JP2011232614A - 撮像レンズの製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】簡易に大量生産可能な撮像レンズを、鏡枠に対して精度よく固定できる撮像レンズユニットを提供する。
【解決手段】撮像レンズOUのレンズ総厚として、外側フランジ面間の間隔を管理することで、バックフォーカスのバラツキを抑えることができる。
【選択図】図24

Description

本発明は、撮像レンズの製造方法に関し、特に小型で大量生産に好適な撮像レンズの製造方法に関する。
コンパクトで非常に薄型の撮像装置(以下、カメラモジュールとも称す)が、携帯電話機やPDA(Personal Digital Assistant)等のコンパクトで、薄型の電子機器である携帯電話やPDAなどの携帯端末に用いられている。これらの撮像装置に使用される撮像素子としては、CCD型イメージセンサやCMOS型イメージセンサ等の固体撮像素子が知られている。近年では撮像素子の高画素化が進んでおり、高解像、高性能化が図られてきている。
このような携帯端末に内蔵される撮像装置に用いられる撮像レンズの製造方法として、平行平板である数インチのガラス基板上にレプリカ法によってレンズ要素を同時に大量に成形し、これらのレンズ要素が多数形成されたガラス基板(レンズウェハ)をセンサウェハと組み合わせた後、切り離し、レンズモジュールを大量生産する手法が提案されている(特許文献1参照)。こうした製法によって製造されたレンズをウェハスケールレンズ、また、レンズモジュールをウェハスケールレンズモジュールと呼ぶ。
特開2010-054810号公報
ところで、一般的な撮像レンズにおいては、製造誤差によりレンズ芯厚が変化すると、バックフォーカスが変動する。しかるに、従来の比較的低画素で大型の固体撮像素子の場合、比較的ピント位置に鈍感であるため、単焦点の撮像レンズを用いたとしても、このバックフォーカスのバラツキの問題は特に顕在化していなかった。ところが、近年では撮像装置に使用される固体撮像素子のさらなる小型化が進み、VGAのイメージフォーマット(有効画素数640×480)のセンサでは、1/10インチサイズ(画素ピッチ2.2μm)や1/12インチサイズ(画素ピッチ1.75μm)の固体撮像素子が製品化されている。このような固体撮像素子では、撮像レンズのバックフォーカスのバラツキの許容範囲が狭くなっており、高画質な画像を得るためには、撮像レンズのバックフォーカスに合わせて、撮像面との間隔を精度良く位置決めする必要が生じた。しかしながら、撮像レンズや固体撮像素子は極めて小さいので、組み付け時に撮像レンズと撮像面との間隔をいちいち調整することは製造工数の増大を招くこととなる。
本発明は、かかる従来技術の問題点に鑑みてなされたものであり、大量生産が可能でありながら、バラツキの少ないバックフォーカスを与えることができる撮像レンズの製造方法を提供することを目的とする。
請求項1に記載の撮像レンズの製造方法は、光学面と外側フランジ面とが同一の金型から形成された第1のレンズと、光学面と外側フランジ面とが同一の金型から形成された第2のレンズを、前記外側フランジ面の一方が物体側を他方が像側を向くように配置し、
前記外側フランジ面同士の間隔を調整した後、前記第1のレンズ及び前記第2のレンズを互いに連結することを特徴とする。
光学面と外側フランジ面とが同一の金型から形成されたレンズがある。ここで、「同一の金型」とは、成形時における型締め及び型開きの際に、一体的に移動し又は固定された金型全体を同一と定義し、複数の部品から形成されている金型(例えば金型にコアピンを挿入したもの)も含む。このようなレンズにおいて、光学面と外側フランジ面との光軸方向の相対位置は、金型の転写面により精度良く形成されているが、レンズの芯厚やフランジ厚は、成形毎に出来成りの値となる。このようなレンズを積層してなる撮像レンズのバックフォーカスは、個々のレンズの芯厚が変化すると、それに応じて変化するので、レンズの芯厚やフランジ厚がばらつく場合、バックフォーカスもばらつくこととなる。
これに対し、本発明者らは、複数のレンズ同士の対向する光学面間距離(レンズ間隔という)を調整することで、バックフォーカスを調整できないか試みた。ここで、レンズ間隔は、フランジ間の接着層の厚みにより変動するから、接着層の厚みを測定して管理すれば良いという考えもある。ところが、接着層の厚みは測定が難しく、量産品での管理は困難である。又、接着層の厚みの管理のみでは、バックフォーカスの厳密な管理は難しい。
そこで、本発明者らは鋭意研究の結果、接着層の厚みを管理する代わりに、レンズ総厚(最も物体側の光学面と最も像側の光学面との光軸方向距離)を管理することに思い至った。レンズ間隔の誤差は、(レンズ総厚誤差−第1レンズの芯厚誤差−第2レンズの芯厚誤差)で表せる。レンズ総厚を一定に管理すれば、例えばレンズの芯厚が厚くなった分、レンズ間隔は減少するので、これによりバックフォーカスの誤差分をキャンセルでき、またレンズ総厚の管理は接着層の厚みの管理よりも容易である。しかしながら、例えばレンズ総厚を機械的に管理しようとすると、光学面に治具等を直接当てることで光学面が傷つく恐れがあり、一方、レンズ総厚を光学的に管理しようとすると、光学測定装置が大がかりとなりコストの上昇を招く恐れがある。
