圧Vccは負の電圧Va=−185(V)に正の電圧Vsc=147(V)を重畳する(Vcc=Va+Vsc)ことで発生することができ、その場合、電圧Vcc=−38(V)となる。
なお、これらの電圧値は単に一例を挙げただけに過ぎない。各電圧値は、パネル10の特性やプラズマディスプレイ装置1の仕様等に合わせて、適宜最適な値に設定することが望ましい。
次に、本実施の形態におけるプラズマディスプレイ装置の構成について説明する。図4は、本発明の実施の形態1におけるプラズマディスプレイ装置1の一構成例を示す回路ブロック図である。プラズマディスプレイ装置1は、パネル10、画像信号処理回路41、データ電極駆動回路42、走査電極駆動回路43、維持電極駆動回路44、タイミング発生回路45および各回路ブロックに必要な電源を供給する電源回路(図示せず)を備えている。
画像信号処理回路41は、画像信号処理回路41に入力される画像信号sigを、パネル10の画素数に応じて、各放電セルにおけるサブフィールド毎の発光・非発光を示す画像データに変換する。
本実施の形態において、画像信号sigはR信号、G信号、B信号を含んでおり、画像信号処理回路41は、そのR信号、G信号、B信号にもとづき、R、G、Bの各放電セルにRの階調値、Gの階調値、Bの階調値(以下、R階調値、G階調値、B階調値と記す)をそれぞれ割り当てる。なお、この階調値とは、1フィールドで表現される階調値のことである。そして、各放電セルに割り当てたR、G、Bの各階調値を、サブフィールド毎の発光・非発光を示す画像データに変換する。
なお、画像信号処理回路41では、「残像度数」と呼称する数値を画素毎に算出する。この残像度数とは、画像信号sigにもとづく各画素の輝度(Y)の階調値にもとづいて算出する数値であり、残像現象の発生の目安となる数値である。そして、画像信号処理回路41は、R信号、G信号、B信号にもとづくR、G、Bの各階調値を、算出した画素毎の残像度数にもとづき補正し、補正後のR、G、Bの各階調値(以下、補正後R階調値、補正後G階調値、補正後B階調値と記す)を画像データに変換する。この補正動作の詳細については後述する。
なお、画像信号処理回路41は、R信号、G信号、B信号にもとづき、各画素の輝度(Y)の階調値を算出し、算出した輝度(Y)の階調値にもとづき残像度数を算出するものとする。ただし、画像信号sigが輝度信号(Y信号)および彩度信号(C信号、またはR−Y信号およびB−Y信号、またはu信号およびv信号等)を含むときには、その輝度信号にもとづき残像度数を算出するとともに、その輝度信号および彩度信号にもとづきR階調値、G階調値、B階調値を算出し、算出後のR階調値、G階調値、B階調値に対して、残像度数にもとづく補正を加える構成であってもよい。
タイミング発生回路45は、水平同期信号Hおよび垂直同期信号Vにもとづき各回路ブロックの動作を制御する各種のタイミング信号を発生し、それぞれの回路ブロック(画像信号処理回路41、データ電極駆動回路42、走査電極駆動回路43および維持電極駆動回路44)へ供給する。
データ電極駆動回路42は、画像データを構成するサブフィールド毎のデータを各データ電極D1〜データ電極Dmに対応する信号に変換し、タイミング発生回路45から供給されるタイミング信号にもとづいて各データ電極D1〜データ電極Dmを駆動する。
走査電極駆動回路43は、初期化期間に走査電極SC1〜走査電極SCnに印加する初期化波形を発生する初期化波形発生回路、維持期間に走査電極SC1〜走査電極SCnに印加する維持パルスを発生する維持パルス発生回路、複数の走査電極駆動IC(以下、「走査IC」と略記する)を備え書込み期間に走査電極SC1〜走査電極SCnに印加する走査パルスを発生する走査パルス発生回路を有する。そして、タイミング発生回路45から供給されるタイミング信号にもとづいて各走査電極SC1〜走査電極SCnをそれぞれ駆動する。
維持電極駆動回路44は、維持パルス発生回路および電圧Veを発生する回路(図示せず)を備え、タイミング発生回路45から供給されるタイミング信号にもとづいて維持電極SU1〜維持電極SUnを駆動する。
なお、パネルにおける発光効率を高めるために、放電セル内に充填する放電ガスのキセノン分圧を高めたパネル10では、静止画像を長時間表示させたときに、その静止画像が残像として認識される、いわゆる残像現象が発生しやすくなる。これは次のような理由によると思われる。
静止画が連続してパネル10に表示されると、単位時間(例えば、1フィールド)あたりの点灯回数が比較的多い放電セル(点灯状態が連続する放電セル)と、単位時間あたりの点灯回数が比較的少ない放電セル(非点灯状態が連続する放電セル)とが生じやすい。それらの放電セル間には、放電ガスの成分濃度に偏り(例えば、水蒸気を含む不純ガス等の濃度の偏り)が生じて、放電開始電圧に差が生じる。また、点灯状態が連続する放電セルと非点灯状態が連続する放電セルとでは放電セル内の温度に差が生じ、この温度差も放電開始電圧に差を生じさせる一因となる。そして、これらの放電セル間には、放電開始電圧に差が生じることで放電の発生するタイミングに差が生じる。これにより、点灯状態が連続する放電セルと非点灯状態が連続する放電セルとの間に発光強度に差が生じ、輝度差が生じる。これが、残像現象が発生する理由と考えられる。
そこで、本実施の形態では、静止領域が多く、かつ隣接する画素間で輝度変化が大きい領域が多い画像かどうか、すなわち、残像現象が発生しやすい画像かどうかを判定し、その結果にもとづきR階調値、G階調値、B階調値に補正を加えるものとする。具体的には、画像信号処理回路41において、残像現象の発生の目安となる「残像度数」を画素毎に算出し、算出した残像度数にもとづき、各画素のR階調値、G階調値、B階調値を補正する。次に、この詳細について説明する。
まず、本実施の形態における残像度数の検出について説明する。本実施の形態では、パネル10の表示領域を複数の領域に分け、領域毎の残像度数を算出し、算出した領域毎の残像度数にもとづき画素毎の残像度数を算出する構成としている。この領域の一例を、図5に示す。
図5は、本発明の実施の形態1におけるパネル10の表示領域に設けた複数の領域の一例を概略的に示す図である。なお、図5では、各領域を「ブロック(x,y)」(x、yは自然数)と記し、以下の説明では、領域を「ブロック」とも呼称する。また、図5において、パネル10の表示領域内に示す線は、各領域を区別しやすいように補助的に示したものであり、この線が実際にパネル10に表示されるわけではない。
本実施の形態では、図5に示すように、パネル10の表示領域を、表示電極対24が延伸する方向に複数の境界を設けるとともにデータ電極32が延伸する方向に複数の境界を設け、画素数が互いに等しくなるように分割して、各領域を設定する。なお、本発明は、各領域の画素数が互いに等しい構成に限定されるものではない。各領域の画素数は、パネル10上における領域の位置等によって、互いに異なっていてもかまわない。
図5には、パネル10を、表示電極対24が延伸する方向にN分割し、データ電極32が延伸する方向にM分割(N、Mは自然数)して、各領域を設定する例を示す。この場合、パネル10には、ブロック(1,1)からブロック(M,N)までのM×N個の領域が設定される。
例えば、パネル10の画素数が1920×1080であり、1つの領域の画素数を60×60個に設定する構成では、Nは32となり、Mは18となる。
そして、本実施の形態では、ブロック(1,1)からブロック(M,N)までのM×N個の各領域について、領域毎に残像度数を算出する。そして、算出した領域毎の残像度数にもとづき画素毎の残像度数を算出する。
