JP2011242160A - 液体金属冷却原子炉 - Google Patents

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Abstract

【課題】二重容器漏れのような仮想事象が発生したとしても、漏洩液体金属と冷却空気との接触を防止し、液体金属冷却原子炉から確実に熱を除去する。
【解決手段】内部に液体金属3が満たされた原子炉容器4と、前記原子炉容器4を格納する格納容器6と、前記格納容器6を環状空間35を介して収納するサイロ7と、前記環状空間35を区画し、サイロ7側に空気下降流路12及び格納容器6側に空気上昇流路13を形成する筒状のコレクタ10と、を有する液体金属冷却原子炉において、前記サイロの底部14に前記液体金属3よりも比重が小さい多数の閉止部材15を配置するとともに、前記コレクタ10は締結部材19で接続された上部コレクタ10aと下部コレクタ10bからなり、前記締結部材19の融点は漏洩液体金属3aの温度よりも低いことを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明は原子炉容器補助冷却系を備えた液体金属冷却原子炉に関する。
液体金属冷却原子炉は、図14に示すように、冷却材のナトリウム又はナトリウム・カリウム等の液体金属3を満たした原子炉容器4内に核燃料炉心2を配置し、原子炉容器4は、間に不活性ガスを満たした間隙5を介して格納容器6に格納され、格納容器6は地表下に掘り下げて形成したコンクリート製のサイロ7内に収容されている。
この液体金属冷却原子炉1では、原子炉運転中の緊急事態に対処するため、又は保守点検を行うために、燃料の核***反応を停止する必要があるが、その際、停止操作を行った後にも残留崩壊熱が炉心から生じ続けるため、液体金属冷却原子炉から発生する熱を除去する必要がある。
原子炉の熱は原子炉容器4から格納容器6に熱放射により伝えられ、格納容器6の温度が上昇し、格納容器6からの熱は外側のコンクリート製サイロ7等に向かって放射される。サイロ7等の構造物は、長期間の高温に耐えることができず、例えば、コンクリート製のサイロ7は膨張し、ひび割れが生じることがある。この格納容器6の熱を除去するために、格納容器6とサイロ7の間の環状空間35に原子炉容器補助冷却系(RVACS)が設けられている。
ポンプ等の能動的な機器を用いない受動冷却系から構成されるこの原子炉容器補助冷却系は、自然対流で熱除去を行う冷却媒体として空気、すなわち大気を用いており、格納容器6の外側に空気が下降、上昇する空気冷却流路12、13を形成するように、格納容器6とサイロ7の間の環状空間35に筒状のコレクタ10を設ける構成となっている。
これにより、空気上昇流路13中の空気は、格納容器の熱で加熱されることで空気上昇流路13を上昇し、ダクト17を経由して空気排出口18から外部に放出される。また、空気冷却流路の空気下降流路12へは空気取込口16から空気の取り込みがおこなわれ、空気下降流路12に取り込まれた空気は、空気下降流路12を下方に流れてサイロ7の底部空間14に流れ込んだ後、流れ方向を変えてコレクタ10と格納容器6の間の空気上昇流路13に流れ込み、格納容器6の外壁に沿って上方に流れ、その間に加熱されて格納容器の熱を外部に放出する(特許文献1)。
特開平6−174884号公報
上述した従来の液体金属冷却原子炉において、極端で起こりそうもない仮想事象、例えば原子炉容器及び格納容器の両方が破損し、原子炉容器内の高温の液体金属が格納容器からさらにサイロ内に漏出する事象が仮に発生した場合には、格納容器とサイロの間の空気冷却流路は機能しなくなり、原子炉容器補助冷却系は動作しなくなる。
