JP2011248108A - 画像形成方法 - Google Patents

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規之 金原
Okushi Okuyama
奥士 奥山
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Abstract

【課題】ニップ部における過昇温の発生を抑制し、ホットオフセット等の問題が生じず良好な画像を形成することができ、また、定着プロセスの省電力化を図ることのできる画像形成方法を提供する。
【解決手段】加熱ローラ806により加熱されて回動する定着ベルト803と、定着ベルト803を支持する定着ローラ804と、定着ベルト803を介して定着ローラ804と対向する加圧部材801と、を備え、定着ベルト803と、加圧部材801との間でニップ部810を形成し、記録材Pをニップ部810に通過させて、記録材P上のトナーを熱定着させる定着装置80を使用する。トナーの結着樹脂がドメイン・マトリクス型の分散構造を有し、ドメインは少なくともジエン系ユニットを含む重合体からなるゴム成分相である。
【選択図】図2

Description

本発明は、画像形成方法に関する。
近年、電子写真法による印刷物は、トナーの小径化による高画質やプリンターの高速化、高度な画像処理能力などにより、その用途が多種多様になりつつある。例えば、写真画質を再現するプリントや、パッケージ印刷などが挙げられる。特にパッケージ印刷では、電子写真のオンデマンド対応力の高さから、その場でデザインを印刷できる強みがあり、多品種少ロット生産にも対応でるため好ましく用いることができる。
従来から電子写真法の定着プロセスとしては、ヒーターを内蔵した加熱ローラと、それに対向する形で設けられた加圧部材との間にニップ部を形成し、そのニップ部において搬送されてくる紙上のトナーに熱と圧力を加えて紙に固定化するローラ熱定着方式が一般的である。
このような定着プロセスにおいては、搬送されてくる紙上のトナーは定着ニップ部に入ってくると加熱、圧縮され、より凝集した状態になる。そして、さらに定着ニップ部内へ進んでいくとトナーの温度がガラス転移点(Tg)を超え、そこからトナーの変形が始まる。さらに、温度が上昇すると、今度は溶融が始まり紙繊維間への浸透が起こる。そして、定着ニップを過ぎると今度は放熱による冷却が始まり、トナーは固形化して紙に定着される。
上記定着プロセスにおいては、トナーへの熱供給を十分に行うためには、ニップ部を長くすることが有利であることから、熱源である加熱ローラの表面に弾性層を設けることが広く行われている。これによって加圧部材による定着ローラの変形が大きくなり良好な画像形成を行うためのニップ長が確保されることとなる。また、硬質のローラによる定着では定着画像の文字のつぶれ、画質が悪化するという問題もある。しかしながら、このようなプロセスにおいては、熱源から供給される熱が上記弾性層に奪われるためにエネルギー効率が悪くなるという問題があった。また、弾性層が熱や圧力により劣化しやすく、定着プロセスの寿命も問題となっていた。
また、トナーに供給する熱源として、ニップ部を形成する定着ローラの内部からではなく、外部に別に設けて、ニップ部に熱供給を行う2軸上ベルトの定着器が知られている(例えば、特許文献1参照)。
このように外部に熱源を設けた構成の定着器の場合、トナーに供給される熱は、ニップ部を形成する、定着ローラの内部からではなく、外部に別に設けられた加熱ローラからベルトを介してニップ部に供給される。そのため、熱源の周りに従来のような弾性層を設ける必要が無くなり、定着プロセスに供給される熱が有効に使われ、省電力化が達成できる。また、定着ローラの熱劣化も抑制されるため、定着プロセスの長寿命化にも繋がる。
しかしながら、前述のパッケージ印刷の場合、印刷物を加工することが多い。例えば化粧箱や、包装紙、デザイン封筒などが挙げられる。これらは折り曲げや裁断、打ち抜きなどがされることが多い。また、化粧箱などでは厚紙を使うため、特に折り曲げた場合には、定着強度不足による画像に欠損が生じやすい。また厚紙の場合、薄い紙に比べて折り曲げたときの折り目部が過度に伸ばされるため、折り目部の定着像が剥離が生じやすい問題があった。
このような背景から、定着プロセスにおいては、省電力化、高画質化、定着部材の寿命延長以外にも、折り目定着性の更なる改善が求められるようになってきている。折り目定着性の改善には、トナーが熱で容易に溶融するよう設計するのが一般的であるが、このようなトナーは熱がかかり過ぎた場合には溶融が過剰になり溶融時の弾性率が不十分となってしまいホットオフセット等の画像欠陥を招きやすい。特に、高速印刷や厚紙印刷へと用途拡大が行われている現状においては、定着時に過昇温が発生しやすいため、折り目定着性に加えて、耐ホットオフセット性の改善が求められている。
特開2007−79234号公報
また、外部加熱によってニップ部に熱供給を行うため、熱源の制御温度と実際のニップ部の温度に差が生じ易く温度制御は困難である。このため、連続通紙や厚紙の通紙などでニップ部の温度が下がった際に、熱源からニップ部に対して過剰に熱が供給され、ニップ部の温度が高くなる過昇温が発生しやすいという問題がある。過昇温時においては、紙上のトナーが過剰に溶融するため、定着ベルト側にトナーが移るホットオフセットやベルトへの巻き付きが生じ易くなるという問題がある。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたもので、ニップ部における過昇温の発生を抑制し、ホットオフセット等の問題が生じず良好な画像を形成することができ、また、定着プロセスの省電力化を図ることのできる画像形成方法を提供することを目的としている。