次に、画像信号処理回路41の詳細について説明する。図6は、本発明の実施の形態1における画像信号処理回路41の一構成例を示す回路ブロック図である。なお、図6には、残像度数の算出、および残像度数にもとづくR階調値、G階調値、B階調値への補正に関する回路ブロックのみを示し、その他の回路ブロックは省略する。
画像信号処理回路41は、輝度階調値算出回路51、遅延回路55、RGB補正回路56を有する。
輝度階調値算出回路51は、所定の計算式にもとづき、R階調値(R)、G階調値(G)、B階調値(G)から輝度(Y)の階調値を算出する。この所定の計算式の一例として、例えば次のような計算式を挙げることができる。
Y=0.299×R+0.587×G+0.114×B
なお、この計算式はR、G、Bの各階調値から輝度(Y)の階調値を算出する際に用いる計算式の一例を示したものに過ぎず、輝度階調値算出回路51において用いる計算式が何らこの計算式に限定されるものではない。輝度(Y)の階調値の算出には、プラズマディスプレイ装置1の仕様に応じた最適な計算式を用いることが望ましい。
遅延回路55は、R階調値、G階調値、B階調値を、後段のRGB補正回路56において他の信号とタイミングが合うように、適切に遅延する。以下、遅延回路55において遅延されたR階調値、G階調値、B階調値を、それぞれ「遅延後R階調値」、「遅延後G階調値」、「遅延後B階調値」と記す(図6には、「遅延後R」、「遅延後G」、「遅延後B」と記す)。
RGB補正回路56は、輝度(Y)の階調値にもとづき画素毎の残像度数を算出し、算出した残像度数にもとづき遅延後R階調値、遅延後G階調値、遅延後B階調値に補正を加え、補正後R階調値、補正後G階調値、補正後B階調値を出力する(図6には、「補正後R」、「補正後G」、「補正後B」と記す)。
次に、RGB補正回路56の詳細について説明する。図7は、本発明の実施の形態1におけるRGB補正回路56の一構成例を示す回路ブロック図である。
RGB補正回路56は、1フィールド遅延回路70、減算回路71、比較回路72、1画素遅延回路73、減算回路74、比較回路75、ブロックタイミング発生回路76、計数回路77(1,1)〜計数回路77(M,N)、計数回路78(1,1)〜計数回路78(M,N)、残像度数算出回路79(1,1)〜残像度数算出回路79(M,N)、残像度数補間回路80、補正回路82を有する。
1フィールド遅延回路70は、各画素の輝度(Y)の階調値を1フィールドに相当する時間だけ遅延する。
減算回路71は、各画素の輝度(Y)の階調値と、1フィールド遅延回路70から出力される1フィールド前の各画素の輝度(Y)の階調値との減算を行い、その減算結果の絶対値を「フィールド間輝度差」として出力する。すなわち、減算回路71は、現フィールドと現フィールドの直前のフィールドとの輝度(Y)の階調値の差をフィールド間輝度差として画素毎に算出する。
比較回路72は、減算回路71から出力されるフィールド間輝度差と、あらかじめ設定された輝度比較値とを比較し、フィールド間輝度差が輝度比較値未満のときに「1」を出力し、フィールド間輝度差が輝度比較値以上のときに「0」を出力する。
計数回路77は、各領域において、比較回路72から出力される「1」の数を計数し、その計数結果を、それぞれの領域における「第1の計数値」として出力する。例えば、計数回路77(1,1)は、比較回路72から出力される「1」の数をブロック(1,1)において計数し、その計数結果をブロック(1,1)における第1の計数値として出力する。計数回路77(M,N)は、比較回路72から出力される「1」の数をブロック(M,N)において計数し、その計数結果をブロック(M,N)における第1の計数値として出力する。
すなわち、計数回路77は、フィールド間輝度差が輝度比較値よりも小さくなる画素の数を領域毎に計数し、その計数結果をそれぞれの領域における第1の計数値として出力する。
1画素遅延回路73は、各画素の輝度(Y)の階調値を1画素に相当する時間だけ遅延する。
減算回路74は、各画素の輝度(Y)の階調値と、1画素遅延回路73から出力される1画素前の輝度(Y)の階調値との減算を行い、その減算結果の絶対値を「隣接画素間輝度差」として出力する。
比較回路75は、減算回路74から出力される隣接画素間輝度差と、あらかじめ設定されたエッジ比較値とを比較し、隣接画素間輝度差がエッジ比較値よりも大きいときに「1」を出力し、隣接画素間輝度差がエッジ比較値以下のときに「0」を出力する。
計数回路78は、各領域において、比較回路75から出力される「1」の数を計数し、その計数結果を、それぞれの領域における「第2の計数値」として出力する。例えば、計数回路78(1,1)は、比較回路75から出力される「1」の数をブロック(1,1)において計数し、その計数結果をブロック(1,1)における第2の計数値として出力する。計数回路78(M,N)は、比較回路75から出力される「1」の数をブロック(M,N)において計数し、その計数結果をブロック(M,N)における第2の計数値として出力する。
すなわち、計数回路78は、隣接する画素間の輝度(Y)の階調値の差がエッジ比較値以上となる画素の数を「エッジ」の数として領域毎に計数し、その計数結果をそれぞれの領域における第2の計数値として出力する。
ブロックタイミング発生回路76は、タイミング発生回路45から供給される水平同期信号Hおよび垂直同期信号Vにもとづき、各領域を識別するためのブロックタイミング信号を発生し、各計数回路77、計数回路78に供給する。例えば、計数回路77(1,1)および計数回路78(1,1)には、ブロック(1,1)の期間だけ「Hi」になるブロック(1,1)タイミング信号を供給し、計数回路77(M,N)および計数回路78(N,N)には、ブロック(M,N)の期間だけ「Hi」になるブロック(M,N)タイミング信号を供給する。
残像度数算出回路79は、第1の計数値および第2の計数値にもとづき、領域毎の残像度数を算出する。例えば、残像度数算出回路79(1,1)は、ブロック(1,1)における第1の計数値および第2の計数値にもとづきブロック(1,1)の残像度数を算出し、残像度数算出回路79(M,N)は、ブロック(M,N)における第1の計数値および第2の計数値にもとづきブロック(M,N)の残像度数を算出する。残像度数算出回路79の詳細は後述する。
そして、本実施の形態では、領域毎の残像度数を、各領域における領域の中央に位置する画素(以下、「中央画素」と呼称する)の残像度数としている。「中央画素」を除く画素については、領域毎の残像度数にもとづき画素毎の残像度数を算出している。
残像度数補間回路80は、「中央画素」を除く画素について、画素毎の残像度数を算出する。具体的には、残像度数の算出対象となる画素と、その周囲の複数の中央画素との距離、および中央画素の残像度数にもとづいて画素毎の残像度数を算出する。この詳細は後述する。
そして、補正回路82は、遅延回路55において適切に遅延された各画素の遅延後R階調値、遅延後G階調値、遅延後B階調値を、残像度数補間回路80において算出された画素毎の残像度数にもとづいて補正し、補正後R階調値、補正後G階調値、補正後B階調値を出力する(図7には、補正後R、補正後G、補正後Bと記す)。補正回路82の詳細は後述する。