本発明は上記課題を解決するためになされたもので、二重容器漏れのような仮想事象が発生したとしても、漏洩液体金属と冷却空気との接触を防止し、液体金属冷却原子炉から確実に熱を除去することができる受動的な原子炉補助冷却系を備えた液体金属冷却原子炉を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明に係る液体金属冷却原子炉は、内部に液体金属が満たされた原子炉容器と、前記原子炉容器を格納する格納容器と、前記格納容器を環状空間を介して収納するサイロと、前記環状空間を区画し、サイロ側に空気下降流路及び格納容器側に空気上昇流路を形成する筒状のコレクタと、を有する液体金属冷却原子炉において、前記サイロの底部に前記液体金属よりも比重が小さい多数の閉止部材を配置するとともに、前記コレクタは締結部材で接続された上部コレクタと下部コレクタからなり、前記締結部材の融点は漏洩液体金属の温度よりも低いことを特徴とする。
また、本発明に係る液体金属冷却原子炉は、内部に液体金属が満たされた原子炉容器と、前記原子炉容器を格納する格納容器と、前記格納容器を環状空間を介して収納するサイロと、前記環状空間を区画し、サイロ側に空気下降流路及び格納容器側に空気上昇流路を形成する筒状のコレクタと、を有する液体金属冷却原子炉において、前記サイロの底部に前記液体金属よりも比重が小さい多数の閉止部材を配置するとともに、前記コレクタは複数の貫通孔を有し、前記貫通孔に漏洩液体金属の温度よりも低い融点の締結部材により閉塞板を固定したことを特徴とする。
また、本発明に係る液体金属冷却原子炉は、内部に液体金属が満たされた原子炉容器と、前記原子炉容器を格納する格納容器と、前記格納容器を環状空間を介して収納するサイロと、前記環状空間を区画し、サイロ側に空気下降流路及び格納容器側に空気上昇流路を形成する筒状のコレクタと、を有する液体金属冷却原子炉において、前記サイロの底部に前記液体金属よりも比重が小さい多数の閉止部材を配置するとともに、前記コレクタはバイメタル又は形状記憶合金からなる上部コレクタと下部コレクタからなり、漏洩液体金属の温度による変形により上部コレクタと下部コレクタの係合を解除することを特徴とする。
本発明によれば、二重容器漏れのような仮想事象が発生したとしても、漏洩液体金属と冷却空気との接触を防止し、液体金属冷却原子炉から確実に熱を除去することができる。
本発明の第1の実施形態に係る液体金属冷却原子炉の全体構成図。 本発明の第1の実施形態に係る上部及び下部コレクタの構成図。 本発明の第1の実施形態に係る仮想の二重容器漏れ事象が発生した後の液体金属冷却原子炉の全体構成図。 本発明の第2の実施形態に係る液体金属冷却原子炉の全体構成図。 本発明の第2の実施形態に係る上部及び下部コレクタの構成図。 本発明の第3の実施形態に係る液体金属冷却原子炉の全体構成図。 本発明の第3の実施形態に係るコレクタの構成図。 本発明の第3の実施形態に係る仮想の二重容器漏れ事象が発生した後の液体金属冷却原子炉の全体構成図。 本発明の第4の実施形態に係る液体金属冷却原子炉の全体構成図。 本発明の第4の実施形態に係るコレクタの構成図。 本発明の第4の実施形態に係る仮想の二重容器漏れ事象が発生した後の液体金属冷却原子炉の全体構成図。 本発明の第5の実施形態に係る液体金属冷却原子炉の全体構成図。 本発明の第5の実施形態に係る上部及び下部コレクタの構成図。 従来の液体金属冷却原子炉の全体構成図。
以下、本発明に係る液体金属冷却原子炉の実施形態を、図面を参照して説明する。
[第1の実施形態]
(構成)
本発明の第1の実施形態に係る液体金属冷却原子炉を図1乃至図3により説明する。
液体金属冷却原子炉1は、核燃料炉心2と、ナトリウム、あるいはナトリウム・カリウム等の液体金属3からなる冷却材が液位Lnまで満たされた原子炉容器4と、不活性ガスを満たした間隙5を介して原子炉容器4を格納する格納容器6と、この格納容器6を環状空間35を介して収容する、地表下に掘り下げて形成したコンクリート製のサイロ7とから構成され、原子炉容器4と格納容器6は、上端部分がサイロ7の段部に支持されている。また、炉上部室9に収容された原子炉容器4と格納容器6の上部を覆うように格納ドーム8が配置されている。