請求項1に記載の発明によれば、
加熱ローラにより加熱されて回動する定着ベルトと、
前記定着ベルトを支持する定着ローラと、
前記定着ベルトを介して前記定着ローラと対向する加圧部材と、を備え、
前記定着ベルトと、前記加圧部材との間でニップ部を形成し、
記録材を前記ニップ部に通過させて、前記記録材上のトナーを熱定着させる定着装置を使用し、
前記トナーの結着樹脂がドメイン・マトリクス型の分散構造を有し、
前記ドメインは少なくともジエン系ユニットを含む重合体からなるゴム成分相であることを特徴とする画像形成方法が提供される。
請求項2に記載の発明によれば、
前記トナー中の前記ゴム成分相のガラス転移温度が−85℃以上30℃以下の範囲であることを特徴とする請求項1に記載の画像形成方法が提供される。
本発明の、上記定着装置とトナーとを組み合わせた画像形成方法においては、トナー中に低ガラス転移温度を有するジエン系ユニットを含む重合体からなるゴム成分相のドメイン部が存在しているために、ニップ部において容易にトナー変形が起こり、トナー間の接触面積増加に伴い、トナー中の熱伝達が促進される。その結果、熱エネルギーが有効にトナーに加えられ、熱エネルギーの効率化が図られることで定着プロセス全体として省電力化を達成することができる。また、これにより低い温度においてもトナーを紙(記録材)に固定化することもできる。
また、定着温度の設定温度が下がると、定着ベルトと紙との間の温度差が小さくなる。このため、通紙時に定着ベルトから熱が奪われるに際し、定着ベルトの設定温度からの変位を小さくすることができる。これにより、連続通紙時におけるニップ部の過昇温が抑制されることになる。
さらに、ジエン系ユニットを含む重合体からなるゴム成分は、架橋構造を有する重合体であるため、直鎖状の構造からなる重合体に比べて、比較的高い温度においても、弾性を維持する特徴がある。そのため、連続通紙の枚数の増加、厚紙使用時の厳しい通紙条件において仮にニップ部の温度が上昇しても、トナー中に高温でも適切な弾性率を維持することができる。溶融しにくいゴム成分相のドメイン構造が存在しているので、トナーの弾性率の過度な低下が抑制され、ホットオフセットや定着ベルトへの巻き付きの問題も抑制することができる。
本発明の実施の形態の一例を示す画像形成装置の断面構成図である。 定着装置の説明図である。
以下、本発明に係る画像形成方法について説明する。
[トナー]
まず、本発明の画像形成方法において使用されるトナーについて説明する。
トナーは、少なくとも結着樹脂と、着色剤と、離形剤と、を含み、結着樹脂がドメイン・マトリクス型の分散構造を有し、ドメインは少なくともジエン系ユニットを含む重合体からなるゴム成分相からなる。
(ジエン系ユニットを含む重合体からなるゴム成分)
本発明で言うゴム成分とは、共役ジエン系単量体を用いた共重合体、もしくは単独共重合体を言う。共役ジエン系単量体ブタジエン、イソプレン、2−クロル1,3−ブタジエン、2−メチル−1,3−ブタジエンなどを挙げることができる。定着強度を確保する観点から、特にブタジエンが好ましい。
共役ジエン系単量体を用いた共重合体を俗称に置き換えると、スチレンブタジエンゴム(SBR)、ニトリルゴム(NR)、ブタジエンゴム(BR)、イソプレンゴム(IR)が好ましく用いられる。特に好ましいのは、スチレンブタジエンゴムであり、スチレンとブタジエンの共重合比は、30:70〜50:50である。
本発明では、トナー中のゴム成分相のガラス転移温度が−85℃以上35℃以下の範囲であることが好ましい。
−85℃未満では、トナーの耐熱保存性が不十分となり、35℃より高いと、期待される定着性が得られない。好ましくは、ゴム成分相のガラス転移温度が−40℃以上30℃以下とする。この範囲において、折り目定着性が大幅に改良される。
ガラス転移温度は、例えば、ナノサーマルアナリシス(Nano-TA)によって確認することができる。Nano-TAはカンチレバーの先端に加熱機能が付いているサーマルカンチレバーを使用し、局所熱分析を行うものであり、カンチレバーが加熱された試料内部へ侵入する現象に基づき、ドメインのガラス転移点を測定することができる。ガラス転移点測定時は、あらかじめ液体窒素などで試料を冷却するか、装置に試料を冷却する機構を設置すると良い。
トナー中のゴム成分相のガラス転移温度は、先端に加熱機能を有するサーマルプローブを用いた局所熱解析システムを用いて測定されるものとする。具体的には、予め液体窒素などにより冷却した試料を局所熱解析システム「ナノサーマルアナリシスシステム(Nano−TA)」(日本サーマル・コンサルティング社製)を用いて測定する。
具体的には、平滑に切り出した試料表面の測定部位にサーマルプローブを接触させはサーマルプローブの温度を上昇させたときに、侵入深さに対応するdeflection電圧が、上昇から下降へ転ずる温度をガラス転移点とする。
(ドメイン・マトリクス構造)
ドメイン・マトリクス構造とは、マトリクス中で空間的に別個のドメインの構造を有するものと理解される。本発明のトナーにおいては、スチレンアクリル樹脂、ポリエステル樹脂等の結着樹脂中に、上記ゴム成分が非相溶に導入され、ゴム成分相を形成する状態を示す。
この構造は、オスミウム染色したトナー断面を透過型電子顕微鏡を用いて、定法により測定することができる。ウルトラミクロトームで切片を切り出す場合、切片の厚さは100nmに設定する。また、ドメイン部の粒径は以下のフェレ(Fret)径で示すことができる。
(フェレ径)
フェレ径は、ドメインの周を単に、撮影した像のX軸上に投影するものである。像を観察し撮影するとき、方向は選ばないため、X軸は任意の直線と同義になる。
ゴム成分相が形成するフェレ径が50〜300nmであると、低温定着性、折り目定着性が改善する。