なお、上述した輝度比較値、エッジ比較値の具体的な数値としては、例えば、1つの領域の画素数の50%に相当する数値を挙げることができる。例えば、1つの領域を60×60画素としたときには、1つの領域の画素数は3600になるので、その50%に相当する数値は1800となる。しかし、本発明は何らこの数値に限定されるものではなく、各数値はパネル10の特性やプラズマディスプレイ装置1の仕様等に応じて適切に設定することが望ましい。
図8は、本発明の実施の形態1における残像度数算出回路79の一構成例を示す回路ブロック図である。なお、図8には、ブロック(1,1)の残像度数を算出する残像度数算出回路79(1,1)を例に挙げて示しているが、その他のブロック(1,2)〜ブロック(M,N)における残像度数を算出する残像度数算出回路79(1,2)〜残像度数算出回路79(M,N)も図8と同様の構成である。
残像度数算出回路79は、比較回路63、比較回路64、比較回路65、セレクター66、セレクター67、セレクター68、累積加算回路89、減算回路90、制限回路91を有する。
比較回路63は、計数回路77から出力される第1の計数値(図8に示す例では、計数回路77(1,1)から出力されるブロック(1,1)の第1の計数値)と、あらかじめ設定された第1のしきい値とを比較し、第1の計数値が第1のしきい値以上のときには「1」を出力し、第1の計数値が第1のしきい値未満のときには「0」を出力する。
比較回路64は、第1の計数値(図8に示す例では、ブロック(1,1)の第1の計数値)と、第1のしきい値よりも数値の小さい第2のしきい値とを比較し、第1の計数値が第2のしきい値以上のときには「1」を出力し、第1の計数値が第2のしきい値未満のときには「0」を出力する。
比較回路65は、計数回路78から出力される第2の計数値(図8に示す例では、計数回路78(1,1)から出力されるブロック(1,1)の第2の計数値)と、あらかじめ設定された第3のしきい値とを比較し、第2の計数値が第3のしきい値以上のときには「1」を出力し、第2の計数値が第3のしきい値未満のときには「0」を出力する。
セレクター66は、比較回路63の出力が「1」のときには第1の設定値(例えば、「+1」)を、比較回路63の出力が「0」のときには第2の設定値(例えば、「0」)を、後段のセレクター67に出力する。
セレクター67は、比較回路64の出力が「1」のときにはセレクター66の出力を、比較回路64の出力が「0」のときには第3の設定値(例えば、「−4」)を、後段のセレクター68に出力する。
セレクター68は、比較回路65の出力が「1」のときにはセレクター67の出力を、比較回路65の出力が「0」のときには第4の設定値(例えば、「−4」)を、後段の累積加算回路89に出力する。
累積加算回路89は、セレクター68から出力される数値を累積加算して出力する。例えば、あるフィールドにおいて、ブロック(1,1)における累積加算回路89の累積加算結果が「10」であれば、続くフィールドでは、その「10」に対して、セレクター68から出力される数値を累積加算し、その結果を新たな累積加算結果として出力する。
すなわち、セレクター66、セレクター67、セレクター68、累積加算回路89によって構成される回路は、以下のような動作となる。第1の計数値が第1のしきい値以上であり、第2の計数値が第3のしきい値以上である領域では、残像度数に第1の設定値を累積加算する。第1の計数値が第1のしきい値未満かつ第1のしきい値よりも数値の小さい第2のしきい値以上であり、第2の計数値が第3のしきい値以上である領域では、残像度数に第2の設定値を累積加算する。第1の計数値が第2のしきい値未満であり、第2の計数値が第3のしきい値以上である領域では、残像度数に第3の設定値を累積加算する。第2の計数値が第3のしきい値未満である領域では、残像度数に第4の設定値を累積加算する。こうして、領域毎の残像度数をフィールド毎に更新する。
なお、本実施の形態では、第1の計数値が第1のしきい値以上であり、第2の計数値が第3のしきい値以上である領域は、残像現象の発生しやすさが増加した領域として、第1の設定値を正の数(例えば、「+1」)に設定し、残像度数を増加させている。また、第1の計数値が第2のしきい値未満であり、第2の計数値が第3のしきい値以上である領域、および、第2の計数値が第3のしきい値未満である領域は、残像現象の発生しやすさが減少した領域として、第3の設定値および第4の設定値を負の数(例えば、「−4」)に設定し、残像度数を減少させている。また、第1の計数値が第1のしきい値未満かつ第2のしきい値以上であり、第2の計数値が第3のしきい値以上である領域は、残像現象の発生しやすさが維持された領域として、第2の設定値を「0」に設定し、残像度数が維持されるようにしている。
減算回路90は、累積加算回路89の出力から所定の定数(例えば、「50」)を減算する。これは、残像現象が発生しやすい画像が表示されても、すぐに残像が発生するわけではなく、残像現象が発生しやすい画像がある程度継続して表示されることで残像が発生しやすくなる、という現象に対応できるようにするためである。なお、減算回路90は、減算結果が負の数値になったときには「0」を出力するものとする。
制限回路91は、減算回路90の出力とあらかじめ設定された所定の上限値(例えば、「100」)とを比較し、減算回路90の出力がこの上限値以下のときには減算回路90の出力をそのまま出力し、減算回路90の出力がこの上限値を超えたときにはこの上限値を出力する。すなわち、この上限値が、残像度数の最も大きい値となる。こうして所定の上限値以下となるように制限された制限回路91の出力が、残像度数算出回路79から出力される残像度数(図8に示す例では、ブロック(1,1)の残像度数)となる。このように、残像度数算出回路79の出力を所定の上限値で制限するのは、補正回路82において、各階調値が過補正されるのを防止するためである。
なお、第1のしきい値の具体的な数値としては、例えば、1つのブロックにおいて第1の計数値として取りうる最も大きい値の50%に相当する数値を挙げることができる。また、第2のしきい値の具体的な数値としては、例えば、1つのブロックにおいて第1の計数値として取りうる最も大きい値の30%に相当する数値を挙げることができる。また、第3のしきい値の具体的な数値としては、例えば、1つのブロックにおいて第2の計数値として取りうる最も大きい値の50%に相当する数値を挙げることができる。しかし、本発明における各しきい値は何らここに挙げた数値に限定されるものではない。また、第1の設定値、第2の設定値、第3の設定値、第4の設定値として示した具体的な各数値も、単なる一実施例を示したものに過ぎず、本発明における各設定値は何ら実施の形態に示した数値に限定されるものではない。各しきい値、および各設定値はパネル10の特性やプラズマディスプレイ装置1の仕様等に応じて、あるいは、表示画像における残像現象の視実験等を行って、適切に設定することが望ましい。
このようにして、残像度数算出回路79から各領域の残像度数が出力される。図8に示す例では、残像度数算出回路79(1,1)からブロック(1,1)の残像度数が出力される。
図9は、本発明の実施の形態1における残像度数補間回路80において行う演算を概略的に示す図である。図9には、パネル10の一部を拡大して示しており、破線は各領域の境界を示し、白抜きの丸印は各領域において中央に位置する画素(中央画素)を示す。また、図9では、中央画素同士を結ぶ線を一点鎖線で示す。また、図9には、残像度数の算出対象となる画素として、画素A12と画素A34とを黒の丸印で示す。なお、図9に示す破線等は、各領域等を区別しやすいように補助的に示したものであり、この線が実際にパネル10に表示されるわけではない。