格納容器6の外側壁とサイロ7の内側壁との間の環状空間35には、上部がサイロ7に固定され、環状空間35を格納容器6側とサイロ7側の2つに区画する環状のコレクタが設けられている。このコレクタは上部コレクタ10aと下部コレクタ10bで構成され、上部コレクタ10aの下端部と下部コレクタ10bの上端部は例えばボルト等の締結部材19で固定されて一体化構造となっている(図1、図2)。これにより、空気下降流路(外方側流路)12がサイロ7側に、空気上昇流路(内方側流路)13が格納容器6側に形成され、空気下降流路12と空気上昇流路13は、各下端がサイロ7の底部14に開口し、連通するようになっている。
また、上部コレクタ10aの下端部は、仮想事象である原子炉容器4及び格納容器6から液体金属漏れが生じた緊急時に、液体金属3が、図3に示すように原子炉容器4、格納容器6、サイロ7内に漏出時液面位置Lcまで溜まった時に、液面Lcから上方に一定の高さに位置するようにして設けられている。さらに、下部コレクタ10bの下端部はサイロ7の底部近傍に位置するようにして設けられている。
締結部材19は漏洩液体金属3aの温度よりも融点が低い材料(例えば、亜鉛、インジウム、スズ、ビスマス、鉛などを主成分とした合金)で構成される(図2)。極端で起こりそうもない仮想事象である原子炉容器4及び格納容器6からの液体金属漏れが生じた緊急時に、下部コレクタ10bは、漏洩液体金属3aに浸かって高温になり、さらに、締結部材19も高温により溶融し、上部コレクタ10aから下部コレクタ10bが分離して落下する。
さらに、空気下降流路12は、外部の冷却用空気を取り込むための空気取込口16に接続され、空気上昇流路13は、ダクト17と接続し、さらに前記ダクト17を通じて外部に冷却後空気を排出するための空気排出口18が接続されている。
また、サイロ7の底部14には、外部駆動、外部操作によらない受動的な閉止手段として、空気下降流路12と空気上昇流路13の流路形状よりも小さく、両流路12、13内を流通可能に形成され、内部にガスが封入された多数個の中空容器からなる閉止部材15が、底部14の上部に空間を確保するようにして底部14の底面に配置、収納されている。このガスが封入された閉止部材15は、液体金属3よりも比重が小さく、漏洩液体金属3aの液面Lc上に浮かぶように形成されているが、通常時は、その重量により底部14の底面に配置されている。なお、閉止部材15は、耐熱耐液体金属性の材料で形成されており、その形状が、液面Lcを埋め尽くすように浮かんだ際に、他の中空容器19と隙間を作ることなく密着しあう同形もしくは大小異形の球体、略球体あるいは多面体、表面が凹凸面の立体等となっている。
(作用)
このように構成された液体金属冷却原子炉において、通常時は、原子炉容器4内に液体金属3が所定の通常時液面位置Lnになるように満たされ、核燃料炉心2での核***による発生熱は、液体金属3を循環させることで外部に取り出し、発電等に供される。
そして、空気下降流路12は空気取込口16から冷却用空気を取り込み、空気下降流路12を下方向に流通させ、サイロ7の底部14で空気の流れ方向を反転させた後、空気上昇流路13を上方向に流通させて格納容器の冷却を行い、冷却後の空気をダクト17を通じて空気排出口18から外部に排出する。また、通常時は、締結部材19の温度は構成材料の融点未満となっているため、上部コレクタ10aと下部コレクタ10bは一体化されたコレクタを形成している。
なお、冷却用の空気の流れは、空気が格納容器6の外壁面で熱せられて空気上昇流路13を上方向に流れる自然対流によっている。