50〜300nmの範囲に微分散することで、マトリクス樹脂相との界面が増加し、結着樹脂への改質効果、すなわち本発明の効果が発現すると推察される。
トナー結着樹脂中にゴム成分をドメイン状(すなわち非相溶)に導入することで、結着樹脂の強度及び応力緩和特性が付与され、定着画像に堅牢性を付与できる。この性能の発現には、特に、低Tg、高弾性率のゴム成分が有効である。また、マトリクスの樹脂中にゴム成分相をより微細に分散させることにより、ゴム成分相とマトリクス樹脂相との接触面積が高くなり、トナー改質効果が大きい。
フェレ径は、原料となるゴム成分を乳化重合法、あるいはミニエマルション重合法で作成し、トナーに導入することで該当する範囲のものを作成することができる。このとき、ゴム成分として、ジエン系モノマー以外に、酸モノマーを1〜5%共重合させるとゴム粒子間の凝集を抑制できる。ゴム成分が酸モノマーを有すると、マトリクス樹脂として好ましく使用されるスチレンアクリル樹脂やポリエステル樹脂との親和性が向上し、定着強度付与の効果が拡大する。酸モノマーとしては、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸が好ましく用いられる。酸モノマーの導入の仕方としては、(a)ジエンモノマーと共重合することが好ましいが、(b)例えばアクリル酸ブチルなどアクリル酸アルキルエステルをジエンモノマーと共重合した後に、塩酸など強酸で加水分解しアクリル酸共重合体に転ずることもできる。
(着色剤)
着色剤としては、カーボンブラック、磁性体、染料、顔料等の公知の着色剤を任意に用いることができる。
黒の着色剤としては、ファーネスブラック、チャンネルブラック等のカーボンブラックの他、マグネタイト、フェライト等の磁性粉を用いることができる。
カラーの着色剤としては、C.I.ピグメントレッド5、同48:1、同53:1、同57:1、同122、同139、同144、同149、同166、同177、同178、同222、C.I.ピグメントイエロー14、同17、同74、同93、同94、同138、同155、同180、同185、C.I.ピグメントオレンジ31、同43、C.I.ピグメントブルー15;3、同60、C.I.ピグメントグリーン7等の顔料が挙げられる。また、C.I.ソルベントレッド1、同49、同52、同58、同68、同11、同122、C.I.ソルベントイエロー19、同44、同77、同79、同81、同82,同93、同98、同103、同104、同112、同162、C.I.ソルベントブルー25、同36、同69、同70、同93、同95等の染料を挙げることができる。また、これらを混合してもよい。
(離形剤)
離形剤としては、特に限定されるものではなく、公知の離型剤を使用することができる。具体的には、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン等の低分子量ポリオレフィン類、合成エステルワックス、カルナウバワックス、ライスワックス、キャンデリラワックス、木ロウ、ホホバ油等の植物系ワックス、モンタンワックス、パラフィンワックス、マイクロクリスタリンワックス、フィッシャートロプシュワックス等の鉱物、石油系ワックス、或いはこれらの変性物が挙げられる。
上記離型剤の中でも、融点が70℃〜95℃の合成エステルワックスはフィルミング防止の観点から特に好ましく用いられる。上記合成エステルワックスの例としては、ベヘン酸ベヘニル、ペンタエリスリトールテトラベヘネート、クエン酸トリベエニルが挙げられる。また、ベヘン酸ベヘニル、ペンタエリスリトールテトラベヘネート、クエン酸トリベへニルのような合成エステルワックスと、融点が75〜100℃のパラフィンワックスを併用することにより、トナー画像の光沢性向上と耐フィルミング性向上とを両立することができる。
パラフィンワックスの中でも、融点が75〜100℃のフィッシャートロプシュワックスを使用すると、低速領域から高速領域のいかなるプロセススピードでも、高温領域でのオフセット性を向上できる。加えて、クリーニングブレードをクリーニング手段とする画像形成装置では良好なブレードクリーニング性能を発現することができる。
これら離型剤のトナー中の含有量は5〜20質量%が好ましく、7〜13質量%がより好ましい。5質量%未満の場合は高温領域でオフセットが発生することがあり、20質量%を超える場合はトナー内部に離型剤が取り込まれにくくなる傾向がある。トナー粒子から浮遊したり、トナー粒子に取り込まれなかった離型剤は、トナー表面に付着しやすくなるので、これら浮遊離型剤や付着離型剤の影響でフィルミング性を低下させる可能性がある。
(その他)
本発明におけるトナーは、必要に応じて荷電制御剤、外添剤等を用いてもよい。
荷電制御剤としては、ニグロシン系染料、ナフテン酸又は高級脂肪酸の金属塩、アルコキシル化アミン、第4級アンモニウム塩化物、アゾ系金属錯体、サリチル酸金属塩又はその金属錯体等が挙げられる。含有される金属としては、Al、B、Ti、Fe、Co、Ni等である。荷電制御剤として特に好ましいのはベンジル酸誘導体の金属錯体化合物である。
外添剤としては、公知の疎水性シリカ、疎水性金属酸化物の他に、酸化セリウム粒子或いは炭素数20〜50の高級アルコール粒子を添加することが耐フィルミング性の観点から特に好ましい。酸化セリウム粒子を添加する場合、耐フィルミング性を高める観点から個数平均粒径が150〜800nmのものを用いることが好ましく、250〜700nmのものを用いることがより好ましい。また、酸化セリウム粒子の添加量は、トナーに対して0.5〜3.5質量%とすることが好ましく、0.5〜3.5質量%の範囲とすることにより、良好なクリーニング性が維持されて耐フィルミング性の効果を安定して得ることができる。また、添加量が過剰なケースでは加熱定着時に溶融したトナー粒子の接着力が抑制されて定着強度が低下するが、上記範囲とすることによりこのような定着強度低下の問題も生じない。