本実施の形態では、領域毎に算出する残像度数は、各領域の中央に位置する中央画素の残像度数とする。例えば、残像度数算出回路79(1,1)において算出するブロック(1,1)の残像度数は、ブロック(1,1)の中央画素の残像度数とする。そして「中央画素」を除く各画素の残像度数は、中央画素の残像度数にもとづき算出する。
具体的には、次のような手順で各画素の残像度数を算出する。
まず、残像度数の算出対象となる画素と、その周囲の複数の中央画素との距離を算出する。例えば、残像度数の算出対象となる画素を画素A34とすると、画素A34の周囲の4つの中央画素と画素A34との距離を算出する。
図9には、画素A34の周囲の中央画素を画素A1、画素A2、画素A3、画素A4と示し、画素A34と画素A1との距離をL1、画素A34と画素A2との距離をL2、画素A34と画素A3との距離をL3、画素A34と画素A4との距離をL4と示す。
そして、残像度数の算出対象となる画素と、その周囲の複数の中央画素との距離に応じた割合で、各中央画素の残像度数を加算する。
例えば、画素A34の残像度数をa34、画素A1の残像度数をa1、画素A2の残像度数をa2、画素A3の残像度数をa3、画素A4の残像度数をa4とすると、残像度数a34は以下の式で表される。
a34=(a1×(L2+L3+L4)+a2×(L1+L3+L4)+a3×(L1+L2+L4)+a4×(L1+L2+L3)/(3×(L1+L2+L3+L4))
なお、中央画素同士を結ぶ線上に位置する画素に関しては、その画素を挟む2つの中央画素にもとづき残像度数を算出する。例えば、残像度数の算出対象となる画素を画素A12とし、画素A12が画素A1と画素A2とを結ぶ線上にある画素であれば、画素A12の残像度数は、画素A1および画素A2の残像度数にもとづき算出する。
例えば、画素A12と画素A1との距離をL5、画素A12と画素A2との距離をL6とし、画素A12の残像度数をa12とすると、残像度数a12は以下の式で表される。
a12=(a1×L6+a2×L5)/(L5+L6)
これらの演算を残像度数補間回路80において画素毎に行い、各画素の残像度数を算出する。
図10は、本発明の実施の形態1における補正回路82の一構成例を示す回路ブロック図である。
補正回路82は、乗算係数算出回路92と、最大値選択回路52と、減算回路53と、乗算回路54と、加算回路57と、乗算比率算出回路58と、乗算回路93と、スイッチ回路59とを有する。そして、各画素の遅延後R階調値、遅延後G階調値、遅延後B階調値を残像度数にもとづいて補正し、補正後R階調値、補正後G階調値、補正後B階調値を出力する(図10には、補正後R、補正後G、補正後Bと記す)。
乗算係数算出回路92は、画素毎の残像度数から、後段の乗算回路54で用いる乗算係数を算出する。具体的には、乗算係数算出回路92は、画素毎の残像度数を所定の基準値(例えば、「255」)から減算し、その減算結果をその基準値(例えば、「255」)で除算する演算を行う。このようにして算出した結果を乗算係数として出力し、後段の乗算回路54において階調値の補正に用いる。
最大値選択回路52は、画素毎に遅延後R階調値、遅延後G階調値、遅延後B階調値の3つの階調値の大きさを互いに比較し、そのうちの最も大きい階調値(以下、「最大階調値」と記す)を選択する。すなわち、1画素を構成するR、G、Bの3つの階調値のうちの最大階調値を画素毎に選択する。そして、最大階調値を後段の減算回路53および乗算比率算出回路58に出力し、他の2つの階調値を後段の乗算回路93に出力する。例えば、R階調値が「200」、G階調値が「100」、B階調値が「80」であれば、R階調値を最大階調値として減算回路53および乗算比率算出回路58に出力し、G階調値およびB階調値を乗算回路93に出力する。
減算回路53は、最大値選択回路52から出力される最大階調値から、あらかじめ設定された高階調値しきい値を減算する。この高階調値しきい値の一例としては、例えば、階調値の取りうる最も大きな値に対して約60%となる数値(例えば、階調値の取りうる最も大きな値が「255」のときに、高階調値しきい値を「150」とする)を挙げることができる。例えば、最大階調値が「200」であり、高階調値しきい値が「150」であれば、減算回路53から出力される数値は「50」となる。
なお、本発明において高階調値しきい値は何らこの数値に限定されるものではない。高階調値しきい値は、パネル10の特性やプラズマディスプレイ装置1の仕様等に応じて適切に設定することが望ましい。
なお、減算回路53は、最大階調値が高階調しきい値以下のときには「0」を出力するものとする。
乗算回路54は、乗算係数算出回路92において算出した乗算係数を、減算回路53から出力される数値に乗算する。例えば、最大階調値が「200」であり、高階調値しきい値が「150」であり、乗算係数算出回路92から出力される数値が「0.6」であれば、乗算回路54は、減算回路53から出力される「50」に「0.6」を乗算した「30」を出力する。
加算回路57は、乗算回路54からの出力と、高階調値しきい値とを加算する。例えば、高階調値しきい値が「150」であり、乗算回路54から出力される数値が「30」であれば、加算回路57は、「150」に「30」を加算した「180」を出力する。このように、加算回路57から出力される数値は、最大階調値のうち高階調値しきい値を超えた分に対して、残像度数にもとづく補正を加えた階調値(以下、「補正後最大階調値」と記す)となる。
すなわち、減算回路53、乗算係数算出回路92、乗算回路54、加算回路57において実行される演算は、以下の計算式のようになる。
補正後最大階調値=((所定の基準値−残像度数)/所定の基準値)×(最大階調値−高階調値しきい値)+高階調値しきい値
例えば、図9に示した画素A34の残像度数をa34、画素A34の最大階調値をM34、所定の基準値を「255」、高輝度しきい値を「150」とすると、画素A34に関して加算回路57から出力される補正後最大階調値M34’は以下の式で表される。
M34’=((255−a34)/255)×(M34−150)+150
ただし、後述するように、この計算式は、最大階調値が高輝度しきい値よりも大きい画素に関してのみ有効となる。
乗算比率算出回路58は、補正後最大階調値を最大階調値で除算する。すなわち、乗算比率算出回路58の出力は、最大階調値に対する補正後最大階調値の大きさの比率を表す数値となる。例えば、最大階調値が「200」であり、補正後最大階調値が「180」であれば、乗算比率算出回路58の出力は「0.9」となる。
乗算回路93は、最大値選択回路52において最大値ではないと判断された2つの階調値に、乗算比率算出回路58の出力を乗算する。そして、その乗算結果を補正後階調値として出力する。例えば、残像度数にもとづく上述の演算により補正後最大階調値が最大階調値の90%の大きさに補正されたとき(例えば、R階調値とする)には、同画素の残りの2つの階調値(例えば、G階調値、B階調値とする)も90%の大きさに補正する。これにより、補正前のR階調値(遅延後R階調値)に対する補正後R階調値の大きさと、補正前のG階調値(遅延後G階調値)に対する補正後G階調値の大きさと、補正前のB階調値(遅延後B階調値)に対する補正後B階調値の大きさとを互いに等しくすることができる。