次に、極端で起こりそうもない仮想事象である原子炉容器4及び格納容器6からの液体金属漏れが生じた緊急時において、図3に示すよう、原子炉容器4内に通常時液面位置Lnまで満たされていた液体金属3が、通常時より低い漏出時液面位置Lcまで下がって原子炉容器4、格納容器6、環状空間35内に溜まり、下部コレクタ10bは液体金属に浸漬するが、このとき、下部コレクタ11は漏洩液体金属3aの熱によって高温になり、さらに、締結部材19はその熱により溶融し、上部コレクタ10から下部コレクタ11が分離して落下する。
また、このとき、サイロ7の底部14内に配置されている多数の閉止部材15が、溜まってくる漏洩液体金属3aの液面に、相互に密着して埋め尽くすように浮かび、液面の上昇と共に空気下降流路12、空気上昇流路13内に進入する。そして、漏洩液体金属3の液面が漏出時液面位置Lcに達して液面上昇が止ると、空気下降流路12、空気上昇流路13内の停止した液面に、それぞれ多数個の閉止部材15が密着するようにして液面を埋め尽くして浮かび、漏洩液体金属3aと空気の接触が絶たれる。これによって、ナトリウム火災を防止すると共に、空気と漏洩液体金属3aの接触によって生じる放射性反応生成物の生成を防いで、大気中に直接漏れ出ることを防止する。
さらに、このときに、図3に示すように、上部コレクタ10aにより、空気下降流路(外方側流路)12がサイロ7側に形成され、空気上昇流路(内方側流路)13が格納容器6側に形成され、空気下降流路12と空気上昇流路13は、各下端が漏出時液面位置Lcを埋め尽くした閉止部材15の上方に開口して連通するようになり、受動冷却系による原子炉容器補助冷却系が新たに構成される。
この新たに構成された原子炉容器補助冷却系において、サイロ7上部にフィルタ(図示せず)が設けられた空気取込口16を介して外部から冷却用の空気が取り込まれ、取り込まれた空気は、上部コレクタによって形成される空気下降流路12をサイロ7の内壁面に沿って下方向に流通してサイロ7の冷却を行い、その後、空気は、空気下降流路12の下端が開口する漏出時液面位置Lcを埋め尽くした閉止部材15の上方の空間で空気の流れ方向が反転し、漏出時液面位置Lcを埋め尽くした閉止部材15の上方に下端が開口する空気上昇流路13に流れ方向を変えて流入する。そして、空気上昇流路13に流入した空気は、格納容器6の外壁面に沿って上方向に流通して格納容器6の冷却を行い、冷却後の空気はダクト17を通じて空気排出口18から外部に排出される。
以上説明したように、本第1の実施形態によれば、仮想事象のような事故が発生したとしても、新たに構成された受動的な原子炉容器補助冷却系により、漏洩液体金属と冷却空気との接触を防止し、液体金属冷却原子炉から確実に熱を除去することができる。
なお、上記実施形態では、外部駆動、外部操作によらない閉止部材15としてガスを封入した中空容器を用いているが、これに限定されず、液体金属3の液面上に浮上できる比重を有する中実の耐熱耐液体金属性材料で閉止部材15を構成してもよい。
[第2の実施形態]
本発明の第2の実施形態に係る液体金属冷却原子炉を図4及び図5により説明する。
(構成)
本第2の実施形態では、締結部材19と下部コレクタ10cは液体金属の温度よりも融点が低い材料(例えば、亜鉛、インジウム、スズ、ビスマス、鉛などを主成分とした合金)で構成される。極端で起こりそうもない仮想事象である原子炉容器4及び格納容器6からの液体金属漏れが生じた緊急時に、下部コレクタ10cは漏洩液体金属3aに浸かって高温になり、さらに、締結部材19も高温になった場合に、下部コレクタ10cと締結部材19は溶融し、上部コレクタ10aが残るように設けられている。
(作用)
上記のように構成された液体金属冷却原子炉において、極端で起こりそうもない仮想事象である原子炉容器4及び格納容器6からの液体金属漏れが生じた緊急時に、液体金属3が、通常時より低い漏出時液面位置Lcまで下がるが、下部コレクタ10cと締結部材19は漏洩液体金属の熱によって溶融し、上部コレクタ10aが残る。これにより、受動冷却系による新たな原子炉容器補助冷却系が構成される。