また、炭素数20〜50の高級アルコール粒子を添加する場合、異なる炭素数のアルコール粒子が多少混合していてもよいが、アルコール粒子の炭素数分布のピークが20〜45の範囲内にあることが好ましい。また、前記高級アルコール粒子は直鎖成分が75%〜98%の範囲内にあることが好ましい。また、前記高級アルコールの個数基準のメディアン径は、耐フィルミング性の観点から、200nm以上800nm以下が好ましい。
[トナーの製造方法]
次に、上記トナーを製造する方法について説明する。
本発明のトナーを製造する方法としては、着色剤担持樹脂粒子及びトナー結着樹脂などの構成成分を加熱溶融させ混練、冷却、粉砕、粉級して製造する粉砕法、トナー結着樹脂を得るための重合性単量体、油溶性重合開始剤、及び着色剤担持樹脂粒子などを水系媒体中で乳化分散後、加熱して重合させる懸濁重合法、トナー結着樹脂を得るための重合性単量体及び着色剤担持樹脂粒子などを水系媒体中で乳化分散させ、これに水溶性重合開始剤を添加し加熱して重合させる乳化重合法、乳化重合法により製造したトナー結着樹脂よりなる微粒子(以下、「トナー結着樹脂微粒子」とも言う)及び着色剤担持樹脂粒子などを水系媒体中で分散後、凝集剤を添加し加熱して微粒子を凝集させる乳化重合凝集法などを挙げることができるが、トナー中に微細なゴム成分相ドメインを均一に形成させるという観点から、乳化重合凝集法が好ましい。この場合、マトリクスを形成する樹脂微粒子、ドメインを形成するゴム成分微粒子、及び着色剤微粒子を凝集・融着させることで目的とするトナーを作製することができる。
本発明のトナーを製造する方法として、乳化重合凝集法を用いる場合の一例を具体的に示すと、
(1)着色剤及び着色媒体樹脂を含有する着色剤担持樹脂粒子を得る着色剤担持樹脂粒子形成工程。
(2)マトリクスを形成する樹脂粒子、ドメインを形成するゴム成分微粒子を得るためのトナー結着樹脂微粒子重合工程。
この際に、必要に応じてオフセット防止剤、帯電制御剤などを含有した樹脂微粒子とすることも可能である。
(3)トナー結着微粒子と着色剤担持粒子と水系媒体中で塩析、凝集、融着させてトナー粒子を形成する塩析、凝集、融着工程。
(4)トナー粒子の分散系から(水系媒体)トナー粒子を濾別し、当該トナー粒子から界面活性剤などを除去する濾過、洗浄工程。
(5)洗浄処理されたトナー粒子を乾燥する乾燥工程。
(6)乾燥処理されたトナー粒子に外添剤を添加する工程。
から構成される。以下に各工程の具体例を示す。
(1)着色剤及び着色媒体樹脂を含有する着色剤担持樹脂粒子を得る着色剤担持樹脂粒子形成工程
イオン性界面活性剤やノニオン性界面活性剤の水溶液に代表される水系媒体中に、公知の着色剤を添加して分散機によって分散処理し、着色剤が微粒子状に分散された着色剤の分散液を調製する。着色剤の分散処理は、界面活性剤濃度を臨界ミセル濃度(CMC)以上にした状態の水系媒体中で行われる。分散処理に使用する分散機は特に限定されないが、好ましくは超音波分散機、機械式ホモジナイザ、マントンゴーリン、圧力式ホモジナイザといった加圧分散機、サンドグラインダ、ゲッツマンミルやダイヤモンドファインミルといった媒体型分散機が挙げられる。
分散液における着色剤粒子は、体積基準のメディアン径で40〜200nmであることが好ましい。
(2−1)マトリクスを形成する樹脂微粒子重合工程
マトリクスを形成する樹脂粒子を乳化重合により調整する。乳化した樹脂粒子は30〜300nmであることが好ましい。例えば、重合性の単量体を乳化、分散し、重合開始剤を添加して重合反応を進行させることにより、マトリクスを形成する樹脂粒子の分散液を調製する。重合反応を使用せず、樹脂及び必要に応じて離型剤や着色剤を溶媒中に溶解或いは分散させた後に水系媒体中に分散、脱溶剤して樹脂粒子を調整することもできる。このとき、重合性単量体又は樹脂溶液に離型剤を溶解させて乳化(分散)液を調製すると、トナー粒子が完成した後に離型剤粒子が脱離して、画像形成装置の部材を汚染することを抑制できるので好ましい。
(2−2)ドメインを形成するゴム成分微粒子重合工程
ドメインを形成するゴム成分微粒子を、例えば乳化重合により調整する。
乳化重合会合法においてゴム成分を微細なドメインとして導入する観点から、予めゴム成分微粒子を作製し、このゴム成分微粒子と、上記マトリクスを形成する樹脂微粒子とを凝集・融着させる方法が好ましい。
この際、ゴム成分微粒子を作製する必要があるが、この微粒子作製法としては、(a)ゴム成分相を形成する重合成性単量体を用いて乳化重合等で直接重合体のラテックスを得る方法、あるいは、(b)ゴム成分からなる(共)重合体を予め作製した後に、しかる手段(直接乳化、溶解懸濁法、ミニエマルジョン重合)で乳化・分散する方法、いずれでも作製できる。
後述する実施例では、微粒子作製の容易性の観点から、乳化重合で直接ゴム成分微粒子を作製した。
(3)凝集・融着工程
上記マトリクスを形成する樹脂微粒子と、ゴム成分微粒子の分散液に、着色剤粒子の分散液を添加するとともに、必要に応じて離型剤粒子の分散液を添加する。次いで、凝集剤を添加し、水系媒体中に上記樹脂粒子と着色剤粒子、離型剤が添加されている場合にはさらに添加された離型剤粒子を凝集、融着させてトナー粒子を形成する。凝集と融着の一連の工程を会合工程と呼ぶことがある。
凝集・融着の方法としては、塩析融着法が好ましい。塩析融着法は、凝集と融着を並行して進め、所望の粒子径まで凝集粒子が成長したところで凝集の停止剤を添加し、粒子成長を停止させる方法である。この方法では、必要に応じて粒子形状を制御するための加熱が継続して行われる。