スイッチ回路59には、加算回路57の出力、すなわち、残像度数にもとづく補正が加えられた補正後最大階調値と、乗算回路93の出力、すなわち、補正後最大階調値にあわせて補正が加えられた2つの補正後階調値と、何も補正が加えられていない遅延後R階調値、遅延後G階調値、遅延後B階調値と、減算回路53の出力とを入力する。
そして、スイッチ回路59は、減算回路53の出力が正のとき、すなわち、最大階調値が高輝度しきい値よりも大きいときには、加算回路57から出力される補正後最大階調値および乗算回路93から出力される補正後階調値を、補正後R階調値の出力端子からはRの階調値が、補正後G階調値の出力端子からはGの階調値が、補正後B階調値の出力端子からはBの階調値がそれぞれ出力されるように内部で適切に信号経路のスイッチング処理を行い、補正後R階調値、補正後G階調値、補正後B階調値を出力する。このとき、後段の回路においてに他の信号とタイミングが合うように、各階調値を適切に遅延して出力する。
また、スイッチ回路59は、減算回路53の出力が「0」のとき、すなわち、最大階調値が高輝度しきい値以下のときには、遅延後R階調値、遅延後G階調値、遅延後B階調値を、後段の回路においてに他の信号とタイミングが合うように適切に遅延して、補正後R階調値、補正後G階調値、補正後B階調値として出力する。
これにより、スイッチ回路59から出力される信号、すなわち、補正回路82から出力される補正後R階調値、補正後G階調値、補正後B階調値は、最大階調値が高階調値しきい値よりも大きい画素に関しては、遅延後R階調値、遅延後G階調値、遅延後B階調値に残像度数にもとづく補正を加えた階調値となり、最大階調値が高階調値しきい値以下となる画素に関しては、遅延後R階調値、遅延後G階調値、遅延後B階調値に何も補正を加えていない階調値となる。
したがって、発光輝度が高く残像現象が発生したときに認識されやすいと考えられる画素は残像度数にもとづく補正を加えた階調値でR、G、Bの各放電セルを発光させ、発光輝度が低く残像現象が発生しても認識されにくいと考えられる画素は残像度数にもとづく補正を加えない階調値でR、G、Bの各放電セルを発光させることができる。
このように、補正回路82では、最大階調値には残像度数にもとづく補正を加え、残りの2つの階調値には最大階調値に対する補正後最大階調値の比率に応じた補正を加えるので、補正前のR階調値(遅延後R階調値)に対する補正後R階調値の大きさと、補正前のG階調値(遅延後G階調値)に対する補正後G階調値の大きさと、補正前のB階調値(遅延後B階調値)に対する補正後B階調値の大きさとを互いに等しくすることができる。これにより、残像度数にもとづく補正を加える画素に色相の変化が生じるのを防止しつつ、隣接画素との輝度差を小さくして残像現象の発生を低減することができる。
また、補正回路82では、最大階調値が高階調しきい値よりも大きい画素に対してのみ残像度数にもとづく補正を加えるので、表示画像の明るさが不要に低下することを防止することができる。
なお、上述した所定の基準値は、階調値の取りうる最も大きい値を「255」としたときに設定する数値の一例を示したものである。しかし、本発明は所定の基準値が何らこの数値に限定されるものではない。所定の基準値はパネル10の特性やプラズマディスプレイ装置1の仕様等に応じて適切に設定することが望ましい。
以上示したように、本実施の形態においては、輝度(Y)の階調値にもとづき、残像現象の発生の目安となる「残像度数」を画素毎に算出し、算出した残像度数および最大階調値の大きさにもとづき、各画素のR階調値、G階調値、B階調値に補正を加えるものとする。これにより、残像現象が発生しやすいと考えられる画像、すなわち、隣接画素との輝度差が大きいエッジの数が多く静止領域が継続して表示される図柄を有する画像において、隣接画素との輝度差を小さくして、残像現象の発生を低減することが可能となる。このとき、R、G、Bの各階調値の大きさの比率を、補正前と補正後とで同じにすることができるので、この補正を加える画素に色相の変化が生じるのを防止することができる。また、最大階調値と高階調しきい値との比較にもとづき補正を加える構成としているので、表示画像の明るさが不要に低下することを防止することができる。
(実施の形態2)
表示画像の平均輝度レベル(Average Picture Level、以下、「APL」と略記する)が高い画像は、全体的に輝度が高く、その分、隣接する画素間の発光輝度の変化が少なく、エッジの数も少なくなると考えられる。すなわち、APLが低い画像と比較して残像現象が発生しにくいと考えられる。そこで、画像信号からAPLを算出し、APLが大きいときにはAPLが小さいときよりも残像度数が小さくなるようにAPLに応じて残像度数を変更する構成としてもよい。
図11は、本発明の実施の形態2における補正回路84の一構成例を示す回路ブロック図である。
補正回路84は、APL算出回路97と、残像度数補正回路96と、乗算係数算出回路92と、最大値選択回路52と、減算回路53と、乗算回路54と、加算回路57と、乗算比率算出回路58と、乗算回路93と、スイッチ回路59とを有する。なお、補正回路84において、乗算係数算出回路92以降の動作は、実施の形態1に示した補正回路82における乗算係数算出回路92以降の動作と同様であるので、本実施の形態では、補正回路82と同様の動作を行う回路ブロックには図10で示した符号と同じ符号を付与して説明を省略し、実施の形態1と構成が異なる箇所についてのみ説明する。
APL算出回路97は、全画素の輝度(Y)の階調値の総和を算出する等の一般に知られた手法を用いることによってAPLを算出する。
残像度数補正回路96は、APL算出回路97において算出されたAPLに応じて残像度数を変更する。このとき、APLが大きいときにはAPLが小さいときよりも残像度数が小さくなるように残像度数を変更する。
残像度数補正回路96は、APL算出回路97において算出されたAPLの値をaplとすると、例えば、以下の計算式で得られる数値を残像度数に乗算して、残像度数を変更する。
100%−(apl−40%)
(ただし、apl−40%が0以下になったときはapl−40%=0とする)
乗算係数算出回路92およびそれ以降の回路は、実施の形態1と同様の動作を行う。こうして、補正回路84から補正後R階調値、補正後G階調値、補正後B階調値を出力する。
これにより、補正回路84においては、APL算出回路97において算出したAPLが大きいときにはAPLが小さいときよりも残像度数が小さくなるようにAPLの大きさに応じて残像度数を変更することができ、変更後の残像度数の大きさに応じて各階調値に補正を加えることができる。
なお、上述したAPLから減算する「40%」という数値は単なる一実施例を示したものに過ぎない。この数値はパネル10の特性やプラズマディスプレイ装置1の仕様等に応じて適切に設定することが望ましい。
以上示したように、本実施の形態では、画像信号からAPLを算出し、算出したAPLにもとづき残像度数に変更を加え、変更後の残像度数にもとづき各階調値に補正を加え、各階調値を変更する。これにより、残像現象が比較的発生しにくいと考えられるAPLが高い画像では、APLが低い画像と比較して残像度数の大きさを小さくすることができるので、例えば、APLが高い画像における表示画像の輝度低下を防止しつつ、残像現象の発生を低減することが可能となる。
(実施の形態3)
輝度倍率に応じて維持パルスの発生数は変化し、輝度倍率が下がるほど、維持パルスの発生数が減少して表示画像の輝度が下がり、コントラスト比も低くなる。すなわち、輝度倍率が小さいときには、輝度倍率が大きいときと比較して残像現象が発生しにくいと考えられる。そこで、輝度倍率が小さいときには輝度倍率が大きいときよりも残像度数が小さくなるように、輝度倍率に応じて残像度数を変更する構成としてもよい。