これに対し本発明者らは、光学面と外側フランジ面とが同一の金型から形成された第1のレンズと、光学面と外側フランジ面とが同一の金型から形成された第2のレンズとを組み合わせてなる撮像レンズでは、ほぼ(レンズ総厚の誤差)=(外側フランジ面間同士の間隔の誤差)であることに着目し、レンズ総厚の代わりに外側フランジ面間同士の間隔を管理することを特徴とする本発明をなしえたのである。本発明によれば、バックフォーカスのバラツキを良好に抑えるというレンズ総厚を管理するのと同じ効果を発揮し、しかも外側フランジ面は傷等が付着しても光学性能に影響が少ないので、治具等を直接当接できて取り扱い性にも優れるという効果をも発揮できる。特に、外側フランジ面が光軸に直交していると、外側フランジ面同士の間隔の管理が更に容易である。
請求項2に記載の撮像レンズの製造方法は、請求項1に記載の発明において、前記第1のレンズ及び前記第2のレンズにおいて、前記外側フランジ面の裏面である内側フランジ面同士を、密着させないことを特徴とする。これにより、外側フランジ面同士の間隔を任意に調整できる。
請求項3に記載の撮像レンズの製造方法は、請求項1又は2に記載の発明において、前記第1のレンズ及び前記第2のレンズにおいて、前記外側フランジ面の裏面である内側フランジ面同士の間に、接着層を形成することを特徴とする。調整後に内側フランジ面同士を接着することで、外側フランジ面同士の間隔を固定できる。
請求項4に記載の撮像レンズの製造方法は、請求項1〜3のいずれかに記載の発明において、前記第1のレンズ及び前記第2のレンズにおける前記外側フランジ面をそれぞれ保持する治具を、互いに当接させることで、前記外側フランジ面同士の間隔を調整することを特徴とする。これにより、外側フランジ面同士の間隔を容易に調整できる。
請求項5に記載の撮像レンズの製造方法は、請求項1〜4のいずれかに記載の発明において、前記第1のレンズにおける前記外側フランジ面を共通として複数の前記光学面を備えた第1のレンズアレイと、前記第2のレンズにおける前記外側フランジ面を共通として複数の前記光学面を備えた第2のレンズアレイとを成形し、前記外側フランジ面の一方が物体側を他方が像側を向くように配置して、前記外側フランジ面同士の間隔を調整した後に前記第1のレンズアレイと前記第2のレンズアレイとを接着し、更に、前記第1のレンズ及び前記第2のレンズ毎に切断することで前記撮像レンズを製造することを特徴とする。これにより、撮像レンズの大量生産が可能である。
本発明によれば、大量生産が可能でありながら、バラツキの少ないバックフォーカスを与えることができる撮像レンズの製造方法を提供することができる。
金型を用いた撮像レンズの成形工程を示す図である。 金型を用いた撮像レンズの成形工程を示す図である。 金型を用いた撮像レンズの成形工程を示す図である。 第1ガラスレンズアレイIM1の表側の斜視図である。 第1ガラスレンズアレイIM1の裏側の斜視図である。 第2ガラスレンズアレイIM2の表側の斜視図である。 第2ガラスレンズアレイIM2の裏側の斜視図である。 第1ガラスレンズアレイIM1又は第2ガラスレンズアレイIM2の裏面を保持する治具JZの一部を示す図である。 第3ガラスレンズアレイIM3を形成する工程を示す図である。 第3ガラスレンズアレイIM3を形成する工程を示す図である。 第3ガラスレンズアレイIM3を形成する工程を示す図である。 第3ガラスレンズアレイIM3から得られた撮像レンズユニットの斜視図である。 鏡枠の成形工程を示す図である。 鏡枠40を図13の矢印XIV方向に見た図である。 図14の鏡枠40をXV-XV線で切断して矢印方向に見た図である。 開口43の拡大断面図である。 鏡枠40の組み付け工程を示す図である。 図14の鏡枠に撮像レンズOUとIRカットフィルタFとを組み付けた状態でXVIII-XVIII線で切断して矢印方向に見た図である。 鏡枠40を軸線方向に見た図である。 本実施の形態にかかる撮像レンズ及び鏡枠を使用した撮像装置50の斜視図である。 図20の構成を矢印XXI-XXI線で切断して矢印方向に見た断面図である 撮像装置50をデジタル機器である携帯端末としての携帯電話機100に装備した状態を示す図である。 携帯電話機100の制御ブロック図である。 実施例の撮像レンズの断面図である。
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照して説明する。まず、撮像レンズの製造について、図1〜3を用いて説明する。尚、図中、4は金型12,22の端部を覆う底板であり、5はコア13,23の突き出し量を調整する為のスペーサである。図1において、まずコア23を上端に取り付けたコア支持部材21を4つの開口22a内にそれぞれ組み付けた下金型22を、ガラスを加熱溶融させた貯蔵部(不図示)に連通する白金ノズルNZの下方に位置させ、白金ノズルNZから溶融したガラスGLの液滴を、複数の成形面から等距離の位置に向けて上面22b上に一括滴下させる。かかる状態では、ガラスGLの粘度は低いので、落下したガラスGLは、上面22b上に広がり、コア23の転写面23a内に容易に進入してその形状を転写すると共に、溝22eの形状も精度良く転写する。