本第2の実施形態によれば、仮想事象のような事故が発生したとしても、新たに構成された受動的な原子炉容器補助冷却系により、漏洩液体金属と冷却空気との接触を防止し、液体金属冷却原子炉から確実に熱を除去することができる。
[第3の実施形態]
本発明の第3の実施形態に係る液体金属冷却原子炉を図6乃至図8により説明する。
(構成)
本第3の実施形態では、コレクタ10は、側面に複数の貫通孔32が設けられた筒状部材と各貫通孔32を塞ぐ筒状の閉塞板10dで構成され、コレクタ10と閉塞板32が締結部材19で固定されて一体化構造となっている。コレクタ10の下端部はサイロ7の底部近傍に位置するようにして設けられ、貫通孔32の下端部は環状空間35の漏出時液面位置Lcよりも所定長さ高く設定されている。
締結部材19は液体金属の温度よりも融点が低い材料(例えば、亜鉛、インジウム、スズ、ビスマス、鉛などを主成分とした合金)で構成され、漏洩液体金属の熱により溶融するようになっている。
(作用)
上記のように構成された液体金属冷却原子炉において、極端で起こりそうもない仮想事象である原子炉容器4及び格納容器6からの液体金属漏れが生じた緊急時に、漏洩液体金属3aが、通常時より低い漏出時液面位置Lcまで下がるが、締結部材19は液体金属の熱によって溶融し、図8に示すように閉塞板10dが筒状部材から分離しして底部に落下する。これにより、漏出時液面位置Lcを埋め尽くした閉止部材15の上方の空間で貫通孔32を介して空気の流れ方向が反転し、受動冷却系による新たな原子炉容器補助冷却系が構成される。
本第3の実施形態によれば、仮想事象のような事故が発生したとしても、新たに構成された受動的な原子炉容器補助冷却系により、漏洩液体金属と冷却空気との接触を防止し、液体金属冷却原子炉から確実に熱を除去することができる。
[第4の実施形態]
本発明の第4の実施形態に係る液体金属冷却原子炉を図9乃至図11により説明する。
(構成)
本第4の実施形態は、上記第3の実施形態の筒状の閉塞板10eを、締結部材とともに、液体金属の温度よりも融点が低い材料(例えば、亜鉛、インジウム、スズ、ビスマス、鉛などを主成分とした合金)で構成したものである。
(作用)
上記のように構成された液体金属冷却原子炉において、極端で起こりそうもない仮想事象である原子炉容器4及び格納容器6からの液体金属漏れが生じた緊急時に、漏洩液体金属3aが、通常時より低い漏出時液面位置Lcまで下がるが、図11に示すように締結部材19と閉塞板10eは液体金属の熱によって溶融する。これにより、漏出時液面位置Lcを埋め尽くした閉止体15の上方の空間で貫通孔32を介して空気の流れ方向が反転し、受動冷却系による新たな原子炉容器補助冷却系が構成される。
本第4の実施形態によれば、仮想事象のような事故が発生したとしても、新たに構成された受動的な原子炉容器補助冷却系により、漏洩液体金属と冷却空気との接触を防止し、液体金属冷却原子炉から確実に熱を除去することができる。
[第5の実施形態]
本発明の第5の実施形態に係る液体金属冷却原子炉を図12及び図13により説明する。
(構成)
本第5の実施形態は、コレクタを上部コレクタ10aと下部コレクタ10bで構成し、上部コレクタ10aの下端と下部コレクタ10bの上端はバイメタルもしくは形状記憶合金で構成される。上部コレクタ10aの下端と下部コレクタ10bの上端が漏洩液体金属10aの温度よりも低いときは、上部コレクタ10aの下端と下部コレクタ10bの上端は屈曲して相互に係合し、一体化されたコレクタ構造となっている。
(作用)
上記のように構成された液体金属冷却原子炉において、極端で起こりそうもない仮想事象である原子炉容器4及び格納容器6からの液体金属漏れが生じた緊急時に、漏洩液体金属3aが、通常時より低い漏出時液面位置Lcまで下がり、上部コレクタ10aの下端と下部コレクタ10bの上端が漏洩液体金属3aの温度に達すると、バイメタルもしくは形状記憶合金の特性によって変形して、上部コレクタ10aの下端と下部コレクタ10bの上端は真っ直ぐになり、係合が解除され上部コレクタ10aから下部コレクタ10bが分離して落下する。
