JP2011235398A - 部品供給装置および部品供給方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】ボルト13を貯留したホッパーと、ホッパーから供給される複数のボルト13を並べるトレー32とを備え、トレー32上のボルト13を撮像し、この撮像された画像に基づいて、ロボット本体により当該ボルト13を把持してトレー32外に供給する部品供給装置において、トレー32は、周囲を壁部52〜55及び仕切壁56で囲まれた領域32A,32Bを有し、各領域32A,32Bの対向する壁部54,55と仕切壁56との間の距離L1とボルト13の長さL2との差以上の移動距離L3で、トレー32を当該壁部54,55及び仕切壁56が対向する方向に略水平に往復移動させるスライダー33と、ホッパー31、スライダー33、および、ロボット本体を制御する供給部制御部34とを備えた。
【選択図】図3
Description
一方、トレー上で軸状部品が重なり合わずに並んで配置されている状態では、重なり合っているものに比べて簡易な構成で、軸状部品を撮像した2次元画像に基づいて当該軸状部品をマニピュレータで把持することが可能となる。このため、トレーに振動モータを取り付けることより当該トレーを振動させて軸状部品の重なりを解くことが想定される。
しかし、例えば、ボルトのような軸状部品は、トレー上に異なる向きでランダムに配置されているため、軸状部品の頭部が引っ掛かり、単純にトレーを振動させるだけでは当該軸状部品の重なりを確実に解けないといった問題がある。
また、本発明によれば、制御手段は、移動手段の移動距離を軸状部品の長さに応じて変更するため、軸状部品の長さにかかわらず短時間で軸状部品の重なりを解消することができる。
また、本発明によれば、移動手段は、ホッパーからトレー上に軸状部品が供給されるごとに駆動されるため、ホッパーからトレー上に供給された軸状部品の重なりを早期に解消することができ、この軸状部品をトレー上に重なり合わずに並んで配置できるため、軸状部品をマニピュレータで容易に把持してトレー外に供給することができる。
また、本発明によれば、トレーは、周囲を壁部で囲まれた領域を2つ以上有し、1つの領域とその他の領域とに区分けする仕切壁には、その上面にこれら領域に向けて下方に傾斜した傾斜面が形成されているため、軸状部品の頭部が仕切壁に引っ掛かる事態を解消することができ、供給された軸状部品を確実に各領域に分配することができる。
また、本発明によれば、制御手段は、部品供給装置が含まれる生産ラインの生産管理を実行する上位コンピュータに接続されているため、制御手段から上位コンピュータに対して、各ホッパー内の軸状部品の無くなる時刻を報知することにより、上位コンピュータが、各ホッパー内の軸状部品の無くなる予定時刻に応じて、当該軸状部品を各ホッパーに供給するように生産管理を行うため、軸状部品がホッパーから無くなることが防止され、生産ラインが止まることがない。
また、本発明によれば、移動手段は、ホッパーからトレー上に軸状部品が供給されるごとに駆動されるため、ホッパーからトレー上に供給された軸状部品の重なりを早期に解消することができ、この軸状部品をトレー上に重なり合わずに並んで配置できるため、軸状部品をマニピュレータで容易に把持してトレー外に供給することができる。
部品供給装置10は、図1に示すように、エンジン等のワークWの組立ライン(生産ライン)20に設置され、この組立ライン20の作業台21でワークWの組立作業を行う作業員Pにボルト(軸状部品)を供給するものである。組立ライン20には、複数の作業台21、21・・が設けられ、これら作業台21は、それぞれ搬送コンベア22によって連結されている。ワークWは、この搬送コンベア22で搬送されて各作業台21を順次移動する。なお、図示はしないが、作業台21には、作業員Pの代わりにワークWの組立作業を行う作業装置(締付装置や多関節ロボット)が配置されていても良い。
部品供給装置10は、作業台21に隣接して配置されるロボット部11と、このロボット部11の周囲に配置される複数の部品供給部12とを備える。これら部品供給部12は、作業台21にて使用されるボルトの種類(例えば、径や長さ等)ごとに設けられ、本実施形態では、種類の異なる3種類のボルト13A、13B、13Cに対応して3台の部品供給部12が設置されている。なお、これらボルト13A〜13Cについて区分けが不要の場合には、単にボルト13と記載する。
また、ロボット部11は、各トレー32の上方にそれぞれ配置されたカメラ(撮像手段)17と、各カメラ17により撮像された2次元画像に基づいて、ロボット本体16の動作を制御するロボット制御部18とを備える。このロボット制御部18は、上記したトレー32上に並べられたボルト13の位置及び姿勢を認識し、この位置及び姿勢のボルト13をハンド部15で把持できるようにロボット本体16の動作を制御する。
作業者用トレー23は、作業台21の近くで作業員Pの手元に設けられている。これにより、作業員Pは、作業者用トレー23に並べられた各ボルト13A〜13Cの順番に従うことにより、ワークWに対して、各ボルト13A〜13Cを容易に定められた順番に組み付けることができる。