次いで、ガラスGLが冷却する前に、コア13を下端に取り付けたコア支持部材11を4つの開口12a内にそれぞれ組み付けた上金型12の下方で対向する位置まで、下金型22を接近させ、不図示の位置決めガイドを用いて上金型12に整合させる。更に図2に示すように、上金型12と下金型22とを接近させて成形を行う。これにより、コア13の転写面13a(ここでは凸形状)の形状を転写する。尚、転写面13aの周囲には浅い円形段部が形成されているので、これも同時に転写する。このとき、上金型12の下面12bと下金型22の上面22bとが、所定の距離で離間するように保持してガラスGLを冷却させる。ガラスGLは、周囲に回り込んでテーパ部22gを覆った状態で固化する。
その後、図3に示すように上金型12と下金型22とを離間させ、ガラスGLを取り出すことで、第1ガラスレンズアレイIM1が形成される。同様にして別な金型により、第2ガラスレンズアレイIM2を形成できる。図4は、第1ガラスレンズアレイIM1の表側の斜視図であり、図5は裏側の斜視図である。
図4,5に示すように、第1ガラスレンズアレイIM1は、全体として円盤形状であって、上金型12の下面12bにより転写成形された高精度な平面である表面(内側フランジ面)IM1aと、表面IM1aに同じ金型の転写面13aにより転写形成された4つの凹状光学面IM1bと、その周囲で円形段部により転写された浅い円形溝IM1cとを有する。この円形溝IM1cは、後述する遮光部材SHを収容するためのものである。
また、第1ガラスレンズアレイIM1は、下金型22の上面22bにより転写成形された高精度な平面である裏面(外側フランジ面)IM1dと、裏面IM1dに転写面23aにより転写形成された4つの凸状光学面IM1eと、溝22eにより転写形成された凸部IM1fとを有する。尚、方向を示す凸状マークIM1gを同時に形成しても良い。光学面IM1bと光学面IM1eとで、第1レンズ部L1を構成する。尚、凸部IM1fは、第1レンズ部L1の光軸に対して平行であり、x方向に対向する第1基準面部IM1xと、y方向に対向する第2基準面部IM1yとで構成されている。裏面IM1dが第1傾き基準面を構成し、第1基準面部IM1xと第2基準面部IM1yとで第1シフト基準面が構成されている。
図6は、別な金型により転写形成される第2ガラスレンズアレイIM2の表側の斜視図であり、図7は裏側の斜視図である。第1ガラスレンズアレイと同様に成形された第2ガラスレンズアレイIM2は、図6,7に示すように、全体として円盤形状であって、不図示の金型により転写成形された高精度な平面である表面(内側フランジ面)IM2aと、表面IM2aに同じ金型の転写面により転写形成された4つの凹状光学面IM2bを有する。尚、第2ガラスレンズアレイIM2では、後述する遮光部材SHを収容するために用いる光学面IM2bの周囲における浅い溝は省略しているが、これを設けても良い。
また、第2ガラスレンズアレイIM2は、不図示の金型により転写成形された高精度な平面である裏面(外側フランジ面)IM2dと、裏面IM2dに転写形成された4つの凸状光学面IM2eと、凸部IM2fとを有する。尚、方向を示す凸状マークIM2gを同時に形成しても良い。光学面IM2bと光学面IM2eとで、第2レンズ部L2を構成する。尚、凸部IM2fは、第2レンズ部L2の光軸に対して平行であり、x方向に対向する第3基準面部IM2xと、y方向に対向する第4基準面部IM2yとを有する。裏面IM2dが第2傾き基準面を構成し、第3基準面部IM2xと第4基準面部IM2yが第2シフト基準面を構成する。
次に、第1ガラスレンズアレイIM1と第2ガラスレンズアレイIM2とを貼り合わせて、第3ガラスレンズアレイIM3を形成する工程を説明する。図8は、第1ガラスレンズアレイIM1又は第2ガラスレンズアレイIM2の裏面を保持する治具JZの一部を示す図である。図8において、治具JZの円径の端面は、十字型に切り込まれている。即ち、治具JZの端面には、一様な高さの4つのランド部JZaが形成されており、その端面JZbは平面となっており、また端面JZbには、不図示の負圧源に連通する吸引孔JZcが形成されている。ランド部JZaは、切り込まれた部位に、x方向に対向する基準保持面JZxとy方向に対向する基準保持面JZyとを有する。更に、治具JZは、保持するガラスレンズアレイをx方向に付勢するバネSPx(簡略図示)と、y方向に付勢するバネSPy(簡略図示)とを有する。尚、図8では図示していないが、ランド部JZaの半径方向外方において、第1ガラスレンズアレイIM1又は第2ガラスレンズアレイIM2を囲うように形成された外側円筒部JZo(図9参照)を、治具JZは一体的に形成している。