図12は、本発明の実施の形態3における補正回路87の一構成例を示す回路ブロック図である。
補正回路87は、残像度数補正回路101と、乗算係数算出回路92と、最大値選択回路52と、減算回路53と、乗算回路54と、加算回路57と、乗算比率算出回路58と、乗算回路93と、スイッチ回路59とを有する。なお、補正回路87において、乗算係数算出回路92以降の動作は、実施の形態1に示した補正回路82における乗算係数算出回路92以降の動作と同様であるので、本実施の形態では、補正回路82と同様の動作を行う回路ブロックには図10で示した符号と同じ符号を付与して説明を省略し、実施の形態1と構成が異なる箇所についてのみ説明する。
残像度数補正回路101は、輝度倍率が小さいときには輝度倍率が大きいときよりも残像度数が小さくなるように、輝度倍率の大きさに応じて残像度数を変更する。
残像度数補正回路101は、例えば、輝度倍率が1倍のときには0.5を、輝度倍率が2倍のときには0.7を、輝度倍率が3倍のときには0.9を、輝度倍率が4倍のときには1.0を、といったように、輝度倍率が大きくなるにつれて増加する数値を残像度数に乗算して、残像度数を変更する。
乗算係数算出回路92およびそれ以降の回路は、実施の形態1と同様の動作を行う。こうして、補正回路87から補正後R階調値、補正後G階調値、補正後B階調値を出力する。
これにより、補正回路87においては、輝度倍率が小さいときには輝度倍率が大きいときよりも残像度数が小さくなるように輝度倍率の大きさに応じて残像度数を変更することができ、変更後の残像度数の大きさに応じて各階調値に補正を加えることができる。
なお、上述した輝度倍率に応じて変化する数値は単なる一実施例を示したものに過ぎない。この数値はパネル10の特性やプラズマディスプレイ装置1の仕様等に応じて適切に設定することが望ましい。
以上示したように、本実施の形態では、輝度倍率にもとづき残像度数に変更を加え、変更後の残像度数にもとづき、各階調値を変更する。これにより、輝度倍率が小さく残像現象が比較的発生しにくいと考えられるときには、輝度倍率が大きいときと比較して残像度数の大きさを小さくすることができる。したがって、例えば、輝度倍率が小さいときに表示される画像の輝度低下を防止しつつ、残像現象の発生を低減することが可能となる。
(実施の形態4)
実施の形態3では、輝度倍率が小さいときには輝度倍率が大きいときよりも残像度数が小さくなるように、輝度倍率の大きさに応じて残像度数を変更する実施例を説明した。そして、その具体的な一構成例として補正回路87を示し、補正回路87に、残像度数補間回路80で算出した残像度数に、輝度倍率の大きさに応じて変化する数値を乗算する残像度数補正回路101を設ける構成を示した。しかし、本発明は何らこの構成に限定されるものではなく、その他の構成を用いて同様の効果を得ることも可能である。
図13は、本発明の実施の形態4における残像度数算出回路110の一構成例を示す回路ブロック図である。なお、図13には、ブロック(1,1)の残像度数を算出する残像度数算出回路110(1,1)を例に挙げて示しているが、その他のブロック(1,1)〜ブロック(M,N)における残像度数を算出する残像度数算出回路110(1,2)〜残像度数算出回路110(M,N)も図13と同様の構成である。
本実施の形態において、図13に示す残像度数算出回路110が図8に示した残像度数算出回路79と異なる点は、輝度倍率の大きさに応じて第1の設定値を変更できるように構成した点である。そのために、残像度数算出回路110は、図8に示した残像度数算出回路79の構成に、さらにセレクター88および比較回路69を備えた構成としている。なお、残像度数算出回路110においてセレクター88および比較回路69を除く回路構成および各回路ブロックの動作は残像度数算出回路79に示したものと同様である。したがって、本実施の形態では、残像度数算出回路79と同様の動作を行う回路ブロックには図8で示した符号と同じ符号を付与し、説明を省略する。
比較回路69は、輝度倍率と、あらかじめ設定された第4のしきい値とを比較し、輝度倍率が第4のしきい値以上のときには「1」を出力し、輝度倍率が第4のしきい値未満のときには「0」を出力する。
セレクター88は、比較回路69の出力が「1」のときには、正の数値、例えば「+1」を出力し、比較回路63の出力が「0」のときには、例えば「0」を出力する。
この、セレクター88から出力される数値が、第1の設定値として後段のセレクター66に入力される。例えば、第4のしきい値が「3」であれば、輝度倍率が3倍以上のときには第1の設定値として「+1」がセレクター66に入力され、輝度倍率が3倍未満のときには第1の設定値として「0」がセレクター66に入力される。
このように、本実施の形態に示す残像度数算出回路110においては、第1の設定値の大きさを輝度倍率の大きさに応じて変更することができる。したがって、輝度倍率が大きく発光輝度が比較的高いときと、輝度倍率が小さく発光輝度が比較的低いときとで、算出する残像度数を変更することが可能となる。
これにより、残像度数算出回路110を、例えば、輝度倍率が第4のしきい値以上のときには図8に示した残像度数算出回路79と同様に動作し、輝度倍率が第4のしきい値未満のときには表示画像の図柄にかかわらず残像度数が増加しないように動作させることが可能となる。
なお、セレクター88において選択される上述した数値は単なる一実施例を示したものに過ぎない。各数値は、パネル10の特性やプラズマディスプレイ装置1の仕様等に応じて適切に設定することが望ましい。また、セレクター88は何ら2入力1出力の選択回路に限定されるものではない。例えば、比較回路69において2つ以上のしきい値と輝度倍率とを比較し、セレクター88を3入力1出力、あるいはそれ以上の選択ができる選択回路とする構成としてもかまわない。
以上示したように、本実施の形態では、輝度倍率と第4のしきい値とを比較し、その比較結果にもとづき第1の設定値を変更する。これにより、輝度倍率が第4のしきい値以上のとき、すなわち、発光輝度が比較的高く残像現象が比較的発生しやすいと考えられるときには、例えば、残像度数算出回路79と同様の動作によって残像度数を算出し、輝度倍率が第4のしきい値よりも小さいとき、すなわち、発光輝度が比較的低く残像現象が比較的発生しにくいと考えられるときには、例えば、残像度数が表示画像の図柄にかかわらず増加しないようにすることができる。したがって、輝度倍率が小さいときに表示される画像の輝度低下を防止しつつ、残像現象の発生を低減することが可能となる。
(実施の形態5)
プラズマディスプレイ装置1においては、例えば、各階調値を平滑化することで、隣接する画素間の発光輝度の変化を低減し、残像現象の発生をさらに低減することができる。そこで、本実施の形態では、補正後の各階調値に対して残像度数に応じた平滑化をかける構成について説明する。
図14は、本発明の実施の形態5における補正回路85の一構成例を示す回路ブロック図である。
補正回路85は、乗算係数算出回路92と、最大値選択回路52と、減算回路53と、乗算回路54と、加算回路57と、乗算比率算出回路58と、乗算回路93と、スイッチ回路59と、遅延回路99と、平滑化回路98とを有する。なお、補正回路85において、平滑化回路98および遅延回路99を除く各回路ブロックの動作は、実施の形態1に示した補正回路82における各回路ブロックの動作と同様であるので、本実施の形態では、補正回路82と同様の動作を行う回路ブロックには図10で示した符号と同じ符号を付与して説明を省略し、実施の形態1と構成が異なる箇所についてのみ説明する。