また、ホッパー31は、このホッパー31の上方に図示しない変位センサを備え、ホッパー31の上方から当該変位センサによりボルト13の最上位レベルを検知し、その検知結果を供給部制御部34に出力している。供給部制御部34は、ホッパー31内に貯留されるボルト13の高さレベルの変化とシャッタ機構36の開放時間とから、ホッパー31内のボルト13が、この後何分後に無くなるかを算出する。なお、ボルト13が無くなる予定時刻を算出する方法は他の公知の算出方法を利用してもかまわない。
また、供給部制御部34は、図2に示すように、ワークWの組立ライン20の生産管理を実行する上位コンピュータ90に接続されており、供給部制御部34は、各ホッパー31内のボルト13A〜13Cが無くなる予定時刻をそれぞれ算出し、これら各予定時刻を上位コンピュータ90に報知する。これにより、上位コンピュータ90は、各ホッパー31内のボルト13A〜13Cが無くなる予定時刻に応じて、図示しない自動倉庫等に通知し、必要なボルト13A〜13Cをこの自動倉庫等から出荷する。出荷されたボルト13A〜13Cは、図示しない自動搬送車(AGV)等により、当該ホッパー31の近傍に配送され、作業員Pや産業用ロボット、人型ロボット等によりホッパー31内に投入される。これにより、各ボルト13A〜13Cがそれぞれホッパー31から無くなることがないので、組立ライン20が止まることがないから、作業員Pは、ワークWに対して、各ボルト13A〜13Cを定められた順番に、滞りなくスムーズに組み付けることができる。
なお、図示はしないが、場合によってはトレー32の往復移動方向に複数のホッパー31を設ける構成としても良い。
本実施形態では、スライダー33は、図2に示すように、ホッパー31からシューター37を通じてトレー32にボルト13が供給される方向に対して略直交する方向に往復移動自在に設けられている。このため、ボルト13が供給される方向に対して略直交する方向(一方向)にトレー32を往復移動させることにより、トレー32上に供給されたボルト13を素早く当該トレー32全面に分散させることができる。
図3は、トレー32、スライダー33及びシューター37を上方から見た上面図である。本構成では、ホッパー31からトレー32上に供給されたボルト13を、カメラ17で撮像された2次元画像で認識し、ロボット本体16のハンド部15で把持して作業者用トレー23に供給するようになっている。このような構成では、トレー32上でボルト13同士が重なり合わずに並んでいる方が容易に2次元画像に基づいて把持することができるため、ボルト13同士の重なりを極力解消することが望ましい。一方、ボルト13のような長軸の部品は、トレー32上に異なる向きでランダムに供給されるため、ボルト13の頭部が引っ掛かり、バイブレータ等で単純にトレー32を振動させるだけではボルト13同士の重なりを確実に解くことができない。
また、仕切壁56は、上面部略中央から各領域32A,32Bに向けて下方に傾斜する傾斜面56A,56Bを備え、シューター37を通じて仕切壁56上に導かれた複数のボルト13を2つの領域に分配している。仕切壁56の上面部に傾斜面56A,56Bを形成することにより、ボルト13の頭部が仕切壁56に引っ掛かる事態を解消することができ、供給されたボルト13を確実に各領域32A,32B分配することができる。
トレー32の各領域32A,32Bにおける当該トレー32の移動方向における壁間距離L1(すなわち壁部54と仕切壁56との距離、壁部55と仕切壁56との距離)は、トレー32に供給される最大長のボルト13の長さL2よりも長く設定されており、ボルト13がトレー32の移動方向に沿って配置された場合でも、当該ボルト13が各領域32A,32B内に収容されるようになっている。
スライダー33は、各領域32A,32Bの対向する壁間距離L1と、ボルト13の長さL2との差以上の移動距離L3で、トレー32を略水平に往復移動する。この移動距離L3は、トレー32に供給されるボルト13の長さが予め分かっているため、このボルト13の長さに応じて供給部制御部34により変更自在となっている。
供給部制御部34は、シャッタ機構36の駆動モータを駆動し、供給口31Aを開放して当該供給口31Aを通じてボルト13を排出する。このシャッタ機構36の開放される時間は、トレー32上に供給されるボルト13数がロボット本体16により一工程で取得されるボルト13数と同数もしくは若干多い数となる時間に設定されている。供給されるボルト数が一工程で取得されるボルト数よりも少ないと、トレー32上に一工程で取得されるボルト13が存在しないため、ホッパー31からトレー32に新たにボルト13が供給されるまでロボット本体16の動作が停止するため、その分、ワークWの組立作業が遅れてしまう。また、供給されるボルト数が一工程で取得されるボルト数よりも明らかに多いと、トレー32上のボルト13の重なりを解消できなくなるため、ロボット本体16のハンド部15でのボルト13の把持が困難となり、ボルト13を把持して作業者用トレー23に供給するまでの時間が多くかかり、ワークWの組立作業が遅れてしまう。