ここでは第2ガラスレンズアレイIM2を鉛直に抗して保持するものとする。治具JZの天地を逆にして、吸引孔JZcから空気を吸引しながら、ランド部JZaの端面JZbを第2ガラスレンズアレイIM2の裏面IM2dに突き当てる。このとき、治具JZのランド部JZaの端面JZbが裏面IM2dに密着することで、治具JZに対する第2ガラスレンズアレイIM2の傾きを精度良く設定できる。又、バネSPxに付勢されることで、ランド部JZaの基準保持面JZxが第3基準面部IM2xに当接し、且つバネSPyに付勢されることで、基準保持面JZyが第4基準面部IM2yに当接する。このときマークIM2gは、第3基準面部IM2xと第4基準面部IM2yの位置がいずれかを示す指標となる。これにより治具JZに対する第2ガラスレンズアレイIM2のxy方向の位置決めを精度良く行える。第3基準面部IM2xと第4基準面部IM2yが、それぞれレンズ部を挟んで両側に形成されているので、長いスパンを有効に利用して高精度な位置決めを行える。
同様にして、別の治具JZにより第1ガラスレンズアレイIM1の裏面IM1dを、傾き方向及びxy方向に精度良く保持することができる。即ち、治具JZのランド部JZaの端面JZbが裏面IM1dに密着することで、治具JZに対する第1ガラスレンズアレイIM1の傾きを精度良く設定できる。又、バネSPxに付勢されることで、ランド部JZaの基準保持面JZxが第1基準面部IM1xに当接し、且つバネSPyに付勢されることで、基準保持面JZyが第2基準面部IM1yに当接する。このときマーク(第1マーク)IM1gは、第1基準面部IM1xと第2基準面部IM1yの位置がいずれかを示す指標となる。以上により2つの治具JZの相対位置を精度良く決めることで、第1ガラスレンズアレイIM1と第2ガラスレンズアレイIM2の位置決めを精度良く行うことができる。
図9に示すように、各治具JZの外側円筒部JZoの端面は、吸着面であるランド部JZaの端面JZbよりも、長さΔ(治具毎に異ならせても良い)だけ光軸方向に突き出している。上述のようにして治具JZのランド部JZaにより精度良く保持した第1ガラスレンズアレイIM1の表面IM1aと、別の治具JZのランド部JZaにより精度良く保持した第2ガラスレンズアレイIM2の表面IM2aとを対向させ、両者間に4つのドーナツ板状の遮光部材SHを配置した上で接近させる。すると、図10に示すように、まず2つの治具JZの外側円筒部JZoの端面同士が当接し合う。かかる状態では、第1ガラスレンズアレイIM1の裏面IM1dと、第2ガラスレンズアレイIM2の表面IM2dとが当接することなく、所定の間隔(長さΔ及びガラスレンズアレイの厚さで決まる値)で保持されることとなる。その後、治具JZに形成された不図示の孔からノズルNZLを差し込んで、第1ガラスレンズアレイIM1と第2ガラスレンズアレイIM2の間に、ノズルNZLの先端から接着剤BDを吐出させ、その固化を待つ。接着剤BDが固化して所定の厚さの接着層が形成されると共に、円形の溝IM1cに遮光部材SHが嵌合して固定される。これにより、第1ガラスレンズアレイIM1と第2ガラスレンズアレイIM2とを貼り合わせた第3ガラスレンズアレイIM3が形成される。
その後、上方の治具JZの吸引を停止し、且つ離間させることで、下方の治具JZに保持された第3ガラスレンズアレイIM3を取り出すことができるので、図11に示すように、ダイシングブレードDBにより、第3ガラスレンズアレイIM3を切断して、図12に示すような撮像レンズOUを得ることができる。撮像レンズOUは、光学面S1,S2を有する第1レンズL1と、光学面S3,S4を有する第2レンズL2と、第1レンズL1の周囲の矩形板状フランジ部F1(第1ガラスレンズIM1の面IM1a、IM1dの一部で構成)と、第2レンズL2の周囲の矩形板状フランジ部F2(第2ガラスレンズIM2の面IM2a、IM2dの一部で構成)と、第1レンズL1と第2レンズL2の間に配置された遮光部材SHとを有する。本実施の形態によれば、レンズL1、L2の光学面S1〜S4に対し、フランジ部F1,F2の光軸直交度及び光軸方向位置は精度良く形成されている。又、フランジ部F1,F2において、物体側と像側を向いた外側フランジ面同士の間隔を管理することで、撮像レンズOUの総厚のバラツキを抑えている。
図13は、鏡枠の成形工程を示す図である。鏡枠40の外周面は、中空角筒状の上型M1から形成され、鏡枠40の内周面は、角柱状の下型M2から形成される。ここで、下型M2の外周面下部には、図13に示すようにテーパ面TPが形成され、かかるテーパ面の表面は、ショットブラスト処理により面粗度が悪くなっている。
上型M1と下型M2とを型締めした上で、その内部空間に樹脂を射出成形することで、鏡枠40が形成される。テーパ面TPが抜き勾配を持つため、成形は比較的容易である。鏡枠40は、周壁41と、周壁41の一端を閉止する頂壁42と、頂壁42の中央に形成された円形開口43とを有する。周壁41の内周面の頂壁42側は軸線に略平行な面41aとなっており、周壁41の内周面の開放端側は、粗し面としてのテーパ面41bとなっている。このテーパ面41bには、下型M2のテーパ面TPの表面形状が転写され、面粗度が悪くなっている。周壁41の下端には、IRカットフィルタFを固定するための段部41cが内周全周に形成されている。このように金型を用いて一度の成形で鏡枠40を形成しているので、後述する当接部42aと周壁41の端面との距離、及び周壁41に対する開口43の位置は精度良く形成されている。