遅延回路99は、平滑化回路98においてR、G、Bの各階調値と残像度数とのタイミングが合うように、残像度数を適切に遅延する。
平滑化回路98は、スイッチ回路59から出力されるR、G、Bの各階調値に対して、他の画素の同色の階調値間で、すなわち、Rの階調値に対しては、他の画素のRの階調値との間で、Gの階調値に対しては、他の画素のGの階調値との間で、Bの階調値に対しては、他の画素のBの階調値との間で、それぞれ残像度数に応じた平滑化をかける。平滑化の手段としては、例えば、一般に知られたメディアンフィルタを挙げることができる。そして、残像度数が小さいときには平滑化を軽くし、残像度数が大きくなるにつれて平滑化を重くしていく。例えば、残像度数が小さいときにはメディアンフィルタの領域を1画素×1画素とし、残像度数が大きくなるにつれて、メディアンフィルタの領域を、2画素×2画素、3画素×3画素、4画素×4画素、5画素×5画素と広げていく。
これにより、残像度数に応じた重さの平滑化を各階調値にかけ、隣接する画素間の発光輝度の変化をこの平滑化によって低減し、残像現象の発生をさらに低減することが可能となる。
なお、平滑化回路98における平滑化の手段は、何らメディアンフィルタに限定されるものではなく、一般に知られた他の画像用2次元フィルタ、例えば、移動平均フィルタ、ガウシアンフィルタ、平均値フィルタ等、残像度数の大きさに応じて平滑化の重さを変更できるフィルタであればどのようなものであってもよい。ただし、平滑化回路98における平滑化の手段は、パネル10の特性やプラズマディスプレイ装置1の仕様、平滑化後の表示画像の品質等に応じて最適なものに設定することが望ましい。
以上示したように、本実施の形態では、残像度数にもとづく補正後の各階調値に対して、残像度数に応じた平滑化をかける。これにより、残像度数の大きさに応じて補正後の各階調値を平滑化することができる。したがって、隣接する画素間の発光輝度の変化をさらに低減し、残像現象の発生をさらに低減することが可能となる。
なお、本発明においては、実施の形態1から実施の形態5に示した各構成を組み合わせて用いてもよい。
なお、本発明における実施の形態に示した各回路ブロックは、実施の形態に示した各動作を行う電気回路として構成されてもよく、あるいは、同様の動作をするようにプログラミングされたマイクロコンピュータ等を用いて構成されてもよい。
なお、本発明の実施の形態1では、減算回路74において、各画素の輝度(Y)の階調値と、1画素遅延回路73から出力される1画素前の輝度(Y)の階調値との減算を行って、表示電極対24が延伸する方向に隣接する2つの画素(水平隣接画素)間で隣接画素間輝度差を算出して用いる構成を説明した。しかし、本発明は何らこの構成に限定されるものではない。例えば、各画素の輝度(Y)の階調値と、1水平期間前の輝度(Y)の階調値との減算を行って、データ電極32が延伸する方向に隣接する2つの画素(垂直隣接画素)間で隣接画素間輝度差を算出して用いる構成であってもよい。あるいは、各画素の輝度(Y)の階調値と、(1水平期間+1画素)前の輝度(Y)の階調値との減算、および(1水平期間−1画素)前の輝度(Y)の階調値との減算を行って、パネル10において斜め方向に隣接する2つの画素間で隣接画素間輝度差を算出して用いる構成であってもよい。あるいは、水平隣接画素間で算出した隣接画素間輝度差、垂直隣接画素間で算出した隣接画素間輝度差、および斜め方向の隣接画素間で算出した隣接画素間輝度差のうちの最大値を用いる構成であってもよい。
なお、本発明の実施の形態1では、輝度比較値およびエッジ比較値を変更する構成については特に言及していないが、例えば、輝度比較値およびエッジ比較値のいずれか一方、または双方を、パネル10の場所によって変更する構成としてもよい。一定時間静止して表示される図柄の代表的な例として、字幕による文字や現在時刻等があるが、それらは、一般的にはパネル10の周辺部に表示されることが多い。そこで、輝度比較値、エッジ比較値の設定値をパネル10の中央部よりも周辺部の方で小さくし、パネル10の中央部よりも周辺部で残像度数が大きくなりやすくなるような構成としてもよい。
なお、図3に示した駆動電圧波形は実施の形態における一例を示したものに過ぎず、本発明は、何らこれらの駆動電圧波形に限定されるものではない。
また、本発明における実施の形態は、走査電極SC1〜走査電極SCnを第1の走査電極群と第2の走査電極群とに分割し、書込み期間を、第1の走査電極群に属する走査電極のそれぞれに走査パルスを印加する第1の書込み期間と、第2の走査電極群に属する走査電極のそれぞれに走査パルスを印加する第2の書込み期間とで構成する、いわゆる2相駆動によるパネルの駆動方法にも適用させることができ、上述と同様の効果を得ることができる。
なお、本発明における実施の形態は、走査電極と走査電極とが隣り合い、維持電極と維持電極とが隣り合う電極構造、すなわち、前面板に設けられる電極の配列が、「・・・、走査電極、走査電極、維持電極、維持電極、走査電極、走査電極、・・・」となる電極構造のパネルにおいても有効である。
なお、本発明における実施の形態において示した具体的な各数値は、表示電極対数1080の50インチのパネルの特性にもとづき設定したものであって、単に実施の形態の一例を示したものに過ぎない。本発明はこれらの数値に何ら限定されるものではなく、パネルの特性やプラズマディスプレイ装置の仕様等に合わせて最適に設定することが望ましい。また、これらの各数値は、上述した効果を得られる範囲でのばらつきを許容するものとする。
本発明は、パネルにおける表示画像の残像現象を軽減し、画像表示品質を向上させることができるので、パネルの駆動方法およびプラズマディスプレイ装置として有用である。
1 プラズマディスプレイ装置
10 パネル
21 前面板
22 走査電極
23 維持電極
24 表示電極対
25,33 誘電体層
26 保護層
31 背面板
32 データ電極
34 隔壁
35 蛍光体層
41 画像信号処理回路
42 データ電極駆動回路
43 走査電極駆動回路
44 維持電極駆動回路
45 タイミング発生回路
51 輝度階調値算出回路
52 最大値選択回路
53,71,74,90 減算回路
54,93 乗算回路
55,99 遅延回路
56 RGB補正回路
57 加算回路
58 乗算比率算出回路
59 スイッチ回路
63,64,65,69,72,75 比較回路
66,67,68,88 セレクター
70 1フィールド遅延回路
73 1画素遅延回路
76 ブロックタイミング発生回路
77,78 計数回路
79,110 残像度数算出回路
80 残像度数補間回路
82,84,85,87 補正回路
89 累積加算回路
91 制限回路
92 乗算係数算出回路
96,101 残像度数補正回路
97 APL算出回路
98 平滑化回路

Claims (17)

  1. 走査電極と維持電極とからなる表示電極対およびデータ電極を有する放電セルを複数備え、赤、緑、青の各色に発光する3つの放電セルで1つの画素を構成したプラズマディスプレイパネルを、書込み期間と維持期間とを有するサブフィールドを1フィールド内に複数設けて駆動し、前記3つの放電セルのそれぞれを、画像信号にもとづく赤、緑、青の各階調値の大きさに応じた明るさで発光して階調表示するプラズマディスプレイパネルの駆動方法であって、