このため、本実施形態では、シャッタ機構36の開放される時間をトレー32上に供給されるボルト13数がロボット本体16により一工程で取得されるボルト13数と同数もしくは若干多い数となる時間に設定することにより、トレー32上には、常時、ボルト13同士の重なりを解消できるとともに必要最低限のボルト13を供給できるため、このトレー32上のボルト13をロボット本体16のハンド部15で把持して作業者用トレー23に迅速に供給することができる。なお、トレー32上に配置されるカメラ17により、トレー32上に配置されるボルト数を定期的に計数し、この計数した結果に応じて、シャッタ機構36の開放時間を調整しても良い。
すると、図4Aに示すように、ボルト13は、各領域32A,32Bの底板51上を滑り、壁部54,55及び仕切壁56に衝突する。このため、この衝突の衝撃により、互いに重なり合っていたボルト13同士の重なりが崩れる。更に、この往復移動を繰り返し行うことにより、図4Bに示すように、各ボルト13が徐々にトレー32上に壁部54,55及び仕切壁56に沿って整列され、ボルト13の重なりを解消することができる。
この往復移動の制御は、ホッパー31からトレー32にボルト13が供給されるたびに実行される。これにより、トレー32に供給されたボルト13は、その都度、重なりが解消した状態でトレー32上に並べられるため、後述するロボット本体16のハンド部15での把持動作を容易に行うことができる。
本構成では、トレー32を往復移動させることにより、このトレー32上のボルト13がトレー32の壁部54,55及び仕切壁56に衝突することにより、当該ボルト13が壁部54,55及び仕切壁56に沿って整列される。このため、ハンド部15がボルト13を把持する際に、ハンド部15の向きを一々変更する必要がないため、ボルト13を把持して作業者用トレー23に供給する時間を短縮することができる。
また、本実施形態では、軸状部品としてボルトを例示して説明したが、これに限るものではなく、径方向に対して軸方向に長く形成された部品であれば、圧入ピン等を供給するものに適用しても良い。
また、本実施形態では、トレー外の一例として、作業者用トレー23に供給する構成を説明したが、これに限るものではない。
また、本実施形態では、1つの作業台21に対して、ロボット本体16が1台配置した構成としているが、このロボット本体16を複数の作業台21に対して設けても良い。なお、トレー32上のボルト13の位置や姿勢を認識するカメラ17は、ホッパー31から供給を受けるトレー32の上方に配置されるものを例示したが、当該カメラ17は、ロボット本体16の腕に1台以上取り付けてもかまわない。
11 ロボット部
12 部品供給部
13、13A〜13C ボルト
13A ボルト
15 ハンド部
16 ロボット本体(マニピュレータ)
17 カメラ(撮像手段)
18 ロボット制御部
20 組立ライン
21 作業台
22 搬送コンベア
23 作業者用トレー(トレー外)
31 ホッパー
32 トレー
32A,32B 領域
33 スライダー(移動手段)
34 供給部制御部(制御手段)
52〜55 壁部
56 仕切壁(壁部)
90 上位コンピュータ
P 作業者
W ワーク
X 図中矢印
L1 壁間距離
L2 ボルト長さ
L3 移動距離
Claims (6)
- 軸状部品を貯留したホッパーと、前記ホッパーから供給される複数の軸状部品を並べるトレーとを備え、前記トレー上の前記軸状部品を撮像し、この撮像された画像に基づいて、マニピュレータにより当該軸状部品を把持して前記トレー外に供給する部品供給装置において、
前記トレーは、周囲を壁部で囲まれた少なくとも1つの領域を有し、この領域の対向する壁部間距離と前記軸状部品の長さとの差以上の距離で、前記トレーを当該壁部が対向する方向に略水平に往復移動させる移動手段と、前記ホッパー、前記移動手段、および、前記マニピュレータを制御する制御手段とを備えたことを特徴とする部品供給装置。 - 前記制御手段は、前記移動手段の移動距離を、前記軸状部品の長さに応じて変更することを特徴とする請求項1に記載の部品供給装置。
- 前記移動手段は、前記ホッパーから前記トレー上に前記軸状部品が供給されるごとに駆動されることを特徴とする請求項1または2に記載の部品供給装置。
- 前記トレーは、前記周囲を壁部で囲まれた領域を2つ以上有し、1つの領域とその他の領域とに区分けする仕切壁には、その上面にこれら領域に向けて下方に傾斜した傾斜面が形成されていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の部品供給装置。
- 前記制御手段は、当該部品供給装置が含まれる生産ラインの生産管理を実行する上位コンピュータに接続されていることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の部品供給装置。
- 軸状部品が供給されるとともに、一方向に往復移動可能で、かつ、周囲を壁部で囲まれた領域を少なくとも一つ有するトレーを、前記領域の前記一方向の前記壁部間距離と前記軸状部品の長さとの差以上の距離で往復移動させる移動工程と、前記トレー上の軸状部品をマニピュレータで把持して当該トレー外に供給する工程とを備えることを特徴とする部品供給方法。
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