図14は、鏡枠40を図13の矢印XIV方向に見た図である。図15は、図14の鏡枠40をXV-XV線で切断して矢印方向に見た図である。図14,15に示すように、鏡枠40の頂壁42の内面には、開口43を取り巻くようにして一段盛り上がった輪帯状の当接部(第1当接部)42aが形成されている。従って、当接部42aと周壁41との間は、一段下がった(物体側に寄った)頂壁42の内面であって外側が矩形で内側が円形の平面であり、ここが接着剤の捕獲部42bとなる。更に、周壁41の段部41cの角部には、対角線上に切欠としての窪み(連通部ともいう)41dが形成されている。
図16は、頂壁42の開口43の断面を、レンズL1と共に拡大して示す断面図である。図16において、第2当接部である開口43は頂壁42の内面に隣接して、外方に向かうにつれて縮径するテーパ面43aを有している。テーパ面43aは、ここではレンズL1の凸レンズ面であるS1面よりも傾斜がきつく、光軸方向断面上、テーパ面43aは、レンズL1のS1面と接した場合、レンズL1のS1面に対して一点Pで接するようになっている。そして点Pを通過するテーパ面43aの内径が、点Pを通過するS1面の外径より僅かに大きく(例えば、1μm〜10μm大きく)なるように寸法管理されている。なお、テーパ面43aは光軸方向断面上において、レンズL1のS1面よりも傾斜がきつくなっているのが望ましいが、レンズL1のS1面に対して一点Pで接するようになっていれば傾斜が緩くても良い。
次に、鏡枠40に、撮像レンズOUと、撮像レンズユニットの一部を構成するIRカットフィルタFとを組み付ける工程を説明する。図17は、鏡枠40の組み付け工程を示す図である。まず図17(a)に示すように、周壁41の開放端が上方を向くように鏡枠40を固定し、その内周面の四隅(全周でも良い)にチューブ状の接着剤塗布部材TBを介して接着剤BDを塗布する。続いて、図17(b)に示すように、鏡枠40の上方から撮像レンズOUを挿入し、押し治具PZを用いて、撮像レンズOUのS4面を鏡枠40の頂壁42に向かって押圧する。押し治具PZはS4面の周囲にのみ当接し、光軸付近には当接しない形状であるため、光軸の傾きを抑えつつ安定して撮像レンズOUを押圧することができる。
このとき最初に、撮像レンズOUのレンズL1のS1面が、開口43のテーパ面43aに当接する。図16を参照して、レンズL1の光学面曲面であるS1面がテーパ面43aに押圧されると、光軸直交方向に反力f(ここでは半径方向成分のみを示す)を受けるので、この反力fを利用して(すなわちテーパ面43aのガイド機能により)、撮像レンズOUを光軸直交方向に移動し、光軸直交方向における撮像レンズOUと鏡枠40との位置決めを、管理された僅かなガタの範囲内(すなわち、前述した点Pを通過するテーパ面43aの内径と、点Pを通過するS1面の外径との差で生じるガタの範囲内)で精度良く行うことができる。最終的には、撮像レンズOUの第1レンズL1のフランジ部F1が、鏡枠40の頂壁42に形成された当接部42aに当接して底付きした状態になるので、これにより光軸方向における撮像レンズOUと鏡枠40との位置決めを精度良く行うことができる。なお、鏡枠40の上方から撮像レンズOUを挿入する際、撮像レンズOUの光軸と開口43の光軸とのずれが管理された僅かなガタよりも小さい場合は、撮像レンズOUのレンズL1のS1面と開口43のテーパ面43aは当接しない。
撮像レンズOUは、そのフランジ部外周面により接着剤BDを掻き取りながら鏡枠40の内部へと進入する。本実施の形態によれば、撮像レンズOUのフランジ部F1,F2と、鏡枠40の周壁41との間に比較的大きな隙間があるので、この間に接着剤BDを充填して撮像レンズOUと鏡枠40とを強固に固着できる。又、例え接着剤BDの塗布量が所定量よりも少し多くても、当接部42aと周壁41との間に形成された捕獲部42bが接着剤溜まりとなり、接着剤BDが当接部42aに乗り上げたり、更に乗り越えて光学面を汚染することがないように捕獲することができる。尚、撮像レンズOUのフランジ部と鏡枠40は、共に角筒状であるので、図18を参照すると、鏡枠40における対角方向の隙間Δが比較的大きくなっており、よって四隅に塗布する接着剤BDの捕獲に有利である。接着剤BDが固化するまで、押し治具PZを用いて撮像レンズOUを押圧し続ける。
その後、図17(c)に示すように、鏡枠40の周壁41の段部41cに、光学素子としての矩形板状平行平板であるIRカットフィルタFを接着するが、図19に示すように、接着剤BDは、対角線上にある窪み41dを避けるようにして段部41cに塗布する。後工程で、不図示の基板と共にリフロー炉を通過させて、鏡枠40に撮像素子を実装するが、このとき、加熱された鏡枠40の内部の空気が膨張しても、図15の矢印で示すように、窪み41dを通過して外部にエスケープするので、鏡枠40等の破壊を抑制できる。又、窪み41dは対角線上に2カ所設けられているので、組み付け時にIRカットフィルタFが一方に片寄ってしまっても、残りの窪み41dを介して空気を逃がすことができる。本実施の形態によれば、特に撮像レンズの接着強度確保のため、フランジ部全周を接着封止する構造にした場合にも、空気のエスケープを確保できる。なお、窪み41dは対角線上に限らず段部41cの対向する辺の一部にもうけるようにしても良い。