トナー粒子の大きさとしては、体積基準のメディアン径で3〜10μmが好ましく、特に好ましいのは3〜7nmである。コア粒子の体積基準のメディアン径は、コールターマルチサイザー3(ベックマン・コールター社製)に、データ処理用ソフト「Software V3.51」を搭載したコンピュータシステム(ベックマン・コールター社製)を接続した装置を用いて測定、算出する。
測定手順としては、試料0.02gを、界面活性剤溶液20ml(試料の分散を目的として、例えば界面活性剤成分を含む中性洗剤を純水で10倍希釈した界面活性剤溶液)で馴染ませた後、超音波分散を1分間行い、試料の分散液を作製する。作製した分散液を、サンプルスタンド内のISOTON II(ベックマン・コールター社製)の入ったビーカーに、測定器の表示濃度が5〜10%になるまでピペットにて注入する。この濃度範囲にすることにより、再現性のある測定値が得られる。測定器において、測定粒子カウント数を25000個、アパチャー径を50μmにし、測定範囲である1〜30μmの範囲を256分割しての頻度値を算出する。体積積算分率が大きい方から50%の粒子径を体積基準メディアン径とする。
水系媒体とは、主成分(50%質量以上)が水からなるものをいう。水以外の成分としては、水に溶解する有機溶媒を挙げることができる。例えば、メタノール、エタノール、イソプロパノール、ブタノール、アセトン、メチルエチルケトン、テトラヒドロフラン等が挙げられる。
なお、凝集・融着工程の後、熟成工程を経ることとしてもよい。
具体的には、凝集・融着工程で加熱温度を低めにして粒子間の融着の進行を抑制し凝集粒子の均一化を図る。その後、熟成工程において加熱温度を低めに、かつ時間を長くしてトナー粒子の表面が均一形状となるよう制御する。
(4)冷却・洗浄工程
冷却・洗浄工程では、得られたトナー粒子の分散液を、例えば1〜20℃/minの冷却速度で冷却する。所定温度まで冷却すると、冷却されたトナー粒子の分散液からトナー粒子を固液分離する。固液分離は遠心分離の他、ヌッチェ等を用いた減圧濾過、フィルタープレス等を用いた濾過等、何れの方法でもよい。次いで、固液分離によって得られたトナーケーキ(ウェット状のトナー粒子をケーキのような円筒形状に整えたもの)を洗浄し、界面活性剤や塩析剤等の付着物を除去する。
(5)乾燥工程
乾燥工程では、洗浄されたトナーケーキを乾燥処理する。乾燥処理には、スプレードライヤー、真空凍結乾燥機、減圧乾燥機等を用いることができる。乾燥されたトナー粒子の水分は、5%質量以下であることが好ましく、さらに好ましくは2%質量以下である。
(6)外添処理工程
外添処理工程では、乾燥によって得られたトナー粒子に外添剤を混合し、静電荷現像用トナーを得る。
[現像剤の作製]
本発明のトナーは、例えば磁性体を含有させて一成分磁性トナーとして使用する場合、いわゆるキャリアと混合して二成分現像剤として使用する場合、非磁性トナーを単独で使用する場合等が考えられ、何れも好適に使用することができる。
本発明のトナーにおいては、キャリアと混合する二成分現像剤として使用する場合は、キャリアに対するトナーフィルミング(キャリア汚染)の発生を抑制することができ、一成分現像剤として使用する場合は、現像装置の摩擦帯電部材に対するトナーフィルミングの発生を抑制することができる。
二成分現像剤を構成するキャリアとしては、鉄、フェライト、マグネタイト等の金属、それらの金属とアルミニウム、鉛等の金属との合金等の従来から公知の材料からなる磁性粒子を用いることができ、特にフェライト粒子を用いることが好ましい。
キャリアとしては、その体積平均粒径としては15〜100μmのものが好ましく、25〜60μmのものがより好ましい。キャリアの体積平均粒径の測定は、代表的には湿式分散機を備えたレーザ回折式粒度分布測定装置「ヘロス(HELOS)」(シンパティック(SYMPATEC)社製)により測定することができる。
キャリアとしては、さらに樹脂により被覆されているもの、或いは樹脂中に磁性粒子を分散させたいわゆる樹脂分散型キャリアを用いることが好ましい。被覆用の樹脂組成としては特に限定はないが、例えばオレフィン系樹脂、スチレン系樹脂、スチレン−アクリル系樹脂、シリコーン系樹脂、エステル系樹脂或いはフッ素含有重合体系樹脂等が用いられる。また、樹脂分散型キャリアを構成するための樹脂としては、特に限定されず公知のものを使用することができ、例えば、スチレン−アクリル系樹脂、ポリエステル樹脂、フッ素系樹脂、フェノール系樹脂等を使用することができる。
[画像形成方法]
次に、本発明の画像形成方法について、画像形成装置とともに説明する。
上記トナーは、接触加熱方式による定着工程を含む画像形成方法に好適に用いることができる。画像形成方法としては、具体的には、上記トナーを使用して、例えば画像担持体上に静電的に形成された静電潜像を、画像形成装置において現像剤を摩擦帯電部材によって帯電させることにより顕在化させてトナー画像を得る。そして、このトナー像を用紙に転写し、その後、用紙上に転写されたトナー画像を接触加熱方式の定着処理によって用紙に定着させることにより、可視画像が得られる。
また、上記トナーを使用する好適な定着方法としては、いわゆる接触加熱方式のものである。接触加熱方式としては、特に熱圧定着方式が好ましい。詳細には、加熱ローラにより加熱されて回動する定着ベルトと、定着ベルトを指示する定着ローラと、定着ベルトを介して定着ローラと対向する加圧部材とを有し、定着ベルトと加圧部竿の間でニップ部を形成し、記録材をニップ部に通過させて、記録材上のトナーを定着させる方式とする。つまり、トナーに供給される熱が、ニップ部を形成する定着ローラの内部からではなく、外部に別に設けられた加熱ローラからベルトを介してニップ部に供給される方式が好ましい。