これにより、漏出時液面位置Lcを埋め尽くした閉止部材15の上方の空間で空気の流れ方向が反転し、受動冷却系による新たな原子炉容器補助冷却系が構成される。
本第5の実施形態によれば、仮想事象のような事故が発生したとしても、新たに構成された受動的な原子炉容器補助冷却系により、漏洩液体金属と冷却空気との接触を防止し、液体金属冷却原子炉から確実に熱除去を行うことができる。
以上、本発明の実施形態を説明したが、本発明はこれに限定されず、適宜、組合せ又は変更可能である。
1…液体金属冷却原子炉、2…核燃料炉心、3…液体金属、3a…漏洩液体金属、4…原子炉容器、5…間隙、6…格納容器、7…サイロ、8…格納ドーム、9…炉上部室、10…コレクタ、10a…上部コレクタ、10b、10c…下部コレクタ、10d、10e…閉塞板、12…空気下降流路、13…空気上昇流路、14…底部、15…閉止部材、16…空気取込口、17…ダクト、18…空気排出口、19…ボルト、32…貫通孔、35…環状空間、Ln…通常時液面位置、Lc…漏出時液面位置。

Claims (8)

  1. 内部に液体金属が満たされた原子炉容器と、前記原子炉容器を格納する格納容器と、前記格納容器を環状空間を介して収納するサイロと、前記環状空間を区画し、サイロ側に空気下降流路及び格納容器側に空気上昇流路を形成する筒状のコレクタと、を有する液体金属冷却原子炉において、
    前記サイロの底部に前記液体金属よりも比重が小さい多数の閉止部材を配置するとともに、前記コレクタは締結部材で接続された上部コレクタと下部コレクタからなり、前記締結部材の融点は漏洩液体金属の温度よりも低いことを特徴とする液体金属冷却原子炉。
  2. 前記上部コレクタの下端は漏洩液体金属の液面位置から上方に位置することを特徴とする請求項1記載の液体金属冷却原子炉。
  3. 前記下部コレクタの融点は漏洩液体金属の温度よりも低いことを特徴とする請求項1又は2記載の液体金属冷却原子炉。
  4. 内部に液体金属が満たされた原子炉容器と、前記原子炉容器を格納する格納容器と、前記格納容器を環状空間を介して収納するサイロと、前記環状空間を区画し、サイロ側に空気下降流路及び格納容器側に空気上昇流路を形成する筒状のコレクタと、を有する液体金属冷却原子炉において、
    前記サイロの底部に前記液体金属よりも比重が小さい多数の閉止部材を配置するとともに、前記コレクタは複数の貫通孔を有し、前記貫通孔に漏洩液体金属の温度よりも低い融点の締結部材により閉塞板を固定したことを特徴とする液体金属冷却原子炉。
  5. 前記貫通孔は漏洩液体金属の液面よりも上方に設けられていることを特徴とする請求項4記載の液体金属冷却原子炉。
  6. 前記閉塞板の融点は前記液体金属の融点よりも低いことを特徴とする請求項4又は5記載の液体金属冷却原子炉。
  7. 内部に液体金属が満たされた原子炉容器と、前記原子炉容器を格納する格納容器と、前記格納容器を環状空間を介して収納するサイロと、前記環状空間を区画し、サイロ側に空気下降流路及び格納容器側に空気上昇流路を形成する筒状のコレクタと、を有する液体金属冷却原子炉において、
    前記サイロの底部に前記液体金属よりも比重が小さい多数の閉止部材を配置するとともに、前記コレクタはバイメタル又は形状記憶合金からなる上部コレクタと下部コレクタからなり、漏洩液体金属の温度による変形により上部コレクタと下部コレクタの係合を解除することを特徴とする液体金属冷却原子炉。
  8. 前記上部コレクタの下端は漏洩液体金属の液面位置から上方に位置することを特徴とする請求項7記載の液体金属冷却原子炉。
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