    前記プラズマディスプレイパネルの表示領域を複数の領域に分け、
    画像信号にもとづく各画素の輝度の階調値にもとづき前記領域毎の残像度数を算出するとともに、前記領域毎の残像度数にもとづき画素毎の残像度数を算出し、
    赤、緑、青の3つの階調値のうちの最大階調値を画素毎に選択し、
    画素毎に、前記残像度数にもとづき前記最大階調値に補正を加えて補正後最大階調値を算出するとともに、前記最大階調値に対する前記補正後最大階調値の大きさの比率を求め、前記比率にもとづき、前記最大階調値を除く2つの階調値に補正を加える
    ことを特徴とするプラズマディスプレイパネルの駆動方法。
  2. あらかじめ設定した高階調値しきい値よりも前記最大階調値の方が大きいときには、前記最大階調値から前記高階調値しきい値を減算し、前記減算の結果に対して前記残像度数にもとづく補正を加え、前記補正の結果に前記高階調値しきい値を加算した結果を前記補正後最大階調値とする
    ことを特徴とする請求項1に記載のプラズマディスプレイパネルの駆動方法。
  3. 現フィールドと前記現フィールドの直前のフィールドとの輝度の階調値の差をフィールド間輝度差として画素毎に算出し、前記フィールド間輝度差が所定の輝度比較値よりも小さくなる画素の数を前記領域毎に計数してそれぞれの前記領域における第1の計数値とし、
    隣接する画素間の輝度の階調値の差が所定のエッジ比較値以上となるエッジの数を前記領域毎に計数してそれぞれの前記領域における第2の計数値とし、
    前記第1の計数値および前記第2の計数値にもとづき、前記領域毎の残像度数を算出することを特徴とする請求項2に記載のプラズマディスプレイパネルの駆動方法。
  4. 前記第1の計数値が第1のしきい値以上であり、前記第2の計数値が第3のしきい値以上である領域では、前記領域毎の残像度数に第1の設定値を加算し、
    前記第1の計数値が前記第1のしきい値未満かつ前記第1のしきい値よりも数値の小さい第2のしきい値以上であり、前記第2の計数値が前記第3のしきい値以上である領域では、前記領域毎の残像度数に第2の設定値を加算し、
    前記第1の計数値が前記第2のしきい値未満であり、前記第2の計数値が前記第3のしきい値以上である領域では、前記領域毎の残像度数に第3の設定値を加算し、
    前記第2の計数値が前記第3のしきい値未満である領域では、前記領域毎の残像度数に第4の設定値を加算して、前記領域毎の残像度数を更新することを特徴とする請求項3に記載のプラズマディスプレイパネルの駆動方法。
  5. 前記第1の設定値は正の数値であり、前記第2の設定値は「0」であり、前記第3の設定値および前記第4の設定値は負の数値であることを特徴とする請求項4に記載のプラズマディスプレイパネルの駆動方法。
  6. 更新後の前記残像度数から所定の定数を減算することを特徴とする請求項4に記載のプラズマディスプレイパネルの駆動方法。
  7. 更新後の前記残像度数を所定の上限値以下に制限することを特徴とする請求項4に記載のプラズマディスプレイパネルの駆動方法。
  8. それぞれの前記領域において、前記領域毎の残像度数を前記領域の中央に位置する中央画素の残像度数とし、
    前記中央画素以外の画素に関しては、残像度数の算出対象となる画素と、その周囲の複数の前記中央画素との距離、および前記中央画素の残像度数にもとづいて前記画素毎の残像度数を算出することを特徴とする請求項2に記載のプラズマディスプレイパネルの駆動方法。
  9. 前記画素毎の残像度数を所定の基準値から減算し、その減算結果を前記基準値で除算した結果にもとづき各画素の最大階調値に補正を加える
    ことを特徴とする請求項2に記載のプラズマディスプレイパネルの駆動方法。
  10. 画像信号の平均輝度レベルを検出し、前記平均輝度レベルが大きいときには、前記平均輝度レベルが小さいときよりも残像度数が小さくなるように、前記平均輝度レベルにもとづき前記画素毎の残像度数を変更することを特徴とする請求項2に記載のプラズマディスプレイパネルの駆動方法。
  11. サブフィールド毎に設定された輝度重みに輝度倍率を乗じた数の維持パルスを前記維持期間に発生するとともに、
    前記輝度倍率が小さいときには、前記輝度倍率が大きいときよりも残像度数が小さくなるように、前記輝度倍率にもとづき前記画素毎の残像度数を変更することを特徴とする請求項2に記載のプラズマディスプレイパネルの駆動方法。
  12. サブフィールド毎に設定された輝度重みに輝度倍率を乗じた数の維持パルスを前記維持期間に発生するとともに、
    前記輝度倍率の大きさに応じて前記第1の設定値の大きさを変更することを特徴とする請求項4に記載のプラズマディスプレイパネルの駆動方法。
  13. 前記輝度倍率が第4のしきい値以上のときには前記第1の設定値を正の数値とし、
    前記輝度倍率が第4のしきい値未満のときには前記第1の設定値を「0」とすることを特徴とする請求項12に記載のプラズマディスプレイパネルの駆動方法。
  14. 残像度数が大きいときには、残像度数が小さいときよりも階調値が平滑化されるように、前記画素毎の残像度数にもとづき各画素の各階調値を平滑化することを特徴とする請求項2に記載のプラズマディスプレイパネルの駆動方法。
  15. 画素数が互いに等しくなるように、前記表示電極対が延伸する方向に複数の境界を設けるとともに前記データ電極が延伸する方向に複数の境界を設けて前記領域を設定することを特徴とする請求項2に記載のプラズマディスプレイパネルの駆動方法。
  16. 走査電極と維持電極とからなる表示電極対を有する放電セルを複数備え、赤、緑、青の各色に発光する3つの放電セルで1つの画素を構成し、書込み期間と維持期間とを有するサブフィールドを1フィールド内に複数設け、前記3つの放電セルのそれぞれを、画像信号にもとづく赤、緑、青の各階調値の大きさに応じた明るさで発光して階調表示するプラズマディスプレイパネルと、
    画像信号に応じて各画素の3つの放電セルのそれぞれに赤、緑、青の各階調値を設定し、前記階調値の大きさに応じて、前記放電セルにおける前記サブフィールド毎の発光・非発光を示す画像データを作成する画像信号処理回路とを備え、
    前記画像信号処理回路は、
    前記プラズマディスプレイパネルの表示領域を複数の領域に分け、
    画像信号にもとづく各画素の輝度の階調値にもとづき前記領域毎の残像度数を算出するとともに、前記領域毎の残像度数にもとづき画素毎の残像度数を算出し、
    赤、緑、青の3つの階調値のうちの最大階調値を画素毎に選択し、
    画素毎に、前記残像度数にもとづき前記最大階調値に補正を加えて補正後最大階調値を算出するとともに、前記最大階調値に対する前記補正後最大階調値の大きさの比率を求め、前記比率にもとづき、前記最大階調値を除く2つの階調値に補正を加えるRGB補正回路を有する
    ことを特徴とするプラズマディスプレイ装置。
  17. 前記RGB補正回路は、
    あらかじめ設定した高階調値しきい値よりも前記最大階調値の方が大きいときには、前記最大階調値から前記高階調値しきい値を減算し、前記減算の結果に対して前記残像度数にもとづく補正を加え、前記補正の結果に前記高階調値しきい値を加算した結果を前記補正後最大階調値とする
    ことを特徴とする請求項16に記載のプラズマディスプレイ装置。
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