以下に具体例を挙げて説明する。
図1は、本発明の実施の形態の一例を示すデジタルカラー画像形成装置の断面構成図である。
デジタル画像形成装置(以下、単位「画像形成装置」と言う)1は、下部に複数の記録材収納部20を有している。記録材収納部20の上方には画像形成部40と中間転写ベルト50が設置されており、装置本体の上部には原稿読取部30が設置されている。
記録材収納部20は、装置前面側(図1における紙面手前側)に引き出し可能となっている。
画像形成部40は、Y、M、C、Kの各色毎のトナー像を形成するための4組の画像形成手段400Y、400M、400C、400Kを有している、画像形成手段400Y、400M、400C、400Kは、この順で上から下方向に直線状に配列されており、各々同じ構成となっている。画像形成手段400Yを例にとって構成を説明すると、画像形成手段400Yは反時計方向に回転する感光体410、スコロトロン帯電手段420、露光手段430及び現像手段440を有する。
クリーニング手段450は、感光体410の最下部に対向した領域を含んで配置されている。
装置本体の中央部に位置する中間転写ベルト50は、無端状であり、適宜の体積抵抗率を有する。また、中間転写ベルト50は、例えば、編成ポリイミド、熱硬化ポリイミド、エチレンテトラフルオロエチレン共重合体、ポリフッ化ビニリデン、ナイロンアロイ等のエンジニアリングプラスチックに導電材料を分散した半導電性フィルム基体の外側に、フッ素コーティングを行った2層から構成されている。また、シリコンゴムあるいはウレタンゴム等に導電材料を分散したものもあり得る。
一次転写電極510は、中間転写ベルト50を挟んで感光体410と対向する位置に設置されている。
次に、カラー画像を形成するプロセスについて説明する。
感光体410がメインモータ(図示せず)により駆動され、感光体410の表面が電源(図示せず)により電圧供給され、スコロトロン帯電手段420の放電により正極性に帯電される(本実施例では+800V)。次に、露光手段430により画像情報に応じた光書込がなされ、感光体410上に静電潜像が形成される。形成された静電潜像が現像手段440を通過すると、現像手段内で正極性に帯電されたトナーが正極性現像バイアスの印加により潜像画像の部分に付着し、感光体410上にトナー像が形成される。形成されたトナー像は感光体410と圧着する中間転写ベルト50に転写される。転写後に残留した感光体410上のトナーはクリーニング手段450により清掃される。画像形成手段400Y、400M、400C及び400K各々で形成されたトナー像が中間転写ベルト50に重複して転写されることにより、中間転写ベルト50上にカラー画像が形成される。記録材Pは記録材収納部20により1枚ずつ排出され、レジストローラ60の位置まで搬送される。レジストローラ60により記録材Pの先端が整列された後、中間転写ベルト50上のトナー像と画像位置が一致するタイミングで記録材Pがレジストローラ60より給送される。レジストローラ60により給送された記録材Pは、ガイド板より案内され、中間転写ベルト50と転写部70により形成された転写ニップ部へ送り込まれる。ローラにより構成される転写部70は記録材Pを中間転写ベルト50側へ押圧している。トナーと逆極性のバイアス(−500V)が転写部70に印可されることにより、静電気力の作用で、中間転写ベルト50上のトナー像が記録材Pへ転写させる。記録材Pは、除電針からなる分離手段(図示せず)により除電されて中間転写ベルト50から分離され、定着装置80へ送られる。その結果、トナー像が記録材Pへ定着され、画像形成された記録材Pが装置外へ排出される。
図2は、定着装置の説明図である。
定着装置80は、加圧部材801と定着ベルト803により形成されたニップ領域に記録材を通過させトナー像を記録材に定着させている。
加圧部材801は、例えば中空のアルミ芯金(肉厚2mm)の外周にシリコンゴム(肉厚2mm、硬度10°(JIS K6253のタイプAデュロメータ(A型)で測定))を被覆し、その上にPFA(パーフルオロアルコキシ)をコーティング(30μm)したφ50mmのローラである。PFAの代わりにPTFE(ポリテトラフルオロエチレン)をコーティングしたものでもよい。また、加圧部材801の急激な温度低下を防止するため、ハロゲンヒータを内部に設けた加圧部材801であっても構わない。
定着ベルト803は定着ローラ804と加熱ローラ806により張架されており、図2に示す矢印方向に回動している。定着ベルト803は、例えばポリイミド(110μm)とシリコンゴム(200μm)とPTFEコーティング(30μm)により構成された3層構造のベルトである。
定着ベルト803を加圧部材801の方向へ押圧している定着ローラ804は、例えば中実のSUS芯金にシリコンゴム(7mm)を被覆し、その上にPFA等でコーティングしたφ40mmのローラである。
加熱ローラ806は、例えば中空のアルミ芯金(肉厚2mm)にPFA(30μm)をコーティングしたものであり、内部にハロゲンヒータ805を有している。
807、808及び809は非接触型の温度センサであり、温度センサ807は加圧部材801の温度を、温度センサ808は加熱ローラ806の温度を、温度センサ809はニップ部810の温度を検知している。
以上のような定着装置を有する画像形成装置及び上述のトナーを使用して画像を形成する。
以下、本発明の具体的な実施例について説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
(1)着色剤及び着色媒体樹脂を含有する着色剤担持樹脂粒子を得る着色剤担持樹脂粒子形成工程