図20は、本実施の形態にかかる撮像レンズ及び鏡枠で構成される撮像レンズユニットを使用した撮像装置50の斜視図であり、図21は、図20の構成を矢印XXI-XXI線で切断して矢印方向に見た断面図である。図20に示すように、撮像装置50は、光電変換部51aを有する固体撮像素子としてのCMOS型イメージセンサ51と、このイメージセンサ51の光電変換部51aに被写体像を撮像させる撮像レンズOUと、イメージセンサ51を保持すると共にその電気信号の送受を行う外部接続用端子(不図示)を有する基板52とを備え、これらが一体的に形成されている。
上記イメージセンサ51は、その受光側の平面の中央部に、画素(光電変換素子)が2次元的に配置された、受光部としての光電変換部51aが形成されており、不図示の信号処理回路に接続されている。かかる信号処理回路は、各画素を順次駆動し信号電荷を得る駆動回路部と、各信号電荷をデジタル信号に変換するA/D変換部と、このデジタル信号を用いて画像信号出力を形成する信号処理部等から構成されている。また、イメージセンサ51の受光側の平面の外縁近傍には、多数のパッド(図示略)が配置されており、不図示のワイヤを介して基板52に接続されている。イメージセンサ51は、光電変換部51aからの信号電荷をデジタルYUV信号等の画像信号等に変換し、ワイヤ(不図示)を介して基板52上の所定の回路に出力する。ここで、Yは輝度信号、U(=R−Y)は赤と輝度信号との色差信号、V(=B−Y)は青と輝度信号との色差信号である。なお、固体撮像素子は上記CMOS型のイメージセンサに限定されるものではなく、CCD等の他のものを使用しても良い。
イメージセンサ51を支持する基板52は、不図示の配線により、イメージセンサ51に対して通信可能に接続されている。
基板52は、不図示の外部接続用端子を介して外部回路(例えば、撮像装置を実装した携帯端末の上位装置が有する制御回路)と接続し、外部回路からイメージセンサ51を駆動するための電圧やクロック信号の供給を受けたり、また、デジタルYUV信号を外部回路へ出力したりすることを可能とする。
イメージセンサ51の上部は、図示しないカバーガラスで封止され、その上方には第2レンズL2との間にIRカットフィルタFが配置されている。中空角筒状の鏡枠40は下部が開放しているが、上部は頂壁42で覆われている。頂壁42の中央には開口43が形成されている。鏡枠40内に撮像レンズOUが配置されている。
撮像レンズOUは、物体側(図21で上方)より順に、鏡枠の開口縁が機能する開口絞り、第1レンズ部L1,不要光を遮光する遮光部材SH、第2レンズ部L2を有する。上述したように第1レンズ部L1、第2レンズ部L2はガラス製であるので光学特性に優れる。本実施の形態では、撮像レンズOUのフランジ部と鏡枠40の当接部42aとを当接させることで、撮像レンズOUの光軸方向における位置決めを実現でき、また撮像レンズOUの光学面S1の全周の一部を、鏡枠40の開口43のテーパ面43aに当接させることで、撮像レンズOUの光軸交差方向における位置決めを実現できるので、鏡枠40を基板52上に載置するだけで、撮像レンズOUの焦点位置にイメージセンサ51の受光面を精度良く位置決めすることができる。更に、鏡枠40のテーパ面41bが粗し面となっており、少なくとも像側レンズL2のS4面を覆う範囲に形成されているため、鏡枠40と撮像レンズOUとの間に隙間が大きく生じても、有効にゴーストを抑制できる。尚、粗し面は周壁41の内周面全体に設けても良い。
次に、上述した撮像装置50の使用態様について説明する。図22は、撮像装置50をデジタル機器である携帯端末としての携帯電話機100に装備した状態を示す図である。また、図23は携帯電話機100の制御ブロック図である。
撮像装置50は、例えば、撮像レンズOUの物体側端面が携帯電話機100の背面(液晶表示部側を正面とする)に設けられ、液晶表示部の下方に相当する位置になるよう配設される。
撮像装置50の外部接続用端子(不図示)は、携帯電話機100の制御部101と接続され、輝度信号や色差信号等の画像信号を制御部101側に出力する。
一方、携帯電話機100は、図23に示すように、各部を統括的に制御すると共に、各処理に応じたプログラムを実行する制御部(CPU)101と、番号等をキーにより支持入力するための入力部60と、撮像した画像や映像等を表示する表示部70と、外部サーバとの間の各種情報通信を実現するための無線通信部80と、携帯電話機100のシステムプログラムや各種処理プログラム及び端末ID等の必要な諸データを記憶している記憶部(ROM)91と、制御部101によって実行される各種処理プログラムやデータ、若しくは処理データ、或いは撮像装置50による撮像データ等を一時的に格納する作業領域として用いられる一時記憶部(RAM)92とを備えている。
携帯電話機100を把持する撮影者が、被写体に対して撮像装置50の撮像レンズOUを向けると、イメージセンサ51に静止画又は動画の画像信号が取り込まれる。所望のシャッタチャンスで、図22に示すボタンBTを撮影者が押すことでレリーズが行われ、画像信号が撮像装置50に取り込まれることとなる。撮像装置50から入力された画像信号は、上記携帯電話機100の制御系に送信され、記憶部92に記憶されたり、或いは表示部70で表示され、さらには、無線通信部80を介して映像情報として外部に送信されることとなる。
本発明者らは、実際に撮像レンズを設計し、バックフォーカスに与える影響について検討した。図24は、設計したレンズの断面図であり、物体側から、開口絞りS、レンズl1,レンズL2からなる。IMは固体撮像素子の撮像面である。表1は、設計した撮像レンズのレンズデータである。ここで使用する記号は下記の通りである。
FL:撮像レンズ全系の焦点距離
Fno:Fナンバー
r:曲率半径
d:軸上面間隔
nd:レンズ材料のd線に対する屈折率
vd:レンズ材料のd線に対するアッベ数
また、有効半径の後に「*」と記載されている面が非球面形状を有する面であり、非球面の形状は、面の頂点を原点とし、光軸方向にX軸をとり、光軸と垂直方向の高さをhとして以下の数1式で表す。
但し、
Ai:i次の非球面係数(i=3,4,5,6,・・・・20)
R(レンズデータ表ではr):曲率半径
K:円錐定数
また、非球面係数において、10のべき乗数(例えば2.5×10-02)をE(例えば2.5E−02)を用いて表している。
(表1)
SURF DATA
NUM. r d nd vd
OBJ INFINITY 1000.0000
STO INFINITY 0.0500
2 INFINITY -0.1700
3* 0.9400 0.7200 1.58313 59.44
4* 1.6900 0.6400
5* -7.7600 1.2200 1.58313 59.44
6* -1e+018 0.6623
IMG INFINITY 0.0038

ASPHERICAL SURFACE
3、K=-7.90500e+000,A4=1.08300e+000,A6=-1.43200e+000,A8=-2.91200e+000,A10=2.88600e+000,A12=1.63100e+002,A14=-6.75800e+002,A16=7.92700e+002,A18=0.00000e+000,A20=0.00000e+000
4
K=-5.36900e+000,A4=3.09300e-001,A6=4.33000e-001,A8=3.78100e+000,A10=-2.31500e+001,A12=1.10900e+001,A14=2.78400e+002,A16=-5.20000e+002,A18=0.00000e+000,A20=0.00000e+000
5
K=3.93500e+001,A4=-1.73600e-001,A6=-1.13000e+000,A8=4.67400e+000,A10=-8.60900e+000,A12=-9.99000e+000,A14=8.08800e+001,A16=-2.09700e+002,A18=2.98300e+002,A20=-1.93000e+002
6
K=-3.82900e+001,A4=-4.83200e-002,A6=-1.01500e-001,A8=8.81300e-002,A10=-3.52400e-002,A12=-3.73000e-004,A14=-3.55700e-003,A16=5.39700e-003,A18=-1.17700e-003,A20=-1.73600e-004

FL 2.9706
Fno 2.8400

Elem Surfs Focal Length Diameter
1 3- 7 2.970617 3.5093

Elem Surfs Focal Length Diameter
1 3- 4 2.683463 1.1410
2 5- 6 -13.307496 2.7648
表2は、実施例の撮像レンズにおいて、レンズL1とレンズL2の芯厚をばらつかせた上で、レンズ総厚を設計値である2.580mmに設定した状態で、バックフォーカスをそれぞれ求めた結果を示すものである。実施誤差例1では、設計値に対するレンズL1の芯厚誤差が−0.002mm、レンズL2の芯厚誤差が−0.012mmであったとき、バックフォーカスの値は設計値に対して−0.005mmの誤差であった。又、実施誤差例2では、設計値に対するレンズL1の芯厚誤差が+0.006mm、レンズL2の芯厚誤差が+0.009mmであったとき、バックフォーカスの値は設計値に対して−0.001mmの誤差であった。更に、実施誤差例3では、設計値に対するレンズL1の芯厚誤差が−0.008mm、レンズL2の芯厚誤差が−0.009mmであったとき、バックフォーカスの値は設計値に対して−0.005mmの誤差であった。
ここで、芯厚誤差の許容範囲であるが、FナンバーをFとし、許容錯乱円をδとすると、焦点深度は2Fδで表せ、更に許容錯乱円を2画素分と仮定し、固体撮像素子の画素ピッチを1.75μmとすると、焦点深度は約10μmとなるから、これを許容範囲とする。表2の結果によれば、レンズ総厚を設計値である2.580mmに設定すると、バックフォーカスの誤差が±0.010mm以内に収まるため、許容範囲といえる。