n−ドデシル硫酸ナトリウム11.5質量部をイオン交換水160質量部に攪拌、溶解させ、ここへ25質量部のC.I.ピグメントブルー15:3を徐々に添加した。この溶液を、クリアミックスWモーションCLM-0.8(エムテクニック社製)を用いて分散処理し、着色剤粒子の粒子径を、電気泳動光散乱光度計「ELS−800(大塚電子社製)」を用いて測定したところ、158nmであった。
(2−1)マトリクスを形成する樹脂微粒子重合工程
以下に示す方法で離型剤を含有する「樹脂微粒子A」を調整した。
まず、撹拌装置、温度センサ、冷却管、窒素導入装置を取り付けた反応容器に、ドデシル硫酸ナトリウム8質量部とイオン交換水3000質量部を添加し、窒素気流下230rpmの撹拌速度で撹拌しながら内温を80℃に昇温した。昇温後、過硫酸カリウム10質量部をイオン交換水200質量部に溶解させてなる重合開始剤溶液を添加して、液温を80℃に調整した。
次に、下記に示す化合物を含有してなる重合性単量体混合液を反応容器に1時間かけて滴下後、80℃にて2時間加熱、撹拌して重合を行い、樹脂微粒子を調製した。これを「樹脂微粒子(1H)」とする。
スチレン 480質量部
n−ブチルアクリレート 250質量部
メタクリル酸 68質量部
n−オクチル−3−メルカプトプロピオネート 16質量部
また、撹拌装置、温度センサ、冷却管、窒素導入装置を取り付けた反応容器に、ポリオキシエチレン(2)ドデシルエーテル硫酸ナトリウム7質量部をイオン交換水800質量部に溶解させた溶液を添加した。反応容器を、98℃に加熱後、前記「樹脂微粒子(1H)」を260質量部と、下記に示す化合物を含有してなる重合性単量体混合液をそのまま添加し、循環経路を有する機械式分散機「CLEAMIX(エム・テクニック(株)製)」を用いて1時間混合分散させて乳化粒子(油滴)を含有する分散液を調製した。
スチレン 245質量部
n−ブチルアクリレート 120質量
n−オクチル−3−メルカプトプロピオネート 1.5質量部
ポリエチレンワックス(融点81℃) 190質量部
次いで、この分散液に、過硫酸カリウム6質量部をイオン交換水200質量部に溶解させてなる重合開始剤溶液を添加し、82℃の温度下で1時間加熱撹拌して重合を行い、樹脂微粒子を得た。これを「樹脂微粒子(1HM)」とする。
更に、過硫酸カリウム11質量部をイオン交換水400質量部に溶解させてなる重合開始剤溶液を添加し、82℃の温度下で下記に示す化合物を含有してなる重合性単量体溶液を、1時間かけて滴下した。滴下終了後、2時間にわたり加熱撹拌することにより重合を行った後、28℃まで冷却し樹脂微粒子を得た。これを「樹脂微粒子A」とする。
スチレン 435質量部
n−ブチルアクリレート 130質量部
メタクリル酸 33質量部
n−オクチル−3−メルカプトプロピオネート 8質量部
(2−2)ドメインを形成するゴム成分微粒子重合工程
以下に示す方法で「ゴム成分微粒子B1」を調整した。
まず、耐圧容器に、重合性単量体としてブタジエン50部、スチレン30部、メタクリル酸メチル18部、アクリル酸2部を仕込み、さらに水200部、t−ドデシルメルカプタン1.0部、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム0.2部、過硫酸カリウム1.0部を仕込んだ後、窒素雰囲気中で温度70℃で2時間重合を行なった。その後、重合を完結させるため、さらに3時間反応を継続し、重合を終了した。
得られた共重合体ラテックスについて、ガラス転移点、ラテックス粒子径を以下の方法で求めた。
(I)ガラス転移点
得られた共重合体ラテックスを100℃で20時間真空乾燥を行い、フィルムを作製した。この乾燥フィルムを示差走査熱量計(DSC:デュポン社製)を用いてASTM法に準じて測定した。
(II)ラテックス粒子径
得られた共重合体ラテックスの平均粒子径は、大塚電子社製の粒子径測定装置で、常法により求めた。
同様な手段を用いて、添加成分の比率のみを変更したゴム成分微粒子B2〜B10を作成した。添加剤量ならびに物性の結果を下記表1に示す。
Figure 2011248108
(3)凝集・融着工程
撹拌装置、温度センサ、冷却管、窒素導入装置を取り付けた反応容器に、下記物質を添加し、液温を30℃に調整した。
「樹脂微粒子A」 300質量部(固形分換算)
「ゴム成分微粒子B1」 15質量部(固形分換算)
イオン交換水 1400質量部
「着色剤分散液1」 120質量部
ポリオキシエチレン(2)ドデシルエーテル硫酸ナトリウム3質量部をイオン交換水120質量部に添加した水溶液 123部
次に、5モル/リットルの水酸化ナトリウム水溶液を添加してpHを10に調整し、塩化マグネシウム35質量部をイオン交換水35質量部に溶解させた30℃の水溶液を、撹拌状態にある反応系中に10分間かけて添加した。そして、添加後3分経過してから昇温を開始し、反応系を60分間かけて90℃まで昇温し、凝集を進行させた。凝集により形成される粒子の大きさは「マルチサイザー3」で観察した。体積基準におけるメディアン径(D50)が6.5μmになった時、20%塩化ナトリウム水溶液750質量部を添加して凝集を停止させた。
20%塩化ナトリウム水溶液添加後、液温を98℃にして撹拌を継続し、フロー式粒子像分析装置「FPIA−2100」で粒子の平均円形度を観察しながら、凝集した樹脂微粒子の融着を進行させた。平均円形度が0.965になった時、液温を30℃まで冷却し、塩酸を添加してpHを4.0に調整し、撹拌を停止した。
(4)冷却・洗浄工程、(5)乾燥工程
凝集・融着工程にて生成した粒子をバスケット型遠心分離機「MARKIII型式番号60×40(松本機械(株)製)」で固液分離し、粒子のウェットケーキを形成した。該ウェットケーキを、前記バスケット型遠心分離機で濾液の電気伝導度が5μS/cmになるまで45℃のイオン交換水で洗浄し、その後「フラッシュジェットドライヤー(セイシン企業社製)」に移し、水分量が0.5質量%となるまで乾燥して粒子を作製した。