これに対し、表3は、比較例として同じ撮像レンズを用いて、レンズL1とレンズL2の芯厚を同様にばらつかせた上で、レンズ間隔(接着層の厚み)を設計値である0.650mmに設定し、レンズ総厚を出来なりとして、バックフォーカスをそれぞれ求めた結果を示すものである。比較誤差例1では、設計値に対するレンズL1の芯厚誤差が−0.002mm、レンズL2の芯厚誤差が−0.012mmであったとき、バックフォーカスの値は設計値に対して+0.013mmの誤差であった。又、比較誤差例2では、設計値に対するレンズL1の芯厚誤差が+0.006mm、レンズL2の芯厚誤差が+0.009mmであったとき、バックフォーカスの値は設計値に対して−0.022mmの誤差であった。更に、比較誤差例3では、設計値に対するレンズL1の芯厚誤差が−0.008mm、レンズL2の芯厚誤差が−0.009mmであったとき、バックフォーカスの値は設計値に対して+0.028mmの誤差であった。このように、レンズ間隔(接着層の厚み)を管理しても、バックフォーカスの誤差が±0.010mmを超えてしまうので、好ましくない。
更に、表4は、同じ撮像レンズを用いて、レンズL1とレンズL2の芯厚を同様にばらつかせた上で、製造誤差を考慮して、更にレンズ総厚をばらつかせた状態でバックフォーカスをそれぞれ求めた結果を示すものである。実施誤差例4では、設計値に対するレンズL1の芯厚誤差が−0.002mm、レンズL2の芯厚誤差が−0.012mmで、レンズ総厚誤差が−0.008mmであったとき、バックフォーカスの値は設計値に対して+0.005mmの誤差であった。又、実施誤差例5では、設計値に対するレンズL1の芯厚誤差が+0.006mm、レンズL2の芯厚誤差が+0.009mmで、レンズ総厚誤差が+0.005mmであったとき、バックフォーカスの値は設計値に対して−0.008mmの誤差であった。更に、実施誤差例6では、設計値に対するレンズL1の芯厚誤差が−0.008mm、レンズL2の芯厚誤差が−0.009mmで、レンズ総厚誤差が+0.009mmであったとき、バックフォーカスの値は設計値に対して−0.007mmの誤差であった。つまり、製造誤差を考慮したレンズ総厚誤差が生じても、バックフォーカスの誤差が±0.010mm以内に収まることがわかるので、実用上も問題がない。
表5に、実施誤差例1〜6,比較誤差例1〜3のレンズ間隔をまとめて示した。
本発明は、明細書に記載の実施例に限定されるものではなく、他の実施例・変形例を含むことは、本明細書に記載された実施例や思想から本分野の当業者にとって明らかである。
40鏡枠
41 周壁
41a 略平行な面
41b テーパ面
41c 段部
41d 窪み
42 頂壁
42a 当接部
42b 捕獲部
43 開口
43a テーパ面
50 撮像装置
51 イメージセンサ
51a 光電変換部
52 基板
60 入力部
70 表示部
80 無線通信部
92 記憶部
100 携帯電話機
101 制御部
BD 接着剤
BT ボタン
F IRカットフィルタ
F1、F2 フランジ部
L1 レンズ部
L2 レンズ部
M1 上型
M2 下型
OU 撮像レンズ
PZ 押圧用治具
S1〜S4 光学面
SH 遮光部材
TB チューブ
TP テーパ面

Claims (5)

  1. 光学面と外側フランジ面とが同一の金型から形成された第1のレンズと、光学面と外側フランジ面とが同一の金型から形成された第2のレンズを、前記外側フランジ面の一方が物体側を他方が像側を向くように配置し、
    前記外側フランジ面同士の間隔を調整した後、前記第1のレンズ及び前記第2のレンズを互いに連結することを特徴とする撮像レンズの製造方法。
  2. 前記第1のレンズ及び前記第2のレンズにおいて、前記外側フランジ面の裏面である内側フランジ面同士を、密着させないことを特徴とする請求項1に記載の撮像レンズの製造方法。
  3. 前記第1のレンズ及び前記第2のレンズにおいて、前記外側フランジ面の裏面である内側フランジ面同士の間に、接着層を形成することを特徴とする請求項1又は2に記載の撮像レンズの製造方法。
  4. 前記第1のレンズ及び前記第2のレンズにおける前記外側フランジ面をそれぞれ保持する治具を、互いに当接させることで、前記外側フランジ面同士の間隔を調整することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の撮像レンズの製造方法。
  5. 前記第1のレンズにおける前記外側フランジ面を共通として複数の前記光学面を備えた第1のレンズアレイと、前記第2のレンズにおける前記外側フランジ面を共通として複数の前記光学面を備えた第2のレンズアレイとを成形し、
    前記外側フランジ面の一方が物体側を他方が像側を向くように配置して、前記外側フランジ面同士の間隔を調整した後に前記第1のレンズアレイと前記第2のレンズアレイとを接着し、
    更に、前記第1のレンズ及び前記第2のレンズ毎に切断することで前記撮像レンズを製造することを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の撮像レンズの製造方法。
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