(6)外添工程
上記で得られた粒子に、疎水性シリカ(数平均1次粒子径=12nm)を1質量%、疎水性チタニア(数平均1次粒子径=20nm)を0.3質量%添加し、ヘンシェルミキサーにより混合して、「トナー1」を作製した。
トナー1の体積基準におけるメディアン径(D50)は、6.5μm、平均円形度は0.965であった。尚、体積基準におけるメディアン径(D50)、平均円形度は前記の方法で測定して得られた値である。
ジエン系ユニットを含む「ゴム成分微粒子B1」9部 を用いたところを下記表2のとおりに変更した以外は、トナー1と同様の方法により作製した。これらをトナー2〜10とする。
ゴム成分微粒子B1を使用せず、樹脂微粒子Aの使用量を315質量部(固形分換算)としたこと以外は、トナー1と同様の方法により作製した。これを比較用のトナー11とする。
このトナー1〜10、及び比較用のトナー11の各々に、シリコーン樹脂を被覆した体積基準のメディアン径60μmのフェライトキャリアを、前記現像剤用トナーの濃度が6質量%になるよう混合し、現像剤1〜10、及び比較用の現像剤11を作製した。
Figure 2011248108

なお、表2には各トナー1〜11のフェレ径も示している。
上記定着装置と表2に記載のトナー1〜10、及び比較用のトナー11を用いて以下に示す評価を実施した。
<実験条件>
(1)定着装置は基本的に上述の図2に示す構成のものを使用した。
ただし、ウォームアップタイム短縮を目的に、加熱ローラ806は、中空のアルミ芯金の肉厚2mmを0.5mmに、その表面のPFA層を30μmから15μmコーティングしたものにそれぞれ改造した。
(2)システムスピード(感光体410、中間転写ベルト50、定着ベルト803の周速)を300 [mm/秒]に設定した。
<ニップ部温度の測定>
加熱ローラ806の温度を160℃及び180℃に設定し、定着初期のニップ部温度と加熱ローラ温度との温度差及び普通紙(坪量80g)連続100枚通紙後、ニップ部温度が何度まで過昇温されるかを確認した(下記表3参照)。
Figure 2011248108
<折り目定着強度>
折り目定着強度は、加熱ローラ806の温度を5℃刻みで変更して紙上に転写したトナーを通紙、定着させ、トナーの定着画像を内面に向けて折り曲げた時、折り曲げ部分におけるトナー剥がれの程度を定着率として評価した。トナーとしては、トナー1〜10、及び比較用のトナー11を用いた。
測定方法は、べた画像部(画像濃度が0.8)を画像面を内側にして折り、3回指で擦った後、画像を開いて「JKワイパー(株式会社クレシア製)」で3回ふき取り、べた画像の折り目個所の折り曲げ前後の画像濃度から下記式により算出した値である。
定着率(%)=(折り曲げ後画像濃度)/(折り曲げ前画像濃度)×10
得られた定着率から、下記の様に折り目定着強度を評価し、○以上となる温度を示した。評価結果を下記表4に示した。
評価基準
◎:各温度で折り目の定着率が90〜100%となった
○:各温度で折り目の定着率が80〜90%未満となった
×:折り目の定着率が80%未満となるものがあった
<耐ホットオフセット性>
加熱ローラ806の温度を180℃に設定し、紙上に転写したトナーを連続100枚通紙、定着させる。定着画像の1枚目及び100枚目において、ホットオフセット発生の有無を目視で評価した。トナーとしては、トナー1〜10、及び比較用のトナー11を用いた。評価結果を下記表4に示した。
Figure 2011248108
上記表3より、定着初期においては加熱ローラ温度とニップ部の温度にほとんど差は生じていない。しかし100枚通紙後は、ニップ部の温度が下がり、熱源からニップ部に対して過剰に熱が供給されるため、過昇温が起こっていることがわかる。またこの傾向は加熱ローラの設定温度が高いと顕著になることが確認できる。
上記表4より、本発明の定着装置とトナーを組み合わせた画像形成方法においては、比較例よりも定着温度が低くても一定の定着強度が確保できることがわかる。また、比較例においては、100枚通紙後、ニップ部温度が高くなった時点においては、ホットオフセットが発生してしまっているが、本発明の画像形成方法においてはそれが抑制されている。
1 画像形成装置
20 記録材収納部
30 原稿読取部
40 画像形成部
50 中間転写ベルト
60 レジストローラ
70 転写部
80 定着装置
105 記録材搬送部
400Y、400M、400C、400K 画像形成手段
410 感光体
420 スコロトロン帯電手段
430 露光手段
440 現像手段
450 クリーニング手段
801 加圧部材
803 定着ベルト
804 定着ローラ
805 ハロゲンヒータ
806 加熱ローラ
807、808、809 温度センサ
810 ニップ部
P 記録材

Claims (2)

  1. 加熱ローラにより加熱されて回動する定着ベルトと、
    前記定着ベルトを支持する定着ローラと、
    前記定着ベルトを介して前記定着ローラと対向する加圧部材と、を備え、
    前記定着ベルトと、前記加圧部材との間でニップ部を形成し、
    記録材を前記ニップ部に通過させて、前記記録材上のトナーを熱定着させる定着装置を使用し、
    前記トナーの結着樹脂がドメイン・マトリクス型の分散構造を有し、
    前記ドメインは少なくともジエン系ユニットを含む重合体からなるゴム成分相であることを特徴とする画像形成方法。
  2. 前記トナー中の前記ゴム成分相のガラス転移温度が−85℃以上30℃以下の範囲であることを特徴とする請求項1に記載の画像形成方法。
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